JP2013151524A - 成長ホルモン分泌促進物質による筋肉減少症の処置方法 - Google Patents

成長ホルモン分泌促進物質による筋肉減少症の処置方法 Download PDF

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Abstract

【課題】筋肉減少症を処置するための新規な医薬組成物の提供。
【解決手段】筋肉減少症を処置するために筋肉量を維持または増加するための医薬組成物であって、治療上有効量の成長ホルモン分泌促進物質を含む組成物。成長ホルモン分泌促進物質は、成長ホルモン分泌促進物質受容体1aに結合して同受容体を刺激し、グレリンミメティックとして作用する。具体的には、成長ホルモン分泌促進物質は、N-[1(R)-[(1,2-ジヒドロ-1-メタンスルホニルスピロ[3H-インドール-3,4'-ピペリジン]-1'-yl)カルボニル]-2-(フェニルメチルオキシ)エチル]-2-アミノ-2-メチルプロパンアミドメタンスルホナート(イブタモレンメシラート)等の化合物である。
【選択図】なし

Description

米国政府の支援
本発明は、米国国立衛生研究所による認可番号 DK32632およびRR-00847のもと米国政府の支援によりなされた。米国政府は本発明に一定の権利を有しうる。
本発明の分野
本発明は、成長ホルモン分泌促進物質により筋肉減少症を処置する方法に関する。
筋肉減少症は、加齢に伴って起こる筋肉量の減少である。これは、80歳に到達するまでに筋肉量が10代後半または20代前半の最盛期の50%にまでも減少しうるような、成人期を通して起こる進行性のプロセスである。この筋肉量の減少は虚弱の発症に重要なファクターであり、虚弱には骨折や最終的には病的状態または死亡にいたる転落がつきものである。筋肉減少症は、代謝的、生理学的、および機能的な機能障害および能力障害に関連すると考えられている。これを予防できる簡単な処置は存在しない。
Baumgartner et al (Am J Epidemiol 1998; 147:755-63; 149: 1161)は、筋肉減少症を四肢骨格筋量 (kg/身長2 (m2)) が若年参照群の平均の2標準偏差未満と定義した。これを、本明細書においてこれ以降t-スコアと呼ぶ。Baumgartner et alは、ニューメキシコ高齢者健康調査(1993-1995)のデータを使用して、筋肉減少症の罹患率を推定する方法を開発し、罹患率が「70歳以下の人では13-24%であるが80歳を超える人では>50%に増加する」ことを発見した。Baumgartner et alによる研究は、筋肉減少症の罹患率の程度をはじめて算出した研究の1つである。
筋肉量の減少の生理学的メカニズムは知られていない。成長ホルモン分泌は思春期中盤から次第に減少するが、成長ホルモンは筋肉量を増加することが知られている。成長ホルモン欠損の患者は筋肉量が減少し、脂肪量が増加している。成長ホルモン置換によると筋肉量が増加し、脂肪量の減少につながる。
成長ホルモン分泌促進物質は、成長ホルモン分泌を増量するために開発された。成長ホルモン分泌促進物質は、患者に投与されると成長ホルモンの産生および/または分泌を健常個体における成長ホルモンのベースライン血漿濃度と比較して増加する化合物である。この受容体に対する天然のリガンドは1999年に発見され、それは胃の粘膜において産生される。これはグレリンと呼ばれ、3位のセリンに特有の修飾を有する。この修飾はN-オクタノイル化である。
イブタモレンメシラート (MK-677) は、Merck Research Laboratoriesにより特異的経口活性成長ホルモン分泌促進物質として開発された。Journal of Orthopaedic Research 15:519:527 (1997) は、成長ホルモン分泌促進物質MK-677がイヌにおいて血清のインシュリン様成長因子-1のレベルを上昇させ、次いでリモビリゼーション中の大腿四頭筋のサイズおよび筋力を増加させたと述べている。J. Clin. Endocrinol. Metab. 83: 320-325, 1998 は、経口活性成長ホルモン分泌促進物質であるMK-677が食餌性異化を逆転したと述べている。
米国特許第6194402号 (Bach et al) は、MK-677を含む成長ホルモン分泌促進物質の、「急性失調前には自立して生活していた患者を急性失調後に自立生活状態に復帰させることを増強する」のための使用について記載している (請求項1を参照)。Bach et alは、「急性失調(acute deconditioning)」なる用語を、急性の病気または傷害により生じた不動または不活性のような特定の損傷に起因する筋萎縮および筋肉減少を特徴とする患者における減退状態の存在を意味する、と定義している。これに対して、慢性失調は長期間の筋肉減少または消耗、すなわち筋肉減少症、として定義される。
Bach et alは、急性失調と筋肉減少症とを明確に区別している。これは、筋肉量の維持が以下の2つの異なるプロセスに依存することによる:筋肉量を維持または形成させる機能および運動を維持すること;および、栄養、神経入力、およびホルモン状態に依存する筋肉量を維持する能力。筋肉量のピークは思春期中盤に観察され、筋肉量は次第に減少し、45歳までには検出可能なほどに減少し、そして漸進的に減少し続ける。この筋肉量の減少は、年齢とともに減少する成長ホルモン分泌に依存するようである。オリンピック選手ですら定期的に運動しているにも関わらず筋肉量および機能が減少する。
米国特許出願公開第2002/0028838号 (MacLean et al) は、「年齢に相関する身体能力の減少を危険性のある患者において処置する方法であって、能力増強有効量の成長ホルモン分泌促進物質を患者に投与することを含む方法」について記載する (請求項1参照)。MacLean et alは、「危険性のある患者」なる用語は、確立された身体能力評価方法によって測定された、身体能力における減少の客観的証拠を示す患者を意味する。身体能力の測定は、既定の基準(反復または遅延活動を数えることを含みうる)にしたがい評価される、標準化された課題についての対象の成績の客観的試験である。身体能力の減少によって、患者が有害事象、例えば傷害性の転落および/または骨折を患う確立が高まる。また身体能力の減少によって、患者が介護施設に入所しなければならなくなる可能性、および/または日常生活の活動において機能的に依存した状態となる可能性がある」と述べている。 (段落0173参照)。この集団および症状は、筋肉減少症の集団および筋肉減少症の徴候のある集団とは明確に異なり区別され、なぜなら筋肉減少症は身体能力の減少の発症の前に生じるからである。この徴候は患者がMacLean et alによって「危険性のある」とみなされるよりもかなり前に生じることから、筋肉減少症の処置はMacLean et alには考慮されていない。
先進国において高齢化が進んでおり筋肉減少症が避けられないことを考慮すれば、筋肉減少症を処置する方法を発見することが非常に望ましい。
すなわち、本発明は、筋肉減少症を処置するために筋肉量を維持または増加するための新規方法を提供する。
本発明はまた、筋肉減少症を処置するために筋肉量を維持または増加するのに有用な組成物に関する。
以下の詳細な説明から明らかになるであろうこれらその他の局面は、筋肉減少症を成長ホルモン分泌促進物質により処置しうるという本発明者らの発見により達成された。
図面の簡単な説明
図1: 試験計画および対象の対象/非対象基準、スクリーニング、参加、および人数減少の詳細を示す図を示す。
図2:1年間の処置後の血清GHおよびIGF-1の24時間平均。データは正規分布しておらず、自然アルゴリズムスケールで解析し、幾何学平均の比として報告した。
図2A:棒グラフは、ベースライン、6および12ヶ月の時点の、24時間平均GHレベル(μg/L) の平均 (±SE) を示す;プラセボ(N=22、赤バー) およびMK-677 (25 mg p.o. /日) (N=43、緑バー)。アスタリスクは、プラセボに対するMK-677によるGHの有意な倍化の増加を示す; MK-677処置による倍化の平均 (範囲) は、6および12ヶ月の時点でそれぞれ1.9 (1.6-2.2)および1.8 (1.6-2.0) であった (P<0.001、両時点)。点線は、若年成人の24時間GH濃度の中央値を示す(若年男性および女性を併せて〜1.4μg/L)。
図2B: MK-677 (25 mg p.o. /日)を1年間処置した70歳男性(BMI 23.2 kg/m2)における24時間のGHプロファイル。GHのため、24時間の間10分毎にサンプルを回収した;対象は、21:00以降に就寝を許可された。24時間平均GHレベルは、ベースライン (赤三角)、6ヶ月 (黄色丸)、および12ヶ月 (緑丸)でそれぞれ0.37、1.0、および0.86μg/L であった。12ヶ月にわたり持続する正常なパルス性パターンの増強に注目。
図2C:棒グラフは、ベースライン、6および12ヶ月の時点での、IGF-I レベルの平均 (±SE) (μg/L) を示す; プラセボ (N=22、赤バー) およびMK-677 (25 mg p.o. /日) (N=43、緑バー)。ベースラインでは処置群は異ならなかった (P=0.09)。アスタリスクは、MK-677処置群においてIGF-Iレベルが6および12ヶ月の時点で有意に1.5倍増加したことを示す (P<0.001、対プラセボ、両時点)。点線は、年齢21-24の若年成人についての正常範囲(116-358μg/L)の下限を示す。
図2D: 2年間の処置期間中の、プラセボ処置群(赤三角)およびMK-677 (25 mg p.o. /日) 処置群 (緑丸および青四角) のIGF-Iレベルの平均 (± SE) (μg/L)。1年目に年齢21-25の若年成人の正常範囲 (116-358μg/L)までIGF-1レベルが増加したことに注目。この効果は、MK-677を2年間処置した個体 (緑丸、N=20) において持続し、プラセボからMK-677に変更した個体(赤三角、N=20)では2年目に同様の増加がみられた; プラセボへの交差(青四角)は、ベースラインレベルに戻る結果となった(N=19)。2年間の試験の最後の時点でまだMK-677を処置されていた対象を治療からはずすと、血清IGF-IレベルはMK-677の中止後3および6ヶ月の両時点でベースラインレベルまで減少した。
図3:ベースラインおよび1年間の処置後の身体組成および体内水分の結果。データははじめに測定したときと同じスケールで解析し、算術平均間の差として報告する。アスタリスクは、12ヶ月の時点でプラセボと比較して有意な差を示す。
図3A:棒グラフは、全体重(kg)、4-コンパートメント (4-C) モデルおよびDXA法により測定した全脂肪量 (kg)、およびCTにより測定した腹部内臓脂肪 (AVF) (cm2) の、12ヶ月の時点でのベースラインからの変化(平均差 (±SE))を示す; プラセボ (N=22、薄青バー) およびMK-677 (25 mg p.o. /日) (N=43、濃青バー)。MK-677による体重変化はプラセボ (P=0.003)とは有意に異なった。全体脂肪量は両処置群で有意に増加したが、両群間に有意な差はなかった(P=0.1)。皮下脂肪はMK-677群においてベースラインから有意に増加した(P<0.001);対プラセボ(P=0.054)。AVFはMK-677により有意に増加したが (P=0.02)、これはプラセボ (P=0.7)と異ならなかった。
図3B:棒グラフは、4-コンパートメント (4-C) モデルおよびDXA法により測定した除脂肪量 (FFM)のベースラインからの変化(平均差(±SE))、および全四肢骨格 (除脂肪) 量 (全ASM) を示す; プラセボ (N=22、薄青バー) およびMK-677 (25 mg p.o. /日) (N=43、濃青バー)。全ASMは、DXA全身スキャンから得られる全四肢における除脂肪量の合計である。MK-677によるFFMの増加は、ベースラインと(P<0.001) 、およびプラセボと比較して(P<0.001) 、有意に異なった。; この増加は、2つの異なる方法(4-CおよびDXA)により、6および12ヶ月の両時点で観察された。全ASMも、6および12ヶ月の時点で、ベースラインから(P<0.001) 、およびプラセボに対して (P<0.001)、有意に増加した。脚のASMは、ベースラインから、およびプラセボに対して (P=0.001)、有意に増加した。しかしながら、MK-677によるCTにより測定した大腿筋肉領域における小規模な増加は、統計学的有意差にいたらなかった (P=0.2、対プラセボ)。
図3C:棒グラフは、ベースラインからの変化(平均差(±SE))を示す。解析のため、各体内水分変量 (kg)を各時点でFFM1kgについて、例えばTBW/FFMとして、表す。全体内水分はジュウテリウム希釈により、ECWはブロミド希釈により測定し、ICW はTBWとECWの間の差として評価した。12ヶ月の時点での全体内水分 (TBW/FFM)、細胞外水分 (ECW/FFM)、および細胞内水分 (ICW/FFM) の比を、プラセボ処置群 (N=22、薄青バー) およびMK-677処置群 (25 mg p.o. /日) (N=43、濃青バー) において示す。プラセボに対してMK-677処置によりTBW、ECW、またはICWに有意な変化はなかった。しかしながら、1年間のプラセボ処置中に、全FFM、特にTASM、の消失に反映される細胞量 (ICW)の絶対的消失がおこった(図3B)。プラセボによるFFMよりも比較的重度の細胞量の消失およびECWの拡大が比の対応する方向に反映されている; ICW/FFM (P=0.2)およびECW/FFM (P=0.03) 、対ベースライン。MK-677処置の1年目の間に、これら効果が予防されただけでなく部分的に逆転したようであり、12ヶ月の時点での絶対的ICWおよびFFM (図3B)が増加し、またICW/FFM (P=0.2、対プラセボ)および関連するTBW/FFM (P=0.004、対ベースライン、P=0.3、対プラセボ)が増加した。
図4:脚ASMおよび大腿筋肉の変化を示す。プラセボによりベースラインに対して脚ASMが減少する傾向にあった (P=0.08) ;しかしながら、脚ASMはMK-677処置によりベースラインに対して有意に増加し (P<0.001) 、これは12ヶ月の時点でプラセボと有意に異なっていた (P<0.001)。しかしながら、これは大腿筋肉領域をCTで測定した場合には確認できなかった (P=0.2、対プラセボ)。これはおそらく、CT測定がCTスキャンセクションの正確なポジショニングをその都度必要とする二次元測定であるのに対してASMのDXA測定は三次元測定であるためより再現性が高い、ということにより説明される。
図5:全四肢骨格 (除脂肪) 量についてのt-スコア [TASM (kg)/ht2 (m2)] を、Gallagher et al (12) からのTASM/ht2についての性特異的若年成人平均およびSD値に基づき各個体につき計算した(実施例2参照)。全ASMは、各時点でのDXA全身スキャンから得た全四肢における除脂肪量の合計である。ベースライン(白丸) および12ヶ月の処置後 (黒丸) の個々のt-スコアを、プラセボ (N=22、赤丸、図5A) およびMK-677 (25 mg p.o. /日) (N=43, 緑丸、図5B)について示す。T-スコアは、MK-677によりプラセボに対して有意に増加した(P<0.001)。Baumgartner et al (13;14)(実施例2参照)によると、筋肉減少症はt-スコアが若年性特異的参照集団の2SD以下と定義される。1年目の終わりに、プラセボを処置された対象ではt-スコアは変化しなかったか、減少した(図5A)。MK-677群(図5B)では、t-スコアは43人中26人 (60%) で増加し、減少したのは 43人中7人のみであった (P<0.001、対プラセボ)。
本発明は、成長ホルモン分泌促進物質であるイブタモレンメシラート (MK-677)が筋肉減少症の進行を予防し、部分的に回復さえしうるという驚くべき知見に基づく。これが驚くべき知見であるのは、成長ホルモン分泌促進物質が筋肉減少症に有用であることはこれまで知られていなかったからである。
かかる処置の例は、MK-0677 25 mg/日の経口投与であり、これはGH分泌を若年成人で観察される程度まで増加し、IGF-1レベルを増加し、そして四肢骨格筋をプラセボと比較して一年間で1.6kg増加することがわかった。この効果は処置を継続する間は維持されたが、処置を中止すると消失した。
すなわちある態様において、本発明は、筋肉減少症を処置するために筋肉量を維持または増加する新規な方法であって、それを必要とする患者に治療上有効量の成長ホルモン分泌促進物質を投与することを含む方法を提供する。
筋肉減少症は、Baumgartnerにより定義されるように、四肢骨格筋量 (kg/身長2 (m2)) (すなわちt-スコア)が若年参照群の平均の2標準偏差未満であることである。t-スコアは、患者の軸方向骨格筋量を測定することにより、典型的にはdxa (すなわち、二重エネルギーX線吸収測定法)または同様かつ再現性ある方法で測定することにより、決定される。この軸方向骨格筋量の測定を用いて、患者の進行を追跡し、処置が筋肉量の減少を遅延、予防、または逆転しているか否かを決定することができる。
筋肉減少症の処置には、その進行を遅延させる、その進行を停止させる、および特にそれを逆転させることが含まれる。筋肉減少症の進行の遅延の例は、患者のt-スコア-1.5 から-2へと進むまでの時間を変化させる (例えばかかる進行に通常5年かかる場合、本明細書で用いる処置によりこの変化を10年まで遅延させることができる)。部分的逆転の例には、t-スコアを0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0単位またはそれ以上減少させること(例えばt-スコアを-2から-1.9、-1.8、-1.7、-1.6、-1.5、-1.4、-1.3、-1.2、-1.1などまで変化させること)が含まれる。筋肉減少症の処置には、筋肉減少症の発症を遅らせることも含まれる。例えば、50歳の典型的男性が55歳までに筋肉減少症の兆候を示し始める場合、本発明の処置はこの発症を1、2、3、4、5、6、7、8、9、10年以上遅らせることができる。つまり、筋肉減少症の処置には、まだ筋肉減少症と診断されていないが筋肉減少症を発症しやすい患者または発症しやすいことが予想される患者の処置が含まれる。発症しやすい患者または発症しやすいことが予想される患者には、(a) グルココルチコイドステロイドを使用している患者、(b)慢性感染を有する患者、(c) 慢性炎症症状を有する患者 (例えば炎症性腸疾患)、(d) 癌患者、が含まれる。
本発明が有効な患者の別のタイプは、筋肉量が一部減少しているが、日常生活行動を妨げる、および/または自立生活を阻止する症状は有さない(例えば、まもなく介護生活を要しうる患者)である。
別の態様において、t-スコアのさらなる減少は、少なくとも1年の処置により予防される。
別の態様において、患者のt-スコアの増加は、少なくとも1年の処置により得られる。
別の態様において、成長ホルモン分泌促進物質は、イブタモレンメシラート (MK-677)(N-[1(R)-[(1,2-ジヒドロ-1-メタンスルホニルスピロ[3H-インドール-3,4'-ピペリジン]-1'-y l)カルボニル]-2-(フェニルメチルオキシ)エチル]-2-アミノ-2-メチルプロパンアミド メタンスルホナート)である。
t-スコアの例には、3、2.9、2.8、2.7、2.6、2.5、2.4、2.3、2.2、2.1、2.0、1.9、1.8、1.7、1.6、1.5、1.4、1.3、1.2、1.1、1.0、0.9、0.8、0.7、0.6、0.5,0.4、0.3、0.2、0.1、0、-0.1、-0.2、-0.3、-0.4、-0.5、-0.6、-0.7、-0.8、-0.9、-1.0、-1.1、-1.2、-1.3、-1.4、-1.5、-1.6、-1.7、-1.8、-1.9、-2.0、-2.1、-2.2、-2.3、-2.4、-2.5、-2.6、-2.7、-2.8、-2.9、-3.0、-3.1、-3.2、-3.3、-3.4、-3.5、-3.6、-3.7、-3.8、-3.9、-4.0、-4.1、-4.2、-4.3、-4.4、-4.5、-4.6、-4.7、-4.8、-4.9、-5.0、-5.1、-5.2、-5.3、-5.4、-5.5、-5.6、-5.7、-5.8、-5.9、および-6.0が含まれる。典型的には、負のt-スコアを有する患者は筋肉減少症に対する処置をうける可能性が高い。しかしながら、機能喪失の危険性のある患者または筋肉を維持する医学的必要性のある患者もまた、たとえそのt-スコアが0以上であったとしても、本発明の処置の対象となりうる。
別の態様において、患者は、(a) ≦-3、(b) ≦-2.5 (c) 、≦-2、(d) ≦-1.5、(e) ≦-1.0、および(f) ≦-0.5から選択されるt-スコアを有する。
患者の年齢および年齢範囲は、筋肉減少症への罹患可能性に依存して様々である。年齢および年齢範囲の例には、(a) 40-45、(b) 45-50、(c) 50-55、(d) 55-60、(e) 60-65、(f) 65-70、(g) 70-75、(h) 75-80、(i) 80-85、(j) 85-90、またはそれ以上が含まれる。
別の態様において、患者の年齢は、少なくとも (a) 40、(b) 50、(c) 55、(d) 60、(e) 65、および(f) 70から選択される。
別の態様において、本発明は、筋肉減少症を処置するために筋肉量を維持または増加する新規な方法であって、それを必要とする患者に治療上有効量の成長ホルモン分泌促進物質および医薬上許容される担体を含む医薬組成物を投与することを含む方法を提供する。
当業者が認識するように、成長ホルモン分泌促進物質について選択される投与量は、具体的な分泌促進物質に依存する。すなわち、様々な投与量の成長ホルモン分泌促進物質 (例えば、イブタモレンメシラート (MK-677))が有用でありうる。その範囲には、(a) 最大 1000 mg p.o. /日、(b) 最大 500 mg p.o. /日、(c) 最大 100 mg p.o. /日、(d) 最大 25 mg p.o. /日、および(e) 最大 10 mg p.o. /日が含まれる。ある場合においては、経口投与以外の投与が有用でありうる。成長ホルモン分泌促進物質の投与は1日1回以外であってもよく、1日につき異なる投与量、複数回、も含まれ、1日1回よりも少なくてもよい。所望の処置に依存して、他のタイプの薬物、例えばタンパク同化薬、を成長ホルモン分泌促進物質に加えて対象に投与してもよい。
「成長ホルモン分泌促進物質」は、成長ホルモン分泌促進物質受容体 1a に結合して同受容体を刺激し、グレリンミメティックとして作用するあらゆる化合物および薬物を意味する。成長ホルモン分泌促進物質には、動物、特にヒトにおいて、成長ホルモン、成長ホルモン放出ホルモン、またはソマトスタチンの内因性放出を直接または間接的に刺激または増加する、外部から投与されたあらゆる化合物または薬物が含まれる。成長ホルモン分泌促進物質はペプチド性であっても非ペプチド性であってもよい。経口活性のある成長ホルモン分泌促進物質が典型的には望ましい。さらに、成長ホルモン分泌促進物質は内因性成長ホルモンのパルス性放出を誘導または増幅することが望ましい。
成長ホルモン分泌促進物質は、単独で使用しても、他の成長ホルモン分泌促進物質と組み合わせて使用しても、あるいは失調(deconditioning)後の患者の自立生活状態への復帰の促進に有効であることが知られる他の薬物と組み合わせて使用してもよい。成長ホルモン分泌促進物質と他の物質は、併用療法において、あるいは固定化された組合せにて、同時に投与してもよい。例えば、成長ホルモン分泌促進物質は、失調後の患者の自立生活状態への復帰の促進に有用であることが当業界にて知られる他の化合物と組み合わせて投与してもよい。
代表的成長ホルモン分泌促進物質は以下に開示される: 米国特許第3,239,345号; 米国特許第4,036,979号; 米国特許第4,411,890号; 米国特許第5,206,235号; 米国特許第5,283,241号; 米国特許第5,284,841号; 米国特許第5,310,737号; 米国特許第5,317,017号; 米国特許第5,374,721号; 米国特許第5,430,144号; 米国特許第5,434,261号; 米国特許第5,438,136号; 米国特許第5,494,919号; 米国特許第5,494,920号; 米国特許第5,492,916号; 米国特許第5,536,716号; 米国特許第6,194,402号; 米国特許出願公開第2002/0028838号; 欧州特許第0,144,230号; 欧州特許第0,513,974号; 国際公開 WO 89/07110; 国際公開 WO 89/07111; 国際公開 WO 93/04081; 国際公開 WO 94/07486; 国際公開 WO 94/08583; 国際公開 WO 94/11012; 国際公開 WO 94/13696; 国際公開 WO 94/19367; 国際公開 WO 95/03289; 国際公開 WO 95/03290; 国際公開 WO 95/09633; 国際公開 WO 95/11029; 国際公開 WO 95/12598; 国際公開 WO 95/13069; 国際公開 WO 95/14666; 国際公開 WO 95/16675; 国際公開 WO 95/16692; 国際公開 WO 95/17422; 国際公開 WO 95/17423; 国際公開 WO 95/34311; 国際公開 WO 96/02530; 国際公開 WO 96/05195; 国際公開 WO 96/15148; 国際公開 WO 96/22782; 国際公開 WO 96/22997; 国際公開 WO 96/24580; 国際公開 WO 96/24587; 国際公開 WO 96/35713; 国際公開 WO 96/38471; 国際公開 WO 97/00894; 国際公開 WO 97/06803; 国際公開 WO 97/07117; J. Endocrinol Invest., 15(Suppl 4), 45 (1992)); Science 260, 1640-1643 (Jun. 11, 1993); Ann. Rep. Med. Chem., 28, 177-186 (1993); Bioorg. Med. Chem. Ltrs., 4(22), 2709-2714 (1994); and Proc. Natl. Acad. Sci. USA 92, 7001-7005 (July 1995)。
代表的化合物には以下およびその医薬上許容される塩が含まれる:
1) N-[1(R)-[(1,2-ジヒドロ-1-メタンスルホニルスピロ[3H-インドール-3,4'-ピペリジン]-1'-イル)カルボニル]-2-(1H-インドール-3-イル)エチル]-2-アミノ-2-メチルプロパンアミド;
2) N-[1(R)-[(1,2-ジヒドロ-1-メタンカルボニルスピロ[3H-インドール-3,4'-ピペリジン]-1'-イル)カルボニル]-2-(1H-インドール-3-イル)エチル]-2-アミノ-2-メチルプロパンアミド;
3) N-[1(R)-[(1,2-ジヒドロ-1-ベンゼンスルホニルスピロ[3H-インドール-3,4'-ピペリジン]-1'-イル)カルボニル]-2-(1H-インドール-3-イル)エチル]-2-アミノ-2-メチルプロパンアミド;
4) N-[1(R)-[(3,4-ジヒドロ-スピロ[2H-1-ベンゾピラン-2,4'-ピペリジン]-1'-イル)カルボニル ]-2-(1H-インドール-3-イル)エチル]-2-アミノ-2-メチルプロパンアミド;
5) N-[1(R)-[(2-アセチル-1,2,3,4-テトラヒドロスピロ[イソキノリン-4,4'-ピペリジン]-1'-イル)カルボニル]-2-(インドール-3-イル)エチル]-2-アミノ-2-メチル-プロパンアミド;
6) N-[1(R)-[(1,2-ジヒドロ-1-メタンスルホニルスピロ[3H-インドール-3,4'-ピペリジン]-1'-イル)カルボニル]-2-(フェニルメチルオキシ)エチル]-2-アミノ-2-メチルプロパンアミド;
7) N-[1(R)-[(1,2-ジヒドロ-1-メタンスルホニルスピロ[3H-インドール-3,4'-ピペリジン]-1'-イル)カルボニル]-2-(フェニルメチルオキシ)エチル]-2-アミノ-2-メチルプロパンアミドメシラート塩;
8) N-[1(R)-[(1,2-ジヒドロ-1-メタンスルホニルスピロ[3H-インドール-3,4'-ピペリジン]-1'-イル)カルボニル]-2-(2',6'-ジフルオロフェニルメチルオキシ)エチル]-2-アミノ-2-メチルプロパンアミド;
9) N-[1(R)-[(1,2-ジヒドロ-1-メタンスルホニル-5-フルオロスピロ[3H-インドール-3,4'-ピペリジン]-1'-イル)カルボニル]-2-(フェニルメチルオキシ)エチル]-2-アミノ-2-メチルプロパンアミド ;
10) N-[1(S)-[(1,2-ジヒドロ-1-メタンスルホニルスピロ[3H-インドール-3,4'-ピペリジン]-1'-イル) カルボニル]-2-(フェニルメチルチオ)エチル]-2-アミノ-2-メチルプロパンアミド;
11) N-[1(R)-[(1,2-ジヒドロ-1-メタンスルホニルスピロ[3H-インドール-3,4'-ピペリジン]-1'-イル)カルボニル]-3-フェニルプロピル]-2-アミノ-2-メチルプロパンアミド;
12) N-[1(R)-[(1,2-ジヒドロ-1-メタンスルホニルスピロ[3H-インドール-3,4'-ピペリジン]-1'-イル)カルボニル]-3-シクロヘキシルプロピル]-2-アミノ-2-メチルプロパンアミド;
13) N-[1(R)-[(1,2-ジヒドロ-1-メタンスルホニルスピロ[3H-インドール-3,4'-ピペリジン]-1'-イル)カルボニル]-4-フェニルブチル]-2-アミノ-2-メチルプロパンアミド;
14) N-[1(R)-[(1,2-ジヒドロ-1-メタンスルホニルスピロ[3H-インドール-3,4'-ピペリジン]-1'-イル)カルボニル]-2-(5-フルオロ-1H-インドール-3-イル)エチル]-2-アミノ-2-メチルプロパンアミド;
15) N-[1(R)-[(1,2-ジヒドロ-1-メタンスルホニル-5-フルオロスピロ[3H-インドール-3,4'-ピペリジン]-1'-イル)カルボニル]-2-(5-フルオロ-1H-インドール-3-イル)エチル]-2-アミノ-2-メチルプロパンアミド;
16) N-[1(R)-[(1,2-ジヒドロ-1-(2-エトキシカルボニル)メチルスルホニルスピロ-[3H-インドール-3 ,4'-ピペリジン]-1'-イル)カルボニル]-1-(1H-インドール-3-イル)エチル]-2-アミノ-2-メチルプロパンアミド;
17) N-[1(R)-[(1,2-ジヒドロ-1,1-ジオキソスピロ[3H-ベンゾチオフェン-3,4'-ピペリジン]-1'-イル)カルボニル]-2-(フェニルメチルオキシ)エチル]-2-アミノ-2-メチルプロパンアミド。
特記なき限り、本明細書で使用される全ての技術用語および科学用語は、本発明の属する当業界の当業者が一般に理解する意味と同一の意味を有する。本明細書に記載されるのと類似または同等のあらゆる材料および方法が本発明の実施および試験に使用可能であるが、好ましい材料および方法を以下に記載する。本明細書で使用する場合、以下の各用語は本節における意味と関連する意味を有する。ラジカル、置換基、および範囲について以下に挙げる具体的値および好ましい値は単なる例示である;これらは他の規定の値およびラジカルおよび置換基についての規定範囲内の他の値を除外するものではない。
患者は、典型的には治療中の温血動物 (例えばヒトおよび家畜動物)を含む。哺乳類の例は、(a) ネコ、イヌ、ウマ、ウシ、ブタおよびヒト、ならびに(b) ヒトである。
冠詞「a」および「an」は、本明細書において1または1以上(すなわち、少なくとも1)の文章の文法上の目的物を意味するよう使用される。「要素(an element)」は、1またはそれ以上の要素を意味する。
「医薬上許容される塩」は、開示化合物の誘導体であって、親化合物を酸塩または塩基塩を作ることにより改変したものを意味する。医薬上許容される塩の例には、限定ではないが、塩基性残基、例えばアミン、の無機酸塩または有機酸塩、酸性残基、例えばカルボン酸、のアルカリ塩または有機塩などが含まれる。医薬上許容される塩には、例えば非毒性無機酸または有機酸から形成される、親化合物の常套的な非毒性塩または四級アンモニウム塩が含まれる。例えば、かかる常套的非毒性塩には、限定ではないが、以下から選択される無機酸および有機酸から誘導されるものが含まれる:1, 2-エタンジスルホン酸、2-アセトキシ安息香酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、酢酸、アスコルビン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、重炭酸、炭酸、クエン酸、エデト酸、エタンジスルホン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコヘプトン酸、グルコン酸、グルタミン酸、グリコール酸、グリコリアルサニル(glycollyarsanilic)酸、ヘキシルレソルシン(hexylresorcinic)酸、ヒドラバム(hydrabamic)酸、臭化水素酸、塩酸、ヨウ化水素酸、ヒドロキシマレイン酸、ヒドロキシナフトエ酸、イセチオン酸、乳酸、ラクトビオン酸、ラウリル硫酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ナプシル(napsylic)酸、硝酸、シュウ酸、パモ酸、パントテン酸、フェニル酢酸、リン酸、ポリガラクツロン酸、プロピオン酸、サリチル酸、ステアリン酸、次酢酸、コハク酸、スルファミン酸、スルファニル酸、硫酸、担任酸、酒石酸、およびトルエンスルホン酸。
本発明の医薬上許容される塩は、塩基性部分または酸性部分を含む親化合物から常套的化学方法によって合成可能である。一般に、かかる塩は、これら化合物の遊離酸または塩基型を化学量論量の適切な塩基または酸と水または有機溶媒、あるいはこれらの混合物中にて反応させることにより調製可能である;通常、非水性媒体、例えばエーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、またはアセトニトリルが好ましい。好適な塩のリストは、Remington's Pharmaceutical Sciences, 18th ed., Mack Publishing Company, Easton, PA, 1990, p 1445(引用により全体として本明細書に含まれる)に見られる。
本明細書で使用する場合、「有効量」は、選択した効果または所望の効果を与えるのに十分な量を意味する。
本明細書で使用する場合、「機能的」分子とは、その特徴的性質を発揮する形態の分子である。例示として、機能的酵素とは、その酵素が特徴とする特徴的触媒活性を発揮する酵素である。
用語「阻害」は、本明細書で使用する場合、前述の機能を減少させる、または妨げる、本発明の化合物の能力を意味する。好ましくは阻害は、その機能の少なくとも 10%、より好ましくは少なくとも 25%、さらにより好ましくは少なくとも 50%、および最も好ましくは少なくとも 75%の阻害である。
本明細書で使用する場合、「使用説明書」には、本明細書に記載の各種疾患または障害の軽減を達成するため、キットにおいて本発明の成長ホルモン分泌促進物質の有用性を伝えるために使用されうる出版物、記録、図その他のあらゆる表現媒体が含まれる。所望により、または択一的に、使用説明書は哺乳動物の細胞または組織における疾患または障害を軽減する1以上の方法について説明していてもよい。本発明のキットの使用説明書は、例えば、本発明の同定化合物を含む容器に添付されていてもよく、あるいは同定化合物を含む容器とともに出荷されてもよい。あるいは使用説明書は、使用説明書と化合物が受け手によって協調的に使用されることを想定して、容器と別に出荷されてもよい。
用語「非経口」は、消化管を介さず、その他の経路、例えば皮下、筋肉内、脊髄内、または静脈内経路を介することを意味する。
本明細書で使用する場合、用語「医薬上許容される担体」には、あらゆる標準的医薬担体、例えばリン酸緩衝生理食塩水、水、およびエマルジョン、例えば油/水または水/油エマルジョン、および各種湿潤剤が含まれる。本用語はまた、米国連邦政府の規制当局により許可された、またはヒトを含む動物における使用のための米国薬局方に挙がっている、あらゆる物質を包含する。
本明細書で使用する場合、用語「精製(された)」および同様の用語は、天然環境においてその分子または化合物と通常関係する他の成分を実質的に (少なくとも60%、好ましくは75% 、最も好ましくは90%) 含まない形態の分子または化合物の単離に関する。用語「精製(された)」は、その過程で特定分子の完全な純度が達成されたことを必ずしも意味しない。本明細書で使用する「高度に精製された(高精製)」化合物は、90%を超える純度の化合物を意味する。
本明細書で使用する場合、「サンプル」は、好ましくは対象由来の生物学的サンプルを意味し、限定はされないが、正常組織サンプル、疾患組織サンプル、生検、血液、唾液、糞便、精液、類液、および尿が含まれる。サンプルはまた、目的の細胞、組織、体液を含む対象から得られた他のあらゆる材料源でありうる。サンプルはまた、細胞または組織培養から得られうる。
本明細書で使用する場合、用語「標準」は、比較のために使用される何らかのものを意味する。例えば、標準は、コントロールサンプルに投与または添加され、試験サンプルにおいて前記化合物を測定する場合の結果の比較に用いられる、既知の標準物質または化合物でありうる。標準はまた、「内部標準」、例えば、目的とするマーカーの測定の前にサンプルが処理され精製または抽出操作に供される場合に、サンプルに既知量で添加され、精製または回収率の測定に有用な物質または化合物、を意味しうる。
分析、診断、または処置の「対象」は動物である。かかる動物には、哺乳類、好ましくはヒトが含まれる。
「治療的」処置は、病理的徴候を示す対象にその徴候の減少または除去を目的として施される処置である。
化合物の「治療上有効量」とは、その化合物が投与された対象に有益な効果を提供するのに十分な化合物の量である。
本発明の医薬組成物の活性成分は、成長ホルモン分泌促進物質と、タンパク同化薬または異なる活性を示す他の物質、例えば抗生物質成長促進薬、副腎皮質ステロイド、を異化的副作用を最小化するよう含んでもよく、あるいは他の医薬活性物質であって組み合わせることにより効力を増強する、および/または副作用を最小化するものを含んでもよい。
また、本発明の範囲には、本発明の成長ホルモン分泌促進物質の単独での使用、または天然薬(naturaceutic)、そのプロドラッグ、または前記天然薬またはプロドラッグの医薬上許容される塩との組合せの使用が含まれる。天然薬は、典型的には例えば健康状態または日常の体調を改善するために勧められる店頭販売組成物である。それには、ビタミン、栄養補助食品、クレアチン、クレアチンリン酸、およびL-アルギニンのようなアミノ酸などの組成物が含まれる。
本発明はさらに、キットを提供する。かかるキットの例は、いわゆるブリスターパックである。ブリスターパックは、包装業界でよく知られており、医薬単位投与形態 (錠剤、カプセルなど)の包装に広く使用されている。ブリスターパックは一般的に、好ましくは透明なプラスチック材料のホイルで覆われた比較的硬質な材料のシートからなる。包装過程において、凹部がプラスチックホイルに形成される。この凹部は包装される錠剤またはカプセルの大きさおよび形状を有する。次に、錠剤またはカプセルがこの凹部に配置され、凹部が形成された方向とは逆側のプラスチックホイルの表面に比較的硬質な材料のシートがシールされる。その結果、錠剤またはカプセルはプラスチックホイルとシートの間の凹部に密封される。好ましくは、シートの強度は、凹部に手で圧力を与え、それによりその凹部の箇所のシートに開口部を形成することによって、錠剤またはカプセルをブリスターパックから外すことができるような強度である。そして、錠剤またはカプセル剤は前記開口部から外すことができる。
キットには、記憶補助手段、例えば錠剤またはカプセルに隣接する数字の形式であって、その数字がその特定の投与形態を接種すべき投与計画の日に対応するもの、を提供することが望ましい。記憶補助手段の別の例は、カードに印刷されたカレンダー、例えば「第一週、月曜日、火曜日、・・、第二週、月曜日、火曜日、・・、」のようなものである。他の記憶補助手段のバリエーションは容易に明らかとなろう。「1日投与量」は、所定の日に摂取すべき錠剤またはカプセル剤が一個であっても数個であってもよい。また、本明細書に記載の第2の治療薬の1日投与量が1日1個の錠剤またはカプセル剤からなっていて、一方成長ホルモン分泌促進物質、そのプロドラッグ、または前記成長ホルモン分泌促進物質またはプロドラッグの医薬上許容される塩の1日投与量が数個の錠剤またはカプセルからなっていてもよく、その反対であってもよい。記憶補助手段はこれを反映すべきである。
本発明の別の具体的態様において、1日投与量を目的の使用順に1回分ずつ分注するよう設計されたディスペンサーが提供される。好ましくは、ディスペンサーは、さらに投与計画に対するコンプライアンスを促進するよう記憶補助手段を備えている。かかる記憶補助手段の例は、分注済みの1日投与量の数を示す機械的カウンターである。記憶補助手段の別の例は、例えば1日投与量を最後に摂取した日を出力する、および/または次回の投与量を摂取すべき時を知らせる液晶読取部または可聴式注意信号を備えたバッテリー式マイクロチップメモリーである。
本発明における用途に関して、本発明の成長ホルモン分泌促進物質は、各種の投与用医薬形態に製剤されうる。成長ホルモン分泌促進物質は、単独で、または組合せとして、経口、非経口(例えば筋肉内、腹腔内、静脈内、または皮下注射、またはインプラント)、経鼻、経膣、直腸、舌下、または局所投与経路により投与することができ、また医薬上許容される担体とともに製剤して各投与経路に適した投与形態とすることができる。
経口投与用の固体投与形態には、カプセル、錠剤、ピル、粉末、および顆粒が含まれ、ペット用の固体投与形態には、餌との混合物およびチュアブル形態が含まれる。かかる固体投与形態において、本発明の化合物および組合せは、少なくとも1つの医薬上許容される不活性担体、例えばショ糖、ラクトース、またはデンプン、と混合されてもよい。かかる投与形態はまた、通常のように、前記の不活性希釈体以外の物質、例えばステアリン酸マグネシウムのような潤滑剤、をさらに含むことができる。カプセル、錠剤、および丸剤の場合、投与形態はまた緩衝剤を含みうる。錠剤および丸剤はさらに、腸溶コーティングを施してもよい。チュアブル形態の場合、投与形態は香味料および香料を含んでもよい。
経口投与用の液体投与形態には、当業界で一般的に使用される不活性希釈体、例えば水、を含む、医薬上許容されるエマルジョン、溶液、懸濁液、シロップ、およびエリキシルが含まれる。かかる不活性希釈体の他に、組成物はまた、アジュバント、例えば湿潤剤、乳化剤、および懸濁剤、ならびに甘味料、香味料、および香料を含んでもよい。
本発明の非経口投与用の調製物には、無菌の水性および非水性の溶液、懸濁液、またはエマルジョンが含まれる。非水性溶媒またはビヒクルの例は、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、植物油、例えばオリーブ油、コーン油、ゼラチン、および注射用有機エステル、例えばオレイン酸エチル、である。かかる投与形態はまた、アジュバント、例えば保存剤、湿潤剤、乳化剤、および分散剤を含んでもよい。これらは、例えば細菌保持フィルターに通すことにより、組成物に滅菌剤を組み込むことにより、組成物に照射することにより、または組成物を加熱することにより、滅菌してもよい。これらはまた、使用直前に滅菌水または他の滅菌注射用培地に溶解しうる滅菌固体組成物の形態にも製造することができる。
直腸または経膣投与用の組成物は、好ましくは坐剤であり、本発明の化合物に加えて、賦形剤、例えばカカオバターまたは坐剤用ワックスを含んでもよい。経鼻または舌下投与用の組成物もまた、当業界にて周知の標準的賦形剤を用いて調製される。
本発明の化合物の酒石酸塩その他の医薬上許容される塩を使用する場合、当業者は、塩形態の分子量を計算し簡単な化学量論比を用いることによって、有効な投与量を計算することができる。
本発明によれば、前述のとおり、また以下の実施例に記載のとおり、当業者に知られる常套的な化学的、細胞学的、組織化学的、生化学的、分子生物学的、微生物学的、およびインビボ技術が使用可能である。かかる技術は文献により十分に説明される。
さらに説明はしないが、当然のことながら、当業者は前述の記載および以下の具体的実施例を用いて本発明を製造し使用できる。以下の実施例は、それゆえ、単に説明のため、および本発明の好ましい態様を指摘するために提供されるのであり、いかなる意味においても本開示の他の部分を限定するよう解釈されるべきでない。それゆえ、実施例は本明細書中の教示から明らかとなるあらゆる改変を包含すると解釈されるべきである。
本明細書に記載の結果はこれまでヒトにおいて示されたことはなく、中程度の成長ホルモンおよびIGF-Iレベルの増加を考慮すればこれは驚くべき知見である。高齢対象において1日一錠で本結果を達成できたことは、深刻な副作用がみられなかったことからみて特に注目に値する。本観察は、「ベビーブーマー」が人生の高齢期に到達しているために急増しつつある高齢者のクオリティー・オブ・ライフおよび医療費に顕著な影響を有する。
実施例1
以前の報告では、経口活性GH分泌促進物質イブタモレンメシラート (MK-677, 25 mg p.o. /日) で健常高齢男性および女性を処置すると、GH治療に関連する副作用なしにIGF-Iおよびパルス性GH放出が若年成人の正常範囲まで増強された(1)。本実施例では、2年間の交差試験において試験された全ての対象における6および12ヶ月の (中心的) 身体組成データを示す。全65人の、HRT (ホルモン置換療法)を受けている、または受けていない健常高齢男性および女性 [60-81歳; BMI 26.1 3 (19-35) kg/m2]に、MK-677 (各群の2/3) またはプラセボを1年目に投与した。全体脂肪量、脂肪割合(%)、および除脂肪量(fat-free mass, FFM) を、4-コンパートメント (4-C) モデルおよび二重エネルギーX線吸収測定法 (DXA, QDR 2000) を用いて6ヶ月毎に2年間にわたり測定した。4-C モデルの要素は以下である: 体重および密度 (BodPod); 全体内水分量 (D2O 希釈); 全骨ミネラル量 (DXA)。データは、ベースライン応答をモデル共変動として用いる反復測定ANCOVAにより解析した。P値および信頼限界は、ボンフェローニ両側実験ワイズエラーレート(Bonferroni two-sided experiment wise erroe rate)0.05に基づき得た; 示されるデータは平均である (ボンフェローニ上限および下限 95% CL)。
健常高齢成人にMK-677を処置すると、プラセボと比較して体重およびFFM (4-CおよびDXAによる)が6および12ヶ月で顕著に増加した。プラセボおよびMK-677の両群における全体脂肪および脂肪割合(%)の増加に有意な相違は見られなかった。
2年目のデータ説明: MK-677を2年間処置した対象 (n=17)において、1年目のFFMの増加が維持された;2年目にMK-677からプラセボに変更した対象では、この観察されたFFMの増加が消失し実際に減少した。筋肉減少症が虚弱(frailty)およびその示唆と相関することはよく確立されている (2)。筋肉減少症を遅延または予防する経口活性GH分泌促進物質の投与は、高齢者集団に関する展望を改善する可能性がある。機能性試験とのさらなる相関が重要である。
実施例1の参考文献
(1) Nass et al., Endocrinc Society Meeting, San Diego, 2005 (OR33-6).
(2) Fried et al., J Gerontology: Med Sci 2001, 56A:M146-M156.
実施例2
方法
65人の健常男性および女性 (± HRT) (年齢60-81歳)が、MK-677 (25 mg p.o. /日) またはプラセボによる2年間の研究に参加した。主要評価項目は、GHおよびIGF-Iに加えて、4-コンパートメントモデルおよびDXAによる除脂肪量 (FFM)およびCTによる腹部内臓脂肪 (AVF) であった。第2の評価項目には、等運動性筋力、機能、およびクオリティー・オブ・ライフ (QoL)が含まれた; いずれの評価項目も、ベースラインおよび6ヶ月毎に評価し、同時に副作用を頻繁にモニタリングした。
結果の要約
1日1回のMK-677投与により、パルス性のGHおよびIGF-Iのレベルが、深刻な副作用なしに正常若年成人のレベルまで有意に増加した。体重およびFFMはプラセボと比較して有意に増加し、AVF または脂肪量に変化はなかった。FFMの増加によって機能またはQoLは変化しなかった。しかしながら、MK-677処置により、プラセボを処置した対象で観察された肩屈曲力の減少が予防される傾向がみられた (P=0.07) 。
結論
本集団において、経口活性MK-677 (グレリンミメティック)によりGH分泌が安全に改善できる。加齢による筋肉減少症を遅延させ、さらには生理学的にGH分泌を増加させることによって反転させることができ、個人的、経済的、社会的に重要であると推測される。
対象
健常男性および女性(60歳以上)が参加資格者であった。本試験計画、および対象の対象/非対象基準、スクリーニング、登録数、人数減の詳細を図1に図示する。志願者を病歴および理学的検査により注意深くスクリーニングして潜在的な疾患を排除し、試験前および試験期間中頻繁に詳細な臨床検査を行った。参加者には、この試験中標準的な食事および運動を維持し、あらゆる病気、医療的処置、または副作用を報告するよう依頼した。女性においては1年に1度マンモグラフィーおよびパップスメアを行い、男性では前立腺特異的抗原 (PSA)のレベルをモニターした。
試験計画
このNIHの援助による試験は、General Clinical Research Center (GCRC) およびヴァージニア大学治験審査委員会により承認された。全ての対象から書面による同意を得た。健常成人に対するGH分泌促進物質 (MK-677, 25 mg) の1日1回の経口投与による、2年間の改変プラセボ比較二重盲検交差試験を行った。
1年目は、対象に無作為にMK-677またはプラセボ処置を行った。3群(男性23人、ホルモン置換療法(HRT)を受けている女性25人、およびHRTを受けていない女性17人)毎に、2/3にMK-677を投与し、1/3にプラセボを投与した。1年目の終わりに、プラセボを投与した対象をMK-677処置に変更した (2年目にN=20); 1年目にMK-677を投与した対象は、無作為にMK-677 (N=20) またはプラセボ(N=19)を継続した。
本試験は、男女あわせたデータを用いたAVFおよびFFMの主要評価項目に基づく中心的なはじめの12ヶ月に注力した; 2年目の処置の効果、性別およびエストロゲンステータスは探索的データと考え、詳細には報告しない。
ベースラインの時点および2年間の間6ヶ月毎に、対象は身体組成および体内水分測定、頻繁な採血、クオリティー・オブ・ライフについて質問への回答のためGCRCに入所した;力および機能の試験もまた6ヶ月毎に行った。
成長ホルモン (GH) 濃度およびパルス性特性
血液サンプルを24時間の間10分毎に回収し、高感度化学ルミネセンスアッセイ(2)によりGHホルモンを測定した;内因性のGH分泌挙動は、既報の自動化マルチパラメーターデコンボリューション法(1;3)により評価した。
アッセイおよびインスリン感度
血漿グルコースは、Beckman分析機により測定し、インスリンおよび全IGF-IはGCRC Core LaboratoryにおいてImmulite 2000(Diagnostic Products Corporation, Los Angeles, CA)により測定した。さらなる安全性臨床検査は、UVA Clinical Laboratoriesにおいて標準的方法により行った。絶食時インスリンおよびグルコースを使用してインスリン感度をQuicki法 (4)により推定した。
身体組成
FFMおよび全身脂肪に対する処置の効果は、2つの独立の方法により評価した:4-コンパートメント (4-C) モデル (5);および二重エネルギーX線吸収測定法(DXA)。全ての対象を、前述のように(6)同じHologic QDR-2000にてペンシルビームモードでスキャンした。;全てのスキャンを一人の観察者が解読した (J.L.C.)。Heymsfield et al (7)に記載のように、DXAで得た全四肢骨格筋 (除脂肪) 量 (TASM) を腕および脚についての除脂肪軟組織量の合計として測定した。全脂肪および腹部内臓脂肪 (AVF)、ならびに皮下脂肪領域 (cm2)、さらに大腿筋肉をコンピュータ断層撮影 (CT) (8)により測定し、全てのスキャンを一人の観察者が解読した (J.L.C.)
体内水分
全体内水分(TBW) は重水 (D2O) 希釈技術 (8) を用いて測定し、細胞外水分 (ECW) はブロミド希釈 (10)により測定した。細胞内水分 (ICW) はTBWとECWの差として評価した。全体内水分、細胞外水分、および細胞内水分の相対関係を決定するため、各成分 (kg) を各時点でFFM1kgあたりとして表した。
クオリティー・オブ・ライフ評価
対象はクオリティー・オブ・ライフおよび一般的健康を評価するため4つの質問に回答した;20項目ショートフォーム健康調査(20-item Short Form Health Survey) (SF-20); Beck Depression Inventory (BDI); Pittsburgh Sleep Quality Index (PSQI); およびBody Cathexis Scale (BCS)。
等運動性筋力
膝および肩の屈曲および伸長中の求心力(concentric force)は、等運動性動力計Cybex II (CSM, Inc., Boston, MA) (11)を用いて測定した。60度/秒で90度を超える最大労力を6回反復し、最後の5回の反復の平均を専用のソフトウェアで計算した。仕事量 (ニュートンメートル) を、各反復についての平均に5を乗じて計算した。
機能
機能試験には、30メートルをできるだけ速く歩くこと、6分間でできるだけ遠くまで歩くこと、階段4段を上り下りすること、18”シート高の肘無し椅子から5回立ち座りすること、が含まれた。
身長および性別についての補正
力測定および機能測定はいずれも、骨格筋(ASM) 1kgあたりについて解析した。ベースラインの腕ASMおよび脚ASMをそれぞれ肩および膝の力として用いた;ベースラインTASM (腕および脚の合計) を機能試験に用いた。
治療
PIはMK-677投与についてIND # 54,041を有する。MK-677およびプラセボ錠剤ならびに無作為化はMerck Research Laboratoriesの好意により提供された。無作為化には、3処置群各々における性別およびHRTについての層化が含まれた。MK-677の経口投与量は25 mg/日で朝7:00から9:00の間に摂取された。必要な場合、10mgの錠剤を盲検バック・タイトレーションのため与えた。研究スタッフおよび志願者はいずれも試験中およびデータ検証中は盲検状態であった;研究薬剤師がコード化された試験薬を各訪問時に調剤した。服薬遵守は錠剤数から判定した。
結果測定
第1の結果測定はGHおよびIGF-Iの増加のAVFおよびFFMに対する効果であった;さらなる結果には、体重、体脂肪、体内水分コンパートメント、24時間GH分泌挙動、インスリン感度、クオリティー・オブ・ライフおよび身体能力が含まれた。性別および身長が全筋肉量に影響するので、相対的筋肉量のインデックスを計算した:DXAで得られた全ASMを身長(m2)で割った(TASM (kg)/ht2)。FFMの変化を臨床的見地におくために、t-スコアを各個人について計算し、そのTASM/ht2を性別特異的若年成人のもの(12) と対応させた。Baumgartner et alにしたがい、筋肉減少症を若年性別特異的参照集団の2SD以下と定義した (13;14)。
副作用のモニタリング
2年間の各年において、始めの3ヶ月は毎月、その後は3ヶ月毎に、身体検査、治療およびバイタルサインの文書化、一般的臨床検査、および可能性ある副作用についての詳細な質問のため、志願者を診察した。以前の試験で血中グルコースの増加が観察されていたので (11;15)、MK-677処置により起こりうる変化について絶食時血中グルコースおよびヘモグロビンA1c (HBA1c) をモニターした。
統計学的解析
本試験の2つの主要評価項目は以下である: 1) FFM、機能的能力の重要な決定因子である;および2) AVF、心血管系リスクに最も重要な脂肪組織である。60人の対象(1年目に40人をMK-677に、20人をプラセボに無作為抽出)のサンプルサイズに基づき、はじめの12ヶ月の処置後のパーセントFFMの変化における4.1%以上の群間差を検出するために少なくとも90%のパワーを有するように、そしてAVF (cm2)の変化における12.6%以上の群間差を検出するために同じパワーを有するように、この交差試験を設計した。2サンプルスチューデントt-テストのためのサンプルサイズ式を使用して検出力解析を行った。パワー計算に用いた標準偏差はパーセントFFMにつき4.4%、AVFにつき14.1%であった。両パワー計算はタイプIエラーレート0.05の両側試験のパワーを反映する。
統計学的解析はいずれも、Intention-To-Treat Principleのガイドラインのもと行った。解析は、ベースラインと6ヶ月および12ヶ月の第1および第2の結果に焦点をあてた。18ヶ月および24ヶ月のデータは、探索的性質のものとみなし、記述統計学により解析した。
6ヶ月および12ヶ月のFFMおよびAVFの変化について、ならびにIGF-IおよびGHについての第1の結果のデータを反復測定ANCOVAにより解析した。FFMおよびAVFデータは測定時と同じスケールで解析したが、IGF-IとGHのデータは統計学的解析を行う前に自然対数スケールに変換し、直線モデルの分散および正規性仮説に反しないようにした。
各ANCOVAについて、2つの因子を変動の潜在源とみなした;処置の割り当て (MK-677またはプラセボ) および測定評価時間 (6ヶ月または12ヶ月)。処置と時間の相互作用もまた変動の潜在源とみなした。対象のベースライン測定は、ANCOVAの共変量としてあつかった。
6ヶ月および12ヶ月の時点での応答における対象内変化の平均を推定するため、最小二乗平均の線形対比を構築した。同様に、ベースラインで調節した最小二乗平均の線形対比を構築し、ベースラインで調節したMK-677群とプラセボ群の間の6ヶ月および12ヶ月の時点での応答における変化の差を推定した。中心的な12ヶ月の比較(MK-677対プラセボ)について、平均の等価性の帰無仮説はF統計量のp値が0.05以下である場合に否定された。非中心的な6ヶ月の群間比較について、帰無仮説はボンフェローニポストホックテスト補正を実行した後にF統計量のp値が0.05以下である場合に否定された。12ヶ月の比較について、分布の97.5パーセンタイルでのt-分布変位値に基づき95%信頼区間を構築し、6ヶ月の比較については、分布の98.75パーセンタイルでのt-分布変位値に基づき95%信頼区間を構築した。
FFMとAVFのデータははじめの測定時と同じスケールで解析したので、6ヶ月および12ヶ月の変化は算術平均間の差として報告する;自然対数スケールで解析したIGF-IとGHのデータは幾何平均の比として報告する。
クオリティー・オブ・ライフのデータを除いて、第2の結果のデータはいずれも第1の結果のデータと全く同じ方法で反復測定ANCOVAにより解析した。はじめの測定時と同じスケールで解析した第2の結果のデータにおける変化は、算術平均間の差として報告する。
クオリティー・オブ・ライフのデータについては、質問の異なるスケールの因子分析を行い、全体的健康因子を創出した(16)。はじめに、試験の対象をその内部標準として使用し、全体的健康に時間に伴う変化がみられるかについて評価した。階層線形モデル(HLM)を使用して、成長曲線解析を行い、個人における時間に伴う全体的健康の直線変化および曲線変化を試験した。
SASバージョン9.1のソフトウェア (SAS Institute Inc, Cary NC) を使用して統計学的解析を行った。
結果
対象特性
71人の対象が参加し、処置された;1年目を終了した65人の志願者についての結果を報告する。対象の人数減少の詳細は図1に含まれる。処置群は良好に対応しており、ベースラインにおいてMK-677群とプラセボ群の間にいずれのパラメーターにも統計学的な差はなかった。
女性41人 (HRTをうけているもの25人、うけてないもの17人)、および男性23人が1年目を終了した;53人の対象が24ヶ月を終了し、試験薬が期限切れとなったことから、5人には18ヶ月、1人には12ヶ月だけ処置した。
24時間平均GHレベルおよびIGF-Iレベル
24時間平均GHレベルは、プラセボに対してMK-677により有意に増加した(図2A);平均 (範囲) 倍化は、6ヶ月および12ヶ月の時点でそれぞれ1.9 (1.6-2.2)および1.8 (1.6-2.0) であった (P<0.001)。70歳男性の代表的24時間GHプロファイル (図2B)は、ベースラインにおけるGH分泌のパルス性パターンが6ヶ月および12ヶ月の時点で維持され、増強されたことを示す。デコンボリューション解析は、GHの増加が主としてピーク頻度の増加ではなくピーク毎の分泌の増加の結果であることを示す。
平均IGF-Iレベルもまた、MK-677処置により増強され (図2C)、6ヶ月および12ヶ月の時点での1.5倍の増加はプラセボに対して有意であった (P<0.001)。図2Dは、2年間にわたる12ヶ月の時点での交差の前後の各処置群におけるIGF-I応答を示す。MK-677 (N=43、1年目) により、はじめの3ヶ月間に血清IGF-Iの顕著な増加がみられ、12ヶ月にわたり若年成人正常範囲内 (21-25 歳; 116-358μg/L) のレベルであった。このレベルは2年間処置した対象(N=20)において維持された。1年目の後プラセボに変更した対象(N=19)においては、IGF-Iは処置前のレベルまで戻った。
身体組成
体重(図3A)。全体重は、MK-677処置により有意に増加し、6ヶ月の時点でプラセボにより0.7 kgのところ3.1 kg (P=0.001) 、12ヶ月の時点でプラセボにより0.8 kgのところ2.7 kgであった (P=0.003)。
体脂肪(図3A)。DXAにより測定すると、6ヶ月の時点の全体脂肪はプラセボ群 (P=0.06) およびMK-677群 (P<0.001)の両群においてベースラインから増加した。12ヶ月の時点で、プラセボ群において1.1 kg (0.2-1.9) (P=0.02)、MK-677群において1.8 kg (1.2-2.5) (P<0.001)の統計学的に有意な増加がみられた;しかしながら、両群間に有意な差はみられなかった (P=0.1)。同様の変化が4-C モデルを用いて12ヶ月の時点で観察された。
腹部内臓脂肪(図3A)。プラセボ群において12ヶ月の時点で、ベースラインからのAVFの平均増加は4.2 cm2 (-6.2 - 14.5)であった。MK-677処置によると、平均AVF増加8.4 cm2 (1.6 - 15.3) はベースラインとは異なったが (P=0.02)、プラセボに対しては有意ではなかった (P=0.7)。
除脂肪量 (FFM) および全四肢骨格量 (TASM) (図3B)。FFMにおいて、MK-677処置群ではプラセボと比較して 6ヶ月 (P<0.05) および12ヶ月 (P<0.001)の時点で有意な増加がみられた。これはDXAと4-C モデルのいずれで測定した場合にもみられ、方法間の補正はr2=0.98であった。12ヶ月の時点で、DXAで測定したFFMはMK-677により1.1 kg (0.7 - 1.5)増加したが、プラセボではFFMは0.5 kg (-1.1 - 0.2)減少した。4-C モデルによると、平均変化は同様であり、MK-677により1.3 kg (0.7 - 1.8) 増加し、プラセボにより0.4 kg (-1.1 - 0.4) 減少した。全ASMもまた6ヶ月および12ヶ月の時点でベースラインから、およびプラセボと比較して、有意に増加した (P<0.001)。
脚ASMおよび大腿筋肉 (図4)。プラセボにより、ベースラインに対して脚ASMの減少傾向がみられた (P=0.08);しかしながら、脚ASMはベースラインに対してMK-677処置により有意に増加し (P<0.001) 、これは12ヶ月の時点でプラセボと有意に異なった(P<0.001)。しかしながら、CTで測定したMK-677による大腿筋肉の小規模な増加は、統計学的有意差にはいたらなかった(P=0.2、対プラセボ)。
体内水分および細胞量(図3C)。TBW、ICW、またはECWに有意な変化はみられなかった。しかしながら、プラセボの1年目の間に、全FFM、特にTASM、の消失に反映される細胞量 (ICW)の絶対的消失がみられた (図3B)。
TASM/ht2についてのt-スコア。ベースラインおよび12ヶ月の時点での個々のTASM/ht2についてのt-スコアを図5に示す。1年目の終わりに、t-スコアはプラセボを処置した22人の対象のうち17人では変化がなかったか、あるいは減少した(図5A);MK-677群 (図5B)においては、t-スコアは43人中26人(60%) で増加し、減少したのは43人中7人のみであった(P<0.001、対プラセボ)。
筋力
12ヶ月の時点で、膝伸長または屈曲、あるいは肩伸長の仕事量に両群間で変化はなかった。プラセボにより、肩屈曲仕事量は6ヶ月 (P=0.04)および12ヶ月 (P=0.01)の時点でベースラインに対して有意に減少した。12ヶ月の時点で、MK-677処置によりプラセボに対してこの減少が予防される傾向がみられた (P=0.07);これはこの主効果 (6ヶ月および12ヶ月あわせて)を計算したときに統計学的有意差に達した (P=0.019)。
機能およびクオリティー・オブ・ライフ
機能またはクオリティー・オブ・ライフのいずれの測定にも有意な変化はみられなかった。
グルコース代謝
Quickiにより推定したインスリン耐性は、6ヶ月および12ヶ月のMK-677の処置後に有意に増加したが (P<0.001、対プラセボ)、Katz et alらのデータ (11)に基づけば非肥満成人についての正常範囲内のままであった。MK-677を処置した対象のほとんどでヘモグロビンA1cにわずかな上昇がみられたが、無症状のままであり、これら個人はベースラインでBMIレベルおよびHBA1cレベルがより高く、インスリン感度が減少している傾向があった。1人の81歳高齢男性は、プラセボからMK-677への交差後にHBA1cおよび絶食時血中グルコースが増加した (PSAもまた一過性に上昇した);この者の投与量を10 mg/日に減らし、またHBA1cは低炭水化物食を開始後に正常に戻った。
副作用
最も頻繁に報告された副作用は食欲増進で、プラセボにより22人中8人であったのに対して、MK-677により43人中29人であった;食欲は約1/2の対象で3ヶ月以内に、残りの者ではより漸進的に、正常に戻った。他の注目すべき副作用には、中程度の一過性浮腫 (43人中19人、プラセボ22人中6人に対して) および一過性筋肉痛 (43人中14人、プラセボ22人中2人に対して)が含まれた。関節痛は両群で報告された(43人中25人、プラセボ22人中17人に対して)。
MK-677処置をうけた以下の個人で重篤な副作用が起こった。1人の82歳高齢女性が12ヶ月の時点で舌腺癌を発症したと診断され (データは含まず、おそらく無関係) 、別の68歳高齢女性はMK-677の開始7日後に心筋梗塞を発症した(無関係)。1人の男性は腎細胞癌と診断され、これは試験に関連するCTスキャンの間に偶然発見されたが、この者は6ヶ月間プラセボをうけていた。
PSAレベルは正常範囲内のままであり、実際MK-677処置により有意に減少した; 1人の81歳高齢男性 (前述)におけるPSAの上昇は逆滴定後に正常に戻った。2年間の試験中、マンモグラムまたはパップスメアに変化はなく、一般的臨床検査に変化はなかった。
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本発明は、本明細書に記載のアッセイおよび方法のみに限定されると解されるべきでなく、他の方法およびアッセイも同様に包含すると解されるべきである。本明細書に記載されていないが使用された他の方法は周知であり、化学、生化学、分子生物学、および臨床医学の当業者の能力の範囲内である。当業者は、本明細書に記載の手順の実施に他のアッセイおよび方法が使用可能であることを理解する。
本明細書で使用する略語は、臨床、化学、および生物学の分野におけるその常套的意味を有する。矛盾する場合には、何らかの定義を含む本開示が優先する。
本明細書に引用される特許、特許出願、および文献はすべて引用により全体として本明細書に含まれる。本発明は特定の態様に関して開示されているが、本発明の他の態様および改変が本発明の本来の精神および範囲から逸脱することなく他の当業者により考案されうることは明らかである。したがって本発明は、本明細書に示される態様に限定されるべきでなく、本明細書に開示される原理および新規な特徴と一致する広い範囲が認められるべきである。
試験計画および対象の対象/非対象基準、スクリーニング、参加、および人数減少の詳細を示す図を示す。
1年間の処置後の血清GHおよびIGF-1の24時間平均。データは正規分布しておらず、自然アルゴリズムスケールで解析し、幾何学平均の比として報告した。図2A:棒グラフは、ベースライン、6および12ヶ月の時点の、24時間平均GHレベル(μg/L) の平均 (±SE) を示す;プラセボ(N=22、赤バー) およびMK-677 (25 mg p.o. /日) (N=43、緑バー)。アスタリスクは、プラセボに対するMK-677によるGHの有意な倍化の増加を示す; MK-677処置による倍化の平均 (範囲) は、6および12ヶ月の時点でそれぞれ1.9 (1.6-2.2)および1.8 (1.6-2.0) であった (P<0.001、両時点)。点線は、若年成人の24時間GH濃度の中央値を示す(若年男性および女性を併せて〜1.4μg/L)。図2B: MK-677 (25 mg p.o. /日)を1年間処置した70歳男性(BMI 23.2 kg/m2)における24時間のGHプロファイル。GHのため、24時間の間10分毎にサンプルを回収した;対象は、21:00以降に就寝を許可された。24時間平均GHレベルは、ベースライン (赤三角)、6ヶ月 (黄色丸)、および12ヶ月 (緑丸)でそれぞれ0.37、1.0、および0.86μg/L であった。12ヶ月にわたり持続する正常なパルス性パターンの増強に注目。図2C:棒グラフは、ベースライン、6および12ヶ月の時点での、IGF-I レベルの平均 (±SE) (μg/L) を示す; プラセボ (N=22、赤バー) およびMK-677 (25 mg p.o. /日) (N=43、緑バー)。ベースラインでは処置群は異ならなかった (P=0.09)。アスタリスクは、MK-677処置群においてIGF-Iレベルが6および12ヶ月の時点で有意に1.5倍増加したことを示す (P<0.001、対プラセボ、両時点)。点線は、年齢21-24の若年成人についての正常範囲(116-358μg/L)の下限を示す。図2D: 2年間の処置期間中の、プラセボ処置群(赤三角)およびMK-677 (25 mg p.o. /日) 処置群 (緑丸および青四角) のIGF-Iレベルの平均 (± SE) (μg/L)。1年目に年齢21-25の若年成人の正常範囲 (116-358μg/L)までIGF-1レベルが増加したことに注目。この効果は、MK-677を2年間処置した個体 (緑丸、N=20) において持続し、プラセボからMK-677に変更した個体(赤三角、N=20)では2年目に同様の増加がみられた; プラセボへの交差(青四角)は、ベースラインレベルに戻る結果となった(N=19)。2年間の試験の最後の時点でまだMK-677を処置されていた対象を治療からはずすと、血清IGF-IレベルはMK-677の中止後3および6ヶ月の両時点でベースラインレベルまで減少した。
ベースラインおよび1年間の処置後の身体組成および体内水分の結果。データははじめに測定したときと同じスケールで解析し、算術平均間の差として報告する。アスタリスクは、12ヶ月の時点でプラセボと比較して有意な差を示す。図3A:棒グラフは、全体重(kg)、4-コンパートメント (4-C) モデルおよびDXA法により測定した全脂肪量 (kg)、およびCTにより測定した腹部内臓脂肪 (AVF) (cm2) の、12ヶ月の時点でのベースラインからの変化(平均差 (±SE))を示す; プラセボ (N=22、薄青バー) およびMK-677 (25 mg p.o. /日) (N=43、濃青バー)。MK-677による体重変化はプラセボ (P=0.003)とは有意に異なった。全体脂肪量は両処置群で有意に増加したが、両群間に有意な差はなかった(P=0.1)。皮下脂肪はMK-677群においてベースラインから有意に増加した(P<0.001);対プラセボ(P=0.054)。AVFはMK-677により有意に増加したが (P=0.02)、これはプラセボ (P=0.7)と異ならなかった。図3B:棒グラフは、4-コンパートメント (4-C) モデルおよびDXA法により測定した除脂肪量 (FFM)のベースラインからの変化(平均差(±SE))、および全四肢骨格 (除脂肪) 量 (全ASM) を示す; プラセボ (N=22、薄青バー) およびMK-677 (25 mg p.o. /日) (N=43、濃青バー)。全ASMは、DXA全身スキャンから得られる全四肢における除脂肪量の合計である。MK-677によるFFMの増加は、ベースラインと(P<0.001) 、およびプラセボと比較して(P<0.001) 、有意に異なった; この増加は、2つの異なる方法(4-CおよびDXA)により、6および12ヶ月の両時点で観察された。全ASMも、6および12ヶ月の時点で、ベースラインから(P<0.001) 、およびプラセボに対して (P<0.001)、有意に増加した。脚のASMは、ベースラインから、およびプラセボに対して (P=0.001)、有意に増加した。しかしながら、MK-677によるCTにより測定した大腿筋肉領域における小規模な増加は、統計学的有意差にいたらなかった (P=0.2、対プラセボ)。図3C:棒グラフは、ベースラインからの変化(平均差(±SE))を示す。解析のため、各体内水分変量 (kg)を各時点でFFM1kgについて、例えばTBW/FFMとして、表す。全体内水分はジュウテリウム希釈により、ECWはブロミド希釈により測定し、ICW はTBWとECWの間の差として評価した。12ヶ月の時点での全体内水分 (TBW/FFM)、細胞外水分 (ECW/FFM)、および細胞内水分 (ICW/FFM) の比を、プラセボ処置群 (N=22、薄青バー) およびMK-677処置群 (25 mg p.o. /日) (N=43、濃青バー) において示す。プラセボに対してMK-677処置によりTBW、ECW、またはICWに有意な変化はなかった。しかしながら、1年間のプラセボ処置中に、全FFM、特にTASM、の消失に反映される細胞量 (ICW)の絶対的消失がおこった(図3B)。プラセボによるFFMよりも比較的重度の細胞量の消失およびECWの拡大が比の対応する方向に反映されている; ICW/FFM (P=0.2)およびECW/FFM (P=0.03) 、対ベースライン。MK-677処置の1年目の間に、これら効果が予防されただけでなく部分的に逆転したようであり、12ヶ月の時点での絶対的ICWおよびFFM (図3B)が増加し、またICW/FFM (P=0.2、対プラセボ)および関連するTBW/FFM (P=0.004、対ベースライン、P=0.3、対プラセボ)が増加した。
脚ASMおよび大腿筋肉の変化を示す。プラセボによりベースラインに対して脚ASMが減少する傾向にあった (P=0.08) ;しかしながら、脚ASMはMK-677処置によりベースラインに対して有意に増加し (P<0.001) 、これは12ヶ月の時点でプラセボと有意に異なっていた (P<0.001)。しかしながら、これは大腿筋肉領域をCTで測定した場合には確認できなかった (P=0.2、対プラセボ)。これはおそらく、CT測定がCTスキャンセクションの正確なポジショニングをその都度必要とする二次元測定であるのに対してASMのDXA測定は三次元測定であるためより再現性が高い、ということにより説明される。
全四肢骨格 (除脂肪) 量についてのt-スコア [TASM (kg)/ht2 (m2)] を、Gallagher et al (12) からのTASM/ht2についての性特異的若年成人平均およびSD値に基づき各個体につき計算した(実施例2参照)。全ASMは、各時点でのDXA全身スキャンから得た全四肢における除脂肪量の合計である。ベースライン(白丸) および12ヶ月の処置後 (黒丸) の個々のt-スコアを、プラセボ (N=22、赤丸、図5A) およびMK-677 (25 mg p.o. /日) (N=43, 緑丸、図5B)について示す。T-スコアは、MK-677によりプラセボに対して有意に増加した(P<0.001)。Baumgartner et al (13;14)(実施例2参照)によると、筋肉減少症はt-スコアが若年性特異的参照集団の2SD以下と定義される。1年目の終わりに、プラセボを処置された対象ではt-スコアは変化しなかったか、減少した(図5A)。MK-677群(図5B)では、t-スコアは43人中26人 (60%) で増加し、減少したのは 43人中7人のみであった (P<0.001、対プラセボ)。

Claims (12)

  1. 筋肉減少症を処置するために筋肉量を維持または増加する方法であって、それを必要とする患者に治療上有効量の成長ホルモン分泌促進物質を投与することを含む方法。
  2. 患者のt-スコアが、(a) ≦-3、(b) ≦-2.5、(c) ≦-2、(d) ≦-1.5、(e) ≦-1.0および(f) ≦-0.5から選択される、請求項1の方法。
  3. 患者の年齢が、少なくとも (a) 40、(b) 50、(c) 55、(d) 60、(e) 65、および(f) 70から選択される、請求項1の方法。
  4. 患者の年齢範囲が(a) 40-50、(b) 50-60、および(c) 60-70から選択される、請求項1の方法。
  5. 患者のt-スコアが少なくとも1年の処置後に増加する、請求項1の方法。
  6. 患者のt-スコアが少なくとも1年の処置後に不変である、請求項1の方法。
  7. 患者が、筋肉量が一部減少しているが、日常生活行動を妨げる、および/または自立生活を阻止する症状は有さない、請求項1の方法。
  8. 患者が筋肉減少症を発症しやすいと考えられるものである、請求項1の方法。
  9. 患者が以下のカテゴリーの少なくとも1つに該当する、請求項8の方法: (a) グルココルチコイドステロイドを使用している、(b) 慢性感染を有する、(c) 慢性炎症症状を有する、および (d) 癌を有する。
  10. 筋肉減少症を処置するために筋肉量を維持または増加する方法であって、それを必要とする患者に治療上有効量の成長ホルモン分泌促進物質および医薬上許容される担体を含む医薬組成物を投与することを含む方法。
  11. 成長ホルモン分泌促進物質が以下から選択される、請求項1−10のいずれかの方法:
    1) N-[1(R)-[(1,2-ジヒドロ-1-メタンスルホニルスピロ[3H-インドール-3,4'-ピペリジン]-1'-イル)カルボニル]-2-(1H-インドール-3-イル)エチル]-2-アミノ-2-メチルプロパンアミド;
    2) N-[1(R)-[(1,2-ジヒドロ-1-メタンカルボニルスピロ[3H-インドール-3,4'-ピペリジン]-1'-イル)カルボニル]-2-(1H-インドール-3-イル)エチル]-2-アミノ-2-メチルプロパンアミド;
    3) N-[1(R)-[(1,2-ジヒドロ-1-ベンゼンスルホニルスピロ[3H-インドール-3,4'-ピペリジン]-1'-イル)カルボニル]-2-(1H-インドール-3-イル)エチル]-2-アミノ-2-メチルプロパンアミド;
    4) N-[1(R)-[(3,4-ジヒドロ-スピロ[2H-1-ベンゾピラン-2,4'-ピペリジン]-1'-イル)カルボニル]-2-(1H-インドール-3-イル)エチル]-2-アミノ-2-メチルプロパンアミド;
    5) N-[1(R)-[(2-アセチル-1,2,3,4-テトラヒドロスピロ[イソキノリン-4,4'-ピペリジン]-1'-イル)カルボニル]-2-(インドール-3-イル)エチル]-2-アミノ-2-メチル-プロパンアミド;
    6) N-[1(R)-[(1,2-ジヒドロ-1-メタンスルホニルスピロ[3H-インドール-3,4'-ピペリジン]-1'-イル)カルボニル]-2-(フェニルメチルオキシ)エチル]-2-アミノ-2-メチルプロパンアミド;
    7) N-[1(R)-[(1,2-ジヒドロ-1-メタンスルホニルスピロ[3H-インドール-3,4'-ピペリジン]-1'-イル)カルボニル]-2-(フェニルメチルオキシ)エチル]-2-アミノ-2-メチルプロパンアミドメシラート塩;
    8) N-[1(R)-[(1,2-ジヒドロ-1-メタンスルホニルスピロ[3H-インドール-3,4'-ピペリジン]-1'-イル)カルボニル]-2-(2',6'-ジフルオロフェニルメチルオキシ)エチル]-2-アミノ-2-メチルプロパンアミド;
    9) N-[1(R)-[(1,2-ジヒドロ-1-メタンスルホニル-5-フルオロスピロ[3H-インドール-3,4'-ピペリジン]-1'-イル)カルボニル]-2-(フェニルメチルオキシ)エチル]-2-アミノ-2-メチルプロパンアミド;
    10) N-[1(S)-[(1,2-ジヒドロ-1-メタンスルホニルスピロ[3H-インドール-3,4'-ピペリジン]-1'-イル) カルボニル]-2-(フェニルメチルチオ)エチル]-2-アミノ-2-メチルプロパンアミド;
    11) N-[1(R)-[(1,2-ジヒドロ-1-メタンスルホニルスピロ[3H-インドール-3,4'-ピペリジン]-1'-イル)カルボニル]-3-フェニルプロピル]-2-アミノ-2-メチルプロパンアミド;
    12) N-[1(R)-[(1,2-ジヒドロ-1-メタンスルホニルスピロ[3H-インドール-3,4'-ピペリジン]-1'-イル)カルボニル]-3-シクロヘキシルプロピル]-2-アミノ-2-メチルプロパンアミド;
    13) N-[1(R)-[(1,2-ジヒドロ-1-メタンスルホニルスピロ[3H-インドール-3,4'-ピペリジン]-1'-イル)カルボニル]-4-フェニルブチル]-2-アミノ-2-メチルプロパンアミド;
    14) N-[1(R)-[(1,2-ジヒドロ-1-メタンスルホニルスピロ[3H-インドール-3,4'-ピペリジン]-1'-イル)カルボニル]-2-(5-フルオロ-1H-インドール-3-イル)エチル]-2-アミノ-2-メチルプロパンアミド;
    15) N-[1(R)-[(1,2-ジヒドロ-1-メタンスルホニル-5-フルオロスピロ[3H-インドール-3,4'-ピペリジン]-1'-イル) カルボニル]-2-(5-フルオロ-1H-インドール-3-イル)エチル]-2-アミノ-2-メチルプロパンアミド;
    16) N-[1(R)-[(1,2-ジヒドロ-1-(2-エトキシカルボニル)メチルスルホニルスピロ-[3H-インドール-3 ,4'-ピペリジン]-1'-イル)カルボニル]-1-(1H-インドール-3-イル)エチル]-2-アミノ-2-メチルプロパンアミド;
    17) N-[1(R)-[(1,2-ジヒドロ-1,1-ジオキソスピロ[3H-ベンゾチオフェン-3,4'-ピペリジン]-1'-イル)カルボニル]-2-(フェニルメチルオキシ)エチル]-2-アミノ-2-メチルプロパンアミド;
    およびその医薬上許容される塩。
  12. 成長ホルモン分泌促進物質が (N-[1(R)-[(1,2-ジヒドロ-1-メタンスルホニルスピロ[3H-インドール-3,4'-ピペリジン]-1'-y l)カルボニル]-2-(フェニルメチルオキシ)エチル]-2-アミノ-2-メチルプロパンアミドメタンスルホナート (イブタモレンメシラート))である、請求項1−10のいずれかの方法。
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