JP2013141936A - 車両の衝撃吸収構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡素な構造によって斜め荷重による横倒れを防止しながら的確に衝突エネルギーを吸収できる車両の衝撃吸収構造を提供する。
【解決手段】バンパリインホースとサイドメンバ2との間に、車両衝突時に軸方向に圧縮変形することで衝撃エネルギーを吸収する衝撃吸収部材10が配されている。衝撃吸収部材10は、中空筒状の枠体11と、該枠体11の内部に配された中実な木材12とを備え、その基端面は、サイドメンバ2に固定されたボトムプレート15によって支持されている。そのうえで、衝撃吸収部材10は、軸方向と直交する平断面方向の外寸がサイドメンバ2の内寸よりも小さく、その基端部がサイドメンバ2の中空内部へ差し込まれて、衝撃吸収部材10の基端部とサイドメンバ2の先端部とが軸方向に一部重なっている。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両衝突時の衝撃エネルギーを吸収する車両の衝撃吸収構造に関し、特に、バンパ部材と中空筒状の車両骨格部材との間に、軸方向に圧縮変形することで衝撃エネルギーを吸収する衝撃吸収部材が配された、車両の衝撃吸収構造に関する。
この種の衝撃吸収構造として、例えば下記特許文献1,2がある。具体的には、バンパリインホースと中空筒状のサイドメンバとの間に衝撃吸収部材が配されている。特許文献1,2の衝撃吸収部材は、軸方向と直交する平断面方向の外寸がサイドメンバと同じ中空筒体(枠体)からなり、当該衝撃吸収部材とサイドメンバとは、互いの端面同士を突き合わせて、双方の端面外周に設けられたフランジ部においてボルト連結している。
特許文献1,2では、車両衝突時に衝撃吸収部材が軸方向に圧縮して効率良く衝撃エネルギーを吸収するように、衝撃吸収部材は、その軸方向が衝突荷重方向と平行となるように車両前後方向に向けて配されている。しかし、車両は衝突対象物に対して常に真っ直ぐ衝突するわけではなく、図6(a)に示すように、衝突方向によっては衝撃吸収部材100に対して斜め方向から衝突荷重Fを受けることもある。また、バンパリインホースの左右両端部は傾斜している場合もあり、当該左右両端部の傾斜面に当接するように衝撃吸収部材が配されていると、衝突方向自体は衝撃吸収部材の軸方向と平行でも、衝撃吸収部材には斜め方向の荷重も作用する。以下、衝突方向を問わず、衝撃吸収部材に対して斜め方向に作用する荷重を「斜め荷重」と称す。このように、衝撃吸収部材100に対して斜め荷重が作用すると、図6(b)に示すように衝撃吸収部材100が軸方向の途中で折れたり、転倒したり、又は斜めに圧縮したりする(以下、これらを総称して「横倒れ」称す)ことで、衝撃吸収性能が低下してしまう問題があった。そこで、特許文献2では、衝撃吸収部材を特殊な形状の中空筒体とすることで、斜め荷重による横倒れに対応している。なお、図6中の符号101はサイドメンバであり、符号100a・101aは衝撃吸収部材100やサイドメンバ101の端面外周に延在するフランジ部であり、符号102はボルトである。
ところで、従来では、特許文献1,2のように衝撃吸収部材を中空筒体のみによって構成することが一般的であったが、当該中空筒体(枠体)の内部に中実な柱状の木材を配すと、衝撃吸収性能が向上すると共に安定することが知られている(例えば特許文献3参照)。衝撃吸収性能が安定するとは、衝撃吸収部材が衝突荷重を受けて圧縮変形する際の反力としての圧縮荷重が安定する、すなわち反力としての圧縮荷重の変動が抑制されることを意味する。
特開2002−220067号公報 特開2010−149771号公報 特開2001−182769号公報
特許文献1では、衝撃吸収部材とサイドメンバとを端面同士を突き合わせた状態で配しているだけなので、斜め荷重による横倒れの可能性が高い。一方、特許文献2では、衝撃吸収部材を特殊な形状とすることで斜め荷重に対応しているが、特殊な形状の衝撃吸収部材を製造するのは生産性に難がある。
しかも、特許文献1,2では、衝撃吸収部材が中空筒体のみによって構成されているので、そもそも絶対的な衝撃吸収性能には限界がある。そこで、特許文献3のように中空筒体の内部に柱体を配すことも考えられるが、単に枠体の端面とサイドメンバの端面とを突き合わせただけの連結構造では、柱体が的確に衝撃を受け止めることができず、柱体による衝撃吸収は見込めない。
そこで、本発明は上記課題を解決するものであって、簡素な構造によって斜め荷重による横倒れを防止しながら的確に衝突エネルギーを吸収できる、車両の衝撃吸収構造を提供することを目的とする。
そのための手段として、本発明は、バンパ部材と中空筒状の車両骨格部材との間に、車両衝突時に軸方向に圧縮変形することで衝撃エネルギーを吸収する衝撃吸収部材が配された車両の衝撃吸収構造であって、前記衝撃吸収部材は、中空筒状の枠体と、該枠体の内部に配された中実な柱体とを備え、その前記車両骨格部材側端面は、該車両骨格部材に固定されたボトムプレートによって支持されている。そのうえで、前記衝撃吸収部材は、軸方向と直交する平断面方向の外寸が前記車両骨格部材の内寸よりも小さく、その軸方向端部が前記車両骨格部材の中空内部へ差し込まれて、該衝撃吸収部材の端部と前記車両骨格部材の端部とが軸方向に一部重なっていることを特徴とする。
前記枠体は、前記柱体と共に圧縮変形可能な金属製である。一方、前記ボトムプレートは、車両衝突時の衝撃に対して変形しない程度の剛性を有する金属製である。そして、前記ボトムプレートは、前記枠体と前記車両骨格部材とに溶接または接着によって固定することが好ましい。
また、前記柱体を木材としたうえで、該木材を、これの繊維方向が軸方向と平行になるように配すことが好ましい。なお、現実的には、木材の繊維方向を軸方向と完全に一致させることは困難である。したがって、本発明における「平行」とは、木材の繊維方向が軸方向と一致している場合はもちろん、若干ズレた「略平行」状態も含む概念である。
本発明によれば、衝撃吸収部材が中空筒状の枠体とその内部に配された柱体とを備えることで、従来の枠体のみによって構成される衝撃吸収部材に比して衝撃吸収性能が優れると共に安定もしている。そして、衝撃吸収部材の車両骨格部材側端面は、該車両骨格部材に固定されたボトムプレートによって支持されているので、衝突荷重が作用した際に、当該衝突荷重を柱体も的確に受け止めることができる。これにより、柱体による衝撃吸収性能を確実に得ることができる。そのうえで、衝撃吸収部材の軸方向端部が車両骨格部材の中空内部に没入した状態で、衝撃吸収部材の端部と車両骨格部材の端部とが軸方向に一部重なっていることで、斜め荷重が作用しても横倒れが防止される。而して、衝撃吸収部材に斜め荷重が作用するような状況でも、当該衝撃吸収部材は軸方向に圧縮されて確実に衝撃エネルギーを吸収することができる。
枠体が柱体と共に圧縮変形可能な金属製であれば、柱体による衝撃吸収性能を確実に発揮させることができる。一方、ボトムプレートが車両衝突時に変形しない程度の剛性を有していれば、柱体が衝突荷重を確実に受け止めることができる。そして、ボトムプレートを枠体と車両骨格部材とに溶接または接着によって固定していれば、柱体によってボルトの締結位置や締結作業性が制限されることがないため連結が容易であると共に、ボルト締結用のスペースを確保する必要も無いので連結構造のコンパクト化も可能となる。
また、柱体を木材としたうえで、これの繊維方向が軸方向と平行になるように配していれば、衝撃吸収性能がより向上する。
本発明の衝撃吸収構造によれば、簡素な構造によって斜め荷重による横倒れを防止しながら的確に衝突エネルギーを吸収できる。
衝撃吸収部材の設置例を示す平面図である。 衝撃吸収部材の斜視図である。 実施形態1の要部拡大断面図である。 実施形態2の要部拡大断面図である。 実施形態3の要部拡大断面図である。 従来構造において斜め荷重による横倒れ機構を示す衝撃吸収構造の正面図である。 衝撃吸収性能試験方法を示す模式図である。 実施形態1による衝撃吸収性能試験結果を示すグラフである。 実施形態2による衝撃吸収性能試験結果を示すグラフである。 従来技術による衝撃吸収性能試験結果を示すグラフである。
(実施形態1)
以下に、本発明の具体的な実施形態について説明する。本発明は、バンパ部材と中空筒状の車両骨格部材との間に衝撃吸収部材が配された衝撃吸収構造であって、自動車等の車両に適用される。本実施形態1では、図1に示すように、バンパリインホース1とサイドメンバ2との間に衝撃吸収部材10が配されている。
バンパリインホース1は、合成樹脂製のパネル状部材であって、車両の前面及び後面において車両幅方向(左右方向)に向けて配される。本実施形態1のバンパリインホース1は、図1に示すように長手方向(左右方向)中央部が平坦で長手方向両端部が内側へ傾斜しているが、長手方向両端に亘って平坦なものや長手方向両端に亘って湾曲しているものなどにも適用可能である。本実施形態1の衝撃吸収構造は、車両の前方側及び後方側のバンパリインホースに適用することもできるし、前方側又は後方側いずれか一方のバンパリインホースのみに適用してもよい。当該バンパリインホース1が、本発明のパンパ部材に相当する。
サイドメンバ2は、車両の骨格を成す中空筒状の部材であって、バンパリインホース1の内側左右二箇所において車両前後方向に延在している。サイドメンバ2は、車両衝突時に容易に変形しない程度の剛性を有する部材であって、鉄鋼などの金属から成る。当該サイドメンバ2が、本発明の車両骨格部材に相当する。
衝撃吸収部材10は、柱状の中実部材であって、サイドメンバ2側の軸方向一端(以下、サイドメンバ2側を基端と称す)がサイドメンバ2の先端部に連結され、バンパリインホース1側の軸方向他端(以下、バンパリインホース1側を先端と称す)はバンパリインホース1の内面に当接している。衝撃吸収部材10は、基本的には軸方向が衝突荷重方向と平行になるように、車両前後方向に向けて配されている。なお、衝撃吸収部材10の先端は、必ずしもバンパリインホース1の内面に当接していなくてもよい。
図2に示すように、衝撃吸収部材10は、中空筒状の枠体11と、該枠体11の内部に配された中実な柱状の木材12とによって構成されている。換言すれば、衝撃吸収部材10は、中実な柱状の木材12と、該木材12に外嵌された枠体11とによって構成されている。衝撃吸収部材10の、軸方向と直交する平断面方向の外形(正確には枠体11の外形)は、サイドメンバ2の同方向内形と相似関係にある。具体的には、衝撃吸収部材10の外寸はサイドメンバ2の内寸より一回り小さく、衝撃吸収部材10の外形とサイドメンバ2の内形は同じ形状となっている。本実施形態1では、四角筒状のサイドメンバ2に対し、衝撃吸収部材10の外径も四角形となっている。詳しくは、四角筒状の枠体11の内部に、四角柱状の木材12が配されている。また、衝撃吸収部材10の先端面は、バンパリインホース1の内面に対して的確に当接するように、バンパリインホース1の形状に合わせて傾斜面とされている。なお、枠体11の外形がサイドメンバ2の内形と相似関係である限り、枠体11の内形及び木材12の外形は特に限定されず、例えば円柱形、楕円柱形、三角柱形、五角形以上の多角柱形などとすることもできる。枠体11と木材12の長さ(軸方向寸法)は、同じである。木材12は、枠体11の内部へ隙間無く配すこともできるし、木材12と枠体11との間に僅かな隙間を有する状態で配すこともできる。
枠体11は、車両衝突時に木材12と共に圧縮変形するものであり、アルミニウム、銅、鉄、またはこれらの合金などからなる金属製部材である。中でも、アルミニウムや銅などの軟金属製が好ましい。この場合、枠体11は木材12を支持する程度の補助的なものであって、衝撃吸収性能を主体的に発揮するのは木材12となる。枠体11は、例えば押出成形などにより製造できる。
木材12は、その繊維方向が軸方向と平行となるように加工配置されている。これにより、衝突荷重に対する反力が増大し、衝撃吸収性能がより向上する。木材12の種類は特に限定されず、例えば、スギ、ヒノキ、マツ等の針葉樹や、ケヤキやブナ等の広葉樹を使用できる。比重が大きい木材は強度に優れ、比重が小さい木材は気孔率が高いためクラッシュストローク(圧縮による変位量)が長くなる特徴がある。比重が0.2〜0.4程度の木材を用いると、クラッシュストロークを十分に確保しつつ、ある程度の強度を有することで、衝撃吸収性能をより高めることができ好ましい。比重が0.2〜0.4程度の木材としては、例えば、スギ、ヒノキ、マツ等が挙げられる。
衝撃吸収部材10とサイドメンバ2とが連結された状態において、衝撃吸収部材10の基端面は、図3に示すように、ボトムプレート15によって支持されている。ボトムプレート15は、衝撃吸収部材10の基端面を支持する支持部15aと、該支持部15aの外周縁に設けられた接合部15bとを有する。ボトムプレート15は、車両衝突時に容易に変形しない程度(少なくとも衝撃吸収部材10の抜け落ちを防止できる程度)の剛性を有する板部材であれば特に限定されず、金属製のほか、セラミックス製、木製、繊維強化プラスチック(FRP)製などとすることができる。金属製とする場合は、サイドメンバ2と同様に剛性に優れる鉄鋼などの鉄製とすることが好ましいが、肉厚を調整すればアルミニウムや銅などの軟金属製とすることも可能である。木製やFRPとする場合も同様である。接合部15bは、支持部15aの外周縁に接着や溶接等により設けることもできるが、ボトムプレート15を一枚板からなる金属製として、プレス加工により折り曲げ形成することが生産性の点から好ましい。ボトムプレート15は、サイドメンバ2内の先端から若干奥まった位置において、接合部15bをサイドメンバ2に接着、溶接、またはボルト締めすることで固定されている。図3には、ボトムプレート15を接着または溶接によりサイドメンバ2に固定した状態を示している。
そのうえで、衝撃吸収部材10が、これの基端面がボトムプレート15の支持部15aに当接した状態で配されている。このとき、衝撃吸収部材10の基端部は、サイドメンバ2の中空内部へ差し込まれた状態となる。すなわち、衝撃吸収部材10の基端部とサイドメンバ2の先端部とが、軸方向に一部重なった状態となっている。また、衝撃吸収部材10の外面とサイドメンバ2の内面とは当接している。なお、衝撃吸収部材10は、ボトムプレート15やサイドメンバ2に対して必ずしも接合する必要は無いが、ボトムプレート15とサイドメンバ2のいずれか一方、好ましくは双方にも接着または溶接により接合しておくことが好ましい。
次に、車両衝突時の衝撃吸収機構について説明する。車両が例えば正面衝突することでバンパリインホース1が押圧されると、サイドメンバ2は高い剛性を有することで衝撃吸収部材10が優先的に軸方向に圧縮変形する。これにより、衝撃エネルギーが吸収されて車体の破損が軽減されることで、乗員の保護が図られる。このとき、衝撃吸収部材10の基端面がボトムプレート15によって支持されているので、木材12がサイドメンバ2内に没入することなく的確に圧縮変形して衝撃エネルギーを吸収できる。
一方、車両が斜め方向に衝突したり、正面衝突でも図1に示すような形状のバンパリインホース1の場合は、衝撃吸収部材10に対して斜め荷重が作用して衝撃吸収部材10が横倒れするおそれが生じる。しかし、衝撃吸収部材10の基端部がサイドメンバ2内に没入した状態で軸方向に一部内外に重なっていることで、当該衝撃吸収部材10の基端部がサイドメンバ2によって支持されるので、衝撃吸収部材10は斜め荷重を受けても横倒れすることなく軸方向に圧縮変形する。これにより、衝撃吸収性能が低下することなく的確に衝撃エネルギーを吸収することができる。
(実施形態2)
図4に、本発明の実施形態2を示す。本実施形態2は実施形態1の変形例であって、基本的構成、設置箇所、及び作用機能等は実施形態1と同様なので、共通事項についての詳細は省略し、実施形態1との相違点を中心に説明する。
図4に示すように、本実施形態2の衝撃吸収部材10も、中空筒状の枠体11と、該枠体11の内部に配された柱状の木材12とによって構成されており、その基端面がサイドメンバ2に固定されたボトムプレート16によって支持されている。また、衝撃吸収部材10の基端部がサイドメンバ2内に没入した状態で軸方向に一部内外に重なっている点も実施形態1と同様である。これに対し、ボトムプレート16の形状及びサイドメンバ2の先端形状が実施形態1と異なる。
本実施形態2のボトムプレート16は、平面方向中央部に凹設された支持凹部16aと、当該支持凹部16aの先端外周縁から外方へ延在するフランジ部16bとを有する。支持凹部16aの平断面形状(周壁の筒形状)は、衝撃吸収部材10の外形及びサイドメンバ2の内形と相似関係にある。このようなボトムプレート16は、金属製の一枚板をプレス加工することで形成することが好ましい。一方、サイドメンバ2の先端外周にも、外方へ延在するフランジ部2aが形成されている。
ボトムプレート16は、支持凹部16aをサイドメンバ2内へ嵌合した状態で、フランジ部16bがサイドメンバ2のフランジ部2aに重なるように配置され、当該ボトムプレート16のフランジ部16bとサイドメンバ2のフランジ部2aとを接着、溶接、又はボルト締めすることによりサイドメンバ2へ固定される。このとき、ボトムプレート16の支持凹部16aの外周面は、サイドメンバ2の内周面に当接している。したがって、当該支持凹部16aの外周面とサイドメンバ2の内周面とを接着することも好ましい。
そのうえで、衝撃吸収部材10は、これの基端部をボトムプレート16の支持凹部16aへ差し込んだ状態で配置される。このとき、衝撃吸収部材10の外周面と支持凹部16aの内周面とは当接している。したがって、当該衝撃吸収部材10の外周面と支持凹部16aの内周面とも接着または溶接により接合することが好ましい。
本実施形態2でも、車両衝突時に衝撃吸収部材10へ斜め荷重が作用しても、当該衝撃吸収部材10の基端部がサイドメンバ2によって支持されるので、横倒れすることなく的確に軸方向へ圧縮変形して衝撃エネルギーを吸収できる。また、ボトムプレート16とサイドメンバ2とは互いのフランジ部16b・2a同士で接合されているので、両者の接合力が比較的弱くても、ボトムプレート16が衝突荷重によりサイドメンバ2内へ没入することを確実に防止できる。
(実施形態3)
図5に、本発明の実施形態3を示す。本実施形態3も実施形態1の変形例であって、基本的構成、設置箇所、及び作用機能等は実施形態1と同様なので、共通事項についての詳細は省略し、実施形態1との相違点を中心に説明する。
図5に示すように、本実施形態3の衝撃吸収部材10も、中空筒状の枠体11と、該枠体11の内部に配された柱状の木材12とによって構成されており、その基端面がサイドメンバ2に固定されたボトムプレート17によって支持されている。また、衝撃吸収部材10の基端部がサイドメンバ2内に没入した状態で軸方向に一部内外に重なっている点も実施形態1と同様である。これに対し、ボトムプレート17の形状及びサイドメンバ2の先端形状が実施形態1と異なる。
本実施形態3のボトムプレート17は、平面方向中央部の支持凹部17aと、当該支持凹部17aの外周面中間部から外方へ延在するフランジ部17bとを有する。支持凹部17aの平断面形状(周壁の筒形状)は、衝撃吸収部材10の外形及びサイドメンバ2の内形と相似関係にある。先の実施形態2と異なる点は、支持凹部17aの先端が、フランジ部17bよりも先端側へ突出している点にある。一方、サイドメンバ2の先端外周にも、外方へ延在するフランジ部2aが形成されている。
ボトムプレート17は、支持凹部17aをサイドメンバ2内へ嵌合した状態で、フランジ部17bがサイドメンバ2のフランジ部2aに重なるように配置され、当該ボトムプレート17のフランジ部17bとサイドメンバ2のフランジ部2aとを接着、溶接、又はボルト締めすることによりサイドメンバ2へ固定される。このとき、ボトムプレート17の支持凹部17aの外周面は、サイドメンバ2の内周面に当接している。したがって、当該支持凹部17aの外周面とサイドメンバ2の内周面とを接着することも好ましい。また、支持凹部17aの先端部はサイドメンバ2の先端より先端側へ突出している。
そのうえで、衝撃吸収部材10は、これの基端部をボトムプレート17の支持凹部17aへ差し込んだ状態で配置される。このとき、衝撃吸収部材10の外周面と支持凹部17aの内周面とは当接している。したがって、当該衝撃吸収部材10の外周面と支持凹部17aの内周面とも接着または溶接により接合することが好ましい。
本実施形態3でも、車両衝突時に衝撃吸収部材10へ斜め荷重が作用しても、当該衝撃吸収部材10の基端部がサイドメンバ2によって支持されるので、横倒れすることなく的確に軸方向へ圧縮変形して衝撃エネルギーを吸収できる。また、ボトムプレート17とサイドメンバ2とは互いのフランジ部17b・2a同士で接合されているので、ボトムプレート17が衝突荷重によりサイドメンバ2内へ没入することを確実に防止できる。さらに、支持凹部17aの先端部がサイドメンバ2の先端よりさらに先端側へ突出しているので、衝撃吸収部材10の横倒れがより確実に防止される。
以下に、本発明の衝撃吸収機構による衝撃吸収性能について試験した結果について説明する。各試験には、繊維方向が軸方向(圧縮方向)と平行になるように製材された、平断面が正四角形のスギ角材(縦15×横15×長さ70mm)に、これと同じ長さ及び外形のアルミ(A5052)製の枠体を外嵌した衝撃吸収部材を使用した。
(実施例1)
図7に示すように、模擬骨格部材として、中空孔121を二箇所に有する鉄鋼製のベース120に対して、同じく鉄鋼製のボトムプレート15を使用して二本の衝撃吸収部材10を実施形態1のように連結した試験用の模擬連結体を作製した。ボトムプレート15をベース120に溶接すると共に、衝撃吸収部材10もベース120へ接着した。衝撃吸収部材10と中空孔121との軸方向重複寸法は20mmであった。一方、模擬パンパ部材として、左右両端部が内側へ10°傾斜した剛体バンパ110(A5052製、厚み35mm)を用意し、これを二本の衝撃吸収部材10上に載置することで、模擬衝撃吸収構造とした。なお、剛体バンパ110の傾斜面と衝撃吸収部材10の受圧面とが密接するように、各衝撃吸収部材10の先端面も10°の角度がつくように山切りカットしてある(後述の実施例2及び比較例でも同様)。
この模擬衝撃吸収構造を、IMATEK社製の衝撃圧縮試験機(IM10T-20HV)にセットし、4.42m/secの条件で軸方向に衝撃圧縮することで、各衝撃吸収部材に対して斜め荷重を作用させた。すると、各衝撃吸収部材は横倒れすることなく的確に軸方向に圧縮変形した。
また、このときの衝撃吸収部材の圧縮変形量と圧縮荷重(反力)との関係を測定した。その結果を図8に示す。図8の結果からも明らかなように、実施形態1のような衝撃吸収構造によれば、斜め荷重による衝撃吸収部材の横倒れが防止されるので、衝撃エネルギーを安定して吸収できることが確認された。なお、図8のグラフにおいて、圧縮変形量が25mmを超えた辺りから圧縮荷重が急激に上昇しているのは、衝撃吸収部材がこれ以上変形できない程度まで圧縮し切ったことによる。
(実施例2)
実施例1で使用した剛体バンパ(模擬バンパ)とベース(模擬骨格部材)を使用して、二本の衝撃吸収部材を実施形態2のように連結した模擬衝撃吸収構造を作製した。ボトムプレートのフランジ部をベースの上面に接着すると共に、衝撃吸収部材もボトムプレートの支持凹部内面へ接着した。衝撃吸収部材と中空孔との軸方向重複寸法は20mmであった。
この模擬衝撃吸収構造を、島津製作所社製の圧縮試験機(オートグラフAG−100KNE型)を使用し、2mm/minの条件で軸方向に単純圧縮することで、各衝撃吸収部材に対して斜め荷重を作用させた。すると、衝撃吸収部材は横倒れすることなく的確に軸方向に圧縮変形した。
また、このときの衝撃吸収部材の圧縮変形量と圧縮荷重(反力)との関係を測定した。その結果を図9に示す。図9の結果からも明らかなように、実施形態2のような衝撃吸収構造によっても、斜め荷重による衝撃吸収部材の横倒れを防止しながら衝撃エネルギーを安定して吸収できることが確認された。なお、図9のグラフでは、圧縮荷重が実施例1の結果(図8)よりも全体的に低くなっている。これは、二本の測定結果を分離して1つの衝撃吸収部材の結果として表示しているためである。
(比較例)
図6に示す従来技術を模して、実施例1で使用したベースの中空孔上に鉄鋼製の平板状ボトムプレートを載置接着し、その上に衝撃吸収部材を接着立設して比較例用の模擬連結体を作製した。この模擬連結体に対して、実施例1で使用した剛体バンパを載置して、実施例2と同じ条件で軸方向に単純圧縮することで、各衝撃吸収部材に対して斜め荷重を作用させた。
その際の衝撃吸収部材の圧縮変形量と圧縮荷重(反力)との関係を測定した。その結果を図10に示す。図10の結果からも明らかなように、単に衝撃吸収部材の端面を突き合せただけの従来技術では、斜め荷重によって衝撃吸収部材が横倒れすることで、それ以降は衝撃エネルギーを吸収することができなかった。
1 バンパリインホース
2 サイドメンバ
10 衝撃吸収部材
11 枠体
12 木材
15・16・17 ボトムプレート
15a 支持部
16a・17a 支持凹部
16b・17b フランジ部

Claims (3)

  1. バンパ部材と中空筒状の車両骨格部材との間に、車両衝突時に軸方向に圧縮変形することで衝撃エネルギーを吸収する衝撃吸収部材が配された、車両の衝撃吸収構造であって、
    前記衝撃吸収部材は、中空筒状の枠体と、該枠体の内部に配された中実な柱体とを備え、
    前記衝撃吸収部材の前記車両骨格部材側端面は、該車両骨格部材に固定されたボトムプレートによって支持されており、
    前記衝撃吸収部材は、軸方向と直交する平断面方向の外寸が前記車両骨格部材の内寸よりも小さく、その軸方向端部が前記車両骨格部材の中空内部へ差し込まれて、該衝撃吸収部材の端部と前記車両骨格部材の端部とが軸方向に一部重なっていることを特徴とする、車両の衝撃吸収構造。
  2. 前記枠体は、前記柱体と共に圧縮変形可能な金属製であり、
    前記ボトムプレートは、車両衝突時の衝撃に対して変形しない程度の剛性を有する金属製であり、
    前記ボトムプレートは、前記枠体と前記車両骨格部材とに溶接または接着されている、請求項1に記載の車両の衝撃吸収構造。
  3. 前記柱体は木材であり、
    該木材は、これの繊維方向が軸方向と平行になるように配されている、請求項1または請求項2に記載の車両の衝撃吸収構造。

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