JP2013137580A - 定着装置及びこれを備えた画像形成装置 - Google Patents

定着装置及びこれを備えた画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】封筒にしわを発生させることなく画像を安定的に定着させることができる定着装置を提供すること。
【解決手段】加圧ローラ25とテンションローラ26間に無端状の定着ベルト27を巻装し、加圧ローラ25を定着ベルト27を介して加熱ローラ24に当接させ、定着モードを定着圧が高い高圧モード又は定着圧が低い低圧モードに切り替える定着圧切替機構を備えた定着装置22において、定着モード時においては定着圧を定着ベルト27に作用するテンションのみによる小さな加圧力とし、定着ベルト27のテンションのみで用紙を定着ベルト27と加熱ローラ24間で挟持してこれに担持されたトナー像を定着させる。又、加熱ローラ24と加圧ローラ25によって形成される定着ニップNの用紙搬送方向上流側に設けられた進入ガイド30の角度を定着圧切替機構による定着圧切替動作に連動して切り替える進入ガイド切替機構を設ける。
【選択図】図7

Description

本発明は、定着モードを定着圧が高い高圧モード又は定着圧が低い低圧モードに切り替える定着圧切替機構を備えたベルト式の定着装置とこれを備えた画像形成装置に関するものである。
電子写真方式によって用紙に画像を形成する複写機やプリンタ等の画像形成装置においては、像担持体上に形成された静電潜像を現像装置によって現像してトナー像として顕像化し、このトナー像を用紙上に転写する。そして、トナー像が転写された用紙は、定着装置へと搬送され、該定着装置によって熱と圧力によってトナー像の定着を受けた後に機外に排出され、これによって一連の画像形成動作が完了する。
上記定着装置には、互いに当接して回転する加熱部材と加圧部材が備えられており、加圧部材を加熱部材に押圧することによって両者間に所定の定着圧(ニップ圧)を確保するようにしている。
斯かる定着装置に例えば封筒を通紙する場合、封筒は紙を折り曲げて貼り合わせて製作されているため、これが加熱部材と加圧部材間の定着ニップを通過する際に歪とこれに伴うしわが発生し易い。このため、封筒を通紙する場合には、できるだけ定着圧を小さくして通紙するのが一般的であり、用紙の種類によって定着圧を手動又は自動で切り替える定着圧切替機構を備えた定着装置が提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
特開2004−279702号公報 特開平6−337612号公報
定着装置を通過する封筒へのしわの発生を防ぐには定着圧は極力低くすべきであるが、加熱部材と加圧部材として、互いに当接して回転する加熱ローラと加圧ローラを使用するローラ式の定着装置にあっては、定着圧を0にすることは不可能であり、封筒のしわの発生を確実に防ぐには至らないのが実情であった。
又、定着装置の加熱部材と加圧部材によって形成される定着ニップの用紙搬送方向上流側には、用紙を定着ニップへと導くための進入ガイドが設けられているが、厚さが比較的薄い普通紙を通紙する場合には、進入ガイドの角度は定着ニップでの搬送ラインの曲率が大きくなるよう設定する方が、熱源を備えた加熱部材への普通紙の巻き付き量が大きくなって定着性が高められるために好ましい。
ところが、封筒は前述のように紙を折り曲げて貼り合わせて製作されているため、進入ガイドの角度を普通紙が通過する際に高い定着性が得られる値に設定していると、定着ニップを通過する封筒の曲率が大きくなり、定着圧を下げても封筒の表側と裏側で曲率差が大きくなってしわが発生し易いという問題が発生する。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、 本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、封筒にしわを発生させることなく画像を安定的に定着させることができる定着装置及びこれを備えた画像形成装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、加圧ローラとテンションローラ間に無端状の定着ベルトを巻装し、前記加圧ローラを前記定着ベルトを介して加熱ローラに当接させ、定着モードを定着圧が高い高圧モード又は定着圧が低い低圧モードに切り替える定着圧切替機構を備えた定着装置において、
前記加圧ローラの回転軸の軸方向両端をベアリングを介して側板に揺動可能に支持し、各ベアリングの外周に、一端が前記側板に回動可能に支持された左右一対の各加圧レバーの中間部を当接させ、前記各加圧レバーの他端に左右一対の各加圧プレートの上端を連結し、
前記各加圧プレートの近傍に、軸を中心として回動する左右一対の各開閉レバーを設け、各開閉レバーと前記各加圧プレートの間に加圧スプリングを介装し、
モータによって回動して前記各加圧プレートに当接/離間するカムを設けるとともに、前記テンションローラをスプリングによって付勢して前記定着ベルトに所定のテンションを付与し、
封筒以外の普通紙が通紙される場合には定着モードとして高圧モードが選択されて前記定着圧切替機構によって定着圧が高く設定され、封筒が通紙される場合には定着モードとして低圧モードが選択されて前記定着圧切替機構によって定着圧が低く設定され、
定着モードが高圧モードから低圧モードに切り替えられると、前記モータによって前記カムを回動させて前記加圧プレートを押し上げ、前記加圧レバーを一端を中心として回動させて定着圧を前記定着ベルトに作用するテンションのみによる小さな加圧力とし、前記定着ベルトのテンションのみで用紙を定着ベルトと前記加圧ローラ間で挟持してこれに担持されたトナー像を定着させることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記進入ガイドの一端を支持するシャフトに前記カムとアクチュエータを結着するとともに、前記アクチュエータの近傍にPIセンサを配置し、該PIセンサの発光部から受光部に向かう光を前記アクチュエータが遮断することによって定着モードが低圧モードであることを検出することを特徴とする。
請求項3記載の画像形成装置は、請求項1又は2記載の定着装置を備えることを特徴とする。
本発明によれば、定着モード時においては定着圧を定着ベルトに作用するテンションのみによる小さな加圧力とし、定着ベルトのテンションのみで用紙を定着ベルトと加熱ローラ間で挟持してこれに担持されたトナー像を定着させるようにしたため、封筒にしわを発生させることなく画像を安定的に定着させることができる。
又、封筒を通紙する場合には、定着圧切替機構によって定着モードが低圧モードに自動的に切り替えられて定着圧が下げられるとともに、進入ガイド切替機構によって、定着ニップを通過する封筒の搬送ラインの曲率が高圧モード時の曲率よりも小さくなるよう進入ガイドの角度が切り替えられるため、封筒の表側と裏側で曲率差が小さくなり、定着圧を0とする効果と相俟って封筒にしわが発生することがなく、封筒に画像を安定的に定着させることができる。
尚、封筒以外の厚さが比較的薄い普通紙を通紙する場合には、定着圧切替機構によって定着モードが高圧モードに自動的に切り替えられて定着圧が高められるとともに、進入ガイド切替機構によって、定着ニップを通過する普通紙の搬送ラインの曲率が低圧モード時の曲率よりも大きくなるよう進入ガイドの角度が切り替えられるため、普通紙の加熱部材への巻き付き量が大きくなり、定着圧を高めることによる効果と相俟って普通紙への画像の定着性が高められる。
本発明に係るカラーレーザープリンタの断面図である。 本発明に係るカラーレーザープリンタの定着装置部分の断面図(図1のX部拡大詳細図)である。 本発明に係る定着装置の斜視図である。 本発明に係る定着装置の分解斜視図である。 本発明に係る定着装置の高圧モード時の荷重状態を示す断面図である。 本発明に係る定着装置の高圧モード時の状態を示す断面図である。 本発明に係る定着装置の低圧モード時の状態を示す断面図である。 本発明に係る定着装置の定着ニップ構成を示す説明図である。 本発明に係る定着装置における進入ガイドの角度の切り替えと用紙搬送ラインの変化との関係を示す説明図である。
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
[画像形成装置]
図1は本発明に係る画像形成装置の一形態としてのカラーレーザープリンタの断面図であり、図示のカラーレーザープリンタはタンデム型であって、その本体100内の中央部には、マゼンタ画像形成ユニット1M、シアン画像形成ユニット1C、イエロー画像形成ユニット1Y及びブラック画像形成ユニット1Kが一定の間隔でタンデムに配置されている。
上記各画像形成ユニット1M,1C,1Y,1Kには、感光ドラム2a,2b,2c,2dがそれぞれ配置されており、各感光ドラム2a〜2dの周囲には、帯電ローラ3a,3b,3c,3d、現像装置4a,4b,4c,4d、転写ローラ5a,5b,5c,5d及びドラムクリーニング装置6a,6b,6c,6dがそれぞれ配置されている。
ここで、前記感光ドラム2a〜2dは、ドラム状の感光体であって、不図示のモータによって図示矢印方向(時計方向)に所定のプロセススピードで回転駆動される。又、前記帯電ローラ3a〜3dは、不図示の帯電バイアス電源から印加される帯電バイアスによって感光ドラム2a〜2dの表面を所定の電位に均一に帯電させるものである。
更に、前記現像装置4a〜4dは、マゼンタ(M)トナー、シアン(C)トナー、イエロー(Y)トナー、ブラック(K)トナーをそれぞれ収容しており、各感光ドラム2a〜2d上に形成された各静電潜像に各色のトナーを付着させて各静電潜像を各色のトナー像として可視像化するものである。
又、前記転写ローラ5a〜5dは、各一次転写部にて中間転写ベルト7を介して各感光ドラム2a〜2dに当接可能に配置されている。ここで、中間転写ベルト7は、二次転写対向ローラ8とテンションローラ9との間に張設されて各感光ドラム2a〜2dの上面側に走行可能に配置されており、前記二次転写対向ローラ8は、二次転写部において中間転写ベルト7を介して二次転写ローラ10に当接可能に配置されている。又、テンションローラ9の近傍にはベルトクリーニング装置11が設けられている。
ところで、装置本体100内の各画像形成ユニット1M,1C,1Y,1Kの上方には、前記各現像装置4a〜4dにトナーを補給するためのトナーコンテナ12a,12b,12c,12dが一列に並設されている。
又、装置本体100内の各画像形成ユニット1M,1C,1Y,1Kの下方にはレーザースキャナユニット(LSU)13が配置され、その下方の本体100の底部には給紙カセット14が着脱可能に設置されている。そして、給紙カセット14には複数枚の不図示の用紙が積層収容されており、この給紙カセット14の近傍には、給紙カセット14から用紙を取り出すピックアップローラ15と、取り出された用紙を1枚ずつ搬送パスLへと送り出すフィードローラ16とリタードローラ17が設けられている。
更に、装置本体100の側部を上下方向に延びる前記搬送パスLには、用紙を搬送する搬送ローラ対18と、用紙を一時待機させた後に所定のタイミングで前記二次転写対向ローラ8と二次転写ローラ10との当接部である二次転写部へと供給するレジストローラ対19が設けられている。尚、搬送パスLの横には、用紙の両面に画像を形成する場合に使用される別の搬送パスL’が形成されており、この搬送パスL’には複数の搬送ローラ対20が適当な間隔で設けられている。
ところで、装置本体100内の一側部に縦方向に配置された前記搬送パスLは、装置本体100の上面に設けられた排紙トレイ21まで延びており、その途中には本発明に係る定着装置22と排紙ローラ対23が設けられている。尚、本体100の前面には開閉可能なフロントカバー101が設けられており、前記定着装置22等において用紙がジャムしたような場合には、フロントカバー101が図示のように開けられてジャム紙を取り除く等の処理がなされる。
次に、以上の構成を有するカラーレーザープリンタによる画像形成動作について説明する。
画像形成開始信号が発せられると、各画像形成ユニット1M,1C,1Y,1Kにおいて各感光ドラム2a〜2dが図示矢印方向(時計方向)に所定のプロセススピードで回転駆動され、これらの感光ドラム2a〜2dは、帯電ローラ3a〜3dによって一様に帯電される。又、レーザースキャナユニット13は、各色毎のカラー画像信号によって変調されたレーザー光を出射し、そのレーザー光を各感光ドラム2a〜2dの表面に照射し、各感光ドラム2a〜2d上に各色のカラー画像信号に対応した静電潜像をそれぞれ形成する。
そして、先ず、マゼンタ画像形成ユニット1Mの感光ドラム2a上に形成された静電潜像に、該感光ドラム2aの帯電極性と同極性の現像バイアスが印加された現像装置4aによってマゼンタトナーを付着させ、該静電潜像をマゼンタトナー像として可視像化する。このマゼンタトナー像は、感光ドラム2aと転写ローラ5aとの間の一次転写部(転写ニップ部)において、トナーと逆極性の一次転写バイアスが印加された転写ローラ5aの作用によって、図示矢印方向に回転駆動されている中間転写ベルト7上に一次転写される。
上述のようにしてマゼンタトナー像が一次転写された中間転写ベルト7は、次のシアン画像形成ユニット1Cへと移動する。そして、シアン画像形成ユニット1Cにおいても、前記と同様にして、感光ドラム2b上に形成されたシアントナー像が一次転写部において中間転写ベルト7上のマゼンタトナー像に重ねて転写される。
以下同様にして、中間転写ベルト7上に重畳転写されたマゼンタ及びシアントナー像の上に、イエロー及びブラック画像形成ユニット1Y,1Kの各感光ドラム2c,2d上にそれぞれ形成されたイエロー及びブラックトナー像が各一次転写部において順次重ね合わせられ、中間転写ベルト7上にはフルカラーのトナー像が形成される。尚、中間転写ベルト7上に転写されないで各感光ドラム2a〜2d上に残留する転写残トナーは、各ドラムクリーニング装置6a〜6dによって除去され、各感光ドラム2a〜2dは次の画像形成に備えられる。
そして、中間転写ベルト7上のフルカラートナー像の先端が二次転写対向ローラ8と二次転写ローラ10間の二次転写部(転写ニップ部)に達するタイミングに合わせて、給紙カセット14からピックアップローラ15とフィードローラ16及びリタードローラ17によって搬送パスLへと送り出された用紙がレジストローラ対19によって二次転写部へと搬送される。そして、二次転写部に搬送された用紙に、トナーと逆極性の二次転写バイアスが印加された二次転写ローラ10によってフルカラーのトナー像が中間転写ベルト7から一括して二次転写される。
而して、フルカラーのトナー像が転写された用紙は、定着装置22へと搬送され、フルカラーのトナー像が加熱及び加圧されて用紙の表面に熱定着され、トナー像が定着された用紙は、排紙ローラ対23によって排紙トレイ21上に排出されて一連の画像形成動作が完了する。尚、用紙上に転写されないで中間転写ベルト7上に残留する転写残トナーは、前記ベルトクリーニング装置11によって除去され、中間転写ベルト7は次の画像形成に備えられる。
[定着装置]
次に、本発明に係る前記定着装置22の詳細を図2〜図7に基づいて説明する。
図2はカラーレーザープリンタの定着装置部分の断面図(図1のX部拡大詳細図)、図3は定着装置の斜視図、図4は同定着装置の分解斜視図、図5は同定着装置の高圧モード時の荷重状態を示す断面図、図6は同定着装置の高圧モード時の状態を示す断面図、図7は同定着装置の低圧モード時の状態を示す断面図、図8は同定着装置の定着ニップ構成を示す説明図、図9は進入ガイドの角度の切り替えと用紙搬送ラインの変化との関係を示す説明図である。
図2に示すように、定着装置22は、互いに当接して回転する加熱ローラ24と加圧ローラ25及び加圧ローラ25の下方に配されたテンションローラ26を備えており、これらの加熱ローラ24と加圧ローラ25及びテンションローラ26は、図2の紙面垂直方向に沿って平行且つ回転可能に配されている。そして、加圧ローラ25とテンションローラ26との間には無端状の定着ベルト27が巻装されており、該定着ベルト27は、テンションローラ26がスプリング48によって下方に付勢されることによって所定のテンションF2(図5参照)が付与され、加圧ローラ25は、後述の加圧機構によって定着ベルト27を介して加熱ローラ24に加圧されることによって両ローラ24,25間に所定圧(定着圧)の定着ニップNが形成されている。
又、中空状の前記加熱ローラ24内には上下2本のヒータ28が図2の紙面垂直方向に通されており、加熱ローラ24の外周には、該加熱ローラ24の表面温度を検出するためのサーミスタ29が設けられている。
更に、加熱ローラ24と加圧ローラ25によって形成される定着ニップNの用紙搬送方向上流側(図2の下側)には、用紙を定着ニップNに導くための進入ガイド30が回動可能(角度調整可能)に設けられている。
而して、前述のように、二次転写ローラ10によってフルカラーのトナー像が中間転写ベルト7から一括して二次転写された用紙は、定着装置22へと搬送され、該定着装置22の加熱ローラ24と加圧ローラ25間の定着ニップNに挟持されて搬送される過程で加熱及び加圧されることによってフルカラーのトナー像の定着を受ける。そして、トナー像が定着された用紙は、排紙ローラ対23によって排紙トレイ21へと排出される(図1参照)。
ところで、本実施の形態に係る定着装置22には、定着モードを定着圧(加圧ローラ25の加熱ローラ24への加圧力)が高い高圧モード又は定着圧が低い低圧モードに自動的に切り替える定着圧切替機構と、該定着圧切替機構による定着圧の切替動作に連動して前記進入ガイド30の角度を図5〜図7に示すように切り替えるための進入ガイド切替機構が設けられている。これらの定着圧切替機構と進入ガイド切替機構の構成を図3及び図4に基づいて以下に説明する。
即ち、加圧ローラ25の回転軸31の軸方向両端は、ベアリング32(図には一方のみ図示)を介して左右一対の不図示の側板に揺動自在に支持されており、各ベアリング32の外周には、一端33aが不図示の側板に回動可能に支持された左右一対の各加圧レバー33の中間部が当接している。従って、各加圧レバー33を一端33aを中心として回動させてベアリング32を押圧すれば、加圧ローラ25が定着ベルト27を介して加熱ローラ24に加圧され、両ローラ24,25間に所定圧の定着ニップNが形成される。
又、各加圧レバー33の他端にはL字状に屈曲した左右一対の各加圧プレート34の上端がピン35によって連結されており、各加圧プレート34の近傍には、前記フロントカバー101(図1参照)の開閉動作に連動して軸36を中心として回動する左右一対の開閉レバー37が左右の各側板側に設けられており、各開閉レバー37の一端にはロッド38の上端が連結されている。ここで、左右一対の各ロッド38は、前記加圧プレート34を貫通してこれの下方に延びている。そして、各ロッド38の外周の前記開閉レバー37と前記加圧プレート34の間には付勢手段である加圧スプリング39が介装されている。
更に、前記テンションローラ26の近傍にはシャフト40がテンションローラ26及び加圧ローラ25の軸方向に沿って回転可能に配されており、このシャフト40の軸方向両端には左右一対のカム41が結着されている。尚、各カム41は、前記ロッド38を跨いで左右に分割されており、図5及び図6に示すように、各カム41には大きな第1のカム41Aと小さな第2のカム41Bが角度90°の位相差をもって一体に形成されている。
上記各カム41は、定着モードが低圧モードに切り替えられると回動して図6に示すように前記加圧プレート34に当接し、該加圧プレート34を押し上げることによって、後述のように加圧スプリング39による加圧ローラ25の加圧力(定着圧)を軽減するためのものであり、図3に示すように、シャフト40の一端にはギヤG1とプレート状のアクチュエータ42が結着されている。
又、図3に示すように、上記ギヤG1が設けられた側にはDCモータ43が縦置き状態で配置されており、該DCモータ43の出力軸に結着されたピニオンG2はギヤトレインGを介して前記ギヤG1に連結されている。従って、DCモータ43が駆動されると、その出力軸の回転はピニオンG2とギヤトレインG及びギヤG1を経て減速されながらシャフト40に伝達され、該シャフト40とこれに結着された左右一対のカム41及びアクチュエータ42が同時に回動せしめられる。
更に、前記アクチュエータ42の近傍には、カム41の位置、具体的には低圧モードにおいて加圧ローラ25の加圧力が軽減される位置を光学的に検知するためのPIセンサ44が配置されている。
次に、進入ガイド切替機構の構成について説明する。
図4に示すように、前記進入ガイド30の左右両端下部には該側方に延びる回転軸45が取り付けられており、進入ガイド30は、各回転軸45が左右の各側板に軸支されることによってその下端を中心として左右の側板に回動可能に支持されるとともに、各回転軸45に巻装された付勢手段であるスプリング46によって図5及び図6の時計方向に付勢されている。
又、進入ガイド30の背面側(図5及び図6の右側)の左右両端には進入ガイド切替レバー47が回転軸45に対して直角方向(図5及び図6の左右方向)にスライド可能に設けられており、この進入ガイド切替レバー47の進入ガイド30に対向する面には半球状の突起47aが突設され、反対側の面には矩形ブロック状の突起47bが突設されている。そして、進入ガイド切替レバー47の一方の突起47aには、スプリング46によって回転軸45を中心として図5及び図6の時計方向に付勢された進入ガイド30が当接しており、他方の突起47bには前記カム41に形成された第2のカム47Bが当接している。
而して、上記進入ガイド切替レバー47とこれをスライドさせるカム41の第2のカム41B等によって進入ガイド切替機構が構成されている。
以上のように構成された定着装置22に普通紙が通紙される場合には、定着モードとして高圧モードが選択されて定着圧が高く設定される。
即ち、フロントカバー101を図1に示すように閉じると、図5及び図6に示すように、開閉レバー37が開閉カバー101によって軸36を中心として矢印方向に回動して図示のようにロッド38を押し下げる。ここで、定着モードとして高圧モードが選択された場合には、図5及び図6に示すように、カム41の第1のカム41Aは加圧プレート34から離間し、第2のカム41Bが進入ガイド切替レバー47の突起47bに当接して進入ガイド切替レバー47を図5及矢印方向(左方)にスライドさせるため、該進入ガイド切替レバー47の突起47aに当接している進入ガイド30がスプリング46の付勢力に抗して回転軸45を中心として図5の矢印方向に回動し、該進入ガイド30の角度が調整されてその位置が図5に示す位置(図9に示すA位置)に切り替えられる。
而して、上述のようにカム41の第1のカム41Aが加圧プレート34から離間した状態で開閉レバー37によってロッド38が図5及び図6に示すように押し下げられると、開閉レバー37と加圧プレート34間に介装された加圧スプリング39が押し縮められ、その反力(バネ力)F1が加圧プレート34を介して加圧レバー33に伝達され、該加圧レバー33の他端33bが加圧スプリング39の反力F1によって押し下げられる。このため、加圧レバー33は、一端33aを中心として図5及び図6の時計方向に回動してベアリング32を押圧するため、ベアリング32によって回転可能に支持された加圧ローラ25が定着ベルト27を介して加熱ローラ24に加圧される。
又、定着ベルト27は、スプリング48によって下方に付勢されたテンションローラ26によって下方へと引っ張られて図5に示すようにテンションF2が作用する。
上述のように加圧ローラ25が加圧スプリング39の反力F1で押圧されるとともに、定着ベルト27によって加圧ローラ25がテンションF2で下方へと引っ張られる結果、加圧ローラ25と加熱ローラ24間には所定圧の定着ニップNが形成されるが、この定着ニップNは、図8に示すように、加圧ローラ25が加熱ローラ24に押圧されることによって形成されるローラニップ領域N1と定着ベルト27が加熱ローラ24に巻き付けられることによって形成されるベルトニップ領域N2とで構成され、この定着ニップNを普通紙が通過することによってトナー像が加熱及び加圧されて普通紙上に定着される。
そして、高圧モード時においては、前述のように進入ガイド30が図5に示す位置(図9のA位置)にあるため、定着ニップNを通過する普通紙の搬送ラインは図9に示すaのようになり、この搬送ラインaの曲率は図9に示す低圧モード時の搬送ラインb(後述)の曲率よりも大きくなる。このため、普通紙の加熱ローラ24への巻き付き量が大きくなり、高圧モード時に定着圧を高めることによる効果と相俟って普通紙へのトナー画像の定着性が高められる。
尚、この高圧モード時には、アクチュエータ42は起立しており、PIセンサ44の発光部から受光部に向かう光がアクチュエータ42によって遮られることがないため、PIセンサ44は定着モードが高圧モードにあることを検知する。
他方、フロントカバー101を閉じて画像形成動作を行っている状態で封筒を通紙する場合には、その旨の信号によって定着モードが高圧モードから低圧モードに切り替えられる。すると、図3に示す前記DCモータ43が駆動され、前述のようにDCモータ43の回転がシャフト40に伝達されて該シャフト40とこれに結着された左右一対のカム41及びアクチュエータ42が角度90°だけ回動する。
上述のようにカム41が回動すると、これに一体に形成された第1のカム41Aが図6に示すように加圧プレート34に当接してこれを押し上げるため、加圧スプリング39の反力は大きくなる反面、加圧レバー33が一端33aを中心として図7の反時計方向に回動してベアリング32への押圧力を0とする。この結果、加圧レバー33による加圧ローラ25への押圧力が無くなり、加圧ローラ25の加圧力が0となって定着圧も0となる。このように定着圧が0になると、図8に示す定着ニップNはベルトニップ領域N2のみとなり、この定着ニップNを通過する封筒には定着ベルト27に作用するテンションF2のみによる小さな加圧力が加えられる。
又、この低圧モード時においては、定着カム41が角度90°だけ回動するために第2のカム41Bが進入ガイド切替レバー47の突起47bから離れるため、進入ガイド切替レバー47は進入ガイド30から受けるスプリング46の付勢力によって図7の矢印方向(右方)へとスライドする。すると、進入ガイド30は、進入ガイド切替レバー47のスライドによって回転軸45を中心として図7の矢印方向(時計方向)に回動してその角度が切り替えられ、図7に示す破線位置(図9に示すA位置)から実線位置(図9に示すB位置)へとその位置が切り替えられる。
低圧モード時において、上述のように進入ガイド30の位置が図9に示すA位置からB位置に切り替えられると、定着ニップNを通過する封筒の搬送ラインは図9に示すbのようになり、この搬送ラインbの曲率は高圧モード時の搬送ラインaの曲率よりも小さくなる。このため、封筒の表側と裏側で曲率差が小さくなり、前述のように低圧モード時の定着圧を0とすることによる効果と相俟って封筒にしわが発生しにくくなり、封筒にしわを発生させることなくトナー画像を安定的に定着させることができる。
又、定着モードが低圧モードに切り替えられ、カム41が回動して加圧ローラ25の加圧力(定着圧)が軽減されると、図3に示すように、シャフト40と共に回動するアクチュエータ42がPIセンサ44の発光部から受光部に向かう光を遮るため、PIセンサ44は、カム41の第1のカム41Aの位置を検出し、これによってユーザーは定着モードが低圧モードにあることを知ることができる。
尚、以上は特にカラーレーザープリンタとこれに備えられたベルト式の定着装置に本発明を適用した形態について説明したが、本発明は、単色のモノクロ画像形成装置とこれに備えられたベルト式の定着装置に対しても同様に適用可能であることは勿論である。
1M マゼンタ画像形成ユニット
1C シアン画像形成ユニット
1Y イエロー画像形成ユニット
1K ブラック画像形成ユニット
2a〜2d 感光ドラム
3a〜3d 帯電ローラ
4a〜4d 現像装置
5a〜5d 転写ローラ
6a〜6d ドラムクリーニング装置
7 中間転写ベルト
8 二次転写対向ローラ
9 テンションローラ
10 二次転写ローラ
11 ベルトクリーニング装置
12a〜12d トナーコンテナ
13 レーザースキャナユニット(LSU)
14 給紙カセット
15 ピックアップローラ
16 フィードローラ
17 リタードローラ
18 搬送ローラ対
19 レジストローラ対
20 搬送ローラ対
21 排紙トレイ
22 定着装置
23 排紙ローラ対
24 加熱ローラ
25 加圧ローラ
26 テンションローラ
27 定着ベルト
28 ヒータ
29 サーミスタ
30 進入ガイド
31 加圧レバーの回転軸
32 ベアリング
33 加圧レバー
33a,33b 加圧レバーの端部
34 加圧プレート
35 ピン
36 開閉レバーの軸
37 開閉レバー
38 ロッド
39 加圧スプリング
40 シャフト
41 カム
41A 第1カム
41B 第2カム
32 アクチュエータ
43 DCモータ
44 PIセンサ
45 進入ガイドの回転軸
46 スプリング
47 進入ガイド切替レバー
47a,47b 進入ガイド切替レバーの突起
48 スプリング
100 画像形成装置本体
101 フロントカバー
A 進入ガイドの高圧モード時の位置
B 進入ガイドの低圧モード時の位置
a 高圧モード時の用紙搬送ライン
b 低圧モード時の用紙搬送ライン
F1 加圧スプリングの反力
F2 定着ベルトのテンション
G ギヤトレイン
G1 ギヤ
G2 ピニオン
N 定着ニップ
N1 定着ニップのローラニップ領域
N2 定着ニップのベルトニップ領域

Claims (3)

  1. 加圧ローラとテンションローラ間に無端状の定着ベルトを巻装し、前記加圧ローラを前記定着ベルトを介して加熱ローラに当接させ、定着モードを定着圧が高い高圧モード又は定着圧が低い低圧モードに切り替える定着圧切替機構を備えた定着装置において、
    前記加圧ローラの回転軸の軸方向両端をベアリングを介して側板に揺動可能に支持し、各ベアリングの外周に、一端が前記側板に回動可能に支持された左右一対の各加圧レバーの中間部を当接させ、前記各加圧レバーの他端に左右一対の各加圧プレートの上端を連結し、
    前記各加圧プレートの近傍に、軸を中心として回動する左右一対の各開閉レバーを設け、各開閉レバーと前記各加圧プレートの間に加圧スプリングを介装し、
    モータによって回動して前記各加圧プレートに当接/離間するカムを設けるとともに、前記テンションローラをスプリングによって付勢して前記定着ベルトに所定のテンションを付与し、
    封筒以外の普通紙が通紙される場合には定着モードとして高圧モードが選択されて前記定着圧切替機構によって定着圧が高く設定され、封筒が通紙される場合には定着モードとして低圧モードが選択されて前記定着圧切替機構によって定着圧が低く設定され、
    定着モードが高圧モードから低圧モードに切り替えられると、前記モータによって前記カムを回動させて前記加圧プレートを押し上げ、前記加圧レバーを一端を中心として回動させて定着圧を前記定着ベルトに作用するテンションのみによる小さな加圧力とし、前記定着ベルトのテンションのみで用紙を定着ベルトと前記加圧ローラ間で挟持してこれに担持されたトナー像を定着させることを特徴とする定着装置。
  2. 前記進入ガイドの一端を支持するシャフトに前記カムとアクチュエータを結着するとともに、前記アクチュエータの近傍にPIセンサを配置し、該PIセンサの発光部から受光部に向かう光を前記アクチュエータが遮断することによって定着モードが低圧モードであることを検出することを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  3. 請求項1又は2記載の定着装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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