JP2013133261A - セメント組成物用空気連行安定型体積変化抑制剤及びセメント組成物 - Google Patents

セメント組成物用空気連行安定型体積変化抑制剤及びセメント組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】セメント組成物の練り混ぜ直後から施工まで安定した量の空気を連行でき、骨材の違いやバッチ間の違いによって収縮低減効果にバラツキが生じ難く、一定した収縮低減効果を発揮するセメント組成物用空気連行安定型体積変化抑制剤を提供する。
【解決手段】本発明のセメント組成物用空気連行安定型体積変化抑制剤は、平均分子量200〜500のポリプロピレングリコール(A成分)、ロジン酸(B成分)、一般式(I)で示されるHLB値が8以下の化合物(C成分)、及び水を含有し、A成分とB成分とを重量比で、A成分:B成分=99.995〜99.500:0.005〜0.500、C成分をA成分とB成分の合計重量の0.005〜0.500重量%、水をA成分、B成分、C成分、水の合計重量中5〜50重量%の割合で含有し、且つ25℃において透明液状であることを特徴とする。
(化1)
R−O−(AO)n−H (I)
(Rは炭素数8〜18の炭化水素基であり、AOは炭素数2〜3のオキシアルキレン基であり、nは1〜10の整数である。)
【選択図】なし

Description

本発明は耐久性を要求されるセメント組成物の収縮を低減してクラックの発生を抑止し、練り混ぜ直後から施工まで安定した高品質の連行空気を確保することのできる、セメント組成物用空気連行安定型体積変化抑制剤及び、このセメント組成物用空気連行安定型体積変化抑制剤を用いたセメント組成物に関する。
一般にセメント組成物は水和反応による自己収縮や、凝結後の乾燥時の脱水に伴う体積減少により収縮が起こる。このようにして生じる収縮は建築物のひび割れの主原因となり、建築物の強度を低下し、ひび割れ部分から浸透した水が内部の鉄筋を腐食させるといった問題を抱えている。このような問題を解決する手段として、有機系収縮低減剤を添加し、収縮を抑制する方法がある。従来の有機系収縮低減剤としては、低級アルコールアルキレンオキシド付加物を主成分とするもの(特許文献1)、ポリプロピレングリコールを主成分とするもの(特許文献2)、鎖状炭化水素基を有するアルキレンオキシドを主成分とするもの(特許文献3)、疎水基部が2-エチルヘキシル基であるグリコールエーテル誘導体を主成分とするもの(特許文献4)等が知られており、そのほとんどがエチレンオキサイド(EO)やプロピレンオキサイド(PO)等のアルキレンオキサイドを付加したグリコール系非イオン活性剤を主成分とするものである。
一般に収縮低減剤は、セメントに対して0.5〜3重量%程度添加使用され、セメント組成物用化学混和剤の中でも非常に添加量の多い部類に入るため、セメント組成物のフレッシュ性状(空気量、スランプ値)に対する影響が顕著に現れる。上述した非イオン系活性剤は、EO、POが付加される出発原料の種類、EO、POの付加するモル数によって水溶性、非水溶性となり、水溶性となる非イオン活性剤については粗大空気泡を連行し練り上がりの空気量が増大してしまい、非水溶性となる非イオン活性剤については消泡効果が強く、練り上がりの空気量が不足する等、その空気連行性によりセメント組成物の製品品質が安定しないといった問題があった。
これらの問題を解決する手段としては、空気量が増大する場合には消泡剤を使用し、空気量が不足する場合には空気連行剤(AE剤)を使用して、所望の空気量(通常4.5±1.5%)に調整する方法がある。例えば、特定のグリコール系収縮低減剤と消泡剤、更にポリカルボン酸系減水剤や、樹脂酸石鹸、アルキル硫酸エステル、アルキルリン酸エステルなどの空気連行剤とを組み合わせることにより、空気を安定に導入することができる技術(特許文献5)や、ポリオキシアルキレン鎖を分子内に3本以上含む分岐構造を有する分岐化合物を主成分とし、樹脂酸石鹸、飽和又は不飽和脂肪酸などの空気連行剤と消泡剤を組み合わせることによる汎用性の高い収縮低減剤(特許文献6)が提案されている。また、空気連行剤としては樹脂酸ナトリウム塩を用いた場合の経時とともに空気量の減少量が激しくなる欠点(エアーロス)を改善するために、特定粒径にした樹脂酸(ロジン、ロジン酸とも呼ばれている)もしくは樹脂酸の2価以上の金属コンプレックスを用いる技術(特許文献7、8)が報告されている。
特開昭56−037259号公報 特開昭59−152253号公報 特開2001−163653号公報 特開平2−124750号公報 特開2001−294466号公報 特開2010−053025号公報 特開平1−270547号公報 特開平3−065547号公報
しかしながら、消泡剤を使用して空気連行量を調整する方法では、練り上がり直後の空気量は調整できても、経時的に空気量が変化してしまい、施工時のセメント組成物中の空気連行量を適正な量に調整することが困難である。また、ロジン酸ナトリウムなどの空気連行剤を使用して空気量を調整する場合には、通常の何十倍もの量を使用しなければならずコストアップに繋がり、同一セメント組成物でもバッチ毎で空気量にバラツキが生じたり、セメント組成物の違いによって連行する空気量が大きく変動することがあり添加量の決定が煩雑になる。また、一時的に連行された空気は経時的にロスしてしまい、施工時に適正な空気量が連行できていない等、空気量のコントロールについて十分な技術が確立されていないのが現状である。また特許文献7、8記載の技術では、融点が高く固形であるロジン酸もしくはロジン酸の2価以上の金属コンプレックスを、特定範囲の粒径の微粒子に調製する必要があり、しかも微粉体もしくは水懸濁液であるため、セメント組成物中での分散性の観点からは劣り、結果として空気連行性にムラが生じ、練り混ぜ直後から施工時に至るまで安定的に適正な空気量が連行できていないという問題があった。また、特許文献1〜4に記載の収縮低減剤は消防法による危険物に該当し、第4類の引火性液体という性質を有することから、貯蔵および取扱いの基準、運搬および移送の基準などの危険物に関する法令に従わなければならず、製造者、取扱使用者ともに非常に扱い難いという問題があった。更に、従来の収縮低減剤は、骨材の違いや同じ組成のセメント組成物でもバッチ間の違いにより、収縮低減効果にバラツキが生じ、一定した効果が得られ難いという問題もあった。
発明者らは鋭意研究を重ねた結果、平均分子量200〜500のポリプロピレングリコール、ロジン酸、特定のポリオキシアルキレンアルキルエーテル、水を含有する透明液状のセメント組成物用空気連行安定型体積変化抑制剤が、従来併用されていた消泡剤もしくは空気連行剤の使用量を低減、または使用することなく、セメント組成物の練り混ぜ直後から施工まで安定した量の空気を連行でき、上述した問題を顕著に改善できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、
(1)平均分子量200〜500のポリプロピレングリコール(A成分)、ロジン酸(B成分)、一般式(I)で示されるHLB値が8以下の化合物(C成分)、及び水を含有し、A成分とB成分とを重量比で、A成分:B成分=99.995〜99.500:0.005〜0.500、C成分をA成分とB成分の合計重量の0.005〜0.500重量%、水をA成分、B成分、C成分、水の合計重量中5〜50重量%の割合で含有し、且つ25℃において透明液状であることを特徴とするセメント組成物用空気連行安定型体積変化抑制剤、
(化1)
R−O−(AO)n−H (I)
(Rは炭素数8〜18の炭化水素基であり、AOは炭素数2〜3のオキシアルキレン基であり、nは1〜10の整数である。)
(2)上記(1)に記載のセメント組成物用空気連行安定型体積変化抑制剤を含有するセメント組成物、
を要旨とする。
本発明のセメント組成物用空気連行安定型体積変化抑制剤は、セメント組成物中における分散性が良く、安定して優れた空気連行効果を発揮し、経時的に空気量が増加したり減少したりする虞がないため、空気連行剤や消泡剤を殆ど添加しないか、全く添加しなくても、セメント組成物中の空気連行量を目的とする量とすることができる。また本発明の空気連行安定型体積変化抑制剤は、所定量の各成分と水とが透明液状となっているため、非危険物として扱うことができ、危険物に指定される収縮低減剤のような法的な規制を受けることがないため、保管時や使用時の取り扱いが非常に容易である。このため本発明の空気連行安定型体積変化抑制剤によれば、セメント組成物中の空気連行量を、練り混ぜ直後から施工時まで安定した量に維持することができ、本発明の空気連行安定型体積変化抑制剤を用いたセメント組成物は、骨材の違いやセメント組成物の調製バッチの違いによって収縮低減効果にバラツキが生じることがなく、安定して硬化時の収縮が低減されるばかりか、本発明のセメント組成物の中性化、硬化後のクラック発生の抑制、それに伴う透水性の低減が図れ、本発明のセメント組成物による構造物の耐久性を向上することができる。また、安定した品質の空気泡の連行により、発明品を使用したセメント組成物は良好な気泡間隔係数を示し、凍結融解抵抗性も従来の収縮低減剤に比べ向上する。
本発明のセメント組成物用空気連行安定型体積変化抑制剤において、A成分であるポリプロピレングリコールは、例えば、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等を出発原料として、水酸化ナトリウム等のアルカリ触媒又は三フッ化ホウ素等の酸触媒存在下で、100〜200℃でプロピレンオキサイドを付加することにより得ることができる。本発明においてポリプロピレングリコールとしては、平均分子量が200〜500のものを用いるが、収縮低減性能、製品の溶液安定性を考慮すると、平均分子量300〜400が好ましい。平均分子量が200未満の場合には所望の収縮低減性能が得られず、500を超える場合には、水を含有させたときに均一な透明液状のセメント組成物用空気連行安定型体積変化抑制剤を得られない虞がある。平均分子量とは、ヒドロキシル価(基準油脂分析試験法2.3.6.2_1996)の測定値から、次式で計算したものである。
(数1)
平均分子量=(56108/ヒドロキシル価)×2
B成分であるロジン酸とは、アビエチン酸、ネオアビエチン酸、パラストリン酸などの共役二重結合を持つ酸を主成分とするものであり、ロジン、樹脂酸とも呼ばれ、松の樹幹に傷をつけ、採った生松ヤニを水蒸気蒸留しテレピン油を除いて得られるガムロジン、伐採後10年経過した松の根株をチップ状にして溶剤抽出し、さらに蒸留してテレピン油などを除いたウッドロジン、松材をクラフト法によってパルプ化する工程で、副生する粗トール油を精密蒸留塔で減圧水蒸気蒸留して得られるトール油ロジンなどがある。A成分のポリプロピレングリコールと、B成分のロジン酸との割合は重量比で、A成分:B成分=99.995〜99.500:0.005〜0.500であるが99.990〜99.750:0.010〜0.250が好ましい。ポリプロピレングリコールとロジン酸との合計量に対するロジン酸の割合が0.005重量%未満の場合には、十分な空気連行性を発揮することができない虞があり、粗大空気泡を連行したり、セメント組成物の練り混ぜ直後から施工まで安定した空気を連行できなくなり、0.500重量%を超える場合には、消泡作用が強くなり所望の空気連行性が得られなかったり、経時ではアルカリイオンとロジン酸との反応物を形成するため、空気連行性が強すぎて過剰な空気を連行するだけでなく、セメントの凝集が起こり、流動性が悪くなりワーカビリティーに大きく影響を与える虞がある。また所望の空気連行性を得るために他の空気連行剤又は消泡剤を添加する必要が生じ、結果としてセメント組成物の練り混ぜ直後から施工まで安定した空気を連行できなくなる虞がある。
本発明のセメント組成物用空気連行安定型体積変化抑制剤は、C成分である上記一般式(I)で示される化合物を、上記A成分と上記B成分との合計重量に対して0.005〜0.500重量%含有するが、0.010〜0.200重量%が好ましい。C成分がA成分とB成分の合計重量に対して0.005重量%未満の場合には、制泡作用が弱く、粗大な空気、過剰な空気が連行され、0.500重量%を超える場合には消泡作用が強く、セメント組成物中に空気を連行しなくなるので、所望の空気連行性を得るために他の空気連行剤又は消泡剤を多く添加する必要が生じたり、セメント組成物の練り混ぜ直後から施工まで安定した空気を連行できなくなる虞があり、結果として起泡間隔係数が大きくなるとともに、耐久性指数が低下する虞がある。
一般式(I)で示される化合物において、炭素数8〜18の炭化水素基:Rは、直鎖炭化水素基、分岐炭化水素基のいずれでも良く、例えばオクチル、ラウリル、ミリスチル、セチル、ステアリル等が挙げられるがハンドリングの面からオクチル、ラウリルが好ましい。炭素数2〜3のオキシアルキレン基:AOは、エチレンオキシド、プロピレンオキシドより選ばれたアルキレンオキシドの付加重合により形成され、オキシアルキレン基は同一のアルキレンオキシドで構成されていても、異なるアルキレンオキシドにより構成されていても良く、異なるアルキレンオキシドにより構成される場合には、ブロック付加重合、ランダム付加重合のいずれでも良い。一般式(I)においてnは、オキシアルキレン基の平均付加モル数を表し、n=1〜10であるが、好ましくは2〜8、更に好ましくは3〜7である。本発明において、一般式(I)で示す化合物は、特に好ましくは、AOがオキシプロピレン基であり、nが3〜6のものである。AOがオキシプロピレン基でnが10を超える場合には、均一透明な空気連行安定型体積変化抑制剤が得られなくなるだけでなく、消泡効果が強くなり、空気量調整に必要な空気連行剤の量が多くなるため、セメント組成物の練り混ぜ直後から施工まで安定した空気を連行できなくなる。
また、一般式(I)で示される化合物は、グリフィンの式から計算されるHLB値が8以下のものを用いる。一般式(I)におけるAOがオキシプロピレン基のみの場合、一般式(I)で示される化合物は全てHLB値が8以下となるが、AOがオキシエチレン基を含む場合(オキシエチレン基単独又はオキシエチレン基とオキシプロピレン基の混合の場合)、オキシエチレン基とオキシプロピレン基の割合、nの数の違いによってはHLBが8を超える場合があり、HLB値が8を超える場合は、所望の制泡効果が得られないだけでなく、粗大空気泡を連行する虞があるとともに、セメント組成物の練り混ぜ直後から施工まで安定した空気を連行できなくなる虞があるので、出発原料の炭素数8〜18のアルコールに対するエチレンオキシドおよびプロピレンオキシドの各平均付加モル数を調整し、HLB値を8以下とする必要がある。AOはエチレンオキシド単独より、エチレンオキシド、プロピレンオキシドの併用がよく、HLB値は5以下が好ましく、特にエチレンオキシド平均付加モル数は2以下が好ましい。
本発明において、C成分である一般式(I)で示されるHLB値が8以下のエチレンオキシド単独あるいはエチレンオキシド、プロピレンオキシドの併用化合物としては、例えばポリオキシエチレン(2)−2−エチルヘキシルエーテル、ポリオキシエチレン(2)オクチルエーテル、ポリオキシエチレン(2)ポリオキシプロピレン(4)ステアリルエーテル等が挙げられる。
本発明のセメント組成物用空気連行安定型体積変化抑制剤は、水をA成分、B成分、C成分、水の合計重量中5〜50重量%の割合で含有し、25℃において透明液状を呈するが、更に5〜40℃においても透明液状を呈することが好ましい。ここでの透明液状とは可視光(550nm)の透過率が50%以上のことを言う。上記水の割合は、10〜25重量%が好ましい。水の割合が5重量%未満の場合は引火点を有する虞があり、引火性液体は消防法による危険物に該当し、作業環境、安全性の観点から取扱や保管が煩雑となり、50重量%を超える場合には、みかけの添加量が多くなるため、作業効率が悪くなったり、製品が透明液状を呈さず分離するなどしてセメント組成物中で均一に分散しないため、所望の性能が得られない虞がある。
本発明のセメント組成物用空気連行安定型体積変化抑制剤の調製方法は特に限定されないが、先ずA成分であるポリプロピレングリコールに、B成分であるロジン酸を加熱しながら溶解させ、冷却後、C成分と水とを混合して調製する方法が好ましい。
本発明のセメント組成物は、セメントペースト(水とセメントを混ぜたもの)、モルタル(セメントに細骨材、水を混ぜたもの)またはコンクリート(モルタルに粗骨材を加えたもの)等の水硬性材料に、本発明の空気連行安定型体積変化抑制剤を配合して調製することができる。
本発明のセメント組成物用空気連行安定型体積変化抑制剤は、水硬性材料に添加し練り混ぜるとB成分の疎水性物質であるロジン酸とC成分の一般式(I)で示される化合物が粗い起泡を消泡もしくは制泡し、その後セメント組成物より溶出するアルカリイオンとロジン酸が徐々に反応し可溶性となり、攪拌により新たに微細で安定な空気泡を連行し消泡した空気量が補われ、適正な空気量が連行できるものと考えられる。また、経時によりアルカリイオンとロジン酸との反応物が増加してくるが、一般式(I)で示される化合物を予め配合してあるため、経時による空気量の増加をバランスよく抑制する。このことから本発明のセメント組成物用空気連行安定型体積変化抑制剤は、セメント組成物の練り混ぜ直後から施工時まで安定した空気を連行、維持することができ、収縮の低減は勿論のこと、凍結融解抵抗性およびクラック抑制に伴う中性化の抑制、透水性の低減が図れ、セメント組成物硬化体の耐久性を向上させることができる。
セメント組成物には、本発明のセメント組成物用空気連行安定型体積変化抑制剤の他に、必要に応じて他の化学混和剤を配合することができる。他の化学混和剤は本発明の空気連行安定型体積変化抑制剤と混合してセメント組成物に配合しても、別々に配合しても良いが、本発明の空気連行安定型体積変化抑制剤の効果を損なわないものを用いることが必要である。他の化学混和剤を本発明の空気連行安定型体積変化抑制剤と混合する場合は、空気連行安定型体積変化抑制剤の透明液状が維持される範囲において混合することが必要である。他の化学混和剤として、例えば空気連行剤(空気連行成分)、消泡剤(消泡成分、制泡成分)、減水剤(標準形、遅延形、促進形)、高性能AE減水剤(標準形、遅延形)、高性能減水剤、硬化促進剤、流動化剤(標準形、遅延形)、収縮低減型(高性能)AE減水剤、凝結遅延剤、促進剤、急結剤、起泡剤、防錆剤、耐寒促進剤、付着モルタル安定剤、黒ずみ抑制剤、増粘剤、分離低減剤、凝集剤、セルフレベリング剤、防黴剤等が挙げられる。上記他の化学混和剤は単独または2種以上を併用してもよい。
セメント組成物におけるセメントは、水硬性セメントであれば特に限定されない。セメントとしては例えば、普通、低熱、中庸熱、早強、超早強、耐硫酸塩等のポルトランドセメント、ポルトランドセメントの低アルカリ形、高炉セメント(A種、B種、C種)、シリカセメント(A種、B種、C種)、フライアッシュセメント(A種、B種、C種)、エコセメント(普通、速硬)、シリカヒュームセメント、白色ポルトランドセメント、アルミナセメント、超速硬セメント、グラウト用セメント、油井セメント、低発熱セメント、セメント系固化材が挙げられる。また、セメント組成物中に含まれ得る粉体としては、シリカヒューム、フライアッシュ、石炭石微粉末、高炉スラグ微粉末、膨張材、その他の鉱物質微粉末等が例示される。即ち、珪酸カルシウム生成物を生成する水和物全般が適用される。
骨材は粒径によって細骨材と粗骨材に分類され、細骨材としては、川砂、山砂、海砂、砕砂、重量骨材、軽量骨材、スラグ骨材、再生骨材等が例示される。粗骨材としては、川砂利、砕石、重量骨材、軽量骨材、スラグ骨材、再生骨材等が例示される。セメント組成物に使用できる水は特に限定されず、上水道水、上水道水以外の水(河川水、湖沼水、井戸水など)、回収水等が例示される。
セメント組成物中における本発明セメント組成物用空気連行安定型体積変化抑制剤の配合割合は、特に限定されないが、通常は実用的効果の面からセメント重量に対して有効分換算で0.1重量%〜5.0重量%であることが好ましく、更に好ましくは0.5重量%〜3.0重量%である。
セメント組成物の製造方法、運搬方法、打設方法、養生方法、管理方法などについて特に制限はなく、通常の方法を採用することができる。
以下に実施例及び比較例を挙げ、本発明の有効性を説明するが、実施例のみに本発明は限定されるものではない。
A成分のポリプロピレングリコール(PPG)の合成:
1リットルのステンレス製容器に出発原料としてジプロピレングリコール(MW=116)を116gと苛性カリ1.25gを入れ、容器を密閉し攪拌しながら反応系内を窒素置換し100℃まで昇温した。反応系内を真空ポンプで減圧とした後、更に昇温を続け、内温120℃となった時点からプロピレンオキサイド(PO)の導入を開始し、反応圧力0.4MPa、反応温度140〜150℃で所定量のPOを加圧、導入し付加反応させた。所定量のPOを加圧、導入後は、同温度で2時間熟成を行い反応系内に残存するPOを完全に付加反応させ、40℃以下まで冷却した。容器から反応物を取り出し、反応物に対して約1%のキョーワード600S(協和化学製)を添加し、窒素雰囲気下で120℃、1時間吸着処理して脱触媒を行い、No.5Bろ紙(保留粒子4μm)を使用して加圧濾過しキョーワード600Sを除去し、平均分子量150、200、350、500、600の5種のPPGを得た。
C成分の一般式(I)のポリオキシアルキレンアルキルエーテルの合成(括弧内の数値は、オキシアルキレン基の繰り返し数):
(1)C成分1:ポリオキシプロピレン(4)−2−エチルヘキシルエーテルの合成
1リットルのステンレス製容器に2−エチルヘキシルアルコール(オクタノールOA:チッソ株式会社製)を134gと苛性カリ(試薬特級:関東化学株式会社製)0.5gを入れ、容器を密閉し攪拌しながら反応系内を窒素置換し100℃まで昇温した。反応系内を真空ポンプで減圧とし約15分脱水した後、更に昇温を続け、内温150℃となった時点からPOの導入を開始し、反応圧力0.4MPa、反応温度175〜185℃で4モル分のPOを加圧導入し付加反応させた。PO導入終了後は、同温度で1時間熟成を行い反応系内に残存するPOを完全に付加反応させ、40℃以下まで冷却した。容器から反応物を取り出し、酢酸(試薬特級:関東化学株式会社製)0.5gを入れて苛性カリを中和し目的とするC成分化合物のポリオキシプロピレン(4)−2−エチルヘキシルエーテルを得た。
(2)C成分2:ポリオキシエチレン(2)−2−エチルヘキシルエーテルの合成
上記ポリオキシプロピレン(4)−2−エチルヘキシルエーテルと同様の合成方法で2モル分のEOを付加反応させ、目的とするC成分化合物のポリオキシエチレン(2)−2−エチルヘキシルエーテルを得た。尚、グリフィンの式から計算されるHLB値は7.9である。
(3)C成分3:ポリオキシプロピレン(3)ラウリルエーテルの合成
出発原料にラウリルアルコール(コノール20P:新日本理化株式会社製)を201g使用して、上記ポリオキシプロピレン(4)−2−エチルヘキシルエーテルと同様の合成方法で3モル分のPOを付加反応させ、目的とするC成分化合物のポリオキシプロピレン(3)ラウリルエーテルを得た。
(4)C成分4:ポリオキシエチレン(2)ポリオキシプロピレン(4)ステアリルエーテルの合成
出発原料にステアリルアルコール(カルコール8098:花王株式会社製)を270gと苛性カリ(試薬特級:関東化学株式会社製)0.5gを入れ、容器を密閉し攪拌しながら反応系内を窒素置換し100℃まで昇温した。反応系内を真空ポンプで減圧とし約15分脱水した後、更に昇温を続け、内温150℃となった時点からEOの導入を開始し、反応圧力0.4MPa、反応温度175〜185℃で先ず2モル分のEOを加圧導入し付加反応させた。EO導入終了後は、同温度で30分熟成を行い、次いでPOを加圧導入し4モル分のPOを付加反応させた。PO導入終了後、同温度で約1時間熟成を行い反応系内に残存するPOを完全に付加反応させ、40℃以下まで冷却した。容器から反応物を取り出し、酢酸(試薬特級:関東化学株式会社製)0.5gを入れて苛性カリを中和し目的とするC成分化合物のポリオキシエチレン(2)ポリオキシプロピレン(4)ステアリルエーテルを得た。尚、グリフィンの式から計算されるHLB値は3.0である。
(5)C成分5:ポリオキシエチレン(7)ポリオキシプロピレン(2)ラウリルエーテルの合成
出発原料にラウリルアルコール(コノール20P:新日本理化株式会社製)を201g使用して、上記ポリオキシエチレン(2)ポリオキシプロピレン(4)ステアリルエーテルと同様の合成方法で7モル分のEO、2モル分のPOを付加反応させ、目的とするC成分化合物のポリオキシエチレン(7)ポリオキシプロピレン(2)ラウリルエーテルを得た。尚、グリフィンの式から計算されるHLB値は10.1である。
空気連行安定型体積変化抑制剤の調製
A成分化合物のPPGに、B成分であるロジン酸(中国ロジンX:荒川化学工業株式会社製)を加え、60℃で透明均一に溶解した後、40℃以下まで冷却した。次いでC成分化合物のポリオキシアルキレンアルキルエーテルを添加して均一に溶解した後、水を混合して目的とする空気連行安定型体積変化抑制剤を得た。各空気連行安定型体積変化抑制剤の組成および調製した空気連行安定型体積変化抑制剤の25℃での外観を表1に示す。
Figure 2013133261
実施例1〜2、比較例1〜2、参考例1
表1に組成を示した空気連行安定型体積変化抑制剤(薬剤)を用い、表2に示すコンクリート調合条件1を基本に、普通ポルトランドセメント3種等量混合(密度=3.16g/cm)、細骨材及び粗骨材は表3の骨材種1を使用して環境温度20℃の室内でコンクリートを製造した。
製造方法は、強制二軸練りミキサーを使用し、セメントと細骨材をまず均一にし、次いで水および化学混和剤と空気連行安定型体積変化抑制剤を添加し、60秒間モルタルを混練した後、粗骨材を投入、90秒間混練してコンクリートを製造した。実施例、比較例、参考例のコンクリートにはAE減水剤(標準形フローリックS:株式会社フローリック社製)をセメント重量に対して1重量%となるように、コンクリートの水量と内割置換して添加した。目標スランプ値を18±2.5cm、目標空気量を4.5±1.5%に設定し、空気量調整剤として空気連行剤(AE−4(主成分ロジン酸カリウム塩型界面活性剤):株式会社フローリック社製)および/または消泡剤(トリミンDF−325(主成分ポリアルキレングリコール脂肪酸エステル):ミヨシ油脂株式会社製)を用いて目標空気量となるように調整し、コンクリートを製造した。空気連行安定型体積変化抑制剤はセメントに対して有効分換算で1重量%となるように予め水量に内割置換して添加した。
上記試験でのコンクリートは、空気連行安定型体積変化抑制剤の種類毎にミキサーを洗浄し、バッチ毎にはミキサーを洗浄せずに連続して3バッチコンクリートを製造した。1バッチ目は、空気連行安定型体積変化抑制剤を添加したコンクリートとし、2バッチ目は、空気連行安定型体積変化抑制剤を添加していないコンクリートを製造し,3バッチ目は1バッチ目と同様とし、バッチ毎のコンクリート混練直後、30分後、60分後の空気量、スランプ値を測定し、コンクリート混練直後のフレッシュコンクリート試験結果(空気量、スランプ値)から、前バッチの薬剤添加による影響を確認した。結果を表4に示す。
Figure 2013133261
Figure 2013133261
フレッシュコンクリート試験
フレッシュコンクリート試験として、得られたコンクリートの空気量(混練直後、30分、60分後)、スランプ値を以下の方法に準拠し測定した。
空気量 : JIS A 1128:2005
スランプ: JIS A 1101:2005
Figure 2013133261
表4の結果より、実施例1、2では本発明のセメント組成物用空気連行安定型体積変化抑制剤(薬剤)の添加有無に係らず、同一試験条件(空気量調整剤が同量)において空気量、スランプ値に変動はなく、ベースコンクリート(参考例1)における同一試験条件でのフレッシュコンクリート試験結果とも同等であった。一方、比較例1では前バッチに添加した薬剤の影響を受けているため、バッチ毎で空気量にバラツキが生じ、目標空気量とするためには、空気連行剤又は消泡剤の添加量の調整が必要であり、制御が難しいことがわかる。比較例2では35Aと多量の空気連行剤を添加しても、目標空気量、目標スランプ値には至らなかった。
すなわち、本発明のセメント組成物用空気連行安定型体積変化抑制剤は、透明液状の非危険物で、分散性の観点から空気連行性にムラが生じる虞がなく、バッチ毎での空気量、スランプ値の顕著なバラツキや前バッチに添加した薬剤の影響を受けないことから、製造上の管理に関する手間が省け、ベースコンクリートと同程度の空気連行剤、消泡剤の添加量で、所望のフレッシュ性状を有するセメント組成物を得られることが認められた。
実施例3〜4、比較例3〜4、参考例2
上記例示した空気連行安定型体積変化抑制剤(薬剤)を用い、表2に示すコンクリート調合条件2を基本に、普通ポルトランドセメント3種等量混合(密度=3.16g/cm)、細骨材及び粗骨材は表3に示す骨材種2を使用して、前述した製造方法と同様の方法でコンクリートを1バッチ製造した。尚、ミキサーは空気連行安定型体積変化抑制剤の種類毎に毎回洗浄した。
コンクリート混練直後の空気量、スランプ値を測定し、骨材種1、調合条件1を用いた先の実施例1、2、比較例1、2、参考例1のフレッシュコンクリート試験結果と対比し、骨材種・調合条件の違いによる影響を確認した。結果を先の実施例1、2、比較例1、2及び参考例1の1バッチ目の結果とともに表5に示す。
Figure 2013133261
実施例1、3、実施例2、4の結果より、本発明のセメント組成物用空気連行安定型体積変化抑制剤は、骨材種・調合条件の違いによる空気量、スランプ値への影響は認められなかった。一方、比較例1、3、比較例2、4の結果より、使用骨材・調合条件の変更に伴い、大幅に空気量およびスランプ値が変動する。
すなわち、本発明のセメント組成物用空気連行安定型体積変化抑制剤は、セメント組成物に使用する骨材・調合条件が変わっても、セメント組成物のフレッシュ性状は安定しており、空気連行剤、消泡剤の煩雑な添加量決定作業を軽減できることが認められた。
実施例5〜10、比較例5〜12
表1に組成を示した空気連行安定型体積変化抑制剤(薬剤)を用い、表2に示すコンクリート調合条件1を基本に、普通ポルトランドセメント3種等量混合(密度=3.16g/cm)、細骨材及び粗骨材は表3の骨材種1を使用して、前述した製造方法と同様の方法でコンクリートを1バッチ製造した。尚、ミキサーは空気連行安定型体積変化抑制剤の種類毎に毎回洗浄した。
空気連行安定型体積変化抑制剤はセメントに対して有効分換算で0.5、1.0、3.5重量%となるように予めコンクリートの水量と置換して添加した。
コンクリート混練直後、30分後、60分後の空気量およびスランプ値を測定し、先の実施例1、2及び比較例1、2、参考例1の1バッチ目のコンクリート混練直後、30分後、60分後の空気量、スランプ値の結果とあわせて表6に示す。
Figure 2013133261
実施例1、2、5〜10の結果より、本発明のセメント組成物用空気連行安定型体積変化抑制剤は、空気量の経時安定性が良好であり、また、それに伴ったスランプロスも小さく抑えられている。一方、比較例に関しては、経時後の空気量が増加もしくは著しい低下を示し、経時安定性が確保できず、それに伴いスランプ値も経時により著しく変動する。また、ロジン酸を過多に配合した場合(比較例5)は、経時により凝集が起こり、流動性が悪くなりコンクリートのこわばりが確認された。
すなわち、本発明のセメント組成物用空気連行安定型体積変化抑制剤は、安定した量および品質の空気泡の連行により、セメント組成物中の空気連行量を、練り混ぜ直後から施工時まで維持できることが認められた。
実施例11〜18、比較例13〜22
実施例1、2、5〜10、比較例1、2、5〜12で得られたコンクリートを用いて、以下の方法により気泡間隔係数測定、乾燥収縮試験、凍結融解試験を行った。結果を表7に示す。
起泡間隔係数測定
起泡間隔係数は、ASTM C 457−98に準拠してリニアトラバース法にて測定した。ミキサー排出後の実施例1、2、5〜10、比較例1、2、5〜12の各コンクリートをφ10×20cmの鋼製型枠に採取し、注水24時間後に脱形した。脱形後直ちに4週間20℃の水に浸漬し、高さ方向10cmから上下1cmをカットし検体とした。尚、一般に起泡間隔係数が250μm以下であると、耐凍害性が良好とされている。
乾燥収縮試験
乾燥収縮試験はJIS A 1129:2001に準拠して行った。実施例1、2、5〜10、比較例1、2、5〜12の各コンクリート打設後、直ちに10×10×40cmの供試体を作成し、24時間後に脱型を行い、刻線を引いた後、20℃の水中で1週間養生を行い、その後、20℃、60%RHの恒温恒湿室で保存し乾燥収縮率の測定を行った。尚、各コンクリートの乾燥材齢13週における乾燥収縮率およびベースコンクリート(参考例3)に対する収縮低減率(%)である。
凍結融解試験(耐久性指数)
凍結融解試験はJIS A 1148:2001(A法)に準拠して行った。実施例1、2、5〜10、比較例1、2、5〜12の各コンクリート打設後、直ちに10×10×40cmの供試体を作成し、24時間後に脱型を行い、20℃の水中で4週間養生を行い、300サイクル(c)凍結融解試験を行い、耐久性指数を求めた。尚、一般にセメント組成物の耐久性指数は60%以上であると、耐凍害性が良好とされている。
Figure 2013133261
実施例11〜18の結果より、本発明のセメント組成物用空気連行安定型体積変化抑制剤は、乾燥収縮低減効果を有するとともに、気泡間隔係数250μm以下、耐久性指数60%以上のコンクリートを製造でき、耐凍害性に優れることが認められた。一方、比較例に関しては、気泡間隔係数が大きく、粗い空気泡を連行しており、耐久性指数からも耐凍害性に劣ることが認められた。
すなわち、本発明のセメント組成物用空気連行安定型体積変化抑制剤は、安定した品質の空気が連行され、体積変化を抑制する効果、耐凍害性にも優れるセメント組成物が得られることから、クラック発生の抑制、それに伴う透水性の低減にも繋がり、結果として本発明のセメント組成物による構造物の耐久性向上を図れることが判明した。

Claims (2)

  1. 平均分子量200〜500のポリプロピレングリコール(A成分)、ロジン酸(B成分)、一般式(I)で示されるHLB値が8以下の化合物(C成分)、及び水を含有し、A成分とB成分とを重量比で、A成分:B成分=99.995〜99.500:0.005〜0.500、C成分をA成分とB成分の合計重量の0.005〜0.500重量%、水をA成分、B成分、C成分、水の合計重量中5〜50重量%の割合で含有し、且つ25℃において透明液状であることを特徴とするセメント組成物用空気連行安定型体積変化抑制剤。
    (化1)
    R−O−(AO)n−H (I)
    (Rは炭素数8〜18の炭化水素基であり、AOは炭素数2〜3のオキシアルキレン基であり、nは1〜10の整数である。)
  2. 請求項1記載のセメント組成物用空気連行安定型体積変化抑制剤を含有するセメント組成物。
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