JP2013131306A - 非水電解質二次電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】連続した激しい振動を加えられた場合でも、電池ケース内部での電極群の移動を抑制し、信頼性を向上した非水電解質二次電池を提供する。
【解決手段】電極群の少なくともいずれか一方の端面と当接する面を有する絶縁板を備え、前記絶縁板は、その周縁部に電極群側へ突出する固定部を有し、前記固定部は、一側面が前記電池ケースの内壁と、反対側に位置する他方の側面が前記電極群と当接する。このような構成にすることで、激しい振動によっても電極群の端面及び側面を絶縁板で保護することができ、電極群に局所的な負荷が加わらないため、電極群の破損を防ぐことができる。
【選択図】図1
【解決手段】電極群の少なくともいずれか一方の端面と当接する面を有する絶縁板を備え、前記絶縁板は、その周縁部に電極群側へ突出する固定部を有し、前記固定部は、一側面が前記電池ケースの内壁と、反対側に位置する他方の側面が前記電極群と当接する。このような構成にすることで、激しい振動によっても電極群の端面及び側面を絶縁板で保護することができ、電極群に局所的な負荷が加わらないため、電極群の破損を防ぐことができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、非水電解質二次電池に関し、特に、巻回した電極群を有する非水電解質二次電池の構造に関する。
非水電解質二次電池は、一般に、有底型の金属製の電池ケースに発電要素を収納し、その開口部を封口板(組立封口体を含む)により封口して密閉し構成される。リチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池においては、発電要素は、電極群および電解質により構成される。電極群は、正極および負極を、セパレータを介して渦巻き状に巻回して構成される。セパレータは、正極と負極との間を絶縁するとともに、電解質を保持する機能を有している。また、封口板と電池ケースに電極群から導出された正、負極リードを接続することにより、封口板と電池ケースは正、負極のどちらかの外部端子となる。さらに、電池ケースに挿入された電極群と封口板との間には上部絶縁板が設けられ、電極群と電池ケースとの間には下部絶縁板が設けられることで、電極群は封口板や電池ケースと電気的に絶縁されている。
このような構成の非水電解質二次電池では、落下衝撃時において、電極群が電池ケース内で移動することで、特にその端部で破損する可能性があった。
上記問題を解決するために、例えば、電極群の周縁部に相当する箇所に、電池ケースの内面に接する突起を設けた上部絶縁板を用いることによって、電極群の外周部が電池ケースの上部方向に徐々に移動することを防ぐ構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、弾性を有する上部絶縁板を配設することで、電極群の破損を抑制し、内部短絡を防ぐ構造が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、特許文献1のような構造の非水電解質二次電池では、インパクトドライバーに代表される電動工具等に用いられた場合、その使用時に、電池ケース内部で、電極群が上下方向及び左右方向に連続して激しく振動するため、上部絶縁板に設けた突起と接触する端部に局所的な負荷がかかり、電極群が破損する可能性がある。
また、特許文献2のような構造では、弾性を有する上部絶縁板を配設することで、電極群の上下方向の振動に対して保護することができるが、左右方向に激しい振動が生じることによって、上記同様に、電極群が破損する可能性がある。
本発明は、上記課題を鑑みなされたものであり、連続した激しい振動が加えられた場合であっても、電池ケース内部における、電極群の移動を抑制し、電極群の破損を抑制することで、信頼性を向上した非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、正極と負極とをセパレータを介して巻回した電極群を、開口部を有する電池ケースに収納し、前記開口部を封口板で封口した非水電解質二次電池において、前記電極群の少なくともいずれか一方の端面と当接する面を有する絶縁板を備え、前記絶縁板は、その周縁部に電極群側へ突出する固定部を有し、前記固定部は、一側面が前記電池ケースの内壁と当接し、反対側に位置する他方の側面が前記電極群と当接することを特徴とする。
上記構成によれば、激しい振動によっても、電極群の端面を、その面と当接する絶縁板の面で保護し、また電極群の側面を、絶縁板の固定部の側面で保護することができる。したがって、電極群を面で支持することで、電極群に局所的な負荷が加わることを防ぎ、電極群の損傷を抑制した信頼性の高い非水電解質二次電池を実現することが可能となる。
本発明によれば、連続した激しい振動が加えられた場合であっても、電池ケース内部において電極群の移動を抑制でき、信頼性を向上した非水電解質二次電池を提供することができる。
本発明は、正極と負極とをセパレータを介して巻回した電極群を、開口部を有する電池ケースに収納し、前記開口部を封口板で封口した非水電解質二次電池において、前記電極群の少なくともいずれか一方の端面と当接する面を有する絶縁板を備え、前記絶縁板は、その周縁部に電極群側へ突出する固定部を有し、前記固定部は、一側面が前記電池ケースの内壁と当接し、反対側に位置する他方の側面が前記電極群と当接することを特徴とする。
上述したように、本発明の構成によれば、絶縁板は、電極群の端面と当接する面を有している。そのため、上下方向の激しい振動に対して、電極群の端面を保護することができる。また、絶縁板には、その周縁部から突出する固定部が配されており、固定部は、電池ケースの内壁および電極群と側面で当接している。したがって、上下方向だけでなく、左右方向の激しい振動に対しても、電極群を面で支持し、電極群に局所的な負荷がかかることを抑えることで、電極群の損傷を防ぐことが可能となる。
また、本発明によれば、絶縁板の固定部が、電池ケースと電極群との間に介在しているため、電極群を、電池の横断面において略中央部に固定させることができる。そのため、電池ケースの内部に電極群が偏って収容されて電極群と電池ケースの内壁が局所的に接触することを抑制し、電極群への電解質の浸透ムラを防ぐことができる。したがって、特に充放電サイクルにおいて、局所的に電解質が枯渇することを抑制できるため、サイクル特性を向上することが可能となる。
本発明の非水電解質二次電池は、通常用いられている絶縁板を、本発明に係る絶縁板に
変更するのみで製造することができる。よって、生産工程を増やすことなく、容易に、信頼性を向上した非水電解質二次電池を得ることができる。
変更するのみで製造することができる。よって、生産工程を増やすことなく、容易に、信頼性を向上した非水電解質二次電池を得ることができる。
本発明において、絶縁板は、柔軟性及びコストの観点からポリプロピレン系樹脂から選ばれることが好ましい。また、耐熱性および強度の観点から、ガラスクロスを基材とし無機添加剤を含むフェノール樹脂から構成されていてもよい。上記無機添加物としては、アルミナ、シリカ、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、及び炭酸カルシウムからなる群より選ばれた少なくとも一種であることが好ましい。特に、電池ケースの開口部側に配置される上部絶縁板には、ガラスクロスを基材とした無機添加剤を含むフェノール樹脂を用いることが好ましく、電池ケースの底面側に配置される下部絶縁板には、ポリプロピレン系樹脂を用いることが好ましい。
本発明の固定部は、上記した絶縁板の材料と同じ材料を用いることができる。また固定部は、絶縁板の成型時に一体成型することで設けてもよく、予め成型されえた固定部を、絶縁板の周縁部に固定することで設けてもよい。
また、本発明において、絶縁板は複数個の固定部を有し、それらの固定部は、絶縁板の周縁部において等間隔に配置されていることが望ましい。このように固定部を配置させることで、激しい振動においても電極群を保護することができるとともに、周縁部の全周に固定部を配置させる場合と比較して、電極群への電解質の浸透を容易にすることができる。
本発明の固定部の長さは、絶縁板の周縁の全周長さに対して、20%以上50%以下で設けられることが好ましい。固定部の長さが短いと電極群の固定が困難になり、長すぎると電極群への電解質の浸透を妨げるためである。ここで、固定部の長さとは、固定部において、絶縁板の周縁方向の長さを指し、複数個の固定部を有する場合は、各固定部の長さの総和を指す。
また、本発明の固定部の幅は、絶縁板の直径に対して、1.0%以上1.5%以下であることが望ましい。固定部の幅が狭いと強度を維持することが困難となり、広すぎると電極群の直径を大きくすることができず、電池容量が低下するためである。ここで、固定部の幅とは、固定部において、電池ケースの内壁に当接する側面と、電極群に当接する側面との間の距離を指す。
さらに、本発明の固定部の高さは、電極群の高さに対して、10%以上30%以下であることが好ましい。固定部の高さが低いと電極群を固定することが困難となり、固定部の高さが高いと電解質の注液性を損なうおそれがあるためである。ここで、固定部の高さとは、電池ケース内部に絶縁板を配置した際、固定部において電極群の高さ方向に対する長さを指し、具体的には、電極群の端面に当接する絶縁板の面から、電極群の高さ方向の固定部の端部までの長さを指す。
以下、実施の形態について、図面を参照し、詳細に説明する。
図1に本発明の一実施形態に係る円筒形のリチウムイオン二次電池の概略縦断面図を示す。図の電池19は、円筒形のリチウムイオン二次電池であり、正極1と、負極2と、それらの間に介在するセパレータ3とを渦巻き状に巻回して構成された電極群4を備えている。電極群4は、図示しない非水電解質とともに有底円筒型の金属製の電池ケース5に収納されている。電池ケース5の開口部は、封口板6により封口され、これにより電極群4および非水電解質は電池ケース5の内部に密閉される。
電池ケース5の内部において、電極群4の上側には上部絶縁板7が、電極群4の下側には下部絶縁板8が配設される。ここで、上部絶縁板7の周縁部には固定部7aが設けられており、一方の側面が電池ケース内壁と当接し、反対側の側面は、電極群4の側面と当接している。また、下部絶縁板8の周縁部にも固定部8aが設けられており、一方の側面が電池ケース内壁と当接し、反対側の側面は、電極群4の側面と当接している。すなわち、電極群4の側面は上部絶縁板7、及び下部絶縁板8の固定部の側面に支持されて配置されることで、電極群4が固定される。
また、電池ケース5には、上部絶縁板7の上部に、溝部18が設けられる。この溝部18により、上部絶縁板7を介し電極群4は固定される。
封口板6は、導体からなるハット状の端子板9、環状のPTC(positive temperature coefficient: 正温度係数)サーミスタ板10、円形の上側弁板11および下側弁板12、並びに基板13と、絶縁体からなる環状の組立体用ガスケット14とから構成される。組立体用ガスケット14は上側弁板11の周縁部と下側弁板12の周縁部との間に配設されて、上側弁板11の周縁部と下側弁板12の周縁部とが接触するのを防いでいる。また、組立体用ガスケット14は、基板13と端子板9の周縁部とが接触しないように、両者の間に介在される。
封口板6の周縁部と電池ケース5の開口部との間には、絶縁体からなるガスケット15が配設される。ガスケット15は、封口板6と電池ケース5との間を封止するとともに、それらの間を絶縁している。
端子板9とPTCサーミスタ板10とはそれらの周辺部で接触している。PTCサーミスタ板10と上側弁板11とはそれらの周辺部で接触している。上側弁板11と下側弁板12とはそれらの中央部で接触している。下側弁板12と基板13とはそれらの周辺部で接触している。以上の結果、端子板9と基板13とは互いに導通されている。
封口板6の基板13は、正極リード16を介して正極1と導通される。その結果、封口板6の端子板9が、電池19の正極側の外部端子として機能する。一方、電池ケース5は、負極リード17を介して負極2と導通されて、電池19の負極側の外部端子として機能する。
本実施形態によれば、連続した激しい振動が加えられた場合であっても、電池ケース5の内部において、上部絶縁板7、及び下部絶縁板8によって、電極群4を固定することができるため、電極群4の移動を抑制でき、電極群4の損傷を防ぐことが可能となる。さらに、電極群4の移動を抑制することで、正極リード16と封口板6、または負極リード17と電池ケース5との接続外れや、連続した振動での金属疲労によるリードの破断を抑制することも可能となる。
なお、本実施形態では、上部絶縁板7及び下部絶縁板8のいずれにも固定部を設けているが、一方のみに設けてもよい。一方の絶縁板のみに固定部を設ける場合は、上部絶縁板7に設けることが、より好ましい。電極群4の下側の端面は、電池ケース5と比較的近い距離に配置することができるため、電極群4は負極リード17によって固定しやすい。一方、電極群の上側の端面は、封口板6と一定の距離を確保する必要があるため、正極リード16が長くなり、電極群4を固定することは、困難となる。したがって、上部絶縁板7に固定部7aを設け、電極群4の上側の端面と電池ケース5の溝部18との間、及び電池ケース5の内壁と電極群4との間のいずれにも、上部絶縁板7を介在させることで、電極群の上下方向および左右方向への移動を、より効率的に抑制できることができる。
図2は、本発明の一実施形態に係る非水電解質二次電池に用いられる上部絶縁板の(a)下面斜視図、及び(b)側面図である。また、図3、4は、本発明の他の実施形態に係る非水電解質二次電池に用いられる上部絶縁板の(a)下面斜視図、及び(b)側面図である。
上述したように、本発明は、絶縁板の周縁部に固定部を有している。また、この固定部は、一側面が電池ケースの内壁と当接し、反対側の側面が電極群と当接する。この固定部は、図2のように、絶縁板の周縁部の全周に設けてもよいが、図3及び図4のように、周縁部の一部のみに設けてもよい。その場合、固定部の長さ(各固定部の長さの総和)は、前記絶縁板の周縁の全周長さに対して、20%以上50%以下で設けることが好ましい。
なお、絶縁板の形状、固定部の形状、位置、及び個数は、図2〜4に図示した形態に限定されない。
本発明の実施例を説明する。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。以下のようにして、リチウムイオン二次電池からなる試作体を作製した。
(実施例1)
(1)正極の作製
正極活物質として、平均粒径が12μmであるLiNi0.8Co0.15Al0.05O2を使用した。正極活物質100重量部、結着剤としてポリフッ化ビニリデンフルオライド1.7重量部、及び導電剤としてアセチレンブラック2.5重量部を液状成分に混合させて正極合剤ペーストを調製した。
(1)正極の作製
正極活物質として、平均粒径が12μmであるLiNi0.8Co0.15Al0.05O2を使用した。正極活物質100重量部、結着剤としてポリフッ化ビニリデンフルオライド1.7重量部、及び導電剤としてアセチレンブラック2.5重量部を液状成分に混合させて正極合剤ペーストを調製した。
その正極合剤ペーストを、アルミニウム箔からなる正極集電体の両面に、正極リード16の接続部分を除いて塗布し、乾燥して、正極合剤層を形成した。そのようにして作製された正極の前駆体を、圧延し、正極を得た。このとき、厚みが128μmとなるように正極の前駆体を圧延した。また、正極集電体として使用したアルミニウム箔の長さは667mm、幅は57mm、厚さは15μmであった。また、正極リード16の接続部分は、正極の巻始めの部分に形成した。
(2)負極の作製
負極活物質として平均粒径が20μmのグラファイトを使用した。負極活物質100重量部と、結着剤としてポリフッ化ビニリデンフルオライド0.6重量部と、増粘剤としてカルボキシメチルセルロース1重量部と、適量の水とを、双腕式練合機にて攪拌し、負極ペーストを得た。
負極活物質として平均粒径が20μmのグラファイトを使用した。負極活物質100重量部と、結着剤としてポリフッ化ビニリデンフルオライド0.6重量部と、増粘剤としてカルボキシメチルセルロース1重量部と、適量の水とを、双腕式練合機にて攪拌し、負極ペーストを得た。
その負極合剤ペーストを、銅箔からなる負極集電体の両面に、負極リード17の接続部分を除いて塗布し、乾燥して負極合剤層を形成した。そのようにして作製された負極の前駆体を、圧延し、負極を得た。このとき、厚みが155μmとなるように負極の前駆体を圧延した。また、負極集電体として使用した銅箔の長さは745mm、幅は58.5mm、厚さは8μmであった。また、負極リード17の接続部分は、負極の巻終わりの部分に形成した。
(3)非水電解質の調整
非水電解質は、エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとを1対1の体積比で混合した混合溶媒に、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を1.0mol/Lの濃度で溶解することにより調製した。
非水電解質は、エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとを1対1の体積比で混合した混合溶媒に、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を1.0mol/Lの濃度で溶解することにより調製した。
(4)封口板の作製
図1に示した封口板6を作製した。上側弁板11および下側弁板12はアルミニウム製とした。端子板9は鉄製とした。基板13はアルミニウム製とした。組立体用ガスケット14はポリプロピレン製とした。
図1に示した封口板6を作製した。上側弁板11および下側弁板12はアルミニウム製とした。端子板9は鉄製とした。基板13はアルミニウム製とした。組立体用ガスケット14はポリプロピレン製とした。
(5)電池の組立
上述のようにして作製した正極および負極を、それらの間にセパレータ3を介在させて積層し、積層体を得た。セパレータ3には、厚さが20μmであるポリエチレン製の多孔膜を使用した。得られた積層体の正極の巻き始めの部分に正極リード16を接続し、負極の巻き終わりの部分に負極リード17を接続した。その状態で、上記積層体を渦巻き状に巻回して電極群4を得た。
上述のようにして作製した正極および負極を、それらの間にセパレータ3を介在させて積層し、積層体を得た。セパレータ3には、厚さが20μmであるポリエチレン製の多孔膜を使用した。得られた積層体の正極の巻き始めの部分に正極リード16を接続し、負極の巻き終わりの部分に負極リード17を接続した。その状態で、上記積層体を渦巻き状に巻回して電極群4を得た。
このようにして得られた電極群4を、鉄製の電池ケース5に収納した。ここで、電極群4の上側に、絶縁板の周縁部の全周にポリプロピレン製の固定部を有したポリプロピレン製の上部絶縁板7(固定部1個、平板状、厚み0.3mm)を配置した。この固定部は、幅が0.23mm(絶縁板の直径の1.3%)、長さが51.6mm(絶縁板の周縁部全周長さ)、高さが18mm(電極群の高さの30%)であった。また、電極群4の下側には、固定部の無いポリプロピレン製の下部絶縁板8(平板状、厚み0.3mm)を配設した。
その後、正極リード16を、周縁部にポリプロピレン製のガスケット15を取り付けた封口板6の基板13にレーザー溶接法により溶接し、負極リード17を、電池ケース5の底部に抵抗溶接法により溶接した。
電池ケース5には、直径(外径)が18mm、高さが65mm、厚みが0.15mmであるものを使用した。この電池ケース5の厚みは、通常市販されている円筒形のリチウムイオン二次電池における電池ケースの厚みに近いものである。
そして、電池ケース5内に非水電解質を注入した後、電池ケース5の開口端部より5mmの位置において、電池ケース5を周方向に一周するように、内側に突出する溝部18を形成し、電極群4を、上部絶縁板7を介して固定した。
次に、溝部18の上に載せるようにして、封口板6をガスケット15を介して電池ケース5の開口部に配置した後、電池ケース5の開口部を内側に曲げるようにかしめて、電池ケース5を封口した。以上のようにして、直径が18mm、高さが65mmである円筒形のリチウムイオン二次電池からなる試作体を10個作製した。
(実施例2)
図3に示したような、2つのポリプロピレン製の固定部を有したポリプロピレン製の上部絶縁板7(固定部2個、平板状、厚み0.3mm)を配置した。この固定部は、幅が0.23mm(絶縁板の直径の1.3%)、2つの固定部の長さの和が25.8mm(絶縁板の周縁部全周長さの50%)、高さが18mm(電極群の高さの30%)であった。それ以外は、実施例1と同様にして、10個のリチウムイオン二次電池からなる試作体を作製した。
図3に示したような、2つのポリプロピレン製の固定部を有したポリプロピレン製の上部絶縁板7(固定部2個、平板状、厚み0.3mm)を配置した。この固定部は、幅が0.23mm(絶縁板の直径の1.3%)、2つの固定部の長さの和が25.8mm(絶縁板の周縁部全周長さの50%)、高さが18mm(電極群の高さの30%)であった。それ以外は、実施例1と同様にして、10個のリチウムイオン二次電池からなる試作体を作製した。
(比較例1)
ポリプロピレン製の上部絶縁板7(固定部無し、平板状、厚み0.3mm)を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、10個のリチウムイオン二次電池からなる試作体を作製した。
ポリプロピレン製の上部絶縁板7(固定部無し、平板状、厚み0.3mm)を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、10個のリチウムイオン二次電池からなる試作体を作製した。
(振動試験)
作製された各10個の試作体に対して、以下のような条件で振動試験を実施した。まず、振動試験装置に試作体を設置し、加振の合成値が38.5Gとなる振動条件でランダム振動試験を行った。振動の周波数及びレベルを(表1)に示す。試験開始から5時間おきに、振動試験を中断して試作体の内部抵抗を測定し、振動試験を再開することを繰り返した。内部抵抗が試験開始前の2倍以上の値(本実施例の試作体では50mΩ以上)を示した時、正極リードまたは負極リードが破断あるいは切れ始めており、電池として機能しないと判断した。合計振動時間と内部抵抗が試験開始前の2倍以上となった試作体の個数を、(表2)に示す。
作製された各10個の試作体に対して、以下のような条件で振動試験を実施した。まず、振動試験装置に試作体を設置し、加振の合成値が38.5Gとなる振動条件でランダム振動試験を行った。振動の周波数及びレベルを(表1)に示す。試験開始から5時間おきに、振動試験を中断して試作体の内部抵抗を測定し、振動試験を再開することを繰り返した。内部抵抗が試験開始前の2倍以上の値(本実施例の試作体では50mΩ以上)を示した時、正極リードまたは負極リードが破断あるいは切れ始めており、電池として機能しないと判断した。合計振動時間と内部抵抗が試験開始前の2倍以上となった試作体の個数を、(表2)に示す。
(表2)に示すように、実施例1及び2では、試作体の内部抵抗に大きな変化は生じなかった。実施例1及び2を分解したところ、リードの破断は確認されず、電極群において合剤の剥離やセパレータの折れがないことがわかった。
したがって、本発明の構成によれば、激しい振動によっても電極群を絶縁板によって保護できることが確認できた。さらに電極群の移動を抑制することで、正極リードと封口板、または負極リードと電池ケースとの接続外れや、連続した振動での金属疲労によるリード破断を抑制できることも確認できた。
これに対して、比較例1においては合計振動時間50時間で試作体の内部抵抗が試験開始前の2倍以上となった試作体が5個あった。この試作体を分解したところ、正極リードの破断が確認できた。これは電極群を固定していないため、振動によって電極群が移動し、金属疲労によって正極リードが破断したためと考えられる。また、電極群を分解したところ、電極群の端面で、合剤剥がれやセパレータの折れが確認できた。特に電極群の端面の最外周付近で損傷が激しく、振動による負荷が局所的に集中したと推測される。
以上のように、固定部を有した絶縁板を用いることにより、電極群の移動が大きく抑制され、電極群の損傷を抑えることができ、さらにリードの接続外れやリードの金属疲労による破断も防ぐことが可能になる。よって、信頼性の高い非水電解質二次電池を提供することができる。
本発明によれば、激しい振動においても信頼性の高い非水電解質二次電池を提供することができる。このような本発明の非水電解質二次電池は、特にインパクトドライバーなどの電動工具や家庭菜園用耕運機のような激しい振動を伴う機器の電源、携帯電話などのモバイル機器、携帯用ゲーム機器並びにビデオカメラ等の携帯用電子機器の電源として有用である。また、ハイブリッドカー、電気自動車、燃料電池自動車等の交通用機器において、その電動機の駆動を補助する電源としても有用である。また、掃除機、およびロボット等の駆動用電源としても有用であり、プラグインHEVの動力源としても有用である。
1 正極
2 負極
3 セパレータ
4 電極群
5 電池ケース
6 封口板
7 上部絶縁板
8 下部絶縁板
7a、8a 固定部
9 端子板
10 PTCサーミスタ板
11 上側弁板
12 下側弁板
13 基板
14 組立体用ガスケット
15 ガスケット
16 正極リード
17 負極リード
18 溝部
19 電池
2 負極
3 セパレータ
4 電極群
5 電池ケース
6 封口板
7 上部絶縁板
8 下部絶縁板
7a、8a 固定部
9 端子板
10 PTCサーミスタ板
11 上側弁板
12 下側弁板
13 基板
14 組立体用ガスケット
15 ガスケット
16 正極リード
17 負極リード
18 溝部
19 電池
Claims (5)
- 正極と負極とをセパレータを介して巻回した電極群を、開口部を有する電池ケースに収納し、前記開口部を封口板で封口した非水電解質二次電池において、
前記電極群の少なくともいずれか一方の端面と当接する面を有する絶縁板を備え、
前記絶縁板は、その周縁部に電極群側へ突出する固定部を有し、
前記固定部は、一側面が前記電池ケースの内壁と当接し、反対側に位置する他方の側面が前記電極群と当接することを特徴とする非水電解質二次電池。 - 前記絶縁板は、複数個の固定部を有し、
前記複数個の固定部は、前記絶縁板の周縁部において等間隔に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の非水電解質二次電池。 - 前記固定部の長さは、前記絶縁板の周縁の全周長さに対して、20%以上50%以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の非水電解質二次電池。
- 前記固定部の幅は、前記絶縁板の直径に対して、1.0%以上1.5%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池。
- 前記固定部の高さは、電極群の高さに対して、10%以上30%以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011278105A JP2013131306A (ja) | 2011-12-20 | 2011-12-20 | 非水電解質二次電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011278105A JP2013131306A (ja) | 2011-12-20 | 2011-12-20 | 非水電解質二次電池 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013131306A true JP2013131306A (ja) | 2013-07-04 |
Family
ID=48908718
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011278105A Pending JP2013131306A (ja) | 2011-12-20 | 2011-12-20 | 非水電解質二次電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2013131306A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016039090A (ja) * | 2014-08-08 | 2016-03-22 | 株式会社Gsユアサ | 蓄電素子および蓄電装置 |
-
2011
- 2011-12-20 JP JP2011278105A patent/JP2013131306A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016039090A (ja) * | 2014-08-08 | 2016-03-22 | 株式会社Gsユアサ | 蓄電素子および蓄電装置 |
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