JP2013139589A - 銀微粒子及びその製造法並びに該銀微粒子を含有する導電性ペースト、導電性膜及び電子デバイス - Google Patents

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Mineko Osugi
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誠治 石谷
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弘子 森井
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Abstract

【課題】 本発明は、低温焼結性に優れた銀微粒子とその製造法並びに該銀微粒子を含有する導電性ペースト、導電性膜及び電子デバイスに関する。
【解決手段】 硝酸銀と、水溶性あるいは水可溶性であって炭素数2〜4の脂肪族アミン1種類以上とを用いて調製した硝酸銀のアミン錯体のアルコール溶液を調製し(A液)、前記A液とは別にアスコルビン酸又はエリソルビン酸と、ハロゲン化物を溶解させた水溶液を調製し(B液)、前記A液と前記B液を混合したものを、水を入れた容器に添加して攪拌した後、得られた銀微粒子を洗浄・乾燥させる銀微粒子の製造方法において、B液中に硝酸銀1モルに対して1.6×10−3モル以上のハロゲン化物を添加することにより、得られる銀微粒子のスラリーが凝集系になり、その後の洗浄が容易になるため、炭素量を0.25重量%以下の低温焼成に優れた銀微粒子を得ることができる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、低温焼結性に優れる平均粒子径30〜120nmの銀微粒子とその製造法並びに該銀微粒子を含有する導電性ペースト、導電性膜及び電子デバイスに関する。
電子デバイスの電極や回路パターンの形成は、金属粒子を含む導電性ペーストを用いて基板上に電極や回路パターンを印刷した後、加熱焼成して導電性ペーストに含まれる金属粒子を焼結させることにより行われているが、近年、その加熱焼成温度は低温化する傾向にある。
例えば、電子デバイスの実装基板としては、一般に、300℃程度までの加熱が可能であり、耐熱性に優れているためポリイミド製フレキシブル基板が用いられているが、高価であるため、最近では、より安価なPET(ポリエチレンテレフタレート)基板やPEN(ポリエチレンナフタレート)基板が代替材料として検討されている。しかしながら、PET基板やPEN基板はポリイミド製フレキシブル基板と比較して耐熱性が低く、殊に、メンブレン配線板に用いられるPETフィルム基板は加熱焼成を150℃以下で行う必要がある。
また、加熱焼成を200℃より更に低い温度で行うことができれば、ポリカーボネートや紙等の基板への電極や回路パターンの形成も可能となり、各種電極材等の用途が広がることが期待される。
このような低温焼成が可能な導電性ペーストの原料となる金属粒子として、ナノメートルオーダーの銀微粒子が期待されている。その理由として、金属粒子の大きさがナノメートルオーダーになると表面活性が高くなり、融点が金属のバルクのものよりもはるかに低下するため、低い温度で焼結させることが可能になるためである。また、銅などの他の導電性粒子と比べて銀微粒子は高価であり、金属粒子の中でもマイグレーションを起こしやすいという欠点はあるが、同程度の比抵抗を有する銅に比べて酸化し難いために取り扱いやすいことが挙げられる。
また、ナノメートルオーダーの銀微粒子は低温で焼結が可能であると共に、一度焼結すると耐熱性が維持されるという、従来のはんだにはない性質を利用した鉛フリーのはんだ代替材料としても期待されている。
これまでに、分散性に優れた微細な銀粒子を安定に効率よく製造する方法として、ハロゲン化物イオンの存在下で銀イオンを還元する方法(特許文献1)、樹脂型ペーストの硬化加熱温度における収縮率が高いハロゲンを含有する銀粉、及び該ハロゲンを含有する銀粉を簡単かつ安価に得る製造方法(特許文献2)が提案されている。また、低温(600℃前後)での焼結を進行させ、優れた延性の焼結部品を製造するための金属粉末として、金属粉末の表面にハロゲン元素又はハロゲン化物を5〜2,000ppm含有させること(特許文献3)が知られている。
また、反応から乾燥までの全工程を30℃以下にコントロールすることにより、低温焼成が可能な導電性ペースト等の原料として平均粒子径30〜100nmの多結晶化された銀粒子(特許文献4)が知られている。
特開2008−274423号公報 特開2010−77493号公報 特開2005−325411号公報 特開2011−80094号公報
前出特許文献1には、ハロゲン化物イオンの存在下で銀イオンを還元する方法が開示されているが、特許文献1記載の製造方法では、後出比較例に示す通り、ハロゲン化物の添加量が少ないため生成する銀微粒子が分散系となり、その後の洗浄が不十分となるため、得られる銀微粒子の炭素量を0.25重量%以下にすることができず、低温焼結性に優れた銀微粒子を得ることが困難となる。
また、特許文献2には、ハロゲンを含有する銀粉が開示されているが、ハロゲン化物を添加する時期が銀の還元反応後であることから、還元反応時に塩化銀を形成して不溶化させる場合と比べて含有されるハロゲンは容易に脱離もしくはイオン化するものであり、殊に本発明の電極や回路パターンの形成に用いられる導電性ペースト及び導電性フィルム用途に用いられる銀微粒子としては、粒子表面に簡単にイオン化する状態でハロゲンが付着されていることから好ましくない。
特許文献3には、金属粉末の表面にハロゲン元素又はハロゲン化物を5〜2,000ppm含有させることが開示されているが、特許文献3に記載されている金属粉末は、金属粉末を加圧成形して圧粉体を作製して500〜900℃で焼結して用いるものであり、ハロゲンの添加は焼結部品の延性及び寸法収縮の低減を目的としているため、上記と同様に、殊に本発明の電極や回路パターンの形成に用いられる導電性ペースト及び導電性フィルム用途に用いられる銀微粒子としては、粒子表面に簡単にイオン化する状態でハロゲンが付着されていることから好ましくない。
特許文献4には、反応から乾燥までの全工程を30℃以下にコントロールすることにより、低温焼成が可能な導電性ペースト等の原料として平均粒子径30〜100nmの多結晶化された銀粒子が開示されているが、後出比較例に示す通り、ハロゲン化物を添加していないため生成する銀微粒子が分散系となり、その後の洗浄が不十分となるため、得られる銀微粒子の炭素量を0.25重量%以下にすることができず、より低温焼結性に優れた銀微粒子を得ることが困難となる。また、乾燥温度も30℃以下にコントロールする必要があるため、工業的に不利である。
そこで、本発明は、低温焼結性に優れた平均粒子径30〜120nmの銀微粒子及び該銀微粒子を効率よく製造する方法を提供することを技術的課題とする。
前記技術的課題は、次の通りの本発明によって達成できる。
即ち、本発明は、硝酸銀と、水溶性あるいは水可溶性であって炭素数2〜4の脂肪族アミン1種類以上とを用いて調製した硝酸銀のアミン錯体のアルコール溶液を調製し(A液)、前記A液とは別にアスコルビン酸又はエリソルビン酸と、ハロゲン化物を溶解させた水溶液を調製し(B液)、前記A液と前記B液を静止型混合機を用いて混合したものを、水を入れた容器に添加して攪拌した後、得られた銀微粒子を洗浄・乾燥させる銀微粒子の製造法において、前記B液中に硝酸銀1モルに対して1.6×10−3モル以上のハロゲン化物を添加することを特徴とする銀微粒子の製造法である(本発明1)。
また、本発明は、銀微粒子の炭素量が0.25重量%以下であることを特徴とする本発明1の方法によって得られる銀微粒子である(本発明2)。
また、本発明は、本発明2の銀微粒子の粒子表面が分子量10,000以上の高分子化合物で被覆された銀微粒子である(本発明3)。
また、本発明は、平均粒子径(DSEM)が30nm以上120nm以下である本発明2又は本発明3の銀微粒子である(本発明4)。
また、本発明は、本発明2から本発明4のいずれかの銀微粒子を含む導電性ペーストである(本発明5)。
また、本発明は、本発明5の導電性ペーストを用いて形成された導電性膜である(本発明6)。
また、本発明は、本発明6の導電性膜を有する電子デバイスである(本発明7)。
本発明に係る銀微粒子は、還元反応後の炭素含有量が低いことから、低温焼成が可能な導電性ペースト等の原料として好適である。
また、本発明に係る銀微粒子の製造法は、還元反応後の銀微粒子の炭素含有量を低減することができると共に、高い収率で銀微粒子を得ることができるため、低温焼結性に優れた銀微粒子の製造法として好適である。
本発明の構成をより詳しく説明すれば、次の通りである。
まず、本発明に係る銀微粒子の製造方法について述べる。
本発明に係る銀微粒子は、硝酸銀と、水溶性あるいは水可溶性であって炭素数2〜4の脂肪族アミン1種類以上とを用いて調製した硝酸銀のアミン錯体のアルコール溶液を調製し(A液)、前記A液とは別にアスコルビン酸又はエリソルビン酸と、ハロゲン化物を溶解させた水溶液を調製し(B液)、前記A液と前記B液を静止型混合機を用いて混合したものを、水を入れた容器に添加して攪拌した後、得られた銀微粒子を洗浄・乾燥させて得ることができる。
本発明における硝酸銀のアミン錯体のアルコール溶液(A液)は、アルコール溶液中で硝酸銀と水溶性あるいは水可溶性であって炭素数2〜4の脂肪族アミンの1種類以上とを混合することにより得ることができる。脂肪族アミンは硝酸銀1モルに対して2.0〜2.5モルが好ましく、より好ましくは2.0〜2.3モルである。脂肪族アミンの量が硝酸銀1モルに対して2.0モル未満の場合には、大きな粒子が生成しやすい傾向がある。
本発明における炭素数2〜4の脂肪族アミンとしては、水溶性あるいは水可溶性のものを用いることが肝要であり、具体的には、エチルアミン、n−プロピルアミン、iso−プロピルアミン、n−ブチルアミン、iso−ブチルアミン等を用いることができるが、銀微粒子の低温焼結性及びハンドリング性を考慮すれば、n−プロピルアミン及びn−ブチルアミンが好ましい。
本発明におけるアルコールとしては、水と相溶性のあるものを用いることができる。具体的には、メタノール、エタノール、プロパノール及びイソプロパノール等を用いることができ、好ましくはメタノール及びエタノールである。これらアルコールは単独でも混合して用いてもよい。
本発明においては、上記A液とは別に、アスコルビン酸又はエリソルビン酸と、ハロゲン化物を溶解させた水溶液を調製する(B液)。アスコルビン酸又はエリソルビン酸は硝酸銀1モルに対して1.0〜2.0モルが好ましく、より好ましくは1.0〜1.8モルである。アスコルビン酸又はエリソルビン酸が硝酸銀1モルに対して2.0モルを超える場合には、生成した銀微粒子同士が凝集する傾向があるため好ましくない。
本発明におけるハロゲン化物としては、塩化カリウム(KCl)、塩化ナトリウム(NaCl)、塩化アンモニウム(NHCl)、臭化カリウム(KBr)、臭化ナトリウム(NaBr)、臭化アンモニウム(NHBr)、ヨウ化カリウム(KI)、ヨウ化ナトリウム(NaI)及びヨウ化アンモニウム(NHI)から選ばれる1種又は2種以上を用いることができるが、好ましくは、塩化カリウム(KCl)、塩化ナトリウム(NaCl)等の塩化物である。
ハロゲン化物の添加量としては、硝酸銀1モルに対してハロゲン化物1.6×10−3〜8.0×10−3モルが好ましく、より好ましくは1.7×10−3〜6.0×10−3モル、更により好ましくは1.8×10−3〜4.0×10−3モルである。ハロゲン化物の添加量が硝酸銀1モルに対して8.0×10−3モルを超える場合には、ハロゲン化物を添加することにより得られる銀微粒子のスラリーを凝集状態にする効果が飽和すると共に、必要以上にハロゲン化物が存在することは、電極や回路パターンの形成に用いられる導電性ペースト及び導電性フィルム用途に用いられる銀微粒子としては好ましくない。また、ハロゲン化物の添加量が硝酸銀1モルに対して1.6×10−3モル未満の場合には、ハロゲン化物の存在量が少なすぎるため、得られる銀微粒子のスラリーが分散状態となり、その後の洗浄が不十分となるため、銀微粒子の炭素量を0.25重量%以下とすることが困難となる。
硝酸銀のアミン錯体のアルコール溶液(A液)と、アスコルビン酸又はエリソルビン酸とハロゲン化物を溶解させた水溶液(B液)は、静止型混合機を用いて混合し、水を入れた容器に添加して攪拌する。硝酸銀のアミン錯体のアルコール溶液(A液)にアスコルビン酸又はエリソルビン酸とハロゲン化物を溶解させた水溶液(B液)を滴下する方法、もしくはエリソルビン酸とハロゲン化物を溶解させた水溶液(B液)に硝酸銀のアミン錯体のアルコール溶液(A液)を滴下する方法と比べて、初期の還元反応が生じるA液とB液の混合濃度が一定であるため、得られる銀微粒子の粒度分布がより均一なものが得られ易い。
硝酸銀のアミン錯体のアルコール溶液(A液)とアスコルビン酸又はエリソルビン酸とハロゲン化物を溶解させた水溶液(B液)を、静止型混合機を用いて混合し、得られた反応溶液を水を入れた容器に添加後、30分以上攪拌を行った後、得られた銀微粒子をアルコール及び水を用いて常法により濾過・水洗を行う。このとき、濾液の電導度が60μS/cm以下になるまで洗浄を行う。
上記洗浄した銀微粒子のケーキを親水性有機溶媒中に再分散させ、銀微粒子表面の水分を親水性有機溶媒に置換した後、常法により濾過した銀微粒子を、温度40℃以下、好ましくは30℃以下で乾燥、もしくは真空乾燥後、常法により粉砕することによって本発明の銀微粒子を得ることができる。銀微粒子表面の水分を親水性有機溶媒に置換することにより、乾燥後の銀微粒子同士が強固に凝集した状態になるのを防止することができ、その後の粉砕処理又は表面処理・粉砕処理等が容易になる。
親水性有機溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール及びアセトン等を用いることができる。乾燥による溶媒の除去を考慮すれば、メタノール及びエタノールが好ましい。
本発明に係る銀微粒子は、粉砕処理前に、分子量10,000以上の高分子化合物によって表面処理をしておくことが好ましい。分子量10,000以上の高分子化合物による被覆量は、銀微粒子に対して0.2〜4重量%であることが好ましく、より好ましくは0.3〜3重量%である。高分子化合物による処理量が上記範囲にあることにより、粉砕処理による十分な処理効果を得ることができる。高分子化合物によって表面処理をしておくことにより、その後に行う粉砕処理において高い粉砕処理効果が得られ、より均一な粉砕処理が可能となる。一方、高分子化合物を銀微粒子の還元析出反応中に添加した場合は、処理量及び処理効果の均一性に問題があり、その後に行なう粉砕処理において凝集塊が生じ、得られた銀微粒子は導電ペースト中での分散性が困難になるため好ましくない。
高分子化合物による銀微粒子の表面処理は、親水性有機溶媒による置換・乾燥後の銀微粒子を、高分子化合物を有機溶媒中に溶解させた高分子化合物溶液中に再分散させ、30〜300分間ゆるやかに攪拌した後、有機溶媒を除去し、乾燥を行う。
高分子化合物によって表面処理を行った銀微粒子の粉砕は、ジェット式粉砕機を用いることが好ましい。
次に、本発明に係る銀微粒子について述べる。
本発明に係る銀微粒子は、上記製造法によって得られた銀微粒子であり、還元反応後の銀微粒子スラリーを洗浄・乾燥した銀微粒子の炭素量が0.25重量%以下であることを特徴とする。
還元反応後の銀微粒子スラリーを洗浄・乾燥した銀微粒子の炭素量が0.25重量%を超える場合には、低温焼結性が損なわれるため好ましくない。また、0.15重量%を下回る場合には、溶剤及び樹脂への濡れ性が低下する傾向があるため好ましくない。より好ましくは0.15〜0.24重量%であり、更により好ましくは0.16〜0.23重量%である。
本発明に係る銀微粒子の平均粒子径(DSEM)は、好ましくは30nm以上120nm以下であり、より好ましくは35nm以上110nm以下、更により好ましくは40nm以上100nm以下である。平均粒子径(DSEM)が上記範囲にあることにより、これを用いて得られる電子デバイスの微細化が容易となる。平均粒子径(DSEM)が30nm未満の場合には、銀微粒子の持つ表面活性が高くなり、その微細な粒子径を安定に維持するために多量の有機物等を付着させる必要があるため好ましくない。
本発明に係る銀微粒子の結晶子径(D)は30nm以下であることが好ましく、より好ましくは10〜29nm、更により好ましくは10〜28nmである。結晶子径(D)が30nmを超える場合には、銀微粒子中の反応性が低下し、低温焼結性が損なわれてしまうため好ましくない。また、結晶子径(D)が10nm未満の場合には、銀微粒子が不安定となり、常温においても部分的に焼結・融着が生じ始めるため好ましくない。
本発明に係る銀微粒子の多結晶化度[平均粒子径(DSEM)と結晶子径(D)の比(DSEM/D)]は2.8以上であり、より好ましくは3.0以上、更により好ましくは3.2以上である。多結晶化度が2.8未満の場合には、銀微粒子中の結晶子径が大きくなり単結晶に近づくため銀微粒子中の反応性が低下し、低温焼結性が損なわれてしまうため好ましくない。前記多結晶化度の上限値は10程度であり、より好ましくは8程度である。
本発明に係る銀微粒子の低温焼結性は、後述する加熱による結晶子径(D)の変化率[(150℃で30分間加熱後の銀微粒子の結晶子径(D)/加熱前の銀微粒子の結晶子径(D))×100]によって評価を行い、150℃の加熱による結晶子径(D)の変化率が130%以上であることが好ましく、より好ましくは135%以上である。結晶子径(D)の変化率が130%未満の場合には、低温焼結性が優れているとは言いがたい。本発明においては、210℃で30分間加熱した場合、結晶子径(D)の変化率は140%以上であることが好ましく、より好ましくは150%以上である。
本発明に係る銀微粒子のBET比表面積値は、10m/g以下であることが好ましく、より好ましくは8m/g以下である。BET比表面積値が10m/gを超える場合、これを用いて得られる導電性ペーストの粘度が高くなるため好ましくない。
本発明に係る銀微粒子のハロゲンの含有量は、銀1モルに対してハロゲン1.6×10−3〜8.0×10−3モルが好ましく、より好ましくは1.7×10−3〜6.0×10−3モル、更により好ましくは1.8×10−3〜4.0×10−3モルである。ハロゲンの含有量が銀1モルに対して8.0×10−3モルを超える場合には、ハロゲン含有量が多すぎるため、電極や回路パターンの形成に用いられる導電性ペースト及び導電性フィルム用途に用いられる銀微粒子としては好ましくない。
本発明に係る銀微粒子の粒子形状は、球状もしくは粒状が好ましい。
本発明に係る銀微粒子は、上記還元反応後の銀微粒子スラリーを洗浄・乾燥した銀微粒子の粒子表面が分子量10,000以上の高分子化合物で被覆されていることが好ましい。分子量が10,000未満の場合、その後に行う粉砕処理において凝集塊が生じ、得られた銀微粒子は導電ペースト中での分散性が困難になるため好ましくない。また、高分子化合物の分子量の上限は、100,000程度であり、これ以上分子量が高くなると粘度が高くなり、銀微粒子表面への均一な処理が困難となる。銀微粒子表面への高分子化合物の処理の均一性及び処理効果を考慮すれば、酸性官能基と塩基性官能基の両方の官能基を有するものがより好ましい。
次に、本発明に係る銀微粒子を含む導電性ペーストについて述べる。
本発明に係る導電性ペーストは、焼成型ペースト及びポリマー型ペーストのいずれの形態でもよく、焼成型ペーストの場合、本発明に係る銀微粒子及びガラスフリットからなり、必要に応じてバインダー樹脂、溶剤等の他の成分を配合してもよい。また、ポリマー型ペーストの場合、本発明に係る銀微粒子及び溶剤からなり、必要に応じて、バインダー樹脂、硬化剤、分散剤、レオロジー調整剤等の他の成分を配合してもよい。
バインダー樹脂としては、当該分野において公知のものを使用することができ、例えば、エチルセルロース、ニトロセルロース等のセルロース系樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン変性ポリエステル樹脂、エポキシ変性ポリエステル樹脂、アクリル変性ポリエステル等の各種変性ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂、ブチラール樹脂、ポリビニルアルコール、ポリイミド、ポリアミドイミド等が挙げられる。これらバインダー樹脂は、単独でも、又は2種類以上を併用することもできる。
溶剤としては、当該分野において公知のものを使用することができ、例えば、テトラデカン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、アミルベンゼン、p−シメン、テトラリン及び石油系芳香族炭化水素混合物等の炭化水素系溶剤;エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコ−ルモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル又はグリコールエーテル系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のグリコールエステル系溶剤;メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤;テルピネオール、リナロール、ゲラニオール、シトロネロール等のテルペンアルコール;n−ブタノール、s−ブタノール、t−ブタノール等のアルコール系溶剤;エチレングリコール、ジエチレングリコール等のグリコール系溶剤;γ−ブチロラクトン及び水等が挙げられる。溶剤は、単独でも、又は2種類以上を併用することもできる。
導電性ペースト中の銀微粒子の含有量は用途に応じて様々であるが、例えば配線形成用途の場合などは可能な限り100重量%に近いことが好ましい。
本発明に係る導電性ペーストは、各成分を、ライカイ機、ポットミル、三本ロールミル、回転式混合機、二軸ミキサー等の各種混練機、分散機を用いて、混合・分散させることにより得ることができる。
本発明に係る導電性ペーストは、スクリーン印刷、インクジェット法、グラビア印刷、転写印刷、ロールコート、フローコート、スプレー塗装、スピンコート、ディッピング、ブレードコート、めっき等各種塗布方法に適用可能である。
また、本発明に係る導電性ペーストは、FPD(フラットパネルディスプレイ)、太陽電池、有機EL等の電極形成やLSI基板の配線形成、更には微細なトレンチ、ビアホール、コンタクトホールの埋め込み等の配線形成材料として用いることができる。また、積層セラミックコンデンサや積層インダクタの内部電極形成用等の高温での焼成用途はもちろん、低温焼成が可能であることからフレキシブル基板やICカード、その他の基板上への配線形成材料及び電極形成材料として好適である。また、導電性被膜として電磁波シールド膜や赤外線反射シールド等にも用いることができる。エレクトロニクス実装においては部品実装用接合材として用いることもできる。
<作用>
本発明において重要な点は、硝酸銀と、水溶性あるいは水可溶性であって炭素数2〜4の脂肪族アミン1種類以上とを用いて調製した硝酸銀のアミン錯体のアルコール溶液を調製し(A液)、前記A液とは別にアスコルビン酸又はエリソルビン酸と、ハロゲン化物を溶解させた水溶液を調製し(B液)、前記A液と前記B液を静止型混合機を用いて混合したものを、水を入れた容器に添加して攪拌した後、得られた銀微粒子を洗浄・乾燥させて得られた本発明に係る銀微粒子は、低温焼結性に優れるという事実である。
上記製造法によって得られた本発明に係る銀微粒子が低温焼結性に優れている理由について、本発明者らは、硝酸銀1モルに対して1.6×10−3モルのハロゲン化物を還元反応の溶液中に添加することにより、得られる銀微粒子のスラリーが凝集系になり、その後の洗浄が容易になるため、銀微粒子の炭素量を0.25重量%以下とすることができたことによるものと考えている。また、上記製造法によれば、乾燥温度が30℃を超えた場合でも、得られる銀微粒子は多結晶化度が2.8以上の多結晶性を有している。
以下に、本発明における実施例を示し、本発明を具体的に説明する。
銀微粒子の平均粒子径は、走査型電子顕微鏡写真「S−4800」(HITACHI製)を用いて粒子の写真を撮影し、該写真を用いて粒子100個以上について球相当の粒子径を測定し、その平均値を算出し、平均粒子径(DSEM)とした。
銀微粒子の比表面積は、「モノソーブMS−11」(カンタクロム株式会社製)を用いて、BET法により測定した値で示した。
還元反応後の銀微粒子スラリーを洗浄・乾燥した銀微粒子の炭素量は、「堀場金属炭素・硫黄分析装置EMIA−2200型」(株式会社堀場製作所製)を用いて求めた。
銀微粒子の結晶子径(D)は、X線回折装置「RINT2500」(株式会社リガク製)を用いて、CuのKα線を線源とした面指数(1,1,1)面のピークの半値幅を求め、Scherrerの式より結晶子径を計算した。
銀微粒子の多結晶化度は、平均粒子径(DSEM)と結晶子径(D)の比(DSEM/D)で示した。
銀微粒子中のハロゲン含有量は、測定試料20mgを燃焼管内で1100℃で燃焼させ、発生したガスを捕集し、イオンクロマトグラフにより測定する、燃焼管式酸素燃焼/イオンクロマトグラフ法により求めた。
銀微粒子の加熱による結晶子径の変化率(%)は、銀微粒子を150℃で30分間加熱した後の結晶子径(D)と加熱前の銀微粒子の結晶子径(D)を用いて、下記数1に従って算出した値である。尚、加熱条件を210℃で30分間と変えた場合も同様にして結晶子径の変化率を求めた。
<数1>
結晶子径の変化率(%)=加熱後の銀微粒子の結晶子径(D)/加熱前の銀微粒子の結晶子径(D)×100
導電性塗膜の比抵抗は、後述する導電性ペーストをポリイミドフィルム上に塗布し、120℃で予備乾燥した後、150℃、210℃及び300℃の各温度において30分間加熱硬化さることにより得られた導電性膜それぞれについて、4端子電気抵抗測定装置「ロレスタGP/MCP−T600」(株式会社三菱化学アナリテック製)を用いて測定し、シート抵抗と膜厚より比抵抗を算出した。
<実施例1−1:銀微粒子の製造>
50Lの容器に硝酸銀5.16kgとメタノール25.8Lとn−ブチルアミン4.89kgを加えた後、15℃以下となるよう冷却しながら混合・攪拌してA液を調製した。別に、50Lの容器に水27.8Lとエリソルビン酸8.03kgを量り取って攪拌して溶解した後、塩化ナトリウム3.78gを加えて15℃以下となるよう冷却しながら混合・攪拌を行い、B液を調製した。
次いで、A液とB液を静止型混合機を用いて混合しながら7Lの水を入れた容器に添加し、反応系を25℃以下になるよう冷却しつつ5時間攪拌した後、30分間静置して固形物を沈降させた。上澄み液をデカンテーションにより取り除いた後、ろ紙を用いて吸引ろ過し、続いて、メタノールと純水を用いて洗浄・ろ過した。
得られた銀微粒子の固形物の一部を乾燥機中40℃で6時間乾燥した後、粉砕して実施例1−1の銀微粒子を得た。
得られた銀微粒子の粒子形状は粒状、炭素量は0.20重量%、平均粒子径(DSEM)は81.7nm、結晶子径Dは23.8nm、多結晶化度(DSEM/D)は3.4、BET比表面積値は5.3m/g、ハロゲン含有量は690ppmであり、結晶子径の変化率(150℃×30分)は138%、結晶子径の変化率(210℃×30分)は161%であった。
<実施例2−1:導電性ペーストの製造>
実施例1−1の銀微粒子100重量部に対してポリエステル樹脂11.0重量部及び硬化剤1.4重量部と、導電性ペーストにおける銀微粒子の含有量が70wt%となるようにジエチレングリコールモノエチルエーテルを加え、自転・公転ミキサー「あわとり練太郎 ARE−310」(株式会社シンキー社製、登録商標)を用いてプレミックスを行った後、3本ロールを用いて均一に混練・分散処理を行い、導電性ペーストを得た。
上記で得られた導電性ペーストを膜厚50μmのポリイミドフィルム上に塗布し、120℃、210℃及び300℃でそれぞれ30分間加熱することにより導電性塗膜を得た。
得られた導電性塗膜を120℃で30分間加熱処理した場合の比抵抗は9.5×10−6Ω・cmであり、210℃で30分間加熱処理した場合の比抵抗は4.1×10−6Ω・cmであり、300℃で30分間加熱処理した場合の比抵抗は2.6×10−6Ω・cmであった。
前記実施例1−1及び実施例2−1に従って銀微粒子及び導電性ペーストを作製した。各製造条件及び得られた銀微粒子末及び電性ペーストの諸特性を示す。
実施例1−2〜1−3及び比較例1−1〜1−2:
銀微粒子の生成条件を種々変更することにより、銀微粒子を得た。
このときの製造条件を表1に、得られた銀微粒子の諸特性を表3に示す。
<実施例1−4:銀微粒子の製造>
メタノールと水の混合溶液(メタノール:水=10:1)5.17kgを入れた容器に高分子化合物「DISPERBYK−106」(商品名:ビックケミー・ジャパン株式会社製)60gを添加する。次いで、実施例1−1で得られた洗浄・ろ過後の銀微粒子の固形物中の銀微粒子の含有濃度を測定し、銀微粒子として3kgとなるよう前記銀微粒子の固形物を計量・添加後、100分間攪拌・混合した後、メタノールを蒸留除去し、真空乾燥機中30℃で7時間乾燥した後、ジェット式粉砕機により粉砕して実施例1−4の銀微粒子を得た。
実施例1−5〜1−6:
高分子化合物の種類及び処理条件を種々変更することにより、銀微粒子を得た。
このときの製造条件を表2に、得られた銀微粒子の諸特性を表3に示す。
Figure 2013139589
Figure 2013139589
Figure 2013139589
<導電性塗料の製造>
実施例2−2〜2−6及び比較例2−1〜2−2:
銀微粒子の種類を種々変化させた以外は、前記実施例2−1の導電性塗料の作製方法に従って導電性塗料及び導電性膜を製造した。
このときの製造条件及び得られた導電性塗膜の諸特性を表4に示す。
Figure 2013139589
本発明に係る銀微粒子は、還元反応後の炭素含有量が低いことから、低温焼成が可能な導電性ペースト等の原料として好適である。
また、本発明に係る銀微粒子の製造方法は、還元反応後の銀微粒子の炭素含有量を低減することができると共に、高い収率で銀微粒子を得ることができるため、低温焼結性に優れた銀微粒子の製造法として好適である。

Claims (7)

  1. 硝酸銀と、水溶性あるいは水可溶性であって炭素数2〜4の脂肪族アミン1種類以上とを用いて調製した硝酸銀のアミン錯体のアルコール溶液を調製し(A液)、前記A液とは別にアスコルビン酸又はエリソルビン酸と、ハロゲン化物を溶解させた水溶液を調製し(B液)、前記A液と前記B液を静止型混合機を用いて混合したものを、水を入れた容器に添加して攪拌した後、得られた銀微粒子を洗浄・乾燥させる銀微粒子の製造法において、前記B液中に硝酸銀1モルに対して1.6×10−3モル以上のハロゲン化物を添加することを特徴とする銀微粒子の製造法。
  2. 銀微粒子の炭素量が0.25重量%以下であることを特徴とする請求項1記載の方法によって得られる銀微粒子。
  3. 請求項2記載の銀微粒子の粒子表面が分子量10,000以上の高分子化合物で被覆された銀微粒子。
  4. 平均粒子径(DSEM)が30nm以上120nm以下である請求項2又は請求項3に記載の銀微粒子。
  5. 請求項2から請求項4のいずれかに記載の銀微粒子を含む導電性ペースト。
  6. 請求項5記載の導電性ペーストを用いて形成された導電性膜。
  7. 請求項6記載の導電性膜を有する電子デバイス。
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