JP2013133292A - 有核剤 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、バルサルタン又はその薬学的に許容される塩を含有する有核剤に関する。
アンジオテンシン II レセプターアンタゴニスト−バルサルタンは、鬱血性心不全処置に効果的であること、また、年齢、性別、人種に関係なく血圧を降下させることができることが知られており、例えば、特許文献1〜3には、バルサルタン又はその薬学的に許容される塩と、圧縮法により形成された固体経口剤が開示されている。
ところで、近年、錠剤の自己投与が容易となり、生活の質(Quality Of Life)の向上を図ることができることから、口腔内崩壊錠(「OD錠」ともいう。)の利用が広がっている。
しかしながら、バルサルタンは苦味を呈する薬物であることから、従来の固体経口剤をそのまま口腔内崩壊錠としても、十分にQOLが向上しないという問題がある。
本発明は、一つの態様において、バルサルタン又はその薬学的に許容される塩を含有する医薬組成物からなる内核と、該内核を被覆する、口腔内を弱酸性にするpH調整剤を含有する被覆組成物からなる外層と、を備える、有核剤を提供する。
このような有核剤によれば、口腔内で崩壊させて経口投与されるように用いた場合であっても苦味が十分に防止されるため、QOLの向上、コンプライアンスの改善、ひいてはアドヒアランスの改善を図ることができる。
上記有核剤は、外層を構成する被覆組成物が口腔内を弱酸性にするpH調整剤を含有しているため、上記有核剤を口腔内で崩壊させると口腔内がわずかに酸性化する。そして、バルサルタン(又はその薬学的に許容される塩)は、酸性薬物であるため、口腔内の酸性度が高いほど即溶性が低下すると考えられる。
すなわち、上記有核剤によれば、内核のバルサルタン(又はその薬学的に許容される塩)が放出される前に、口腔内で崩壊した外層により口腔内が酸性化されることにより、バルサルタン(又はその薬学的に許容される塩)の口腔内での溶解が抑制され、苦味が防止されると考えられる。
上記pH調整剤は、無水クエン酸、クエン酸水和物、クエン酸二水素ナトリウム及びクエン酸二水素ナトリウムからなる群より選択される少なくとも1種を含むものであってもよい。
本発明の他の態様では、上記被覆組成物は甘味剤をさらに含有していてもよい。このような有核剤によれば、バルサルタン(又はその薬学的に許容される塩)が放出される前に口腔内に甘味剤が拡散するため、バルサルタンによる苦味が一層抑制され、QOLを一層向上させることができる。
上記甘味剤は、サッカリン、サッカリンナトリウム、グリチルリチン二カリウム、アスパルテーム、スクラロース、アセスルファムカリウム、ステビア及びソーマチンからなる群より選択される少なくとも1種を含むものであってもよい。
また、本発明の他の態様では、上記被覆組成物が即効性甘味剤を含有し、上記医薬組成物が遅効性甘味剤を含有していてもよい。このような有核剤によれば、バルサルタン(又はその薬学的に許容される塩)が放出される前に口腔内に即効性甘味剤が拡散することで初期の苦味を抑制することができ、有核剤が口腔内で完全に崩壊した後に内核に含まれる遅延性甘味剤が拡散することで、投与後に残存する苦味を緩和することができる。
上記即効性甘味剤は、アスパルテーム、スクラロース及びアセスルファムカリウムからなる群より選択される少なくとも1種を含むものであってもよい。
また、上記遅効性甘味剤は、サッカリン及び/又はサッカリンナトリウムであってもよい。
本発明によれば、苦味が防止され、QOLの十分な向上を図ることが可能な、バルサルタン又はその薬学的に許容される塩を有効成分とする有核剤が提供される。
本発明の有核剤の好適な実施形態について以下に説明する。
図1は、本発明の有核剤の第一実施形態を示す図である。有核剤100は、バルサルタン又はその薬学的に許容される塩を含有する医薬組成物からなる内核10と、内核10を被覆する外層20と、を備える有核剤である。
バルサルタンは、アンジオテンシン II レセプターアンタゴニストであり、高血圧の処置等に利用されるアシル化合物であり、例えば特許第2749458号公報、米国特許5399578号明細書に記載されている化合物であり、下記式(1)で表される化合物である。
バルサルタンは不斉炭素を一つ有するが、本実施形態において、バルサルタンはラセミ体であっても一方の光学異性体であってもよい。バルサルタンは、下記式(1a)及び(1b)で表される光学異性体があり、少なくとも式(1a)で表される光学異性体を含むことが好ましい。
バルサルタン又はその薬学的に許容される塩の投与量は、通常、バルサルタンとして10〜250mgであり、好ましくは40〜160mgである。したがって、内核10におけるバルサルタン又はその薬学的に許容される塩の配合量は、バルサルタンとして10〜250mgであることが好ましく、40〜160mgであることがより好ましい。
また、バルサルタン又はその薬学的に許容される塩の配合割合(バルサルタンとしての配合割合)は、内核10を構成する医薬組成物の総量基準で、30〜70質量%であることが好ましく、40〜60質量%であることがより好ましい。
内核10は、例えば、バルサルタン又はその薬学的に許容される塩と、崩壊剤と、流動化剤と、滑沢剤と、を含有する医薬組成物で構成することができる。バルサルタンは、疎水性で溶解性が低く、かさ高く付着性が強いため、十分な崩壊性及び溶出性を有する口腔内崩壊錠とすることが難しい。しかし、上記医薬組成物で構成される内核10によれば、薬物の十分な溶出プロファイルが得られるとともに、十分な崩壊性が得られる。そのため、このような内核10を備える有核剤は、口腔内で崩壊させて経口投与される口腔内崩壊錠として特に好適である。以下、医薬組成物が含有する各成分について詳述する。
上記崩壊剤によれば、内核10に口腔内で容易に崩壊するだけの十分な崩壊性及びバルサルタン(又はその薬学的に許容される塩)の十分な溶出性が付与される。
崩壊剤としては、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスポビドン、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、カルメロース、カルメロースカルシウム、部分アルファー化デンプン、デンプン、カルメロースナトリウム、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、グアーガム等が挙げられる。崩壊剤は、これらのうち一種を単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
内核10は、崩壊剤として少なくとも低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを含むことが好ましい。また、崩壊剤は、クロスポビドン、クロスカルメロースナトリウム及びカルボキシメチルスターチナトリウムからなる群より選択される少なくとも一種と、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースと、を含むことがより好ましい。
崩壊剤の好適な配合例としては、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース単独、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースとクロスポビドンとの組み合わせ、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースとクロスカルメロースナトリウムとの組み合わせ、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースとカルボキシメチルスターチナトリウムとの組み合わせ、などが挙げられる。
なお、本明細書中、「低置換度ヒドロキシプロピルセルロース」は、グルコース単位あたりのヒドロキシプロポキシ基の置換度が5〜16%、好ましくは7〜13%であるヒドロキシプロピルセルロースを示す。
内核10における崩壊剤の配合割合は、内核10を構成する医薬組成物の総量基準で、15〜60質量%であることが好ましく、20〜40質量%であることがより好ましい。崩壊剤の配合割合を上記範囲内とすることで、バルサルタンの溶出性を低下させることなく口腔内での崩壊性を一層向上させることができ、口腔内崩壊錠として一層好適な有核剤となる。なお、崩壊剤を二種以上組み合わせて用いる場合、崩壊剤の総量が上記の配合割合の範囲内となるように用いることが好ましい。
なお、上記の配合割合で崩壊剤を配合する場合に、内核10を独立して成形した後に外層20を被覆しようとすると、内核10の崩壊性が高いことから内核10の移送過程及び外層20を被覆する過程において内核10の欠損が生じるおそれがあるが、この点、後述するOSDrC(登録商標)ロータリー打錠機を用いた方法によれば、内核10の欠損を生じさせることなく上記の配合割合で崩壊剤が内核10に配合された有核剤を容易に得ることができる。
上記流動化剤によれば、バルサルタン(又はその薬学的に許容される塩)の付着性が抑制される。すなわち、内核10では、崩壊剤と流動化剤とを組み合わせることにより、バルサルタン(又はその薬学的に許容される塩)を有効成分としつつも高い崩壊性が得られる。
流動化剤としては、無機ケイ酸化合物、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム等が挙げられ、無機ケイ酸化合物としては、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム化合物等が挙げられる。流動化剤は、これらのうち一種を単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
内核10は、流動化剤として、軽質無水ケイ酸及び/又は合成ケイ酸アルミニウムを含むことが好ましい。
内核10における流動化剤の配合割合は、内核10を構成する医薬組成物の総量基準で、1〜10質量%であることが好ましく、1〜6質量%であることがより好ましい。なお、流動化剤を二種以上組み合わせて用いる場合、流動化剤の総量が上記の配合割合の範囲内となるように用いることが好ましい。
上記滑沢剤によれば、バルサルタン(又はその薬学的に許容される塩)の口腔内での分散性が確保され、高い溶出性が得られる。
滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ショ糖脂肪酸エステル、硬化油、ポリエチレングリコール(例えば、PEG4000〜8000)、タルク等が挙げられる。滑沢剤は、これらのうち一種を単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
内核10は、滑沢剤として、少なくともステアリン酸塩を含むことが好ましく、少なくともステアリン酸マグネシウムを含むことがより好ましい。
内核10における滑沢剤の配合割合は、内核10を構成する医薬組成物の総量基準で、1〜7質量%であることが好ましく、2〜5質量%であることがより好ましい。なお滑沢剤を二種以上組み合わせて用いる場合、滑沢剤の総量が上記配合割合の範囲内となるように用いることが好ましい。
内核10を構成する医薬組成物は、上記以外の成分を含有していてもよい。例えば、内核10を構成する医薬組成物は、ヒドロクロロチアジド(HCTZ)、アムロジピン、アリスキレン等をさらに含有していてもよい。このような内核10を備える有核剤100は、高血圧の処置に有効に用いられる。また、ヒドロクロロチアジド、アムロジピンやアリスキレンを、バルサルタン又はその薬学的に許容される塩と組み合わせて投与すると、降圧作用がより効果的に得られる。
ヒドロクロロチアジドは、バルサルタン10〜250mgに対して6〜60mg配合することができ、また、バルサルタン50〜160mgに対して5〜25mg配合することもできる。アムロジピンは、バルサルタン40〜320mgに対して2.5〜10mg配合することができる。また、アリスキレンは、バルサルタン50〜350mgに対して100〜350mg配合することができる。ヒドロクロロアジド、バルサルタン、アムロジピン、三者を配合することもでき、それぞれ、10〜25mg、40〜320mg、5〜10mgの範囲で配合することができる。このような用量範囲によれば、高血圧を正常レベルに下げる効果が一層顕著に奏される。
配合例としては、約80mgのバルサルタンと約6.25mg、12.5mg又は25mgのヒドロクロロチアジドとの組み合わせ、約160mgのバルサルタンと約6.25mg、12.5mg又は25mgのヒドロクロロチアジドとの組み合わせ、約80mgのバルサルタンと約2.5mg、5mg又は10mgのアムロジピンとの組み合わせ、約160mgのバルサルタンと約2.5mg、5mg又は10mgのアムロジピンとの組み合わせ、約320mgのバルサルタンと約2.5mg、5mg又は10mgのアムロジピンとの組み合わせ、約80mgのバルサルタンと約6.25mg、12.5mg又は25mgのヒドロクロロチアジド、及び約2.5mg、5mg又は10mgのアムロジピンとの組み合わせ、約160mgのバルサルタンと約6.25mg、12.5mg又は25mgのヒドロクロロチアジド、及び約2.5mg、5mg又は10mgのアムロジピンとの組み合わせ、約320mgのバルサルタンと約6.25mg、12.5mg又は25mgのヒドロクロロチアジド、及び約2.5mg、5mg又は10mgのアムロジピンとの組み合わせ、約80mgのバルサルタンと約150mg又は300mgのアリスキレンとの組み合わせ、約160mgのバルサルタンと約150mg又は300mgのアリスキレンとの組み合わせ、約320mgのバルサルタンと約150mg又は300mgのアリスキレンとの組み合わせ等が挙げられる。
内核10を構成する医薬組成物は、遅効性甘味剤を含有していてもよい。遅効性甘味剤を含有する内核10と即効性甘味剤を含有する外層20との組み合せによれば、薬物が放出される前に口腔内に即効性甘味剤が拡散することで初期の苦味を抑制することができ、有核剤が口腔内で完全に崩壊した後に内核に含まれる遅延性甘味剤が拡散することで、投与後に残存する苦味を緩和することができる。
遅効性甘味剤としては、サッカリン、サッカリンナトリウム等が挙げられ、これらのうちサッカリンナトリウムが好ましい。遅効性甘味剤は、一種を単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
遅効性甘味剤の配合割合は、その甘味度に応じて調整することができ、内核10を構成する医薬組成物中のバルサルタン100質量部に対して、ショ糖100〜5000質量部に相当する量を配合することが好ましく、ショ糖500〜2000質量部に相当する量を配合することがより好ましい。なお、サッカリンはショ糖の300倍の甘味度であり、サッカリンナトリウムはショ糖の500倍の甘味度である。
遅効性甘味剤としてサッカリンナトリウムを用いる場合、その配合割合は、内核10を構成する医薬組成物中のバルサルタン100質量部に対して、0.5〜5.0質量部であることが好ましく、1.5〜2.5質量部であることがより好ましい。
内核10を構成する医薬組成物はまた、上記以外の成分として、賦形剤、結合剤等を含有していてもよい。結合剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等の水溶性高分子、アラビアゴム粉末、ゼラチン、プルラン等が挙げられる。
外層20は、口腔内を弱酸性にするpH調整剤を含有する被覆組成物からなり、内核10を被覆して有核剤100に十分な剤強度を付与する。
外層20を構成する被覆組成物にpH調整剤を配合することで、有核剤100を口腔内で崩壊させて経口投与されるように用いた場合であっても苦味が十分に防止され、QOLの向上を図ることができる。
有核剤100が口腔内で崩壊すると、pH調整剤により口腔内がわずかに酸性化する。そして、バルサルタンは酸性薬物であるため、口腔内の酸性度が高いほうど即溶性が低下すると考えらる。すなわち、内核10のバルサルタンが放出される前に、口腔内で崩壊した外層20により口腔内が酸性化されることにより、バルサルタンの口腔内での溶解が抑制され、苦味が防止されると考えられる。
pH調整剤としては、無水クエン酸、クエン酸水和物、クエン酸二水素ナトリウム等のクエン酸塩、リン酸二水素ナトリウム等のリン酸塩等が挙げられ、これらのうち無水クエン酸、クエン酸水和物が好ましい。pH調整剤は、一種を単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
pH調整剤は、pH調整剤を精製水5mLに溶かしたときにpHが2.0〜5.0となる量を配合することが好ましく、pHが3.0〜4.0となる量を配合することがより好ましい。
外層20を構成する被覆組成物は、甘味剤を含有することが好ましい。外層20は、内核10が崩壊してバルサルタンが放出される前に、口腔内で崩壊する。そのため、外層20が甘味剤を配合することで、バルサルタンが放出される前に口腔内に甘味剤が拡散され、バルサルタンにより呈される苦味を一層抑制することができる。
甘味剤としては、例えば、サッカリン、サッカリンナトリウム、グリチルリチン二カリウム、アスパルテーム、スクラロース、アセスルファムカリウム、ステビア、ソーマチン等が挙げられる。
また外層20を構成する被覆組成物は、上記の甘味剤のうち、即効性甘味剤を含有することが好ましい。即効性甘味剤によれば、上述した甘味剤による苦味抑制効果を一層有効に得ることができる。
また、遅効性甘味剤を含有する内核10と即効性甘味剤を含有する外層20との組み合せによれば、薬物が放出される前に口腔内に即効性甘味剤が拡散することで初期の苦味を抑制することができ、有核剤が口腔内で完全に崩壊した後に内核に含まれる遅延性甘味剤が拡散することで、投与後に残存する苦味を緩和することができる。
即効性甘味剤としては、アスパルテーム、スクラロース、アセスルファムカリウム等が挙げられる。
外層における甘味剤の配合割合は、その甘味度に応じて調整することができ、内核10を構成する医薬組成物中のバルサルタン100質量部に対して、ショ糖100〜5000質量%に相当する量を配合することが好ましく、ショ糖1000〜3000質量%に相当する量を配合することがより好ましい。なお、アスパルテーム及びアセスルファムカリウムは、ショ糖の200倍の甘味度であり、スクラロースはショ糖の600倍の甘味度である。
即効性甘味剤としてアスパルテームを用いる場合、その配合割合は、内核10を構成する医薬組成物中のバルサルタン100質量部に対して、1〜20質量部であることが好ましく、5〜10質量部であることがより好ましい。
外層20を構成する被覆組成物の上記以外の成分は、特に限定されず、公知の錠剤に用いられる成分を適宜組み合わせた組成とすることができ、口腔内崩壊錠に適した速崩壊性が得られる組成とすることが好ましい。
外層20を構成する被覆組成物は、例えば、上記以外の成分として、上述の崩壊剤と、上述の滑沢剤と、結晶セルロース(より好ましくは微結晶セルロース)とを含有することができる。このような組成の被覆組成物によれば、十分な速崩壊性と剤強度とを容易に両立することができる。
外層20を構成する被覆組成物は、崩壊剤としてクロスポビドンを含有することが好ましい。また、外層20を構成する被覆組成物は、滑沢剤としてステアリン酸塩を含有することが好ましく、ステアリン酸マグネシウムを含有することがより好ましい。
また、外層20を構成する被覆組成物は、上記以外の成分として、上述の結合剤、上述の流動化剤、発泡剤等の賦形剤;香料等の添加剤;などを含有していてもよい。これらは、一種又は二種以上を適量加えることができ、後述する錠剤製造過程において、適宜、粉体、液体、顆粒等の状態で加えることができる。
発泡剤としては、例えば、重曹等が挙げられる。また、香料としては、例えば、メントール、レモン、レモンライム、オレンジ等が挙げられる。
有核剤100は、例えば、二重構造の杵を有するOSDrC(登録商標)ロータリー打錠機で、外層用粉体及び内核用粉体を打錠して製造することができる。
具体的には、下中心杵を下外杵より低下させた状態で、下中心杵と下外杵とにより囲まれる空間に、外層用粉体を供給し、下外杵面上(臼面上)で擦り切りし、余剰の粉体を排除する。次に、上中心杵及び下中心杵を互いに相寄る向きに移動させ、規定した圧縮圧で外層底面部を仮成型する。
次に、下中心杵を低下させた状態で、下外杵により囲まれ、先に仮成型した外層底面部上の空間に内核用粉体を供給し、上中心杵及び下中心杵を互いに相寄る向きに移動させ、規定した圧縮圧で内核を仮成型する。
最後に、下杵(下中心杵及び下外杵)を低下させた状態で、臼内の、前工程までに成型された仮成型品上及びその回りの空間に、残りの外層用粉体を供給して、仮成型した内核が仮成型した外層底面部と供給された外層用粉体とで完全に覆われた状態とし、上杵及び下杵を互いに相寄る向きに移動し、規定した圧縮圧で成型する。
このような製造方法によれば、内核を杵内から移動させることなく外層で被覆することができるため、内核10が高い崩壊性を有していても、容易且つ確実に有核剤100を成型することができる。
本発明の有核剤は、例えば、2つの内核を有する有核剤であってもよい。図2は、本発明の有核剤の第二実施形態を示す図である。図2に示す有核剤110は、2つの内核11と、2つの内核11を被覆する外層21と、を備える。有核剤110には、有核剤110を、外層21で被覆された内核11を1つ備える、独立した2つの有核剤に容易に分割できるように、溝30が設けられている。有核剤110は、必要な投与量に応じてそのまま投与されてもよく、2つに分割してその一方のみが投与されてもよい。
内核11及び外層21は、それぞれ上記内核10及び外層20を構成する医薬組成物及び被覆組成物と同様の組成の組成物により構成することができる。
なお、本明細書における「十分な崩壊性」とは、一般的な錠剤における崩壊とは異なり、口腔内に含んだ際の舌の動き等自然な口の動きに任せた場合、個人差もあるので一概に規定することはできないが、例えば、1〜60秒程度、好ましくは1〜30秒程度で崩壊又は溶解することを意味する。すなわち、本実施形態に係る有核剤と一般的な錠剤とは、一般的な錠剤を口腔内に含んだとしても咀嚼等をしない限り容易には崩壊や溶解しない点で、相違する。
本実施形態に係る有核剤からのバルサルタンの溶出性は、バルサルタンを含有する一般的な錠剤、例えば、ディオバン錠(ノバルティス社製)の溶出性と同等であることが望ましい。当該溶出性を確認する試験方法は、種々存在するが、一例を挙げるならば、試験液としてpH3.0の緩衝液を採用し、日本薬局方のパドル法50rpmで試験した場合、試験開始から120分で75%以上のバルサルタンを溶出することが好ましい。また、120分で80%以上のバルサルタンを溶出することが更に好ましい。
本実施形態に係る有核剤は、収縮期、拡張期又はその両方において、血圧を下げるのに有用である。また、本実施形態に係る有核剤は、高血圧(悪性、本態性、腎−血管性、糖尿病性、単独収縮期又は他の2次型)、鬱血性心不全、狭心症(安定性又は不安定性)、心筋梗塞、動脈硬化症(artherosclerosis)、糖尿病性腎症、糖尿病性心筋疾患、腎機能不全、末梢性血管疾患、左心室肥大、認識機能不全(例えばアルツハイマー)、脳卒中等の病状に有用である。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
(比較例1)
バルサルタン55.1部、軽質無水ケイ酸4.6部、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース23.3部及びステアリン酸マグネシウム3.0部を混合し、混合した材料を篩にかけ、さらに一定時間混合した。この混合した材料をローラーコンパクターにより圧密化した。次いで、圧密化した材料を目的の粒度になるように粉砕し、スクラロース4.0部及びクロスポビドン10.0部を添加した後、混合した。この混合した材料を再度ローラーコンパクターにより圧密化した。圧密化した材料を目的の粒度となるように整粒し、顆粒を得た。圧密化と整粒とを繰り返し、得られた顆粒を混合して内核用粉体10−Aとした。
バルサルタン55.1部、軽質無水ケイ酸4.6部、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース23.3部及びステアリン酸マグネシウム3.0部を混合し、混合した材料を篩にかけ、さらに一定時間混合した。この混合した材料をローラーコンパクターにより圧密化した。次いで、圧密化した材料を目的の粒度になるように粉砕し、スクラロース4.0部及びクロスポビドン10.0部を添加した後、混合した。この混合した材料を再度ローラーコンパクターにより圧密化した。圧密化した材料を目的の粒度となるように整粒し、顆粒を得た。圧密化と整粒とを繰り返し、得られた顆粒を混合して内核用粉体10−Aとした。
次いで、乳糖1水和物46.9部、結晶セルロース40.0部、クロスポビドン10.0部、アスパルテーム1.4部、サッカリンナトリウム1.0部及び香料0.5部を混合し、ステアリン酸マグネシウム0.2部を添加した後、さらに混合し、外層用粉体20−Aとした。
外杵9.5mmΦ、中心杵7.5mmΦの2重構造の杵を用いたOSDrC(登録商標)ロータリー打錠機により、内核用粉体10−A及び外層用粉体20−Aを打錠し、内核用粉体10−Aを圧縮してなる医薬組成物(145.2mg)を内核、外層用粉体20−Aを圧縮してなる被覆組成物(174.8mg)を外層とする有核錠(320.0mg)を製造した。
(実施例1)
比較例1と同様にして内核用粉体10−Aを得た。また、ステアリン酸マグネシウムを添加する際に併せて無水クエン酸0.7部を添加したこと以外は、比較例1と同様にして、外層用粉体20−Bを得た。
比較例1と同様にして内核用粉体10−Aを得た。また、ステアリン酸マグネシウムを添加する際に併せて無水クエン酸0.7部を添加したこと以外は、比較例1と同様にして、外層用粉体20−Bを得た。
外杵9.5mmΦ、中心杵7.5mmΦの2重構造の杵を用いたOSDrC(登録商標)ロータリー打錠機により、内核用粉体10−A及び外層用粉体20−Bを打錠し、内核用粉体10−Aを圧縮してなる医薬組成物(145.2mg)を内核、外層用粉体20−Bを圧縮してなる被覆組成物(176.1mg)を外層とする有核錠(321.3mg)を製造した。
(苦味評価1)
比較例1及び実施例1の有核錠について官能試験を行ったところ、実施例1の有核剤は、比較例1の有核錠と比較して苦味の程度が低いという結果が得られた。
比較例1及び実施例1の有核錠について官能試験を行ったところ、実施例1の有核剤は、比較例1の有核錠と比較して苦味の程度が低いという結果が得られた。
(実施例2)
バルサルタン55.2部、軽質無水ケイ酸4.6部、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース27.2部及びステアリン酸マグネシウム3.0部を混合し、混合した材料を篩にかけ、さらに一定時間混合した。この混合した材料をローラーコンパクターにより圧密化した。圧密化した材料を目的の粒度になるように粉砕し、クロスポビドン10.0部を添加した後、さらに混合した。この混合した材料を再度ローラーコンパクターにより圧密化した。圧密化した材料を目的の粒度となるように整粒し、顆粒を得た。圧密化と整粒とを繰り返し、得られた顆粒を混合して内核用粉体10−Bとした。
バルサルタン55.2部、軽質無水ケイ酸4.6部、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース27.2部及びステアリン酸マグネシウム3.0部を混合し、混合した材料を篩にかけ、さらに一定時間混合した。この混合した材料をローラーコンパクターにより圧密化した。圧密化した材料を目的の粒度になるように粉砕し、クロスポビドン10.0部を添加した後、さらに混合した。この混合した材料を再度ローラーコンパクターにより圧密化した。圧密化した材料を目的の粒度となるように整粒し、顆粒を得た。圧密化と整粒とを繰り返し、得られた顆粒を混合して内核用粉体10−Bとした。
次いで、実施例1と同様にして、外層用粉体20−Bを得た。
外杵9.5mmΦ、中心杵7.5mmΦの2重構造の杵を用いたOSDrC(登録商標)ロータリー打錠機により、内核用粉体10−B及び外層用粉体20−Bを打錠し、内核用粉体10−Bを圧縮してなる医薬組成物(145.2mg)を内核、外層用粉体20−Bを圧縮してなる被覆組成物(174.8mg)を外層とする有核錠(320.0mg)を製造した。
(実施例3)
クロスポビドンの添加に際してクロスポビドンの添加量を9.0部とし、サッカリンナトリウム1.0部をさらに添加したこと以外は、実施例2と同様に内核用粉体を作製し、内核用粉体10−Cを得た。次いで、実施例1と同様にして外層用粉体20−Bを得た。
クロスポビドンの添加に際してクロスポビドンの添加量を9.0部とし、サッカリンナトリウム1.0部をさらに添加したこと以外は、実施例2と同様に内核用粉体を作製し、内核用粉体10−Cを得た。次いで、実施例1と同様にして外層用粉体20−Bを得た。
外杵9.5mmΦ、中心杵7.5mmΦの2重構造の杵を用いたOSDrC(登録商標)ロータリー打錠機により、内核用粉体10−C及び外層用粉体20−Bを打錠し、内核用粉体10−Cを圧縮してなる医薬組成物(145.2mg)を内核、外層用粉体20−Bを圧縮してなる被覆組成物(174.8mg)を外層とする有核錠(320.0mg)を製造した。
(比較例2)
クロスポビドンの添加に際してクロスポビドンの添加量を8.0部とし、サッカリンナトリウム2.0部をさらに添加したこと以外は、実施例2と同様に内核用粉体を作製し、内核用粉体10−Dを得た。次いで、比較例1と同様にして外層用粉体20−Aを得た。
クロスポビドンの添加に際してクロスポビドンの添加量を8.0部とし、サッカリンナトリウム2.0部をさらに添加したこと以外は、実施例2と同様に内核用粉体を作製し、内核用粉体10−Dを得た。次いで、比較例1と同様にして外層用粉体20−Aを得た。
外杵9.5mmΦ、中心杵7.5mmΦの2重構造の杵を用いたOSDrC(登録商標)ロータリー打錠機により、内核用粉体10−D及び外層用粉体20−Aを打錠し、内核用粉体10−Dを圧縮してなる医薬組成物(145.2mg)を内核、外層用粉体20−Aを圧縮してなる被覆組成物(174.8mg)を外層とする有核錠(320.0mg)を製造した。
(比較例3)
クロスポビドンの添加に際してクロスポビドンの添加量を6.9部とし、サッカリンナトリウム3.1部をさらに添加したこと以外は、実施例2と同様に内核用粉体を作製し、内核用粉体10−Eを得た。次いで、比較例1と同様にして外層用粉体20−Aを得た。
クロスポビドンの添加に際してクロスポビドンの添加量を6.9部とし、サッカリンナトリウム3.1部をさらに添加したこと以外は、実施例2と同様に内核用粉体を作製し、内核用粉体10−Eを得た。次いで、比較例1と同様にして外層用粉体20−Aを得た。
外杵9.5mmΦ、中心杵7.5mmΦの2重構造の杵を用いたOSDrC(登録商標)ロータリー打錠機により、内核用粉体10−E及び外層用粉体20−Aを打錠し、内核用粉体10−Eを圧縮してなる医薬組成物(145.2mg)を内核、外層用粉体20−Aを圧縮してなる被覆組成物(174.8mg)を外層とする有核錠(320.0mg)を製造した。
(苦味評価2)
被験者4名で、実施例2及び3の有核錠並びに比較例2及び3の有核錠について、官能試験を行った。苦味の程度が低いものから順位をつけ、4名の順位の和で評価した。結果は表1に示すとおりであった。
被験者4名で、実施例2及び3の有核錠並びに比較例2及び3の有核錠について、官能試験を行った。苦味の程度が低いものから順位をつけ、4名の順位の和で評価した。結果は表1に示すとおりであった。
(実施例4)
バルサルタン55.2部、軽質無水ケイ酸5.0部、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース28.8部及びステアリン酸マグネシウム3.0部を混合し、混合した材料を篩にかけ、さらに一定時間混合した。この混合した材料をローラーコンパクターにより圧密化した。次いで、圧密化した材料を目的の粒度になるように粉砕し、クロスポビドン6.9部及びサッカリンナトリウム1.0部を添加した後、混合した。この混合した材料を再度ローラーコンパクターにより圧密化した。圧密化した材料を目的の粒度となるように整粒し、顆粒を得た。圧密化と整粒とを繰り返し、得られた顆粒を混合して内核用粉体10−Gとした。
バルサルタン55.2部、軽質無水ケイ酸5.0部、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース28.8部及びステアリン酸マグネシウム3.0部を混合し、混合した材料を篩にかけ、さらに一定時間混合した。この混合した材料をローラーコンパクターにより圧密化した。次いで、圧密化した材料を目的の粒度になるように粉砕し、クロスポビドン6.9部及びサッカリンナトリウム1.0部を添加した後、混合した。この混合した材料を再度ローラーコンパクターにより圧密化した。圧密化した材料を目的の粒度となるように整粒し、顆粒を得た。圧密化と整粒とを繰り返し、得られた顆粒を混合して内核用粉体10−Gとした。
ついで、乳糖1水和物46.9部、結晶セルロース40.0部、クロスポビドン10.0部、アスパルテーム1.4部、サッカリンナトリウム1.0部、無水クエン酸0.7部及び香料0.5部を混合し、ステアリン酸マグネシウム0.2部を添加した後、さらに混合して、外層用粉体20−Cを得た。
外杵9.5mmΦ、中心杵7.5mmΦの2重構造の杵を用いたOSDrC(登録商標)ロータリー打錠機により、内核用粉体10−G及び外層用粉体20−Cを打錠し、内核用粉体10−Gを圧縮してなる医薬組成物(145.2mg)を内核、外層用粉体20−Cを圧縮してなる被覆組成物(174.8mg)を外層とする有核錠(320.0mg)を製造した。
(実施例5)
実施例4と同様にして内核用粉体10−Gを得た。次いで、乳糖1水和物の配合量を46.3部とし、アスパルテームの配合量を2.0部としたこと以外は、実施例4と同様にして外層用粉体20−Dを得た。
実施例4と同様にして内核用粉体10−Gを得た。次いで、乳糖1水和物の配合量を46.3部とし、アスパルテームの配合量を2.0部としたこと以外は、実施例4と同様にして外層用粉体20−Dを得た。
外杵9.5mmΦ、中心杵7.5mmΦの2重構造の杵を用いたOSDrC(登録商標)ロータリー打錠機により、内核用粉体10−G及び外層用粉体20−Dを打錠し、内核用粉体10−Gを圧縮してなる医薬組成物(145.2mg)を内核、外層用粉体20−Dを圧縮してなる被覆組成物(174.8mg)を外層とする有核錠(320.0mg)を製造した。
(実施例6)
実施例4と同様にして内核用粉体10−Gを得た。次いで、乳糖1水和物の配合量を44.3部とし、アスパルテームの配合量を4.0部としたこと以外は、実施例4と同様にして外層用粉体20−Eを得た。
実施例4と同様にして内核用粉体10−Gを得た。次いで、乳糖1水和物の配合量を44.3部とし、アスパルテームの配合量を4.0部としたこと以外は、実施例4と同様にして外層用粉体20−Eを得た。
外杵9.5mmΦ、中心杵7.5mmΦの2重構造の杵を用いたOSDrC(登録商標)ロータリー打錠機により、内核用粉体10−G及び外層用粉体20−Eを打錠し、内核用粉体10−Gを圧縮してなる医薬組成物(145.2mg)を内核、外層用粉体20−Eを圧縮してなる被覆組成物(174.8mg)を外層とする有核錠(320.0mg)を製造した。
(実施例7)
実施例4と同様にして内核用粉体10−Gを得た。次いで、乳糖1水和物の配合量を42.3部とし、アスパルテームの配合量を6.0部としたこと以外は、実施例4と同様にして外層用粉体20−Fを得た。
実施例4と同様にして内核用粉体10−Gを得た。次いで、乳糖1水和物の配合量を42.3部とし、アスパルテームの配合量を6.0部としたこと以外は、実施例4と同様にして外層用粉体20−Fを得た。
外杵9.5mmΦ、中心杵7.5mmΦの2重構造の杵を用いたOSDrC(登録商標)ロータリー打錠機により、内核用粉体10−G及び外層用粉体20−Fを打錠し、内核用粉体10−Gを圧縮してなる医薬組成物(145.2mg)を内核、外層用粉体20−Fを圧縮してなる被覆組成物(174.8mg)を外層とする有核錠(320.0mg)を製造した。
(苦味評価2)
被験者4名で、実施例4〜7の有核錠について、官能試験を行った。苦味の程度が低いものから順位をつけ、4名の順位の和で評価した。結果は表2に示すとおりであった。
被験者4名で、実施例4〜7の有核錠について、官能試験を行った。苦味の程度が低いものから順位をつけ、4名の順位の和で評価した。結果は表2に示すとおりであった。
100,110…有核剤、10,11…内核、20,21…外層。
Claims (7)
- バルサルタン又はその薬学的に許容される塩を含有する医薬組成物からなる内核と、該内核を被覆する、口腔内を弱酸性にするpH調整剤を含有する被覆組成物からなる外層と、を備える、有核剤。
- 前記pH調整剤が、無水クエン酸、クエン酸水和物、クエン酸二水素ナトリウム及びクエン酸二水素ナトリウムからなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項1に記載の有核剤。
- 前記被覆組成物が甘味剤をさらに含有する、請求項1又は2に記載の有核剤。
- 前記甘味剤が、サッカリン、サッカリンナトリウム、グリチルリチン二カリウム、アスパルテーム、スクラロース、アセスルファムカリウム、ステビア及びソーマチンからなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項3に記載の有核剤。
- 前記甘味剤が即効性甘味剤であり、
前記医薬組成物が遅効性甘味剤をさらに含有する、請求項3に記載の有核剤。 - 前記即効性甘味剤が、アスパルテーム、スクラロース及びアセスルファムカリウムからなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項5に記載の有核剤。
- 前記遅効性甘味剤が、サッカリン及び/又はサッカリンナトリウムである、請求項5又は6に記載の有核剤。
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