JP2013141835A - 船外機の排気構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】排気ガスの漏出し防止効果に優れ、排気性能を向上維持する船外機の排気構造を提供する。
【解決手段】エンジンからの排気ガスGがロアユニットを経て、プロペラシャフト36に結合するプロペラボス57内を通って水中に排出される。プロペラボス57の前端部57aの外径が、ロアユニットにおけるギアケース25の後端部の外径以上に設定される。
【選択図】図8
【解決手段】エンジンからの排気ガスGがロアユニットを経て、プロペラシャフト36に結合するプロペラボス57内を通って水中に排出される。プロペラボス57の前端部57aの外径が、ロアユニットにおけるギアケース25の後端部の外径以上に設定される。
【選択図】図8
Description
本発明は、動力源として内燃機関を搭載する船外機において燃焼後の排気ガスを外部に排出するための排気構造に関するものである。
この種の船外機においてエンジン出力トルクをドライブシャフトからプロペラシャフトに伝達させ、船外機後部に配置されたプロペラを回転させることで推力を得る。プロペラは円筒状のボスを有し、このボス部分でプロペラシャフトに取り付けられる。エンジンからの排気ガスはこのボス内を通って水中に排出される。
プロペラボスの前端部の外径とギアケース後端部の内径との隙間は、プロペラの振れによる接触を避けるために一般には一定値以下に設定することができない。この場合、プロペラボス内部を流れている排気ガスがその隙間から漏れ出す可能性がある。この漏れ出した排気ガスがプロペラに巻き込まれると、そのままではプロペラの推進効率を低下させる原因となる。
そこで、例えば特許文献1の記載の船外機では、プロペラボスの前側端部の内周と外周に重なるようにギアケースの後端部又はギアケース蓋を張り出させる構造としている。かかる構造により排気ガスの漏出しを防止するというものである。
特許文献1に記載のものにおいてプロペラボスの前側端部とギアケースの後端部の間でラビリンス状構造が形成されるが、この場合でもプロペラシャフトの振れによる両者の接触を防ぐには少なからず隙間が必要になる。このため必ずしも十分な排気ガスの漏出し防止効果を得ることができなかった。
本発明はかかる実情に鑑み、排気ガスの漏出し防止効果に優れ、排気性能を向上維持する船外機の排気構造を提供することを目的とする。
本発明の船外機の排気構造は、エンジンからの排気ガスがロアユニットを経て、プロペラシャフトに結合するプロペラボス内を通って水中に排出されるようにした船外機の排気構造であって、前記プロペラボスの前端部の外径が、前記ロアユニットにおけるギアケースの後端部の外径以上に設定されたことを特徴とする。
また、本発明の船外機の排気構造において、前記プロペラボスの前端部の端面が、プロペラ回転軸線の直交方向から前記ギアケースの後端部側に傾斜して、又はその直交方向に沿って形成されることを特徴とする。
また、本発明の船外機の排気構造において、前記プロペラボスは内側ボスと外側ボスとにより構成され、前記外側ボスの前端部の外径が、前記ギアケースの後端部の外径よりも大きく設定されることを特徴とする。
また、本発明の船外機の排気構造において、前記プロペラボスの前端部はプロペラボス本体とは別体に構成され、このプロペラボス本体の所定部位に嵌合固定されてなることを特徴とする。
本発明によれば、プロペラボスの前端部の外径が典型的にはギアケースの後端部の外径よりも大きく設定され、半径方向外方へ張り出している。この張出し部分に当たる水流を受けることで動圧が発生し、前端部前側の領域に正圧が誘導され、この領域に形成されているクリアランスから排気ガスが漏れ出すのを確実に防止することができる。これにより回転するプロペラが、漏れ出した排気ガスを巻き込むのを抑止して、プロペラの高い推進効率を確保、維持することができる。
以下、図面に基づき、本発明による船外機の排気構造における好適な実施の形態を説明する。
図1は、本発明に係る船外機10の概略構成例を示す左側面図である。この場合、船外機10は図示のように、その前部側にて船体の後尾板Pに固定されている。なお、以下の説明中で各図において必要に応じて、船外機10の前方を矢印Frにより、また後方を矢印Rrにより示し、また船外機10の側方右側を矢印Rにより、側方左側を矢印Lによりそれぞれ示す。
図1は、本発明に係る船外機10の概略構成例を示す左側面図である。この場合、船外機10は図示のように、その前部側にて船体の後尾板Pに固定されている。なお、以下の説明中で各図において必要に応じて、船外機10の前方を矢印Frにより、また後方を矢印Rrにより示し、また船外機10の側方右側を矢印Rにより、側方左側を矢印Lによりそれぞれ示す。
船外機10の全体構成において、上部から下部へエンジンユニットもしくはパワーユニット11、ミッドユニット12及びロアユニット13が順に配置構成される。エンジンユニット11においてエンジン14はエンジンベースを介して、そのクランクシャフト15が鉛直方向を向くように縦置きに搭載支持される。なお、エンジン14としては、例えばV型多気筒エンジンを採用可能である。ミッドユニット12は、アッパマウント16及びロアマウント17を介して、スイベルブラケット18に設定された支軸19のまわりに一体に回動可能となるように支持される。スイベルブラケット18の左右両側にはクランプブラケット20が設けられ、このクランプブラケット20を介して船体の後尾板Pに固定される。スイベルブラケット18は、左右方向に設定されたチルト軸21のまわりに上下方向に回動可能に支持される。
ミッドユニット12において、クランクシャフト15の下端部に連結するドライブシャフト22が上下方向に貫通配置され、このドライブシャフト22の駆動力が、ロアユニット13のギアケース内の後述するプロペラシャフトに伝達されるようになっている。ドライブシャフト22の前側には、前後進の切換等を行うためのシフトロッド23が上下方向に平行配置される。シフトロッド23は、上部シフトロッド30と下部シフトロッド31を含む。なお、ミッドユニット12は、ドライブシャフト22を収容するドライブシャフトハウジングを有している。また、ミッドユニット12にはエンジンユニット11を潤滑するためのオイルを貯留するオイルパンが配設される。
ロアユニット13において、ドライブシャフト22の駆動力によりプロペラ24を回転駆動する複数のギア等を含むギアケース25を有する。ミッドユニット12からそれぞれ下方へ延出したドライブシャフト22はそれ自体に取り付けたギアが、ギアケース25内のギアと噛合することで最終的にプロペラ24を回転させるが、シフトロッド23の作用でギアケース25内のギア装置の動力伝達経路を切り換える、即ちシフトするようになっている。
図2〜図6は、ロアユニット13の具体的な構成例を示している。図2はロアユニット13の後方斜視図、図3はロアユニット13のプロペラ軸方向に沿った縦断面図、図4はロアユニット13のケーシングまわりの分解斜視図、図5及び図6はギアケース25内の主要構成をそれぞれ示す図である。なお、図5及び図6において、※印にて相互に接続されるものとする。先ず、図2あるいは図4のように一体形成されたケーシング26においてミッドユニット12との合せ面付近にて上下に配置されたアンチスプラッシュプレート27及びアンチキャビテーションプレート28を有し、これらの下方へ延出した脚部29の下部には、前後方向に弾丸状を呈するように配置されたギアケース25を有する。
ケーシング26におけるギアケース25の弾丸状の尖端部側にシフトロッド23が上下に挿通支持される。なお、シフトロッド23はエンジンユニット11からミッドユニット12までの領域に延設される上部シフトロッド30と、図3のようにロアユニット13内に配置される下部シフトロッド31とで実質的に2分割構成される。なお、上部シフトロッド30は、エンジンユニット11側に設けた図示しないアクチュエータの駆動力によりリンク機構を介して回転駆動され、その回転が更に一対のドライブギア32及びドリブンギア33からなる連結ギア34を介して下部シフトロッド31に伝達される。上部シフトロッド30及び下部シフトロッド31相互の連結部は、ケーシング26の上面に固定されるシフトロッドハウジング35によって保持されるようになっている。図3に示されるようにシフトロッド23、即ち下部シフトロッド31は、プロペラシャフト36の軸線延長線と交差する位置まで垂設される。
また、図3に示されるようにケーシング26における脚部29の前後方向略中央部付近には、ドライブシャフト22が挿通支持される。この場合、ドライブシャフト22は、脚部29の上部付近にて例えば背合せ型テーパローラベアリング37を介して、ケーシング26内で回転自在に支持され、その下端部がギアケース25内に到達するように垂設される。ドライブシャフト22におけるテーパローラベアリング37の下方部位には、螺旋状もしくはスパイラル状の凹溝38が刻設されており、この凹溝38の周囲にはドライブシャフト22の外周面との間に微少隙間をあけてカラー39が嵌着する。
ドライブシャフト22が回転することでスパイラル状の凹溝38は、オイル送給もしくはオイルポンプ機能を有し、ケーシング26内の潤滑を要する主要部位、部材に潤滑オイルを供給すべくオイル循環経路が形成される。なお、エンジンユニット11に対する潤滑用オイルポンプは、この凹溝38によるものとは別個に配置構成される。
ケーシング26の上面においてドライブシャフト22に軸着するかたちで、冷却水ポンプ40が取り付けられる。この冷却水ポンプ40は、船外機10外部の水中から水を取り込んで、エンジンユニット11側に冷却水を供給する。この場合、図4のようにケーシング26の下部前側付近に水取入口41が設けられ、詳細な図示は省略するが、ケーシング26内部において冷却水ポンプ40及び水取入口41間が冷却水路によって接続される。なお、水取入口41には異物等に対するフィルタ機能を有するカバー42が被着する。水取入口41は図3に示されるように、前後方向でドライブシャフト22と下部シフトロッド31との間に配置される。
冷却水ポンプ40において図3及び図4に示すように、ドライブシャフト22にインペラ43が固定され、インペラ43はポンプケース44内に収容される。ドライブシャフト22が回転することで冷却水ポンプ40から加圧した冷却水が吐出され、その冷却水は冷却水パイプ45を介して送給され、最終的にエンジンユニット11側に供給される。
ギアケース25において、図3のようにプロペラシャフト36が前後方向に沿って配置され、複数のベアリング46,47,48を介して回転自在に支持される。なお、これらのうちベアリング47,48はベアリングハウジング49内に保持される。ドライブシャフト22の下端部下方にて、プロペラシャフト21と同心且つ遊嵌状態で前後一対のフォワード(前進)ギア50及びリバース(後進)ギア51が、それぞれベアリング52,53を介して回転自在に支持される。これらは、ドライブシャフト22の下端部に固定されたドライブギア54と常時噛合している。この例ではフォワードギア50は前方Fr側に、リバースギア51は後方Rr側にそれぞれ配置され、これらの間にドッグクラッチ55が配設される。
上記構成において船体を例えば前進させる場合、シフト操作によりドッグクラッチ55を介してフォワードギア50からプロペラシャフト36への動力伝達経路が形成される。エンジン14が始動すると、その出力トルクがドイブシャフト22に伝達され、フォワードギア50を介してプロペラシャフト36が回転し、これによりプロペラ24が回転することで船外機10、従ってこれを搭載する船体が前進する。このときエンジン14から排出される排気ガスは、船外機10内部を通って最終的にはプロペラ24部分から排出されるようになっている。
即ち、図3に示されるようにミッドユニット12からロアユニット13にかけて、エンジン14の排気マニホールドに連通する排気通路56が形成されている。この排気通路56はドイブシャフト22の後側にて、ベアリングハウジング49の上方から該ベアリングハウジング49の後述する空隙へと流入するように形成される。この場合、プロペラ24のプロペラボス57は略円筒状で実質的に中空構造を有し、排気ガスGは矢印で示すように排気通路56からベアリングハウジング49を経て、プロペラボス57内を通ってその後方へ排出される。
ここで、図7はベアリングハウジング49の構成例を示している。ベアリングハウジング49は概して、軸方向もしくは長手方向に沿って径が変化する異径の筒状体を呈し、大径の前部49a及び後部49bとこれらを繋ぐ小径の円筒部49cとを含む。後部49bと円筒部49cは、円筒部49cから放射状に突出する複数のリブ49dにより結合される。これらのリブ49dは軸方向に延設され、リブ49d相互間には空隙もしくは中空スペースが形成される。この空隙が上述した排気通路56として機能する。なお、前部49aにはベアリング53やベアリング47が装着され、また、円筒部49cにはベアリング48が装着される。なお、図3においてベアリングハウジング49は、図7との関係では図7(b)のI−I線に沿う断面で図示されている。図8等においても同様である。
次に、図8は本発明の排気構造の要部構成を示している。プロペラボス57はプロペラブッシュ58を介して、プロペラシャフト36の後端部に軸着し、ロックナットで締着固定される。プロペラシャフト36が挿通配置されるギアケース25(ケーシング26)の後部開口側には、ベアリングハウジング49を収容するための収容部59を有し、ベアリングハウジング49はこの収容部59に後方から挿嵌される。収容部59に挿嵌されたベアリングハウジング49は、ギアケース25の後端部に螺着するストッパ60によって固定される。なお、ベアリングハウジング49とストッパ60の間には、O(オー)リング61が装着される。
ここで、図9はストッパ60の構成例を示している。ストッパ60は概してリング状を呈し、その外周部にはギアケース25の後部開口部に形成したネジ部25a(雌ネジ)と螺合するネジ部60a(雄ネジ)が形成されている。ストッパ60が図8のようにギアケース25の後部開口部に螺着した際には、両者の後端は実質的に相互に面一化するように整合配置される。
また、図10は、プロペラボス57の特に前端部57aまわり(図8、M部)の構成例を示している。プロペラボス57は図10(a)のように、前端部57aにてその径が最大となるように形成され、ここでその外径D1とする。また、前端部57aの前側には段部57bを介して、先端部57cが付設形成される。先端部57cの外径は前端部57aよりも小径であり、ストッパ60の内周部に入り込むように配置される。一方、ギアケース25の弾丸状の基端側、即ちギアケース25の後端部に形成された後部開口部には上記のようにストッパ60が螺着するが、この基端側の外径D2よりもプロペラボス57の前端部57aの外径D1の方が大きく設定される。なお、図10(a)に示されるように前端部57aに隣接する段部57bから先端部57cにかけての部位と、ギアケース25の弾丸状の基端側及びこれに螺着するストッパ60との間には適度な間隙もしくはクリアランスSが形成される。
ここで、図示を省略するが、プロペラボス57は内側ボスと外側ボスとにより分割構成される場合がある。それら内側ボス及び外側ボスが相互に一体的に結合して、プロペラボスとして機能するが、そのようなプロペラボスにおいては外側ボスの前端部の外径が、実質的に上記と同様にギアケース25の後端部の外径D2よりも大きく設定される。
更に、プロペラボス57の前端部57aの端面を形成する段部57bは、プロペラボス57の半径方向、即ちプロペラ回転軸線に直交する方向に対してギアケース25側に傾斜して形成される。この場合、図10(b)に示されるように段部57bのギアケース25側への傾斜角θは好適には、0<θとする。なお、θ=0とするも可能であり、その場合にも一定の効果は得られる。また、段部57b自体は基本的には平坦なフラット面で形成されるが、図10(b)において二点鎖線により示したように前方に向って凹状に形成することも可能である。
上記構成においてエンジン14を始動すると、前述のように排気ガスはベアリングハウジング49の空隙を含んで構成される排気通路56を経て、プロペラボス57内を通って後方へ排出される。この場合、プロペラ24が回転することで図11に示すようにその背面側の領域Aは、基本的には負圧(−(マイナス))になる。一方、プロペラボス57の特に前端部57aまわりにおいて、その外径D1は典型的にはギアケース25の後端部の外径D2よりも大きい、即ち段部57bの部位がギアケース25の後端部から更に半径方向外方へ張り出している。この張出し部分に当たる水流を受けることで動圧が発生し、図11に示すように段部57bの前側の領域Bに正圧(+(プラス))が誘導され、これにより領域Bに形成されているクリアランスSから排気ガスGが漏れ出すのを確実に防止することができる。従って、回転するプロペラ24が、漏れ出した排気ガスを巻き込むことがないので、プロペラ24の高い推進効率を確保、維持することができる。
なお、この種の船外機において一般には、ギアケースの後端部よりもプロペラボスの前端部が小径になっている場合が多く(例えば引用文献1のもの)、このような場合それらの間のクリアランスから排気ガスが漏れ出し易い。本実施形態において、上記説明では外径D1が外径D2よりも大きい例を説明したが、少なくともD1=D2とすることで、ギアケースの後端部よりもプロペラボスの前端部が小径になっている場合に比べて、一定の排気ガスGの漏出し防止効果が得られる。
更に上記の場合、プロペラボス57の前端部57aの端面を形成する段部57bがギアケース25側に傾斜しているため、単に動圧を発生させるだけでなく前端部57aにて有効且つ的確に水流を受け止める。即ち、このように前端部57aで水流を確実に捕まえることにより、誘導された正圧が多少変動しても、常に排気ガスGの漏出し防止効果を確保維持することができる。上述の領域Bに対する正圧誘導作用と相俟って、船外機10の走行時常に、図11のような圧力分布を保持し、プロペラ24の推進性能を大幅に向上することができる。
プロペラボス57の前端部57aの端面は好適には上記のようにギアケース25側に傾斜させることで、排気ガスの漏出し防止効果に有効に作用する。この場合、少なくとも該端面の傾斜角θ=0とすることで、前端部57aの半径方向外方への張出し部分により水流を受けて、これにより動圧発生作用を得ることができる。また、段部57bを前述のように前方に向って凹状にすることで(図10(b)、二点鎖線)、前端部57aで水流を捕まえる作用を更に助長することができる。
なお、プロペラ24の回転時、プロペラ24に対する負荷荷重の変動等の影響で、プロペラ24、従ってプロペラシャフト36に軸振れが生じることがある。このような軸振れが生じた場合でも、ギアケース25側とプロペラボス57側の間にクリアランスSを有しているため、かかる軸振れに有効に対応することができる。そうした上で、上述したようにプロペラ24の高い推進効率を確保、維持することができる。
ここで、本発明の変形例を説明する。この例では図12に示すようにプロペラボス57の前端部57aと実質的に同等な寸法・形状としたリング状部材57Aを別体に有し、このリング状部材57Aをプロペラボス57における前端部57aの対応部位に嵌合固定するというものである。より具体的には図12(a)に示されるようにプロペラボス57(ここではプロペラボス本体とする)の前端部57aに対応する外周部に嵌合部57dを形成すると共に、リング状部材57Aには嵌合孔57eを形成する。嵌合部57dの前側には、先端部57cに相当する先端部57Cが付設形成される。
プロペラボス57の嵌合部57dとリング状部材57Aの嵌合孔57eとを相互に嵌合させることで、図12(b)のようにプロペラボス57において前述の実施形態のものと実質的に同等に外径D1及び傾斜角θを有する前端部57aが形成される。特にこの例では前端部57aの後側部位を例えば切削加工により形成する場合等に比べ、材料あるいは工数等を大幅に低減することが可能になる。
以上、本発明を種々の実施形態と共に説明したが、本発明はこれらの実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲内で変更等が可能である。
例えば、前端部57aの外径D1やギアケース25の後端部の外径D2、あるいは前端部57aの端面の傾斜角θ等の具体的数値は必要に応じて適宜選択可能である。
例えば、前端部57aの外径D1やギアケース25の後端部の外径D2、あるいは前端部57aの端面の傾斜角θ等の具体的数値は必要に応じて適宜選択可能である。
10 船外機、11 エンジンユニット、12 ミッドユニット、13 ロアユニット、14 エンジン、20 クランプブラケット、22 ドライブシャフト、23 シフトロッド、24 プロペラ、25 ギアケース、26 ケーシング、29 脚部、40 冷却水ポンプ、46,47,48 ベアリング、49 ベアリングハウジング、50 フォワードギア、51 リバースギア、54 ドライブギア、55 ドッグクラッチ、56 排気通路、57 プロペラボス、57a 前端部、57b 段部、57c 先端部、58 ブッシュ、59 収容部、60 ストッパ、61 Oリング。
Claims (4)
- エンジンからの排気ガスがロアユニットを経て、プロペラシャフトに結合するプロペラボス内を通って水中に排出されるようにした船外機の排気構造であって、
前記プロペラボスの前端部の外径が、前記ロアユニットにおけるギアケースの後端部の外径以上に設定されたことを特徴とする船外機の排気構造。 - 前記プロペラボスの前端部の端面が、プロペラ回転軸線の直交方向から前記ギアケースの後端部側に傾斜して、又はその直交方向に沿って形成されることを特徴とする請求項1に記載の船外機の排気構造。
- 前記プロペラボスは内側ボスと外側ボスとにより構成され、前記外側ボスの前端部の外径が、前記ギアケースの後端部の外径よりも大きく設定されることを特徴とする請求項1又は2に記載の船外機の排気構造。
- 前記プロペラボスの前端部はプロペラボス本体とは別体に構成され、このプロペラボス本体の所定部位に嵌合固定されてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の船外機の排気構造。
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