JP2013141946A - 車両制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】走行許可フラグは正常発進時にオンになるが、車両を発進するときの走行許可フラグの初期値はオフであり(S420:No)、警告信号は出力されていない(S424:No)。シフト位置で示される現在の走行方向が前進または後進であり(S422:Yes)、アクセルの踏み込みがあり(S426:Yes)、現在位置が駐車場であり(S428:Yes)、駐車方向を記憶しているメモリ3の示す走行方向が「不明」ではなく(S430:No)、現在の走行方向と駐車方向とが一致している場合(S432:Yes)、車両制御装置は、発進方向が誤っている誤発進の可能性があると判断し、誤発進防止処理を禁止する警告解除SW3がオフであれば(S434:No)、アクセル操作を無効にするとともに警告信号の出力により誤発進を報知し、車両の誤発進を防止する(S440)。
【選択図】図5
Description
請求項4に記載の発明によると、誤発進防止手段は、発進方向と駐車方向とが一致すると方向判定手段が判定すると、誤発進防止処理として誤発進を報知する。
請求項5に記載の発明によると、駐車方向記憶手段は、車両が電源をオフにして駐車する前に同一方向に所定距離以上走行する場合、駐車方向を保持記憶部に記憶し、同一方向への走行距離が所定距離未満の場合、駐車方向を保持記憶部に記憶しない。
これにより、未確定の駐車方向に基づいて誤って誤発進防止処理が実行されることを防止できる。
これにより、例えば、駐車方向と発進方向とが一致すると予め分かっている場合など、車両搭乗者が不要と判断する場合には車両自体による誤発進防止処理を禁止できる。
また、保持記憶部としてEEPROM等の書込回数に制限のある書き込み可能な不揮発性メモリを使用する場合、保持記憶部への書き込みを車両が電源をオフにして駐車するときだけに限定できる。
尚、本発明に備わる複数の手段の各機能は、構成自体で機能が特定されるハードウェア資源、プログラムにより機能が特定されるハードウェア資源、またはそれらの組み合わせにより実現される。また、これら複数の手段の各機能は、各々が物理的に互いに独立したハードウェア資源で実現されるものに限定されない。
図1に、車両に搭載される誤発進防止システム2を示す。誤発進防止システム2は、エンジン制御装置(ECU:Electronic Control Unit)10と、シフト位置検出部30、現在位置検出部32、車速センサ34、アクセルセンサ36、警告解除スイッチ(SW)38、メータパネル40、ナビゲーション装置42、スピーカ44、スロットル装置46等から構成されている。
シフト位置検出部30は、現在選択されているシフト位置をシフトレバーの位置から検出する。シフト位置として、前進(Dレンジ、1速レンジ、2速レンジ等)、駐車(Pレンジ)、中立(Nレンジ)、後進(Rレンジ)が選択される。
車速センサ34は車両の速度を検出し、アクセルセンサ36は運転者が操作するアクセルペダルの開度を検出する。
メータパネル40には、車速、エンジン回転数、水温、燃料残量等を表示するメータ、および各種警告灯が設置されている。
スロットル装置46は、ECU10からの制御信号により、アクセル開度に応じてスロットル開度を調整される。また、誤発進防止時には、スロットル装置46のスロットル開度はアクセル開度に関わらずに全閉付近に保持される。
メモリ1はRAM16に設けられた記憶領域であり、車両100のシフト位置がDレンジ、1速レンジ、2速レンジの場合に、現在の走行方向として「前進」がメモリ1に記憶され、Rレンジの場合に、現在の走行方向として「後進」がメモリ1に記憶される。メモリ1の初期値は「その他」である。
(a)車両の現在位置が駐車場ではない。
(b)駐車方向、つまりメモリ3に記憶されている走行方向が「不明」。
(c)メモリ3に記憶されている「前進」または「後進」の走行方向と発進するときの走行方向とが不一致。
(d)警告解除SWがオン。
以下、図2および図3に基づいて車両状況(1)〜(13)を説明する。
(1)自宅110の駐車場
図2の(A)に示すように、自宅110の駐車場から車両100を発進させるために運転者がイグニションキー等により車両100の電源をオンにするときのシフト位置はPレンジである。
自宅110の駐車場に前進して駐車しているので、駐車場から出るときにシフト位置はRレンジになる。シフト位置がRレンジになるとメモリ1は「後進」に設定される。この状態ではまだ発進しておらず2.5m以上走行していないので、メモリ2は「不明」、メモリ3は「前進」のまま、警告は「無」のままである。
シフト位置をRレンジにして2.5m以上走行すると、メモリ2は「後進」に設定される。その他の情報は変化しない。
後進して2.5m以上走行してから停車し、前進するためにシフト位置をDレンジにすると、メモリ1は「前進」に設定される。Dレンジで2.5m以上走行していないので、メモリ2は「不明」に設定される。その他の情報は変化しない。
Dレンジで2.5m以上走行すると、メモリ2は「前進」に設定される。その他の情報は変化しない。
図2の(B)に示すように、店120の駐車場に駐車するために停車し、シフト位置をRレンジにすると、メモリ1は「後進」に設定される。Rレンジで2.5m以上走行していないので、メモリ2は「不明」に設定される。その他の情報は変化しない。
Rレンジで2.5m以上走行すると、メモリ2は「後進」に設定される。その他の情報は変化しない。
店120の駐車場に駐車してシフト位置をPレンジにして電源をオフにすると、駐車する前に2.5m以上走行した走行方向として、メモリ2に記憶されている「後進」がメモリ3に記憶される。それ以外の情報は変化しない。
図3の(A)に示すように、店120の駐車場から車両100を発進させるために運転者がイグニションスイッチにより電源をオンにするときのシフト位置はPレンジである。したがって、メモリ3に駐車方向として「後進」が記憶されている以外、メモリ1、2、警告、走行許可フラグにはそれぞれ初期値が設定されている。
店120の駐車場から発進するためにシフト位置をRレンジにすると、メモリ1に「後進」が設定される。この場合、駐車したときの走行方向と発進する走行方向とが一致するので、ECU10は、車両100が間違った方向に発進しようとしていると判断し、運転者がRレンジのままアクセルペダルを踏み込むと警告を「有」に設定して誤発進の警告信号を出力する。その他の情報は変化しない。
誤発進を報知されることによりシフト位置の間違いに気付くと、運転者はシフト位置をDレンジに変更する。シフト位置がDレンジになるとメモリ1は「前進」に設定される。この状態ではまだ発進していないので、メモリ2は「不明」、メモリ3は「後進」のままである。
(12)前進状態で2.5m以上走行
シフト位置をDレンジにして2.5m以上走行すると、メモリ2は「前進」に設定される。その他の情報は変化しない。
前進して自宅110の駐車場に駐車してシフト位置をPレンジにして電源をオフにすると、電源をオフにする前に2.5m以上走行した走行方向として、メモリ2に記憶されている「前進」がメモリ3に記憶される。それ以外の情報は変化しない。
次に、図4に示す駐車方向記憶処理について説明する。図4の駐車方向記憶処理および後述する図5の誤発進防止処理は常時実行される。図4および図5において「S」はステップを表わしている。
S414においてECU10は、電源がオフであるか否かを判定する(S414)。車両が駐車して運転を停止するために電源をオフにすると(S414:Yes)、ECU10はメモリ2の記憶内容を駐車方向としてメモリ3に記憶する(S416)。メモリ3はEEPROM20の記憶領域であるから、電源がオフになっても、記憶データは保持される。
このように、駐車時記憶処理では、車両が2.5m以上走行して駐車したときの駐車方向がメモリ3に記憶される。
図5のS420においてECU10は、走行許可フラグがオンであるか否を判定する。走行許可フラグは、後述のステップで所定の条件が成立すると「オン」に設定される。走行許可フラグの初期値は前述したように「オフ」である。
S432においてECU10は、現在のシフト位置で設定されている走行方向とメモリ3に記憶されている走行方向とが同じであるか否かを判定する。現在の走行方向とメモリ3に記憶されている走行方向とが異なる場合(S432:No)、ECU10は適正方向に発進しようとしていると判断し、S436に処理を移行する。これにより、誤発進防止処理は実行されない。
S438においてECU10は、アクセルペダルの操作を有効にし、警告信号を出力しない。
以上説明した本実施形態では、シフトレバーの位置を検出して駐車前の走行方向と発進するときの走行方向とを比較し、走行方向が一致する場合には誤発進であると判断して運転者によるアクセル操作を無効にして誤発進を防止する。
また、前進または後進の走行方向を検出するためのシフト位置検出装置は、シフト位置に応じて走行制御を行う車両に設置されているので、新たにシフト位置検出装置を設置することなく、車両の誤発進を安価に防止できる。
上記実施形態では、駐車するときの走行方向をEEPROM20に記憶した。これ以外にも、車両の運転を停止しても記憶情報を保持できればよいので、駐車するときの走行方向をSRAM18に記憶してもよい。
Claims (9)
- 車両の走行方向を取得する方向取得手段と、
前記車両が電源をオフにして駐車するときに前記方向取得手段が取得する駐車前の前記走行方向である駐車方向を前記車両が運転を停止しても記憶データを保持する保持記憶部に記憶する駐車方向記憶手段と、
前記車両が発進するときに前記方向取得手段が取得する前記走行方向である発進方向と前記保持記憶部に記憶されている前記駐車方向とが一致するか否かを判定する方向判定手段と、
前記発進方向と前記駐車方向とが一致すると前記方向判定手段が判定すると、誤発進防止処理として運転者によるアクセル操作を無効にする誤発進防止手段と、
を備えることを特徴とする車両制御装置。 - 前記車両の現在位置を取得する位置取得手段を備え、
前記誤発進防止手段は、前記位置取得手段が取得する前記現在位置に応じて、前記誤発進防止処理の実行が適正か否かを決定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の車両制御装置。 - 前記誤発進防止手段は、前記位置取得手段が取得する前記現在位置が駐車場の場合は前記誤発進防止処理の実行を適正とし、前記現在位置が駐車場以外の場合は前記誤発進防止処理を実行しないことを特徴とする請求項2に記載の車両制御装置。
- 前記誤発進防止手段は、前記発進方向と前記駐車方向とが一致すると前記方向判定手段が判定すると、前記誤発進防止処理として誤発進を報知することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の車両制御装置。
- 前記駐車方向記憶手段は、前記車両が前記電源をオフにして駐車する前に同一方向に所定距離以上走行する場合、前記駐車方向を前記保持記憶部に記憶し、同一方向への走行距離が所定距離未満の場合、前記駐車方向を前記保持記憶部に記憶しないことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の車両制御装置。
- 前記駐車方向が未確定の場合、前記誤発進防止手段は前記誤発進防止処理を実行しないことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の車両制御装置。
- 前記誤発進防止処理に対する車両搭乗者からの禁止指令を取得する禁止指令取得手段を備え、
前記禁止指令取得手段が前記禁止指令を取得すると、前記誤発進防止手段は前記誤発進防止処理を実行しない、
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の車両制御装置。 - 前記駐車方向記憶手段は、前記電源のオン中は前記方向取得手段が取得する前記走行方向を揮発性記憶部に記憶し、前記車両が前記電源をオフにして駐車するときに前記揮発性記憶部に記憶している前記駐車方向を前記保持記憶部に記憶することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の車両制御装置。
- 前記駐車方向と前記発進方向とが不一致の状態で前記車両が発進すると、前記車両が前記電源をオフにして駐車するまで、前記誤発進防止手段は前記誤発進防止処理を実行しないことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の車両制御装置。
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2012
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