JP2013131691A - 変換器用変圧器 - Google Patents

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【課題】バリアプレスボードとダクトピースの接触部近傍の絶縁油の局所的な直流電界集中を低減して耐圧を向上させることにより絶縁寸法を縮小し、小形で信頼性の高い変換器用変圧器を実現させること。
【解決手段】絶縁油15が充填されたタンク11内に、交流巻線12および直流巻線13を収納し、交流巻線12および直流巻線13との間に絶縁油15と1個または複数個のバリアプレスボード16からなる巻線間絶縁部18を構成し、バリアプレスボード間にダクトピース23を配置してなる変換器用変圧器において、ダクトピース23は、バリアプレスボード16の内周面または外周面に接触する接触部23のエッジ部23を当該バリアプレスボード16の周方向の両側に突出する突出接触部23として形成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、直流送電に使用される変換器用変圧器に係り、特に直流電圧が加わる部位の絶縁構成を改良した変換器用変圧器に関する。
近年、大容量、長距離送電および異周波連係など、系統運用上多くのメリットを有する直流送電が多方面で使用され、国内の一部地域において交流系統を連携する±250kV直流送電が実施されており、更に外国では±800kVの直流送電が実施されようとしている。
この様な直流送電においては、交流を直流に、あるいは直流を交流に変換するための交直変換所が設置される。この交直変換所は図4に示す様に、交流線路1から入力した交流電圧を変換用変圧器2aおよび2b、サイリスタバルブ群3aおよび3bを通して直流電圧に変換し、直流リアクトル4を介して直流線路5に送電する様に構成される。
この場合、サイリスタバルブ群3aおよび3bを形成するサイリスタバルブ6aおよび6bは3三相ブリッジ接続されて交流電圧を直流電圧に、或いは直流電圧を交流電圧に変換する主要素である。この様なサイリスタバルブ6aおよび6bとしては現在のところ運用実績、保守点検の面から、空気絶縁方式のものが多く使用されている。そして、この空気絶縁方式のサイリスタバルブは、通常、バルブホール7と呼ばれる建屋内に収納される。
なお、図中8aおよび8bは変圧器用避雷器であり、9は直流リアクトル用避雷器である。そして、10はサイリスタバルブ群3aおよび3bのアノード・カソード間避雷器である。
ところで、上記の変換器用変圧器の絶縁方式としては、運転実績の豊富な油絶縁方式が主流である。変換用変圧器の運転時には、サイリスタバルブ6aおよび6bに接続する側の変圧器巻線に変圧された交流電圧以外に直流電圧が印加されるため、交流電圧だけでなく直流電圧に対する絶縁設計が必要である。
すなわち、変換器用変圧器2aおよび2bに用いられる油絶縁方式は、絶縁油と固体絶縁物であるプレスボード等の紙材の複合絶縁構成になっており、この複合絶縁構成に直流電圧が印加されると、絶縁油に比べて体積抵抗率の大きい紙材に大きな直流電界が加わり、一方、体積抵抗率の小さな絶縁油にはあまり直流電界が加わらないこととなる。従って、油絶縁方式の変換器用変圧器においては、プレスボードと絶縁油に適用な電界がそれぞれ加わる様に、絶縁油やプレスボードの配置が工夫されている。
図5は、この様なプレスボードの配置に工夫を施した変換器用変圧器の絶縁構成の一例を示すもので、変圧器巻線部の垂直方向の断面図を示している。
変換器用変圧器は、一点鎖線枠で示すタンク11内に同心円状に収納された交流巻線12および直流巻線13を備えている。このうち、交流巻線12は交流線路に結合され、直流巻線13はサイリスタバルブに結合される。交流巻線12および直流巻線13の各端部には、電界緩和用に周囲を絶縁物で被覆した静電シールド14aおよび14bがそれぞれ取り付けられている。この変換器用変圧器の絶縁は、タンク11内に充填された絶縁油15と、巻線12、13間およびその内外周に配置されたバリアプレスボード16によって行なわれている。また、このバリアプレスボード16における巻線12の静電シールド14aの端部、および巻線13の静電シールド14bの端部など必要箇所には対巻線絶縁強化用のアングルプレスボード17が取付けられている。
この様な構成を有する変換器用変圧器において、直流巻線13と交流巻線12との間の巻線間絶縁部18には、絶縁油15とバリアプレスボード16ないしアングルプレスボード17とが直列となる様に構成して絶縁油15の通る間隙すなわち油隙を分割したバリア絶縁構造が用いられる。
図6は、この様なバリア絶縁構造を有する巻線間絶縁部18の平面図である。
図6で示す様に、交流巻線12および直流巻線13は同心円状に配置されている。これら交流巻線12および直流巻線13間には複数個のバリアプレスボード16a、16bがほぼ等間隔で同心円状に配置されている。そして、交流巻線12およびバリアプレスボード16a間、バリアプレスボード16aおよび16b相互間、さらに、バリアプレスボード16bおよび直流巻線13間には、それぞれの間隔を一定に保つために、バリアプレスボード18と同じ材料で細長い矩形体状に製作されたダクトピースピース19a、19b、19cが介挿されている。
この様に交流巻線12および直流巻線13間の油隙にバリアプレスボード16(16a、16b)を挿入する理由は、バリアプレスボード16の絶縁強度が絶縁油15単体よりも大きいことや、絶縁油15の破壊電界がバリアプレスボード16で区分される絶縁油15の体積に対して負の依存性があるため、これを細分化して絶縁油15部分の耐圧を高めて絶縁強化を図るためである。
例えば、変換器用変圧器の工場試験においては、直流巻線13に直流電圧を印加する一方で、交流巻線12を接地する場合がある。この場合、体積抵抗率の大きいバリアプレスボード16に大きな電界が加わり、体積抵抗率の小さい絶縁油15にはあまり電界が加わらないことになる。バリアプレスボード16の直流耐圧は、絶縁油15の数倍以上大きいため、バリアプレスボード16さえ健全であれば、直流耐圧は十分に確保できることになる。
しかしながら、前述した巻線12、13間に挿入したバリアプレスボード16による直流バリア絶縁には次の様な問題がある。
図7は、図6の交流巻線12および直流巻線13間に直流電圧を印加した場合における、巻線間のダクトピース19とバリアプレスボード16の接触部近傍の直流電位分布を示す。
図7中ダクトピース19の絶縁油15と接する側面(説明の便宜上19Tとして示す)よりも右側において絶縁油15と接する部位のバリアプレスボード16内部では、等電位線20が集中し高電界であるのに対し、絶縁油15内部では等電位線20の間隔は粗になって低電界となっているのは、前述の通りそれぞれの材質の体積抵抗率の大小関係で決まるものである。
一方、同図において、ダクトピース19の側面19Tよりも左側において、ダクトピース19とバリアプレスボード16が接する部位では、ダクトピース19とバリアプレスボード16が同じ材質(体積抵抗率)であるため、両者で同じ電界となって電位分担しようとするため、この接触部の端部でバリアプレスボード16内の等電位線20が急激に広がって、ダクトピース19内に侵入している。
このダクトピース−バリア接触部端部の等電位線20の一部は絶縁油15側にも侵入しており、破線円で示した部位に局所的な油中電界集中部21を形成している。プレスボードに比べて絶縁油15の絶縁耐圧は低い為、この電界集中部21が直流バリア絶縁の弱点となる。この弱点部の電界を低減するには、バリアプレスボード16を巻線間に多数配置して一つ当たりのバリアプレスボードで分担する直流電位を下げる必要がある。そうすると、絶縁寸法が大きくなり機器の小形化の妨げとなる弊害がある。
このため、従来、ダクトピース周辺の油中電界を低減して直流バリア絶縁の絶縁強度向上を目的として、ダクトピースの側面中央部に突出部を設け、この突出部に直流電圧の一部を分担させるようにした技術が開発されている。
特開平8−111325号公報、
図8は図7のダクトピース19を、特許文献1に記載されている「中央部に突出部を設けたダクトピース」22に置換した場合の直流電位分布を示す図である。図8の記載から分るように、この特許文献1の場合も、図7同様にダクトピース22の側面22Tとバリアプレスボード16が接する部位であるダクトピース−バリア接触部端部に局所的な油中電界集中部21が形成されており、直流バリア絶縁の弱点が存在しており、上述の課題が解決されていないことが分かる。
そこで本発明は、バリアプレスボードとダクトピースの接触部近傍の絶縁油の局所的な直流電界集中を低減して耐圧を向上させることにより絶縁寸法を縮小し、小形で信頼性の高い変換器用変圧器を実現させることを目的とするものである。
上記の目的を達成するため、本発明の実施形態によれば、絶縁油が充填されたタンク内に、同心円状に交流巻線および直流巻線を収納し、前記交流巻線および前記直流巻線間に絶縁油と1個または複数個のバリアプレスボードからなる巻線間絶縁部を構成し、前記交流巻線およびバリアプレスボード間、前記直流巻線およびバリアプレスボード間、および隣接するバリアプレスボード間にダクトピースを配置してなる変換器用変圧器において、前記ダクトピースは、前記バリアプレスボードの内周面または外周面に接触する接触部のエッジ部を当該バリアプレスボードの周方向の両側に突出させることにより突出接触部として形成したことを特徴とする。
本発明の第1の実施の形態を示す図であり、(a)は変換器用変圧器の巻線間バリア絶縁構成の一部を示す平面図、(b)は傾斜部付きダクトピースの斜視図、(c)はダクトピースの傾斜部の角度の説明図。 本発明の第1の実施形態のダクトピース近傍の直流等電位線の分布図。 本発明の第2の実施の形態を示す図であり、(a)は変換器用変圧器の巻線間バリア絶縁構成を示す平面図、(b)階段部の拡大図。 一般的な交直変換所の一例を示す配線図。 従来の変換器用変圧器内部絶縁構成の一例を示す断面図。 従来の変換器用変圧器の巻線間絶縁を示す平面図。 図6のダクトピース近傍の直流等電位線分布図。 他の従来例のダクトピースを適用し場合の直流等電位線分布図。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、各図を通して同一部分には同一符号を付けて重複する説明は適宜省略する。
[第1の実施形態]
図1および図2を参照して第1の実施形態について説明する。
図1は本発明の第1の実施形態を示す図であり、(a)は変換器用変圧器の巻線間バリア絶縁構成を示す図、(b)は傾斜部付きダクトピースの斜視図、(c)はダクトピースの傾斜部の角度の説明図である。
本実施形態が図6ないし図8で示す従来例と異なる点は、矩形状のダクトピース19や中央部に突出部を設けたダクトピース22に替えて、両側に突出接触部となる傾斜部を有する新たなダクトピース(以降、傾斜部付きダクトピースと称する)23を採用するようにした点にある。
本実施形態による変換器用変圧器の全体構成については図示していないが、図6と同様に、絶縁油が充填されたタンク内に、直流回路に接続される直流巻線13および交流線路に接続される交流巻線12を同心状に収納し、さらに直流巻線13および交流巻線12との間に絶縁油と同心状の2個のバリアプレスボード16a、16bからなる巻線間絶縁部を構成している。そして、交流巻線12および直流巻線13間に配置した同心状の2個のバリアプレスボード16a、16bが所定の間隔を保持するために、傾斜部付きダクトピース23(23a,23b,23c)を配置するように構成されている。
なお、図1では交流巻線12、直流巻線13およびバリアプレスボード16を平板上に描いているが、これらは図6のように同心円状に形成されているので、これらの間に介挿される傾斜部付きダクトピース23の両接触面もまた、交流巻線12、直流巻線13およびバリアプレスボード16等の円筒体の周面と一致する曲率を有する円弧面として形成することが好ましい。
ここで、傾斜部付きダクトピース23とは、図1(a)の平面図あるいは図1(b)の斜視図から明らかなように、交流巻線12や直流巻線13、バリアプレスボード16a、16b等の円筒体の内周面または外周面と接触する接触面23の両側のエッジ部23をそれぞれ図示左右方向、すなわち、バリアプレスボード16a、16b等の円筒体の円周方向に突出させることによって、両側面に鋭角状の突出接触部23を形成したダクトピースのことである。
換言すれば、傾斜部付きダクトピース23とは、ダクトピース中間部分23の幅W2よりもバリアプレスボード16等に接触する端部の接触面23の幅W1を大きくすることによって、ダクトピース側面の中間部分23から接触面23のエッジ部23にかけて鋭角状の突出接触部23が両側に形成されたダクトピースのことである。
なお、傾斜部付きダクトピース23の突出接触部23の角度θは、図1(c)で示す如く、バリアプレスボード16a、16b等の円筒体に接触する接触面23を基準面(0°)としたとき、基準面と突出接触部23の傾斜面とのなす角度をいう。
図2は、本実施形態で採用した傾斜部付きダクトピース23を用いて交流巻線12および直流巻線13間に直流電圧を印加した場合の、ダクトピース23とバリアプレスボード16の接触部近傍の直流電位分布を示す。なお、図2ではダクトピース23とバリアプレスボード16とは、同じ材質すなわち同じ体積抵抗率のものを用いた例を示す。
図2において、絶縁油15と接する部位のバリアプレスボード16内を通る等電位線20は、傾斜部付きダクトピース23とバリアプレスボード16の接触部において、傾斜部付きダクトピース23の突出接触部23の傾斜面に沿ってダクトピース23内に侵入しており、周囲の絶縁油15中に図7、図8で見られたような局所的な電界集中部21が発生することを抑制している。
このため、このバリア絶縁の直流耐圧は従来構成に比べて高くなり絶縁信頼性向上するため、絶縁寸法を縮小することができ、機器の小型化が可能となる。
なお、図2では傾斜部付きダクトピース23とバリアプレスボード16とを同じ体積抵抗率のものを用いて解析した結果であるが、傾斜部付きダクトピース23の体積抵抗率をバリアプレスボード16より小さいものを使用すれば、更に傾斜部付きダクトピース23の接触部近傍の絶縁油15の局所的な直流電界集中が低減できる。これは、傾斜部付きダクトピース23の体積抵抗率がバリアプレスボード16よりも小さいと、バリアプレスボード16からダクトピース23に侵入する等電位線20が更に減少するため、突出接触部23近傍の局所的な油中電界の集中が抑えられるからである。
ダクトピース23の体積抵抗率をバリアプレスボード16よりも小さくする方法としては、ダクトピース23の使用される紙材の密度をバリアプレスボード16より小さいものにすることや、綿糸など異なる材質でできた絶縁材を適用することで実現できる。
突出接触部23の傾斜角度θは、小さい程突出接触部23のバリアプレスボード側先端部の油中側電界が小さくなる。
なお、この傾斜角度θを小さくし過ぎると、突出接触部23の油中電界が増加し、ここが直流絶縁上の弱点となる。傾斜角が10°以下になると、突出接触部23の油中電界が、その先端部の油中電界よりも高くなるので、傾斜角の下限値としては10°とすればよい。また、傾斜角度が浅い(小さい)と、突出接触部23の機械的な強度が低下してダクトピース23の製作加工が難しくなるので、実際は加工技術の制約により傾斜角は制限を受ける。
以上の点を考慮すると、突出接触部23の傾斜角度θは、10°から30°が好ましいが、鋭角過ぎるとプレスボードの加工が困難になるので、45°前後でもよい。
因みに、図6ないし図8で示す従来技術の場合、ダクトピース19や22のエッジ部とバリアプレスボード16等円筒体とのなす角度θは90°である。
また、変換用変圧器の運転中は、バリア絶縁部に直流電圧だけでなく交流電圧が同時に加わるが、ダクトピース23では楔状の微小油隙を形成することがないので、交流電圧に対しても弱点部位がなく、絶縁信頼性の高いコンパクトな変換器用変圧器を実現することができる。
以上述べたように、本実施形態の変換器用変圧器は、絶縁油を充填されたタンク内に交流線路に接続される交流巻線および直流回路に接続される直流巻線を収納し、前記交流巻線および前記直流巻線間に絶縁油と1個または複数個のバリアプレスボードからなる巻線間絶縁部を構成し、交流巻線とバリアプレスボード間、バリアプレスボード相互間、直流巻線とバリアプレスボード間にそれぞれ間隔を保持する傾斜部付きダクトピース23を配置し、この傾斜部付きダクトピース23のバリアプレスボード16の円周面に接触する面のエッジ部のなす角度θを鋭角すなわち90°よりも小さくなるようにしたので、バリアプレスボード16から傾斜部付きダクトピース23に侵入する等電位線20を減少させることができ、突出接触部23近傍の局所的な油中電界の集中を抑えることができる。
[第2の実施形態]
図3を参照して第2の実施形態について説明する。
図3は、本発明の第2の実施形態を示す図であり、(a)は変換器用変圧器の巻線間バリア絶縁構成を示す図、(b)は階段状ダクトピースの拡大図である。
本実施形態が前述した第1の実施形態と異なる点は、傾斜部付きダクトピース23に替えて階段状ダクトピース24を適用したものである。
図3において、階段状ダクトピース24(24a,24b,24c)は、バリアプレスボード16(16a,16b)等の円筒体に接触する接触面24の幅W1が中間部分24の幅W2よりも広くなるように、中間部分24から接触面24に向かって段階的に幅広の状態になるように、幅の異なるプレスボードスペーサ243a、243bを配置して突出接触部を構成したものである。
階段状ダクトピース24におけるプレスボード243a、243bの段部242a、242bの包絡線と、バリアプレスボード16等の円筒体に接触する接触面24とのなす角度θは、第1の実施形態と同様の鋭角になっている。なお、プレスボード243aおよび243bの厚みが等しい場合、エッジ部の包絡線は段部の包絡線と平行になるので、角度θをエッジ部の包絡線と接触面24とのなす角度と言い換えてもよい。
このため、本実施形態においても、バリアプレスボード16内を通る直流等電位線20は、この階段部で広がりながら階段状ダクトピース24内に侵入できるようになり、段部近傍の油中に等電位線が漏れることは無く、絶縁油15中の局所的な電界集中抑制することができる。このため、第1の実施形態の同様の作用効果が得られる。
また、階段状ダクトピース24を製作する場合、従来のダクトピース19の両端部に幅の異なる所定の厚みのプレスボードスペーサ243a、243bを貼り付けることで容易に実現でき、階段状ダクトピース24を製作する際に要求される加工技術の制約がなく、低コストで直流絶縁性能が高いコンパクトな変換器用変圧器が実現できる。
以上述べたように、本実施形態の変換器用変圧器は、絶縁油を充填されたタンク内に交流線路に接続される交流巻線および直流回路に接続される直流巻線を収納し、前記交流巻線および前記直流巻線間に絶縁油15と1個または複数個のバリアプレスボードからなる巻線間絶縁部を構成し、前記隣接するバリアプレスボード間にこの部分の間隔を保持する階段状ダクトピース24を配置し、この階段状ダクトピース24のバリアプレスボード16の円周面と接触する両端部のなす角度θを、幅の異なる薄板状のプレスボードスペーサ243a、243bを複数枚重ねて階段状に変化し、小さくなるようにしたので、バリアプレスボード16からダクトピース24に侵入する等電位線20を減少させることができるため、プレスボードスペーサ243a、243bの段部近傍の局所的な油中電界の集中を抑えることができる。
[変形例]
以上の第1および第2の実施形態では、変換器用変圧器の交流巻線12と直流巻線13に適用されるバリア絶縁を想定して説明したが、変換器用変圧器の油中リードや油中ブッシング等他の直流バリア絶縁部位に、ダクトピース23や24を適用すれば本実施形態と同様の作用効果が得られる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであって発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態はその他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…交流線路、2a、2b…変換器用変圧器、3a、3b…サイリスタバルブ群、4…直流リアクトル、5…直流線路、6a、6b…サイリスタバルブ、7…バルブホール、8a、8b…変圧器用避雷器、9…直流リアクトル用避雷器、10…アノード−カソード間避雷器、11…タンク、12…交流巻線、13…直流巻線、14…静電シールド、15…絶縁油、16…バリアプレスボード、17…アングルプレスボード、18…巻線間絶縁部、19…ダクトピース、20…等電位線、21…油中電界集中部、22…ダクトピース、23…傾斜部付きダクトピース、23…接触面、23…エッジ部、23…突出接触部、23…中間部分、24…階段状ダクトピース、24…接触面、243a、243b…プレスボードスペーサ。

Claims (5)

  1. 絶縁油が充填されたタンク内に、同心円状に交流巻線および直流巻線を収納し、前記交流巻線および前記直流巻線間に絶縁油と1個または複数個のバリアプレスボードからなる巻線間絶縁部を構成し、前記交流巻線およびバリアプレスボード間、前記直流巻線およびバリアプレスボード間、および隣接するバリアプレスボード間にダクトピースを配置してなる変換器用変圧器において、
    前記ダクトピースは、前記バリアプレスボードの内周面または外周面に接触する接触部のエッジ部を当該バリアプレスボードの周方向の両側に突出させることにより突出接触部として形成したことを特徴とする変換器用変圧器。
  2. 前記ダクトピースに形成された突出接触部は、三角形の鋭角部であることを特徴とする請求項1記載の変換器用変圧器。
  3. 前記ダクトピースに形成された突出接触部は、前記バリアプレスボードの内周面または外周面を基準として10°以上90°未満であることを特徴とする請求項2記載の変換器用変圧器。
  4. 前記ダクトピースに形成された突出接触部の断面形状は、1段以上の階段形状であることを特徴とする請求項1記載の変換器用変圧器。
  5. ダクトピースの体積抵抗率をバリアプレスボードよりも小さい絶縁物としたことを特徴とする請求項1〜4記載の変換器用変圧器。
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