JP2013156478A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構成でオゾンを除去することを目的とする。
【解決手段】プロセスユニット6は、感光体(感光ドラム61)と帯電ワイヤ62を収容する感光体側筐体(プロセス側筐体8)を有する。定着ユニット7は、プロセスユニット6よりも上方に配置され、加熱部材(加熱ローラ71)を収容する定着用筐体9を有する。プロセスユニット6から定着ユニット7まで延びる搬送経路A1が略鉛直方向に沿って形成される。感光体側筐体には、帯電ワイヤ62を露出させるワイヤ用開口部86Aと、ワイヤ用開口部86Aから搬送経路A1へ延びる通路A2と、ワイヤ用開口部86Aから通路A2の出口85まで延びる壁部89が形成される。そして、定着用筐体9と壁部89との間には、当該定着用筐体9と壁部89との隙間を狭めて搬送経路A1からワイヤ用開口部86Aへの気流を規制する規制部材(規制壁96)が設けられている。
【選択図】図2
【解決手段】プロセスユニット6は、感光体(感光ドラム61)と帯電ワイヤ62を収容する感光体側筐体(プロセス側筐体8)を有する。定着ユニット7は、プロセスユニット6よりも上方に配置され、加熱部材(加熱ローラ71)を収容する定着用筐体9を有する。プロセスユニット6から定着ユニット7まで延びる搬送経路A1が略鉛直方向に沿って形成される。感光体側筐体には、帯電ワイヤ62を露出させるワイヤ用開口部86Aと、ワイヤ用開口部86Aから搬送経路A1へ延びる通路A2と、ワイヤ用開口部86Aから通路A2の出口85まで延びる壁部89が形成される。そして、定着用筐体9と壁部89との間には、当該定着用筐体9と壁部89との隙間を狭めて搬送経路A1からワイヤ用開口部86Aへの気流を規制する規制部材(規制壁96)が設けられている。
【選択図】図2
Description
本発明は、感光体を放電によって帯電させる帯電ワイヤを備えた画像形成装置に関する。
従来より、コロナ放電を利用して感光体を帯電させる帯電ワイヤを備えた画像形成装置が知られている(特許文献1参照)。この技術では、帯電ワイヤによる感光体の帯電時において、帯電ワイヤからオゾンが発生しやすくなっているため、帯電ワイヤ周りの空気を、ファンによってダクト内に吸引し、ダクト内に設けたオゾンフィルタに通すことで、オゾンの除去を行ってから外部に排出している。
しかしながら、従来技術では、オゾンの除去のために、ファン、ダクトおよびオゾンフィルタを設けなければならないため、構造が複雑化するといった問題があった。
そこで、本発明は、簡易な構成でオゾンを除去することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、プロセスユニットと、定着ユニットと、を備える。
プロセスユニットは、現像剤像を担持する感光体と、当該感光体を放電によって帯電させる帯電ワイヤと、前記感光体と前記帯電ワイヤを収容する感光体側筐体とを有する。
定着ユニットは、前記プロセスユニットよりも上方に配置され、記録シートを加熱する加熱部材と、当該加熱部材との間で前記記録シートを挟んで搬送する加圧部材と、前記加熱部材を収容する定着用筐体とを有する。
前記プロセスユニットから前記定着ユニットまで延びる前記記録シートの搬送経路が略鉛直方向に沿うように形成される。
前記感光体側筐体には、前記帯電ワイヤを露出させるワイヤ用開口部と、当該ワイヤ用開口部から前記搬送経路に向けて延びる通路と、前記ワイヤ用開口部から前記通路の前記搬送経路側の出口まで延びる壁部と、が形成される。
前記定着用筐体には、前記プロセスユニットから流れてくる気体を内部に取り込むための入口部と、当該定着用筐体内の気体を外部に排出するための出口部とが形成される。
そして、前記定着用筐体と前記壁部との間には、当該定着用筐体と前記壁部との隙間を狭めて前記搬送経路から前記ワイヤ用開口部への気流を規制する規制部材が設けられている。
プロセスユニットは、現像剤像を担持する感光体と、当該感光体を放電によって帯電させる帯電ワイヤと、前記感光体と前記帯電ワイヤを収容する感光体側筐体とを有する。
定着ユニットは、前記プロセスユニットよりも上方に配置され、記録シートを加熱する加熱部材と、当該加熱部材との間で前記記録シートを挟んで搬送する加圧部材と、前記加熱部材を収容する定着用筐体とを有する。
前記プロセスユニットから前記定着ユニットまで延びる前記記録シートの搬送経路が略鉛直方向に沿うように形成される。
前記感光体側筐体には、前記帯電ワイヤを露出させるワイヤ用開口部と、当該ワイヤ用開口部から前記搬送経路に向けて延びる通路と、前記ワイヤ用開口部から前記通路の前記搬送経路側の出口まで延びる壁部と、が形成される。
前記定着用筐体には、前記プロセスユニットから流れてくる気体を内部に取り込むための入口部と、当該定着用筐体内の気体を外部に排出するための出口部とが形成される。
そして、前記定着用筐体と前記壁部との間には、当該定着用筐体と前記壁部との隙間を狭めて前記搬送経路から前記ワイヤ用開口部への気流を規制する規制部材が設けられている。
ここで、「略鉛直方向」とは、鉛直方向に対して多少傾く方向も含む。
この構成によれば、定着ユニット内で加熱された空気が上昇して出口部から排出されると、定着ユニット内の気圧が下がって、定着ユニットの入口部から搬送経路内の空気が吸引される。これにより、帯電ワイヤで発生したオゾンは、通路と、略鉛直方向に延びる搬送経路を通って定着ユニット内に入るので、定着ユニット内で加熱されて分解される。そのため、この構成によれば、オゾンフィルタ等を設けることなく、簡易な構成でオゾンを除去することができる。
また、前記した構成において、前記帯電ワイヤは、前記感光体の上方に配置されているのが望ましい。
これによれば、例えば帯電ワイヤを感光体に対して搬送経路とは反対側に配置する構造に比べ、帯電ワイヤを搬送経路に近づけることができるので、帯電ワイヤから発生したオゾンを搬送経路に流し易くすることができる。
また、前記した構成において、前記帯電ワイヤは、前記感光体の転写位置よりも露光位置に近くなるように配置されているのが望ましい。
ここで、「転写位置」とは、感光体上の現像剤像を記録シートに転写する位置をいい、「露光位置」とは、帯電された感光体の表面を露光部材によって露光する位置をいう。
これによれば、帯電ワイヤと搬送経路の間のスペースを広くすることができるので、帯電ワイヤから感光体に向けて流れる気流を搬送経路に向けて緩やかに曲げて、気流の流れをスムーズにすることができ、オゾンを搬送経路内に流し易くすることができる。
また、前記した構成において、前記感光体側筐体が、前記壁部の一部を構成し、かつ、前記ワイヤ用開口部が形成されるベース部と、前記壁部の他部を構成し、かつ、前記ベース部から下側に突出して前記帯電ワイヤの前記搬送経路側に配置される第1壁部と、前記ベース部から下側に突出して前記帯電ワイヤに対して前記第1壁部とは反対側に配置される第2壁部とを有する場合には、前記第1壁部と前記感光体との隙間が、前記第2壁部と前記感光体との隙間よりも大きくなっているのが望ましい。
これによれば、帯電ワイヤから発生したオゾンを、搬送経路に流し易くすることができる。
また、前記した構成において、前記第1壁部の下端部は、前記規制部材よりも前記搬送経路側に位置するのが望ましい。
これによれば、第1壁部の下端部を規制部材よりも搬送経路側に位置させることで、プロセスユニットから排出されるオゾンを規制部材から遠ざけることができるので、規制部材と壁部(または定着用筐体)間の隙間からオゾンが漏れるのを抑えることができる。
また、前記した構成において、前記出口部が、前記入口部よりも流路断面積が小さくなるように形成されているのが望ましい。
これによれば、定着用筐体内でオゾンを滞留させることができるので、オゾンを効率良く分解することができる。
また、前記した構成において、前記定着用筐体には、前記入口部よりも流路断面積が大きい空間が形成されているのが望ましい。
これによれば、流路断面積の大きな空間で気体の流速を遅くして気流を滞留させることができるので、オゾンを効率良く分解することができる。
また、前記した構成において、前記出口部の上下の端縁は、前記加熱部材と、前記加熱部材の上側に配置される上壁部とで形成され、前記加熱部材と前記加圧部材は、前記上壁部の上方に向けて前記記録シートを斜め上に搬送可能な位置に配置されているのが望ましい。
これによれば、記録シートを上壁部の上方に向けて搬送することで、記録シートを出口部に近づけて出口部から出てくる気流を記録シートで規制することができるので、定着用筐体内でオゾンをより滞留させることができる。
本発明によれば、簡易な構成でオゾンを除去することができる。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明においては、まず、画像形成装置の一例としてのレーザプリンタの全体構成を説明した後、本発明の特徴部分を詳細に説明する。
以下の説明において、方向は、レーザプリンタ使用時のユーザを基準にした方向で説明する。すなわち、図1において、紙面に向かって右側を「前側」、紙面に向かって左側を「後側」とし、紙面に向かって手前側を「左側」、紙面に向かって奥側を「右側」とする。また、紙面に向かって上下方向を「上下方向」とする。
図1に示すように、レーザプリンタ1は、装置本体2内に、記録シートの一例としての用紙Pを給紙するためのフィーダ部3と、用紙Pに画像を形成するための画像形成部4とを備えている。
フィーダ部3は、装置本体2の下部に形成される給紙トレイ31と、給紙トレイ31上の用紙Pを画像形成部4に向けて給紙する給紙機構32とを備えている。
給紙トレイ31は、装置本体2の下部に配置されるトレイ部21と、装置本体2の前壁22に形成した開口22Aを開閉する給紙用カバー23とによって構成されている。具体的には、給紙用カバー23は、下端部を中心にして前後に揺動可能となっており、前側に倒した状態において、給紙トレイ31の一部を構成している。
このフィーダ部3では、給紙用カバー23を前側に倒して給紙トレイ31を形成した後で、この給紙トレイ31上に用紙Pを載せる。そして、この給紙トレイ31上の用紙Pは、図示せぬ押圧板によって上方の給紙機構32に付勢され、この給紙機構32によって画像形成部4に供給される。
画像形成部4は、スキャナユニット5と、プロセスユニット6と、定着ユニット7とを備えている。
スキャナユニット5は、装置本体2内の前側上部に設けられ、図示しないレーザ発光部、ポリゴンミラー、レンズおよび反射鏡などを備えている。このスキャナユニット5では、レーザビームを、後述する感光体の一例としての感光ドラム61の表面上に高速走査にて照射する。
プロセスユニット6は、開口22Aを通して装置本体2に着脱可能であり、感光ドラム61と、感光ドラム61を放電によって帯電させる帯電ワイヤ62と、感光ドラム61上のトナー像(現像剤像)を用紙Pに転写させる転写ローラ63と、感光体側筐体の一例としてのプロセス側筐体8とを備えている。なお、帯電ワイヤ62の下側には、複数のスリットを有するグリッド電極を設けてもよい。
プロセス側筐体8内には、感光ドラム61、帯電ワイヤ62および転写ローラ63が収容されるとともに、図示せぬ公知の現像ローラや層厚規制ブレードやトナー収容室などが設けられている。なお、プロセス側筐体8やその周りの構造については、後で詳述する。
このプロセスユニット6では、回転する感光ドラム61の表面が、帯電ワイヤ62により一様に帯電された後、スキャナユニット5からのレーザビームの高速走査により露光される。これにより、露光された部分の電位が下がって、感光ドラム61の表面に画像データに基づく静電潜像が形成される。
次いで、トナー収容室内のトナーが現像ローラによって感光ドラム61の静電潜像に供給され、感光ドラム61の表面上にトナー像が形成される。その後、感光ドラム61と転写ローラ63の間で用紙Pが搬送されることで、感光ドラム61の表面に担持されているトナー像が用紙P上に転写される。
定着ユニット7は、プロセスユニット6よりも上方(真上)に配置されており、これにより、プロセスユニット6から定着ユニット7までの用紙Pの搬送経路A1が、略鉛直方向に沿って延びるように形成されている。ここで、「搬送経路A1」とは、用紙Pが通る空間をいう。
定着ユニット7は、加熱部材の一例としての加熱ローラ71と、加圧部材の一例としての加圧ローラ72と、加熱ローラ71を収容する定着用筐体9とを備えている。なお、定着用筐体9やその周りの構造については、後で詳述する。
加熱ローラ71は、用紙Pを加熱する部材であり、その内側には、ハロゲンランプ等の図示せぬ熱源が設けられている。
加圧ローラ72は、加熱ローラ71との間で用紙Pを挟んで搬送する部材であり、加熱ローラ71の後斜め上側に設けられている。
加圧ローラ72は、加熱ローラ71との間で用紙Pを挟んで搬送する部材であり、加熱ローラ71の後斜め上側に設けられている。
そして、このように構成される定着ユニット7では、用紙P上に転写されたトナーを、用紙Pが加熱ローラ71と加圧ローラ72との間を通過する間に熱定着している。なお、定着ユニット7で熱定着された用紙Pは、定着ユニット7の下流側に配設される排紙ローラRに搬送され、この排紙ローラRから排紙トレイ24上に送り出される。
<プロセス側筐体8および定着用筐体9周りの構造>
図2に示すように、プロセス側筐体8は、図示せぬ現像ローラやトナー収容室を有する本体壁部81と、転写ローラ63を収容する転写用壁部82と、帯電ワイヤ62を収容する帯電用壁部83とを備えている。
図2に示すように、プロセス側筐体8は、図示せぬ現像ローラやトナー収容室を有する本体壁部81と、転写ローラ63を収容する転写用壁部82と、帯電ワイヤ62を収容する帯電用壁部83とを備えている。
本体壁部81は、断面視が後斜め上方に開口したU字状に形成されており、その上壁部81Aには、スキャナユニット5からのレーザビームをプロセスユニット6内の感光ドラム61に導くための露光用開口部81Bが形成されている。
転写用壁部82は、転写ローラ63を囲うように前方に開口する断面視略U字状に形成されている。そして、転写用壁部82の下端部と本体壁部81との間で、用紙Pをプロセスユニット6内へ入れるための入口84が形成され、転写用壁部82の上端部と帯電用壁部83との間で、用紙Pをプロセスユニット6内から搬送経路A1へ排出するための出口85が形成されている。
帯電用壁部83は、略前後方向に延びるベース部86と、ベース部86の後端から後斜め下側に突出して帯電ワイヤ62の後側(搬送経路A1側)に配置される第1壁部87と、ベース部86の前端から前斜め下側に突出して帯電ワイヤ62の前側に配置される第2壁部88とを備えている。
ベース部86は、感光ドラム61の上方(帯電ワイヤ62に対して感光ドラム61とは反対側)に配置されている。ベース部86には、帯電ワイヤ62を上方に露出させるワイヤ用開口部86Aが形成されている。
第1壁部87は、感光ドラム61と上下方向で対向しており、その下端で前述した出口85の前端縁を形成している。すなわち、ベース部86のうちワイヤ用開口部86Aよりも後側の部位86Bと第1壁部87とによって、ワイヤ用開口部86Aから出口85(後述する通路A2の搬送経路A1側の出口)まで延びる壁部89が構成されている。
言い換えると、壁部89と、プロセス側筐体8の左右の側壁と、感光ドラム61とによって、ワイヤ用開口部86Aから搬送経路A1に向けて延びる通路A2が形成されている。そのため、帯電ワイヤ62からの放電により発生する下向きの気流(オゾンを含む気流)が感光ドラム61にぶつかると、その気流が通路A2を通って搬送経路A1に流れるようになっている。
また、第1壁部87は、後斜め下方に延びることによって、その下端部が、後述する規制部材の一例としての規制壁96よりも後側(搬送経路A1側)に位置している。これにより、プロセスユニット6の出口85から排出されるオゾンを規制壁96から遠ざけることができるので、規制壁96と壁部89間の隙間からオゾンが漏れるのをより抑えることが可能となっている。
なお、本実施形態では、帯電ワイヤ62が、感光ドラム61の上方に配置されている。そのため、本実施形態では、例えば帯電ワイヤを感光ドラムに対して前側に配置する構造に比べ、帯電ワイヤ62を搬送経路A1に近づけることができるので、帯電ワイヤ62から発生したオゾンを搬送経路A1に流し易くすることが可能となっている。
また、本実施形態では、帯電ワイヤ62は、感光ドラム61の転写位置CPよりも露光位置EPに近くなるように配置されている。ここで、「転写位置CP」とは、感光ドラム61上のトナー像を用紙Pに転写する位置をいい、「露光位置EP」とは、帯電された感光ドラム61の表面をレーザビームによって露光する位置をいう。
これにより、帯電ワイヤ62と搬送経路A1の間のスペースを広くすることができるので、第1壁部87を鉛直方向に対して比較的大きな角度で傾けることができる。そのため、例えば帯電ワイヤと搬送経路との間のスペースが狭く、第1壁部を鉛直方向に沿うように形成しなければならない形態に比べ、帯電ワイヤ62から感光ドラム61に向けて流れる気流を搬送経路A1に向けて緩やかに曲げることができるので、気流の流れがスムーズになり、オゾンを搬送経路A1内に流し易くすることが可能となっている。
第2壁部88は、その下端部と感光ドラム61との隙間が、第1壁部87の下端部と感光ドラム61との隙間よりも小さくなるように形成されている。これにより、帯電ワイヤ62から発生したオゾンが第2壁部88と感光ドラム61と隙間から前方に排出されるのを抑えることができるので、オゾンを搬送経路A1内により流し易くすることが可能となっている。
定着用筐体9は、後方に開口する断面視U字状に形成されており、主に、前後方向に延びる上壁部91と、上壁部91の前端から下方に延びる前壁部92と、前壁部92の下端から後方に延びる下壁部93とを備えて構成されている。そして、定着用筐体9には、プロセスユニット6から流れてくる気体を内部に取り込むための入口部94と、定着用筐体9内の気体を外部に排出するための出口部95と、入口部94と出口部95とを繋ぐ定着用通路A3とが形成されている。
具体的に、入口部94は、下壁部93の後端と、定着用筐体9の左右の壁と、加熱ローラ71とで形成され、出口部95は、上壁部91の後端部と、定着用筐体9の左右の壁と、加熱ローラ71とで形成されている。すなわち、出口部95の上下の端縁は、加熱ローラ71と、加熱ローラ71の上側に配置される上壁部91の後端部とで形成されている。また、定着用通路A3は、上壁部91と、前壁部92と、下壁部93と、定着用筐体9の左右の壁と、加熱ローラ71とによって形成されている。
これにより、定着ユニット7内で加熱された空気が上昇して出口部95から排出されると、定着ユニット7内の気圧が下がって、定着ユニット7の入口部94から搬送経路A1内の空気が吸引されるようになっている。さらに、入口部94から定着用筐体9内に入った空気は、加熱ローラ71の周囲を通って加熱された後、出口部95から排出されるようになっている。
そして、下壁部93の後端部の下面には、規制壁96が形成されている。具体的に、規制壁96は、定着用筐体9の下壁部93から下方に突出して、ベース部86と第1壁部87との間の屈曲部近傍まで延びるように形成されている。
言い換えると、壁部89と定着用筐体9との間には、壁部89と定着用筐体9との隙間を狭めて搬送経路A1からワイヤ用開口部86Aへの気流を規制する規制壁96が設けられている。これにより、搬送経路A1内のオゾンを含んだ空気がワイヤ用開口部86Aに流れるのを規制壁96によって抑えることが可能となっている。
また、出口部95は、入口部94よりも流路断面積が小さくなるように形成されている。これにより、定着用筐体9内でオゾンを滞留させることができるので、オゾンを効率良く分解することが可能となっている。
また、定着用通路A3の一部(加熱ローラ71の前側の空間)は、入口部94よりも流路断面積が大きい空間となっている。これにより、流路断面積の大きな空間で気流の流速を遅くして気流を滞留させることができるので、オゾンをより効率良く分解することが可能となっている。
また、加圧ローラ72が加熱ローラ71の後斜め上側に設けられることで、加熱ローラ71と加圧ローラ72とで搬送される用紙Pが、上壁部91の上方に向けて前斜め上に搬送されるようになっている。このように用紙Pを上壁部91の上方に向けて搬送することで、用紙Pを出口部95に近づけて出口部95から出てくる気流を用紙Pで規制することができるので、定着用筐体9内でオゾンをより滞留させることが可能となっている。
<オゾンの分解方法>
次に、オゾンの分解方法について説明する。
レーザプリンタ1に対して印字指令が入力されると、まず、定着ユニット7の加熱ローラ71が所定の定着温度になるまで加熱される。これにより、定着用筐体9内の空気が加熱ローラ71で加熱されて出口部95から排出されることで、定着用筐体9内の気圧が下がって入口部94から搬送経路A1内の空気が吸引される。
次に、オゾンの分解方法について説明する。
レーザプリンタ1に対して印字指令が入力されると、まず、定着ユニット7の加熱ローラ71が所定の定着温度になるまで加熱される。これにより、定着用筐体9内の空気が加熱ローラ71で加熱されて出口部95から排出されることで、定着用筐体9内の気圧が下がって入口部94から搬送経路A1内の空気が吸引される。
また、搬送経路A1内の空気が定着用筐体9内に吸引されることで、搬送経路A1内の気圧が下がって、プロセス側筐体8内の空気が搬送経路A1内に吸引される。これにより、ワイヤ用開口部86Aから通路A2、搬送経路A1および定着用通路A3を通って装置本体2外に抜ける気流が形成される。なお、搬送経路A1内における上方に向かう気流は、上方に搬送される用紙Pに随伴して搬送される用紙P周りの空気層の移動によっても形成されている。
その後、感光ドラム61が帯電ワイヤ62で帯電されるときに、帯電ワイヤ62からオゾンが発生すると、このオゾンは、前述した気流に乗って通路A2および搬送経路A1を通って定着用筐体9内に流れ込む。そして、搬送経路A1内においては、オゾンの後側への移動は、用紙Pによって規制され、前側への移動は、規制壁96によって規制される。
これにより、帯電ワイヤ62で発生したオゾンは、搬送経路A1の外部にほとんど漏れることなく、定着用筐体9内に入って定着用筐体9内で加熱されて分解されるようになっている。そのため、本実施形態によれば、オゾンフィルタ等を設けることなく、簡易な構成でオゾンを除去することができる。
また、定着用筐体9の入口部94から内部に入ったオゾンは、入口部94よりも流路断面積が大きい定着用通路A3内において分散して滞留する。これにより、オゾンを効率良く分解することができる。
そして、定着用通路A3から出口部95にオゾンが漏れた場合であっても、出口部95が狭くなっていることや、出口部95の上に用紙Pが覆いかぶさって蓋になっていることから、オゾンがしばらく加熱ローラ71の上方に滞留して加熱され、確実に分解される。
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、以下に例示するように様々な形態で利用できる。
前記実施形態では、規制部材(規制壁96)を定着用筐体9のみに設けたが、本発明はこれに限定されず、例えば規制部材をプロセス側筐体のみに設けてもよいし、定着用筐体とプロセス側筐体の両方に設けてもよいし、装置本体に設けてもよい。また、規制部材は、前後方向に薄い規制壁96に限らず、例えば前後方向に厚い部材(各筐体8,9とは別の部材)であってもよい。
前記実施形態では、規制部材(規制壁96)を定着用筐体9のみに設けたが、本発明はこれに限定されず、例えば規制部材をプロセス側筐体のみに設けてもよいし、定着用筐体とプロセス側筐体の両方に設けてもよいし、装置本体に設けてもよい。また、規制部材は、前後方向に薄い規制壁96に限らず、例えば前後方向に厚い部材(各筐体8,9とは別の部材)であってもよい。
前記実施形態では、感光体の一例として感光ドラム61を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えばベルト状の感光体であってもよい。
前記実施形態では、感光体側筐体の一例としてプロセス側筐体8を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えばプロセスユニットが、感光ドラムを有するドラムカートリッジと、現像ローラを有する現像カートリッジとで構成される場合には、感光体側筐体は、ドラムカートリッジの筐体であってもよい。
前記実施形態では、記録シートの一例として、厚紙、はがき、薄紙などの用紙Pを例示したが、本発明はこれに限定されず、例えばOHPシートであってもよい。
前記実施形態では、加熱部材の一例として加熱ローラ71を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えばハロゲンランプで加熱される板状のニップ板や定着フィルムなどであってもよい。
前記実施形態では、加圧部材の一例として加圧ローラ72を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、ベルト状の加圧部材などであってもよい。
前記実施形態では、レーザプリンタ1に本発明を適用したが、本発明はこれに限定されず、その他の画像形成装置、例えば複写機や複合機などに本発明を適用してもよい。
1 レーザプリンタ
6 プロセスユニット
7 定着ユニット
8 プロセス側筐体
9 定着用筐体
61 感光ドラム
62 帯電ワイヤ
71 加熱ローラ
72 加圧ローラ
85 出口
86A ワイヤ用開口部
94 入口部
95 出口部
96 規制壁
A1 搬送経路
A2 通路
P 用紙
6 プロセスユニット
7 定着ユニット
8 プロセス側筐体
9 定着用筐体
61 感光ドラム
62 帯電ワイヤ
71 加熱ローラ
72 加圧ローラ
85 出口
86A ワイヤ用開口部
94 入口部
95 出口部
96 規制壁
A1 搬送経路
A2 通路
P 用紙
Claims (8)
- 現像剤像を担持する感光体と、当該感光体を放電によって帯電させる帯電ワイヤと、前記感光体と前記帯電ワイヤを収容する感光体側筐体とを有するプロセスユニットと、
前記プロセスユニットよりも上方に配置され、記録シートを加熱する加熱部材と、当該加熱部材との間で前記記録シートを挟んで搬送する加圧部材と、前記加熱部材を収容する定着用筐体とを有する定着ユニットと、を備えた画像形成装置であって、
前記プロセスユニットから前記定着ユニットまで延びる前記記録シートの搬送経路が略鉛直方向に沿うように形成され、
前記感光体側筐体には、前記帯電ワイヤを露出させるワイヤ用開口部と、当該ワイヤ用開口部から前記搬送経路に向けて延びる通路と、前記ワイヤ用開口部から前記通路の前記搬送経路側の出口まで延びる壁部と、が形成され、
前記定着用筐体には、前記プロセスユニットから流れてくる気体を内部に取り込むための入口部と、当該定着用筐体内の気体を外部に排出するための出口部とが形成され、
前記定着用筐体と前記壁部との間には、当該定着用筐体と前記壁部との隙間を狭めて前記搬送経路から前記ワイヤ用開口部への気流を規制する規制部材が設けられていることを特徴とする画像形成装置。 - 前記帯電ワイヤは、前記感光体の上方に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記帯電ワイヤは、前記感光体の転写位置よりも露光位置に近くなるように配置されていることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記感光体側筐体は、前記壁部の一部を構成し、かつ、前記ワイヤ用開口部が形成されるベース部と、前記壁部の他部を構成し、かつ、前記ベース部から下側に突出して前記帯電ワイヤの前記搬送経路側に配置される第1壁部と、前記ベース部から下側に突出して前記帯電ワイヤに対して前記第1壁部とは反対側に配置される第2壁部とを有し、
前記第1壁部と前記感光体との隙間が、前記第2壁部と前記感光体との隙間よりも大きくなっていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の画像形成装置。 - 前記第1壁部の下端部は、前記規制部材よりも前記搬送経路側に位置することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
- 前記出口部が、前記入口部よりも流路断面積が小さくなるように形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記定着用筐体には、前記入口部よりも流路断面積が大きい空間が形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記出口部の上下の端縁は、前記加熱部材と、前記加熱部材の上側に配置される上壁部とで形成され、
前記加熱部材と前記加圧部材は、前記上壁部の上方に向けて前記記録シートを斜め上に搬送可能な位置に配置されていることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
Priority Applications (2)
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JP2012017769A JP2013156478A (ja) | 2012-01-31 | 2012-01-31 | 画像形成装置 |
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JP2012017769A JP2013156478A (ja) | 2012-01-31 | 2012-01-31 | 画像形成装置 |
Publications (1)
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2012
- 2012-01-31 JP JP2012017769A patent/JP2013156478A/ja active Pending
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2013
- 2013-01-29 CN CN 201320050357 patent/CN203191684U/zh not_active Expired - Lifetime
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CN203191684U (zh) | 2013-09-11 |
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