JP2013132129A - 電源制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電源の電圧を昇圧してインバータへ供給する電源制御装置に関し、放電デバイスを使わずにシステムメインリレーの溶着を検知する技術を提供する。
【解決手段】電源制御装置2は、昇圧回路4を含む。昇圧回路4は、低電圧側に接続された低電圧側コンデンサ12と、低電圧側の正極端子に一端が接続されたリアクトル14と、リアクトルの他端と、高電圧側の正極端子との間に接続された上アームスイッチング回路と、リアクトルの他端と、高電圧側の接地端子との間に接続された下アームスイッチング回路を備える。電源制御装置2のコントローラ8は、上アームスイッチング回路を開放しておくとともに、下アームスイッチング回路の開閉を繰り返し、リアクトル14を流れる電流の減少率が予め定められた減少率閾値よりも小さい場合に、リレーが溶着していると判定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電源の電圧を昇圧して供給する電源制御装置に関する。特に、電気自動車(モータとエンジンを備えたハイブリッド車を含む)のモータ駆動系に適した電源制御装置に関する。
ハイブリッド車を含む電気自動車は、走行用モータを駆動するための電源の電圧を昇圧する昇圧回路を有する電源制御装置を備えることがある。電源は、典型的にはバッテリであるが、外部電源である場合もある。以下では、理解をし易くするため、電源としてバッテリを例とするが、以下の技術は、外部電源、典型的には商用電源に対しても適用できることに留意されたい。
電源制御装置は、一般の電気機器の電源スイッチと同様のスイッチとして、バッテリと昇圧回路などの電気デバイスを遮断するリレーを備える。そのようなリレーを本明細書ではシステムメインリレーと称することがある。モータを駆動するためのバッテリの出力は、多くの場合、10[kW]、100[V]以上であるので、システムメインリレーには大電流が流れる。大電流が流れているリレーでは、切り換え時のアーク放電などにより溶着することがあり得る。即ち、システムメインリレーに対してコントローラがバッテリを切り離すよう開放指令を与えたにもかかわらずに、システムメインリレーがバッテリを切り離せない事態が起こり得る。それゆえ、電源制御装置は、そのような事態を検知する技術を備えることが好ましい。例えば特許文献1や特許文献2には、システムメインリレーの溶着を検知する技術の一例が提案されている。
特許文献1と特許文献2の技術はいずれも、電源制御装置が、バッテリが供給する電力を一時的に蓄積するコンデンサと、コンデンサを放電する放電デバイスを有することに着目してシステムメインリレーの溶着を検知する。具体的には、特許文献1等の技術では、システムメインリレーを開放する指令を出力するとともに放電デバイスを作動させた際に、コンデンサ両端電圧が低下したか否かで、あるいは、コンデンサに通じるケーブルに流れる電流が減少したか否かで、システムメインリレーの溶着を判断する。システムメインリレーが溶着していると、バッテリからコンデンサに電力が供給され続けるので電圧や電流が減少しないため、特許文献1等の技術は、これを検知してリレーが溶着しているか否かを判断する。
特開2010−252475号公報 特開2008−278560号公報
特許文献1等の技術は、コンデンサを放電する放電デバイスを作動させた後でないと、システムメインリレーの溶着、すなわち、システムメインリレーに対してコントローラがバッテリを切り離すよう指令を与えたにもかかわらずにシステムメインリレーがバッテリを切り離せない事態を検知できなかった。本明細書は、放電デバイスを使うことなく、上記の事態を検知する技術を提供する。
典型的な昇圧回路は、コンデンサとリアクトルを備える。コンデンサは、昇圧回路の低電圧側の正極端子と接地端子の間に接続されている。リアクトルは、その一端が低電圧側の正極端子に接続されている、リアクトルの他端には2個のスイッチング回路が接続されている。一つのスイッチング回路(上アームスイッチング回路)は、リアクトルの他端と、昇圧回路の高電圧側の正極端子との間に接続されている。もう一つのスイッチング回路(下アームスイッチング回路)は、リアクトルの他端と、高電圧側の接地端子との間に接続されている。なお、上記の昇圧回路は、高電圧側に入力された電圧を降圧して低電圧側に出力する降圧回路も兼ねており、一般には昇降圧回路と呼ばれているタイプのものである。本明細書が開示する電源制御回路は、上記の昇圧回路の構造そのものを利用してシステムメインリレーの上記不具合を検知する。具体的には、本明細書が開示する電源制御装置は、上記の昇圧回路と、バッテリ(電源)と昇圧回路の低電圧側を接続したり遮断したりするリレー(システムメインリレー)と、コントローラを備え、コントローラが次の処理を実行する。即ち、そのコントローラは、バッテリを昇圧回路から切り離す指令(開放指令)をリレーに与えた後に、上アームスイッチング回路を開放するとともに、下アームスイッチング回路の開閉を繰り返す。そして、コントローラは、リアクトルを流れる電流の減少率が予め定められた減少率閾値よりも小さい場合に(即ち電流が想定ほどには減少しない場合に)、リレーがバッテリを切り離していないと判定する。
上記の電源制御装置では、コントローラはリレーに開放指令を与えるととともに上アームスイッチング回路を開き、リアクトルとコンデンサと下アームスイッチング回路で構成される閉ループ回路を確立する(ただし、リレーがバッテリを切り離せていなければ、閉ループは成立しないことに留意されたい)。次いで、コントローラは、下アームスイッチング回路の開閉を何度が繰り返す。典型的には、コントローラ、所定のデューティ比のPWM信号を下アームスイッチング回路に与える。そうすると、コンデンサに蓄積された電力によってリアクトルに断続的に電流が流れる。このとき、リアクトルのインダクタンスに起因する損失が発生し、コンデンサに蓄積された電気エネルギの一部が熱として散逸する。閉ループが確立していれば、下アームスイッチング回路の開閉に伴い、閉ループ回路の電気エネルギがリアクトルの損失によって減少し、リアクトルを流れる電流が小さくなる。他方、リレーがバッテリを切り離せていなければ、コンデンサにはバッテリから常に電力が供給されるから、下アームスイッチング回路を開閉してもリアクトルを流れる電流の大きさは変わらない。上記の原理により、下アームスイッチング回路の開閉を繰り返し、リアクトルを流れる電流の減少率が予め定められた減少率閾値よりも小さい場合には、リレーはバッテリを切り離せてはいないと判定してよいことになる。なお、スイッチング回路は、典型的には、IGBTなどのトランジスタとダイオードの逆並列回路で構成される。
本明細書は、上記した新たな電源制御装置のさらなる改良も開示する。改良された電源制御装置は、昇圧回路が有するコンデンサを放電する放電デバイスをさらに備える。そして、コントローラは、他のデバイスやコントローラから放電デバイス作動指令を受信した際、リレーがバッテリを切り離していないと判定した場合には放電デバイスを作動させず、リレーがバッテリを切り離したと判定した場合に放電デバイスを作動させる。リレーがバッテリを切り離していなければ、バッテリから常に電力が供給され、コンデンサを放電することにならないからである。
また、コントローラは、放電デバイスの始動に先立って、リレーがバッテリを切り離したか否かを判定することが好ましいが、放電デバイスの始動と同時に、あるいは始動の後に、リレーがバッテリを切り離したか否かを判定してもよい。放電デバイス始動の後であっても、リレーの不具合を早期に発見し、放電デバイスを停止すれば、バッテリの無益な放電を最小限にとどめることができる。
電源制御装置は、昇圧回路の出力電流を平滑化するために、昇圧回路の高電圧側の端子間にもコンデンサ(高電圧側コンデンサ)を接続している場合がある。電気自動車用の電源制御回路の場合はさらに、高電圧側コンデンサに並列に放電デバイスが接続されていることがある。本明細書が開示する技術は、高電圧側にコンデンサと放電デバイスを有する電源制御回路に適用することも好適である。なお、放電デバイスの典型例は、高い電気抵抗と高い耐熱性を有する放電抵抗であるがこれに限られない。上記の電源制御装置は、その出力にインバータ、さらにはモータが接続される。インバータ(及びモータ)を放電デバイスとして用いてもよい。具体的には、コンデンサの電力をインバータ(及びモータ)に供給し、インバータの電気的損失(及びモータの摩擦損失)によってコンデンサに蓄えられた電気エネルギを散逸させることも好適である。
実施例の電源制御装置のブロック図である。 コンデンサ放電処理のフローチャート図である。 図2のフローチャートの変形例である。
図面を参照して実施例の電源制御装置を説明する。図1に電源制御装置2を搭載した電気自動車100のブロック図を示す。電気自動車100は、バッテリ9を電源とし、その電力でモータ7を駆動して走行する。バッテリ9は、電源制御装置2に接続しており、電源制御装置2はインバータ6に接続しており、インバータ6にはモータ7が接続している。バッテリ9の出力電圧は、例えば300[V]であり、モータ7は、例えば600[V]で動作する。電源制御装置2は、バッテリ9の出力電圧(300[V])を、モータ7に適した電圧、即ち、インバータ6の入力に適した電圧(600[V])に昇圧する。
電源制御装置2の構成を詳しく説明する。電源制御装置2は、システムメインリレー3、昇圧回路4、放電デバイス5、及び、コントローラ8で構成される。なお、コントローラ8は、インバータ6のコントローラも兼ねている。システムメインリレー3は、バッテリ9と昇圧回路4の間を電気的に接続したり切断したりする。システムメインリレー3は、コントローラ8からの指令により開閉する。通常は、コントローラ8は、車両のメインスイッチ(通常、イグニッションスイッチと呼ばれている)がONに切り換えられるとシステムメインリレー3を閉じバッテリ9を車両の電気システムに接続する。逆に、コントローラ8は、車両のメインスイッチがOFFに切り換えられるとシステムメインリレー3を開放し、バッテリ9を車両の電気システムから切り離す。また、コントローラ8は、車両のメインスイッチからの信号とは別に、他のデバイスやコントローラからの指令により、システムメインリレー3を開閉することもある。その典型的な例は、コントローラ8が、車両が衝突したことを示す信号を受信したときである。
本実施例は、コントローラ8がシステムメインリレー3に対してバッテリ9を切り離す指令(開放指令)を与えたにもかかわらずに、溶着などの原因によりシステムメインリレー3がバッテリ9を切り離せていない事態を検知する技術を説明するものであるが、説明を簡単にするために、上記の事態を、システムメインリレー3の溶着という表現で表すことにする。
昇圧回路4は、バッテリ9の出力電圧を昇圧してインバータ6へ供給する。インバータ6は、6個のスイッチング回路23を有しており、コントローラ8が夫々のスイッチング回路に適宜のPWM信号を供給すると、入力された直流電力を交流電力に変換して出力する。その交流電力によってモータ7が駆動する。
昇圧回路4は、低電圧側コンデンサ12、リアクトル14、トランジスタ15a、15b、ダイオード16a、16b、高電圧側コンデンサ17で構成される。トランジスタ15aとダイオード16aの逆並列の回路を上アームスイッチング回路と称し、トランジスタ15bとダイオード16bの逆並列の回路を下アームスイッチング回路と称する。また、昇圧回路4は、リアクトル14に流れる電流を計測する電流センサ13を備えている。
低電圧側コンデンサ12は、昇圧回路4の低電圧側の正極端子P1と接地端子N1(負極端子)の間に接続されている。低電圧側コンデンサ12は、昇圧回路4に入力される電流を平滑化するために備えられている。低電圧側コンデンサ12と、後述する高電圧側コンデンサ17は、バッテリ9が供給する大電流の脈動を抑制する目的で備えられているものであり、大容量である。
リアクトル14は、その一端が、低電圧側の正極端子P1に接続しており、他端が上アームスイッチング回路と下アームスイッチング回路に接続している。上アームスイッチング回路は、リアクトル14の他端と高電圧側の正極端子P2の間に接続されてり、下アームスイッチング回路は、リアクトル14の他端と接地端子N2の間に接続されている。高電圧側コンデンサ17は、昇圧回路4の高電圧側の正極端子P2、N2の間に接続されている。
昇圧回路4の機能を概説する。コントローラ8が、下アームスイッチング回路のトランジスタ15bに適宜のPWM信号を与えると、リアクトル14に断続的に電流が流れ、リアクトル14に誘導電流が発生し、上アームスイッチング回路のダイオード16aを通じて、低電圧側に入力された電圧よりも高い電圧が高電圧側に出力される。逆に、コントローラ8が、上アームスイッチング回路のトランジスタ15aに適宜のPWM信号を与えると、リアクトル14に断続的に電流が流れ、リアクトル14に誘導電流が発生し、下アームスイッチング回路のダイオード16bを通じて、高電圧側に入力された電圧よりも低い電圧が低電圧側に出力される。即ち、昇圧回路4は、低電圧側に入力された電圧を高めることができるとともに、高電圧側に入力された電圧を降圧することもできる、いわゆる昇降圧DCDCコンバータである。なお、降圧動作は、モータ7が発生した電力によってバッテリ9を充電するときに必要となる。
昇圧回路4の高電圧側の端子(P2、N2)には、放電デバイス5が接続されている。放電デバイス5は、高い電気抵抗と高い耐熱特性を有する放電抵抗21と、スイッチング素子22で構成されている。コントローラ8からの指令によりスイッチング素子22が閉じると、放電抵抗21と高電圧側コンデンサ17が並列接続の閉ループを構成し、高電圧側コンデンサ17に蓄積された電気エネルギが放電抵抗21を通じて熱エネルギとなって散逸する。つまり、放電デバイス5が高電圧側コンデンサ17を放電する。また、高電圧側コンデンサ17の放電に伴い、高電圧側の正極端子P2の電位が下がっていくが、このとき、昇圧回路4の上アームスイッチング回路(トランジスタ15a)が閉じていれば、低電圧側コンデンサ12も、放電抵抗21(放電デバイス5)によって放電される。
システムメインリレー3の開閉、昇圧回路4のトランジスタ15a、15bへのPWM指令、放電デバイス5の始動と停止、及び、インバータ6へのPWM指令は、全てコントローラ8が送信する。なお、図1では一つのコントローラしか描いていないが、物理的には複数の目的の異なるコントローラが協働してシステムメインリレー3や昇圧回路4を制御することもあり得る。ただし、本明細書では、コントローラは一つであるとして説明する。
コントローラ8は、他のデバイスから放電デバイス作動指令を受信する。その典型例は、エアバッグ装置24からの信号である。エアバッグ装置24は、加速度センサを有しており、加速度センサの出力値が所定値を超えたら、車両が衝突したものと判断し、車両の各コントローラにその旨を伝える。コントローラ8は、車両が衝突したことを示す信号を受信すると、インバータ6を停止しシステムメインリレー3を開放するとともに、放電デバイス5を作動させる。衝突が起こった場合、大容量のコンデンサ12、17に残った電力を放電し、漏電や感電の可能性を排除するためである。本実施例の電源制御装置2は、放電デバイスを作動させる命令を受信した場合、システムメインリレー3が溶着していないかを判定する。コントローラ8は、システムメインリレー3が溶着していない場合には放電デバイスを作動させ、システムメインリレー3が溶着している場合には放電デバイスは作動させない。システムメインリレー3が溶着しているとバッテリ9から電力が供給され続けるからである。以下、放電デバイスの作動命令を受信したときのコントローラ8の処理を説明する。
図2に、放電デバイス作動指令を受信したときにコントローラ8が実行する処理のフローチャート図を示す。放電デバイス作動指令を受信すると、コントローラ8は、まず、システムメインリレー3に、バッテリ9を切り離す開放指令を出力するとともに、インバータ6を停止する(S2)。なお、ここでは、システムメインリレー3が溶着している可能性があるので、「コントローラ8はシステムメインリレー3を開放する」とは表現せずに、「コントローラ8がシステムメインリレー3に開放指令を出力する」と表現していることに留意されたい。なお、システムメインリレー3は、物理的には、電磁石の力で接点を切り換えるリレーであるため、接点が溶着してしまうと、接点を切り換えるように電磁石に電力を供給しても(即ち、開放指令を受信しても)、実際には切り換わらないことが起こり得る。
以後、ステップS3〜S5で、コントローラ8は、システムメインリレー3が溶着しているか否かを判断する。コントローラ8は、上アームスイッチング回路を開放する(S3)。即ち、コントローラ8は、トランジスタ15aをOFFする。これによって、昇圧回路4において、リアクトル14は、昇圧回路4の高電圧側の正極端子P2と切り離される。そしてコントローラ8は、下アームスイッチング回路(即ち、トランジスタ15b)へ、所定のデューティ比を有するPWM信号を与える。ここでは、リアクトル14に断続的に電流を流すことが目的であるので、「所定のデューティ比を有するPWM信号」は、デューティ比ゼロ%あるいは100%以外であれば、任意でよい。但し、リアクトル14に適度に断続的に電流を流すのであれば、デューティ比50%程度のPWM信号が適当である。
下アームスイッチング回路(即ち、トランジスタ15b)は、PWM信号に応じて開閉する。その結果、リアクトル14に断続的に電流が流れる。この電流は、システムメインリレー3が正しく開放されていれば、低電圧側コンデンサ12に蓄えられた電力によるものである。リアクトル14に断続的に電流が流れると、電気エネルギの一部はリアクトル14の損失によって散逸する。その結果、リアクトル14を流れる電流が減少する。ここで、仮に、システムメインリレー3が溶着しており、昇圧回路4とバッテリ9が接続されたままであると、バッテリ9から電力が供給されるのでリアクトル14を流れる電流は減少しない。そこで、コントローラ8は、下アームスイッチング回路を開閉している間、電流センサ13によってリアクトル14を流れる電流の経時的変化をモニタし、電流の減少率dIと、予め定められた減少率閾値dIthを比較する(S5)。減少率閾値dIthは、減少率がその値よりも小さい場合(即ち、電流の減少が想定よりも緩やかである場合)、システムメインリレー3が溶着している蓋然性が高いと判定できる値に設定されている。減少率閾値dIthは、昇圧回路4の特性に応じて予め定められている。
リアクトル14を流れる電流の減少率dIが予め定められた減少率閾値dIthよりも大きい場合(即ち、リアクトル14を流れる電流が急激に減っている場合)、コントローラ8は、システムメインリレー3がバッテリ9を指令通りに切り離したと判定し、上アームスイッチング回路を閉じ(S5:YES、S6)、次いで、放電デバイス5を作動させる(S7)。他方、コントローラ8は、リアクトル14を流れる電流の減少率dIが、減少率閾値dIthよりも小さい場合は(S5:NO)、システムメインリレー3が溶着しているとして、放電デバイス5を作動させずに処理を終了する。
システムメインリレー3が正しく開放されている場合、即ち、開放指令の通りにシステムメインリレー3がバッテリ9を切り離した場合、コントローラ8は、放電デバイス5を作動させる。具体的には、コントローラ8は、放電デバイス5のスイッチング素子22を閉じる。そうすると、高電圧側コンデンサ17に蓄えられた電力が放電抵抗21を通じて流れ、高電圧側コンデンサ17が放電される。高電圧側コンデンサ17が放電し、高電圧側の正極端子P2の電位が下がると、ステップS6にて上アームスイッチング回路が閉じられているので、低電圧側コンデンサ12に蓄えられた電力も上アームを通じて放電抵抗21に流れ、低電圧側コンデンサ12も放電される。
上記の処理により、電源制御装置2は、放電デバイス作動命令を受信すると、システムメインリレー3に開放指令を与えた後にシステムメインリレー3が溶着してバッテリ9を切り離せないでいるか否かをチェックし、溶着していないと判定したときは放電デバイス5を作動させ、溶着していると判定したときには放電デバイス5を作動させない。バッテリ9を電源制御装置2(放電デバイス5)から切り離せない場合に、バッテリ9の無用な放電を回避できる。
図2に示したフローチャートの処理手順は、本明細書が開示する技術的思想の範囲内で入れ替えてもよい。図2に示したフローチャートの一変形例を図3に示す。図3に沿って変形例を説明する。コントローラ8は、放電デバイス作動命令を受信すると、システムメインリレー3に対して開放指令を出力するとともに、インバータ6を停止する(S12)。次にコントローラ8は、上アームスイッチング回路を開放する(S13)。ここで、コントローラ8は、放電デバイス5を作動させる(S14)。従って、高電圧側コンデンサ17はこの時点で放電を開始する。図2の処理と異なるのは、本変形例では、システムメインリレー3の溶着を判定する前に放電デバイス5を作動させる点にある。ただし、昇圧回路4の上アームスイッチング回路は開かれているので、低電圧側コンデンサ12はまだ放電デバイス5とは接続されていない。
次にコントローラ8は、下アームスイッチング回路へ所定のPWM信号を与え(S15)、同時にリアクトル14に流れる電流をモニタする。コントローラ8は、リアクトル14を流れる電流の減少率dIが減少率閾値dIthよりも大きい場合、システムメインリレー3がバッテリ9を正しく切り離していると判断し、上アームスイッチング回路を閉じる(S16:YES、S17)。他方、コントローラ8は、リアクトル14を流れる電流の減少率dIが減少率閾値dIthよりも小さい場合は(S16:NO)、ステップS14で始動した放電デバイス5を停止する(S18)。図3の処理でも、図2の処理の場合と同等の効果が得られる。なお、図3の処理の場合は、高電圧側コンデンサ17の放電開始が図2の場合よりも早いという利点がある。
実施例で説明した技術に関する留意点を述べる。実施例では、システムメインリレー3が「溶着」したか否かを判断する、と説明したが、開放指令が与えられたにもかかわらずにシステムメインリレー3がバッテリ9を電源制御装置2から切り離せない原因は溶着に限らない。実施例にて説明した技術は、システムメインリレー3に何らかの不具合が生じ、コントローラ8が開放指令を出してもその指令の通りに作動しない場合も含む。例えば、開放指令を伝える信号ケーブルの断線が、システムメインリレー3の不具合の原因の一例である。
実施例では放電デバイスは放電抵抗21であった。放電デバイスは、放電抵抗に限られない、例えば、インバータ6そのものを放電デバイスとして用いることも可能である。放電デバイスは、インバータ6のスイッチングロスによって、コンデンサが蓄えた電気エネルギを散逸させる(コンデンサを放電する)ものであってもよい。放電デバイスはさらに、モータ7を使ってもよい。この場合、放電デバイスは、モータ7の摩擦損失によって、コンデンサが蓄えた電気エネルギを散逸させる(コンデンサを放電する)。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:電源制御装置
3:システムメインリレー
4:昇圧回路
5:放電デバイス
6:インバータ
7:モータ
8:コントローラ
9:バッテリ
12:低電圧側コンデンサ
13:電流センサ
14:リアクトル
15a、15b:トランジスタ
16a、16b:ダイオード
17:高電圧側コンデンサ
21:放電抵抗
22:スイッチング素子
23:スイッチング回路
24:エアバッグ装置
100:電気自動車

Claims (3)

  1. 電源の電圧を昇圧してインバータへ供給する昇圧回路と、
    電源と昇圧回路を接続したり切り離したりするリレーと、
    リレーの溶着を判定するコントローラと、
    を備え、
    前記昇圧回路は、
    低電圧側の正極端子と接地端子の間に接続されたコンデンサと、
    低電圧側の正極端子に一端が接続されたリアクトルと、
    リアクトルの他端と、高電圧側の正極端子との間に接続された上アームスイッチング回路と、
    リアクトルの他端と、高電圧側の接地端子との間に接続された下アームスイッチング回路と、
    を備えており、前記コントローラは、
    前記電源を切り離す指令を前記リレーに与え、
    上アームスイッチング回路を開放するとともに、下アームスイッチング回路の開閉を繰り返し、
    リアクトルを流れる電流の減少率が予め定められた減少率閾値よりも小さい場合に、リレーが電源を切り離していないと判定する、
    ことを特徴とする電源制御装置。
  2. 前記コンデンサを放電する放電デバイスをさらに備えており、
    コントローラは、放電デバイス作動指令を受信した際、前記リレーが電源を切り離していないと判定した場合には放電デバイスを作動させず、前記リレーが電源を切り離したと判定した場合に放電デバイスを作動させることを特徴とする請求項1に記載の電源制御装置。
  3. 前記コントローラは、放電デバイスの始動に先立って、前記リレーが電源を切り離したか否かを判定することを特徴とする請求項2に記載の電源制御装置。
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