JP2013149398A - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、電池特性を低下させることなく、内部短絡による異常発熱および電池ケースの孔あきが発生することを抑制することができる非水電解質二次電池を提供するものである。
【解決手段】正極集電体31aの表面に正極活物質層31bを形成して構成される正極31と、負極集電体32aの表面に負極活物質層32bを形成して構成される負極32と、正極31と負極32との間に配置されるセパレータ33とを有する電極体3と、前記電極体3を収容する電池ケース2とを備え、前記電池ケース2の内壁面と前記電池ケース2に収容された電極体3との間に無機材にて構成される内壁防護材5が配置され、内壁防護材5を構成する前記無機材が、高温状態において変形しない特性である難変形性、高温状態において電池ケース内の部材の燃焼度合いを低下させる特性である難燃性、および高い熱伝導率を有している特性である高熱伝導性を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、正極、負極およびセパレータを巻回または積層して構成した電極体を、電解液とともに電池ケースに収容して構成される非水電解質二次電池に関する。
従来、リチウムイオン二次電池などの非水電解質二次電池においては、正極、負極およびセパレータを巻回または積層して構成した電極体を、電解液とともに電池ケースに収容して構成したものがある。
このような非水電解質二次電池においては、落下などの衝撃によって電池が変形したり、金属物の釘刺しなどによって電池が破壊されたりした場合に、内部短絡(正負極間での短絡)が発生して電極体に異常発熱が生じることが想定されるため、内部短絡による異常発熱を抑制するための方策が提案されている。
例えば、引用文献1に示すように、正極および負極のいずれか一方を金属製の電池ケースと電気的に導通させるとともに、電池ケースに導通されていない側の電極が備える電極活物質層の電気抵抗値を、電池ケースに導通された側の電極が備える電極活物質層の電気抵抗値よりも90倍以上大きくすることにより、内部短絡発生時に、電池ケースに導通されていない側の電極と電池ケースに導通された側の電極との間に大量の電流が流れることを抑制して、異常発熱の発生を抑えることが行われている。
また、引用文献2に示すように、正極集電体と負極集電体間の抵抗値を高くすることにより、正極集電体と負極集電体間を流れる短絡電流を抑制して、電極体内の温度上昇を抑えることが行われている。
特開2011−96539号公報
しかし、前述のように、正極または負極が有する抵抗値を高くすると出力特性などの電池特性が低下するといった問題が生じるため、電池特性を低下させることなく内部短絡による異常発熱の抑制を図ることが望まれている。
また、大容量の非水電解質二次電池(例えば電池容量20Ah以上、かつエネルギー密度285kWh/m3以上の非水電解質二次電池)では、内部短絡時に流れる電流が大きいため、正極または負極が有する抵抗値を高くする方法では内部短絡による異常発熱を効果的に改善することは困難である。
さらに、非水電解質二次電池に内部短絡が生じたときには、異常発熱により電池ケースに収容される電極体の内部が高温に晒されることとなり、前記電極体内部の熱が、当該電極体から電池ケースの内壁面に向けて放出されることがある。電池ケースはアルミニウム等の金属部材にて形成されることが多いため、放出された電極体内部の熱が電池ケースの内壁面に到達することで、電池ケースの溶融や孔あきを引き起こすおそれがある。
そこで、本発明においては、電池特性を低下させることなく、内部短絡による異常発熱および電池ケースの孔あきが発生することを抑制することができる非水電解質二次電池を提供するものである。
上記課題を解決する非水電解質二次電池は、以下の特徴を有する。
即ち、請求項1記載の如く、正極集電体の表面に正極活物質層を形成して構成される正極と、負極集電体の表面に負極活物質層を形成して構成される負極と、正極と負極との間に配置されるセパレータとを有する電極体と、前記電極体を収容する電池ケースとを備え、前記電池ケースの内壁面と前記電池ケースに収容された電極体との間に無機材が配置され、前記無機材が、高温状態において変形しない特性である難変形性、高温状態において電池ケース内の部材の燃焼度合いを低下させる特性である難燃性、および高い熱伝導率を有している特性である高熱伝導性を備えている。
これにより、非水電解質二次電池に内部短絡が発生した場合に、出力特性などの電池特性を低下させることなしに、内部短絡により生じる異常発熱を抑制するとともに、電池ケースへの孔あきの発生を防止できる。
また、請求項2記載の如く、前記無機材が燃焼した際に発生する燃焼ガスが不燃性である。
これにより、仮に非水電解質二次電池に発生した内部短絡に起因する熱により内壁防護材が燃焼したとしても、その際に発生する燃焼ガスにより電池ケース内の部材の燃焼を助長することがなく、電池ケースに孔あきが発生することを抑制することができる。
また、請求項3記載の如く、前記電池ケースは、角型ケースに構成され、前記電極体は、積層した前記正極、負極、及びセパレータを巻回して構成され、前記無機材は、少なくとも、前記電極体の巻回軸方向端部と、前記電池ケースにおける前記電極体の巻回軸方向端部に対向する角部との間に配置される。
これにより、非水電解質二次電池に発生した内部短絡に起因する熱により、孔あきが発生する可能性の高い電池ケースの角部の内壁面を効率的に保護することが可能となる。
また、請求項4記載の如く、前記無機材の変形温度は400℃以上であり、酸化温度は1000℃未満であり、熱伝導率は500W/mK以上である。
これにより、非水電解質二次電池に内部短絡が発生した場合に、出力特性などの電池特性を低下させることなしに、内部短絡により生じる異常発熱を抑制するとともに、電池ケースへの孔あきの発生を防止できる。
本発明によれば、非水電解質二次電池に内部短絡が発生した場合に、出力特性などの電池特性を低下させることなしに、内部短絡により生じる異常発熱を抑制するとともに、電池ケースへの孔あきの発生を防止できる。
本発明に係る非水電解質二次電池を示す斜視図である。 非水電解質二次電池の電極体を示す斜視図である。 非水電解質二次電池の内部短絡により電極体内部に生じた異常発熱による熱が、電極体の開口部から電池ケースの内壁面へ向けて放出される様子を示す側面図である。 非水電解質二次電池の内部短絡により電極体内部に生じた異常発熱による熱が、電極体の開口部から電池ケースの内壁面へ向けて放出される様子を示す平面図である。 内壁防護材によって、非水電解質二次電池の内部短絡に起因して電極体の開口部から放出される熱から、電池ケースの内壁面が保護される様子を示す側面断面図である。 内壁防護材を備えた非水電解質二次電池に対して行った釘刺し試験の試験結果を示す図である。
次に、本発明を実施するための形態を、添付の図面を用いて説明する。
図1に示す、本実施形態に係る非水電解質二次電池1は、一面(上面)が開口した有底角筒形状のケース本体21と、平板状に形成されケース本体21の開口部を閉塞する蓋体22とで構成される電池ケース2に、電解液とともに電極体3を収容して構成されている。
図2に示すように、電極体3は、正極31、負極32、およびセパレータ33を、正極31と負極32との間にセパレータ33が介在するように積層し、積層した正極31、負極32、およびセパレータ33を巻回することにより構成されている。
具体的には、正極31は、長尺シート状の正極集電体31aの両面に正極活物質層31bを形成して構成されている。ただし、正極集電体31aの幅方向(長尺方向と直交する方向)の一側縁部(図2における左側縁部)には正極活物質層31bが形成されておらず、当該一側縁部は正極活物質層非形成部に構成されている。
前記負極32は、長尺シート状の負極集電体32aの両面に負極活物質層32bを形成して構成されている。ただし、負極集電体32aの幅方向(長尺方向と直交する方向)の一側縁部(図2における右側縁部)には負極活物質層32bが形成されておらず、当該一側縁部は負極活物質層非形成部に構成されている。
セパレータ33は、例えば多孔質ポリオレフィン系樹脂で構成される長尺シート状部材であり、正極31と負極32との間に配置される。
そして、正極31、負極32、およびセパレータ33により電極体3を作製する際には、まず正極31と負極32とをセパレータ33を介して積層する。このとき、正極31および負極32は、正極活物質層非形成部と負極活物質層非形成部とが正極31および負極32の幅方向における反対側に位置するように、また前記正極活物質層非形成部および負極活物質層非形成部がそれぞれセパレータ33の幅方向外側へはみ出すように配置される。このように積層された正極31、負極32、およびセパレータ33を巻回し、さらに得られた巻回体を側面方向から押し潰して扁平させることで、扁平状の電極体3が構成される。
このようにして構成される電極体3の巻回軸方向における中央部分には、巻回コア部3a(正極31の正極活物質層31bと負極32の負極活物質層32bとセパレータ33とが密に積層されている部分)が形成される。
また、電極体3の巻回軸方向における両端部においては、正極31の正極活物質層非形成部および負極32の負極活物質層非形成部が、それぞれ巻回コア部3aよりはみ出している。本実施形態の場合、正極31の正極活物質層非形成部が電極体3の巻回軸方向における一端側(図1、図2における左端側)に配置されて、正極側はみ出し部3bを構成し、負極32の負極活物質層非形成部が電極体3の巻回軸方向における他端側(図1、図2における右端側)に配置されて、負極側はみ出し部3cを構成している。
電池ケース2は、一面(上面)が開口した直方体状の有底角筒形状に形成されるケース本体21の開口部を、平板状の蓋体22にて閉塞した角型ケースに構成されており、ケース本体21の開口部および蓋体22は長方形状に形成されている。
蓋体22の長手方向中央部には、安全弁22aが形成されている。安全弁22aは、ケース本体21の開口部を蓋体22で閉塞して電池ケース2を構成した際に、電池ケース2内の圧力が所定圧力以上になると開弁して、電池ケース2内の圧力を外部へ逃がすように構成されている。
蓋体22の長手方向一端部(図1における左端部)には正極端子4aが設けられ、蓋体22の長手方向他端部(図1における右端部)には負極端子4bが設けられている。
ケース本体21内には、ケース本体21の内壁面を被覆する内壁防護材5が設けられている。内壁防護材5は、その外周形状が、ケース本体21の内壁面の形状に合わせた角筒形状に形成されており、内壁防護材5をケース本体21に挿入することで、ケース本体21の内壁面を覆うように構成されている。
本実施形態の場合は、内壁防護材5により、ケース本体21における4面の側壁の内壁面を覆うように構成されている。但し、内壁防護材5は、これに限らず、前記4側壁面にケース本体21の底面を加えた5面の内壁面を被覆するように構成してもよい。さらには、前記4側壁面にケース本体21の底面、およびケース本体21の開口部を閉塞した蓋体22により形成される電池ケース2の上面を加えた6面の内壁面を被覆するように構成してもよい。
このように構成される電池ケース2に電極体3および電解液を収容して非水電解質二次電池1を構成する際には、まず電極体3の正極側はみ出し部3bおよび負極側はみ出し部3cに、それぞれ蓋体22の正極端子4aおよび負極端子4bを接続することにより、電極体3をその巻回軸方向と蓋体22の長手方向とが一致する姿勢で蓋体22に組み付けて、蓋体サブアッシーを形成する。
その後、電極体3および電解液をケース本体21内に収容し、さらにケース本体21の開口部に蓋体22を嵌合するとともに、蓋体22とケース本体21とを溶接により密封することにより、非水電解質二次電池1が構成される。
次に、ケース本体21の内壁面を被覆する内壁防護材5について詳細に説明する。
図3、図4に示すように、内壁防護材5は、前述のごとくケース本体21の内壁面の形状に合わせた角筒形状に形成されて4側壁面の内壁面を被覆するように構成されており、電極体3を収容したケース本体21においては、電極体3とケース本体21の内壁面との間に介在している。また、内壁防護材5の外周面はケース本体21の内壁面と対向しており、内壁防護材5の外周面とケース本体21の内壁面とは近接している。つまり、ケース本体21に収容された電極体3とケース本体21との間に内壁防護材5を挿入することで、電極体3とケース本体21の内壁面とが直接対向しないようにしている。
内壁防護材5は、少なくとも「難変形性」、「難燃性」、および「高熱伝導性」の特性を備える無機材にて構成されている。
前記「難変形性」とは、内壁防護材5が高温状態において変形しない特性である。具体的には、ケース本体21の内壁面を電極体3に対して被覆するように電池ケース2内に配置されている内壁防護材5が、高温に加熱された状態において、ケース本体21の内壁面の電極体3に対する被覆状態が解除される(すなわち、電極体3とケース本体21の内壁面との間に内壁防護材5が介在しなくなって、電極体3とケース本体21の内壁面とが直接対向する状態になる)程度にまで変形しない特性をいう。この場合、内壁防護材5が上述のように変形しない温度は400℃未満であることが好ましい。即ち、内壁防護材5の変形温度(変形する温度)は400℃以上であることが好ましい。
前記「難燃性」とは、電池ケース2内が高温である状態において、内壁防護材5が電池ケース2内の部材の燃焼度合いを低下させて、電池ケース2内を難燃状態に保持する特性である。具体的には、高温状態において、内壁防護材5が酸化することにより、電池ケース2内の酸素濃度を減少させて、電池ケース2内の部材が燃焼することを阻害する特性をいう。この場合、内壁防護材5が酸化する温度(内壁防護材5の酸化温度)が1000℃未満であることが好ましい。
前記「高熱伝導性」とは、内壁防護材5が高い熱伝導率を有していて、内壁防護材5の局所的な温度上昇を抑制する特性である。具体的には、内壁防護材5が局所的に加熱された際に、内壁防護材5に付与された熱が速やかに全体的に広がり、内壁防護材5の局所的な温度上昇を抑制する特性をいう。この場合、内壁防護材5の熱伝導率は、500W/mK以上であることが好ましい。
また、内壁防護材5を構成する無機材は、「燃焼ガスが不燃性である」との特性をさらに備えていることが好ましい。具体的には、前記無機材が燃焼した際に発生する燃焼ガスが不燃性であるといった特性を備えていることが好ましい。
内壁防護材5を構成する無機材としては、例えば、前記「難変形性」、「難燃性」、「高熱伝導性」、および「燃焼ガスが不燃性である」との各特性を備えた、グラファイト成形体、および炭化ケイ素(SiC)成形体を用いることができる。
以上のように、「難変形性」、「難燃性」、「高熱伝導性」、および「燃焼ガスが不燃性である」との特性を備えた無機材を内壁防護材5の構成部材として用い、内壁防護材5を電極体3とケース本体21の内壁面との間に配置することで、非水電解質二次電池1に内部短絡(正負極間での短絡)が生じた場合に、非水電解質二次電池1の異常発熱を抑制するとともに、電池ケース2の孔あきの発生を防止することが可能となっている。
非水電解質二次電池1に発生する内部短絡の原因としては、例えば釘などの金属部材が電池ケース2に刺し込まれて、前記金属部材を介して正極と負極とが接する状態となることが挙げられる。
例えば、釘などの金属部材が、ケース本体21の側面における電極体3の巻回コア部3aと対向する箇所(図3における「×」印を付した箇所)に刺し込まれた場合、金属部材が刺し込まれた箇所の正負極間にて短絡が発生して、短絡電流が流れる。これにより、非水電解質二次電池1の短絡箇所において異常発熱が生じ、電極体3内部は高温に晒されることとなる。高温に加熱された電極体3内部の熱は、積層される正極31、負極32、およびセパレータ33の間を進行して、電極体3巻回軸方向端部(開口部)から電極体3の外部に放出される(図3、図4の矢印参照)。
図5に示すように、電極体3の巻回軸方向端部から放出される電極体3内部の熱は、ケース本体21の内壁面側に向かって放出されるが、電極体3の巻回軸方向端部とケース本体21の内壁面との間には内壁防護材5が配置されているので、ケース本体21の内壁面側へ向けて放出される熱はケース本体21の内壁面に到達する前に内壁防護材5に当たることとなる。
この場合、内壁防護材5は「難変形性」を有しており、電極体3から放出された熱が内壁防護材5に当たることにより、ケース本体21の内壁面が露出する程には変形することがないので、前記熱がケース本体21の内壁面に直接当たることが防止される。これにより、内壁防護材5によって、前記熱からケース本体21の内壁面が保護されることとなり、当該内壁面に孔あきが発生することがない。
また、内壁防護材5は「難燃性」を有しており、電極体3から放出された熱が当たることにより酸化してケース本体21内に存在する酸素が消費されるため、ケース本体21内の部材が燃焼することを抑制することができる。
さらに、内壁防護材5は「高熱伝導性」を有しているので、内壁防護材5の電極体3からの熱が当たった箇所においては、当たった熱が当該箇所から速やかに全体的に拡散され、内壁防護材5が局所的に温度上昇することを防止できる。
また、内壁防護材5の「燃焼ガスは不燃性である」ので、仮に電極体3からの熱により内壁防護材5が燃焼したとしても、その際に発生する燃焼ガスによりケース本体21内の部材の燃焼を助長することがなく、ケース本体21に孔あきが発生することを抑制することができる。
このように、電極体3とケース本体21の内壁面との間に配置される内壁防護材5により、非水電解質二次電池1に内部短絡(正負極間での短絡)が生じた場合でも、非水電解質二次電池1に生じる異常発熱の抑制、および電池ケース2への孔あきを防止することが可能となっている。
また、本実施形態の場合、内壁防護材5は、ケース本体21側面の内壁面全体を被覆するように配置されているが、少なくともケース本体21側面の角部21aの内壁面を被覆するように配置しても良い。
これは、非水電解質二次電池1の内部短絡により電極体3内部に発生した熱は、電極体3における巻回軸方向端部から電極体3の外方に放出されるため、その放出方向が、ケース本体21側面の角部21aに向けた方向となることによる。
つまり、内壁防護材5を、少なくとも熱の放出方向に対面する箇所となるケース本体21側面の角部21aの内壁面に設けることで、孔あきの発生する可能性の高い角部21aの内壁面を効率的に保護することが可能となる。
特に、深絞り加工により形成されるケース本体21の角部21aは、肉薄となって熱の放出による孔あきが発生し易い箇所であるため、当該角部21aに内壁防護材5を配置することで、確実にケース本体21の孔あき発生を防止することができる。
また、電池ケース2の蓋体22に形成される安全弁22aの開弁圧は、電池ケース2のケース耐圧よりも低く設定されているが、非水電解質二次電池1の内圧上昇時に確実に安全弁22aを作動させるために、前記ケース耐圧よりも0.2MPa以上低く設定することが好ましい。
安全弁22aの開弁圧をこのように設定することで、電池ケース2への釘刺し等により電池ケース2の内圧が異常上昇した場合でも、安全弁22aが確実に開弁して電池ケース2内の圧力を外部へ逃がすことができ、電池ケース2が破裂することを防止することができる。
次に、内壁防護材5を設けた電池ケース2を用いた非水電解質二次電池1に対して釘刺し試験を行った場合の、電池ケース2における孔あき発生防止の効果を確認するための試験結果について説明する。
試験対象となる非水電解質二次電池としては、グラファイト成形体にて内壁防護材5を構成した電池ケース2を用いた非水電解質二次電池1(第1実施例)、炭化ケイ素(SiC)にて内壁防護材5を構成した電池ケース2を用いた非水電解質二次電池1(第2実施例)を作製した。
また、内壁防護材5を設けない電池ケースを用いた非水電解質二次電池を比較例として作製した。
具体的には、第1実施例に係る非水電解質二次電池1は、以下のように作製した。
即ち、内壁防護材5として、その外形寸法を電池ケース2の内寸法に合わせた筒形状のグラファイト成型体を作製し、内壁防護材5を電池ケース2内に挿入したうえで非水電解質二次電池1を構成した。
内壁防護材5となるグラファイト成型体は、不活性雰囲気下にて2800℃以上の温度で熱処理したカーボン粉末を、電池ケース2の内寸法に合わせた筒形状に金型プレス成型して得た。ここで、カーボン粉末に対する2800℃以上の温度での熱処理は、グラファイト成形体の難燃性を向上するために行っている。
電池ケース2内に挿入した内壁防護材5であるグラファイト成型体と電池ケース2との間には、ポリプロピレン性のフィルムを挿入し、電池ケース2内に収容される電極体3と電池ケース2の内壁との短絡防止を図った。電池ケース2の蓋体22に形成される安全弁22aの作動圧(開弁圧)は、1.1MPaに設定した。
また、第2実施例に係る非水電解質二次電池1は、以下のように作製した。
即ち、内壁防護材5として、その外形寸法を電池ケース2の内寸法に合わせた筒形状の炭化ケイ素(SiC)成型体を作製し、内壁防護材5を電池ケース2内に挿入したうえで非水電解質二次電池1を構成した。
内壁防護材5となる炭化ケイ素(SiC)成型体は、炭化ケイ素(SiC)粉末を、電池ケース2の内寸法に合わせた筒形状に金型プレス成型して、さらに1800℃にて焼結処理することにより得た。
電池ケース2内に挿入した内壁防護材5である炭化ケイ素(SiC)成型体と電池ケース2との間には、ポリプロピレン性のフィルムを挿入し、電池ケース2内に収容される電極体3と電池ケース2の内壁との短絡防止を図った。電池ケース2の蓋体22に形成される安全弁22aの作動圧(開弁圧)は、第1実施例と同じく1.1MPaに設定した。
さらに、比較例に係る非水電解質二次電池は、電池ケース2内に内壁防護材5を挿入しない以外は、第1実施例と同様に作製した。
各試験対象(第1実施例、第2実施例、比較例)に対する釘刺し試験は、以下の条件で行った。
即ち、試験対象である各非水電解質二次電池を35℃の恒温槽内にて3時間放置した後に槽外に取り出し、電池ケース側面から20mm/secの速度にてφ6mmの太さの釘を刺し込んだ。
電池ケース側面への釘刺しにより温度上昇した非水電解質二次電池を、電池温度が室温に戻るまで放置して自然冷却を行った。自然冷却が終了した非水電解質二次電池における電池ケースの形態観察を行った。
釘刺し試験を行った各試験対象の試験結果を図6に示す。
図6によれば、第1実施例では、内壁防護材5としてグラファイト成型体を用いることで、釘刺し試験実施による電池ケース2への孔あき発生を防止することができた。
また、第2実施例では、内壁防護材5として炭化ケイ素(SiC)成型体を用いることで、釘刺し試験実施による電池ケース2への孔あき発生を防止することができた。
さらに、比較例では、内壁防護材5を用いなかったため、釘刺し試験実施により電池ケース2に孔あきが発生した。
なお、第1実施例、第2実施例、および比較例においては、電池ケース2のケース耐圧を安全弁22aの作動圧よりも0.3MPa高く設定しているため、釘刺し試験の終了後には、安全弁22aの開弁、および電池ケース2の膨張が見受けられたが、電池ケース2が破裂することはなかった。
以上のように、電池ケース2の内壁面と電池ケース2に収容された電極体3との間に、グラファイト成型体や炭化ケイ素(SiC)成型体などの、難変形性、難燃性、および高熱伝導性を有する無機材にて構成される内壁防護材5を配置して非水電解質二次電池1を構成することで、釘刺し試験時などの非水電解質二次電池1に内部短絡が発生した場合に、異常発熱を抑制するとともに、電池ケースへの孔あきの発生を防止することが可能となる。この場合、非水電解質二次電池1においては、正極31または負極32の抵抗値を高く構成していないので、出力特性などの電池特性が低下することもない。
1 非水電解質二次電池
2 電池ケース
3 電極体
5 内壁防護材
21 ケース本体
21a 角部
22 蓋体
31 正極
31a 正極集電体
31b 正極活物質層
32 負極
32a 負極集電体
32b 負極活物質層
33 セパレータ

Claims (4)

  1. 正極集電体の表面に正極活物質層を形成して構成される正極と、負極集電体の表面に負極活物質層を形成して構成される負極と、正極と負極との間に配置されるセパレータとを有する電極体と、
    前記電極体を収容する電池ケースとを備え、
    前記電池ケースの内壁面と前記電池ケースに収容された電極体との間に無機材が配置され、
    前記無機材が、高温状態において変形しない特性である難変形性、高温状態において電池ケース内の部材の燃焼度合いを低下させる特性である難燃性、および高い熱伝導率を有している特性である高熱伝導性を備えている、
    ことを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. 前記無機材が燃焼した際に発生する燃焼ガスが不燃性である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の非水電解質二次電池。
  3. 前記電池ケースは、角型ケースに構成され、
    前記電極体は、積層した前記正極、負極、及びセパレータを巻回して構成され、
    前記無機材は、少なくとも、前記電極体の巻回軸方向端部と、前記電池ケースにおける前記電極体の巻回軸方向端部に対向する角部との間に配置される、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の非水電解質二次電池。
  4. 前記無機材の変形温度は400℃以上であり、酸化温度は1000℃未満であり、熱伝導率は500W/mK以上である、
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の非水電解質二次電池。
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