JP2013154587A - 記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】キャップとキャップ昇降部とを設置するためのキャップ昇降用スペースの横幅方向の寸法を小さく抑えること。
【解決手段】記録ヘッド19を搭載し往復動するキャリッジ10と、ホームポジションに対応して設けられ記録ヘッドに当接してノズル14を密閉するキャップ40と、キャリッジがホームポジションに停止する際に前記キャップを、装置本体の幅方向への移動成分なしに上昇させ記録ヘッドに当接させるキャップ昇降部41と、キャリッジに設けられたキャリッジ側係合部45bとキャップに設けられたキャップ側係合部45eとを有し、キャップが記録ヘッドに当接している状態において、該キャリッジ側係合部と該キャップ側係合部とが、キャリッジのホームポジションからドット形成領域への移動は可能に係合すると共にキャップの上昇位置からの下降を阻むように係合するロック機構45とを備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、例えば、インクジェットプリンターなどの記録装置に関する。
記録装置としてのインクジェットプリンターは、インクを噴射する開口を有するノズルが記録ヘッドのノズル形成面に設けられている。この記録ヘッドを搭載するキャリッジが記録動作を行わないホームポジション(片側待機位置)に停止して待機しているときに、ノズルを大気に触れた開放状態のままにすると、以下の問題が生じる。即ちノズル内のインクに含まれる溶媒が蒸発し、これによりインクが増粘し、ノズルからのインクの噴射不良が発生し、記録不能につながる虞がある。そこで、これを防ぐために、ホームポジションの下部にキャップを備え、キャリッジがホームポジションに来るときに対応してキャップを上昇させて記録ヘッドのキャッピングを行うようになっている。
例えば、特許文献1、2に記載されたインクジェットプリンターは、キャリッジが記録領域を外れ、メンテナンス領域に来て該領域内を端のホームポジションに停止する際に、キャップはキャリッジによりその移動方向に押動される。その押動と共に、該キャップが下側水平部と斜面部と上側水平部とからなる左右に長い貫通溝の案内機能により上昇されて記録ヘッドに当接し、前記ノズルをキャッピングする。
特開2010−201911号公報 特開2010−241011号公報
しかし、上記特許文献に記載のインクジェットプリンターは、キャリッジの横方向の移動力をキャップに伝達し、該キャップが横方向に移動しつつ貫通溝の案内機能により上昇する構成である。そのため、キャリッジが横方向に長いメンテナンス領域を必要とし、当該プリンターが幅方向に大型化してしまうという問題があった。
本発明の目的は、キャップとキャップ昇降部とを設置するためのキャップ昇降用スペースの横幅方向の寸法を小さく抑えることができる記録装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様の記録装置は、複数のノズルから被記録媒体にドットを形成する液体を噴射する記録ヘッドを搭載し主走査方向の移動範囲を往復動するキャリッジと、前記キャリッジのホームポジションに対応して設けられ前記ノズルを囲うように前記記録ヘッドに当接して密閉するキャップと、前記キャリッジがホームポジションに停止する際に前記キャップを、装置本体の幅方向への移動成分なしに上昇させ前記記録ヘッドに当接させるキャップ昇降部と、前記キャリッジに設けられたキャリッジ側係合部と前記キャップに設けられたキャップ側係合部とを有し、前記キャップが記録ヘッドに当接して前記ノズルを密閉している状態において、該キャリッジ側係合部と該キャップ側係合部とが、前記キャリッジのホームポジションからドット形成領域への移動は可能に係合すると共に前記キャップの上昇位置からの下降を阻むように係合するロック機構と、を備えている。
ここで、「装置本体の幅方向への移動成分なしに上昇」とは、キャップが横方向(幅方向)には移動せずに鉛直上方に移動することを意味するが、厳密に鉛直上方であることは要求されない。キャップを上昇させるに際して、当該記録装置の装置本体の幅方向に実質的な大型化がないと言える範囲で多少傾いていてもよい。
本態様によれば、キャリッジが記録動作を終えてホームポジションに来るときに、キャップ昇降部がキャリッジの移動に対応してキャップを上昇させる。キャリッジがホームポジションに到達するタイミングでキャップの上昇が上限に達するように設定される。
これにより、該キャリッジに搭載された記録ヘッドにキャップが当接し、ノズルを囲って密閉し、ノズル内の液体の溶媒蒸発と増粘とを防止するキャッピングが行われる。同時に、キャリッジ側係合部とキャップ側係合部とがロック機構によってロック状態となる。
このロック状態は、キャリッジのホームポジションからドット形成領域への移動を可能にするように係合すると共にキャップの上昇位置からの下降を阻むように係合する。これにより、キャリッジがホームポジションからドット形成領域側に移動しないかぎり該ロック状態が維持される。
また、キャリッジがドット形成領域側に移動することで、キャリッジ側係合部の方からキャップ側係合部とのロック状態を解除することができる。即ち、キャリッジがホームポジションから移動すると直ぐにロック状態は解除され、キャップは、キャッピング状態を解除し、下降する。
本態様によれば、上記のようにキャップを横送りが伴わない(装置本体の幅方向への移動成分なし)昇降動作をさせる構成なので、キャップとキャップ昇降部とを設置するためのキャップ昇降用スペースの横幅方向の寸法を小さく抑えることができ、ホームポジションから記録実行に入る時間を短縮できる。
本発明の第2の態様の記録装置は、第1の態様において、前記キャップ昇降部は、前記キャップを上下動方向に案内するガイド部と、前記キャップに接触した状態と非接触の状態があり、前記接触した状態で回動して該キャップを上昇させるカムと、前記キャップを上昇位置より下降させる方向に付勢する付勢部材とを備えることを特徴とする。
本態様によれば、キャリッジがドット形成領域からホームポジション側に移動して来るときに、カムを回動する。該カムの回動により前記キャップがガイド部により装置本体の横幅方向に移動することなく上下動方向に案内される。該カムは当該キャップをばね等の付勢部材の付勢力に抗して上昇する。
これにより、キャップが備えるキャップ側係合部が、高さに変動が無いキャリッジに設けられたキャリッジ側係合部に対し、高さを対応させてキャリッジのホームポジションからドット形成領域への移動を阻まないように係合すると共に前記キャップの上昇位置からの下降を阻むように係合する。
これによって、該キャップが記録ヘッドに当接してキャッピングを行う。カムは引き続き回動することで、接触状態にあったキャップから離れ、該キャップと非接触状態に移行する。
キャリッジがホームポジション側からドット形成領域に移動するときに、キャリッジ側係合部がキャップ側係合部とのロック状態を解除する。この解除の瞬間に、キャップは、ばね等の付勢部材の付勢力により瞬時に下降され、待機位置にあるカムと接触状態に戻る。従って、キャップと記録ヘッドが擦れることがほとんどない。
本発明の第3の態様の記録装置は、第2の態様において、前記カムは、横軸部と該横軸部に固定されたカム板とを有し、該カム板の周面を前記キャップの下面に当接し回動して該キャップを上下動させることを特徴とする。
本態様によれば、当該カムを簡単な構造で構成することができる。
本発明の第4の態様の記録装置は、第2の態様又は第3の態様に記載において、前記キャップ昇降部は、前記キャリッジがドット形成領域からホームポジションに移動して来る際に、該キャリッジの移動に前記カムの回動による前記キャップの上動を同期させてキャッピングを行わせることを特徴とする。
キャリッジの移動用の駆動源と前記カムの回動による前記キャップの上動させる駆動源は通常別個のものになる。
本態様によれば、前記同期をとることで、前記キャリッジの移動と前記カムの回動を別個の駆動源で行っても、記録ヘッドのノズル形成面をキャップで擦る虞を低減できる。
本発明の第5の態様の記録装置は、第2の態様又は第3の態様に記載において、前記キャップ昇降部は、前記キャリッジがドット形成領域からホームポジションに移動して来る際に、予め前記カムを回動させて前記キャップをキャッピングを行う位置に近づけておき、前記キャリッジがホームポジションに近づいたときに、該キャリッジの移動に前記カムの回動による前記キャップの上動を同期させてキャッピングを行わせることを特徴とする。
本態様によれば、第4の態様と同様に前記同期をとることで、記録ヘッドのノズル形成面をキャップで擦る虞を低減できる。また、同期をとる時間が第4の態様より短時間であるので、同期をとる制御が簡単になる。
前記第4の態様及び第5の態様の記録装置において、前記カムを回動する手段として、例えばステッピングモーターを用いてカムを必要なタイミングと速度で回動することにより、前記同期を容易にとることができる。
本発明の第6の態様の記録装置は、第1の態様に記載において、前記キャップ昇降部は、前記キャリッジ側係合部として、前記キャリッジに前記ホームポジション側で低くドット形成領域側に向かって高くなるように形成された傾斜上面を備え、前記キャップ側係合部として、前記キャップより立設されたアームに設けられる摺動用突部を備え、前記キャリッジがドット形成領域からホームポジション側に移動して来るときに、前記摺動用突部が前記傾斜上面の低い位置より当接して高い位置まで摺動し、前記キャップをキャッピングが行われるように上昇させることを特徴とする。
本態様によれば、キャリッジがドット形成領域からホームポジション側に移動して来るときに、所定高さに設けられ上昇可能なキャップに備えたアームに設けられる摺動用突部が、高さに変動が無いキャリッジに設けられた傾斜上面の低い位置より当接して高い位置まで摺動する。すなわち、キャップ側の摺動用突部がキャリッジ側の傾斜上面を乗り上がるように移動する。
これによって、キャリッジの横移動がキャップを上昇させることになり、該キャップが記録ヘッドに当接してキャッピングを行う。キャリッジがホームポジション側からドット形成領域に移動するときには、キャップ側の摺動用突部がキャリッジ側の傾斜上面を反対方向に移動し、このとき、キャップは重力作用によりキャップ側の摺動用突部の移動に応じて下降する。
なお、キャップ側の摺動用突部として、転動輪を設けることができる。
本態様のキャップ昇降部は、第1の態様のロック機構の役割を併有している。すなわち、キャリッジ側の傾斜上面が第1の態様におけるキャリッジ側係合部に対応していると共に、キャップ側の摺動用突部(転動輪)が第1の態様におけるキャップ側係合部に対応している。従って、キャリッジ側の傾斜上面とキャップ側の摺動用突部(転動輪)とが、キャリッジのホームポジションからドット形成領域への移動を可能にするように係合すると共に前記キャップの上昇位置からの下降を阻むようにキャリッジ側の傾斜上面に係合する。
本態様によれば、第1の態様と同様の作用効果に加え、第2の態様のキャップ昇降部の構成要素の中の、ばねとカムとカム回動手段とが不要なので、部品点数が少なく構成が一層簡素になると共に、キャップ昇降のためのソフト制御が不要になり、製作コストを低減できる。
本発明の第7の態様の記録装置は、第1の態様に記載において、前記キャップ昇降部は、前記キャリッジ側係合部として摺動用突部を備え、前記キャップ側係合部として、前記キャップより立設されたアームに設けられ、前記ドット形成領域側で高くホームポジション側で低くなるように形成された傾斜下面を備え、前記キャリッジがドット形成領域からホームポジション側に移動して来るときに、前記摺動用突部が前記傾斜下面の高い位置より当接して低い位置まで摺動し、前記キャップをキャッピングが行われるように上昇させることを特徴とする。
本態様によれば、キャリッジがドット形成領域からホームポジション側に移動して来るときに、高さ位置への変動が無いキャリッジに固定されたキャリッジ側の摺動用突部がキャップ側のアームの傾斜下面の低い位置より当接して高い位置まで摺動する。すなわち、該キャリッジ側の摺動用突部がキャップ側のアームの傾斜下面に潜り込むように移動する。これによって、キャップを上昇させてキャッピングを行う。
キャリッジがホームポジション側からドット形成領域に移動するときには、キャリッジ側の摺動用突部がキャップ側のアームの傾斜下面を反対方向に移動し、このとき、キャップは重力作用によりキャリッジ側の摺動用突部の移動に応じて下降する。
なお、キャリッジ側の摺動用突部として、転動輪を設けることができる。
本態様のキャップ昇降部は、第1の態様のロック機構の役割を併有している。すなわち、キャップ側の傾斜下面が第1の態様におけるキャップ側係合部に対応していると共に、キャリッジ側の摺動用突部(転動輪)が第1の態様におけるキャリッジ側係合部に対応している。従って、キャップ側の傾斜下面とキャリッジ側の摺動用突部(転動輪)とが、キャリッジのホームポジションからドット形成領域への移動を可能にするように係合すると共に前記キャップの上昇位置からの下降を阻むように互いに係合する。
本態様によれば、第1の態様と同様の作用効果に加え、第2の態様のキャップ昇降部の構成要素の中の、ばねとカムとカム回動手段とが不要なので、部品点数が少なく構成が一層簡素になると共に、キャップ昇降のためのソフト制御が不要になり、製作コストを低減できる。
本発明の第8の態様の記録装置は、前述した第1の態様から第5の態様のいずれか一つの態様において、前記ロック機構は、前記キャリッジ側係合部に設けられた凹部の上方に空間を有する底面部が前記キャップ側係合部に設けられた凸部の下面に密着する構成であることを特徴とする。
本態様は、ロック機構の好ましい例を示すもので、これに限定されない。
本発明の第9の態様の記録装置は、前述した第1の態様から第5の態様のいずれか一つの態様において、前記ロック機構は、前記キャリッジ側係合部が錐体形状の凹部であり、前記キャップ側係合部が前記凹部に嵌合し得る錐体形状の凸部であることを特徴とする。
本態様によれば、ロック機構として前記錐体形状を採用しているので、部品精度、組立精度上からくる誤差があり芯ずれが生じた場合でも該芯ずれの影響を受けにくい。
また、本態様によれば、ロック機構として前記錐体形状を採用しているので、ホームポジションにてロック状態にあるキャリッジがドット形成領域に向けて移動を開始した瞬間に、ロック機構が解除され、キャップは下降を開始することができる。従って、キャップと記録ヘッドとが擦れることが無いと言える。
本発明の第10の態様の記録装置は、前述した第8の態様又は第9の態様において、前記キャップ側係合部は、前記キャップより立設された上下方向に弾性を有する支持部に設けられていることを特徴とする。
本態様によれば、第8の態様又は第9の態様と同様の作用効果に加え、キャリッジ側係合部とキャップ側係合部という2つの部品の寸法精度、組立精度が悪く、相互の係合ロックのための位置関係に誤差が生じても、弾性を有する支持部において誤差を吸収する弾性変形を生じてキャリッジ側係合部とキャップ側係合部との係合を円滑に実現できる。
本発明の第1実施形態の記録装置の一部を省略した全体について上方から観た斜視図。 図1の記録装置の一部を下方から観た斜視図。 図1の記録装置の要部に係り、キャッピングが行われる前の状態を示す正面図。 図1の記録装置の要部に係り、キャッピングが行われた状態を示す正面図。 図1の記録装置の要部に係り、キャッピングが解除された状態を示す正面図。 本発明の第2実施形態の記録装置のキャッピングが行われた状態を示す正面図。 本発明の第3実施形態の記録装置の要部に係り、キャッピングが行われる前の状態を示す正面図。 図7の記録装置に係り、キャッピングが行われた状態を示す正面図。 本発明の第4実施形態の記録装置の要部に係り、キャッピングが行われる前の状態を示す正面図。 図9の記録装置のキャッピングが行われた状態を示す正面図。 本発明の第5の態様の記録装置を上面側から観た斜視図。 図11の記録装置の一部を拡大図示した斜視図。 図11の記録装置の駆動力伝達切換機構の近傍を前面側から拡大図示した斜視図。 図11の記録装置の搬送用モーターの回転駆動力が給送装置へ伝達される状態にある駆動力伝達切換機構の斜視図。 図11の記録装置の搬送用モーターの回転駆動力が給送装置へ伝達されない状態にある駆動力伝達切換機構の斜視図。 図11の記録装置のフェースカム部材をフォロアー部材側から見た斜視図。 図11の記録装置の駆動力伝達切換機構の斜視図。 図11の記録装置の駆動力伝達切換機構の斜視図。 図11の記録装置の駆動力伝達切換機構の伝達状態を切り換えるため、キャリッジを主走査方向に移動させる移動範囲と移動方向を説明するための図。 図11の記録装置のフェースカム部材をフォロアー部材側から見た図。 従来の駆動力伝達切換機構を説明するための図。
以下、本発明の記録装置の実施形態として、インクジェット式プリンターに具体化した場合を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
以下の説明において、「前後方向」、「上下方向」及び「左右方向」をいう場合は、特に説明がない限り、図1を基準とした場合の「前後方向」、「上下方向」及び「左右方向」と一致するものとする。
図1に示すように、記録装置としてのインクジェットプリンター50は、フレーム3を備え、該フレーム3内の下部にプラテン53を備えている。プラテン53は、その長手方向が左右方向に一致している。プラテン53上には、フレーム3の背面下部に設けられた紙送りモーター54の駆動に基づき、図示しない紙送り機構により被記録媒体である記録紙Pが後方側から給送される。
フレーム3内のプラテン53の上方に、該プラテン53の長手方向に沿ってガイド軸15が架設されている。該ガイド軸15に、当該ガイド軸15の軸線方向(左右方向)に沿って往復移動可能かつ回動不能にキャリッジ10が支持されている。すなわち、キャリッジ10には左右方向に貫通するように支持孔10aが形成されており、該支持孔10aにガイド軸15が挿通されることにより、キャリッジ10がガイド軸15によって左右方向に往復移動可能に支持されている。
フレーム3の後壁面にキャリッジ10を左右方向に往復移動するキャリッジ往復移動機構を備えている。該キャリッジ往復移動機構は、フレーム3の後壁外面に設けられたキャリッジモーター18と、フレーム3の後壁内面におけるガイド軸15の両端部と対応する位置に回転自在に支持された駆動プーリ17a及び従動プーリ17bと、一対のプーリ17a,17b間に巻掛けされた無端状のタイミングベルト17とを備えている。そして、キャリッジモーター18の出力軸が駆動プーリ17aに連結され、タイミングベルト17がキャリッジ10の後面部と連結されている。キャリッジモーター18は、制御装置(図示しない)により駆動され、前記タイミングベルト17を介してキャリッジ10を左右方向に移動制御する。
キャリッジ10は、上側が開いた枠形に形成され、下面部に流体噴射ヘッドである記録ヘッド19が設けられている。キャリッジ10は、前記記録ヘッド19に対して記録用液体である複数色(本実施形態では、ブラック、シアン、イエロー、マゼンタの4色)のインクをそれぞれ供給するためのインクカートリッジ16が上面側凹部に着脱可能に収容される。
図2に示すように、記録ヘッド19は、下面にノズル14が開口した前後方向の並びを列として1列に5つのノズル14が設けられている。即ち、ブラックのノズル列14A、シアンのノズル列14B、イエローのノズル列14C、マゼンタのノズル列14Dの4列が左右方向に並設されてなる。
図1、図2に示すように、キャリッジ10をプラテン53上のドット形成領域PAにて左右方向に往復移動させながら、記録ヘッド19内に備えられた圧電素子(図示しない)を駆動することで、該プラテン53上に給送された記録紙Pに各インクがそれぞれ噴射されて記録が行われる。記録ヘッド19内に各ノズル毎に圧電素子(図示しない)が備えられ、各圧電素子はそれぞれに割り当てられた画像データに対応した独立した信号を印加されることにより駆動される。これにより、インクカートリッジ16内から記録ヘッド19へ供給されたインクは、各ノズル列14A〜14Dの各ノズル14からそれぞれ噴射される。
この場合、ノズル列14Aを構成する各ノズル14からはブラックインクが噴射され、ノズル列14Bを構成する各ノズル14からはシアンインクが噴射され、ノズル列14Cを構成する各ノズル14からはイエローインクが噴射され、ノズル列14Dを構成する各ノズル14からはマゼンタインクが噴射される。
フレーム3内の右端部に位置するプラテン53と対応しない非記録領域に、非記録時に記録ヘッド19のクリーニング等のメンテナンスを行うメンテナンス機構MAを備えている。該メンテナンス機構MAは、後述する図3〜図5に示すように、キャップ40と、キャリッジ10がホームポジションに停止する際にキャップ40を記録ヘッド19に当接させるキャップ昇降部41とロック機構45とを備えている。
〔キャップ昇降部〕
図3〜図5を用いてキャップ昇降部41の構造と動作工程を説明する。キャップ40は、キャリッジ10のホームポジションに対応して下方に設けられ、上部に位置する矩形のシール部材が全てのノズル14を囲うように記録ヘッド19に当接して該ノズルを密閉し、ノズル内流体の溶媒の蒸発と増粘とを防止する機能を有する。
キャップ昇降部41は、キャップ40を水平状態に保ったまま横方向への移動成分なしに上下動方向に案内するガイド部42と、キャップ40を引き下げる付勢部材の一例であるばね43と、キャップ40に接触し該キャップ40を持ち上げるように回動するカム44とを備えている。そして、ホームポジションに停止する際にキャップ40を上昇させて該キャップ40を記録ヘッド19に当接させノズル14を大気に対して遮断する機能を有する。カム44は図示しないカム回動機構によって回動される。
ガイド部42は、フレーム3内の底部より立設された4つの支柱42aと、キャップ40の側面の4箇所に設けられ対応する支柱42aに上下動可能に係合するスライダー42bとを備えている。そして、該キャップ40を水平状態に保ったまま上下動方向に案内する。
なお、ガイド部42は、支柱42aとスライダー42bとの組み合わせに限定されるものではない。これに換えて、例えば、フレーム3の内壁面に形成する上下方向に延びる縦リブと、キャップ40の側面に形成され縦リブに上下方向にスライド可能に係合する溝部との組み合わせとしてもよい。
ばね43は、本実施例では、上端がキャップ40の下面に連結されると共に下端が装置本体に取り付けられ、キャップ40を下降させるように付勢する機能を有する。
カム44は、横軸部44aと該横軸部44aに固定されたカム板44bとを有する。そして、該カム板44bの周面をキャップ40の下面に当接し回動してキャップ40を上動させる。更に、キャップ40から離間して非接触となった状態では、ばね43の付勢により下降するキャップ40の下降位置を規制する機能を有する。ここで、カム板44bは、図示の楕円カムに限定されない。
図示しない前記カム回動機構は、多点位置決め可能かつ往復回転可能であるステッピングモーター等の制御用モーターが採用されている。該モーターは横軸部44aと連結され、該横軸部44aを回動方向の複数位置で位置決め停止する。これにより、キャップ40がキャッピングを行う上昇位置とキャッピングを行わない下降位置とそれらの間に位置になるようにカム40を回動する。
キャップ昇降部41によるキャップ40を上動させる動作モードの一例を以下に説明する。この動作モードは図示しない制御部によって実行される。
キャップ昇降部41は、ドット形成時(記録時)にはキャップ40を下降させておいて、キャリッジ10がドット形成領域PAから外れてホームポジションに移動して来る際に、キャップ40の下限停止位置から上動停止位置までの上昇ストロークをキャリッジ10の移動に同期させてキャッピングを行わせる。
キャッピングが行われた後は、カム44を更に回動させてキャップ40の下限停止時の位置に、即ちキャッピング状態にあるキャップ40から離れて非接触の状態で該カム44を待機させる。
動作モードの他例を説明する。
キャップ昇降部41は、ドット形成時(記録時)にはキャップ40を下降させておいて、キャリッジ10がドット形成領域PAから外れてホームポジションに移動して来る際に、これに先行して、カム44を回動させてキャップ40がキャッピングを行う高さよりも例えば2〜3mmと僅かに低い高さまで該キャップ40を上動させて待機させる。そして、キャリッジ10がホームポジションに停止する前に、キャリッジ10の移動にカム44の回動によるキャップ40の上動を同期させてキャッピングを行わせる。
キャッピングが行われた後は、カム44を更に回動させてキャップ40の下限停止時の位置で、キャッピング状態にあるキャップ40から離れて非接触の状態で待機させる。
をキャップ40の下限停止時の回動状態に待機させる。
上記の各動作モードによれば、横移動する記録ヘッド19が上昇するキャップ40に対し摺動接触することなく、キャッピングが行われるように相互密着することができる。またキャリッジ10がドット形成領域PAに向けて横移動するときにも記録ヘッド19とキャップ40との摺動接触が殆ど生ずることがない。これによって、記録ヘッド19のノズル14が摩耗、変形から保護することができる。
〔ロック機構〕
ロック機構45は、本実施例ではキャリッジ側係合部としてキャリッジ10に設けられた凹部45a内の底面部45bが使われる。またキャップ側係合部としてキャップ40より立設された支持部45cの上端より張り出して設けられた側方突出部45dの下面部45eが使われる。ロック機構45は、キャッピングが行われた状態において、キャリッジ側係合部(底面部45b)がキャップ側係合部(下面部45e)に密着する。
これにより、キャリッジ10のホームポジションからドット形成領域(記録領域)への移動を阻まないように係合すると共にキャップ40の上動位置からの下降を阻むようにロックする機能を有する。
尚、キャリッジ側係合部としてキャリッジ10に設けられた側方突出部45dの下面部45bが使われ、一方キャップ側係合部としてキャップ40に設けられた凹部45a内の底面部45bが使われる構造でもよい。
前記キャップ側係合部を成す前記側方突出部45dは、前記キャップ40より立設された上下方向に弾性を有する支持部に設けられていることが好ましい。これにより、キャリッジ側係合部とキャップ側係合部という2つの部品の寸法精度、組立精度が低く、相互の係合ロックのための位置関係に誤差が生じても、前記支持部45cにおいて誤差を吸収する弾性変形を生じてキャリッジ側係合部とキャップ側係合部の係合ロックを円滑に実現できる。
以上説明したように、本発明の第1実施形態インクジェットプリンター50は、複数のノズル14から被記録媒体Pにドットを形成するインクを噴射する記録ヘッド19を搭載し主走査方向である左右方向の移動範囲を往復動するキャリッジ10と、前記キャリッジ10のホームポジションに対応して設けられ前記ノズル14を囲うように前記記録ヘッド19に当接して密閉するキャップ40と、前記キャリッジ40がホームポジションに停止する際に前記キャップを40、装置本体の幅方向(左右方向)への移動成分なしに略真上うに上昇させ前記記録ヘッド19に当接させるキャップ昇降部41と、前記キャリッジ10に設けられたキャリッジ側係合部(底面部45b)と前記キャップ40に設けられたキャップ側係合部(下面部45e)とを有し、前記キャップ40が記録ヘッド19に当接して前記ノズル14を密閉している状態において、該キャリッジ側係合部と該キャップ側係合部とが、前記キャリッジ10のホームポジションからドット形成領域PAへの移動は可能に係合すると共に前記キャップ40の上昇位置からの下降を阻むように係合するロック機構45とを備えている。
更に、本発明の第1実施形態インクジェットプリンター50においては、前記キャップ昇降部41は、前記キャップ40を上下動方向に案内するガイド部42と、前記キャップ40に接触した状態と非接触の状態があり、前記接触した状態で回動して該キャップ40を上昇させるカム44と、前記キャップ40を上昇位置より下降させる方向に付勢する付勢部材であるばね43とを備えている。
第1実施形態によれば、キャリッジ10が記録動作を終えてホームポジションに来るときに、キャップ昇降部41がキャリッジ10の移動に対応してキャップ40を上昇させる。キャップ昇降部41は、キャリッジ10の移動にカム44の回動によるキャップ40の上動を同期させる。これにより、キャリッジ10がホームポジションに到達するタイミングでキャップの上昇が上限に到達し、該キャリッジ10に支持された記録ヘッド19にキャップ40が当接し、ノズル14を囲い密閉しノズル内液体の溶媒の蒸発と増粘とを防止するキャッピングが行われる(図4)。
更に、キャリッジ側係合部(底面部45b)がキャップ側係合部(下面部45e)と係合ロックしロック状態となる。この係合ロックは、キャップ40の上昇位置からの下降を阻むように係合するので、電源のON/OFFに関わらず、キャリッジ10がホームポジションから移動しないかぎり該ロック状態が維持される(図4)。
また該係合ロックは、キャリッジ10のホームポジションからドット形成領域PAへの移動を阻まないように係合する。即ち、キャリッジ側係合部(底面部45b)の方からキャップ側係合部(下面部45e)とのロック状態を解除することができるので、キャリッジ10がホームポジションから何ら直接移動することができる。この移動により、キャップ40は、ばね43の付勢によりキャッピングを解除し下側に離間していたカムに当接するまで下降される(図5)。
第1実施形態によれば、キャップ40を横送りが伴わない昇降動作をさせる構成なので、キャップ40とキャップ昇降部とを設置するためのキャップ昇降用スペースの横幅方向の寸法を小さく抑えることができ、ホームポジションから記録に入る時間を短縮できる。
[第2実施形態]
図6は、本発明の第2実施形態の記録装置の要部を示す正面図である。第2実施形態の記録装置は、前述した第1実施形態の構成に対してロック機構45の構造が相違している。キャップ40より立設された支持部45cについては、第1実施形態と同様に上下方向に弾性を有する支持部45cであることが好ましい。その他の構成は、第1実施形態の構成と同一であるので、対応する構成要素の符号を付して説明を省略する。
この第2実施形態のロック機構45は、キャリッジ側係合部45fが錐体形状の一つである円錐状の凹部45fであり、キャップ側係合部45gが前記凹部45fに同心上に嵌合し得る円錐状の凸部45gである。このため、キャリッジ側係合部である円錐状の凹部45fと、キャップ側係合部である円錐状の凸部45gとの両者間に、部品精度、組立精度上からくる誤差があり芯ずれが生じた場合でも、前記円錐状の形状を採用したことで、前記第1実施形態よりも前記芯ずれの影響を受けにくい。
また本実施形態によれば、ロック機構45として前記錐体形状(円錐状)を採用しているので、ホームポジションにてロック状態にあるキャリッジ10がドット形成領域PAに向けて移動を開始した瞬間に、ロック機構45のロックが解除され、キャップ40は下降を開始することができる。従って、キャップ40と記録ヘッド19とが擦れることが無いと言える。
[第3実施形態]
図7は、本発明の第3実施形態の記録装置の要部について、キャリッジ10がホームポジションに移動して来る途中にあってキャッピングが行われる前の状態を示す正面図である。図8は、キャリッジがホームポジションに移動しキャッピングが行われた状態を示す正面図である。第3実施形態の記録装置は、前述した第1実施形態の記録装置の構成に対してロック機構45の構造が相違している。
第3実施形態では、第1実施形態に示すロック機構45の役割を併有するキャップ昇降部41Aを備え、その他の構成は、第1実施形態と同一であるので対応する構成要素に同一符号を付し説明を省略する。
このキャップ昇降部41Aは、キャリッジ10の前側と後側の一対の側面部に、横長の突条部47を備えている。該突条部47は、ホームポジション側端(右端)で低くドット形成領域PA側(左側)に向かって高くなるように形成された傾斜上面47aを備えている。
キャップ40より立設されたL形アーム48の張出部48aの下面張出端に、摺動用突部として設けられる転動輪48bを備えている。キャリッジ10がドット形成領域PAからホームポジション側に移動して来るときに、転動輪48bが傾斜上面47の低い位置より当接して高い位置まで摺動し、キャッピングが行われるようにキャップ40を上昇させる。
即ち、このキャップ昇降部41Aにおいては、第1実施形態の場合と同様に、支柱42aとスライダー42bとで構成され、キャップ40を水平状態に保ったまま上下動方向に案内するガイド部42と、支柱42aに設けられキャップ40の下降限度を規制する停止用突起(C形リング)42cと、キャップ40の前側と後側の両側面より立ち上がる一対のL形アーム48と、各L形アーム48の張出部48aの下面張出端に摺動用突部としての転動輪48bとを備えている。
そして、キャリッジ10の前側と後側の一対の側面部に、横長の突条部47を備え、該突条部47はホームポジション側端(右端)で低くドット形成領域PA側(左側)に向かって高くなるように形成された傾斜上面47aを備えている。
このキャップ昇降部41Aにおいては、キャリッジ10がドット形成領域PAからホームポジション側に移動して来るときに、転動輪48bが傾斜上面47aの低い位置より当接して高い位置まで乗り上げていき、キャップ40を上昇させキャッピングを行う。
第3実施形態によれば、キャリッジ10がドット形成領域からホームポジション側に移動して来るときに、所定高さに設けられ上昇可能なキャップ40に備えたL形アーム48の張出部48aの下面張出端に摺動用突部としての転動輪48bが、高さに変動が無いキャリッジ10に設けられた傾斜上面47aの低い位置より当接して高い位置まで摺動する。すなわち、転動輪48bがキャリッジ側の傾斜上面47aを乗り上がるように移動する。
これによって、キャリッジ10の横移動がキャップ40を上昇させることになり、該キャップ40が記録ヘッド19に当接してキャッピングを行う。
キャリッジ10がホームポジション側からドット形成領域PAに移動するときには、転動輪48bが傾斜上面47aを反対方向に移動し、このとき、キャップ40は重力作用により転動輪48bの移動に応じて下降する。
第3実施形態のキャップ昇降部は、第1の態様のロック機構の役割を併有している。すなわち、キャリッジ側の傾斜上面47aが第1の態様におけるキャリッジ側係合部45bに対応していると共に、キャップ側係合部(転動輪)48bが第1の態様におけるキャップ側係合部45eに対応している(図3参照)。従って、キャリッジ側の傾斜上面47aとキャップ側係合部(転動輪)48bとが、キャリッジ10のホームポジションからドット形成領域PAへの移動を可能にするように係合すると共にキャップ40の上昇位置からの下降を阻むようにキャリッジ側の傾斜上面47aに係合する。
第3実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、キャップ昇降用スペースの横幅方向の寸法を小さく抑えることができ、ホームポジションから記録に入る時間を短縮できることに加え、第1の実施形態のキャップ昇降部41の構成要素の中の、ばね43とカム44とカム回動手段(不図示)とが不要なので、部品点数が少なく構成が一層簡素になると共にキャップ昇降のためのソフト制御が不要になり、製造コストを低減できる。
[第4実施形態]
図9は、本発明の第4実施形態の記録装置の要部について、キャリッジ10がホームポジションに移動して来る途中にあってキャッピングが行われる前の状態を示す正面図である。図10は、キャリッジ10がホームポジションに移動しキャッピングが行われた状態を示す正面図である。第4実施形態の記録装置は、前述した第1実施形態の記録装置の構成に対してロック機構45の構造が相違している。
第4実施形態では、第1実施形態とは相違するキャップ昇降部41Bを備え、その他の構成は、第1実施形態と同様であるので対応する構成要素に同一符号を付し説明を省略する。
このキャップ昇降部41Bは、キャリッジ10の前側と後側の一対の側面部に摺動用突部として転動輪49aを備えている。
更に、キャップ40より立設されたL形アーム49bの張出部49cにホームポジション側端(右端)で低くドット形成領域側(左側)に向かって高くなるように形成された傾斜下面49dを備えている。キャリッジ10がドット形成領域PAからホームポジション側に移動して来るときに、転動輪49aが傾斜下面49dの低い位置より当接して高い位置まで摺動し、キャッピングが行われるようにキャップ40を上昇させる。
即ち、このキャップ昇降部41Bにおいては、第1実施形態の場合と同様に、支柱42aとスライダー42bとで構成されキャップ40を水平状態に保ったまま上下動方向に案内するガイド部42と、第1実施形態の場合とは異なり、支柱42aに設けられキャップ40の下降限度を規制する停止用突起42cと、キャリッジ10の前側と後側の一対の側面部に摺動用突部として設けられる転動輪49aと、キャップ40の前側と後側の両側面より立ち上がる一対のL形アーム49bと、各L形アーム49bの張出部49cに形成された傾斜下面49dとを備えている。
キャリッジ10がドット形成領域PAからホームポジション側に移動して来るときに、転動輪49aが傾斜下面49dの低い位置より当接して高い位置まで乗り上げていき、キャップ40を上昇させキャッピングを行う。
第4実施形態によれば、キャリッジ10がドット形成領域PAからホームポジション側に移動して来るときに、高さ位置に変動が無いキャリッジ10に固定されたキャリッジ側係合部(転動輪)49aがキャップ40に設けられたL形アーム49bの張出部49cの傾斜下面49dの低い位置より当接して高い位置まで摺動する。すなわち、キャリッジ側合部(転動輪)49aが傾斜下面49dに潜り込み、L形アーム49bをせり上げる。これによって、上昇されるキャップ40がキャッピングを行う。
キャリッジ10がホームポジション側からドット形成領域PAに移動するときには、キャリッジ側突起(転動輪)49aが傾斜下面49dを反対方向に移動し、このとき、キャップ40は重力作用によりキャリッジ側合部(転動輪)49aの移動に応じて下降する。
第4実施形態のキャップ昇降部41Bは、第1の態様のロック機構41の役割を併有している。すなわち、キャップ側の傾斜下面49dが第1の態様におけるキャップ側係合部45eに対応していると共に、キャリッジ側合部(転動輪)49aが第1の態様におけるキャリッジ側係合部45bに対応している(図3参照)。従って、キャップ側の傾斜下面49dとキャリッジ側合部(転動輪)49aとが、キャリッジ10のホームポジションからドット形成領域PAへの移動を可能にするように係合すると共にキャップ40の上昇位置からの下降を阻むように互いに係合する。
第4実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、キャップ昇降用スペースの横幅方向の寸法を小さく抑えることができ、ホームポジションから記録に入る時間を短縮できることに加え、第1の実施形態のキャップ昇降部41の構成要素の中の、ばね43とカム44とカム回動手段(不図示)とが不要なので、部品点数が少なく構成が一層簡素になると共にキャップ昇降のためのソフト制御が不要になり、製造コストを低減できる。
[第5実施形態]
本発明の第5実施形態について、図11から図21に基づいて説明する。
〔インクジェットプリンターの概略構成〕
本発明に係る「記録装置」としてのインクジェットプリンター50の概略構成について説明する。図11は、インクジェットプリンター50を上面側から観た斜視図である。
駆動力源の駆動力が被駆動機構へ伝達される状態と伝達されない状態とを切換可能な駆動力伝達切換機構を備えた「記録装置」としてのインクジェットプリンター50に適用する実施形態を示す。
インクジェットプリンター50において、駆動力伝達切換機構の切換動作にキャリッジを利用する記録装置が公知である。例えば、キャリッジでレバー等を押動してクラッチ機構を動作させることにより給紙機構の切換が可能になるプリンターが公知である(例えば、特許文献2)。このようなキャリッジを利用した駆動力伝達切換機構によれば、駆動力伝達切換機構を動作させるための専用モーターが不要になるため、駆動力伝達切換機構を備えた記録装置をより低コストに実現することが可能になる。
図21(a)は、特許文献2のカム溝81,83,84が形成された面を、キャリッジで押動されるフォロアー部材の突出部が摺動する経路を示す図である。図21(b)は、キャリッジが移動する範囲と方向を示す図である。突出部が係止部80によって係止される位置P10にあると、駆動力伝達切換機構は、駆動力を伝達する状態にあり、位置P10より第1の方向XR側にある位置P11や位置P12では、駆動力を伝達しない状態にある。
カム溝83における位置P12にある突出部を位置P10に移動するときは、経路D10に示すように、突出部は位置P12から係止部82で係止される位置P11に移動した後、経路D11に示すように、第1の方向XRにある案内壁85を越え、そしてカム溝84に案内されて第2の方向XLに移動し、経路D12に示すように、カム溝81における係止部80によって係止される位置P10に移動する。
しかしながら、特許文献2で開示された駆動力伝達切換機構を用いて、突出部が位置P12から位置P10に移動することにより、伝達しない状態から伝達する状態に切り替えようとすると、図21(b)に示すように、キャリッジを矢印M80に示す第2の方向XLに移動させた後、矢印M81に示すように、第2の方向XLと反対の第1の方向XRに移動させ、そして、矢印M82に示す第2の方向XLに移動させなくてはならない。すなわち、特許文献1で開示された駆動力伝達切換機構を用いると、突出部を移動させて駆動力を伝達しない状態から伝達する状態にするまでの時間が長くかかってしまうという課題がある。
そこで、第5実施形態では、この課題を解消すると共に、第1〜4実施形態と同様に、キャップとキャップ昇降部とを設置するためのキャップ昇降空間の横幅方向の寸法を小さく抑えることができることを課題としている。
図11に示したように、インクジェットプリンター50の外装30は、インクジェットプリンター50の外観を構成する筐体である。外装30の前面側には、液晶表示部や操作ボタン等を含む操作部31が設けられている。給紙カセット32は、インクジェットプリンター50の内部に「被記録媒体」としての記録紙を装填するためのものであり、インクジェットプリンター50の前方側から挿抜可能に配設されている。また外装30の前面側には、記録実行後の記録紙が排出される排出口33が設けられている。排出口33の近傍には、スライド収納式の排出トレイ34が配設されている。
インクジェットプリンター50の内部には、記録紙を副走査方向Yへ搬送する手段として、搬送用駆動ローラー51及び複数の搬送用従動ローラー52が配設されている。搬送用駆動ローラー51は、搬送用モーター(不図示)の回転駆動力が伝達されて回転する。搬送用従動ローラー52は、従動回転可能に軸支され、図示していないばね等の付勢力で搬送用駆動ローラー51の外周面に当接している。記録紙は、搬送用駆動ローラー51と搬送用従動ローラー52とで挟持された状態で、搬送用駆動ローラー51の回転により副走査方向Yへ搬送される。
搬送用駆動ローラー51より副走査方向Yの下流側には、プラテン53が配設されている。プラテン53は、搬送用駆動ローラー51の回転により副走査方向Yへ搬送される記録紙を摺接支持する。
さらに外装30の内部には、キャリッジ10が主走査方向Xへ往復動可能に支持されて配設されている。キャリッジ10の底部には、ヘッド面がプラテン53に対向する位置に記録ヘッド(不図示)が配設されている。キャリッジ10は、無端ベルト(不図示)等の駆動力伝達手段と連結され、該駆動力伝達手段にキャリッジ用モーター(不図示)の駆動力が伝達され、それによって主走査方向Xへ往復動する(第1実施形態と同一の構成)。
キャリッジ10の位置制御は、公知のリニアエンコーダ(不図示)の出力信号に基づいてキャリッジ用モーターの回転を制御することにより実行することができる。記録ヘッドのヘッド面には、記録紙の記録面にドットを形成するための多数のインク噴射ノズルが設けられている。記録ヘッドには、キャリッジ10に着脱可能に配設されるインクカートリッジ(不図示)からインクが供給される(第1実施形態と同一の構成)。
給紙カセット32に収納された記録紙は、給送装置(不図示)により搬送用駆動ローラー51と搬送用従動ローラー52とが当接する部分へ給送される。給送された記録紙は、搬送用駆動ローラー51の回転によりプラテン53上を副走査方向Yへ搬送される動作と、主走査方向Xへ往復動するキャリッジ10に搭載された記録ヘッド(第1実施形態の記録ヘッドを参照)から記録用データに基づいてインクを噴射されて記録面にドットが形成される動作とが交互に繰り返されることによって記録が実行される(第1実施形態と同一の構成)。
記録実行後の記録紙は、排出ローラー(不図示)等で構成される排出装置によって、排出口33から排出される(第1実施形態と同一の構成)。
記録紙の給送制御や搬送制御、キャリッジ10の位置制御、記録ヘッドからのインク噴射制御等は、マイコン制御回路(不図示)等で構成された制御装置により実行される。
また、制御装置としてのインクジェットプリンター50は、外部に配置されたコンピューターなどからデータを受信し、記録紙にドットを形成するための記録用データを作成し記録ヘッドに送る(第1実施形態と同一の構成)。
図12は、インクジェットプリンター50の一部を拡大して示した斜視図である。キャリッジ10は、主走査方向Xへ往復動可能に、第1支持フレーム11及び第2支持フレーム12に支持されている。第1支持フレーム11を挟んでキャリッジ10の反対側には、以下に述べる駆動力伝達切換機構20が備えられる。
〔駆動力伝達切換機構の構成〕
駆動力伝達切換機構20の構成について説明する。
図13は、インクジェットプリンター50の駆動力伝達切換機構20の近傍を前面側から拡大図示した斜視図である。インクジェットプリンター50は、「駆動力源」としての前記の搬送用モーターを備えている。この搬送用モーターは、例えばDCモーター等であり、搬送用駆動ローラー51と前記の給送装置との共用の駆動力源である。
搬送用モーターの回転駆動力は、搬送用駆動ローラー51に対しては常に伝達可能であり、他方、前記の給送装置に対しては駆動力伝達切換機構20を介して伝達される。駆動力伝達切換機構20は、搬送用モーターの回転駆動力が「被駆動機構」としての給送装置へ伝達される状態と伝達されない状態とを切換可能であり、キャリッジ10が係合することにより動作する。
図14は、搬送用モーターの回転駆動力が給送装置へ伝達される状態にある駆動力伝達切換機構20の斜視図である。駆動力伝達切換機構20は、フォロアー部材21とフェースカム部材23とによるカムフォロア機構を有している。また駆動力伝達切換機構20は、フェースカム部材23を支持するカム支持部材22、コイルばね24、歯車25,26,27からなる歯車列、及びコイルばね28を含む。
フォロアー部材21は、主走査方向Xへ移動可能に、第1支持フレーム11の長溝111に支持されている。付勢手段としてのコイルばね24は、フォロアー部材21のばね掛着部212に一端側が掛着され、他端側が第1支持フレーム11に掛着されている。それによって、フォロアー部材21は、主走査方向Xにおける第2の方向XLに付勢される。フォロアー部材21の操作部211は、キャリッジ10でフォロアー部材21を主走査方向Xにおける第1の方向XR(第2の方向XLと反対方向)へ押動するときにキャリッジ10が係合する。フォロアー部材21の突出部213は、フェースカム部材23のカム溝(後述)と係合する。
図13のカム支持部材22は、第1支持フレーム11に支持されている。図14、図16のフェースカム部材23は、主走査方向Xと交差する軸29を回転中心として符号Cで示した回動方向へ揺動可能にカム支持部材22に支持された状態で配設されている。コイルばね28は、フェースカム部材23の軸29に環装され、フェースカム部材23に対して副走査方向Yの付勢力を作用させて、フェースカム部材23をフォロアー部材21へ付勢する。
歯車列について説明する。中間歯車25は、フォロアー部材21の支持部214に回転可能に支持されている。原歯車26は、前記の給送装置へ回転駆動力を伝達するための歯車である。従歯車27は、搬送用モーターの回転駆動力が常時伝達される歯車である。原歯車26と従歯車27との間で中間歯車25が両者と噛合する状態では、搬送用モーターの回転駆動力が給送装置へ伝達される。
図15は、搬送用モーターの回転駆動力が給送装置へ伝達されない状態にある駆動力伝達切換機構20の斜視図である。図14の状態にあるフォロアー部材21が、第1の方向XRに移動するキャリッジ10によって押動されると、中間歯車25は、第1の方向XRに移動し、図15の中間歯車25は、原歯車26及び従歯車27と噛合しない状態になる。この状態では、搬送用モーターの回転駆動力が給送装置へ伝達されない。
〔フェースカム部材の構造〕
フェースカム部材23の構造について説明する。
図16(a),(b)は、フェースカム部材23をフォロアー部材21側から見た斜視図である。図16(a)は、コイルばね24側から見た斜視図で、図16(b)は、中間歯車25側から見た斜視図である。
フェースカム部材23は、第1カム溝としてのカム溝231およびカム溝232、第2カム溝234、第3カム溝236、第4カム溝としてのカム溝237およびカム溝239を有している。これらの第1カム溝231,232、第2カム溝234、第3カム溝236、第4カム溝237,239には、フォロアー部材21の突出部213が摺接係合する。
第1カム溝231における第2の方向XL側には、フォロアー部材21の突出部213の第2の方向XLへの移動を規制する第1係止部230が形成される。
第1カム溝232は、第1カム溝231の第1の方向XRに連続して形成され、第1カム溝231に対する斜面である。第1カム溝232と第2カム溝234との間には、突出部213の第2の方向XLへの移動を規制する第2係止部233が形成される。
第2カム溝234と第4カム溝237との間には、第4カム溝237から第2カム溝234へ突出部213が進入することを規制(阻止)する案内壁235が形成される。第3カム溝236は、第4カム溝237の第1の方向XRに連続して形成される。
第4カム溝239は、図において第1カム溝231と第1カム溝232の下側に位置し、第4カム溝237の第2の方向XLに連続して形成される。第4カム溝239と第1カム溝231との間には、第4カム溝239の方がフォロアー部材21側(図面手前側)に出ている段差240が形成される。第2係止部233と第4カム溝237との間には、壁部238がフォロアー部材21側に突出して形成される。
〔駆動力伝達切換機構の動作〕
駆動力伝達切換機構20の動作について説明する。
図17(a)は、フォロアー部材21の突出部213が図16(a),(b)のフェースカム部材23における第1係止部230によって係止された状態にあるときの駆動力伝達切換機構20の斜視図である。突出部213が第1係止部230によって係止された状態にあるとき、歯車列は、原歯車26と従歯車27との間で中間歯車25が両者と噛合する状態にあり、搬送用モーターの回転駆動力が給送装置へ伝達される。
図17(b)は、フォロアー部材21の突出部213が図16(a),(b)のフェースカム部材23における第2係止部233によって係止された状態にあるときの駆動力伝達切換機構20の斜視図である。突出部213が第2係止部233によって係止された状態にあるとき、歯車列は、原歯車26と従歯車27との間で中間歯車25が両者と噛合しない状態にあり、搬送用モーターの回転駆動力が給送装置へ伝達されない。
図18(a)は、フォロアー部材21の突出部213が図16(a),(b)のフェースカム部材23における第4カム溝237である第4カム溝237または第4カム溝239の位置にあるときの駆動力伝達切換機構20の斜視図である。突出部213が第4カム溝237または第4カム溝239の位置にあるとき、歯車列は、原歯車26と従歯車27との間で中間歯車25が両者と噛合しない状態にあり、搬送用モーターの回転駆動力が給送装置へ伝達されない。
図18(b)は、フォロアー部材21の突出部213が図16(a),(b)のフェースカム部材23における第3カム溝236である第3カム溝236の位置にあるときの駆動力伝達切換機構20の斜視図である。突出部213が第3カム溝236の位置にあるとき、歯車列は、原歯車26と従歯車27との間で中間歯車25が両者と噛合しない状態にあり、搬送用モーターの回転駆動力が給送装置へ伝達されない。
図19は、駆動力伝達切換機構20の伝達状態を切り換えるため、キャリッジ10をプラテン53の長手方向に沿った主走査方向Xに移動させる移動範囲Rと移動方向を説明するための図である。キャリッジ10の主走査方向Xにおける移動範囲Rには、記録ヘッドからインクを噴射させてドットを形成するドット形成領域R1、記録ヘッドのクリーニング動作やワイピング動作などを行う記録ヘッド保守領域R2、駆動力伝達切換機構20の伝達状態を切り換える伝達状態切換領域R3、キャリッジ待機領域R4が設けられる。
キャリッジ待機領域R4は、インクジェットプリンター50の制御装置がコンピューターなどの外部装置からデータを受信するまで待機する領域である。キャリッジ待機領域R4では、記録ヘッドのノズルが乾燥しないように、ノズル形成面をキャップした状態でキャリッジ10が待機する。図示しないが、この実施形態においても、キャリッジ10がキャリッジ待機領域R4に静止するときに、キャップが上昇して各ノズルを個別に囲うように記録ヘッドに当接して複数のキャップ内空間を形成する設けられるものである。しかし、この構成は、第1又は第2実施形態の同一の構成であるので、ここでは説明を省略する。
キャリッジ10の移動範囲Rには、主走査方向Xにおいて、ドット形成領域R1、記録ヘッド保守領域R2、伝達状態切換領域R3、キャリッジ待機領域R4の順に位置し、各領域は他の領域と干渉しない位置にある。
矢印J11,J12は、駆動力伝達切換機構20を、回転駆動力を伝達するON状態から回転駆動力を伝達しないOFF状態に切り換えるときのキャリッジ10の移動範囲と移動方向を示す。
図20(a)〜(c)は、フェースカム部材23をフォロアー部材21側から見た図で、キャリッジ10を主走査方向Xに移動させたとき、フォロアー部材21の突出部213がフェースカム部材23を摺動する経路を説明するための図である。
図20(a)は、ON状態からOFF状態に切り換わるときのフェースカム部材23における突出部213の移動範囲と移動方向を示す図である。突出部213が第1係止部230によって係止される位置P1にあると、駆動力伝達切換機構20の伝達状態はON状態である(図17(a)参照)。
図19の矢印J11に示すように、キャリッジ10をドット形成領域R1側から第1の方向XRに移動させ、突出部213が第2カム溝234の任意の位置P3に到達するまで、キャリッジ10によってフォロアー部材21を押動する。そして、矢印J12に示すように、キャリッジ10を第2の方向XLに移動させる。
これにより、図20(a)の突出部213は、矢印K11に示すように、第2係止部233を越えて第2カム溝234における任意の位置P3まで移動した後、矢印K12に示すように、突出部213は、コイルばね24のばね力によって第2の方向XLに移動し、第2係止部233に係止された位置P2で停止する。突出部213が第2係止部233によって係止される位置P2にあると、駆動力伝達切換機構20の伝達状態はOFF状態となる(図17(b)参照)。
例えば、記録紙への記録実行中は、駆動力伝達切換機構20の伝達状態がON状態にあると、搬送用モーターが回転したときに給送装置が動作するため、記録紙への記録実行中に他の記録紙が給送されてしまい、記録紙の重送が生じてしまうことになる。そこで、記録紙に記録を実行するまえに、駆動力伝達切換機構20の伝達状態をON状態からOFF状態にすることにより、記録紙の重送を回避できる。
図20(b)は、OFF状態からON状態に切り換わるときのフェースカム部材23における突出部213の移動範囲と移動方向を示す図である。上述したように、突出部213が第2係止部233によって係止される位置P2にあると、駆動力伝達切換機構20の伝達状態はOFF状態である。
図19の矢印J21に示すように、キャリッジ10をドット形成領域R1側から第1の方向XRに移動させ、突出部213が案内壁235を越えて第4カム溝237,239の任意の位置P4に到達するまで、キャリッジ10によってフォロアー部材21を押動する。そして、矢印J22に示すように、キャリッジ10を第2の方向XLに移動させる。
これにより、図20(b)の突出部213は、矢印K21に示すように、案内壁235を越えて第4カム溝237,239における任意の位置P4まで移動する(図18(a)参照)。そして、矢印K22に示すように、突出部213は、コイルばね24のばね力によって第2の方向XLに移動し、第4カム溝237,239に案内されて第1カム溝231の位置に移動し、第1係止部230に係止された位置P1で停止する。上述したように、突出部213が第1係止部230によって係止される位置P1にあると、駆動力伝達切換機構20の伝達状態はON状態となる。
例えば、記録紙の給送を行うときは、駆動力伝達切換機構20の伝達状態をOFF状態からON状態に切り換える。
図20(c)は、キャリッジ10が待機するキャリッジ待機領域R4からドット形成領域R1側に向かって移動するとき、突出部213がフェースカム部材23を摺動する経路を示す図である。キャリッジ10が待機するキャリッジ待機領域R4にあるとき、突出部213は、第3カム溝236における位置P5にある(図18(b)参照)。
図19の矢印J31に示すように、キャリッジ10をキャリッジ待機領域R4からドット形成領域R1側に向かって移動させる。すると、図20(c)の突出部213は、矢印K31に示すように、位置P5から第2の方向XLに移動し、第4カム溝237,239に案内されて、第1カム溝231の位置に移動し、突出部213が第1係止部230によって係止される位置P1で停止する。
このように、キャリッジ10を主走査方向Xにおいて往復移動させることなく、第2の方向XLに移動させれば、位置P5にある突出部213を位置P1に移動することができるので、駆動力伝達切換機構20の伝達状態をOFF状態からON状態に切り換えるまでの時間を短縮することができる。
以上、本実施形態で説明した「記録装置」としてのインクジェットプリンター50は、記録紙にドットを形成する記録ヘッドを搭載し、主走査方向Xの移動範囲を往復動可能に支持されたキャリッジ10と、突出部213を有し、主走査方向Xに移動可能に備えられ、キャリッジ10が主走査方向Xにおける第1の方向XRに移動するとき、キャリッジ10に押動されるフォロアー部材21と、フォロアー部材21に備えられ、主走査方向Xの位置によって、駆動源の駆動力が被駆動機構に伝達する状態と伝達しない状態とを切り換える歯車列25,26,27と、フォロアー部材21の突出部213と摺動し、第1の方向XRの順に並ぶ第1カム溝231,232、第2カム溝234、第3カム溝236と、第1カム溝231,232と第3カム溝236とを接続する第4カム溝237,239とが形成されたフェースカム部材23と、フォロアー部材21を主走査方向Xにおける第1の方向XRと反対の第2の方向XLに付勢する付勢部材としてのコイルばね24と、を備える。
そして、キャリッジ10の移動範囲Rには、記録紙にドットを形成するドット形成領域R1、記録ヘッドを保守する記録ヘッド保守領域R2、フォロアー部材21の主走査方向Xの位置により歯車列25,26,27の伝達状態を切り換える伝達状態切換領域R3が設けられ、ドット形成領域R1は、伝達状態切換領域R3より第2の方向XL側に配置され、突出部213が第1カム溝231,232に位置するときは、歯車列25,26,27は伝達する状態にあり、突出部213が第2カム溝234に位置するときは、歯車列25,26,27は伝達しない状態にあり、第3カム溝236に位置する突出部213が、キャリッジ10による第2の方向XLへの移動に伴って、第4カム溝237に案内されて第1カム溝231,232の位置に移動する。
この構成によれば、キャリッジ10を第2の方向XLへ移動させ、第3カム溝236に位置する突出部213を第1カム溝231,232の位置に移動させれば、歯車列25,26,27が駆動力を被駆動機構に伝達しない状態から伝達する状態に切り替えることが可能となる。従って、駆動力を伝達しない状態から伝達する状態に切り換えるまでの時間を短くすることができる。
また、伝達状態切換領域R3の第1の方向XR側にキャリッジ10が待機するキャリッジ待機領域R4を設ける。
この構成によれば、キャリッジ10が待機する領域R4にあるとき、キャリッジ10を第2の方向XLへ移動させ、第3カム溝236に位置する突出部213を第1カム溝231,232の位置に移動させれば、駆動力を伝達しない状態から伝達する状態に切り換えるまでの時間を短縮することができる。
また、第1カム溝231,232の第2の方向XL側には、突出部213が第2の方向XLに移動することを規制する第1係止部230が形成され、第1カム溝231,232と第2カム溝234との間には、突出部213が第2の方向XLに移動することを規制する第2係止部233が形成され、第2カム溝234と第3カム溝236との間には、突出部213が第2の方向XLに移動することを案内する案内壁235が形成されている。
この構成によれば、第1係止部230によって突出部213が第2の方向XLに移動することを規制された位置で、中間歯車25が駆動力を被駆動機構に伝達する状態にすることができる。また、第2係止部233によって突出部213が第2の方向XLに移動することを規制された位置で、中間歯車25が駆動力を被駆動機構に伝達しない状態にすることができる。また、案内壁235によって、突出部213が第3カム溝236から第1カム溝231,232に案内され、中間歯車25が駆動力を被駆動機構に伝達する状態から伝達しない状態に切り換わることができる。
本願において、記録装置には、インクジェットプリンター、ラインプリンター、複写機、ファクシミリ等の種類が含まれるものとする。
3 フレーム、10…キャリッジ、10a…支持孔、11…第1支持フレーム、
111…長溝、12…第2支持フレーム、14…ノズル、14A〜14D…ノズル列、
15…ガイド軸、16…インクカートリッジ、17…タイミングベルト、
17a…駆動プーリ、17b…従動プーリ、18…キャリッジモーター、
19…記録ヘッド、20…駆動力伝達切換機構、21…フォロアー部材、
211…操作部、212…掛着部、213…突出部、214…支持部、
22…カム支持部材、23…フェースカム部材、230…第1係止部、
231,232…第1カム溝、233…第2係止部、234…第2カム溝、
235…案内壁、236…第3カム溝、237,239…第4カム溝、238…壁部、
240…段差、24…コイルばね、25,26,27…歯車列、28…コイルばね、
29…軸、30…外装(筐体)、31…操作部、32…給紙カセット、33…排出口、
34…排出トレイ、40…キャップ、41…キャップ昇降部、
41A…キャップ昇降部、41B…キャップ昇降部、42…ガイド部、42a…支柱、
42b…スライダー、42c…停止用突起、43…ばね(付勢部材)、44…カム、
44a…横軸部、44b…カム板、45…ロック機構、45a…凹部、
45b…底面部(キャリッジ側係合部)、45c…支持部、45d…側方突出部、
45e…下面部(キャップ側係合部)、45f…凹部(キャリッジ側係合部)、
45g…キャップ側係合部、47…突条部、47a…傾斜上面、48…L形アーム、
48a…張出部、48b…キャップ側係合部(転動輪)、
49a…キャリッジ側合部(転動輪)、49b…L形アーム、49c…張出部、
49d…傾斜下面、50…インクジェットプリンター、51…搬送用駆動ローラー、
52…搬送用従動ローラー、53…プラテン、54…紙送りモーター、
80…係止部、81…カム溝、82…係止部、83…カム溝、84…カム溝、
85…案内壁、D10…経路、D11…経路、D12…経路、
P…記録紙(被記録媒体)、P10…位置、P11…位置、P12…位置、
PA…ドット形成領域、R…移動範囲、R1…ドット形成領域、
R2…記録ヘッド保守領域、R3…伝達状態切換領域、R4…キャリッジ待機領域、
X…主走査方向、XR…第1の方向、XL…第2の方向、Y…副走査方向

Claims (10)

  1. 複数のノズルから被記録媒体にドットを形成する液体を噴射する記録ヘッドを搭載し主走査方向の移動範囲を往復動するキャリッジと、
    前記キャリッジのホームポジションに対応して設けられ前記ノズルを囲うように前記記録ヘッドに当接して密閉するキャップと、
    前記キャリッジがホームポジションに停止する際に前記キャップを、装置本体の幅方向への移動成分なしに上昇させ前記記録ヘッドに当接させるキャップ昇降部と、
    前記キャリッジに設けられたキャリッジ側係合部と前記キャップに設けられたキャップ側係合部とを有し、前記キャップが記録ヘッドに当接して前記ノズルを密閉している状態において、該キャリッジ側係合部と該キャップ側係合部とが、前記キャリッジのホームポジションからドット形成領域への移動は可能に係合すると共に前記キャップの上昇位置からの下降を阻むように係合するロック機構と、
    を備えている記録装置。
  2. 請求項1に記載の記録装置において、
    前記キャップ昇降部は、
    前記キャップを上下動方向に案内するガイド部と、
    前記キャップに接触した状態と非接触の状態があり、前記接触した状態で回動して該キャップを上昇させるカムと、
    前記キャップを上昇位置より下降させる方向に付勢する付勢部材と、
    を備えることを特徴とする記録装置。
  3. 請求項2に記載の記録装置において、
    前記カムは、横軸部と該横軸部に固定されたカム板とを有し、該カム板の周面を前記キャップの下面に接触し回動して該キャップを上下動させることを特徴とする記録装置。
  4. 請求項2又は3に記載の記録装置において、
    前記キャップ昇降部は、前記キャリッジがドット形成領域からホームポジションに移動して来る際に、該キャリッジの移動に前記カムの回動による前記キャップの上動を同期させてキャッピングを行わせることを特徴とする記録装置。
  5. 請求項2又は3に記載の記録装置において、
    前記キャップ昇降部は、前記キャリッジがドット形成領域からホームポジションに移動して来る際に、予め前記カムを回動させて前記キャップをキャッピングを行う位置に近づけておき、前記キャリッジがホームポジションに近づいたときに、該キャリッジの移動に前記カムの回動による前記キャップの上昇を同期させてキャッピングを行わせることを特徴とする記録装置。
  6. 請求項1に記載の記録装置において、
    前記キャップ昇降部は、
    前記キャリッジ側係合部として、前記キャリッジに前記ホームポジション側で低くドット形成領域側に向かって高くなるように形成された傾斜上面を備え、
    前記キャップ側係合部として、前記キャップより立設されたアームに設けられる摺動用突部を備え、
    前記キャリッジがドット形成領域からホームポジション側に移動して来るときに、前記摺動用突部が前記傾斜上面の低い位置より当接して高い位置まで摺動し、前記キャップをキャッピングが行われるように上昇させることを特徴とする記録装置。
  7. 請求項1に記載の記録装置において、
    前記キャップ昇降部は、
    前記キャリッジ側係合部として摺動用突部を備え、
    前記キャップ側係合部として、前記キャップより立設されたアームに設けられ、前記ドット形成領域側で高くホームポジション側で低くなるように形成された傾斜下面を備え、
    前記キャリッジがドット形成領域からホームポジション側に移動して来るときに、前記摺動用突部が前記傾斜下面の高い位置より当接して低い位置まで摺動し、前記キャップをキャッピングが行われるように上昇させることを特徴とする記録装置。
  8. 請求項1から5のいずれか一項に記載の記録装置において、
    前記ロック機構は、前記キャリッジ側係合部に設けられた凹部の上方に空間を有する底面部が前記キャップ側係合部に設けられた凸部の下面に密着する構成であることを特徴とする記録装置。
  9. 請求項1から5のいずれか一項に記載の記録装置において、
    前記ロック機構は、前記キャリッジ側係合部が錐体形状の凹部であり、前記キャップ側係合部が前記凹部に嵌合し得る錐体形状の凸部であることを特徴とする記録装置。
  10. 請求項8又は9に記載の記録装置において、
    前記キャップ側係合部は、前記キャップより立設された上下方向に弾性を有する支持部に設けられていることを特徴とする記録装置。
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