JP2012140081A - 船外機のシフト装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】操作性や使い勝手に優れ、実質的にコスト低減を実現可能な船外機のシフト装置を提供する。
【解決手段】ドライブシャフト22と推進プロペラ24を連結するギア装置の動力伝達経路を、ドッグクラッチ55を介して切換え可能である。ドッグクラッチ55をスライド駆動するシフトスライダ59を付勢するためのシフトヨークが、シフトスライダ59のスライド方向に沿った軸線両側のいずれかに選択的に配置可能である。シフトスライダ59はその軸線を挟んで両側に、それぞれシフトヨークが係合可能な係合部を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、ドライブシャフトと推進プロペラがギア装置を介して連結される船外機において、ギア装置の動力伝達経路がドッグクラッチを介して切換え可能なシフト装置に関する。
大型のモータボート等ではより大きな推進力を得るために、複数の船外機を搭載することがある。船外機は推進プロペラを回転させて推進力を得るので、船外機を搭載した船体には推進プロペラの回転反力が作用して船体の横滑りが起こることがある。船外機を複数搭載した場合、かかる横滑り現象を抑制するために船外機相互間で推進プロペラの回転方向を反対方向にすることが一般に行われている。
ここで、推進プロペラの回転方向に関して、レギュラーローテーション(以下、R/Rという)は前進時に推進プロペラを進行方向から見て右回転し、カウンターローテーション(以下、C/Rという)はR/Rとは反対向きの左回転するように設定される。R/R用の船外機とC/R用の船外機とでは一般に、プロペラの回転方向を切り換える歯車装置が異なる。これは、前進用歯車と後進用歯車とでは使用時間(耐久性)や伝達トルクの大きさ(強度)等の点で要求性能が相違するので、製品コストを削減するために異なる諸元の歯車を使用するからである。ところが、このような構造ではR/R用船外機とC/R用船外機とで専用の推進ユニット(ギアケース)を用意する必要がある。そのため部品の管理が煩雑になると共に販売店では常に2種類の推進ユニットを在庫しておく必要性から、そのままでは管理費用が嵩み販売コスト高騰の原因になる。
このような問題を解決するために例えば特許文献1に開示される推力駆動装置では、前進用と後進用の歯車及び軸受構造を同一にすることでR/R用及びC/R用を共通使用できるようにしている。
特開昭60−241552号公報
ところで、上述のような複数の船外機を搭載した船舶では、前後進の切換やアクセル開閉等の船外機の操作は通常、それぞれの船外機と機械的に連結して独立に操作可能とするリモートコントロールレバー装置を使って行なわれる。しかしながら、特許文献1に記載の前後進切換装置のような構造では、R/R用船外機とC/R用船外機とでリモートコントロールレバーの操作方向が全く逆になり、操縦が煩雑にならざるを得ない。
本発明はかかる実情に鑑み、操作性や使い勝手に優れ、実質的にコスト低減を実現可能な船外機のシフト装置を提供することを目的とする。
本発明の船外機のシフト装置は、ドライブシャフトと推進プロペラを連結するギア装置の動力伝達経路を、ドッグクラッチを介して切換え可能な船外機のシフト装置であって、前記ドッグクラッチをスライド駆動するシフトスライダを付勢するためのシフトヨークが、前記シフトスライダのスライド方向に沿った軸線両側のいずれかに選択的に配置可能としたことを特徴とする。
また、本発明の船外機のシフト装置において、前記シフトスライダはその軸線を挟んで両側に、それぞれ前記シフトヨークが係合可能な係合部を有することを特徴とする。
また、本発明の船外機のシフト装置において、前記シフトヨークは、上下方向に抜き差し可能に形成されたシフトロッドに取付支持されることを特徴とする。
また、本発明の船外機のシフト装置において、前記シフトロッドは、ロアユニットよりも上方に配設される上部シフトロッドと、前記ロアユニット内部に配設される下部シフトロッドとに分離可能に構成されたことを特徴とする。
本発明によれば、船外機推進機のシフト操作を行う場合、R/R仕様及びC/R仕様の区別なく全く同一操作でこれを行うことができ、極めて円滑且つ適正な操作操縦を保証することが可能となる。また、船外機ロアユニットまわりの部品あるいは部材につき、R/R用船外機とC/R用船外機とで専用の部品を格段に少なくし、部品の製造、管理の容易化とコスト低減を図ることができる。
本発明に係る船外機の全体概略構成例を示す左側面図である。 本発明に係る船外機のエンジンユニットまわりの前方斜視図である。 本発明に係る船外機ロアユニットの内部構成例を示す断面図である。 本発明に係る船外機ロアユニットの分解斜視図である。 本発明に係る船外機ロアユニットのギアケースの主要構成を示す分解斜視図である。 本発明に係る船外機ロアユニットのギアケースの主要構成を示す分解斜視図である。 本発明に係る船外機シフト装置におけるスライドガイドに装着されたシフトスライダまわりを示す斜視図である。 本発明に係る船外機シフト装置におけるシフトスライダとシフトヨークの関係を示す分解斜視図である。 本発明に係る船外機シフト装置におけるスライドガイドに装着されたシフトスライダまわりを示す平面図及び側面図である。 本発明に係る船外機シフト装置のR/R仕様及びC/R仕様のそれぞれ作用を示す図である。
以下、図面に基づき、本発明における船外機のシフト装置の好適な実施の形態を説明する。
図1は、本発明に係る船外機10の概略構成例を示す左側面図である。この場合、船外機10は図示のように、その前部側にて船体の後尾板Pに固定されている。なお、以下の説明中で各図において必要に応じて、船外機10の前方を矢印Frにより、後方を矢印Rrにより示し、また船外機10の側方右側を矢印Rにより、側方左側を矢印Lによりそれぞれ示す。
船外機10の全体構成において、上部から下部へエンジンユニット11、ミッドユニット12及びロアユニット13が順に配置構成される。エンジンユニット11においてエンジン14はエンジンベースを介して、そのクランクシャフト15が鉛直方向を向くように縦置きに搭載支持される。なお、エンジン14としては、例えばV型多気筒エンジンを採用可能である。ミッドユニット12は、アッパマウント16及びロアマウント17を介して、スイベルブラケット18に設定された支軸19のまわりに一体に回動可能となるように支持される。スイベルブラケット18の左右両側にはクランプブラケット20が設けられ、このクランプブラケット20を介して船体の後尾板Pに固定される。スイベルブラケット20は、左右方向に設定されたチルト軸21のまわりに上下方向に回動可能に支持される。
ミッドユニット12において、クランクシャフト15の下端部に連結するドライブシャフト22が上下方向に貫通配置され、このドライブシャフト22の駆動力が、ロアユニット13のギアケース内の後述するプロペラシャフトに伝達されるようになっている。ドライブシャフト22の前側には、前後進の切換等を行うためのシフトロッド23が上下方向に平行配置される。シフトロッド23は後述するように、上部シフトロッド30と下部シフトロッド31を含む。なお、ミッドユニット12は、ドライブシャフト22を収容するドライブシャフトハウジングを有している。また、ミッドユニット12にはエンジンユニット11を潤滑するためのオイルを貯留するオイルパンが配設される。
ロアユニット13において、ドライブシャフト22の駆動力によりプロペラ24を回転駆動する複数のギア等を含むギアケース25を有する。ミッドユニット12からそれぞれ下方へ延出したドライブシャフト22はそれ自体に取り付けたギアが、ギアケース25内のギアと噛合することで最終的にプロペラ24を回転させるが、シフトロッド23の作用でギアケース25内のギア装置の動力伝達経路を切り換える、即ちシフトするようになっているが、これらについては後述する。
図3〜図6は、ロアユニット13の具体的な構成例を示している。図3はロアユニット13のプロペラ軸方向に沿った縦断面図、図4はロアユニット13のケーシングまわりの斜視図、図5及び図6はギアケース25内の主要構成をそれぞれ示す。なお、図5及び図6において、※印にて相互に接続されるものとする。先ず、図4のように一体形成されたケーシング26においてミッドユニット12との合せ面付近にて上下に配置されたアンチスプラッシュプレート27及びアンチキャビテーションプレート28を有し、これらの下方へ延出した脚部29の下部には、前後方向に弾丸状を呈するように配置されたギアケース25を有する。
ケーシング26におけるギアケース25の弾丸状の尖端部側にシフトロッド23が上下に挿通支持される。ここで、本実施形態では図2に示すようにシフトロッド23は、エンジンユニット11からミッドユニット12までの領域に延設される上部シフトロッド30と、図3のようにロアユニット13内に配置される下部シフトロッド31とで実質的に2分割構成される。なお、上部シフトロッド30は、アクチュエータ32の駆動力によりシフトリンク機構33を介して回転駆動され、その回転が更に一対の連結ギア34を介して下部シフトロッド31に伝達される。アクチュエータ32は、リモートコントロール装置を用いて作動制御されるようになっている。上部シフトロッド30及び下部シフトロッド31相互の連結部は、ケーシング26の上面に固定されるシフトロッドハウジング35によって保持されるようになっている。図3に示されるようにシフトロッド23、即ち下部シフトロッド31は、プロペラシャフト36の軸線と交差する位置まで垂設される。
また、図3に示されるようにケーシング26における脚部29の前後方向略中央部付近には、ドライブシャフト22が挿通支持される。この場合、ドライブシャフト22は、脚部29の上部付近にて例えば背合せ型テーパローラベアリング37を介して、ケーシング26内で回転自在に支持され、その下端部がギアケース25内に到達するように垂設される。ドライブシャフト22におけるテーパローラベアリング37の下方部位には、螺旋状もしくはスパイラル状の凹溝38が刻設されており、この凹溝38の周囲にはドライブシャフト22の外周面との間に微少隙間をあけてカラー39が嵌着する。
ドライブシャフト22が回転することでスパイラル状の凹溝38は、オイル送給もしくはオイルポンプ機能を有し、ケーシング26内の潤滑を要する主要部位、部材に潤滑オイルを供給すべくオイル循環経路が形成される。なお、エンジンユニット11に対する潤滑用オイルポンプは、この凹溝38によるものとは別個に配置構成される。
ケーシング26の上面においてドライブシャフト22に軸着するかたちで、冷却水ポンプ40が取り付けられる。この冷却水ポンプ40は、船外機10外部の水中から水を取り込んで、エンジンユニット11側に冷却水を供給する。この場合、図4のようにケーシング26の下部前側付近に水取入口41が設けられ、詳細な図示は省略するが、ケーシング26内部において冷却水ポンプ40及び水取入口41間が冷却水路によって接続される。なお、水取入口41には異物等に対するフィルタ機能を有するカバー42が被着する。水取入口41は図3に示されるように、前後方向でドライブシャフト22と下部シフトロッド31との間に配置される。
冷却水ポンプ40において図3及び図4に示すように、ドライブシャフト22にインペラ43が固定され、インペラ43はポンプケース44内に収容される。ドライブシャフト22が回転することで冷却水ポンプ40から加圧した冷却水が吐出され、その冷却水は冷却水パイプ45を介して送給され、最終的にエンジンユニット11側に供給される。
ギアケース25において、図3のようにプロペラシャフト36が前後方向に沿って配置され、複数のベアリング46,47,48を介して回転自在に支持される。なお、これらのうちベアリング47,48はベアリングハウジング49内に保持される。ドライブシャフト22の下端部下方にて、プロペラシャフト21と同心且つ遊嵌状態で前後一対のフォワード(前進)ギア50及びリバース(後進)ギア51が、それぞれベアリング52,53を介して回転自在に支持される。これらフォワードギア50及びリバースギア51は、ドライブシャフト22の下端部に固定されたドライブギア54と常時噛合している。この例ではフォワードギア50は前方Fr側に、リバースギア51は後方Rr側にそれぞれ配置され、これらの間にドッグクラッチ55が配設される。
ここで本例では先ず、当該船外機10がR/R用であるとして説明する。従って、ドッグクラッチ55を介してフォワードギア50からプロペラシャフト36への動力伝達経路が形成されることで、プロペラ24が右回転し、船外機10は前進する。また、リバースギア51からプロペラシャフト36への動力伝達経路が形成されることで、プロペラ24が左回転し、船外機10は後進する。
一方、C/R用である場合、フォワードギア50及びリバースギア51の機能はR/R用の場合とは反対になる。即ち、ドッグクラッチ55を介してリバースギア51からプロペラシャフト36への動力伝達経路が形成されることで、プロペラ24が左回転し、船外機10は前進する。また、フォワードギア50からプロペラシャフト36への動力伝達経路が形成されることで、プロペラ24が右回転し、船外機10は後進する。このようにフォワードギア50及びリバースギア51のそれぞれ構成自体は、実質的に同一のものであり、R/R用あるいはC/R用であるかに対応して、機能上これらはフォワードギア又はリバースギアとして機能する。
ドッグクラッチ55は概略中空円筒状を呈し、プロペラシャフト36に対してその軸方向に沿って所定ストロークスライド可能に嵌合する。ドッグクラッチ55の軸方向両端面部には、フォワードギア50及びリバースギア51のそれぞれ内周部に設けた係合部50a,51aと係合可能な係合部55a,55bを有する。ドッグクラッチ55は、図3に示されるニュートラル状態位置から前後いずれかにスライドすることで、フォワードギア50又はリバースギア51に係合する。
また、プロペラシャフト36及びこれに嵌合するドッグクラッチ55の双方をそれらの直径方向に貫通する係止ピン56により、両者は回転方向には相互に固定される。なお、係止ピン56が貫通するプロペラシャフト36の貫通孔57は、その軸方向に長孔になっている。従って、ドッグクラッチ55はプロペラシャフト36に対して、図3に示されるニュートラル状態位置から前後いずれかにスライドすることで、フォワードギア50又はリバースギア51に係合する。
プロペラシャフト36には図3に示されるように、コネクタロッド58が内挿され、このコネクタロッド58の一端側(後方Rr側)に係止ピン56が直交方向に結合する。コネクタロッド58の他端側(前方Fr側)には、スライドガイド60内でスライド可能に装着されたシフトスライダ59が連結される。このシフトスライダ59は、下部シフトロッド31の下端部に取り付けたシフトヨーク61と係合し、後述するように下部シフトロッド31の回転でシフトスライダ59、従ってドッグクラッチ55をスライドさせる。そして、ドッグクラッチ55がフォワードギア50又はリバースギア51に選択的に係合することで、ドライブシャフト22の駆動力をプロペラシャフト36に伝達させるようになっている。
ここで図7は、スライドガイド60に装着されたシフトスライダ59まわりを示している。また、図8はシフトスライダ59とシフトヨーク61の関係を示し、図9にはこれらの部材の平面図及び側面図を示す。これらの図を参照して、シフトスライダ59は概略円柱状を呈し、下部シフトロッド31の下端部が挿入し得るように円柱の側周面には、挿入孔59aがその円柱軸方向と直交方向に貫通形成される。また、挿入孔59aと繋がるようにその左右両側に、シフトヨーク61を収容可能に形成された係合部59bを有する。更に、シフトスライダ59の実装時には後側となる円柱軸方向の一端側には、コネクタロッド58の他端側(前方Fr側)との連結部59cを有する。
シフトヨーク61は図8に示されるように、下部シフトロッド31の下端部に固定されたアダプタ62に支持される。下部シフトロッド31の下端部をシフトスライダ59の挿入孔59aに挿入することで、シフトヨーク61が左右いずれかの係合部59bに収容される。シフトヨーク61の係合部59bと接触する外周面は円弧状もしくは湾曲状に形成され、両者は滑らかに接触する。図示例では左側の係合部59bにシフトヨーク61が係合するが、下部シフトロッド31を180°右旋させることで、右側の係合部59bに係合させることができる。
スライドガイド60はその本体の基本形状が中空円筒状を呈し、図3のようにギアケース25の弾丸状の尖端部に配置され、シフトスライダ59をスライド可能に収容するガイド孔60aを有する。スライドガイド60の一端側(後方Rr側)にはフランジ部60bを有し、このフランジ部60bでケーシング26の内壁に突き当てするかたちで位置決め固定されるようになっている。また、スライドガイド60の外周面とフランジ部60bとの間には、その軸方向に沿ってリブ60cが付設される。このリブ60cはスライドガイド60の左右両側において平面視で山型状に形成され、スライドガイド60全体として相当程度の剛性強度を確保している。右側又は左側に配置されるシフトヨーク61の対応部位には図9等に示されるように、スライドガイド60のスライド方向に沿って切欠き60dが形成され、シフトヨーク61との相互干渉が生じないようにしている。
エンジンユニット11においてエンジン14が始動すると、そのクランクシャフト15の下端部に連結するドライブシャフト22が回転開始する。シフト機構を適宜操作することでドライブシャフト22の駆動力をロアユニット13のプロペラシャフト36に伝達させることができる。ここでは先ず、当該船外機10がR/R用であり、またシフトヨーク61は図10(a)等にも示すようにシフトスライダ59の左側の係合部59bに係合するものとする。また、このときギアニュートラル状態となっており、ドッグクラッチ55はフォワードギア50及びリバースギア51のいずれにも係合しない。このニュートラル状態ではドライブシャフト22の駆動力はプロペラシャフト36に伝達されない。
次に、リモートコントロール装置を用いてアクチュエータ32を作動制御し、シフトロッド23を回転駆動し、これにより下部シフトロッド31を図10(a)の矢印で示すように右回転させる。シフトヨーク61も右回動することで、シフトスライダ59がシフトヨーク61に追従して矢印で示すように前方に移動する。このときドッグクラッチ55がプロペラシャフト36に対して、図3に示される位置から前方にスライドし、この場合にはフォワードギア50に係合する。これによりプロペラシャフト36、即ちプロペラ24が右回転し、船外機10は前進する。
一方、上記とは逆に下部シフトロッド31を図10(a)の状態から左回転させると、シフトヨーク61も左回動する結果、ドッグクラッチ55が後方にスライドする。この場合にはドッグクラッチ55がリバースギア51に係合してプロペラ24が左回転し、船外機10は後進する。
このようにアクチュエータ32を作動させて、シフトロッド23を介してシフトヨーク61を右又は左回動させるのに対応して、プロペラ24を正転又は逆転させることで、船外機10が前進又は後進する。
更に、船外機10がC/R仕様の場合について説明する。C/R仕様の場合には前述のようにプロペラ24が左回転することで船外機10が前進する。C/R用船外機10の場合、シフト機構まわりの構成部材は実質的にR/R用のものと同一である。C/R用船外機10にあってはその組立に際して、下部シフトロッド31を差し換えることで、シフトヨーク61は図10(b)に示すようにシフトスライダ59の右側の係合部59bに係合させる。このようにシフトヨーク61の係合もしくは配設位置を変更するだけで、C/R仕様に対応することができる。
この場合、図10(a)に示すようにシフトヨーク61がシフトスライダ59の右側の係合部59bに係合し、このときギアニュートラル状態となっている。そして、ドッグクラッチ55はフォワードギア50及びリバースギア51のいずれにも係合しない。このニュートラル状態ではドライブシャフト22の駆動力はプロペラシャフト36に伝達されない。
次に、R/R用の場合と同様な操作を行い、即ちリモートコントロール装置を用いてアクチュエータ32を作動制御し、シフトロッド23を回転駆動し、これにより下部シフトロッド31を図10(b)の矢印で示すように右回転させる。シフトヨーク61も右回動することで、シフトスライダ59がシフトヨーク61に追従して矢印で示すように後方に移動する。このときドッグクラッチ55がプロペラシャフト36に対して、図3に示される位置から後方にスライドし、この場合にはリバースギア51に係合する。これによりプロペラシャフト36、即ちプロペラ24が左回転し、船外機10は前進する。
なお、フォワードギア50及びリバースギア51は前述のように、R/R用とC/R用とではそれらの機能と称呼とは反対になる。
一方、上記とは逆に下部シフトロッド31を図10(b)の状態から左回転させると、シフトヨーク61も左回動する結果、ドッグクラッチ55が前方にスライドする。この場合にはドッグクラッチ55がフォワードギア50に係合してプロペラ24が右回転し、船外機10は後進する。
上述したようにモートコントロール装置を用いてアクチュエータ32を作動制御し、推進機のシフト操作を行う場合、R/R仕様及びC/R仕様の区別なく全く同一操作でこれを行うことができる。このためR/R用船外機とC/R用船外機とでリモートコントロールレバーの操作方向を逆にする必要もなく、極めて円滑且つ適正な操作操縦を保証することが可能となる。また、特にロアユニットまわりの部品あるいは部材につき、異なる諸元のものを使用する必要がない。つまりR/R用船外機とC/R用船外機とで専用の部品を格段に少なくし、部品の製造、管理が容易になると共にそれらのコストを大幅に低減することができる。
以上、本発明を種々の実施形態と共に説明したが、本発明はこれらの実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲内で変更等が可能である。
上記実施形態においてR/R用船外機においてシフトヨーク61がシフトスライダ59の左側の係合部59bに係合する例を説明したが、左右関係は上記実施形態の場合と反対であってもよい。
10 船外機、11 エンジンユニット、12 ミッドユニット、13 ロアユニット、14 エンジン、15 クランクシャフト、16 アッパマウント、17 ロアマウント、18 スイベルブラケット、19 支軸、20 クランプブラケット、21 チルト軸、22 ドライブシャフト、23 シフトロッド、24 プロペラ、25 ギアケース、26 ケーシング、27 アンチスプラッシュプレート、28 アンチキャビテーションプレート、29 脚部、30 上部シフトロッド、31 下部シフトロッド、32 アクチュエータ、33 シフトリンク機構、34 連結ギア、35 シフトロッドハウジング、36 プロペラシャフト、37 テーパローラベアリング、38 凹溝、39 カラー、40 冷却水ポンプ、41 水取入口、42 カバー、43 インペラ、44 ポンプケース、45 冷却水パイプ、46,47,48 ベアリング、49 ベアリングハウジング、50 フォワードギア、51 リバースギア、54 ドライブギア、55 ドッグクラッチ、56 係止ピン、57 貫通孔、58 コネクタロッド、59 シフトスライダ、60 スライドガイド、61 シフトヨーク。

Claims (4)

  1. ドライブシャフトと推進プロペラを連結するギア装置の動力伝達経路を、ドッグクラッチを介して切換え可能な船外機のシフト装置であって、
    前記ドッグクラッチをスライド駆動するシフトスライダを付勢するためのシフトヨークが、前記シフトスライダのスライド方向に沿った軸線両側のいずれかに選択的に配置可能としたことを特徴とする船外機のシフト装置。
  2. 前記シフトスライダはその軸線を挟んで両側に、それぞれ前記シフトヨークが係合可能な係合部を有することを特徴とする請求項1に記載の船外機のシフト装置。
  3. 前記シフトヨークは、上下方向に抜き差し可能に形成されたシフトロッドに取付支持されることを特徴とする請求項1又は2に記載の船外機のシフト装置。
  4. 前記シフトロッドは、ロアユニットよりも上方に配設される上部シフトロッドと、前記ロアユニット内部に配設される下部シフトロッドとに分離可能に構成されたことを特徴とする請求項3に記載の船外機のシフト装置。
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