JP2013141790A - 押出成形用インサータ - Google Patents

押出成形用インサータ Download PDF

Info

Publication number
JP2013141790A
JP2013141790A JP2012003068A JP2012003068A JP2013141790A JP 2013141790 A JP2013141790 A JP 2013141790A JP 2012003068 A JP2012003068 A JP 2012003068A JP 2012003068 A JP2012003068 A JP 2012003068A JP 2013141790 A JP2013141790 A JP 2013141790A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
portion forming
passage
rubber material
inserter
pair
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012003068A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Sakamoto
貴 坂本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP2012003068A priority Critical patent/JP2013141790A/ja
Publication of JP2013141790A publication Critical patent/JP2013141790A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】少なくとも三種類の異なる未加硫のゴム材料を一体的に押し出して、帯状サイドゴム素材を、所期したとおりの形状に押出成形することができる押出成形用インサータを提供する。
【解決手段】帯状サイドゴム素材の両側部を形成する一対の側部形成通路13,14と、前記両側部の間に位置する中間部を形成する中間部形成通路15と、前記両側部と中間部との間のそれぞれに介装されて、該中間部を幅方向の外側から挟み込む、該両側部および中間部に比して前記幅方向に狭幅部を形成する一対の狭幅部形成通路16,17とを有し、側部形成通路13,14と中間部形成通路15と一対の狭幅部形成通路16,17とが合流する口金出口への隣接空間に、該口金に対向する対向通路壁面を設けるとともに、前記対向通路壁面に狭幅部形成通路16,17および中間部形成通路15の相互間でのゴム材料の流動を阻止する一対の仕切壁20,21を配設してなるインサータ。
【選択図】図3

Description

この発明は、複数台の押出機のそれぞれの先端側部分を取り付けた押出ヘッド内に組み込まれて、各押出機から送給される複数種類の未加硫ゴム材料のそれぞれが流動する内部通路を具える押出成形用インサータに関するものであり、とくに、少なくとも三種類の異なるゴム材料を幅方向に配列して相互に一体化させてなる帯状サイドゴム素材を形成するに当り、各ゴム材料を、それらの流動方向の前方側に配設される口金の吐出口まで適正に案内して、帯状サイドゴム素材を、所期したとおりの形状に押出成形することのできる技術を提案するものである。
空気入りタイヤを製造する際に、たとえば成型ドラムの周囲に形成した円筒状成型体の外周側に巻き付けられて、生タイヤの成型に用いられるトレッドゴム素材やサイドゴム素材等の帯状成形部材を押出成形するための押出装置としては従来、特許文献1,2に記載されたものがある。
特許文献1,2に記載された押出装置は、複数種類の異なる未加硫ゴム材料のそれぞれの混練・送給等を行う複数台の押出機と、該押出機のそれぞれの先端側部分を取り付けた押出ヘッドと、その押出ヘッド内に組み込まれて、押出機から送給される複数種類の前記ゴム材料のそれぞれを流動させる内部通路を有するインサータと、押出ヘッド内で、インサータの、ゴム材料の流動方向の前方側に近接配置されて、ゴム材料に所要の横断面形状を付与する吐出口を有する口金とを具えてなるものであり、かかる押出装置によれば、複数種類のゴム材料を一体的に押出成形して、たとえば、帯状サイドゴム素材の一方側の側部にゴムチェーファ素材を挟み込み配置した帯状成形部材等を形成することができる。
ところで、タイヤに装飾的美観を付与するべく、図9に幅方向断面図で例示するように、タイヤ100のビード部101およびサイドウォール部102を含むタイヤサイド部103の外表面104に、タイヤの周方向に沿って環状に延びるカラーゴム層105を埋設配置したタイヤ100では、タイヤサイド部103の多くの部分を構成する黒ゴム層106,107に含まれる老化防止剤の、カラーゴム層105への移行を遮断するため、カラーゴム層105と黒ゴム層106,107との間に、それらに比して薄肉のバリアゴム層108,109を介装して、カラーゴム層105を、両バリアゴム層108,109の間に挟み込むことにより、カラーゴム層105の、黒ゴム層106,107との接触を防止することが考えられる。なお、図中110は、カラーゴム層105の外表面を覆って貼着したカバーゴムを示し、このカバーゴム110を、生タイヤの加硫成型後にバフ掛け加工、切削等することにより、図示のように、カラーゴム層105の一部だけを外表面に露出させて、タイヤ側面に装飾性の高いカラーラインを形成することができる。
ここで、上記のようなタイヤサイド部103を有するタイヤ100を製造するに当っては、生タイヤの成型に用いる帯状サイドゴム素材を、たとえば、図10に斜視図で示すような、幅方向外側部分を形成する両側部111,112と、両側部111,112の間に位置する中間部113と、両側部111,112のそれぞれと中間部113との間に介装した、それらに比して幅方向長さの短い狭幅部114,115とで構成することとし、このような帯状サイドゴム素材116は、先述したような押出装置を用いて押出成形することにより、帯状サイドゴム素材116の形成に要する工数を削減するとともに、製品タイヤ100における、黒ゴム層106,107、カラーゴム層105および、バリアゴム層108,109のそれぞれの相互間での、十分大きな固着強度を確保することができる。
なおここで、図10に示す帯状サイドゴム素材116の側部111,112、中間部113および、狭幅部114,115のそれぞれは、製品タイヤ100では、黒ゴム層106,107、カラーゴム層105および、バリアゴム層108,109のそれぞれに対応することになる。
特開2002−264196号公報 特開2009−202569号公報
しかるに、図10に例示する帯状サイドゴム素材116は、それの幅方向に、たとえば1〜5mm程度の極めて狭幅の狭幅部114,115が二層存在し、しかも、それらの狭幅部114,115の間に、たとえば10mm程度の幅の中間部113が挟み込まれて位置することから、これを押出成形する押出装置が具えるインサータでは、中間部113を形成するゴム材料を流動させる中間部形成通路を、口金の吐出口に到る手前で、各狭幅部114,115を形成するゴム材料を流動させるそれぞれの狭幅部形成通路に十分に近接させて挟み込み配置せざるを得ないので、押出成形される帯状サイドゴム素材116の、とくに、狭幅部114,115に挟み込まれる中間部113を、所期したとおりの横断面形状に形成することができなかった。
また、中間部形成通路が、口金の吐出口の近傍で、それぞれの狭幅部形成通路の間に挟まれることになるので、インサータの内部に、口金の吐出口から押し出された直後の中間部113の、圧力の急激な解放に起因する膨張を十分に防止するための長い中間部形成通路を設けるスペースを確保することが困難となり、それ故に、押出成形された帯状サイドゴム素材116の中間部113の外表面に、前記の膨張に起因して、意図しない凹凸形状が形成されるという問題もあった。
この発明は、従来技術が抱えるこのような問題を解決することを課題とするものであり、それの目的とするところは、少なくとも三種類の異なるゴム材料を一体的に押し出して、それらのゴム材料を一体化してなる帯状サイドゴム素材を形成するに当り、内部通路で、各押出機から送給されるゴム材料のそれぞれを適正に流動させて、帯状サイドゴム素材を、所期したとおりの形状に押出成形することができる押出成形用インサータを提供するにある。
この発明の押出成形用インサータは、複数台の押出機のそれぞれの先端側部分を取り付けた押出ヘッド内に組み込まれて、各押出機から送給される複数種類の未加硫ゴム材料のそれぞれを流動させるとともに、前記ゴム材料を、該ゴム材料の流動方向の前方側に配置される口金の吐出口まで案内する内部通路を具えてなり、少なくとも三種類の異なるゴム材料を幅方向に配列して相互に一体化してなる帯状サイドゴム素材の押出成形に供されるものであって、
前記内部通路が、前記帯状サイドゴム素材の両側部を形成するゴム材料のそれぞれを流動させる一対の側部形成通路と、帯状サイドゴム素材の前記両側部の間に位置する中間部を形成するゴム材料を流動させる中間部形成通路と、帯状サイドゴム素材の前記両側部と中間部との間のそれぞれに介装されて、該中間部を帯状サイドゴム素材の幅方向の外側から挟み込む、該両側部および中間部に比して前記幅方向に狭幅の一対の狭幅部を形成するゴム材料のそれぞれを流動させる一対の狭幅部形成通路とを有し、
前記内部通路の、一対の側部形成通路と中間部形成通路と一対の狭幅部形成通路とが合流する前記吐出口への隣接空間に、該口金に対向する対向通路壁面を設けるとともに、前記対向通路壁面に、該対向通路壁面からの突出姿勢で、それぞれの狭幅部形成通路および中間部形成通路の相互間でのゴム材料の流動を阻止する一対の仕切壁を配設してなるものである。
そして、この発明の押出成形用インサータでは、中間部形成通路を流動するゴム材料の流動方向に延びる前記一対の仕切壁のそれぞれの、該流動方向に直交する方向に沿う断面の形状を、前記口金側に凸の三角形とすることが好ましい。
また、この発明の押出成形用インサータでは、一対の側部形成通路のそれぞれを、前記内部通路の、前記吐出口への隣接空間で、該側部形成通路に隣り合う狭幅部形成通路のそれぞれに連通させることが好ましく、この場合においては、前記対向通路壁面の、側部形成通路と、該側部形成通路に隣り合う狭幅部形成通路との間の壁面領域を、前記口金から5mm以上離隔させて配置することがより好ましい。
なおこの発明の押出成形用インサータは、複数個のインサータ構成部材を組み合わせて構成されて、該複数個のインサータ構成部材を組み合わせた状態で、前記側部形成通路、中間部形成通路および狭幅部形成通路のそれぞれが区画形成されるものであることが好ましい。
この発明の押出成形用インサータによれば、少なくとも三種類の異なるゴム材料を一体的に押し出して、それらのゴム材料を一体化してなる帯状サイドゴム素材を形成するに当り、内部通路で、各押出機から送給されるゴム材料のそれぞれを適正に流動させて、帯状サイドゴム素材を、所期したとおりの形状に押出成形することができる。
ここで、中間部形成通路を流動するゴム材料の流動方向に延びる前記一対の仕切壁のそれぞれの、該流動方向に直交する方向に沿う断面の形状を、前記口金側に凸の三角形としたときは、中間部形成通路を流動するゴム材料の、それの両側の狭幅部形成通路を流動するゴム材料との、口金の吐出口内での接触を、口金側に凸の三角形の断面形状をなす仕切壁による案内の下で円滑に行わせることができるので、押出成形される帯状サイドゴム素材の中間部の横断面形状を、より確実に確保することができる。
しかもこのように、中間部形成通路を流動するゴム材料を口金の吐出口に案内する仕切壁の前記断面形状を、口金側に凸の三角形としたときは、押出成形された帯状サイドゴム素材の中間部と狭幅部のそれぞれとの境界面が、帯状サイドゴム素材の横断面で、該サイドゴム素材の厚み方向に対して傾斜した姿勢で、それらの中間部および狭幅部の相互が固着することになるので、前記境界面が厚み方向に平行なものに比して、大きな固着面積を確保できる結果として、その帯状サイドゴム素材を用いて製造したタイヤでは、負荷転動時の、前記境界面に対応するサイド部領域への応力集中が抑制されて、タイヤの耐久性能を向上させることができる。
またここで、一対の側部形成通路のそれぞれを、前記内部通路の、前記口金の吐出口への隣接空間で、該側部形成通路に隣り合う狭幅部形成通路のそれぞれに連通させたときは、前記隣接空間で、狭幅部形成通路を流動するゴム材料が、隣接する側部形成通路側に流入することになるので、帯状サイドゴム素材の両側部と狭幅部との境界面もまた、前記厚み方向に対して傾斜させることができ、それにより、製品タイヤでの、該境界面に対応するサイド部領域への応力集中を小さく抑えることができる。
この場合において、前記対向通路壁面の、側部形成通路と、該側部形成通路に隣り合う狭幅部形成通路との間の壁面領域を、前記口金から5mm以上離隔させて配置したときは、押出成形した帯状サイドゴム素材に、両側部と狭幅部との境界面の、厚み方向に対する十分大きな傾斜姿勢を実現することができる。
これを言い換えれば、前記壁面領域の、口金からの離隔距離を5mm以下とした場合は、粘性流体である未加硫ゴム材料が、その壁面領域と口金との間の狭い隙間を滑らかに流動することができず、それ故に、帯状サイドゴム素材の両側部と狭幅部との境界面を、十分に大きく傾斜させることができない。
ところで、上述したような押出成形用インサータを、複数個のインサータ構成部材を組み合わせて構成し、該複数個のインサータ構成部材を組み合わせた状態で、前記側部形成通路、中間部形成通路および狭幅部形成通路のそれぞれが区画形成されるものとしたときは、インサータの内部に、とくに、延在途中で屈曲ないし迂曲等する中間部形成通路の形成が容易となって、通路長さの長い中間部形成通路を設けることができる他、押出成形後の、各通路に詰まったゴム片の除去を、前記複数個のインサータ構成部材を分解した状態で容易に行うことができる。
この発明の一の実施形態の押出成形用インサータを具える押出装置を示す概略断面図である。 図1のインサータを構成する各インサータ構成部材を示す斜視図である。 図1のインサータの正面図および背面図である。 図3(a)のIV―IV線に沿う断面図である。 図3(a)のインサータを、口金を配置した状態で示す正面図である。 図3(a)のインサータの要部を拡大して示す正面図である。 図3のインサータに設けた対向通路壁面の変形例を示す、図4と同様の図である。 図3(a)のA―A線に沿う断面図、B―B線に沿う断面図および、C―C線に沿う断面図である。 提案技術のタイヤを示す幅方向断面図である。 図9のタイヤの製造に用いることができる帯状サイドゴム素材を示す斜視図である。
以下に図面を参照しつつ、この発明の実施の形態について説明する。
この発明の一の実施形態のインサータ(押出成形用インサータ)は、図1に概略図で示す押出装置の、複数台、ここでは三台の押出機30,31,32のそれぞれの先端側部分を取り付けた押出ヘッド33内に組み込まれて使用に供されるものであって、それぞれの押出機30,31,32から送給される複数種類の未加硫ゴム材料を流動させるとともに、該ゴム材料を、押出ヘッド33内でゴム材料の流動方向の前方側に配置される、たとえば、平面輪郭形状が略長方形のプレート状をなす口金34の吐出口まで案内する、後述する内部通路を具えてなる。
ここで、各押出機30〜32は、たとえば、図示しないホッパーから供給された未加硫ゴム材料を、内部に設けた、これもまた図示しないスクリューの回転駆動の下で混練するとともに、先端側部分を取り付けた押出ヘッド30に向けて送給するべく機能するものである。
そしてここでは、三台の押出機30〜32が、相互に種類の異なるゴム材料の混練・送給等を行うものとし、各押出機30〜32により、三種類のゴム材料が押出ヘッド33に送給されることになる。なお、図1に示すところでは、三台の押出機を設けているが、押出機は、押出成形する帯状サイドゴム素材の構成に応じて、二台もしくは、四台以上設けることもできる。
またここで、押出ヘッド33内には、押出機30〜32のそれぞれから送給されるゴム材料が流動する内部通路を具えたインサータ1、および、前記インサータ1の、ゴム材料の流動方向の前方側(図では右側)に隣接して位置して、インサータ1の内部通路を経て送給されるゴム材料に所要の横断面形状を付与しつつ、複数種類の該ゴム材料を一体的に吐出する吐出口を有する口金34のそれぞれを配置するとともに、それらのインサータ1および口金34を、流動するゴム材料が及ぼす力に対抗して押出ヘッド33内に固定するための、図の上下一対の各ダイホルダ35,36を設けることができる。
ここにおいて、この実施形態では、インサータ1を、図2(a)〜(c)に斜視図で示すように、相互に組み合わせた状態で内部通路を画成する複数個、ここでは三個の、たとえば金属製のインサータ構成部材2〜4で構成している。
ここで、三個のインサータ構成部材2〜4のうち、押出ヘッド33内への配置姿勢で上側に位置することになる上側構成部材2には、内部に、図2(a)に示すように、ゴム材料の流動方向の後方側(図では紙面の裏側)を向く背面および、同方向の前方側(図では紙面の表側)を向く正面のそれぞれに開口する、図に破線で示す貫通孔5を設け、図示の上側構成部材2では、図の上方側から下方側に向けて延びるこの貫通孔5の、たとえば長方形状をなす横断面の面積を、ゴム材料の流動方向の前方側に向けて次第に小さくして、該貫通孔5の、正面への開口幅を、たとえば10mm程度とすることができる。
なお、この上側構成部材2の上面側には、押出ヘッド30内に取り付けた状態で、上側のダイホルダ35に嵌合する段差部6を形成することができる。
またここで、押出ヘッド33内への配置姿勢で中央に位置することになる中央構成部材3には、図2(b)に示すように、上面に開口して、ゴム材料の流動方向の前方側の正面に向けて幅が漸減する二本のスリット7,8を設けるとともに、底面に、該底面から窪ませた、たとえば略直方体状の凹部9,10を設け、これらのスリット7,8および凹部9,10はいずれも、背面および正面に開口させている。なお、スリット7,8のそれぞれの、正面への開口幅は、たとえば1〜5mmとすることができる。
そしてまた、図2(c)に示す、押出ヘッド33内への配置姿勢で下側に位置することになる下側構成部材4には、押出ヘッド33内に取り付けた際に、下側のダイホルダ36に嵌合する一対の脚部11,12を、相互に幅方向に間隔をおいて形成することができる。
このような上側構成部材2、中央構成部材3および下側構成部材4で構成されるインサータ1では、それらの各構成部材2〜4を組み合わせた姿勢で、図10に示すような帯状サイドゴム素材116を押出成形するための内部通路、より詳細には、図3(a)に正面図で、また図3(b)に背面図で示すように、帯状サイドゴム素材116の両側部111,112を形成するゴム材料のそれぞれを流動させる一対の側部形成通路14,13と、それらの両側部111,112の間に位置する中間部113を形成するゴム材料を流動させる中間部形成通路15と、各側部111,112および中間部113の間に介装される狭幅部114,115を形成するそれぞれのゴム材料を流動させる一対の狭幅部形成通路17,16とが区画形成されることになる。
なおここでは、各構成部材2〜4の組合せ姿勢で、それぞれの側部形成通路13,14を、中央構成部材3の底面に設けた凹部9,10のそれぞれと、下側構成部材4の上面とで区画し、また、各狭幅部形成通路16,17を、中央構成部材3の上面に設けたスリット7,8のそれぞれと、上側構成部材2の底面とで区画している。
図示は省略するが、インサータは、二個もしくは、四個以上の構成部材を組み合わせてなるものとすることができる他、単一の構成部材に、上述したような、一対の側部形成通路、中間部形成通路および、一対の狭幅部形成通路を形成したものとすることもできる。
上記のようにして区画形成される内部通路では、押出ヘッド33内で、図4に仮想線で示す位置に配置される口金34の吐出口に隣接する隣接空間18に、口金34に対向する対向通路壁面19を設け、この対向通路壁面19を、たとえば、口金34の表面から所要の距離で離隔させて配置し、そして、一対の側部形成通路13,14、中間部形成通路15および、一対の狭幅部形成通路16,17のそれぞれは、口金34の、前記隣接空間18に隣接する吐出口で合流することになる。
なおここでは、押出ヘッド33内で、図5に示すように、インサータ1の正面に隣接させて配置される口金34が、下側構成部材4側(図では下側)の側縁の一部を切り欠いて形成されて、インサータ1から送給されるゴム材料に、所要の横断面形状を付与する吐出口34aを有する。
ここにおいて、この発明では、押出成形される帯状サイドゴム素材116の、とくに、狭幅部114,115の間に挟み込まれる中間部113を、所期したとおりの横断面形状に形成するため、内部通路の、口金34の吐出口34aへの前記隣接空間18に設けた対向通路壁面19に、図6に拡大正面図で示すように、それぞれの狭幅部形成通路16,17および中間部形成通路15の相互間でのゴム材料の流動を阻止する一対の仕切壁20,21を、対向通路壁面19から突出させて設ける。
これらの仕切壁20,21は、図4に示すように、インサータ1を、押出ヘッド33内に口金34とともに配置した際に、口金34に接触する程度の突出高さとすることができる。
このことによれば、帯状サイドゴム素材116の中間部113を形成するゴム材料を流動させる中間部形成通路15が、隣接空間18で、対向通路壁面19と一対の仕切壁20,21と口金34とで区画されて、図6の上下方向に延びる、口金34の表面に平行な通路部分15aを有することになるので、口金34の吐出口34aに到る手前で、それぞれの狭幅部形成通路16,17に近接させて配置される中間部形成通路15の、長い通路長さを確保することができ、それにより、押出成形された直後の中間部113の膨張、ひいては、それによる中間部113の表面への、意図しない凹凸形状の形成を防止することができる。
またここでは、前記対向通路壁面19に一対の仕切壁20,21を設けて、中間部形成通路15を、口金34の吐出口34aに到達するまで、両側の狭幅部形成通路16,17から区画したことにより、狭幅部形成通路16,17を流動するそれぞれのゴム材料の、中間部形成通路15への回り込みが、吐出口34aに到るまで防止されることになるので、押出成形された帯状サイドゴム素材116の中間部113の形状を、常に適正なものとすることができる。
上述した仕切壁20,21は、中間部形成通路15を流動するゴム材料の流動方向に直交する方向、図6では左右方向に沿う断面の形状を、図4に例示するように、口金34側に凸の三角形状として、対向通路壁面19から突出する仕切壁20,21の、前記流動方向に直交する方向の厚みを、口金34側に向かうに従って漸減させることが好ましい。
これにより、中間部形成通路15を流動するゴム材料と、仕切壁20,21を隔ててそれの両側に位置する狭幅部形成通路16,17を流動するそれぞれのゴム材料とが、口金34の吐出口34aに向かうにつれて互いに接近し、中間部形成通路15のゴム材料を、吐出口34a内で、狭幅部形成通路16,17のそれぞれのゴム材料に滑らかに接触させることができるので、帯状サイドゴム素材116の中間部113を、所期したとおりの横断面形状に形成することができ、しかもこの場合は、中間部113と狭幅部114,115とのそれぞれの境界面が、帯状サイドゴム素材116の横断面視で、該素材116の厚み方向に対して傾斜することになるので、接触面積の増大に基き、製品タイヤで、該境界面に対応するサイド部領域への剥離の発生を有効に防止することができる。
なおここで、仕切壁20,21の、中間部形成通路15の前記通路部分15aの区画に寄与する、中間部形成通路15側の壁面は、図4に示すもののように、対向通路壁面19に対して垂直に設けて、仕切壁20,21の前記断面の形状を直角三角形とすることができる。
ところで、内部通路の、口金34の吐出口34aへの隣接空間18で、側部形成通路13,14と、それに隣接する狭幅部形成通路16,17との間には、上記のような仕切壁等を設けずに、前記隣接空間18で、側部形成通路13,14は、その側部形成通路に隣接する狭幅部形成通路16,17に連通させることが好ましい。
この場合においては、たとえば、対向通路壁面19の、側部形成通路13,14と、その側部形成通路に隣接する狭幅部形成通路16,17との間の壁面領域19a,19bを、図4に示すように、口金34の表面から離隔させて配置することができ、それにより、前記隣接空間18で、狭幅部形成通路16,17を流動するゴム材料が、それに隣り合う側部形成通路13,14に流入することになって、押出成形した帯状サイドゴム素材116の側部111,112と狭幅部114,115との境界面もまた、上述したような、中間部113と狭幅部114,115との境界面と同様に傾斜させることができる。
なお、口金34の表面、すなわち、口金34の、インサータ1側を向く面からの、前記壁面領域19a,19bの離隔距離Dは、そこでのゴム材料の流動を円滑に行わせるため、5mm以上とすることができる。
この一方で、図7に示す変形例のように、対向通路壁面22に、該対向通路壁面22から口金34に向けて突出して、側部形成通路13,14および狭幅部形成通路16,17の相互間でのゴム材料の流動を防止する突出壁部22a,22bを設けることも可能であり、この場合は、突出壁部22a,22bの横断面形状もまた、仕切壁20,21と同様に、口金34側に凸の三角形とすることが好ましい。
上記の如く構成したインサータ1においては、複数台の押出機30,31,32のうちの一台から押出ヘッド33に向けて送給される一種類のゴム材料は、図8(a)に矢印で示すように、中間部形成通路15の、流動方向の前方側に向けて横断面積、つまり、通路高さおよび通路幅が次第に小さくなる貫通孔5部分を経た後に、口金34の吐出口34aへの隣接空間に設けた通路部分15aで、一対の仕切壁20,21に案内されつつ、口金34の表面に沿って、図では下方に向けて流動し、口金34の吐出口34aから押し出されることになる。
ここではとくに、中間部形成通路15の前記通路部分15aを設けたことにより、ゴム材料が、その通路部分15aの壁面から受ける流動抵抗に基き、吐出口34aから押し出された中間部の、圧力の急激な解放による膨張を有効に防止することができる。
しかも、一対の仕切壁20,21の横断面形状を、口金34側に向けて厚みが漸減する三角形とした図示の実施形態では、押出成形される帯状サイドゴム素材の、中間部と狭幅部との境界面が傾斜した姿勢で、中間部と狭幅部とが固着することになる。
また、いずれかの押出機30,31,32から送給される他の種類のゴム材料は、図8(b)に示すように、中央構成部材3に設けたスリット7と、上側構成部材2の下面とで区画されて、流動方向の前方側に向けて漸減する流路高さおよび流路幅を有する狭幅部形成通路16を流動して、口金34の吐出口34aから押し出される。
そしてまた、さらに他の種類のゴム材料は、図8(c)に示すように、中央構成部材3に設けた凹部9と、下側構成部材4の上面とで区画されて、流動方向の前方側に向けて漸減する流路高さを有する側部形成通路13を流動して、口金34の吐出口34aから押し出されることになる。
なおここで、吐出口34aへの隣接空間では、狭幅部形成通路16,17を流動するゴム材料は、対向通路壁面19に設けた仕切壁20,21によって、中間部形成通路15への流入を阻止されるが、この一方で、狭幅部形成通路16,17に連通させた側部形成通路13、14のそれぞれを流動するゴム材料は、隣接する狭幅部形成通路16,17に流入することができる。
そしてこのことによれば、前記隣接空間で、側部形成通路13,14を流動する各ゴム材料が、隣接する狭幅部形成通路16,17側に回り込んで流動するので、帯状サイドゴム素材を、側部と、それに隣接する狭幅部との境界面が、帯状サイドゴム素材の厚み方向に対して傾斜した姿勢で押出成形することができ、その結果として、製品タイヤの耐久性能の向上をもたらすことができる。
なお、上述したインサータ1に用いて好適な口金34の吐出口34aは、図5に示すように、図の上下方向の高さを、それの幅方向(図では左右方向)の各位置で変化させることができ、たとえば、前記高さを、ゴム材料が通過するときに圧力が高くなる、仕切壁20,21を設けた位置で、他の位置に比して高くすることができる。
ところで、図9に示すタイヤ100のように、サイド部表面104に、カラーゴム層105を覆うカバーゴム110を形成するには、上述したようにして、帯状サイドゴム素材116を押出成形した後、該帯状サイドゴム素材116の表面の所定の領域に、カバーゴム素材を、中間部113を覆って貼着し、そして、該帯状サイドゴム素材116を用いて成型した生タイヤを、前記カバーゴム素材とともに加硫成型することにより行うことができる。
なおその後、カバーゴムを、バフ掛け加工、切削等することにより、タイヤ側面に、図10に示すように、カラーゴム層105の一部を露出させることで、カラーラインを形成することができる。
以上に述べたところでは、図10に示す帯状サイドゴム素材116の押出成形に用いるインサータ1の構成について説明したが、この発明は、たとえば、インサータに、さらなる通路を設けることにより、一方の側部にゴムチェーファ素材を挟み込み配置した帯状サイドゴム素材等の押出成形にも用いることができる。
1 押出成形用インサータ
2 上側構成部材(インサータ構成部材)
3 中央構成部材(インサータ構成部材)
4 下側構成部材(インサータ構成部材)
5 貫通孔
6 段差部
7,8 スリット
9,10 凹部
11,12 脚部
13,14 側部形成通路(内部通路)
15 中間部形成通路(内部通路)
15a 通路部分
16,17 狭幅部形成通路(内部通路)
18 吐出口への隣接空間
19,22 対向通路壁面
20,21 仕切壁
22a,22b 突出壁部
30〜32 押出機
33 押出ヘッド
34 口金
34a 吐出口
35,36 ダイホルダ
100 タイヤ
101 ビード部
102 サイドウォール部
103 タイヤサイド部
104 タイヤサイド部外表面
105 カラーゴム層
106,107 黒ゴム層
108,109 バリアゴム層
110 カバーゴム
111,112 側部
113 中間部
114,115 狭幅部
116 帯状サイドゴム素材

Claims (5)

  1. 複数台の押出機のそれぞれの先端側部分を取り付けた押出ヘッド内に組み込まれて、各押出機から送給される複数種類の未加硫ゴム材料のそれぞれを流動させるとともに、前記ゴム材料を、該ゴム材料の流動方向の前方側に配置される口金の吐出口まで案内する内部通路を具えてなり、少なくとも三種類の異なるゴム材料を幅方向に配列して相互に一体化してなる帯状サイドゴム素材の押出成形に供される押出成形用インサータであって、
    前記内部通路が、前記帯状サイドゴム素材の両側部を形成するゴム材料のそれぞれを流動させる一対の側部形成通路と、帯状サイドゴム素材の前記両側部の間に位置する中間部を形成するゴム材料を流動させる中間部形成通路と、帯状サイドゴム素材の前記両側部と中間部との間のそれぞれに介装されて、該中間部を帯状サイドゴム素材の幅方向の外側から挟み込む、該両側部および中間部に比して前記幅方向に狭幅の一対の狭幅部を形成するゴム材料のそれぞれを流動させる一対の狭幅部形成通路とを有し、
    前記内部通路の、一対の側部形成通路と中間部形成通路と一対の狭幅部形成通路とが合流する前記吐出口への隣接空間に、該口金に対向する対向通路壁面を設けるとともに、前記対向通路壁面に、該対向通路壁面からの突出姿勢で、それぞれの狭幅部形成通路および中間部形成通路の相互間でのゴム材料の流動を阻止する一対の仕切壁を配設してなる押出成形用インサータ。
  2. 中間部形成通路を流動するゴム材料の流動方向に延びる前記一対の仕切壁のそれぞれの、該流動方向に直交する方向に沿う断面の形状を、前記口金側に凸の三角形としてなる、請求項1に記載の押出成形用インサータ。
  3. 一対の側部形成通路のそれぞれを、前記内部通路の、前記吐出口への隣接空間で、該側部形成通路に隣り合う狭幅部形成通路のそれぞれに連通させてなる、請求項1もしくは2に記載の押出成形用インサータ。
  4. 前記対向通路壁面の、側部形成通路と、該側部形成通路に隣り合う狭幅部形成通路との間の壁面領域を、前記口金から5mm以上離隔させて配置してなる、請求項3に記載の押出成形用インサータ。
  5. 複数個のインサータ構成部材を組み合わせて構成されて、
    該複数個のインサータ構成部材を組み合わせた状態で、前記側部形成通路、中間部形成通路および狭幅部形成通路のそれぞれが区画形成される、請求項1〜4のいずれかに記載の押出成形用インサータ。
JP2012003068A 2012-01-11 2012-01-11 押出成形用インサータ Pending JP2013141790A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012003068A JP2013141790A (ja) 2012-01-11 2012-01-11 押出成形用インサータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012003068A JP2013141790A (ja) 2012-01-11 2012-01-11 押出成形用インサータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013141790A true JP2013141790A (ja) 2013-07-22

Family

ID=49038621

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012003068A Pending JP2013141790A (ja) 2012-01-11 2012-01-11 押出成形用インサータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013141790A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018062078A (ja) * 2016-10-11 2018-04-19 横浜ゴム株式会社 ゴム押出物の製造方法および装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018062078A (ja) * 2016-10-11 2018-04-19 横浜ゴム株式会社 ゴム押出物の製造方法および装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8523551B2 (en) Unvulcanized rubber extruder and process for producing unvulcanized rubber
JP2005138576A (ja) トレッドに放電路を有するタイヤ押出成形装置のダイセット{diesetofmoldingextruderfortirewithslantedconductivering]
JP2016117285A (ja) 押出機のダイアセンブリ
US7258827B2 (en) Method for extruding unvulcanized rubber
JP4786288B2 (ja) 押出機ヘッド用二重流路
JP4426937B2 (ja) ゴムストリップの製造装置
JP6268427B2 (ja) 樹脂製パネル及び成形方法
CN111263692B (zh) 由并置的成型元件形成的复杂成型元件的挤出头
JP2014180785A (ja) ゴム成形装置及びゴム成形方法
JP2013141790A (ja) 押出成形用インサータ
JP2000318016A (ja) ゴム押出し装置
JP2012081716A (ja) ゴム押出成形装置
JP2009202569A (ja) 未加硫ゴム押出機
EP1207033B1 (en) Method and device for producing a two-part tire layer
CN111183020B (zh) 在高弹性混合物中包括插入件的复杂成型元件的挤出头
JP2017217892A (ja) ゴム成形装置およびゴム部材の成形方法
JP6587207B2 (ja) トレッド、トレッド成形用金型、トレッド成形方法、および生タイヤの成形方法
JP2024001748A (ja) 押出ヘッド、ゴム押出装置、トレッドゴムの製造方法、及び、タイヤの製造方法
KR100558698B1 (ko) 대형 타이어 트레드용 압출기 헤드 금형구조
CN111971157B (zh) 带有至少一个孔板的挤出装置
JP4915784B2 (ja) ゴム成形装置及びゴム部材の成形方法
KR100403134B1 (ko) 비드필러 성형기
JP2008126649A (ja) 空気入りタイヤの製造方法
JP2021079645A (ja) ゴム押出成形装置
JP6281216B2 (ja) 樹脂製パネル及び成形方法