JP2013142086A - 陽イオン性歯周病予防剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】歯周病の予防において、抗菌作用と菌体毒素であるエンドトキシンの抑制作用を併せ持つ歯周病予防剤の提供。
【解決手段】塩化セチルピリジニウムのような抗菌作用を有している陽イオン性抗菌剤を第一剤とし、陽イオン性を示し、抗菌作用と歯周病菌のエンドトキシンであるリポポリサッカライド(LPS)の中和作用を併せ持つ鉄イオン結合ラクトフェリンを第二剤とし、この第一剤と第二剤とを配合して合剤とした陽イオン性歯周病予防剤。
【選択図】なし

Description

本願発明は、家庭で用いる歯周病予防剤に関するものである。
口腔内には数百種類の常在菌や日和見感染菌、あるいは様々な病原菌が生息して、ウ蝕や歯周病、誤嚥性肺炎等を発症させる原因となっている他、細菌の産生する蛋白質分解酵素が、咽頭粘膜の保護粘液層を破壊してウイルスレセプターを露出させ、風邪やインフルエンザ等にかかり易くなる原因をつくっている。この中でも特に、歯周病菌による誤嚥性肺炎や、風邪、インフルエンザ等の予防は、社会が高齢化するに伴って大きな問題となり、季節を問わず口腔内の細菌を抑制して高齢者の健康を守ることが、重要な課題となっていた。そこで、口腔咽頭内の細菌を洗い流すため、嗽が行われていたが、単に常水による嗽では口腔咽頭粘膜表面の保護粘液層上部の一部を洗い流して、それに含まれる僅かな細菌を口腔外に排出する作用でしかなく、安全ではあるものの、口腔粘膜や咽頭粘膜上に多くの細菌が残留して、十分な効果を期待することはできなかった他、歯周病の発症部位である歯肉溝に対する洗浄作用は、全く期待することができなかった。このため、種々な抗菌薬を用いて洗口し、口腔咽頭内に在る細菌を化学的に殺菌しても、やはり歯肉溝内深部へは薬剤を送達することができなかったため、歯周病の予防処置としては十分でなかった。
一方、歯肉溝内の洗浄力と殺菌力を備え、長期連用しても耐性菌が出現しないと考えられる酸性電解水による洗浄が、歯周病予防を目的として行われる場合があったが、長期連用の場合、歯牙酸蝕が生じる恐れがあった他、電解水の生成に複雑な装置を必要とし、その維持管理も難しい等の問題があったため、一般的な普及には至らなかった。
歯周病菌の病原性は、生菌によるものと、エンドトキシンであるリポポリサッカライド(LPS)によるものとがあり、LPSが菌体成分そのものであるために、歯周病菌を殺菌するだけでは治療効果、あるいは予防効果を得ることが困難であった。このため、歯周病を治療、あるいは予防するには、歯肉溝内での殺菌作用と、菌と菌体成分を歯肉溝外へ排出する洗浄作用を、共に作用させる必要があったが、歯肉溝内深部にブラシ毛を届かせて刷掃作用を発揮させることや、歯肉溝内深部に各種抗菌剤等を送達すること等が極めて困難であったため、歯周病を予防するに十分な方法は確立されていなかった。
一方、牛乳から精製されるラクトフェリンはLPSの中和作用を有し、陽イオンである鉄イオンとも結びつく性質を有しているため、鉄イオンと結びついたラクトフェリンを陽イオン性物質として扱い、電気泳動や静電気的な作用を及ぼすことが可能であった。
また、強力な殺菌消毒を目的とする抗菌剤の中には、電気的極性を有するものがあり、4級アンモニウム化合物であるクロルヘキシジンや塩化ベンザルコニウム、塩化セチルピリジニウム(CPC)等の抗菌剤は、口腔内の洗浄にも用いられ、陽イオン性物質であった他、日本国では、この中のCPCがメディカルドロップとして体内摂取することが認可されていて、安全性の高い物質であった。
さらに、口腔咽頭内のイオン物質を、電気泳動によって粘膜上に誘導して静電気的に吸着させる装置は、フッ素イオンやカルシュウムイオン、あるいは電気的極性を有した化学的消毒剤やラクトフェリン等を、口腔咽頭粘膜上に吸着させるためのドラッグデリバリーシステムとしてすでに公開されていた。
しかしながら、従来から、口腔内細菌や、その集合体であるバイオフィルムの表面が、マイナスの電気的極性を呈しており、プラスの電気的極性を有した各種抗菌剤との結合性が高いことが知られていた一方で、一般的には、化学的抗菌剤のバイオフィルム内への浸透性が小さく、その深部にまでは作用が及ばないことから、バイオフィルムへの単なる抗菌剤の適用では、歯周病予防の効果に限界のあることも知られていた。
本願発明は、歯周病の予防において、強力な抗菌作用と菌体毒素であるエンドトキシンの抑制作用を併せ持つ歯周病予防剤の開発を第一の課題とし、それを歯肉溝内に送達して歯肉溝内の濃度を高める適用方法の開発を第二の課題とするものである。
本願発明は、強力な抗菌作用を有している陽イオン性抗菌剤に、同じく陽イオン性を示し、抗菌作用と歯周病菌のエンドトキシンであるリポポリサッカライド(LPS)の中和作用を併せ持つ鉄イオン結合ラクトフェリンを配合して、抗菌作用とLPSの抑制作用を有し、且つ、電気的誘導の可能な歯周病予防剤と成すことを第一の手段とし、それを口腔内用イオン誘導装置の洗口液、あるいは歯肉溝の洗浄液として適用し、電気的な力で歯肉溝内に誘導して吸着させることを第二の手段とするものである。
a.本願発明請求項1による陽イオン性歯周病予防剤は、強力な抗菌作用を有する陽極性抗菌剤と、抗菌作用とLPS抑制作用を有する鉄イオン結合ラクトフェリンが、それぞれマイナスの電気的極性を有する口腔内の細菌やバイオフィルムと結合性が高く、唾液中やバイオフィルム表層部において、抗菌作用とLPSの無毒化作用を同時に発揮することができる。
b.請求項1による該陽イオン性歯周病予防剤を成分として含むドロップの剤形は、歯周病予防の実践の場を洗面所等の限られた場所から解放することができる。
また、ドロップの剤形での適用方法は薬効成分を嚥下するため、口腔粘膜だけでなく咽頭粘膜にも接触させることが容易で、口腔内ばかりではなく、咽頭粘膜上の細菌を抑制して、風邪やインフルエンザ等を予防する効果を期待することができる。
c.剤形が水溶液である請求項2による陽イオン性歯周病予防剤の、口腔内用イオン誘導装置を用いる洗口液としての適用方法では、溶液側電極の極性をプラスに、生体側電極の極性をマイナスに設定するものである。これによって、陽イオン性物質である抗菌剤と鉄イオン結合ラクトフェリンを共に生体側に電気泳動させ、静電気力によって口腔咽頭内の粘膜上に吸着させることが可能である。さらに、口腔咽頭内の粘膜と該抗菌剤との間に生じさせた電位勾配によって、粘膜上に在るバイオフィルムの深部にまでイオン性物質をイオン導入し、浸透させることが可能である。これによって、バイオフィルム内の細菌の活性を抑制し、予防効果を高めることができる。
近年の歯周病予防における臨床的な知見から、歯面の徹底的な機械的清掃と歯周ポケット内の徹底した超音波洗浄を行った後でも、すぐに歯面や歯周ポケット内にプラークの再付着が始まることから、それらの菌が清掃や洗浄を免れている舌や口腔粘膜から由来すると考えられ、歯面の清掃と歯肉溝の洗浄の後に、抗菌性の洗口剤を継続的に用いることが、口腔内の衛生を長く保つことに効果的であると考えられていた。
従って、歯面清掃と歯肉溝洗浄を行った後、舌や口腔粘膜に抗菌剤やラクトフェリンをイオン誘導して吸着させることは、さらに高い予防効果を期待することができる。
d.口腔内用イオン誘導装置の溶液側電極に、電極の一部として、ストローの内径よりも大きな基底部の径を有する円錐状突起を設けて、電極の機能とストロー端の内栓機能を合わせ有することにより、ストロー端を円錐状突起に被せて押圧することで、容器内の洗口液と口腔咽頭内に吸引された洗口液とを物理的に隔てながら、電気的には両洗口液間の通電状態を維持することが可能である。これによって、洗口を目的に洗口液を含んだ口腔内を加減圧して口腔内の洗口液を撹拌する間も、口腔内の汚染洗口液と口腔内用イオン誘導装置の容器内にある清潔な洗口液が混合せず、通電時間の確保と、汚染洗口液を吐き出した後の清潔な洗口液による繰り返しの洗口等が可能である。
d.請求項2による陽イオン性歯周病予防剤を洗浄水として、イオン誘導式歯肉溝洗浄装置を用いて適用する方法では、該予防剤を低圧でノズルから吐出させた吐水流と、イオン誘導回路によって生じさせた電位勾配と静電気力によって、陽イオン性物質を歯肉溝内深部にまで送達して、歯周病菌やLPS、周囲組織等に吸着させることができる他、菌や菌体成分を歯肉溝内から排出すること等が可能である。
これによって、歯ブラシの届かない歯肉溝内深部にも陽極性物質を送達して、殺菌作用とLPS抑制作用を及ぼすことができる他、歯肉溝内を浄化することもできることから、相乗的に大きな歯周病予防効果を期待することができる。
本願発明請求項2の陽イオン性歯周病予防剤(洗口液)の処方例と、その口腔内用イオン誘導装置を用いた適用方法を、図面に基づいて説明する。
我が国でメディカルドロップとして体内に摂取することが認可されている塩化セチルピリジニウム(CPC)は、一価の陽イオン性物質であり、歯周病菌の殺菌にも用いられている強力な抗菌剤である。
また、牛乳から精製されるラクトフェリンは元来食品成分であり、陽イオンである鉄イオンと結びつく性質を有し、抗菌作用と歯周病菌のエンドトキシンであるLPSを中和する作用を有している。
下記に、本願発明請求項2の陽イオン性歯周病予防剤(洗口剤)の処方例を示す。
また、洗口液は非アルカリ性とし、歯肉溝内の洗浄には、上記予防剤を水で三倍に希釈するものとする。
陽イオン性歯周病予防剤(洗口液)
Rp. 水 60cc
塩化セチルピリジニウム 6mg
ラクトフェリン 300mg
PH調整剤 適量
上記1日量 食間3回に分用
以上のようにして成る請求項2の、陽イオン性歯周病予防剤。
図1は口腔内用イオン誘導装置の斜視図を示すもので、絶縁性樹脂でできた容器(1)の外側に付いている取手(2)の表面に、チタンに白金メッキを施した陰電極(5)が設置されていることを示すものである。
図2は口腔内用イオン誘導装置を透視的に描いた模式図で、絶縁性樹脂でできた容器の(1)の内側底部に、チタンに白金メッキを施した円錐状突起(4)部を有する陽電極(3)が設置され、容器(1)の外側に付いている取手(2)の中に、総電圧が5V以下のバッテリー(6)が収納され、バッテリーの陰電極と生体側電極、バッテリーの陽電極と洗口液側電極が、それぞれリード線で接続されていることを示すものである。
図3は、容器(1)の取手(2)部を手(9)に持ち、ストロー(7)で洗口液(8)を吸引している様子を示す模式図である。
図4は、ストロー(7)の端を陽電極(3)の円錐状突起(4)部に被せて押圧し、ストロー(7)端を閉鎖して洗口している様子を示す模式図である。
図5は、陽電極(3)の円錐状突起(4)部でストロー(7)端を閉鎖して、口腔咽頭内の洗口液を動かして洗口をしている時、口腔粘膜(10)が陰極側に、洗口液(8)が陽極側になっていることを示す模式図である。
以上のように適用する請求項2の陽イオン性歯周病予防剤。
本願発明、請求項2による実施例を適用するための口腔内用イオン誘導装置の斜視図 上記斜視図の透視的模式図 容器内の洗口液を吸引している様子を示す模式図 ストロー端を電極の円錐状突起部で閉鎖して洗口している様子を示す模式図 洗口している時の電気回路と極性を示す模式図。
1.容器
2.取手
3.陽電極(洗口液側電極)
4.陽電極円錐状突起
5.陰電極(生体側電極)
6.バッテリー
7.ストロー
8.洗口液(陽イオン性歯周病予防剤)
9.手
10.口腔粘膜
11.咽頭粘膜
12.塩化セチルピリジニウム(CPC)
13.鉄イオン結合ラクトフェリン(LF)
14.生体内導電経路

Claims (2)

  1. 陽イオン性抗菌剤を第一剤とし、陽イオン性エンドトキシン抑制剤を第二剤として、第一剤と第二剤を配合して合剤としたことを特徴とする、陽イオン性歯周病予防剤。
  2. 陽イオン性抗菌剤の第一剤と、陽イオン性エンドトキシン抑制剤の第二剤を、水に溶解して水溶液としたことを特徴とする、請求項1の陽イオン性歯周病予防剤。
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