JP2013139936A - 冷凍装置 - Google Patents

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哲也 岡本
Kazuhiro Kosho
和宏 古庄
Yasuhiro Iwata
育弘 岩田
Kunitada Yo
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Abstract

【課題】本発明に係る冷凍装置は、効率の低下を抑制することができる。
【解決手段】空気調和装置1は、四段圧縮機2と、切換機構31〜33と、液ガス熱交換器6bと、バイパスライン142,162と、制御部とを備える。四段圧縮機2は、1つの高段側圧縮機構24と、複数の低段側圧縮機構21〜23のそれぞれとが直列に接続されている。切換機構31〜33は、冷房運転サイクルと暖房運転サイクルとを切り換える。液ガス熱交換器6bは、低段側圧縮機構21〜23に吸入される低圧の冷媒と、高圧の冷媒との間で熱交換を行う。バイパスライン142,162は、液ガス熱交換器6bの吸入側と吐出側とをバイパスする。バイパスライン142,162は、冷房運転サイクルにおいて冷媒をバイパスさせず、かつ、暖房運転サイクルにおいて一部の冷媒をバイパスさせる。制御部は、四段圧縮機2および切換機構31〜33を制御する。
【選択図】図4

Description

本発明は、冷凍装置に関する。
従来、特許文献1(特開2010−210205号公報)に示されるように、多段圧縮冷凍サイクルを行う冷媒回路にインタークーラが設置された冷凍装置が用いられている。インタークーラは、冷房運転時において、最上段以外の各段の圧縮機構から吐出された圧縮冷媒を冷却する。これにより、より上段にある圧縮機構は、冷媒を圧縮するために必要な仕事である圧縮仕事が抑えられる。
しかし、このような冷凍装置では、暖房運転時において、インタークーラは圧縮冷媒の冷却に使用されないため、圧縮機構に吸入される冷媒の温度が上昇しやすい。そのため、暖房運転時には、圧縮機構の圧縮仕事が増大して冷凍装置の効率が低下しやすい。
また、高圧の冷媒と低圧の冷媒との間で熱交換を行う液ガス熱交換器を冷凍装置が備えている場合、暖房運転時において、液ガス熱交換器を冷媒が通過することによって、圧力損失が発生する場合がある。特に、液ガス熱交換器に送られる低温低圧の冷媒は、低密度で流速も大きいので、圧力損失が発生しやすく、圧縮機構の圧縮仕事が増大しやすい。また、液ガス熱交換器で熱交換される低温低圧の冷媒は、圧縮機構に吸入される冷媒であるので、過剰に加熱されてエンタルピが増加すると、その分、圧縮機構の圧縮仕事が増大する。
また、冷媒が減圧される際に発生するエネルギーの一部を回収して再利用できる膨張機を冷凍装置が備えている場合、暖房運転時において、膨張機に吸入される直前の高温高圧の冷媒を、液ガス熱交換器で冷却してエンタルピを低下させると、膨張機の理論回収仕事が低減するので、膨張機の動力回収効果が低下する。
従って、暖房運転時に、液ガス熱交換器で不必要な熱交換が行われると、冷凍装置の効率が低下する。
本発明の目的は、冷凍装置の効率の低下を抑制することである。
本発明の第1観点に係る冷凍装置は、多段圧縮機構と、切換機構と、液ガス熱交換器と、バイパスラインと、制御部とを備える。多段圧縮機構は、1つの高段側圧縮機構と、複数の低段側圧縮機構のそれぞれとが直列に接続されている。切換機構は、冷房運転サイクルと暖房運転サイクルとを切り換える。液ガス熱交換器は、低段側圧縮機構に吸入される低圧の冷媒と、高圧の冷媒との間で熱交換を行う。バイパスラインは、液ガス熱交換器の吸入側と吐出側とをバイパスする。バイパスラインは、冷房運転サイクルにおいて冷媒をバイパスさせず、かつ、暖房運転サイクルにおいて一部の冷媒をバイパスさせる。制御部は、多段圧縮機構および切換機構を制御する。
第1観点に係る冷凍装置は、3以上の圧縮機構が直列に接続された多段圧縮機構を備える。多段圧縮機構は、最上段の圧縮機構である高段側圧縮機構と、高段側圧縮機構以外の圧縮機構である低段側圧縮機構からなる。液ガス熱交換器は、低圧の冷媒と、高圧の冷媒との間で熱交換を行う。低圧の冷媒は、多段圧縮機構に吸入される冷媒である。高圧の冷媒は、多段圧縮機構によって圧縮された後、凝縮器およびエコノマイザ熱交換器等によって冷却された冷媒である。
この冷凍装置では、暖房運転時において、液ガス熱交換器を通過する冷媒の一部をバイパスさせる。すなわち、液ガス熱交換器の吸入側を流れる冷媒の一部は、液ガス熱交換器を通過することなく、バイパスラインを流れて液ガス熱交換器の吐出側に供給される。液ガス熱交換器の吐出側では、液ガス熱交換器を通過して熱交換された冷媒と、バイパスラインを通過した冷媒とが合流する。
この冷凍装置では、冷媒回路にバイパスラインを設けることによって、暖房運転時に、液ガス熱交換器において、低圧側の冷媒が過剰に加熱されて圧縮機構の圧縮仕事が増大することが抑えられ、かつ、冷凍装置の効率の向上に寄与しない高圧側の冷媒の冷却が抑えられる。
従って、第1観点に係る冷凍装置は、暖房運転時において、液ガス熱交換器における不必要な熱交換を抑制することによって、効率の低下を抑制することができる。
本発明の第2観点に係る冷凍装置は、第1観点に係る冷凍装置であって、インタークーラをさらに備える。インタークーラは、冷房運転サイクル時において、低段側圧縮機構から吐出された冷媒を冷却する。
本発明の第3観点に係る冷凍装置は、第1観点または第2観点に係る冷凍装置であって、バイパスラインは、流量調整機構を含む。
第3観点に係る冷凍装置は、バイパスラインは、電磁弁および電動弁等の流量調整機構を備える。流量調整機構は、液ガス熱交換器をバイパスする冷媒の量を調節するために用いられる。流量調整機構によって、液ガス熱交換器における冷媒の熱交換量を制御して、冷凍装置の効率の低下を抑制することができる。
本発明の第4観点に係る冷凍装置は、第1観点乃至第3観点のいずれかに係る冷凍装置であって、バイパスラインは、低温側バイパスラインを含む。低温側バイパスラインは、液ガス熱交換器内において低圧の冷媒が流れる流路の吸入側と吐出側とをバイパスする。
本発明の第5観点に係る冷凍装置は、第1観点乃至第4観点のいずれかに係る冷凍装置であって、バイパスラインは、高温側バイパスラインを含む。高温側バイパスラインは、液ガス熱交換器内において高圧の冷媒が流れる流路の吸入側と吐出側とをバイパスする。
本発明の第6観点に係る冷凍装置は、第1観点乃至第5観点のいずれかに係る冷凍装置であって、膨張機構をさらに備える。膨張機構は、液ガス熱交換器によって熱交換された高圧の冷媒が通過する。膨張機構は、例えば、高温高圧の冷媒が減圧される際に生じる膨張エネルギーを動力として回収し、冷媒を圧縮する多段圧縮機構の動力の一部として用いることができる膨張機である。
本発明の第7観点に係る冷凍装置は、第1観点から第6観点のいずれかに係る冷凍装置であって、低段側圧縮機構は、第1低段側圧縮機構と、第2低段側圧縮機構と、第3低段側圧縮機構とからなる。多段圧縮機構は、高段側圧縮機構と、第1低段側圧縮機構と、第2低段側圧縮機構と、第3低段側圧縮機構とが、この順番で直列に接続されている。すなわち、この冷凍装置は、4段圧縮機構を備える。
本発明の第1観点乃至第7観点に係る冷凍装置は、効率の低下を抑制することができる。
本発明の第3観点に係る冷凍装置は、液ガス熱交換器における冷媒の熱交換量を制御して、冷凍装置の効率の低下を抑制することができる。
本発明の第7観点に係る冷凍装置は、4段圧縮機構を備える冷凍装置に適用することができる。
本発明の実施形態に係る空気調和装置の冷房運転時の概略構成図である。 図1の第1乃至第3油分離器の周辺の配管を表す図である。 図1における冷凍サイクルの圧力−エンタルピ線図である。 本発明の実施形態に係る空気調和装置の暖房運転時の概略構成図である。 図4の第1乃至第3油分離器の周辺の配管を表す図である。 図4における冷凍サイクルの圧力−エンタルピ線図である。
本発明の実施形態に係る冷凍装置について、図面を参照しながら説明する。
(1)空気調和装置の構成
図1および図4は、本発明に係る冷凍装置の一実施形態としての空気調和装置1の概略構成図である。空気調和装置1は、超臨界状態の二酸化炭素冷媒を使用して四段圧縮冷凍サイクルを行う冷凍装置である。空気調和装置1は、冷房運転サイクルと暖房運転サイクルとを切換可能に構成された冷媒回路10を有する。図1は、冷房運転時において冷媒回路10を循環する冷媒の流れを表す。図4は、暖房運転時において冷媒回路10を循環する冷媒の流れを表す。図1および図4において、冷媒回路10の配管に沿って記載されている矢印は、冷媒の流れを表す。
空気調和装置1の冷媒回路10は、主として、四段圧縮機2、第1切換機構31、第2切換機構32、第3切換機構33、第4切換機構34、第1油分離器41、第2油分離器42、第3油分離器43、第4油分離器44、室外熱交換器5、エコノマイザ熱交換器6a、液ガス熱交換器6b、膨張機構7、レシーバ8、過冷却熱交換器6c、室内熱交換器9および制御部(図示せず)からなる。次に、冷媒回路10の各構成要素を詳細に説明する。
(1−1)四段圧縮機
四段圧縮機2は、密閉容器内に、第1圧縮機構21、第2圧縮機構22、第3圧縮機構23、第4圧縮機構24、圧縮機駆動モータ(図示せず)、および、駆動軸(図示せず)が収容された密閉式圧縮機である。圧縮機駆動モータは、駆動軸に連結されている。駆動軸は、4つの圧縮機構21〜24に連結されている。すなわち、四段圧縮機2は、4つの圧縮機構21〜24が単一の駆動軸に連結されている一軸四段圧縮構造を有している。四段圧縮機2では、第1圧縮機構21、第2圧縮機構22、第3圧縮機構23および第4圧縮機構24は、この順番で直列に接続されている。第1圧縮機構21は、第1吸入管101aおよび第1吐出管101bに接続されている。第2圧縮機構22は、第2吸入管102aおよび第2吐出管102bに接続されている。第3圧縮機構23は、第3吸入管103aおよび第3吐出管103bに接続されている。第4圧縮機構24は、第4吸入管104aおよび第4吐出管104bに接続されている。
第1圧縮機構21は、最下段の圧縮機構であり、冷媒回路10を流れる最も低圧の冷媒を圧縮する。第2圧縮機構22は、第1圧縮機構21によって圧縮された冷媒を圧縮する。第3圧縮機構23は、第2圧縮機構22によって圧縮された冷媒を圧縮する。第4圧縮機構24は、最上段の圧縮機構であり、第3圧縮機構23によって圧縮された冷媒を圧縮する。第4圧縮機構24によって圧縮された冷媒は、冷媒回路10を流れる最も高圧の冷媒である。
なお、本実施形態において、各圧縮機構21〜24は、ロータリー式の圧縮機構である。また、圧縮機駆動モータは、制御部に接続されている。すなわち、各圧縮機構21〜24は、制御部によって運転速度等が制御される。
(1−2)第1乃至第4切換機構
第1切換機構31は、第1吐出管101b、第2吸入管102a、第1油分離管111および低圧冷媒管161と接続されている。第2切換機構32は、第2吐出管102b、第3吸入管103a、第2油分離管112および低圧冷媒管161と接続されている。第3切換機構33は、第3吐出管103b、第4吸入管104a、第3油分離管113および低圧冷媒管161と接続されている。第4切換機構34は、第4吐出管104b、ガスクーラ管134、第2室内熱交管192および低圧冷媒管161と接続されている。
第1切換機構31、第2切換機構32、第3切換機構33および第4切換機構34は、冷媒回路10内における冷媒の流れの方向を切り換えて、冷房運転サイクルと暖房運転サイクルとを切り換えるための四路切換弁である。切換機構31〜34は、冷房運転時において、四段圧縮機2によって圧縮された冷媒の冷却器として室外熱交換器5を機能させ、かつ、膨張機構7を通過して膨張した冷媒の加熱器として室内熱交換器9を機能させる。切換機構31〜34は、暖房運転時において、四段圧縮機2によって圧縮された冷媒の冷却器として室内熱交換器9を機能させ、かつ、膨張機構7を通過して膨張した冷媒の加熱器として室外熱交換器5を機能させる。
すなわち、切換機構31〜34は、冷媒回路10の構成要素として四段圧縮機2、室外熱交換器5、膨張機構7および室内熱交換器9のみに着目すると、四段圧縮機2、室外熱交換器5、膨張機構7、室内熱交換器9の順に冷媒を循環させる冷房運転サイクルと、四段圧縮機2、室内熱交換器9、膨張機構7、室外熱交換器5の順に冷媒を循環させる暖房運転サイクルとを切り換える。
(1−3)第1乃至第4油分離器
第1油分離器41、第2油分離器42、第3油分離器43および第4油分離器44は、冷媒回路10を循環する冷媒に含まれる潤滑油を分離する機構である。潤滑油は、四段圧縮機2の摺動部等を潤滑するために使用される冷凍機油である。潤滑油を含む冷媒が室外熱交換器5および室内熱交換器9に流入して蓄積されると、冷媒の加熱および冷却の効率が低下して、空気調和装置1の性能が低下する。油分離器41〜44は、冷媒から分離した潤滑油を適宜に冷媒回路10に戻す。
図2は、冷房運転サイクルを表す図1に示される第1油分離器41、第2油分離器42および第3油分離器43の周辺の配管を表す図である。図5は、暖房運転サイクルを表す図4に示される第1油分離器41、第2油分離器42および第3油分離器43の周辺の配管を表す図である。図2および図5において、冷媒回路10の配管に沿って記載されている矢印は、冷媒の流れを表す。以下、図2および図5を参照しながら説明する。
第1油分離器41は、第1油分離管111に取り付けられ、第1油戻し管121に接続されている。第1油分離器41は、第1油分離管111を流れる冷媒から潤滑油を分離して、分離した潤滑油を第1油戻し管121に供給する。第1油戻し管121は、第1冷房用油戻し管121aと、第1暖房用油戻し管121bとに分岐している。第1冷房用油戻し管121aは、第1冷房用逆流防止弁221aが取り付けられ、第1インタークーラ管131に接続されている。第1暖房用油戻し管121bは、第1暖房用逆流防止弁221bが取り付けられ、第1切換機構31と第1油分離器41とを接続する第1油分離管111に接続されている。
第2油分離器42は、第2油分離管112に取り付けられ、第2油戻し管122に接続されている。第2油分離器42は、第2油分離管112を流れる冷媒から潤滑油を分離して、分離した潤滑油を第2油戻し管122に供給する。第2油戻し管122は、第2冷房用油戻し管122aと、第2暖房用油戻し管122bとに分岐している。第2冷房用油戻し管122aは、第2冷房用逆流防止弁222aが取り付けられ、第2インタークーラ管132に接続されている。第2暖房用油戻し管122bは、第2暖房用逆流防止弁222bが取り付けられ、第2切換機構32と第2油分離器42とを接続する第2油分離管112に接続されている。
第3油分離器43は、第3油分離管113に取り付けられ、第3油戻し管123に接続されている。第3油分離器43は、第3油分離管113を流れる冷媒から潤滑油を分離して、分離した潤滑油を第3油戻し管123に供給する。第3油戻し管123は、第3冷房用油戻し管123aと、第3暖房用油戻し管123bとに分岐している。第3冷房用油戻し管123aは、第3冷房用逆流防止弁223aが取り付けられ、第3インタークーラ管133に接続されている。第3暖房用油戻し管123bは、第3暖房用逆流防止弁223bが取り付けられ、第3切換機構33と第3油分離器43とを接続する第3油分離管113に接続されている。
第4油分離器44は、第4吐出管104bに取り付けられ、第4油戻し管124に接続されている。第4油分離器44は、第4吐出管104bを流れる冷媒から潤滑油を分離して、分離した潤滑油を第4油戻し管124に供給し、潤滑油が分離された冷媒を第4切換機構34に送る。第4油戻し管124は、第1吸入管101aに接続されている。
なお、第1冷房用逆流防止弁221a、第2冷房用逆流防止弁222aおよび第3冷房用逆流防止弁223aは、冷房運転時における潤滑油の通過のみを許容する逆流防止機構である。第1暖房用逆流防止弁221b、第2暖房用逆流防止弁222bおよび第3暖房用逆流防止弁223bは、暖房運転時における潤滑油の通過のみを許容する逆流防止機構である。
(1−4)室外熱交換器
室外熱交換器5は、第1インタークーラ51、第2インタークーラ52、第3インタークーラ53およびガスクーラ54から構成されている。室外熱交換器5は、冷房運転時において冷媒の冷却器として機能し、暖房運転時において冷媒の加熱器として機能する。室外熱交換器5は、内部を流れる冷媒と熱交換を行う媒体としての水および空気等が供給される。
第1インタークーラ51は、第1油分離管111および第1インタークーラ管131に接続されている。第2インタークーラ52は、第2油分離管112および第2インタークーラ管132に接続されている。第3インタークーラ53は、第3油分離管113および第3インタークーラ管133に接続されている。ガスクーラ54は、ガスクーラ管134と、高圧冷媒管141に連通する冷媒回路10内の配管とに接続されている。
(1−5)エコノマイザ熱交換器
エコノマイザ熱交換器6aは、高圧冷媒管141および第1中間圧冷媒管151に接続されている。第1中間圧冷媒管151は、高圧冷媒管141から分岐し、第1膨張弁171が取り付けられている。エコノマイザ熱交換器6aは、高圧冷媒管141を流れる高圧の冷媒と、第1膨張弁171を通過して第1中間圧冷媒管151を流れる中間圧の冷媒との間で熱交換を行う。
(1−6)液ガス熱交換器
液ガス熱交換器6bは、高圧冷媒管141および低圧冷媒管161に接続されている。液ガス熱交換器6bは、エコノマイザ熱交換器6aを通過して高圧冷媒管141を流れる高圧の冷媒と、膨張機構7等を通過して低圧冷媒管161を流れる低圧の冷媒との間で熱交換を行う。
高圧冷媒管141には、液ガス熱交換器6bの吸入側と吐出側とをバイパスする高温側バイパス管142が取り付けられている。高温側バイパス管142には、高温側バイパス弁142aが設けられている。高温側バイパス弁142aは、高温側バイパス管142を通過する冷媒の流量を調整することができる電磁弁および電動弁等である。高温側バイパス弁142aの開度を調節することによって、高圧冷媒管141を流れる冷媒の一部を、液ガス熱交換器6bを通過させずに、高温側バイパス管142を介して膨張機構7に送ることができる。
同様に、低圧冷媒管161には、液ガス熱交換器6bの吸入側と吐出側とをバイパスする低温側バイパス管162が取り付けられている。低温側バイパス管162には、低温側バイパス弁162aが設けられている。低温側バイパス弁162aは、低温側バイパス管162を通過する冷媒の流量を調整することができる電磁弁および電動弁等である。低温側バイパス弁162aの開度を調節することによって、低圧冷媒管161を流れる冷媒の一部を、液ガス熱交換器6bを通過させずに、低温側バイパス管162を介して四段圧縮機2に送ることができる。
本実施形態において、高温側バイパス弁142aおよび低温側バイパス弁162aは、冷房運転時において、完全に閉じられており、暖房運転時においてのみ、開度が調整される。すなわち、冷房運転時において、冷媒は液ガス熱交換器6bをバイパスせず、暖房運転時においてのみ、冷媒は液ガス熱交換器6bをバイパスする。
(1−7)膨張機構
膨張機構7は、液ガス熱交換器6bを通過した高圧冷媒管141を流れる高圧の冷媒を減圧して、気液二相状態の中間圧の冷媒を第2中間圧冷媒管152に供給する。第2中間圧冷媒管152を流れる中間圧の冷媒は、レシーバ8に送られる。膨張機構7は、第2膨張弁172および膨張機71から構成される。
膨張機71は、高温高圧の冷媒が減圧される際に生じる膨張エネルギーを動力として回収し、冷媒を圧縮する圧縮機構21〜24の動力の一部として用いる機構を有している。本実施形態において、膨張機71は、発電式の膨張機である。
(1−8)レシーバ
レシーバ8は、膨張機構7から第2中間圧冷媒管152を介して送られた気液二相状態の中間圧の冷媒を、液冷媒とガス冷媒とに分離する。分離されたガス冷媒は、第3膨張弁173を通過して低圧のガス冷媒となり、低圧冷媒管161に供給され、過冷却熱交換器6cに送られる。分離された液冷媒は、第3中間圧冷媒管153に供給され、過冷却熱交換器6cに送られる。
(1−9)過冷却熱交換器
過冷却熱交換器6cは、第3中間圧冷媒管153を流れる中間圧の冷媒と、低圧冷媒管161を流れる低圧の冷媒との間で熱交換を行う。第3中間圧冷媒管153は、途中で分岐して第4膨張弁174を介して低圧冷媒管161に接続される。すなわち、第3中間圧冷媒管153を流れる中間圧の冷媒の一部は、第4膨張弁174を通過して低圧の冷媒となり、低圧冷媒管161に供給され、過冷却熱交換器6cに送られる。
(1−10)室内熱交換器
室内熱交換器9は、複数の室内熱交換ユニット9a,9b,・・・から構成されている。室内熱交換器9は、冷房運転時において冷媒の加熱器として機能し、暖房運転時において冷媒の冷却器として機能する。室内熱交換器9は、内部を流れる冷媒と熱交換を行う媒体としての水および空気等が供給される。
各室内熱交換ユニット9a,9b,・・・は、第1室内熱交管191および第2室内熱交管192に接続されている。各室内熱交換ユニット9a,9b,・・・に接続される第1室内熱交管191の分流管には、それぞれ、第5膨張弁175が取り付けられている。冷房運転時において、第1室内熱交管191は、第3中間圧冷媒管153と連通し、第2室内熱交管192は、第4切換機構34を介して低圧冷媒管161と連通する。暖房運転時において、第1室内熱交管191は、高圧冷媒管141と連通し、第2室内熱交管192は、第4切換機構34を介して第4吐出管104bと連通する。
(1−11)制御部
制御部は、四段圧縮機2を構成する4つの圧縮機構21〜24に連結されている駆動軸を駆動する圧縮機駆動モータ、および、切換機構31〜34に接続されるマイクロコンピュータである。制御部は、外部から入力された情報に基づいて、圧縮機構21〜24の運転速度、および、冷房運転サイクルと暖房運転サイクルとの切り換え等を制御する。
(2)空気調和装置の動作
空気調和装置1の動作について、図1〜図6を参照しながら説明する。図3は、冷房運転時における冷凍サイクルの圧力−エンタルピ線図(p−h線図)である。図6は、暖房運転時における冷凍サイクルの圧力−エンタルピ線図(p−h線図)である。図3および図6において、上に凸の曲線は、冷媒の飽和液線および乾き飽和蒸気線である。図3および図6において、冷凍サイクル上の英文字が付された点は、それぞれ、図1および図4において同じ英文字で表される点における冷媒の圧力およびエンタルピを表す。例えば、図1の点Bにおける冷媒は、図3の点Bにおける圧力およびエンタルピを有する。なお、空気調和装置1の冷房運転時および暖房運転時における運転制御は、制御部によって行われる。
(2−1)冷房運転時の動作
冷房運転時では、図1に示される矢印に沿って、四段圧縮機2、室外熱交換器5、膨張機構7、室内熱交換器9の順に冷媒が冷媒回路10内を循環する。以下、冷房運転時における空気調和装置1の動作について、図1〜3を参照しながら説明する。
最初に、第1吸入管101a内の低圧の冷媒は、第1圧縮機構21で圧縮されて、第1吐出管101bに吐出される(点A,B)。圧縮された冷媒は、第1切換機構31を通過した後、第1油分離管111を流れて、第1油分離器41において潤滑油が分離される。潤滑油が分離された冷媒は、第1インタークーラ51で冷却された後、第1インタークーラ管131を介して第2吸入管102aに供給される(点B,C)。第1油分離器41で分離された潤滑油は、図2に示されるように、第1油戻し管121および第1冷房用油戻し管121aを経て、第1インタークーラ管131を流れる冷媒に合流する。
次に、第2吸入管102a内の冷媒は、第2圧縮機構22で圧縮されて、第2吐出管102bに吐出される(点C,D)。圧縮された冷媒は、第2切換機構32を通過した後、第2油分離管112を流れて、第2油分離器42において潤滑油が分離される。潤滑油が分離された冷媒は、第2インタークーラ52で冷却された後、第2インタークーラ管132に供給される(点D,E)。第2インタークーラ管132を流れる冷媒は、エコノマイザ熱交換器6aにおいて熱交換されて第1中間圧冷媒管151を流れる中間圧の冷媒と合流した後、第3吸入管103aに供給される(点E,F)。第2油分離器42で分離された潤滑油は、図2に示されるように、第2油戻し管122および第2冷房用油戻し管122aを経て、第2インタークーラ管132を流れる冷媒に合流する。
次に、第3吸入管103a内の冷媒は、第3圧縮機構23で圧縮されて、第3吐出管103bに吐出される(点F,G)。圧縮された冷媒は、第3切換機構33を通過した後、第3油分離管113を流れて、第3油分離器43において潤滑油が分離される。潤滑油が分離された冷媒は、第3インタークーラ53で冷却された後、第3インタークーラ管133を介して第4吸入管104aに供給される(点G,H)。第3油分離器43で分離された潤滑油は、図2に示されるように、第3油戻し管123および第3冷房用油戻し管123aを経て、第3インタークーラ管133を流れる冷媒に合流する。
次に、第4吸入管104a内の冷媒は、第4圧縮機構24で圧縮されて、第4吐出管104bに吐出される(点H,I)。第4吐出管104bを流れる高圧の冷媒は、第4油分離器44において潤滑油が分離される。潤滑油が分離された高圧の冷媒は、第4切換機構34を通過した後、ガスクーラ管134に供給され、ガスクーラ54に送られる。ガスクーラ54で冷却された高圧の冷媒は、高圧冷媒管141に供給される(点I,J)。第4油分離器44で分離された潤滑油は、第4油戻し管124を介して第1吸入管101aに戻される。
次に、高圧冷媒管141内の冷媒は、エコノマイザ熱交換器6aおよび液ガス熱交換器6bで熱交換された後、膨張機構7を通過して中間圧の冷媒となり、第2中間圧冷媒管152を介してレシーバ8に送られる(点J,M〜S)。一方、高圧冷媒管141から第1中間圧冷媒管151に分流した冷媒は、エコノマイザ熱交換器6aで熱交換された後、第2インタークーラ管132に供給される(点J〜L)。レシーバ8に送られた気液二相状態の中間圧の冷媒は、液冷媒とガス冷媒とに分離される(点S,T,W)。冷房運転時において、高圧冷媒管141を流れる冷媒は、高温側バイパス管142を介して液ガス熱交換器6bをバイパスしない。
次に、レシーバ8で分離された液冷媒は、第3中間圧冷媒管153を流れ、過冷却熱交換器6cで熱交換される(点T,V)。一方、レシーバ8で分離されたガス冷媒は、第3膨張弁173を通過して低圧のガス冷媒となる(点W,Y)。第3中間圧冷媒管153を流れる一部の冷媒も、第4膨張弁174を通過して低圧のガス冷媒となる(点T,U)。これらの低圧のガス冷媒は、合流した後(点U,Y,Z)、過冷却熱交換器6cで熱交換され、低圧冷媒管161に供給される(点Z,AB,AD)。
次に、過冷却熱交換器6cで熱交換された中間圧の冷媒は、第1室内熱交管191に供給されて分流した後に、各第5膨張弁175を通過して低圧の冷媒となる(点V,X)。これらの低圧の冷媒は、室内熱交換器9の各室内熱交換ユニット9a,9b,・・・で加熱されて、第2室内熱交管192の各分流管に供給される(点X,AC)。その後、加熱された低圧の冷媒は、合流した後、第4切換機構34を介して低圧冷媒管161に供給される(点AC,AD)。
最後に、低圧冷媒管161を流れる低圧の冷媒は、液ガス熱交換器6bで熱交換された後、第1吸入管101aに供給される(点AD,AE,A)。冷房運転時において、低圧冷媒管161を流れる冷媒は、低温側バイパス管162を介して液ガス熱交換器6bをバイパスしない。以上のように冷媒が冷媒回路10内を循環することにより、空気調和装置1の冷媒回路10は冷房運転サイクルを行う。
(2−2)暖房運転時の動作
暖房運転時では、図4に示される矢印に沿って、四段圧縮機2、室内熱交換器9、膨張機構7、室外熱交換器5の順に冷媒が冷媒回路10内を循環する。以下、暖房運転時における空気調和装置1の動作について、図4〜6を参照しながら説明する。
最初に、第1吸入管101a内の低圧の冷媒は、第1圧縮機構21で圧縮されて、第1吐出管101bに吐出される(点A,B)。圧縮された冷媒は、第1切換機構31を通過した後、第2吸入管102aに供給される(点B,C)。
次に、第2吸入管102a内の冷媒は、第2圧縮機構22で圧縮されて、第2吐出管102bに吐出される(点C,D)。圧縮された冷媒は、第2切換機構32を通過した後、第3吸入管103aに供給される(点D,F)。第3吸入管103aを流れる冷媒は、エコノマイザ熱交換器6aにおいて熱交換されて第1中間圧冷媒管151および第2インタークーラ管132を流れる中間圧の冷媒と合流する。
次に、第3吸入管103a内の冷媒は、第3圧縮機構23で圧縮されて、第3吐出管103bに吐出される(点F,G)。圧縮された冷媒は、第3切換機構33を通過した後、第4吸入管104aに供給される(点G,H)。
次に、第4吸入管104a内の冷媒は、第4圧縮機構24で圧縮されて、第4吐出管104bに吐出される(点H,I)。第4吐出管104bを流れる高圧の冷媒は、第4油分離器44において潤滑油が分離される。潤滑油が分離された高圧の冷媒は、第4切換機構34を通過した後、第2室内熱交管192の各分流管に供給される(点I,AC)。第4油分離器44で分離された潤滑油は、第4油戻し管124を介して第1吸入管101aに戻される。
次に、第2室内熱交管192の各分流管内の高圧の冷媒は、室内熱交換器9の各室内熱交換ユニット9a,9b,・・・で冷却される(点AC,X)。冷却された高圧の冷媒は、第1室内熱交管191の各分流管において第5膨張弁175を通過してわずかに減圧された後、合流して、高圧冷媒管141に供給される(点X,J)。
次に、高圧冷媒管141内の冷媒は、エコノマイザ熱交換器6aで熱交換される(点J,M)。一方、高圧冷媒管141から第1中間圧冷媒管151に分流した冷媒は、エコノマイザ熱交換器6aで熱交換された後、第2インタークーラ管132を介して第3吸入管103aに供給される(点J〜L)。
次に、エコノマイザ熱交換器6aで熱交換された冷媒は、2つに分流する。分流した一方の冷媒は、液ガス熱交換器6bにおいて熱交換される(点M,N)。分流した他方の冷媒は、高温側バイパス管142を流れる(点M,O)。液ガス熱交換器6bで熱交換された冷媒、および、高温側バイパス管142を通過して液ガス熱交換器6bをバイパスした冷媒は、合流する(点N〜P)。
次に、合流した冷媒は、膨張機構7を通過して中間圧の冷媒となり、第2中間圧冷媒管152を介してレシーバ8に送られる(点P〜S)。レシーバ8に送られた気液二相状態の中間圧の冷媒は、液冷媒とガス冷媒とに分離される(点S,T,W)。
次に、レシーバ8で分離された液冷媒は、第3中間圧冷媒管153を流れ、過冷却熱交換器6cで熱交換される(点T,V)。一方、レシーバ8で分離されたガス冷媒は、第3膨張弁173を通過して低圧のガス冷媒となる(点W,Y)。第3中間圧冷媒管153を流れる一部の冷媒も、第4膨張弁174を通過して低圧のガス冷媒となる(点T,U)。これらの低圧のガス冷媒は、合流した後(点U,Y,Z)、過冷却熱交換器6cで熱交換され、低圧冷媒管161に供給される(点Z,AB,AD)。
次に、過冷却熱交換器6cで熱交換された中間圧の冷媒は、図4に示されるように、第6膨張弁176を通過して低圧の冷媒となる(点V,AH)。低圧の冷媒は、分流器81を通過して4本の冷媒流路に分流する。4本の冷媒流は、それぞれ、第1インタークーラ51、第2インタークーラ52、第3インタークーラ53およびガスクーラ54を通過する。ガスクーラ54を通過した低圧の冷媒は、第4切換機構34を通過して、低圧冷媒管161に供給される(点AH,AI)。一方、第1インタークーラ51、第2インタークーラ52、第3インタークーラ53を通過した低圧の冷媒は、それぞれ、第1油分離管111、第2油分離管112および第3油分離管113に供給される。第1油分離管111内の低圧の冷媒は、第1油分離器41において潤滑油が分離された後、第1切換機構31を通過して、低圧冷媒管161に供給される(点AH,AI)。第1油分離器41で分離された潤滑油は、図5に示されるように、第1油戻し管121および第1暖房用油戻し管121bを経て、再び第1油分離管111に合流する。同様に、第2油分離管112内の低圧の冷媒は、第2油分離器42において潤滑油が分離された後、第2切換機構32を通過して、低圧冷媒管161に供給される(点AH,AI)。第2油分離器42で分離された潤滑油は、図5に示されるように、第2油戻し管122および第1暖房用油戻し管122bを経て、再び第2油分離管112に合流する。同様に、第3油分離管113内の低圧の冷媒は、第3油分離器43において潤滑油が分離された後、第3切換機構33を通過して、低圧冷媒管161に供給される(点AH,AI)。第3油分離器43で分離された潤滑油は、図5に示されるように、第3油戻し管123および第3暖房用油戻し管123bを経て、再び第3油分離管113に合流する。各切換機構31〜34を通過した低圧の冷媒は、過冷却熱交換器6cで熱交換された低圧の冷媒と合流する(点AI,AD)。
最後に、低圧冷媒管161内の冷媒は、2つに分流する。分流した一方の冷媒は、液ガス熱交換器6bにおいて熱交換される(点AD,AE)。分流した他方の冷媒は、低温側バイパス管162を流れる(点AD,AF)。液ガス熱交換器6bで熱交換された冷媒、および、低温側バイパス管162を通過して液ガス熱交換器6bをバイパスした冷媒は、合流した後、第1吸入管101aに供給される(点AE,AF,A)。以上のように冷媒が冷媒回路10内を循環することにより、空気調和装置1の冷媒回路10は暖房運転サイクルを行う。
(3)空気調和装置の特徴
(3−1)
本実施形態に係る空気調和装置1の冷媒回路10は、高温側バイパス管142および低温側バイパス管162を有している。高温側バイパス管142および低温側バイパス管162は、暖房運転時において、液ガス熱交換器6bを通過する冷媒の一部をバイパスさせる。すなわち、液ガス熱交換器6bの吸入側を流れる冷媒の一部は、液ガス熱交換器6bを通過することなく、高温側バイパス管142または低温側バイパス管162を流れて、液ガス熱交換器6bの吐出側に供給される。液ガス熱交換器6bの吐出側では、液ガス熱交換器6bを通過して熱交換された冷媒と、高温側バイパス管142または低温側バイパス管162を通過した冷媒とが合流する。
低圧冷媒管161を流れ、液ガス熱交換器6aで熱交換される低圧の冷媒は、低密度であるので流速が大きい。そのため、低圧冷媒管161を流れる冷媒の圧力は低下しやすい。これにより、冷凍サイクルの低圧側で圧力損失が生じると、圧縮機構21〜24の圧縮仕事が増大する。また、暖房運転時において、インタークーラ51〜53は、圧縮機構21〜24によって圧縮された冷媒の冷却に使用されないので、圧縮機構21〜24に吸入される冷媒の温度が上昇しやすい。圧縮される冷媒の温度が上昇すると、冷媒のエンタルピも上昇するので、圧縮機構21〜24の圧縮仕事が増大する。
本実施形態では、圧縮機構21〜24の圧縮仕事を抑えるために、液ガス熱交換器6bの低温低圧側の吸入側と吐出側とが、低温側バイパス管162によってバイパスされている。これにより、冷媒回路10を流れる低圧側の冷媒が、液ガス熱交換器6aにおいて不必要に熱交換されて加熱されることが抑制される。これにより、低圧の冷媒の温度が過剰に上昇して、冷媒の密度が低下することが抑えられる。その結果、低圧冷媒管161を流れる冷媒の流速の低下も抑えられるので、冷凍サイクルの低圧側の圧力損失が抑制される。また、液ガス熱交換器6aにおける熱交換が抑制されることで、圧縮機構21〜24に吸入される冷媒の温度の上昇も抑えられる。従って、低温側バイパス管162によって液ガス熱交換器6bの低圧側をバイパスさせることで、圧縮機構21〜24の圧縮仕事の増加が抑制される。
また、空気調和装置1の冷媒回路10が備える膨張機71は、高温高圧の冷媒が減圧される際に生じる膨張エネルギーを動力として回収し、冷媒を圧縮する圧縮機構21〜24の動力の一部として用いる。そのため、暖房運転時において、液ガス熱交換器6bによって高圧側の冷媒が不必要に熱交換されて冷却されると、冷媒のエンタルピも低下するので、膨張機71の理論回収仕事が低減する。
本実施形態では、膨張機71に吸入される冷媒の温度が過剰に低下しないように、液ガス熱交換器6bの高温高圧側の吸入側と吐出側とが、高温側バイパス管142によってバイパスされている。これにより、冷媒回路10を流れる高圧の冷媒が、液ガス熱交換器6bにおいて冷却されることが抑制される。そのため、液ガス熱交換器6bでの不必要な熱交換に起因する膨張機71の動力回収効果の低下が抑制される。
従って、本実施形態に係る空気調和装置1は、暖房運転時において、高温側バイパス管142または低温側バイパス管162によって液ガス熱交換器6bにおける熱交換を抑制することで、効率の低下を抑制することができる。
(3−2)
本実施形態に係る空気調和装置1では、高温側バイパス管142は、高温側バイパス弁142aを備え、低温側バイパス管162は、低温側バイパス弁162aを備えている。高温側バイパス弁142aおよび低温側バイパス弁162aの開度を調節することによって、高温側バイパス管142および低温側バイパス管162をバイパスする冷媒の流量を制御することができる。これにより、液ガス熱交換器6bにおける冷媒の熱交換量を制御することができるので、空気調和装置1の効率の低下を効果的に抑制することができる。
なお、本実施形態において、制御部は、冷媒回路10を流れる冷媒の温度を監視して、冷媒の温度に応じて、高温側バイパス弁142aおよび低温側バイパス弁162aの開度を調節してもよい。また、制御部は、高温側バイパス弁142aおよび低温側バイパス弁162aの開度を調節することによって、膨張機71に吸入される冷媒の温度を制御してもよい。これにより、空気調和装置1の効率の低下をより効果的に抑制することができる。
(4)変形例
(4−1)変形例A
本実施形態では、空気調和装置1の冷媒回路10は、第1圧縮機構21、第2圧縮機構22、第3圧縮機構23および第4圧縮機構24が直列に接続された四段圧縮機2を備えている。しかし、冷媒回路10は、四段圧縮機2の代わりに、2つ以上の圧縮機構が直列に接続された構成を有する多段圧縮機を備えていればよい。
(4−2)変形例B
本実施形態では、空気調和装置1の四段圧縮機2を構成する第1圧縮機構21、第2圧縮機構22、第3圧縮機構23および第4圧縮機構24は、ロータリー式の圧縮機構であるが、例えば、スクロール式の圧縮機構であってもよい。
(4−3)変形例C
本実施形態では、切換機構31〜34は、四路切換弁であるが、例えば、複数の電磁弁を組み合わせることによって冷房運転サイクルと暖房運転サイクルとを切り換える機能を有する機構であってもよい。
(4−4)変形例D
本実施形態では、空気調和装置1の冷媒回路10は、二酸化炭素冷媒を用いるが、他の冷媒が用いられてもよい。
(4−5)変形例E
本実施形態に係る空気調和装置1の冷媒回路10は、高温側バイパス管142および低温側バイパス管162を有しているが、低温側バイパス管162のみを有していてもよい。
(4−6)変形例F
本実施形態に係る空気調和装置1の冷媒回路10は、高温側バイパス管142および低温側バイパス管162を有しているが、高温側バイパス管142のみを有していてもよい。
本発明に係る冷凍装置は、効率の低下を抑制することができる。
1 空気調和装置(冷凍装置)
2 四段圧縮機(多段圧縮機構)
6b 液ガス熱交換器
7 膨張機構
21 第1圧縮機構(低段側圧縮機構、第1低段側圧縮機構)
22 第2圧縮機構(低段側圧縮機構、第2低段側圧縮機構)
23 第3圧縮機構(低段側圧縮機構、第3低段側圧縮機構)
24 第4圧縮機構(高段側圧縮機構)
31 第1切換機構(切換機構)
32 第2切換機構(切換機構)
33 第3切換機構(切換機構)
51 第1インタークーラ(インタークーラ)
52 第2インタークーラ(インタークーラ)
53 第3インタークーラ(インタークーラ)
142 高温側バイパス管(バイパスライン、高温側バイパスライン)
142a 高温側バイパス弁(流量調整機構)
162 低温側バイパス管(バイパスライン、低温側バイパスライン)
162a 低温側バイパス弁(流量調整機構)
特開2010−210205号公報

Claims (7)

  1. 1つの高段側圧縮機構(24)と、複数の低段側圧縮機構(21,22,23)のそれぞれとが直列に接続された多段圧縮機構(2)と、
    冷房運転サイクルと暖房運転サイクルとを切り換える切換機構(31,32,33)と、
    前記低段側圧縮機構に吸入される低圧の冷媒と、高圧の冷媒との間で熱交換を行う液ガス熱交換器(6b)と、
    前記液ガス熱交換器の吸入側と吐出側とをバイパスするバイパスライン(142,162)と、
    前記多段圧縮機構および前記切換機構を制御する制御部と、
    を備え、
    前記バイパスラインは、前記冷房運転サイクルにおいて冷媒をバイパスさせず、かつ、前記暖房運転サイクルにおいて一部の冷媒をバイパスさせる、
    冷凍装置(1)。
  2. 前記冷房運転サイクル時において、前記低段側圧縮機構から吐出された冷媒を冷却するインタークーラ(51,52,53)をさらに備える、
    請求項1に記載の冷凍装置。
  3. 前記バイパスラインは、流量調整機構(142a,162a)を含む、
    請求項1または2に記載の冷凍装置。
  4. 前記バイパスラインは、前記液ガス熱交換器内において低圧の冷媒が流れる流路の吸入側と吐出側とをバイパスする低温側バイパスライン(162)を含む、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の冷凍装置。
  5. 前記バイパスラインは、前記液ガス熱交換器内において高圧の冷媒が流れる流路の吸入側と吐出側とをバイパスする高温側バイパスライン(142)を含む、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の冷凍装置。
  6. 前記液ガス熱交換器によって熱交換された高圧の冷媒が通過する膨張機構(7)をさらに備える、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の冷凍装置。
  7. 前記低段側圧縮機構は、第1低段側圧縮機構(21)と、第2低段側圧縮機構(22)と、第3低段側圧縮機構(23)とからなり、
    前記多段圧縮機構は、前記高段側圧縮機構と、前記第1低段側圧縮機構と、前記第2低段側圧縮機構と、前記第3低段側圧縮機構とが、この順番で直列に接続されている、
    請求項1から6のいずれか1項に記載の冷凍装置。
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