JP2013139846A - 静圧案内装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】パッドから吐出する潤滑流体に混入する異物がより少ない静圧案内装置を提供することを目的とする。
【解決手段】静圧案内装置(AS)は、ベース部(1)と、貫通孔(3a)を有し貫通孔(3a)の一方の開口部(3a1)がベース部(1)に対向するようベース部(1)に設けられたパッド部(P9)と、を備える。貫通孔(3a)の他方の開口部(3a2)から外部へ流体(FL)を吐出させると共にパッド部(P9)と移動体(D)との間に流体(FL)を介在させてパッド部(P9)により移動体(D)を案内支持する。ベース部(1)は、一端側が貫通孔(3a)の他方の開口部(3a2)に対応した位置に開口する排出口(R9b1)とされて外部から他端側に供給された流体(FL)を排出口(R9b1)に導く流路(R9)と、排出口(R9b1)と貫通孔(3a)の他方の開口部(3a2)との間に排出口(R9b1)を覆うよう配置されたフィルタ(4)と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、静圧案内装置に係る。
潤滑流体を吐出する吐出口を有するパッドを備え、パッドと移動体との間に吐出した潤滑流体の膜を介在させて移動体を非接触で移動可能に支持する静圧案内装置が知られている。静圧案内装置が支持する移動体の形状は、例えば、テーブル状の平面体、回転軸やシリンダ軸などの棒状体である。静圧案内装置は、通常、移動体が平面体の場合は直動又は平行動を自在に支持し、棒状体の場合は直動又は回動を自在に支持する。
特許文献1には、平面体なる移動体の平行動を案内する静圧案内装置が、摺動装置として記載されている。
特開2002−188632号公報
特許文献1に記載された装置において、パッドに供給される潤滑流体は貯水槽から供給される水であって、その水は、貯水槽からフィルタを介して汲み上げるようになっている。
従って、貯水槽の水に混入している異物の内、所定の大きさ以上のものは、フィルタに捕捉されるので、パッドから吐出する水に含まれることはない。所定の大きさは、通常、パッドと移動体との間に形成される膜厚に対して充分小さい値とされ、フィルタは、その値に応じた濾過性能を有するものが選択されている。
ところで、特許文献1に記載された装置では、潤滑流体の経路において、フィルタよりも下流側で異物が生じた場合、水に混じってパッドから吐出する可能性がある。
静圧案内装置では、ベース部材の内部に穴を設けて流路とすることが一般的であり、その流路となる穴をドリル加工で形成する場合が多い。ドリル加工で流路を形成した場合、静圧案内装置の稼働前に、予め流路に対してフラッシング洗浄を行い、使用後になるべく異物が発生しないようにする。しかしながら、ドリル加工の際に流路の内壁から完全に分離せずに残った切削カスなどの異物がフラッシング洗浄で取りきれず、静圧案内装置の稼働を開始した後、流路の内壁から分離して潤滑流体に混入する場合があり得る。このように、フィルタよりも下流側の流路内で潤滑流体に異物が混入すると、異物は潤滑流体と共にパッドから吐出する。潤滑流体と共に吐出した異物の大きさが、パッドと移動体との間に介在させる潤滑流体の膜の厚さ以上であると、その異物がパッドと移動体の間に挟まって、移動体の案内の際にかじる、あるいは移動体の動きがしぶくなる、などの不具合が生じる虞がある。また、異物が極端に大きく硬質の場合には、パッドや移動体の表面を傷つけるという不具合の発生も懸念される。すなわち、パッドと移動体との間に潤滑流体の膜を介在させて移動体を非接触で移動可能に支持する静圧案内装置においては、パッドから吐出する潤滑流体にできるだけ異物が混入していないことが望まれる。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、パッドから吐出する潤滑流体に混入する異物がより少ない静圧案内装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明は次の構成を有する。
1) ベース部(1)と、貫通孔(3a)を有し前記貫通孔(3a)の一方の開口部(3a1)が前記ベース部(1)に対向するよう前記ベース部(1)に設けられたパッド部(P9)と、を備え、前記貫通孔(3a)の他方の開口部(3a2)から外部へ流体(FL)を吐出させると共に前記パッド部(P9)と移動体(D)との間に前記流体(FL)を介在させて前記パッド部(P9)により前記移動体(D)を案内支持する静圧案内装置において、
前記ベース部(1)は、
一端側が前記貫通孔(3a)の他方の開口部(3a2)に対応した位置に開口する排出口(R9b1)とされて外部から他端側に供給された前記流体(FL)を前記排出口(R9b1)に導く流路(R9)と、
前記排出口(R9b1)と前記貫通孔(3a)の他方の開口部(3a2)との間に前記排出口(R9b1)を覆うよう配置されたフィルタ(4)と、
を備えることを特徴とする静圧案内装置(AS)である。
2) 前記パッド部(P9)は、前記排出口(R9b1)を臨む孔(P9h)を有する基部(P9k)と、前記孔(P9h)に取り付けられると共に前記フィルタ(4)を前記ベース部(1)側に押圧するフィルタ止め具(3)と、を備え、
前記フィルタ止め具(3)に前記貫通孔(3a)が形成されていることを特徴とする1)に記載の静圧案内装置(AS)である。
3) 前記フィルタ止め具(3)は、前記孔(P9h)に着脱自在とされる一方、前記フィルタ(4)は、前記孔(P9h)を通過可能な形状で形成されていることを特徴とする2)に記載の静圧案内装置(AS)。
4) 前記孔(P9h)には雌ねじ(P9e)が形成されており、前記フィルタ止め具(3)は前記雌ねじ(P9e)に螺合するねじ部材であることを特徴とする2)又は3)に記載の静圧案内装置(AS)である。
本発明によれば、パッドから吐出する潤滑流体に混入する異物をより少なくできるという効果が得られる。
本発明の静圧案内装置の実施例を示す平面図及び断面図である。 本発明の静圧案内装置の実施例における要部を説明するための平面図及び断面図である。 本発明の静圧案内装置の実施例における要部を説明するための斜視的断面図である。 本発明の静圧案内装置の実施例における要部を説明するための分解図である。 本発明の静圧案内装置の実施例における潤滑流体の模式的経路図である。
本発明の静圧案内装置の実施の形態を、図1〜図5を参照して説明する。まず、静圧案内装置の概略構成について、図1(a),(b)を参照して説明する。
図1(a),(b)は、実施例としての静圧案内装置ASを示す平面図及び断面図である。図1(a)は静圧案内装置ASの平面図であり、図1(b)は図1(a)におけるS1−S1断面図である。X,Y,Z軸は、便宜的にそれぞれ左右方向,前後方向,天地方向と定める。
静圧案内装置ASは、静圧パッドであるパッド部P1〜P13が取り付けられたベース部1を備え、移動体DをX軸方向に直動移動可能とする案内装置である。移動体Dは、テーブル状の直方体なる基部D1と、基部D1の天側においてその中心部位を含む一部の範囲が長手方向に突出してなる突出部D2と、を有して形成されている。突出部D2は、移動体Dの中心位置CTRを含む一部の範囲が突出してなる台座部D3を有している。基部D1における、底面Db,前方側の側面Ds1,及び後方側の側面Ds2、並びに、突出部D2を挟む前方側の天面Dt1及び後方側の天面Dt2は、ベース部1に取り付けられたパッド部P1〜P13に対向して案内される案内面となっている(詳細は後述する)。
ベース部1は、YZ平面に沿って切断した断面形状が略C字形状を呈しており、金属によって形成されている。このC字形状は、例えば、図1(b)に示されるように、直方体の五つの単部材1A〜1Eを組み合わせることで得られている。単部材1A〜1Eは、予めそれぞれに所定の加工が施されており、ボルトなどで互いに締結され、一体のベース部1とされている。ベース部1において、C字形状の内面における地側となる床面1bには、四隅近傍にそれぞれパッド部P1〜P4が取り付けられている。また、床面1bの中心位置にはパッド部P5が取り付けられている。すなわち、床面1bには、5個のパッド部P1〜P5が取り付けられている。
また、C字形状のY軸方向に対向する一対の側面の内、前方側の側面1s1には、X軸方向に離隔して一対のパッド部P6,P7が取り付けられており、後方側の側面1s2には、X軸方向に離隔して一対のパッド部P8,P9が取り付けられている。また、床面1bに対向する面の内、前方側の天井面1t1には、X軸方向に離隔して一対のパッド部P10,P11が取り付けられており、後方側の側面1t2には、X軸方向に離隔して一対のパッド部P12,P13が取り付けられている。
パッド部P1〜P4とパッド部P10〜P13とはそれぞれ対向する位置に取り付けられている。また、パッド部P6,P7とパッド部P8,P9とは、それぞれ対向する位置に取り付けられている。パッド部P1,P3,P6,P8,P10,P12は、X軸方向において同じ位置に取り付けられている。パッド部P2,P4,P7,P9,P11,P13は、X軸方向において同じ位置に取り付けられている。パッド部P1〜P13は、それぞれ中央部において潤滑流体を吐出する吐出口P1h〜P13hを有している。但し、詳細を後述するパッド部P9の吐出口P9hと同様の構成を有するパッド部P6,P7,P8の吐出口P6h,P7h,P8hは、図面の都合上図示を省略する。
ベース部1は、外部の流体供給装置RKから供給される潤滑流体FLをパッド部P1〜P13の吐出口P1h〜P13hから吐出させるようにそれぞれ供給する流路R1〜R13を有している。図1(a)では、流路R1〜R13のうち、パッド部P5,P6,P7,P8,P9に潤滑流体FLを供給する流路R5,R6,R7,R8,R9を模式的に一点鎖線で示している。図1(b)では、流路R2,R4,R7,R9,R11,R13の断面が丸穴として示されている。
流路R1〜R13は、それぞれ複数の直穴の組み合わせによって形成されている。ここで、直穴とは、軸が直線状となっている穴を意味する。具体的には、流路R1〜R13は、一端側が供給口としてベース部1における前後左右のいずれかの側面に開口し、他端側がパッド部P1〜P13に対応した位置に開口するよう形成されている。流路R1〜R13を形成する各直穴は、ドリル加工で形成されている。ここで、パッド部P9に潤滑流体FLを供給する流路R9を代表として詳述すると、流路R9は、ベース部1を構成する単部材1Bの左側面1LSに対しドリル加工で左右方向に形成された直穴R9aと、ベース部1の側面1s2(単部材1Bの前方側の側面)に対してドリル加工で前後方向に形成された直穴9bと、により、略L字状の穴の内部空間V9として形成されている。直穴R9aにおける左側面1LSの開口部は、供給口R9a1とされ、直穴R9bにおける側面1s2の開口部は、排出口R9b1とされている。
流路R1〜R13の各供給口には、流体供給装置RKからフィルタFT1を介し共通の経路又は独立した経路を経て潤滑流体FLが供給される。供給経路の途中には、圧力計,流量計,絞り弁などの機器が適宜配設されていてよい。図1(a)では、描画線の煩雑化を避けるために、流体供給装置RK及びフィルタFT1を複数箇所記載してあるが、流体供給装置RK及びフィルタFT1は、一箇所にまとめられていてよい。
図1(b)に示されるように、移動体Dは、基部D1がベース部1におけるC字状に囲まれた内部の空間に収められるようにしてベース部1に支持されている。具体的には、移動体Dの底面Dbがパッド部P1〜P5と対向し、側面Ds1がパッド部P6,P7と対向し、側面Ds2がパッド部P8,P9と対向し、天面Dt1がパッド部P10,P11と対向し、天面Dt2がパッド部P12,P13と対向している。移動体Dとパッド部P1〜P13とにおける対向する面間には僅かな隙間が生じるように、かつ、移動体Dの案内において、その隙間が潤滑流体FLの膜で充填され得るように各部の寸法が設定されている。例えば、移動体Dは、パッド部P1〜P13により、パッド部P1〜P13から吐出した潤滑流体FLの厚さ20μm〜30μmの膜によってX軸方向へ滑らかに移動可能に支持されるようになっている。図1(a)に示されるように、移動体Dには、駆動部ACが接続されており、移動体Dは、駆動部ACによってX軸方向に移動させられるようになっている。移動方向(左右方向)及び移動速度で決められる移動のパターンは自由に設定できる。例えば、左右方向の僅かな距離を高速で往復するパターンも設定可能である。
パッド部P1〜P13は、互いに同じ形状の部材とされている。その形状の詳細を、パッド部P9を代表として図2〜図4を参照して詳述する。図2(a)は、パッド部P9を図1(a)の矢印YS1方向から見た平面図である。図2(b)は、図1(b)におけるパッド部9及び単部材1Bにおいてパッド部9が取り付けられている部位近傍のS9−S9断面図である。図3は、図2(b)に対応する斜視的断面図であり、図4は、パッド部P9の取り付け構造を説明するための分解図である。すなわち、図2〜図4は、本発明の静圧案内装置ASの実施例における要部である潤滑流体濾過構造FKを説明する図である。
パッド部P9は、基部P9kと止めネジ3とを含んで構成されている。基部P9kは、扁平の概ね直方体に形成されている。パッド部P9は、パッド部P9が取り付けられている単部材1Bの側面1s2とは反対側となる面において、中央部にリセスとして抉られた凹部P9aを有している。凹部P9aを囲む周縁部は、リセスである凹部P9aに対しランドとして枠状に突出した枠部P9bとされている。パッド部P9は、枠部P9bにおける天面P9cを含む天面P9c側の部分がホワイトメタルで形成され、他の部分が機械構造用炭素鋼(S20C)で形成されている。ホワイトメタルの替わりに銅系の合金であってもよい。また、パッド部P9全体を銅合金で形成してもよい。天面P9cは、枠部P9bにおいて移動体Dと対向する面である。凹部P9aの底面P9a1には、段付き孔P9dが、直列する四箇所を一列として長手方向(左右方向)に平行に二列(合計八箇所)設けられている。凹部P9aには、貫通する孔P9hが設けられている。孔P9hの位置は、例えば凹部P9aの中央である。孔P9hの内周面には内径DM1なる雌ねじ部P9eが形成されている。
一方、側面1s2においてパッド部P9が取り付けられる部位には、所定深さの窪みである凹部1B1が設けられている。凹部1B1は、例えば円形の窪みである。凹部1B1の底面1B2には、流路R9を構成する直穴R9bの排出口R9b1が開口している。排出口R9b1の開口位置は、例えば底面1B2の中央である。側面1s2には、排出口R9b1の軸線CL9とパッド部P9の雌ねじP9eの軸線とが一致するように、かつ、パッド部P9の長手方向(図2における左右方向)を、X軸方向に沿う姿勢でパッド部P9を側面1s2に当接させた際に、パッド部P9の八箇所の段付き孔P9dに取り付けられたボルトBtがそれぞれ螺合可能となる雌ねじ1B3が設けられている(図4参照)。パッド部P9が側面1s2に対してボルトBtによって固定された状態で、段付きボルトBtの天面は、パッド部P9の凹部P9aにおける底面P9a1から突出しないようになっている。
パッド部P9が側面1s2に取り付けられた状態で、凹部1B1の底面1B2とパッド部P9の基部P9kとの間には、シールリング2が介在している。シールリング2は、断面の直径が凹部P9aの所定深さよりも若干大きいものが使用されている。これにより、シールリング2は、パッド部P9が側面1s2に取り付けられた状態で軸線CL9方向に潰されており、凹部1B1と基部P9kとで囲まれた空間V2を、直穴R9b及び孔P9h以外において封止状態としている。
雌ねじ部P9eには、止めネジ3がねじ込まれている。ねじ込まれた止めネジ3の先端面と凹部1B1の底面1B2との間には円盤状のフィルタ4が挟まれて保持されている。すなわち、止めネジ3は、フィルタ4をベース部1側に押圧してフィルタ4を保持するフィルタ4の止め具TGとされている。フィルタ4の外径DM2(図2参照)は、雌ねじ部P9eの内径DM1よりも小さく設定されている。止めネジ3には貫通孔3aが設けられている。貫通孔3aは、例えば6角孔とされて六角レンチによって止めネジ3を回転させることができるようになっている。止めネジ3は、貫通孔3aの一方の開口部3a1がベース部1に対向する姿勢でベース部1に取り付けられている。貫通穴3aの他方の開口部3a2は、潤滑流体FLが吐出する吐出口となる。止めネジ3が雌ねじ部P9eにねじ込まれた状態で、貫通孔3aの軸線は、直穴R9bの排出口R9b1の軸線CL9と一致し、貫通孔3aの横断面積は、直穴R9bの排出口R9b1の開口面積とほぼ同じとされている。
フィルタ4は、潤滑流体FLに対して所望の濾過能力を有するものが選択されている。例えば、静圧案内装置ASで、移動体Dとパッド部P9の天面P9cとの間に介在させる潤滑流体FLの膜厚を20〜30μmと設定した場合、濾過能力として最大外形寸法が、その膜厚よりも充分に小さい、例えば10μm以上の異物を捕捉するフィルタを選択する。フィルタ4は、直穴R9bの排出口R9b1を完全に覆い凹部1B1の底面1B2と止め具TGである止めネジ3の先端部との間に挟持され得る形状であれば、円形でなくてもよい。フィルタ4は、雌ねじ部P9eを容易に通過して取り出せる形状や大きさであることが好ましい。
上述の潤滑流体濾過構造FKにおいて、パッド部P9に流路R9により供給される潤滑流体FLの全体の経路について、図5を参照して説明する。図5は、パッド部P9に供給される潤滑流体FLが流れる経路KRの模式図である。他の流路R1〜R8及びR10〜R13に関する経路についても同様である。
流体供給装置RKから所定の圧力が付与されて出力された潤滑流体FLは、フィルタFT1を通過しベース部1の左側面1LSに設けられた供給口R9a1から流路R9内に流入する(図1も参照)。潤滑流体FLは、流路R9においてまず直穴R9a内を通過し、直穴R9bとの接続部位である屈曲部Kで流れの向きを90°変え、直穴R9bに流入する(図1〜図3も参照)。直穴R9bの出口である排出口R9b1は、フィルタ4で覆われているので(図2,図3も参照)、潤滑流体FLの流体分及びフィルタ4において通過が許容される大きさの粒子がこのフィルタ4を通過し、通過が禁止される大きさ以上の粒子が異物としてフィルタ4により捕捉される。フィルタ4を通過した潤滑流体FL内、フィルタ4の側面から抜け出た分はシールリング2により凹部1B1外への漏出が防止され、フィルタ4を厚さ方向に通過した分は、止めネジ3の一方の開口部3a1から貫通孔3a内に流入した後、吐出口である他方の開口部3a2から流出してパッド部P9のリセスである凹部P9a内に吐出する。凹部P9aに吐出した潤滑流体FLは、枠部P9bの天面P9cと移動体Dとの間に介在する膜として移動体Dのスムースな移動案内に供された後、パッド部P9の外部へ流出し、回収経路KKを経て流体供給装置RKに回帰し再利用される。
図5から明らかなように、仮に、経路KRにおける流体供給装置RK側に設けられたフィルタFT1とパッド部P9との間で異物が生じ、潤滑流体FLに混入したとしても、その異物が案内機能に支障をきたす虞のある所定の大きさ以上であれば、異物は移動体Dの案内に供されるパッド部P9に供給される直前に配置されたフィルタ4によって捕捉される。従って、静圧案内装置ASにおいて移動体Dの移動の案内に支障をきたすことはない。特に、ベース部1内の流路R9は、ドリル加工で形成される直穴R9a及び直穴R9bの組み合わせで構成されているので、静圧案内装置ASの稼働前のフラッシング処理で除去されず、稼働後において混入する削りカスの存在が懸念される。これに対し、上述した潤滑流体濾過構造FK及びそれを備えた静圧案内装置ASによれば、案内機能上の不具合の原因となることが懸念される異物を捕捉するフィルタ4を、異物がパッド部P9から吐出する直前に配しているので、静圧案内装置ASの稼働後において潤滑流体FLに削りカスが混入しても、案内機能に支障のある削りカスが確実に除去された潤滑流体FLのみが潤滑膜に供される。すなわち、パッド部から吐出する潤滑流体に混入する異物はより少なくなっている。
以上、パッド部P9及び流路R9に関する経路KRついて詳述したが、他のパッド部P1〜P8,P10〜P13及び流路R1〜R8,R10〜R13に関する経路ついても同様である。
上述のように、フィルタ4の外径DM2は、雌ねじ部P9eの内径DM1よりも小さく設定されている。また、止めネジ3は、雌ねじ部P9eに対して着脱自在に螺合しており、例えばメンテナンスの際に作業者によって取り外すことができる。これにより、汚れたフィルタ4の交換を容易に行うことができる。交換作業は、まず、止めネジ3を緩めて雌ねじ部P9eから外した後、汚れたフィルタ4をピンセット等で雌ねじ部P9eを通過させて取り出す。次に、新しいフィルタ4を雄ねじ部P9eを通して底面1B2の所定位置にセットし、止めネジ3を締め付けることで行う。交換作業は、ベース部1を単部材1A〜1Eに分解し、止めネジ3を天方向に取り外す姿勢で行うと、フィルタ4が脱落しないのでより容易となる。
底面1B2に、フィルタ4の外形形状に対応した形状でその厚さ方向の一部が収まる凹みを設けておくことは、フィルタ4の位置がより的確に定まり、作業も容易になるので好ましい。
実施例の静圧案内装置ASは、床面1bに5個のパッド部P1〜P5を有しており、中央のパッド部P5は、床面1bの中心位置に配置されている。この中心位置は、移動体Dの台座部D3の位置に対応している。台座部D3は、移動体Dと他の部材とを連結する際に利用されるよう設けられている。例えば、静圧案内装置ASの利用用途として、移動体Dに対し、Z軸方向における天側から地側に向かう負荷力となる押圧力が付与された状態で、その移動体DをX軸方向に案内する用途がある。その場合、押圧力は移動体Dの台座部D3に付与される。例えば、重量物を移動体Dの台座部D3に連結して案内支持する用途がそれに当たる。このような用途にも対応すべく、静圧案内装置ASは、押圧力の作用点となる台座部D3に対応した位置にパッド部P5を配置してある。これにより、パッド部P1〜P4のみ場合に比べパッド部P5が加わった分だけ広い受け面積で負荷力を受け止めることができるので、静圧案内装置ASは耐負荷力が向上している。また、受け面積をより広くしてあることで、移動体Dとパッド部P1〜P5との間の隙間を広くすることなく案内作用が発揮される。従って、静圧案内装置ASは、負荷力が大きくても移動体Dの案内を高精度で行うことができる。
図2及び図3に示されるように、流路R9における直穴R9aと直穴R9bとが接続した屈曲部Kは、直穴R9a,直穴R9bのいずれかの中間部位ではなく各先端部位同士が接続して形成されている。すなわち、直穴R9a,直穴R9b共に屈曲部Kを越える部分がない。これは、流路R9を形成する際に、明ける穴の深さの精度を高くして、これから明ける穴の先端部位が、次に明ける穴の位置と一致するようにし、次の穴明けの際に、先端部位が先に明けた穴の先端部位を越えることなく丁度達して穴明けが完了するよう穴の深さを高精度に管理して穴明けすることで実現している。これにより、直穴R9a,R9bにおいて、本来の流路R9であるL字状の通路以外の余分な穴空間が存在しないので、流路R9の容積が最小限となり、使用する潤滑流体FLの量を削減できる。また、余分な穴空間がないので削りカスなどが溜まり易い場所がなく、静圧案内装置ASの稼働過程で削りカスが異物として潤滑流体FL中に混入することが防止できる。
本発明の実施例は、上述した構成に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において変形例としてもよいのは言うまでもない。
移動体Dの基部D1は、テーブル状の直方体に限るものではない。例えば、角柱状や円柱状であってもよい。例えばパッド部P9の天面P9cは、平面に沿うものでなくてもよい。移動体Dの被案内面が曲面の場合は、その表面に沿った曲面形状であってもよい。潤滑流体FLは油に限らない。他の液体や気体であってもよい。フィルタ4は、濾過性能の異なる複数種を重ねて配設するようにしてもよい。フィルタ4は、孔P9hを通過させることができる形状に形成されていれば、円盤状でなくてもよい。ここで、通過させることができる形状とは、撓ませるなどの変形を施して通過させることができる物を含む。例えば、フィルター4は、折り曲げた状態で孔P9hを通過させることができるものでもよい。止めネジ3の貫通孔3aは、六角孔でなくてもよい。貫通孔3aを丸孔とし、止めネジ32を回転のためのすり割り等を有する形状であってもよい。フィルタの止め具TGは、孔P9hに対してネジの螺合で着脱可能に取り付けられるものに限らない。例えば、孔P9h側に凹部又は凸部を設け、止め具TGを、孔P9hの凹部又は凸部に係合する凸部又は凹部を有する可撓性の爪部を備えた樹脂成型部材とし、所謂スナップフィットで孔P9hに着脱可能に取り付けられるものでもよい。その場合、止め具TGと孔P9h側とが係合した状態で、止め具TGの先端部がフィルタ4をベース部1側に押圧してフィルタ4を保持するように構成する。静圧案内装置ASは、流体供給装置RKと潤滑流体FLの経路KRとの一方又は両方を備えて構成されていてもよい。
1 ベース部、1A〜1E 単部材
1B1 凹部、1B2 底面、1B3 雌ねじ
1LS (単部材1Bの)左側面
1b 床面、1s1,1s2 側面、1t1,1t2 天井面
2 シールリング、3 止めネジ
3a 貫通孔、3a1 (一方の)開口部、3a2 (他方の)開口部(吐出口)
4,FT1 フィルタ
AC 駆動部、AS 静圧案内装置、Bt ボルト
CL9 軸線、CTR 中心位置
D 移動体、Db 底面、Ds1,Ds2 側面、Dt1,Dt2 天面
D1 基部、D2 突出部、D3 台座部
DM1 内径、DM2 外径
FK 潤滑流体濾過構造、FL 潤滑流体
K 屈曲部、KK 回収経路
P1〜P13 パッド部、P9a 凹部、P9a1 底面、P9b 枠部、P9c 天面、P9d 段付き孔、P9e 雌ねじ部、P9h 孔、P9k 基部
R1〜R13 流路
R9a,R9b 直穴、R9a1 供給口、R9b1 排出口
RK 流体供給装置
TG (フィルタの)止め具、V2 空間、V9 内部空間(流路)

Claims (4)

  1. ベース部と、貫通孔を有し前記貫通孔の一方の開口部が前記ベース部に対向するよう前記ベース部に設けられたパッド部と、を備え、前記貫通孔の他方の開口部から外部へ流体を吐出させると共に前記パッド部と移動体との間に前記流体を介在させて前記パッド部により前記移動体を案内支持する静圧案内装置において、
    前記ベース部は、
    一端側が前記貫通孔の他方の開口部に対応した位置に開口する排出口とされて外部から他端側に供給された前記流体を前記排出口に導く流路と、
    前記排出口と前記貫通孔の他方の開口部との間に前記排出口を覆うよう配置されたフィルタと、
    を備えることを特徴とする静圧案内装置。
  2. 前記パッド部は、前記排出口を臨む孔を有する基部と、前記孔に取り付けられると共に前記フィルタを前記ベース部側に押圧するフィルタ止め具と、を備え、
    前記フィルタ止め具に前記貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項1記載の静圧案内装置。
  3. 前記フィルタ止め具は、前記孔に着脱自在とされる一方、前記フィルタは、前記孔を通過可能な形状で形成されていることを特徴とする請求項2記載の静圧案内装置。
  4. 前記孔には雌ねじが形成されており、前記フィルタ止め具は前記雌ねじに螺合するねじ部材であることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の静圧案内装置。
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