JP2013135106A - 電流補助部材およびこれを用いた電流補助アセンブリ - Google Patents

電流補助部材およびこれを用いた電流補助アセンブリ Download PDF

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Abstract

【課題】本願発明は、数十アンペアもの大電流を通電することができ、漏れ磁束によって誘導加熱されにくく、放熱性に優れたプリント基板実装型の電流補助部材を実現することを目的とする。
【解決手段】
本願発明に係る電流補助部は、プリント基板上に実装される導電性部材からなり、長手方向に延び、一対の側部および一対の端部を有する板状の本体部と、前記本体部の前記一対の側部のそれぞれの下側端部から前記プリント基板に向かって延び、該プリント基板のスルーホールに挿入されるように構成された複数のリード部と、前記本体部の前記各側部における前記リード部の間から前記プリント基板に向かって延び、該プリント基板に当接するように構成された複数の突起部とを備え、前記本体部は、上側または下側の前記端部に複数の放熱フィンを有することを特徴とするものである。
【選択図】図1

Description

本願発明は、プリント基板上に実装される導電性部材からなる電流補助部材に関し、とりわけパワーエレクトロス装置に用いられる電流補助部材に関するものである。
プリント基板は、銅などの金属をめっきや蒸着などで形成した配線パターン(銅箔パターン)を有し、通常の用途においては、そのパターン厚は55μm程度のものが一般的である。一方、パワーエレクトロニクス分野において、大電流を制御する制御回路装置が実装されたプリント基板は、配線パターンで生じるジュール熱を抑制するため、すなわち配線パターンの低抵抗化を図るため、たとえば200μm程度のパターン厚を有するものが提案されているが、製造コストが非常に高いため、一般の製品にはほとんど利用されていない。
そこで、たとえば特許文献1には、配線パターンを補助する電流補助部材として、バスバー(板金等の金属導体)をプリント基板上に半田付けにより実装して、より大電流を流すことが提案されている。
またプリント基板上の実装部品の高密度化に伴い、実装部品の熱集中を防止するために、プリント基板の中央層に、たとえば400μm程度のメタルコアが内設されたメタルコア基板が広く用いられている。
その他にも、大電流を流すために、プリント基板上にワイヤハーネスをネジで締結する手法がある。ワイヤハーネスとは、一般に、複数の電線を束にして耐摩耗性が高い絶縁体を被覆させたもので、その両端部にプリント基板に接続するための端子を有するものである。
特開2010−062249号公報
しかしながら、通常のフロー半田付け工程等において、大電流を制御する電力用半導体部品やリレー等のリードをプリント基板のスルーホールに挿入して半田付け実装する際、実質的な厚みを有する配線パターンの熱容量が比較的大きいため、電力用半導体部品等のリードおよびスルーホールは、その周辺温度が半田溶融温度に達しにくく、半田付け不具合を生じる場合があった。
同様に、実質的な厚みを有するメタルコアを含むメタルコア基板を採用した場合も、メタルコアの熱容量が比較的大きいため、リードおよびスルーホールが高温になりにくく、フロー半田付け工程等による半田接続部における信頼性(いわゆるリードを含むスルーホール内への「半田上がり」)が十分に担保されない場合があった。
通常、フロー半田付け工程後の目視検査等において、半田上がりが良好でないスルーホールが確認されると、手作業による半田付け修正作業が行われ、配線パターンの製造コスト増大を招いていた。
また実質的な厚みを有する配線パターンを含むプリント基板を製造するためには、配線パターンの高度なエッチング技術等が要求されるため、プリント基板の製造メーカも限定され、プリント基板のコストも増大する。
さらに産業用機器等のパワーエレクトロニクス機器において、特許文献1に記載された矩形の板金等のバスバーをプリント基板上に実装した場合、バスバーに流れる電流が数十アンペアにも及ぶとき、バスバーとプリント基板との接続部分が電流集中により過剰に発熱するおそれがあった。
バスバーとプリント基板との接続部分における電流集中を緩和するために、バスバーの厚みを増大させることは可能であるが、これに伴い、バスバーの熱容量も増大するため、上述のように、半田接続部の信頼性を損ない、手作業による半田付け修正に起因して製造コストが増大する可能性が生じる。
また、金属材料からなるバスバーを、エポキシ樹脂等を主成分とするプリント基板にフロー半田付けする際、プリント基板がバスバーより大きい熱膨張係数を有するため、プリント基板が反った状態でバスバーが半田付けされることがある。このとき、プリント基板が冷却するにつれてバスバーとプリント基板との接続部分に生じる機械的な応力が増大し、半田クラックが発生して半田接続部の信頼性を低下させる場合がある。
加えて、パワーエレクトロニクス機器はスイッチングトランスやリアクトル等、高周波の漏れ磁束を発生する構成部品を有する場合が多く、漏れ磁束が単なる金属板として構成されたバスバーに鎖交すると、バスバーに渦電流が誘起され、バスバーが誘導加熱されてしまう。誘導加熱により加熱されたバスバーからプリント基板に伝熱すると、プリント基板が局部的に加熱され、プリント基板としての信頼性が損なわれるおそれがある。
なお、電流補助部材としてワイヤハーネスを用いる場合には、ワイヤハーネスの接続端子を端子台にねじ締めする作業や、ワイヤハーネスを保持または固定する作業が必要であり、生産効率を低下させる一因となっていた。
またワイヤハーネスは、絶縁被膜で覆われているため、ワイヤハーネス内に流れる大電流により生じるジュール熱が放熱されにくいという問題があった。
本願発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、数十アンペアもの大電流を通電することができ、漏れ磁束によって誘導加熱されにくく、放熱性に優れたプリント基板実装型の電流補助部材を実現することを目的とする。
本願発明に係る電流補助部材は、プリント基板上に実装される導電性部材からなり、長手方向に延び、一対の側部および一対の端部を有する板状の本体部と、前記本体部の前記一対の側部のそれぞれの下側端部から前記プリント基板に向かって延び、該プリント基板のスルーホールに挿入されるように構成された複数のリード部と、前記本体部の前記各側部における前記リード部の間から前記プリント基板に向かって延び、該プリント基板に当接するように構成された複数の突起部とを備え、前記本体部は、上側または下側の前記端部に複数の放熱フィンを有することを特徴とするものである。
本願発明に係る電流補助部材によれば、本体部の下側端部から延びる複数のリード部を介してプリント基板と接続するように構成したので、本体部と配線パターンとの間のインピーダンスを低減することができ、リード部とスルーホールとの間の接続部分における電流集中を回避することができる。
また本体部の上側端部または下側端部に複数のスリットを設けることにより、周辺のパワーエレクトロニクス機器から生じる漏れ磁束による本体部の誘導加熱を抑制し、プリント基板の局部的な加熱を回避することができる。
さらに本体部プリント基板に向かって延び、これに当接する複数の突起部を設けることにより、リード部を介した本体部とスルーホールとの間の熱抵抗が高くなり、フロー半田付け工程の際、熱容量の大きい本体部への放熱および蓄熱が低減され、リード部を含むスルーホールが十分に加熱され、半田上がりを改善することができる。
以上により、本願発明によれば、より大きな電流の通電を可能とし、信頼性のより高い電流補助部材を実現することができる。
(a)〜(c)は、本願発明に係る実施の形態1の電流補助部材の正面図、側面図、および平面図である。 (a)〜(c)は、プリント基板に実装された実施の形態1の電流補助部材の正面図、側面図、および底面図である。 漏れ磁束が発生したときの渦電流を示す図1(a)と同様の平面図である。 実施の形態1の変形例の電流補助部材の正面図であって、図2(a)と同様のものである。 実施の形態1の別の変形例の電流補助部材の平面図であって、図1(c)と同様のものである。 実施の形態2に係る電流補助アセンブリの側面図であって、図2(b)と同様のものである。 (a)および(b)は、電流補助アセンブリを構成する2つの電流補助部材の平面図であって、図1(a)と同様のものである。 実施の形態3に係る電流補助アセンブリの側面図であって、図1(b)と同様のものである。 実施の形態3に係る電流補助アセンブリの正面図であって、図1(a)と同様のものである。 実施の形態3に係る電流補助アセンブリの平面図であって、図1(c)と同様のものである。
以下、添付図面を参照して本願発明に係る電流補助部材の実施の形態を説明する。各実施の形態の説明において、理解を容易にするために方向を表す用語(たとえば、「上側」、「下側」、「左側」および「右側」など)を適宜用いるが、これは説明のためのものであって、これらの用語は本願発明を限定するものでない。
実施の形態1.
図1〜図5を参照しながら、本願発明に係る電流補助部材の実施の形態1について以下詳細に説明する。図1(a)〜(c)は、本願発明に係る電流補助部材1の正面図、側面図、および平面図である。電流補助部材1は、プリント基板20の配線パターン間で大電流の通電を可能にするために、プリント基板20上に実装されるものであり、金属材料(たとえば銅、リン青銅、黄銅など)からなる金属板を板金加工したものである。
より具体的には、電流補助部材1は、図1(a)の左右方向(長手方向)に延びる板状の本体部10を有する。本体部10は、一対の側部(左側側部11aおよび右側側部11b)ならびに一対の端部(上側端部12aおよび下側端部12b)を有する。本体部10の厚みは0.3mm以上であってもよいが、これに限定されるものではない。
また電流補助部材1は、本体部10の左側側部11aおよび右側側部11bのそれぞれの下側端部12bからプリント基板20に向かって延び、プリント基板20のスルーホール22に挿入されるように構成された複数のリード部14を有する。すなわち本願発明に係る電流補助部材1は、複数のリード部14(好適には3本以上のリード部14a〜14c)がプリント基板20のスルーホール22に半田接続されることにより、プリント基板20に電気的に接続されるものである。複数のリード部14の少なくとも1本(図1(a)では最も左側および最も右側に配置されたリード部14a)は、本体部10からプリント基板20に向かって延びるにつれて先細るように形成されている。
図2(a)〜(c)は、プリント基板20に実装された電流補助部材1の正面図、側面図、および底面図である。電流補助部材1は、複数のリード部14の間からプリント基板20に向かって延び、プリント基板20に当接するように構成された複数の突起部15を有する。
電流補助部材1をプリント基板20に実装する際、先細り形状を有するリード部14aは、スルーホールの径より小さい先端部を有するため挿入することができるが、より深く挿入(圧入)したとき、リード部14aの角部がスルーホール22に内接して食い込むため、電流補助部材1をプリント基板20に機械的に自立させることができる。その後、電流補助部材1は、フロー半田付け工程に搬送されるが、プリント基板20に機械的に自立しているため、搬送時の振動で倒れることがなく、円滑なフロー半田付け作業を支援することができる。
突起部15は、図2(a)に示すように、プリント基板20に当接した状態で維持されるため、突起部15を設けない場合に比して、スルーホール22(およびリード部14の半田付けされる先端部)と本体部10との間の距離および熱抵抗を比較的に小さくすることができる。これにより、フロー半田付け工程において、スルーホール22およびリード部14の先端部から、熱容量の大きい本体部10への伝熱を抑制し、スルーホール22およびリード部14を十分に加熱することにより、半田上がりを改善して、半田接続部の信頼性を向上させることができる。
また電流補助部材1は、本体部10の各側部11a,11bにおいて複数のリード部14a〜14cを有するので、プリント基板20と電流補助部材1との間の電気抵抗が低減され、大電流を分散して流すことができる。すなわち各リード部14a〜14cには、電流が流れることにより生じるジュール熱が生じ、ジュール熱は電流の2乗に比例するところ、前掲特許文献1に係る単一のリード部を有するバスバーに比して、本願発明によれば、流れる電流を3本のリード部14a〜14cで分散させることにより、各リード部14a〜14cに生じる発熱量を最大で1/9に低減することができる。こうして本願発明に係る電流補助部材1によれば、数十アンペアもの大電流を流すことが可能となる。
さらに電流補助部材1は、図1(a)および図2(a)に示すように、本体部10の上側端部12aから上方に延びる複数の放熱フィン16を有し、放熱フィン16の間には、くし状のスリット17が形成されている。
背景技術の欄で説明したように、パワーエレクトロニクス機器では、スイッチングトランスやリアクトル等、高周波の漏れ磁束を発生する構成部品を有する場合が多い。図3は、本願発明に係る電流補助部材1において紙面手前から奥手方向の漏れ磁束φ1が発生したときの渦電流Isを示す、図1(a)と同様の平面図である。この漏れ磁束φ1が電流補助部材1と鎖交すると、図3の矢印で示すように右ねじの方向に渦電流Isが外周に沿って流れる。ただし放熱フィン16の外周に反って流れる渦電流は、スリット17間において、紙面奥手から手前方向、すなわち漏れ磁束φ1とは反対方向の磁束φ2を形成する。すなわち放熱フィン16内においては、漏れ磁束φ1が磁束φ2と相殺され、渦電流は流れない。すなわち、本願発明に係る本体部10には、漏れ磁束φ1による渦電流Isで誘導加熱され得るものの、放熱フィン16においては、渦電流は流れず、誘導加熱されることなく(低温状態に維持され)、本体部10から放熱フィン16へ効率的に放熱することができる。したがって本願発明によれば、パワーエレクトロニクス機器において、漏れ磁束が発生した場合であっても、渦電流により電流補助部材1で生じた熱が放熱フィン16を介して効率よく放熱されるため、プリント基板20への伝熱を抑制し、プリント基板20への局部的な熱的ストレスを緩和することができる。
また上述のように、プリント基板20は電流補助部材1より大きい熱膨張係数を有するため、フロー半田付け工程において、プリント基板20が下に凸となるように反り返り、その状態で電流補助部材1が半田付けされ、冷却時においてスルーホール22とリード部14との間の半田接続部に機械的な応力が生じる場合がある。しかしながら本願発明に係る電流補助部材1は、複数の放熱フィン16の間に形成されたスリット17を有するので、電流補助部材1全体としての可撓性を向上させ、フロー半田付け工程後の冷却時に、半田接続部に生じる機械的な応力を実質的に緩和して、半田接続部の信頼性を改善することができる。
図4は、実施の形態1の変形例に係る電流補助部材1の正面図であって、図2(a)と同様のものである。プリント基板20の反りに起因する機械的な応力に対抗するために、図4に示すように、電流補助部材1の放熱フィン16’を、本体部10の下側端部12bから下方に延びるように構成してもよい。図4の放熱フィン16’間のスリット17’は、図2(a)のスリット17よりプリント基板20に近接しているので、電流補助部材1全体としての可撓性が増大し、フロー半田付け工程後の冷却時の機械的応力をより効率的に緩和することができる。
図5は、実施の形態1の別の変形例に係る電流補助部材1の平面図であって、図1(c)と同様のものである。冷却時の機械的応力をさらに効率的に緩和するために、図5に示すように、電流補助部材1の長手方向(図5の左右方向)の一部において湾曲部18を有するように形成してもよい。すなわち湾曲部18は、図5中の両矢印で示す方向において、電流補助部材1の伸縮性を増大させ、冷却時の機械的応力を低減するものである。
実施の形態2.
図6を参照しながら、実施の形態2に係る電流補助アセンブリについて以下詳細に説明する。実施の形態2に係る電流補助アセンブリ2は、概略、実施の形態1で上記説明した電流補助部材1と同様の構成を有するものを複数個利用するものであるので、実施の形態1の電流補助部材の構成と重複する点については説明を省略する。
図6は、実施の形態2に係る電流補助アセンブリ2の側面図であって、図2(b)と同様のものである。実施の形態2に係る電流補助アセンブリ2は、プリント基板20と、このプリント基板20上に互いに隣接して実装される第1および第2の電流補助部材1a,1bとを有する。図7(a)および(b)は、第1および第2の電流補助部材1a,1bの平面図であって、図1(a)と同様のものである。各電流補助部材1a,1bは、実施の形態1に係る電流補助部材1と同様の構成を有し、概略、同様の本体部10、複数のリード部14、および複数の突起部15を有する。
ただし第1の電流補助部材1aは、図7(a)に示すように、本体部10から延びる放熱フィン16を有さないか、あるいは第2の放熱フィン16を有するとしても、第2の放熱フィン16が第1の放熱フィン16より短くなるように(図示せず)構成されている。
図6に示す電流補助アセンブリ2において、2つの第1の電流補助部材1aと、その両側に隣接して配置された3つの第2の電流補助部材1bとがプリント基板20上に実装されているが、実施の形態2に係る電流補助アセンブリ2は、任意の個数の第1および第2の電流補助部材1a,1bを交互に隣接してプリント基板20上に実装することにより構成されるものであってもよい。
実施の形態2に係る電流補助アセンブリ2は、実施の形態1の電流補助部材1と同様の構成を有するものを利用しているので、実施の形態1で上記説明した効果と同様の効果が得られることは云うまでもない。また実施の形態2に係る電流補助アセンブリ2は、複数の電流補助部材1a,1bを有するので、よりいっそう大きな電流を流すことができる。
加えて、実施の形態2に係る電流補助アセンブリ2によれば、単に実施の形態1に係る複数個の電流補助部材1を隣接して実装した場合に比して、第2の電流補助部材1bの間であって、第1の電流補助部材1aの上方において、空気が流れるスペースを設けることができるので、互いに隣接する電流補助部材1a,1bで生じた熱(あおり熱)が上方に逃げやすくして、十分な冷却効果を確保することにより、放熱性が高く、高い信頼性を実現することができる。
実施の形態3.
図8〜図10を参照しながら、実施の形態3に係る電流補助アセンブリについて以下詳細に説明する。実施の形態3に係る電流補助アセンブリ3は、概略、実施の形態1で上記説明した電流補助部材1と同様の構成を有するものを複数個利用するものであるので、実施の形態1の電流補助部材1の構成と重複する点については説明を省略する。
図8および図9は、実施の形態3に係る電流補助アセンブリ3の側面図および正面図であって、図1(b)および図1(a)と同様のものである。実施の形態3に係る電流補助アセンブリ3は、プリント基板20と、このプリント基板20上に互いに隣接して実装される第1および第2の電流補助部材1a,1bとを有する。図9は、第1および第2の電流補助部材1a,1bを互いに区別できるように、便宜上、第1の電流補助部材1aのみにハッチングを付して示す。
図9は、実施の形態3に係る電流補助アセンブリ3を示し、各電流補助部材1a,1bは、実施の形態1に係る電流補助部材1と同様の構成を有するものである。ただし実施の形態3に係る電流補助アセンブリ3においては、プリント基板20上に互いに隣接して実装される第1および第2の電流補助部材1a,1bが、図9および図10の左右方向において、実装される位置がスリット17の幅だけずらして千鳥状に、すなわち互い違いとなるように実装されている。さらに換言すると、実施の形態3に係る第1および第2の電流補助部材1a,1bは、長手方向において所定の幅だけ位置をずらしてプリント基板20上に実装されている。
図10は、電流補助アセンブリ3の平面図であって、図1(c)と同様のものである。図10に示す電流補助アセンブリ3においては、5つの電流補助部材1がプリント基板20上に実装されているが、実施の形態3に係る電流補助アセンブリ3は、これに限定されるものではなく、任意の個数の電流補助部材1を交互に隣接してプリント基板20上に実装することにより構成してもよい。実施の形態3に係る電流補助アセンブリ3は、実施の形態1の電流補助部材と同様の構成を有するものを利用しているので、実施の形態1で上記説明した効果と同様の効果が得られることは云うまでもない。また実施の形態3に係る電流補助アセンブリ3は、複数の電流補助部材1を有するので、よりいっそう大きな電流を流すことができる。
また実施の形態3に係る電流補助アセンブリによれば、電流補助部材1の放熱フィン16の周囲に隙間が確保できるため、隣接する電流補助部材1からのあおり熱が低減される。また、隣接する電流補助部材1の間に隙間を形成したことにより、通気性が改善され、乱流が発生しやすくなり放熱性を向上させることができる。
なお、図9に示す電流補助アセンブリ3において、各電流補助部材1の放熱フィン16は同一の長さを有するものとして説明したが、実施の形態2に係る電流補助アセンブリで用いられた電流補助部材1と同様、放熱フィン16の長さが異なる電流補助部材1を用いてもよい。
さらに、実施の形態2および3に係る電流補助アセンブリ2において、実施の形態1で変形例として説明したように、放熱フィン16を本体部10の下側端部12bから下方に延びるように構成して、フロー半田付け工程後の冷却時の機械的応力をより効率的に緩和するようにしてもよい。また電流補助部材1の長手方向(図5の左右方向)の一部において湾曲部18を有するように形成して、電流補助部材1の伸縮性を増大させ、冷却時の機械的応力をさらに効率的に緩和するようにしてもよい。
1…電流補助部材、2,3…電流補助アセンブリ、10…本体部、11…側部、12…端部、14…リード部、15…突起部、16…放熱フィン、17…スリット、18…湾曲部、20…プリント基板、22…スルーホール。

Claims (5)

  1. プリント基板上に実装される導電性部材からなる電流補助部材であって、
    長手方向に延び、一対の側部および一対の端部を有する板状の本体部と、
    前記本体部の前記一対の側部のそれぞれの下側端部から前記プリント基板に向かって延び、該プリント基板のスルーホールに挿入されるように構成された複数のリード部と、
    前記本体部の前記各側部における前記リード部の間から前記プリント基板に向かって延び、該プリント基板に当接するように構成された複数の突起部とを備え、
    前記本体部は、上側または下側の前記端部に複数の放熱フィンを有することを特徴とする電流補助部材。
  2. 複数のリード部のうち少なくとも1つのリード部は、先細り形状を有し、プリント基板のスルーホールに挿入されたとき、該スルーホールに内接して固定されることを特徴とする請求項1に記載の電流補助部材。
  3. 本体部は、該本体部の両方の側部におけるリード部の間において、厚み方向に湾曲する湾曲部を有することを特徴とする請求項1または2に記載の電流補助部材。
  4. 電流補助アセンブリであって、
    プリント基板と、該プリント基板上に互いに隣接して実装される導電性部材からなる第1および第2の電流補助部材とを有し、
    前記第1および第2の電流補助部材のそれぞれは、
    長手方向に延び、一対の側部および一対の端部を有する板状の本体部と、
    一対の側部本体部の前記一対の側部のそれぞれの下側端部から前記プリント基板に向かって延び、該プリント基板のスルーホールに挿入されるように構成された複数のリード部と、
    前記本体部の前記各側部における前記リード部の間から前記プリント基板に向かって延び、該プリント基板に当接するように構成された複数の突起部とを備え、
    前記第1の電流補助部材の本体部は、上側の前記端部に複数の第1の放熱フィンを有し、
    第2の電流補助部材の本体部は、上側の前記端部に第1の放熱フィンより短い第2の放熱フィンを有するか、あるいは上側の前記端部に放熱フィンを有さないことを特徴とする電流補助アセンブリ。
  5. 電流補助アセンブリであって、
    プリント基板と、該プリント基板上に互いに隣接して実装される導電性部材からなる第1および第2の電流補助部材とを有し、
    前記第1および第2の電流補助部材のそれぞれは、
    長手方向に延び、一対の側部および一対の端部を有する板状の本体部と、
    一対の側部本体部の前記一対の側部のそれぞれの下側端部から前記プリント基板に向かって延び、該プリント基板のスルーホールに挿入されるように構成された複数のリード部と、
    前記本体部の前記各側部における前記リード部の間から前記プリント基板に向かって延び、該プリント基板に当接するように構成された複数の突起部とを備え、
    前記第1および第2の電流補助部材の前記本体部は、上側の前記端部から延び、長手方向に沿って所定の幅を有する複数の第1および第2の放熱フィンを有し、
    前記第1および第2の電流補助部材は、長手方向において所定の幅だけ位置をずらして前記プリント基板上に実装されることを特徴とする電流補助アセンブリ。
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