JP2013155461A - ポリビニルアルコール系コンポジット繊維及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)ポリビニルアルコール系ポリマーおよび(B)酸化グラフェン粒子を含有し、成分(A)と(B)の質量の比が0.01≦100×(B)/(A)≦3であり、かつヤング率が10GPa以上のポリビニルアルコール系コンポジット繊維。
【選択図】なし
Description
PVA系繊維は、水あるいは有機溶媒を使用して湿式紡糸法および乾式紡糸法、ゲル紡糸法により製造されている(特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4)。これらの中でゲル紡糸法は、高強度なPVA系繊維を製造する方法として知られ、超高分子量ポリエチレンのゲル紡糸−超延伸の考え方をPVAに応用した方法である。
(複合材のヤング率)=VGO×(酸化グラフェンのヤング率)
+VPVA×(PVAのヤング率)
VGO:酸化グラフェンの体積割合
VPVA:PVAの体積割合
[1](A)ポリビニルアルコール系ポリマーおよび(B)酸化グラフェン粒子を含有し、成分(A)と(B)の質量の比が0.01≦100×(B)/(A)≦3であり、かつヤング率が10GPa以上であることを特徴とするポリビニルアルコール系コンポジット繊維。
[2]前記(A)ポリビニルアルコール系ポリマーの重合度が1500〜6000であることを特徴とする[1]記載のポリビニルアルコール系コンポジット繊維。
[3]前記(B)酸化グラフェン粒子は、元素分析による酸素含有量が5〜50質量%の範囲である[1]又は[2]に記載のポリビニルアルコール系コンポジット繊維。
[4]前記(B)酸化グラフェン粒子は、厚さ5nm以下の粒子の個数の割合が60%以上であることを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載のポリビニルアルコール系コンポジット繊維。
[5]前記(B)酸化グラフェン粒子は、平均粒子径が0.5μm以上であることを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載のポリビニルアルコール系コンポジット繊維。
[6](A)ポリビニルアルコール系ポリマーおよび(B)酸化グラフェン粒子を含有する紡糸原液を紡糸して[1]〜[5]のいずれかに記載のポリビニルアルコール系コンポジット繊維を製造することを特徴とする、ポリビニルアルコール系コンポジット繊維の製造方法。
[7]前記紡糸原液の溶媒が、ジメチルスルホオキサイド、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン及び水からなる群から選ばれる1種以上であることを特徴とする[6]記載のポリビニルアルコール系コンポジット繊維の製造方法。
[8]酸化グラフェン分散液をポリビニルアルコール系ポリマー又はポリビニルアルコール系ポリマー溶液と混合することで前記紡糸原液を作製することを特徴とする[6]又は[7]に記載のポリビニルアルコール系コンポジット繊維の製造方法。
[9]さらに繊維を延伸する工程を含み、延伸の倍率は5倍以上であることを特徴とする[6]〜[8]のいずれかに記載のポリビニルアルコール系コンポジット繊維の製造方法。
[10]延伸時の温度が250℃以下であることを特徴とする[9]に記載のポリビニルアルコール系コンポジット繊維の製造方法。
本発明で用いるPVA系ポリマーとしては、ビニルアルコールユニットを主な構成成分とするものであれば特に限定されず、他の構成成分を有していてもかまわない。ここでいう主な構成成分とは、ビニルアルコールユニット以外の構成成分のユニット数として、10分の1以下、好ましくは50分の1以下を意味する。このような構造成分を形成することとなるモノマーとして例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン等のオレフィン類、酢酸ビニルなどの脂肪酸ビニルエステル、アクリル酸及びその塩とアクリル酸メチルなどのアクリル酸エステル、メタクリル酸およびその塩、メタクリル酸メチル等のメタクリル酸エステル類、アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド等のアクリルアミド誘導体、メタクリルアミド、 N−メチロールメタクリルアミド等のメタクリルアミド誘導体、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド等のN−ビニルアミド類、ポリアルキレンオキシドを側鎖に有するアリルエーテル類、メチルビニルエーテル等のビニルエーテル類、アクリロニトリル等のニトリル類、塩化ビニル等のハロゲン化ビニル、マレイン酸およびその塩またはその無水物やそのエステル等がある。このようなモノマーの導入法は共重合による方法でも、後反応による導入方法でもよい。
酸化グラフェンは酸化黒鉛を層状に剥離することで得ることができる。酸化黒鉛は黒鉛を特定の方法で酸化することにより製造されるが、酸化黒鉛を得るための黒鉛の酸化法としては、公知のBrodie法(硝酸、塩素酸カリウムを使用)、Staudenmaier法(硝酸、硫酸、塩素酸カリウムを使用)、Hummers−Offeman法(硫酸、硝酸ナトリウム、過マンガン酸カリウムを使用)などやこれらの方法に改良を加えた方法を利用できる。これらのうち、特に酸化が進行するのはHummers−Offeman法(W.S.Hummerset al.,J.Am.Chem.Soc.,80,1339(1958);米国特許No.2798878(1957))であり、この酸化方法が特に推奨される。
本発明のコンポジット繊維の製造法としては、酸化グラフェンとPVA系ポリマーを溶液中で混合し、混合した液を紡糸原液として紡糸する方法が望ましい。混合液の調整方法としては、
(1)酸化グラフェン分散液とPVA系ポリマー溶液を混合する方法
(2)酸化グラフェン分散液にPVA系ポリマーを添加してPVA系ポリマーを溶解する方法
(3)固体の酸化グラフェンをPVA系ポリマー溶液に添加する方法
が挙げられるが、酸化グラフェンが混合液中で均一に分散していることが重要であることから、(1)、(2)の方法が望ましい。ここで本発明における紡糸とは、繊維形成能を有する物質を繊維の形状に加工する工程を意味し、紡糸原液とは、溶媒を50質量%以上含有し、紡糸により繊維形状に加工される物質を意味するものする。
天然黒鉛SNO−3(SECカーボン社製、純度99.97質量%以上)10gを、硝酸ナトリウム(純度99%)7.5g、硫酸(純度96%)621g、過マンガン酸カリウム(純度99%)45gからなる混合液中に入れ、約20℃で5日間、緩やかに撹拌しながら放置した。得られた高粘度の液を、5質量%硫酸水溶液1000cm3に約1時間で撹拌しながら加えて、さらに2時間撹拌した。得られた液に過酸化水素(30質量%水溶液)30gを加えて、2時間撹拌した。
この液を、水により十分精製することで、平板状の酸化グラフェンの水分散液を得た。液の一部を40℃で真空乾燥させ、乾燥前後の質量変化を測定した結果から、液中の酸化グラフェンの固形分濃度は1.3質量%と算出された。また、40℃で真空乾燥させた酸化グラフェンのXPS分析で、酸素は42質量%であった。ラマンスペクトルを測定した結果、G線に由来するピークの高さHGとD線に由来するピークの高さHDの比HG/HDは1.29であった。液の一部を水で希釈してからマイカの上で乾燥させ、原子間力顕微鏡を使って酸化グラフェンの厚みを評価したところ、30個の粒子で確認された厚みは1.1nm,2.2nm,0.8nm,0.9nm,1.7nm,1.5nm,1.1nm,1.8nm,0.9nm,1.0nm,1.6nm,2.2nm,1.1nm,1.0nm,1.3nm,0.9nm,0.9nm,1.2nm,1.9nm,1.4nm,1.7nm,1.8nm,1.0nm,1.3nm,1.1nm,0.8nm,2.0nm,1.4nm,1.8nm,1.3nmであり、1.5nm以下の厚みの酸化グラフェン粒子が20個で67%、5nm以下の厚みの酸化グラフェンは30個で100%と、いずれも全体の60%以上含有していた。30個の粒子で確認された粒子径(最大径(外側輪郭線上の任意の2点を、その間の長さが最大になるように選んだ時の長さ))は、2.0μm,4.3μm,5.4μm,2.5μm,1.0μm,6.8μm,10.5μm,2.3μm,4.4μm,1.4μm,4.1μm,1.6μm,1.5μm,2.1μm,1.2μm,1.6μm,1.1μm,1.0μm,1.4μm,1.7μm,2.9μm,4.4μm,2.9μm,1.9μm,1.2μm,1.8μm,2.6μm,6.8μm,1.8μm,6.0μmであり、平均の粒子径は3μmであった。上記の1.3質量%酸化グラフェン水分散液を1.0質量%に濃度調整した分散液を以下、「分散液A」と呼ぶ。
40℃、減圧下で48時間乾燥させた初期長さ20mmの繊維を、(株)島津製作所製のオートグラフAGS−1kNDを用い、室温下、引張速度:20mm/min条件で、ヤング率、破断強度、破断点伸びを測定した。試験は10本の繊維に対して行い、その平均値を算出した。
繊維の断面形状が円形の繊維については光学顕微鏡で繊維を観察し、その幅を直径とした。繊維の断面形状が円形と異なる場合は、繊維の断面形状を光学顕微鏡で観察し、画像解析ソフトを用いて、円相当径(同一断面積となる円の直径)を算出し、円相当径を繊維の直径とした。直径の測定は5箇所行い、その平均値を算出した。
日本合成化学工業株式会社製ポリビニルアルコール(ゴーセノールNH-18,けん化度99%以上,重合度1,800)粉末5.000gおよび水 50.000gを混合し、80℃に加熱してポリビニルアルコールを溶解させて、紡糸溶液を作製した。紡糸溶液を75℃にし、内径0.80mmの針の先端を−40℃のメタノールに浸漬した状態で紡糸原液を針の先端からメタノール中に紡糸した。−40℃のメタノールに24時間浸漬した後、巻き取った繊維を室温のメタノールに12時間浸漬した。このようにして作製した繊維を室温、大気中で24時間、さらに40℃、減圧下で48時間乾燥することでPVA系ポリマー繊維を得た。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表3に示す。
比較例1で得られた繊維に対して、150℃加熱で6倍の延伸を行った。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表3に示す。
比較例1で得られた繊維に対して、150℃加熱で9倍の延伸を行った。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表3に示す。
日本合成化学工業株式会社製ポリビニルアルコール(ゴーセノールNH-18,けん化度99%以上,重合度1,800)粉末5.000gおよび分散液A 0.500g、水 49.505gを混合し、80℃に加熱してポリビニルアルコールを溶解させて、紡糸原液を作製した。紡糸原液を75℃にし、内径0.80mmの針の先端を−40℃のメタノールに浸漬した状態で紡糸原液を針の先端からメタノール中に紡糸した。−40℃のメタノールに24時間浸漬した後、巻き取った繊維を室温のメタノールに12時間浸漬した。このようにして作製した繊維を室温、大気中で24時間、さらに40℃、減圧下で48時間乾燥することでPVA系ポリマーのコンポジット繊維を得た。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表3に示す。
実施例1で得られた繊維に対して、150℃加熱で6倍の延伸を行った。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表3に示す。
実施例1で得られた繊維に対して、150℃加熱で9倍の延伸を行った。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表3に示す。
実施例1におけるポリビニルアルコール粉末と分散液Aと水の添加量をそれぞれ5.000g、2.500g、47.525gに変更した以外は実施例1と同様にしてPVA系ポリマーのコンポジット繊維を得た。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表3に示す。
実施例4で得られた繊維に対して、150℃加熱で6倍の延伸を行った。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表3に示す。
実施例4で得られた繊維に対して、150℃加熱で9倍の延伸を行った。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表3に示す。
実施例1におけるポリビニルアルコール粉末と分散液Aと水の添加量をそれぞれ5.000g、5.000g、45.050gに変更した以外は実施例1と同様にしてPVA系ポリマーのコンポジット繊維を得た。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表3に示す。
実施例7で得られた繊維に対して、150℃加熱で6倍の延伸を行った。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表3に示す。
実施例7で得られた繊維に対して、150℃加熱で9倍の延伸を行った。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表3に示す。
比較例1で得られた繊維に対して、200℃加熱で6倍の延伸を行った。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表3に示す。
比較例1で得られた繊維に対して、200℃加熱で9倍の延伸を行った。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表3に示す。
実施例1で得られた繊維に対して、200℃加熱で6倍の延伸を行った。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表3に示す。
実施例1で得られた繊維に対して、200℃加熱で9倍の延伸を行った。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表3に示す。
実施例4で得られた繊維に対して、200℃加熱で6倍の延伸を行った。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表3に示す。
実施例4で得られた繊維に対して、200℃加熱で9倍の延伸を行った。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表3に示す。
実施例7で得られた繊維に対して、200℃加熱で6倍の延伸を行った。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表3に示す。
実施例7で得られた繊維に対して、200℃加熱で9倍の延伸を行った。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表3に示す。
株式会社クラレ製ポリビニルアルコール(PVA145H、けん化度99%以上,重合度4,500)粉末5gおよび水 10.000g、ジメチルスルフォキシド(DMSO) 40.000gを混合し、90℃に加熱してポリビニルアルコールを溶解させて、紡糸原液を作製した。室温に戻した後、紡糸原液を内径1mmのガラス管の中に吸い上げ、−20℃で24時間の冷凍処置を行った。続いて、冷凍処理を行った紡糸原液をガラス管から抜き出すことで紡糸して、メタノールに室温で24時間浸漬処理を行った。このようにして作製した繊維を室温、大気中で24時間、さらに40℃、減圧下で48時間乾燥することでPVA系ポリマー繊維を得た。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表4に示す。
比較例6で得られた繊維に対して、150℃加熱で10倍の延伸を行った。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表4に示す。
比較例6で得られた繊維に対して、150℃加熱で20倍の延伸を行った。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表4に示す。
比較例6で得られた繊維に対して、150℃加熱で30倍の延伸を行った。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表4に示す。
比較例6で得られた繊維に対して、150℃加熱で50倍の延伸を行った。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表4に示す。
株式会社クラレ製ポリビニルアルコール(PVA145H、けん化度99%以上,重合度4,500)粉末5gおよび分散液A 0.250g、水 9.753g、ジメチルスルフォキシド(DMSO) 40.000gを混合し、90℃に加熱してポリビニルアルコールを溶解させて、紡糸原液を作製した。室温に戻した後、紡糸溶液を内径1mmのガラス管の中に吸い上げ、−20℃で24時間の冷凍処置を行った。続いて、冷凍処理を行った紡糸原液をガラス管から抜き出すことで紡糸して、メタノールに室温で24時間浸漬処理を行った。このようにして作製した繊維を室温、大気中で24時間、さらに40℃、減圧下で48時間乾燥することでPVA系ポリマーのコンポジット繊維を得た。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表4に示す。
比較例11で得られた繊維に対して、150℃加熱で10倍の延伸を行った。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表4に示す。
比較例11で得られた繊維に対して、150℃加熱で20倍の延伸を行った。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表4に示す。
比較例11で得られた繊維に対して、150℃加熱で30倍の延伸を行った。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表4に示す。
比較例11で得られた繊維に対して、150℃加熱で50倍の延伸を行った。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表4に示す。
比較例11におけるポリビニルアルコール粉末と分散液Aと水とDMSOの添加量をそれぞれ5.000g、0.500g、9.505g、40.000gに変更した以外は比較例11と同様にしてPVA系ポリマーのコンポジット繊維を得た。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表4に示す。
比較例12で得られた繊維に対して、150℃加熱で10倍の延伸を行った。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表4に示す。
比較例12で得られた繊維に対して、150℃加熱で20倍の延伸を行った。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表4に示す。
比較例12で得られた繊維に対して、150℃加熱で30倍の延伸を行った。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表4に示す。
比較例12で得られた繊維に対して、150℃加熱で50倍の延伸を行った。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表4に示す。
比較例11におけるポリビニルアルコール粉末と分散液Aと水とDMSOの添加量をそれぞれ5.000g、2.500g、7.525g、40.000gに変更した以外は比較例11と同様にしてPVA系ポリマーのコンポジット繊維を得た。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表4に示す。
比較例13で得られた繊維に対して、150℃加熱で10倍の延伸を行った。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表4に示す。
比較例13で得られた繊維に対して、150℃加熱で20倍の延伸を行った。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表4に示す。
比較例13で得られた繊維に対して、150℃加熱で30倍の延伸を行った。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表4に示す。
比較例13で得られた繊維に対して、150℃加熱で50倍の延伸を行った。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表4に示す。
比較例11のポリビニルアルコール粉末と分散液Aと水とDMSOの添加量をそれぞれ5.000g、5.000g、5.050g、40.000gに変更した以外は比較例11と同様にしてPVA系ポリマーのコンポジット繊維を得た。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表4に示す。
比較例14で得られた繊維に対して、150℃加熱で10倍の延伸を行った。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表4に示す。
比較例14で得られた繊維に対して、150℃加熱で20倍の延伸を行った。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表4に示す。
比較例14で得られた繊維に対して、150℃加熱で30倍の延伸を行った。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表4に示す。
比較例14で得られた繊維に対して、150℃加熱で50倍の延伸を行った。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表4に示す。
分散液Aの代わりに分散液Bを使用した以外は比較例14と同様にしてPVA系ポリマーのコンポジット繊維を得た。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表4に示す。
比較例15で得られた繊維に対して、150℃加熱で10倍の延伸を行った。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表4に示す。
比較例15で得られた繊維に対して、150℃加熱で20倍の延伸を行った。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表4に示す。
比較例15で得られた繊維に対して、150℃加熱で30倍の延伸を行った。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表4に示す。
比較例15で得られた繊維に対して、150℃加熱で50倍の延伸を行った。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表4に示す。
分散液Aの代わりに分散液Cを使用した以外は比較例14と同様にしてPVA系ポリマーのコンポジット繊維を得た。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表4に示す。
比較例16で得られた繊維に対して、150℃加熱で10倍の延伸を行った。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表4に示す。
比較例16で得られた繊維に対して、150℃加熱で20倍の延伸を行った。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表4に示す。
比較例16で得られた繊維に対して、150℃加熱で30倍の延伸を行った。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表4に示す。
比較例16で得られた繊維に対して、150℃加熱で50倍の延伸を行った。得られた繊維の直径の測定および引張試験を行った結果を表4に示す。
同様に表4の結果に関して、同一条件で繊維を作製したときの酸化グラフェン添加によるヤング率の増加量を表6に示した。表6をみると、紡糸溶液にDMSOが添加された系でも、酸化グラフェン無添加時のヤング率が高い条件のときほど、酸化グラフェン添加によるヤング率の増加量が大きい傾向にあることがわかる。
さらに、表4をみると、粒子径が大きいときほど酸化グラフェン添加によるヤング率の増加量が大きくなる傾向にあることがわかる。
Claims (10)
- (A)ポリビニルアルコール系ポリマーおよび(B)酸化グラフェン粒子を含有し、成分(A)と(B)の質量の比が0.01≦100×(B)/(A)≦3であり、かつヤング率が10GPa以上であることを特徴とするポリビニルアルコール系コンポジット繊維。
- 前記(A)ポリビニルアルコール系ポリマーの重合度が1500〜6000であることを特徴とする請求項1記載のポリビニルアルコール系コンポジット繊維。
- 前記(B)酸化グラフェン粒子は、元素分析による酸素含有量が5〜50質量%の範囲である請求項1又は請求項2に記載のポリビニルアルコール系コンポジット繊維。
- 前記(B)酸化グラフェン粒子は、厚さ5nm以下の粒子の個数の割合が60%以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリビニルアルコール系コンポジット繊維。
- 前記(B)酸化グラフェン粒子は、平均粒子径が0.5μm以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポリビニルアルコール系コンポジット繊維。
- (A)ポリビニルアルコール系ポリマーおよび(B)酸化グラフェン粒子を含有する紡糸原液を紡糸して請求項1〜5のいずれかに記載のポリビニルアルコール系コンポジット繊維を製造することを特徴とする、ポリビニルアルコール系コンポジット繊維の製造方法。
- 前記紡糸原液の溶媒が、ジメチルスルホオキサイド、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン及び水からなる群から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項6記載のポリビニルアルコール系コンポジット繊維の製造方法。
- 酸化グラフェン分散液をポリビニルアルコール系ポリマー又はポリビニルアルコール系ポリマー溶液と混合することで、前記紡糸原液を作製することを特徴とする請求項6又は請求項7に記載のポリビニルアルコール系コンポジット繊維の製造方法。
- さらに繊維を延伸する工程を含み、延伸の倍率は5倍以上であることを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載のポリビニルアルコール系コンポジット繊維の製造方法。
- 延伸時の温度が250℃以下であることを特徴とする請求項9に記載のポリビニルアルコール系コンポジット繊維の製造方法。
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