JP2013131913A - 圧電振動片の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】レジスト膜のウエハからの剥離や傷付きを防ぎつつ、フォトマスクからのレジスト膜の剥離を容易かつ確実に行う。
【解決手段】フォトレジスト膜の露光に先立ち、その表面に、低級アルコールを付着させる(S226)ようにした。これにより、フォトレジスト膜を形成する材料に含まれるキシレンが、低級アルコールに置換され、フォトレジスト膜を形成するゴム系ネガレジスト材料の表層部が固化する。すると、露光完了後に、フォトマスクとフォトレジスト膜とが密着した状態から、フォトマスクを容易に引き剥がすことが可能となる。
【選択図】図7

Description

本発明は、圧電振動片の製造方法に関する。
近年、携帯電話や携帯情報端末機器には、時刻源や制御信号のタイミング源、リファレンス信号源等として水晶等を利用した圧電振動子が用いられている。この種の圧電振動子は、様々なものが提供されているが、その1つとして、音叉型の圧電振動片を有するものが知られている。この圧電振動片は、平行に配された一対の振動腕部と、これら一対の振動腕部の基端側を一体的に固定する基部とを備え、振動腕部同士が、互いに接近又は離間する方向に所定の共振周波数で振動するものである。
例えば特許文献1〜3には、圧電振動片の製造方法が開示されている。ここで、圧電振動片の外形パターニングについて具体的に説明すると、まず水晶等のウエハに金属膜を成膜した後、金属膜上にレジスト膜を形成する。次に、フォトリソグフラフィ技術によりフォトマスクの遮光膜パターンを介して露光、現像することで、レジスト膜をパターニングし、圧電振動片の外形形状に沿ったレジストパターンを形成する(レジストパターン形成工程)。そして、レジストパターンをマスクとして金属膜をエッチングすることで、レジストパターンで保護された領域以外の金属膜が選択的に除去された金属膜パターンを形成する。その後、金属膜パターンをマスクとしてウエハをエッチングすることで、金属膜パターンで保護された領域以外のウエハが選択的に除去され、圧電振動片の外形形状を形成することができる。
なお、特許文献4に記載のように、上述したレジストパターン形成工程では、レジスト膜とフォトマスクとを密着させた状態で露光を行なうコンタクト露光を採用する場合がある。コンタクト露光では、レジスト膜とフォトマスクとが密着しているため、レジスト膜とフォトマスクとの間での光の回り込みを低減することができる。その結果、露光時の解像度を向上させ、レジストパターンを高い寸法精度で形成することができる。なお、コンタクト露光を行なう場合、レジスト材料に例えば環化ゴムを主体にしたゴム系ネガレジストが好適に用いられている。
特開2002−261557号公報 特開2004−120351号公報 特開2009−88753号公報 特開2000−31009号公報
しかしながら、レジスト膜とフォトマスクとを密着させた状態で露光を行なうコンタクト露光においては、レジスト膜がフォトマスクに密着した状態で、露光後にフォトマスクを剥がそうとすると、レジスト膜がフォトマスクに張り付いてしまうことがある。
これは、レジスト膜を形成するゴム系ネガレジストが粘着性を有することによる。
一度レジスト膜とフォトマスクとが張り付いてしまうと、フォトマスクをレジスト膜から剥がすのが困難になる。そして、無理にフォトマスクを剥がすとレジスト膜のウエハからの剥離や、レジスト膜への傷付きに繋がることがある。
そこでなされた本発明の目的は、レジスト膜のウエハからの剥離や傷付きを防ぎつつ、フォトマスクとレジスト膜との剥離を容易かつ確実に行うことのできる圧電振動片の製造方法を提供することである。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明の圧電振動片の製造方法は、外形パターンを形成すべき加工対象物上にゴム系のネガレジスト材料からなるレジスト膜を形成するレジスト膜形成工程と、形成されたレジスト膜をパターニングしてレジストパターンを形成するレジストパターン形成工程と、を有する圧電振動片の製造方法であって、レジストパターン形成工程は、レジスト膜の表面にフォトマスクを密着させた状態でレジスト膜に対してコンタクト露光を行う露光工程と、フォトマスクとレジスト膜とを剥離するマスク剥離工程と、を有し、レジスト膜形成工程では、加工対象物上に塗布されたレジスト材料の表面をアルコールで処理することを特徴とする。
この発明によれば、レジスト材料の表面をアルコールで処理することで、レジスト材料に含まれるキシレン等の溶剤を、ゴム系ネガレジスト材料の溶解力が小さいアルコールで置換することができる。
このようにすることで、レジスト材料に含まれるキシレンを減少させて、レジスト材料の表面をわずかに固化させ、粘着力を低下させることができる。したがって、フォトマスクとレジスト膜とを良好に剥離させることができる。
このようなアルコールは、炭素数3以下の低級アルコールとするのが好ましい。
この発明によれば、低級のアルコールほどゴム系ネガレジスト材料の溶解力が小さいので、レジスト材料の表面の粘着性を大幅に低下させることができる。したがって、フォトマスクとレジスト膜とを確実に剥離させることができる。
レジスト膜形成工程では、加工対象物上に塗布されたレジスト材料の表面をアルコールで処理した後、レジスト材料をベークしてもよい。
この発明によれば、レジスト材料の塗布とアルコールでの処理を同じ装置で連続して実施することができるので、レジスト膜形成工程を効率的に実施することができる。
また、レジスト膜形成工程では、加工対象物上に塗布されたレジスト材料をベークした後、レジスト材料の表面をアルコールで処理しても良い。
アルコールでの処理前にレジスト材料をベークすることで、レジスト材料に含まれるキシレン等の溶剤の一部を揮発させることができ、これによってアルコールによる溶剤の置換効果が高まる。
本発明によれば、レジスト材料の表面をアルコールで処理することで、レジスト材料に含まれるキシレン等の溶剤をアルコールに置換する。このようにすることで、レジストパターンに含まれる溶剤を減少させて、レジストパターンを固化させることができ、レジスト膜をパターニングするためのフォトマスクとレジスト膜とを良好に剥離させることができる。これにより、レジスト膜のウエハからの剥離や傷付きを防ぎつつ、フォトマスクからのレジスト膜の剥離を容易かつ確実に行うことが可能となる。
圧電振動片を上面から見た平面図である。 圧電振動片を下面から見た平面図である。 図1に示すA−A線に沿った圧電振動子の断面図である。 圧電振動片を製造する際の流れを示すフローチャートである。 圧電振動片の製造方法を示す工程図であって、ウエハの断面図である。 圧電振動片の製造方法を示す工程図であって、ウエハの断面図である。 フォトレジスト膜のアルコール処理の流れを示す図である。 圧電振動片の製造方法を示す工程図であって、ウエハの断面図である。 圧電振動片の製造方法を示す工程図であって、ウエハの断面図である。 圧電振動片の製造方法を示す工程図であって、ウエハの断面図である。 圧電振動片の製造方法を示す工程図であって、フォトマスクの平面図である。 圧電振動片の製造方法を示す工程図であって、ウエハ上に外形パターンが形成された状態を示すウエハの平面図である。 圧電振動片の製造方法を示す工程図であって、図11のC−C線に沿う断面図である。 圧電振動片の製造方法を示す工程図であって、図11のC−C線に沿う断面図である。 圧電振動片の製造方法を示す工程図であって、図11のC−C線に沿う断面図である。 圧電振動片の製造方法を示す工程図であって、図11のC−C線に沿う断面図である。 フォトレジスト膜のアルコール処理の流れの変形例を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明による圧電振動片の製造方法を実施するための最良の形態を説明する。しかし、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(圧電振動片)
図1は圧電振動片の上面から見た平面図であり、図2は下面から見た平面図である。
本実施形態の圧電振動片1は、例えば、表面実装型のガラスパッケージタイプの圧電振動子や、シリンダーパッケージタイプの圧電振動子等に組み込まれるものであって、図1,図2に示すように、水晶やタンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム等の圧電材料から形成された音叉型の圧電板2を備えている。
圧電板2は、平行に配置された一対の振動腕部3,4と、これら一対の振動腕部3,4の基端部側を一体的に固定する基部5とを備えている。また、これら一対の振動腕部3,4の上下面上には、振動腕部3,4の基端部から先端部に向かって、一定幅で縦長の溝部6が形成されている。これら溝部6は、振動腕部3,4の基端部側から中間部を越える範囲に亘って形成されている。これにより、一対の振動腕部3,4は、それぞれ図3に示すように断面H型となっている。
このように形成された圧電板2の外表面上には、図1,図2に示すように、一対の励振電極10,11及び一対のマウント電極12,13が形成されている。このうち、一対の励振電極10,11は、電圧が印加されときに一対の振動腕部3,4を互いに接近又は離間する方向に所定の共振周波数で振動させる電極であり、主に一対の振動腕部3,4の外表面にそれぞれ電気的に切り離された状態でパターニングされて形成されている。具体的には、図3に示すように、一方の励振電極10が、主に一方の振動腕部3の溝部6内と他方の振動腕部4の側面上とに形成され、他方の励振電極11が、主に一方の振動腕部3の側面上と他方の振動腕部4の溝部6内とに形成されている。
また、一対のマウント電極12,13は、図1,図2に示すように、基部5の主面及び側面を含む外表面上に形成されており、引き出し電極16を介して一対の励振電極10、11にそれぞれ電気的に接続されている。よって、一対の励振電極10,11は、このマウント電極12,13を介して電圧が印加されるようになっている。
なお、上述した励振電極10,11、マウント電極12,13及び引き出し電極16は、例えば、クロム(Cr)と金(Au)との積層膜であり、水晶と密着性の良いクロム膜を下地として成膜した後に、表面に金の薄膜を施したものである。但し、この場合に限られず、例えば、クロムとニクロム(NiCr)との積層膜の表面にさらに金の薄膜を積層しても構わないし、クロム、ニッケル、アルミニウム(Al)やチタン(Ti)等の単層膜でも構わない。
また、一対の振動腕部3,4の先端部には、自身の振動状態を所定の周波数の範囲内で振動するように調整(周波数調整)を行うための重り金属膜17(粗調膜17a及び微調膜17bからなる)が形成されている。この重り金属膜17を利用して周波数調整を行うことで、一対の振動腕部3、4の周波数をデバイスの公称周波数の範囲内に収めることができるようになっている。
このように構成された圧電振動片1を作動させる場合には、一対の励振電極10,11間に所定の駆動電圧を印加して電流を流すことで、一対の振動腕部3,4を接近・離間させる方向に所定の周波数で振動させることができる。そして、この振動を、時刻源、制御信号のタイミング源やリファレンス信号源等として利用することができる。
(圧電振動片の製造方法)
次に、上述した圧電振動片の製造方法について説明する。以下の説明では、水晶からなるウエハから複数の圧電振動片を製造する場合について説明する。図4は、圧電振動片の製造方法を示すフローチャートであり、図5〜図16は圧電振動片の製造方法を示す工程図である。
まず、図4,図5に示すように、水晶のランバート原石を所定の角度でスライスして一定の厚みのウエハSとする。続いて、ウエハSをラッピングして粗加工した後、加工変質層をエッチングで取り除き、その後ポリッシュ等の鏡面加工を行なって、所定の厚みとする(S10)。
次に、ウエハSから複数の圧電振動片1の外形形状をパターニングするための外形パターン23(図12参照)を形成する(S20)。以下、この工程について、具体的に説明する。
始めに、図5に示すように、ポリッシングが終了したウエハSを準備した後、ウエハSの両面に金属膜(加工対象物)20をそれぞれ成膜する(S21)。この金属膜20は、例えばクロムからなる下地膜21と、金からなる保護膜22との積層膜であり、それぞれスパッタリング法や蒸着法等により成膜される。
次に、図6に示すように、金属膜20上にフォトレジスト膜(レジスト膜、マスク材膜)25を形成する(S22)。具体的には、まず金属膜20上に、スピンコート法等によりレジスト材料(マスク材料)を塗布する。なお、本実施形態で用いるレジスト材料としては、環化ゴムを主体にしたゴム系ネガレジストが好適に用いられている。
図7に示すように、この、フォトレジスト膜25の形成工程では、ウエハSを回転させながら、金属膜20の表面にレジスト材料をノズルからスプレーして塗布する(S221)。ここで、塗布後、ウエハSをそのまま回転させることで、塗布したレジスト材料を仮乾燥する。
そして、フォトレジスト膜25が形成された状態で、これをプリベークして乾燥させることで、厚さがともに7000Å程度のフォトレジスト膜25が形成される(S222)。なお、プリベークをホットプレートで行う場合には120℃〜130℃、オーブンで行う場合には80℃〜90℃程度で行うことが好ましい。なお、ウエハSを反転させて上記各工程を行うことで、ウエハSの両面にフォトレジスト膜25をそれぞれ形成する。
続いて、形成されたフォトレジスト膜25の表面に、低級アルコールを付着させる(S223)。
これには、フォトレジスト膜25が形成されたウエハSに低級アルコールをスプレーしても良いが、フォトレジスト膜25が形成されたウエハSを、低級アルコールの貯槽に浸漬させるのが好ましい。
ウエハSを低級アルコールの貯槽に浸漬させる場合、フォトレジスト膜25を形成するための装置からウエハSを取り出し、貯槽に浸漬させるわけであるが、このとき、複数枚のウエハSをまとめて貯槽に浸漬させても良い(いわゆるバッチ処理)。
フォトレジスト膜25の表面に低級アルコールが付着すると、フォトレジスト膜25を形成するゴム系ネガレジスト材料において、感光剤を溶かして分散させるために含まれるキシレンが、ゴム系ネガレジスト材料の溶解力が小さい低級アルコールに置換される。これにより、レジスト材料に含まれるキシレンを減少させて、レジスト材料の表面をわずかに固化させ、粘着力を低下させることができる。したがって、フォトマスクとレジスト膜とを良好に剥離させることができる。
なお、ここで用いる低級アルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール等、炭素数が3以下のものを用いるのが好ましい。低級アルコールを用いることで、匂い等の面で取扱いが容易となる。また、低級アルコールほどゴム系ネガレジスト材料の溶解力が小さいので、レジスト材料の表面の粘着性を大幅に低下させることができる。
これにより、フォトレジスト膜25を形成するゴム系ネガレジスト材料の表層部が固化する。
このように低級アルコールを塗布した後、ウエハSを回転させる等して低級アルコールを乾燥させる。
そして、フォトリソグラフィ技術を用いて、フォトレジスト膜25を所望のレジストパターン26(図9参照)にパターニングする(S24:レジストパターン形成工程)。具体的には、図8,図11に示すように、フォトマスク30をウエハSの両面のフォトレジスト膜25上にセットする。
フォトマスク30は、ガラス等の光透過性を有する基板31の主面31a上に、クロム等の遮光性を有する遮光膜パターン35が形成されたものである。そして、本実施形態のフォトマスク30は、基板31の主面31a上に圧電振動片1の外形(音叉型)に倣って遮光膜パターン35が除去されており、この遮光膜パターン35の非形成領域が圧電振動片1の外形形状となる外形相当領域を構成している。なお、遮光膜パターン35は基板31の主面31aに複数配列されている。
そして、このように形成されたフォトマスク30の主面31a側をフォトレジスト膜25に向けた状態でセットする。この時、ウエハSとフォトマスク30との位置合わせをした状態で、遮光膜パターン35とフォトレジスト膜25とが密着するようにセットする。
続いて、フォトマスク30を介してウエハSの両面のフォトレジスト膜25をコンタクト露光する(S24A:露光工程)。具体的には、ウエハSの両面側から紫外線Bを照射すると、フォトマスク30を透過してフォトレジスト膜25が露光される。この際、遮光膜パターン35の非形成領域に入射した紫外線Bのみが、基板31を透過してフォトレジスト膜25に露光される。すなわち、圧電振動片1の外形相当領域に紫外線Bが照射される。
露光が終了したら、フォトマスク30を取り除く(S24B:マスク剥離工程)。このとき、フォトレジスト膜25の表層部が固化しているので、フォトレジスト膜25からフォトマスク30を引き剥がすのを容易に行うことができる。なお、取り除いたフォトマスク30は別工程において洗浄され、次に搬送されるウエハSの露光工程に繰り返し使用されることになる。なお、塗布した低級アルコールは、後工程に影響しないので、ウエハSから除去する必要がない。
次いで、図9に示すように、フォトマスク30を取り除いた後、フォトレジスト膜25の現像を行う(S24C:現像工程)。具体的には、ウエハSをアルカリ水溶液からなる現像液に浸漬することで、露光されなかった領域のフォトレジスト膜25が選択的に除去される。すなわち、現像後の金属膜20上には、圧電振動片1の外形形状にフォトレジスト膜25が残存した状態のレジストパターン(マスク材パターン)26が複数形成される。
そして、図10に示すように、レジストパターン26をマスクとしてエッチング加工(例えば、ウェットエッチング)を行い、マスクされていない金属膜20(外形相当領域以外の金属膜20)を選択的に除去する(S25:外形パターン形成工程)。その後、図12,図13に示すように、エッチング加工後にフォトレジスト膜25のレジストパターン26を除去する。これにより、金属膜20を、圧電振動片1の外形形状と同等の形状を有する外形パターン23として形成することができる。すなわち、一対の振動腕部3,4及び基部5の外形形状に倣って、金属膜20をパターニングすることができる。またこの際、ウエハS上に形成する複数の圧電振動片1の数だけ、一括してパターニングを行う。
次いで、図14に示すように、パターニングされた外形パターン23をマスクとして、ウエハSの両面からそれぞれエッチング加工を行う(S30)。これにより、外形パターン23でマスクされていない領域を選択的に除去して、圧電板2の外形形状を形作ることができる。また、本実施形態のように、ウエハSの両面側からエッチングを行うことで、圧電板2の外形形状を所望の形状に高精度に形成することができる。
続いて、一対の振動腕部3、4の主面上に溝部6を形成する溝部形成工程を行う(S40)。具体的には、外形パターン23(金属膜20)上にフォトレジスト膜(不図示)を形成する。そして、フォトリソグラフィ技術によって、溝部6の領域を空けるようにフォトレジスト膜をパターニングする。そして、パターニングされたフォトレジスト膜をマスクとしてエッチング加工を行い、外形パターンを選択的に除去する。その後、フォトレジスト膜を除去することで、図15に示すように、既にパターニングされた外形パターン23を、溝部6の領域を空けた状態でさらにパターニングすることができる。
次いで、この再度パターニングされた外形パターン23をマスクとして、ウエハSをエッチング加工した後、マスクとしていた外形パターン23を除去する。これにより、図16に示すように、一対の振動腕部3、4の両主面上に溝部6をそれぞれ形成することができる。
なお、複数の圧電板2は、後に行う切断工程を行うまで、図示しない連結部を介してウエハSに連結された状態となっている。
次いで、複数の圧電板2の外表面上に電極膜をパターニングして、励振電極10,11、引き出し電極16、マウント電極12,13をそれぞれ形成する電極形成工程を行う(S50)。具体的には、溝部6が形成された圧電板2の外表面に電極膜を、蒸着法やスパッタリング法等により成膜する。次いで、スプレーコート等によりフォトレジスト膜を成膜した後、フォトリソグラフィ技術を用いて露光、現像を行なうことによりフォトレジスト膜をパターニングする。そして、残存したフォトレジスト膜をマスクとして電極膜をエッチング加工して、パターニングする。その後、マスクとしていたフォトレジスト膜を除去することで、上述したような電極を形成することができる。
次いで、電極形成工程が終了した後、一対の振動腕部3,4の先端に周波数調整用の粗調膜17a及び微調膜17bからなる重り金属膜17(例えば、銀や金等)を形成する(S60)。そして、ウエハSに形成された全ての振動腕部3,4に対して、共振周波数を粗く調整する粗調工程を行う(S70)。これは、重り金属膜17の粗調膜17aにレーザー光を照射して一部を蒸発させ、重量を変化させることで行う。なお、共振周波数をより高精度に調整する微調に関しては、圧電振動片1をパッケージに実装した後に行う。
そして、最後にウエハSと圧電板2とを連結していた連結部を切断して、複数の圧電板2をウエハSから切り離して個片化する切断工程を行う(S80)。これにより、1枚のウエハSから、音叉型の圧電振動片1を一度に複数製造することができる。この時点で、圧電振動片1の製造工程が終了し、図1に示す圧電振動片1を得ることができる。そして、このように製造された圧電振動片1は、表面実装型のガラスパッケージや、シリンダーパッケージに実装されて圧電振動子として使用される。
なお、上述した圧電振動片1は、パッケージへの実装後に電気特性検査を行う。すなわち、圧電振動片1の共振周波数、共振抵抗値、ドライブレベル特性(共振周波数及び共振抵抗値の励振電力依存性)等のパラメータを測定してチェックする。また、絶縁抵抗特性等を併せてチェックする。この際に、異常(上述したパラメータの異常や、動作不能の状態)が検出された圧電振動子は、不良品として除外される。
上述したように、フォトレジスト膜25の露光に先立ち、その表面に、低級アルコールを付着させるようにした。これにより、フォトレジスト膜25を形成する材料に含まれるキシレンが低級アルコールに置換され、フォトレジスト膜25を形成するゴム系ネガレジスト材料の表層部が固化する。すると、露光完了後に、フォトマスク30とフォトレジスト膜25とが密着した状態から、フォトマスク30を容易に引き剥がすことができる。これにより、フォトレジスト膜25のウエハSからの剥離や傷付きを防ぎつつ、フォトマスク30からのレジスト膜の剥離を容易かつ確実に行うことが可能となる。
これにより、フォトマスク30からウエハSを離間させるウエハ剥離工程S24Bを、手作業ではなく搬送ロボットの搬送アームを用いて行うことができる。したがって、ウエハ剥離工程S24Bの効率化を図ることができる。さらに、その搬送ロボットを用いてウエハSを自動搬送することができる。
また、低級アルコールの塗布処理に先立ち、フォトレジスト膜25のプリベークを行うので、フォトレジスト膜25中に含まれるキシレンの少なくとも一部を揮発させることができる。これにより、低級アルコールを塗布したときのキシレンの置換をより効率よく、確実に行うことができる。
(その他の実施形態)
なお、本発明は、図面を参照して説明した上述の各実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。
例えば、上記実施形態では、図7に示したように、フォトレジスト膜25を形成した後、プリベークしてフォトレジスト膜25を乾燥させ、この後に、アルコールの塗布処理を行うようにした。これ以外に、図17に示すように、上記と同様にしてスピンコート法によりフォトレジスト膜25を形成した後(S225)、同じスピンコート装置でウエハSを回転させつつノズルからアルコールを吐出してアルコール処理し、その後もウエハSを回転させ続けて仮乾燥し(S226)、しかる後、フォトレジスト膜25をプリベークすることもできる(S227)。なお、ウエハSを反転させて上記各工程を行うことで、ウエハSの両面にフォトレジスト膜25をそれぞれ形成する。
このような方法によれば、一台の装置で、フォトレジスト膜25の形成からアルコール処理までを一貫して行うことができる。したがって、作業効率に優れる。
これ以外にも、上述した実施形態では、音叉型の圧電振動片1を例に挙げて説明したが、音叉型に限られるものではない。例えば、厚み滑り振動片としても構わない。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
1…圧電振動片 3,4…振動腕部 5…基部 20…金属膜(加工対象物) 23…外形パターン 25…フォトレジスト膜 26…レジストパターン 30…フォトマスク 35…遮光膜パターン 40…保護膜(中間膜) S…ウエハ

Claims (4)

  1. 外形パターンを形成すべき加工対象物上にゴム系のネガレジスト材料からなるレジスト膜を形成するレジスト膜形成工程と、
    形成された前記レジスト膜をパターニングしてレジストパターンを形成するレジストパターン形成工程と、を有する圧電振動片の製造方法であって、
    前記レジストパターン形成工程は、前記レジスト膜の表面にフォトマスクを密着させた状態で前記レジスト膜に対してコンタクト露光を行う露光工程と、前記フォトマスクと前記レジスト膜とを剥離するマスク剥離工程と、を有し、
    前記レジスト膜形成工程では、前記加工対象物上に塗布されたレジスト材料の表面をアルコールで処理することを特徴とする圧電振動片の製造方法。
  2. 前記アルコールは、炭素数3以下の低級アルコールであることを特徴とする請求項1に記載の圧電振動片の製造方法。
  3. 前記レジスト膜形成工程では、前記加工対象物上に塗布された前記レジスト材料の表面を前記アルコールで処理した後、前記レジスト材料をベークすることを特徴とする請求項1又は2に記載の圧電振動片の製造方法。
  4. 前記レジスト膜形成工程では、前記加工対象物上に塗布された前記レジスト材料をベークした後、前記レジスト材料の表面を前記アルコールで処理することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の圧電振動片の製造方法。
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