JP2013159392A - 塗布用容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】互いに方向性を有する容器本体及び塗布部を容易に所望の相対位置に位置決めした状態として使用し得る塗布用容器を提供する。
【解決手段】本発明の塗布用容器1は、接着剤Bを収容し方向性を有する形状をなす容器本体2と、当該容器本体2に収容された接着剤Bを対象物に対し塗布するように前記容器本体2に取付けられるものであり方向性を有するべく傾斜先端部64を形成したノズル6とを有する塗布用容器1であって、接着剤Bを塗布し得ない状態で容器本体2及びノズル6とを係合させる第一の係合位置(P)と、所定の方向性をなし且つノズル6が接着剤Bを塗布し得る状態で相対移動不能に係合させる第二の係合位置(Q)とで係合させ得るとともに第一の係合位置(P)から第二の係合位置(Q)への動作を案内し得る係合案内部25を具備してなる。
【選択図】図10
【解決手段】本発明の塗布用容器1は、接着剤Bを収容し方向性を有する形状をなす容器本体2と、当該容器本体2に収容された接着剤Bを対象物に対し塗布するように前記容器本体2に取付けられるものであり方向性を有するべく傾斜先端部64を形成したノズル6とを有する塗布用容器1であって、接着剤Bを塗布し得ない状態で容器本体2及びノズル6とを係合させる第一の係合位置(P)と、所定の方向性をなし且つノズル6が接着剤Bを塗布し得る状態で相対移動不能に係合させる第二の係合位置(Q)とで係合させ得るとともに第一の係合位置(P)から第二の係合位置(Q)への動作を案内し得る係合案内部25を具備してなる。
【選択図】図10
Description
本発明は、接着剤などの塗布物を塗布するための塗布用容器に関するものである。
従来、容器本体に収容された塗布物を塗布することを目的としたもので、容器本体内の塗布物をノズル等の塗布部を介して塗布することができる容器において、塗布部を確実に容器本体に取付けるための塗布用容器の構造が種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、容器本体に収容する塗布物によっては、所望の量を正確に塗布する目的や所望の厚みで対象物に塗布するという目的、さらには対象物における所望の範囲を正確に塗布する目的を達成すべく形状や構成が工夫されたものも多い。例えば上記目的を正確に達成するために、容器本体に押圧等を許可する為のボタンを取付けることや容器本体自体の形状を特定の向きに握ったり掴んだりし易い所定の形状に設定したものも提案されている。また、塗布部の形状、特に先端形状を、対象物に接する際の向きの違いにより接触面積を異ならせ得るような形状に設定するということも行われている。
しかしながら、上記特許文献に記載のように、単に容器本体に塗布部を確実に取付けるのみの構造では使用者にとって使いやすい容器本体及び塗布部の向きを実現しようとすると、容器本体に塗布部を取付けた後に互いの相対位置を変更不能に構成した場合は、容器本体に塗布部が所望の姿勢で装着されるよう、予め取付け動作時の相対位置を使用者自身で慎重に設定しなければならない。他方、塗布部を取付けた後に、例えば容器本体に対し塗布部を相対移動させ得るように設定したものであると、使用時に不意に容器本体に対する塗布部の相対位置が変わってしまったり、相対移動し得る構成と容器自体の密閉性といった容器における他の基本的な性能とを両立させるために、構造が複雑となったり、部品点数が多くなってしまったりするという不具合を招来してしまう。
本発明は、このような点に着目したものであり、互いに方向性を有する容器本体及び塗布部を容易に所望の相対位置に位置決めした状態として使用し得る塗布用容器を提供することを目的としている。
本発明は、このような目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
すなわち本発明に係る塗布用容器は、塗布物を収容し方向性を有する形状をなす容器本体と、当該容器本体に収容された塗布物を対象物に対し塗布するように前記容器本体に取付けられるものであり方向性を有する形状をなす塗布部とを有する塗布用容器であって、前記塗布部が前記塗布物を塗布し得ない状態で前記容器本体及び前記塗布部とを係合させる前記第一の係合位置と、前記容器本体及び前記塗布部が互いに所定の方向性をなし且つ前記塗布部が前記塗布物を塗布し得る状態で相対移動不能に係合させる第二の係合位置とで前記容器本体及び前記塗布部を係合させ得るとともに前記第一の係合位置から前記第二の係合位置への動作を案内し得る係合案内部を具備してなることを特徴とする。
ここで「方向性を有する」とは、手で掴む方向など使用者が接する方向や使用者が対象物に接触させる方向が、特定の方向から異ならせると接する感覚や、接する対象に対する接触面積が異なるなどの特性を発揮し得る形状を意味する。
このようなものであれば、塗布物を塗布し得ない状態である第一の係合位置へと係合させておけば、保管時や出荷・搬送時等に塗布物が塗布され得ない状態を維持することができる。加えて当該第一の係合位置からは係合案内部により、第二の係合位置へ正確に案内し得るので、使用者は容易に所望の状態で塗布物を塗布し得る。そして係合案内部により案内された第二の係合位置で係合させた状態であれば、塗布部を容器本体に対し所望の位置で係合させた状態で塗布物を塗布し得るものとすることができる。また第二の係合位置では容器本体と塗布部との相対移動が禁止されているので、使用により不意に塗布部が移動してしまうことを有効に回避し得る。
第二の係合位置への正確な案内を簡単な構成で実現するためには、係合案内部が、前記塗布部と前記容器本体と相対的に回転させながら前記第二の係合位置へ案内するものであることが望ましい。
他方、第二の係合位置での容器本体及び塗布部の正確な位置決めを実現し易い構成として、前記係合案内部が、前記第一の係合位置から前記塗布部と前記容器本体とを接合させる方向に沿って前記第二の係合位置へ案内する態様を挙げることができる。
塗布物を対象物に対して所望の位置や範囲に塗布し易い態様として、塗布部が、先端部が傾斜方向に切除された傾斜先端部を有するノズルであり、前記傾斜先端部の端部によって形成された先端面の方向が、前記第二の係合位置で前記容器本体に対し所定の方向を向くようにしたものを挙げることができる。
第一の係合位置での塗布物の塗布を確実に禁止するとともに、第二の係合位置での塗布物の塗布を確実なものとする為には、容器本体が、前記塗布物を密閉した密閉部を収容することにより前記塗布物を収容したものであるとともに、前記第二の係合位置で前記ノズルの基端が前記密閉部の内部に挿入され得るものを挙げることができる。
また、使用者の操作によって所望の量やタイミングで塗布物を塗布し得る態様としては、容器本体が、押圧操作されることにより前記塗布物を塗布部へ供給し得るボタンを取付けたものであり、当該ボタンが前記容器本体から表出する方向が前記塗布部に対し所定の方向を向くようにすることが好ましい。
本発明によれば、互いに方向性を有する容器本体及び塗布部を容易に所望の相対位置に位置決めした状態として使用し得る塗布用容器を提供することができる。
<第一実施形態>
以下、本発明の第一実施形態について図1〜図10を参照して説明する。
以下、本発明の第一実施形態について図1〜図10を参照して説明する。
本実施形態に係る塗布用容器1は、例えば塗布物としての接着剤Bを塗布するためのものである。この塗布用容器1は、容器本体2に取付けられた押圧ボタン3を指などで押圧することにより容器本体2内に収容された密閉部たるチューブTに充填された接着剤Bが塗布部たるノズル6へと押し出され、当該ノズル6の先端面68から接着剤Bを対象物へ塗布し得るものである。この塗布用容器1は、別体であるカバーCと対をなして通常取り扱われる。すなわち、使用しない状態では図3に示すように、カバーCによりノズル6の先端が密閉されることにより、接着剤Bが外気に触れることを回避した状態となるものであるが、カバーCの構成についての具体的な記載は省略する。またチューブTは、例えば薄板状に成形されたアルミ板を接着剤Bを密閉保持した状態で成形されたチューブ本体T1と、チューブ本体T1の一端側で雄ねじ状に成形された取付ねじ部T2と、取付ねじ部T2のさらに一端側においてアルミ素材を薄く構成することにより、取付ねじ部T2に囲まれた内側でアルミ素材が破られた状態で接着剤Bを外部へ抽出させ得る抽出面T3とを有している。当該チューブTの構成としては、例えば既存の接着剤Bや液状またはゲル状の薬品等を保持するために考案された既存のものである。すなわち、チューブTはそれ単体でも容器として使用され得るものである。その場合、チューブ本体T1の表面に表裏をなすよう平面状にそれぞれ形成された腹部T4が指等で押圧されることにより、抽出面T3のアルミ素材が破られた箇所から塗布物つまり接着剤BがチューブT外部へ抽出され得る。
そしてこの塗布用容器1は、図4に示すように、その構成部品として、上記の容器本体2、押圧ボタン3及びノズル6の他、容器本体2内に装着される内キャップ4と、ノズル6を固定した状態で容器本体2に外嵌する外キャップ5とを有し、これらを適宜組み立てることによってなるものである。
ここで、本実施形態に係る塗布用容器1は、接着剤Bを収容し方向性を有する形状をなす容器本体2と、当該容器本体2に収容された接着剤Bを対象物に対し塗布するように前記容器本体2に取付けられるものであり方向性を有する傾斜先端部64を形成したノズル6とを有する塗布用容器1であって、前記ノズル6が前記接着剤Bを塗布し得ない状態で前記容器本体2及び前記ノズル6とを係合させる前記第一の係合位置(P)と、当該第一の係合位置(P)から前記容器本体2及び前記ノズル6が互いに所定の方向性をなし且つ前記ノズル6が前記接着剤Bを塗布し得る状態で相対移動不能に係合させる第二の係合位置(Q)とで前記容器本体2及び前記ノズル6を係合させ得るとともに前記第一の係合位置(P)から前記第二の係合位置(Q)への動作を案内し得る係合案内部25を具備してなることを特徴とする。
以下、塗布用容器1の各部の構成について詳述する。
容器本体2は、例えば樹脂により一体成型されたもので、ノズル6を位置付けた先端とは反対である基端側に設けられた樹脂ヒンジを介して対称に成型された、所謂半割構造をなすものである。つまり容器本体2は収容する他の構成要素を樹脂ヒンジを介して挟み込む態様で保持している。この容器本体2は、長手方向、幅方向共に中心に当たる位置を開口させて形成し押圧ボタン3を表出させ得るボタン穴21と、押圧ボタン3を内面側且つ基端近傍で挟持するための溝であるボタン取付部22と、内キャップ4を内面側且つ先端近傍で挟持するための溝である内キャップ取付部23と、外キャップ5を外嵌させ得る外キャップ取付部24とを有している。そしてこの外キャップ取付部24が、本発明に係る係合案内部25を有しているものであるが、当該係合案内部25の具体的な構成については後に詳述する。
押圧ボタン3は、例えば弾性を有する樹脂によって一体成形された対称形状をなすもので、使用者に直接押圧されるボタン本体31と、このボタン本体31に押圧されてチューブ本体T1の、詳細には平面状をなす腹部T4を一方の面、他方の面からともに均一な強さで押圧することができる押圧板32と、これら対をなすボタン本体31と押圧板32とを樹脂の弾性により動作可能に保持し、容器本体2の基端側で表出する基端部33とを有している。ボタン本体31は、具体的に説明すると、指等が滑らず摘みやすいように複数のリブを等間隔に配置する凹凸形状に形成された操作部34と、操作部34の基端側から相寄る方向に突出し、突出した端部で押圧板32に当接し得る伝達リブ35とを有している。
内キャップ4は、チューブTを容器本体2の内部に固定するためのものであり、チューブTの取付ねじ部T2にねじ止めする雌ねじ部41と、容器本体2の内キャップ取付部23に挿入される被取付フランジ42と、ノズル6に当接してノズル6の長手方向の位置決めをなすノズル当接部43とを有している。なお本実施形態では、内キャップ4のチューブTに対するねじ止めを円滑に行わせるよう、被取付フランジ42の外周面に凹凸を形成している。
外キャップ5は、先端部に液だれ防止部50を設けてノズル6からこぼれた接着剤Bが落下してしまう不具合を有効に回避し得るものである。そしてこの外キャップ5は、容器本体2の内キャップ取付部23を外側から覆い得る外嵌部51と、表面に雄ねじ面56を形成することによりカバーCを所定位置で位置決めし得るカバー止め部52と、ノズル6を軸方向に固定するための位置決め溝57を有するノズル取付部53と、外嵌部51の一部を開口させた開口部54とを有している。外嵌部51は、本実施形態では内側へ向けて外キャップ取付部24に対し係合し得る回転係合爪55を有している。この回転係合爪55は、樹脂素材を適宜切り欠くことによって円周方向に延出させた延出部58と、延出部58の先端において内側に突出させ、外キャップ取付部24に対して直接係り合わせるための係合端59とを有している。
ノズル6は、内部の接着剤Bの有無がわかり易い様に透明又は半透明の樹脂によって一体成形されたものである。ノズル6は、容器本体2から表出するノズル本体61と、外キャップ5に対して取付けられる被取付部62と、この被取付部62よりも基端側で接着剤Bを抽出する抽出管63とを有している。ノズル本体61は、先端側を傾斜方向に切り欠くことにより先端面68を形成する傾斜先端部64を有している。被取付部62は外キャップ5に長手方向に位置決めされるフランジ65と、軸心廻りの回転を禁止するために突出した位置決めリブ66とを有している。ここで、ノズル6の傾斜先端部64は、ノズル本体61を斜め方向に切断して先端面68を形成している。斯かる先端面68はノズル本体61に斜め平面状である切り口を呈している。これによりノズル6は、対象物に対する向きを異ならせることで対象物に対する接触面積を異ならせ得る先端形状をなす。つまりノズル6は方向性を有した形状をなす。
しかして本実施形態に係る塗布用容器1は、前記ノズル6が前記接着剤Bを塗布し得ない状態で前記容器本体2及び前記ノズル6とを係合させる前記第一の係合位置(P)と、当該第一の係合位置(P)から前記容器本体2及び前記ノズル6が互いに所定の方向性をなした前記ノズル6が前記接着剤Bを塗布し得る状態で相対移動不能に係合させる第二の係合位置(Q)とで前記容器本体2及び前記ノズル6を係合させ得るとともに前記第一の係合位置(P)から前記第二の係合位置(Q)への動作を案内し得る係合案内部25を具備してなる。
本実施形態では係合案内部25を、容器本体2の外キャップ取付部24に設けるとともに、この係合案内部25は、ノズル6を回転不能に取付得るノズル取付部53を有した外キャップ5に設けた回転係合爪55に対し係合及び案内することにより、ノズル6を第一の係合位置(P)及び第二の係合位置(Q)へと間接的に位置決めしている。
係合案内部25は、特に図5に示すように、係合端59を挿入させるための導入案内溝26と、第一の係合位置(P)にノズル6を間接的に位置決めする第一係合穴27と、この第一係合穴27からねじ送り方向に連続する溝である回転案内溝28と、この回転案内溝28に案内されて係合端59を移動不能に位置決めすることによりノズル6を第二の係合位置(Q)に間接的に固定する第二係合穴29とを有している。
ここで図6〜図10を参照しつつ、ノズル6を第一の係合位置(P)から第二の係合位置(Q)へ案内することにより、ノズル6の向きを使用に際し好適な位置へ位置決めしつつ塗布用容器1を使用可能な状態とする一連の動作について説明する。
まず図6では、ノズル6を固定した外キャップ5を容器本体2へ向けて導入する際の態様を示している具体的には、回転係合爪55の係合端59を、導入案内溝26に挿入し得る位置に合わせる。そしてこの状態からさらに係合端59を導入案内溝26に沿って基端側へ動作させると、図7及び図9に示す第一の係合位置(P)をとる。この第一の係合位置(P)では、ノズル6の基端すなわち抽出管63の貫通端67はチューブTの抽出面T3から離間しているため、接着剤Bをノズル6内へ注入させ得ない状態となっている。
ここで、図7に示す状態から係合端59を回転案内溝28にそって回転させるように外キャップ5をねじ送り動作させると貫通端67が回転しながら抽出面T3を貫通しチューブT内部へ挿入される。そして本実施形態では第一の係合位置(P)から90°回転する様ねじ送り動作を行ったところで、図8及び図10に示すような第二係合穴29に係合端59が挿入される。この状態では係合端59は第二係合穴29に深く嵌ることにより、通常の操作力を大きく上回る外力によらなければ当該係り合いは解除され得なくなっている。そして同図の状態ではノズル6は位置決めリブ66が位置決め溝57に嵌り回転動作が禁止されている上、フランジ65がノズル当接部43に当接してノズル6の延出方向の動作も禁止されることにより、ノズル6は容器本体2に対し、間接的に第二の係合位置(Q)で固定された状態となっている。
そしてこの第二の係合位置(Q)では、ノズル6の先端面68は容器本体2に取付けられた押圧ボタン3のボタン本体31が表出する向きと同じ向きを向いた状態となっている。すなわち操作部34が表出する向きと、ノズル6の先端面68が臨む向きとが一致する。よって、チューブ本体T1の腹部T4及び操作部34が表出する向きと、ノズル6の先端面68が臨む向きとが一致することになる。つまり、チューブTの押圧操作と先端面68からの接着剤Bの吐出の視認とが容易となる。これにより、使用者はボタン本体31を押圧する向きから先端面68の向きを感覚的に把握しやすい状態で接着剤Bを塗布し得る。
以上のような構成とすることにより、本実施形態に係る塗布用容器1は、ノズル6を所望の位置つまり第一の係合位置(P)へと係合させておけば、保管時や出荷・搬送時等に塗布物たる接着剤Bが誤って漏出したり塗布されたりし得ない状態を維持することができる。加えて当該第一の係合位置(P)からは係合案内部25により、第二の係合位置(Q)へ正確に案内し得るので、使用者は容易に塗布用容器1を使用し得る状態へとすることができる。そして第二の係合位置(Q)で係合させた状態であれば、塗布部を容器本体に対し所望の位置で係合させた状態で接着剤Bを安定して塗布し得る。また第二の係合位置(Q)では容器本体2とノズル6との相対移動が禁止されているので、使用者は塗布作業を好適に行うことができる。
第二の係合位置(Q)への正確な案内を簡単な動作で実現するために本実施形態では、係合案内部25が、前記ノズル6と前記容器本体2と相対的に回転させながらねじ送り動作をすることにより前記第二の係合位置(Q)へ案内されるものとしている。
また本実施形態ではノズル6の傾斜先端部64を容器本体2の向きに応じて位置決めすることで、使用者がノズル6の向きを容易に調整して、好適に接着剤Bを塗布し得るものとしている。
第一の係合位置(P)での接着剤Bの塗布を確実に禁止するとともに、第二の係合位置(Q)での接着剤Bの塗布を確実なものとする為に本実施形態では、容器本体2が、前記接着剤Bを密閉したチューブTを収容することにより前記接着剤Bを収容したものであるとともに、前記第二の係合位置(Q)で前記ノズル6の基端にある抽出管63が前記チューブTの内部に挿入され得るものとしている。
また、使用者の操作によって所望の量やタイミングで接着剤Bを塗布し得る態様として本実施形態では、容器本体2が、押圧操作されることにより前記接着剤Bをノズル6へ供給し得るボタンを取付けたものであり、当該ボタンが前記容器本体2から表出する方向に傾斜先端部64の向きを合わせることで、ノズル6の向きと接着剤Bの供給量を自在に調整し得るものとなっている。
<第二実施形態>
以下、本発明の第二実施形態について図11〜図18に示して説明する。同実施形態において、上記第一実施形態における構成要素に相当するものについては同じ符号を付すとともに、その詳細な説明を省略する。
以下、本発明の第二実施形態について図11〜図18に示して説明する。同実施形態において、上記第一実施形態における構成要素に相当するものについては同じ符号を付すとともに、その詳細な説明を省略する。
本実施形態に係る塗布用容器10は、上記実施形態に同じく第二の係合位置(Q)でノズル6の先端面68の向きと、容器本体2から表出するボタン本体31aの向きとを平面視同じ向きを向くようにしたものであるが、係合案内部25aが、前記第一の係合位置(P)から前記ノズル6と前記容器本体2とを接合させる方向に前記第二の係合位置(Q)へ案内する態様を適用している。
以下、当該塗布用容器10の構成について、上記実施形態とは異なる構成を主として説明する。なお同実施形態では、内キャップ4、ノズル6及びチューブT、カバーCについては上記実施形態と略同様の構成をなすため、その詳細な説明は省略する。
容器本体2は、上記実施形態同様のボタン穴21、ボタン取付部22、内キャップ取付部23を有している概略半割構造をなすものであるが、外キャップ取付部24aは内キャップ取付部23同様、容器本体2内に挿入されるものとし、さらに容器本体2の先端側には前記の半割部分同士を係止させ得る係止部を設けている。
押圧ボタン3は、対をなすボタン本体31aが基端部33に動作可能に接続されたものであり、ボタン本体31aが直接操作され得る操作部34aとこの操作部34aの裏面側で直接チューブ本体T1の腹部T4を均一に押圧し得る押圧面32aとを有するものとし、上記実施形態における押圧板32の構成が省略されたものとしている。
外キャップ5は、カバー止め部52、ノズル取付部53については上記実施形態同様の構成をなすものであるが、開口部54の構成を省略したものとしている。そして、外キャップ取付部24aに装着されるための挿入部51aを有している。この挿入部51aは、カバー止め部52から基端側に突出させた計4本の押圧係合爪55aを有する、この押圧係合爪55aは、基端側へ延伸する延出部58aと、延出部58aの先端で係合案内部25aに係り合う係合端59aとを有している。本実施形態では、第二の係合位置(Q)での容器本体2及びノズル6の正確な位置決めを実現し易くするよう、前記係合案内部25aが、前記第一の係合位置(P)から前記ノズル6と前記容器本体2とを接合させる方向に沿って前記第二の係合位置(Q)へ案内する態様を適用している。
係合案内部25aは、特に図11、14等に示すように、係合端59aを挿入させて第一の係合位置(P)にノズル6を間接的に位置決めする第一係合穴27aと、この第一係合穴27aから直線方向に連続する溝である押圧案内溝28aと、この押圧案内溝28aに案内されて係合端59aを移動不能に位置決めすることによりノズル6を第二の係合位置(Q)に間接的に固定する第二係合穴29aとを有している。
ここで図15〜図18を参照しつつ、ノズル6を第一の係合位置(P)から第二の係合位置(Q)へ案内することにより、ノズル6の向きを使用に際し好適な位置へ位置決めしつつ塗布用容器10を使用可能な状態とする一連の動作について説明する。
まず図15では、ノズル6を固定した外キャップ5を容器本体2へ向けて導入する際の態様を示している。具体的には、押圧係合爪55aの係合端59aを、第一の係合位置(P)である第一係合穴27aに係合させる。この第一の係合位置(P)では、ノズル6の基端すなわち抽出管63の貫通端67はチューブTの抽出面T3から離間しているため、接着剤Bをノズル6内へ注入させ得ない状態となっている。
ここで、図15に示す状態から係合端59aを押圧案内溝28aに沿って接合動作させると貫通端67が回転せずに抽出面T3を貫通しチューブT内部へ挿入される。そして本実施形態では外キャップ5を動作終端まで動作させたところで、図16及び図18に示すような第二係合穴29aに係合端59aが挿入される。この状態では係合端59aは第二係合穴29aに深く嵌ることにより、通常の操作力を大きく上回る外力によらなければ当該係り合いは解除され得なくなっている。そして同図の状態ではノズル6は位置決めリブ66が位置決め溝57に嵌り回転動作が禁止されている上、フランジ65がノズル当接部43に当接してノズル6の延出方向の動作も禁止されることにより、ノズル6は容器本体2に対し、間接的に第二の係合位置(Q)で固定された状態となっている。
そしてこの第二の係合位置(Q)では、ノズル6の先端面68は容器本体2に取付けられた押圧ボタン3のボタン本体31aが表出する向きと同じ向きを向いた状態となっている。これにより、使用者はボタン本体31aを押圧する向きから先端面68の向きを感覚的に把握しやすい状態で接着剤Bを塗布し得る。
このように、押圧動作により第二の係合位置(Q)とするものであってもノズル6は好適に第二の係合位置(Q)へと位置決めされ、上記実施形態同様に、塗布用容器10の快適な使用が担保される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
例えば、上記実施形態では塗布物として接着剤を適用した態様を開示したが、勿論、のりやインキなど、塗布を行い得るもので容器に収容し得る液状やゲル状をなすようなものあればよい。また容器本体の容量やノズルの具体的な形状といった各部の具体的な態様は上記実施形態のものに限定されることはなく、断面視で三角形や多角形状のノズルをはじめ既存のものを含め、種々の態様のものを適用することができる。
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は接着剤などの塗布物を塗布するための塗布用容器として利用することができる。
1、10…塗布用容器
2…容器本体
25、25a…係合案内部
6…ノズル
63…抽出管
64…傾斜先端部
67…貫通端
68…先端面
B…塗布物
P…第一の係合位置
Q…第二の係合位置
T…チューブ
2…容器本体
25、25a…係合案内部
6…ノズル
63…抽出管
64…傾斜先端部
67…貫通端
68…先端面
B…塗布物
P…第一の係合位置
Q…第二の係合位置
T…チューブ
Claims (6)
- 塗布物を収容し方向性を有する形状をなす容器本体と、
当該容器本体に収容された塗布物を対象物に対し塗布するように前記容器本体に取付けられるものであり方向性を有する形状をなす塗布部とを有する塗布用容器であって、
前記塗布部が前記塗布物を塗布し得ない状態で前記容器本体及び前記塗布部とを係合させる前記第一の係合位置と、前記容器本体及び前記塗布部が互いに所定の方向性をなした前記塗布部が前記塗布物を塗布し得る状態で相対移動不能に係合させる第二の係合位置とで前記容器本体及び前記塗布部を係合させ得るとともに前記第一の係合位置から前記第二の係合位置への動作を案内し得る係合案内部を具備してなることを特徴とする塗布用容器。 - 前記係合案内部が、前記塗布部と前記容器本体と相対的に回転させながら前記第二の係合位置へ案内するものである請求項1記載の塗布用容器。
- 前記係合案内部が、前記第一の係合位置から前記塗布部と前記容器本体とを接合させる方向に前記第二の係合位置へ案内する請求項1記載の塗布用容器。
- 前記塗布部が、先端部が傾斜方向に切除された傾斜先端部を有するノズルであり、前記傾斜先端部の端部によって形成された先端面の方向が、前記第二の係合位置で前記容器本体に対し所定の方向を向く請求項1、2又は3記載の塗布用容器。
- 前記容器本体が、前記塗布物を密閉した密閉部を収容することにより前記塗布物を収容したものであるとともに、前記第二の係合位置で前記ノズルの基端が前記密閉部の内部に挿入され得る請求項4記載の塗布用容器。
- 前記容器本体が、押圧操作されることにより前記塗布物を塗布部へ供給し得るボタンを取付けたものであり、当該ボタンが前記容器本体から表出する方向が前記塗布部に対し所定の方向を向く請求項1、2、3、4又は5記載の塗布用容器。
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