JP2013152627A - 車載端末、及び、アプリケーション実行環境プログラム - Google Patents

車載端末、及び、アプリケーション実行環境プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】品質を損ねることなく、アプリケーション実行環境上で稼動するアプリケーションの再起動を行うことができる車載端末を提供する。
【解決手段】車載端末に搭載されている追加アプリケーション実行環境は、共有リソース資源の残量が低下すると、追加アプリケーションを再起動させて共有リソース資源を解放するが、この再起動時には、追加アプリケーションに対し、今回の起動が再起動であることが通知される(S335)。このため、起動時に起動アニメーション表示等の起動処理を行う追加アプリケーションは、再起動時には起動処理を省略することができ、車載端末の稼動中に起動アニメーション等が表示され、品質を損ねてしまうといった事態を防ぎつつ、追加アプリケーションを再起動して共有リソース資源を解放することができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、アプリケーション実行環境が搭載された車載端末等に関する。
近年のカーナビゲーションなどの車載端末は、携帯電話やスマートフォン等の携帯端末向けに発達した技術を取り込み、各種のウェブブラウザや、Adobe社のFlash(登録商標)や、トヨタ社のEntuneのように、外部からダウンロードした追加アプリケーションを実行する環境が搭載されている。現状では、車両メーカや車載端末メーカがアプリケーションプロバイダとして配信する追加アプリケーションを管理し、ユーザへ公開する形態が一般的である。しかし、今後は、携帯電話やスマートフォンで行われているような公開型のアプリケーション配信サービスを通じてユーザが自由に追加アプリケーションを取得し、車載端末上で実行する形態が増えることが予想されている。
このような追加アプリケーションは、各実行環境における動作の互換性が保証されており、複数種類の車載端末上で動作する。しかしながら、各車載端末は、CPU性能,グラフィック性能,メモリ量等にハードウェア的な違いがあるため、追加アプリケーションが多数の車載端末上で確実に動作することを保証するのは極めて困難である。
また、多くの場合、アプリケーションプロバイダでの追加アプリケーションの管理は、サーバ側のインフラ整備や最低限の基本動作の確認に限定されており、車載端末上での追加アプリケーションの動作保証は開発元に委ねられている。このため、品質の劣る追加アプリケーションが配信される恐れがあり、特に複数の追加アプリケーションを同時に車載端末上で動作させた場合の品質保証は十分とは言えない。
さらに、従来の車載端末では、一般的な組込みソフトウェアと同様、必要となる全てのリソースが起動時点で予め確保されていた。しかし、車載端末の出荷時点では、搭載される追加アプリケーションの構成が確定しておらず、さらに、追加アプリケーションの中には、車載端末に搭載されていてもほとんど使用されないものも存在する。このため、車載端末に搭載される全ての追加アプリケーションが同時に動作できるだけのリソースを予め用意することは、コスト面で実用的ではない。したがって、各追加アプリケーションは、必要となったタイミングで必要な量のリソースを確保し、不要となったタイミングで確保したリソースを解放する、リソースの動的確保方式を採用するのが一般的である。そして、このようなリソースの動的確保を行う場合、車載端末の出荷段階では、リソース量が十分に足りていることを保証することはできない。
また、車載端末では、ナビゲーション機能や車両状態のインジケータや警告等、車の運転のサポートを確実に行わなければならず、例え低品質の追加アプリケーションがメモリ不足等による異常状態を引き起こした場合でも、このような運転サポート機能を動作させる必要がある。これを実現させるため、追加アプリケーションを運転サポート機能とは別のタスクにより動作させると共に、追加アプリケーションが生成する画像と運転サポート機能の画像を別の表示レイヤにて生成し、ハードウェアによる画像合成をしながら表示を行うという構成が採用されている。これにより、仮に追加アプリケーションがメモリ等のリソース不足を引き起こした場合でも、運転サポート機能による画像表示を維持したまま、追加アプリケーションのタスクだけを再起動してリソースを解放させることができ、運転サポート機能への影響を排除することができる。
しかしながら、追加アプリケーションの再起動により、追加アプリケーションの画像欠け,白抜け,黒抜け等の異常が発生すると共に、初期化により一時的に画像が消えるため、ユーザに対して見苦しさを与えてしまい、車載端末の品質を大きく損ねてしまう。
このような問題の回避策として、追加アプリケーションのリソース使用量を監視すると共に、このリソース使用量が一定値を超えたか否かや、システム全体のリソース残量が一定値を下回るか否かを判定し、リソース不足を事前検出することが提案されている。そして、リソース不足を事前に検出した時点で、正常に生成された画像を固定化した状態で追加アプリケーションを再起動し、再起動の完了後に画像の更新を再開するのである。無論、このときに固定化される画像は追加アプリケーションに対応する表示レイヤに描かれたもののみであり、他の機能に対応する表示レイヤの更新はそのまま継続される。こうすることにより、再起動による画像の乱れを防ぎつつ、追加アプリケーションを起動直後の安定的な状態に戻すことができ、追加アプリケーションの再起動の影響を極小化することができる。
また、これ以外にも、特許文献1には、リソース不足により新たに追加されたアプリケーションを実行できない場合には、実行中のアプリケーションのうち、ユーザに指定されたものを終了させ、新たなアプリケーションの実行に必要なリソースを確保するというリソースの管理方法について記載されている。
また、特許文献2には、アプリケーションが異常終了した場合に、他のアプリケーションと異常終了したアプリケーションとの間の通信を一旦停止し、異常終了したアプリケーションの再起動後に該通信を再開するアプリケーションの復帰方法について記載されている。このような方法によれば、正常なアプリケーションの稼動を停止することなく、異常終了したアプリケーションを復帰させることができる。
特開2004−64339号公報 特開2002−342095号公報
リソース不足を事前に検出した時点で、正常な画像を固定化した状態で追加アプリケーションを再起動し、再起動完了後に画像の更新を再開する上述の方法により、追加アプリケーションの再起動時の画像の乱れを避けることができる。しかしながら、追加アプリケーションの中には、例えば、起動時に00:00を表示すると共に、現在時刻まで高速にカウントアップし、その後通常の時刻表示を行うといった具合に、起動時に起動アニメーションを表示するものがある。そして、このような追加アプリケーションを再起動した場合には、上述の方法を用いたとしても起動アニメーションが表示されてしまい、ユーザに対して見苦しさを与え、車載端末の品質を大きく損ねてしまう。
本願発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、品質を損ねることなく、アプリケーション実行環境上で稼動するアプリケーションの再起動を行うことができる車載端末等を提供することを目的とする。
上記課題に鑑みてなされた請求項1に係る発明は、アプリケーションを動作させるアプリケーション実行環境が搭載された車載端末に関するものである。そして、このアプリケーション実行環境は、当該アプリケーション実行環境の起動後にアプリケーションを起動すると共に、予め定められたタイミングでアプリケーションを再起動する起動手段と、起動手段によりアプリケーションが起動される際に、該アプリケーションに対し、該起動が、当該アプリケーション実行環境の起動後、最初に行われたものであるか否かを通知する通知手段と、を備える。
このような構成によれば、アプリケーション実行環境上で動作するアプリケーションは、当該アプリケーションの起動が、アプリケーション実行環境の起動後、最初に行われたものであるか、2回目以降に行われたものであるかを把握することができる。このため、このアプリケーションが起動時に起動アニメーションの表示等といった起動処理を行うよう構成されている場合には、該アプリケーションは、2回目以降の起動時(再起動時)に起動処理を省略することができる。すなわち、リソース残量の低下時等にアプリケーションの再起動が行われたとしても、再起動されるアプリケーションにて起動アニメーションの表示等を省略することで、車載端末の稼動中にもかかわらず突然起動アニメーションが表示されてしまう等の事態を回避することが可能となる。
したがって、ユーザに対し見苦しさを与えてしまうことを防ぐことができ、品質を損ねることなく、アプリケーション実行環境上で稼動するアプリケーションの再起動を行うことができる。
また、通常、アプリケーション実行環境上で動作しているアプリケーションを停止させた場合には、このアプリケーションは確保しているリソースを解放する。しかしながら、品質の低いアプリケーションが車載端末に搭載されてしまう可能性もあり、このようなアプリケーションでは、動作を停止させてもリソースの解放が正常に行われないという可能性もある。
そして、アプリケーションを停止させてもリソースが解放されないという場合には、再起動時等にアプリケーションを停止させる度に利用可能なリソースが減少し、車載端末の動作に異常をきたすおそれがある。
そこで、請求項2に記載の車載端末では、アプリケーション実行環境は、アプリケーションの動作を停止させる停止手段と、停止手段によりアプリケーションの動作が停止された後、該アプリケーションにより確保されたままとなっている、当該アプリケーション実行環境を動作させるコンピュータでの処理に用いられるリソースを解放する解放手段と、を備える。
このような構成によれば、停止されたアプリケーションにより確保されたままとなっているリソースを解放させることができる。このため、仮に不具合を有するアプリケーションが搭載された場合であっても、再起動等により利用可能なリソースが減少してしまうことを防ぐことができる。
また、品質の低いアプリケーションが車載端末に搭載された場合には、このアプリケーションにより必要以上に多量のリソースが消費されてしまうという可能性もある。
そこで、請求項3に記載の車載端末では、アプリケーション実行環境は、リソースの残量の低下を検出する検出手段をさらに備え、停止手段は、検出手段によりリソースの残量の低下が検出された際に、全てのアプリケーションの動作を停止させ、起動手段は、リソースの残量の低下により停止手段により全てのアプリケーションが停止された後のタイミングに、停止されたアプリケーションを再起動する。
このような構成によれば、リソースの残量が低下した際には、全てのアプリケーションが停止されて確保されているリソースが全て解放された後、これらのアプリケーションが再起動される。このため、アプリケーションにより多量のリソースが消費され、アプリケーション実行環境上で動作するアプリケーション以外の他のプログラムにより実現される他の機能に異常をきたすことを防ぐことができる。
なお、請求項4には、請求項1に記載のアプリケーション実行環境として車載端末に搭載されたコンピュータを動作させるアプリケーション実行環境プログラムについて記載されている。
このようなプログラムを、例えば、DVD,CD−ROM,ハードディスク等のコンピュータが読みとり可能な非一時的な記録媒体に記録し、必要に応じてコンピュータにロードして起動することにより、請求項1に記載の車載端末として機能させることができる。また、プログラムはネットワークを用いて流通させることも可能であるため、車載端末の機能向上も容易となる。
車載端末のハードウェア構成とソフトウェア構成を示すブロック図である。 表示レイヤの構成についての説明図である。 追加アプリケーション実行処理についてのフローチャートである。 追加アプリケーション実行環境初期化処理についてのフローチャートである。 平均残量算出処理についてのフローチャートである。 車載端末をなすナビゲーション装置における表示画面を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施の形態は、下記の実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
[構成の説明]
図1は、本実施形態の車載端末1の構成を示すブロック図である。車載端末1は、CPU11,RAM10,ディスプレイコントローラ13,グラフィックコントローラ12を備えており、RAM10上にロードされた車載端末ソフトウェア100をCPU11及びグラフィックコントローラ12が処理することで動作する。
また、車載端末1は、表示デバイス20,入力デバイス30,外部記憶デバイス40を備えており、自車両に搭載された外部機器として各種のセンサ50や、他のECU60と接続されている。
車載端末1のCPU11は、マルチタスク動作が可能なOSをサポートしており、このCPU11として、例えば、ARM社のCPUコアARM11を利用することができる。
また、ディスプレイコントローラ13は、図2に記載されているように、複数の表示レイヤ111a〜111cに描画された画像を合成し、一つの表示出力画像として表示デバイス20へ出力する。また、車載端末1のディスプレイコントローラ13としては、CPUベンダのカスタムディスプレイコントローラを利用することができる。
また、グラフィックコントローラ12は、CPU11からの描画指示に従って表示レイヤ111上に画像データを生成する。同様の機能はCPU11によって実現することもできるが、処理速度を向上するためにグラフィックコントローラ12を利用する。なお、車載端末1のグラフィックコントローラ12は、例えば、Imagination Technologies社のPowerVR SGX535を利用することができる。
また、RAM10には、プログラムやデータが保存され、CPU11は、RAM10に対し、プログラムを処理する時の命令の読込やデータの読み書きを行うことができる。なお、車載端末1のRAM10としては、例えば、DDR3 DRAMを利用することができる。
また、表示デバイス20は、グラフィックコントローラ12或いはCPU11の処理によって生成され、複数の表示レイヤ111に保存されている画像データを合成して一画面に表示される表示出力画像を生成し、表示する機能を有する。なお、車載端末1の表示デバイス20として、例えば、フルカラーの液晶パネルを利用することができる。
また、入力デバイス30は、ユーザの操作を検知し、操作信号を出力するよう構成されており、この入力デバイス30として、例えば、感圧式のタッチパネルや抵抗変化型スイッチを利用することができる。
なお、センサ50や他のECU60は、車載端末ソフトウェア100との間で各種データの送受信を行うが、本発明とは特に関連しないため、説明を省略する。
次に、車載端末1に搭載された車載端末ソフトウェア100について説明する。車載端末ソフトウェア100は、オペレーティングシステム115(以下、OSと略す)等を含むソフトウェアプラットフォーム110や、ソフトウェアプラットフォーム110上で動作する組込アプリケーション130,追加アプリケーション実行環境120や、追加アプリケーション実行環境120上で動作するプリインストールアプリケーション140,追加アプリケーション150,160等から構成される。
ソフトウェアプラットフォーム110は、OS115,入力イベント生成機能114,車両通信機能116,描画機能112,アプリケーション間通信基盤113等を有すると共に、表示デバイス20に出力する画像データを生成するための複数の表示レイヤ111を、RAM10上に確保している。
このOS115は、ファイルシステムをサポートしており、外部記憶デバイス40からソフトウェアのプログラムを読み出してRAM10上にロードし、ロードしたプログラム実行する機能や、複数のアプリケーションに個別のタスクを割り当てて並列に実行するタスク管理機能等を有している。なお、車載端末1のOS115として、例えば、eSOL社のeT−Kernel等のRTOSを利用できる。
また、入力イベント生成機能114は、入力デバイス30から入力された操作信号を検出し、各アプリケーションに対して操作イベントとして通知する。この入力イベント生成機能114は、例えば、AD変換などの定期処理を行う割り込みハンドラと、チャタリング防止などのイベント処理を行う専用タスクを有するソフトウェアモジュールとして構成することができる。
また、車両通信機能116は、外部のセンサ50や他のECU60との間で各種データの送受信を行う。
また、描画機能112は、アプリケーションからの指示に従い、各表示レイヤ111に対する描画処理を行う。この描画処理においては、表示レイヤ111の塗りつぶしや、図形や文字の描画の他、複数ある表示レイヤ111間での画像データのコピーや、各表示レイヤ111上に描かれた画像を合成する対象とするか否かの設定等が行われる。なお、車載端末1の描画機能112として、例えば、SGX535用のOpenGL/ES1.1ドライバ及びEGLドライバを利用することができる。
また、アプリケーション間通信基盤113は、組込アプリケーション130と、プリインストールアプリケーション140,追加アプリケーション150,160の三種類のアプリケーションとして動作しているタスク間で、データ交換を行う仕組みを提供する。なお、車載端末1のアプリケーション間通信基盤113では、例えば、RAM10に設けられた共有メモリ上にリングバッファを作成し、メッセージをFIFO方式で受け渡しする方法や、OS115が提供するタスク間メッセージを使った方法を利用することが考えられる。
また、組込アプリケーション130は、重要度の高い機能を実現するアプリケーションであり、プリインストールアプリケーション140,追加アプリケーション150,160は、付加的な機能やサービスを追加するアプリケーションである。なお、プリインストールアプリケーション140は、追加アプリケーション150,160の一種だが、車載端末1の出荷時点から搭載されており、ユーザが後から追加する追加アプリケーション150,160と区別する。また、組込アプリケーション130,プリインストールアプリケーション140,追加アプリケーション150,160は、システムの仕様に応じて搭載するものであり、何れのアプリケーションも搭載しないことも考えられるし、複数搭載することも考えられる。
また、通常、各組込アプリケーション130には一つ以上のタスクが設けられ、これらは並行して動作することが可能となっている。なお、車載端末1の組込アプリケーション130としては、例えば、ナビゲーション機能を実現するための地図描画アプリ,ルート探索アプリ,目的地検索アプリ等が考えられる。
また、追加アプリケーション実行環境120は、追加アプリケーションプログラム処理機能(追加アプリ処理機能とも記載)121,アプリケーション画面生成機能124,アプリケーション間通信機能125,入力イベント処理機能126,リソース監視機能122等を有し、アプリケーション間通信機能125や入力イベント処理機能126にて取得されたデータ等を保存するためのデータバッファ123を、RAM10上に確保している。
この追加アプリ処理機能121は、プリインストールアプリケーション140及び追加アプリケーション150,160のプログラムを解釈して実行する。すなわち、プリインストールアプリケーション140や追加アプリケーション150,160(以後、単に追加アプリケーション等とも記載)は、スクリプト言語や中間命令コードにより動作が記述されたプログラムとして構成されており、追加アプリ処理機能121は、このスクリプト言語や中間命令コードを解釈するインタプリタを備え、スクリプト言語等に従って処理を行う。
なお、これ以外にも、追加アプリ処理機能121は、予めスクリプト言語や中間命令コードをコンパイラにより機械語命令コードに変換し、該機械語命令コードに従って処理を行うといった構成であっても良い。
また、この処理の中に描画処理が含まれている場合、追加アプリ処理機能121は、アプリケーション画面生成機能124から取得した描画用フレームバッファに対して描画処理を行う。
また、追加アプリ処理機能121は、アプリケーション間通信機能125や入力イベント処理機能126により受信データやユーザ操作のイベントを取得し、追加アプリケーション等のプログラムに従い対応するイベント処理を行う。さらに、追加アプリケーション等での処理に他のアプリケーションへのデータ送信処理が含まれている場合には、アプリケーション間通信機能125により、該アプリケーションにデータ送信を行う。
また、この追加アプリ処理機能121にて、共有メモリやセマフォ等の共有リソース資源の確保,解放がなされる場合があるが、リソース監視機能122は、ソフトウェアプラットフォーム110にアクセスすることで、追加アプリ処理機能121での共有リソース資源の消費量を逐次監視するよう構成されている。
なお、車載端末1の追加アプリ処理機能121としては、例えば、Adobe Flash Lite(登録商標)等のスクリプト処理機能を持ったリッチアニメーション実行環境を利用することができる。
また、アプリケーション画面生成機能124は、2枚以上のフレームバッファをソフトウェアプラットフォーム110の描画機能112から取得する。そして、そのうちの一枚のフレームバッファを描画用フレームバッファとして追加アプリ処理機能121に渡し、追加アプリケーション等に対し、該描画用フレームバッファを用いた描画処理を行わせる。また、他のもう一枚のフレームバッファを、表示用フレームバッファとして対応する表示レイヤ111に設定することで、追加アプリケーション等での描画処理中に、表示デバイス20の画面に乱れが生じないようにする。このように、車載端末1のアプリケーション画面生成機能124としては、描画用フレームバッファと表示用フレームバッファを交互に入れ替えるダブルバッファ方式を利用することができる。
また、アプリケーション間通信機能125は、ソフトウェアプラットフォーム110のアプリケーション間通信基盤113を用いて、組込アプリケーション130,他のECU60,センサ50と、追加アプリケーション等との間のタスク間通信を行う。
このタスク間通信における受信処理は、追加アプリ処理機能121の動作とは非同期で行われる。すなわち、タスク間通信の受信データは、データバッファ123上に受信順序及び通信相手が分かる状態で保存され、新たな受信データの受信時に受信状態が「受信済み」に設定される。そして、追加アプリ処理機能121は、受信状態が「受信済み」となっている場合には、受信データをデータバッファ123から読み出すと共に、読み出し済の受信データをデータバッファ123上から削除し、全ての受信データを読み出すと、受信状態を「未受信」に設定する。また、読み出された受信データは追加アプリ処理機能121に提供され、追加アプリケーション等にて、受信データに応じた処理が行われる。
なお、車載端末1のアプリケーション間通信機能125としては、例えば、RAM10に設けられた共有メモリ上のリングバッファとしてデータバッファ123を構築すると共に、OS115が提供するタスク間共有リソース資源の一種であるイベントフラグによって、受信状態を設定することが考えられる。
また、入力イベント処理機能126は、ソフトウェアプラットフォーム110の入力イベント生成機能114から操作イベントを受け取り、プリインストールアプリケーション140及び追加アプリケーション150,160に対応する操作イベント処理を実行する。
この入力イベント処理機能126における操作イベント処理は、追加アプリ処理機能121の動作とは非同期で行われる。すなわち、入力イベント処理機能126は、操作イベントをソフトウェアプラットフォーム110から取得すると、該操作イベントをデータバッファ123上に保存し、操作イベント状態を「操作有り」に設定する。一方、追加アプリ処理機能121は、操作イベント状態が「操作有り」となっている場合には、操作イベントをデータバッファ123から読み出すと共に、読み出し済の操作イベントをデータバッファ123上から削除し、全ての操作イベントを読み出すと、操作イベント状態を「操作無し」に設定する。また、読み出された操作イベントは追加アプリ処理機能121に提供され、追加アプリケーション等では、操作イベントに応じた処理が行われる。
なお、車載端末1の入力イベント処理機能126としては、例えば、RAM10に設けられた共有メモリ上のFIFOバッファとしてデータバッファ123を構築すると共に、OS115が提供するタスク間共有リソース資源の一種であるイベントフラグによって、操作イベント状態を設定することが考えられる。
また、リソース監視機能122は、ソフトウェアプラットフォーム110が提供する共有リソース資源の残量と、追加アプリケーション実行環境120が利用している共有リソース資源の消費量を監視する。ここで、追加アプリケーション実行環境120での消費量を監視する共有リソース資源とは、例えば、OS115が提供する共有メモリや、セマフォ,イベントフラグ等のタスク間同期機構資源である。また、残量を監視する共有リソース資源は、消費量を監視する共有リソース資源に加えて、例えば、描画機能112が提供するフレームバッファや、OS115が提供するファイル処理用のファイルディスクリプタ等が考えられる。
また、リソース監視機能122は、各追加アプリケーション等により確保されている共有リソース資源のIDやアドレス等を監視しており、追加アプリケーション等により共有リソース資源の解放が適切に行われない場合には、該共有リソース資源を強制的に解放する。
[動作の説明]
次に、車載端末1の動作について説明する。車載端末1は、インターネット等から入手され、インストールされた追加アプリケーションを、追加アプリケーション実行環境120上で動作させることができるが、品質の悪い追加アプリケーションがインストールされる可能性もある。そして、このような場合には、追加アプリケーションにより多量の共有リソース資源が確保されてしまい、共有リソース資源が不足し、組込アプリケーション130等の異常を引き起こす可能性がある。
これに対し、車載端末1では、このような場合にも組込アプリケーション130等を正常に動作させるため、共有リソース資源の残量が低下した場合には追加アプリケーションやプリインストールアプリケーション(追加アプリケーション等とも記載)を再起動し、追加アプリケーションにより確保されている共有リソース資源を解放する。
また、追加アプリケーション等の中には、起動時に起動アニメーションの表示等といった起動処理を行うものがあり、車載端末1の稼動中、このような追加アプリケーション等を再起動することで起動アニメーションの表示等がなされると、ユーザに見苦しさを与えてしまう。これに対し、車載端末1は、追加アプリケーション等の起動時に、追加アプリケーション等に対し初回起動であるか再起動であるかを通知し、再起動時には追加アプリケーション等にて起動処理を省略することができるよう構成されている。
以下では、車載端末1における追加アプリケーション等の再起動や初期化について、詳しく説明する。なお、以下の説明では、車載端末ソフトウェア100にて実行される各種処理について記載されているが、これは、車載端末ソフトウェア100に従って動作するCPU11により実行される処理であることは、言うまでも無い。
(1)追加アプリケーション実行処理について
まず、追加アプリケーション等を動作させると共に、共有リソース資源の残量が低下した際に、追加アプリケーション等を再起動する追加アプリケーション実行処理について、図3に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、追加アプリケーション実行環境120にて実行される処理であり、車載端末1の起動後、最初に追加アプリケーション等が起動される際に開始される。
S205では、追加アプリケーション実行環境120を初期化し、追加アプリケーション等を起動する追加アプリケーション実行環境初期化処理が行われる。
続くS210では、共有リソース資源の残量が検出されると共に、該残量と予め定められた閾値とが比較され、共有リソース資源の低下が検出される。具体的には、ソフトウェアプラットフォーム110により提供される平均残量算出処理(詳細は後述する)により算出された、瞬間的な共有リソース資源の残量Rsiと、共有リソース資源の残量の平均値Rsaが読み出される。また、各追加アプリケーション等の実行時に算出された、追加アプリケーション実行環境120における共有リソース資源の消費量Raiが読み出される。
また、閾値として、瞬間残量限界Gsiと、平均残量限界Gsaと、瞬間アプリ最大リソース限界Gaiとが定義されており、Gsi≧Rsi,Gsa≧Rsa,Gai<Raiの3条件のうちのいずれかが成立したか否かが判定される。
そして、続くS215では、上記3条件のうちのいずれかが成立した場合には、共有リソース資源の残量が低下したとみなし(S215:Yes)、追加アプリケーション等の再起動を行うべくS240に処理が移行される。一方、いずれの条件も成立していない場合には(S215:No)、S220に処理が移行される。
なお、上記3条件のうちの一つ(或いは二つ)について成立の有無を判定することで、共有リソース資源の低下を検出しても良い。また、Rsi,Rsa,Raiを複数回にわたり検出すると共に平均値を算出し、該平均値に基づき共有リソース資源の低下を検出しても良い。
S240では、追加アプリ処理機能121が停止され、追加アプリ処理機能121や追加アプリケーション等にて確保されている共有リソース資源が解放される。なお、ここでは、アプリケーション画面生成機能124等の他の機能は停止されず、表示用フレームバッファや、受信データ登録用のデータバッファ123や、操作イベント登録用のデータバッファ123は、そのままの状態が保持される。また、ソフトウェアプラットフォーム110は、追加アプリ処理機能121が停止されても動作を継続し、対応する表示レイヤ111への画像の描画や表示デバイス20での画像表示は継続して行われる。
このため、追加アプリケーション実行環境120に対応する表示レイヤ111は状態が維持されるが、組込アプリケーション130に対応する表示レイヤ111では引き続き描画が行われる。したがって、追加アプリケーション等により生成され、追加アプリ処理機能121が停止された時点で表示デバイス20に表示されている画像のみが固定化された状態となり、他の画像の更新は継続される。
そして、追加アプリ処理機能121が停止された段階で、追加アプリケーションの不具合等により解放されていない共有リソース資源が存在している場合、リソース監視機能122による共有解放漏れ共有リソース資源強制解放処理にて強制的に共有リソース資源の解放が行われ(S245)、その後、S205に処理が移行される。ただし、再起動時にも動作を継続するリソース監視機能122,アプリケーション画面生成機能124,アプリケーション間通信機能125,入力イベント処理機能126が使用している共有リソース資源については、強制解放の対象とはならない。
一方、共有リソース資源の残量が低下していない場合には、追加アプリケーション等の再起動は行われず、アプリケーション間通信データ読出処理(S220)や、入力イベント読出処理(S225)により、各追加アプリケーション等のイベント処理が実行され、追加アプリケーションプログラム実行処理(S230)により、各追加アプリケーション等におけるその他の定期処理やタイマ処理が実行される。なお、これらの処理には、同期的に実行されるアプリケーション間通信のデータ送信処理や、描画用フレームバッファに対する描画処理が含まれる。
そして、最終的に、追加アプリケーション画面生成処理(S235)にて、描画用フレームバッファと表示用フレームバッファの入れ替えが実施され、追加アプリケーション実行環境120に対応する表示レイヤ111の画像更新が行われ、その後、再度S210に処理が移行される。
なお、これらの処理において、追加アプリケーション等による共有リソース資源の確保,解放が行われた場合には、その共有リソース資源の量から、追加アプリケーション実行環境120における共有リソース資源の消費量Raiが算出される。車載端末1では、例えば追加アプリケーション実行環境120にて共有リソース資源の確保が行われた場合、その確保量Rinを共有リソース資源の消費量Raiに加算することで、Raiを算出することが考えられる。また、追加アプリケーション実行環境120にて共有リソース資源の解放が行われた場合、その解放量Rdeを共有リソース資源の消費量Raiから減算することで、Raiを算出することが考えられる。
(2)追加アプリケーション実行環境初期化処理について
次に、追加アプリケーション実行環境120を初期化し、追加アプリケーション等を起動する追加アプリケーション実行環境初期化処理について、図4に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、追加アプリケーション実行環境120にて実行される処理であり、追加アプリケーション実行処理からコールされるサブルーチンとして構成されている。
S305では、追加アプリケーション等の起動が、車載端末1の起動後、初回であるか否か(今回実行される追加アプリケーション実行環境初期化処理が、追加アプリケーション実行処理の開始後、最初に実行されるものであるか否か)を判定する。そして、肯定判定が得られた場合には(S305:Yes)、S310に処理を移行し、否定判定が得られた場合には(S305:No)、S335に処理を移行する。
S310では、リソース監視機能122の初期化(追加アプリケーション実行環境120や追加アプリケーション等にて確保されている共有リソース資源の消費量等を示す変数の初期化等)が行われる。
続くS315では、追加アプリ処理機能121において、追加アプリケーション等を動作させるために必要な共有リソース資源の確保や内部データの初期化等が行われ、さらに、追加アプリケーション等の起動が初回の起動であることを示すよう変数が設定される。追加アプリ処理機能121は、初回の起動か否かを通知するインターフェースを追加アプリケーション等に提供しており、追加アプリケーション等は、初回の起動であるか否かに応じて、起動時に異なる処理を行うことができる。
その後、S320にてアプリケーション画面生成機能124の初期化(ソフトウェアプラットフォーム110の描画機能112からのフレームバッファの取得や、フレームバッファの初期化等)が行われ、S325に処理が移行される。
S325では、アプリケーション間通信機能125の初期化(アプリケーション間通信基盤113への受信処理ハンドラの登録や、受信データ登録用のデータバッファ123の初期化や、受信状態の初期化等)が行われ、S330に処理が移行される。
S330では、入力イベント処理機能126の初期化(入力イベント生成機能114への操作イベント処理ハンドラの登録や、操作イベント登録用のデータバッファ123の初期化や、操作イベント状態の初期化等)が行われ、S340に処理が移行される。
一方、追加アプリケーション等の起動が初回でない場合に移行するS335では、追加アプリ処理機能121において、追加アプリケーション等を動作させるために必要な共有リソース資源の確保や内部データの初期化等が行われる。さらに、追加アプリケーション等の起動が2回目以降の起動であることを示すよう変数が設定され、S340に処理が移行される。
なお、追加アプリケーション等の再起動の際は、リソース監視機能122,アプリケーション画面生成機能124,アプリケーション間通信機能125,入力イベント処理機能126は稼動したままとなっており、これらの初期化は行われない。
S340,S345では、プリインストールアプリケーションや追加アプリケーションが起動される。以後、追加アプリ処理機能121は、各追加アプリケーション等のプログラムを読み出し、これに従い処理を実行することで各追加アプリケーション等を動作させると共に、動作中の追加アプリケーション等では、随時、共有リソース資源の確保や解放が行われる。
(3)平均残量算出処理について
次に、ソフトウェアプラットフォーム110にて実行される、瞬間的な共有リソース資源の残量Rsiと、共有リソース資源の残量の平均値Rsaを算出する平均残量算出処理について、図5に記載のフローチャートを用いて説明する。なお、本処理は、車載端末1の起動時に開始され、追加アプリケーション実行処理に並行して実行される。
S405では、共有リソース資源の残量の合計値Rssや、該残量の平均値を算出するためのカウンタであるNrに0が設定され、S410に処理が移行される。
S410では、瞬間的な共有リソース資源の残量であるRsiが取得され、その後、合計値RssにRsiが加算されると共に、カウンタNrに1が加算される(S415)。
そして、Nrの値が10に達したか否かの判定が行われ(S420)、肯定判定が得られた場合には(S420:Yes)、共有リソース資源の残量の合計値RssをNrで除算し、得られた値を、共有リソース資源の残量の平均値Rsaとする(S425)。その後、Rss,Nrに0を設定した後(S430)、S435に処理が移行される。一方、上記判定で否定判定が得られた場合には(S420:No)、S435に処理が移行される。
S435では、予め定められた期間にわたりソフトウェアプラットフォーム110による処理が実行され、その後、再度S410に処理が移行される。
[具体例及び効果について]
次に、本実施形態の車載端末1の具体例等について説明する。この車載端末1の具体例としてナビゲーション装置が考えられ、図6には、このようなナビゲーション装置の表示画面500の一例が記載されている。
そして、このような場合には、例えば、地図描画機能やナビ案内機能を組込アプリケーション130として実装することが考えられる。また、地図画像510に重ねて表示される地点情報520,各種案内530,オーディオ情報等の表示機能や、地図操作等のための各種ボタン540の表示機能をプリインストールアプリケーションとして実装することが考えられる。さらに、これらに加えて、キャラクタアニメーション等の表示機能を有する追加アプリケーションがユーザによりインターネット等から取得され、実装されることが考えられる。
このような場合において、追加アプリケーションに不具合があり、追加アプリケーションにより確保された共有リソース資源が適切に解放されず、時間の経過と共に追加アプリケーション実行環境120により確保された共有リソース資源が増加してしまうおそれがある。
これに対し、車載端末1における追加アプリケーション実行環境120では、リソース監視機能122により共有リソース資源の残量が監視されており、残量が低下した場合には追加アプリケーション実行環境120が再起動され、追加アプリケーション等で確保されている共有リソース資源が解放される。このため、共有リソース資源の残量が著しく低下し、組込アプリケーション130やソフトウェアプラットフォーム110の動作に影響が出る前に、不適切に確保された共有リソース資源が解放され、リセットやフリーズ等の動作異常の発生を避けることができる。
さらに、ナビゲーション機能による経路案内中等に追加アプリケーション実行環境120の再起動が行われても、再起動中に組込アプリケーション130やソフトウェアプラットフォーム110の動作は継続されるため、地図画像の更新や経路案内等の機能は正常に動作し続ける。また、このとき、表示用フレームバッファ等に保存されたデータが保持されるため、追加アプリケーション等により生成され、表示デバイス20に表示されている画像は固定化された状態となる。このため、追加アプリケーション実行環境120の再起動中に、追加アプリケーション等の画像の乱れ等を防ぐことができ、再起動が行われたことをユーザに気づかれることは無い。
また、追加アプリケーションに不具合があり、追加アプリ処理機能121を停止させても追加アプリケーションにより確保されている共有リソース資源が解放されなかった場合であっても、リソース監視機能122により、強制的に該共有リソース資源が解放される。このため、追加アプリ処理機能121の再起動の度に共有リソース資源の残量が減ってしまうという事態を回避することができる。
また、追加アプリケーションの中には、起動時に起動アニメーションの表示等といった起動処理を実行するものがある。このような追加アプリケーションの一例として、表示画面500にて時刻550を表示すると共に、起動アニメーションとして、起動時に00:00を表示し、現在時刻まで高速にカウントアップした後に通常の時刻表示を行う時計のガジェットが考えられる。
このような追加アプリケーションが搭載されている場合には、従来は、追加アプリケーション実行環境120の再起動により起動アニメーションが実行されてしまい、ユーザが異常に気づいてしまうという問題があった。これに対し、車載端末1では、追加アプリケーションに対して初回の起動か否かが通知されるため、追加アプリケーションでは、再起動時に起動アニメーション等の実行を回避することができ、ユーザに気づかれることなく、追加アプリケーション実行環境120を再起動することが可能となる。したがって、ユーザに対し見苦しさを与えてしまうことを防ぐことができ、品質を損ねることなく、追加アプリケーション実行環境120の再起動を行うことができる。
[他の実施形態]
(1)本実施形態の車載端末1では、共有リソース資源の残量が低下した際に、追加アプリケーション実行環境120上で動作しているプレインストールアプリケーション及び追加アプリケーションが全て再起動される。しかしながら、これに限定されることは無く、例えば、追加アプリケーションのみを対象として、2回目以降の起動であることを通知しつつ再起動を行っても良い。このような構成を有する場合であっても、ユーザに見苦しさを与えることなく、追加アプリケーションにより確保されている共有リソース資源を解放させることができる。
(2)また、本実施形態の車載端末1では、共有リソース資源の残量が低下した際に追加アプリケーション実行環境120の再起動が行われるが、これ以外にも、例えば、共有リソース資源の消費量が多い特定の処理が実行される場合等に、同様にして追加アプリケーション実行環境120の再起動を行っても良い。このような場合であっても、ユーザに見苦しさを与えることなく、追加アプリケーション等により確保されている共有リソース資源を解放させることができ、該特定の処理を正常に実行することが可能となる。
[特許請求の範囲との対応]
上記実施形態の説明で用いた用語と、特許請求の範囲の記載に用いた用語との対応を示す。
追加アプリケーション実行環境120がアプリケーション実行環境に、追加アプリケーション,プリインストールアプリケーションがアプリケーションに相当する。
また、追加アプリケーション実行処理におけるS210,S215が検出手段に、S240が停止手段に、S245が解放手段に相当する。
また、追加アプリケーション実行環境初期化処理におけるS315,S335が通知手段に、S340,S345が起動手段に相当する。
1…車載端末、10…RAM、11…CPU、12…グラフィックコントローラ、13…ディスプレイコントローラ、20…表示デバイス、30…入力デバイス、40…外部記憶デバイス、50…センサ、60…ECU、100…車載端末ソフトウェア、110…ソフトウェアプラットフォーム、111…表示レイヤ、112…描画機能、113…アプリケーション間通信基盤、114…入力イベント生成機能、115…OS、116…車両通信機能、120…追加アプリケーション実行環境、121…追加アプリ処理機能、122…リソース監視機能、123…データバッファ、124…アプリケーション画面生成機能、125…アプリケーション間通信機能、126…入力イベント処理機能、130…組込アプリケーション、140…プリインストールアプリケーション、150…追加アプリケーション、160…追加アプリケーション。

Claims (4)

  1. アプリケーションを動作させるアプリケーション実行環境が搭載された車載端末であって、
    前記アプリケーション実行環境は、
    当該アプリケーション実行環境の起動後に前記アプリケーションを起動すると共に、予め定められたタイミングで前記アプリケーションを再起動する起動手段と、
    前記起動手段により前記アプリケーションが起動される際に、該アプリケーションに対し、該起動が、当該アプリケーション実行環境の起動後、最初に行われたものであるか否かを通知する通知手段と、
    を備えることを特徴とする車載端末。
  2. 請求項1に記載の車載端末において、
    前記アプリケーション実行環境は、
    前記アプリケーションの動作を停止させる停止手段と、
    前記停止手段により前記アプリケーションの動作が停止された後、該アプリケーションにより確保されたままとなっている、当該アプリケーション実行環境を動作させるコンピュータでの処理に用いられるリソースを解放する解放手段と、
    を備えることを特徴とする車載端末。
  3. 請求項2に記載の車載端末において、
    前記アプリケーション実行環境は、
    前記リソースの残量の低下を検出する検出手段をさらに備え
    前記停止手段は、前記検出手段により前記リソースの残量の低下が検出された際に、全ての前記アプリケーションの動作を停止させ、
    前記起動手段は、前記リソースの残量の低下により前記停止手段により全ての前記アプリケーションが停止された後の前記タイミングに、停止された前記アプリケーションを再起動すること、
    を特徴とする車載端末。
  4. アプリケーションを動作させるアプリケーション実行環境として車載端末に搭載されたコンピュータを動作させるアプリケーション実行環境プログラムであって、
    前記アプリケーション実行環境の起動後に前記アプリケーションを起動する共に、予め定められたタイミングで前記アプリケーションを再起動する起動手段と、
    前記起動手段により前記アプリケーションが起動される際に、該アプリケーションに対し、該起動が、当該アプリケーション実行環境の起動後、最初に行われたものであるか否かを通知する通知手段と、
    して前記コンピュータを動作させることを特徴とするアプリケーション実行環境プログラム。
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