JP2013141886A - 助手席用エアバッグ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の前面衝突時に、乗員の上半身が斜め前方へ慣性移動してエアバッグに当接した場合でも、エアバッグが乗員の移動方向に傾くことを抑制できる助手席用エアバッグ装置を得る。
【解決手段】本助手席用エアバッグ装置は、膨張展開用ガスを供給するインフレータと、膨張展開用ガスによって助手席乗員の前方へ膨張展開する乗員当接用の後方エアバッグ26と、後方エアバッグ26と一体又は一体的に設けられ、膨張展開用ガスによって後方エアバッグ26の車両前方へ膨張展開し、フロントウインドシールドガラス及びインストルメントパネル12に当たって後方エアバッグ26を支持する前方エアバッグ24と、を備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、助手席用エアバッグ装置に関する。
下記特許文献1に示された助手席用エアバッグでは、膨張完了時に乗員と対向する乗員保護部の左右方向中央部に車両前方側へ凹んだ凹部が形成され、該凹部の左右両側に車両後方側へ突出した肩拘束部が形成される。このため、左右の肩拘束部が、先ず乗員の左右の肩部付近を拘束することにより、乗員の前進移動する運動エネルギーが低減され、その後に乗員の頭部が凹部に拘束される。これにより、乗員の頭部を的確に保護するようにしている。
特開2006−103654号公報
ところで、車両の前面衝突において、フロントサイドメンバよりも車両幅方向外側部分が衝突物に衝突した場合(所謂微小ラップ衝突時)には、乗員の上半身が斜め前方へ慣性移動することがある。このような場合、斜め前方へ移動する乗員の上半身がエアバッグに当接した際に、エアバッグが乗員の移動方向に傾く可能性がある。
本発明は上記事実を考慮し、車両の前面衝突時に、乗員の上半身が斜め前方へ慣性移動してエアバッグに当接した場合でも、エアバッグが乗員の移動方向に傾くことを抑制できる助手席用エアバッグ装置を得ることを目的としている。
請求項1に記載の発明に係る助手席用エアバッグ装置は、膨張展開用ガスを供給するインフレータと、前記膨張展開用ガスによって助手席乗員の前方へ膨張展開し、フロントウインドシールドガラス及びインストルメントパネルに当る乗員当接用の後方エアバッグと、前記後方エアバッグと一体又は一体的に設けられ、前記膨張展開用ガスによって前記後方エアバッグの車両前方へ膨張展開し、フロントウインドシールドガラス及びインストルメントパネルに当たって前記後方エアバッグを車両前方側から支持する前方エアバッグと、を備えている。
請求項1に記載の発明では、インフレータから供給される膨張展開用ガスによって乗員当接用の後方エアバッグが助手席乗員の前方へ膨張展開し、フロントウインドシールドガラス及びインストルメントパネルに当ると共に、当該後方エアバッグの車両前方へ前方エアバッグが膨張展開する。この前方エアバッグは、フロントウインドシールドガラス及びインストルメントパネルに当たって後方エアバッグを車両前方側から支持する。このため、車両が微小ラップ衝突をした際に、助手席乗員の上半身が斜め前方へ慣性移動して後方エアバッグに当接した場合でも、後方エアバッグが助手席乗員の移動方向に傾くことを前方エアバッグによって抑制することができる。
請求項2に記載の発明に係る助手席用エアバッグ装置は、請求項1において、前記後方エアバッグは、膨張展開時に車両幅方向に並ぶ一対の袋体から構成されており、前記一対の袋体及び前記前方エアバッグの膨張展開時には、前記一対の袋体及び前記前方エアバッグの各上端部がフロントウインドシールドガラスに当ると共に、前記一対の袋体及び前記前方エアバッグの各下端部がインストルメントパネルに当るように構成されている。
請求項2に記載の発明では、乗員当接用の後方エアバッグが膨張展開した際には、後方エアバッグを構成する一対の袋体が助手席乗員の前方で車両幅方向に並ぶ。これにより、乗員の左右の肩部を一対の袋体によって拘束することができるので、乗員の挙動を良好に抑えることができる。しかも、一対の袋体及び前方エアバッグの膨張展開時には、一対の袋体及び前方エアバッグの各上端部がフロントウインドシールドガラスに当ると共に、一対の袋体及び前方エアバッグの各下端部がインストルメントパネルに当る。これにより、前方エアバッグと一対の袋体(後方エアバッグ)とを一体又は一体的に備えたエアバッグの上端部及び下端部がそれぞれ三点で支持されるので、後方エアバッグの支持を更に安定させることができる。
請求項3に記載の発明に係る助手席用エアバッグ装置は、請求項1又は請求項2において、前記後方エアバッグは、前記前方エアバッグに連通されており、前記前方エアバッグを介して前記後方エアバッグに前記膨張展開用ガスが供給される。
請求項3に記載の発明では、前方エアバッグに連通された後方エアバッグには、前方エアバッグを介してインフレータから膨張展開用ガスが供給される。これにより、後方エアバッグの内圧よりも前方エアバッグの内圧を高くすることができるので、前方エアバッグによる後方エアバッグの支持力を向上させることができる。
請求項4に記載の発明に係る助手席用エアバッグ装置は、請求項1〜請求項3の何れか1項において、前記前方エアバッグは、前記後方エアバッグよりも膨張展開時における高さ寸法が小さく設定されている。
請求項4に記載の発明では、上記の如く構成されているため、一般に車両後方側へ向かうほど上下方向の間隔が広がるフロントウインドシールドガラスとインストルメントパネルとの間に、前方エアバッグと後方エアバッグとが膨張展開した際に、前方エアバッグ及び後方エアバッグの両方がフロントウインドシールドガラス及びインストルメントパネルに良好に当るようにすることができる。これにより、後方エアバッグの支持を更に安定させることができる。
請求項5に記載の発明に係る助手席用エアバッグ装置は、請求項2において、前記後方エアバッグの前記一対の袋体及び前記前方エアバッグは、膨張展開時に縦長の中空柱状になるように形状設定されている。
請求項5に記載の発明では、後方エアバッグの一対の袋体及び前方エアバッグが、膨張展開時に縦長の中空柱状になる。これにより、一対の袋体及び前方エアバッグの高さ寸法を十分に確保しつつ、一対の袋体及び前方エアバッグの容積の増加を抑制することができる。したがって、インフレータが供給する膨張展開用ガスの量を増加させることなく、一対の袋体及び前方エアバッグの膨張展開性能を向上させることできる。なお、請求項5に記載の中空柱状には、樽形やたまご形のように、軸線方向中間部が軸線方向両端部よりも半径方向に膨らんだ形状が含まれる。
請求項6に記載の発明に係る助手席用エアバッグ装置は、請求項1又は請求項2に記載の助手席用エアバッグ装置において、前記後方エアバッグと前記前方エアバッグとが一枚の基布によって縫製されている。
請求項6に記載の助手席用エアバッグ装置では、一枚の基布によって後方エアバッグ及び前方エアバッグが縫製されるため、複数枚の基布によって後方エアバッグ及び前方エアバッグが縫製される場合と比較して、製造を容易なものにすることができる。
以上説明したように、本発明に係る助手席用エアバッグ装置では、車両の前面衝突時に、乗員の上半身が斜め前方へ移動してエアバッグに当接した場合でも、エアバッグが乗員の移動方向に傾くことを抑制できる。
本発明の第1実施形態に係る助手席用エアバッグ装置が搭載された車両の部分的な構成を示す縦断面図である。 図1に示されるエアバッグ及びインストルメントパネルの斜視図である。 図1の3−3線に沿った切断面を示す拡大平断面図である。 同エアバッグの膨張展開状態を前方エアバッグ側から見た図である。 同エアバッグを構成する基布の平面展開図である。 同エアバッグの折り畳み前の状態を示し、(A)は、一対の袋体の構成を示す平面図であり、(B)は一方の袋体及び前方エアバッグの構成を示す平面図であり、(C)は(B)のC−C線に沿った切断面を示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係る助手席用エアバッグ装置の構成部材であるエアバッグを構成する基布の平面展開図である。 同エアバッグの膨張展開状態を示す図3に対応した平断面図である。
<第1の実施形態>
以下、図1〜図6を用いて、本発明の第1実施形態に係る助手席用エアバッグ装置10について説明する。なお、各図中に適宜示される矢印FRは車両前方向を示し、矢印UPは車両上方向を示し、矢印INは車両幅方向内方を示している。
(構成)
図1に示されるように、本実施形態に係る助手席用エアバッグ装置10は、インストルメントパネル12における頂壁部12Aの助手席側に配置されており、エアバッグケース14と、インフレータ16(ガス発生装置)と、エアバッグ18と、を有している。
エアバッグケース14は、金属材料等からなる箱体であり、インストルメントパネル12の裏面側に、車両上方側が開口側となるようにして配置されている。このエアバッグケース14は、図示しないインパネリインフォース等の強度部材にブラケットを介して支持されている。このエアバッグケース14の上端開口部は、通常使用時は頂壁部12Aに取り付けられたエアバッグドア20、22により塞がれる。これらのエアバッグドア20、22は、インストルメントパネル12の構成部材であり、所定値以上のバッグ膨張圧が作用することにより前後に展開してエアバッグケース14の上端開口部を開放するように構成されている。なお、図1では、エアバッグケース14の上端開口部が開放された状態が図示されている。
インフレータ16は、車両の前面衝突時又は前面衝突予測時に膨張展開用ガスを噴出してエアバッグ18内に供給可能に構成された、例えばシリンダー形のガス発生装置である。このインフレータ16は、ワイヤーハーネスを介してエアバッグECU(何れも図示せず)に接続されており、該エアバッグECUからの作動電流により作動して、膨張展開用のガスを噴出するように構成されている。エアバッグECUは、衝突センサ(図示せず)からの信号により車両の前面衝突を判定した際又は前面衝突を予測した際に、インフレータ16に対して作動電流を流すように構成されている。
エアバッグ18は、前方エアバッグ24(前方バッグ部)と後方エアバッグ26(後方バッグ部)とにより構成されており、通常はエアバッグケース14内に折り畳み状態で収納されている。このエアバッグ18は、インフレータ16から噴出される膨張展開用ガスが内部に供給されることにより、エアバッグドア20、22を前後に展開させつつ膨張展開するように構成されている。なお、図1〜図4には、エアバッグ18の膨張展開が完了した状態が図示されている。
エアバッグ18の膨張展開時には、乗員当接用の後方エアバッグ26が助手席に着座した乗員P(図3参照)の前方へ膨張展開すると共に、後方エアバッグ26の車両前方に前方エアバッグ24が膨張展開する。後方エアバッグ26は、前方エアバッグ24よりも容積が大きく(ここでは2倍以上に)形成されており、膨張展開時に車両幅方向に並ぶ左右一対の袋体26L、26Rから構成されている。一対の袋体26L、26R及び前方エアバッグ24は、縦長の中空円柱状に膨張展開するように形状設定されている。
膨張展開時のエアバッグ18の形状について更に説明すると、一対の袋体26L、26Rの後端部は、車両後方側へ突出した左右一対の肩拘束部26L1、26R1となり、一対の肩拘束部26L1、26R1の間には、車両前方側へ凹んだ頭部拘束部26S(凹部)が形成される。頭部拘束部26Sは、エアバッグ18の後面の左右方向中央側に上下方向に延びるように形成される。この頭部拘束部26Sの車両幅方向に沿った寸法は、乗員Pの頭部Hの横幅寸法に対応して設定されている。
また、前方エアバッグ24は、後方エアバッグ26すなわち一対の袋体26L、26Rよりも膨張展開時における高さ寸法(上下方向寸法)が小さく設定されている。具体的には、前方エアバッグ24及び一対の袋体26L、26Rは、膨張展開時に、各上端部がフロントウインドシールドガラス28に直接当たり、各下端部がインストルメントパネル12に直接当たるように、各高さ寸法が設定されている(図1参照)。また、後方エアバッグ26(一対の袋体26L、26R)は、膨張展開時の高さ寸法が、少なくとも乗員Pの頭部Hから腹部までの範囲を拘束可能な大きさに設定されており、膨張展開時の左右方向寸法が、乗員の横幅寸法よりも広く設定されている。なお、後方エアバッグ26の上記各寸法は、例えば、米国人の標準男性のダミー(所謂AM50)を基準に設定される。
上述のエアバッグ18は、例えばナイロン系やポリエステル系の布材を切り出して形成された一枚の基布30(図5参照)が縫製されることにより袋状に形成されたものであり、前方エアバッグ24と後方エアバッグ26とが一体に形成されている。なお、図5は、基布30の表面側(すなわちエアバッグ18の膨張展開時においてエアバッグ18の外側表面となる側)の構成を示す基布30の平面展開図である。この基布30は、図5に二点鎖線で示される縫製ラインS1、S2に沿って縫製される。
この縫製方法について説明すると、先ず、基布30が図5の折れ線L1、L2において山折りにされると共に、折れ線L3、L4、L5において谷折りにされる。これにより、一方の袋体26Lを構成する左外側部30Aと左内側部30Bとが重ね合わされると共に、他方の袋体26Rを構成する右内側部30Cと右外側部30Dとが重ね合わされ、更に前方エアバッグ24を構成する左前部30Eと右前部30Fとが重ね合わされる(図6(A)〜図6(C)参照)。この状態で、基布30が縫製ラインS1、S2に沿って縫合される(図6(A)〜図6(C)の縫合部32、34参照)。これにより、左外側部30Aと左内側部30Bとの長手方向両端部が縫合されて一方の袋体26Lが縫製されると共に、右内側部30Cと右外側部30Dとの長手方向両端部が縫合されて他方の袋体26Rが縫製される。また、左前部30Eと右前部30Fとの長手方向両端部及び幅方向一端部が縫合されて、前方エアバッグ24が縫製される。これにより、エアバッグ18の全体が袋状に縫製される。但し、基布30は、図5に示される折れ線L3、L4、L5においては縫製されないため、一対の袋体26L、26R及び前方エアバッグ24の内部は、図3及び図6(C)に示されるように互いに連通された状態になる。つまり、エアバッグ18の内部においては、前方エアバッグ24によって形成される前方チャンバ25と、後方チャンバ26によって形成される左右一対の後方チャンバ27L、27Rとが互いに連通された状態になる。
また、前方エアバッグ24の長手方向一端部(膨張展開時における下端部)には、矩形状のモジュール取付口36が形成される。このモジュール取付口36は、左前部30Eの長手方向一端部に形成された切欠38と、右前部30Fの長手方向一端部に形成された切欠40とによって構成されている。このモジュール取付口36の周縁部には、縫合部42、44において補強布46、48が縫製されている。このモジュール取付口36の周縁部は、図示しないリテーナによってエアバッグケース14の底壁部14Aにおけるインフレータ16の周囲に密閉状態で固定される。これにより、インフレータ16から噴出される膨張展開用ガスがモジュール取付口36を介して前方エアバッグ24内に供給(導入)されるようになっている。前方エアバッグ24は、前述したように一対の袋体26L、26Rに連通されているため、前方エアバッグ24内に供給された膨張展開用ガスは、前方エアバッグ24を介して一対の袋体26L、26R内に供給される。これにより、エアバッグ18が膨張展開する。
なお、本実施形態では、図6(B)に示されるように、前方エアバッグ24におけるモジュール取付口36側が一対の袋体26L、26Rから離れるように折れ曲っているが、これに限らず、前方エアバッグ24のモジュール取付口側の形状は、インストルメントパネル12やエアバッグケース14の形状等によって適宜変更される。
<作用及び効果>
次に、本第1実施形態の作用及び効果について説明する。
上記構成の助手席用エアバッグ装置10では、車両の前面衝突時又は前面衝突予知時にインフレータ16が膨張展開用ガスを発生すると、エアバッグ18の後方エアバッグ26が乗員Pの前方へ膨張展開すると共に、当該後方エアバッグ26の車両前方へ前方エアバッグ24が膨張展開する。この前方エアバッグ24は、膨張展開によって上端部がフロントウインドシールドガラス28に当たると共に、下端部がインストルメントパネル12に当たる。これにより、前方エアバッグ24がフロントウインドシールドガラス28及びインストルメントパネル12によって支持されるので、当該前方エアバッグ24によって後方エアバッグ26を車両前方側から支持することができる。このため、車両の衝突形態が微小ラップ衝突であり、乗員Pの上半身が微小ラップ衝突の衝撃により斜め前方へ慣性移動して後方エアバッグ26に当接した場合でも、後方エアバッグ26が乗員Pの移動方向に傾く(倒れ込む)ことを前方エアバッグ24によって抑制することができる。これにより、微小ラップ衝突時における乗員拘束性能を向上させることができる。
しかも、本実施形態では、後方エアバッグ26は、膨張展開時に車両幅方向に並ぶ左右一対の袋体26L、26Rから構成されており、袋体26L、26Rの後端部が乗員の左右の肩部SL、SRと対向する左右一対の肩拘束部26L1、26R1とされる。このため、乗員Pの左右の肩部SL、SRが、先ず左右一対の肩拘束部26L1、26R1に当接する。これにより、上述の如き乗員Pの上半身の挙動をエアバッグ18によって良好に抑えることが可能になる。つまり、乗員Pの上半身の傾きを抑制するためには、乗員Pの左右の肩部SL、SRをエアバッグ18によって拘束することが効果的であるところ、本実施形態では、一対の肩拘束部26L1、26R1によって乗員Pの左右の肩部SL、SRが拘束されるので好適である。
さらに、本実施形態では、エアバッグ18の頭部拘束部26Sが乗員Pの頭部Hと接触する前に、一対の袋体26L、26Rが乗員Pの左右の肩部SL、SRに接触する。これにより、乗員Pの前進速度が減じられるので、その後に乗員Pの頭部Hを頭部拘束部26Sによってソフトに受け止めることができる。
また、本実施形態では、エアバッグ18の膨張展開時には、前方エアバッグ24及び一対の袋体26L、26Rの各上端部がフロントウインドシールドガラス28に当たることにより、エアバッグ18の上端部が三点でフロントウインドシールドガラス28に支持される。同様に、前方エアバッグ24及び一対の袋体26L、26Rの各下端部がインストルメントパネル12に当ることにより、エアバッグ18の下端部が三点でインストルメントパネル12に支持される(図3に二点鎖線で示される三角形参照)。これにより、後方エアバッグ26の支持を更に安定させることができる。
また、本実施形態では、前方エアバッグ24に連通された後方エアバッグ26には、前方エアバッグ24を介してインフレータ16から膨張展開用ガスが供給される。これにより、後方エアバッグ26の内圧よりも前方エアバッグ24の内圧を高くすることができるので、前方エアバッグ24による後方エアバッグ26の支持力を向上させることができる。したがって、前述した如き後方エアバッグ26の倒れ込みを効果的に抑制することができる。
また、本実施形態では、前方エアバッグ24は、後方エアバッグ26よりも膨張展開時における高さ寸法が小さく設定されているため、車両後方側へ向かうほど上下方向の間隔が広がるフロントウインドシールドガラス28とインストルメントパネル12との間に、前方エアバッグ24と後方エアバッグ26とが膨張展開した際に、前方エアバッグ24及び後方エアバッグ26の両方がフロントウインドシールドガラス28及びインストルメントパネル12に良好に当接するようにすることができる。これにより、後方エアバッグ26の支持をより一層安定させることができる。
さらに、本実施形態では、後方エアバッグ26の一対の袋体26L、26R及び前方エアバッグ24が、膨張展開時に縦長の中空柱状になる。これにより、一対の袋体26L、26R及び前方エアバッグ24の高さ寸法を、ウインドシールドガラス28とインストルメントパネル12との間隔に合わせて確保しつつ、一対の袋体26L、26R及び前方エアバッグ24の容積の増加を抑制することができる。したがって、インフレータ16が供給する膨張展開用ガスの量を増加させることなく、一対の袋体26L、26R及び前方エアバッグ24の膨張展開性能を向上させることできる。
また、本実施形態では、一枚の基布30によって後方エアバッグ26及び前方エアバッグ24が縫製されるため、複数枚の基布によって後方エアバッグ26及び前方エアバッグ24が縫製される場合と比較して、製造を容易なものにすることができる。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。なお、前記第1実施形態と基本的に同様の構成・作用については、前記第1実施形態と同符号を付与しその説明を省略する。
<第2の実施形態>
図7には、本発明の第2実施形態に係る助手席用エアバッグ装置の構成部材であるエアバッグ50を構成する基布52の平面展開図が示されている。また、図8には、このエアバッグ50の膨張展開状態を示す図3に対応した平断面図が示されている。
このエアバッグ50(基布52)は、前記第1実施形態に係るエアバッグ18(基布30)と基本的に同様の構成とされているが、このエアバッグ50(基布52)には、ストラップ54が設けられている。ストラップ54は、図7に示されるように基布52の右前部30Fにおける右外側部30Dとは反対側の端部から一体に延出された中央延出部54Aと、中央延出部54Aの先端部から右前部30F側へ一体に延出された上方延出部54B及び下方延出部54Cとによって構成されており、全体として略矢印形に形成されている。中央延出部54Aは、先端部の縫合ラインS3が右内側部30Cの縫合ラインS4と重ね合わされて右内側部30Cに縫合される(図8の縫合部56参照)。上方延出部54Bは、先端部の縫合ラインS5が右内側部30Cの縫合ラインS6と重ね合わされて右内側部30Cに縫合される(図8の縫合部58参照)。下方延出部54Cは、先端部の縫合ラインS7が左内側部30Bの縫合ラインS8と重ね合わされて左内側部30Bに縫合される(図8の縫合部60参照)。なお、上記各縫合は、基布52が縫合ラインS1、S2に沿って袋状に縫製される前に行われる。
この実施形態では、上記以外の構成は、前記第1実施形態と同様の構成とされている。したがって、前記第1実施形態と同様の作用効果を奏する。しかも、この実施形態では、図8に示されるように、エアバッグ50の膨張展開時には、ストラップ54がエアバッグ50内で伸張する。これにより、エアバッグ50の内圧上昇に関わらず、一対の袋体26L、26R及び前方エアバッグ24の中空柱状の形状を保持することができる。
<実施形態の補足説明>
上記第2実施形態では、ストラップ54が略矢印形に形成され、縫合部56、58、60において基布52の本体部(ストラップ54以外の部分)に縫合された構成にしたが、本発明はこれに限らず、ストラップの形状や、基布の本体部へのストラップの縫合位置は適宜変更することができる。
また、上記各実施形態では、エアバッグ18、50が、一枚の基布30、52によって縫製された場合について説明したが、本発明はこれに限らず、前方エアバッグを構成する基布と、後方エアバッグを構成する基布とが別々に形成されて互いに縫製された構成(前方エアバッグと後方エアバッグとが一体的に形成された構成)にしてもよい。
さらに、上記各実施形態では、後方エアバッグ26の一対の袋体26L、26R及び前方エアバッグ24が、膨張展開時に縦長の中空柱状になるように形成設定された構成にしたが、本発明はこれに限らず、後方エアバッグ及び前方エアバッグの形状は適宜変更することができる。
また、上記各実施形態では、エアバッグ18の膨張展開時における前方エアバッグ24の高さ寸法が、後方エアバッグ26の高さ寸法よりも小さく設定された構成にしたが、本発明はこれに限らず、上記各高さ寸法は、フロントウインドシールドガラス及びインストルメントパネルの形状に対応して適宜設定変更されるものであり、上記各高さ寸法が同等に設定された構成にしてもよい。
また、上記各実施形態では、前方エアバッグ24を介して後方エアバッグ26に膨張展開用ガスが供給される構成にしたが、本発明はこれに限らず、インフレータ16から噴出される膨張展開用ガスを、前方エアバッグ24を介さずに後方エアバッグ26内へ導く整流布を設定する構成にしてもよい。
また、上記各実施形態では、後方エアバッグ26が、膨張展開時に車両幅方向に並ぶ一対の袋体26L、26Rから構成された場合について説明したが、本発明はこれに限らず、後方エアバッグを一つの袋体によって構成してもよい。但し、後方エアバッグにおいて乗員の頭部と当接する部位が車両前方側へ凹むようにストラップを設定したり、或いは、乗員の頭部と当接する部位が低圧になるように構成するなどして、乗員の頭部をソフトに受け止めるようにすることが好ましい。
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記各実施形態に限定されないことはいうまでもない。
10 助手席用エアバッグ装置
12 インストルメントパネル
16 インフレータ
24 前方エアバッグ
26 後方エアバッグ
26L、26R 一対の袋体
30 基布

Claims (6)

  1. 膨張展開用ガスを供給するインフレータと、
    前記膨張展開用ガスによって助手席乗員の前方へ膨張展開し、フロントウインドシールドガラス及びインストルメントパネルに当る乗員当接用の後方エアバッグと、
    前記後方エアバッグと一体又は一体的に設けられ、前記膨張展開用ガスによって前記後方エアバッグの車両前方へ膨張展開し、フロントウインドシールドガラス及びインストルメントパネルに当たって前記後方エアバッグを車両前方側から支持する前方エアバッグと、
    を備えた助手席用エアバッグ装置。
  2. 前記後方エアバッグは、膨張展開時に車両幅方向に並ぶ一対の袋体から構成されており、前記一対の袋体及び前記前方エアバッグの膨張展開時には、前記一対の袋体及び前記前方エアバッグの各上端部がフロントウインドシールドガラスに当ると共に、前記一対の袋体及び前記前方エアバッグの各下端部がインストルメントパネルに当るように構成されている請求項1に記載の助手席用エアバッグ装置。
  3. 前記後方エアバッグは、前記前方エアバッグに連通されており、前記前方エアバッグを介して前記後方エアバッグに前記膨張展開用ガスが供給される請求項1又は請求項2に記載の助手席用エアバッグ装置。
  4. 前記前方エアバッグは、前記後方エアバッグよりも膨張展開時における高さ寸法が小さく設定されている請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の助手席用エアバッグ装置。
  5. 前記後方エアバッグの前記一対の袋体及び前記前方エアバッグは、膨張展開時に縦長の中空柱状になるように形状設定されている請求項2に記載の助手席用エアバッグ装置。
  6. 前記後方エアバッグと前記前方エアバッグとが一枚の基布によって縫製されている請求項1〜請求項5の何れか助手席用エアバッグ装置。
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