JP2013138648A - 植物栽培装置及び栽培方法 - Google Patents

植物栽培装置及び栽培方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2013138648A
JP2013138648A JP2011290263A JP2011290263A JP2013138648A JP 2013138648 A JP2013138648 A JP 2013138648A JP 2011290263 A JP2011290263 A JP 2011290263A JP 2011290263 A JP2011290263 A JP 2011290263A JP 2013138648 A JP2013138648 A JP 2013138648A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
unit
nutrient water
electrode
discharge
sterilization
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2011290263A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenkichi Kagawa
謙吉 香川
Masaya Nishimura
政弥 西村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP2011290263A priority Critical patent/JP2013138648A/ja
Publication of JP2013138648A publication Critical patent/JP2013138648A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • Y02P60/216

Landscapes

  • Hydroponics (AREA)
  • Physical Water Treatments (AREA)
  • Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)

Abstract

【課題】養水の殺菌に要するエネルギーを低減し、効率良く植物を栽培できるようにする。
【解決手段】植物栽培装置は、植物を養液栽培するための栽培槽(101)と、栽培槽(101)に養水を循環供給する養水供給部(102)とを備えている。養水供給部(102)は、養水殺菌部(103)を有し、養水殺菌部(103)は、殺菌槽(61)、放電を発生させる放電部(62)、殺菌槽(61)内の養水に超音波を照射する超音波発生部(94)及び殺菌槽(61)内の養水を加温する加温部(105)を有している。放電部(62)は、電極対(64,65、464,465、564,565,664,665)及び電源部(70)を有し、放電によって養水中に水酸ラジカルを経て過酸化水素が生成するように構成されている。超音波発生部(94)は、養水中の過酸化水素を水酸ラジカルに変換するように構成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、植物栽培装置及び栽培方法に関し、特に養水の浄化に過酸化水素及び水酸ラジカルを用いる植物栽培装置及び栽培方法に関する。
固形培地や水中に根系を形成させ、液肥と希釈水とを所定比率で混合した培養液(養水)により生育に必要な栄養成分を与えて、土壌を用いることなく作物などの植物を栽培する養液栽培が注目を集めている。養液栽培では、植物の生育環境を制御しているため、生産物の品質を一定に保つことができる。また、土壌を用いないため連作障害を生じさせることなく連作することが可能となる。しかし、養液栽培において一旦病害が発生すると、均一な環境であるため短時間のうちに急速に拡大し栽培植物が全滅するおそれがある。このため、病害の発生防止が非常に重要である。
養液栽培において病害を予防する方法として、養水を加熱殺菌することが検討されている(例えば、特許文献1を参照。)。
特開2001−211769号公報
しかしながら、前記従来の養水を加熱殺菌する養液栽培方法は、加熱のために膨大なエネルギーを必要とするという問題を有している。また、一般的な加熱殺菌では養水を80℃以上の高温にする必要があり、殺菌後の養水を十分に冷却しなければならない。養水の冷却には電力を必要としたり、複雑な機構を必要としたりする。
本発明は、前記の問題を解決し、養水の殺菌に要するエネルギーを低減し、エネルギー効率が高い植物栽培装置及び栽培方法を実現できるようにすることを目的とする。
本発明に係る植物栽培装置の第1の態様は、植物を養液栽培するための栽培槽(101)と、栽培槽(101)に養水を循環供給する養水供給部(102)とを備え、養水供給部(102)は、養水殺菌部(103)を有し、養水殺菌部(103)は、殺菌槽(61)、該殺菌槽(61)内において放電を発生させる放電部(62)、殺菌槽(61)内の養水に超音波を照射する超音波発生部(94)及び殺菌槽(61)内の養水を加温する加温部(105)を有し、放電部(62)は、電極対(64,65、464,465、564,565,664,665)及び該電極対(64,65、464,465、564,565,664,665)と接続された電源部(70)を有し、放電によって養水中に水酸ラジカルを生成するように構成されており、超音波発生部(94)は、生成した水酸ラジカルが変化して生成する養水中の過酸化水素を水酸ラジカルに変換するように構成されている。
第2の態様として、放電部(62)及び超音波発生部(94)の運転及び停止を制御する制御部(303)をさらに備え、制御部(303)は、殺菌槽(61)内の養水に含まれる過酸化水素の濃度が所定の範囲内となるように、放電部(62)及び超音波発生部(94)の運転及び停止を制御してもよい。
この場合において、制御部(303)は、殺菌槽(61)内の養水に含まれる過酸化水素の濃度が、予め設定した下限値に達するまでは、放電部(62)を運転状態とし、超音波発生部(94)を停止状態とし、下限値に達した後、予め設定した上限値に達するまでは、放電部(62)及び超音波発生部(94)を運転状態とし、上限値に達した後、下限値に達するまでは、放電部(62)を停止状態とし、超音波発生部(94)を運転状態とすることが好ましい。
この場合において、殺菌槽(61)内の養水に含まれる過酸化水素の濃度を測定するセンサをさらに備えていることが好ましい。
第3の態様として、電極対(564,565)は、互いに対向するよう配置された板状の電極により構成され、電源部(70)は、電極対(564,565)にパルス電圧を印加するパルス電源であり、放電部(62)は、電極対(564,565)の間において養水中に気泡を発生させる気泡発生部(520)を有していてもよい。
第4の対称として、加温部(105)は、太陽熱温水パネルを用いることが好ましい。
本発明の植物栽培装置において、加温部(105)は、空調機の廃熱を用いることが好ましい。
第5の態様として、養水殺菌部(103)は、ヒーターを用いた補助加温部(106)を有していてもよい。
第6の態様として、養水供給部(102)は、養水殺菌部(103)と栽培槽(101)との間の経路に設けられた養水冷却部(104)を有していてもよい。
本発明に係る植物栽培方法は、殺菌槽(61)内の養水中において放電を発生させることにより、養水中に水酸ラジカルを発生させ、生成した水酸ラジカルが変化して生成した過酸化水素を含む養水に超音波を照射することにより養水中の過酸化水素を水酸ラジカルに変換すると共に、養水を加温することにより、養水を殺菌するステップと、殺菌した養水を植物を養液栽培する栽培槽(101)に供給するステップとを備えている。
この場合において、放電は、第1電極(64)と、該第1電極(64)を収容し、開口を有する絶縁容器(71)と、開口と対向する位置に配置された第2電極(65)とを有する放電部(62)を用い、第1電極(64)と第2電極(65)との間に電圧を印加することにより発生させることが好ましい。
この場合において、過酸化水素水を供給した養水の加温は、太陽熱又は空調機の廃熱により行うことが好ましい。
本発明に係る植物栽培装置及び栽培方法によれば、養水の殺菌に要するエネルギーを低減し、効率良く植物を栽培できる。
一実施形態に係る植物栽培装置を示す図である。 一実施形態に係る養水殺菌部を示す図である。 加温ユニットの一例を示す図である。 加温ユニットの一例を示す図である。 一実施形態に係る養水殺菌部の変形例を示す図である。 放電部の絶縁容器を示す斜視図である。 放電部への電圧の印加により気泡が発生した状態を示す断面図である。 放電部の第1変形例を示す断面図である。 放電部の第1変形例における絶縁容器を示す斜視図である。 放電部の第2変形例を示す断面図である。 放電部の第2変形例において電圧の印加により気泡が発生した状態を示す断面図である。 放電部の第3変形例における絶縁容器の蓋体を示す平面図である。 超音波発生部の第1変形例を示す断面図である。 超音波発生部の第2変形例を示す断面図である。 浄化ユニットにおける処理の基本サイクルを示す図である。 浄化ユニットの駆動の一例を示すタイミングチャートである。 浄化ユニットの駆動の一例を示すタイミングチャートである。 浄化ユニットの制御部の一例を示すブロック図である。 第2の実施形態に係る養水殺菌部を示す図である。 第3の実施形態に係る養水殺菌部を示す図である。 第4の実施形態に係る養水殺菌部を示す図である。
(第1の実施形態)
図1に示すように、本実施形態に係る植物栽培装置は、植物を養液栽培するための栽培槽(101)と、栽培槽(101)に養水を循環供給する養水供給部(102)とを備えている。養水供給部(102)は、養水を殺菌する養水殺菌部(103)を有している。栽培槽(101)には、養水殺菌部(103)により殺菌された養水が養水冷却部(104)を介して供給される。
栽培槽(101)は、植物を栽培するための栽培槽である。植物の栽培方法は、培地等を用いる固形培地栽培であってもロックウール等からなるマットを用いる水耕栽培であってもよい。また、土壌を用いる養液土耕等であってもよい。
図2に示すように、養水殺菌部(103)は、殺菌槽(61)と、殺菌槽(61)の内部に配置され、殺菌槽(61)内の養水中において放電を発生させる放電部(62)と、放電部(62)に電力を供給する電源部(70)と、超音波発生部(94)と、殺菌槽(61)内の養水を加温する加温部(105)とを有している。
殺菌槽(61)は、養水を貯水し且つ殺菌するための容器であり、空気中の雑菌及びゴミ等が侵入しにくい容器とすることが好ましい。放電部(62)により養水中において放電を発生させることにより、水酸ラジカルを経て過酸化水素(H)が発生し、養水中に供給される。さらに、過酸化水素を含む養水に超音波発生部(94)から超音波を照射することにより過酸化水素は水酸ラジカルに変換される。通常、養水を殺菌するためには、養水を80℃以上に加熱する必要がある。しかし、養水中に過酸化水素及び水酸ラジカル含まれている場合には、40℃〜50℃程度に加温すれば十分な殺菌効果が得られる。従って、加温部(105)に容量が大きいヒーター等を用いる必要がない。
加温部(105は例えば、図3に示すように太陽熱温水パネル(181)を用い、養水を太陽熱により加温すればよい。また、太陽熱温水パネル(181)により生成された温水を熱源として養水を加温してもよい。太陽熱等の自然エネルギーを用いることにより、環境に配慮した植物栽培装置とすることができる。また、図4に示すように空調機(182)等の廃熱を熱源として用いて養水を加温してもよい。植物を養液栽培する場合には、栽培温度を一定とするために、栽培を行う栽培室内に空調機等を設けることが行われる。この場合には、栽培室内の室温調整をする空調機の廃熱を用いればよい。また、太陽熱温水パネルによる加温及び空調機の廃熱による加温の両方を用いる構成としてもよい。
自然エネルギー又は空調機の廃熱等を用いる場合には、季節によって熱源の容量が不足することも考えられる。この場合には、図5に示すようにヒーター等を用いた補助加温部(106)を併用してもよい。
本実施形態においては、養水の加温温度は40℃〜50℃程度で十分である。このため、養水殺菌部(103)から栽培槽(101)に養水を供給する際に、大がかりな冷却機構を設ける必要がなく、空冷式又は水冷式の簡易な熱交換機からなる養水冷却部(104)を設ければ十分である。条件によっては配管による自然冷却だけで十分である。一方、供給する養水の温度を一定に管理するために、養水冷却部(104)を正確な温度制御ができる構成としてもよい。
以下に、本実施形態の放電部(62)についてさらに詳細に説明する。図2に示すように放電部(62)は、第1電極(64)及び第2電極(65)とからなる電極対(64,65)と、この電極対(64,65)に電圧を印加する電源部(70)と、第1電極(64)を内部に収容する絶縁容器(71)とを備えている。第1電極(64)は、絶縁容器(71)に収容され、第2電極(65)は絶縁容器(71)を挟んで第1電極(64)と対向する位置に配置されている。第1電極(64)は偏平な板状であり、絶縁容器(71)の底部(72b)に配置されている。第1電極(64)はステンレス又は銅等の導電性の金属材料とすればよい。絶縁容器(71)は、容器本体(72)と蓋体(73)とを有している。蓋体(73)は開口(74)を有している。開口(74)は直径が0.02mm〜0.5mm程度である。第2電極(65)は、偏平な板状であり、複数の貫通孔(66)を有している。第2電極(65)は、開口(74)を挟んで第1電極(64)と対向するように、絶縁容器(71)と間隔をおいて配置されている。また、第1電極(64)と第2電極(65)とは、略平行となるように配置されていることが好ましい。第2電極(65)は、ステンレス又は真鍮等の導電性の金属材料とすればよい。第2電極(65)は、金属板に貫通孔が形成されたパンチングメタル形状だけでなく、ワイヤー等により形成されたメッシュ形状であってもよい。
第1電極(64)と第2電極(65)との間に電源部(70)から電圧を印加することにより、第1電極(64)から第2電極(65)に向かって放電が発生する。電源部(70)は、第1電極(64)と第2電極(65)との間に瞬間的な高電圧を繰り返し印加するパルス電源であってもよいが、第1電極(64)と第2電極(65)との間に常に数キロボルトの電圧を印加する直流電源でかまわない。直流電源を用いる場合には、パルス電源等を用いる場合に比べて、電源部を簡素化することができ、コスト及びサイズを低減することができる。また、直流電源を用いることによりパルス電源等を用いて放電を発生させる場合と比べて、衝撃波及び騒音の発生を低減できるという利点も得られる。電源部(70)の正極は第1電極(64)と接続され、負極は接地されている。また、電源部(70)は、第1電極(64)と第2電極(65)との間の放電電力を一定に制御する定電力制御部(図示せず)を有している。
第1電極(64)を収容する絶縁容器(71)は、例えばセラミックス等の絶縁材料により形成されている。絶縁容器(71)は、一面(上面)が開放された容器本体(72)と、容器本体(72)の開放部を閉塞する板状の蓋体(73)とを有している。容器本体(72)は、角型筒状の側壁部(72a)と、側壁部(72a)の底面を閉塞する底部(72b)とを有している。第1電極(64)は、底部(72b)の上に配置されている。側壁部(72a)の高さは、第1電極(64)の厚さよりも厚く、第1電極(64)と蓋体(73)との間には、空間Sが形成されている。空間Sには、養水を満たすことができる。
図2及び図6に示すように、蓋体(73)は、開口(74)を有している。開口(74)により、第1電極(64)と第2電極(65)との間に電界が形成される。開口(74)の内径は、0.02mm以上且つ0.5mm以下であることが好ましい。第1電極(64)が絶縁容器(71)の内部に収容され、第2電極(65)が絶縁容器(71)の外部に配置され、第1電極(64)と第2電極(65)との間に開口(74)が形成されている。このため、第1電極(64)と第2電極(65)との間を流れる電流は、開口(74)に狭窄され、第1電極(64)と第2電極(65)との間の電流経路における電流密度を上昇させることができる。また、開口(74)において、電流密度が上昇することにより、ジュール熱が発生し、絶縁容器(71)内の養水を気化させ気泡を発生させることができる。このように、絶縁容器(71)は、電流狭窄部及び気相形成部として機能する。
以下に、放電部(62)の動作を説明する。放電部(62)に電圧が供給されていない場合には、図2に示すように絶縁容器(71)の内部の空間Sが養水で満たされた状態となっている。第1電極(64)と第2電極(65)との間に所定の電圧(例えば1kV)を印加すると、第1電極(64)と第2電極(65)との間に電界が形成される。第1電極(64)は、絶縁容器(71)に覆われているため、第1電極(64)から第2電極(65)への電流は、開口(74)に狭窄され、開口(74)における電流密度が高くなる。
電源部(70)から放電部(62)へ電圧を供給すると、第1電極(64)と第2電極(65)との間に流れる電流によって、養水の温度が上昇する。特に、開口(74)の部分において電流密度が高くなるため、発生するジュール熱も大きくなる。このため、開口(74)の近傍において、気泡Bの発生が盛んになり、図7に示すように気泡Bが開口(74)のほぼ全域を覆う状態となる。これにより、第1電極(64)と第2電極(65)との間には、気泡Bと養水とが介在した状態となり、気泡Bは第1電極(64)と第2電極(65)との間の養水を介した導通を阻止する抵抗となる。従って、第1電極(64)と第2電極(65)との間の漏れ電流が抑制され、第1電極(64)と第2電極(65)との間に、所望の電位差が保たれるようになる。その結果、気泡B内において絶縁破壊に伴う放電が発生する。
放電の発生に伴い、水酸ラジカルを経て過酸化水素が発生し、殺菌槽(61)中の養水が過酸化水素を含む状態となる。発生した過酸化水素は、放電に伴う熱によって殺菌槽(61)内を対流する。また、放電部(62)において発生する気泡Bの動きによっても水の対流が発生する。これにより、殺菌槽(61)内における過酸化水素の拡散が促進される。過酸化水素により養水が殺菌されるが、過酸化水素が含まれた養水を加温部(105)により40℃〜50℃程度に加温することにより、殺菌槽(61)内の養水をさらに効果的に殺菌できる。
なお、開口(74)は図8及び図9に示すように複数形成されていてもよい。図9においては、開口(74)が正方格子状に配置されている例を示しているが、長方格子状、三角格子状又は六方格子状等に配置されていてもよい。また、規則的に配置されていなくてもよい。ただし、各開口(74)を流れる電流を均一にするためには、開口(74)が等間隔に配置されていることが好ましい。また、第1電極(64)は全ての開口(74)に跨るように配置されていることが好ましい。
また、図10に示すように第1電極(64)、絶縁容器(71)及び第2電極(65)が一体に形成されたフランジユニット状の放電部(62)を用いてもよい。フランジユニット状の放電部(62)は、殺菌槽(61)の外側から内部に向かって挿入して固定すればよい。
放電部(62)は、大略の外形が円筒状に形成された絶縁容器(71)を有している。絶縁容器(71)は、容器本体(72)と蓋体(73)とを有している。容器本体(72)は、ガラス又は樹脂等の絶縁材料からなる。容器本体(72)は、円筒状の基部76と、基部76から殺菌槽(61)側に突出した筒状壁部(77)と、筒状壁部(77)の外縁部からさらに殺菌槽(61)側に突出する環状凸部(78)と、環状凸部(78)からさらに栽培槽101側に突出した先端凸部(79)とを有している。基部76の軸心部には、円柱状の挿入口(76a)が軸方向に貫通形成されている。筒状壁部(77)の内側には、挿入口(76a)と同軸となり、且つ挿入口(76a)よりも径が大きい円柱状の空間Sが形成されている。蓋体(73)は、略円板状に形成されて環状凸部(78)の内側に嵌合している。蓋体(73)は、セラミックス材料等からなる。蓋体(73)の軸心には、円形状の開口(74)が形成されている。
第1電極(64)は、軸直角断面が円形状となる縦長の棒状の電極である。第1電極(64)は、基部76の挿入口(76a)に嵌合している。これにより、第1電極(64)は、絶縁容器(71)の内部に収容されている。第1電極(64)における殺菌槽(61)とは反対側の端部は、殺菌槽(61)の外部に露出した状態となる。このため、殺菌槽(61)の外部に配置される電源部(70)と、第1電極(64)とを電気配線によって容易に接続することができる。
第1電極(64)における殺菌槽(61)側の端部(64)aは、絶縁容器(71)の内部の空間Sに臨んでいる。なお、図10に示す例では、第1電極(64)の端部(64)aが、挿入口(76a)の開口面よりも殺菌槽(61)側に突出しているが、端部(64)aの先端面が挿入口(76a)の開口面と略面一となった構成としてもよい。また、端部(64)aが挿入口(76a)の開口面よりも陥没した構成としてもよい。第1電極(64)の端部(64)aと蓋体(73)との間には、所定の間隔が確保されている。
第2電極(65)は、円筒状の電極本体(65a)と、電極本体(65a)から径方向外方へ突出する鍔部(65b)とを有している。電極本体(65a)は、絶縁容器(71)の容器本体(72)に外嵌している。鍔部(65b)は、殺菌槽(61)の壁部に固定されて放電部(62)を保持する固定部として機能する。電極本体(65a)の殺菌槽(61)側に突出した部分が水中に位置するように、放電部(62)は殺菌槽(61)に固定されている。
第2電極(65)は、電極本体(65a)よりも径が小さい内側筒部(65c)と、内側筒部(65c)と電極本体(65a)との間に亘って形成される連接部(65d)とを有している。内側筒部(65c)及び連接部(65d)は、水中に水没した状態となっている。内側筒部(65c)は、その内部に円柱空間(67)を有している。内側筒部(65c)の軸方向の一端は、蓋体(73)と当接しており、蓋体(73)を保持する保持部として機能する。内側筒部(65c)、連接部(65d)及び電極本体(65a)により形成された空間を先端凸部(79)が埋めるように形成されている。内側筒部(65c)の軸方向の他端の側には、円柱空間(67)を覆うようにメッシュ状の漏電防止材(68)が設けられている。この漏電防止材(68)は、第2電極(65)と接触しており、実質的に接地されている。これにより、漏電防止材(68)は、殺菌槽(61)の内部の空間において、円柱空間(67)の内側から外側への漏電を防止している。
第2電極(65)は、電極本体(65a)の一部が殺菌槽(61)の外部に露出された状態となる。このため、電源部(70)と第2電極(65)とを電気配線によって容易に接続することができる。
放電部(62)に電圧が供給されていない場合には、図10に示すように絶縁容器(71)の内部の空間Sが養水で満たされた状態となっている。第1電極(64)と第2電極(65)との間に所定の電圧(例えば1kV)を印加すると、空間Sの内部及び開口(74)の内部において、ジュール熱により気泡が発生する。
放電部(62)への電圧の供給をさらに続けると、図11に示すように開口(74)に形成される気泡Bが安定し、気泡Bが開口(74)のほぼ全体を覆う状態となる。これにより、円柱空間(67)内の養水と、第1電極(64)との間に気泡Bによる抵抗が付与される。従って、第1電極(64)と第2電極(65)との間の電位差が保たれ、気泡Bにより放電が発生する。放電により、過酸化水素が発生し、殺菌槽(61)中の養水に過酸化水素が含まれた状態となる。
なお、図12に示すように開口(74)を複数形成してもよい。図12に示す例では、蓋体(73)の軸心を中心とする仮想ピッチ円上に、5つの開口(74)が等間隔で配置されている。蓋体(73)に複数の開口(74)を形成することにより、それぞれの開口(74)の近傍において放電を生じされることができる。
電源部(70)に、放電の放電電力を一定に制御する定電力制御部を設ける例を示したが、定電力制御部に代えて、放電時の放電電流を一定に制御する定電流制御部を設けてもよい。定電流制御を行うことにより、養水の導電率によらず放電が安定するため、スパークの発生も未然に回避できる。
また、実施形態1及び各変形例において、電源部(70)が直流電源の場合には正極に第1電極(64)を接続し、電源部(70)の負極に第2電極(65)を接続すればよい。しかし、電源部(70)の負極に第1電極(64)を接続し、電源部(70)の正極に第2電極(65)を接続して、電極対(64,65)の間で、いわゆるマイナス放電を行うようにしてもよい。電源部(70)は、第1電極(64)と第2電極(65)との間に瞬時的に高電圧を繰り返し印加するようなパルス電源としてもよく、交流電源等であってもよい。
次に、超音波発生部(94)について説明する。超音波発生部(94)は、板状の圧電セラミックス板(95)と、圧電セラミックス板(95)を挟むように設けられた一対の金属板(96a)、96bとにより構成されている。超音波発生部(94)を封入するケース97は密閉され、殺菌槽(61)の底部に配置されている。
金属板(96a)及び金属板(96b)には、増幅器(309)によって増幅された超音波波形発生部(308)の出力信号(交流電圧)が供給される。これにより、超音波発生部(94)は任意の周波数の超音波を殺菌槽(61)内の養水に照射できる。ただし、過酸化水素を分解して水酸ラジカルを効率良く発生させるためには、超音波の周波数を、100kHz以上程度とすることが好ましい。
なお、超音波発生部(94)は、殺菌槽(61)内の液体に超音波を照射できる範囲で任意の位置に設置されていてよい。例えば、図13に示すように、超音波発生部(94)は殺菌槽(61)の底部外側に設置されていてもよい。超音波発生部(94)が殺菌槽(61)の底部外側に設置されている場合、超音波は殺菌槽(61)の壁面を介して養水に伝達される。
また、超音波発生部(94)は、図14に示すように、金属ケース(97a)の上部と金属板(96)とで板状の圧電セラミックス板(95)を挟み、両者の間に交流電圧を供給する構成であってもよい
なお、養水の循環を連続的に行っている場合には、放電部(62)を駆動しても、殺菌槽(61)内の過酸化水素濃度が、放電部(62)よりも流入側では高くならない可能性がある。このため、超音波発生部(94)は、放電部(62)よりも流出側に設ける方が好ましい。しかし、養水の循環を連続的に行わず、一旦殺菌槽(61)内に貯留するような場合には、超音波発生部(94)が放電部(62)よりも流入側に設けられていても問題ない。
殺菌槽(61)内の養水中において放電部(62)により放電を行うと、養水中に水酸ラジカルが発生する。発生した水酸ラジカルは急速に反応して過酸化水素となる。このため、殺菌槽(61)内の過酸化水素濃度が次第に上昇する。過酸化水素濃度が十分に上昇した後、養水に超音波を照射すると、養水中の過酸化水素が分解され再び水酸ラジカルが発生する。超音波照射により発生した水酸ラジカルは再び結合して過酸化水素に戻る。このため、図15に示すように過酸化水素から水酸ラジカルへの変換と、水酸ラジカルから過酸化水素への変換とが循環して生じる。ただし、殺菌等の養水の浄化に使われた水酸ラジカルは水に変化するので、放電を停止して超音波照射のみを行った場合には、過酸化水素の濃度は徐々に低下する。
過酸化水素により養水を十分に殺菌しようとすると、溶液中の過酸化水素の濃度を高くしなければならない。過酸化水素は、低濃度では比較的安全であるが濃度が高くなると植物に悪影響をおよぼすおそれがある。一方、水酸ラジカルは、過酸化水素と比べてはるかに高い殺菌能力を有している。従って、低い濃度においても養水を十分に殺菌することができる。しかし、水酸ラジカルは不安定であり直ぐに反応して過酸化水素となってしまう。このため、水酸ラジカルにより養水の殺菌を行うためには、水酸ラジカルを連続的に発生させなければならない。
放電の場合、水が分解されて水酸ラジカルが発生するため、連続的に運転を行うと養水中の過酸化水素濃度がどんどん上昇してしまう。一方、超音波照射の場合には、過酸化水素から水酸ラジカルへの変換は生じるが、水の分解は生じない。このため、水酸ラジカルの生成を連続的に行っても、過酸化水素の濃度が上昇することはない。従って、放電により過酸化水素を発生させ、超音波により水酸ラジカルを発生させることにより、放電のみを用いて殺菌を行う場合よりもはるかに効率良く殺菌を行うことができる。また、過酸化水素の濃度を低く抑えることができるので、より安全な浄化装置を実現することができる。
水酸ラジカルは反応性が高いため、栽培槽(101)において栽培している植物に水酸ラジカルが直接接すると、植物に悪影響が生じるおそれがある。しかし、水酸ラジカルの寿命は非常に短いため、殺菌槽(61)外においては水酸ラジカルはほとんど存在しない。一方、低濃度の過酸化水素は、植物にほとんど影響を与えない。このため、養水殺菌部(103)を栽培槽(101)から独立させることにより、栽培槽(101)において栽培する植物200が水酸ラジカルの影響を受けることがなくなるという利点が得られる。
放電部(62)と超音波発生部(94)とを常に動作状態としてもかまわないが、養水中の過酸化水素濃度が低い場合には、超音波を照射しても十分な水酸ラジカルの発生が望めない。また、放電部(62)を動作させ続けると養水中の過酸化水素濃度が高くなりすぎるおそれもある。このため、図16に示すような運転を行うことが好ましい。まず、放電部(62)のみを運転して、殺菌槽(61)内の過酸化水素を上昇させた後、超音波発生部(94)の運転を開始し水酸ラジカルの生成を開始する。その後、殺菌槽(61)内の過酸化水素濃度が十分に上昇した時点で放電部(62)の運転を休止し、超音波発生部(94)のみを運転する。殺菌槽(61)内の過酸化水素の濃度が低下した時点で、再び放電部(62)の運転を開始し、殺菌槽(61)内の過酸化水素濃度を上昇させる。
以上のような、制御は予め設定したタイミングに基づいて行ってもよいが、殺菌槽(61)内の過酸化水素濃度の測定値に基づいて図17に示すような制御を行ってもよい。この場合には、図18に示すように過酸化水素濃度を測定するセンサ(307)を殺菌槽(61)内に設け、センサ出力に基づいて、制御部(303)により、放電部(62)及び超音波発生部(94)を制御すればよい。制御部(303)は、中央演算装置(CPU)を備えた演算回路等とすればよい。また、養水を循環させるためのポンプについても、制御部(303)により制御する構成としてもよい。
なお、放電部(62)の運転中に超音波発生部(94)の運転を開始する例を示したが、放電部(62)の運転を休止してから超音波発生部(94)の運転を開始してもよい。また、放電部(62)の再運転する場合に、超音波発生部(94)を休止した状態としてもよい。
(第2の実施形態)
図19は、第2の実施形態に係る養水殺菌部(103B)を示す構成図である。図19において、第1の実施形態の養水殺菌部(103)と同様の構成については図2と同じ符号を付している。また、図19においては、制御部(303)等の記載は省略している。以下においては、主に第2の実施形態に係る養水殺菌部(103)と異なる点について説明する。
本実施形態の養水殺菌部(103)は、殺菌槽(61)と、殺菌槽(61)内に配置された放電部(62)と、超音波発生部(94)とを備えている。放電部は、電極464及び電極465からなる電極対と、電極対(464,465)に接続された電源部(70)とを有している。超音波発生部(94)は、殺菌槽(61)の底部に設置されている。
電極(464)は絶縁容器(471a)の内部に収納され、電極(465)は絶縁容器(471b)の内部に収納されている。電極(464)及び電極(465)は、それぞれ扁平な板状に形成されている。また、電極(464)及び電極(465)はステンレス、銅等の導電性の金属材料で構成されている。電源部(70)は、数キロボルト程度の交流電圧を電極対(464,465)に供給する。
絶縁容器(471a,471b)は、例えばセラミックス等の絶縁材料で構成されており、図2に示す絶縁容器(71)と同様の構成を有している。
すなわち、絶縁容器(471a)は、一面(図19では右側の面)が開放された容器状の容器本体(480a)と、該容器本体(480a)の上記開放部を閉塞する板状の蓋部(473a)とを有している。また、絶縁容器(471b)は、一面(図19では左側の面)が開放された容器状の容器本体(480b)と、該容器本体(480b)の開放部を閉塞する板状の蓋部(473b)とを有している。
絶縁容器(471a)の蓋部(473a)には、該蓋部(473a)を厚さ方向に貫通する1つの開口(474a)が形成されている。絶縁容器(471b)の蓋部(473b)にも、該蓋部(473b)を厚さ方向に貫通する1つの開口(474b)が形成されている。これらの開口(474a,474b)により、電極(464)と電極(465)との間の電界の形成が許容されている。開口(474a,474b)の内径は、0.02mm以上0.5mm以下であることが好ましい。以上のような開口(474a,474b)は、電極対(464,465)の間の電流経路の電流密度を上昇させる電流密度集中部を構成する。
絶縁容器(471a,471b)は、殺菌槽(61)内の互いに対向する側面に、蓋部(473a,473b)同士が対向するように設置されている。言い換えれば、電極(464)と電極(465)とは互いに対向するよう配置されている。
絶縁容器(471a,471b)の開口(474a,474b)内では、電流経路の電流密度が上昇することで、液体がジュール熱によって気化して気泡が形成される。つまり、絶縁容器(471a,471b)の開口(474a,474b)は、該開口(474a,474b)に気相部としての気泡を形成する気相形成部として機能する。この構成により、交流電圧が電極対(464,465)に供給された場合に電極対(464,465)間の気泡内に放電を生起させることができる。
超音波発生部(94)の構成は第1の実施形態と同様にすればよく、殺菌槽(61)の底部に設置されていることが好ましいが、殺菌槽(61)内の液体に超音波を照射できる限りにおいて任意の位置に設置可能である。
以上の構成をとることにより、交流電圧を電極対(464,465)に供給する場合でも、電極対(464,465)間に放電を生起させることができ、過酸化水素の濃度を抑えながら高い浄化能力を発揮させることができる。
なお、電源部(70)から電極対(464,465)へは交流電圧を印加してもよいが、矩形波を印加しても電極対(464,465)間に放電を生起することができる。
本実施形態の養水殺菌部(103)においても、図16又は図17に示すような制御を行うことが好ましい。
(第3の実施形態)
図20は、第3の実施形態に係る養水殺菌部(103C)を示す構成図である。図20において、第1の実施形態の養水殺菌部(103)と同様の構成については図2と同じ符号を付している。また、図20においては、制御部(303)等の図示は省略している。以下においては、主に第1の実施形態と異なる点について説明する。
本実施形態の養水殺菌部(103)は、殺菌槽(61)と、殺菌槽(61)内に配置された放電部と、超音波発生部(94)とを備えている。放電部は、殺菌槽(61)内に設けられた電極対(564,565)と、電極対(564,565)に接続された電源部(70)と、気泡発生部(520)とを有している。超音波発生部(94)は、殺菌槽(61)の底部に設置されている。
本実施形態の養水殺菌部(103)においては、電源部(70)は、第1電極(64)及び第2電極(565)に高電圧のパルス電圧が供給される。
また、第1電極(564)を囲む絶縁容器は設けなくてよい。第1電極(564)及び第2電極(565)は共に板状であり、殺菌槽(61)内の側面に、互いに対向するように設置される。
気泡発生部520は、例えば殺菌槽(61)の底部など、少なくとも電極対(564,565)の間であって、電極対(564,565)よりも低い位置に設けられたノズル(吐出手段)(519)と、ノズル(519)に空気等の気体を送るエアポンプ(送出手段)(518)とを有している。エアポンプ(518)によって送出された気体は、ノズル(519)を介して殺菌槽(61)内に送り込まれ殺菌槽(61)内に気泡を発生させる。なお、殺菌槽(61)内の気体を循環させる構成としても、外部から気体を取り入れる構成としてもよい。
超音波発生部(94)の構成は第1の実施形態と同様にすればよく、殺菌槽(61)の底部に設置されていることが好ましいが、殺菌槽(61)内の液体に超音波を照射できる限りにおいて任意の位置に設置可能である。
少なくとも放電処理を行う期間中、ノズル(519)から養水中へ気体が送り込まれ、気泡が発生する。養水中に気泡が存在する状態で電極対(564,565)にパルス電圧を供給すると、気泡の内部において放電が生起され、水酸ラジカルが生成し、水酸ラジカルから過酸化水素が生成する。
本実施形態の養水殺菌部(103)においても、図16又は図17に示すような制御を行うことが好ましい。
以上の構成及び方法によれば、電極対(564,565)間にパルス放電を発生させる場合でも、超音波照射と組み合わせることで、過酸化水素の濃度を抑えながら高い浄化能力を発揮させることができる。
(第4の実施形態)
図21は、第4の実施形態に係る養水殺菌部(103)を示す構成図である。図21において、第1の実施形態の養水殺菌部(103)と同様の構成については図2と同じ符号を付している。また、図21においては、制御部(303)等の記載は省略している。以下においては、主に第1の実施形態と異なる点について説明する。
本実施形態の養水殺菌部(103)は、殺菌槽(61)と、殺菌槽(61)内に配置された放電部と、超音波発生部(94)とを備えている。放電部は、電極対(664,665)と、電極対(664,665)に接続された電源部(70)とを有している。超音波発生部(94)は、殺菌槽(61)の底部に設置されている。電源部(70)は、例えば交流電源で構成されているが、直流電源で構成されていてもよいし、矩形波やパルス電圧を供給する電源で構成されていてもよい。
電極(664)と電極(665)とは、それぞれ殺菌槽(61)内の側面に、互いに対向するように設置されている。
電極(664)は、少なくとも1つの導電部(654)と、導電部(654)を囲む絶縁部(655)とを有している。電極(665)は、少なくとも1つの導電部(656)と、導電部(656)を囲む絶縁部(657)とを有している。
以上のように、電極(664)における導電部(654)の露出面、及び電極(665)における導電部(656)の露出面の面積は小さいので、電圧を電極対(664,665)に供給した場合には導電部(654,656)の表面で電流密度の集中部が形成される。そのため、導電部(654,656)の表面では液体がジュール熱によって気化して気泡が形成される。この泡によって導電部(654,656)の露出面が覆われた状態で電源部(70)からの電圧供給を継続することにより、気泡の内部で放電が生起される。
超音波発生部(94)の構成は第1の実施形態と同様にすればよく、殺菌槽(61)の底部に設置されていることが好ましいが、殺菌槽(61)内の液体に超音波を照射できる限りにおいて任意の位置に設置可能である。
以上の構成によっても、電極対(664,665)間での放電と、超音波照射とを組み合わせることにより、過酸化水素濃度を抑えながら高い浄化能力を発揮させることができる。
本実施形態の養水殺菌部(103)においても、図16又は図17に示すような制御を行うことが好ましい。
本発明に係る植物栽培装置及び栽培方法は、養水の殺菌に要するエネルギーを低減し、植物栽培におけるエネルギー効率を向上でき、植物栽培装置及び栽培方法等として有用である。
61 殺菌槽
62 放電部
64 第1電極
64a 端部
65 第2電極
65a 電極本体
65b 鍔部
65c 内側筒部
65d 連接部
66 貫通孔
67 円柱空間
68 漏電防止材
70 電源部
71 絶縁容器
72 容器本体
72a 側壁部
72b 底部
73 蓋体
74 開口
76 基部
76a 挿入口
77 筒状壁部
78 環状凸部
79 先端凸部
94 超音波発生部
95 圧電セラミックス板
96 金属板
96a 金属板
96b 金属板
97 ケース
97a 金属ケース
101 栽培槽
102 養水供給部
103 養水殺菌部
104 養水冷却部
105 加温部
106 補助加温部
181 太陽熱温水パネル
182 空調機
200 植物
303 制御部
307 センサ
308 超音波波形発生部
309 増幅器
464 電極
465 電極
471a 絶縁容器
471b 絶縁容器
473a 蓋部
473b 蓋部
474a 開口
474b 開口
480a 容器本体
480b 容器本体
518 エアポンプ
519 ノズル
520 気泡発生部
564 第1電極
565 第2電極
654 導電部
655 絶縁部
656 導電部
657 絶縁部
664 電極
665 電極

Claims (12)

  1. 植物を養液栽培するための栽培槽(101)と、
    前記栽培槽(101)に養水を循環供給する養水供給部(102)とを備え、
    前記養水供給部(102)は、養水殺菌部(103)を有し、
    前記養水殺菌部(103)は、殺菌槽(61)、該殺菌槽(61)内において放電を発生させる放電部(62)、前記殺菌槽(61)内の前記養水に超音波を照射する超音波発生部(94)及び殺菌槽(61)内の養水を加温する加温部(105)を有し、
    前記放電部(62)は、電極対(64,65、464,465、564,565,664,665)及び該電極対(64,65、464,465、564,565,664,665)と接続された電源部(70)を有し、前記放電によって前記養水中に水酸ラジカルを生成するように構成されており、
    前記超音波発生部(94)は、生成した水酸ラジカルが変化して生成する前記養水中の過酸化水素を水酸ラジカルに変換するように構成されていることを特徴とする植物栽培装置。
  2. 前記放電部(62)及び超音波発生部(94)の運転及び停止を制御する制御部(303)をさらに備え、
    前記制御部(303)は、前記殺菌槽(61)内の前記養水に含まれる過酸化水素の濃度が所定の範囲内となるように、放電部(62)及び超音波発生部(94)の運転及び停止を制御することを特徴とする請求項1に記載の植物栽培装置。
  3. 前記制御部(303)は、前記殺菌槽(61)内の前記養水に含まれる過酸化水素の濃度が、
    予め設定した下限値に達するまでは、放電部(62)を運転状態とし、前記超音波発生部(94)を停止状態とし、
    前記下限値に達した後、予め設定した上限値に達するまでは、放電部(62)及び前記超音波発生部(94)を運転状態とし、
    前記上限値に達した後、前記下限値に達するまでは、放電部(62)を停止状態とし、前記超音波発生部(94)を運転状態とすることを特徴とする請求項2に記載の植物栽培装置。
  4. 前記殺菌槽(61)内の前記養水に含まれる過酸化水素の濃度を測定するセンサをさらに備えていることを特徴とする請求項2又は3に記載の植物栽培装置。
  5. 前記電極対(564,565)は、互いに対向するよう配置された板状の電極により構成され、
    前記電源部(70)は、前記電極対(564,565)にパルス電圧を印加するパルス電源であり、
    前記放電部(62)は、前記電極対(564,565)の間において前記養水中に気泡を発生させる気泡発生部(520)を有していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の植物栽培装置。
  6. 前記加温部(105)は、太陽熱温水パネルを用いることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の植物栽培装置。
  7. 前記加温部(105)は、空調機の廃熱を用いることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の植物栽培装置。
  8. 前記養水殺菌部(103)は、ヒーターを用いた補助加温部(106)を有していることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の植物栽培装置。
  9. 前記養水供給部(102)は、前記養水殺菌部(103)と前記栽培槽(101)との間の経路に設けられた養水冷却部(104)を有していることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の植物栽培装置。
  10. 殺菌槽(61)内の養水中において放電を発生させることにより、前記養水中に水酸ラジカルを発生させ、生成した水酸ラジカルが変化して生成した過酸化水素を含む養水に超音波を照射することにより前記養水中の過酸化水素を水酸ラジカルに変換すると共に、前記養水を加温することにより、前記養水を殺菌するステップと、
    殺菌した前記養水を植物を養液栽培する栽培槽(101)に供給するステップとを備えていることを特徴とする植物栽培方法。
  11. 前記放電は、第1電極(64)と、該第1電極(64)を収容し、開口を有する絶縁容器(71)と、前記開口と対向する位置に配置された第2電極(65)とを有する放電部(62)を用い、前記第1電極(64)と前記第2電極(65)との間に電圧を印加することにより発生させることを特徴とする請求項10に記載の植物栽培方法。
  12. 前記過酸化水素水を供給した養水の加温は、太陽熱又は空調機の廃熱により行うことを特徴とする請求項10又は11に記載の植物栽培方法。
JP2011290263A 2011-12-29 2011-12-29 植物栽培装置及び栽培方法 Pending JP2013138648A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011290263A JP2013138648A (ja) 2011-12-29 2011-12-29 植物栽培装置及び栽培方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011290263A JP2013138648A (ja) 2011-12-29 2011-12-29 植物栽培装置及び栽培方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013138648A true JP2013138648A (ja) 2013-07-18

Family

ID=49036755

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011290263A Pending JP2013138648A (ja) 2011-12-29 2011-12-29 植物栽培装置及び栽培方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013138648A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20150071956A (ko) * 2013-12-19 2015-06-29 상명대학교 천안산학협력단 살균장치를 포함한 수경재배 배양액 재순환장치
JP2016029919A (ja) * 2014-07-29 2016-03-07 一般財団法人電力中央研究所 水耕栽培用培養液の殺菌方法及び殺菌装置
WO2019064935A1 (ja) * 2017-09-29 2019-04-04 株式会社Lixil 除菌水生成装置及び水回り機器

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS52122236U (ja) * 1976-03-10 1977-09-17
JPH11104655A (ja) * 1997-10-02 1999-04-20 Tfc Kk Ohラジカルの生成方法及びohラジカルによる殺菌方法
JPH11275988A (ja) * 1998-12-25 1999-10-12 Toru Hino 植物水耕栽培の水処理装置及びに栽培方法
JP2001211769A (ja) * 2000-02-04 2001-08-07 M Shiki Suiko Kenkyusho:Kk 養液循環システム
US20030164308A1 (en) * 2002-02-12 2003-09-04 Schlager Kenneth J. Electroionic water disinfection apparatus
JP2006255674A (ja) * 2005-03-18 2006-09-28 Asahi Breweries Ltd 殺菌装置、液体循環装置および養液栽培システム
WO2007138773A1 (ja) * 2006-05-31 2007-12-06 Kabushiki Kaisha Yaskawa Denki 水処理装置
JP2011233467A (ja) * 2010-04-30 2011-11-17 Panasonic Electric Works Co Ltd 放電装置

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS52122236U (ja) * 1976-03-10 1977-09-17
JPH11104655A (ja) * 1997-10-02 1999-04-20 Tfc Kk Ohラジカルの生成方法及びohラジカルによる殺菌方法
JPH11275988A (ja) * 1998-12-25 1999-10-12 Toru Hino 植物水耕栽培の水処理装置及びに栽培方法
JP2001211769A (ja) * 2000-02-04 2001-08-07 M Shiki Suiko Kenkyusho:Kk 養液循環システム
US20030164308A1 (en) * 2002-02-12 2003-09-04 Schlager Kenneth J. Electroionic water disinfection apparatus
JP2006255674A (ja) * 2005-03-18 2006-09-28 Asahi Breweries Ltd 殺菌装置、液体循環装置および養液栽培システム
WO2007138773A1 (ja) * 2006-05-31 2007-12-06 Kabushiki Kaisha Yaskawa Denki 水処理装置
JP2011233467A (ja) * 2010-04-30 2011-11-17 Panasonic Electric Works Co Ltd 放電装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20150071956A (ko) * 2013-12-19 2015-06-29 상명대학교 천안산학협력단 살균장치를 포함한 수경재배 배양액 재순환장치
KR101603067B1 (ko) 2013-12-19 2016-03-14 상명대학교 천안산학협력단 살균장치를 포함한 수경재배 배양액 재순환장치
JP2016029919A (ja) * 2014-07-29 2016-03-07 一般財団法人電力中央研究所 水耕栽培用培養液の殺菌方法及び殺菌装置
WO2019064935A1 (ja) * 2017-09-29 2019-04-04 株式会社Lixil 除菌水生成装置及び水回り機器
JP2019065350A (ja) * 2017-09-29 2019-04-25 株式会社融合技術開発センター 除菌水生成装置及び水回り機器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101061227B1 (ko) 수중 플라즈마 방전을 이용한 수산기 라디칼 수와 수소산소가스 발생장치 및 이를 이용한 시스템
WO2013099292A1 (ja) 浄化装置
US20130152982A1 (en) Device for cleaning medical device
JP2013138648A (ja) 植物栽培装置及び栽培方法
JP2015216872A (ja) 植物栽培補助装置、水耕栽培装置、水耕栽培プラント及び植物栽培補助方法
JP6067875B2 (ja) 植物栽培システム
JP2012070715A (ja) 植物栽培装置及び栽培方法
JP5929192B2 (ja) 浄化装置及びそれを用いた水耕栽培システム
JP5857739B2 (ja) 給湯システム
KR20160097563A (ko) 살균 가습 장치
JP2012075329A (ja) 浄化装置
JP6019583B2 (ja) 浄化装置
JP2013138981A (ja) イオン水生成装置
JP5817526B2 (ja) 水耕栽培システムの循環水の浄化装置及びその方法
JP2013138647A (ja) 水耕栽培システムの廃液浄化装置
CN213011966U (zh) 水冷式小型臭氧设备
JP2013138978A (ja) イオン水供給機構
JP2012075337A (ja) 除菌装置
JP2013138646A (ja) 浄化装置及び浄化方法
JP2012070716A (ja) 植物栽培装置及び植物栽培方法
JP5857738B2 (ja) 給湯システム
JP2013138986A (ja) プール用循環システム
JP2013139952A (ja) 製氷用水浄化装置及びそれを備えた製氷機
JP2012075336A (ja) 水耕栽培システムの循環水の浄化装置及びその方法
JP2010035591A (ja) 過熱水蒸気殺菌装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141003

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20150107

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150813

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150915

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20160301