JP2013157348A - 電子機器モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】反りの生じた基板に対して電子部品を半田付けすることができる電子機器モジュールを提供すること。
【解決手段】熱電変換素子モジュール11は、第1及び第2の基板15,26の一面に熱電変換素子22が半田付けされるとともに他面に第1及び第2の熱交換器12,25が接合されている。第1及び第2の基板15,26の中央側に配置される第1熱電変換素子22aを半田付けする第1の半田層S1の厚さに比べて、その外側に配置される第2及び第3熱電変換素子22b,22cを半田付けする第2及び第3の半田層S2,S3の厚さを厚くした。
【選択図】図3
【解決手段】熱電変換素子モジュール11は、第1及び第2の基板15,26の一面に熱電変換素子22が半田付けされるとともに他面に第1及び第2の熱交換器12,25が接合されている。第1及び第2の基板15,26の中央側に配置される第1熱電変換素子22aを半田付けする第1の半田層S1の厚さに比べて、その外側に配置される第2及び第3熱電変換素子22b,22cを半田付けする第2及び第3の半田層S2,S3の厚さを厚くした。
【選択図】図3
Description
本発明は、基板の一面に電子部品が半田付けされるとともに他面に熱交換器が接合されてなる電子機器モジュールに関する。
一般に、電子機器モジュールは、基板の一面に電子部品が半田付けされるとともに、基板の他面に熱交換器(例えば、フィン)が接合されている。この電子機器モジュールにおいては、基板に対して熱交換器を半田付けやろう付けによって接合する際、基板が高温に加温されたとき、基板と熱交換器との線膨張係数の差により、基板には反りが発生してしまう。この基板の反りの向きをコントロールするために、基板の両面に銅板を設けた基板が提案されている(例えば、特許文献1)。
図4に示すように、特許文献1の放熱基板90は、窒化珪素基板91の一面に積層された活性金属層94a及び結合層95aを備えるとともに、結合層95a上に配置された銅板92を回路部材として備える。また、放熱基板90は、窒化珪素基板91の他面に積層された活性金属層94b及び結合層95bを備えるとともに、結合層95b上に配置された銅板93を放熱部材として備える。そして、回路部材として機能する銅板92は、放熱部材として機能する銅板93より硬度が高い。よって、放熱基板90においては、放熱部材側(銅板93側)に比べて回路部材側(銅板92側)の剛性が高くなり、放熱基板90に発生する反りの向きを放熱部材(銅板93)側に凸となるようにコントロールされる。したがって、放熱基板90においては、放熱部材側(銅板93側)に熱交換器を接合する際の密着性を高め、放熱基板の放熱特性を高めている。
ところが、放熱基板90に電子部品を半田付けする際、半田を溶融させるために放熱基板90は加温され、溶融した半田を凝固させるために、放熱基板90は冷却される。このため、反りの向きがコントロールされた放熱基板90であっても、半田付けのための加温及び冷却によって反りが発生してしまい、電子部品の半田付けが行いにくいという問題が生じる。
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、反りの生じた基板に対して電子部品を半田付けすることができる電子機器モジュールを提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、基板の一面に電子部品が半田付けされるとともに他面に熱交換器が接合されてなる電子機器モジュールであって、前記基板における中央部と前記電子部品との間に設けられる半田の厚さと、前記基板における前記中央部よりも外側の部分と前記電子部品との間に設けられる半田の厚さを異ならせた。
これによれば、半田付けのために基板が加温、冷却されると、基板は、その中央部より外側の部分が電子部品から離間する方向に向けて反る場合と、中央部より外側の部分が電子部品に向けて反る場合とがある。いずれの場合も、基板の中央部と、中央部より外側の部分とでは、電子部品と基板の一面との間の距離が異なる。よって、本発明のように、基板の中央部と、中央部より外側の部分とで半田の厚さを異ならせることで、基板に反りが生じ、基板の中央部と、中央部より外側の部分とで、電子部品と基板の一面との間の距離が違っていても、その距離に半田の厚さが合い、電子部品と基板とを半田付けすることができる。
また、前記基板と前記熱交換器が異素材で形成され、前記基板の中央部と前記電子部品との間に設けられる半田の厚さに比べて、前記中央部よりも外側の部分と前記電子部品との間に設けられる半田の厚さを厚くしてもよい。
異素材の熱交換器と基板が接合されていると、基板は、その中央部より外側の部分が電子部品から離間する方向に向けて反る。この場合、基板の中央部の半田の厚さに比べて、中央部より外側の部分の半田の厚さを厚くすることで、基板の中央部と、基板における中央部より外側の部分で共に電子部品を半田付けすることができる。
また、前記半田の厚さは、前記半田の凝固点における前記基板の反り量に合わせて調節される。これによれば、半田の凝固点で、電子部品が基板の一面に半田付けされると、半田の凝固後は、半田によって基板の形状が維持され、基板の反りを抑えることができる。
また、前記電子部品は、該電子部品を挟んで対向する一対の前記基板の他面に半田付けされていてもよい。
これによれば、一対の基板が互いに反っても、基板と電子部品を半田付けすることができる。
これによれば、一対の基板が互いに反っても、基板と電子部品を半田付けすることができる。
本発明によれば、反りの生じた基板に対して電子部品を半田付けすることができる。
以下、本発明の電子機器モジュールを熱電変換素子モジュールに具体化した一実施形態を図1〜図3にしたがって説明する。
図1に示すように、熱電変換素子モジュール11の第1の熱交換器12は、金属材料からなり、正方形状の基部12aに対して、複数のフィン12bを一定の間隔をおいて並設して形成されている。第1の熱交換器12の基部12aにおいて、フィン12bの並設面と反対側の面には、第1の基板15が蝋付けによって接合されている。この第1の基板15は、セラミックス等の絶縁材料によって正方形に形成された第1の絶縁基板15aと、この第1の絶縁基板15aの一面に形成されたアルミニウム製の第1の電極層14と、第1の絶縁基板15aの他面に形成されたアルミニウム製の第1の接合層16と、からなる。そして、蝋付けによって第1の接合層16と基部12aとが接合されて第1の基板15と第1の熱交換器12が接合されている。第1の電極層14には、交互に配置されたn型及びp型の熱電変換素子22(電子部品)の一端が半田としての半田層Sによって半田付けされている。
図1に示すように、熱電変換素子モジュール11の第1の熱交換器12は、金属材料からなり、正方形状の基部12aに対して、複数のフィン12bを一定の間隔をおいて並設して形成されている。第1の熱交換器12の基部12aにおいて、フィン12bの並設面と反対側の面には、第1の基板15が蝋付けによって接合されている。この第1の基板15は、セラミックス等の絶縁材料によって正方形に形成された第1の絶縁基板15aと、この第1の絶縁基板15aの一面に形成されたアルミニウム製の第1の電極層14と、第1の絶縁基板15aの他面に形成されたアルミニウム製の第1の接合層16と、からなる。そして、蝋付けによって第1の接合層16と基部12aとが接合されて第1の基板15と第1の熱交換器12が接合されている。第1の電極層14には、交互に配置されたn型及びp型の熱電変換素子22(電子部品)の一端が半田としての半田層Sによって半田付けされている。
また、図3に示すように、n型及びp型の熱電変換素子22の他端は、第2の基板26の第2の電極層24に、半田としての半田層Sによって半田付けされている。なお、第2の基板26は、セラミックス等の絶縁材料によって正方形に形成された第2の絶縁基板26aと、この第2の絶縁基板26aの一面に形成されたアルミニウム製の第2の電極層24と、第2の絶縁基板26aの他面に形成されたアルミニウム製の第2の接合層27と、からなる。そして、n型及びp型の熱電変換素子22は、第1の電極層14と第2の電極層24によって電気的に直列に接続されている。
また、第2の基板26は、熱電変換素子22を挟むように第1の基板15に対向配置されている。第2の基板26において、第2の接合層27には第2の熱交換器25が蝋付けによって接合されている。第2の熱交換器25は、第1の熱交換器12と同様に、基部25aに複数のフィン25bを並設した構成とされている。
図1に示すように、熱電変換素子モジュール11において、第1及び第2の基板15,26の中央部に配置されたn型及びp型の熱電変換素子22を、第1熱電変換素子22aとする。なお、第1及び第2の基板15,26の中央部とは、各基板15,26の中央そのものを含むとともに、中央付近も含むものとする。また、第1及び第2の基板15,26の中央部よりも外側の部分で、第1熱電変換素子22aを略同心円状に取り囲むように配置されたn型及びp型の熱電変換素子22を、第2熱電変換素子22bとする。さらに、第1及び第2の基板15,26の中央部よりも外側の部分であって、第2熱電変換素子22bの外側で、第2熱電変換素子22bを略同心円状に取り囲むように配置されるとともに第1及び第2の基板15,26の周縁に配置されたn型及びp型の熱電変換素子22を、第3熱電変換素子22cとする。
また、図2に示すように、各基板15,26の中央部と第1熱電変換素子22aとの間に設けられる半田層Sを第1の半田層S1とする。第1及び第2の基板15,26の中央部よりも外側の部分と、第2熱電変換素子22bとの間に設けられる半田層Sを第2の半田層S2とする。さらに、第1及び第2の基板15,26の中央部よりも外側の部分と第3熱電変換素子22cとの間に設けられる半田層Sを第3の半田層S3とする。
図3及び図4に示すように、第1の半田層S1の厚みは、その他の第2及び第3の半田層S2,S3の厚みより薄くなっている。具体的には、第1及び第2の基板15,26の周縁に配置された第3の半田層S3の厚みが最も厚く、その次に、第2の半田層S2の厚みが厚くなっている。すなわち、第1及び第2の基板15,26の中央部から離れるに従い、第1の半田層S1、第2の半田層S2、及び第3の半田層S3の順序で厚みが厚くなっている。
全ての熱電変換素子22において、第1〜第3の半田層S1〜S3との接合面の大きさは同じであるため、第1の半田層S1は、その量が第2及び第3の半田層S2,S3よりも少なくなっている。そして、第3の半田層S3の半田の量が最も多く、その次に、第2の半田層S2の半田の量が多くなっている。
次に、第1の基板15及び第2の基板26の反りについて説明する。
第1の基板15の第1の絶縁基板15aには、第1の電極層14及び第1の接合層16が接合されるとともに、第2の基板26の第2の絶縁基板26aには、第2の電極層24及び第2の接合層27が接合されている。各電極層14,24と、各接合層16,27とでは、各接合層16,27の方が各絶縁基板15a,26aに対する接合面積が大きい。このため、各絶縁基板15a,26aと、各電極層14,24と、各接合層16,27を加温・冷却して半田等によって接合すると、各接合層16,27の収縮によって各絶縁基板15a,26aが引っ張られる。よって、第1の基板15は、中央より外側(周縁)が第1の接合層16側に向けて反り、第2の基板26は、中央より外側(周縁)が第2の接合層27側に向けて沿っている。
第1の基板15の第1の絶縁基板15aには、第1の電極層14及び第1の接合層16が接合されるとともに、第2の基板26の第2の絶縁基板26aには、第2の電極層24及び第2の接合層27が接合されている。各電極層14,24と、各接合層16,27とでは、各接合層16,27の方が各絶縁基板15a,26aに対する接合面積が大きい。このため、各絶縁基板15a,26aと、各電極層14,24と、各接合層16,27を加温・冷却して半田等によって接合すると、各接合層16,27の収縮によって各絶縁基板15a,26aが引っ張られる。よって、第1の基板15は、中央より外側(周縁)が第1の接合層16側に向けて反り、第2の基板26は、中央より外側(周縁)が第2の接合層27側に向けて沿っている。
上記のように予め反りのある各基板15,26に対する各熱交換器12,25の蝋付けは、各熱交換器12,25と各基板15,26の間に蝋材を介した状態で、蝋材の融点まで昇温させた後、凝固点まで降温させ、溶融した蝋材を凝固させることで行われる。
絶縁材料製の各絶縁基板15a,26aと、金属材料製の各熱交換器12,25とでは、各熱交換器12,25の方が、線膨張係数が大きい。そして、各絶縁基板15a,26aは、中央より外側の部分が各接合層16,27側(各熱交換器12,25側)に向けて沿っている。そして、蝋材を溶融させるために蝋材の融点まで昇温させていくと、各絶縁基板15a,26aは熱膨張によって反り状態が徐々に収まっていき、ほぼ平坦状になる。各絶縁基板15a,26aの温度が蝋材の融点以上になるようにさらに昇温させていくと、各絶縁基板15a,26aの中央部より外側の部分が、逆に各電極層14,24側に向けて反っていく。
蝋材の融点以上から降温させていくと、各絶縁基板15a,26aは反り状態が徐々に収まっていき、ほぼ平坦状になった後、逆に中央部より外側の部分が各接合層16,27(各熱交換器12,25)側に向けて反って行く。そして、蝋材の凝固点では、各絶縁基板15a,26aの中央部より外側の部分は各接合層16,27(各熱交換器12,25)側に向けて若干反っており、反った状態で各接合層16,27と各熱交換器12,25とが接合される。その後、さらに、降温させていくと、各絶縁基板15a,26aは加温する前の状態に戻っていき、中央部より外側の部分が各接合層16,27(熱交換器12,25)側に向けて反っていく。そして、各絶縁基板15a,26aに各熱交換器12,25が接合されてなる各基板15,26においては、中央部より外側の部分が各接合層16,27(各熱交換器12,25)側に向けて反っている。
次に、第1の熱交換器12が接合された第1の基板15、及び第2の熱交換器25が接合された第2の基板26と、熱電変換素子22との半田付けについて、各基板15,26の変形と共に説明する。なお、第1及び第2の基板15,26の変形は、CAE等による弾塑性解析や、電気抵抗ひずみ計測、光弾性法、幾何モアレ法、モアレ干渉法等による実測によって把握される。
また、熱電変換素子22に対し、第1の電極層14と第2の電極層24を半田付けする際は、各熱電変換素子22と各電極層14,24の間に半田を介した状態で、半田の融点まで昇温させた後、降温させ、溶融した半田を凝固させることで行われる。このとき、半田は、各熱電変換素子22に対応して第1の基板15及び第2の基板26の所定箇所に碁盤目状に配置される。また、半田は、シリンジ(図示せず)を用いて、熱電変換素子22に対応して所定量ずつ各基板15,26に塗布される。なお、半田の供給は第1〜第3熱電変換素子22a〜22cに応じて設定量が供給されるのであれば、シリンジを用いた方法以外でもよく、例えば、第1〜第3熱電変換素子22a〜22cに応じた位置に所定量の半田が配置されたシートを用いてもよい。
さて、第1の基板15と第2の基板26は、対向配置されるとともに、第1の基板15と第2の基板26の間には第1〜第3の半田層S1〜S3を介して第1〜第3熱電変換素子22a〜22cが配設されている。昇温前では、各基板15,26は、各熱交換器12,25の接合によって中央部より外側の部分が熱電変換素子22から離間する方向(各熱交換器12,25側)に向けて反った状態になっている。そして、各基板15,26を昇温させていくと、各基板15,26は熱膨張によって反り状態が徐々に収まっていき、ほぼ平坦状になる。各基板15,26の温度が半田の融点以上になるようにさらに昇温させていくと、各基板15,26の中央部より外側の部分が、逆に熱電変換素子22に近付く方向に向けて反っていく。つまり、半田の融点、及びその前後では、各基板15,26の中央部より外側の部分が、熱電変換素子22に近付く方向に向けて反っている。このため、第1の基板15と第2の基板26を対向させた状態では、両基板15,26の周縁が互いに近付く方向に向けて反った状態となる。
半田の融点以上から降温させていくと、各基板15,26は反り状態が徐々に収まっていき、ほぼ平坦状になった後、逆に中央部より外側の部分が熱電変換素子22から離間する方向に向けて反って行く。そして、半田の凝固点では、各基板15,26の中央部より外側の部分は熱電変換素子22から離間する方向に向けて反る。
ここで、熱電変換素子モジュール11では、半田の凝固点近くでの各基板15,26の反り量に合わせて、第1〜第3の半田層S1〜S3の半田の厚さが設定されている。具体的には、半田の凝固点では、各基板15,26は、中央部より外側の部分が熱電変換素子22から離間するように変形するため、各基板15,26の中央部と、その中央部の第1熱電変換素子22aとの間に設けられる第1の半田層S1の厚さはその他の第2及び第3の半田層S2,S3の厚さより薄くなっている。また、各基板15,26は、中央部より外側の部分ほど熱電変換素子22から離間する方向に向けて反っている。このため、各基板15,26における中央部より外側の部分と、その部分の第2熱電変換素子22bとの間に設けられる第2の半田層S2の厚さは、第1の半田層S1より厚く、各基板15,26の最外周部分と、その最外周部分の第3熱電変換素子22cとの間に設けられる第3の半田層S3の厚さが最も厚くなっている。
よって、半田の凝固点では、半田の厚さが設定された第1〜第3の半田層S1〜S3によって、反った状態の第1の基板15と第2の基板26に対し熱電変換素子22が半田付けされる。その後、さらに、降温させていくと、各基板15,26は加温する前の状態に戻ろうとするが、凝固した第1〜第3の半田層S1〜S3によって第1及び第2の基板15,26が平坦状に維持され、反りが抑えられる。
次に、熱電変換素子モジュール11の作用について説明する。
第1及び第2の基板15,26の中央部から最も離れた部分(最外周)であり、各基板15,26の周縁に配置された第3の半田層S3の厚さが最も厚くなっている。このため、熱電変換素子22の半田付けの際、半田の凝固点で第1の基板15と第2の基板26が、中央部より外側の部分(周縁)が熱電変換素子22から離間する方向に向けて反っても、厚さの厚い第3の半田層S3によって熱電変換素子22を第1及び第2の基板15,26に半田付けすることができる。
第1及び第2の基板15,26の中央部から最も離れた部分(最外周)であり、各基板15,26の周縁に配置された第3の半田層S3の厚さが最も厚くなっている。このため、熱電変換素子22の半田付けの際、半田の凝固点で第1の基板15と第2の基板26が、中央部より外側の部分(周縁)が熱電変換素子22から離間する方向に向けて反っても、厚さの厚い第3の半田層S3によって熱電変換素子22を第1及び第2の基板15,26に半田付けすることができる。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)各基板15,26の中央部と第1熱電変換素子22aとの間に設けられる第1の半田層S1の厚さよりも、各基板15,26の中央部より外側の部分と第2及び第3熱電変換素子22b,22cとの間に設けられる第2及び第3の半田層S2,S3の厚さを厚くした。このため、熱電変換素子22の半田付けの際、第1及び第2の基板15,26の中央部より外側の部分が熱電変換素子22から離間する方向に向けて反っても、第1〜第3熱電変換素子22a〜22cと各基板15,26を半田付けすることができる。
(1)各基板15,26の中央部と第1熱電変換素子22aとの間に設けられる第1の半田層S1の厚さよりも、各基板15,26の中央部より外側の部分と第2及び第3熱電変換素子22b,22cとの間に設けられる第2及び第3の半田層S2,S3の厚さを厚くした。このため、熱電変換素子22の半田付けの際、第1及び第2の基板15,26の中央部より外側の部分が熱電変換素子22から離間する方向に向けて反っても、第1〜第3熱電変換素子22a〜22cと各基板15,26を半田付けすることができる。
(2)各基板15,26の反り量は、中央部より外側の部分ほど大きくなる。そして、この基板15,26の反り量に合わせて、各基板15,26の中央部の第1の半田層S1の厚さを薄く、中央部より外側の部分の第2及び第3の半田層S2,S3の厚さを厚くした。したがって、各基板15,26の反り量に合わせて第1〜第3の半田層S1〜S3の厚さを調節することで、各基板15,26の位置毎で好適に熱電変換素子22を半田付けすることができる。
(3)熱電変換素子モジュール11は、第1の基板15と第2の基板26が熱電変換素子22を挟むように配置して形成されている。そして、各基板15,26の中央部と第1熱電変換素子22aとの間に設けられる第1の半田層S1の厚さよりも、各基板15,26の中央部より外側の部分と第2及び第3熱電変換素子22b,22cとの間に設けられる第2及び第3の半田層S2,S3の厚さを厚くした。このため、第1の基板15と第2の基板26の中央部より外側の部分が互いに離間する方向に反っても、中央部より外側の部分の第2及び第3の半田層S2,S3の厚さが厚いので、挟んだ基板15,26同士を接合できる。
(4)第1及び第2の基板15,26は、絶縁材料製の第1及び第2の絶縁基板15a,26aを備え、第1及び第2の熱交換器12,25は金属材料より形成され、第1及び第2の基板15,26と、第1及び第2の熱交換器12,25は異素材となる。このため、第1及び第2の基板15,26と第1及び第2の熱交換器12,25は、線膨張係数が異なり、第1及び第2の基板15,26は半田凝固点付近で中央部より外側の部分が熱電変換素子22から離間する方向に向けて反ってしまう。そして、この反りを把握し、半田の凝固点での反りに対応できるように第1〜第3の半田層S1〜S3の厚さを設定している。よって、各基板15,26に異素材の熱交換器12,25が接合されていても、熱電変換素子22を各基板15,26に半田付けすることができる。
(5)半田の凝固点での各基板15,26の反り状態に合わせて、第1〜第3の半田層S1〜S3の厚さが設定される。半田の凝固後は、第1及び第2の基板15,26の温度が降下しても、第1〜第3の半田層S1〜S3によって第1及び第2の基板15,26の形状が維持される。このため、半田の凝固後に、第1及び第2の基板15,26がさらに反ってしまう場合と比べると、各基板15,26と各熱交換器12,25との接合面積を大きく取って、各熱交換器12,25による熱交換性能を向上させることができる。
(6)各基板15,26の反り量は、中央部より外側の部分(周縁側)ほど大きくなる。そして、この基板15,26の反り量に合わせて、各基板15,26の中央部の第1の半田層S1の厚さに比べて、中央部より外側の部分の第2及び第3の半田層S2,S3の厚さを厚くした。このため、半田の厚さを調節するだけで、各基板15,26に反りが発生しても熱電変換素子22を半田付けすることができる。したがって、熱電変換素子22の半田付けのために、各基板15,26の反りを抑える部材を別途設けたり、各基板15,26の厚みを変更する必要がなく、コストを大幅に増やすことなく熱電変換素子22を半田付けすることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 実施形態では、各熱交換器12,25を矩形板状のフィン12b,25bを複数並設したタイプに具体化したが、フィン12b,25bの形状はピン状であってもよいし、フィンの配置等は適宜変更してもよく、フィンが無いタイプであってもよい。そして、各熱交換器12,25におけるフィンの形状、配置、有無等や、各基板15,26の中央部からの距離により、各基板15,26のどの部分が反るかが決まる。よって、各基板15,26の反り量を予め測定しておき、半田の凝固点を考えて半田の量を決めるようにする。
○ 実施形態では、各熱交換器12,25を矩形板状のフィン12b,25bを複数並設したタイプに具体化したが、フィン12b,25bの形状はピン状であってもよいし、フィンの配置等は適宜変更してもよく、フィンが無いタイプであってもよい。そして、各熱交換器12,25におけるフィンの形状、配置、有無等や、各基板15,26の中央部からの距離により、各基板15,26のどの部分が反るかが決まる。よって、各基板15,26の反り量を予め測定しておき、半田の凝固点を考えて半田の量を決めるようにする。
○ 実施形態では、電子部品として熱電変換素子22に具体化したが、電子部品はその他の半導体素子やコンデンサ等に変更してもよい。
○ 実施形態では、絶縁材料製の絶縁基板15a,26aを備える第1及び第2の基板15,26に対し、異素材である金属材料製の第1及び第2の熱交換器12,25を接合したが、これに限らない。例えば、絶縁材料としてのセラミックス製の第1及び第2の絶縁基板15a,26aを備える第1及び第2の基板15,26に対し、同素材であるセラミックス製の熱交換器を接合してもよい。この場合、各基板15,26に熱交換器を接合すると、中央部より外側の部分が互いに近付く方向に向けて変形する。この場合、基板15,26の中央部と、第1熱電変換素子22aとの間に設けられる第1の半田層S1の厚さを厚く、中央部より外側の部分と、第2及び第3熱電変換素子22b,22cとの間の第2及び第3の半田層S2,S3の厚さを薄くする。
○ 実施形態では、絶縁材料製の絶縁基板15a,26aを備える第1及び第2の基板15,26に対し、異素材である金属材料製の第1及び第2の熱交換器12,25を接合したが、これに限らない。例えば、絶縁材料としてのセラミックス製の第1及び第2の絶縁基板15a,26aを備える第1及び第2の基板15,26に対し、同素材であるセラミックス製の熱交換器を接合してもよい。この場合、各基板15,26に熱交換器を接合すると、中央部より外側の部分が互いに近付く方向に向けて変形する。この場合、基板15,26の中央部と、第1熱電変換素子22aとの間に設けられる第1の半田層S1の厚さを厚く、中央部より外側の部分と、第2及び第3熱電変換素子22b,22cとの間の第2及び第3の半田層S2,S3の厚さを薄くする。
○ 実施形態では、熱電変換素子モジュール11を、各基板15,26の一面に各熱交換器12,25を接合するとともに、各基板15,26の他面に熱電変換素子22を半田付けした構成としたが、これに限らない。電子機器モジュールを、一枚の基板のみを用いた構成とし、その基板の一面に熱交換器を接合するとともに、他面に電子部品を半田付けした構成としてもよい。
○ 実施形態では、複数の熱電変換素子22を、各基板15,26の中央部の第1熱電変換素子22a、その外側の第2熱電変換素子22b、その外側の第3熱電変換素子22cで構成し、第1〜第3熱電変換素子22a〜22cに合わせて第1〜第3の半田層S1〜S3の量を設定したが、これに限らない。各基板15,26の中央部の第1熱電変換素子22aを取り囲む熱電変換素子22の群の数は任意に変更してもよく、それに合わせて半田の厚さを適宜変更してもよい。例えば、熱電変換素子モジュール11を、各基板15,26の中央部の第1熱電変換素子22aの外側に第2熱電変換素子22bだけを配置した構成としてもよく、この場合は、第2熱電変換素子22bを半田付けする第2の半田層S2の厚さが最も厚くなる。さらには、熱電変換素子モジュール11を、第3熱電変換素子22cよりも外側にさらに熱電変換素子22を配置してもよく、この場合は、最も外側の熱電変換素子22を半田付けする半田の厚さが最も厚くなり、この半田の厚さに比べて中央部の半田の厚さが薄くなる。なお、半田の厚さは、最も外側の熱電変換素子22を半田付けする半田の厚さが最も厚くなり、中央部に向けて徐々に厚さが薄くなってもよい。
○ 実施形態では、半田の厚さを、第1の半田層S1、第2の半田層S2、第3の半田層S3の順序で厚くしたが、第1の半田層S1の厚さに比べて第3の半田層S3の厚さが厚ければ、第2の半田層S2の厚さは第1の半田層S1又は第3の半田層S3の厚さと同じであってもよい。
○ 実施形態では、各基板15,26に各熱交換器12,25を接合した構成としたが、各基板15,26は、熱交換器12,25が接合されていないものであってもよい。
○ 実施形態では、各基板15,26に複数の熱電変換素子22を半田付けしてなる熱電変換素子モジュール11に本発明を適用したが、1個の電子部品を1枚の基板の中央部に半田付けしてなる電子機器モジュールに本発明を適用してもよい。この場合、半田付けのために基板が加温、冷却されると、基板は、その中央部より外側の部分が電子部品から離間する方向に向けて反る場合がある。この場合は、1つの電子部品の半田付け面の中央部となる位置(基板の中央部)と、電子部品との間の半田の厚さを薄くし、上記半田付け面の中央部より外側の部分に設けられる半田の厚さを厚くする。また、中央部より外側の部分が電子部品に近付く方向に向けて反る場合がある。この場合は、1つの電子部品の半田付け面の中央部となる位置(基板の中央部)に設けられる半田の厚さを厚くし、上記半田付け面の中央部より外側の部分に設けられる半田の厚さを薄くする。
○ 実施形態では、各基板15,26に複数の熱電変換素子22を半田付けしてなる熱電変換素子モジュール11に本発明を適用したが、1個の電子部品を1枚の基板の中央部に半田付けしてなる電子機器モジュールに本発明を適用してもよい。この場合、半田付けのために基板が加温、冷却されると、基板は、その中央部より外側の部分が電子部品から離間する方向に向けて反る場合がある。この場合は、1つの電子部品の半田付け面の中央部となる位置(基板の中央部)と、電子部品との間の半田の厚さを薄くし、上記半田付け面の中央部より外側の部分に設けられる半田の厚さを厚くする。また、中央部より外側の部分が電子部品に近付く方向に向けて反る場合がある。この場合は、1つの電子部品の半田付け面の中央部となる位置(基板の中央部)に設けられる半田の厚さを厚くし、上記半田付け面の中央部より外側の部分に設けられる半田の厚さを薄くする。
○ 実施形態では、各熱電変換素子22a〜22cと、各半田層S1〜S3との接合面の大きさが同じで、各半田層S1〜S3の厚さを異ならせたが、各熱電変換素子22a〜22cと、各半田層S1〜S3との接合面の大きさが異なっていても、各半田層S1〜S3の厚さを異ならせてもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(イ)前記電子部品は、熱電変換素子である請求項4に記載の電子機器モジュール。
(イ)前記電子部品は、熱電変換素子である請求項4に記載の電子機器モジュール。
S(S1〜S3)…半田としての半田層、11…電子機器モジュールとしての熱電変換素子モジュール、12…第1の熱交換器、15…第1の基板、22(22a〜22c)…熱電変換素子、25…第2の熱交換器、26…第2の基板。
Claims (4)
- 基板の一面に電子部品が半田付けされるとともに他面に熱交換器が接合されてなる電子機器モジュールであって、
前記基板における中央部と前記電子部品との間に設けられる半田の厚さと、
前記基板における前記中央部よりも外側の部分と前記電子部品との間に設けられる半田の厚さを異ならせたことを特徴とする電子機器モジュール。 - 前記基板と前記熱交換器が異素材で形成され、前記基板の中央部と前記電子部品との間に設けられる半田の厚さに比べて、前記中央部よりも外側の部分と前記電子部品との間に設けられる半田の厚さを厚くした請求項1に記載の電子機器モジュール。
- 前記半田の厚さは、前記半田の凝固点における前記基板の反り量に合わせて調節されている請求項1又は請求項2に記載の電子機器モジュール。
- 前記電子部品は、該電子部品を挟んで対向する一対の前記基板の他面に半田付けされている請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の電子機器モジュール。
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