JP2013134121A - 扉のチリ測定方法及び扉のチリ測定装置 - Google Patents

扉のチリ測定方法及び扉のチリ測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】覆われて外方から視認できないチリを直接、高精度に、且つ容易に計測できる扉のチリ測定方法及び扉のチリ測定装置を提供する。
【解決手段】閉扉した状態において、扉13の外周端面23と枠17の扉対向面25とのチリ15にL字計測治具35の先端折曲側の測定子41を配置する手順と、L字計測治具35の基部39を扉面29と平行とし、チリ15における扉13の外周端面23に測定子41を当て基準位置を定める手順と、基部39を扉面29と平行に移動して、測定子41をチリ15における枠17の扉対向面25に当ててL字計測治具35の移動位置を定める手順と、基準位置から移動位置までの距離を求めることによって外方から視認できない外周端面23と扉対向面25までのチリ15を求める手順と、を含む。
【選択図】 図1

Description

本発明は、扉の外周端面と扉を開閉自在に支持する建物側の枠の扉対向面との間の閉扉時に外方から視認できなくなる隙間寸法であるチリを求める扉のチリ測定方法及び扉のチリ測定装置に関する。
隙間の寸法を測定する計測器としては、ノギスの他、特許文献1や特許文献2に開示される隙間ゲージが知られている。これら従来の計測器は、表出して目視可能な隙間に対して、測定子やプローブを挿入したり、或いは光などを隙間に向けて出射したりすることで計測が行われる。
特開平8−304061号公報 特開2009−257881号公報
枠に支持される扉は、閉扉されることにより、扉の外周端面と、枠の扉対向面までの隙間の寸法がチリとなる。このチリは、錠のデッドボルトの掛かり代、パッキン位置の調整のために把握必要な寸法となる。また、扉を対震構造とした場合、ストライクには枠から浮く構造の対震ストライクが使用される。このような対震構造では、扉と枠とのチリと、ストライクとフロント板とのチリが異なり、枠へ扉を組み付けた後に、微調整が必要となる。
これらの調整作業は、チリを測定しながら、例えば吊元となる蝶番などを調整する。
ところが、屋内側からチリを計測しようとすると、通常、枠には戸当たりを構成する段部が形成されており、さらに、音鳴りの防止や気密性の向上のためのパッキンが設けられる。このため、扉の外周端面と、枠の扉対向面との間のチリは、屋内側からは視認できなくなる。
一方、屋外側からチリを計測しようとすると、防犯用として扉に設けられる短冊形状の板材よりなるガードプレートが視認の妨げとなる。ガードプレートは、少なくとも錠前とストライクとの間の隙間部分を表出させないように設けられるためである。さらに、近年では、防犯性の一層の向上、煙返し構造などの目的で、屋外側の扉の周囲縁部に戸先に限らず全周に鍔部の形成されることが多い。この鍔部によってチリが覆われることで、扉としての機能は向上するが、従来のノギスや隙間ゲージは使うことができない。
このような事情から扉のチリが正確に計測されないと、扉構造の精度を落とす原因となり、施錠状態が確実とならない不具合や、位置精度不良による電気錠の誤作動などを発生させる原因となる。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、その目的は、覆われて外方から視認できない扉と枠との間隙寸法であるチリを直接、高精度に、且つ容易に計測できる扉のチリ測定方法及び扉のチリ測定装置を提供することにある。
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
本発明の請求項1記載の扉13のチリ測定方法は、閉扉した状態において、扉13の外周端面23と枠17の扉対向面25若しくは前記扉対向面25に設けられるストライク55とのチリ15にL字計測治具35の先端折曲側の測定子41を配置する手順と、
前記L字計測治具35の基部39を扉面29と平行とし、前記チリ15における扉13の外周端面23と枠17の扉対向面25若しくは前記扉対向面25に設けられるストライク55とのいずれか一方の面に前記測定子41を当て基準位置を定める手順と、
前記基部39を前記扉面29と平行に移動して、前記測定子41を前記チリ15における前記扉13の外周端面23と前記枠17の扉対向面25若しくは前記扉対向面25に設けられるストライク55とのいずれか他方の面に当てて前記L字計測治具35の移動位置を定める手順と、
前記基準位置から前記移動位置までの距離を求めることによって外方から視認できない前記外周端面23と前記扉対向面25若しくは前記扉対向面25に設けられるストライク55までのチリ15を求める手順と、
を含むことを特徴とする。
この扉13のチリ測定方法では、まず、閉扉した状態での扉13の外周端面23と枠17の扉対向面25若しくは扉対向面25に設けられるストライク55とのチリ15にL字計測治具35の測定子41が位置した状態とする。例えば、基部39を扉面29に当接し、扉13を閉める。測定子41は、外周端面23と扉対向面25若しくは扉対向面25に設けられるストライク55との間に配置される。扉13を閉めたまま扉13に対するL字計測治具35の基準位置を定める。例えば測定子41を扉13の外周端面23に当てる。そして、基部39の特定位置に一致する基準位置を扉面29に記す。次いで、L字計測治具35を枠17に接近する方向に扉面29と平行に直線移動して測定子41を枠17の扉対向面25に当てる。そのときの基部39における上記の特定位置を扉面29に移動位置として記す。これにより、視認できないチリ15であっても、チリ15が基準位置と移動位置との間に転記される。次いで、基準位置と移動位置との間の距離を例えばメジャーによって計測することで、チリ15が求められる。
本発明の請求項2記載の扉13のチリ測定装置61は、扉面29に平行に当てられるL字計測治具35の基部39と、
前記基部39の先端折曲側に形成され扉13の外周端面23と前記扉13を開閉自在に支持する枠17に形成される扉対向面25若しくは前記扉対向面25に設けられるストライクとの間の外方から視認できない前記外周端面23と前記扉対向面25との間に挿入される測定子41と、
を具備することを特徴とする。
この扉13のチリ測定装置61では、L字計測治具35が、短冊状に形成される基部39の長手方向一端側に、測定子41を直角に折曲して形成される。従って、L字計測治具35は、測定子41が扉13の外周端面23、基部39が扉面29に同時に当接可能となる。扉13が閉められた際、扉13は、枠17の扉当たり19に扉面29が当たる。基部39は、扉面29と扉当たり19とに挟まれるが、薄板状に形成されることで移動が可能となる。閉扉状態において、チリ15は外方から視認されなくなる。このチリ15には測定子41が、外周端面23に当接した状態で配置される。また、測定子41を外周端面23に当接したL字計測治具35は、基部39が扉面29に宛がわれた状態で視認可能となる。これにより、扉13に対するL字計測治具35の基準位置が特定される。この状態から、L字計測治具35は、測定子41が扉対向面25に当たるまで直線移動される。L字計測治具35が直線移動されることで、基部39は、基準位置からチリ15の分、移動された移動位置に配置されることになる。
本発明の請求項3記載の扉13のチリ測定装置11は、請求項2記載の扉13のチリ測定装置11であって、
前記基部39が、前記扉面29に宛がわれる板状の支持ベース37にスライド自在に保持されることを特徴とする。
この扉13のチリ測定装置11では、支持ベース37が例えば手指によって扉面29に固定されることで、L字計測治具35が、直線方向に高精度に且つスムースに移動可能となる。
本発明の請求項4記載の扉13のチリ測定装置11は、請求項3記載の扉13のチリ測定装置11であって、
前記支持ベース37の前記扉面29に対向するベース裏面側には粘着面が設けられていることを特徴とする。
この扉13のチリ測定装置11では、粘着面が扉面29に接着することで、手指により支えなくとも、支持ベース37が扉面29に固定可能となる。
本発明の請求項5記載の扉13のチリ測定装置11は、請求項3または4記載の扉13のチリ測定装置11であって、
前記支持ベース37の先端折曲側には前記扉13の外周端面23に当てられるL字当接片49が形成されていることを特徴とする。
この扉13のチリ測定装置11では、支持ベース37のベース基部先端側に、垂直に折曲されたL字当接片49が形成され、このL字当接片49が扉面29の外周端面23に当てられることで、支持ベース37が外周端面23からの所定位置に容易に位置決め可能となる。
本発明の請求項6記載の扉13のチリ測定装置11は、請求項3,4,5のいずれか1つに記載の扉13のチリ測定装置11であって、
前記基部39と前記支持ベース37とには相対変位量を読み取る目盛り51が設けられていることを特徴とする。
この扉13のチリ測定装置11では、支持ベース37が扉13に固定され、L字計測治具35が測定子41を扉13の外周端面23に当てることで、L字計測治具35の基準位置が目盛り51によって読み取られる。次いで、L字計測治具35の測定子41が扉対向面25に当たる位置まで移動された移動位置が目盛り51によって読み取られる。これら読み取られた値の差を求めることでチリ15が得られる。
本発明の請求項7記載の扉13のチリ測定装置71は、請求項2,3,4,5,6のいずれか1つに記載の扉13のチリ測定装置71であって、
前記基部39と前記測定子41との間に、前記扉13から前記扉面29と平行に突出する鍔部31を跨ぐU字状に折り曲げられる回避部69が設けられていることを特徴とする。
この扉13のチリ測定装置71では、屋外側の扉面29にL字計測治具67の基部39が宛がわれ、基部39に設けられるU字状の回避部69が、扉面29から平行に突出した鍔部31を囲むようにして跨ぐ。これにより、回避部69の先端側に設けられた測定子41が、鍔部31によって視認されなくなったチリ15に配置可能となる。
本発明の請求項8記載の扉13のチリ測定装置71は、請求項5または6記載の扉13のチリ測定装置71であって、
前記基部39と前記測定子41との間に、及び前記支持ベース73のベース基部43と前記L字当接片49との間に、前記扉13から前記扉面29と平行に突出する鍔部31を跨ぐU字状に折り曲げられる回避部69が設けられていることを特徴とする。
この扉13のチリ測定装置71では、屋外側の扉面29に支持ベース73のベース基部43が宛がわれ、ベース基部43に設けられるU字状の回避部69が、扉面29から平行に突出した鍔部31を囲むようにして跨ぐ。これにより、回避部69の先端側に設けられたL字当接片49が、鍔部31によって視認されなくなったチリ15に配置可能となる。
本発明に係る請求項1記載の扉のチリ測定方法によれば、覆われて外方から視認できないチリを直接、高精度に、且つ容易に計測できる。
本発明に係る請求項2記載の扉のチリ測定装置によれば、覆われて外方から視認できないチリを直接、高精度に、且つ容易に計測できる。
本発明に係る請求項3記載の扉のチリ測定装置によれば、L字計測治具をチリの離間方向に高精度に直線移動できる。
本発明に係る請求項4記載の扉のチリ測定装置によれば、L字計測治具を位置ずれさせずに高精度に直線移動できる。
本発明に係る請求項5記載の扉のチリ測定装置によれば、支持ベースを扉の外周端面に対する所定位置に位置決めでき、L字計測治具の基準位置、移動位置を高精度且つ容易に求めることができる。
本発明に係る請求項6記載の扉のチリ測定装置によれば、基部と支持ベースとの相対変位量、すなわちチリを、メジャー等の他の計測具を使用せずに容易に求めることができる。
本発明に係る請求項7記載の扉のチリ測定装置によれば、鍔部によってチリが扉の屋外側から視認できない場合であっても、鍔部を跨いでL字計測治具の測定子を扉の屋外側からチリに配置できる。
本発明に係る請求項8記載の扉のチリ測定装置によれば、鍔部によって扉の外周端面が扉の屋外側から視認できない場合であっても、鍔部を跨いで支持ベースのL字当接片を屋外側から扉の外周端面に当てることができる。
本発明に係る扉のチリ測定装置を扉と枠とともに表した斜視図である。 図1の平断面図である。 図1の正面図である。 図1に示した扉のチリ測定装置の斜視図である。 目盛りの位置が異なる変形例に係る扉のチリ測定装置の斜視図である。 対震ストライクが設けられた場合のチリ近傍の平断面図である。 図6の正面図である。 扉開放時の動作説明図である。 閉扉状態の動作説明図である。 L字計測治具移動時の動作説明図である。 (a)は支持ベースにL字当接片が無いチリ測定装置の変形例の斜視図、(b)は(a)の目盛りの位置が異なるチリ測定装置の変形例の斜視図、(c)は目盛りが支持ベースに設けられるチリ測定装置の斜視図、(d)は目盛りが基部に設けられるチリ測定装置の斜視図である。 屋内用として使用される基本構成のチリ測定装置の斜視図である。 屋外用として使用される基本構成のチリ測定装置の斜視図である。 (a)は他の実施例に係る屋外用のチリ測定装置を表面側から見た斜視図、(b)は(a)を背面側から見た斜視図である。 図14のチリ測定装置を扉と枠とともに表した平断面図である。 図15の正面図である。 屋外側の扉面に取り付けられた回避部を備えるチリ測定装置の動作説明図である。 L字計測治具スライド途中の図17に示したチリ測定装置の動作説明図である。 対震ストライクが設けられた場合のチリ近傍の平断面図である。 図19の正面図である。
以下、本発明に係る実施形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る扉のチリ測定装置を扉と枠とともに表した斜視図、図2は図1の平断面図、図3は図1の正面図である。
本実施形態に係るチリ測定装置11の説明に先立ち、扉13のチリ15について説明する。建物側に固定される枠17には、扉13が開閉自在に支持される。枠17には扉13の閉止側に扉当たり19が形成される。この扉当たり19には一般的にパッキン21が設けられる。枠17は、扉13の外周端面23と対向する面が、扉対向面25となる。これら外周端面23から扉対向面25までの隙間寸法がチリ15となる。枠17は、扉対向面25と扉当たり19とによって段部27が形成される。さらに、扉13の屋外側には、扉13から扉面29と平行に突出する鍔部31が形成される。枠17には、この鍔部31を収容する屋外側段部33が形成される。扉13が閉められると、チリ15は、これら扉当たり19や鍔部31によって屋内側及び屋外側の双方から視認できなくなる。本発明に係るチリ測定装置はこのチリ15を計測するものである。
本実施形態に係るチリ測定装置11は、チリ15を屋内側から計測するのに好適となる。チリ測定装置11は、L字計測治具35と、支持ベース37と、によって構成される。L字計測治具35及び支持ベース37は、紙や厚みの薄い樹脂板、薄厚の金属板などによって形成される。L字計測治具35は、扉面29に平行に当てられる短冊状の基部39と、この基部39の先端側で直角に折り曲げられる測定子41と、からなる。測定子41は、基部39の先端折曲側に形成され、外方から視認できない外周端面23と扉対向面25との間に挿入される。
L字計測治具35の基部39は、扉面29に宛がわれる板状の支持ベース37にスライド自在に保持される。支持ベース37のベース基部43には図2に示す基部ガイド45が形成される。基部ガイド45は、ベース基部43の中央部を張り出して形成し、その両側に基部39の挿通されるスリット47(図4参照)が開口されて形成される。L字計測治具35を支持ベース37で支持したチリ測定装置11は、支持ベース37が例えば手指によって扉面29に固定されることで、L字計測治具35が、直線方向に高精度に且つスムースに移動可能となる。このように、チリ測定装置11では、L字計測治具35をチリ15の離間方向に高精度に直線移動できるようになっている。
支持ベース37の先端折曲側には扉13の外周端面23に当てられるL字当接片49が形成されている。支持ベース37のベース基部先端側に、垂直に折曲されたL字当接片49が形成され、このL字当接片49が扉面29の外周端面23に当てられることで、支持ベース37が常に外周端面23からの所定位置に位置決め可能となる。これにより、支持ベース37を扉13の外周端面23に対する所定位置に位置決めでき、L字計測治具35の基準位置、移動位置を高精度且つ容易に求めることができる。
チリ測定装置11は、支持ベース37の扉面29に対向するベース裏面側に、粘着面(図示せず)が設けられていることが好ましい。粘着面が扉面29に接着することで、手指により支えなくとも、支持ベース37が扉面29に固定可能となる。これより、L字計測治具35を位置ずれさせずに高精度に直線移動できる。
図4は図1に示したチリ測定装置11の斜視図、図5は目盛り51の位置が異なる変形例に係るチリ測定装置11の斜視図である。
チリ測定装置11は、基部39と支持ベース37とに、相対変位量を読み取る目盛り51が設けられている。本実施形態の目盛り51はL字計測治具35の基部39に設けられている。目盛り51は、図4に示すように、基部ガイド45を挟んで測定子41の反対側に設けられてもよく、図5に示すように、基部ガイド45の測定子側に設けられてもよい。目盛り51は、基部ガイド45の例えば縁部と一致する値が読み取られる。つまり、図4,図5に示す例では、基部ガイド45の縁部がL字計測治具35の位置を求める指針53となる。
図6は対震ストライク55が設けられた場合のチリ近傍の平断面図、図7は図6の正面図である。
枠17にはストライクである対震ストライク55が設けられる場合がある。対震ストライク55は、ラッチデッドボルト56の進入する係止穴57の穿設された係止板部59が扉対向面25から浮上するように嵩上げされている。対震ストライク55は、地震などの外力によって係止板部59が扉対向面25に接近する方向に変形可能となる。この対震ストライク55が設けられる扉構造では、L字計測治具35の測定子41が対震ストライク55の係止板部59に当てられることで、扉13と対震ストライク55までのチリ15が計測可能となる。
次に、上記チリ測定装置11の作用と、チリ測定装置11を使用したチリ測定方法を説明する。
図8は扉開放時の動作説明図、図9は閉扉状態の動作説明図、図10はL字計測治具移動時の動作説明図である。
チリ測定装置11では、L字計測治具35が、短冊状に形成される基部39の長手方向一端側に、測定子41を直角に折曲して形成される。従って、L字計測治具35は、測定子41が扉13の外周端面23、基部39が扉面29に支持ベース37を介して同時に当接可能となる。扉13が閉められた際、扉13は、枠17の扉当たり19に扉面29が当たる。基部39は、図9に示すように、扉面29と扉当たり19、或いは扉面29とパッキン21とに挟まれるが、薄板状に形成されることで移動が可能となる。
閉扉状態において、チリ15は外方から視認されなくなる。このチリ15には測定子41が、外周端面23に当接した状態で配置される。また、測定子41を外周端面23に当接したL字計測治具35は、基部39が扉面29に宛がわれた状態で視認可能となる。これにより、扉13に対するL字計測治具35の基準位置が特定される。この状態から、L字計測治具35は、測定子41が扉対向面25または対震ストライク55に当たるまで直線移動される。L字計測治具35が直線移動されることで、基部39は、基準位置からチリ15の分、移動された移動位置に配置されることになる。
このチリ測定装置11を使用したチリ測定方法では、図8に示すように、先ず、扉開放時にL字計測治具35の測定子41を扉13の戸先などの外周端面23に当てて扉13に対するL字計測治具35の基準位置を定める。基準位置は指針53が一致する目盛り51によって読み取る。その後、図9に示すように、扉13を枠17に閉める。
扉13を閉めた後、図10に示すように、L字計測治具35の基部39を扉面29と平行に移動して測定子41を枠17の扉対向面25若しくは扉対向面25に設けられる係止板部59に当てて扉13に対するL字計測治具35の移動位置を定める。移動位置は指針53が一致する目盛り51によって読み取る。最後に、基準位置から移動位置までの距離を求めることによって、外方から視認できない外周端面23と扉対向面25までのチリ15を求めることができる。
なお、基準位置と移動位置とを定める手順は、上記に限定されることはなく、L字計測治具35の測定子41が、閉扉時において扉13の外周端面23と枠17の扉対向面25若しくは扉対向面25に設けられるストライク55とのチリ15に位置していればよく、測定子41を閉扉時のチリ15に配置した後、この測定子41を扉13の外周端面23或いは枠17の扉対向面25若しくはストライク55に当てて、そのいずれか一方を基準位置とし、その後、対向する位置へ測定子41を移動して移動位置とし距離を求めることとすればよい。すなわち、測定子41を、外方から視認できないチリ15に配置し、基部39を移動させて、その移動範囲である距離を計測することでチリ15の間隔距離が求められることとなる。
図11(a)は支持ベース37にL字当接片49が無いチリ測定装置11の変形例の斜視図、(b)は(a)の目盛り51の位置が異なるチリ測定装置11の変形例の斜視図、(c)は目盛り51が支持ベース37に設けられるチリ測定装置11の斜視図、(d)は目盛り51が基部39に設けられるチリ測定装置11の斜視図である。
図11(a)〜(d)に示すように、支持ベース37は、L字当接片49を省略した矩形板であってもよい。この変形例によれば、L字当接片49と他部材との干渉を避けて、作業性が良好となる。
また、指針53と目盛り51とは、図11(c)に示すように、指針53を基部39、目盛り51をベース基部43に設けても良く、図11(d)に示すように、指針53をベース基部43、目盛り51を基部39に設けてもよい。例えば図11(c)の指針53を基部39に設けた構成では、支持ベース37が扉13に固定され、L字計測治具35が測定子41を扉13の外周端面23に当てることで、L字計測治具35の基準位置(指針53)が目盛り51によって読み取られる。次いで、L字計測治具35の測定子41が扉対向面25に当たる位置まで移動された移動位置(指針53)が目盛り51によって読み取られる。これら読み取られた値の差を求めることでチリ15が得られる。これにより、基部39と支持ベース37との相対変位量、すなわちチリ15を、メジャー等の他の計測具を使用せずに容易に求めることができる。
図12は屋内用として使用される基本構成のチリ測定装置61の斜視図である。
上記したチリ測定装置11は、支持ベース37を省略したL字計測治具35のみのチリ測定装置61とすることもできる。つまり、チリ測定装置61は、L字計測治具35の基部39と、基部39の先端折曲側に形成され外方から視認できない外周端面23と扉対向面25との間に挿入される測定子41と、を具備して構成できる。
このチリ測定装置61を使用したチリ測定方法では、基部39を扉面29に当接し、扉13を閉める。測定子41は、外周端面23と扉対向面25との間に配置される。扉13を閉めたまま扉13に対するL字計測治具35の基準位置を定める。例えば基部39の特定位置である端縁63に一致する基準位置を扉面29に記す。次いで、L字計測治具35を枠17に接近する方向に直線移動して測定子41を枠17の扉対向面25に当てる。そのときの基部39における上記の端縁63を扉面29に移動位置として記す。これにより、視認できないチリ15であっても、チリ15が基準位置と移動位置との間に転記される。基準位置と移動位置との間の距離は、例えばメジャーによって計測することで、チリ15が求められる。
図13は屋外用として使用される基本構成のチリ測定装置65の斜視図である。
チリ測定装置65は、L字計測治具67が単体で用いられる。L字計測治具67は、基部39と測定子41との間に、扉13から扉面29と平行に突出する鍔部31を跨ぐU字状に折り曲げ形成される回避部69を有する。なお、このL字計測治具67は、後述するチリ測定装置71の主要部として使用することとしてもよい。
チリ測定装置65は、屋外側の扉面29にL字計測治具67の基部39が宛がわれ、基部39に設けられるU字状の回避部69が、扉面29から平行に突出した鍔部31を囲むようにして跨ぐ。これにより、回避部69の先端側に設けられた測定子41が、鍔部31によって視認されなくなったチリ15に配置可能となる。鍔部31によってチリ15が扉13の屋外側から視認できない場合であっても、鍔部31を跨いでL字計測治具67の測定子41を扉13の屋外側からチリ15に配置できる。
次に、上記のL字計測治具67が主要部の本発明に係る他の実施形態に係るチリ測定装置71を説明する。
図14(a)は他の実施例に係る屋外用のチリ測定装置71を表面側から見た斜視図、(b)は(a)を背面側から見た斜視図、図15は図14のチリ測定装置71を扉13と枠17とともに表した平断面図、図16は図15の正面図である。なお、図1〜図13に示した部材と同一の部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
チリ測定装置71は、L字計測治具67と支持ベース73とを組み合わせて構成される。支持ベース73は、ベース基部43とL字当接片49との間に、扉13から扉面29と平行に突出する鍔部31を跨ぐU字状に折り曲げられる回避部69が設けられている。つまり、チリ測定装置71では、L字計測治具67と支持ベース73との双方に回避部69が設けられている。
次に、チリ測定装置71を使用したチリ測定方法を説明する。
図17は屋外側の扉面29に取り付けられた回避部69を備えるチリ測定装置71の動作説明図、図18はL字計測治具スライド途中の図17に示したチリ測定装置71の動作説明図である。
図17に示すように、チリ測定装置71を使用したチリ測定方法では、屋外側の扉面29に支持ベース73のベース基部43が宛がわれ、ベース基部43に設けられるU字状の回避部69が、扉面29から平行に突出した鍔部31を囲むようにして跨ぐ。これにより、回避部69の先端側に設けられたL字当接片49が、鍔部31によって視認されなくなったチリ15に配置可能となる。
この状態で、支持ベース73は、L字当接片49を扉13の戸先などの外周端面23に当てる。L字計測治具67は、測定子41をL字当接片49に当てる。これにより、扉13に対するL字計測治具67の基準位置を定める。次いで、L字計測治具67の基部39を扉面29と平行に移動して測定子41を枠17の扉対向面25に当てて扉13に対するL字計測治具67の移動位置を定める。最後に、基準位置から移動位置までの距離を求めることによって、外方から視認できない外周端面23と扉対向面25までのチリ15を求めることができる。
このチリ測定装置71によれば、鍔部31によって扉13の外周端面23が扉13の屋外側から視認できない場合であっても、鍔部31を跨いで支持ベース73のL字当接片49を屋外側から扉13の外周端面23に当てることができる。
図19は対震ストライク55が設けられた場合のチリ近傍の平断面図、図20は図19の正面図である。
対震ストライク55が設けられたチリ15を扉13の屋外側から計測する場合にもチリ測定装置71を好適に用いることができる。この場合も屋外側の扉面29に支持ベース73のベース基部43が宛がわれ、ベース基部43に設けられるU字状の回避部69が、鍔部31を囲むようにして跨ぐ。この状態で、支持ベース73は、L字当接片49を扉13の外周端面23に当てる。L字計測治具67は、測定子41をL字当接片49に当てる。これにより、扉13に対するL字計測治具67の基準位置を定める。次いで、L字計測治具67の基部39を扉面29と平行に移動して測定子41を対震ストライク55の係止板部59に当てて扉13に対するL字計測治具67の移動位置を定める。最後に、基準位置から移動位置までの距離を求めることによって、外方から視認できない外周端面23と対震ストライク55の係止板部59までのチリ15を求めることができる。
従って、本実施形態に係るチリ測定方法及びチリ測定装置11、チリ測定装置61、チリ測定装置65、チリ測定装置71によれば、覆われて外方から視認できないチリ15を直接、高精度に、且つ容易に計測できる。
11,61,65,71…チリ測定装置
13…扉
15…チリ
17…枠
23…外周端面
25…扉対向面
29…扉面
31…鍔部
35,67…L字計測治具
37,73…支持ベース
39…基部
41…測定子
43…ベース基部
49…L字当接片
51…目盛り
55…ストライク(対震ストライク)
69…回避部

Claims (8)

  1. 閉扉した状態において、扉の外周端面と枠の扉対向面若しくは前記扉対向面に設けられるストライクとのチリにL字計測治具の先端折曲側の測定子を配置する手順と、
    前記L字計測治具の基部を扉面と平行とし、前記チリにおける扉の外周端面と枠の扉対向面若しくは前記扉対向面に設けられるストライクとのいずれか一方の面に前記測定子を当て基準位置を定める手順と、
    前記基部を前記扉面と平行に移動して、前記測定子を前記チリにおける前記扉の外周端面と前記枠の扉対向面若しくは前記扉対向面に設けられるストライクとのいずれか他方の面に当てて前記L字計測治具の移動位置を定める手順と、
    前記基準位置から前記移動位置までの距離を求めることによって外方から視認できない前記外周端面と前記扉対向面若しくは前記扉対向面に設けられるストライクまでのチリを求める手順と、
    を含むことを特徴とする扉のチリ測定方法。
  2. 扉面に平行に当てられるL字計測治具の基部と、
    前記基部の先端折曲側に形成され扉の外周端面と前記扉を開閉自在に支持する枠に形成される扉対向面若しくは前記扉対向面に設けられるストライクとの間の外方から視認できない前記外周端面と前記扉対向面との間に挿入される測定子と、
    を具備することを特徴とする扉のチリ測定装置。
  3. 請求項2記載の扉のチリ測定装置であって、
    前記基部が、前記扉面に宛がわれる板状の支持ベースにスライド自在に保持されることを特徴とする扉のチリ測定装置。
  4. 請求項3記載の扉のチリ測定装置であって、
    前記支持ベースの前記扉面に対向するベース裏面側には粘着面が設けられていることを特徴とする扉のチリ測定装置。
  5. 請求項3または4記載の扉のチリ測定装置であって、
    前記支持ベースの先端折曲側には前記扉の外周端面に当てられるL字当接片が形成されていることを特徴とする扉のチリ測定装置。
  6. 請求項3,4,5のいずれか1つに記載の扉のチリ測定装置であって、
    前記基部と前記支持ベースとには相対変位量を読み取る目盛りが設けられていることを特徴とする扉のチリ測定装置。
  7. 請求項2,3,4,5,6のいずれか1つに記載の扉のチリ測定装置であって、
    前記基部と前記測定子との間に、前記扉から前記扉面と平行に突出する鍔部を跨ぐU字状に折り曲げられる回避部が設けられていることを特徴とする扉のチリ測定装置。
  8. 請求項5または6記載の扉のチリ測定装置であって、
    前記基部と前記測定子との間に、及び前記支持ベースのベース基部と前記L字当接片との間に、前記扉から前記扉面と平行に突出する鍔部を跨ぐU字状に折り曲げられる回避部が設けられていることを特徴とする扉のチリ測定装置。
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