JP2013147532A - タイヤ用ゴム組成物 - Google Patents

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【課題】シリカを配合したときの加工性を維持向上しながら耐摩耗性を従来レベル以上に向上するようにしたタイヤ用ゴム組成物を提供する。
【解決手段】ジエン系ゴム100重量部に対し、シリカを10〜100重量部、シランカップリング剤を1〜15重量部配合すると共に、前記シランカップリング剤が下記式(1)で表わされるポリスルフィドシランであり、高速液体クロマトグラフィーで測定したときx=2のジスルフィドシランのピーク面積比率が10〜20%、x=3のトリスルフィドシランのピーク面積比率が30〜40%であり、かつ平均硫黄連鎖長が3.5以上であることを特徴とする。
Figure 2013147532

(式中、mは1〜5の整数、nは1〜3の整数、xは1以上の整数で分布を有する。)
【選択図】なし

Description

本発明は、タイヤ用ゴム組成物に関し、更に詳しくはシリカを配合したときの加工性を維持向上しながら耐摩耗性を従来レベル以上に向上するようにしたタイヤ用ゴム組成物に関する。
空気入りタイヤに対する要求性能として、地球環境問題への関心の高まりに伴い燃費性能が優れること、更にウェット性能が高く安全性が優れることが求められている。このためトレッド部を構成するゴム組成物にシリカを配合することによりトレッドゴムの損失正接(tanδ)等の動的粘弾性特性を改質し、発熱を抑え転がり抵抗を低減して燃費性能を高くすると共に、ウェット性能を改良することが行われている。しかしシリカは、その表面官能基であるシラノール基の水素結合により、粒子同士が凝集する傾向にあり、ジエン系ゴムとの親和性が乏しいため分散不良を起こし易く、低転がり抵抗性及びウェット性能を改良する効果が必ずしも十分に得られなかった。またシリカはカーボンブラックを配合したときと比べジエン系ゴムに対する補強効果が乏しく耐摩耗性が不足するという課題があった。
このため、シリカと共に硫黄含有シランカップリング剤を配合することにより、ジエン系ゴムに対するシリカの分散性を改良することが行われている。しかし、硫黄含有シランカップリング剤には、ゴム組成物のスコーチ時間が短くなり、加工性が低下しやすいという課題があった。特許文献1,2は、ポリスルフィドシランの硫黄の含有量を調整することにより、練りゴム組成物の経時的なムーニー粘度の上昇を抑え、かつ耐摩耗性を改良することを提案している。しかしながら、特許文献1,2に記載されたゴム組成物は、スコーチ時間に起因した加工性と耐摩耗性とのバランスが必ずしも十分でなく更なる改善の余地があった。
特許第3445483号公報 特許第3445484号公報
本発明の目的は、シリカを配合したときの加工性を維持向上しながら耐摩耗性を従来レベル以上に向上するようにしたタイヤ用ゴム組成物を提供することにある。
上記目的を達成する本発明のタイヤ用ゴム組成物は、ジエン系ゴム100重量部に対し、シリカを10〜100重量部、シランカップリング剤を1〜15重量部配合すると共に、前記シランカップリング剤が下記式(1)で表わされるポリスルフィドシランであり、該ポリスルフィドシランが、高速液体クロマトグラフィーで測定したときx=2のジスルフィドシランのピーク面積比率が10〜20%、x=3のトリスルフィドシランのピーク面積比率が30〜40%であり、かつ平均硫黄連鎖長が3.5以上であることを特徴とする。
Figure 2013147532
(式中、mは1〜5の整数、nは1〜3の整数、xは1以上の整数で分布を有する。)
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、ジエン系ゴム100重量部にシリカを10〜100重量部、上記式(1)のポリスルフィドシランからなるシランカップリング剤を1〜15重量部配合し、このポリスルフィドシランを高速液体クロマトグラフィー法(HPLC)で測定したチャートにおけるx=2に相当するジスルフィドシランのピーク面積比率を10〜20%、x=3に相当するトリスルフィドシランのピーク面積比率を30〜40%にすると共に、ピーク面積比率から計算されたポリスルフィドシランの平均硫黄連鎖長を3.5以上にしたので、スコーチ時間を長くし加工性を優れたものにすると共に、耐摩耗性を従来レベル以上に改良することができる。
前記ポリスルフィドシランとしては、ジスルフィドシランのピーク面積比率及びトリスルフィドシランのピーク面積比率の合計が45〜55%であることが好ましく、加工性及び耐摩耗性のバランスをより優れたものにすることができる。
このゴム組成物を使用した空気入りタイヤは、加工性に優れ高品質で安定的に製造することができると共に、耐摩耗性を従来レベル以上に向上することができる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物において、ゴム成分はジエン系ゴムである。ジエン系ゴムとしては、例えば天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンジエンゴム等、及びこれらを任意の官能基を有する化合物で変性した変性ジエン系ゴムを例示することができる。好ましくは天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴムがよい。これらジエン系ゴムは、単独又は複数のブレンドとして使用することができる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、シリカ及びシランカップリング剤を必ず含むようにする。シリカを配合することにより、ゴム組成物の発熱を抑えタイヤの転がり抵抗を低減して燃費性能を高くすると共に、ウェット性能を改良することすることができる。シリカの配合量は、ジエン系ゴム100重量部に対し10〜100重量部、好ましくは40〜100重量部にする。シリカの配合量をこのような範囲にすることにより、ゴム組成物の低転がり抵抗性及びウェット性能と、耐摩耗性とをより高いレベルでバランスさせることができる。シリカの配合量が10重量部未満であると、ウェット性能及び耐摩耗性を十分に確保することができない。シリカの配合量が100重量部を超えると、ムーニー粘度が大きくなり加工性が悪化する。
シリカとしては、タイヤ用ゴム組成物に通常使用されるシリカ、例えば湿式法シリカ、乾式法シリカあるいは表面処理シリカなどを使用することができる。シリカは、市販されているものの中から適宜選択して使用することができる。また通常の製造方法により得られたシリカを使用することができる。
シリカの粒子性状は、窒素吸着比表面積(N2SA)が好ましくは50〜300m2/g、より好ましくは80〜250m2/gであるとよい。なおシリカのN2SAはJIS K6217−2に準拠して求めるものとする。シリカのN2SAをこのような範囲内にすることにより、ゴム組成物の低転がり抵抗性及びウェット性能と、耐摩耗性とをより高いレベルでバランスさせることができる。
またタイヤ用ゴム組成物はカーボンブラックを配合することができる。カーボンブラックを含むことにより、ゴム組成物の強度及び耐摩耗性を向上することができる。カーボンブラックの配合量は、ジエン系ゴム100重量部に対し好ましくは3〜100重量部、より好ましくは5〜70重量部であるとよい。
本発明において、シリカ及びカーボンブラック以外の他の充填剤を配合することができる。他の充填剤としては、例えばクレー、マイカ、タルク、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化チタン等を例示することができる。これら他の充填剤を配合することによりゴム強度を高くすることができる。
本発明では、シリカと共にシランカップリング剤をジエン系ゴムに配合する。シランカップリング剤を共に使用することによりジエン系ゴムに対するシリカの分散性を改良し、上述したシリカ配合の効果が十分に現れるようにする。シランカップリング剤の配合量は、ジエン系ゴム100重量部に対し1〜15重量部、好ましくは2〜12重量部、より好ましくは4〜10重量部にする。シランカップリング剤の配合量が1重量部未満であると、シリカの分散性を改良する効果が十分に得られない。またシランカップリング剤の配合量が15重量部を超えると、シランカップリング剤同士が重合してしまい、所望の効果を得ることができなくなる。
本発明で使用するシランカップリング剤は、下記式(1)で表わされるポリスルフィドシランからなり、更に高速液体クロマトグラフィー法(HPLC)で測定したときの特性で特徴づけられる。
Figure 2013147532
(式中、mは1〜5の整数、nは1〜3の整数、xは1以上の整数で分布を有する。)
上記式(1)において、mは1〜5の整数、好ましくは3であり、nは1〜3の整数、好ましくは2である。またxは1分子のポリスルフィドシランにおける硫黄Sの数(硫黄連鎖長)を意味し、1以上、好ましくは2〜8の整数で分布を有する。すなわち上記式(1)で表わされるポリスルフィドシランは、硫黄連鎖長(x)が異なるポリスルフィドシランの混合物である。
このポリスルフィドシランを高速液体クロマトグラフィー法(HPLC)で測定すると、得られたチャートにはそれぞれの硫黄連鎖長(x)を有するポリスルフィドシランに対応するピークが現れる。また各ピークの面積の全ピーク面積に対する面積比率(%)がピーク面積比率(%)として求められる。ここで本発明で使用するシランカップリング剤は、x=2に相当するジスルフィドシランのピーク面積比率が10〜20%、好ましくは12〜19%、x=3に相当するトリスルフィドシランのピーク面積比率を30〜40%、好ましくは33〜40%である。また上述したピーク面積比率から計算されたポリスルフィドシランの平均硫黄連鎖長は3.5以上、好ましくは3.5〜4.0である。ここでピーク面積比率(%)は後述するHPLCでの分析条件で分析したもの(HPLC area%)である。
このHPLC測定の特徴を有するポリスルフィドシランからなるシランカップリング剤は、シリカのジエン系ゴムに対する分散性を向上し、ゴム組成物の動的粘弾性特性、すなわち発熱性及びウェット性能を改良すると共に、スコーチ時間を長くし加工性を優れたものにし、かつ耐摩耗性を改良することができる。とりわけx=2のジスルフィドシランのピーク面積比率を10〜20%、x=3のトリスルフィドシランのピーク面積比率を30〜40%にすることにより、スコーチ時間を長くし加工性を優れたものにすることができる。HPLCのピーク面積比率から計算されたポリスルフィドシランの平均硫黄連鎖長を3.5以上にすることにより、ゴム組成物の耐摩耗性を改良することができる。またx=2のジスルフィドシランのピーク面積比率とx=3のトリスルフィドシランのピーク面積比率の合計を45〜55%にすることが好ましく、タイヤ用ゴム組成物の加工性及び耐摩耗性のバランスをより優れたものにすることができる。
本発明で使用するシランカップリング剤としては、例えば上記式(1)でm=3、n=2、x=2〜8のポリスルフィドシランが好ましく、このポリスルフィドシランはビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジサルファイド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリサルファイド、ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラサルファイド、ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)ペンタサルファイド、ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)ヘキササルファイド、ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)ヘプタサルファイド、ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)オクタサルファイドの混合物であり、HPLCチャートでx=2のピーク面積比率が10〜20%、x=3のピーク面積比率が30〜40%、平均硫黄連鎖長が3.5以上である。
タイヤ用ゴム組成物には、加硫又は架橋剤、加硫促進剤、老化防止剤、可塑剤、加工助剤、液状ポリマー、熱硬化性樹脂などのタイヤ用ゴム組成物に一般的に使用される各種配合剤を配合することができる。このような配合剤は一般的な方法で混練してゴム組成物とし、加硫又は架橋するのに使用することができる。これらの配合剤の配合量は本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。タイヤ用ゴム組成物は、公知のゴム用混練機械、例えば、バンバリーミキサー、ニーダー、ロール等を使用して、上記各成分を混合することによって製造することができる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、空気入りタイヤに好適に使用することができる。このタイヤ用ゴム組成物を使用した空気入りタイヤは、低転がり抵抗性、ウェット性能及び耐摩耗性を従来レベル以上に向上することができる。また加工性に優れたゴム組成物を使用するため、品質が高く、安定した空気入りタイヤに製造することができる。
以下、実施例によって本発明を更に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
シランカップリング剤の調製
表1にタイヤ用ゴム組成物に使用したシランカップリング剤の高速液体クロマトグラフィー法(HPLC)で測定したときの特性を示す。なおHPLCの分析条件は以下の通りである。
・HPLC: 東ソー社製HLC−8020
・紫外(UV)検出器: 東ソー社製UV−8010(254nm)
・カラム: YMC HydroshereC18
・測定温度: 40℃
・試料濃度: 試料0.03gを秤量し、メタノール1.5mlに溶解した。
・試料注入量: 5μl
・溶出条件: 流速1ml/min
・移動相: メタノール:水=9:1の混合溶液にて2分間溶出し、その後18分間かけてアセトニトリルが100%になるようにグラジェントをかけて溶出した。
得られたHPLCのチャートからピーク面積を求め、それぞれのピークをSx成分(x=2〜8のポリスルフィドシラン)に分類し、Sx成分毎のピーク面積比率(%)を求め、表1の「Sx成分のピーク面積比率」の欄に示した。また平均硫黄連鎖長は、硫黄連鎖長(x)のピーク面積比率に基づく加重平均値、すなわち下記の計算式
平均硫黄連鎖長=Σ(x×Sx成分のピーク面積比率/100)
により求め、表1の「平均硫黄連鎖長」の欄に示した。
Figure 2013147532
なお、表1の各シランカップリング剤(カップリング剤1〜6)は、いずれも前記式(1)のポリスルフィドシラン(m=3、n=2、x=2〜8)であり、カップリング剤1〜4は以下の方法でそれぞれ調製し、カップリング剤5,6は下記の種類を使用した。
・カップリング剤5: ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラサルファイド、エボニックデグッサ社製Si69
・カップリング剤6: ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)ジサルファイド、エボニックデグッサ社製Si75
・カップリング剤1の調製
特開平7−228588号公報記載の方法に従い、無水硫化ナトリウムと硫黄を1:2のモル比により合成させることによりカップリング剤1を調製した。
・カップリング剤2の調製
特開平7−228588号公報記載の方法に従い、無水硫化ナトリウムと硫黄を1:1.5のモル比により合成させることによりカップリング剤2を調製した。
・カップリング剤3の調製
506g(1モル)のカップリング剤1を1リットルフラスコに量り採り、トリエチルホスファイト78.7g(0.3モル)を滴下ロートよりフラスコを攪拌しながら2時間かけて滴下したところ内温は25℃から50℃まで上昇した。その後3時間攪拌させてカップリング剤3を調製した。
・カップリング剤4の調製
トリエトキシシリルプロピルクロライドと、200メッシュの粉末硫黄とを仕込み、続いて金属ナトリウムを室温で投入し70℃に加熱しながら24時間攪拌した。反応完了後、反応混合液をキシレンで希釈し、生成した塩化ナトリウムを反応混合液から濾別し、褐色液体を得、これを活性炭で脱色処理して淡黄色液体を得た。淡黄色液体中の残存キシレンを減圧下で除去することにより、カップリング剤4を調整した。
タイヤ用ゴム組成物の調製及び評価
表4に示す配合剤を共通配合とし、表2,3に示す配合からなる11種類のタイヤ用ゴム組成物(実施例1〜4、比較例1〜7)を、硫黄、加硫促進剤を除く成分を1.8Lの密閉型ミキサーで160℃、5分間混練し放出した。この放出したマスターバッチに、硫黄、加硫促進剤を加えてオープンロールで混練することにより調製した。なお、表2,3中、SBRが37.5重量部の油展オイルを含むため、配合量の欄に実際の配合量と共に、括弧内に油展オイルを除いたSBR正味の配合量を記載した。また表4の配合剤の配合量は、表2,3に記載したジエン系ゴム100重量部に対する配合量(重量部)を意味する。
得られた11種類のタイヤ用ゴム組成物のスコーチ時間及び耐摩耗性を以下の試験方法により評価した。
スコーチ時間
得られた11種類のタイヤ用ゴム組成物のムーニー粘度(ML1+4)を、JIS K6300に準拠してムーニー粘度計にてL型ロータを使用し、予熱時間1分、ロータの回転時間4分、温度125℃、2rpmの条件において粘度の経時変化を測定した。ムーニー粘度が初期値から5ムーニー単位上昇するまでの所要時間をスコーチ時間として測定した。得られた結果は、実施例1,2及び比較例1〜5について比較例1の結果を100とする指数として表2の「スコーチ時間」の欄に示した。また実施例3及び比較例6について比較例6の結果を100、実施例4及び比較例7について比較例7の結果を100とする指数として表3の「スコーチ時間」の欄に示した。この指数が大きいほどスコーチ時間が長く早期加硫が起きにくいため加工性が優れることを意味する。
耐摩耗性
得られた11種類のタイヤ用ゴム組成物を所定形状の金型中で、160℃、20分間プレス加硫して加硫ゴムサンプルを作製した。この加硫ゴムサンプルのランボーン摩耗を、JIS K6264−2に準拠して、岩本製作所社製ランボーン摩耗試験機を使用し、温度20℃、荷重15N、スリップ率50%の条件で測定した。得られた結果は、実施例1,2及び比較例1〜5について比較例1の結果を100とする指数として表2の「耐摩耗性」の欄に示した。また実施例3及び比較例6について比較例6の結果を100、実施例4及び比較例7について比較例7の結果を100とする指数として表3の「耐摩耗性」の欄に示した。この指数が大きいほど耐摩耗性が優れることを意味する。
Figure 2013147532
Figure 2013147532
なお、表2,3において使用した原材料の種類を下記に示す。
・SBR:スチレンブタジエンゴム、日本ゼオン社製NS460、ゴム100重量部に対し37.5重量部の油展オイルを含む油展品
・BR:ブタジエンゴム、日本ゼオン社製Nipol BR1220
・シリカ1:東ソーシリカ社製Nipsil AQ、窒素吸着比表面積(N2SA)が190m2/g
・シリカ2:ローディア社製Zeosil115GR、窒素吸着比表面積(N2SA)が110m2/g
・シリカ3:ローディア社製Zeosil200MP、窒素吸着比表面積(N2SA)が207m2/g
・CB:カーボンブラック、東海カーボン社製シーストKH
・カップリング剤1〜6:上記表1に示したシランカップリング剤
Figure 2013147532
表4において使用した原材料の種類を下記に示す。
・酸化亜鉛:正同化学工業社製酸化亜鉛3種
・ステアリン酸:日油社製ビーズステアリン酸
・老化防止剤:精工化学社製オゾノン6C
・ワックス:昭和シェル石油社製エキストラクト4号S
・硫黄:細井化学工業社製油処理硫黄
・加硫促進剤1:加硫促進剤CBS、大内新興化学工業社製ノクセラーCZ−G
・加硫促進剤2:加硫促進剤DPG、住友化学社製ソクシノールD−G
表2,3から明らかなように実施例1〜4のタイヤ用ゴム組成物は、加工性及び耐摩耗性が従来レベル以上に向上することが確認された。
これに対し、比較例1〜7のタイヤゴム組成物は、使用したシランカップリング剤1〜3,5及び6が、HPLCで測定したS2成分のピーク面積比率が10〜20%、S3成分のピーク面積比率が30〜40%、平均硫黄連鎖長が3.5以上という3つの条件のうち少なくとも1つを満たしていないので、加工性及び/又は耐摩耗性を従来レベル以上に改良することができない。

Claims (3)

  1. ジエン系ゴム100重量部に対し、シリカを10〜100重量部、シランカップリング剤を1〜15重量部配合すると共に、前記シランカップリング剤が下記式(1)で表わされるポリスルフィドシランであり、該ポリスルフィドシランを高速液体クロマトグラフィーで測定したときx=2のジスルフィドシランのピーク面積比率が10〜20%、x=3のトリスルフィドシランのピーク面積比率が30〜40%であり、かつ平均硫黄連鎖長が3.5以上であることを特徴とするタイヤ用ゴム組成物。
    Figure 2013147532
    (式中、mは1〜5の整数、nは1〜3の整数、xは1以上の整数で分布を有する。)
  2. 前記ポリスルフィドシランが、前記ジスルフィドシランのピーク面積比率及びトリスルフィドシランのピーク面積比率の合計が45〜55%であることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  3. 請求項1又は2に記載のタイヤ用ゴム組成物を使用した空気入りタイヤ。
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US9873779B2 (en) 2015-01-28 2018-01-23 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Rubber composition for tire and tire

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