JP2013158800A - 金属リングの製造方法及びその製造装置 - Google Patents

金属リングの製造方法及びその製造装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2013158800A
JP2013158800A JP2012022975A JP2012022975A JP2013158800A JP 2013158800 A JP2013158800 A JP 2013158800A JP 2012022975 A JP2012022975 A JP 2012022975A JP 2012022975 A JP2012022975 A JP 2012022975A JP 2013158800 A JP2013158800 A JP 2013158800A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
laser beam
metal ring
cylindrical workpiece
workpiece
holding member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012022975A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5981155B2 (ja
Inventor
Atsuhiro Hatanaka
敦博 畑中
Toru Yagasaki
徹 矢ヶ崎
Hideaki Aoyama
英明 青山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2012022975A priority Critical patent/JP5981155B2/ja
Publication of JP2013158800A publication Critical patent/JP2013158800A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5981155B2 publication Critical patent/JP5981155B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Laser Beam Processing (AREA)

Abstract

【課題】円筒状ワークから切断された金属リングの側端縁の除去量を少なくし、仕上げ工程のサイクルタイムを短くすることができる金属リングの製造技術を提供すること。
【解決手段】第1のレーザ光L1と第2のレーザ光L2をそれぞれ円筒状ワーク24の法線52方向に対して傾斜するように照射する。
【効果】第1のレーザ光と第2のレーザ光をそれぞれ円筒状ワークの法線方向に対して傾斜するように照射するので、円筒状ワークから切断された金属リングの側端縁の断面視の形状は、湾曲形状に近くなり、側端縁を湾曲形状に仕上げるときの除去量が少なくなる。結果、円筒状ワークから切断された金属リングの側端縁の除去量を少なくし、仕上げ工程のサイクルタイムを短くすることができる。
【選択図】図5

Description

本発明は、金属製の円筒状ワークをレーザ光で切断して金属リングを得る金属リングの製造技術に関する。
自動車に用いられるベルト式の無段変速機では、複数の金属リングで、環状に積層された複数のエレメントを結束した金属ベルトが採用されている。この種の金属ベルトを構成する金属リングは、金属製の円筒状ワークを所定の幅に輪切りにすることで無端帯状に形成される技術が知られている(例えば、特許文献1(図2)参照。)。
この特許文献1の技術を図面に基づいて説明する。
図12(a)に示すように、保持部材200で金属製の円筒状ワーク201を保持する。保持部材200と共に円筒状ワーク201を回転させ、レーザ光照射機構202からレーザ光を円筒状ワーク201の法線方向に照射する。レーザ光により円筒状ワーク201が切断され、輪切りにされた金属リング203が得られる。1個の金属リング203が輪切りにされたら、想像線で示すレーザ光照射機構202の位置に所定の幅だけ移動させ、次の金属リング203を輪切りにする。これらの工程を繰り返すことで、1個の円筒状ワーク201から複数の金属リングを得ることができる。
ところで、(b)に示すように、円筒状ワーク201から切断された金属リング203は、側端縁204が鋭利な状態であるため、この側端縁204を研磨により高精度な湾曲形状に仕上げる必要がある。この研磨方法としては、バレルによる研磨やブラシによる研磨が行われる。側端縁204の鋭利な部分を除去することで湾曲面205に仕上がる。断面視でこの除去部206の面積はS1となる。
しかし、除去部206の断面視の面積がS1では、除去量が多くなる。除去量が多いため、ブラシ等による研磨のサイクルタイムが長くなる。すなわち、円筒状ワークから切断された金属リングの側端縁の除去量を少なくし、仕上げ工程のサイクルタイムを短くすることができる金属リングの製造技術が求められている。
特開2011−167702公報
本発明は、円筒状ワークから切断された金属リングの側端縁の除去量を少なくし、仕上げ工程のサイクルタイムを短くすることができる金属リングの製造技術を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、保持部材により保持された金属製の円筒状ワークを回転させるワーク回転工程と、前記円筒状ワークにレーザ光照射機構からレーザ光を照射し、前記円筒状ワークを切断して金属リングを得る切断工程と、を有する金属リングの製造方法において、前記切断工程は、前記レーザ光照射機構から照射する第1のレーザ光を、前記円筒状ワークの先端開口側、又は、前記円筒状ワークの基端開口側のどちらか一方から、前記円筒状ワークの法線方向に対して傾斜するように照射し、前記第1のレーザ光の照射後に、前記第1のレーザ光の軌跡と前記金属リングの厚みの範囲内で交わる第2のレーザ光を、前記第1のレーザ光とは他方から前記円筒状ワークの法線方向に対して傾斜するように照射することを特徴とする。
請求項2に係る発明は、保持部材により保持された金属製の円筒状ワークを回転させるワーク回転工程と、円筒状ワークにレーザ光照射機構からレーザ光を照射し、円筒状ワークを切断して金属リングを得る切断工程と、を有する金属リングの製造方法において、切断工程は、レーザ光照射機構から照射する第1のレーザ光を、円筒状ワークの先端開口側、又は、円筒状ワークの基端開口側のどちらか一方から、円筒状ワークの法線方向に対して傾斜するように照射すると同時に、第2のレーザ光を、第1のレーザ光とは他方から円筒状ワークの法線方向に対して傾斜するように照射し、第1のレーザ光の軌跡と第2のレーザ光の軌跡が、金属リングの厚みの範囲内で交わるように、第1のレーザ光と第2のレーザ光は同時に照射されていることを特徴とする。
請求項3に係る発明では、切断工程後の金属リングに仕上げ加工を施す仕上げ工程は、金属リングの側端縁をパルスレーザ光で昇華させて、断面視で湾曲形状に加工されることを特徴とする。
請求項4に係る発明では、金属製の円筒状ワークにレーザ光を照射することによって円筒状ワークを切断して金属リングを得る金属リングの製造装置において、円筒状ワークを保持する保持部材と、この保持部材に接続され保持部材に保持された円筒状ワークを回転させるワーク回転機構と、保持部材に面するように設けられ円筒状ワークにレーザ光を照射するレーザ光照射機構とを備え、レーザ光照射機構は、円筒状ワークの先端開口側、又は、円筒状ワークの基端開口側のどちらか一方から、円筒状ワークの法線方向に対して傾斜するように第1のレーザ光を照射する第1加工ヘッドと、第1のレーザ光の照射後に、第1のレーザ光の軌跡と金属リングの厚みの範囲内で交わる第2のレーザ光を、第1のレーザ光とは他方から円筒状ワークの法線方向に対して傾斜するように照射する第2加工ヘッドとからなることを特徴とする。
請求項5に係る発明では、金属製の円筒状ワークにレーザ光を照射することによって円筒状ワークを切断して金属リングを得る金属リングの製造装置において、円筒状ワークを保持する保持部材と、この保持部材に接続され保持部材に保持された円筒状ワークを回転させるワーク回転機構と、保持部材に面するように設けられ円筒状ワークにレーザ光を照射するレーザ光照射機構とを備え、レーザ光照射機構は、円筒状ワークの先端開口側、又は、円筒状ワークの基端開口側のどちらか一方から、円筒状ワークの法線方向に対して傾斜するように第1のレーザ光を照射する第1加工ヘッドと、第2のレーザ光を、第1のレーザ光とは他方から円筒状ワークの法線方向に対して傾斜するように照射すると共に、第1のレーザ光の軌跡と第2のレーザ光の軌跡が、金属リングの厚みの範囲内で交わるように、第1のレーザ光の照射と同時のタイミングで第2のレーザ光を照射する第2加工ヘッドとからなることを特徴とする。
請求項6に係る発明では、請求項2記載の金属リングの製造方法に使用される金属リングの製造装置において、基盤と、この基盤に回転自在に設けられ金属リングが掛け渡される複数個のローラと、基盤に設けられ複数個のローラのうちの少なくとも2個の間の距離を調整可能な距離調整機構と、基盤に設けられ金属リングを周回動作させるために複数個のローラのうち少なくとも1個を回転させるローラ回転機構と、金属リング近傍に設けられ周回動作する金属リングの一方の側端縁を仕上げ加工する仕上げ加工手段と、を備え、複数個のローラの基盤側の端部に、金属リングの他方の側端縁が着座するフランジ部が設けられると共に、複数個のローラに、フランジ部に向かうにつれて縮径されるテーパ部が設けられ、仕上げ加工手段は、フランジ部に金属リングの他方の側端縁が着座し且つ複数個のローラによって緊張した状態で周回動作する金属リングの一方の側端縁に沿ってレーザ光を照射するレーザ光照射機構を有すると共に、金属リングの一方の側端縁が断面視で湾曲形状に加工されることを特徴とする。
請求項7に係る発明では、複数個のローラに掛け渡された金属リングは、複数個のローラが回転することに伴って周回動作されると共に、金属リングの他方の側端縁をテーパ部によってフランジ部に向かって変位させてフランジ部に着座される金属リング位置決め機構を備えることを特徴とする。
請求項1に係る発明では、切断工程は、レーザ光照射機構から照射する第1のレーザ光を、円筒状ワークの法線方向に対して傾斜するように照射し、第1のレーザ光の軌跡と金属リングの厚みの範囲内で交わる第2のレーザ光を、第1のレーザ光とは他方から円筒状ワークの法線方向に対して傾斜するように照射する。
仮に、レーザ光を円筒状ワークの法線方向に照射すると、切断された金属リングの側端縁の断面視の形状は四角になり、側端縁を湾曲形状に仕上げるには除去量が多くなる。
一方、本発明によれば、第1のレーザ光と第2のレーザ光をそれぞれ円筒状ワークの法線方向に対して傾斜するように照射するので、円筒状ワークから切断された金属リングの側端縁の断面視の形状は、湾曲形状に近くなり、側端縁を湾曲形状に仕上げるときの除去量が少なくなる。結果、円筒状ワークから切断された金属リングの側端縁の除去量を少なくし、仕上げ工程のサイクルタイムを短くすることができる。
請求項2に係る発明では、切断工程は、レーザ光照射機構から照射する第1のレーザ光を、円筒状ワークの法線方向に対して傾斜するように照射すると同時に、第2のレーザ光を、第1のレーザ光とは他方から円筒状ワークの法線方向に対して傾斜するように照射する。
第1のレーザ光と第2のレーザ光を互い違いの方向から同時に照射することで、切断工程の工数を短くすることができる。
請求項3に係る発明では、切断工程後の金属リングに仕上げ加工を施す仕上げ工程は、金属リングの側端縁をパルスレーザ光で昇華させて、断面視で湾曲形状に加工される。
パルスレーザ光で側端縁を仕上げるので、側端縁に溶融層が形成されることがなく、除去部が昇華される。結果、側端縁を精度良くきれいに仕上げることができる。
請求項4に係る発明では、レーザ光照射機構は、円筒状ワークの法線方向に対して傾斜するように第1のレーザ光を照射する第1加工ヘッドと、第1のレーザ光とは他方から円筒状ワークの法線方向に対して傾斜するように照射する第2加工ヘッドとからなる。
加工ヘッドを2つ設けるだけであるので、レーザ光照射機構を簡易な構成にできる。
請求項5に係る発明では、レーザ光照射機構は、円筒状ワークの法線方向に対して傾斜するように第1のレーザ光を照射する第1加工ヘッドと、第1のレーザ光の照射と同時のタイミングで第2のレーザ光を照射する第2加工ヘッドとからなる。
第1のレーザ光及び第2のレーザ光を同時のタイミングで照射する場合であっても、加工ヘッドを2つ設けるだけであるので、レーザ光照射機構を簡易な構成にし、レーザ光照射機構のコストを抑えることができる。
請求項6に係る発明では、複数個のローラの基盤側の端部に、金属リングの他方の側端縁が着座するフランジ部が設けられると共に、複数個のローラに、フランジ部に向かうにつれて縮径されるテーパ部が設けられる。
ローラ間に金属リングを掛け渡してローラ間の間隔を広げるだけで、テーパ部の作用により金属リングがフランジ部に押し付けられて、金属リングの位置決めがなされる。位置決めされた金属リングの側端縁にレーザ光を照射して仕上げるので、側端縁の仕上げ精度を向上させることができる。
請求項7に係る発明では、複数個のローラに掛け渡された金属リングは、複数個のローラが回転することに伴って周回動作されると共に、金属リングの他方の側端縁をテーパ部によってフランジ部に向かって変位させ、フランジ部に着座させる金属リング位置決め機構を備える。
ローラにテーパ部及びフランジ部を設けるだけなので、金属リング位置決め機構のコストの低減を図ることができる。
実施例1に係る金属リングの製造装置の平面図である。 実施例1に係る金属リングの製造装置の要部断面図である。 保持部材の斜視図である。 押し圧用部材の斜視図である。 本発明に係る金属リングの製造装置の作用図である。 仕上げ工程を説明する図である。 実施例2に係る金属リング製造装置の斜視図である。 実施例2に係る金属リング製造装置の平面図である。 実施例2に係る金属リング製造装置の底面図である。 距離調整機構の作用図である。 実施例2に係る金属リング製造装置の作用図である。 従来の技術に係る金属リング製造装置の基本原理を説明する図である。
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
先ず、本発明の実施例1を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、金属リングの製造装置10は、第1ベース11と、この第1ベース11に設けられるモータ12と、このモータ12のモータ軸13に設けられる第1プーリ14と、第2ベース15と、この第2ベース15に軸受16を介して回転自在に設けられるスピンドル17と、このスピンドル17の一端に設けられる第2プーリ18と、この第2プーリ18及び第1プーリ14に掛け渡されモータ12の駆動力をスピンドル17に伝達するベルト21とを備える。
また、スピンドル17の他端に第1連結部材22及び第2連結部材23を介して円筒状ワーク24を保持する保持部材25が設けられる。第1連結部材22側には、テーパ形状を呈する第1径変化用部26が設けられる。保持部材25は筒状を呈しており、内径部分に押し圧用部材27が挿入され、この押し圧用部材27はテーパ形状を呈する第2径変化用部材28で押さえられる。第1径変化用部26のスピンドル17側から第2径変化部材28までボルト31が通され、第2径変化部材28に被せされる円盤状部材32の外側からナット33で締め付けられる。保持部材25はスピンドル17と一体的に回転する。
スピンドル17には貫通孔34が設けられており、スピンドル17の端部に設けられた管継ぎ手用ソケット35から貫通孔34へ圧縮空気が送られる。なお、管継ぎ手用ソケット35は、本体に対して回転自在である。モータ12、モータ軸13、第1プーリ14、ベルト21、第2プーリ18、スピンドル17、軸受16、第1連結部材22、第2保持連結部材23、第1径変化用部26、押し圧用部材27、第2径変化用部材28、ボルト31、円盤状部材32及びナット33により、円筒状ワーク24を回転させるワーク回転機構20が構成される。
また保持部材25の近傍に、レーザ光を照射するレーザ光照射機構40が設けられる。レーザ光照射機構40は、保持部材25の回転軸と平行に設けられるレール41と、このレール41に移動自在に設けられるスライダ42と、このスライダ42に円弧状に設けられる円弧状レール43と、この円弧状レール43に移動自在に設けられレーザ光を照射する第1加工ヘッド44及び第2加工ヘッド45とからなる。
次にワーク保持及びレーザ光照射機構40について説明する。
図2に示すように、押し圧用部材27は、略円筒形状であり、内径部の両端部はテーパ形状を呈する。テーパ形状を呈する第1径変化用部26及びテーパ形状を呈する第2径変化用部材28は、それぞれ押し圧用部材27の両端側から嵌められる。第1径変化用部26と第2径変化用部材28とは、スプリング36によって離れる方向に付勢される。
第1径変化用部26の端部から通したボルト31にナット33を締め付けることで、第1径変化用部26と第2径変化用部材28との距離が縮み、テーパ作用により押し圧用部材27が押し広げられる。さらに押し圧用部材27により保持部材25が外径方向に押し広げられることで、保持部材25に円筒状ワーク24が保持される。保持部材25により保持された金属製の円筒状ワーク24を、ワーク回転機構20で回転させる(ワーク回転工程)。
レーザ光照射機構40は、第1加工ヘッド44及び第2加工ヘッド45を備える。第1加工ヘッド44は、第1のレーザ光L1を、円筒状ワーク24の基端開口51側から、円筒状ワーク24の法線52方向に対して角度α1で傾斜するように照射する。第1のレーザ光L1の照射後に、第2加工ヘッド45から第2のレーザ光L2を、円筒状ワーク24の先端開口53側から、円筒状ワーク24の法線52方向に対して角度α2で傾斜するように照射する。これにより円筒状ワーク24から、金属リングが切断される(切断工程)。そして、金属リングが一つ切断されたら、スライダ42を金属リングの幅分移動させ、次の金属リングの切断を行う動作を繰り返し、複数の金属リングを得る。
次に保持部材25について説明する。
図3に示すように、保持部材25は、小径部61と、この小径部61より大径であり略円筒形状を呈する保持部62と、この保持部62よりも大径の堰き止め部63とを有する中空体である。
保持部材25には、挿入用貫通孔64が設けられ、この挿入用貫通孔64から外壁面65に至まで複数本の直径方向通路66が放射状に貫通形成される。保持部62の外壁面65には、周方向に沿って延び、隣接する直径方向通路66同士を連通する周方向通路67が設けられる。直径方向通路66及び周方向通路67を介して、図1に示す貫通孔34からの空気が導かれ、レーザ光による切断時の塵が金属リングに付着しないように外方に吹き飛ばされる。なお、保持部材25は弾性を有し、保持部材25に直径方向通路66が切り込まれていることで、保持部材25は外径方向に押し広げることが可能となる。
次に押し圧用部材27について説明する。
図4に示すように、押し圧用部材27は弾性を有し、内壁71から外壁72に向けて複数のスリット73が長手方向に沿って延ばされる。内壁71には、左端、右端のそれぞれから離間するに従って縮径するテーパ部74が設けられる。
以上に述べた金属リングの製造装置10の作用を次に説明する。
図5は円筒状ワーク24の断面及びレーザ光照射機構40を示す図である。
(a)に示すように、円筒状ワーク24の厚みはt1である。レーザ光照射機構40の第1加工ヘッド44からレーザ光L1を、円筒状ワーク24の基端開口51側から、円筒状ワーク24の法線52方向に対して角度α1で照射し、円筒状ワーク24を切断する。α1は45°であり、レーザ光L1の外径はt2である。
(b)に示すように、第1のレーザ光L1の軌跡と円筒状ワーク24の厚みt1、すなわち切断された金属リング54の厚みt1の範囲内で、第2加工ヘッド45からレーザ光L2を、円筒状ワーク24の先端開口53側から、円筒状ワーク24の法線52方向に対して角度α2で照射し、円筒状ワーク24をさらに切断する。α2は45°であり、レーザ光L2の外径はt2である。
(c)に示すように、切断された金属リング54の側端縁55は、2つの切断面56、57からなり、切断面56と切断面57の交差部の角度α3は90°となる。なお、α1、α2は、45°に限定されず、法線52から傾斜する角度を保てば、適宜変更しても差し支えない。また、α1、α2の変更に伴い、α3を変更しても差し支えない。
次に仕上げ工程について説明する。
図6に示すように、金属リング54の切断後、第1加工ヘッド44から第3のレーザ光L3を照射し、第1加工ヘッド44を円弧状レール(図2、符号43)に沿って矢印(3)のように移動させ、側端縁55が湾曲面58となるように仕上げ加工を行う。第1加工ヘッド44からのレーザ光L3は、パルスレーザ光である。このパルスレーザ光L3を発振するレーザ発振器のピーク出力は、300kW〜1MWである。なお、第1加工ヘッド44は、レーザ光L1用の図示省略したレーザ発振器と、レーザ光L3用の図示省略したレーザ発振器と、それぞれのレーザ光L1、L3を光学的に切り替える図示省略した切り替え手段とを備える。
切断面56、切断面57と、切断面56、57からそれぞれ湾曲面58に繋がる加工前の円弧状ワーク(図2、符号24)の輪郭及び湾曲面58で囲まれる部分が、仕上げ加工により除去される部分である。断面視でこの除去部59の面積は、S2である。
ここで図12(b)に戻って、従来技術の除去部206の面積は、S1である。従来技術の金属リング203の厚みは実施例と同じt1であるが、除去部の面積を比較すると、S2<S1である。すなわち、金属リングの側端縁において、従来技術の除去量より、実施例の除去量が少ない。結果、仕上げ工程のサイクルタイムを短くすることができる。
なお、パルスレーザ光による仕上げ加工で、金属リング54の側端縁55の除去部は昇華されるので、仕上げ面を精度良くきれいにすることができる。また、パルスレーザ光の、パルス幅がピコ秒のオーダー、すなわち10−12秒のオーダーのものである。換言すると、ピーク出力が300kW〜1MWのレーザ発振器が発振する光は、ピコ秒オーダーのパルスレーザ光L3である。レーザ発振器のピーク出力が300kW未満では、例えば部材を金属とした場合、金属蒸発(昇華)が発生しにくくなり、昇華除去加工に多くの時間を要する。レーザ発振器のピーク出力が1MWを超えると、側端縁55の除去部59に熱影響部(溶融部)が生じやすくなる。
次に、本発明の実施例2を図面に基づいて説明する。
先ず、仕上げ加工手段90について説明する。
図7に示す、金属リングの製造装置80は、切断工程で切断された金属リング54に仕上げ加工を施すものである。金属リングの製造装置80は、基盤81と、この基盤81の下面82に設けられた2本のレール83と、これらのレール83に摺動自在に設けられるローラ用スライダ84及び加工ヘッド用スライダ85と、ローラ用スライダ84に設けられ第2駆動モータ86を支持するローラ用移動テーブル87と、第2駆動モータ86に回転自在に設けられる移動ローラ88と、加工ヘッド用スライダ85に設けられ加工ヘッド昇降機構91を支持する加工ヘッド用移動テーブル92と、加工ヘッド昇降機構91に昇降自在に設けられるレーザ光照射機構93と、下面82に設けられ2個の第1駆動モータ94を支持する固定テーブル95と、2個の第1駆動モータ94にそれぞれ回転自在に設けられる固定ローラ96とからなる。
切断工程により切断された金属リング54は、2個の固定ローラ96及び移動ローラ88に掛け渡され、緊張した状態である。第1第2駆動モータ94、86を駆動させることで、固定ローラ96及び移動ローラ88が回転し、金属リング54も回転する。固定ローラ96、移動ローラ88、第1駆動モータ94及び第2駆動モータ86でローラ回転機構97が構成される。
次に、金属リング54のセット方法について説明する。
図8に示すように、基盤81の上面101には、長穴102を設けてあり、この長穴102に沿って移動ローラ88が移動される。移動ローラ88を固定ローラ96に近づける。この状態で略円形状の想像線で示す金属リング54を、移動ローラ88及び2個の固定ローラ96に掛け渡す。移動ローラ88を固定ローラ96から離れる方向に移動させることで、実線で示す金属リング54のように緊張した状態となる。
次に距離調整機構について説明する。
図9に示すように、距離調整機構111は、基盤81の下面82に設けられるステー112と、このステー112に設けられるネジ用モータ113と、ネジ用モータ113の軸に設けられるシャフト114と、このシャフト114に設けられるネジ部115と、加工ヘッド用移動テーブル92に固定されネジ部115と噛み合うナット部116と、加工ヘッド用移動テーブル92とローラ用移動テーブル87とを連結する連結シャフト117と、からなる。ネジ用モータ113を駆動させシャフト114を回転させることで、加工ヘッド用移動テープル92及びローラ用移動テーブル87が移動する。これにより、図8に示す移動ローラ88を移動させることができる。
次にローラについて説明する。
図10に示すように、固定ローラ96には、基盤側(下側)の端部に金属リング54の側端縁55が着座するフランジ部98が設けられ、フランジ部98の上部にフランジ部98に向かうにつれて縮径されるテーパ部99が設けられる。移動ローラ88も同様に、フランジ部103と、テーパ部104が設けられる。
ローラの作用を説明すると、移動ローラ88を固定ローラ96から離れる方向に移動させ、横方向への力F1を加える。するとテーパ部99、104の作用により、金属リング54に下向きの力F2が働き、金属リング54はフランジ部98、103に向かって変位させられる。結果、金属リング54は、フランジ部98、103に突き当てられ、金属リング54が位置決めされる。
次に仕上げ工程について説明する。
図11に示すように、金属リング54の側端縁55に向けて、上方に位置するレーザ光照射機構93の加工ヘッド105からレーザ光を照射する。加工ヘッド昇降機構(図7、符号91)によりレーザ光照射機構93を矢印(4)のように下降させると共に、加工ヘッド105を側端縁55に向くように調整して仕上げ加工を施し、湾曲面58を得る。
以上に述べた内容をまとめて以下に記載する。
図2に示すように、保持部材25により保持された金属製の円筒状ワーク24を回転させるワーク回転工程と、円筒状ワーク24にレーザ光照射機構40からレーザ光を照射し、円筒状ワーク24を切断して図5に示す金属リング54を得る切断工程と、を有する金属リングの製造方法において、切断工程は、レーザ光照射機構40から照射する第1のレーザ光L1を、円筒状ワーク24の先端開口51側、又は、円筒状ワーク24の基端開口53側のどちらか一方から、円筒状ワークの法線52方向に対して傾斜するように照射し、第1のレーザ光L1の照射後に、第1のレーザ光L1の軌跡と金属リング54の厚みt1の範囲内で交わる第2のレーザ光L2を、第1のレーザ光L1とは他方から円筒状ワークの法線52方向に対して傾斜するように照射する。
この工程により、第1のレーザ光L1と第2のレーザ光L2をそれぞれ円筒状ワーク24の法線52方向に対して傾斜するように照射するので、円筒状ワーク24から切断された金属リング54の側端縁55の断面視の形状は、湾曲形状に近くなり、側端縁55を湾曲形状に仕上げるときの除去量が少なくなる。結果、円筒状ワーク24から切断された金属リング54の側端縁55の除去量を少なくし、仕上げ工程のサイクルタイムを短くすることができる。
図2に示すように、保持部材25により保持された金属製の円筒状ワーク24を回転させるワーク回転工程と、円筒状ワーク24にレーザ光照射機構40からレーザ光を照射し、円筒状ワーク24を切断して図5に示す金属リング54を得る切断工程と、を有する金属リングの製造方法において、切断工程は、レーザ光照射機構40から照射する第1のレーザ光L1を、円筒状ワーク24の先端開口51側、又は、円筒状ワーク24の基端開口側53のどちらか一方から、円筒状ワーク24の法線52方向に対して傾斜するように照射すると同時に、第2のレーザ光L2を、第1のレーザ光L1とは他方から円筒状ワーク24の法線方向に対して傾斜するように照射し、第1のレーザ光L1の軌跡と第2のレーザ光L2の軌跡が、金属リング54の厚みt1の範囲内で交わるように、第1のレーザ光L1と第2のレーザ光L2は同時に照射されている。
この工程により、第1のレーザ光L1と第2のレーザ光L2を互い違いの方向から同時に照射することで、切断工程の工数を短くすることができる。
図6に示すように、切断工程後の金属リング54に仕上げ加工を施す仕上げ工程は、金属リング54の側端縁55をパルスレーザ光で昇華させて、断面視で湾曲形状に加工される。
この工程により、パルスレーザ光L1で側端縁55を仕上げるので、側端縁55に溶融層が形成されることがなく、除去部が昇華される。結果、側端縁55を精度良くきれいに仕上げることができる。
図1に示すように、金属製の円筒状ワーク24にレーザ光を照射することによって円筒状ワーク24を切断して金属リング(図5、符号54)を得る金属リングの製造装置10において、円筒状ワーク24を保持する保持部材25と、この保持部材25に接続され保持部材25に保持された円筒状ワーク24を回転させるワーク回転機構20と、保持部材25に面するように設けられ円筒状ワーク24にレーザ光を照射するレーザ光照射機構40とを備え、レーザ光照射機構40は、円筒状ワーク24の先端開口(図5、符号51)側、又は、円筒状ワーク24の基端開口(図5、符号53)側のどちらか一方から、円筒状ワーク24の法線52方向に対して傾斜するように第1のレーザ光L1を照射する第1加工ヘッド44と、第1のレーザ光L1の照射後に、第1のレーザ光L1の軌跡と金属リング54の厚みt1の範囲内で交わる第2のレーザ光L2を、第1のレーザ光L1とは他方から円筒状ワークの法線52方向に対して傾斜するように照射する第2加工ヘッド45とからなる。
この構成により、加工ヘッド44、45を2つ設けるだけであるので、レーザ光照射機構40を簡易な構成にできる。
図1に示すように、金属製の円筒状ワーク24にレーザ光を照射することによって円筒状ワーク24を切断して金属リング(図5、符号54)を得る金属リングの製造装置10において、円筒状ワーク24を保持する保持部材25と、この保持部材25に接続され保持部材25に保持された円筒状ワーク24を回転させるワーク回転機構20と、保持部材25に面するように設けられ円筒状ワーク24にレーザ光を照射するレーザ光照射機構40とを備え、レーザ光照射機構40は、円筒状ワーク24の先端開口(図5、符号51)側、又は、円筒状ワーク24の基端開口(図5、符号53)側のどちらか一方から、円筒状ワーク24の法線52方向に対して傾斜するように第1のレーザ光L1を照射する第1加工ヘッド44と、第2のレーザ光L2を、第1のレーザ光L1とは他方から円筒状ワーク24の法線52方向に対して傾斜するように照射すると共に、第1のレーザ光L1の軌跡と第2のレーザ光L2の軌跡が、金属リング54の厚みt1の範囲内で交わるように、第1のレーザ光L1の照射と同時のタイミングで第2のレーザ光L2を照射する第2加工ヘッド45とからなる。
この構成により、第1のレーザ光L1及び第2のレーザ光L2を同時のタイミングで照射する場合であっても、加工ヘッド44、45を2つ設けるだけであるので、レーザ光照射機構40を簡易な構成にし、レーザ光照射機構40のコストを抑えることができる。
図7に示すように、基盤81と、この基盤81に回転自在に設けられ金属リング54が掛け渡される複数個のローラ88、96と、基盤81に設けられ複数個のローラ88、96のうちの少なくとも2個の間の距離を調整可能な距離調整機構(図9、符号111)と、基盤81に設けられ金属リング54を周回動作させるために複数個のローラ88、96のうち少なくとも1個を回転させるローラ回転機構97と、金属リング54近傍に設けられ周回動作する金属リング54の一方の側端縁55を仕上げ加工する仕上げ加工手段90と、を備え、複数個のローラの基盤側の端部に、金属リングの他方の側端縁が着座するフランジ部が設けられると共に、複数個のローラ88、96に、フランジ部(図10、符号98、103)に向かうにつれて縮径されるテーパ部(図10、符号99、104)が設けられ、仕上げ加工手段90は、フランジ部98、103に金属リング54の他方の側端縁55が着座し且つ複数個のローラ88、96によって緊張した状態で周回動作する金属リング54の一方の側端縁55に沿ってレーザ光を照射するレーザ光照射機構(図11、符号93)を有すると共に、金属リング54の一方の側端縁55が断面視で湾曲形状に加工される。
この構成により、ローラ88、96間に金属リング54を掛け渡してローラ88、96間の間隔を広げるだけで、テーパ部99、104の作用により金属リング54がフランジ部98、103に押し付けられて、金属リング54の位置決めがなされる。位置決めされた金属リング54の側端縁55にレーザ光を照射して仕上げるので、側端縁55の仕上げ精度を向上させることができる。
図10に示すように、複数個のローラ88、96に掛け渡された金属リング54は、複数個のローラ88、96が回転することに伴って周回動作されると共に、金属リング54の他方の側端縁55をテーパ部99、104によってフランジ部98、103に向かって変位させてフランジ部98、103に着座される金属リング位置決め機構106を備える。
この構成により、ローラ88、96にテーパ部99、104及びフランジ部98、103を設けるだけなので、金属リング位置決め機構106のコストの低減を図ることができる。
尚、本発明に係る金属リングの製造装置は、実施の形態では無段変速機の金属ベルトに採用される金属リングに適用したが、円筒状ワークを輪切りにすることで金属リングを得るものであれば、他の金属リングに適用することは差し支えない。
また、実施例で示したレーザ光照射機構40では、円筒状ワーク24を第1のレーザ光L1を照射した後、第2のレーザ光L2を照射して、金属リング54を切断したが、第1のレーザ光L1と第2のレーザ光L2は、同時に照射しても差し支えない。
本発明の金属リングの製造装置は、無段変速機の金属ベルトに採用される金属リングに好適である。
10、80…金属リングの製造装置、20…ワーク回転機構、24…円筒状ワーク、25…保持部材、40、93…レーザ光照射機構、44…第1加工ヘッド、45…第2加工ヘッド、51…基端開口、52…円筒状ワークの法線、53…先端開口、54…金属リング、55…側端縁、81…基盤、90…仕上げ加工手段、96…ローラ(固定ローラ)、97…ローラ回転機構、98、103…フランジ部、99、104…テーパ部、106…金属リング位置決め機構、111…距離調整機構。

Claims (7)

  1. 保持部材により保持された金属製の円筒状ワークを回転させるワーク回転工程と、
    前記円筒状ワークにレーザ光照射機構からレーザ光を照射し、前記円筒状ワークを切断して金属リングを得る切断工程と、を有する金属リングの製造方法において、
    前記切断工程は、前記レーザ光照射機構から照射する第1のレーザ光を、前記円筒状ワークの先端開口側、又は、前記円筒状ワークの基端開口側のどちらか一方から、前記円筒状ワークの法線方向に対して傾斜するように照射し、
    前記第1のレーザ光の照射後に、前記第1のレーザ光の軌跡と前記金属リングの厚みの範囲内で交わる第2のレーザ光を、前記第1のレーザ光とは他方から前記円筒状ワークの法線方向に対して傾斜するように照射することを特徴とする金属リングの製造方法。
  2. 保持部材により保持された金属製の円筒状ワークを回転させるワーク回転工程と、
    前記円筒状ワークにレーザ光照射機構からレーザ光を照射し、前記円筒状ワークを切断して金属リングを得る切断工程と、を有する金属リングの製造方法において、
    前記切断工程は、前記レーザ光照射機構から照射する第1のレーザ光を、前記円筒状ワークの先端開口側、又は、前記円筒状ワークの基端開口側のどちらか一方から、前記円筒状ワークの法線方向に対して傾斜するように照射すると同時に、第2のレーザ光を、前記第1のレーザ光とは他方から前記円筒状ワークの法線方向に対して傾斜するように照射し、
    前記第1のレーザ光の軌跡と前記第2のレーザ光の軌跡が、前記金属リングの厚みの範囲内で交わるように、前記第1のレーザ光と前記第2のレーザ光は同時に照射されていることを特徴とする金属リングの製造方法。
  3. 前記切断工程後の前記金属リングに仕上げ加工を施す仕上げ工程は、
    前記金属リングの側端縁をパルスレーザ光で昇華させて、断面視で湾曲形状に加工されることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の金属リングの製造方法。
  4. 金属製の円筒状ワークにレーザ光を照射することによって前記円筒状ワークを切断して金属リングを得る金属リングの製造装置において、
    前記円筒状ワークを保持する保持部材と、
    この保持部材に接続され前記保持部材に保持された前記円筒状ワークを回転させるワーク回転機構と、
    前記保持部材に面するように設けられ前記円筒状ワークにレーザ光を照射するレーザ光照射機構とを備え、
    前記レーザ光照射機構は、前記円筒状ワークの先端開口側、又は、前記円筒状ワークの基端開口側のどちらか一方から、前記円筒状ワークの法線方向に対して傾斜するように第1のレーザ光を照射する第1加工ヘッドと、
    前記第1のレーザ光の照射後に、前記第1のレーザ光の軌跡と前記金属リングの厚みの範囲内で交わる第2のレーザ光を、前記第1のレーザ光とは他方から前記円筒状ワークの法線方向に対して傾斜するように照射する第2加工ヘッドとからなることを特徴とする金属リングの製造装置。
  5. 金属製の円筒状ワークにレーザ光を照射することによって前記円筒状ワークを切断して金属リングを得る金属リングの製造装置において、
    前記円筒状ワークを保持する保持部材と、
    この保持部材に接続され前記保持部材に保持された前記円筒状ワークを回転させるワーク回転機構と、
    前記保持部材に面するように設けられ前記円筒状ワークにレーザ光を照射するレーザ光照射機構とを備え、
    前記レーザ光照射機構は、前記円筒状ワークの先端開口側、又は、前記円筒状ワークの基端開口側のどちらか一方から、前記円筒状ワークの法線方向に対して傾斜するように第1のレーザ光を照射する第1加工ヘッドと、
    第2のレーザ光を、前記第1のレーザ光とは他方から前記円筒状ワークの法線方向に対して傾斜するように照射すると共に、前記第1のレーザ光の軌跡と前記第2のレーザ光の軌跡が、前記金属リングの厚みの範囲内で交わるように、前記第1のレーザ光の照射と同時のタイミングで前記第2のレーザ光を照射する第2加工ヘッドとからなることを特徴とする金属リングの製造装置。
  6. 請求項3記載の金属リングの製造方法に使用される金属リングの製造装置において、
    基盤と、
    この基盤に回転自在に設けられ前記金属リングが掛け渡される複数個のローラと、
    前記基盤に設けられ前記複数個のローラのうちの少なくとも2個の間の距離を調整可能な距離調整機構と、
    前記基盤に設けられ前記金属リングを周回動作させるために前記複数個のローラのうち少なくとも1個を回転させるローラ回転機構と、
    前記金属リング近傍に設けられ周回動作する前記金属リングの一方の側端縁を仕上げ加工する仕上げ加工手段と、を備え、
    前記複数個のローラの基盤側の端部に、前記金属リングの他方の側端縁が着座するフランジ部が設けられると共に、
    前記複数個のローラに、前記フランジ部に向かうにつれて縮径されるテーパ部が設けられ、
    前記仕上げ加工手段は、前記フランジ部に前記金属リングの他方の側端縁が着座し且つ前記複数個のローラによって緊張した状態で周回動作する前記金属リングの一方の側端縁に沿ってレーザ光を照射するレーザ光照射機構を有すると共に、前記金属リングの一方の側端縁が断面視で湾曲形状に加工されることを特徴とする金属リングの製造装置。
  7. 前記複数個のローラに掛け渡された前記金属リングは、前記複数個のローラが回転することに伴って周回動作されると共に、前記金属リングの他方の側端縁を前記テーパ部によって前記フランジ部に向かって変位させて前記フランジ部に着座される金属リング位置決め機構を備えることを特徴とする請求項6記載の金属リングの製造装置。
JP2012022975A 2012-02-06 2012-02-06 金属リングの製造方法及びその製造装置 Expired - Fee Related JP5981155B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012022975A JP5981155B2 (ja) 2012-02-06 2012-02-06 金属リングの製造方法及びその製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012022975A JP5981155B2 (ja) 2012-02-06 2012-02-06 金属リングの製造方法及びその製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013158800A true JP2013158800A (ja) 2013-08-19
JP5981155B2 JP5981155B2 (ja) 2016-08-31

Family

ID=49171506

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012022975A Expired - Fee Related JP5981155B2 (ja) 2012-02-06 2012-02-06 金属リングの製造方法及びその製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5981155B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014024094A (ja) * 2012-07-27 2014-02-06 Honda Motor Co Ltd 円筒状ワーク切断装置及びその清掃方法
CN107735207A (zh) * 2015-06-12 2018-02-23 舒勒自动化有限及两合公司 用于生产金属板料的方法和设备
KR102345239B1 (ko) * 2020-07-06 2021-12-30 주식회사 도우인시스 레이저를 이용한 박막 글라스 커팅 및 커팅면 형상 가공 방법

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007263906A (ja) * 2006-03-30 2007-10-11 Toshiba Corp レーザピーニング装置及びその方法
JP2009166128A (ja) * 2009-02-03 2009-07-30 Phoeton Corp レーザ加工装置
JP2010125517A (ja) * 2008-12-01 2010-06-10 Komatsu Ntc Ltd パイプのレーザ加工方法
JP2011167702A (ja) * 2010-02-16 2011-09-01 Honda Motor Co Ltd 金属リングの製造方法
JP2011526211A (ja) * 2008-06-28 2011-10-06 トルンプフ ヴェルクツォイクマシーネン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト ノズル軸に対してレーザ切断ビームを偏心配向する方法、傾斜切断のための方法、相応するレーザ処理ヘッドおよびレーザ処理機械

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007263906A (ja) * 2006-03-30 2007-10-11 Toshiba Corp レーザピーニング装置及びその方法
JP2011526211A (ja) * 2008-06-28 2011-10-06 トルンプフ ヴェルクツォイクマシーネン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト ノズル軸に対してレーザ切断ビームを偏心配向する方法、傾斜切断のための方法、相応するレーザ処理ヘッドおよびレーザ処理機械
JP2010125517A (ja) * 2008-12-01 2010-06-10 Komatsu Ntc Ltd パイプのレーザ加工方法
JP2009166128A (ja) * 2009-02-03 2009-07-30 Phoeton Corp レーザ加工装置
JP2011167702A (ja) * 2010-02-16 2011-09-01 Honda Motor Co Ltd 金属リングの製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014024094A (ja) * 2012-07-27 2014-02-06 Honda Motor Co Ltd 円筒状ワーク切断装置及びその清掃方法
CN107735207A (zh) * 2015-06-12 2018-02-23 舒勒自动化有限及两合公司 用于生产金属板料的方法和设备
KR102345239B1 (ko) * 2020-07-06 2021-12-30 주식회사 도우인시스 레이저를 이용한 박막 글라스 커팅 및 커팅면 형상 가공 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP5981155B2 (ja) 2016-08-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6554670B2 (ja) レーザ溶接方法
JP6087493B2 (ja) 回転対称ツールを製造するレーザ加工装置及び方法
US8257637B2 (en) Method for removing resin layer from resin-coated metal tube
WO2016005133A1 (de) Verfahren zur herstellung einer werkstückfläche an einem stabförmigen werkstück
JP5981155B2 (ja) 金属リングの製造方法及びその製造装置
EP1939488B1 (en) Method for processing a metal band, a continuous metal band and pushbelt in which the metal band is used
CN110434469A (zh) 用于传动构件的激光辅助制造方法和传动机构
JP6504977B2 (ja) ウエーハの加工方法
KR101326249B1 (ko) 공작물의 홀 가공장치
JP2007209992A (ja) レーザ加工方法、バリ取り方法及び物品
JP2011167701A (ja) 円筒状ワーク切断装置
JP5080120B2 (ja) ポリゴン加工装置及びポリゴン加工方法
CN111390397A (zh) 一种保温杯管体的切割方法及装置
JP6535478B2 (ja) レーザ光によるワークの前処理方法及びレーザ加工機
EP1958727A1 (de) Verfahren und Vorrichtung zum Bearbeiten von Werkstücken mit einer energiereichen Strahlung
CN213560535U (zh) 一种适用于微织构激光加工的旋转夹具
JPWO2018062549A1 (ja) 被溶接部の洗浄方法、溶接システムおよびリングの製造方法
JP2019032032A (ja) 軸受リングの異物除去方法、及び軸受リングの異物除去装置、並びに軸受の製造方法及び機械装置の製造方法
JP4790737B2 (ja) レーザ加工装置及びレーザ加工方法
CN108284273B (zh) 复合加工方法以及计算机可读介质
WO2020170953A1 (ja) 軸受部品とそれに付着する異物を除去する方法と装置
JP5375987B2 (ja) シート面加工方法
CN113953668B (zh) 一种大熔深齿轮激光焊接方法及装置
JP2021011593A (ja) レーザ焼入れ方法
CN112969554A (zh) 表面处理方法、滚子轴承部件和装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141127

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160105

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160307

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20160328

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160712

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160728

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5981155

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees