JP2013136478A - 活性炭及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 活性炭に対する有効な多孔質化を実現し、高い重量比容量及び体積比容量、更には高い比表面積を得るとともに、高容量と高電流密度による急速充放電性能の双方の性能を容易に確保する。
【解決手段】 寒天植物から得られる寒天材料を、第一熱処理することにより炭素化した多孔質炭素材料を得る寒天炭素化工程(S1〜S7)と、寒天炭素化工程(S1〜S7)で得られた多孔質炭素材料に少なくとも一種類以上の賦活剤を混合し、当該賦活剤を混合した多孔質炭素材料に対して第二熱処理を行う炭素材料賦活工程(S8〜S12)とを経ることにより、BET法により算出される比表面積Sbが、少なくとも2000〔m2/g〕以上となる活性炭Cを得るようにした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、寒天植物を原料として活性炭を製造する際に用いて好適な活性炭の製造方法及びその製造方法により得られる活性炭に関する。
一般に、電気二重層キャパシタ(EDLC)は、高い出力密度を有するため、電気自動車や燃料電池車等の高負荷時の補助電源として利用可能な蓄電デバイスとしても知られている。この種の電気二重層キャパシタにおいて、高出力特性及び高容量特性を達成することによりモジュールの小型化を実現するには、電極材料の多孔質化が不可欠である。特に、電極性能の一つの基準である重量比容量(F/g)にも増して体積比容量(F/cm3)を高めることは重要な要素になるとともに、併せて、高い電流密度による大きな充放電容量、即ち、優れたレート特性による急速充放電性能も要求される。このような要求に応える多孔質素材としては活性炭が知られており、性能の高い市販活性炭では2000〔m2/g〕前後の比表面積を得ている。一方、電極材料の多孔質化に有効な素材として、植物を出発原料とした炭化物も知られている。
従来、この種の炭化物としては、特許文献1に開示される生体高分子炭化物が知られており、この生体高分子炭化物は、海藻として、紅藻、褐海藻、高寒天の海藻、レッソニア・ナイグレセント、メリストテカ・セレガレンシス、ハイプネア・マスシフォームを使用し、炭化中の活性剤添加やそのあとの気相活性化を経ることなく、ヘテロ原子を多く含む生体高分子、具体的には、ヘテロ原子の含有率が少なくとも6原子%にした生体高分子の一段炭化によって、電気化学キャパシタ用の電極の作製に用いることができるようにしたものであり、海藻から抽出することにより利用可能な複数の生体高分子が前駆体として用いられ、このような生体高分子を含有する海藻が直接炭化される。
特表2009−525247号公報
しかし、上述した特許文献1で開示される従来の生体高分子炭化物は、次のような問題点があった。
第一に、キャパシタ容量の増大を図る手段として、生体高分子の800〔℃〕以下の一段の炭化工程後に、少なくとも6原子%というヘテロ原子、即ち、炭素と水素以外の原子である酸素や窒素の含有率が維持される炭素材料を用いることにより、ヘテロ原子に由来するファラデー電極反応に基づき、電気化学キャパシタ用電極の高容量化を図るものであり、細孔形成と比表面積の増大を図るものではない。したがって、得られる重量比容量は100〔F/g〕前後に、体積比容量は100〔F/cm3〕前後に止まる。この数値は、2電極評価容量に換算した場合、それぞれ25〔F/g〕前後及び25〔F/cm3〕前後となり、高い重量比容量及び体積比容量、更には高い比表面積を得る観点からは、必ずしも十分なものとはいえない。
第二に、電気二重層キャパシタの電極性能には、前述したように、高い比表面積を得ることに加え、優れた急速充放電性能の双方の性能を高めることが要請されるが、通常、これらの二つの性能は相反する性能となる。即ち、比表面積を高めれば、急速充放電性能は低下し、急速充放電性能を高めようとすれば、比表面積を低下させる必要がある。したがって、これらの両性能を高めることは重要な課題となるが、従来の生体高分子炭化物をもっては、原理上これらの課題を解決することは容易でない。
本発明は、このような背景技術に存在する課題を解決した活性炭及びその製造方法の提供を目的とするものである。
本発明に係る活性炭の製造方法は、上述した課題を解決するため、寒天植物を出発原料として活性炭Cを製造する活性炭の製造方法であって、寒天植物から得られる寒天材料を、第一熱処理することにより炭素化した多孔質炭素材料を得る寒天炭素化工程(S1〜S7)と、寒天炭素化工程(S1〜S7)で得られた多孔質炭素材料に少なくとも一種類以上の賦活剤を混合し、当該賦活剤を混合した多孔質炭素材料に対して第二熱処理を行う炭素材料賦活工程(S8〜S12)とを経ることにより、BET法により算出される比表面積Sbが、少なくとも2000〔m2/g〕以上となる活性炭Cを得るようにしたことを特徴とする。したがって、かかる製造方法により得られる活性炭が本発明に係る活性炭Cとなる。
本発明は、出発原料となる寒天植物から抽出される主成分としての炭素,酸素,水素から構成されるアガロースからなる寒天材料を使用し、炭素材料賦活工程(S8〜S12)の前段階である寒天炭素化工程(S1〜S7)において、ヘテロ元素(酸素)離脱による多孔質化を図る。寒天植物は、他の多糖類とは異なった二重螺旋分子鎖の三次元的ネットワーク構造或いは分子鎖の重なりによって形成される緻密な分子構造を有している。本発明は、寒天植物からの抽出物を原料とし、分子内に高密度で含有される酸素の熱分解による脱酸素化を利用して多孔質炭素材料を得るものであり、この多孔質炭素材料により炭素材料賦活工程の有効性を高める。
本発明においては、好適な態様により、寒天材料として、粉末寒天又は寒天ゲル、より望ましくは、粉末寒天にリン酸を混合して混合材料を得、この混合材料を寒天材料として用いることができるとともに、寒天ゲルにリン酸を含浸させて混合材料を得、この混合材料を寒天材料として用いることができる。これにより、寒天材料に含有される酸素を離脱させ、BET法により算出される比表面積が概ね500〜800〔m2/g〕及び窒素吸着分析結果により算出される全細孔容積が概ね0.1〜0.5〔cm3/g〕を有する多孔質炭素材料が得られる。なお、第一熱処理の処理温度は、400〜1000〔℃〕の範囲に選定することが望ましい。また、第一熱処理においては、流通する不活性ガスの雰囲気下で寒天材料を熱処理することができる。この場合、多孔質炭素材料は、炭素材料賦活工程で使用する粉末状の前駆体となる。
一方、炭素材料賦活工程では、賦活剤として、少なくとも、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムを含む水酸化物(アルカリ)を用いることができる。なお、第二熱処理の処理温度は、700〜1200〔℃〕の範囲に選定することが望ましい。また、第二熱処理においては、流通する不活性ガスの雰囲気下で、賦活剤を混合した多孔質炭素材料に対して熱処理することができるし、或いは、流通する不活性ガスに二酸化炭素を供給混合し、所定濃度の二酸化炭素雰囲気下で、賦活剤を混合した多孔質炭素材料に対して熱処理する平行賦活処理を行うこともできる。特に、平行賦活処理を行うことにより、細孔内外へのイオンの出入と細孔内部におけるイオンの移動の容易さをそれぞれ異ならせることが可能となり、イオンのサイズに応じてイオン移動が容易となるサイズの細孔を選択的に形成することができる。二酸化炭素を供給混合するに際しては、第二熱処理により得られる活性炭の細孔において、Dh≦2(ただし、Dh:細孔径〔nm〕)の範囲のミクロ孔と、2<Dh≦50の範囲のメソ孔の比率が、所定の比率になるように、二酸化炭素の濃度及び/又は供給時間を設定することができる。これにより、ミクロ孔の生成率を大きく低下させることなく、メソ孔の生成率を高めることが可能になり、得られる活性炭Cを用いて成形する電極を備える、例えば、電気二重層キャパシタMは、高容量を維持しつつイオン移動抵抗が小さい、即ち、容量と速度性能(低抵抗性)に優れる電気二重層キャパシタとして製作できる。具体的には、BET法により算出される比表面積が、2000〔m2/g〕以上、平均的には概ね2000〜2500〔m2/g〕の活性炭Cの製造が可能となり、窒素吸着分析結果により算出される全細孔容積が概ね0.9〜1.8〔cm3/g〕の範囲,ミクロ孔容積が概ね0.7〜1.0〔cm3/g〕の範囲,メソ孔容積が概ね0.1〜0.9〔cm3/g〕の範囲,全細孔に対するミクロ孔率が0.4〜0.9の範囲,全細孔に対するメソ孔率が0.1〜0.6の範囲となる活性炭Cが得られる。
他方、得られる活性炭Cは、粉末状又は固形状にし、バインダーを添加して電極を成形する電極材料として用いることができる。例えば、概ね5〔重量%〕の濃度の混合粉末から成形される電極には、概ね0.4〜0.8〔g/cm3〕の範囲の電極密度を生じさせる。そして、この電極は、望ましい応用形態として、少なくとも電気二重層キャパシタの電極に用いることができる。
このような本発明に係る活性炭及びその製造方法によれば、次のような顕著な効果を奏する。
(1) 寒天材料を第一熱処理することにより炭素化した多孔質炭素材料を得る寒天炭素化工程(S1〜S7)と、寒天炭素化工程(S1〜S7)で得られた多孔質炭素材料に少なくとも一種類以上の賦活剤を混合し、当該賦活剤を混合した多孔質炭素材料に対して第二熱処理を行う炭素材料賦活工程(S8〜S12)とを経ることにより、比表面積Sbが、少なくとも2000〔m2/g〕以上となる活性炭Cを得るようにしたため、活性炭Cに対する有効な多孔質化が実現可能となり、高い重量比容量(F/g)及び体積比容量(F/cm3)、更には高い比表面積(m2/g)を得ることができる。
(2) ミクロ孔の生成率とメソ孔の生成率の調整が容易に可能となるため、例えば、電気二重層キャパシタに備える電極に適用することにより、高容量を維持しつつイオン移動抵抗の小さい、即ち、容量と低抵抗性に優れた電極材料として使用することができ、電気二重層キャパシタMの容量を高めることに加え、高電流密度による急速充放電性能の双方を容易に確保できる。
本発明の好適実施形態に係る活性炭の製造方法による製造手順を説明するための工程図、 本発明の好適実施形態に係る活性炭を用いた電極の一部抽出拡大図を含む電気二重層キャパシタの原理構造図、 同活性炭を用いた電極を備える電気二重層キャパシタの具体的構造の一例を示す構成図、 本発明の実施例により製造した各試料の活性炭の細孔径の大きさ対細孔容積分布特性図、 同実施例により製造した他の各試料の活性炭の細孔径の大きさ対細孔容積分布特性図、 同実施例により製造した他の各試料の活性炭の細孔径の大きさ対細孔容積分布特性図、 同実施例により製造した活性炭の各試料による電極(2電極)の有機系電解質溶液における電流密度対重量比容量特性図、 同実施例により製造した活性炭の各試料による電極(2電極)の有機系電解質溶液における電流密度対体積比容量特性図、 同実施例により製造した活性炭の各試料による電極(2電極)の水系電解質溶液における電流密度対重量比容量特性図、 同実施例により製造した活性炭の各試料による電極(2電極)の水系電解質溶液における電流密度対体積比容量特性図、 同実施例により製造した活性炭の各試料による電極(2電極)の電位掃引速度対重量比容量特性図、 同実施例に対する比較例に係る活性炭による電極(2電極)の電流密度に対する重量比容量と体積比容量の各特性図、
次に、本発明に係る好適実施形態を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。
最初に、本実施形態に係る活性炭Cの製造方法について、図1に示す工程図を参照して説明する。
まず、天草,海髪海苔等の寒天植物(寒天原料)を準備する(ステップS1)。そして、寒天材料の製造を行う(ステップS2)。この場合、寒天材料の製法は、特に限定されるものではなく、公知の製法、即ち、抽出処理,濾過処理,凝固処理,脱水処理,乾燥処理,粉砕処理を経て粉末状の寒天材料を得ることができる(ステップ3)。なお、このような粉末状(固形状)の寒天材料は、市販品が存在するため、ステップS1〜S3の工程は省略し、市販品を用いることも可能である。
一方、粉末状の寒天材料(粉末寒天)には、予め、リン酸水溶液を配合し、粉末寒天とリン酸を十分に混合させることにより混合材料となる寒天材料を調製する(ステップS4,S5)。リン酸を混合することにより寒天材料の多孔質化を効率的に促進させることができる。そして、リン酸を混合させた寒天材料を、例えば、電気管状炉内に収容し、電気管状炉内を流通する不活性ガスの雰囲気下で、当該寒天材料を所定時間にわたって熱処理(第一熱処理)する寒天炭素化工程を行う(ステップS6)。これにより、寒天材料が炭素化され、粉末状の多孔質炭素材料が得られる(ステップS7)。第一熱処理時の処理温度は、400〜1000〔℃〕の範囲に選定する。得られる多孔質炭素材料は、次の工程である炭素材料賦活工程で用いる前駆体となる。以上は、粉末寒天を用いた例を示したが、寒天ゲルを用いてもよい。この場合、寒天ゲルは、上述した粉末寒天に対してお湯を加え、溶解させることにより生成できる。また、寒天ゲルに対するリン酸の混合は、寒天ゲルにリン酸を含浸させることにより行うことができ、得られる混合材料を寒天材料として用いることができる。以上はリン酸を混合させた寒天材料の調製について例示したが、リン酸を混合しない粉末寒天であってもよい。リン酸を混合しない寒天でも寒天炭素化工程(ステップS6)により寒天が化学組成として含有する酸素離脱に基づいた多孔質化が可能となり、本実施形態において使用可能な多孔質炭素材料を得ることができる。
次いで、得られた粉末状の多孔質炭素材料に、粉末状となる所定の賦活剤(アルカリ)を混合する(ステップS8,S9)。賦活剤としては、少なくとも、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムを含む水酸化物を用いることができる。そして、賦活剤を混合した多孔質炭素材料を、例えば、電気管状炉内に収容し、電気管状炉内を流通する不活性ガスの雰囲気下で、当該多孔質炭素材料を所定時間にわたって熱処理(第二熱処理)する炭素材料賦活工程を行う(ステップS10)。第二熱処理時の処理温度は、700〜1200〔℃〕の範囲に選定する。これによって、より多孔質化された活性炭Cを得ることができる。ところで、炭素材料賦活工程では、一種類の賦活剤のみを用いてもよいが、より効果的な賦活処理を行うには、不活性ガスに二酸化炭素を供給混合して平行賦活処理を行うことができる(ステップS11)。したがって、この二酸化炭素は、いわば第二の賦活剤として用いられる。
この平行賦活処理では、流通する不活性ガスに対して二酸化炭素を供給混合し、所定濃度の二酸化炭素雰囲気下で、賦活剤を混合した多孔質炭素材料を熱処理する。このような平行賦活処理を行うことにより、形成される細孔内外へのイオンの出入と細孔内部におけるイオンの移動の容易さをそれぞれ異ならせることが可能となり、第二熱処理により得られる活性炭Cに形成される細孔において、Dh≦2(ただし、Dh:細孔径〔nm〕)の範囲のミクロ孔と、2<Dh≦50の範囲のメソ孔の比率が、所定の比率になるように、二酸化炭素の濃度及び/又は供給時間を予め設定する。
即ち、活性炭Cを用いて、例えば、電気二重層キャパシタに備える電極を製作する場合、高容量タイプの電極として製作するには、細孔径Dh〔nm〕が、主に、Dh≦2の大きさとなるミクロ孔を形成して比表面積を増大させることができる。しかし、この場合、微細なミクロ孔が多くなるため、高容量になる反面、イオンの移動抵抗が大きくなり、十分な充放電速度性能が得られない。一方、充放電速度高性能タイプの電極として製作するには、充放電時の電流密度が高くなるように選定すれば、良好な追従性を示すが、反面、容量は高容量タイプに対して大きく下回る。したがって、高容量タイプであっても良好な充放電速度性能を確保できれば、理想的な電極、更には優れた電気二重層キャパシタを得ることができる。本実施形態に係る製造方法により得られる活性炭Cは、かかる要請に対して有効に対応可能である。以上の寒天炭素化工程及び炭素材料賦活工程を経て粉末状の活性炭C(図2参照)を得ることができる(ステップS12)。
他方、このようにして得られる活性炭Cは、粉末状のため、必要により固形状に成形することができる。特に、電極を成形する電極材料に用いて好適であり、例えば、得られた粉末状の活性炭Cに、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のバインダーを添加して電極を製作できる(ステップS13)。そして、この電極は、望ましい応用形態として、少なくとも電気二重層キャパシタの電極に用いることができる(ステップS14)。
図2は、本実施形態に係る活性炭Cを使用した電極6n(6p)の一部抽出拡大図を含む電気二重層キャパシタMの原理構造図を示す。
電気二重層キャパシタMは、ケーシング2の内部に電解質溶液3を収容するとともに、この電解質溶液3の中に当該電解質溶液3が浸透するセパレータ部材4を介して対峙する一対の電極部5p,5nを備える。正極側の電極部5pは本実施形態に係る活性炭Cにより製作した電極6p及びこの電極6pに固定した白金等で形成した集電極7pを有し、この集電極7pからはリード8pがケーシング2の外部に導出する。また、負極側の電極部5nも同様に、活性炭Cにより製作した電極6n及びこの電極6nに固定した集電極7nを有し、この集電極7nからはリード8nがケーシング2の外部に導出する。なお、電解質溶液3には、有機系電解質溶液又は水系電解質溶液が用いられる。図3は、このような原理構造を有する電気二重層キャパシタMのより具体的構造の一例を示し、各符号は図2に一致する。
この電極6p,6nは、本実施形態に係る活性炭Cを用いて製作する。即ち、前述した本実施形態に製造方法により得られた粉末状の活性炭Cを用意し、この活性炭Cに、例えば、上述したPTFEを用いた粉末状のバインダーBを添加して十分に混合する。そして、プレス成形等により加圧及び加熱することにより、必要な電極形態に成形する。これにより、目的の電極6p,6qを容易に製作できる。電極6n(6p)は、図2に示すように、粉末状の活性炭CがバインダーBにより一体化される。また、同図に示すように、活性炭Cは、本実施形態に係る製造方法、即ち、寒天植物から得られる寒天材料を、第一熱処理することにより炭素化した多孔質炭素材料を得る寒天炭素化工程と、寒天炭素化工程で得られた多孔質炭素材料に少なくとも一種類以上の賦活剤を混合し、当該賦活剤を混合した多孔質炭素材料に対して第二熱処理を行う炭素材料賦活工程とを経ることにより、多数の細孔Hが形成される。これにより、BET法により算出される比表面積Sbが、少なくとも2000〔m2/g〕以上となる活性炭Cが得られる。この結果、活性炭Cに対する有効な多孔質化が実現可能となり、高い重量比容量(F/g)及び体積比容量(F/cm3)、更には高い比表面積(m2/g)を得ることができる。しかも、ミクロ孔の生成率とメソ孔の生成率の調整が容易に可能となるため、例えば、電気二重層キャパシタに備える電極に適用することにより、高容量を維持しつつイオン移動抵抗の小さい、即ち、容量と低抵抗性に優れた電極材料として使用することができ、電気二重層キャパシタMの容量を高めることに加え、高電流密度による急速充放電性能の双方を容易に確保できる。
次に、本実施形態に係る活性炭Cを製造する際の具体的な実施例を示すとともに、その有効性を検証する。
〔多孔質炭素材料の製造〕
寒天炭素化工程により五種類の多孔質炭素材料を製造することにより試料A1〜試料A5とした。この場合、寒天材料には、市販品の粉末寒天(伊那食品工業株式会社製)を使用し、各試料A1〜試料A5は次のように製造した。
まず、試料A1は、粉末寒天1〔g〕を、電気管状炉に収容するとともに、この電気管状炉に、不活性ガスとしてアルゴンガスを、流速500〔mL/分〕で流通させ、さらに、昇温速度を5〔℃/分〕、処理温度を600〔℃〕にして1時間保持した。これにより、黒色粉末の多孔質炭素材料である試料A1が得られる。また、試料A2は、試料A1を製造する際における処理温度を500〔℃〕に変更するとともに、試料A3は、同処理温度を700〔℃〕に変更し、他は試料A1と同一の条件にしてそれぞれ多孔質炭素材料を製造する。これにより、同様の黒色粉末の多孔質炭素材料である試料A2,試料A3が得られる。
試料A4は、粉末寒天1〔g〕に、50〔%〕濃度のリン酸を、重量比で2.5倍の量を混合し、十分に混合させた混合材料を、電気管状炉に収容するとともに、アルゴンガスを流速500〔mL/分〕で流通させ、昇温速度を5〔℃/分〕、処理温度を600〔℃〕にして1時間保持した。これにより、黒色粉末の多孔質炭素材料である試料A4が得られる。
試料A5は、粉末寒天1〔g〕にお湯を加熱しながら加えて溶解させるとともに、得られた溶液を冷却して寒天ゲルを得、この寒天ゲルに、40〔%〕濃度のリン酸に24時間浸漬することにより、リン酸を含浸させた。そして、得られた寒天ゲル(混合材料)を、電気管状炉に収容するとともに、アルゴンガスを流速500〔mL/分〕で流通させ、昇温速度を5〔℃/分〕、処理温度を600〔℃〕にして1時間保持した。これにより、黒色粉末の多孔質炭素材料である試料A5が得られる。
〔多孔質炭素材料の評価〕
試料A1〜A5の分析結果(評価結果)を表1に示す。いずれも、窒素ガス吸着分析装置(Micrometrics社製,商品名ASAP2020)で分析し、得られた吸着等温線をBJH(Barrett-Joyner-Halenda)法及びDA(Dubinin-Astakhov)法により解析した。そして、この結果に対して、BET法により比表面積Sb〔m2/g〕を算出するとともに、全細孔容積Vt〔cm3/g〕を求めた。
因に、試料A1における比表面積Sbは483〔m2/g〕、全細孔容積Vtは0.154〔cm3/g〕である。なお、表1には記載しないが、試料A1のミクロ孔容積は0.173〔cm3/g〕、ミクロ孔率は1.12である。また、試料A4のミクロ孔容積は0.393〔cm3/g〕、メソ孔容積は0.097〔cm3/g〕,ミクロ孔率は0.802,メソ孔率0.198である。さらに、試料A5のミクロ孔容積は0.303〔cm3/g〕、メソ孔容積は0.030〔cm3/g〕,ミクロ孔率は0.910,メソ孔率0.090である。
Figure 2013136478
〔活性炭の製造〕
試料A1〜A5を使用し、炭素材料賦活工程により十種類の活性炭Cを製造することにより試料K1〜K10とした。この場合、試料A1の多孔質炭素材料を、炭素材料賦活工程で用いる粉末状の前駆体として使用し、試料K1〜試料K7を製造した。
試料K1は、多孔質炭素材料1〔g〕に、賦活剤として水酸化ナトリウムを、重量比で2.5倍の量を混合し、十分に混練して得た混合物を電気管状炉内に収容するとともに、不活性ガスとしてアルゴンガスを流速500〔mL/分〕で流通させ、昇温速度を5〔℃/分〕、処理温度を800〔℃〕にして1時間保持した。この後、回収物を水で十分に洗浄した後、濾過し、乾燥させた。これにより、黒色粉末の活性炭である試料K1が得られる。
試料K3は、多孔質炭素材料1〔g〕に、賦活剤として水酸化カリウムを、重量比で2.5倍の量を混合し、十分に混練して得た混合物を電気管状炉内に収容するとともに、アルゴンガスで希釈した体積濃度1〔%〕の二酸化炭素を、流速500〔mL/分〕で流通させ、昇温速度を5〔℃/分〕、処理温度を800〔℃〕にして1時間保持した。この後、回収物を水で十分に洗浄した後、濾過し、乾燥させた。これにより、黒色粉末の活性炭である試料K3が得られる。
試料K2は、試料K1を製造する際における水酸化ナトリウムを水酸化カリウムに変更し、他は試料K1と同一の条件にして活性炭(試料K2)を製造した。また、試料K4は、試料K2を製造する際における1時間の加熱時間の終了前30分間のみ、体積濃度1〔%〕の二酸化炭素を、試料K3と同様に流通させたものであり、他は試料K2と同一の条件にして活性炭(試料K4)を製造した。さらに、試料K5は、試料K2を製造する際における1時間の加熱時間の終了前15分間のみ、体積濃度10〔%〕の二酸化炭素を、試料K3と同様に流通させたものであり、他は試料K2と同一の条件にして活性炭(試料K5)を製造した。一方、試料K6は、試料K3を製造する際における1時間の加熱時間の終了前30分間のみ、体積濃度10〔%〕の二酸化炭素を、試料K2と同様に流通させたものであり、他は試料K2と同一の条件にして活性炭(試料K6)を製造した。また、試料K7は、試料K2を製造する際における1時間の加熱時間の全時間を通して体積濃度10〔%〕の二酸化炭素を、試料K3と同様に流通させたものであり、他は試料K2と同一の条件にして活性炭(試料K7)を製造した。
試料K8は、前述した試料A2の多孔質炭素材料を、炭素材料賦活工程で用いる粉末状の前駆体として使用したものであり、他は試料K2と同一の条件にして活性炭(試料K8)を製造した。また、試料K9は、前述した試料A3の多孔質炭素材料を、炭素材料賦活工程で用いる粉末状の前駆体として使用したものであり、他は試料K2と同一の条件にして活性炭(試料K9)を製造した。さらに、試料K10は、前述した試料A4の多孔質炭素材料を、炭素材料賦活工程で用いる粉末状の前駆体として使用したものであり、他は試料K2と同一の条件にして活性炭(試料K10)を製造した。
〔活性炭の評価〕
試料K1〜試料K10の分析結果(評価結果)を表2に示す。いずれも、前述した試料A1〜試料A5の分析に使用した窒素ガス吸着分析装置を使用し、得られた吸着等温線をBJH法及びDA法により解析した。そして、この結果に対して、BET法により比表面積Sb〔m2/g〕を算出するとともに、全細孔容積Vt〔cm3/g〕,ミクロ孔容積Vmi〔cm3/g〕、メソ孔容積Vme〔cm3/g〕,ミクロ孔率Vmi/Vt,メソ孔率Vme/Vtをそれぞれ求めた。
Figure 2013136478
また、図4〜図6に、試料K1〜試料K10における活性炭Cの細孔径Dhの大きさに対する細孔容積の分布特性図を示した。この場合、図4は試料K1〜試料K4を、図5は試料K5〜試料K7を、図6は試料K8〜試料K10をそれぞれ示す。これらの分布特性から明らかなように、試料K1と試料K2を比較した場合、試料K1は、試料K2に比べて、1〔nm〕以下のミクロ孔領域の細孔容積が高く、逆に、試料K2は、試料K1に比べて、1〔nm〕を越えるミクロ孔領域の細孔容積が高くなる(図4)。
一方、平行賦活処理を行った場合、二酸化炭素濃度が低い(1〔%〕)ときは、試料K3及び試料K4における1〔nm〕以下のミクロ孔領域の細孔容積が試料K2に比べて高くなる。二酸化炭素の供給時間は、試料K3が60分間、試料K4が30分間であるため、二酸化炭素の供給時間が長いほど、より大きな細孔径Dhを有するミクロ孔を形成し、細孔容積も高くなる(図4)。また、二酸化炭素の濃度が高い(10〔%〕)ときは、試料K5における二酸化炭素の供給時間が15分間、試料K6における同供給時間が30分間であるため、二酸化炭素の供給時間が長いほど、2〜3〔nm〕の領域のメソ孔容積が増加する(図5)。したがって、この結果は、二酸化炭素の濃度や供給時間を可変することにより、細孔径Dhの分布をある程度調整できることを意味する。
さらに、試料K8〜K10を対比した場合、試料K8及び試料K9では、ミクロ孔が優位に形成され、1〔nm〕以下の細孔径Dh分布は、試料K8と試料K9では大きく異なる。また、試料K10では、メソ孔領域に他の活性炭Cを大きく越える細孔径Dh分布を生じた(図6)。
〔電気二重層キャパシタの評価〕
他方、製造した活性炭C(試料K1〜試料K10)を用いて電極を製作した。この場合、活性炭Cを90〔mg〕、重量濃度で5〔%〕の粉末状のPTFEと混合し、十分に混練した後、プレス機(押力9.7〔kN〕)により、直径13〔mm〕の円盤状の電極を製作(成形)した。各試料K1〜試料K10を用いた電極における電極密度〔g/cm3〕を表3に示す。電極密度は、概ね0.3〜0.8〔g/cm3〕の範囲となった。
Figure 2013136478
また、試料K1〜試料K7の活性炭Cについては、各活性炭Cを用いて製作した二つの電極を用意し、図2に示したように、一方を正電極6p、他方を負電極6nとするとともに、さらに、集電極7p,7n、紙製のセパレータ部材4、テフロン(登録商標)製セル(ケーシング2)と組合わせることにより、2電極キャパシタセルを組立て、電気二重層キャパシタの評価を行った。その結果を図7〜図11に示す。
この場合、電解質溶液3は、水系電解質溶液として、0.5〔mol/L〕の硫酸水溶液を使用するとともに、有機系電解質溶液として、1〔mol/L〕のテトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレート((C254N・BF4)のプロピレンカーボネート(PC)溶液を使用して充放電試験を行った。有機系電解質溶液の取扱いと測定は、アルゴン置換されたグローブボックス内において実施した。測定は、充放電試験装置(北斗電工株式会社製 HJ-1001SD8)を使用し、定電流モードで行った。充電は、5〔mA〕で行い、放電時に電流値を変えることにより、容量及び電流密度に対する速度性能を評価した。一方、試料K8〜試料K10については、0.5〔mol/L〕の硫酸水溶液において、参照電極を銀−塩化銀電極(飽和塩化カリウム溶液)とし、3電極系でポテンショ・ガルバノスタット(Princeton Applied Reserch社製 商品名PARSTAT2273)を用いて各電位掃引速度によりサイクリックボルタンメトリー(CV)測定を行い、得られたCV曲線から容量評価を行った。
図7及び図8は、有機系電解質溶液を使用した充放電試験結果を示す。図7は縦軸が重量比容量、横軸が放電時の電流密度となり、図8は縦軸が体積比容量、横軸が放電時の電流密度となる。なお、実施例に対する比較例として、市販されている高容量タイプの活性炭(市販品Rx,Ry)及び充放電速度性能が高い活性炭(市販品Qx,Qy)に対しても同様の充放電試験を行い、その結果を図12に示した。この結果、試料K1〜試料K7は、体積比容量において、ほぼ全域の電流密度において市販品Ryよりも高い結果を示した。また、試料K1〜試料K4及び試料K7は、重量比容量及び体積比容量共に、20〔mA/cm2〕以下の低電流密度領域において市販品Qx,Qyよりも高い値を示した。特に、試料K1,試料K2及び試料K4は、重量比容量及び体積比容量共に、全域の電流密度において市販品Rx,Ryよりも高い結果を示した。
一方、図9及び図10は、水系電解質溶液を使用した充放電試験結果を示す。図9は縦軸が重量比容量、横軸が放電時の電流密度となり、図10は縦軸が体積比容量、横軸が放電時の電流密度となる。上述した有機系電解質溶液を使用した充放電試験結果では、20〔mA/cm2〕以上の電流密度領域において、重量比容量及び体積比容量共に、試料K1が試料K3を上回っていたが、水系電解質溶液系を使用した充放電試験結果では、反対に、試料K3が試料K1を上回った。
他方、図11は、試料K8〜試料K10について、得られたCV曲線の放電側に当たる面積から計算した重量比容量の縦軸を、2電極系に換算したグラフとして示した。図11から明らかなように、試料K8〜試料K10は、水系電解質溶液を使用した際に、電位掃引速度の低い領域において27〔F/g〕を超える高い重量比容量を示した。
このように、寒天植物を原料に製造された多孔質炭素材料に対して、好適な賦活処理を施すことにより、様々な細孔径Dh分布を有する活性炭Cを製造することができるとともに、賦活処理を選択することにより、容量及び充放電速度性能の双方において、市販品の高容量タイプ及び高い充放電速度性能を有するタイプの活性炭よりも優位にすることができ、本発明に係る製造方法を用いることにより、望ましい容量特性を発現する細孔構造を有する活性炭Cを製造可能であることを確認できた。
以上、好適実施形態について詳細に説明したが、本発明は、このような実施形態に限定されるものではなく、細部の構成,形状,素材,数量,数値,手法等において、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更,追加,削除することができる。例えば、寒天材料として、リン酸を混合した混合材料を用いる場合並びにリン酸を混合しない寒天材料を使用する場合について説明したが、他の添加剤を混合する場合を排除するものではない。また、不活性ガスとしてアルゴンガスを使用した場合を示したが、他の不活性ガスを用いてもよい。一方、賦活剤に二酸化炭素を供給した混合ガスを使用した場合について説明したが、他の賦活作用を有する混合ガスを使用してもよい。さらに、賦活剤として、水酸化ナトリウムと水酸化カリウムを用いた場合を示したが、同様の賦活作用を呈する他の水酸化物、更には他の種類の賦活剤を用いる場合を排除するものではない。
本発明に係る活性炭及びその製造方法は、例示した電気二重層キャパシタの電極をはじめ、二次電池の電極等、活性炭を素材として製作できる各種電気部品類に利用することができる。
C:活性炭,(S1〜S7):寒天炭素化工程,(S8〜S12):炭素材料賦活工程,Sb:比表面積,Dh:細孔径,M:電気二重層キャパシタ

Claims (15)

  1. 寒天植物を出発原料として活性炭を製造する活性炭の製造方法であって、前記寒天植物から得られる寒天材料を、第一熱処理することにより炭素化した多孔質炭素材料を得る寒天炭素化工程と、前記寒天炭素化工程で得られた前記多孔質炭素材料に少なくとも一種類以上の賦活剤を混合し、当該賦活剤を混合した多孔質炭素材料に対して第二熱処理を行う炭素材料賦活工程とを経ることにより、BET法により算出される比表面積が、少なくとも2000〔m2/g〕以上となる活性炭を得ることを特徴とする活性炭の製造方法。
  2. 前記寒天材料には、粉末寒天又は寒天ゲルを用いることを特徴とする請求項1記載の活性炭の製造方法。
  3. 前記粉末寒天にリン酸を混合して混合材料を得、この混合材料を前記寒天材料として用いることを特徴とする請求項2記載の活性炭の製造方法。
  4. 前記寒天ゲルにリン酸を含浸させて混合材料を得、この混合材料を前記寒天材料として用いることを特徴とする請求項2記載の活性炭の製造方法。
  5. 前記第一熱処理の処理温度は、400〜1000〔℃〕の範囲に選定することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の活性炭の製造方法。
  6. 前記第一熱処理は、流通する不活性ガスの雰囲気下で前記寒天材料を熱処理することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の活性炭の製造方法。
  7. 前記多孔質炭素材料は、前記炭素材料賦活工程で用いる粉末状の前駆体として用いることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の活性炭の製造方法。
  8. 前記賦活剤には、少なくとも、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムを含む水酸化物を用いることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の活性炭の製造方法。
  9. 前記第二熱処理の処理温度は、700〜1200〔℃〕の範囲に選定することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の活性炭の製造方法。
  10. 前記第二熱処理は、流通する不活性ガスの雰囲気下で前記賦活剤を混合した前記多孔質炭素材料を熱処理することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の活性炭の製造方法。
  11. 前記第二熱処理は、流通する前記不活性ガスに二酸化炭素を供給混合し、所定濃度の二酸化炭素雰囲気下で前記賦活剤を混合した前記多孔質炭素材料を熱処理する平行賦活処理を行うことを特徴とする請求項10記載の活性炭の製造方法。
  12. 前記第二熱処理により得られる活性炭に形成される細孔において、Dh≦2(ただし、Dh:細孔径〔nm〕)の範囲のミクロ孔と、2<Dh≦50の範囲のメソ孔の比率が、所定の比率になるように、前記二酸化炭素の濃度及び/又は供給時間を設定することを特徴とすることを特徴とする請求項11記載の活性炭の製造方法。
  13. 請求項1〜12のいずれかに記載の製造方法により得られる活性炭であって、粉末状又は固形状にしたことを特徴とする活性炭。
  14. バインダーを添加して電極を成形する電極材料に用いることを特徴とする請求項13記載の活性炭。
  15. 前記電極には、少なくとも電気二重層キャパシタに備える電極を含むことを特徴とする請求項14記載の活性炭。
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