JP2013141532A - 噴霧デバイス用の液体カートリッジ、液体カートリッジパッケージ、噴霧デバイス及び噴霧デバイス用の液体カートリッジの製造方法 - Google Patents

噴霧デバイス用の液体カートリッジ、液体カートリッジパッケージ、噴霧デバイス及び噴霧デバイス用の液体カートリッジの製造方法 Download PDF

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田 浩 藤
Naoko Nakata
田 尚 子 中
Hiroyuki Naganuma
沼 宏 之 長
Koji Ishikawa
川 浩 二 石
Masashi Hirabayashi
林 正 史 平
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【課題】噴霧デバイスに用いられるメッシュを交換可能とするとともに、噴霧デバイスで使用する液体を使用者が任意に変更することができるようにし、噴霧デバイスの利便性を高めることが可能で、かつ実質的に保存料を含まない液体を無菌状態で充填することができる液体カートリッジを提供する。
【解決手段】液体カートリッジ100は、一端が開口する液体収容部112を有する容器部110と、液体収容部112の開口を覆うように容器部110の一端側に配設されたメッシュ部材120とを備えている。液体カートリッジ100を製造する際、まず容器部110とメッシュ部材120が、各々個別に滅菌処理され、滅菌処理後に容器部110の液体収容部112内に実質的に保存料を含まない液体130が無菌充填される。無菌充填後に容器部110にメッシュ部材120が接合されて一体化される。
【選択図】図1

Description

本発明は、噴霧デバイス用の液体カートリッジ、液体カートリッジパッケージ、噴霧デバイス及び噴霧デバイス用の液体カートリッジの製造方法に関する。
一般に、家庭内のみならず屋外で、有効成分を含む液体を霧化して人体に噴霧するミスト発生器(噴霧デバイス)が、美容や医療などの様々な用途で用いられている。
例えば、特許文献1に記載された従来のミスト発生器は、金属メッシュに対向するように配置された振動子により液体に超音波振動を付与して、金属メッシュを通して液体を霧化して人体へ噴霧するようになっている。また、現在市販されているミスト発生器は、装置に金属メッシュが備え付けられており、使用するたびごとに指定された容器にメーカー指定の液体を充填し、この容器を装置内にセットして使用することが常法となっている。
特開2000−237275号公報
しかしながら、従来のミスト発生器においては、上述したようにメッシュが備え付けとなっているため、メッシュを交換することができないようになっている。このため、使用後のメンテナンスを怠ると、液体中の有効成分がメッシュに析出することがあり、場合によっては、ミスト発生器を長期間使用した後、メッシュの一部に細菌などが繁殖する虞があり、衛生上好ましくないという問題がある。
また、従来のミスト発生器においては、用いる液体の種類に応じてメッシュが設計されているため、所定のミスト発生器で使用できる液体は予め決められている。そのため、使用する液体を使用者が任意に変更することができず、利便性を欠いていた。
また従来のミスト発生器には、予め液体が充填されるが、液体として化粧品あるいは薬剤を用いる場合、保存料を含まない液体を用いることがあり、この場合はミスト発生器に液体を無菌状態で充填することが求められている。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、噴霧デバイスに用いられるメッシュを交換可能とするとともに、噴霧デバイスで使用する液体を使用者が任意に変更することができるようにし、噴霧デバイスの利便性を高めることができるとともに、保存料を含まない液体を無菌状態で充填することを主目的とする。
本発明は、噴霧デバイス用の液体カートリッジであって、一端が開口する液体収容部を有する容器部と、前記液体収容部の開口を覆うように前記容器部の一端側に配設され、複数の貫通孔が前記液体収容部の開口が存在する領域に位置するように形成されたメッシュ部材と、を備え、前記液体収容部に液体が収納され、該液体は実質的に保存料を含まないことを特徴とする液体カートリッジである。
本発明は、前記メッシュ部材上に設けられ、前記液体を封止するシール部材を更に備え、前記シール部材は、前記メッシュ部材から剥離可能であることを特徴とする液体カートリッジである。
本発明は、前記液体は、化粧水、薬剤、又は芳香剤であることを特徴とする液体カートリッジである。
本発明は、噴霧デバイス用の液体カートリッジの製造方法であって、一端に開口を有する液体収容部を備える容器部と、前記液体収容部の開口を覆うように前記容器部の一端側に配設され、複数の貫通孔が前記液体収容部の開口が存在する領域に位置するように形成されたメッシュ部材と、を備えるメッシュ付容器を準備するメッシュ付容器準備工程と、前記メッシュ付容器を滅菌処理する滅菌工程と、滅菌処理された前記メッシュ付容器の前記液体収容部に、実質的に保存料を含まない液体を無菌充填する無菌充填工程と、を備えたことを特徴とする液体カートリッジの製造方法である。
本発明は、噴霧デバイス用の液体カートリッジの製造方法であって、一端に開口を有する液体収容部を有する容器部を準備する容器部準備工程と、複数の貫通孔が形成されたメッシュ部材を準備するメッシュ部材準備工程と、前記容器部及び前記メッシュ部材を各々個別に滅菌処理する滅菌処理工程と、滅菌処理された前記容器部の前記液体収容部に、実質的に保存料を含まない液体を無菌充填する無菌充填工程と、無菌充填後に、前記液体収容部の開口を覆い、かつ複数の貫通孔が前記液体収容部の開口が存在する領域に位置するように前記メッシュ部材を前記容器部の一端側に配設し、前記容器部と前記メッシュ部材とを一体化する一体化工程と、を備えたことを特徴とする液体カートリッジの製造方法である。
本発明は、前記滅菌処理工程は、放射線を照射することにより行われることを特徴とする液体カートリッジの製造方法である。
本発明は、前記滅菌処理工程において放射線としてγ線を用いることを特徴とする液体カートリッジの製造方法である。
本発明は、前記メッシュ部材上に、前記液体を封止するシール部材を配設するシール配設工程を更に備えたことを特徴とする液体カートリッジの製造方法である。
本発明は、前記容器部及び前記メッシュ部材を内包するパッケージ袋により密閉する密閉工程を更に備えたことを特徴とする液体カートリッジの製造方法である。
本発明は、前記液体は、化粧水、薬剤、又は芳香剤であることを特徴とする液体カートリッジの製造方法である。
本発明は、上記記載の少なくとも1以上の液体カートリッジと、前記少なくとも1以上の液体カートリッジを密閉する袋とを有することを特徴とする液体カートリッジパッケージである。
本発明は、噴霧口を有する筐体と、前記筐体内に配置された、上記記載の液体カートリッジと、前記液体カートリッジの前記液体収容部内に収容された前記液体を霧化するための振動付与部と、前記振動付与部に接続され、前記振動付与部に電源を供給する電源部と、を備え、前記振動付与部によって霧化された前記液体が、前記噴霧口を通じて噴霧されることを特徴とする噴霧デバイスである。
本発明は、前記筐体は、少なくとも2つの噴霧口を有し、前記液体カートリッジは、前記各噴霧口に対応する少なくとも2つの液体収容部を有し、各噴霧口は、それぞれ対応する液体収容部に収容された液体を噴霧することを特徴とする噴霧デバイスである。
本発明は、前記筐体は、少なくとも2つの噴霧口を有し、前記筐体内には、少なくとも2つの前記液体カートリッジが配設され、各噴霧口は、それぞれ対応する各液体カートリッジの液体収容部に収容された液体を噴霧することを特徴とする噴霧デバイスである。
本発明は、噴霧口を有する筐体と、前記筐体内に配置された、上記記載の液体カートリッジと、前記液体カートリッジの前記液体収容部内に収容された前記液体を吐出するためのエネルギー伝達部と、前記エネルギー伝達部に接続され、前記エネルギー伝達部に電源を供給する電源部と、を備え、前記エネルギー伝達部によって吐出された前記液体が、前記噴霧口を通じて吐出されることを特徴とする噴霧デバイスである。
本発明によれば、液体カートリッジは、液体収容部を有する容器部と、液体収容部の開口を覆うように配設されたメッシュ部材とを備えているので、液体カートリッジごとメッシュ部材を交換することが可能であり、噴霧デバイスの使用者の利便性を高めることができる。またメッシュ付容器の液体収納部または容器部の液体収納部に保存料を含まない液体を無菌充填することができるので、保存料を含まない液体を充填しても、液体を長期間に渡って問題なく使用することができる。
本発明の一実施形態に係る噴霧デバイスの概略構成図である。 本発明の一実施形態に係る噴霧デバイスの概略構成図である。 本発明の一実施形態に係る噴霧デバイスの概略構成図である。 ミスト発生機構の一例を説明するための模式図である。 本発明の一実施形態に係るメッシュ付容器の断面図である。 本発明の一実施形態に係るメッシュ付容器の断面図である。 本発明の一実施形態に係るメッシュ付容器の断面図である。 本発明の一実施形態に係るメッシュ付容器の断面図である。 本発明の一実施形態に係る液体カートリッジの斜視図である。 本発明の一実施形態に係る液体カートリッジの断面図である。 本発明の一実施形態に係る液体カートリッジパッケージの斜視図である。 他の実施形態に係る噴霧デバイスの概略部分正面図である。 他の実施形態に係る噴霧デバイスの概略断面図である。 他の実施形態に係る液体カートリッジの斜視図である。 他の実施形態に係る液体カートリッジの断面図である。 他の実施形態に係る液体カートリッジの断面図である。 他の実施形態に係るメッシュ付容器の断面図である。 本発明の一実施例に係る液体カートリッジの製造方法を示す図である。 液体カートリッジの製造方法に用いられる無菌チャンバを示す図である。
以下、図面を参照しながら本発明の各実施形態について説明する。図面は例示であり、説明のために特徴部を誇張することがあり、実物とは異なる場合がある。また、技術思想を逸脱しない範囲において適宜変更して実施することが可能である。なお、以下の各図において、同一部分には同一の符号を付しており、一部詳細な説明を省略する場合がある。
(噴霧デバイス)
本発明の一実施形態に係る液体カートリッジの理解を容易にするために、まず噴霧デバイス(ミスト発生器)について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る噴霧デバイスの概略構成図である。以下で説明する噴霧デバイスは、設置場所を固定して利用するものであってもよいし、使用者が携帯して任意の場所で利用するものであってもよい。
図1に示すように、噴霧デバイス1000は、筐体1010と、筐体1010内に配置された液体カートリッジ100と、液体カートリッジ100に振動を付与する振動付与部1020と、振動付与部1020に接続され、振動付与部1020に電源を供給する電源部1030と、を少なくとも有している。この噴霧デバイス1000において、筐体1010に設けられた噴霧口1015を通じて、霧化した液体130が筐体1010外へ噴霧されるようになっている。
筐体1010の形態は特に限定されるものではないが、例えば細長い筒形状を有していても良い。また、図1に示すように、筐体1010内には、噴霧デバイス1000を制御する制御部1050が設けられ、この制御部1050には、振動付与部1020と、電源部1030と、入力部1040とが、配線部1060を介してそれぞれ電気的に接続されている。
詳細は後述するが、液体カートリッジ100は、少なくとも、液体収容部112を有する容器部110と、液体収容部112の開口を覆うように設けられたメッシュ部材120とにより構成されている。また、容器部110の液体収容部112には液体130が格納されている。
この液体カートリッジ100は、筐体1010の噴霧口1015に対応する位置にメッシュ部材120が配置されるように設置されている。液体カートリッジ100の配置は、液体130の噴霧方向に応じて適宜設定される。例えば、液体130の噴霧方向が鉛直方向である場合には、メッシュ部材120が鉛直方向を向くように配置され、また、液体130の噴霧方向が水平方向である場合には、メッシュ部材120が水平方向を向くように配置される。筐体1010には、液体カートリッジ100が挿設可能なように挿入口(図示せず)が形成されている。挿入口の位置は、筐体1010の上部あるいは側部であっても良い。この場合、液体カートリッジ100は、挿入口を介して筐体1010内に取外し可能に装着される。
液体カートリッジ100に格納された液体130は、所定の手段によって霧化され、メッシュ部材120を通過して噴霧口1015から筐体1010外へ噴霧される。図1では、振動付与部1020によりメッシュ部材120を振動し、該振動を利用して微小なミストを発生させる例を示している。
振動付与部1020は、電源部1030からの電力によりメッシュ部材120に振動を加え、液体カートリッジ100に格納された液体130を霧化する機能を有する。本実施の形態において、振動付与部1020は、メッシュ部材120に接触するよう配置されている。このような振動付与部1020としては、例えば圧電素子を挙げることができる。
図1において、振動付与部1020は、メッシュ部材120の表面側(容器部110の反対側)に接触するよう配置しているが、これに限られるものではない。例えば図2に示すように、振動付与部1020をメッシュ部材120の裏面側(容器部110側)に接触するよう配置し、これによりメッシュ部材120に振動を付与する形態であってもよい。
あるいは、図3に示すように、振動付与部1020を容器部110の底面側に配置し、これにより容器部110内の液体130に振動を付与する形態であってもよい。
電源部1030としては、例えば乾電池や充電池等の電池を用いることができる。電源部1030が充電池からなる場合、充電は家庭用コンセントによって行っても良く、太陽光によって行っても良い。
入力部1040は、制御部1050を介して電源部1030から振動付与部1020へ加わる電力をオンオフするものであり、例えば公知の電源スイッチからなっている。なお、制御部1050は必ずしも必須の構成ではなく、入力部1040により電源部1030と振動付与部1020とを直接接続しても良い。
次に、図1及び図4(A)〜(D)を参照して、噴霧デバイス1000のミスト発生機構について説明を行う。図4(A)〜(D)は、噴霧デバイス1000のミスト発生機構の一例を説明するための模式図である。図4(A)〜(D)において、メッシュ部材120のうち容器部110に固定された位置よりも内側であって、液体130の反対側に、圧電素子などの振動付与部1020が配置されている。
図4(A)は、メッシュ部材120に振動を付与していない状態を示す図であり、液体130の表面張力によりメッシュ部材120に液体130が接触している。筐体1010に設けられたスイッチなどの入力部1040を使用者が押すと、「ON」の信号が制御部1050に送信される。制御部1050では入力部1040からの「ON」の信号によって電源部1030から振動付与部1020へと電源を供給する。これにより、振動付与部1020が振動を始める。
図4(B)〜(D)は、振動付与部1020によりメッシュ部材120に振動を付与した状態を示す図である。図4(B)では、メッシュ部材120が外側へ変位し、それに伴って表面張力により液体130が外側へ引っ張られる。図4(C)では、メッシュ部材120が再び変位がない状態に変位し、それに伴って液体収容部112の内圧が高まり、液体130が外側へ押し出される。図4(D)では、メッシュ部材120が内側へ変位し、押し出された液体130は表面張力により球形になり噴出される。圧電素子等の振動付与部1020によりメッシュ部材120に繰返し振動を付与することで、連続的にミストを発生させることができる。
なお、上記は一例であって、噴霧デバイス1000におけるミスト発生機構はこれに限定されるものではない。例えば、従来公知の超音波によるミスト発生機構を適応することも可能である。また、メッシュ部材120に振動を付与するのみならず、エネルギー伝達手段によって液体130にエネルギーを伝達して、メッシュ部材120を介して液体130を吐出可能な構成であってもよい。この場合、エネルギー伝達手段によって吐出された液体130が、噴霧口1050を通じて吐出される。そのようなエネルギー伝達手段の一例としては、例えば、ソレノイドコイルやヒートパルスのようなパルス的にエネルギーを加える方式のものを挙げることができる。
(メッシュ付容器)
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る液体カートリッジを構成するメッシュ付容器について説明する。図5〜図9は、本発明の一実施形態に係るメッシュ付容器の断面図である。
メッシュ付容器10は、少なくとも容器部110とメッシュ部材120とにより構成されている。より詳細には、メッシュ付容器10は、一端が開口する液体収容部112を有する容器部110と、液体収容部112の開口を覆うように容器部110の一端側に配設され、複数の貫通孔122が形成されたメッシュ部材120とを備えており、メッシュ部材120の複数の貫通孔122は、液体収容部112の開口が存在する領域(開口領域113)に位置することを特徴とする。
A.容器部
容器部110は、液体130を収容可能な内室である液体収容部112を備える。液体収容部112は一端が開口し、液体収容部112で保持された液体130が該開口を通じて容器部110外に導かれる。また、容器部110は、液体収容部112の外周に設けられたフランジ部114を有しており、このフランジ部114を介して容器部110とメッシュ部材120が接合されている。容器部110の材質に制限はないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)などの樹脂、ガラス、シリコンなどの半導体、アルミニウムなどの金属等、又はこれらの積層体などを用いることができる。後述のように材質が樹脂である場合には、射出成形、熱成形などの公知の手法で作製可能であり、また材質がガラス、半導体、又は金属等である場合には、機械加工、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)加工技術などの公知の手法で作製可能である。なかでも、使い捨て利用する場合には、コスト及び生産性の観点から樹脂を用いることが好ましい。
容器部110は、図5に示す形態のほか、図6に例示するように、板状体に陥没形成された窪み部により液体収容部112が構成されてなる態様(図6(A)参照)、瓶状の入れ物により囲まれた空間により液体収容部112が構成されてなる態様(図6(B)参照)、であってもよい。
B.メッシュ部材
メッシュ部材120は、液体収容部112の開口を覆うように容器部110の一端側に配設される。メッシュ部材120には多数の貫通孔122が形成されており、多数の貫通孔122は液体収容部112の開口が存在する領域(開口領域113)に位置する。メッシュ部材120の材質に制限はないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)などの樹脂、ガラス、シリコンなどの半導体等、又はこれらの積層体を用いることができる。後述のように材質が樹脂である場合には、超音波振動溶融法、熱インプリント法などの公知の手法で作製可能であり、また材質がガラス、又は半導体等である場合には、機械加工、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)加工技術などの公知の手法で作製可能である。なかでも、使い捨て利用する場合には、コスト及び生産性の観点から樹脂を用いることが好ましい。メッシュ部材120の厚さに制限はなく、材質に応じて適切な剛性を得られるように設定するとよい。具体的な数値を挙げると、例えば、10μm〜10mmの範囲で設定するとよい。
貫通孔122の開口の大きさは、分級する程度に応じて適宜設定することができるが、例えば、1〜50μmの範囲とするとよい。例えば、化粧水を霧化してミストとして放散する場合には、上記数値範囲とすることで、肌への浸透効果を高めることができるからである。貫通孔122は、その孔の大きさが均一に揃えられていてもよいし、孔の大きさが不均一であってもよい。貫通孔122の個数及びその存在密度には制限はないが、例えば10〜500個/mmの範囲とするとよい。なお、貫通孔122の平面形状は、円のほか、多角形又は楕円等としても良い。また、メッシュ部材120の表面と裏面とで、貫通孔122の開口の大きさが同一であってもよいし、互いに異なっていても良い。例えば図5に示す例では、貫通孔122の開口の大きさは、表面側より裏面側(液体収容部112側)の方が大きくなっている。
次に、図7及び図8を参照してメッシュ部材の他の態様について説明する。図7及び図8は、本発明の一実施形態に係るメッシュ付容器の断面図である。
図7において、メッシュ部材120は、枠状の厚肉領域124と、該厚肉領域124の平面方向内側に位置するとともに該厚肉領域124よりも厚みが薄い薄肉領域126とを有している。メッシュ部材120は、厚肉領域124において容器部110のフランジ部114に固定されている。また、メッシュ部材120の複数の貫通孔122は、薄肉領域126に形成されている。使用時には、上述した噴霧デバイス1000の振動付与部1020が、当該厚肉領域124上に配置される。液体130が霧化される部位である貫通孔122の形成領域を薄肉領域126により構成することによって、振動付与部1020による加振を変位に変換しやすく、より効果的に液体130が霧化される。一方、液体130が霧化される部位である貫通孔122の形成領域の周辺部を厚肉領域124により構成することによって、製造過程において把持しやすくなり、製造が容易になる。
図8(A)〜(B)は、それぞれ本発明の他の実施形態に係るメッシュ付容器10の断面図である。図8(A)では、メッシュ部材120は、液体収容部112側に向かって凸形状となる部位を含むことを特徴とする。これにより、霧化された液体130の放散範囲が拡大するので、より広範囲にミストを噴霧する場合に有効である。また、図8(B)では、メッシュ部材120は、液体収容部112側に向かって凹形状となる部位を含むことを特徴とする。これにより、霧化された液体130の放散範囲が縮小するので、より限られた狭い範囲にミストを噴霧する場合に有効である。
以上説明したメッシュ部材120と容器部110とは、例えば、直接接合又は接着剤による接合により一体化することができる。直接接合においては、例えば、メッシュ部材120と容器部110とを同一材質の樹脂により構成する場合には、超音波融着法を用いて両者を接合することができる。接着剤による接合においては、メッシュ部材120の材質と容器部110の材質とを考慮して適切な接着剤を用いるとよい。例えば、加熱により溶融し、冷却することで固化するヒートシール剤を用いても良い。
(液体カートリッジ)
上記メッシュ付容器の液体収容部に液体が充填されることにより、液体カートリッジが構成される。以下では、図9及び図10(A)〜(B)を参照して液体カートリッジについて説明を行う。図9は、本発明の一実施形態に係る液体カートリッジの斜視図である。
図10(A)〜(B)は、本発明の一実施形態に係る液体カートリッジの断面図であり、図9におけるI−Iにおける矢視断面図である。
図9及び図10(A)〜(B)において、液体カートリッジ100は、上述したようにメッシュ付容器10の液体収容部112に液体130を充填することにより構成される。
このような液体カートリッジ100は、液体収容部112を有する容器部110と、液体収容部112の開口を覆うように設けられたメッシュ部材120とを備え、液体収容部112には液体130が格納されている。
このような液体カートリッジ100は、充填された液体130の劣化や外部への液漏れを防ぐために、メッシュ部材120上に液体130を封止するシール部材150を更に備えることが好ましい。このシール部材150は、例えば、接着層140を介してメッシュ部材120に固定されている。シール部材150の材質には、制限がないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ナイロン等の樹脂、アルミなどの金属、又はこれらの積層体を用いることができる。シール部材150の厚さに制限はなく、例えば、10μm〜1mmの範囲としてもよい。シール部材150は、メッシュ部材120から剥離可能に配設されることが好ましい。シール部材150をメッシュ部材120に接合する方法としては、弱粘着性の接着剤を用いてシール部材150をメッシュ部材120に接合する方法、ヒートシール剤などの接着剤によりシール部材150とメッシュ部材120が部分的に接着されるように接着面積を制御する方法を挙げることができる。
(液体カートリッジパッケージ)
ところで、液体カートリッジの少なくとも1以上をパッケージ用袋内に密閉し、液体カートリッジパッケージとしてもよい。図11は、本発明の一実施形態に係る液体カートリッジパッケージの斜視図である。
図11において、液体カートリッジパッケージ500は、液体カートリッジ100と、液体カートリッジ100を密閉するパッケージ用袋510とを有している。なお、パッケージ用袋510内には、上記液体カートリッジ100が1回分又は使用サイクルに応じて複数回分が内包されている。パッケージ用袋510は、例えば、樹脂層/金属層/樹脂層などの積層構造としてバリア性を高めてよい。パッケージ用袋510には、意匠性を高めて高級感を演出したり、または製造元を保証して模倣品と見分けることを目的にホログラムが付与されていてもよい。
(液体カートリッジの製造方法)
次に図18(A)(B)および図19により液体カートリッジの製造方法について説明する。まず図18(A)に示すように容器部110を準備する(容器部準備工程)。容器部110は上述のように、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)などの樹脂、ガラス、シリコンなどの半導体、アルミニウムなどの金属等、又はこれらの積層体などを用いることができる。
材質が樹脂である場合には、射出成形、熱成形などの公知の手法で作製可能であり、また材質がガラス、半導体、又は金属等である場合には、機械加工、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)加工技術などの公知の手法で作製可能である。なかでも、使い捨て利用する場合には、コスト及び生産性の観点から樹脂を用いることが好ましい。
容器部110を射出成形により製造する場合は、容器部110に相当するキャビティを構成する雄型と雌型を準備し、雄型と雌型を型締めして、キャビティ内に溶融樹脂を注入することにより、容器部110を製造することができる。
次に図18(A)に示すように、メッシュ部材を準備する(メッシュ部材準備工程)。
メッシュ部材120は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)などの樹脂、ガラス、シリコンなどの半導体等、又はこれらの積層体を用いることができる。材質が樹脂である場合には、超音波振動溶融法、熱インプリント法などの公知の手法で作製可能であり、また材質がガラス、又は半導体等である場合には、機械加工、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)加工技術などの公知の手法で作製可能である。なかでも、使い捨て利用する場合には、コスト及び生産性の観点から樹脂を用いることが好ましい。
次に図18(A)および図19に示すように、容器部110およびメッシュ部材120が無菌チャンバ1内の滅菌処理ゾーン2内へ送られ、この滅菌処理ゾーン2内で容器部110およびメッシュ部材120に対して滅菌処理が施される(滅菌処理工程)。
滅菌処理工程は、滅菌処理を行う工程である。滅菌処理を滅菌処理は、容器部110およびメッシュ部材120に対して施される。滅菌処理の方法は、種々あるが、ウェット環境で行う処理法とドライ環境で行う処理法がある。
ウェット環境で行う処理では、例えば、過酸化水素水、過酢酸水溶液、過酸化水素と過酢酸との混合液、次亜塩素酸ソーダの水溶液の殺菌液、又は熱水(例えば水温65℃以上)を用いることができる。上記の殺菌液により処理した場合には、処理後リンス処理を行うことが好ましい。
ドライ環境で行う処理では、α線、β線、γ線、電子線、紫外線などの放射線、エチレンオキサイド(EOG)などの滅菌ガスを用いることができる。
メッシュ部材120に対して滅菌を行う場合には、貫通孔内の滅菌を確実に行うために、放射線を用いた滅菌を行うことが好ましい。放射線の中では、略全ての生物種を殺菌可能なγ線を採用することが好ましい。
次に容器部110およびメッシュ部材120は図18(A)および図19に示すように、無菌チャンバ1内の無菌充填ゾーン3へ送られ、容器部110の液体収納部112内へ液体130が無菌充填される(無菌充填処理)。
容器部110の液体収容部112へ液体130を充填する方法は種々考えられる。例えば、液体収容部112に液体供給ノズル(図示せず)を介して液体130を注入する。
この場合、容器部110の液体収納部112内に充填される液体として化粧品、薬剤、又は芳香剤が考えられ、化粧品、薬剤、又は芳香剤のいずれにも保存料は含まれていない。
ここで「保存料」とは、液体を所期の状態で維持するために添加される付加的な成分をさし、例えば、微生物の繁殖を抑える防腐剤、酸素による劣化を抑える酸化防止剤等を包含する。例えば、化粧品には、保存料として、安息香酸、安息香酸ナトリウム、イソプロピルメチルフェノール、塩酸クロルヘキシジン、過酸化水素水、グルコン酸クロルヘキシジン、クロルヘキシジン、サリチル酸、サリチル酸ナトリウム、シンクピリチオン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸ナトリウム、フェノール、レゾルシン、パラオキシ安息香酸エステル類(パラベン)、フェノキシエタノール等が添加される場合がある。
このような保存料の中から試験などにより使用者への影響が少ないものを選択して使用されるが、保存料が皮膚に与える刺激が全くないとはいいきれず、特に刺激に過敏な使用者は、「保存料無添加」の化粧品が好まれると考えられる。
本発明に係る液体カートリッジ110に充填された液体130は、上記保存料を実質的に含まない。「実質的に含まない」とは、防腐や酸化防止等の目的を達する程度よりも少ない量の化合物が包含される態様を排除しないものであることをさす。
従来の噴霧デバイスでは、メッシュが噴霧デバイス側に備え付けられており、予め使用者が液体を充填しておいた容器を噴霧デバイスに取付ける。そのため、従来の噴霧デバイスでは、容器内の液体を使い切ることが難しく容器内に古い液体が残存してしまう虞や、メッシュの孔に使用していた液体が残存してしまう虞があり、保存料を含まない液体を利用するには障害があった。本発明に係る液体カートリッジ110は、メッシュ部材と容器部が一体で、且つこの容器に新しい液体が密封して充填されているため、使用回ごとに新鮮な液体、新しいメッシュを用いることができ、保存料を実質的に含まない液体を用いても使用上支障を来たす可能性が少ない。
次に液体収納部112内に液体130が充填された容器部110とメッシュ部材120は、図18(A)および図19に示すように無菌チャンバ1の一体化処理ゾーン4へ送られる。そしてメッシュ部材120と容器部110は、例えば、前述のように直接接合又は接着剤による接合により一体化される。直接接合においては、例えば、メッシュ部材120と容器部110とを同一材質の樹脂により構成する場合には、超音波融着法を用いて両者を接合することができる。接着剤による接合においては、メッシュ部材120の材質と容器部110の材質とを考慮して適切な接着剤を用いる。例えば、加熱により溶融し、冷却することで固化するヒートシール剤を用いる。
次に図18(A)および図19に示すように、液体カートリッジ100は無菌チャンバ1から外方へ送られ、充填された液体130の劣化や外部への液漏れを防ぐために、メッシュ部材120上に液体130を封止するシール部材150が重ねて設けられ、容器部110が密閉される(シール部材密閉工程)。
このシール部材150は、上述のように、例えば、接着層140を介してメッシュ部材120に固定されている。シール部材150の材質には、制限がないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ナイロン等の樹脂、アルミなどの金属、又はこれらの積層体を用いることができる。シール部材150の厚さに制限はなく、例えば、10μm〜1mmの範囲としてもよい。シール部材150は、メッシュ部材120から剥離可能に配設されることが好ましい。シール部材150をメッシュ部材120に接合する方法としては、弱粘着性の接着剤を用いてシール部材150をメッシュ部材120に接合する方法、ヒートシール剤などの接着剤によりシール部材150とメッシュ部材120が部分的に接着されるように接着面積を制御する方法を挙げることができる。
次に18(A)に示すように、液体カートリッジ100の少なくとも1以上はパッケージ用袋510内に密閉されて、液体カートリッジパッケージ500を構成する(パッケージ工程)。
ところで、無菌チャンバ1内に容器部110とメッシュ部材120を別々に供給する代わりに、予め容器部110とメッシュ部材120を接合して一体化することによりメッシュ付容器10を作製しておき、このメッシュ付容器10を無菌チャンバ1内へ供給してもよい。
すなわち、図18(B)に示すように、まず容器部110とメッシュ部材120とを接合して一体化することによりメッシュ付容器10を作製する(メッシュ付容器準備工程)。
次にメッシュ付容器10を無菌チャンバ1の滅菌処理ゾーン2へ送り、この滅菌処理ゾーン2内でメッシュ付容器10を滅菌処理する(滅菌処理工程)。
この滅菌処理工程では、容器部110とメッシュ部材120に対して別々に施された滅菌処理と同様の処理が行なわれる。
次にメッシュ付容器10は無菌充填ゾーン3へ送られ、無菌充填ゾーン3内においてメッシュ付容器10の容器部110の底部に設けられた注入孔から液体130が注入される。次に無菌充填ゾーン3内において、注入孔が密閉される。
このようにして液体カートリッジ100が得られ、液体カートリッジ100は無菌チャンバ1から外方へ送られ、液体カートリッジ100に対して上述と同様にメッシュ部材120上にシール部材150を重ねて密閉するシール部材密閉工程が施される。
その後、複数の液体カートリッジ100がまとめてパッケージ袋510内に密閉されて、液体カートリッジパッケージ500が得られる(パッケージ工程)。
なお図18(A)(B)に示す実施の形態において、液体カートリッジ100に対してシール部材150を重ねて密閉するシール部材密閉工程と、液体カートリッジ100をパッケージ袋510内に密閉するパッケージ工程の双方の工程を施す例を示したが、シート部材密閉工程およびパッケージ工程のうち、いずれか一方の工程のみを施し、他方の工程を省略してもよい。
(本実施の形態の作用)
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
まず、使用者は、図11に示す液体カートリッジパッケージ500のパッケージ用袋510を開封して、パッケージ用袋510から液体カートリッジ100を取り出す。次に、液体カートリッジ100(図9及び図10)のシール部材150をメッシュ部材120から剥離除去する。これにより、液体カートリッジ100のメッシュ部材120が外方に露出する。
続いて、使用者は、噴霧デバイス1000の筐体1010内に、液体カートリッジ100を装着する(図1参照)。このとき、液体カートリッジ100は、筐体1010の挿入口(図示せず)から挿入される。また、液体カートリッジ100のメッシュ部材120が、筐体1010の噴霧口1015に対応する位置に配置され、メッシュ部材120が振動付与部1020に接触するようにする。
次に、使用者がスイッチなどの入力部1040をオンにすると、制御部1050は、電源部1030から振動付与部1020へ向けて電源を供給する。これにより、振動付与部1020が振動を始める。この際、上述したように(図4(A)〜(D))、振動付与部1020によってメッシュ部材120が振動され、メッシュ部材120の貫通孔122からミスト状の液体130が連続的に噴霧される。
その後、液体収容部112の液体130が空になった場合、使用者は、入力部1040をオフにし、これにより電源部1030から振動付与部1020へ供給される電源が停止して、振動付与部1020の振動が停止する。なお、使用者が入力部1040へオフの信号を伝えずに、噴霧デバイス1000に内蔵されたタイマー機構により、所定時間経過後に運転が停止するものであってもよい。
次に使用者は、空の液体カートリッジ100(メッシュ付容器10)を噴霧デバイス1000の筐体1010内から取り出して、廃棄する。続いて、使用者は、必要に応じて新しい液体カートリッジ100を噴霧デバイス1000の筐体1010内に装着し、噴霧デバイス1000を引き続き使用する。
このように本実施の形態によれば、液体カートリッジ100は、液体収容部112を有する容器部110と、液体収容部112の開口を覆うように配設されたメッシュ部材120とを備えている。すなわち、メッシュ部材120は、噴霧デバイス1000側ではなく、液体カートリッジ100側に設けられている。このことにより、液体カートリッジ100ごとメッシュ部材120が交換可能となり、メッシュ部材120に細菌などが繁殖して不衛生になることを防止することができる。
また、使用者が、異なる種類の液体カートリッジ100を交換して使用することにより、噴霧デバイス1000で用いられる液体130を使用者が任意に変更することができるので、噴霧デバイス1000の利便性を高めることができる。
(噴霧デバイス、液体カートリッジ及びメッシュ付容器の他の実施形態)
次に、図12〜図17により、噴霧デバイス、液体カートリッジ及びメッシュ付容器の他の実施形態について説明する。
図12〜図13は、他の実施形態による噴霧デバイス1000を示している。図12は、噴霧デバイス1000の概略部分正面図(噴霧デバイス1000上部を示す正面図)である。図13は、噴霧デバイス1000の断面図であり、図12におけるII−II線断面図である。図12〜図13において、噴霧デバイス1000の筐体1010は、並んで配置された2つの噴霧口(第1噴霧口1015a及び第2噴霧口1015b)を有している。
図14は、液体カートリッジ100の概略斜視図である。この場合、液体カートリッジ100の容器部110は、2つの液体収容部、すなわち第1噴霧口1015aに対応する第1液体収容部112aと、第2噴霧口1015bに対応する第2液体収容部112bとを有している。この場合、第1噴霧口1015aは、対応する第1液体収容部112aに収容された液体130aを噴霧するようになっており、第2噴霧口1015bは、対応する第2液体収容部112bに収容された液体130bを噴霧するようになっている。また、第1液体収容部112aの開口を覆うように第1メッシュ部材120aが設けられ、第2液体収容部112bの開口を覆うように第2メッシュ部材120bが設けられている。
第1メッシュ部材120a及び第2メッシュ部材120bには、それぞれ振動付与部1020が接触配置されている。
図12〜図14において、第1液体収容部112aに収容された液体130aと、第2液体収容部112bに収容された液体130bとは、互いに異なる種類の液体からなっていても良い。この場合、第1メッシュ部材120aと第2メッシュ部材120bとの間で、貫通孔122の開口の大きさや密度を互いに異ならせても良い。これにより、例えば液体130aと液体130bとの粘度等が異なる場合であっても、第1噴霧口1015a及び第2噴霧口1015bからそれぞれ液体130a及び液体130bを均等に(または均等ではないが制御された状態で)噴霧することができる。あるいは、図13に示すように、第1液体収容部112aに収容された液体130aを加熱するヒーター1200を設け、液体130a及び液体130bの温度を互いに異ならせても良い。なお、ヒーター1200は、液体130a及び液体130bの両方を加熱するものであっても良く、または一方のみを加熱するものであっても良い。
第1メッシュ部材120aと第2メッシュ部材120bに振動を付与する振動付与部1020の周波数を異ならせてもよく、これにより、例えば液体130aと液体130bとの粘度等が異なる場合にも対応が可能となる。
また、第1メッシュ部材120aと第2メッシュ部材120bの孔径を異ならせてもよく、これにより、例えば液体130aと液体130bとの粘度等が異なる場合にも対応が可能となる。
なお、図12〜図14において、2つの液体収容部112a、112bを有する液体カートリッジ100を例示しているが、これに限られるものではない。例えば、筐体1010内に、それぞれ1つの液体収容部112を有する液体カートリッジ100(例えば図5〜図8参照)を2つ配設しても良い。この場合、筐体1010の第1噴霧口1015aは、一方の液体カートリッジ100に収容された液体130を噴霧し、第2噴霧口1015bは、他方の液体カートリッジ100に収容された液体130を噴霧しても良い。また、図12〜図14において、噴霧口は筐体1010の長手方向に沿って並んでいるが、これに限らず、筐体1010の長手方向に垂直な方向に沿って並んでいても良い。さらに、筐体1010は、3つ以上の噴霧口を有していてもよい。
図15及び図16は、他の実施形態による液体カートリッジ100を示している。図15及び図16において、振動付与部1020からの振動伝達を良好にする為、振動付与部1020とメッシュ部材120との間に、平面リング状で断面凸(凹)状の振動伝達板1100が配置されている。振動伝達板1100は、略中央部に孔1110を有しており、貫通孔122からの液体130は、孔1110を通じて噴霧されるようになっている。液体カートリッジ100を噴霧デバイス1000に装着した際、振動伝達板1100によってメッシュ部材120が容器部110の底面側に押し付けられ、メッシュ部材120の中央部が数μm〜数十μm変形する。
図15において、振動伝達板1100は、液体収容部112側に向かって凸形状となっており、メッシュ部材120は、液体収容部112側に向かって凸形状となっている。これにより、霧化された液体130の放散範囲が拡大するので、より広範囲にミストを噴霧する場合に有効である。また、図16において、振動伝達板1100は、液体収容部112側に向かって凹形状となっており、メッシュ部材120は、液体収容部112側に向かって凹形状となっている。これにより、霧化された液体130の放散範囲が縮小するので、より限られた狭い範囲にミストを噴霧する場合に有効である。
図17(A)〜(B)は、他の実施形態によるメッシュ付容器10を示している。図17(A)〜(B)において、メッシュ付容器10のメッシュ部材120に、メッシュ部材120を補強する補強シート部材160が設けられている。補強シート部材160は、図17(A)に示すようにメッシュ部材120の表面側(容器部110の反対側)に設けられていても良く、図17(B)に示すようにメッシュ部材120の裏面側(メッシュ部材120と容器部110との間)に設けられていても良い。
また、補強シート部材160は、平面から見てリング形状を有しており、その中央部には開口161が形成されている。この開口161の周縁162は、各貫通孔122の周囲を取り囲むように位置している。なお、このような補強シート部材160の材料としては、例えばポリカーボネートを挙げることができる。また、補強シート部材160の厚みは、例えば100μm〜300μmとすることができる。
1 無菌チャンバ
2 滅菌処理ゾーン
3 無菌充填ゾーン
4 一体化処理ゾーン
10 メッシュ付容器
100 液体カートリッジ
110 容器部
112 液体収容部
113 開口領域
114 フランジ部
120 メッシュ部材
122 貫通孔
130 液体
140 接着層
150 シール部材
500 液体カートリッジパッケージ
510 パッケージ用袋
1000 噴霧デバイス
1010 筐体
1015 噴霧口
1020 振動付与部
1030 電源部
1040 入力部
1050 制御部

Claims (15)

  1. 噴霧デバイス用の液体カートリッジであって、
    一端が開口する液体収容部を有する容器部と、
    前記液体収容部の開口を覆うように前記容器部の一端側に配設され、複数の貫通孔が前記液体収容部の開口が存在する領域に位置するように形成されたメッシュ部材と、を備え、
    前記液体収容部に液体が収納され、該液体は実質的に保存料を含まないことを特徴とする液体カートリッジ。
  2. 前記メッシュ部材上に設けられ、前記液体を封止するシール部材を更に備え、
    前記シール部材は、前記メッシュ部材から剥離可能であることを特徴とする請求項1記載の液体カートリッジ。
  3. 前記液体は、化粧水、薬剤、又は芳香剤であることを特徴とする請求項1又は2項記載の液体カートリッジ。
  4. 噴霧デバイス用の液体カートリッジの製造方法であって、
    一端に開口を有する液体収容部を備える容器部と、前記液体収容部の開口を覆うように前記容器部の一端側に配設され、複数の貫通孔が前記液体収容部の開口が存在する領域に位置するように形成されたメッシュ部材と、を備えるメッシュ付容器を準備するメッシュ付容器準備工程と、
    前記メッシュ付容器を滅菌処理する滅菌工程と、
    滅菌処理された前記メッシュ付容器の前記液体収容部に、実質的に保存料を含まない液体を無菌充填する無菌充填工程と、を備えたことを特徴とする液体カートリッジの製造方法。
  5. 噴霧デバイス用の液体カートリッジの製造方法であって、
    一端に開口を有する液体収容部を有する容器部を準備する容器部準備工程と、
    複数の貫通孔が形成されたメッシュ部材を準備するメッシュ部材準備工程と、
    前記容器部及び前記メッシュ部材を各々個別に滅菌処理する滅菌処理工程と、
    滅菌処理された前記容器部の前記液体収容部に、実質的に保存料を含まない液体を無菌充填する無菌充填工程と、
    無菌充填後に、前記液体収容部の開口を覆い、かつ複数の貫通孔が前記液体収容部の開口が存在する領域に位置するように前記メッシュ部材を前記容器部の一端側に配設し、前記容器部と前記メッシュ部材とを一体化する一体化工程と、を備えたことを特徴とする液体カートリッジの製造方法。
  6. 前記滅菌処理工程は、放射線を照射することにより行われることを特徴とする請求項4又は5記載の液体カートリッジの製造方法。
  7. 前記滅菌処理工程において放射線としてγ線を用いることを特徴とする請求項6記載の液体カートリッジの製造方法。
  8. 前記メッシュ部材上に、前記液体を封止するシール部材を配設するシール配設工程を更に備えたことを特徴とする請求項4乃至7のいずれか1項記載の液体カートリッジの製造方法。
  9. 前記容器部及び前記メッシュ部材を内包するパッケージ袋により密閉する密閉工程を更に備えたことを特徴とする請求項4乃至8のいずれか1項記載の液体カートリッジの製造方法。
  10. 前記液体は、化粧水、薬剤、又は芳香剤であることを特徴とする請求項4乃至9のいずれか1項記載の液体カートリッジの製造方法。
  11. 請求項1〜3のいずれか1項記載の少なくとも1以上の液体カートリッジと、
    前記少なくとも1以上の液体カートリッジを密閉する袋とを有することを特徴とする液体カートリッジパッケージ。
  12. 噴霧口を有する筐体と、
    前記筐体内に配置された、請求項1〜3のいずれか1項記載の液体カートリッジと、
    前記液体カートリッジの前記液体収容部内に収容された前記液体を霧化するための振動付与部と、
    前記振動付与部に接続され、前記振動付与部に電源を供給する電源部と、を備え、
    前記振動付与部によって霧化された前記液体が、前記噴霧口を通じて噴霧されることを特徴とする噴霧デバイス。
  13. 前記筐体は、少なくとも2つの噴霧口を有し、前記液体カートリッジは、前記各噴霧口に対応する少なくとも2つの液体収容部を有し、各噴霧口は、それぞれ対応する液体収容部に収容された液体を噴霧することを特徴とする請求項12記載の噴霧デバイス。
  14. 前記筐体は、少なくとも2つの噴霧口を有し、前記筐体内には、少なくとも2つの前記液体カートリッジが配設され、各噴霧口は、それぞれ対応する各液体カートリッジの液体収容部に収容された液体を噴霧することを特徴とする請求項12記載の噴霧デバイス。
  15. 噴霧口を有する筐体と、
    前記筐体内に配置された、請求項1〜3のいずれか1項記載の液体カートリッジと、
    前記液体カートリッジの前記液体収容部内に収容された前記液体を吐出するためのエネルギー伝達部と、
    前記エネルギー伝達部に接続され、前記エネルギー伝達部に電源を供給する電源部と、を備え、
    前記エネルギー伝達部によって吐出された前記液体が、前記噴霧口を通じて吐出されることを特徴とする噴霧デバイス。
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