JP2013153218A - 電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法、電解コンデンサ電極用アルミニウム材、電解コンデンサ用電極材の製造方法およびアルミニウム電解コンデンサ - Google Patents

電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法、電解コンデンサ電極用アルミニウム材、電解コンデンサ用電極材の製造方法およびアルミニウム電解コンデンサ Download PDF

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Abstract

【課題】従来の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法における最終焼鈍前の酸水溶液による処理と焼鈍条件に関する問題点を解決し、より優れたエッチング特性を有する電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法等を提供する。
【解決手段】冷間圧延を施したアルミニウム材の表面を、酸水溶液に接触させ、その後の焼鈍を、450℃以上の一定の温度で保持する時間(x)と保持温度(y)との関係が、1.5時間≦x<8時間のとき450℃≦y≦580℃、8時間≦x<10時間のとき450℃≦y≦(660−10x)℃、10時間≦xのとき450℃≦y≦560℃を満たす条件で行う。
【選択図】図1

Description

この発明は、電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法、電解コンデンサ電極用アルミニウム材、電解コンデンサ用電極材の製造方法及びアルミニウム電解コンデンサに関する。
なお、この明細書において「アルミニウム」の語はその合金を含む意味で用い、アルミニウム材には箔と板およびこれらを用いた成形体が含まれる。
アルミニウム電解コンデンサ用電極材料として一般に用いられるアルミニウム材は、静電容量を大きくする目的で、電気化学的あるいは化学的エッチング処理を施して、アルミニウム材の実効面積を拡大することが行われている。
直流エッチング法でトンネル状ピットを生成させる電解コンデンサ陽極用アルミニウム材の製造において、通常は(100)面の結晶方位を発達させるために500℃前後の温度で不活性ガス雰囲気もしくは真空中で最終焼鈍するのが一般的である。また、最終焼鈍は仕上冷間圧延より後工程で行われている。
最終焼鈍により生成するアルミニウム材表層の酸化膜の特性はその後のエッチング特性を大きく左右するため、圧延終了後であって最終焼鈍前のアルミニウム材を洗浄して、アルミニウム表層を如何に制御するかが重要である。
圧延終了後のアルミニウム材の表面は、圧延により露出した部分が新たに酸化され、圧延時に油分が固着するため、表層酸化膜が不安定であり、圧延後そのまま焼鈍したアルミニウム材に電解エッチングを施すとエッチング斑を生じる恐れがある。
エッチング斑を防止する方法として、圧延終了後のアルミニウム材を圧延終了後であって最終焼鈍前に有機溶剤やアルカリ水溶液で洗浄することが考えられる。
しかしながら、有機溶剤洗浄液では、圧延時に固着した油分を除去することが困難であるという問題がある。また、アルカリ水溶液で洗浄した場合、固着した油分は除去できるものの、洗浄後のアルミニウム表面はAl−OH基が多く皮膜の安定性に問題がある。このため、安定で経時変化の少ない皮膜を生成させるため最終焼鈍前に酸で処理することや酸化皮膜を除去することが検討されている。
例えば、特許文献1には、冷間の箔圧延工程の前および/又は後に、該箔地を硝酸を主成分とする洗浄剤で処理することを特徴とする電解コンデンサ用アルミニウム箔の製造方法が開示されている。この方法によれば、硝酸を主成分とする洗浄剤が、アルミニウム箔地表面に付着する圧延油を容易に分解除去するとともに、安定で経時変化の少ない均一な不働態皮膜を形成させるので、次の工程で生成する酸化膜の厚みは薄く、エッチング処理効果を大ならしめるものとされている。
特許文献2には、電解コンデンサ用アルミニウム箔表面の酸化皮膜を除去するための洗浄を行い、その後150〜400℃の雰囲気下で加熱することを特徴とする電解コンデンサ陽極用アルミニウム箔の処理方法が開示されており、アルミニウム箔表面の酸化皮膜を除去するための洗浄として水酸化ナトリウム水溶液で洗浄した後、硝酸水溶液で中和する方法が開示されている。
特許文献3には、箔圧延終了後のアルミニウム箔の表面を、アルミニウムに対し吸着性の高い酸またはその化合物に接触させる吸着処理を施した後、焼鈍を行うことを特徴とする電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法が記載されており、吸着処理として用いる酸として硝酸が例示されている。
このように特許文献1、特許文献2、及び特許文献3において、最終焼鈍前に酸水溶液に接触させる事により電解エッチングに適した表層を有する電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製法が検討されている。
また、電解コンデンサ電極用アルミニウム材は高温で焼鈍されるため、アルミニウム材表面の特性は焼鈍条件に大きく支配される。焼鈍時にアルミニウム材表面に生成される結晶性酸化物微粒子はエッチピット核となることが知られている。
例えば、非特許文献1においては、結晶性酸化物を核としてピットが形成されることは、結晶周辺部に多くのクラックが存在していることを示唆すると考えられることが述べられている。そして、結晶性酸化物粒子の密度や結晶性を制御することは静電容量向上につながると考えられる。
特開昭60−92489号公報 特開平5−279815号公報 特開昭63−86878号公報
大澤伸夫、福岡潔、「電解コンデンサ用アルミニウム箔の直流エッチング挙動に及ぼす結晶性酸化物の影響」、表面技術、1999年、第50巻、第7号、p.643−647
結晶性酸化物の生成状態は最終焼鈍の条件により大きく影響されエッチング特性が大きく変化すると思われるが、特許文献1,2,3では焼鈍温度および焼鈍時間とエッチング特性の関係について検討されていないために静電容量を十分向上させるには至っていない。
本発明は上記のような、従来の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法における最終焼鈍前の酸水溶液による処理と焼鈍条件に関する問題点を解決し、より優れたエッチング特性を有する電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法、電解コンデンサ電極用アルミニウム材、電解コンデンサ用電極材の製造方法およびアルミニウム電解コンデンサを提供することを目的としている。
上記目的において、本発明の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法は下記(1)〜(27)に記載の構成を有する。
(1)冷間圧延を施したアルミニウム材の表面を酸水溶液に接触させ、その後の焼鈍を、450℃以上の一定の温度で保持する時間(x)と保持温度(y)との関係が、1.5時間≦x<8時間のとき450℃≦y≦580℃、8時間≦x<10時間のとき450℃≦y≦(660−10x)℃、10時間≦xのとき450℃≦y≦560℃を満たす条件で行うことを特徴とする電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(2)焼鈍を、1.5時間≦x<4.5時間のとき450℃≦y≦580℃、4.5時間≦x<10時間のとき450℃≦y≦(625−10x)℃、10時間≦xのとき450℃≦y≦525℃を満たす条件で行う前項1に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(3)焼鈍を、1.5時間≦x<4.5時間のとき490℃≦y≦580℃、4.5時間≦x<10時間のとき490℃≦y≦(625−10x)℃、10時間≦x≦22時間のとき490℃≦y≦525℃を満たす条件で行う前項1に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(4)酸水溶液に含まれる酸が、硝酸、硫酸、塩酸、リン元素を含む酸の中から選ばれる1種または2種以上の酸である前項1ないし前項3のいずれか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(5)焼鈍を不活性ガス雰囲気中で行う前項1ないし前項4のいずれか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(6)酸水溶液中の硝酸濃度が0.0005質量%以上25質量%以下である前項1ないし前項5のいずれか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(7)酸水溶液中の硝酸濃度が0.0005質量%以上4.7質量%以下である前項6に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(8)酸水溶液中の硝酸濃度が1.2質量%以上4.7質量%以下である前項7に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(9)酸水溶液中の硫酸濃度が0.0005質量%以上60質量%以下である前項1ないし前項5のいずれか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(10)酸水溶液中の硫酸濃度が1.2質量%以上30質量%以下である前項9に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(11)酸水溶液中の硫酸濃度が1.2質量%以上9.5質量%以下である前項10に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(12)酸水溶液中の塩酸濃度が0.0005質量%以上30質量%以下である前項1ないし前項5のいずれか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(13)酸水溶液中の塩酸濃度が0.005質量%以上30質量%以下である前項12に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(14)酸水溶液中の塩酸濃度が1.2質量%以上9.5質量%以下である前項13に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(15)リン元素を含む酸はオルトリン酸であり、酸水溶液中のオルトリン酸濃度が0.0005質量%以上30質量%以下である前項1ないし前項5のいずれか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(16)酸水溶液中のオルトリン酸濃度が1.2質量%以上30質量%以下である前項15に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(17)酸水溶液中のオルトリン酸濃度が1.2質量%以上9.5質量%以下である前項16に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(18)酸水溶液の温度が10℃以上95℃以下であるとともに、アルミニウム材と酸水溶液との接触時間が0.2秒以上10分以下である前項1ないし前項17のいずれか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(19)冷間圧延後、酸水溶液との接触前にアルミニウム材を脱脂する前項1ないし前項18のいずれか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(20)脱脂を有機溶剤を用いて行う前項19に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(21)脱脂を、界面活性剤が添加された水を用いて行う前項19に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(22)冷間圧延後であって酸水溶液との接触前にアルミニウム材の表面層を除去する前項1ないし前項21のいずれか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(23)表面層除去量がアルミニウム材片面あたり5〜200nmである前項22に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(24)表面層除去量がアルミニウム材片面あたり5〜150nmである前項23に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(25)表面層除去をアルカリ水溶液を用いて行う前項22ないし前項24のいずれか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(26)アルカリ水溶液中に含まれるアルカリが、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、オルトケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、リン酸三ナトリウムから選ばれた1種または2種以上である前項25に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
(27)アルミニウム純度が99.9質量%以上である前項1ないし前項26のいずれか1項に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
また、本発明の電解コンデンサ電極用アルミニウム材は、下記(28)(29)に記載の構成を有する。
(28)前項1ないし前項27のいずれか1項に記載の製造方法によって製造された電解コンデンサ電極用アルミニウム材。
(29)中圧用または高圧用陽極材である前項28に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム材。
また、本発明の電解コンデンサ電極材の製造方法は、下記(30)(31)に記載の構成を有する。
(30)前項1ないし前項27のいずれか1項に記載の製造方法によって製造されたアルミニウム材に、エッチングを実施することを特徴とする電解コンデンサ用電極材の製造方法。
(31)エッチングの少なくとも一部が直流エッチングである前項29に記載の電解コンデンサ用電極材の製造方法。
また、本発明の電解コンデンサは下記(32)に記載の構成を有する。
(32)電極材として、前項30または前項31に記載の製造方法によって製造されたアルミニウム電極材が用いられていることを特徴とするアルミニウム電解コンデンサ。
本発明の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法は、冷間圧延を施したアルミニウム材の表面を酸水溶液に接触させた後に所定条件で焼鈍することにより、アルミニウム材表面にエッチピット核となる結晶性酸化物微粒子を適度に生成させ、その後のエッチングによって実効面積を拡大し、ひいては静電容量の増大を図るものである。
以下のような理由により、焼鈍保持温度と焼鈍保持時間が前項1、前項2及び前項3の範囲に規定される。
焼鈍保持温度が低い場合には結晶性酸化物微粒子の生成が少ないため、本願において焼鈍保持温度の下限は450℃と規定される。焼鈍保持温度が高すぎると、アルミニウム材を重ねて焼鈍した場合アルミニウム材同士が密着するため、焼鈍保持温度の上限は580℃とする。焼鈍保持時間が短い場合には、結晶性酸化物微粒子の生成が不十分なため焼鈍保持時間は1.5時間以上と規定される。また、焼鈍保持温度が高い場合には結晶性酸化物微粒子は生成しやすく、焼鈍保持時間が長くなると結晶性酸化物微粒子がアルミニウム材表面に占有する面積比率が高くなりすぎ、却ってエッチング特性が低下するため、焼鈍保持時間は短い方が望ましい。一方、焼鈍保持温度が比較的低い場合には、焼鈍保持時間が長くなっても結晶性酸化物微粒子が占有する面積比率が高くなりすぎることはなく、長時間の焼鈍が可能になる。従って、焼鈍保持時間(x)と焼鈍保持温度(y)の関係は、焼鈍保持時間が短い場合には焼鈍保持温度の上限が高く、焼鈍保持時間が長い場合には過度に結晶性酸化物微粒子が生成しないように焼鈍保持温度の上限が低く規定される。
アルミニウム材の表面に接触させる酸水溶液に含まれる酸としては、硝酸、硫酸、塩酸、リン元素を含む酸の中から選ばれる1種又は2種以上を用いることが望ましい。リン元素を含む酸としては、オルトリン酸(以下、オルトリン酸をリン酸と称す)、ピロリン酸、メタリン酸、ポリリン酸が好ましい。
硝酸、硫酸およびリン元素を含む酸は、アルミニウム表層酸化膜を安定なものとし、焼鈍後のエッチングにおいてエッチピットを均一に分散させる効果がある。また、塩酸は、焼鈍後のエッチングにおいてエッチピットの生成を促進し、アルミニウム材表面全体から多くのピットを生成させて分散性を向上させる効果がある。
本発明の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法において規定される焼鈍条件を示すグラフである。
本発明の電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法は、冷間圧延を施したアルミニウム材の表面を酸水溶液に接触させた後に所定条件で焼鈍することにより、アルミニウム材表面にエッチピット核となる結晶性酸化物微粒子を適度に生成させ、その後のエッチングによって実効面積を拡大し、ひいては静電容量の増大を図るものである。
以下に、電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造工程に沿って、本発明について詳述する。
アルミニウム材の純度は電解コンデンサ用に使用される範囲であれば特に限定されないが、純度99.9質量%以上のものが好ましく、特に99.95質量%以上が好ましい。なお、本発明においてアルミニウム材の純度は100質量%からFe,Si,Cu,Mn,Cr,Zn,TiおよびGaの合計濃度(質量%)を差し引いた値とする。
一般的なアルミニウム材の製造は、アルミニウム材料の溶解成分調整・スラブ鋳造、均熱処理、熱間圧延、冷間圧延、中間焼鈍、仕上冷間圧延(低圧下圧延)、最終焼鈍の順に実施される。本発明で規定する酸水溶液への接触は、冷間圧延(仕上冷間圧延を含む)を施したアルミニウム材に対して行い、その後に焼鈍を行うものである。前記酸水溶液への接触は冷間圧延終了後に行うことが推奨され、従ってその後に行う焼鈍は最終焼鈍であることが推奨されるが、本発明は最終焼鈍以外の焼鈍の前に酸への接触を行うことを排除するものではない。
なお、本発明で規定した以外の工程および工程条件は限定されず、常法に従って行う。また、アルミニウム材のエッチング条件との関係で、アルミニウム材の製造工程条件は適宜変更される。ここで、中間焼鈍は冷間圧延工程の途中において、最終焼鈍後の(100)面の結晶方位をさらに発達させる目的で実施する工程である。また、中間焼鈍以前の工程でアルミニウム表面の不純物や油分を除去する目的で洗浄を行ってもよい。中間焼鈍以前の工程で用いる洗浄液は特に限定されないが、アルカリ水溶液、酸水溶液、有機溶剤等を用いられる。
〔酸水溶液への接触〕
アルミニウム材の表面に接触させる酸水溶液に含まれる酸として、硝酸、硫酸、塩酸、リン元素を含む酸の中から選ばれる1種または2種以上を用いるのがよい。
リン元素を含む酸としては、リン酸、ピロリン酸、メタリン酸、ポリリン酸が使用できる。
硝酸、硫酸およびリン元素を含む酸は、アルミニウム表層酸化膜をより安定なものとし、焼鈍後のエッチングにおいてエッチピットを均一に分散させる効果がある。また、塩酸は、焼鈍後のエッチングにおいてエッチピットの生成を促進し、アルミニウム材表面全体から多くのピットを生成させて分散性を向上させる効果がある。
本発明は、酸水溶液中のこれらの酸濃度を限定するものではないが、以下の濃度が推奨される。
硝酸、硫酸およびリン酸は、濃度が低すぎるとアルミニウム表層酸化膜の安定性が不十分であって静電容量向上効果が小さく、濃度が高すぎると、酸水溶液へと接触後に水洗を行ってもアルミニウム表面に硝酸イオン、硫酸イオンまたはリン酸イオンが多く残留する恐れがあるため、その後焼鈍することにより得られる表層酸化膜が不均質なものとなりやすい。これらの理由により、硝酸濃度の好ましい範囲は0.0005質量%以上25質量%以下、さらに好ましい範囲は0.0005質量%以上4.7質量%以下、特に好ましい範囲は1.2質量%以上4.7質量%以下である。硫酸濃度の好ましい範囲は0.0005質量%以上60質量%以下、さらに好ましい範囲は1.2質量%以上30質量%以下、特に好ましい範囲は1.2質量%以上9.5質量%以下である。また、リン酸濃度の好ましい範囲は0.0005質量%以上30質量%以下、さらに好ましい範囲は1.2質量%以上30質量%以下、特に好ましい範囲は1.2質量%以上9.5質量%以下である。
塩酸は、濃度が低すぎるとその後の焼鈍により得られるアルミニウム材のエッチングにおけるピット生成促進効果が小さく、濃度が高すぎるとアルミニウム材が不均質に溶解し、その後焼鈍により得られるアルミニウム材のエッチングにおけるピット分散性が低下する。塩酸濃度の好ましい範囲は0.0005質量%以上30質量%以下、さらに好ましい範囲は0.005質量%以上30質量%以下、特に好ましい範囲は1.2質量%以上9.5質量%以下である。
前記酸水溶液の液温は、特に限定されるものではないが、10℃以上95℃以下であることが好ましい。液温が10℃未満の場合にはピット分散性による静電容量向上効果が不十分であり、95℃より高い温度の液を用いても10℃以上95℃以下に比べて静電容量がさらに向上することはなくエネルギー消費によるコスト高を招く。さらに好ましい液温は10〜85℃であり特に20〜70℃が好ましい。また、酸水溶液へのアルミニウム材の接触時間も特に限定されるものではないが、0.2秒以上10分以下であることが好ましく、さらに0.5秒以上5分以下が好ましい。接触時間が0.2秒未満では静電容量向上効果が小さく、10分より長く接触させても0.2秒以上10分以下の接触に比べ静電容量向上効果が向上することはなく長時間処理のため生産性が低下する。
また、アルミニウム材の表面に接触させる酸水溶液に含まれる酸として、有機カルボン酸や有機スルホン酸を用いることもできる。
なお、酸水溶液とアルミニウム材の接触方法としては特に限定されないが、浸漬、水溶液面へのアルミニウム材の接触、スプレー等があげられる。
〔酸水溶液への接触の前工程〕
冷間圧延工程を経たアルミニウム材は、酸水溶液への接触前に脱脂または表面層除去を行って表面状態を整えることが好ましい。脱脂することによってアルミニウム材表面に付着している油分が除去され、その後に行う酸水溶液への接触および焼鈍によって安定して均質な表層酸化膜が確実に形成され、ひいてはエッチピットの分散性を向上させることができる。また、アルミニウム材の表面層を除去することによって冷間圧延後の汚染層や不均質な酸化膜が除去され、その後に行う酸水溶液への接触および焼鈍によって安定して均質な表層酸化膜が確実に形成され、ひいてはエッチピットの分散性を向上させることができる。以下に、脱脂および表面層除去について詳述する。
〔脱脂〕
脱脂の方法としては、有機溶剤または界面活性剤が添加された水を用いてアルミニウム材を洗浄するか、もしくは圧延終了後のアルミニウム材を熱ロール等の加熱体に接触させる方法を例示できる。
前記有機溶剤は特に限定されるものではないが、一例として、アルコール、ジオール、トルエンやキシレン等の芳香族炭化水素、アルカン系炭化水素、シクロヘキサン、ケトン、エーテル、エステル、石油製品等が挙げられる。
さらに具体的なアルコールの例としては、メタノール(CH3OH)、エタノール(C25OH)、1−プロパノール(CH3CH2CH2OH)、2−プロパノール(CH3CH2(OH)CH3)、1−ブタノール(CH3CH2CH2CH2OH)、2−ブタノール(CH3CH2CH2(OH)CH3)、1−ペンタノール(CH3CH2CH2CH2CH2OH)、2−ペンタノール(CH3CH2CH2CH2(OH)CH3)等が挙げられ、Cn2n+1OH(n=1〜10の自然数)で表されるものが好ましい。また、シクロヘキサノール等の脂環式炭化水素類も用いることができる。
また、ジオールの例としては1,2−エタンジオール(HOCH2CH2OH)、1,2−プロパンジオール(CH3CH(OH)CH2OH)、1,3−プロパンジオール(HOCH2CH2CH2OH)等を例示できる。
上記アルカン系炭化水素の例としては、ペンタン(C512)、ヘキサン(C614)、ヘプタン(C716)、オクタン(C818)、ノナン(C920)、デカン(C1022)等が挙げられ、Cn2n+2(n=5〜15の自然数)で表されるものが好ましい。またシクロヘキサン等の脂環式炭化水素の適用も可能である。
また、ケトンの例としてはアセトン(CH3COCH3)、2−ブタノン(CH3COC25)、3−ペンタノン(CH3CH2COCH2CH3)、3−メチル−2−ブタノン(CH3COCH(CH32)等を例示でき、R1COR2(R1およびR2:脂肪族炭化水素基であり、R1とR2の炭素数の合計が8以下)で表されるものが好ましい。また、シクロヘシサノン(C610O)等環状ケトンを用いても良い。
また、エーテルの例としては、R1−O−R2(R1およびR2:脂肪族炭化水素基であり、R1とR2の炭素数の合計が8以下)で表される物質、2−メトキシエタノール(CH3OCH2CH2OH)、2−エトキシエタノール(CH3CH2OCH2CH2OH)、2−ブトキシエタノール(CH3CH2CH2CH2OCH2CH2OH)、2−(2−エトキシ)エトキシエタノール(CH3CH2OCH2CH2OCH2CH2OH)等のグリコールエーテルも含まれる。
また、エステルの例としては、CH3COOR(R:炭素数1〜5である脂肪族炭化水素基)で表される酢酸エステルが例示できる。
また、石油製品の例としては、工業ガソリン(JIS K 2201)、自動車ガソリン(JIS K 2202)、航空ガソリン(JIS K 2206)、灯油(JIS K 2203)、軽油(JIS K 2204)、航空ガソリン(JIS K 2206)、石油エーテル(JIS K 8593)、石油ベンジン(JIS K 8594)、リグロイン(JIS K 8937)、ケロシン等が挙げられる。
前記界面活性剤も特に限定されるものではないが、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、非イオン性界面活性剤を用いることができ、これらの界面活性剤は水に添加して洗浄液として用いられる。
前記アニオン界面活性剤として硫酸エステル塩、スルホン酸塩を用いることができる。
さらに具体的な硫酸エステル塩としては、R−OSO3Na(R=炭素数8〜18の飽和炭化水素基もしくは二重結合を一つ有する不飽和炭化水素基)が利用でき、具体的にはドデシル硫酸ナトリウム(C1225OSO3Na)、ヘキサデシル硫酸ナトリウム(C1633OSO3Na)、ステアリル硫酸ナトリウム(C1837OSO3Na)、オレイル硫酸ナトリウム(C1835OSO3Na)等を例示できる。
また、スルホン酸塩としては、R−SO3Na(R=炭素数8〜18の飽和炭化水素基もしくは二重結合を一つ有する不飽和炭化水素基)もしくはドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(C1225−C64−SO3Na)等のR−SO3Na(R:アルキル基が炭素数8〜14の飽和炭化水素基もしくは二重結合を一つ有する不飽和炭化水素基であるアルキルベンジル基)で表されるものを用いることができる。
前記カチオン界面活性剤としてR−N+(CH33・Cl-(R=炭素数8〜16の飽和炭化水素基)で表される第4級アンモニウム塩を用いることができる。
非イオン性界面活性剤として、R−O−(CH2CH2O−)nH(R=炭素数8〜16の飽和炭化水素基もしくは二重結合を一つ有する不飽和炭化水素基、n=6〜14)またはR−O−(CH2CH2O−)nH(R=アルキル基が炭素数8〜12の飽和炭化水素基もしくは二重結合を一つ有する不飽和炭化水素基であるアルキルフェニル基、n=6〜14)で表されるポリエチレングリコール型非イオン界面活性剤を例示できる。なお、nが上記範囲より多いものが非イオン性界面活性剤中に50%以下のモル比で含まれていても良い。
上述した界面活性剤は、少なくとも1種類以上を水に添加し洗浄液として用いることができる。界面活性剤の炭素数が上記範囲より少ない界面活性剤が50%以下のモル比で添加されていても良い。なお、アニオン界面活性剤とカチオン界面活性剤を水中で混合させると沈殿が生成するため、混合は避けることが好ましい。
洗浄液における界面活性剤の濃度は特に規定されないが、脱脂効果を発揮させるために臨界ミセル濃度以上であることが好ましい。
また、有機溶剤による脱脂および界面活性剤による脱脂は、どちらか一方のみを行っても良く、順次両方を行っても良い。
さらに、脱脂を目的として、アルミニウム材に接触させる酸水溶液中に界面活性剤または水と混合できる有機溶剤を添加しても良い。酸水溶液中に添加する界面活性剤の種類は特に限定されないが、酸水溶液との接触前の脱脂に用いるものと同じ界面活性剤、具体的には上述した各種アニオン界面活性剤、非イオン性界面活性剤を用いることができる。これらの界面活性剤は少なくとも1種類以上を酸水溶液中に添加して用いることができ、界面活性剤の炭素数が上記範囲より少ない界面活性剤が50%以下のモル比で添加されていても良い。界面活性剤の濃度は特に規定されないが、洗浄効果を発揮させるために臨界ミセル濃度以上であることが好ましい。酸水溶液に添加する有機溶剤の種類も特に限定されないが、酸水溶液との接触前の脱脂に用いる有機溶剤のうちで水と混合できるもの、具体的には上述したメタノール、エタノール、プロパノール、アセトン、エチレングリコール等のジオール、ジオキサン等を例示できる。
〔表面層除去〕
冷間圧延後の汚染層および不均質酸化膜を除去するために、表面層の除去量、即ち除去深さはアルミニウム材片面あたり5〜200nmであることが好ましい。
ここで、アルミニウム材表面層除去量D(nm)は、洗浄による単位面積当たりの重量減E(g/cm2)とアルミニウムの密度2.7g/cm3を用いて、D(nm)=E×107/2.7と規定する。
表層除去量が5nm未満の場合には、冷間圧延後のアルミニウム材表面に存在する汚染物や不均質な酸化膜を除去する効果が不十分となる恐れがある。一方、表面層除去量が200nmを越えると、表面層によるエッチピット核の生成が抑制されるため却ってエッチピット分散性が悪く静電容量が低下する恐れがある。アルミニウム材の表面層除去量はさらに5〜150nmであることが好ましい。
アルミニウム材の表面層の除去方法は特に限定されないが、アルカリ水溶液によりアルミニウム材の表面層を溶解させる方法を例示できる。
上記アルミニウム材の表面層除去に用いるアルカリ水溶液において、液中に含まれるアルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、オルトケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、リン酸三ナトリウムを例示でき、上記アルカリのうちの1種または2種以上を水に溶解させてアルカリ水溶液が調製される。アルミニウム材の表面層除去量は、アルカリの濃度、アルカリ水溶液の温度およびアルミニウム材とアルカリ水溶液との接触時間を適正なものにすることにより調節される。
アルカリ水溶液とアルミニウム材との接触方法としては、特に限定されないが、浸漬、洗浄液面ヘのアルミニウム材の接触、スプレー等があげられる。
〔焼鈍〕
酸水溶液に接触させた後のアルミニウム材は、水洗、乾燥された後焼鈍される。
乾燥の方法は特に限定されないが、空気中加熱、不活性雰囲気加熱、真空加熱あるいは加熱体とアルミニウム材の接触加熱を用いることができる。
この焼鈍により、アルミニウム材表面にエッチピット核となる結晶性酸化物微粒子を適度に生成させるとともに、安定して均質な表層酸化膜を形成する。
前記結晶性酸化物微粒子の生成は焼鈍保持温度と保持時間により影響を受け、焼鈍保持温度が高いほど、あるいは焼鈍保持時間が長いほど結晶性酸化物粒子の生成および成長が促進される。
本発明では、前記結晶性酸化物微粒子の適度な生成を達成するために、焼鈍を、450℃以上の一定の温度で保持する時間(x)と保持温度(y)との関係が、1.5時間≦x<8時間のとき450℃≦y≦580℃、8時間≦x<10時間のとき450℃≦y≦(660−10x)℃、10時間≦xのとき450℃≦y≦560℃を満たす条件で行う。前記焼鈍条件は、図1の焼鈍保持時間と焼鈍保持温度との関係を示すグラフにおいて、ABCDEHGFで囲まれた領域である。
焼鈍保持温度が低い場合には結晶性酸化物微粒子の生成が少ないため、本願において焼鈍保持温度の下限は450℃と規定される。焼鈍保持温度が高すぎると重ねてアルミニウム材を焼鈍した場合、アルミニウム材同士が密着するため焼鈍保持温度の上限は580℃とする。焼鈍保持時間が短い場合には結晶性酸化物微粒子の生成が不十分なため焼鈍保持時間は1.5時間以上と規定される。また、焼鈍保持温度が高い場合には結晶性酸化物微粒子は生成しやすく、焼鈍保持時間が長くなると結晶性酸化物微粒子がアルミニウム材表面に占有する面積比率が高くなりすぎ却ってエッチング特性が低下するため焼鈍保持時間が短い方が好ましい。一方、焼鈍保持温度が比較的低い場合には、焼鈍保持時間が長くなっても結晶性酸化物微粒子が占有する面積比率が高くなりすぎることはなく、長時間の焼鈍が可能になる。従って、焼鈍保持時間(x)と焼鈍保持温度(y)の関係は、焼鈍保持温度の上限は焼鈍保持時間が短い場合には焼鈍保持温度の上限が高く、焼鈍保持時間が長い場合には過度に結晶性酸化物が生成しないように焼鈍保持温度の上限が低く規定される。また上述したように、低温での焼鈍であれば焼鈍保持時間が長くなっても結晶性酸化物微粒子の占有面積率が過度に高くなることはないため、本発明においては焼鈍保持時間に上限を設けない。但し、100時間を超えて焼鈍してもエッチング面積拡大効果は飽和し、却って熱エネルギーコストの増大を招くため、処理コストの観点から焼鈍保持時間は100時間以下とするのが好ましい。
さらに好ましい焼鈍条件は、1.5時間≦x<4.5時間のとき450℃≦y≦580℃、4.5時間≦x<10時間のとき450℃≦y≦(625−10x)℃、10時間≦xのとき450℃≦y≦525℃を満たすことである。前記好ましい焼鈍条件は、図1において、AB’C’D’E’HGFで囲まれた領域である。
より好ましい焼鈍条件は、1.5時間≦x<4.5時間のとき490℃≦y≦580℃、4.5時間≦x<10時間のとき490℃≦y≦(625−10x)℃、10時間≦x≦22時間のとき490℃≦y≦525℃を満たすことであり、図1において、AB’C’IJKで囲まれた領域である。さらにいっそう好ましい焼鈍条件は、2時間≦x<5.5時間のとき510℃≦y≦570℃、5.5時間≦x<10時間のとき510℃≦y≦(625−10x)℃、10時間≦x≦20時間のとき510℃≦y≦525℃を満たすことであり、図1において、LMC’NOPで囲まれた領域である。
前記結晶性酸化物粒子の種類としてはγ―Al23をはじめとするAl23、べーマイトをはじめとするAlOOH、アルミニウム以外の含有金属(例えばMg,Pb,Cu等)の酸化物および水酸化物、アルミニウムとアルミニウム以外の含有金属(例えばMg,Pb,Cu等)との複合金属酸化物あるいは水酸化物であれば特に限定されるものではなく、単結晶、多結晶のどちらでも良い。また、単一もしくは複数の結晶が無定形物質に覆われて一つの粒子を形成する物でも良く、凝集した酸化物結晶の間に無定形酸化物が存在していても良い。
作製した電解コンデンサ用アルミニウム材表面に存在する結晶性酸化物は、アルミニウム材の片面に支持膜としてカーボン等の蒸着膜を形成させた後、例えば臭素―メタノール液に浸漬させることによりアルミニウムを溶解させたサンプルを透過型電子顕微鏡で観察することにより確認できる。上記透過型電子顕微鏡観察サンプル作製時のアルミニウム溶解に用いる液としては臭素―メタノール液の他に、塩化第二水銀水溶液、ヨウ素―メタノール液等の適用も可能である。
また、焼鈍においては、前工程である酸接触工程でアルミニウム材に形成された酸化膜の厚さを焼鈍工程で増大させ過ぎて、エッチング特性を劣化させないようにすることが好ましい。焼鈍が最終焼鈍である場合、焼鈍後の酸化皮膜の合計厚さがハンターホール法(M.S.Hunter and P.Fowle J.Electrochem.Soc.,101[9],483(1954)参照)による厚さで2.5〜5nmとなるように最終焼鈍を実施するのが好ましい。また、最終焼鈍後のアルミニウム材の(100)面積率は90%以上が好ましい。
この焼鈍における処理雰囲気は特に限定されるものではないが、酸化皮膜の厚さを増大させすぎないように、水分および酸素の少ない雰囲気中で加熱するのが好ましい。具体的には、アルゴン、窒素などの不活性ガス中あるいは0.1Pa以下の真空中で加熱することが好ましい。特に好ましい焼鈍雰囲気は不活性ガス中である。
また、昇温速度・パターンは特に限定されず、一定速度で昇温させても良く、昇温、温度保持を繰り返しながらステップ昇温・冷却させても良い。なお、昇温あるいは冷却を行う事により段階的に保持温度を変更する場合には、450℃以上の温度域での温度保持に対して、各保持温度yおよび保持時間xが図1の範囲内であれば良い。段階的に保持温度を変更する場合において450℃未満の温度保持条件については制限されるものではない。また、450℃以上の温度において温度が保持されず変化し続ける場合にも、温度差が±20℃の範囲で1.5時間以上変動する時間域については温度が保持されたものと見なし、保持温度は時間域の平均値とする。
最終焼鈍後に得られる電解コンデンサ電極用アルミニウム材の厚さは特に規定されない。箔と称される200μm以下のものも、それ以上の厚いものも本発明に含まれる。
最終焼鈍を終了したアルミニウム材には、拡面積率向上のためエッチング処理を実施し、電解コンデンサ用電極材とする。エッチング処理条件は特に限定されないが、好ましくは少なくとも一部に直流エッチング法を採用するのが良い。直流エッチング法によって、前記焼鈍において生成が促進されたエッチピットの核となる部分において、深く太くエッチングされ、多数のトンネル状ピットが生成され、高静電容量が実現される。
エッチング処理後、望ましくは化成処理を行って陽極材とするのが良く、特に、中圧用および高圧用の電解コンデンサ電極材として使用されるのが良いが、陰極材として用いることを妨げるものではない。また、この電極材を用いた電解コンデンサは大きな静電容量を実現できる。
なお、静電容量の測定は常法に従って行えば良く、化成処理されたエッチド箔について、例えば30℃の80g/Lのホウ酸アンモニウム水溶液中で、ステンレス板を対極として120Hzにて測定する方法を例示できる。
以下に本発明の実施例および比較例を示す。
アルミニウム材の表面層を除去するために表1に示すアルカリ水溶液を調製した。
Figure 2013153218
(実施例1〜51)
厚さ110μmに圧延された純度99.99質量%のアルミニウム箔を表2および表3に記載の条件でアルカリ水溶液による表面層除去を行った後水洗した。次に、表2および表3の条件にて1種の酸水溶液または2種以上の酸を混合した酸水溶液へ浸漬し、その後水洗、乾燥を順次実施した。乾燥後のアルミニウム箔をアルゴン雰囲気下で室温から表2および表3に記載の焼鈍保持温度まで50℃/hで昇温させた後、焼鈍保持温度にて表2および表3に記載の焼鈍時間保持する最終焼鈍を施し、次いで冷却し、電解コンデンサ電極用アルミニウム箔を得た。
なお、表2および表3において「リン酸」は「オルトリン酸」である。
(実施例52)
厚さ110μmに圧延された純度99.99質量%のアルミニウム箔をアセトンにて脱脂した後、30℃3質量%塩酸水溶液ヘ60秒間浸漬し、その後水洗、空気中での乾燥を順次実施した。乾燥後のアルミニウム箔をアルゴン雰囲気下で室温から540℃まで50℃/hで昇温させた後、540℃にて5時間保持する最終焼鈍を施し、次いで冷却し、電解コンデンサ電極用アルミニウム箔を得た。
(実施例53)
厚さ110μmに圧延された純度99.99質量%のアルミニウム箔をアセトンにて脱脂した後、30℃3質量%硝酸水溶液へ60秒間浸漬し、その後水洗、空気中での乾燥を順次実施した。乾燥後のアルミニウム箔をアルゴン雰囲気下で室温から540℃まで50℃/hで昇温させた後、540℃にて5時間保持する最終焼鈍を施し、次いで冷却し、電解コンデンサ電極用アルミニウム箔を得た。
(実施例54)
厚さ110μmに圧延された純度99.99質量%のアルミニウム箔をn−へキサンにて脱脂した後、30℃3質量%硫酸水溶液ヘ60秒間浸漬し、その後水洗、空気中での乾燥を順次実施した。乾燥後のアルミニウム箔をアルゴン雰囲気下で室温から540℃まで50℃/hで昇温させた後、540℃にて5時間保持する最終焼鈍を施し、次いで冷却し、電解コンデンサ電極用アルミニウム箔を得た。
(実施例55)
厚さ110μmに圧延された純度99.99質量%のアルミニウム箔をn−へキサンにて脱脂した後、30℃3質量%リン酸水溶液ヘ60秒間浸漬し、その後水洗、空気中での乾燥を順次実施した。乾燥後のアルミニウム箔をアルゴン雰囲気下で室温から540℃まで50℃/hで昇温させた後、540℃にて5時間保持する最終焼鈍を施し、次いで冷却し、電解コンデンサ電極用アルミニウム箔を得た。
(実施例56)
厚さ110μmに圧延された純度99.99質量%のアルミニウム箔を界面活性剤としてドデシル硫酸ナトリウムを0.1質量%添加した水を用いて脱脂した後、30℃3質量%塩酸水溶液ヘ60秒間浸漬し、その後水洗、空気中での乾燥を順次実施した。乾燥後のアルミニウム箔をアルゴン雰囲気下で室温から540℃まで50℃/hで昇温させた後、540℃にて5時間保持する最終焼鈍を施し、次いで冷却し、電解コンデンサ電極用アルミニウム箔を得た。
(実施例57)
厚さ110μmに圧延された純度99.99質量%のアルミニウム箔を界面活性剤としてドデシル硫酸ナトリウムを0.1質量%添加した水を用いて脱脂した後、30℃3質量%硝酸水溶液ヘ60秒間浸漬し、その後水洗、空気中での乾燥を順次実施した。乾燥後のアルミニウム箔をアルゴン雰囲気下で室温から540℃まで50℃/hで昇温させた後、540℃にて5時間保持する最終焼鈍を施し、次いで冷却し、電解コンデンサ電極用アルミニウム箔を得た。
(実施例58)
厚さ110μmに圧延された純度99.99質量%のアルミニウム箔を界面活性剤としてドデシル硫酸ナトリウムを0.1質量%添加した水を用いて脱脂した後、30℃3質量%硫酸水溶液ヘ60秒間浸漬し、その後水洗、空気中での乾燥を順次実施した。乾燥後のアルミニウム箔をアルゴン雰囲気下で室温から540℃まで50℃/hで昇温させた後、540℃にて5時間保持する最終焼鈍を施し、次いで冷却し、電解コンデンサ電極用アルミニウム箔を得た。
(実施例59)
厚さ110μmに圧延された純度99.99質量%のアルミニウム箔を界面活性剤としてドデシル硫酸ナトリウムを0.1質量%添加した水を用いて脱脂した後、30℃3質量%リン酸水溶液ヘ60秒間浸漬し、その後水洗、空気中での乾燥を順次実施した。乾燥後のアルミニウム箔をアルゴン雰囲気下で室温から540℃まで50℃/hで昇温させた後、540℃にて5時間保持する最終焼鈍を施し、次いで冷却し、電解コンデンサ電極用アルミニウム箔を得た。
(実施例60)
厚さ110μmに圧延された純度99.99質量%のアルミニウム箔を、ドデシル硫酸ナトリウム0.1質量%および硫酸3質量%を含む70℃の酸水溶液に60秒間浸漬し、その後水洗、空気中での乾燥を順次実施した。乾燥後のアルミニウム箔をアルゴン雰囲気下で室温から540まで50℃/hで昇温させた後、540℃にて5時間保持する最終焼鈍を施し、次いで冷却し、電解コンデンサ電極用アルミニウム箔を得た。
(実施例61)
厚さ110μmに圧延された純度99.99質量%のアルミニウム箔を70℃25質量%硫酸水溶液に60秒間浸漬し、その後水洗、空気中での乾燥を順次実施した。乾燥後のアルミニウム箔をアルゴン雰囲気下で室温から540℃まで50℃/hで昇温させた後、540℃にて5時間保持する最終焼鈍を施し、次いで冷却し、電解コンデンサ電極用アルミニウム箔を得た。
(実施例62)
厚さ110μmに圧延された純度99.99質量%のアルミニウム箔を30℃58質量%硫酸水溶液に60秒間浸漬し、その後水洗、空気中での乾燥を順次実施した。乾燥後のアルミニウム箔をアルゴン雰囲気下で室温から540℃まで50℃/hで昇温させた後、540℃にて5時間保持する最終焼鈍を施し、次いで冷却し、電解コンデンサ電極用アルミニウム箔を得た。
(実施例63)
厚さ110μmに圧延された純度99.99質量%のアルミニウム箔を92℃10質量%硫酸水溶液に20秒間浸漬し、その後水洗、空気中での乾燥を順次実施した。乾燥後のアルミニウム箔をアルゴン雰囲気下で室温から540℃まで50℃/hで昇温させた後、540℃にて5時間保持する最終焼鈍を施し、次いで冷却し、電解コンデンサ電極用アルミニウム箔を得た。
(実施例64〜実施例72)
厚さ110μmに圧延された純度99.99質量%のアルミニウム箔をアセトンにて脱脂した後、60℃4質量%硫酸水溶液に60秒間浸漬し、その後水洗、空気中での乾燥を順次実施した。乾燥後のアルミニウム箔をアルゴン雰囲気下で室温から表4に記載の最終焼鈍保持温度まで、50℃/hで昇温させた後、最終焼鈍保持温度にて表4に記載の時間保持する最終焼鈍を施し、次いで冷却し、電解コンデンサ電極用アルミニウム箔を得た。
実施例52〜72の電解コンデンサ電極用アルミニウム箔の作製条件を表4に示す。なお、表4において「リン酸」は「オルトリン酸」である。
(比較例1〜9)
厚さ110μmに圧延された純度99.99質量%のアルミニウム箔の表面層を表1のB液を用いて75nm除去した後水洗した。次に、60℃2質量%硝酸水溶液へ30秒間浸漬しさらに水洗、乾燥を順次実施した。乾燥後のアルミニウム箔をアルゴン雰囲気下で室温から表5に記載の保持温度まで50℃/hで昇温させた後、保持温度にて表5に記載の時間保持する最終焼鈍を施し、次いで冷却した後炉だしし、電解コンデンサ電極用アルミニウム箔を得た。
実施例および比較例で得られた電解コンデンサ電極用アルミニウム箔をHCl:1.0mol/lとH2SO4:3.5mol/lを含む液温75℃の水溶液に浸潰した後、電流密度0.2A/cm2で電解エッチング処理を施した。電解エッチング処理後の箔をさらに前記組成の塩酸−硫酸混合水溶液に90℃にて360秒浸潰し、ピット径を太くしエッチド箔を得た。
得られたエッチド箔を化成電圧270VにてEIAJ規格に従い化成処理し静電容量測定用サンプルとし、静電容量を測定した。表2〜5に、電解コンデンサ電極用アルミニウム箔作製条件、および比較例6の静電容量を100%としたときの相対静電容量を示す。
Figure 2013153218
Figure 2013153218
Figure 2013153218
Figure 2013153218
上記のように、冷間圧延終了後のアルミニウム材を硝酸、硫酸、塩酸、リン元素を含む酸の中から選ばれる1種あるいは2種以上の酸を含む水溶液に接触させ、その後、1.5時間≦x<8時間のとき450℃≦y≦580℃、8時間≦x<10時間のとき450℃≦y≦(660−10x)℃、10時間≦xのとき450℃≦y≦560℃の何れかの条件で焼鈍することによりエッチング特性に優れた電解コンデンサ電極用アルミニウム材を得ることができる。
これに対し、比較例は1.5時間≦x<8時間のとき450℃≦y≦580℃、8時間≦x<10時間のとき450℃≦y≦(660−10x)℃、10時間≦xのとき450℃≦y≦560℃の何れの焼鈍条件も満たさないため実施例と同等以上の静電容量が得られず、比較例4および5においては焼鈍温度が高いために箔が密着し静電容量評価ができなかった。
この発明は、電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法、電解コンデンサ電極用アルミニウム材、電解コンデンサ用電極材の製造方法およびアルミニウム電解コンデンサとして利用することができる。

Claims (1)

  1. 冷間圧延を施したアルミニウム材の表面を酸水溶液に接触させ、その後の焼鈍を、450℃以上の一定の温度で保持する時間(x)と保持温度(y)との関係が、1.5時間≦x<8時間のとき450℃≦y≦580℃、8時間≦x<10時間のとき450℃≦y≦(660−10x)℃、10時間≦xのとき450℃≦y≦560℃を満たす条件で行うことを特徴とする電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法。
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