JP2013141359A - 電動車両の制御方法及び電動車両の制御装置 - Google Patents

電動車両の制御方法及び電動車両の制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2013141359A
JP2013141359A JP2012000162A JP2012000162A JP2013141359A JP 2013141359 A JP2013141359 A JP 2013141359A JP 2012000162 A JP2012000162 A JP 2012000162A JP 2012000162 A JP2012000162 A JP 2012000162A JP 2013141359 A JP2013141359 A JP 2013141359A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
motor
target value
torque
torque target
rotation speed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012000162A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5880048B2 (ja
Inventor
Jun Motosugi
純 本杉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2012000162A priority Critical patent/JP5880048B2/ja
Publication of JP2013141359A publication Critical patent/JP2013141359A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5880048B2 publication Critical patent/JP5880048B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/64Electric machine technologies in electromobility
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/72Electric energy management in electromobility

Landscapes

  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Control Of Electric Motors In General (AREA)

Abstract

【課題】フィードバック制御系の発散を確実に防止し、且つ制振性能を向上させることが可能な電動車両の制御方法及び電動車両の制御装置を提供する。
【解決手段】
定常トルク目標値を設定する定常トルク目標値設定工程と、定常トルク目標値を入力とし、理想モデルGm(s)とモデルGc(s)で構成されるGm(s)/Gc(s)なる伝達特性を有するフィルタを通して、第1のトルク目標値を設定する。更に、モータの回転速度、及び駆動輪の回転速度を取得し、モータ回転速度を駆動輪の回転速度に相当させた相当回転速度(ωm')と、駆動輪の回転速度(ωw)との偏差を求める。そして、この偏差にフィードバックゲイン(k)を乗じて、第2のトルク目標値を設定する。そして、第1のトルク目標値から第2のトルク目標値を減じて、モータトルク指令値Tm*cを生成する。この際、モデルGc(s)を、第1のトルク目標値から前記モータの回転速度までの伝達特性に設定する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、電気自動車に設けられるモータを制御する電動車両の制御方法、及び電動車両の制御装置に係り、特に制振特性を向上させる技術に関する。
従来における電動車両の制御方法として、例えば特許第3863719号公報(特許文献1)に開示されたものが知られている。該特許文献1では、電動車両に搭載されるモータからのトルクを用いて駆動可能な電気自動車において、モータの回転速度と駆動輪の回転速度とを用いてフィードバック制御して車両の振動を抑制するものが提案されている。
この装置では、モータの回転速度を駆動輪の回転速度に相当させた相当回転速度と駆動輪の平均回転速度との回転速度偏差に所定のフィードバックゲイン(k)を乗じて補正値を演算し、モータのトルク指令から補正値を減じてモータトルクを制御することにより、演算量の少ないフィードバック制御によって車両のトルク変化などに伴う振動を抑制している。
特許第3863719号公報
しかしながら、上述した特許文献1に開示された従来例では、フィードバックゲイン(k)を、モータの回転速度と駆動輪の回転速度と駆動軸のねじり角度とを変数として記述される電気自動車の駆動系の運動方程式と、トルク指令から前記補正値を減じて記述されるモータの入力トルクとを用いた制御系の状態方程式における特性方程式の極が実数となるよう定めるという構成としているので、CPUの演算遅れ、回転速度検出遅れ、トルク応答遅れといったフィードバック制御系に存在する遅れ時間が大きい場合に、制御系が発散するという欠点がある。
また、このようなフィードバック制御系の発散を確実に防止するため、安定性の指標(ゲイン余裕等)が充分大きくなるようにフィードバックゲイン(k)を小さく設定すると、上記した特性方程式の極が実数とならず制振性能が不足してしまうという問題が発生する。
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、フィードバック制御系の発散を確実に防止し、且つ制振性能を向上させることが可能な電動車両の制御方法及び電動車両の制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る電動車両の制御方法は、電動車両に搭載されるモータの駆動を制御する電動車両の制御方法において、各種車両情報に基づいて定常トルク目標値(Tm*)を設定する定常トルク目標値設定工程と、定常トルク目標値(Tm*)を入力とし、予め設定される入力トルクとモータ回転速度との伝達特性の理想モデルGm(s)と、モデルGc(s)と、で構成される「Gm(s)/Gc(s)」なる伝達特性を有するフィルタを通して、第1のトルク目標値(Tm*1)を設定する第1のトルク目標値設定工程を備える。更に、モータの回転速度を取得するモータ回転速度取得工程と、電動車両に搭載される駆動輪の回転速度を取得する駆動輪回転速度取得工程と、モータ回転速度を駆動輪の回転速度に相当させた相当回転速度(ωm')と、駆動輪の回転速度(ωw)との偏差を求め、この偏差にフィードバックゲイン(k)を乗じて、第2のトルク目標値(Tm*2)を設定する第2のトルク目標値設定工程と、を有する。更に、第1のトルク目標値Tm*1から第2のトルク目標値Tm*2を減じて、モータトルク指令値Tm*cとして出力するモータトルク指令値演算工程と、モータトルク指令値Tm*cに、モータの出力トルクが追従するように、モータの駆動を制御するモータトルク制御工程とを有する。そして、モデルGc(s)を、第1のトルク目標値から前記モータの回転速度までの伝達特性に設定する。
本発明に係る電動車両の制御方法、及び装置では、フィードバック制御の特性に応じてフィードフォワード制御系(以下、F/F制御系とする)のフィルタ特性を設定することにより、F/B制御系の発散を防止する目的でフィードバックゲイン(k)を小さく設定した場合であっても、フィードバック制御系(以下、F/B制御系とする)による制振性能の不足分を正確にF/F制御系で補償することができる。従って、高い制振性能とF/B制御系の充分な安定性を両立することが可能となる。
本発明の実施形態に係る制御方法が適用される電動車両の構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態に係り、図1に示した制振制御部、及びその後段を伝達特性で示したブロック線図である。 本発明の第1実施形態に係り、車速に応じてフィードバックゲイン(k)を補正する際の補正係数演算マップを示す図である。 制御対象モデルを示す説明図である。 従来における制御方法を採用した場合の規範応答と、フィードバックゲイン(k)を変化させた場合のステップ応答を示す特性図である。 本発明の第1実施形態に係る制御方法を採用した場合の規範応答と、フィードバックゲイン(k)を変化させた場合のステップ応答を示す特性図である。 本発明の第2実施形態に係り、図1に示した制振制御部、及びその後段を伝達特性で示したブロック線図である。 本発明の第2実施形態に係る制御方法を採用した場合の規範応答と、フィードバックゲイン(k)を変化させた場合のステップ応答を示す特性図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態の説明]
図1は、本発明の第1実施形態に係る電動車両の制御方法が適用されるモータ駆動装置の構成を示すブロック図である。図1に示すように、このモータ駆動装置は、車両のアクセル開度を検出するアクセル開度センサ11と、モータトルク設定部12と、制振制御部13と、モータトルク制御部14と、モータ15の回転角を検出しこの検出結果に基づいて該モータ15の回転速度を求めるモータ回転角センサ(モータ回転速度取得手段)16と、電動車両の左右の駆動輪18,19にそれぞれ設けられ、各駆動輪の回転角を検出しこの検出結果に基づいて各駆動輪18,19の回転速度を求める駆動輪回転角センサ(駆動輪回転速度取得手段)20,21と、を備えている。また、モータ15の出力軸は、減速機構を備えたディファレンシャルギヤ17に連結され、該ディファレンシャルギヤを介してモータ15の回転動力が左右の駆動輪18,19に伝達される。
モータトルク設定部(定常トルク目標値設定手段)12は、モータ回転角センサ16より出力されるモータ15の回転速度と、アクセル開度センサ11で検出されるアクセル開度とに基づいて、定常トルク目標値Tm*を設定し、この定常トルク目標値Tm*を制振制御部13に出力する。
制振制御部(第1のトルク目標値設定手段)13は、モータトルク設定部12より出力される定常トルク目標値Tm*と、モータ回転角センサ16より出力されるモータ15の回転速度、及び各駆動輪回転角センサ20,21より出力される各駆動輪18,19の回転速度に基づいて、モータトルク指令値Tm*cを決定し、このモータトルク指令値Tm*cをモータトルク制御部14に出力する。
モータトルク制御部(モータトルク制御手段)14は、インバータ(図示省略)を備えており、モータトルク指令値Tm*cに基づいてPWM信号を生成し、該PWM信号にてインバータを構成する電子スイッチ(IGBT等)を制御してモータ15を駆動する。即ち、モータ15の出力トルクがモータトルク指令値Tm*cに一致、或いは追従するようにPWM信号を生成し、このPWM信号を用いてモータ15の駆動を制御する。
図2は、図1に示す制振制御部13の後段側の構成を伝達特性で示したブロック線図である。図2に示すように制振制御部13はINV(インバース)フィルタ31を有しており、更に、その後段側には、伝達特性Gp(s)を有する制御対象32(モータ15及び駆動シャフト)と、フィードバックゲイン(k)を有する乗算器33と、減算器34,35を備えている。なお、以下では、INVフィルタ31から減算器34までの制御系がF/F制御系、乗算器33の出力を減算器34にフィードバックする制御系がF/B制御系とする。
INVフィルタ31は、「Gm(s)/Gc(s)」なる伝達特性を有するモデルとして構成され、モータトルク設定部12(図1参照)で算出された定常トルク目標値Tm*を入力として、第1トルク目標値Tm*1を算出する。ここで、伝達特性Gc(s)は、第1トルク目標値Tm*1から制御対象32に含まれるモータの回転速度(駆動輪換算値)ωm'までの伝達特性のモデルである。また、伝達特性Gm(s) は車両への入力トルクからモータ回転速度ωm'までの規範応答を示すモデルである。なお、各伝達特性Gc(s)、及びGm(s)の具体的な設定方法については後述する。
減算器35は、モータ回転角センサ16(図1参照)で求められるモータ回転速度ωm'と、各駆動輪回転角センサ20,21(図1参照)で求められる駆動輪速度ωwの偏差を算出する。この偏差は、乗算器33にてフィードバックゲイン(k)が乗じられ、この乗算結果は第2トルク目標値Tm*2として減算器34に出力される。即ち、減算器35及び乗算器33は、第2のトルク目標値設定手段としての機能を備えている。
ここで、乗算器33のフィードバックゲイン(k)は、F/B制御系の発散を確実に防止するために充分小さい値に設定する。例えば、CPU演算遅れ、回転速度検出遅れ、トルク応答遅れといったF/B制御系に存在する遅れ時間をモデル化して後述する制御対象モデルに組み込み、F/B制御系の周波数特性からゲイン余裕が12dB以上となるように設定する。
更に、フィードバックゲイン(k)に、図3に示す特性を有するマップに基づき算出される補正係数(車速に応じて変化する特性を有する補正係数)を乗じることにより、モータ15と駆動輪18,19の回転速度偏差の検出精度が悪化する車速が低い領域において、フィードバックゲイン(k)をより小さく設定する。具体的には、予め設定した所定速度よりも遅い場合には、補正係数を低い数値に設定してフィードバックゲイン(k)が通常よりも小さくなるように設定する。
図2に示す減算器34は、第1トルク目標値Tm*1から第2トルク目標値Tm*2を減算し、この減算結果をトルク指令値Tm*cとして、モータトルク制御部14(図1参照)に出力する。即ち、減算器34は、モータトルク指令値演算手段としての機能を備えている。
次に、図2に示すINVフィルタ31で用いられるの各モデルGc(s)、及びGm(s)の具体的な設定方法について説明する。まず、F/F制御系を設計するための制御対象モデルとして、図4に例示するモデルについて考える。このモデルの運動方程式は、下記の(1),(2)式により記述することができる。(1),(2)式に示す各符号は次の通りである。
J1:モータが含まれる動力装置の総慣性モーメント
J2:車両およびタイヤの等価慣性モーメント
id:モータから駆動輪までの減速比
Cs:駆動系シャフトとタイヤの合成された粘性係数
Ks:駆動系シャフトとタイヤの合成されたバネ定数
Tm:車両への入力トルク
Tm*1:第1トルク目標値
Tm*2:第2トルク目標値
ωm':モータの回転速度(駆動輪換算値)
ωw:駆動輪角速度
θ :駆動系シャフトのねじれ角度
Figure 2013141359
但し、(1)式に示す各係数a11、a13、a21、a23、b1、は、下記の通りである。
Figure 2013141359
ここで、トルク応答遅れを無視した場合には、車両への入力トルクTmは、下記の(2)式により示すことができる。
Tm=Tm*1−Tm*2
=Tm*1−k・(ωm'−ωw) …(2)
従って、上記の(1),(2)式により制御系を構成した閉ループの状態方程式は次の(3)式となる。
Figure 2013141359
更に、(3)式に示した状態方程式の特性方程式は、ラプラス演算子sを用いることにより、下記の(4)式で示すことができる。
Figure 2013141359
(4)式において、ωpは制御対象モデルの振動周波数、ζpは制御対象モデルの減衰係数(これを第1減衰係数とする)、ζcはF/B制御を施すことによって増加した減衰係数(これを第2減衰係数とする)を示している。また、第2減衰係数ζcは、上述した係数a13,a23に基づき、下記(5)式で示すことができる。
Figure 2013141359
ここで、第2減衰係数ζcを(5)式のように決めることにより、変速機を有する電動車両のように走行条件に応じてモデルGc(s)が変化する場合において、モデルGc(s)が変化することによる制振性能の劣化を抑制することができる。
そして、上記の(4)式より、「Gm(s)/Gc(s)」を、下記の(6)式で示されるフィルタ(図2に示すINVフィルタ31)とすることにより、定常トルク目標値Tm*からモータ回転速度ωm'までの伝達特性を、非振動特性とすることが可能となる。この際、実際の演算はタスティン近似等で離散化して得られた漸化式を用いて演算する。
Figure 2013141359
次に、上記のように構成したINVフィルタ31を用いた場合のシミュレーション結果について、従来方式を採用した場合と対比して説明する。
図5は、従来の制御方法を採用した場合で、時刻0.5[sec]にて定常トルク目標値をステップ的に増加させた場合の、車両の駆動トルクの変化を示す特性図である。以下に示す「k'」は従来技術に基づき算出されるフィードバックゲイン(k)の中で応答が最速となる値であり、下記の(7)式で算出される。
Figure 2013141359
図5において、曲線S1(実線)は規範応答を示し、曲線S2(点線)はk=k'×1.0とした場合を示し、曲線S3(一点鎖線)はk=k'×0.5とした場合を示し、曲線S4(二点差線)はk=k'×0.25とした場合を示している。
また、図6は、第1実施形態の制御方法を採用した場合で、時刻0.5[sec]にて定常トルク目標値をステップ的に増加させた場合の、車両の駆動トルクの変化を示す特性図である。そして、曲線S11(実線)は規範応答を示し、曲線S12(点線)はk'=1.0とした場合を示し、曲線S13(一点鎖線)はk'=0.5とした場合を示し、曲線S14(二点鎖線)はk'=0.25とした場合を示している。
そして、図5に示した従来の制御方法を採用した場合には、フィードバックゲイン(k)がk'×1.0では規範応答に近い良好な特性となる。しかし、フィードバックゲイン(k)が小さくなるほどトルク変動が大きくなってしまう。これに対して、図6に示した本実施形態の制御方法を採用した場合には、フィードバックゲイン(k)が小さくなった場合であっても、トルク変動をほぼ抑制できることが理解される。
このようにして、本実施形態に係るモータ駆動方法では、F/B制御の特性に応じてF/F制御系のフィルタ特性を設定することにより、F/B制御系の発散を防止する目的でフィードバックゲイン(k)を小さく設定した場合であっても、F/B制御系による制振性能の不足分を正確にF/F制御系で補償することができる。従って、高い制振性能と、F/B制御系の充分な安定性を両立することが可能となる。
また、モータ15の回転速度と、駆動輪18,19の回転速度との間の回転速度偏差の検出精度が低下する車速条件(車速が所定速度よりも遅い場合)では、フィードバックゲイン(k)を通常の数値よりも小さい数値に設定するので、回転速度偏差の検出精度の低下に伴いF/B制御に生じる不要なトルク変動を抑制することが可能となる。
[第2実施形態の説明]
次に、本発明の第2実施形態に係るモータ駆動方法について説明する。図7は、本発明の第2実施形態に係る制振制御部13の後段側の構成を伝達特性で示したブロック線図である。図7に示すように、第2実施形態に係る制振制御部13は、F/F制御系に設けたINVフィルタ31(図2参照)の代わりに、第1フィルタ41、及び該第1フィルタ41に対して並列的に接続した第2フィルタ42、遅延器43、及び加算器44を追加している点で相違する。それ以外の構成は、図2に示したブロック線図と同様であるので同一符号を付して構成説明を省略する。
第1フィルタ41は、定常トルク目標値Tm*に対して、「Gm(s)/Gp(s) 」なる伝達特性を有するフィルタとされており、定常トルク目標値Tm*に対してこのフィルタ処理を加えることにより、トルク目標値Tm*1aを出力する。また、第2フィルタ42は、「Gm(s)/Gc'(s)」なる伝達特性を有するフィルタとされており、更に、この後段に設けられる遅延器43は、第2フィルタ42の出力信号をF/B制御系に存在する遅れ時間e−Lsだけ遅延させる。そして、定常トルク目標値Tm*に対して第2フィルタ42によるフィルタ処理を加え、更に、遅れ時間e−Lsだけ遅延させる。この遅延処理された信号を、トルク目標値Tm*1bとして出力する。なお、第1フィルタ41及び第2フィルタ42の設定方法については後述する。
加算器44は、トルク目標値Tm*1aと、トルク目標値Tm*1bとを加算し、この加算結果を第1トルク目標値Tm*1として減算器34に出力する。外乱が存在しない理想状態では、乗算器37より出力される第2トルク目標値Tm*2が、トルク目標値Tm*1bと相殺され、トルク目標値Tm*1aがトルク指令値Tm*cとなって出力されることとなる。
ここで、図7に示す第1フィルタ41の伝達特性「Gm(s)/Gp(s)」は、下記(8)式にて示すことができ、第2フィルタ42の伝達特性「Gm(s)/Gc'(s)」は、下記(9)式で示すことができる。但し、実際の演算はタスティン近似等で離散化して得られた漸化式を用いて演算する。
Figure 2013141359
Figure 2013141359
次に、上記のように構成した第1フィルタ41、及び第2フィルタ42を用いた場合のシミュレーション結果について、従来方式を採用した場合と対比して説明する。図8は、第2実施形態の制御方法を採用した場合で、時刻0.5[sec]にて定常トルク目標値をステップ的に増加させた場合の、車両の駆動トルクの変化を示す特性図である。そして、曲線S21(実線)は規範応答を示し、曲線S22(点線)はk=k'×1.0とした場合を示し、曲線S23(一点鎖線)はk=k'×0.5とした場合を示し、曲線S24(二点差線)はk=k'×0.25とした場合を示している。
そして、図8と前述した図5を対比して理解されるように、第2実施形態を採用した場合には、フィードバックゲイン(k)の大きさによらず、規範応答に略一致させることができる。
このようにして、第2実施形態に係る電動車両の制御方法では、遅延器43の遅れ時間をF/B制御系に存在する遅れ時間に相当するように設定することで、外乱のない理想状態においては、F/B制御系の出力が第2フィルタ42の出力と相殺され、遅れ時間の影響のない第1フィルタ41の出力のみがモータトルク指令値Tm*cとなる。その結果、耐外乱性能については前述した第1実施形態と同等を性能を維持し、目標値応答性能については、遅れ時間の影響を除去した分だけ改善することが可能となる。
以上、本発明の電動車両の制御方法、及び電動車両の制御装置を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置き換えることができる。
本発明は、電動機の制振性能を向上させることに利用することができる。
11 アクセル開度センサ
12 モータトルク設定部
13 制振制御部
14 モータトルク制御部
15 モータ
16 モータ回転角センサ
17 ディファレンシャルギヤ
18,19 駆動輪
20,21 駆動輪回転角センサ
31 INVフィルタ
32 制御対象
33 乗算器
34 減算器
35 減算器
41 第1フィルタ
42 第2フィルタ
43 遅延器
44 加算器

Claims (5)

  1. 電動車両に搭載されるモータの駆動を制御する電動車両の制御方法において、
    各種車両情報に基づいて定常トルク目標値(Tm*)を設定する定常トルク目標値設定工程と、
    前記定常トルク目標値(Tm*)を入力とし、予め設定される入力トルクとモータ回転速度との伝達特性の理想モデルGm(s)と、モデルGc(s)と、で構成される「Gm(s)/Gc(s)」なる伝達特性を有するフィルタを通して、第1のトルク目標値(Tm*1)を設定する第1のトルク目標値設定工程と、
    前記モータの回転速度を検出または推定により取得するモータ回転速度取得工程と、
    電動車両に搭載される駆動輪の回転速度を検出または推定により取得する駆動輪回転速度取得工程と、
    モータ回転速度を駆動輪の回転速度に相当させた相当回転速度(ωm')と、前記駆動輪の回転速度(ωw)との偏差を求め、この偏差に所定のフィードバックゲイン(k)を乗じて、第2のトルク目標値(Tm*2)を設定する第2のトルク目標値設定工程と、
    前記第1のトルク目標値Tm*1から前記第2のトルク目標値Tm*2を減じて、モータトルク指令値Tm*cとして出力するモータトルク指令値演算工程と、
    前記モータトルク指令値Tm*cに、前記モータの出力トルクが一致または追従するように、前記モータの駆動を制御するモータトルク制御工程とを有し、
    前記モデルGc(s)を、前記第1のトルク目標値から前記モータの回転速度までの伝達特性に設定することを特徴とする電動車両の制御方法。
  2. 前記第1のトルク目標値設定工程は、前記「Gm(s)/Gc(s)」なる伝達特性を有するフィルタに代えて、
    前記理想モデルGm(s)と、前記車両への入力トルクからモータ回転速度までの伝達特性のモデルGp(s)で構成される「Gm(s)/Gp(s)」なる伝達特性を有する第1フィルタと、
    前記伝達特性「Gm(s)/Gc(s)」から、前記第1フィルタの伝達特性「Gm(s)/Gp(s)」を減じた「Gm(s)/Gc'(s)」なる伝達特性を有する第2フィルタと、に分割し、
    前記第1フィルタの出力と、前記第2フィルタを遅延手段にて遅延させた出力と、の加算結果を前記第1のトルク目標値Tm*1とすることを特徴とする請求項1に記載の電動車両の制御方法。
  3. 前記モデルGc(s)を、前記モデルGp(s)を2次遅れ系で近似した場合の第1減衰係数(ζp)に、前記F/B制御を施すことによって変化する第2減衰係数(ζc)を加算した特性に設定し、
    前記第1減衰係数(ζc)は、モータが含まれる動力装置の総慣性モーメント(J1)、車両及びタイヤの等価慣性モーメント(J2)、モータから駆動輪までの減速比(id)、駆動系シャフトとタイヤの合成された粘性係数(Cs)、駆動系シャフトとタイヤの合成されたバネ定数(Ks)、前記フィードバックゲイン(k)に基づき、下記の式に設定することを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の電動車両の制御方法。
    Figure 2013141359
  4. 前記電動車両の車両速度が、予め設定した所定速度よりも遅い場合には、前記フィードバックゲイン(k)を通常よりも低い数値に設定することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の電動車両の制御方法。
  5. 電動車両に搭載されるモータの駆動を制御する電動車両の制御方法において、
    各種車両情報に基づいて定常トルク目標値(Tm*)を決定する定常トルク目標値設定手段と、
    前記定常トルク目標値(Tm*)を入力して、予め設定される入力トルクとモータ回転速度との伝達特性の理想モデルGm(s)と、モデルGc(s)と、で構成されるGm(s)/Gc(s)なる伝達特性を有するフィルタを通して、第1のトルク目標値(Tm*1)を設定する第1のトルク目標値設定手段と、
    前記モータの回転速度を検出または推定により取得するモータ回転速度取得手段と、
    電動車両に搭載される駆動輪の回転速度を検出または推定により取得する駆動輪回転速度取得手段と、
    モータ回転速度を駆動輪の回転速度に相当させた相当回転速度(ωm')と、前記駆動輪の回転速度(ωw)との偏差を求め、更に求めた偏差に所定のゲインを乗じて、第2のトルク目標値(Tm*2)を設定する第2のトルク目標値設定手段と、
    前記第1のトルク目標値Tm*1から前記第2のトルク目標値Tm*2を減じて、モータトルク指令値Tm*cとして出力するモータトルク指令値演算手段と、
    前記モータトルク指令値に、前記モータの出力トルクが一致または追従するように、前記モータの駆動を制御するモータトルク制御手段とを有し、
    前記モデルGc(s)を、前記第1のトルク目標値から前記モータの回転速度までの伝達特性に設定することを特徴とする電動車両の制御装置。
JP2012000162A 2012-01-04 2012-01-04 電動車両の制御方法及び電動車両の制御装置 Active JP5880048B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012000162A JP5880048B2 (ja) 2012-01-04 2012-01-04 電動車両の制御方法及び電動車両の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012000162A JP5880048B2 (ja) 2012-01-04 2012-01-04 電動車両の制御方法及び電動車両の制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013141359A true JP2013141359A (ja) 2013-07-18
JP5880048B2 JP5880048B2 (ja) 2016-03-08

Family

ID=49038295

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012000162A Active JP5880048B2 (ja) 2012-01-04 2012-01-04 電動車両の制御方法及び電動車両の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5880048B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015083213A1 (ja) * 2013-12-02 2015-06-11 日産自動車株式会社 電動車両の制御装置および電動車両の制御方法
JP2016046905A (ja) * 2014-08-22 2016-04-04 株式会社デンソー 回転電機の制御装置
JP2016085060A (ja) * 2014-10-23 2016-05-19 株式会社小野測器 速度計測装置

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11141677A (ja) * 1997-11-04 1999-05-25 Nissan Motor Co Ltd トルクコンバータのスリップ制御装置
JP2002152916A (ja) * 2000-11-14 2002-05-24 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 電気自動車の制御装置および制御方法
JP2005269835A (ja) * 2004-03-19 2005-09-29 Nissan Motor Co Ltd 車両用制振制御装置および車両用制振制御方法
JP2005318676A (ja) * 2004-04-27 2005-11-10 Nissan Motor Co Ltd 駆動力制御装置
JP2010284770A (ja) * 2009-06-15 2010-12-24 Seiko Epson Corp ロボット、搬送装置、及び慣性センサーを用いた制御方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11141677A (ja) * 1997-11-04 1999-05-25 Nissan Motor Co Ltd トルクコンバータのスリップ制御装置
JP2002152916A (ja) * 2000-11-14 2002-05-24 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 電気自動車の制御装置および制御方法
JP2005269835A (ja) * 2004-03-19 2005-09-29 Nissan Motor Co Ltd 車両用制振制御装置および車両用制振制御方法
JP2005318676A (ja) * 2004-04-27 2005-11-10 Nissan Motor Co Ltd 駆動力制御装置
JP2010284770A (ja) * 2009-06-15 2010-12-24 Seiko Epson Corp ロボット、搬送装置、及び慣性センサーを用いた制御方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015083213A1 (ja) * 2013-12-02 2015-06-11 日産自動車株式会社 電動車両の制御装置および電動車両の制御方法
JP2016046905A (ja) * 2014-08-22 2016-04-04 株式会社デンソー 回転電機の制御装置
JP2016085060A (ja) * 2014-10-23 2016-05-19 株式会社小野測器 速度計測装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP5880048B2 (ja) 2016-03-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10752286B2 (en) Steering control apparatus and steering control method
JP5861554B2 (ja) 車両用制振制御装置
JP6079942B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
US7873453B2 (en) Control apparatus for electric power steering apparatus
JP4270079B2 (ja) 駆動力制御装置
JP6065016B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP5862436B2 (ja) 電動車両の制御装置
WO2018220805A1 (ja) 電動車両の制御方法、及び、制御装置
JPWO2013157315A1 (ja) 電動車両の制御装置および電動車両の制御方法
JP5098736B2 (ja) 車両速度制御装置
WO2017183231A1 (ja) 電動車両の制御方法、及び、電動車両の制御装置
WO2016117394A1 (ja) ダイナモメータシステムの制御装置
US9701338B2 (en) Electric power steering apparatus
JP4134158B2 (ja) 電動パワーステアリング制御装置
WO2015111341A1 (ja) 電動車両の駆動力制御装置
WO2014184900A1 (ja) 電動パワーステアリング制御装置およびその制御方法
JP4419625B2 (ja) 車両用制振制御装置および車両用制振制御方法
JP2017210009A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP5880048B2 (ja) 電動車両の制御方法及び電動車両の制御装置
JP2008228484A (ja) モータ制御装置およびモータ制御方法
JP2015173548A (ja) 車両用制振制御装置
JP6720714B2 (ja) 電動車両の制御方法、及び電動車両の制御装置
JP6686658B2 (ja) 電動車両の制御方法、及び、電動車両の制御装置
JP2005269833A (ja) 車両用制振制御装置および車両用制振制御方法
JP5262754B2 (ja) ステアリング装置、ステアリング制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141126

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150722

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150728

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150911

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151110

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151202

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160105

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160118

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5880048

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151