JP2013152726A - 情報提供装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】多数の人が集まる場所に設けられ、予約可能な情報を一覧表示している情報提供装置において、情報提供装置に表示されている一覧情報を用いて予約を行うことができる情報提供装置を提供すること。
【解決手段】表示部11にサービスや物品の予約状況情報を表示させる表示処理部16と、サービスや物品の予約を行う利用者とのインタフェースとなる利用者インタフェース部19と、表示部11に表示される予約状況情報中から利用者インタフェース部19で選択される選択情報を特定する選択情報判定処理部20と、選択情報判定処理部20によって特定された選択情報の予約処理を行う予約処理部21と、を備え、利用者インタフェース部19は複数備えられる。
【選択図】 図26

Description

本発明は、たとえば駅や空港、デパート、病院、学校、会社などの不特定多数の人が集まる場所で、列車情報やフライト情報などの連絡情報、商品広告、ニュース報道、通知などの掲示情報などの情報表示を行う情報提供装置および情報提供システムに関するものである。
従来、不特定多数の人が集まる場所に設置される大画面の表示装置は、LED(Light-Emitting Diode)が主流であったが、写真などの画像や動画像をきれいに映すことが可能な表現能力の向上したプラズマディスプレイや液晶ディスプレイ、SED(Surface-conduction Electron-emitter Display)、リアプロジェクションなどの大画面でしかも薄くすることが可能な表示装置が使用されるようになってきている。そして、このようなプラズマディスプレイなどの大画面の表示板に、静止画像および動画像の少なくとも一方を含んで構成される複数の案内情報を表示する情報表示システムが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。このような情報表示システムは、たとえば空港などのロビーに備えられた大型のプラズマディスプレイに、離発着する航空便の情報や乗り場、空港内の地図などの情報を表示させて、多数の人が同時に閲覧することができるようにしている。
また、上記のような情報などを表示する表示装置において、表示画面の閲覧者の要求する内容を表示させる場合には、表示装置にボタンやタッチパネルなどの入力手段を設け、この入力手段を閲覧者が操作することで、たとえばメニュー画面から所望の商品などを表示させるようにした装置も提案されている(たとえば、特許文献2参照)。
特開平10−187107号公報 特開2000−137868号公報
ところで、上述した特許文献1に記載の大画面の表示装置は、色々な場所で用いられる。たとえば、駅やデパートのレストラン街などのような多くの店舗が集まる場所で、レストランなどの店舗の一覧を表示するために設けられる場合もある。この場合には、店舗の一覧表示画面は、静的な掲示板であり、たとえば空席情報や本日のお勧めメニューなどのリアルタイムなその店舗の情報を確認することはできなかった。そのため、その掲示板の中で行ってみたい店舗を決めて、実際に移動してみた結果、その店舗が休業日であったり、満席で入れなかったりする場合も多々あり、再び掲示板の前に移動しなければならなかった。
また、CD(Compact Disc)ショップなどには、CDを試聴する試聴装置が設けられていることもある。この試聴装置は、たとえば複数の画面の中から必要なCD中の音楽を聞けるように構成されているが、試聴装置は一度に一人しか聞くことができず、誰かが占有してしまうと他の人の試聴機会が奪われてしまっていた。つまり、試聴機会が極端に少なく、宣伝効果が低くなっていた。
さらに、待合場所などにおいては、大画面の表示装置を多数の画面に分割したマルチ画面に、多くのチャンネルの映像を流すように構成される表示装置も存在する。このようなマルチ画面の表示装置は、通常、音声出力が1つであるので、マルチ画面中から任意に選択される1つのチャンネルに合わせられるか、または音声を出力しないように設定される。そのため、待合場所にいる視聴者は、どの映像に対応するのかわからない音声を聴きながら動画像を見るか、または音声のない動画像を見るだけとなる。また、たとえばそれぞれの画面に音声出力が設けられていたとしても、それぞれの画面について音声出力を行うと、音声が混ざり合ってしまい、しかも画面との対応も取れず、聞きにくいものとなってしまう。
また、空港や駅などに設けられる大画面の表示装置は、離発着する航空便や発着する列車の便の案内やターミナルの場所や駅の乗り場など多数の表示物があるが、便数が多かったりターミナルの数や乗り場の多かったりする空港や駅では、自分に関係のある便や場所を探すのが困難であった。
さらに、空港や駅などに設けられる大画面の表示装置には、離発着する航空便や列車の便などが表示されるが、これらの航空便や列車を利用したい場合には、利用者がその便名を覚えておき、表示装置とは別の場所に設けられている発券所に行って購入手続を行う必要があった。この場合、発券所では、表示装置で覚えておいた便名を再び探し出す必要があり、購入に手間がかかっていた。
また、特許文献2に記載の表示装置では、通常、表示装置にはメニュー画面が表示されており、その使用者は、そのメニュー画面から所望する処理を行う項目をボタンやタッチパネルなどの入力手段を操作して選択したり、利用者個人に関する情報を入力したりすることで、その利用者に合致した情報を表示させていた。この場合、利用者は、目的とする情報を表示させるまでに、入力手段を複数ステップ操作しなければならなかった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、不特定多数の人が閲覧可能な場所に設けられる情報提供装置において、情報提供装置に表示されている表示情報から利用者の希望する情報を、現在表示されている内容を失わずに表示させることができる情報提供装置および情報提供システムを提供することを目的とする。
また、本発明は、不特定多数の人が閲覧可能な場所に設けられる情報提供装置において、利用者の希望する情報を、従来よりも少ない動作で容易に表示させることができる情報提供装置を提供することも目的とする。
さらに、本発明は、多数の人が集まる場所に設けられ、予約可能な情報を一覧表示している情報提供装置および情報提供システムにおいて、情報提供装置に表示されている一覧情報を用いて予約を行うことができる情報提供装置および情報提供システムを提供することも目的とする。
また、本発明は、不特定多数の人が閲覧可能な場所に設けられる情報提供システムにおいて、表示される複数の画像のそれぞれに対応する音データを、他の画像に対応する音データに邪魔されることなく聴取することができる情報提供システムを提供することも目的とする。
さらに、本発明は、不特定多数の人が閲覧可能な場所に設けられる情報提供システムにおいて、時間によって変化する内容が含まれる表示情報を利用者に提供することができる情報提供システムを提供することも目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の情報提供装置は、表示手段にサービスや物品の予約状況情報を表示させる表示処理手段と、前記サービスや物品の予約を行う利用者とのインタフェースとなる利用者インタフェース手段と、前記表示手段に表示される予約状況情報中から前記利用者インタフェース手段で選択される選択情報を特定する選択情報判定処理手段と、前記選択情報判定処理手段によって特定された前記選択情報の予約処理を行う予約処理手段と、を備え、前記利用者インタフェース手段は複数備えられることを特徴とする。
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の情報提供システムは、画像または映像を表示するとともに該画像または映像に対応する音データを配信する情報提供装置と、利用者の有する利用者通信端末とが、所定の通信方式で接続され、前記利用者端末に前記音データを配信する情報提供システムであって、前記情報提供装置は、表示手段に情報を表示させる表示処理手段と、前記表示手段に表示される情報に対応した音データと、前記表示手段に表示される情報とこの情報に対応した音データのとりだし先を対応付けた配信情報と、を格納する音データ格納手段と、前記表示手段の設置場所付近に存在する利用者の利用者通信端末に前記配信情報を送信すると共に、前記利用者からの指示に基づいて前記音データの配信を行うデータ通信処理手段と、を備え、前記利用者通信端末は、前記情報提供装置から受信した前記配信情報を表示する表示手段と、前記配信情報中から利用者によって選択された音データを、前記情報提供装置から受信して再生する音データ再生手段と、を備えることを特徴とする。
本発明にかかる情報提供装置および情報提供システムは、表示手段に表示されている予約可能な情報の一覧を用いて、その予約を行うことができ、従来の一覧表示から希望する情報を記憶しておき、別の場所でその記憶していた情報に関する予約を行うという工程を踏むことがなくなり、利用者による予約処理がスムーズに行われるという効果を有する。
また、本発明にかかる情報提供装置および情報提供システムは、表示手段に複数表示される画像または映像にそれぞれ音データが付加されている場合に、利用者は表示手段中の希望する画像または映像に対応する音データだけを聴くことができるとともに、複数の利用者が別個に音データを聴くことができるという効果を有する。
図1−1は、情報提供装置の実施例1の機能構成を示すブロック図である。 図1−2は、利用者情報記憶媒体の構成を示すブロック図である。 図2は、付随情報表示画面の表示処理手順を示すフローチャートである。 図3−1は、情報提供装置の正面図とその表示内容の一例を示す図である。 図3−2は、情報提供装置の正面図とその表示内容の一例を示す図である。 図3−3は、情報提供装置の正面図とその表示内容の一例を示す図である。 図4は、情報提供装置の実施例2の機能構成を示すブロック図である。 図5は、メニュー項目対応付け情報の一例を示す図である。 図6−1は、情報提供装置の正面図とその表示内容の一例を示す図である。 図6−2は、情報提供装置の正面図とその表示内容の一例を示す図である。 図6−3は、情報提供装置の正面図とその表示内容の一例を示す図である。 図7は、メニュー項目対応付け情報の内容の一例を示す図である。 図8は、情報提供装置の実施例3の機能構成を示すブロック図である。 図9−1は、属性別メニュー項目の一例を示す図である。 図9−2は、属性別メニュー項目の一例を示す図である。 図10−1は、メニュー項目対応付け情報の一例を示す図である。 図10−2は、メニュー項目対応付け情報の一例を示す図である。 図11は、複数の利用者の付随情報を生成可能な情報提供装置の正面図の一例と、その表示部に表示される表示内容の一例を示す図である。 図12は、色によって付随情報の生成を区別する処理手順の一例を示すフローチャートである。 図13−1は、異なる色の付随情報を表示した場合の一例を示す図である。 図13−2は、異なる色の付随情報を表示した場合の一例を示す図である。 図14は、複数の付随情報を表示する場合の情報提供装置における情報表示処理の一例を示すフローチャートである。 図15−1は、利用者識別マークを利用者情報記憶媒体に記憶している場合の、情報提供装置における情報表示処理の一例を示すフローチャートである。 図15−2は、利用者識別マークを情報提供装置が発行する場合の、情報提供装置における情報表示処理の一例を示すフローチャートである。 図16は、利用者識別マークを付した付随情報と一般情報とを重畳させた表示例を示す図である。 図17は、複数の利用者の付随情報を生成可能な情報提供装置の正面図の一例と、その表示部に表示される表示内容の一例を示す図である。 図18は、表示部中の利用者情報読取部の設置位置付近に付随情報を表示させる処理手順を示すフローチャートである。 図19−1は、付随情報を表示した表示画面の一例を示す図である。 図19−2は、付随情報を表示した表示画面の一例を示す図である。 図19−3は、付随情報を表示した表示画面の一例を示す図である。 図20−1は、一般情報を表示している状態の一例を示す図である。 図20−2は、属性に基づいて企業情報(宣伝情報)を表示させる場合の一例を示す図である。 図20−3は、図20−2に示される企業情報(宣伝情報)の一例を示す図である。 図21は、属性に応じた宣伝店舗(コンテンツ)を表示する処理手順の一例を示すフローチャートである。 図22は、情報提供装置の実施例4の機能構成を示すブロック図である。 図23は、詳細情報の表示処理手順を示すフローチャートである。 図24−1は、表示画面の一例を示す図である。 図24−2は、表示画面の一例を示す図である。 図25−1は、表示方法の他の例を示す図である。 図25−2は、表示方法の他の例を示す図である。 図25−3は、表示方法の他の例を示す図である。 図26は、情報提供装置の実施例5の機能構成を示すブロック図である。 図27は、予約処理の手順を示すフローチャートである。 図28は、列車予約システムの構成例を示す図である。 図29は、予約情報管理装置の機能構成を示すブロック図である。 図30は、予約情報の一例を示す図である。 図31は、利用者予約端末の機能構成を示すブロック図である。 図32は、情報提供装置の機能構成を示すブロック図である。 図33は、改札装置の機能構成を示すブロック図である。 図34は、情報提供装置の一例を示す図である。 図35は、予約処理の手順を示すフローチャートである。 図36は、情報提供装置の実施例6の機能構成を示すブロック図である。 図37は、表示情報の移動処理の一例を説明するための図である。 図38は、情報提供装置の実施例7の機能構成を示すブロック図である。 図39は、携帯情報通信端末の機能構成を示すブロック図である。 図40は、情報提供装置に表示される音楽情報を携帯情報通信端末で聴取する場合の手順を示すフローチャートである。 図41は、情報提供装置の実施例8の機能構成を示すブロック図である。 図42は、情報表示処理の手順を示すフローチャートである。 図43は、情報提供装置の実施例9の機能構成を示すブロック図である。 図44は、情報提供装置に表示される映像データを利用者の投票によって決定する場合の手順を示すフローチャートである。 図45は、映像データの表示方法の一例を示す図である。 図46は、情報提供システムの構成を模式的に示すブロック図である。 図47は、情報提供システムにおける商品位置の表示処理の手順を示すフローチャートである。 図48は、情報提供装置の実施例11の機能構成を示すブロック図である。 図49は、情報提供装置の表示部の構成例を示す図である。 図50は、投票処理の手順を示すフローチャートである。 図51は、情報提供装置の正面図の実施例12の一例を示すである。 図52−1は、図51で拡大ボタンが選択された場合の拡大表示の規則の一例を示す図である。 図52−2は、図51で拡大ボタンが選択された場合の拡大表示の規則の一例を示す図である。 図52−3は、図51で拡大ボタンが選択された場合の拡大表示の規則の一例を示す図である。 図52−4は、図51で拡大ボタンが選択された場合の拡大表示の規則の一例を示す図である。 図53は、図52−1における表示情報の入替例を示す図である。 図54は、情報提供システムの構成を模式的に示すブロック図である。 図55は、情報提供システムにおけるリアルタイム情報の表示処理の手順を示すフローチャートである。 図56は、情報提供システムの構成を模式的に示すブロック図である。 図57は、情報提供装置の正面図とその表示内容の一例を示す図である。 図58は、利用者情報読取部と利用者インタフェース部の操作を区別することができる情報提供装置の表示例の一例を示す図である。 図59−1は、利用者情報読取部の操作を促すメニュー項目の表示の一例を示す図である。 図59−2は、利用者情報読取部の操作を促すメニュー項目の表示の一例を示す図である。 図60は、利用者情報読取部の設置位置付近にメニュー項目を表示させる処理手順の一例を示すフローチャートである。 図61−1は、複数のコンテンツを所定時間ごとに表示する一例を示す図である。 図61−2は、複数のコンテンツを所定時間ごとに表示する一例を示す図である。 図62は、多数のコンテンツを有する一般情報の表示方法の一例を示すフローチャートである。 図63−1は、多数のコンテンツを有する一般情報を表示する一例を示す図である。 図63−2は、多数のコンテンツを有する一般情報を表示する一例を示す図である。 図64は、多数のコンテンツの表示処理手順の他の例を示すフローチャートである。 図65−1は、多数のコンテンツを有する一般情報を表示する他の例を示す図である。 図65−2は、多数のコンテンツを有する一般情報を表示する他の例を示す図である。 図66は、多数のコンテンツの表示処理手順の他の例を示すフローチャートである。 図67−1は、多数のコンテンツを有する一般情報を表示する他の例である。 図67−2は、多数のコンテンツを有する一般情報を表示する他の例である。 図68−1は、表示領域の配置例を示す図である。 図68−2は、表示領域の配置例を示す図である。 図68−3は、表示領域の配置例を示す図である。 図68−4は、表示領域の配置例を示す図である。 図69−1は、表示領域の境界の例を示す図である。 図69−2は、表示領域の境界の例を示す図である。 図69−3は、表示領域の境界の例を示す図である。 図70−1は、表示領域の重なり方の例を示す図である。 図70−2は、表示領域の重なり方の例を示す図である。 図70−3は、表示領域の重なり方の例を示す図である。 図70−4は、表示領域の重なり方の例を示す図である。 図71−1は、表示領域の展開例を示す図である。 図71−2は、表示領域の展開例を示す図である。 図71−3は、表示領域の展開例を示す図である。 図71−4は、表示領域の展開例を示す図である。
以下に、本発明にかかる情報提供装置および情報提供システムの実施例について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、これらの実施例により本発明が限定されるものではない。
図1−1は、本発明にかかる情報提供装置の実施例1の機能構成を示すブロック図である。この情報提供装置10Aは、情報を表示する表示部11と、表示部11を詳細に閲覧する人(以下、利用者という)を検知する利用者検知部12と、利用者情報を読取る利用者情報読取部13と、表示部11に表示する内容を格納する表示情報格納部14Aと、利用者情報読取部13で読取った利用者情報に基づいて付随情報を生成する付随情報生成部15と、表示部11に所定の情報を表示させる処理を行う表示処理部16と、これらの各処理部を制御する制御部17と、を備えて構成される。
表示部11は、プラズマディスプレイや液晶ディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ、SED、リアプロジェクション、プロジェクタと表示パネルの組合せなどの、表示領域を大きくすることができるとともに奥行きを薄くすることができる表示装置で構成される。この情報提供装置10Aは、不特定多数の人が集まる場所に設けられ、その場所に存在する多くの人によって閲覧可能なものであるので、表示部11に使用される表示装置としては、大画面であることが望ましい。ここで、大画面とは、情報提供装置10Aが設置される場所を含む空間内の表示対象領域において、複数の人が同時に表示部11に表示される内容を視認することができ、周囲と環境化しているものをいうこととする。
利用者検知部12は、表示部11の表示面側に存在する利用者を検知する機能を有する。具体的には、表示部11の表示面から所定の範囲に存在する人であって、情報提供装置10Aを利用していると考えられる人を利用者として検知する機能を有する。たとえば、表示部11の表示面側から所定の距離に所定の時間留まっている人は、高い確率で情報提供装置10Aを閲覧している利用者とすることができるが、表示部11の表示面側から所定の距離に居ても動いている人は、情報提供装置10Aを閲覧している利用者ではなく、単に通りすがりの人とすることができる。このように、情報提供装置10Aの表示面側から所定の範囲に存在してとどまっている人を検知する手段として、モーションセンサを用いることができる。
利用者情報読取部13は、利用者が保持する利用者情報記憶媒体から情報提供装置10Aに表示される内容に関係する利用者の有する利用者情報を読取る機能を有する。ここで、利用者情報記憶媒体について説明する。図1−2は、利用者の保持する利用者情報記憶媒体の構成の一例を示すブロック図である。利用者情報記憶媒体100は、利用者に関する情報である利用者情報を記憶する利用者情報記憶部101と、利用者情報記憶部101に記憶されている内容にアクセスするための通信部/被読取部102と、を備えて構成される。利用者情報としては、たとえば、利用者の氏名や年齢、性別、国籍、住所などのほかに、たとえば列車や飛行機などの利用する乗り物の便名、電子カルテなど、情報提供装置10Aの設置場所や使用方法によって種々のものが考えられる。このような利用者情報記憶媒体100として、たとえばRFID(Radio Frequency IDentification)やIC(Integrated Circuit)カード、磁気カード、記憶機能を備えた携帯電話などを使用することができる。利用者情報記憶媒体100がRFIDや無線通信に対応したICカード、携帯電話などによって構成される場合には、上記通信部/被読取部102は、所定の無線通信方式で無線通信を行う通信部となり、利用者情報記憶媒体100が磁気カードによって構成される場合には、上記通信部/被読取部102は、磁気情報を読取るための被読取部となる。
表示情報格納部14Aは、表示部11に表示させる表示情報を格納する機能を有する。表示情報として、情報提供装置10Aが設置される場所に存在する不特定多数の人に対して表示するための広告やその設置場所に対応した内容などの一般情報と、利用者に対してメニュー画面を表示するためのメニュー情報と、利用者に対して予め生成されたまたは付随情報生成部15によって生成された付随情報などが格納される。メニュー情報は、付随情報生成部15による処理内容に関するメニュー項目が表示される。
付随情報生成部15は、利用者情報読取部13によって利用者情報記憶媒体100から読取られた利用者情報に基づいて付随情報を生成し、表示情報格納部14Aに一時的に記憶する機能を有する。たとえば、一般情報が空港の離陸便案内であり、利用者情報記憶媒体100が搭乗する航空便の便名を格納したRFIDである場合に、その航空便の便名に対応する離陸便案内を、利用者の注意を惹くように強調表示や色を変えるなどさせた付随情報を生成する。
表示処理部16は、表示情報格納部14Aに格納されている表示情報を表示部11に表示させる機能を有する。より具体的には、利用者検知部12によって利用者の存在が検知されない通常時には、不特定多数の人が閲覧できる一般情報を表示情報格納部14Aから選択して表示させる。以下では、このときに表示される画面を一般情報画面というものとする。また、利用者検知部12によって利用者が検知されると、表示情報格納部14Aからメニュー情報を呼び出して一般情報画面に重ねたメニュー画面を表示部11に表示させる。さらに、利用者情報読取部13で読取った利用者情報に基づいて付随情報生成部15によって生成された付随情報を、表示情報格納部14Aから読み出して一般情報画面に重ねた付随情報表示画面を表示部11に表示させる。
ここで、このような構成を有する情報提供装置の付随情報表示画面の表示処理の手順について、図2のフローチャートを参照しながら説明する。まず、利用者が情報提供装置10Aの近辺に居ない通常の場合に、表示部11には、表示処理部16によって表示情報格納部14から抽出された一般情報が表示されている状態にある(ステップS11)。その後、利用者検知部12によって利用者が情報提供装置10Aから所定の範囲内に近づいたか否かを検出する状態に入る(ステップS12)。つまり、利用者検知部12によって利用者が近づいたことが検出されない場合(ステップS12でNoの場合)には、利用者が検出するまで待ち状態となり、表示部11に一般情報画面を表示した状態が継続される。また、利用者検知部12によって利用者が近づいたことが検出された場合(ステップS12でYesの場合)には、表示処理部16は、表示情報格納部14Aからメニュー情報を読込み、一般情報にメニュー情報を重ねて表示したメニュー画面を、表示部11に表示させる(ステップS13)。このメニュー画面には、情報提供装置10Aで表示可能な内容がメニュー表示される。
利用者は、メニュー画面を見て自身の保持する利用者情報記憶媒体100を利用者情報読取部13に読取らせる。利用者情報記憶部101内の利用者情報を読取ることが非接触で可能な場合には、利用者情報記憶媒体100を利用者情報読取部13にかざすだけでよいが、利用者情報記憶部101内の利用者情報を読取ることが接触させなければならない場合には、利用者情報記憶媒体100を利用者情報読取部13に挿入などする必要がある。これによって、利用者情報読取部13は、利用者の利用者情報を読取り(ステップS14)、付随情報生成部15は利用者情報に基づいて付随情報を生成する(ステップS15)。生成した付随情報は一時的に表示情報格納部14Aに記憶される。ついで、表示処理部16は、表示情報格納部14Aに記憶された付随情報を読取って、一般情報に付加した付随情報表示画面として表示部11に表示させる(ステップS16)。このとき、表示処理部16は、付随情報と一般情報とを重畳させた画像を表示部11に表示させるものであればよく、たとえば、一般情報に付随情報を重ねた画像を表示部11に表示させたものや、付随情報に一般情報を重ねた画像を表示部11に表示させたもの、または一般情報と付随情報とを重ね合わせて形成した新たな画像を表示部11に表示させたものなど、上記の特徴を有するものであれば、どのような形態のものであってもよい。なお、以下の説明でも同様である。
その後、利用者検知部12は、その利用者が情報提供装置10Aから離れたか否かを判定する(ステップS16)。その利用者が情報提供装置10Aから離れていない場合(ステップS16でNoの場合)には、そのままの状態、すなわち一般情報画面に付随情報を付加した付随情報表示画面を表示部11に表示させる状態を続ける。また、利用者が情報提供装置10Aから離れた場合(ステップS16でYesの場合)には、表示処理部16は、ステップS13で重ねたメニュー情報とステップS15で重ねた付随情報を表示部11から消去し、一般情報画面を表示させる(ステップS18)。このとき、ステップS15で生成された表示情報格納部14A中の付随情報は削除される。以上により、付随情報表示画面の表示処理が終了する。
つぎに、この実施例1の具体的な適用例を以下に説明する。図3−1〜図3−3は、情報提供装置の正面図の一例と、その表示部に表示される表示内容の一例を示す図であり、図3−1は、一般情報を表示している状態を示し、図3−2は、図3−1にメニュー情報を重ねて表示している状態を示し、図3−3は、図3−2に付随情報をさらに重ねて表示している状態を示している。この情報提供装置10Aの正面には、その本体に設けられる大型のサイズの表示部11と、表示部11上部に設けられる利用者検知部12と、表示部11下部のほぼ中央部に設けられる利用者情報読取部13と、が備えられている。
この例では、情報提供装置10Aが、空港に設置されており、一般情報として離陸便案内(DEPARTURES)を表示しており、メニュー情報として利用者の利用する「搭乗便案内」というメニュー項目が表示されるものとする。また、利用者情報記憶媒体100は、航空便チケットであり、その利用者情報記憶部101には利用者情報として航空便名または航空便名を一意に識別することができる航空便名識別情報が格納されているものとする。
図3−1に示されるように、情報提供装置10Aの周囲に利用者が居ない場合には、その表示部11には、離陸便についての離陸時間(定刻)、便名、経由地、行先、航空会社、ゲートなどの一般情報が普通に表示されている。この情報提供装置10Aの前に利用者が検知されると、図3−2に示されるように、図3−1の画面に「搭乗便案内」というメニュー項目201が、利用者情報読取部13の設置位置の真上付近に表示される。ここでは、メニュー項目201として、「搭乗便案内」という文字のほかに、利用者情報読取部13の設置位置を示す矢印も一緒に表示されている。利用者が利用者情報読取部13に航空便チケットをかざすと、利用者情報読取部13が航空便チケットから航空便名(または航空便名識別情報)を利用者情報として読取る。付随情報生成部15は、読取られた利用者情報に対応する航空便名を強調表示などさせる所定の処理を行って、付随情報を生成する。そして、図3−3に示されるように、その利用者に対応する航空便が強調表示された付随情報202が表示部11に表示される。なお、この例では、付随情報生成部15によって出発までの時間についても付随情報202として生成され、表示されるようになっている。
なお、利用者情報として、航空便名(または航空便名識別情報)のほかに利用者を識別する利用者IDなども読取り、付随情報生成部15で、読取った利用者情報を基に生成した付随情報をその利用者IDと対応付けることで、複数の利用者がほぼ同時期に情報提供装置10Aを利用することも可能である。複数の利用者が利用する場合には、付随情報生成部15は、利用者ごとに色を変えて付随情報を表示させることで、利用者別の付随情報を識別することが可能となる。
また、ここでは、空港内に情報提供装置10Aが設置される場合を示したが、駅舎やフェリーターミナル、バスターミナルなど他の乗り物の待合場所や、順番待ちをする場所などに適用することができる。
この実施例1によれば、不特定多数の人が存在する場所に設置され、一般情報を表示する情報提供装置10Aに、一般情報を用いて利用者に関連する内容を付随情報として一般情報に重ねて表示させるようにしたので、不特定多数の人向けの一般情報の内容を失わずに、個々の利用者が必要とする情報も提供することができるという効果を有する。
また、利用者は、利用者情報記憶媒体100を利用者情報読取部13に読取らせるだけで、何の入力処理も行わずに所望の情報を得ることができるという効果を有する。さらに、利用者情報とその利用者情報に基づいて生成された付随情報とを対応付けすることにより、複数の利用者による利用も可能となる。
実施例1では、付随情報生成部によって生成される付随情報の種類が一つの場合を説明したが、この実施例2では、付随情報生成部によって生成される付随情報の種類が複数の場合を説明する。
図4は、本発明にかかる情報提供装置の実施例2の機能構成を示すブロック図である。この情報提供装置10Bは、実施例1の図1−1において、複数の利用者情報読取部13−1〜13−n(nは任意の自然数)と複数の付随情報生成部15−1〜15−nが設けられる構成を有している。付随情報生成部15−1〜15−nは、生成する付随情報の種類ごとに設けられており、また利用者情報読取部13−1〜13−nと対応付けられている。すなわち、ある利用者情報読取部13−1〜13−nによって読取られた利用者情報は、その利用者情報読取部13−1〜13−nと対応付けられた付随情報生成部15−1〜15−nに渡され、その付随情報生成部15−1〜15−nによって所定の種類の付随情報が生成される。
また、表示情報格納部14B内のメニュー情報は、付随情報生成部15−1〜15−nの種類に応じたメニュー項目と、そのメニュー項目と利用者情報読取部13−1〜13−nとを対応付けたメニュー項目対応付け情報とを含んで構成される。図5は、メニュー項目対応付け情報の一例を示す図である。この例では、4つの利用者情報読取部13−1〜13−4が情報提供装置10Bに設けられる場合を示している。それぞれの利用者情報読取部13−1〜13−4に対して、付随情報を生成するためのメニュー項目「メニュー1」〜「メニュー4」が割り当てられている。このメニュー項目対応付け情報によって、表示処理部16による表示部11へのメニュー項目の表示処理が行われる。その他の構成要素は、実施例1と同一であるので、その詳細な説明を省略する。
なお、この実施例2の情報提供装置10Bにおける付随情報表示画面の表示処理も実施例1の図2で説明した手順と同様であるが、図2のステップS13では、複数のメニュー項目を有するメニュー情報と一般情報とが重畳されて表示され、ステップS14で読込んだ利用者情報の利用者情報読取部13−1〜13−nの位置に対応する付随情報生成部15−1〜15−nがその利用者情報に基づいた付随情報をステップS15で生成する点が異なる。
つぎに、この実施例2の具体的な適用例を以下に説明する。図6−1〜図6−3は、情報提供装置の正面図の一例と、その表示部に表示される表示内容の一例を示す図であり、図6−1は、一般情報を表示している状態を示し、図6−2は、図6−1にメニュー情報を重ねて表示している状態を示し、図6−3は、図6−2に付随情報をさらに重ねて表示している状態を示している。この情報提供装置10Bの正面には、その本体に設けられる大型のサイズの表示部11と、表示部11上部に設けられる利用者検知部12と、4つの利用者情報読取部13−1〜13−4と、が備えられている。利用者情報読取部13−1〜13−4は、表示部11の下辺にそって設けられている。
この例では、情報提供装置10Bが、空港に設置されており、一般情報としてフロア案内(FLOOR GUIDE)を表示しているものとする。また、図7は、この例におけるメニュー項目対応付け情報の内容を示す図である。この図に示されるように、4つの利用者情報読取部13−1〜13−4は、それぞれ「搭乗ゲート」、「免税店」、「トイレ」、「レストラン」のメニュー項目に対応している。それぞれのメニュー項目は、図7の「付随情報の表示内容」に記載されているように、「現在位置から搭乗ゲートまでの最短経路のハイライト表示」、「フロア内の免税店をハイライト表示」、「現在位置から最も近いトイレまでの経路をハイライト表示」、「フロア内のレストランをハイライト表示」させる付随情報を生成する付随情報生成部15−1〜15−4の種類に対応している。なお、この例における利用者情報記憶媒体100は、航空便チケットであり、その利用者情報記憶部101には利用者情報として航空便名または航空便名を一意に識別することができる航空便名識別情報と、利用者の性別が少なくとも格納されているものとする。
図6−1に示されるように、情報提供装置10Bの周囲に利用者がいない場合には、表示部11には、空港内のフロアを地図表示した一般情報が表示されている。この情報提供装置10Bの前に存在する利用者が検知されると、図6−2に示されるように、図6−1の画面に「搭乗ゲート」、「免税店」、「トイレ」、「レストラン」の4つのメニュー項目201を有するメニュー情報が、各利用者情報読取部の設置位置の真上に表示される。また、各メニュー項目201には文字のほかに、利用者情報読取部13−1〜13−4の設置位置を示す矢印も一緒に表示されている。
図6−2で、利用者が利用者情報読取部13−1に航空便チケットをかざすと、利用者情報読取部13−1が航空便チケットから航空便名(または航空便名識別情報)を利用者情報として読取る。そして、この利用者情報読取部13−1に対応する付随情報生成部15−1は、その利用者情報から搭乗ゲートを検索し、現在位置から検索した搭乗ゲートまでの最短経路のコースをハイライト表示させるための付随情報を生成する。そして、図6−3に示されるように、表示処理部16は、生成された付随情報202を一般情報に重ねて表示させる。図6−2で、その他のメニュー項目が選択された場合もその内容に応じた同様の処理が行われる。ただし、メニュー項目「免税店」と「レストラン」については、利用者情報に関係なく、それらの店を強調表示させるほかに、利用者の属性に応じて、その年代や性別に人気順に番号をふるなどカスタマイズして表示させることも可能であり、メニュー項目「トイレ」については、利用者情報として利用者の性別を読取って、性別に応じたトイレの位置を強調表示させたり、経路を表示させたりすることもできる。
なお、ここでは、空港内に情報提供装置10Bが設置される場合を示したが、駅舎やフェリーターミナル、バスターミナルなど他の乗り物の待合場所や、順番待ちをする場所などに適用することができる。また、このほかにも、病院や薬局での順番待ちの際に、利用者情報記憶媒体100に利用者情報として自身のカルテが保存されている場合に、そのカルテの内容から、自身の病気についての知識や、薬の飲み方、推奨される食材などの付随情報を表示させるようにしてもよい。
さらに、上記した例では、一般情報を不特定多数の人にいつでも閲覧可能なように表示処理部16が表示部11に表示させているが、利用者が近づいたときに一般情報を消去してその利用者に応じた情報を表示させるようにしてもよい。たとえば、サッカー場や野球場、競馬場などの競技場において、その競技場におけるチケットを利用者情報記憶媒体100とする場合において、付随情報生成部15−1〜15−nに、対戦データの表示、そのチケットの試合のハイライト、チケットを用いた抽選会の抽選結果の表示などの処理を行わせ、その結果に基づいて表示処理部16が表示部11全体に表示させるようにすることもできる。
さらにまた、実施例1と同様に、利用者情報として利用者IDも読取ることで、1つのまたは異なる利用者情報読取部13−1〜13−nがほぼ同時期に複数の利用者情報を読取って、その利用者情報に基づく付随情報を、表示方法を異ならせるように表示部11に表示させることもできる。
この実施例2によれば、実施例1の場合に比して、様々な種類の付随情報を、情報提供装置10Bの不特定多数の人向けの一般情報に重ねて表示することができるという効果を有する。また、複数の利用者が同時に利用することができる。
また、利用者が近付いたことを検知して、処理可能なメニューを一般情報画面に表示させるようにしたので、利用者は、利用者情報記憶媒体100を所望の付随情報を生成する付随情報生成部15−1〜15−nに対応する利用者情報読取部13−1〜13−nに読取らせるだけで所望の情報を得ることができるという効果を有する。たとえば、従来では、所望の情報を得るために必要であった、自らメニュー画面を表示させ、自身に関係する情報を入力する手間を省くことができるという効果を有する。
この実施例3では、実施例2において利用者の属性によってメニュー項目を変化させるように構成した情報提供装置について説明する。ただし、この実施例3では、利用者情報記憶媒体が、利用者情報読取部が所定の範囲内に存在する利用者情報記憶媒体の利用者情報記憶部にアクセスしていく構成を有するRFIDなどによって構成される場合を例に挙げる。
図8は、本発明にかかる情報提供装置の実施例3の機能構成を示すブロック図である。この情報提供装置10Cは、実施例2の図4において、利用者情報から利用者の所定の属性を判定する利用者判定部18をさらに備える構成を有している。また、表示情報格納部14C内のメニュー情報が、属性別に作成された属性別メニュー項目と、メニュー項目と利用者情報読取部13−1〜13−nと付随情報生成部15−1〜15−m(mは任意の自然数)との間の対応付けを示すメニュー項目対応付け情報とを含んで構成される。なお、その他の構成要素は、実施例1,2と同一であるので、その詳細な説明を省略する。ただし、利用者情報読取部13−1〜13−nと付随情報生成部15−1〜15−mのそれぞれの数は異なる(n≠mで、m>n)であるとする。なお、n=mの場合は、実施例2に相当する。
利用者判定部18は、利用者検知部12によって利用者が検知され、利用者情報読取部13−1〜13−nによって読取られた利用者情報記憶媒体100の利用者情報中から所定の属性情報を取得して、利用者の属性を分類する機能を有する。この分類結果を表示処理部16に出力する。また、利用者判定部18は、この分類結果に基づいて表示情報格納部14Cのメニュー情報中のメニュー項目対応付け情報を更新する機能を有する。
表示情報格納部14C内のメニュー情報は、上述したように属性別メニュー項目と、メニュー項目対応付け情報とを含んで構成される。属性別メニュー情報は、利用者情報中のある情報を、利用者を分類するための属性情報として利用し、この属性情報で分類したグループごとに作成した付随情報の種類であるメニュー項目を保持している。つまり、属性別メニュー情報は、所定の属性情報に基づいて分類した利用者に対して、生成する付随情報の種類の内容を分類するための情報である。
図9−1〜図9−2は、属性別メニュー項目のデータ構造の一例を示す図である。図9−1は、実施例2の具体例で示した空港内のフロア案内に使用される属性別メニュー項目の一例を示している。この属性別メニュー項目は、利用者を分類する基準となる「属性情報」と、その属性情報に属する利用者に対して表示する「メニュー項目」とを含んで構成される。この図9−1の場合には、「属性情報」は国籍であり、日本の場合と日本以外の場合で分類する例が示されている。すなわち、国籍が日本の場合には、日本語のメニュー項目「搭乗ゲート」、「免税店」、「トイレ」、「レストラン」が用意され、国籍が日本以外の場合には、英語のメニュー項目「Boarding Gate」、「Duty-free Shop」、「Rest Room」、「Restaurant」が用意されている。
図9−2も、実施例2の具体例で示した空港内のフロア案内に使用される属性別メニュー項目の他の例を示している。この図9−2の場合には、「属性情報」はチェックイン状況であり、チェックイン未完了かチェックイン完了かで分類する例が示されている。そして、それぞれの属性情報に対応するメニュー項目として、チェックイン未完了の場合には、「チェックインカウンター」、「両替所」、「トイレ」、「レストラン」の各メニュー項目が用意され、チェックイン完了の場合には、「搭乗ゲート」、「免税店」、「トイレ」、「レストラン」の各メニュー項目が用意されている。なお、図9−1〜図9−2の例では、利用者を1つの属性情報で分類している場合を示しているが、複数の属性情報で分類するようにしてもよい。
また、この実施例3におけるメニュー項目対応付け情報は、現在選択されている属性情報と、その場合のメニュー項目と利用者情報読取部13−1〜13−nと付随情報生成部15−1〜15−mとの対応関係を示す情報である。図10−1〜図10−2は、メニュー項目対応付け情報の一例を示す図であり、図10−1は、図9−1で属性情報が「日本」に対応するメニュー項目対応付け情報を示し、図10−2は、図9−2で属性情報が「チェックイン未完了」に対応するメニュー項目対応付け情報を示している。これらのメニュー項目対応付け情報は、現在選択されている属性情報を示す「現在の属性情報」と、その属性情報に対応する「メニュー項目」と、そのメニュー項目の付随情報を生成するための利用者とのインタフェースとなる「利用者情報読取部」と、その利用者情報読取部13−1〜13−nからの利用者情報を用いて付随情報を生成する「付随情報生成部」とから構成される。このメニュー項目対応付け情報に基づいて、利用者情報読取部13−1〜13−nは、読取った利用者情報を、対応付けられた付随情報生成部15−1〜15−mに出力する。なお、図10−1〜図10−2の項目「利用者情報読取部」と「付随情報生成部」は、説明に使用される符号で各処理部を識別する場合を示している。
表示処理部16は、利用者判定部18による利用者の属性情報の判定結果に基づいて、表示情報格納部14Cのメニュー情報から属性別メニュー項目を抽出して表示部11に表示させる処理を行う。
なお、この実施例3の情報提供装置10Cにおける付随情報表示画面の表示処理も実施例1の図2で説明した手順と同様であるので詳細な説明を省略する。ただし、ステップS13で利用者が近づいたことを検知すると、利用者情報読取部13−1〜13−nは、その利用者の利用者情報記憶媒体100中の利用者情報にアクセスし、利用者判定部18はその中の所定の情報を用いて利用者の属性を判定して、その属性に対応するメニュー情報と一般情報とを重畳させて表示部11に表示させる点が異なる。
この実施例3によれば、利用者の属性に応じてメニュー内容を変更することができるという効果を有する。その結果、不特定多数の人が存在する場においても、より多くの利用者に対応する情報を提供することができるようになる。また、利用者にとっては、自分にカスタマイズされたサービスメニューが提供されるという効果も有する。
上述した実施例1〜3における情報提供装置10A〜10Cが複数の利用者によって同時にまたはほぼ同時に利用可能な場合において、表示部11に表示されている付随情報がどの利用者に対応するものかが不明になる場合がある。そこで、以下では、複数の利用者が情報提供装置10A〜10Cを利用している場合でも、各利用者が自分の付随情報を識別することができる仕組みについて、例を挙げて説明する。ただし、以下では、実施例2で説明した構成を有する情報提供装置10Bを例に挙げて説明するが、複数の利用者が同時にまたはほぼ同時に利用可能な構成を有する情報提供装置であれば、同様に適用することが可能である。
(1)各利用者の付随情報を色によって区別する例
ここでは、読み取った利用者情報から利用者ごとにカスタマイズされた付随情報を生成する付随情報生成部15−1〜15−nが複数設けられた情報提供装置10Bを、複数の利用者が同時にまたはほぼ同時に利用する場合の各利用者間の付随情報を色または模様によって識別する方法について説明する。
図11は、複数の利用者の付随情報を生成可能な情報提供装置の正面図の一例と、その表示部に表示される表示内容の一例を示す図である。この情報提供装置10Bの正面には、その本体に設けられる大型サイズの表示部11と、表示部11の下部に設けられる4つの利用者情報読取部13−1〜13−4と、が備えられる。この例では、実施例1の図3−1〜図3−3と同様に、情報提供装置10Bが空港に設置されており、一般情報として離陸便案内(DEPARTURES)を表示しており、メニュー情報として利用者の利用する搭乗便案内についてのメニュー項目が表示されるものとする。この図11の例では、離陸便案内と搭乗便案内というメニュー項目201a〜201dとが重畳されて表示されている状態が示されている。ただし、図3−2の場合と違って、複数の利用者が同時に利用可能なように4人分のメニュー項目201a〜201dが用意されており、それぞれのメニュー項目201a〜201dは色分けまたは模様分けされている。つまり、第1の搭乗便案内のメニュー項目201aには赤色が付され、第2の搭乗便案内のメニュー項目201bには青色が付され、第3の搭乗便案内のメニュー項目201cには、オレンジ色が付され、第4の搭乗便案内のメニュー項目201dには緑色が付されている。また、各搭乗便案内のメニュー項目201a〜201dの下には、第1〜第4の利用者情報読取部13−1〜13−4が設けられている。なお、図11上では、メニュー項目201a〜201dの各色の違いをハッチングの違いによって表している。
この場合、情報提供装置10B内の表示情報格納部14Bのメニュー情報には、色分けしてメニュー項目を表示するための情報も格納される。また、付随情報生成部15−1〜15−4は、対応する利用者情報読取部13−1〜13−4で読取られた利用者情報を用いて付随情報を生成するが、この付随情報は、その利用者情報読取部13−1〜13−4に対応付けられた色で表示されるように、色情報を含むものとなる。たとえば、利用者情報読取部13−1で利用者情報が読取られると、それに対応する付随情報生成部15−1は、その利用者情報に基づいた付随情報を生成するが、このとき表示部11に表示させる際に赤色で表示するように付随情報が生成される。
図12は、色によって付随情報の生成を区別する処理手順の一例を示すフローチャートである。まず、表示処理部16は、表示情報格納部14Bからメニュー情報を読み出し、表示部11の所定の位置に表示させる(ステップS501)。具体的には、同じ内容の付随情報を生成する異なる色のメニュー情報(搭乗便案内)と一般情報(離陸便案内)とを重畳させて表示する。このとき、各利用者情報読取部13−1〜13−4とその利用者情報読取部13−1〜13−4に対応する付随情報生成部15−1〜15−4に使用される色がメニュー情報に記憶されているものとする。
ついで、利用者情報読取部13−1〜13−4は、利用者の有する利用者情報記憶媒体100から利用者情報を読取る(ステップS502)。このとき、付随情報生成部15−1〜15−4は、利用者情報を読取った利用者情報読取部13−1〜13−4に対応付けられた色をメニュー情報から取得し、取得した色でその利用者に関する付随情報を生成した後、一般情報とメニュー情報とを重畳させた画像を表示部に所定の時間表示する(ステップS503)。このとき、たとえば、赤色に対応する利用者情報読取部14−1が利用者情報記憶媒体100を読み取った場合には、その利用者情報読取部14−1に対応する付随情報生成部15−1は、赤色でその付随情報を生成し、表示処理部16はその付随情報を赤色で表示部11に表示させる処理を行う。他の色についても同様である。
図13−1〜図13−2は、異なる色の付随情報を表示した場合の一例を示す図である。図13−1では、赤色で付随情報を表示させる利用者情報読取部13−1で利用者情報が読取られた場合の表示画面の一例を示しており、図13−2では、緑色で付随情報を表示させる利用者情報読取部13−4で利用者情報が読取られた場合の表示画面の一例を示している。これらの図に示されるように、利用者が利用者情報記憶媒体100を読み取らせる位置によって、表示部11上に表示される色が異なる。
その後、表示処理部16は、所定の時間が経過したか判定する(ステップS505)。所定の時間が経過していない場合(ステップS505でNoの場合)には、待ち状態となる。そして、所定の時間が経過すると(ステップS505でYesの場合)、表示処理部16は、付随情報を消去して(ステップS506)、ステップS501へと戻り、上述した処理が繰り返し実行される。
なお、この例では、ステップS505で利用者情報読取部13−1〜13−4に対応付けられる色で所定の時間の間、表示部11に付随情報を表示させる場合を示したが、これに限定される趣旨ではない。たとえば、利用者が情報提供装置10Bから遠ざかったことを検知した場合には、所定の時間に達していなくても付随情報を消去してもよい。
この例によれば、メニュー項目201a〜201dに対応した色が、自分の付随情報であると認識できるので、利用者は表示部11に表示される自身の付随情報を他の利用者の付随情報から識別することができる。
つぎに、ある利用者の利用者情報を読み取った後に、他の利用者の利用者情報を読み取った場合の付随情報の表示方法の他の例について説明する。図14は、複数の付随情報を表示する場合の情報提供装置における情報表示処理の一例を示すフローチャートである。まず、第1の利用者の利用者情報がある利用者情報読取部13で読取られた状態で、第2の利用者の利用者情報が他の利用者情報読取部13で読取られる(ステップS521)。ついで、第2の利用者情報を読取った利用者情報読取部13に対応付けられた色で、付随情報生成部15が付随情報を生成する(ステップS522)。
ついで、第1の利用者の付随情報が表示部11に表示されている場合(ステップS523でYesの場合)には、表示処理部16は、第1の利用者の付随情報の表示色の色を(徐々に)薄くしたり、暗くしたりするなどして目立たなくさせる処理を行う。ただし、表示は所定の時間が来るまで、第1の利用者の付随情報は表示部11に表示される。さらに、表示処理部16は、第2の利用者の付随情報と、第1の利用者の付随情報と一般情報とを重畳させて表示部11に表示させる(ステップS525)。
一方、第1の利用者の利用者情報が表示部11に表示されていない場合(ステップS523でNoの場合)には、第2の利用者の付随情報と一般情報とを重畳させて表示部11に表示させる(ステップS526)。
その後、表示処理部16は、それぞれの付随情報を表示させてから所定時間が経過したか否かを判定し(ステップS527)、所定時間が経過していない場合(ステップS527でNoの場合)には、同じ状態が維持される。そして、表示させたそれぞれの付随情報について所定の時間が経過したところで、表示処理部16は、それぞれの利用者の付随情報を消去して(ステップS528)、表示処理部16は表示部11に一般情報を表示させる処理を行う。以上により、複数の付随情報を表示する処理が終了する。
なお、情報提供装置10Bに、その表示部11から所定の範囲内に利用者が存在するか否かを検出する利用者検知部12を設け、この利用者検知部12にそれぞれの利用者情報読取部13−1〜13−4に利用者情報記憶媒体100をかざした利用者の存在を検知させて、利用者が居なくなったと検知された場合に、その利用者に対応する付随情報を消去するようにしてもよい。また、実施例3で説明したように、ステップS521で利用者情報読取部13−1〜13−nは、利用者情報のほか、予め設定される選択メニューを読み込むようにして、その利用者に対する専用のメニューを表示させて、ステップS522でそのメニュー中で選択された付随情報を生成するようにしてもよい。
このような表示処理を行うことによって、ある利用者が操作した後、つぎの利用者が操作しても、それぞれの利用者の色が異なるので区別をつけることができると同時に、前の利用者の表示結果はしばらく表示部11上に残る。また、ある利用者が操作した後、つぎの利用者が操作した場合には、前の利用者の表示部分の色が淡くなることで、過去の操作と現在の操作を区別することが可能となる。さらに、色が徐々に淡くなるように表示させることで、画面上の急激な変化がなく、利用者の識別ができるようになる。
(2)各利用者の付随情報を利用者識別マークによって識別する例
情報提供装置10Bに表示される付随情報を識別する方法として、付随情報に利用者を識別する利用者識別マークを付す方法が考えられる。利用者識別マークとして、情報提供装置10Bの利用者が予め自分を識別する利用者識別マークを自身の保持する利用者情報記憶媒体に記憶させておいて、その利用者が情報提供装置10Bの利用者情報読取部13−1〜13−nで自身の利用者情報を読取らせた場合に、利用者情報読取部13−1〜13−nはその利用者識別マークも読み取って、付随情報生成部15−1〜15−nでその利用者識別マークを使用した付随情報を生成して、表示部11に表示させる方法と、利用者情報を読取った情報提供装置10Bの付随情報生成部15−1〜15−nが、その利用者に対して利用者識別マークを発行し、その利用者識別マークを使用した付随情報を生成して、表示部11に表示させる方法などを例示することができる。以下では、順にこの2つの場合について説明する。
図15−1は、利用者識別マークを利用者情報記憶媒体に記憶している場合の、情報提供装置における情報表示処理の一例を示すフローチャートであり、図15−2は、利用者識別マークを情報提供装置が発行する場合の、情報提供装置における情報表示処理の一例を示すフローチャートであり、図16は、利用者識別マークを付した付随情報と一般情報とを重畳させた表示例を示す図である。
まず、図15−1を参照しながら、利用者識別マークを利用者情報記憶媒体に記憶している場合の、情報提供装置における情報表示処理の一例について説明する。なお、利用者識別マークは、予め利用者情報記憶媒体100中の利用者情報記憶部101中に利用者が設定しているものとする。
最初に、表示処理部16は、付随情報を表示するためのメニュー項目と一般情報とを重畳させた画像を表示部11に表示する(ステップS541)。その後、利用者情報記憶媒体100を利用者情報読取部13−1〜13−nが読取ると、利用者情報読取部13−1〜13−nは、利用者情報記憶媒体100から利用者情報と利用者識別マークを読取る(ステップS542)。
ついで、付随情報生成部15−1〜15−nは、利用者情報に基づいて、利用者識別マークを有する付随情報を生成し(ステップS543)、表示処理部16は、生成された付随情報と一般情報とを重畳させた画像を所定の時間の間、表示部11に表示する(ステップS544)。図16に示されるように、利用者に関する付随情報202の左側に、利用者によって登録された利用者識別マーク203が付されている。
その後、表示処理部16は、所定の時間が経過したか判定する(ステップS545)。所定の時間が経過していない場合(ステップS545でNoの場合)には、待ち状態となる。そして、所定の時間が経過すると(ステップS545でYesの場合)、表示処理部16は、利用者識別マーク203を含む付随情報202を消去して(ステップS546)、ステップS541へと戻り、上述した処理が繰り返し実行される。
なお、情報提供装置10Bにモーションセンサなどの利用者検知部12を設けることによって、利用者検知部12でその場に人が居なくなったことを感知すると、所定の時間内であっても付随情報を消去するようにしてもよい。また、実施例3で説明したように、ステップS542で利用者情報読取部13−1〜13−nは、利用者情報と利用者識別マークのほか、予め設定される選択メニューを読み込むようにして、その利用者に対する専用のメニューを表示させて、ステップS543でそのメニューの中から選択されたメニューについての付随情報を生成するようにしてもよい。
つぎに、図15−2を参照しながら、利用者識別マークを情報提供装置が発行する場合の、情報提供装置における情報表示処理の一例について説明する。なお、この例では、利用者は、利用者情報記憶媒体100として、表示手段付きのカードまたは携帯情報端末を所持しているものとする。
最初に、表示処理部16は、付随情報を表示するためのメニュー項目と一般情報とを重畳させた画像を表示部11に表示する(ステップS551)。その後、情報提供装置10Bの利用者は、利用者情報記憶媒体100を利用者情報読取部13−1〜13−nに読取らせる(ステップS552)。これにより、情報提供装置10Bの利用者情報読取部13−1〜13−nは、利用者情報記憶媒体100から利用者情報を読取る(ステップS553)。
ついで、付随情報生成部15−1〜15−nは、読取った利用者情報に対して利用者識別マークを発行する(ステップS554)。このとき、付随情報生成部15−1〜15−nは、発行した利用者識別マークを利用者の有する利用者情報記憶媒体100にも送信する。利用者情報記憶媒体100では、情報提供装置10Bから受信した利用者識別マークを図示しない表示手段に表示する(ステップS555)。
一方、情報提供装置10B側の付随情報生成部15−1〜15−nでは、ステップS553で読取った利用者情報に基づいて付随情報を生成する(ステップS556)。このとき、付随情報生成部15−1〜15−nは、ステップS554で発行した利用者識別マークを付した付随情報を生成する。その後、表示処理部16は、利用者識別マークが付された付随情報と一般情報とを重畳させた画像を所定の時間の間、表示部11に表示する(ステップS557)。この場合も図16に示されるように、利用者に関する付随情報202の左側に、利用者に対して発行された利用者識別マーク203が付されている。
その後、表示処理部16は、所定の時間が経過したか判定する(ステップS558)。所定の時間が経過していない場合(ステップS558でNoの場合)には、待ち状態となる。そして、所定の時間が経過すると(ステップS558でYesの場合)、表示処理部16は、利用者識別マーク203を含む付随情報202を消去して(ステップS559)、ステップS551へと戻り、上述した処理が繰り返し実行される。
なお、情報提供装置10Bにモーションセンサなどの利用者検知部12を設けることによって、利用者検知部12でその場に人が居なくなったことを感知すると、所定の時間内であっても付随情報を消去するようにしてもよい。また、実施例3で説明したように、ステップS553で利用者情報読取部13−1〜13−nは、利用者情報と利用者識別マークのほか、予め設定される選択メニューを読み込むようにして、その利用者に対する専用のメニューを表示させて、ステップS543でそのメニューの中から選択されたメニューについての付随情報を生成するようにしてもよい。
これにより、情報提供装置10Bの利用者は、自身の所持する利用者情報記憶媒体100に情報提供装置10Bから送られ、その表示手段に表示された利用者識別マークを確認して、情報提供装置10Bの表示部11に表示された自分の付随情報を見分けることが可能となる。
(3)利用者の近くに付随情報を表示させる例
ここでは、利用者が利用者情報記憶媒体100を利用者情報読取部13−1〜13−nに読取らせると、利用者情報読取部13−1〜13−nの設置位置に近い表示部11中の領域に、付随情報と一般情報とを重畳させて表示する例を説明する。図17は、複数の利用者の付随情報を生成可能な情報提供装置の正面図の一例と、その表示部に表示される表示内容の一例を示す図である。この情報提供装置10Bの正面には、その本体に設けられる大型サイズの表示部11と、表示部11の下部に設けられる3つの利用者情報読取部13−1〜13−3と、が備えられる。この例でも、一般情報として離陸便案内(DEPARTURES)を表示しており、付随情報として利用者の利用する搭乗便に関する情報を表示する空港に設置される情報提供装置10Bについて説明する。
図18は、表示部中の利用者情報読取部の設置位置付近に付随情報を表示させる処理手順を示すフローチャートであり、図19−1〜図19−3は、付随情報を表示した表示画面の一例を示す図である。まず、表示処理部16は、同じ内容の付随情報を表示するための複数のメニュー情報を、利用者情報読取部13−1〜13−3の設置位置に対応した表示部11中の領域に表示する(ステップS561)。その後、利用者が利用者情報記憶媒体100を利用者情報読取部13−1〜13−3に読取らせる処理を行うと、利用者情報読取部13−1〜13−3は利用者情報記憶媒体100中の利用者情報を読取る(ステップS562)。
ついで、付随情報生成部15−1〜15−3は、利用者情報に基づいて付随情報を生成し(ステップS563)、表示処理部16は、生成された付随情報を利用者が選択したメニューの場所に応じて(利用者情報を読取った利用者情報読取部13−1〜13−3の設置位置付近の場所に)一般情報に重ねて所定の時間の間表示する(ステップS564)。たとえば、図19−1に示されるように、利用者情報読取部13−1で利用者情報が読取られた場合には、表示部11中の利用者情報読取部13−1の直上付近に付随情報202が表示される。同様に、図19−2の場合では、利用者情報読取部13−2で利用者情報が読取られたので、表示部11中の利用者情報読取部13−2の直上付近に付随情報202が表示されている。また、図19−3の場合では、利用者情報読取部13−1,13−3で別々の利用者情報が読取られたので、表示部11中の利用者情報読取部13−1,13−3の直上付近にそれぞれの利用者の付随情報202が表示されている。
その後、表示処理部16は、所定の時間が経過したか判定する(ステップS565)。所定の時間が経過していない場合(ステップS565でNoの場合)には、待ち状態となる。そして、所定の時間が経過すると(ステップS565でYesの場合)、表示処理部16は、付随情報202を消去して(ステップS566)、ステップS561へと戻り、上述した処理が繰り返し実行される。
なお、情報提供装置10Bにモーションセンサなどの利用者検知部12を設けることによって、ステップS565の代わりに、利用者検知部12でその場に人が居なくなったことを感知すると、所定の時間内であっても付随情報を消去するようにしてもよい。また、実施例3で説明したように、ステップS562で、付随情報生成部13−1〜13−3は、読取った利用者情報に応じたメニュー画面を表示させて、利用者にそのメニュー画面の中から処理を行う内容を選ばせてから付随情報を生成するようにしてもよい。
上述した実施例1〜3などの利用者情報の属性に応じて付随情報を生成して表示する情報提供装置10A〜10Cにおいて、利用者情報の属性に応じた企業情報を表示させることもできる。ここでは、実施例2で説明した空港におけるフロア案内(FLOOR GUIDE)を例に挙げて説明する。
この場合、表示情報格納部14Bのメニュー情報中には、利用者属性または生成した付随情報属性と宣伝店舗(コンテンツ)とを対応付けた属性別宣伝コンテンツ情報が含まれ、また表示情報格納部14B中には宣伝店舗(コンテンツ)内容を含む宣伝コンテンツ情報が格納される。また、付随情報生成部15−1〜15−nは、利用者情報読取部13−1〜13−nで読み取った利用者情報またはこの利用者情報に基づいて生成した付随情報の属性に基づいた企業情報を、付随情報として抽出する処理を行う。利用者情報または付随情報の属性に基づいた企業情報の抽出は、上述した実施例3で説明したように、属性と表示する内容とを予め対応付けた属性別宣伝コンテンツ情報を用いて行われる。
図20−1は、一般情報を表示している状態の一例を示す図であり、図20−2は、属性に基づいて企業情報を表示させる場合の一例を示す図であり、図20−3は、図20−2に示される企業情報の一例を示す図である。実施例2の図6−3の場合には、利用者情報記憶媒体100を利用者情報読取部13−1〜13−4に読取らせると、利用者情報中の搭乗便などの情報を用いて現在地からその搭乗便の搭乗ゲートなどのある目的地までの経路を表示するようにしていた。しかし、ここでは、付随情報生成部13−1〜13−nは、図20−2に示されるように、利用者情報の性別や年齢などの属性や利用者情報に基づいて生成された付随情報の属性を用いて、経路上にある店舗をさらに表示させるようにしている。図20−3に示されるように、付随情報202は、実施例2の図6−3で示した付随情報202aのほかに、利用者属性または付随情報属性に対応する宣伝店舗(コンテンツ)204を含む。
図21は、属性に応じた宣伝店舗(コンテンツ)を表示する処理手順の一例を示すフローチャートである。まず、表示処理部16は、一般情報とメニュー情報とを重畳させた画面を表示部11上に表示させた状態にある(ステップS581)。その後、利用者が利用者情報記憶媒体100を利用者情報読取部13−1〜13−nに読取らせる処理を行うと、利用者情報読取部13−1〜13−nは利用者情報を読取る(ステップS582)。付随情報生成部15−1〜15−nは、利用者情報読取部13−1〜13−n(利用者によって選択されたメニュー項目)に応じた利用者の付随情報を作成する(ステップS583)。
また、付随情報生成部15−1〜15−nは、利用者情報と生成した付随情報に基づいて属性別宣伝コンテンツ情報を参照して宣伝店舗(コンテンツ)を取得する(ステップS584)。さらに、付随情報生成部15−1〜15−nは、利用者の時間的余裕やサービス時間などの時間や、利用者の経路に応じて、取得した宣伝店舗(コンテンツ)の絞込みを行う(ステップS585)。この場合、たとえば、時間的に余裕がある場合にはレストランを勧めたり、案内経路上にある店舗を優先的に表示したり、条件を定めることによって、絞り込む宣伝店舗(コンテンツ)を変更することができる。
ついで、表示処理部16は、ステップS583とステップS585で作成した付随情報と一般情報とを重畳させた画像を表示部11に表示させる。この状態が図20−2に示されている。図20−2に示される例では、付随情報である経路202上に存在する店舗が抽出され、表示部11上の所定の位置に図20−3に示される宣伝店舗(コンテンツ)204を含む付随情報202aを表示させたり、抽出された宣伝店舗(コンテンツ)が存在するフロア案内上の店舗位置を表すマークを点滅表示させたり、強調表示させたりしている。また、図20−3で利用者によって宣伝店舗(コンテンツ)204が選択されると、表示処理部16は、その宣伝店舗(コンテンツ)204の詳細な内容を表示情報格納部14から抽出して表示部11上に表示する処理を行う。
その後、表示処理部16は、所定の時間が経過したか判定する(ステップS587)。所定の時間が経過していない場合(ステップS587でNoの場合)には、待ち状態となる。そして、所定の時間が経過すると(ステップS587でYesの場合)、表示処理部16は、付随情報202を消去して(ステップS588)、ステップS581へと戻り、上述した処理が繰り返し実行される。
なお、情報提供装置にモーションセンサなどの利用者検知部12を設けることによって、ステップS587の代わりに、利用者検知部12でその場に人が居なくなったことを感知すると、所定の時間内であっても付随情報を消去するようにしてもよい。また、実施例3で説明したように、ステップS582で、利用者情報読取部13−1〜13−nは、利用者情報とともに選択メニューを読み取り、ステップS583で付随情報生成部15−1〜15−3は、読取った利用者情報に応じたメニュー画面を表示させて、利用者にそのメニュー画面の中から処理を行う内容を選ばせてから付随情報を生成するようにしてもよい。
このように、宣伝店舗(コンテンツ)などの企業情報を表示させることで、情報提供装置10の所持者は、情報を表示させようとしている企業(店舗)から広告料を得ることができる。
さらに、実施例1,2と同様に、利用者は、自身に関する利用者情報を入力することなく、自身の所持する利用者情報記憶媒体100を利用者情報読取部13−1〜13−nに読取らせるだけで、所望の情報を表示させることができ、情報を表示させるまでの手間を減らすことができるという効果を有する。さらにまた、RFIDなどの非接触で利用者情報記憶部101に記憶される利用者情報を読取ることができる場合には、利用者の両手がふさがれている場合でも、利用者の所望する情報を表示させることができるという効果も有する。
図22は、本発明にかかる情報提供装置の実施例4の機能構成を示すブロック図である。この情報提供装置10Dは、表示部11、利用者検知部12、表示情報格納部14D、表示処理部16、およびこれらの各処理部を制御する制御部17を備えて構成される。なお、以下では、実施例1〜3と同一の構成要素については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略し、実施例1〜3と異なる機能を有する構成要素についてのみ説明する。
表示情報格納部14Dに格納される表示情報は、情報提供装置10Dが設置される場所に存在する不特定多数の人に対して表示するための広告やその設置場所に対応した内容などの一般情報と、情報提供装置10Dに近づいてきた人に対して、表示されている一般情報についてのさらに詳しい内容の詳細情報などが格納される。
表示処理部16は、利用者検知部12によって情報提供装置10Dから所定の範囲内に近づいてくる人が検知されると、表示情報格納部14Dから詳細情報を抽出して、近づいてきた人が読むことができる程度のフォントサイズで表示部11に表示させ、利用者検知部12によって情報提供装置10Dの近くにいた人が離れていったことを検知すると、詳細情報を表示部11から消去する機能を有する。なお、近づいてきた人が読むことができる程度のフォントサイズは、平均的な視力を有する人が情報提供装置10Dから所定の距離において読取ることができる程度の大きさであり、設置場所に応じて変更可能である。
つぎに、このような構成を有する情報提供装置の詳細情報の表示処理の手順について図23のフローチャートを参照しながら説明する。まず、人(利用者)が情報提供装置10Dの近辺に居ない通常の場合に、表示部11には、表示処理部16によって表示情報格納部14Dから抽出された一般情報が表示されている状態にある(ステップS31)。その後、利用者検知部12によって人が情報提供装置10Dに近づいたか否かを検出する状態に入る(ステップS32)。つまり、利用者検知部12によって人が近づいたことが検出されない場合(ステップS32でNoの場合)には、人が近づいてくることが検出されるまで待ち状態となり、表示部11に一般情報を表示した状態が継続される。また、利用者検知部12によって人が近づいたことが検出された場合(ステップS32でYesの場合)には、表示処理部16は、表示情報格納部14Dから詳細情報を読込み、情報提供装置10Dの近くに居る人が読める程度のフォントサイズで詳細情報と一般情報とを重畳させて、表示部11に表示させる(ステップS33)。
その後、利用者検知部12は、人が情報提供装置10Dから離れたか否かを判定する(ステップS34)。人が情報提供装置10Dから離れていない場合(ステップS34でNoの場合)には、そのままの状態、すなわち一般情報と詳細情報とを重畳させて表示した画面を表示部11に表示させる状態を続ける。また、人が情報提供装置10Dから離れた場合(ステップS34でYesの場合)には、表示処理部16は、ステップS33で表示させた詳細情報を表示部11から消去し、一般情報を表示させて(ステップS35)、詳細情報の表示処理が終了する。
図24−1〜図24−2は、この実施例4における情報提供装置の表示画面の一例を示す図であり、図24−1は、一般情報を表示している状態を示し、図24−2は、図24−1の一般情報と詳細情報とを重畳させて表示している状態を示している。ただし、ここでは、駅舎の構成案内を表示する情報提供装置10Dが駅舎内に設けられた場合を例に挙げている。図24−1では、一般情報として駅舎の構成が表示されている表示画面210が示されている。この状態で、人が情報提供装置10Dに近づくと、表示画面210には、図24−2に示すように詳細情報211と一般情報とが重畳されて表示される。ここでは、表示画面210の左下部に、たとえば時刻表案内が詳細情報211として表示されている場合が示されている。このほかに詳細情報211として、鉄道の運転状況や車椅子用リフトの使い方、出口案内などを表示させるようにしてもよい。また、駅舎だけでなく、他の不特定多数の人が存在する場所にこの情報提供装置10Dを設けることができ、その設置場所に応じた情報を表示させることができる。
なお、上述した説明では、情報提供装置10Dから所定の範囲内に人が近付くと、詳細情報と一般情報とを重畳させて表示部11に表示させる場合を示したが、これに限られるものではない。図25−1は、実施例4における情報提供装置の表示情報の表示方法の他の例を示す図である。この情報提供装置10Dは、実施例1の図3−1〜図3−3で示した構成において、利用者情報読取部13が設けられていない構成となっている。
この情報提供装置10Dの表示処理部16は、情報提供装置10Dから所定の範囲内に人が居ない場合には、表示部11の全体の表示領域に一般情報を表示させるが、情報提供装置10Dから所定の範囲内に人が居る場合には、表示部11を2つの上下の表示領域213,214に分割し、それぞれに別々の内容の情報を表示させるようにしている。たとえば、情報提供装置10Dから所定の範囲内に人が居る場合には、情報提供装置10Dの設置面から人間の平均身長程度の高さhとなる位置で、2つの表示領域213,214に分割し、上部の表示領域213には、不特定多数の人に表示内容が見えるサイズで一般情報を表示させ、下部の表示領域214には、近くに居る人が見やすいサイズで一般情報を表示したものや、一般情報についてのさらに詳細な詳細情報を表示させる。
図25−2は、実施例4における情報提供装置の表示情報の表示方法の他の例を示す図である。この図25−2に示されるように、図25−1の状態で、情報提供装置10Dの上部に設けられる3つの利用者検知部12a〜12cのそれぞれの検知範囲の境界で表示部11をさらに区切って、6つの表示領域213a〜213c,214a〜214cとし、利用者を検知した利用者検知部12の検知範囲にある下部の表示領域214に、詳細情報などを表示させるようにすることもできる。
図25−3は、実施例4における情報提供装置の表示情報の表示方法の他の例を示す図である。この図25−3では、複数の情報提供装置10D−1〜10D−n(nは任意の自然数)が一列に配置されている場合が示されている。この情報提供装置10D−1〜10D−nは、実施例2の図6−1〜図6−3で示した構成を有し、利用者が近付くことによって所望のメニューを選択することができるものとする。ここで、利用者がある場所への道案内のメニュー項目を選択したとすると、案内表示212がその利用者の存在する情報提供装置10Dの表示部11に表示され、利用者の移動に伴って、表示処理部16がその案内表示212を移動させるようにすることもできる。この場合、利用者の進行方向に存在するつぎの利用者検知部12が、その利用者を検出すると、その利用者検知部12の検出範囲に対応する下部表示領域214に案内表示212を表示させるようにすればよい。この場合にも、上部表示領域213には、不特定多数の人向けの広告などの一般情報を表示させてもよいし、その一般情報を利用者の移動とともに移動させて表示させるようにしてもよい。
この実施例4によれば、不特定多数の人が存在する場所に設置され、一般情報を表示する情報提供装置10Dから所定の範囲内に近付いた場合に、一般情報についてのさらに詳細な内容を詳細情報として、一般情報と重畳させて表示させるようにしたので、不特定多数の人向けの一般情報の内容を失わずに、さらに情報提供装置10Dの近くに居る人にはさらに詳細な情報を提供することができるという効果を有する。
また、情報提供装置10Dの表示部11を上部表示領域213と下部表示領域214の2つに分け、利用者が情報提供装置10Dの前に存在する場合には、情報提供装置10Dから離れた位置に居る人にはその利用者が居る表示部11内の領域を見ることができないので、下部表示領域214に近くに居る利用者専用に一般情報や詳細情報などを表示することで、一般情報と詳細情報などとを重畳させて表示する場合に比して見易い表示情報を提供することができるという効果を有する。
この実施例5では、たとえば列車やバスなどの乗車券、航空便の搭乗券、映画館やコンサートのチケットなどの予約可能なサービスや、購入可能な物品などの情報を表示するとともに、表示された情報を用いてそのサービスや物品を購入することが可能な構成を有する情報提供装置について説明する。
図26は、本発明にかかる情報提供装置の実施例5の機能構成を示すブロック図である。この情報提供装置10Eは、表示部11、表示情報格納部14E、表示処理部16、利用者インタフェース部19、選択情報判定処理部20、予約処理部21、予約情報格納部22および制御部17を備えて構成される。なお、以下では、上述した実施例1〜4の情報提供装置10A〜10Dの構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
表示情報格納部14Eは、表示部11に表示させる表示情報を格納する機能を有する。表示情報として、この実施例5では、予約や購入が可能なサービスや物品についての情報(以下、予約状況情報という)が格納される。予約可能なサービスの予約状況情報の例としては、列車の列車名、行先、時刻、空席情報の有無などの項目を含み、購入可能な物品の予約状況情報の例としては、市場などにおいて出品されている商品名、値段、数量などの項目を含む。
利用者インタフェース部19は、情報提供装置10Eと利用者との間のインタフェースとなり、表示部11に表示される予約状況情報中から利用者が予約や購入を希望するサービスや物品を選択するものである。この利用者インタフェース部19として、たとえば、タッチパネル、リモコン、Bluetooth(登録商標)などの近距離通信機能付き携帯電話、赤外線−超音波指示器、キーボードなどを例示することができる。
選択情報判定処理部20は、利用者が利用者インタフェース部19を介して選択した表示部11上の予約状況情報の内容(以下、選択情報という)を判定し、その選択情報に対してなされた処理を判定する機能を有する。たとえば、利用者がタッチパネルなどで選択した位置に表示されている予約状況情報の内容を、そのとき表示されている表示情報(予約状況情報)の内容から特定し、その内容に対して購入予約を行うための所定の選択処理がなされた場合に、その選択情報の購入予約が行われたことを予約処理部21に出力する。
予約処理部21は、選択情報判定処理部20から受けた購入予約が行われた選択情報について、表示情報格納部14E内の予約状況情報に基づいて購入可能か否かを判定し、購入可能な場合に選択情報と利用者とを対応付けた予約情報を作成して予約情報格納部22に格納する機能を有する。また、予約が完了したことを伝える予約完了情報を作成し、表示処理部16を介して表示部11に表示させる機能を有していてもよい。
予約情報格納部22は、予約処理部21によって予約処理されたサービスや物品と利用者とを対応付けた予約情報を格納する機能を有する。たとえば、利用者を一意に識別することができる利用者IDと、利用者が予約したサービスや物品(選択情報)とを対応付けて格納する。
ここで、このような構成を有する情報提供装置の予約処理の手順について、図27のフローチャートを参照しながら説明する。最初の状態では、表示部11には、表示処理部16によって表示情報格納部14Eから抽出された予約状況情報が一覧表示されている状態にある(ステップS51)。その後、選択情報判定処理部20は、利用者インタフェース部19を介した予約状況情報の選択処理が行われたか否かを判定する(ステップS52)。つまり、情報提供装置10Eを閲覧して、その中から購入予約を行いたいと考えている人(以下、利用者という)が、利用者インタフェース部19を介して一覧表示されている予約状況情報中から1つの予約状況情報を選択するまで待ち状態となる(ステップS52でNoの場合)。利用者によって予約状況情報が選択されると(ステップS52でYesの場合)、選択情報判定処理部20は、その選択された予約状況情報の内容、すなわち選択情報を特定し(ステップS53)、予約処理部21は、選択情報の予約処理を行う(ステップS54)。そして、予約処理部21は、選択情報とこの選択情報を予約した利用者とを対応付けた予約情報を作成し(ステップS55)、予約情報格納部22に格納して、情報提供装置10Eの予約処理が終了する。
つぎに、本実施例5を列車の予約に適用した場合の具体例について説明する。図28は、実施例5の情報提供装置を用いた列車予約システムの構成例を模式的に示す図である。この列車予約システムは、列車の空席の有無に関する座席情報と予約を管理する予約情報管理装置50と、座席情報を表示する情報提供装置10E1と、予約に基づいて利用者の改札と検札をそれぞれ行う改札装置60Aと検札装置60Bとがネットワーク150を介して相互に接続されている。また、予約を行う利用者が情報提供装置10E1を介して予約するための利用者予約端末110がこれらとは別に設けられている。
図29は、予約情報管理装置の機能構成を模式的に示すブロック図である。この予約情報管理装置50は、ネットワーク150に接続される他の装置と通信を行う通信部51と、列車の予約状況を示す座席情報を格納する表示情報格納部14Eと、情報提供装置10E1からの選択情報について予約処理を行う予約処理部21と、予約処理部21によって生成された予約情報を格納する予約情報格納部22と、改札装置60Aまたは検札装置60Bからの問合せを受けると利用者の予約確認を行う予約確認部52と、を備えて構成される。なお、上述した図26の情報提供装置10Eと同一の構成要素には同一の符号を付してその説明を省略している。
図30は、予約情報格納部に格納される予約情報の一例を示す図である。この予約情報は、利用者を一意に識別する利用者IDと、利用者によって予約された列車に関する情報(通常、発行されたチケットに記載される内容)である予約内容とが関連付けされている。
図31は、利用者予約端末の機能構成を模式的に示すブロック図である。この利用者予約端末110は、赤外線−超音波指示器からなる場合を例示している。この赤外線−超音波指示器は、一般的にソニックポインタとして知られるものであり、棒状の本体の両端部のそれぞれに赤外線と超音波の発信手段を設けて、赤外線と超音波を表示装置の任意の位置に向けて同時に送信するものである。この利用者予約端末110は、赤外線と超音波を発信する赤外線−超音波発信部111と、利用者を一意に識別する利用者IDを格納する利用者情報記憶部112と、表示部11上で選択した座席情報の予約の決定処理を行う予約部113と、予約の決定処理時に利用者IDを所定の無線通信方式で送信する無線通信部114と、これらの各処理部を制御する制御部115と、を備えて構成される。
図32は、情報提供装置の機能構成を模式的に示すブロック図である。この情報提供装置10E1は、ネットワーク150を介して他の装置との間で通信を行う通信部23と、座席情報を表示する表示部11と、通信部23を介して予約情報管理装置50から送られる座席情報を表示部11に表示させる表示処理部16と、利用者予約端末110からの赤外線と超音波を受信する赤外線−超音波受信部20Aと、利用者予約端末110で選択された表示部11上の位置を演算する選択位置演算部20Bと、選択位置演算部20Bによって求められた位置と表示部11に表示された内容とを対応付けて利用者の選択した選択情報を特定する選択処理部20Cと、所定の無線通信方式で無線通信を行う無線通信部19Eと、これらの各処理部を制御する制御部17と、を備えて構成される。なお、以下では、上述した図26の情報提供装置10Eと同一の構成要素には同一の符号を付してその詳細な説明を省略している。
赤外線−超音波受信部20Aは、表示部11の表示面側の周囲に複数設けられ、利用者予約端末110から発射された赤外線と超音波とを受信し、受信したことを示す信号を選択位置演算部20Bに出力する。
選択位置演算部20Bは、赤外線と超音波の赤外線−超音波受信部20Aへの到達時間の差から、利用者予約端末110と表示部11との間の距離を測定し、複数の赤外線−超音波受信部20Aによる測定結果とそれらの情報提供装置10E1上での設置位置とから利用者予約端末110が指し示した表示部11上での位置(座標)を演算する機能を有する。
選択処理部20Cは、選択位置演算部20Bで演算された利用者予約端末110が指し示した表示部11上の位置に表示されていた座席情報を特定し、その座席情報の予約がなされた場合に、通信部23を介して予約情報管理装置50に、その利用者の利用者IDとともに予約を希望する座席情報を送信する機能を有する。なお、利用者による座席情報の予約は、たとえば座席情報を選択したときに同時に利用者IDを送信するようにしているので、無線通信部19Eを介して利用者IDを検出したときに予約を希望しているものと判断する。
無線通信部19Eは、所定の無線通信方式で利用者予約端末110と無線通信を行う機能を有する。たとえば、利用者予約端末110が、座席情報を選択して予約したときに送信される利用者IDを受信する。
図33は、改札装置の機能構成を模式的に示すブロック図である。この改札装置60Aは、駅のホームへの入退場をチェックするために設けられるもので、ネットワーク150に接続される他の装置と通信を行う通信部61と、利用者予約端末110から送信される利用者IDを読取る利用者ID読取部62と、利用者ID読取部62によって読取られた利用者の改札処理を行う改札処理部63と、これらの各処理部を制御する制御部64と、を備えて構成される。
利用者ID読取部62は、利用者が改札を通るときに利用者予約端末110の無線通信部114から発信される利用者IDを読取る機能を有する。
改札処理部63は、利用者ID読取部62によって読取られた利用者IDを有する利用者が改札可能か否かを予約情報管理装置50に問合せを行い、その結果に基づいて利用者を駅構内へと通すか否かの処理を行う。つまり、予約情報管理装置50の予約情報中に、利用者ID読取部62によって読取られた利用者IDが存在する場合には、利用者は改札を通ることができ、利用者IDが存在しない場合には、利用者は改札を通ることができない。
なお、図示を省略するが、列車内での検札も、改札装置60Aと同様にネットワーク150を介して予約情報管理装置50に問い合わせることによって利用者の検札を行うことが可能である。
このような列車予約システムにおける動作について説明する。まず、利用者は、利用者予約端末110で情報提供装置10E1上に表示されている所望の列車を選択し予約する。この予約時に、利用者予約端末110からは利用者IDが情報提供装置10E1上に送信される。情報提供装置10E1では利用者予約端末110で指示された位置に対応する列車を特定し、その列車と利用者IDとを予約情報管理装置50に送信する。予約情報管理装置50では、予約可能か否かを判定した後、予約可能である場合にはその列車と利用者IDとを対応付けた予約情報を作成して予約情報格納部22に格納する。もし、予約不可能の場合には、情報提供装置10E1にその旨の表示を利用者に対して表示させるなどの処理を行う。
その後、予約が終了した利用者は、駅の改札を通る際に利用者予約端末110で利用者IDを改札装置60Aに向けて送信する。改札装置60Aは、その利用者IDを読取って予約情報管理装置50にその利用者が改札可能か否かを問い合わせる。予約情報管理装置50は、改札装置60Aから受け取った利用者IDが予約情報格納部22に存在する場合には改札可能の応答を返し、利用者IDが予約情報格納部22に存在しない場合には改札不可能の応答を返す。改札装置60Aは、予約情報管理装置50からの応答にしたがって、利用者を改札させる。
また、列車に乗車後の利用者は、車掌などの車内乗務員の有する検札装置60Bに向けて、利用者予約端末110から利用者IDを送信する。検札装置60Bは、その利用者IDを読取って予約情報管理装置50にその利用者が予約した利用者であるか否かを問い合わせる。予約情報管理装置50は、検札装置60Bから受け取った利用者IDが予約情報格納部22に存在する場合には予約した利用者である旨の応答を返し、利用者IDが予約情報格納部22に存在しない場合には予約した利用者でない旨の応答を返す。検札装置60Bは、予約情報管理装置50からの応答にしたがって車内乗務員にその結果を通知し、車内乗務員はその結果にしたがって、利用客に対する処理を行う。
上述した情報提供装置10E1を用いた列車予約システムの例では、利用者が赤外線−超音波指示器からなる利用者予約端末110を用いて、一覧表示された列車の中から一つの列車を選択する場合を説明した。しかし、実際には、さらに詳細な条件で列車などの予約を行いたい場合も生じ得る。そこで、上記した列車予約システムにおける情報提供装置10E1の別の構成例について以下に説明する。なお、この場合における情報提供装置10E2の機能構成は図26または図32と同一であるものとする。
図34は、上記列車予約システムにおける情報提供装置の表示部と利用者インタフェース部の他の構成例を示す図である。この情報提供装置10E2は、その本体の正面に表示部11と、操作パネル19Aが設けられる構成を有している。この表示部11は、不特定多数の人が閲覧可能なように大きく表示される共通利用一覧表示領域215と、操作パネル19Aで操作して予約を行う個人用に小さく表示される個別利用表示領域216とから構成される。個別利用表示領域216は1つだけでなく複数設けることができる。
操作パネル19Aは、利用者インタフェース部19であり、個別利用表示領域216に対応して設けられており、個別利用表示領域216に表示されている内容に関して利用者から入力を受け付ける処理を行う。したがって、この例では、利用者インタフェース部19は、表示部11の共通利用一覧表示領域215に対する操作は行われず、個別利用表示領域216に対する操作が行われることになる。この操作パネル19Aは、たとえば方向キーや数字キーなどから構成される。
表示情報格納部14Eは、列車についての座席情報について、上述した図28〜図33の例よりも詳細な内容を有している。たとえば、座席情報は、列車名、各乗車区間における座席種類ごとの空席情報、列車名を識別する列車識別情報などを含んで構成される。
表示処理部16は、表示部11内の共通利用一覧表示領域215と個別利用表示領域216の双方に対して表示情報格納部14Eから抽出した表示情報を表示させる機能を有している。より具体的には、利用者が利用していない場合には、共通利用一覧表示領域215と個別利用表示領域216に同じ内容の座席情報を表示させる。また、利用者が個別利用表示領域216を利用している場合には、利用者が選択した座席情報の詳細情報を選択情報判定処理部20によって特定し、その詳細情報を個別利用表示領域216に表示させる処理を行う。
ここで、このような情報提供装置10E2の予約処理の手順について図35のフローチャートを参照しながら説明する。まず、表示部11の共通利用一覧表示領域215に表示されている座席情報から希望する列車を記憶した利用者によって、操作パネル19Aからその列車が選択される。この選択は、たとえば各列車に列車識別情報として一意に定まる数字を付しておき、操作パネル19Aからその数字を入力することによって行われる。選択情報判定処理部20は、たとえば入力された列車識別情報を示す数字から、利用者によって選択された選択情報を特定する(ステップS71)。その後、表示処理部16は、選択情報に関する詳細情報を表示情報格納部14Eから抽出して、入力が行われた操作パネル19Aに対応する個別利用表示領域216に表示させる処理を行う(ステップS72)。このとき、共通利用一覧表示領域215で選択したことを示す囲みや印などのマーキング表示は、個別利用表示領域216に表示させた時点で消去させるようにする。
その後、個別利用表示領域216に表示された列車の詳細情報を閲覧しながら利用者によって予約の決定が行われると、予約処理部21によるその列車の予約処理が行われる(ステップS73)。選択情報判定処理部20は、たとえば、利用者IDの入力によって、利用者による予約の決定と判断し、予約処理の実行を開始する。そして、予約処理部21は、利用者とその選択情報とを対応付けた予約情報を作成し(ステップS74)、予約情報格納部22に格納して予約処理が終了する。なお、予約処理の成否の有無を個別利用表示領域216に表示させるようにしてもよい。
なお、ここでは、予約情報管理装置50側で利用者IDと列車識別情報とを対応付けた予約情報を管理するようにして、利用者側には列車の予約処理についての情報が渡されていないが、利用者情報記憶媒体100の利用者情報記憶部101に、予約した列車の情報を記憶させるようにしてもよいし、従来どおりに切符を発券するようにしてもよい。また、ステップS74での利用者IDの入力は、生体認証を用いることも可能である。さらに、この列車予約システムにおける決済処理は、プリペイドやクレジットなどの従来の方式で処理するものとする。
また、この図34の例では、利用者インタフェース部19として、方向キーや数字キーからなる操作パネル19Aを設ける場合を説明したが、操作パネル19Aの代わりに個人利用表示領域の部分をタッチパネルで構成するようにしてもよい。
さらに、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistants)、ノート型のパーソナルコンピュータなどの携帯情報通信端末が、図28に示されるネットワーク150と接続可能な構成とし、情報提供装置10E1の個別利用表示領域216に表示される画面をそれぞれの携帯情報通信端末に表示させ、携帯情報通信端末から列車の詳細な予約を行うように構成してもよい。
また、情報提供装置10E1で複数の利用者が同時に処理を行う際には、利用者ごとに現在の選択位置を示すポインタを用意してもよい。この場合に、図11〜図21に示したように、利用者ごとにポインタの色や形、大きさを変えることができる。さらに、複数人分のポインタをまとめて処理するようにしてもよい。たとえば、多数の仲間同士で同じ列車の予約をするときに、乗車する列車を複数人分のポインタで操作することで、一括した選択処理を行うことができる。また、それぞれの利用者によって選択されたものが識別できるように、色を変えたり、選択したことを示す模様を利用者ごとに変化させたりすることもできる。
さらに、上述した例では、情報提供装置10Eを列車予約システムに使用する場合を説明したが、これに限られるものではなく、飛行機や船舶などの他の乗り物のほか、コンサートなどのサービスや商品などの物の予約を行うシステムに対して提供することができる。
この実施例5によれば、情報提供装置10Eに一覧表示された予約状況情報から、利用者の所望するものを選択することで、サービスや物品の予約を行うことができるという効果を有する。これにより、たとえば、一覧表示された予約状況情報から所望のものを覚えておいて、別の券売所で覚えておいたサービスや物品の情報を入力などする必要があった従来のサービスや物品の予約方法に比べて、利用者の負担を軽減することができるという効果を有する。また、大きな画面を利用者ごとに分割する方式では、折角の大画面もたくさんの利用者の間で分割されると一人当たりの利用面積が小さくなってしまい利用しづらいという問題があったが、この実施例5によれば、そのような問題もない。
この実施例6では、表示情報を表示部に表示させるだけでなく、利用者によって選択された表示情報を所定の位置に移動させる情報提供装置について説明する。図36は、本発明にかかる情報提供装置の実施例6の機能構成を模式的に示すブロック図である。この情報提供装置10Fは、表示部11、表示情報格納部14、表示処理部16F、利用者インタフェース部19、選択情報判定処理部20および制御部17を備えて構成される。なお、以下では、上述した実施例1〜5の情報提供装置10A〜10Eと同一の構成要素には同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
表示処理部16Fは、表示情報格納部14に格納されている表示情報を表示部11に表示させるだけでなく、選択情報判定処理部20によって選択された表示情報を、表示部11上の所定の位置に移動させて表示させる選択情報移動処理機能161をさらに備えている。
以下に、この実施例6の情報提供装置における表示情報の移動処理について説明する。図37は、情報提供装置の表示部に表示された表示情報の移動処理の一例を説明するための図である。この情報提供装置10Fは、その本体に表示部11と操作パネル19aが設けられている。また、平均身長を有する利用者200a,200bが触ることができる表示部11の下部の領域には、タッチパネル19bが設けられている。また、表示部11には複数の表示情報230a〜230dが表示されているものとする。
今、利用者200aが、操作パネル19a、タッチパネル19bまたは図示しないリモコンや赤外線−超音波指示器などの利用者インタフェース部19を介して表示部11の上部側に表示されている表示情報230aを選択し、自身の目の前に移動させるように指示すると、選択情報判定処理部20は、利用者インタフェース部19を介して選択された表示部11上の表示情報230aを特定し、表示処理部16Fの選択情報移動処理機能161は、その特定された表示情報230aを利用者200aによって指示された表示部11中の位置に移動させて表示させる。このとき、選択した表示情報230aを移動させたことによって他の表示情報と重なる場合には、他の表示情報は別の位置に移動される。そして、利用者200aは、この表示情報230aを自身の目の前で閲覧することが可能となる。また、この表示情報230aに関しての編集を、操作パネル19aやタッチパネル19bなどで行うことが可能となる。
なお、上述した例では、タッチパネル19bを用いる場合を例示したが、利用者が指している位置を認識することができればよいので、MIMIO(商品名)のように電波を利用して利用者が表示部11上の触れている位置を取得する手段を用いてもよいし、JESTERTEC(商品名)のように利用者が手で指し示すことで表示部11上の指している位置を認識する手段を用いてもよい。
この実施例6によれば、たとえば表示部11上の高い位置に掲示されていて読みにくい表示情報230を利用者の読み易い位置まで移動させることができるという効果を有する。また、表示情報230を移動させることができるので、利用者には見辛いような表示部11上の高さにでも表示情報230を表示させることができ、表示部11の画面全体を有効に利用することができるという効果も有する。
この実施例7では、表示部に表示される表示情報に音データが含まれる場合に、表示情報を見ながら実際にその音データを利用者が聴くことができる情報提供装置について説明する。以下では、音楽作品を店舗に設置された情報提供装置で紹介し、その音楽作品に関する音楽データを利用者の所持する携帯情報通信端末で聴取することが可能な情報提供システムを例に挙げて説明する。
図38は、本発明にかかる情報提供装置の実施例7の機能構成を模式的に示すブロック図である。この情報提供装置10Gは、表示部11、表示情報格納部14G、表示処理部16、音楽情報格納部24、無線通信部25、データ通信処理部26および制御部17を備えて構成される。なお、以下では、上述した実施例1〜6と同一の構成要素には同一の符号を付してその詳細な説明は省略し、異なる部分のみを説明する。
表示情報格納部14Gには、表示部11で紹介する音楽作品に関する表示情報が格納される。たとえば、表示情報には、紹介する音楽作品に関係する画像やタイトル名、アーティスト名、値段、曲名などの情報が含まれる。
音楽情報格納部24には、表示情報格納部14Gに格納される音楽作品の聴取可能な音楽データと、表示部11に表示される音楽作品の一覧を示す配信リストとを含んで構成される。この配信リストは、たとえば、音楽データのタイトル名などの音楽データを識別する音楽データ識別情報が、その保存位置を示すURL(Uniform Resource Locator)とリンクがはられるように構成されているものとする。
無線通信部25は、情報提供装置10Gの設置場所付近を通る不特定の人の有する携帯情報通信端末と所定の無線通信方式で無線通信を行う機能を有する。この例では、無線通信部25は、無線LAN(Local Area Network)における無線基地局の役割を有するものとする。
データ通信処理部26は、無線通信部25を介して利用者との間で行われる通信の処理を行う機能を有する。具体的には、リクエストされた音楽データをその利用者の携帯情報通信端末に送信する機能を有する。
図39は、利用者の有する携帯情報通信端末の機能構成を模式的に示すブロック図である。この携帯情報通信端末130は、情報提供装置10Gと所定の無線通信方式で無線通信を行う無線通信部131と、無線通信部131を介して他の装置から受信した情報を閲覧するための処理を行う情報閲覧処理部132と、情報閲覧処理部132によって処理された情報を表示する表示部133と、無線通信部131を介して送られてきた音楽データを再生する音楽再生部134と、これらの各処理部を制御する制御部135と、を備えて構成される。
つぎに、情報提供装置で表示される音楽情報を携帯情報通信端末で聴取する場合の動作処理手順を図40のフローチャートを参照しながら説明する。情報提供装置10Gの表示部11には、複数の音楽作品の表示情報が表示されているものとする。利用者が情報提供装置10Gの無線通信部25の無線通信エリアに入ると、携帯情報通信端末130の無線通信部131は、情報提供装置10Gの無線通信部25からの無線信号を受信して、情報提供装置10Gと無線通信可能なことを検知する。利用者によって無線接続が指示されると、携帯情報通信端末130の無線通信部131は情報提供装置10Gと無線接続する(ステップS91)。携帯情報通信端末130と無線接続された情報提供装置10Gのデータ通信処理部26は、音楽情報格納部24に格納されている配信リストを、無線通信部25を介して携帯情報通信端末に送信する(ステップS92)。
携帯情報通信端末130の情報閲覧処理部132は、受信した配信リストを表示部133に表示する(ステップS93)。利用者は、この配信リストの中から自分の好みに合わせて音楽データを選択すると(ステップS94)、情報閲覧処理部132がその音楽データに対応付けられたURLへとアクセスする。そして、情報提供装置10Gのデータ通信処理部26が、選択された音楽データを音楽情報格納部24から抽出して、携帯情報通信端末130へ抽出した音楽データの配信を行う(ステップS95)。この音楽データの配信は、音楽データを携帯情報通信端末130にダウンロードさせる形式でもよいし、常に再生されている状態の音楽データをストリーミング形式で携帯情報通信端末130に配信する形式でもよい。携帯情報通信端末130では、音楽データを受信すると(ステップS96)、音楽再生部134で受信した音楽を再生する(ステップS97)。以上によって、情報提供装置10Gの利用者への音楽データの配信処理が終了する。
なお、上述した説明では、所定の位置に格納されている音楽データにアクセスして、ダウンロード形式またはストリーミング形式でユーザに提供する場合を示したが、ラジオのように配信リストに掲載されている複数の音楽データをそれぞれ別々の複数の周波数にのせて配信するようにしてもよい。この場合には、情報提供装置10Gの音楽情報格納部24の配信リストには、音楽データとその音楽データがのせられている周波数とが対応付けされて格納されており、情報提供装置10Gは複数の音楽データを異なる周波数にのせて送信する音楽送信部をさらに備える構成となる。また、携帯情報通信端末130は、周波数にのせられた音楽データを抽出するための周波数切換部をさらに備え、周波数切換部で抽出した音楽データを音楽再生部で再生する構成となる。
また、上述した説明では、音楽データの配信の例を挙げたが、これに限られるものではなく、音データを配信することができるものであれば本実施例7を適用することができる。たとえば、情報提供装置10Gの表示部11が複数の表示領域に区切られて、それぞれの表示領域には異なる放送番組が放映されている場合、または複数存在する表示部11のそれぞれに異なる放送番組が放映されている場合に、それぞれの放送番組での音声データを、上記の方法によって利用者の携帯情報通信端末に送信することもできる。
この実施例7によれば、情報提供装置10Gにおける音声出力が1つの場合でも、その音声出力を用いて音データを出力するのではなく、利用者の有する携帯情報通信端末130で音データが保存されている場所にアクセスすることで、複数の人が同時に表示部11に表示されている表示情報に対応する音データを聴取することが可能となるという効果を有する。また、利用者は、自分の聞きたい音データだけを聴取することができ、他の表示領域に表示されている表示情報の音データと重なることがないという効果も有する。また、画面は携帯情報通信端末130の表示部133よりも大きな大画面で見ることができ、音データだけは手元で聞くこともできるという効果を有する。
この実施例8では、多数の人が集合する場所に設置される情報提供装置において、多数の人の中で共通する内容の情報を優先的に表示部に表示させる情報提供装置について説明する。なお、以下では、大学構内における掲示板に、この情報提供装置を適用した場合を例に挙げて説明するが、これに限定されるものではない。また、この場合、利用者は、利用者を識別する利用者IDが記憶されたRFIDからなる利用者情報記憶媒体を所持しているものとする。
図41は、この発明にかかる情報提供装置の実施例8の機能構成を模式的に示すブロック図である。この情報提供装置10Hは、表示部11、利用者情報読取部13、表示情報格納部14、表示処理部16H、登録情報格納部27、登録内容別利用者数計測部28および制御部17を備えて構成される。なお、以下では、上述した実施例1〜7と同一の構成要素には同一の符号を付してその詳細な説明は省略し、異なる部分のみを説明する。
表示情報格納部14には、情報提供装置10Hで表示する表示情報が格納されるが、この例では、大学構内の掲示板の場合を例示しているので、表示情報として、授業の休講情報やテスト情報、レポート情報、アルバイト募集案内情報、サークル情報などを例に挙げることができる。
利用者情報読取部13は、情報提供装置10Hから所定の範囲内に存在する利用者の保持する利用者情報記憶媒体から利用者IDを読込む機能を有する。そのため、この例では、利用者の保持する利用者記憶媒体はRFIDなどの、利用者情報読取部13から空間的に離れた位置においても利用者情報読取部13による利用者情報の読取りが可能なものによって構成されるものとする。
登録情報格納部27は、情報提供装置10Hの利用者に関する登録情報が格納される。たとえば、利用者は、図1−2で示したような利用者情報記憶媒体100を保持し、この利用者情報記憶媒体100の利用者情報記憶部101には、利用者を一意に識別する利用者IDが格納されているものとすると、利用者IDに対して、履修授業や所属サークル、アルバイト希望の有無などの各登録内容を関連付けて格納したものが登録情報となる。
登録内容別利用者数計測部28は、情報提供装置10Hから所定の範囲内に存在する全ての利用者についての登録情報を用いて、登録内容ごとにその登録者数が何人いるかを計測する機能を有する。なお、登録内容別利用者数計測部28は、利用者情報読取部13で読取られた利用者IDを用いて抽出した利用者の登録情報を利用して、登録内容別の利用者数を計測する。
表示処理部16Hは、表示部11に表示情報を表示する機能を有するが、情報提供装置10Hから所定の範囲に利用者が存在する場合には、登録内容別利用者数計測部28によって計測された登録内容別の利用者数が最も多い登録情報から順に所定の基準にしたがってレイアウトを行い、表示部11に表示する機能を有する。たとえば、利用者数が最も多い登録情報から順に所定の数の登録情報のみを表示部11に表示させるようにしたり、登録情報の利用者数に応じて表示部11に表示させる領域や大きさを変化させたりして、表示部11に表示させる処理を行う。
つぎに、このような情報提供装置における情報表示処理の手順について図42のフローチャートを参照しながら説明する。なお、利用者は、前もって登録情報を登録情報格納部27に格納しているものとする。また、情報提供装置10Hから所定の範囲内に利用者がまったく存在しない場合には、表示処理部16Hは、表示情報格納部14中の最新の情報を含む所定の数の情報を表示部11に表示させているものとする。まず、利用者情報読取部13は、無線読取りが可能な範囲に存在する利用者のRFIDからなる利用者情報記憶媒体から利用者IDを読み出す(ステップS111)。ついで、登録内容別利用者数計測部28は、それぞれの利用者IDの登録情報を登録情報格納部27から参照し、登録内容ごとの登録者数を計測する(ステップS112)。その後、表示処理部16Hは、登録内容別利用者数計測部28によって計測された登録者数に応じて、登録内容のレイアウトを行い、表示部11に表示させる(ステップS113)。以上により、利用者の共通する内容に応じた表示処理が終了する。
なお、部屋などの閉じた空間に情報提供装置10Hが設置されている場合には、その閉じた空間の出入口に利用者情報読取部13を設けて、入退室する利用者の利用者IDを読取って、閉じた空間内に誰が居るのかを認識するようにしてもよい。
この実施例8によれば、情報提供装置10Hを閲覧している利用者に関連度の高い情報を表示部11に優先的に表示することができるという効果を有する。また、その場に居る利用者の好みの共通した内容が表示情報として表示されるので、表示情報の利用者によって閲覧される確率を高めることができるという効果も有する。
この実施例9では、情報提供装置の周囲に存在する利用者による投票(リクエストの有無)によって表示する内容を決定する情報提供装置について説明する。図43は、本発明にかかる情報提供装置の実施例9の機能構成を模式的に示すブロック図である。この情報提供装置10Iは、表示部11、表示情報格納部14I、表示処理部16I、無線通信部25、データ通信処理部26、リクエスト集計部29および制御部17と、を備えて構成される。なお、以下では、上述した実施例1〜8の情報提供装置10A〜10Hと同一の構成要素には同一の符号を付してその詳細な説明は省略し、異なる部分のみを説明する。
表示情報格納部14Iには、表示部11に表示する複数の映像データ(画像・映像データ)と、表示可能な映像データのリストである映像コンテンツリストと、を含む表示情報が格納される。
データ通信処理部26は、無線通信部25を介して利用者との間で行われる通信の処理を行う機能を有し、この実施例9では、利用者の所持する携帯情報通信端末に映像コンテンツリストを送信したり、リクエストの受信処理をしたりする機能を有する。
リクエスト集計部29は、携帯情報通信端末から受け取った映像コンテンツリストから選択される映像データのリクエストを集計して、リクエストの順位を映像データに関連付けして表示処理部16Iに出力する機能を有する。
表示処理部16Iは、表示情報格納部14Iに格納されている映像データを表示部11に表示させる機能のほかに、リクエスト集計部29からの集計結果に基づいて、映像データを表示する順番を入れ替える提示順入替機能162や、映像データを表示させる表示領域の大きさを変化させるレイアウト変更機能163をさらに有する。
なお、利用者の有する携帯情報通信端末130は、実施例7の図39において音楽再生部134を有さない点が異なるのみで、その他の機能構成は同一であるので、その説明は省略する。
つぎに、情報提供装置に表示される映像データを、その設置場所付近に存在する利用者の投票によって決定する場合の動作処理手順を図44のフローチャートを参照しながら説明する。情報提供装置10Iには、表示処理部16Iによって任意に選択される映像データが表示されているものとする。利用者が情報提供装置10Iの無線通信エリアに入ると、その携帯情報通信端末130は、情報提供装置10Iの無線通信部25からの無線信号を受信して、情報提供装置10Iと無線通信可能なことを検知し、利用者からの指示により情報提供装置10Iと無線接続する(ステップS131)。情報提供装置10Iのデータ通信処理部26は、表示情報格納部14Iに格納されている映像コンテンツリストを無線通信部25から携帯情報通信端末130に送信する(ステップS132)。
携帯情報通信端末130の情報閲覧処理部132は、受信した映像コンテンツリストを表示部133に表示する(ステップS133)。利用者は、この中から自分の見たい映像データを選択して投票すると(ステップS134)、情報閲覧処理部132がその選択結果を情報提供装置10Iに送信し、情報提供装置10Iの無線通信部25で、その選択結果が受信される(ステップS135)。その後、リクエスト集計部29は、投票締切時間が来たか否かを判定し(ステップS136)、まだ投票締切時間でない場合(ステップS136でNoの場合)には、他の利用者の携帯情報通信端末130からの投票を受信できる待ち状態を続ける。その後、投票締切時間が来ると(ステップS136でYesの場合)、リクエスト集計部29は、投票締切時間までに受信した投票結果を集計し(ステップS137)、その結果を表示処理部16Iに出力する。
情報提供装置10Iの表示処理部16Iは、映像コンテンツリストを構成する映像データごとのリクエストの数と、所定の映像データの表示規則に基づいて、映像データを表示する(ステップS138)。たとえば、表示部11全体を使って、1つのデータを順番に表示するように設定されている場合には、表示処理部16Iの提示順入換機能162は、リクエストの多い順から先に映像データを所定の時間表示したり、リクエストの数に応じて表示時間を短くしたりする。また、たとえば、表示部11を映像コンテンツリスト中の映像データと同数の表示領域に分割して、映像データを表示するように設定されている場合には、表示処理部16Iのレイアウト変更機能163は、リクエスト数に応じて映像データを表示する表示領域の大きさを変化させて表示する。図45は、表示処理部のレイアウト変更機能による映像データの表示方法の一例を示す図である。この図45に示されるように、表示処理部16Iのレイアウト変更機能163は、表示部11を1つの大きい表示領域217と複数の小さい表示領域218に分割して、リクエストの最も多かった映像データを大きい表示領域217に表示し、残りの映像データを小さい表示領域218に表示することも可能である。以上により、利用者の投票によって表示する映像データを決定する処理が終了する。なお、以上において、リクエストのあったものはすべて表示するようにしてもいいし、閾値を設けてある一定数以上の投票があったものを表示するようにしてもよい。また、リクエストがないコンテンツも含めてすべて表示(順番等やレイアウト等が変わるのみ)するようにしてもいいし、リクエストがないものは表示しないようにしてもよい。
なお、上述した説明は一例であり、映像コンテンツリストを表示部11上に表示することもできる。この場合、たとえば、映像コンテンツリスト内のリクエストの集計結果から、映像データを表示する順番やその映像データを表示する時刻などの項目を表示部11上に表示させるようにしてもよい。また、リクエストを受け付けている時間中でもリクエスト集計部29がリクエストの集計を行って、表示部11に現在のリクエストの投票数を表示させるようにしてもよい。さらに、現在表示されている映像データが終了すると、その間に集計されたリクエストのうち最も投票数の多かった映像データのみを表示部11に表示させるようにしてもよい。また、画像コンテンツをスライドシューのように表示するシステムにも同様に適用できる。
この実施例9によれば、情報提供装置10Iが設置されている場所に居る人によってなされた投票(リクエスト)のうち、リクエストの多いものを優先して表示させるようにしたので、その場所に居るより多くの人を満足させるコンテンツを優先的に表示することができるという効果を有する。その結果、その場所に居る多数の人に興味がないコンテンツを表示させてしまうことを防ぐことができる。
この実施例10では、スーパーやデパート、本屋、図書館などで商品を求める利用者が、自身で購入するまたは借りる予定の商品の位置を知ることができる情報提供装置を用いた情報提供システムについて説明する。なお、以下では、この情報提供システムをスーパーに適用した場合を例に挙げて説明するが、これに限定されるものではなく、デパートや通常の商店、図書館などにも適用することができる。
図46は、本発明にかかる情報提供システムの機能構成を模式的に示すブロック図である。この情報提供システムは、スーパーの店舗で扱う商品を管理する商品管理サーバ70と、店舗に設置される情報提供装置10Jと、利用者の使用するパーソナルコンピュータやインターネットへの接続機能付き携帯電話などの端末120とがネットワーク150を介して接続された構成を有している。また、利用者は、店舗に行く際に、自分を識別する利用者IDが格納された利用者情報記憶媒体100を所持しているものとする。この利用者情報記憶媒体100は、実施例1の図1−2で説明したものと同一であり、たとえばスーパーで発行されるポイントカードに、実施例1で説明したような形で利用者IDが格納される。
商品管理サーバ70は、ネットワーク150に接続される他の装置と通信を行う通信部71と、この情報提供システムを使用する店舗で扱う商品に関する情報を格納する商品情報格納部72と、利用者の買いたい商品を購入品リストとして登録する購入品リスト登録処理部73と、購入品リスト登録処理部73で生成された購入品リストを格納する購入品リスト格納部74と、これらの各処理部を制御する制御部75と、を備えて構成される。
商品情報格納部72は、店舗で扱っている商品についての数量や値段、サイズ、その売り場を含む商品情報として管理する機能を有する。商品情報中の売り場情報は、後述する店舗のフロアマップに付された番地情報にしたがって入力が行われるものとする。なお、この情報提供システムが複数の店舗で使用される場合には、店舗ごとに商品情報が作成される。
購入品リスト登録処理部73は、ネットワーク150に接続された利用者の端末120から、利用者が購入したいと考えている商品の登録処理を行う機能を有する。たとえば、利用者の端末120に、店舗で扱っている商品を商品情報格納部72内の商品情報から抽出してWebブラウザで表示させる処理を行ったり、そのWebブラウザ上で選択された商品を購入品リストとして購入品リスト格納部74に登録する処理を行ったりする。
購入品リスト格納部74は、利用者が購入したいとして選択して登録処理を行った商品を、その利用者の利用者IDと対応付けた購入品リストとして格納する機能を有する。
情報提供装置10Jは、表示部11、利用者情報読取部13、表示情報格納部14J、表示処理部16、通信部23、購入品リスト読込部30および制御部17を備えて構成される。なお、以下では、上述した実施例1〜9の情報提供装置10A〜10Iと同一の構成要素には同一の符号を付してその詳細な説明は省略し、異なる部分のみを説明する。
表示情報格納部14Jには、情報提供装置10Jが設置される店舗のフロアマップと、このフロアマップ上の位置を識別するための番地情報と、を含む表示情報が格納されている。
購入品リスト読込部30は、利用者情報読取部13によって読取られた利用者IDの購入品リストを商品管理サーバ70の購入品リスト格納部74から取得する機能を有する。取得した購入品リストは、表示処理部16に渡される。
表示処理部16は、利用者情報読取部13によって利用者IDが読取られていない通常の状態では、表示情報格納部14Jに格納されるフロアマップを表示部11に表示し、利用者情報読取部13によって利用者IDが読取られた場合には、購入品リスト読込部30で取得された購入品リスト中の商品の位置をフロアマップ上にマッピングしてその位置をマーキングし、表示部11に表示する機能を有する。なお、マッピングは、購入品リストに含まれる商品の売り場と、表示情報のフロアマップの番地情報とを対応付けることによって行われる。
ここで、この情報提供システムにおける商品位置の提示処理について図47のフローチャートを参照しながら説明する。利用者は、店舗に出かける前に予め端末120から商品管理サーバ70にアクセスして、買いたい商品をリストにして送付し(ステップS151)、商品管理サーバ70の購入品リスト登録処理部73は、そのリストに利用者IDを付して購入品リストとして購入品リスト格納部74に登録しておく(ステップS152)。
その後、利用者が店舗に移動して、情報提供装置10Jの設置場所で利用者情報記憶媒体100を所定の位置にかざすと(ステップS161)、情報提供装置10Jの利用者情報読取部13は利用者情報記憶媒体100中から利用者IDを読取る(ステップS162)。購入品リスト読込部30は、読取った利用者IDを有する購入品リストの送付を商品管理サーバ70に要求する(ステップS163)。商品管理サーバ70は、購入品リスト格納部74から要求された利用者IDを有する購入品リストを検索して、その結果を情報提供装置10Jに送信する(ステップS164)。情報提供装置10Jの購入品リスト読込部30は購入品リストを取得すると(ステップS165)、表示処理部16に渡し、表示処理部16は表示情報格納部14Jのフロアマップと購入品リスト内の利用者の買いたいものの商品位置とを重畳させて表示部11に表示させる(ステップS166)。以上で、情報提供システムにおける商品位置の提示処理が終了する。
なお、上述した例では、情報提供装置10Jは、商品位置の提示機能しか有さない場合を例示したが、実施例2で説明したように、他の処理を実行することができるように付随情報生成部を複数設け、複数の処理に対応したメニュー画面を表示させるようにしてもよい。また、フロアマップに商品位置を重ね合わせる際に、その商品に関する情報を付加情報として付加して表示させたり、その付加情報を利用者からの指示によって商品管理サーバ70の商品情報格納部72から抽出して表示させたりしてもよい。さらに、POS(Point-Of-Sale)と連動して、買ったものはリストから消えるようにして、ショッピング後に買い忘れをチェックできるようにしてもよい。
この実施例10によれば、店舗や図書館など商品が多数配置されている場所において、予め利用者が登録しておいた買いたい商品や借りたい商品が配置されている場所を、その利用者がその場所に移動したときに、その場所のフロア案内を表示している情報提供装置10Jに重ねて表示するようにしたので、利用者は、目的とする商品の位置を迷うことなく知ることができるという効果を有する。また、店舗や図書館など商品が多数配置されている場所を地図表示にして電子化することで、タイムセールスなどのリアルタイムな情報を表示することもできる。
この実施例11では、投票が可能な情報提供装置について説明する。ここでは、選挙時に使用される情報提供装置を例に挙げて説明する。図48は、本発明にかかる情報提供装置の実施例11の機能構成を模式的に示すブロック図であり、図49は、情報提供装置の表示部の構成例を示す図である。この情報提供装置10Kは、表示部11、表示情報格納部14、表示処理部16、投票者情報格納部31、生体認証部32、投票計測部33および制御部17を備えて構成される。なお、以下では、上述した実施例1〜10の情報提供装置10A〜10Jと同一の構成要素には同一の符号を付してその詳細な説明は省略し、異なる部分のみを説明する。
表示処理部16は、図49に示されるように、1つの表示部11上に複数の同じ大きさの表示領域219に表示情報格納部14に格納される立候補者の氏名や党名などが記載された写真を含む表示情報を表示する機能を有する。この表示領域219の数とサイズは、選挙時の立候補者数に応じて変化する。ここでは、12個の表示領域219に分割されている例が示されている。
投票者情報格納部31は、たとえば情報提供装置10Kが設置される場所の選挙権者についての生体認証を行うための選挙権者認証情報を格納する機能を有する。
生体認証部32は、投票者を認証するとともにその投票者による投票処理を行う機能を有し、たとえば手のひら静脈認証装置などの生体認証装置によって構成される。図49に示される例では、各表示領域219に対応して生体認証部32が設けられており、投票者は、投票したいと思う表示領域219に対応する生体認証部32で生体認証処理を行うことで投票が完了する。生体認証部32は、投票者から得られた生体認証情報と、投票者情報格納部31に格納されている生体認証情報とを比較して、真の選挙権者であるか否かを判定する。このとき、生体認証部32は、既に投票を行った選挙権者の認証情報については、認証済みの印を付すことによって、同一の人間による複数回の投票を防止することができる。
投票計測部33は、生体認証部32によって、真の選挙人であることが確認された投票者による投票について、立候補者ごとに票を計測する機能を有する。なお、生体認証部32によって真の選挙人でないと確認されたものについては、票の計測を行わない。
つぎに、この情報提供装置10Kにおける投票処理の手順について図50のフローチャートを参照しながら説明する。まず、投票者によって、投票したい立候補者の表示領域219に対応して設けられた生体認証部32で生体認証が行われると(ステップS181)、生体認証部32は、生体認証部32からの生体認証情報と投票者情報格納部31の選挙権者認証情報を用いて真の選挙権者であるかの認証を行う(ステップS182)。認証の結果、真の選挙権者でない場合(ステップS183でNoの場合)には、投票計測部33はその投票を計測せずに(ステップS184)、投票処理が終了する。この場合、投票者に対して表示処理部16が無効な投票であることを表示部11に表示するようにしてもよい。
一方、真の選挙権者である場合(ステップS183でYesの場合)には、生体認証部32は、投票者情報格納部31の選挙権者認証情報の該当する選挙権者を投票済みに更新し(ステップS185)、投票計測部33はその投票者による投票を、その生体認証部32に対応する候補者に投じたものとして計測して(ステップS186)、投票処理が終了する。
この実施例11によれば、情報提供装置10Kの表示部11に表示された各候補者の表示情報を見て、その場で投票することができるという効果を有する。また、生体認証によって投票を行うので、選挙権者でない者による投票や同一人による複数回の投票などの不正な投票を防止することができるという効果も有する。
この実施例12では、実施例11のように1つの表示部に複数の表示領域を形成する場合において、1つの表示領域に表示された内容を拡大/縮小する場合、すなわち情報提供装置の表示処理部が拡大/縮小機能を備える場合について説明する。ここでは、情報提供装置が選挙などの投票における立候補者を告知するためのポスターとして用いられる場合を例に挙げて説明する。なお、この実施例12で使用される情報提供装置は、上述した実施例1〜11で示した情報提供装置10A〜10Kに対して適用することができる。
図51は、情報提供装置の正面図の一例を示すである。この情報提供装置10は、その本体の正面に表示部11が設けられ、その表示領域が同じ大きさの9つの小表示領域220(220−1〜220−9)に分割されている。これらの各小表示領域220には、表示処理部によってそれぞれ独立の情報を表示させることができるものとする。これらの各小表示領域220には、識別情報が付されており、左上の小表示領域220−1から右下の小表示領域220−9に向かって1〜9までの数字が割り振られているものとする。
また、表示部11の下部には、利用者が情報提供装置10にアクセスするための操作パネル19Aが利用者インタフェース部19として設けられている。この操作パネル19Aには、小表示領域220−1〜220−9を選択するための選択ボタン19A−1と、選択した小表示領域220−1〜220−9に対して所定の処理を実行する機能ボタン19A−2とが設けられている。選択ボタン19A−1は、この図の場合では、小表示領域220−1〜220−9の配置順に対応して配置された9つのボタンが設けられ、さらに小表示領域220−1〜220−9に付された識別情報(数字)がボタンにも付されている。また、機能ボタン19A−2は、選択した小表示領域220−1〜220−9に表示されている候補者についての公約や履歴を表示させるための「公約」ボタンや「履歴」ボタン、演説情況を映すための「演説ビデオ」ボタン、表示を拡大、縮小させるための「拡大」ボタンと、「縮小」ボタンとが設けられている。また、この操作パネル19Aは情報提供装置10に3つ用意され、3人の利用者が同時に利用することが可能となっている。なお、小表示領域220を単位として表示情報が表示されている場合には、それ以上の縮小表示はできないものとする。また、拡大処理は、複数ある操作パネル19Aのうちの1つで選択された場合には、他の操作パネル19Aは使用できないものとする。
図52−1〜図52−4は、拡大ボタンが選択された場合の拡大表示の規則の一例を示す図である。つまり、小表示領域220−1,220−2,220−4,220−5のいずれかについて拡大指示が出された場合には、表示処理部16の拡大/縮小機能は、図52−1に示されるように、小表示領域220−1,220−2,220−4,220−5を合わせて1つの中表示領域221−1として、この中表示領域221−1に選択された小表示領域220−1,220−2,220−4,220−5のいずれかの内容を拡大して表示させる。そのため、選択されなかった小表示領域220−1,220−2,220−4,220−5のいずれか3つの表示情報は、拡大機能が実行されている間は表示されないこととなる。
同様に、表示処理部16の拡大/縮小機能は、小表示領域220−3,220−6が選択された場合には、図52−2に示されるように小表示領域220−2,220−3,220−5,220−6を合わせた中表示領域221−2に選択された小表示領域220−3,220−6のいずれかの内容を拡大して表示させ、小表示領域220−7,220−8が選択された場合には、図52−3に示されるように小表示領域220−4,220−5,220−7,220−8を合わせた中表示領域221−3に選択された小表示領域220−7,220−8のいずれかの内容を拡大して表示させ、小表示領域220−9が選択された場合には、図52−4に示されるように小表示領域220−5,220−6,220−8,220−9を合わせた中表示領域221−4に選択された小表示領域220−9の内容を拡大して表示させるものとする。
また、図52−1〜図52−4に示されるように、中表示領域221が存在する状態で縮小ボタンが押されると、中表示領域221が表示部11上から消え、図51に示されるように小表示領域220のみが表示される状態に戻る。
ここで、図52−1〜図52−4に示されるように、ある利用者がある操作パネル19Aによってある小表示領域220を拡大表示させた場合において、別の利用者が他の操作パネル19Aを利用して情報提供装置10の表示内容を閲覧したい場合の表示処理について説明する。たとえば、ある利用者が小表示領域220−1を拡大表示して図52−1に示されるように中表示領域221−1を形成した状態にして情報を閲覧しているものとする。このとき、別の利用者が、中表示領域221−1の形成によってつぶされていない小表示領域220−3,220−6,220−7,220−8,220−9のうちのいずれかの拡大ボタンを除く機能ボタン19A−2を押した場合には、表示処理部16は、図52−1に示される状態で、対応する小表示領域220に機能ボタン19A−2に応じた内容を表示させる。
しかし、別の利用者が、中表示領域221−1の形成によってつぶされている小表示領域220−1,220−2,220−4,220−5のうちのいずれかの拡大ボタンを除く機能ボタン19A−2を押した場合には、表示処理部16は、他の利用者に選択されていない小表示領域220−3,220−6,220−7,220−8,220−9のいずれかに、選択されたが現在表示されていない表示情報を表示させる。図53は、表示情報の入替例を示す図である。この図53では、図52−1の状態で、別の利用者が小表示領域220−4を選択した場合の表示状態の一例を示している。ここでは、小表示領域220−4の内容を、どの利用者によっても利用されていない小表示領域220−8に表示させている。この図53において、各表示領域内の右下端に示されている数字は、その表示領域内で表示している表示情報の内容を示している。
なお、上述した例における小表示領域220を拡大して中表示領域221にする方法は一例であり、これに限定されるものではない。また、上述した例では、選挙における候補者のポスターとして情報提供装置10を利用する場合を示したが、これに限定されるものではなく、複数の商品を同時に表示させたり、テレビなどの複数のチャンネルの映像を流したりする場合などにも適用することができる。
この実施例12によれば、表示部11が複数の表示領域に分割され、それぞれの表示領域に異なる表示情報が表示されている場合において、ある表示領域を拡大表示することができるように情報提供装置10を構成したので、たとえば細かい多量の情報が含まれる詳細情報の内容を見たい場合に、その詳細情報を拡大表示してみることができるという効果を有する。また、拡大表示によってすべての小表示領域220をつぶすわけではなく、いくつかの小表示領域220を残すようにしているので、他の利用者が閲覧している他の表示領域の情報をつぶす虞がなく、複数の利用者が異なる表示情報を閲覧することができるという効果を有する。
この実施例13では、時刻によって変化する表示情報をリアルタイムで表示するための情報提供システムについて説明する。以下では、レストラン街において設置される各レストランを案内する案内表示に情報提供装置を適用した情報提供システムを例に挙げて説明するが、これに限られるものではなく、駅の出口案内や、高速道路のサービスエリアにおける道路の混雑案内などにも用いることができる。
図54は、本発明にかかる情報提供システムの実施例13の機能構成を模式的に示すブロック図である。この情報提供システムは、レストランの有する店舗サーバ80−1〜80−nと、店舗サーバ80−1〜80−nからの情報を表示する情報提供装置10Lと、が、ネットワーク150を介して接続される構成を有する。また、利用者は、実施例1の図1−2で説明したものと同一の利用者情報記憶媒体100を所持しているものとする。
情報提供装置10Lは、表示部11、表示処理部16L、利用者インタフェース部19、通信部23、データ通信処理部26、利用者情報書込部34および制御部17を備えて構成される。なお、以下では、上述した実施例1〜11の情報提供装置10A〜10Kと同一の構成要素には同一の符号を付してその詳細な説明は省略し、異なる部分のみを説明する。
表示処理部16Lは、1つの表示部11上の複数の表示領域に、ネットワーク150を介して接続される複数の店舗サーバ80−1〜80−nから受信する表示情報を表示する機能を有する。
利用者情報書込部34は、店舗側が発行する割引クーポン券などの情報を利用者の所持する利用者情報記憶媒体100の利用者情報記憶部101に書込む機能を有する。
店舗サーバ80−1〜80−nは、情報提供装置10Lと通信を行う通信部81と、店舗に関する表示情報を格納する表示情報格納部14Lと、表示情報格納部14Lにリアルタイムな表示情報を入力するリアルタイム情報登録部82と、情報提供装置10Lに表示させる内容を変更する表示情報更新処理部83と、これらの各処理部を制御する制御部84と、を備えて構成される。
通信部81は、ネットワーク150を介して接続される情報提供装置10Lとの間でデータの送受信を行う機能を有する。
表示情報格納部14Lは、情報提供装置10Lに表示するための表示情報を格納する。表示情報は、利用者が情報提供装置10Lを利用していない場合に表示する内容である店舗についての名称や主なメニュー、営業時間、定休日などを含む基本情報と、詳細な情報を希望する利用者に対して表示する内容である空席情報や、本日のおすすめメニュー、タイムサービス、数量限定メニュー、割引券情報などを含むリアルタイム情報とから構成される。概略的には、基本情報は、長期にわたって変化しない情報であり、リアルタイム情報は時刻によって変化する情報である。
リアルタイム情報登録部82は、表示情報格納部14Lに時刻によって変化するリアルタイム情報を登録する機能を有する。たとえば、上述したように現在の空席情報や数量限定メニューの残り状況などを登録する。これらのリアルタイム情報は、人手によってキーボードなどの入力手段から入力するようにしてもよいし、自動的に計測することができるものについては、計測手段によって得られる結果を入力するようにしてもよい。
表示情報更新処理部83は、情報提供装置10Lからの要求によって表示情報格納部14Lに格納される表示情報を送信する機能を有する。たとえば、情報提供装置10Lを利用する利用者が居ない状態においては基本情報を送信し、情報提供装置10Lの利用者によって利用者インタフェース部19から入力があると、その入力内容に基づいた基本情報またはリアルタイム情報を表示情報格納部14Lから抽出して通信部81を介して情報提供装置10Lに送信する機能を有する。
つぎに、このような情報提供システムにおけるリアルタイム情報の表示処理手順について、図55のフローチャートを参照しながら説明する。最初に、情報提供装置10Lを利用する利用者が居ない初期状態においては、情報提供装置10Lの表示部11には、各店舗サーバ80−1〜80−nから送信される基本情報が、予め定められたそれぞれの表示領域に表示されているものとする(ステップS201)。
その後、利用者が情報提供装置10Lを閲覧し、複数ある店舗の表示情報から1つの店舗の表示領域を利用者インタフェース部19で選択すると、情報提供装置10Lのデータ通信処理部26は、その表示領域に表示されている店舗の店舗サーバ80−1〜80−nにリアルタイム情報を要求する(ステップS202)。店舗サーバ80−1〜80−nの表示情報更新処理部83は、表示情報格納部14L中のリアルタイム情報を通信部81から情報提供装置10Lに送信する(ステップS203)。そして、情報提供装置10Lの表示処理部16Lは、通信部23から受け取ったリアルタイム情報をその店舗の表示領域に表示する処理を行って(ステップS204)、リアルタイム情報の表示処理手順が終了する。
なお、リアルタイム情報に、割引券のサービスなどが含まれ、その割引券の取得を希望する場合には、情報提供装置10Lの利用者情報書込部34に利用者情報記憶媒体100を近づけたりまたは挿入させたりして、その利用者情報記憶部101に割引券情報を書込ませることもできる。この場合には、その店舗に設置されている図示しない利用者情報記憶媒体読取装置に、利用者情報記憶媒体100内の割引券情報を読込ませることで使用することが可能になる。
この実施例13によれば、たとえばレストランなどの店舗情報の空席情報や、おすすめメニューなどのリアルタイムな店舗の状況を表示することができるので、情報提供システムの利用者は、表示されている店舗に実際に移動してみた結果、店舗が開いていなかったり、満席では入れなかったりするという経験をすることがないという効果を有する。
この実施例14では、会議室に情報提供装置を設置した情報提供システムを例に挙げて説明する。図56は、本発明にかかる情報提供システムの実施例14の機能構成を模式的に示すブロック図である。この情報提供システムは、会議室ごとに設置される情報提供装置10M−1〜10M−n(nは、任意の自然数)と、会議室における会議情報を管理する会議情報管理サーバ90とが、ネットワーク150を介して接続される構成を有する。なお、この情報提供システムの利用者は、自身の名前が記憶された利用者情報記憶媒体100を所持しているものとする。
情報提供装置10M−1〜10M−nは、通信部23、表示部11、表示処理部16、利用者情報読取部13、利用者インタフェース部19、メニュー項目処理部35および制御部17を備えて構成される。なお、以下では、上述した実施例1〜13の情報提供装置10A〜10Lと同一の構成要素には同一の符号を付してその詳細な説明は省略し、異なる部分のみを説明する。
メニュー項目処理部35は、予め対応付けられた利用者情報読取部13からの利用者情報を受け取ると、所定の処理を行う機能を有する。このメニュー項目処理部35は、実施例1〜3の付随情報生成部15とほぼ類似の機能を有している。実施例1〜3の付随情報生成部15では利用者に関係する付随情報の生成処理を行うが、このメニュー項目処理部35では付随情報の生成だけでなく、所定の場所に保存された資料ファイルの表示などの利用者に関係する処理を行う点で付随情報生成部15と異なる。たとえば、メニュー項目処理部35が、会議への入室管理処理を行う場合には、利用者情報を取得すると、その取得日時を会議情報管理サーバ90の会議情報格納部92の該当する会議情報に格納するとともに、表示部11にその利用者の名前を入室者名として表示する処理を行う。また、メニュー項目処理部35が、プレゼンテーション資料の表示処理を行う場合には、主催者の利用者情報を取得すると、その利用者が使用するその会議に関連付けされた資料を会議情報管理サーバ90の資料格納部93から抽出して、表示部11に表示する処理を行う。なお、メニュー項目処理部35における利用者情報読取部13とメニュー項目との対応付けは、付随情報生成部15の場合と同様である。
会議情報管理サーバ90は、ネットワーク150を介して情報提供装置10M−1〜10M−nと通信を行う通信部91と、各会議室における会議情報を格納する会議情報格納部92と、各会議室に設けられる情報提供装置10M−1〜10M−nに表示させる表示情報を格納する表示情報格納部14Mと、情報提供装置10M−1〜10M−nに表示させる利用者の資料を格納する資料格納部93と、情報提供装置10M−1〜10M−nとの間で送受信されるデータの制御を行うデータ通信処理部94と、これらの各処理部を制御する制御部95と、を備えて構成される。
会議情報格納部92に格納される会議情報は、各会議室における会議の予定や、その会議の主催者、出席予定者、出席者、会議に使用される資料、関連する会議の履歴などの内容を含んで構成される、ここで、「会議に使用される資料」は、資料格納部93に格納される資料ファイルと関連付けされている。
表示情報格納部14Mには、各会議において共通して使用されるメニュー情報などや、会議情報格納部92に格納される会議情報や資料格納部93に格納される資料などを表示するためのレイアウト情報などの表示情報が格納される。
資料格納部93には、会議で使用するプレゼンテーション用の資料ファイルなどが格納される。この資料ファイルは、会議の主催者や出席者が予め作成したものであり、ネットワーク150を介してまたは情報記憶媒体を介して資料格納部93に格納される。
図57は、情報提供装置の正面図とその表示内容の一例を示す図である。この情報提供装置10M−1〜10M−nは、その本体の正面に、表示部11を備え、この表示部11の下辺に沿って、複数の利用者情報読取部13が設置されている。また、表示部11の表示画面の利用者情報読取部13の真上の位置には、メニュー項目210が表示されている。このメニュー項目210は、情報提供装置10M−1〜10M−nで処理できる項目であり、このメニュー項目210に対応して設置されている利用者情報読取部13に利用者情報記憶媒体100をかざすことによって、メニュー項目210に示された内容の処理が、利用者情報読取部13と対応付けされたメニュー項目処理部35によって実行される。この図では、プレゼンテーションを開始する「プレゼン開始」、会議に関係する資料の一覧を表示する「資料一覧」、会議出席者の入室チェックを行う「入室」、会議出席者の退室チェックを行う「退室」の各項目がメニュー項目210として表示されている。
また、この図57の表示部11に表示される表示画面には、会議への参加者を表示する参加者表示領域240が設けられており、ここに、会議の主催者、参加予定者、当日参加者のそれぞれの氏名を表示させるようにしている。これは、メニュー項目210の「入室」に対応する利用者情報読取部13に利用者情報記憶媒体100をかざすことで、メニュー項目処理部35が入室した人の氏名を表示させることが可能となる。このとき、主催者と参加予定者のうち入室している人と入室していない人(退出した人を含む)の氏名の表示方法を変えることによって、たとえば、出席していない人の氏名が、出席者の氏名に比して薄く表示されるように表示方法を変えることによって、その区別をつけることができる。また、入室チェックを行うと、メニュー項目処理部35は、会議情報管理サーバ90の会議情報格納部92の対応する会議情報に、その出席者の入室時刻を記録する処理を行う。同様にメニュー項目210の「退室」に対応する利用者情報読取部13に利用者情報記憶媒体100をかざすことで、メニュー項目処理部35が退室した人の氏名を薄く表示させるとともに、会議情報管理サーバ90の会議情報格納部92の対応する会議情報に、その出席者の退室時刻を記録する処理を行う。
また、図57の表示部11に表示されるメニュー項目210の「資料一覧」を選択すると、その利用者情報記憶媒体100の利用者IDに対応したプレゼンテーション資料またはプレゼンテーション資料などが保存されている個人フォルダを表示部11上に表示させることができる。この場合、利用者IDによってそれぞれ対応付けされているので、同じメニューを異なる人が選べば、それぞれの利用者IDに対応するプレゼンテーション資料またはプレゼンテーション資料などが保存されている個人フォルダが表示部11上に表示されることになる。
この実施例14によれば、会議室において、情報提供装置10M−1〜10M−nを会議の資料を表示するための道具としてだけではなく、その会議への出席者の氏名を表示させることで、誰が出席しているかを確認することができるという効果を有する。また、利用者が出席する会議に関連付けられた資料を会議情報管理サーバ90の資料格納部93から呼び出して表示することができるので、会議で使用する資料ファイルを主催者は持ち歩く必要がなくなるという効果も有する。
なお、この実施例14のように、利用者情報読取部13と利用者インタフェース部19のように、情報提供装置10Mの利用者とのインタフェースが2つに別れる場合には、利用者インタフェース部19で操作するところと、利用者情報記憶媒体100で操作するところ(つまり、利用者情報読取部13で操作するところ)とが2つあり、どちらで操作するのかまたは両方で操作するのかが分かり難くなる状況も考えられる。
そこで、利用者情報記憶媒体100で操作するためのメニューを、利用者情報読取部13の設置位置に隣接させて表示させたり、または利用者情報読取部13の設置位置から現れるように表示させたりすることで、利用者に利用者インタフェース部19での操作と利用者情報記憶媒体100での操作とを識別させることができる。
図58は、利用者情報読取部と利用者インタフェース部の操作を区別することができる情報提供装置の表示例の一例を示す図である。この情報提供装置10Mの正面には、その本体に設けられる大型サイズの表示部11と、表示部11の下部に設けられる4つの利用者情報読取部13と、表示部11中に利用者インタフェース部19となるタッチパネル19bと、が備えられる。そして、利用者情報読取部13の設置位置に隣接して、表示部11の下側には、利用者情報記憶媒体100で操作するためのメニュー項目201が表示されている。
図59−1〜図59−2は、利用者情報読取部の操作を促すメニュー項目の表示の一例を示す図である。図59−1では、利用者情報読取部13から現れるような感じでメニュー項目201が表示される途中の状態を示しており、図59−2では、図59−1の状態からメニュー項目201がすべて現れた状態を示している。これらの図に示されるように、たとえば図58のタッチパネル19bの操作によって、または図示しないモーションセンサなどの利用者検知部で、情報提供装置10Mの表示部11側に位置する利用者が検知されることによって、利用可能な(利用者の利用できるメニューを限定した)メニューが表示されるようになっている。ただし、これらの図の例では、左側2つの利用者情報読取部13に対応するメニュー項目201だけが表示される場合を示している。なお、利用者情報読取部13での操作ができなくなる状態となると、逆に図59−2の状態から図59−1の状態へとメニュー項目201が利用者情報読取部13へと引っ込むような感じで、メニュー項目201が表示部11上から消去される。なお、このようなメニュー項目201の出現動作や消滅動作は、利用者情報読取部13の設置位置の場所を視覚的に利用者に理解させるようにするためのものであり、その目的を達成することができるものであれば、このような表示方法に限定されない。
図60は、利用者情報読取部の設置位置付近にメニュー項目を表示させる処理手順の一例を示すフローチャートである。まず、利用者が情報提供装置10Mに近づいたか否かをモーションセンサなどで判定する(ステップS601)。利用者が近づかない場合(ステップS601でNoの場合)には、待ち状態となる。ここで、利用者が近づくと(ステップS601でYesの場合)、表示処理部16は、利用者情報記憶媒体100を読取ったときに処理されるメニュー項目201を、設定された利用者情報読取部13の設置位置から徐々に伸び出してくるように表示させる(ステップS602)。
その後、利用者によって、利用者情報記憶媒体100を利用者情報読取部13に読取らせる処理が行われたり、画面上のタッチパネル19bの操作が実行されたりすると(ステップS603)、表示処理部16は表示中のメニュー項目201は一度引っ込めるように処理を行う(ステップS604)。ついで、表示処理部16は、利用者による操作内容に応じた新しいメニュー項目201を、利用者情報読取部13の設置位置に合わせて、そこから現れるように表示させる(ステップS605)。この場合、表示されるメニュー項目201の数は、必ずしも利用情報読取部13の数と等しいとは限らず、利用者情報読取部13の数よりも少ないこともあり得る。
ついで、モーションセンサによって、情報提供装置10Mから利用者が離れたかを判定する(ステップS606)。利用者が離れない場合(ステップS606でNoの場合)には、待ち状態となり、利用者が離れた場合(ステップS606でYesの場合)には、メニュー項目201を消去して(ステップS607)、処理が終了する。
以上のようにして、利用者インタフェース部19と利用者情報読取部13による操作を明示的に分けて、利用者の操作性を向上させることができる。なお、情報提供装置10が利用者インタフェース部19を有さず、利用者情報読取部13を有する場合にも、上述した利用者情報読取部13のメニュー項目201の表示方法を適用することができる。
上述した実施例6,8,9,10,13などの実施例において、表示部11上に表示されるコンテンツの数が多数に上るとコンテンツを出し切れなくなってしまう可能性がある。たとえば、利用者が情報提供装置10を利用していない状態にある待ち受け画面で、情報提供装置10が有する一般情報を全部順番に出そうとすると、利用者にとって必要な情報が表示されるまでに時間がかかりすぎてしまう。たとえば、図61−1〜図61−2に示されるように、表示したコンテンツ151を、所定の時間ごとに、表示部11の下部に捨てるような感じで表示させる場合には、すべてのコンテンツ151を表示させるまでにかなりの時間を要する。そこで、待ち受け画面で一つずつ表示するコンテンツは、数が多い場合には決められた個数だけしか表示させないようにして、利用者による操作で全てのコンテンツの中から利用者が見たいコンテンツを選択できるようにしておく。
図62は、多数のコンテンツを有する一般情報の表示方法の一例を示すフローチャートであり、図63−1〜図63−2は、多数のコンテンツを有する一般情報を表示する一例を示す図である。まず、表示処理部16は、たとえば商品の表示などPOSや在庫管理システムと連携してリアルタイムに商品数などをリアルタイムに変更することができる連携システムなどを用いて、選択ルールによって多数のコンテンツの中から自動表示するコンテンツの絞込みを行う(ステップS621)。たとえば、売れている商品、セール商品などの条件によって表示するコンテンツを絞り込む。
ついで、表示処理部16は、絞り込んだコンテンツを、たとえば自動ページ送りのように順に表示部11上に表示する(ステップS622)。その後、情報提供装置10の近くに利用者が近づいたかをモーションセンサなどの利用者検知部12で判定する(ステップS623)。利用者が近づいていない場合(ステップS623でNoの場合)には、ステップS622に戻り、コンテンツを順番に表示する処理を繰り返す。一方、利用者が近づいた場合(ステップS623でYesの場合)には、表示処理部16は、ステップS621でコンテンツ一覧(絞り込む前のすべてのコンテンツ)を表示部11に表示させる(ステップS624)。たとえば、図63−1のように、表示部11の下側半分11Bにコンテンツ一覧を表示させる(なお、コンテンツ一覧を画面に表示しきれない場合はスクロール機能によりページ送りできるようにする)。
その後、利用者によって、コンテンツ一覧の中から特定のコンテンツが選択されると、そのコンテンツを表示部11中に大きく表示する(ステップS625)。たとえば、図63−1のコンテンツ一覧の中の情報11B−1が選択されると、図63−2に示されるように、表示部11の上側半分11Aに選択された情報11B−1の詳細情報が表示される。
その後、利用者検知部12で利用者が情報提供装置10から離れたか否かを判定する(ステップS626)。利用者が情報提供装置10から離れていない場合(ステップS626でNoの場合)には、ステップS625へと戻り、上述した状態が維持される。また、利用者が情報提供装置625から離れた場合(ステップS626でYesの場合)には、表示処理部16は、コンテンツ一覧を表示部11から消去して(ステップS627)、ステップS621へと戻り、上述した処理が繰り返し実行される。
コンテンツを一覧表示する方法は、このような方法に限られるわけではなく、他の方法で一覧表示する方法も考えられる。図64は、多数のコンテンツの表示処理手順の他の例を示すフローチャートであり、図65−1〜図65−2は、多数のコンテンツを有する一般情報を表示する他の例を示す図である。この例では、利用者が情報提供装置10から所定の範囲内に存在しない場合には、カタログのようなコンテンツを表示部11上に複数表示し、所定時間ごとにずらして表示させるが、利用者が情報提供装置10から所定の範囲内に存在すると表示部11の表示内容を操作可能とする方法を説明する。
まず、表示処理部16は、カタログなど多数ページに上るコンテンツの各ページを所定の数だけ表示部11に表示させ、所定の時間が経過すると次のページのコンテンツを表示するように、コンテンツを順番に自動表示する(ステップS641)。たとえば図65−1の例では、4ページ分のコンテンツを一度に表示させて、所定の時間ごとに(たとえば2秒おきに)コンテンツを図中の左方向に順番に移動させて、まだ現れていないコンテンツを表示させる。その後、この状態で利用者が情報提供装置10から所定の範囲内に近づいたか否かを、モーションセンサなどの利用者検知部12で判定する(ステップS642)。利用者が情報提供装置10に近づいていない場合(ステップS642でNoの場合)にはステップS641に戻り、そのままコンテンツを順番に自動的に表示させる状態を継続する。
一方、利用者が情報提供装置10に近づいた場合(ステップS642でYesの場合)には、表示処理部16は、コンテンツの自動送りを止め(ステップS643)、コンテンツを前後にめくることができる操作パネルを表示部11上の所定の位置に表示する(ステップS644)。図65−2の例では、表示部11の下部にタッチパネルからなる操作パネル19bが表示される。この操作パネル19bは、表示部11上に表示されている各コンテンツの中身を表示させる(最初に表示されているのはカタログの表紙なので、そのカタログの中身のページを表示するモード)ための選択ボタンと、表示部11上に表示されているコンテンツを前後にめくることができる送りボタンと、を有する。そして、表示処理部16は、利用者による操作パネル19bの操作に応じて、コンテンツを前後に移動させる処理を行う(ステップS645)。
その後、利用者が情報提供装置10の所定の範囲内から離れたか否かを利用者検知部12で判定する(ステップS646)。情報提供装置10の所定の範囲内から利用者が離れていない場合(ステップS646でNoの場合)には、ステップS645の処理を継続する。一方、情報提供装置10の所定の範囲内から利用者が離れた場合(ステップS646でYesの場合)には、表示処理部16は、操作パネル19bを表示部11から消去し(ステップS647)、ステップS641へと戻り、上述した処理が繰り返し実行される。
つぎに、多数のコンテンツを表示する別の例として、複数のコンテンツを順番に表示し、利用者情報読取部13が利用者情報を読取るとコンテンツの中から利用者情報に応じたコンテンツを選択して表示部11に表示させる情報提供装置10について説明する。図66は、多数のコンテンツの表示処理手順の他の例を示すフローチャートであり、図67−1〜図67−2は、多数のコンテンツを有する一般情報を表示する他の例である。
まず、表示処理部16は、多数のコンテンツを所定の時間ごとに順番に表示させる(ステップS661)。図67−1の例では、利用者が近づいているときの画面を示しており、表示部11の上側半分11Aに、1つのコンテンツを拡大表示し、下側半分11Bに操作パネル19bが表示されている。操作パネル19bは、コンテンツを表示させるためのコンテンツ表示ボタン(サムネイルが表示されており、コンテンツ一覧を兼ねている)19b−1と、画面に収まらないコンテンツをスクロールさせて表示させるためスクロールボタン19b−2と、を有する。
利用者が近くにいない状態では、表示部11の上側半分11Aに、時間送りで順番に1つずつコンテンツを表示していて、下半分は操作の説明のなどの映像を流している。この状態で利用者が情報提供装置10から所定の範囲内に近づいたか否かをモーションセンサなどの利用者検知部12で判定する(ステップS662)。利用者が情報提供装置10に近づいていない場合(ステップS662でNoの場合)には、ステップS661に戻り、そのままコンテンツを順番に自動表示させる状態を継続する。
一方、利用者が情報提供装置10に近づいた場合(ステップS662でYesの場合)には、表示処理部16はコンテンツ一覧を表示部11の下側半分11Bに表示させる(ステップS663)。さらに、利用者によって利用者情報読取部13で利用者情報記憶媒体100を読取る処理が実行されると、利用者情報読取部13は、利用者情報を読取り(ステップS664)、コンテンツ一覧の中から読取った利用者情報に基づいて利用者に適合するコンテンツを所定の数だけ選択し、そのコンテンツに対応する操作パネル(サムネイル一覧)19bを表示する(ステップS665)。コンテンツの選択として、たとえば、利用者の好み、条件設定、属性フィルタリングなどでコンテンツを絞り込むことができる。また、所定の数とは、たとえば表示部11の下側半分11Bに配置されている、コンテンツを拡大表示させるためのコンテンツ表示ボタン(サムネイル)19b−1の数である。このサムネイルは画面構成により、配置できる最大数は決まり、所定の数をこの最大数に収めるようにすれば、図67−2のように、スクロールボタンを表示する必要がない(ユーザがスクロールする必要がない)。
この状態で、利用者によって操作パネル19bが操作されると、表示処理部16は、選択されたコンテンツを表示部11の上側半分11Aに表示させる処理を行う(ステップS666)。その後、利用者が情報提供装置10の所定の範囲内から離れたか否かを、利用者検知部12で判定する(ステップS667)。利用者が情報提供装置10から離れていない場合(ステップS667でNoの場合)には、ステップS666の処理を継続する。一方、利用者が情報提供装置10から離れた場合(ステップS667でYesの場合)には、表示処理部16は、絞り込まれたコンテンツ一覧を表示部11から消去し(ステップS668)、ステップS661へと戻り、上述した処理が繰り返し実行される。
上述した実施例1〜14のほかに、情報提供装置10の表示部11を複数の表示領域に分割し、その表示領域を利用者に割り当て、そこにその利用者が有する情報を表示させるようにすることもできる。また、情報提供装置10の表示部11上に利用者の表示領域を確保し、他の表示領域との境界をあいまいに利用することができるようにしてもよい。
なお、上述した実施例は、利用者についての名前を含む登録情報が利用者IDとともに、発行主体が管理するデータベースに登録され、その利用者であることを示す利用者情報記憶媒体100がその利用者に対して発行されるシステムの場合を主に説明してきた。この場合の利用者情報記憶媒体100は、各種クレジットカード、定期券、切符、航空券、演劇やコンサートなどのチケット、社員証や学生証、病院の診察件、銀行のキャッシュカード、店舗が発行するポイントカードやこれに準じる会員カードなどのIDカードに該当し、このIDカードに利用者IDが格納され、その利用者IDに対応する登録情報は発行主体で管理しているデータベースに格納されることになる。そして、このIDカードの利用者IDから登録されている必要な情報を取り出せるようにしている。
この他に、IDカードという形で発行しないものでも、電気やガス、水道、電話、公共放送などの公共料金、インターネット接続サービス、インターネットで登録する会員サービスなど、サービス加入者の名前やその他の情報を利用者IDを付して管理しているシステムに対しても、上述した実施例を適用することができる。この場合、上記のIDカードのように利用者情報記憶媒体100が発行されないので、サービス主体が利用者に対して発行した利用者IDを利用者インタフェース部19のキーから入力し、生体認証を行うなどのカード以外の手段で利用者IDを認識して、その登録情報を使用することができる。この他にも、米国のソーシャルセキュリティナンバーのようにすべての個人に割り振られたIDを利用者IDとし、その利用者IDとともに登録された情報を登録情報として利用することもできる。
また、利用者情報記憶媒体100としてRFIDを用いる場合に、RFIDで用いられる無線の方式は特定されるものではない。たとえば、現在主流である13.56MHz帯、2.45GHz帯の電波を利用したもの以外に、その他の周波数を利用したものを用いることもできる。この他にも、赤外線、光、超音波などを使用して無線通信を行うものでもよい。
さらに、利用者情報記憶媒体100として、上述したIDカード型のものでなくても、携帯電話器のように利用者IDをハードの中に組み込んだもので、その利用者IDを何らかの手段で読込むような形式のものでもよい。また、利用者IDとして、指紋や静脈認証、声紋、虹彩、顔画像認証などの生体認証を用いてもよい。
また、情報提供装置10の利用者情報読取部13に近付いた利用者のIDカード(利用者情報記憶媒体100)から自動的に利用者IDを読込んでしまうのではなく、通信範囲が近距離の非接触型IDカードをRFIDリーダ(利用者情報読取部13)が設置された場所に近づけたり、接触型IDカードをカードスロットに入れたりして、利用者に明示的に利用者IDの提示を求めるようにしてから利用者IDを読込むようにしてもよい。
さらに、上述した実施例で使用される情報提供装置10の表示部11に、上記のもののほかにプラズマチューブアレイを利用することで、ディスプレイを曲面で構成することも可能であり、円柱状の柱などに情報提供装置10を構成することができる。この場合には、不特定多数の人が集合する領域の中に柱が存在すれば、その柱を利用して情報提供装置10を構成することができるので、情報提供装置10を設置する場所を別途設ける必要がなく、空間の有効利用を図ることができる。
また、情報提供装置10の表示部11に表示される内容が、頻繁に内容が変わるものでない場合には、表示部11を電子ペーパーで構成して、電力無しで表示される内容を維持し、表示内容が変わる場合のみ電力を供給して画面を変えるようにしてもよい。この電子ペーパーは、静的な画面を保持することができるので、利用されていない場合の消費電力を抑えることができるとともに、利用者インタフェース部19などからの入力があるとすぐにアクティブ状態になり、所望の情報を表示させることが可能である。
さらに、情報提供装置10は、プラズマディスプレイや液晶ディスプレイなどの表示部11に利用者検知部12や利用者情報読取部13を設けたものを1枚で構成してもよいし、複数枚同方向に並列に並べてもよいし、表示部11の配置状態がL字型となるように配置してもよいし、ボックス状(たとえば、正方形状)に表示部11を配置してもよい。この他にも、スライドやふすま、自動ドアのようなスライド式のドアに情報提供装置10を適用し、ドアが閉まる状態で表示部11が現れるように構成することもできる。
また、表示部11の表示レイアウトも任意に変更することができる。図68−1〜図71−4は、表示部の表示レイアウトの一例を示す図である。図68−1〜図68−4は、表示領域の配置例を示す図である。図68−1では、任意の大きさの表示領域222を表示部11上に任意に配置した場合を示しており、図68−2では、同じ大きさの複数の表示領域222を表示部11全体に並列に配置した場合を示しており、図68−3では、同じ大きさの表示領域222を表示部11上に格子状に整列して配置した場合を示しており、図68−4では、表示領域222を表示部11に全画面表示した場合を示している。
図69−1〜図69−3は、表示領域の境界の例を示す図である。図69−1では、境界を有する表示領域223を表示部11上に配置した場合を示しており、図69−2では、境界を有する表示領域223と境界のない表示領域224とを表示部11上に混在して配置した場合を示しており、図69−3では、境界のない表示領域224を表示部11上に配置した場合を示している。
図70−1〜図70−4は、表示領域の重なり方の例を示す図である。図70−1では、複数の表示領域225をランダムに重ねる場合を示しており、図70−2では、図68−2のように並列配置した表示領域225aが表示部11上を埋めた後に、図の左右方向に伸びた形状の表示領域225bをその上に重ねる場合を示しており、図70−3では、図68−3のように表示部11上に整列配置した4つの表示領域225a上に均等に重なるように同形の表示領域225bを配置した場合を示しており、図70−4では、ほぼ全画面表示に近い最も最下層の表示領域225aから順に所定の割合だけ面積を小さくさせた表示領域225b〜225dを、その中心を一致させて重ねた場合を示している。
図71−1〜図71−4は、表示領域の展開例を示す図である。図71−1では、4つの表示領域が固定配置された場合を示しており、図71−2では、各表示領域225が縦方向や横方向またはそれらの合成した方向に移動可能な場合を示しており、図71−3では、それぞれの表示領域225が大きさ225a〜225bの間で拡大/縮小が可能な場合と、表示領域226が図の左右方向に変形が可能な場合を示しており、図71−4では、表示領域225が開閉可能な場合を示している。
また、上述した実施例において、利用者情報読取部13は利用者情報記憶媒体100を読取ることによって利用者を検知し、また利用者インタフェース部19は利用者の有する利用者予約端末110や携帯情報通信端末130からのアクセスや実際の利用者による操作などによって利用者からの入力を検知しているが、これらの処理部を話者認識技術によって構成して、利用者に対応したオブジェクトの制御を行うようにしてもよい。この話者認識技術により、たとえば利用者A,Bが同じ命令を同じ音声で行っても、利用者Aの発現では、利用者Aが対象としているオブジェクトにしか影響を与えず、利用者Bの発言では、利用者Bが対象としているオブジェクトにしか影響を与えないので、利用者に応じた処理を実行させることが可能となる。
10,10A〜10M 情報提供装置
11,133 表示部
12,12a 利用者検知部
13 利用者情報読取部
14,14A〜14E,14G,14I,14J,14L,14M 表示情報格納部
15 付随情報生成部
16,16F,16H,16I,16L 表示処理部
17,64,75,84,95,115,135 制御部
18 利用者判定部
19 利用者インタフェース部
20 選択情報判定処理部
20A 超音波受信部
20B 選択位置演算部
20C 選択処理部
21 予約処理部
22 予約情報格納部
23,51,61,71,81,91 通信部
24 音楽情報格納部
25,114,131 無線通信部
26,94 データ通信処理部
27 登録情報格納部
28 登録内容別利用者数計測部
29 リクエスト集計部
30 購入品リスト読込部
31 投票者情報格納部
32 生体認証部
33 投票計測部
34 利用者情報書込部
35 メニュー項目処理部
50 予約情報管理装置
52 予約確認部
60A 改札装置
60B 検札装置
62 読取部
63 改札処理部
70 商品管理サーバ
72 商品情報格納部
73 購入品リスト登録処理部
74 購入品リスト格納部
80 店舗サーバ
82 リアルタイム情報登録部
83 表示情報更新処理部
90 会議情報管理サーバ
92 会議情報格納部
93 資料格納部
100 利用者情報記憶媒体
101 利用者情報記憶部
102 被読取部
110 利用者予約端末
111 超音波発信部
112 利用者情報記憶部
113 予約部
120 端末
130 携帯情報通信端末
132 情報閲覧処理部
134 音楽再生部
150 ネットワーク
161 選択情報移動処理機能
162 提示順入換機能
163 レイアウト変更機能

Claims (1)

  1. 表示情報を表示する情報提供装置であって、
    表示手段に表示情報を表示させる表示処理手段と、
    前記表示手段に表示される表示情報への利用者によるアクセスを提供する利用者インタフェース手段と、
    前記利用者インタフェース手段によって選択された前記表示手段に表示されている表示情報を特定する選択情報判定処理手段と、
    を備え、
    前記表示処理手段は、前記選択情報判定処理手段によって特定された表示情報を、前記利用者インタフェース手段を介した前記利用者からの指示する位置に移動させる機能を有し、前記利用者からの指示する位置は、前記利用者が前記表示手段の触れている位置又は前記利用者の手で指示された前記表示手段上の位置の取得により特定されることを特徴とする情報提供装置。
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