JP2013145671A - 直接火炎型燃料電池用単セル - Google Patents

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Abstract

【課題】発電時に空気極層側の温度が上がらず、イオン伝導率が低下して出力が得られなくなる問題を解決できる、高出力の直接火炎型燃料電池用単セルを提供する。
【解決手段】単セル10は、燃料極層(A)21と、ジルコニア系固体電解質層(b−1)31と、セリア系固体電解質層(b−2)32と、空気極層(C)41を順に積層したものであって、固体電解質層(B)は燃料極側から、ジルコニア系固体電解質層(b−1)と、セリア系固体電解質層(b−2)とが順に積層されたものである。さらに、燃料極層(A)を第1燃料極層(a−1)と第2燃料極層(a−2)との2層構造とすることによって、高い出力が得られる。
【選択図】図1

Description

この発明は、還元炎を生成可能な燃料を燃焼させ、燃焼によって形成される火炎を単セルの燃料極にあてて単セルを加熱すると共に、火炎中の燃料種を燃料として発電を行う直接火炎型燃料電池用の単セルに関する。
固体酸化物形燃料電池(以下、SOFCともいう)は、電解質として固体酸化物(以下、固体電解質という。)を使用すること、動作環境(発電可能温度)が高温であることに特徴がある。
SOFCは、固体電解質を挟んで一方の側に燃料極を備え、他方の側に空気極を備え、燃料極側には燃料ガスを、空気極側には酸化剤ガスを供給し、固体電解質を介して燃料と酸化剤を電気化学的に反応させることにより発電する発電装置である。固体電解質を発電可能温度まで昇温した上で、燃料極側に燃料ガスを、空気極側に酸化剤ガスを供給し、燃料極と空気極を電気回路で接続することで、該電気回路に電流が流れる。
燃料極と空気極を備えた固体電解質は単セルと呼ばれ、この単セルとして、平板型、筒型、又はハニカム型など様々な形状のものが考案され、実用化が図られている。
固体電解質は、発電可能温度領域においては、高温になるほどイオン伝導率が大きくなること知られている。そのため、SOFCは、高温になるほど発電効率が向上して出力密度が増し、高い出力が得易くなる。
SOFCのひとつの形態として、直接火炎型燃料電池がある(例えば、特許文献1)。直接火炎型燃料電池とは、還元炎を生成可能な燃料を燃焼させ、燃焼によって形成される火炎を燃料極にあてて燃料電池単セルを加熱すると共に、火炎中の燃料種を燃料として発電を行うSOFCである。
なお、還元炎とは、一酸化炭素(CO)や水素(H)やその他の燃料種などの還元成分を含む火炎である。還元成分は、燃料が完全燃焼する過程のガスに含まれ、燃料を燃焼させる際の内炎も還元炎にあたる。なお、還元炎と酸化炎の区分がないような火炎であっても還元成分が含まれている火炎であればよい。
還元炎を生成可能な燃料は、気体、液体、或いは固体であってもよく、例えば、メタン (CH)、エタン(C)、プロパン(C)、ブタン(C10)等のパラフィン系炭化水素、エチレン(C)、プロピレン(C)、ブチレン(C)等のオレフィン系炭化水素等の炭化水素系ガス、又はこれらの炭化水素系ガスを含む混合ガス等が用いることができる。また、メタノール、エタノール、石油、灯油、ジメチルエーテル(DME)等も用いることができる。
このような直接火炎型燃料電池としては、例えば、特許文献1がある。特許文献1には、「導電性メッシュ及び該メッシュに担持されたアノード形成材料からなるアノード層と、導電性メッシュ及び該メッシュに担持されたカソード形成材料からなるカソード層と、前記アノード層と前記カソード層の間に配置され、かつそれらの層によって支持された薄膜状の固体電解質層とから形成された燃料電池セル」が記載されている。また、この燃料電池セルを直接火炎型燃料電池に使用することが記載されており、 特許文献1の図1には、直接火炎型燃料電池の好ましい形態が示されている。
直接火炎型燃料電池では、特許文献1の図1のように、火炎を燃料極にあてて燃料電池単セルを加熱し、空気極は開放されているため、燃料極側では燃料電池単セルの温度が上昇するが、空気極側では燃料電池単セルの温度が上昇しにくいという問題があった。
そのため、燃料電池単セルの固体電解質は、燃料極側は高温になるものの、空気極側の温度が十分に上がらないためにイオン伝導率が低下してしまうことがあった。それによって、直接火炎型燃料電池から十分な出力が得られなくなるという問題があった。
特開2006−190592号公報
本発明者は、上記問題点に着目し、高出力を得ることができる直接火炎型燃料電池用単セルの構成を検討し、単セルの固体電解質層をジルコニア系固体電解質層とセリア系固体電解質層の2層構造にすることによって、高出力の単セルが得られることを見出し、本発明に至った。
本発明は、高い出力を得ることができる直接火炎型燃料電池用単セルを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、直接火炎型燃料電池に用いる燃料電池用単セルであって、燃料極層(A)と、固体電解質層(B)と、空気極層(C)とが順に積層され、前記固体電解質層(B)は燃料極側から、ジルコニア系固体電解質層(b−1)と、セリア系固体電解質層(b−2)とが順に積層されたものであることを特徴とする直接火炎型燃料電池用単セルである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、ジルコニア系固体電解質層(b−1)が、イットリア安定化ジルコニア(8YSZ)、イットリア部分安定化ジルコニア(3YSZ)、及びスカンジア安定化ジルコニア(ScSZ)から選択される1以上のジルコニア系固体電解質を含有し、ジルコニアの含有率が80質量%以上ある層であって、セリア系固体電解質層(b−2)が、ガドリニアドープセリア(GDC)、イットリアドープセリア(YDC)、及びサマリアドープセリア(SDC)から選択される1以上のセリア系固体電解質を含有し、セリアの含有率が80質量%以上ある層であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、燃料極層(A)が、固体電解質の反対側から、金属酸化物及び固体電解質を含む多孔質な第1燃料極層(a−1)と、金属酸化物及び固体電解質を含み、第1燃料極層(a−1)より気孔率が小さい第2燃料極層(a−2)とが順に積層されたものであることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、第2燃料極層(a−2)に含まれる固体電解質は、ジルコニア系固体電解質層(b−1)を形成するジルコニア系固体電解質と同一であり、且つ、第1燃料極層(a−1)に含まれる固体電解質とは異なることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、第1燃料極層(a−1)に含まれる固体電解質がイットリア安定化ジルコニア(8YSZ)であって、第2燃料極層(B)及びジルコニア系固体電解質層(b−1)に含まれる固体電解質がスカンジア安定化ジルコニア(ScSZ)であることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項3〜5のいずれかに記載の発明において、第2燃料極層(a−2)を形成する金属酸化物及び固体電解質の一部が、第1燃料極層(a−1)の孔内に侵入していることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項3〜6のいずれかに記載の発明において、第1燃料極層(a−1)の気孔率が25〜60容量%であることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項3〜7のいずれかに記載の発明において、第1燃料極層(a−1)の厚みが50〜2000μm、第2燃料極層(a−2)の厚みが1〜80μm、ジルコニア系固体電解質層(b−1)の厚みが1〜30μm、セリア系固体電解質層(b−2)の厚みが1〜30μmであることを特徴とする。
請求項1〜2に記載の発明によれば、高い出力を得ることができる直接火炎型燃料電池用単セルを提供することができる。
請求項3〜8に記載の発明によれば、更に高い出力を得ることができる。
本発明の直接火炎型燃料電池用単セル(以下、単セルともいう。)は、燃料極層(A)と、固体電解質層(B)と、空気極層(C)とが順に積層され、前記固体電解質層(B)は燃料極側から、ジルコニア系固体電解質層(b−1)と、セリア系固体電解質層(b−2)とが順に積層されたものである。
固体電解質層(B)をジルコニア系固体電解質層(b−1)とセリア系固体電解質層(b−2)との2層構造にすることによって、直接火炎型燃料電池に使用した場合に、高い出力が得られる。
この2層構造によって、出力が増す理由は明確ではないが、直接火炎型燃料電池の作動時に高温になる燃料極側に、発電可能温度領域が高温であるジルコニア系固体電解質を使用し、燃料極側より温度が低くなる空気極側にジルコニア系固体電解質と比べて発電可能温度領域が低温となるセリア系固体電解質を使用していることが理由の一つであると考えられる。
本発明の単セルの一例を図1及び図2に示す。なお、本発明は図1の形状のものに限定されるものではなく、本発明の要旨を損なわない範囲において形状等を変えて利用することができる。
図1は、単セル10の側面(図1の上図)及び平面(図1の下図)を図示した摸式図である。図1に示す単セル10は、燃料極層(A)21と、ジルコニア系固体電解質層(b−1)31と、セリア系固体電解質層(b−2)32と、空気極層(C)41を順に積層したものである。
図2は、図1に示す単セル10のX−X´断面の一部であって、単セル10の固体電解質層近辺の断面を図示したモデル図である。図2に示すように、図1における燃料極層(A)21は、第1燃料極層(a−1)22と第2燃料極層(a−2)23で形成されている。なお、図2では、断面の構成を単純なモデルとして図示するために、第1燃料極層(a−1)22の気孔25は全て同じ大きさで規則的に配置されているが、実際はこの限りではなく、気孔の大きさや配置はランダムであってもよい。
図1の側面図に示す単セル10は、各層が薄膜状に形成されており、その中でも燃料極層(A)21の厚みが最も大きく、燃料極層(A)21によって他の層を支持する燃料極支持型単セルとなっている。なお、より厳密にいえば、単セル10では、第1燃料極層(a−1)22によって他の層を支持している。
燃料極支持型にすることで、ジルコニア系固体電解質層(b−1)31及びセリア系固体電解質層(b−2)32の厚みを薄くすることがでる。それによって、発電中に固体電解質層を酸化物イオンが通過する際の酸素イオン導電率が大きくなり、発電効率が向上して出力密度が増し、高い出力が得易くなる。
また、単セル10を直接火炎型燃料電池用単セルとして使用する場合においては、火炎によって単セルを加熱する際や、火炎を消火して単セルを冷却する際の急激な温度変化によって熱衝撃が発生し単セルが破損する恐れがあるが、燃料極支持型の単セルにすることによって、温度変化による熱衝撃、特に固体電解質層に対する熱衝撃を緩和することができ、耐久性に優れた単セルが得られる。
構造の主体を燃料極層(A)21にすることにより、火炎を受けた際に金属酸化物が還元され金属化し、固体電解質が混合したサーメットを形成することになる。このことにより熱伝導率が上がり、単セル内の温度分布の均一化が図られ、耐熱衝撃性が向上すると思われる。勿論、予め単セルの焼成時に還元雰囲気で焼成しておいても良い。
より熱衝撃に強い単セルとするためには、単セルの加熱冷却時、或いはセルの発電時において単セル内の温度分布を均一にすることが好ましい。温度分布を均一にするためには、火炎に曝される側の単セルの表面積、即ち単セルの燃料極層側の面の表面積を小さくすることが好ましい。単セルの表面積が大きいと単セルへの火炎のあたり具合による温度差が生じ易い。なお、単セルの燃料極層側の面の表面積は10cm以下であることが好ましく、4cm以下であることがより好ましく、2cm以下であることが特に好ましい。
また、図2に示すように、第2燃料極層(a−2)23を形成する金属酸化物及び固体電解質の一部を第1燃料極層(a−1)22の気孔25内に侵入させることが好ましい。このようにすることで、熱衝撃によって第2燃料極層(a−2)23と第1燃料極層(a−1)22とが剥離し難くなり、熱衝撃に強く、耐久性に優れた単セルが得られる。
このように、第2燃料極層(a−2)23を形成する金属酸化物及び固体電解質の一部を第1燃料極層(a−1)22の気孔25内に侵入させる方法としては、予め第1燃料極層(a−1)22を形成しておき、その後、第1燃料極層(a−1)22の表面から第2燃料極層(a−2)23の金属酸化物及び固体電解質を気孔内に浸透させる方法が挙げられる。また、金属酸化物及び固体電解質を孔内に浸透させて孔内に充填するためには、金属酸化物及び固体電解質の粒子径を第1燃料極層(a−1)22に用いられる金属酸化物及び固体電解質の粒子径より小さくすることが好ましい。図2の断面における第1燃料極層(a−1)22、第2燃料極層(a−2)23及びジルコニア系固体電解質層(b−1)31の粒子径のイメージを示す模式図を図3に示す。なお、図3ではセリア系固体電解質層(b−2)32と空気極層(C)41の図示を省略している。
次に、この単セル10の各構成要素の詳細について説明する。
(固体電解質層)
固体電解質層(B)は、ジルコニア系固体電解質層(b−1)と、セリア系固体電解質層(b−2)とを積層して形成される。
ジルコニア系固体電解質層(b−1)は、ジルコニア系固体電解質を主成分とする層であって、好ましくはジルコニアの含有率が80質量%以上(より好ましくは85質量%以上)ある層である。
ジルコニア系固体電解質としては、酸素イオン導電性を有する公知のジルコニア系セラミックス材料を用いればよく、例えば、イットリア安定化ジルコニア(8YSZ)、イットリア部分安定化ジルコニア(3YSZ)、スカンジア安定化ジルコニア(ScSZ)などが挙げられる。これらは、1種類で用いてもよく、2種類以上を混合して用いてもよい。
これらの中でも、直接火炎型燃料電池に用いたときに、発電効率に優れ、高い出力を得やすい点で、スカンジア安定化ジルコニア(ScSZ)を用いることが特に好ましい。ScSZは他のジルコニア系固体電解質より低温でも酸化物イオンを透過できるため、安定した出力が得られる。ScSZはCe、またはAlがドープされたものであってもよい。
セリア系固体電解質層(b−2)は、セリア系固体電解質を主成分とする層であって、好ましくはセリアの含有率が80質量%以上(より好ましくは85質量%以上)ある層である。
セリア系固体電解質としては、酸素イオン導電性を有する公知のセリア系セラミックス材料を用いればよく、例えば、ガドリニアドープセリア(GDC)、イットリアドープセリア(YDC)、サマリアドープセリア(SDC)などを挙げることができる。これらは、1種類で用いてもよく、2種類以上を混合して用いてもよい。
固体電解質層(B)の厚みとしては、ジルコニア系固体電解質層(b−1)の厚みが1〜30μm(より好ましくは2〜10μm)、セリア系固体電解質層(b−2)の厚みが1〜30μm(より好ましくは2〜10μm)であることが好ましい。固体電解質層が薄膜であれば発電中に固体電解質内を酸化物イオンが通過する際の酸素イオン導電率が大きくなり、高い出力が得られる。ただし、薄すぎると製造時に固体電解質層に微小な穴などができ易く緻密化が不安定となりやすい。固体電解質層の緻密化が十分でないと発電時に電流やガスのリークが発生して安定した出力が得られない。また、熱衝撃によって亀裂の欠陥が生じ易くなる。
上記の電流やガスのリークを発生させないためには、ジルコニア系固体電解質層(b−1)かセリア系固体電解質層(b−2)のいずれか片方が緻密化されていればよく、もう片方は緻密化されていなくてもよい。なお、少なくともジルコニア系固体電解質層(b−1)を緻密化しておくと高い出力を得易い。
(燃料極層)
燃料極層(A)を形成する材料は、燃料電池の燃料極の材料として公知のものを用いればよく、例えば、Ni、Fe、Co、Pt、Pd、Ru、Agなどの金属の酸化物、又はこれらの酸化物の混合物などが挙げられる。なお、これらの金属酸化物を固体電解質と混合物したものを用いることが好ましい。固体電解質としては、前記のジルコニア系固体電解質やセリア系固体電解質以外のものでもよく、例えば、ランタンガレート(LSGM)、コバルト添加ランタンガレート(LSGMC)などが挙げられる。
固体電解質を混合しておくことで、固体電解質層(B)と熱膨張係数を近くすることができ、発電する際の加熱時や発電後の冷却時に、熱膨張係数が違うことに起因する剥離等の不具合が生じにくくなる。
金属酸化物と固体電解質の混合比は適宜決定すればよいが、熱膨張係数や燃料極層(A)の導電性を考慮して、金属酸化物:固体電解質を質量比5:5〜7:3の混合比とすることが好ましい。金属酸化物が多すぎると、固体電解質層(B)と熱膨張係数の差が大きくなり、固体電解質が多すぎると、燃料極層(A)の導電性が低下するため高出力の単セルが得難くなる。
単セルの出力を高めるためには固体電解質層(B)を薄く形成することが有効である。そのためには、単セルは燃料極支持型とすることが好ましい。その場合、燃料極層(A)は十分な強度を有することが必要である。燃料極層(A)の強度は、前記した材料の選定以外にも、材料の焼成温度や、気孔率や厚みなどにも影響されるが、それらは燃料電池用単セルを利用するにあたって必要とされる強度によって適宜設定すればよい。
単セルの出力をより高めるためには、燃料極層(A)は第1燃料極層(a−1)と第2燃料極層(a−2)の2層構造とすることが好ましい。
2層構造にする場合には、第1燃料極層(a−1)は多孔質構造とし、第1燃料極層(a−1)によって他の層を支持する燃料極支持型とすることが好ましい。その場合には、第2燃料極層(a−2)は、第1燃料極層(a−1)より薄く形成し、第1燃料極層(a−1)より気孔率を小さくするとよい。
第1燃料極層(a−1)による燃料極支持型とする場合、単セルの出力や耐久性を考慮して、第1燃料極層(a−1)の厚みを50〜2000μm(より好ましくは200〜1500μm、特に好ましくは500〜800μm)、気孔率を25〜60容量%(より好ましくは30〜50容量%)とすることが好ましい。この範囲であれば、耐久性に優れ、出力密度に優れた燃料電池単セルが容易に得られる。厚みが薄すぎたり、気孔率が大きい過ぎたりすると十分な強度が得られない。また、厚みが厚すぎたり、気孔率が小さ過ぎたりすると第1燃料極層(a−1)のガス透過性が低下する恐れがある。ガス透過性が低下すると発電時に、固体電解質層に十分な燃料ガスが供給し難くなるので、単セルの出力が低下する。
また、ガス透過性を確保するためには、第1燃料極層(a−1)の材料となる金属酸化物と固体電解質は粒子径が比較的大きなものを用いることが好ましい。金属酸化物として0.5〜10μm(より好ましくは1〜5μm)の粒子径のものを40質量%以上含有しているものを用いることが好ましい。また、固体電解質として0.5〜15μm(より好ましくは1〜10μm)の粒子径のものを40質量%以上含有しているものを用いることが好ましい。粒子径が大きすぎるとガス透過性は確保できるが、導電性が低下する場合がある。
第2燃料極層(a−2)に使用する固体電解質は、隣り合うジルコニア系固体電解質層(b−1)と同一のものを用いることが好ましい。そうすることで、発電時に反応が起こる三相界面を増大させることができ、高出力の燃料電池用単セルが得られる。
更に、第2燃料極層(a−2)及びジルコニア系固体電解質層(b−1)の固体電解質と第1燃料極層(a−1)の固体電解質は異なるものであることが好ましい。
固体電解質層(B)に好ましいく使用されるScSZ、特にCeがドープされたScSZは、ジルコニア系固体電解質の中では比較的低温でも酸化物イオンを透過できて安定した出力を得られるが、電子導電性が出る傾向があり、その分、電圧を損する。そのため、高出力の単セルを得るためには、第1燃料極層(a−1)には、例えば8YSZのように、ScSZと比べて電圧を損しないようなものを使用することが好ましい。
第2燃料極層(a−2)は、三相界面を増大させるだけでなく、第1燃料極層(a−1)とジルコニア系固体電解質層(b−1)の緩衝材としても作用する。多孔質な第1燃料極層(a−1)に接して薄膜のジルコニア系固体電解質層(b−1)を形成すると、製造時にジルコニア系固体電解質層(b−1)に微小な穴などの欠陥が生じ易い。ジルコニア系固体電解質層(b−1)に欠陥があると発電時に電流やガスのリークが発生して安定した出力が得られない。
第2燃料極層(a−2)を設けることで、このような欠陥が生じ難くなり、ジルコニア系固体電解質層(b−1)の薄膜化が容易になり、高出力の単セルが得られる。
このような緩衝作用を効率よく得るには、第2燃料極層(a−2)の気孔率は第1燃料極層(a−1)の気孔率より小さくしすることが好ましい。また、第2燃料極層(a−2)の気孔の平均径は第1燃料極層(a−1)の気孔の平均径より小さいことが特に好ましい。
前記した微小な穴などの欠陥は、多孔質層の表層の気孔部分に発生し易いため、気孔率を小さくすることで欠損の発生を抑制できる。また、表層の気孔を小さくすると欠損の発生をさらに抑制できる。第2燃料極層(a−2)の気孔を小さくするためには、第2燃料極層(a−2)の材料となる金属酸化物と固体電解質として粒子径が比較的小さなものを用いることが好ましい。
このように、第1燃料極層(a−1)より気孔率や気孔径が小さき第2燃料極層(a−2)を設けると、加熱時の固体電解質層(B)への熱の伝わりを均一にしやすくなり、固体電解質層(B)の熱衝撃を緩和する効果も得られる。
更には、図3に示す24部分のように、第2燃料極層(a−2)を形成する金属酸化物及び固体電解質の一部が、第1燃料極層(a−1)の気孔内に侵入していることが好ましい。このような構造は第2燃料極層(a−2)に粒子径の小さい粒子径の材料を使用することで容易に形成することができる。こうすることで、加熱や冷却時に第1燃料極層(a−1)と第2燃料極層(a−2)の界面での層間剥離が生じ難くなることに加え、製造時にジルコニア系固体電解質層(b−1)の欠陥が生じにくくなり、ジルコニア系固体電解質層(b−1)の薄膜化が容易になる。
第2燃料極層(a−2)には、金属酸化物として0.1〜0.8μmの粒子径のものを80質量%以上含有しているものを用いることが好ましい。また、固体電解質として0.05〜0.8μmの粒子径のものを80質量%以上含有しているものを用いることが好ましい。特に好ましくは、金属酸化物と固体電解質共に0.8μm以下のもののみを使用することである。
また、第2燃料極層(a−2)の気孔率は、好ましくは40容量%以下であり、且つ第1燃料極層(a−1)の気孔率との差が10容量%以上あることが好ましい。更には、気孔率は10容量%以上(より好ましくは15容量%以上)あることが好ましい。また、第2燃料極層(a−2)の厚みは、好ましくは1〜80μm(より好ましくは5〜50μm)である。この範囲であれば、出力密度に優れた単セルが容易に得られる。気孔率が大きすぎると第2燃料極層(a−2)を形成することによる効果が小さくなる。また、気孔率が第1燃料極層(a−1)に比べて10容量%以上小さいと、第2燃料極層(a−2)による効果がより顕著に発揮される。厚みが厚すぎたり、気孔率が小さ過ぎたりすると第2燃料極層(a−2)のガス透過性が低下する恐れがある。ガス透過性が低下すると発電時に、固体電解質層に十分な燃料ガスが供給し難くなるので、単セルの出力が低下する。
なお、第2燃料極層(a−2)を形成する金属酸化物及び固体電解質の一部が、第1燃料極層(a−1)の孔内に侵入している場合、第2燃料極層(a−2)の厚みは、図2に示すMの厚みであって、侵入している部分の厚み(図2のN、図3の24)は加えない。
(空気極層)
空気極層(C)を形成する材料は、燃料電池の空気極の材料として公知のものを用いればよく、例えば、Co、Fe、Cr、Mnなどの複合酸化物、又はこれらの複合酸化物の混合物などが挙げられる。前記複合酸化物としては、LSCF;(La,Sr)(Lo,Fe)O、SSC;(Sm,Sr)CoO、LSM;(La,Sr)MnO、LSC;(La,Sr)CoO、(La,Sr)(Fe,Co)O、LNF;(LaNi0.6Fe0.4)、(La,Ca)MnOなどがある。これらの中でも、直接火炎型燃料電池に用いたときに、発電効率に優れ、高い出力を得やすい点で、LSCFを用いることが好ましい。
なお、空気極層23の厚みや気孔率は特に限定されない。本発明の効果を損ねない範囲で、ガス透過性や導電性等を考慮して適宜設定すればよい。
前記単セルには、本発明の効果を損なわない範囲において、前記した層以外の層を設けても良い。
例えば、燃料極層や空気極層での反応によって発生した電子を効率よく集電するために、燃料極層や空気極層の表面には、導電性の良い通気性金属層(以下、集電材層という。)を設けても良い。集電材層に使用される金属としては、白金、銀、ニッケル、パラジウム、ハステロイまたはこれらの合金等が上げられる。
(製造方法)
本発明の燃料電池用単セルは以下の方法で製造することができる。なお、以下の製造方法は、一例であり、燃料電池用単セルの製造方法はこれに限定されるものではない。
まず、燃料極層(A)を形成する。以下には、燃料極層(A)を第1燃料極層(a−1)と第2燃料極層(a−2)との2層構造とした場合の製造方法を記載する。
最初に、第1燃料極層(a−1)を形成する。
燃料極層(A)の形成方法は、特に限定しない。一般的な多孔質セラミックの形成方法を採用すればよく、例えば、金属酸化物及び固体電解質の粉末とバインダーと造孔剤とを含有したセラミックグリーン体を作製して、そのグリーン体を焼成する方法などがある。焼成については、予め焼成しておいてもいいし、第2燃料極層(a−2)と同時、又は第2燃料極層(a−2)に加えそれ以外の層と同時に焼成してもよい。
次に、第1燃料極層(a−1)の表面に、第2燃料極層(a−2)を形成する。
形成方法としては、金属酸化物及び固体電解質の粉末を溶媒に分散させた分散液を第1燃料極層(a−1)の表面に塗装し、必要に応じて分散液の乾燥工程を設けた後に、焼成する方法を採用することできる。分散液を用いることで、第1燃料極層(a−1)の表面に第2燃料極層(a−2)を形成すると共に、分散液に含まれる金属酸化物及び固体電解質粉末の一部を第1燃料極層(a−2)の孔内に容易に浸透させることができる。
前記分散液は、溶媒として水や有機溶剤などを用いて、これに金属酸化物及び固体電解質の粉末を分散させたものである。分散液には必要に応じて造孔剤、有機高分子などその他の材料を含有させてもよい。
分散液の塗装方法は、特に限定されないが、ディッピングする方法を採用すれば第2燃料極層(a−2)の薄膜化が容易である。
分散液を用いる以外の方法として、予めグリーン体のフィルムを形成しておいて、そのフィルムを第1燃料極層(a−1)の表面に貼り付ける方法なども採用可能であるが、分散液を用いる方法が、第2燃料極層(a−2)を容易に薄くできる点、及び第2燃料極層(a−2)を形成する金属酸化物及び固体電解質の一部を第1燃料極層(a−1)の孔内に侵入させられる点で好ましい。
次に、燃料極層(A)の表面に、固体電解質層(B)を形成する。
なお、燃料極層(A)が第1燃料極層(a−1)と第2燃料極層(a−2)との2層構造の場合には、第2燃料極層(a−2)の表面に固体電解質層(B)を形成する。
固体電解質層(B)は、燃料極層(A)の表面にジルコニア系固体電解質層(b−1)を形成し、次いでジルコニア系固体電解質層(b−1)の表面にセリア系固体電解質層(b−2)を形成する手順で形成できる。
ジルコニア系固体電解質層(b−1)の形成方法としては、第2燃料極層(a−2)と同様に分散液を塗装する方法を採用することができる。この際に、第2燃料極層(a−1)があると、欠損の無いジルコニア系固体電解質層(b−1)を形成しやすい。
セリア系固体電解質層(b−2)の形成方法としては、第2燃料極層(a−2)やジルコニア系固体電解質層(b−1)と同様に分散液を塗装する方法を採用することができる。
ジルコニア系固体電解質層(b−1)を800℃以上で仮焼してからセリア系固体電解質層(b−2)を形成することもできるが、ジルコニア系固体電解質層(b−1)が未焼成の状態でセリア系固体電解質層(b−2)を形成し、ジルコニア系固体電解質層(b−1)とセリア系固体電解質層(b−2)とを同時焼成することが好ましい。2層を同時焼成することで、高出力の単セルを得易くなる。
次に、セリア系固体電解質層(b−2)の表面に空気極層(C)を形成する。
空気極層(C)の形成方法は特に限定されず、一般的に採用されている方法によって形成すればよい。
実施例及び比較例として、図1及び図2に示す形状の燃料電池単セルを作製した。燃料電池単セルのサイズは1cm×1cm×(厚み)とした。各燃料電池単セルの厚みは表に記す。
なお、表において層の欄が空欄になっているものについては、その層は形成していない。
各燃料電池用単セルは、まず、第1燃料極層(a−1)を焼成した後に、その表面に、第2燃料極層(a−2)の材料粉末を溶媒に分散させた分散液をディッピング塗装して焼成し、その表面にジルコニア系固体電解質層(b−1)の材料粉末を溶媒に分散させた分散液をディッピング塗装して乾燥硬化させ、その表面にセリア系固体電解質層(b−2)の材料粉末を溶媒に分散させた分散液をディッピング塗装して乾燥硬化させた後にジルコニア系固体電解質層(b−1)とセリア系固体電解質層(b−2)とを同時焼成し、最後に空気極層の材料粉末を溶媒に分散させた分散液をディッピング塗装して焼成することで、燃料極層(A)から順に固体電解質層(B)、空気極層(C)を積層した。
なお、第1燃料極層(a−1)では、各単セルとも以下の粒径の材料粉末を使用した。
固体電解質:粒子径が1〜10μmの範囲にある粗粒粉末(平均粒子径5μm)と、粒子径が0.1〜0.8μmの範囲にある細粒粉末(平均粒子径0.5μm)の混合物。混合比(粗粒子/細粒粉末)は、質量比6/4。
金属酸化物:粒子径が1〜5μmの範囲にある粗粒粉末(平均粒子径2μm)と、粒子径が0.1〜0.8μmの範囲にある細粒粉末(平均粒子径0.3μm)の混合物。混合比(粗粒子/細粒粉末)は、質量比5/5。
また、第2燃料極層(a−2)では、各単セルとも以下の粒径の材料粉末を使用した。
固体電解質:粒子径が0.1〜0.8μmの範囲にある細粒粉末(平均粒子径0.5μm)。
金属酸化物:粒子径が0.1〜0.8μmの範囲にある細粒粉末(平均粒子径0.3μm)。
また、固体電解質層(C)では、ジルコニア系固体電解質層(b−1)、セリア系固体電解質層(b−2)共に、各単セルとも粒子径が0.1〜0.8μmの範囲にある細粒粉末(平均粒子径0.3μm)を使用した。
なお、第1燃料極層(a−1)と第2燃料極層(a−2)の気孔率は、主に造孔材などの有機高分子の分散液への添加量によって調整した。また、厚みは、主にディッピングの方法と分散液の粘性によって調整した。
各単セルの第1燃料極層(a−1)、第2燃料極層(a−2)、ジルコニア系固体電解質層(b−1)、セリア系固体電解質層(b−2)、空気極層(C)の組成、厚み、及び気孔率を表に示す。
なお、表中に示す固体電解質層のジルコニア含有率又はセリア含有率は以下の通りである。
ScSZのジルコニア含有率は87質量%、8YSZのジルコニア含有率は86質量%、GDCのセリア含有率は89質量%、SDCのセリア含有率は89質量%。
これらの単セルには、空気極層の表面に集電材として銀製のメッシュを取り付けた。さらに、出力測定に必要な配線を取り付け、以下の方法で各単セルの出力を測定した。
メタンガスを燃焼させるガスバーナの火炎に単セルを曝し、単セルが加熱されてから15分後に負荷を掛けた。その後負荷抵抗を順次低下させて電流・電圧の関係をプロットして出力曲線を得た。この出力曲線での最高出力を出力密度(燃料電池単セルの単位面積当たりの出力)として記録した。
なお、各単セルの測定では同じガスバーナを使用し、ガスバーナに対して単セルは同じ位置に固定し、無風の環境下にて発電を行なった。その環境下で、ガスバーナのガス流量を調整して、放射温度計で測定した単セルの空気極層の表面の温度が780℃±15℃となるようにして測定した。次いで、空気極層の表面の温度を650℃±15℃に下げて測定した。
Figure 2013145671
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前記実施例及び比較例の単セルの各温度条件における出力密度の測定結果を表10に示す。
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この結果から以下のことが言える。
実施例1〜3と比較例1との比較、実施例3と比較例2との比較、実施例1〜2と比較例3〜4との比較からも分かるように、ジルコニア系固体電解質層だけでなく、セリア系固体電解質層を設けることで、高出力の単セルが得られる。
空気極層の表面温度780℃と表面温度650℃との測定結果の比較から分かるように、単セルの温度が低い場合において、セリア系固体電解質層を設ことによる効果が特に顕著である。
実施例1と実施例4との比較から分かるように、第2燃料極層の固体電解質は、ジルコニア系固体電解質層のジルコニア系固体電解質と同一ものを用いた方が高出力の単セルが得られる。
実施例1と実施例5との比較から分かるように、第1燃料極層の固体電解質は、第2燃料極層の固体電解質やジルコニア系固体電解質層のジルコニア系固体電解質とは異なるものを用いた方が高出力の単セルが得られる。
燃料電池用単セルの構造を示す模式図 図1のX−X´断面の一部を示すモデル図 燃料電池用単セルの断面の概要を表す説明図
10 燃料電池用単セル
21 燃料極層(A)
22 第1燃料極層(a−1)
23 第2燃料極層(a−2)
31 ジルコニア系固体電解質層(b−1)
32 セリア系固体電解質層(b−2)
41 空気極層(C)
51 ジルコニア系固体電解質の粒子
52 31とは異なる固体電解質の粒子
53 金属酸化物の粒子

Claims (8)

  1. 直接火炎型燃料電池に用いる燃料電池用単セルであって、燃料極層(A)と、固体電解質層(B)と、空気極層(C)とが順に積層され、前記固体電解質層(B)は燃料極側から、ジルコニア系固体電解質層(b−1)と、セリア系固体電解質層(b−2)とが順に積層されたものであることを特徴とする直接火炎型燃料電池用単セル。
  2. ジルコニア系固体電解質層(b−1)が、イットリア安定化ジルコニア(8YSZ)、イットリア部分安定化ジルコニア(3YSZ)、及びスカンジア安定化ジルコニア(ScSZ)から選択される1以上のジルコニア系固体電解質を含有し、ジルコニアの含有率が80質量%以上ある層であって、
    セリア系固体電解質層(b−2)が、ガドリニアドープセリア(GDC)、イットリアドープセリア(YDC)、及びサマリアドープセリア(SDC)から選択される1以上のセリア系固体電解質を含有し、セリアの含有率が80質量%以上ある層であることを特徴とする請求項1に記載の直接火炎型燃料電池用単セル。
  3. 燃料極層(A)が、固体電解質の反対側から、金属酸化物及び固体電解質を含む多孔質な第1燃料極層(a−1)と、金属酸化物及び固体電解質を含み、第1燃料極層(a−1)より気孔率が小さい第2燃料極層(a−2)とが順に積層されたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の直接火炎型燃料電池用単セル。
  4. 第2燃料極層(a−2)に含まれる固体電解質は、ジルコニア系固体電解質層(b−1)を形成するジルコニア系固体電解質と同一であり、且つ、第1燃料極層(a−1)に含まれる固体電解質とは異なることを特徴とする請求項3に記載の直接火炎型燃料電池用単セル。
  5. 第1燃料極層(a−1)に含まれる固体電解質がイットリア安定化ジルコニア(8YSZ)であって、第2燃料極層(B)及びジルコニア系固体電解質層(b−1)に含まれる固体電解質がスカンジア安定化ジルコニア(ScSZ)であることを特徴とする請求項4に記載の直接火炎型燃料電池用単セル。
  6. 第2燃料極層(a−2)を形成する金属酸化物及び固体電解質の一部が、第1燃料極層(a−1)の孔内に侵入していることを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の直接火炎型燃料電池用単セル。
  7. 第1燃料極層(a−1)の気孔率が25〜60容量%であることを特徴とする請求項3〜6のいずれかに記載の直接火炎型燃料電池用単セル。
  8. 第1燃料極層(a−1)の厚みが50〜2000μm、第2燃料極層(a−2)の厚みが1〜80μm、ジルコニア系固体電解質層(b−1)の厚みが1〜30μm、セリア系固体電解質層(b−2)の厚みが1〜30μmであることを特徴とする請求項3〜7のいずれかに記載の直接火炎型燃料電池用単セル。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015046365A (ja) * 2013-08-29 2015-03-12 京セラ株式会社 セル、セルスタック装置、モジュールおよびモジュール収納装置
JP2018073653A (ja) * 2016-10-31 2018-05-10 日本特殊陶業株式会社 電気化学セル、電気化学スタック、および、電気化学セルの製造方法
WO2019159276A1 (ja) * 2018-02-15 2019-08-22 日産自動車株式会社 メタルサポートセル

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