JP2013130520A - 制御方法、制御装置、制御システム、及び制御プログラム - Google Patents

制御方法、制御装置、制御システム、及び制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】より正確な分析結果を得ることができる。
【解決手段】線形勾配処理部及び定電圧処理部が、導電媒体に流れる電流値に基づいて、前記導電媒体に供給する電力量を制御する。
【選択図】図3

Description

本発明は、制御方法、制御装置、制御システム、及び制御プログラムに関する。
全てのタンパク質は、各々が固有の電荷および分子量を有している。このため、生体中に存在するタンパク質混合液を電荷または分子量で分離することで、各種タンパク質に分離することが可能である。特に、同じ種類で殆ど同じ分子量のタンパク質であっても、翻訳後修飾によって電荷が異なるタンパク質種が存在する。なお、翻訳後修飾とは、翻訳後のタンパク質の化学的な修飾である。したがって、タンパク質を固有の等電点に基づいて分離することは有用である。タンパク質を等電点と分子量で分離する手法として、2次元電気泳動が知られている。
2次元電気泳動法では、より多くのタンパク質を高分解能にて分離できる。さらに、2次元電気泳動は、用いる試料を変性剤存在下または非存在下にて行うことも可能であり、数百種類〜数千種類のタンパク質を一度に分離可能である。
2次元電気泳動は、タンパク質を電荷に基づいて分離する等電点電気泳動のステップと、分子量に基づいて分離するスラブゲル電気泳動のステップと、の2つの電気泳動ステップからなる。なお、スラブゲル電気泳動では、ドデシル硫酸ナトリウム存在下、ポリアクリルアミドゲルを用いた電気泳動(以下、「SDS−PAGE」という)が知られている。
2次元電気泳動では、タンパク質試料が1次元目ゲルに導入され、等電点電気泳動が行われる。その後、1次元目ゲルが取り出されて2次元目ゲルに接続され、分子量に基づいた2次元目の電気泳動による分離が行われる。ここで、等電点電気泳動を行う1次元目ゲルは、細長くて薄い形状になっている。
等電点電気泳動では、サンプルが導入された一次元目ゲルの両端に直流電圧が印加される。ここで、電圧の印加は定電圧で制御されるが、その電圧値は段階的に上昇される。これは、サンプル内に含まれる共雑物の極性分子の移動を制限するためである。
特許文献1には、ポリアクリルアミドゲル(導電媒体)に直流電場をかけて、ゲル内にpH勾配を形成する際に2対の電極を用いて、pH勾配がすでに十分に形成されているところには低い電圧を、pH勾配が不十分なところには高い電圧を印加することが記載されている。また、特許文献2には、ゲル媒体自体の温度を検知する温度検知手段を備え、温度検知手段の信号に基づき電圧制御を行うことが記載されている。
特開平03−29844号公報 特開平01−195357号公報
しかしながら、特許文献1、2に記載の技術では、サンプル内に含まれる共雑物の極性分子の量が多いときや、サンプルの量が多いときに、高い発熱が生じてしまうことがある。高い発熱が生じた場合、特許文献1、2に記載の技術では、正確な分析結果を得られなくなってしまうという欠点があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、より正確な分析結果を得ることができる制御方法、制御装置、制御システム、及び制御プログラムを提供する。
(1)本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の一態様は、電気泳動制御装置が、導電媒体に流れる電流値に基づいて、前記導電媒体に供給する電力量を制御する電力制御過程を有する制御方法である。
(2)また、本発明の一態様は、上記の制御方法において、前記電力制御過程で、前記導電媒体に流れる電流値と予め定められた閾値に基づいて、前記導電媒体に供給する電力量を制御する。
(3)また、本発明の一態様は、上記の制御方法において、前記電力制御過程で、前記導電媒体に流れる電流値と、第1の前記閾値及び第2の前記閾値と、に基づいて、前記導電媒体に供給する電力量を制御する。
(4)また、本発明の一態様は、上記の制御方法において、前記導電媒体は、極性の分子および両性電解質を含有している。
(5)また、本発明の一態様は、上記の制御方法において、前記電力制御過程で、前記導電媒体に印加する電圧値を制御する。
(6)また、本発明の一態様は、上記の制御方法において、前記電力制御過程で、前記導電媒体に流れる電流値が前記閾値に達した場合に、前記導電媒体に印加する電圧値を保持する制御を行う。
(7)また、本発明の一態様は、上記の制御方法において、前記電力制御過程で、前記導電媒体に流れる電流値が前記閾値に達した場合に、前記導電媒体に印加する電圧値を低減する制御を行う。
(8)また、本発明の一態様は、上記の制御方法において、前記電力制御過程で、前記導電媒体に流れる電流値が前記閾値を超えないように、抵抗値変動を算出し、算出した抵抗値変動に基づいて電圧値の制御を行う。
(9)また、本発明の一態様は、上記の制御方法において、前記電力制御過程では、電圧値を維持する定電圧モード、又は電圧値を線形に増加させる線形勾配モードで、前記導電媒体に電圧を印加する制御を行う。
(10)また、本発明の一態様は、上記の制御方法において、前記電力制御過程では、電圧値を線形に増加させる線形勾配モードで前記導電媒体に印加する制御を行うときに、前記導電媒体に流れる電流値が前記閾値に達した場合に、前記導電媒体に印加する電圧値を保持する制御を行い、電圧値を維持する定電圧モードで前記導電媒体に電圧を印加する制御を行うときに、前記導電媒体に流れる電流値が前記閾値に達した場合に、前記導電媒体に印加する電圧値を低減する制御を行う。
(11)また、本発明の一態様は、上記の制御方法において、前記電力制御過程では、前記導電媒体に供給する電力量が予め定められた値を超えたときにエラーを示す情報を表示する。
(12)また、本発明の一態様は、上記の制御方法において、前記導電媒体は、ゲルである。
(13)また、本発明の一態様は、上記の制御方法を使用する制御装置である。
(14)また、本発明の一態様は、誘電媒体に接触する1対の電極が配置されたチャンバーを具備する電気泳動用治具と、上記の制御方法を使用する制御装置と、を備える制御システムである。
(15)また、本発明の一態様は、制御装置のコンピュータに、導電媒体に流れる電流値に基づいて、前記導電媒体に供給する電力量を制御する電力制御手順を実行させるための制御プログラムである。
本発明によれば、より正確な分析結果を得ることができる。
本発明の実施形態に係る電気泳動システムを用いた電気泳動制御装置の斜視図である。 本実施形態に係るIEFチップの設置を説明する説明図である。 本実施形態に係る電力制御装置の構成を示す概略ブロック図である。 本実施形態に係る線形勾配処理部の構成を示す概略ブロック図である。 本実施形態に係る定電圧処理部の構成を示す概略ブロック図である。 本実施形態に係る電力制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。 本実施形態に係る線形勾配処理部の動作の一例を示すフローチャートである。 本実施形態に係る定電圧処理部の動作の一例を示すフローチャートである。 本実施形態に係る電圧値と電流値の関係の一例を示す概略図である。 本実施形態に係る電圧値と電流値の関係の別の一例を示す概略図である。 本実施形態に係る電圧値と電流値の関係の別の一例を示す概略図である。 電圧値と電流値の関係の別の一例を示す概略図である。 電圧値と電流値の関係の別の一例を示す概略図である。 炭化が発生したときのIEFチップの一例を表す図である。 本実施形態に係る電圧値と電流値の関係の別の一例を示す概略図である。 電圧値と電流値の関係の別の一例を示す概略図である。 電圧値と電流値の関係の別の一例を示す概略図である。 電圧値と電流値の関係の別の一例を示す概略図である。 本実施形態の変形例に係る電圧値と電流値の関係の一例を示す概略図である。 本実施形態の変形例に係るスポットの分析結果の一例を示す概略図である。 本実施形態の別の変形例に係る電圧値と電流値の関係の一例を示す概略図である。 本実施形態の別の変形例に係る電圧値と電流値の関係の一例を示す概略図である。 本変形例に係る線形勾配処理部の動作の一例を示すフローチャートである。 本実施形態の別の変形例に係る電気泳動システムの斜視図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る電気泳動システムを用いた電気泳動制御装置の斜視図である。この図において、電気泳動システムを用いた電気泳動制御装置は、電気泳動用治具1、電力供給回路2、及び、電力制御装置3を含んで備える。電力供給回路2は、陽電極211、陰電極212、電源装置22、電流測定装置23、電圧測定装置24を含んで備える。
電気泳動用治具1には、その上面に電気泳動用チャンバー11が設けられている。電気泳動用チャンバー11は、矩形型の溝である。電気泳動用チャンバー11の底面及び側面は、セラミック、樹脂、又はガラス等の絶縁体で構成されている。なお、電気泳動用治具1には、電気泳動用チャンバー11の下部に、ペルチェ又は水冷装置などの冷却用ユニットが設けられている。なお、図1では、電気泳動用治具1には、開閉可能なカバー12が設けられている。カバー12はガラス等の絶縁体で構成されている。
電気泳動用チャンバー11の長手方向の一端には陽電極211が設置され、他端には陰電極212が設置されている。
電源装置22は、電力制御装置3の制御に従って電力を供給する。
電流測定装置23は、電源装置22及び陽電極211に接続される。電流測定装置23は、電流を測定し、測定した電流を表す電流値Iを生成する。例えば、電流測定装置23は、単位時間Δtの間隔で電流を測定して電流値Iを生成する。ここで、単位時間Δtとは、例えば、0.1sec以下である。電流測定装置23は、生成した電流値Iを電力制御装置3へ出力する。
電圧測定装置24は、陽電極211及び陰電極212に接続される。電圧測定装置24は、陽電極211と陰電極212との間の電圧を測定し、測定した電圧を表す電圧値Vを生成する。例えば、電圧測定装置24は、単位時間Δtの間隔で電圧を測定して電圧値Vを生成する。電圧測定装置24は、生成した電圧値を電力制御装置3へ出力する。なお、電流値I及び電圧値Vにおける時刻tは、処理(電気泳動)開始からの経過時間を表す。
電力制御装置3は、電流測定装置23から入力された電流値I、及び、電圧測定装置24から入力された電圧値Vに基づいて、電源装置22が供給する電力を制御する。
具体的には、電力制御装置3は、電流値Iと第1上限値Ilimit1に基づいて、電力を制御する。また、電力制御装置3は、電流値Iと第2上限値Ilimit2に基づいて、電力を制御する。また、電力制御装置3は、電圧値Vを時間tで積分した電圧時間積分値に基づいて、電力を制御する。なお、電力制御装置3は、表示部を備え、電流値Iと電圧値Vを表示部に表示してもよい。
図2は、本実施形態に係るIEF(等電点電気泳動)チップ4の設置を説明する説明図である。この図において、IEFチップ4は、支持体41に導電媒体42が接着されている。図2では、支持体41が把持されてIEFチップ4が搬送され、電気泳動用治具1の電気泳動用チャンバー11に設置される。なお、本発明はこれに限らず、導電媒体42のみが電気泳動用チャンバー11に設置されてもよい。
また、図2では、IEFチップ4が設置された電気泳動用チャンバー11には、カバー12が覆いかぶさっている。これにより、電気泳動システムでは、ゲルの乾燥を防ぐことができる。ただし、本発明はこれに限らず、ミネラルオイル等の絶縁体が導電媒体42上に添加され、導電媒体42が空気に触れない状態であってもよい。
導電媒体42は、ゲルであり、ゲル化剤によりゲル化されている。ゲル化剤は、例えば、ポリアクリルアミド、アガロース、寒天、及びデンプンからなる群より選ばれたものである。導電媒体42には、緩衝液が混合されている。緩衝液は、例えば、8M Urea,2M Thiourea,4% CHAPS(3−[(3−Cholamidopropyl)dimethylammonio]propanesulfonate),20mM dithiothreitol,0.5% Ampholyte(両性電解質溶液)を含有する緩衝液である。ただし、本発明は、上記のゲルやゲル化剤や緩衝液に限られない。
<電力制御装置3の構成について>
図3は、本実施形態に係る電力制御装置3の構成を示す概略ブロック図である。この図において、電力制御装置3は、入力部31、モード選択部32、測定値取得部33、出力部34、線形勾配(リニアグラジェント)処理部L1、定電圧処理部C1、及び電力制御部37を含んで構成される。
入力部31は、利用者からの入力を受け付け、受け付けた入力を示す情報をモード選択部32へ出力する。
モード選択部32は、入力部31から入力された情報に基づいて、利用者が選択した電圧印加モード、印加時間、及び、標的電圧値を示すモード情報を生成する。ここで、電圧印加モードとは、陽電極211と陰電極212の間に電圧(以下、印加電圧とも称する)を印加する方式である。電圧印加モードには、例えば、「リニアグランジェントモード」(線形勾配モードとも称す)と「定電圧モード」がある。電圧印加モードは、複数のモードを組み合わせることもできる。例えば、電力制御装置3では、標的電圧値V以上かつ印加時間tが経過するまでは、「リニアグランジェントモード」とし、その後、印加時間(t−t)は、「定電圧モード」とすることができる(図6、図10参照)。以下、本実施形態では、このモードの組み合わせに対して、電力制御装置3が行う処理について説明するが、本発明はこれに限らず、他の組み合わせでもよいし、モードを組み合わせなくてもよい。なお、線形勾配処理部L1又は定電圧処理部C1のいずれか一方による1回の処理をステップ処理といい、ステップ番号はステップ処理の回数を表す。
また、モード選択部32は、後述する線形勾配処理部L1又は定電圧処理部C1から、ステップ処理が完了したことを示すステップ完了情報が入力される。モード選択部32は、このステップ完了情報に基づいて、切り換え後のモードを示すモード情報を生成する。
モード選択部32は、生成したモード情報を測定値取得部33へ出力する。
測定値取得部33は、電流測定装置23から電流値Iを取得し、電圧測定装置24から電圧値Vを取得する。測定値取得部33は、取得した電流値I及び電圧値Vを出力部34へ出力する。また、測定値取得部33は、モード選択部32から入力されたモード情報が「リニアグランジェントモード」を示す場合、取得した電流値I及び電圧値Vを線形勾配処理部L1へ出力する。測定値取得部33は、モード選択部32から入力されたモード情報が「定電圧モード」を示す場合、取得した電流値I及び電圧値Vを定電圧処理部C1へ出力する。
出力部34は、ディスプレイである。出力部34は、測定値取得部33から入力された電流値I及び電圧値Vを表す情報を、表示する。
線形勾配処理部L1は、「リニアグランジェントモード」の場合に、測定値取得部33から入力された電流値I及び電圧値Vに基づいて、陽電極211と陰電極212に供給する電力を決定する。つまり、線形勾配処理部L1は、導電媒体42に供給する電力を決定する。
具体的には、線形勾配処理部L1は、電流値Iが第1上限値Ilimit1より小さい場合に、印加電圧の電圧値Vt+Δtを電圧値Vより高い値に決定する。なお、電圧値Vt+Δtは、時刻t+Δtの電圧値である。一方、電流値Iが第1上限値Ilimit1以上の場合に、線形勾配処理部L1は、印加電圧の電圧値Vt+Δtを電圧値Vと同じ値に決定する。つまり、線形勾配処理部L1は、印加電圧の電圧値を保持させる。
ただし、電流値Iが第1上限値Ilimit1以上のときに、電流値Iが第2上限値Ilimit2以上の場合、又は、電圧時間積分値が予め定めれた値β以上の場合、線形勾配処理部L1は、印加電圧の電圧値Vt+Δtを「0」に決定する。つまり、これらの場合には、線形勾配処理部L1は、電気泳動を終了(処理終了とも称する)させる。
線形勾配処理部L1は、決定した電力を示す情報を電力制御部37へ出力する。
定電圧処理部C1は、「定電圧モード」の場合に、測定値取得部33から入力された電流値I及び電圧値Vに基づいて、陽電極211と陰電極212に供給する電力を決定する。
具体的には、定電圧処理部C1は、電流値Iが第1上限値Ilimit1より小さい場合に、印加電圧の電圧値Vt+Δtを電圧値Vと同じ値又は電圧値Vより高い値に決定する。一方、電流値Iが第1上限値Ilimit1以上の場合に、定電圧処理部C1は、印加電圧の電圧値Vt+Δtを電圧値Vより低い値に決定する。つまり、定電圧処理部C1は、印加電圧の電圧値を減少させる。ここで、定電圧処理部C1は、電流値Iが第1上限値Ilimit1を超えないように、抵抗値の変動を算出し、算出した抵抗値に基づいて電圧値を決定する。
また、電流値Iが第1上限値Ilimit1以上のときに、電流値Iが第2上限値Ilimit2以上の場合、又は、電圧時間積分値が予め定めれた値以上の場合、定電圧処理部C1は、印加電圧の電圧値Vt+Δtを「0」に決定する。つまり、これらの場合には、定電圧処理部C1は、電気泳動を終了させる。
線形勾配処理部L1は、決定した電力を示す情報を電力制御部37へ出力する。
電力制御部37は、線形勾配処理部L1又は定電圧処理部C1から入力された情報が示す電力を供給するように、電源装置22を制御する。例えば、電力制御部37は、線形勾配処理部L1又は定電圧処理部C1が決定した電圧値Vt+Δtの印加電圧を、電源装置22に印加させる。また、線形勾配処理部L1又は定電圧処理部C1から、処理終了を示す信号が入力された場合には、電源装置22に電圧の印加を停止させる。
<線形勾配処理部L1の構成について>
図4は、本実施形態に係る線形勾配処理部L1の構成を示す概略ブロック図である。この図において、線形勾配処理部L1は、値決定部L111、終了制御部L112、第1上限値記憶部L113、第1比較部L114、電圧増加制御部L115、第2上限値記憶部L116、第2比較部L117、エラー制御部L118、積分値記憶部L119、積分値比較部L120、及び電圧保持制御部L121を含んで構成される。
値決定部L111は、標的電圧値V、測定値取得部33から入力された電圧値V、時刻t、及び印加時間tに基づいて、電圧値の増加値α1を決定する。値決定部L111は、決定した増加値α1を、電圧増加制御部L115へ出力する。
また、値決定部L111は、測定値取得部33から入力された電流値I及び電圧値Vを、終了制御部L112及び積分値比較部L120へ出力する。
終了制御部L112は、標的電圧値V及び印加時間tを予め記憶する。終了制御部L112は、ステップ処理の開始時刻に印加時間を加算することで終了時刻tend1を算出する。終了制御部L112は、値決定部L111から入力された電圧値V及びその時刻tと、記憶する標的電圧値V及び終了時刻tend1と、に基づいて、線形勾配処理部L1のステップ処理を終了させるか否かを判定する。ステップ処理を終了させると判定した場合、ステップ完了情報をモード選択部32へ出力する。ステップ処理を終了させないと判定した場合、終了制御部L112は、値決定部L111から入力された電圧値V及び電流値Iを第1比較部L114へ出力する。
第1上限値記憶部L113は、電流値の第1上限値Ilimit1を記憶する。第1上限値Ilimit1は、例えば、100μA(マイクロアンペア)である。
第1比較部L114は、終了制御部L112から入力された電流値Iと、第1上限値記憶部L113が記憶する第1上限値Ilimit1と、に基づいて、電圧値Vt+Δtを増加させないか否かを判定する。電圧値Vt+Δtを増加させないと判定した場合、第1比較部L114は、終了制御部L112から入力された電流値Iを、第2比較部L117へ出力する。それ以外の場合、第1比較部L114は、終了制御部L112から入力された電圧値Vを電圧増加制御部L115へ出力する。
電圧増加制御部L115は、第1比較部L114から入力された電圧値Vと、値決定部L111から入力された増加値α1と、に基づいて、電圧値Vt+Δtを電圧値Vより増加した値に決定する。電圧増加制御部L115は、決定した電圧値Vt+Δtを電力制御部37へ出力する。
第2上限値記憶部L116は、電流値の第2上限値Ilimit2を記憶する。第2上限値Ilimit2は、Ilimit1より大きな値であり、例えば、300μA(マイクロアンペア)である。
第2比較部L117は、第1比較部L114から入力された電流値Iと、第2上限値記憶部L116が記憶する第2上限値Ilimit2と、に基づいて、電力制御装置3の処理を終了させるか否かを判定する。電力制御装置3の処理を終了させると判定した場合、第2比較部L117は、処理終了を示す処理終了情報をエラー制御部L118へ出力する。電力制御装置3の処理を終了させないと判定した場合、第2比較部L117は、積分値比較命令を、積分値比較部L120へ出力する。
エラー制御部L118は、処理終了情報が入力された場合に、その処理終了情報を電力制御部37へ出力する。
積分値記憶部L119は、電圧値Vを時刻tで積分した電圧時間積分値を記憶する。ここで、積分値記憶部L119は、電流値Iが第1上限値Ilimit1を超えてからの電圧時間積分値を記憶する。また、積分値記憶部L119は、上限値βを記憶する。上限値βは、例えば1000Vhである。
積分値比較部L120は、積分値記憶部L119が記憶する時刻t−Δtまでの電圧時間積分値と、値決定部L111から入力された電圧値Vに基づいて、電流値Iが第1上限値Ilimit1を超えてから時刻tまでの電圧時間積分値を算出する。積分値比較部L120は、算出した電圧時間積分値と、積分値記憶部L119が記憶する上限値βと、に基づいて、電力制御装置3の処理を終了させるか否かを判定する。電力制御装置3の処理を終了させると判定した場合、積分値比較部L120は、処理終了情報をエラー制御部L118へ出力する。電力制御装置3の処理を終了させないと判定した場合、積分値比較部L120は、ステップ切換部L111から入力された電圧値Vを含む電圧保持命令を生成し、生成した電圧保持命令を電圧保持制御部L121へ出力する。
電圧保持制御部L121は、電圧値Vt+Δtを、積分値比較部L120から入力された電圧保持命令に含まれる電圧値Vに決定する。つまり、電圧保持制御部L121は、電圧値Vt+Δtを電圧値Vと同じ値に決定する。電圧保持制御部L121は、決定した電圧値Vt+Δtを電力制御部37へ出力する。
<定電圧処理部C1の構成について>
図5は、本実施形態に係る定電圧処理部C1の構成を示す概略ブロック図である。この図において、定電圧処理部C1は、値決定部C111、第1上限値記憶部C112、第1比較部C113、電圧比較部C114、電圧増加制御部C115、終了制御部C116、電圧保持制御部C117、電圧減少制御部C118、第2上限値記憶部C119、第2比較部C120、積分値記憶部C121、積分値比較部C122、及びエラー制御部C123を含んで構成される。
値決定部C111は、測定値取得部33から入力された電流値It-Δt及び電圧値Vt-Δtを記憶する。値決定部C111は、記憶した電流値It-Δt及び電圧値Vt-Δtと、測定値取得部33から入力された電流値I及び電圧値Vと、に基づいて、電圧値の差分値α2を決定する。値決定部C111は、決定した差分値α2を、電圧増加制御部C115及び電圧減少制御部C118へ出力する。値決定部C111は、測定値取得部33から入力された電流値I及び電圧値Vを、第1比較部C113及び積分値比較部C122へ出力する。
第1上限値記憶部C112は、電流値の第1上限値Ilimit1を記憶する。
第1比較部C113は、値決定部C111から入力された電流値Iと、第1上限値記憶部C112が記憶する第1上限値Ilimit1と、に基づいて、電圧値Vt+Δtを減少させるか否かを判定する。電圧値Vt+Δtを減少させると判定した場合、第1比較部C113は、電流値Iを、電圧減少制御部C118は出力する。それ以外の場合、第1比較部C113は、電流値Vを、電圧比較部C114へ出力する。
電圧比較部C114は、保持電圧値を記憶する。なお、保持電圧値は、定電圧処理部C1の処理での保持の基準となる電圧値であり、前ステップの最終電圧値(本実施形態ではV。以下、保持電圧値Vと称する)である。ただし、保持電圧値は、予め設定された電圧値であってもよい。
電圧比較部C114は、第1比較部C113から入力された電圧値Vと、記憶する保持電圧値Vと、に基づいて、電圧値Vt+Δtを増大させないか否かを判定する。電圧値Vt+Δtを増大させないと判定した場合、電圧比較部C114は、電圧値Vと時刻tを終了制御部C116へ出力する。それ以外の場合、電圧比較部C114は、電圧値Vを電圧増加制御部C115へ出力する。
電圧増加制御部C115は、電圧比較部C114から入力された電圧値Vと、値決定部C111から入力された差分値α2と、に基づいて、電圧値Vt+Δtを電圧値Vより増加した値に決定する。電圧増加制御部C115は、決定した電圧値Vt+Δtを電力制御部37へ出力する。
終了制御部C116は、印加時間を記憶する。終了制御部C116は、ステップ処理の開始時刻に印加時間を加算することで終了時刻tend2を算出する。終了制御部C116は、電圧比較部C114から入力された時刻tと、終了時刻tend2に基づいて、定電圧処理部C1の処理を終了させるか否かを判定する。定電圧処理部C1の処理を終了させると判定した場合、終了制御部C116は、処理終了を示す情報を、電力制御部37へ出力する。定電圧処理部C1の処理を終了させないと判定した場合、終了制御部C116は、電圧比較部C114から入力された電圧値Vを、電圧保持制御部C117へ出力する。
電圧保持制御部C117は、電圧値Vt+Δtを、終了制御部C116から入力された電圧値Vに決定する。つまり、電圧保持制御部C117は、電圧値Vt+Δtを電圧値Vと同じ値に決定することで、印加電圧を定電圧に保つ。電圧保持制御部L121は、決定した電圧値Vt+Δtを電力制御部37へ出力する。
電圧減少制御部C118は、第1比較部C113から入力された電圧値Vと、値決定部C111から入力された差分値α2と、に基づいて、電圧値Vt+Δtを電圧値Vより減少させた値に決定する。電圧減少制御部C118は、決定した電圧値Vt+Δtを電力制御部37へ出力する。電圧減少制御部C118は、第1比較部C113から入力された電流値Iを、第2比較部C120へ出力する。
第2上限値記憶部C119は、電流値の第2上限値Ilimit2を記憶する。
第2比較部C120は、電圧減少制御部C118から入力された電流値Iと、第2上限値記憶部C119が記憶する第2上限値Ilimit2と、に基づいて、電力制御装置3の処理を終了させるか否かを判定する。電力制御装置3の処理を終了させると判定した場合、第2比較部C120は、処理終了情報をエラー制御部C123へ出力する。それ以外の場合、第2比較部C120は、積分値比較命令を、積分値比較部C122へ出力する。
積分値記憶部C121は、電圧値Vを時刻tで積分した電圧時間積分値を記憶する。ここで、積分値記憶部C121は、電流値Iが第1上限値Ilimit1を超えてからの電圧時間積分値を記憶する。また、積分値記憶部C121は、上限値βを記憶する。上限値βは、例えば1000Vsである。
積分値比較部C122は、積分値記憶部C121が記憶する時刻t−Δtまでの電圧時間積分値と、値決定部C111から入力された電圧値Vに基づいて、電圧時間積分値であって電流値Iが第1上限値Ilimit1を超えてから時刻tまでの電圧時間積分値を算出する。積分値比較部C122は、算出した電圧時間積分値と、積分値記憶部C121が記憶する上限値βと、に基づいて、定電圧処理部C1の処理を終了させるか否かを判定する。定電圧処理部C1の処理を終了させると判定した場合、積分値比較部C122は、処理終了を示す信号をエラー制御部C123へ出力する。
エラー制御部C123は、処理終了を示す信号が入力された場合に、その信号を電力制御部37へ出力する。
<電力制御装置3の動作について>
図6は、本実施形態に係る電力制御装置3の動作の一例を示すフローチャートである。
(ステップS1)モード選択部32は、「リニアグランジェントモード」を選択する。測定値取得部33は、電流値I及び電圧値Vを線形勾配処理部L1へ出力する。線形勾配処理部L1は、「リニアグランジェントモード」の処理を行う(第1ステップ)。線形勾配処理部L1は、ステップ完了情報をモード選択部32へ出力する。その後、ステップS2へ進む。
(ステップS2)モード選択部32は、「定電圧モード」に切り替える。測定値取得部33は、電流値I及び電圧値Vを定電圧処理部C1へ出力する。定電圧処理部C1は、「定電圧モード」の処理を行う(第2ステップ)。定電圧処理部C1は、ステップ完了情報をモード選択部32へ出力する。その後、処理を終了する。
<線形勾配処理部L1の動作について>
図7は、本実施形態に係る線形勾配処理部L1の動作の一例を示すフローチャートである。この図は、図6のステップS1での動作を表す。
(ステップS101)値決定部L111は、前回のステップ処理の最終電圧値を、電圧値Vに代入する(本実施形態では、V=0)。その後、ステップS102へ進む。
(ステップS102)値決定部L111は、標的電圧値Vから電圧値Vを減算する。値決定部L111は、減算後の値を終了時刻tend1(本実施形態では、tend1=t)で除算し、除算後の値を増加値α1に代入する。その後、ステップS103へ進む。
(ステップS103)値決定部L111は、測定値取得部33から電流値I及び電圧値Vを取得する。つまり、値決定部L111は、電流値I及び電圧値Vをモニタする。その後、ステップS103へ進む。
(ステップS104)終了制御部L112は、ステップS102で取得された電圧値Vが標的電圧値V以上、かつ、時刻tが終了時刻tend1以上であるか否かを判定することで、ステップ処理を終了させるか否かを判定する。なお、終了制御部L112は、電圧値Vが標的電圧値V以上であるか否かのみを判定してもよい。
電圧値Vが標的電圧値V以上かつ時刻tが終了時刻tend1以上であると判定された場合(True)、ステップS105へ進む。それ以外の場合(False)、ステップS106へ進む。
(ステップS105)終了制御部L112は、電圧値Vt+Δtに標的電圧値Vを代入し、電圧値Vt+Δtを電力制御部37へ出力する。終了制御部L112は、ステップ完了情報をモード選択部32へ出力し、線形勾配処理部L1はステップ処理を完了する。つまり、電力制御装置3は、次のステップ処理がある場合には、次のステップ処理へ進む。なお、電力制御装置3は、次のステップ処理がない場合には、電気泳動を終了する。
(ステップS106)第1比較部L114は、ステップS102で取得された電流値Iが第1上限値Ilimit1以上であるか否かを判定することで、電圧値Vt+Δtを増加させないか否かを判定する。電流値Iが第1上限値Ilimit1以上であると判定された場合(True)、ステップS110へ進む。一方、電流値Iが第1上限値Ilimit1より小さいと判定された場合(False)、ステップS107へ進む。
(ステップS107)電圧増加制御部L115は、ステップS103で算出された増加値α1を電圧値Vに加算し、加算後の値を電圧値Vt+Δtに代入する。電圧増加制御部L115は、代入後の電圧値Vt+Δtを電力制御部37へ出力する。つまり、電圧増加制御部L115は、印加電圧を増加させる。その後、ステップS114へ進む。
(ステップS108)積分値比較部L120は、ステップS106で電流値Iが第1上限値Ilimit1以上となったのがこのステップ処理で初めてであるか否かを判定する。初めてであると判定された場合(True)、ステップS109へ進む。一方、初めてでないと判定された場合(False)、ステップS110へ進む。
(ステップS109)積分値比較部L120は、電圧時間積分値の計算を開始する。具体的な計算では、積分値比較部L120は、ステップS102で取得された電圧値VにΔtを乗算する。積分値比較部L120は、乗算後の値V×Δtを、積分値記憶部L119が記憶する電圧時間積分値に加算することで、時刻tまでの電圧時間積分値Σ×Δtを算出する。つまり、Σは、V×Δtについて、今回のステップ処理で電流値Iが第1上限値Ilimit1を超えてからの和をとることを表す。その後、ステップS110へ進む。
(ステップS110)第2比較部L117は、ステップS102で取得された電流値Iが第2上限値Ilimit2以上であるか否かを判定することで、線形勾配処理部L1の処理を終了させるか否かを判定する。電流値Iが第2上限値Ilimit2以上であると判定された場合(True)、エラー制御部L118が処理をエラーとして終了する。つまり、電力制御装置3は、次のステップ処理には進まずに、電気泳動を中止する。一方、電流値Iが第2上限値Ilimit2より小さいと判定された場合(False)、ステップS111へ進む。
(ステップS111)積分値比較部L120は、ステップS109から計算を開始した電圧時間積分値が上限値β以上であるか否かを判定する。電圧時間積分値が上限値β以上であると判定された場合(True)、ステップS112へ進む。一方、電圧時間積分値が上限値βより小さいと判定された場合(False)、ステップS113へ進む。
(ステップS112)エラー制御部L118は、電圧時間積分値が上限値β以上である旨を表示する。なお、エラー制御部L118は、電圧時間積分値に「0」を代入することで初期化する。これにより、エラー制御部L118は、ステップ処理を完了する。つまり、電力制御装置3は、次のステップ処理がある場合には、次のステップ処理へ進む。なお、電力制御装置3は、次のステップ処理がない場合には、電気泳動を終了する。
(ステップS113)電圧保持制御部L121は、ステップS102で取得された電圧値Vを電圧値Vt+Δtに代入する。電圧保持制御部L121は、電圧値Vt+Δtを電力制御部37へ出力する。つまり、電圧保持制御部L121は、電圧値を保持させる。なお、電圧保持制御部L121は、電圧値を保持させた時間の総和Δtkeepを算出する。その後、ステップS114へ進む。
(ステップS114)線形勾配処理部L1はt=t+Δtとし、ステップS102へ進む。
<定電圧処理部C1の動作について>
図8は、本実施形態に係る定電圧処理部C1の動作の一例を示すフローチャートである。この図は、図6のステップS2での動作を表す。
(ステップS201)値決定部C111は、前回のステップ処理の最終電圧値を、電圧値Vt’に代入する(本実施形態では、Vt’=V)。ここで、t’とは、前回のステップ処理が完了した時刻(t’=tend1+Δtkeep)、つまり、今回のステップ処理の開始時刻である。その後、ステップS202へ進む。
(ステップS202)値決定部C111は、測定値取得部33から電流値I及び電圧値Vを取得する。つまり、値決定部C111は、電流値I及び電圧値Vをモニタする。なお、値決定部C111は、取得した電流値I及び電圧値Vを記憶する。また、値決定部C111は、ステップ処理の開始時刻に印加時間を加算することで終了時刻tend(本実施形態では、終了時刻tend=tend1+Δtkeep+(t−t)=t+Δtkeep+(t−t)=t+Δtkeep)を算出する。その後、ステップS203へ進む。
(ステップS203)値決定部C111は、ステップS202で取得された電流値I及び電圧値Vと、前回のステップS202で記憶された電流値It―Δt及び電圧値Vt−Δtと、に基づいて(I−It-Δt)×[(V/I)−(Vt−Δt/It−Δt)]を算出する。値決定部C111は、算出した値を差分値α2に代入する。つまり、差分値α2は、時刻tと時刻t−Δtについて、電流値の差分を抵抗値の差分で除算したものである。すなわち、値決定部C111は、電流値Iが第1上限値Ilimit1を超えないように、抵抗値の変動を算出し、算出した抵抗値に基づいて電圧値の減少量を決定する。または、値決定部C111は、電流値Iが第1上限値Ilimit1以下になるように、抵抗値の変動を算出し、算出した抵抗値に基づいて電圧値の減少量を決定する。
その後、ステップS204へ進む。
(ステップS204)第1比較部C113は、ステップS202で取得された電流値Iが第1上限値Ilimit1以上であるか否かを判定することで、電圧値Vt+Δtを減少させるか否かを判定する。電流値Iが第1上限値Ilimit1以上であると判定された場合(True)、ステップS209へ進む。一方、電流値Iが第1上限値Ilimit1より小さいと判定された場合(False)、ステップS205へ進む。
(ステップS205)電圧比較部C114は、ステップS202で取得された電圧値Vが電圧値V以上であるか否かを判定することで、電圧値Vt+Δtを増大させないか否かを判定する。電圧値Vが電圧値V以上であると判定された場合(True)、ステップS206へ進む。一方、電圧値Vが電圧値Vより小さいと判定された場合(False)、ステップS208へ進む。
(ステップS206)終了制御部C116は、時刻tが終了時刻tend以上、つまり、時刻tが終了時刻tend以降であるか否かを判定することで、定電圧処理部C1の処理を終了させるか否かを判定する。時刻tが終了時刻tend以上であると判定された場合(True)、定電圧処理部C1はステップ処理を完了する。つまり、電力制御装置3は、次のステップ処理がある場合には、次のステップ処理へ進む。なお、電力制御装置3は、次のステップ処理がない場合には、電気泳動を終了する。一方、時刻tが終了時刻tendより小さい、つまり、時刻tが終了時刻tendより前と判定された場合(False)、ステップS207へ進む。
(ステップS207)電圧保持制御部C117は、ステップS202で取得された電圧値Vを電圧値Vt+Δtに代入する。電圧保持制御部C117は、電圧値Vt+Δtを電力制御部37へ出力する。つまり、電圧保持制御部C117は、電圧値を保持させる。その後、ステップS215へ進む。
(ステップS208)電圧増加制御部C115は、ステップS203で算出された差分値α2を電圧値Vに加算し、加算後の値を電圧値Vt+Δtに代入する。電圧増加制御部C115は、代入後の電圧値Vt+Δtを電力制御部37へ出力する。つまり、電圧増加制御部C115は、印加電圧を増加させる。その後、ステップS215へ進む。
(ステップS209)積分値比較部C122は、ステップS204で電流値Iが第1上限値Ilimit1以上となったのがこのステップ処理で初めてであるか否かを判定する。初めてであると判定された場合(True)、ステップS210へ進む。一方、初めてでないと判定された場合(False)、ステップS211へ進む。
(ステップS210)積分値比較部C122は、電圧時間積分値の計算を開始する。具体的な計算では、積分値比較部C122は、ステップS202で取得された電圧値VにΔtを乗算する。積分値比較部C122は、乗算後の値V×Δtを、積分値記憶部C121が記憶する電圧時間積分値に加算することで、時刻tまでの電圧時間積分値Σ×Δtを算出する。つまり、Σは、V×Δtについて、今回のステップ処理で電流値Iが第1上限値Ilimit1を超えてからの和をとることを表す。その後、ステップS211へ進む。
(ステップS211)電圧減少制御部C118は、ステップS203で算出された差分値α2を電圧値Vから減算し、減算後の値を電圧値Vt+Δtに代入する。電圧減少制御部C118は、代入後の電圧値Vt+Δtを電力制御部37へ出力する。つまり、電圧増加制御部C115は、印加電圧を減少させる。その後、ステップS212へ進む。
(ステップS212)第2比較部C120は、ステップS202で取得された電流値Iが第2上限値Ilimit2以上であるか否かを判定することで、定電圧処理部C1の処理を終了させるか否かを判定する。電流値Iが第2上限値Ilimit2以上であると判定された場合(True)、エラー制御部C123が処理をエラーとして終了する。つまり、電力制御装置3は、次のステップ処理には進まずに、電気泳動を中止する。一方、電流値Iが第2上限値Ilimit2より小さいと判定された場合(False)、ステップS213へ進む。
(ステップS213)積分値比較部C122は、ステップS210から計算を開始算出した電圧時間積分値が上限値β以上であるか否かを判定する。電圧時間積分値が上限値β以上であると判定された場合(True)、処理を終了する。一方、電圧時間積分値が上限値βより小さいと判定された場合(False)、ステップS215へ進む。
(ステップS214)エラー制御部C123は、電圧時間積分値が上限値β以上である旨を表示する。なお、エラー制御部C123は、電圧時間積分値に「0」を代入することで初期化する。これにより、エラー制御部C123は、ステップ処理を完了する。つまり、電力制御装置3は、次のステップ処理がある場合には、次のステップ処理へ進む。なお、電力制御装置3は、次のステップ処理がない場合には、電気泳動を終了する。
(ステップS215)定電圧処理部C1はt=t+Δtとし、ステップS202へ進む。
<作用・効果について>
(電流値Iが第1上限値Ilimit1より小さい場合)
図9は、本実施形態に係る電圧値と電流値の関係の一例を示す概略図である。この図のおいて、符号f91を付したグラフf91は、横軸が時刻tであり、縦軸が電圧値Vである。符号f92を付したグラフf92は、横軸が時刻tであり、縦軸が電流値Iである。グラフf91は、時刻0分から時刻=10分(t=10分)まで「リニアグランジェントモード」で、印加電圧の電圧値を、0[V]から6000[V]まで上昇させたことを表す。また、グラフf91は、時刻10分から時刻30分(t−t=20分)まで「定電圧モード」で、印加電圧の電圧値を保持させたことを表す。
図10は、本実施形態に係る電圧値と電流値の関係の別の一例を示す概略図である。図10は、図9の模式図である。図10のおいて、符号f101を付したグラフf101は、横軸が時刻tであり、縦軸が電圧値Vである。符号f102を付したグラフf102は、横軸が時刻tであり、縦軸が電流値Iである。グラフf101は、時刻0から時刻tまで「リニアグランジェントモード」で、印加電圧の電圧値を、0[V]からV[V]まで増加させたことを表す。また、グラフf101は、時刻tから時刻t(=tend)まで「定電圧モード」で、印加電圧の電圧値を保持させたことを表す。
グラフf101では、時刻0から時刻tまでは、電圧値Vがtに比例している。つまり、電圧値Vの傾き(勾配)が線形になっている。また、時刻tから時刻tまでは、電圧値VがV[V]に保持されている。
グラフf102では、時刻tまでは電流値Iが上昇し、時刻t以降は電流値Iが減少している。これは、例えば、導電媒体中の極性分子の分極によって抵抗値が増大するためである。図10では、時刻t以降は、分極による抵抗値の増大分(ΔR)が、電圧値の上昇値(ΔV)より大きいため、電流値が減少していることを示している。
上記の例では、電流値Iが第1上限値Ilimit1より小さいので、高い発熱は生じずに、電気泳動を行うことができる。
(リニアグランジェントモード)
図11は、本実施形態に係る電圧値と電流値の関係の別の一例を示す概略図である。この図は、「リニアグランジェントモード」で、電流値Iが第1上限値Ilimit1以上になった場合を表す。この図において、符号f111を付したグラフf111は、横軸が時刻であり、縦軸が電圧値である。符号f112を付したグラフf112は、横軸が時刻であり、縦軸が電流値である。符号L1を付した実線の曲線L1が電圧値Vを表し、符号L2を付した実線の曲線L2が電流値Iを表す。
グラフf112は、時刻tに電流値Iが第1上限値Ilimit1になったことを表す。グラフf111は、時刻tから電圧値Vが保持されていることを表す(図7のステップS113)。グラフf112は、時刻tから電流値Iが第1上限値Ilimit1より小さくなったことを表す。グラフf111は、時刻tまで電圧が保持され、時刻tから電圧値が増加されていることを表す(図7のステップS107)。
なお、曲線L1は、リニアグランジェントモードにおいてΔtkeepの期間に印加電圧が保持され、印加時間tがΔtkeepだけ増やされていることを表している。そして、曲線L1は、「定電圧モード」において、印加時間t−tの間、電圧値VがVが印加されていることを表している。なお、図11の制御は、時間シフトとも称される。
このように、電力制御装置3は、電流値Iが第1上限値Ilimit1以上の場合には、印加電圧を増加させない制御を行う。これにより、電気泳動システムでは、極性分子の分極を抑圧でき、電流値Iを減少できる。よって、電気泳動システムでは、高い発熱を防止でき、より正確な分析結果を得ることができる
また、電力制御装置3では、電流値Iが第1上限値Ilimit1以上の場合には、印加電圧を保持させる制御を行う。つまり、電圧を保持させる制御を行うことで、電圧を減少させなくても極性分子の分極を抑圧でき、電流値Iを減少できる。この場合、電気泳動システムでは、電圧値Vの変化によって電流値Iの振動が発生することを防止できる。
次に、本実施形態に係るリニアグランジェントモードの制御を行わない場合について説明する。
図12は、電圧値と電流値の関係の一例を示す概略図である。この図において、符号f121を付したグラフf121は、横軸が時刻であり、縦軸が電圧値である。符号f122を付したグラフf122は、横軸が時刻であり、縦軸が電流値である。符号L3を付した実線の曲線L3が電流値Iを表す。
グラフf121は、電気泳動の設定値、つまり、理想的な制御が行われた場合の電圧値Vを表す。グラフf121の破線は、図10のグラフf101の実線と同じ形状である。
グラフf122において、曲線L3は、時刻tu1以降に電流値Iが増加していることを表している。これは、例えば、分極による抵抗値の増大分(ΔR)が、電圧値の上昇値(ΔV)より小さいため、電流値が増加していることを示している。
これに対して、電力制御装置3は、電流値Iが第1上限値Ilimit1以上の場合には、印加電圧を増加させない制御を行う(図11参照)。これにより、電気泳動システムでは、極性分子の分極を抑圧でき、電流値Iを減少できる。よって、電気泳動システムでは、高い発熱を防止できる。
図13は、電圧値と電流値の関係の別の一例を示す概略図である。この図において、符号f131を付したグラフf131は、横軸が時刻tであり、縦軸が電圧値Vである。符号f132を付したグラフf132は、横軸が時刻tであり、縦軸が電流値Iである。
グラフf131は、電気泳動の設定値、つまり、理想的な制御が行われた場合の電圧値Vを表す。グラフf131は、図10のグラフf101と同じである。
グラフf132において、符号L4を付した実線の曲線L4は、時刻tu2に電流値Iが急激に増加していることを表している。例えば、曲線L4は、0.1秒以内に、電流値Iが10倍以上に跳ね上がっていることを示す。これは、例えば、電力による発熱により導電媒体が乾燥して、又は炭化して、その部分に短絡的な電流が流れるためである。
図14は、炭化が発生したときのIEFチップの一例を表す図である。この図のIEFチップには、陽電極の位置には、導電媒体での炭化により発生した炭が付着している。
これに対して、電力制御装置3は、電圧値Vを時刻tで積分した電圧時間積分値が上限値β以上の場合には、処理を終了させる制御を行う。また、電力制御装置3は、電流値Iが第2上限値Ilimit2以上の場合には、処理を終了させる制御を行う。これにより、電気泳動システムでは、高い発熱を防止でき、機器の故障の防止や危険の回避をすることができる。なお、実験では、炭化は、高電圧(例えば、6000V以上)を印加したときに発生した。また、高電圧を印加した場合でも10分間までであれば、炭化しなかった。したがって、上限値βは、例えば、1000Vh(=6000V×10分÷60分/時間)としてもよい。また、Δtは、この電流値Iの跳ね上がりにかかる時間以内(0.1秒以内)としてもよい。
また、電力制御装置3は、電流値Iが第1上限値Ilimit1以上の場合には、印加電圧を増加させない制御を行う(図11参照)。これにより、電気泳動システムでは、導電媒体の乾燥や炭化を未然に防ぐことができる場合があり、高い発熱を防止できる。
(定電圧モード)
図15は、本実施形態に係る電圧値と電流値の関係の別の一例を示す概略図である。この図は、「定電圧モード」で、電流値Iが第1上限値Ilimit1以上になった場合を表す。この図において、符号f151を付したグラフf151は、横軸が時刻であり、縦軸が電圧値である。符号f152を付したグラフf152は、横軸が時刻であり、縦軸が電流値である。符号L5を付した実線の曲線L5が電圧値Vを表し、符号L6を付した実線の曲線L6が電流値Iを表す。
グラフf152は、時刻tに電流値Iが第1上限値Ilimit1になったことを表す。グラフf151は、時刻tから電圧値Vが減少されていることを表す(図8のステップS211)。グラフf152は、時刻t以降に電流値Iが第1上限値Ilimit1より小さくなったことを表す。グラフf151は、時刻tから電圧値Vが増加されていることを表す(図8のステップS208)。グラフf151は、時刻tに電圧値VがVとなり、その後、電圧値Vが保持されていることを表す(図8のステップS207)。
このように、電力制御装置3は、電流値Iが第1上限値Ilimit1以上の場合には、印加電圧が所定の値V1を下回るように制御を行う。これにより、電気泳動システムでは、極性分子の分極を抑圧でき、電流値Iを減少できる。よって、電気泳動システムでは、高い発熱を防止でき、より正確な分析結果を得ることができる。また、電力制御装置3は、導電媒体の抵抗値の変化に対応して、時間のロスがなく最大の電圧×時間を印加することができる。
次に、本実施形態に係る定電圧モードの制御を行わない場合について説明する。
図16は、電圧値と電流値の関係の別の一例を示す概略図である。この図において、符号f161を付したグラフf161は、横軸が時刻tであり、縦軸が電圧値Vである。符号f162を付したグラフf162は、横軸が時刻tであり、縦軸が電流値Iである。符号L7を付した実線の曲線L7が電圧値Vを表す。
グラフf161は、電気泳動の設定値、つまり、理想的な制御が行われた場合の電圧値Vを表す。グラフf161は、図10のグラフf101と同じである。
グラフf162において、曲線L7は、時刻tu3以降に電流値Iが増加していることを表している。これは、例えば、分極による抵抗値の増大分(ΔR)が、電圧値の上昇値(ΔV)より小さいため、電流値が増加していることを示している。
これに対して、電力制御装置3は、電流値Iが第1上限値Ilimit1以上の場合には、印加電圧を増加させない制御を行う(図15参照)。これにより、電気泳動システムでは、極性分子の分極を抑圧でき、電流値Iを減少できる。よって、電気泳動システムでは、高い発熱を防止できる。
図17は、電圧値と電流値の関係の別の一例を示す概略図である。この図において、符号f171を付したグラフf171は、横軸が時刻であり、縦軸が電圧値である。符号f172を付したグラフf172は、横軸が時刻であり、縦軸が電流値である。グラフf171は、時刻5分から10分まで「リニアグランジェントモード」で、印加電圧の電圧値を、0[V]から1000[V]まで上昇させたことを表す。また、グラフf171は、時刻10分から時刻15分まで「定電圧モード」で、印加電圧の電圧値を保持させる制御をしたことを表す。
図18は、電圧値と電流値の関係の別の一例を示す概略図である。図18は、図17の模式図である。この図において、符号f181を付したグラフf181は、横軸が時刻であり、縦軸が電圧値である。符号f182を付したグラフf182は、横軸が時刻であり、縦軸が電流値である。符号L8を付した実線の曲線L8が電流値Iを表す。曲線L8は、時刻tu4に、短絡的な電流が発生し、電圧値Vと電流値Iが共に急激に増加したことを表す。
これに対して、電力制御装置3は、電圧値Vを時刻tで積分した電圧時間積分値が上限値β以上の場合には、処理を終了させる制御を行う。また、電力制御装置3は、電流値Iが第2上限値Ilimit2以上の場合には、処理を終了させる制御を行う。これにより、電気泳動システムでは、高い発熱を防止でき、機器の故障の防止や危険の回避をすることができる。また、電力制御装置3は、電流値Iが第1上限値Ilimit1以上の場合には、印加電圧を増加させない制御を行う(図11参照)。これにより、電気泳動システムでは、導電媒体の乾燥や炭化を未然に防ぐことができる場合があり、高い発熱を防止できる。
(変形例)
なお、上記実施形態において、電力制御装置3は、電圧印加モードを任意に組み合わせてもよい。例えば、電力制御装置3は、「リニアグランジェントモード」と「定電圧モード」とを複数回組み合わせることにより、電流値を抑圧することができ、サンプルの収束を向上できる。
例えば、電力制御装置3では、200Vで「定電圧モード」(印加時間5分)とし、その後、標的電圧値1000V(印加時間5分)までは「リニアグランジェントモード」とする。その後、電力制御装置3では、1000Vで「定電圧モード」(印加時間5分)とし、その後、標的電圧値6000V(印加時間10分)までは「リニアグランジェントモード」とする。この場合の電圧値と電流値の関係を図19に示し、また、電気泳動のスポットの分析結果を図20に示す。
図19は、本実施形態の変形例に係る電圧値と電流値の関係の一例を示す概略図である。この図において、符号f191を付したグラフf191は、横軸が時刻tであり、縦軸が電圧値Vである。符号f192を付したグラフf192は、横軸が時刻tであり、縦軸が電流値Iである。
グラフf192は、電流値Iが50μA以下であることを示す。つまり、電力制御装置3は、「リニアグランジェントモード」と「定電圧モード」とを複数回組み合わせることにより、電流値を抑圧することができる。
図20は、本実施形態の変形例に係るスポットの分析結果の一例を示す概略図である。このように、電力制御装置3では、電気泳動において、明瞭なスポットを得ることができ、サンプルの収束を向上できた。
また、上記実施形態において、電力制御装置3は、電流値Iが第1上限値Ilimit1以上になった場合に、電圧値Vの時刻tに対する勾配を変化させることで、印加時間tで電圧値Vに達するように、復帰(リカバリ)を行った。しかし、本発明は、これに限らず、「リニアグランジェントモード」において、他の電圧印加手法を用いてもよい。
例えば、電力制御装置3は、印加電圧を保持した後、電流値Iが第1上限値Ilimit1より小さくなった場合に、印加電圧を保持した電圧値より高い値にしてもよい。この場合、例えば、値決定部L111は、標的電圧値V、前回のステップ処理の最終設定電圧値及び、印加時間tに基づいて、電圧値の増加値α1’を決定する。具体的には、値決定部L111は、増加値α1’=(標的電圧値V−前回のステップ処理の最終設定電圧値)÷印加時間tに決定する。電圧増加制御部L115は、増加値α1’に印加電圧を保持させた時間を乗算し、乗算後の値を電圧値Vに加算し、加算後の値を電圧値Vt+Δtに代入する。この場合の電圧値と電流値の関係を図21に示す。
図21は、本実施形態の別の変形例に係る電圧値と電流値の関係の一例を示す概略図である。この図において、符号f211を付したグラフf211は、横軸が時刻であり、縦軸が電圧値である。符号f212を付したグラフf212は、横軸が時刻であり、縦軸が電流値である。
この図は、印加電圧を保持した後、印加電圧が増加したときに、電流値Iが増加してしまう場合があることを表す。つまり、上記実施形態に係る復帰では、電圧値Vの変化が連続的であり、電流値Iの増加をより防止できる。
また、例えば、電力制御装置3は、「リニアグランジェントモード」で電流値Iが第1上限値Ilimit1以上になった場合に、時間に対する印加電圧の勾配を変更してもよい。例えば、電力制御装置3は、終了時刻tendが一定になるように、勾配を変更してもよい。この場合の電圧値と電流値の関係を図22に示す。
図22は、本実施形態の別の変形例に係る電圧値と電流値の関係の一例を示す概略図である。この図において、符号f221を付したグラフf221は、横軸が時刻であり、縦軸が電圧値である。符号f222を付したグラフf222は、横軸が時刻であり、縦軸が電流値である。符号L9を付した実線の曲線L9が電圧値Vを表す。
図22とする場合の線形勾配処理部の動作の一例を図23に示す。
図23は、本変形例に係る線形勾配処理部の動作の一例を示すフローチャートである。図23のフローチャートと図7のフローチャートを比較すると、ステップS302、S303の処理が異なる。しかし、他の処理は、図7と同様であるので、説明は省略する。なお、ステップS101及びステップS114の後、ステップS302へ進む。
(ステップS302)値決定部L111は、測定値取得部33から電流値I及び電圧値Vを取得する。つまり、値決定部L111は、電流値I及び電圧値Vをモニタする。その後、ステップS303へ進む。
(ステップS303)値決定部L111は、ステップの開始時刻に印加時間を加算することで終了時刻tend(本実施形態では、終了時刻tend=0+t=t)を算出する。値決定部L111は、標的電圧値VからステップS102で取得された電圧値Vを減算する。値決定部L111は、減算後の値を残り時間(終了時刻tend−時刻t)で除算し、除算後の値を増加値α1に代入する。その後、ステップS104へ進む。
なお、図23のステップ処理の後に、図8のステップ処理を行う場合には、t’=tとなる。
また、上記実施形態において、電気泳動システムでは、複数のIEFチップ4に対して、1度に電気泳動を行ってもよい。
図24は、本実施形態の別の変形例に係る電気泳動システムの斜視図である。この図において、電気泳動用治具1aが図1の電気泳動用治具1とは異なる。電気泳動用治具1aには、複数の電気泳動用チャンバー(図示せず)が設けられている。電気泳動用チャンバー各々には、IEFチップ4が設置されている。
図24において、2つのIEFチップ4は、直列に接続されているが、本発明はこれに限らず、並列に接続されてもよい。ただし、2つのIEFチップ4が直列に接続された方が、導電媒体中の抵抗の変化を捉えることを容易にできる。
なお、上述した実施形態における電力制御装置3の一部、例えば、をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この制御機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、電力制御装置3に内蔵されたコンピュータシステムであって、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
また、上述した実施形態における電力制御装置3の一部、または全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。電力制御装置3の各機能ブロックは個別にプロセッサ化してもよいし、一部、または全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
1、1a・・・電気泳動用治具、2・・・電力供給回路、3・・・電力制御装置、211・・・陽電極、212・・・陰電極、22・・・電源装置、23・・・電流測定装置、24・・・電圧測定装置、11・・・電気泳動用チャンバー、4・・・IEFチップ、41・・・支持体、42・・・導電媒体、31・・・入力部、32・・・モード選択部、33・・・測定値取得部、34・・・出力部、L1・・・線形勾配処理部、C1・・・定電圧処理部、37・・・電力制御部、L111・・・値決定部、L112・・・終了制御部、L113・・・第1上限値記憶部、L114・・・第1比較部、L115・・・電圧増加制御部、L116・・・第2上限値記憶部、L117・・・第2比較部、L118・・・エラー制御部、L119・・・積分値記憶部、L120・・・積分値比較部、L121・・・電圧保持制御部、C111・・・値決定部、C112・・・第1上限値記憶部、C113・・・第1比較部、C114・・・電圧比較部、C115・・・電圧増加制御部、C116・・・終了制御部、C117・・・電圧保持制御部、C118・・・電圧減少制御部、C119・・・第2上限値記憶部、C120・・・第2比較部、C121・・・積分値記憶部、C122・・・積分値比較部、C123・・・エラー制御部

Claims (15)

  1. 電気泳動制御装置が、導電媒体に流れる電流値に基づいて、前記導電媒体に供給する電力量を制御する電力制御過程を有する制御方法。
  2. 前記電力制御過程で、前記導電媒体に流れる電流値と予め定められた閾値に基づいて、前記導電媒体に供給する電力量を制御する請求項1に記載の制御方法。
  3. 前記電力制御過程で、前記導電媒体に流れる電流値と、第1の前記閾値及び第2の前記閾値と、に基づいて、前記導電媒体に供給する電力量を制御する請求項2に記載の制御方法。
  4. 前記導電媒体は、極性の分子および両性電解質を含有している請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の制御方法。
  5. 前記電力制御過程で、前記導電媒体に印加する電圧値を制御する請求項1又は請求項2に記載の制御方法。
  6. 前記電力制御過程で、前記導電媒体に流れる電流値が前記閾値に達した場合に、前記導電媒体に印加する電圧値を保持する制御を行う請求項2又は請求項3に記載の制御方法。
  7. 前記電力制御過程で、前記導電媒体に流れる電流値が前記閾値に達した場合に、前記導電媒体に印加する電圧値を低減する制御を行う請求項2又は請求項3に記載の制御方法。
  8. 前記電力制御過程で、前記導電媒体に流れる電流値が前記閾値を超えないように、抵抗値変動を算出し、算出した抵抗値変動に基づいて電圧値の制御を行う請求項2又は請求項3に記載の制御方法。
  9. 前記電力制御過程では、電圧値を維持する定電圧モード、又は電圧値を線形に増加させる線形勾配モードで、前記導電媒体に電圧を印加する制御を行う請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の制御方法。
  10. 前記電力制御過程では、
    電圧値を線形に増加させる線形勾配モードで前記導電媒体に印加する制御を行うときに、前記導電媒体に流れる電流値が前記閾値に達した場合に、前記導電媒体に印加する電圧値を保持する制御を行い、
    電圧値を維持する定電圧モードで前記導電媒体に電圧を印加する制御を行うときに、前記導電媒体に流れる電流値が前記閾値に達した場合に、前記導電媒体に印加する電圧値を低減する制御を行う請求項2に記載の制御方法。
  11. 前記電力制御過程では、前記導電媒体に供給する電力量が予め定められた値を超えたときにエラーを示す情報を表示する請求項2に記載の制御方法。
  12. 前記導電媒体は、ゲルである請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の制御方法。
  13. 請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の制御方法を使用する制御装置。
  14. 誘電媒体に接触する1対の電極が配置されたチャンバーを具備する電気泳動用治具と、
    請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の制御方法を使用する制御装置と、
    を備える制御システム。
  15. 制御装置のコンピュータに、導電媒体に流れる電流値に基づいて、前記導電媒体に供給する電力量を制御する電力制御手順を実行させるための制御プログラム。
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