JP2013128751A - 歯磨き方法及びそれに用いる歯ブラシ - Google Patents
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Abstract
【課題】左右方向のブラシングで歯と歯の間の残った食べ物の細粒及び付着した汚れが『くさび効果』で落ち、歯肉に大きな力がかからず、握り本体から捩じり力の負担を受けることなく使用者が歯磨きでき、更にはブラシ束の横方向突出が抑えられて口内で横方向に嵩張らずに歯磨き可能な歯磨き方法及びそれに用いる歯ブラシを提供する。
【解決手段】長さが束幅の2倍以上にされたブラシ束をその束幅の1/2(半分)以上で40°以下に握り本体から横方向に傾斜して該握り本体の先端部に設け、該先端部への前記握り本体の傾斜しない状態の接続部分は握り本体の基部より細い断面にされ、その延長された断面がブラシ束の正面からの投影の端部に交わる様にブラシ束は横方向突出を抑えられて配置され、ブラシ束の左右の傾斜がブラシング時に固定された歯ブラシによりブラシ束が横方向に傾斜した状態で左右方向に握り本体のみを持ってブラシングする。
【選択図】図6
【解決手段】長さが束幅の2倍以上にされたブラシ束をその束幅の1/2(半分)以上で40°以下に握り本体から横方向に傾斜して該握り本体の先端部に設け、該先端部への前記握り本体の傾斜しない状態の接続部分は握り本体の基部より細い断面にされ、その延長された断面がブラシ束の正面からの投影の端部に交わる様にブラシ束は横方向突出を抑えられて配置され、ブラシ束の左右の傾斜がブラシング時に固定された歯ブラシによりブラシ束が横方向に傾斜した状態で左右方向に握り本体のみを持ってブラシングする。
【選択図】図6
Description
本発明は左右方向のブラシングで歯と歯の間の汚れが『くさび効果』で落ち、さらにはブラシングの際に歯肉に大きな力がかからず、ブラシング時に握り本体から捩じり力の負担を受けることなく使用者が歯磨きでき、更にはブラシ束の横方向突出が抑えられて口内で横方向に嵩張らずに歯磨き可能な歯磨き方法及びそれに用いる歯ブラシに関するものである。
従来において歯ブラシのブラシ束は歯ブラシの握り本体から直線的に設けられているため、左右方向のブラシングだけでは歯と歯の間の残った食べ物の細粒及び付着した汚れが落ちない、さらには直線的に設けられているため握り本体からの力がそのまま伝わりブラシングの際に歯肉に大きな力がかかり歯肉に損傷を与えることがあった。
従来ブラシ束が握り本体から左右方向に傾斜した歯ブラシは特開2005−66268、特開平11−137340、特開平7−213339、実開平5−55922、特開2009−39495、特開2004−113751に公知であり、また特開2012−428が(公知ではないが)先願である。
またブラシ束が握り本体から前後方向に傾斜した歯ブラシは実開平5−95327、実開昭63−13025に公知である。
以下特開2005−66268、特開平11−137340、特開平7−213339、実開平5−55922、特開2009−39495、特開2004−113751、特開2012−428、実開平5−95327、実開昭63−13025の各々について説明する。
まず特開2005−66268に開示されているのはブラシ束を横方向に傾斜させることだけであり、その傾斜させたブラシ束をブラシング時に歯並びに沿わせるのかまたは歯並びに対して傾斜させて使用するのか、いずれであるか全く開示されていない。
すなわち該公報の図4の歯ブラシについて「ブラシ束を歯並びに対して傾斜した状態で左右方向にブラシングする」という歯磨き方法は明細書には全く明示的に開示されていないのである。
まずブラシ束を歯並びに対して傾斜させて歯磨きする場合であるが、「ブラシ束に指を添えて」磨くのでなければブラシ束を歯に当てて左右方向に動かせばブラシ束は押せばより傾斜し引けば傾斜がなくなり握り本体と直線になるから、握り本体のみを持っていては歯磨き不能である。
すなわち傾斜した状態で歯磨きすればブラシ束に回転力が作用し「ブラシ束に指を添えて」磨かなければその傾斜を維持できないからである。
歯ブラシのブラシ束の傾斜状態が極めて小さな力(出願人は図4の歯ブラシを製作し実験により傾斜の保持力は「小さな力」であることを確認した)で傾斜がなくなり直線状態になるからブラシ束を傾斜したまま歯に当てて左右方向に動かせばブラシ束は押せばより傾斜し引けば傾斜がなくなり握り本体と直線になる。
従って握り本体のみを持って歯磨きするという条件ではブラシ束を歯並びに沿わせる一方握り本体は傾斜した状態の歯磨き方法になり、従って該公報の図4の歯ブラシの使用方法はこの歯磨き方法と考えるのが自然な解釈である。
この自然な解釈から百歩譲ってあえて該公報を拡大解釈しブラシ束を歯並びに対して傾斜させて歯磨きするのであれば、使用者は握り本体を持つだけでなくさらに「ブラシ束に指を添えて」歯磨きしなければ歯磨き不能である。
該公報の[0006]に図3のブラシヘッド(1)の傾斜を維持するために「人差し指または親指を添えて」との記載があり、図4の歯ブラシについては説明がないから、それを類推すれば傾斜の維持には指を添える必要がありブラシ束の傾斜を指で保持しながら左右に早くブラシングするのは非常に困難で実用に耐えないものである。
すなわち傾斜が40°以下の緩い傾斜のブラシ束を用い通常のある程度早い速度(以下「早い」とは「通常のある程度早い」という意味に使用する)でブラシングして歯と歯の間の汚れ等を削ぎ落とすという効果、以下『くさび効果』という、を達成する本願発明の機能とは異なるものである。
該公報の図4を参照すればそのブラシヘッドの傾斜は45°以上(45°に近いがそれより大きい)であり左右方向のブラシングで歯と歯の間の残った食べ物の細粒及び付着した汚れを削ぎ落とすために必要な傾斜である本願発明における40°以下(すなわち『くさび効果』を発揮するために必要な角度以下)ではない。
ブラシ束が40°以下の緩い傾斜であれば、左右方向のブラシングによって歯と歯の隙間はブラシ束に接触する瞬間と非接触の瞬間を交互に繰り返ししかも40°以下の緩い傾斜で斜めに接触していくことになり『くさび効果』(横方向1の力で使用者が磨けば、これに対して40°とした時は横方向対上下方向の比率は約1:1.19(上下方向の力は約19%増し)の力で歯と歯の間の汚れを落とす力が作用するという『くさび効果』、また35°とした時は横方向対上下方向の比率は約1:1.43(上下方向の力は約43%増し)の力で歯と歯の間の汚れを落とす力が作用するという『くさび効果』、さらに30°ならば約1:1.73(約73%増し)、比較として該公報に近い45°ならば1:1であるから力の増幅はなく『くさび効果』はない)により(言い換えれば40°以下の緩い角度にすれば上下方向の力が大きくなり増幅されるという効果により)削ぎ落としが達成されるからである。
従来ブラシ束が握り本体から左右方向に傾斜した歯ブラシは特開2005−66268、特開平11−137340、特開平7−213339、実開平5−55922、特開2009−39495、特開2004−113751に公知であり、また特開2012−428が(公知ではないが)先願である。
またブラシ束が握り本体から前後方向に傾斜した歯ブラシは実開平5−95327、実開昭63−13025に公知である。
以下特開2005−66268、特開平11−137340、特開平7−213339、実開平5−55922、特開2009−39495、特開2004−113751、特開2012−428、実開平5−95327、実開昭63−13025の各々について説明する。
まず特開2005−66268に開示されているのはブラシ束を横方向に傾斜させることだけであり、その傾斜させたブラシ束をブラシング時に歯並びに沿わせるのかまたは歯並びに対して傾斜させて使用するのか、いずれであるか全く開示されていない。
すなわち該公報の図4の歯ブラシについて「ブラシ束を歯並びに対して傾斜した状態で左右方向にブラシングする」という歯磨き方法は明細書には全く明示的に開示されていないのである。
まずブラシ束を歯並びに対して傾斜させて歯磨きする場合であるが、「ブラシ束に指を添えて」磨くのでなければブラシ束を歯に当てて左右方向に動かせばブラシ束は押せばより傾斜し引けば傾斜がなくなり握り本体と直線になるから、握り本体のみを持っていては歯磨き不能である。
すなわち傾斜した状態で歯磨きすればブラシ束に回転力が作用し「ブラシ束に指を添えて」磨かなければその傾斜を維持できないからである。
歯ブラシのブラシ束の傾斜状態が極めて小さな力(出願人は図4の歯ブラシを製作し実験により傾斜の保持力は「小さな力」であることを確認した)で傾斜がなくなり直線状態になるからブラシ束を傾斜したまま歯に当てて左右方向に動かせばブラシ束は押せばより傾斜し引けば傾斜がなくなり握り本体と直線になる。
従って握り本体のみを持って歯磨きするという条件ではブラシ束を歯並びに沿わせる一方握り本体は傾斜した状態の歯磨き方法になり、従って該公報の図4の歯ブラシの使用方法はこの歯磨き方法と考えるのが自然な解釈である。
この自然な解釈から百歩譲ってあえて該公報を拡大解釈しブラシ束を歯並びに対して傾斜させて歯磨きするのであれば、使用者は握り本体を持つだけでなくさらに「ブラシ束に指を添えて」歯磨きしなければ歯磨き不能である。
該公報の[0006]に図3のブラシヘッド(1)の傾斜を維持するために「人差し指または親指を添えて」との記載があり、図4の歯ブラシについては説明がないから、それを類推すれば傾斜の維持には指を添える必要がありブラシ束の傾斜を指で保持しながら左右に早くブラシングするのは非常に困難で実用に耐えないものである。
すなわち傾斜が40°以下の緩い傾斜のブラシ束を用い通常のある程度早い速度(以下「早い」とは「通常のある程度早い」という意味に使用する)でブラシングして歯と歯の間の汚れ等を削ぎ落とすという効果、以下『くさび効果』という、を達成する本願発明の機能とは異なるものである。
該公報の図4を参照すればそのブラシヘッドの傾斜は45°以上(45°に近いがそれより大きい)であり左右方向のブラシングで歯と歯の間の残った食べ物の細粒及び付着した汚れを削ぎ落とすために必要な傾斜である本願発明における40°以下(すなわち『くさび効果』を発揮するために必要な角度以下)ではない。
ブラシ束が40°以下の緩い傾斜であれば、左右方向のブラシングによって歯と歯の隙間はブラシ束に接触する瞬間と非接触の瞬間を交互に繰り返ししかも40°以下の緩い傾斜で斜めに接触していくことになり『くさび効果』(横方向1の力で使用者が磨けば、これに対して40°とした時は横方向対上下方向の比率は約1:1.19(上下方向の力は約19%増し)の力で歯と歯の間の汚れを落とす力が作用するという『くさび効果』、また35°とした時は横方向対上下方向の比率は約1:1.43(上下方向の力は約43%増し)の力で歯と歯の間の汚れを落とす力が作用するという『くさび効果』、さらに30°ならば約1:1.73(約73%増し)、比較として該公報に近い45°ならば1:1であるから力の増幅はなく『くさび効果』はない)により(言い換えれば40°以下の緩い角度にすれば上下方向の力が大きくなり増幅されるという効果により)削ぎ落としが達成されるからである。
特開平11−137340の歯ブラシもブラシ束の左右の約45°の傾斜状態がブラシング時に固定されていないのであり、従って40°以下に緩く傾斜した状態で左右方向にブラシングする歯磨き方法を全く想定していないことは同様である。
またその技術課題は記載されている通り「この発明は、使用者のニーズに合わせて形を作り使用するため、身体障害者も怪我人も、又健康な人も皆同じように歯及び歯肉を磨ける」ことにあり、要するに身体障害者や怪我人のために握り本体を傾斜させた歯ブラシであり、本願発明のような身体障害者や怪我人と関係のない「歯磨きの左右の動きの際の動的な『くさび効果』によって歯と歯の隙間、歯と歯肉の隙間の全てのエリアにおいて食べ物の細粒及び付着した汚れを従来の歯ブラシよりも同じ時間の歯磨きでも削ぎ落とす効果を発揮する」というものではない。
特開平7−213339には先端部が握り本体から一体に傾斜した傾斜形状品でありブラシ束の左右の傾斜が固定された歯ブラシが開示されているが、その傾斜が70°〜80°であり左右方向のブラシングで歯と歯の間の残った食べ物の細粒及び付着した汚れを削ぎ落とすために必要な傾斜である40°以下(すなわち『くさび効果』を発揮するために必要な角度以下)ではない、しかもブラシ束を歯並びに沿うように使用すると図示され同時に明細書にもそのように説明されているから傾斜した状態で歯磨きすることを全く想定していないことは明らかである。
実開平5−55922にはブラシ先端部分を曲げ傾けた歯ブラシが開示されているが、「歯並びとブラシの毛並みが平行になり」との説明がある通りブラシ束を歯並びに対して傾斜させて歯磨きする本願発明の歯磨き方法とは異なる。
さらに本願発明はその図4、図5、図6に示す通り「握り本体の前記細い断面を同じ断面のまま先端方向に延長したと仮定すればその延長された断面がブラシ束の正面からの投影の端部に交わる様にブラシ束は横方向突出を抑えられて配置され」との構成である。
すなわち握り本体の細い断面とブラシ束の横方向突出の端部まで短い方は長さKであり長い方は長さHであるが、断面の延長とブラシ束の正面からの投影の端部が交わっている。
この結果次の2つの効果が発揮される:
(1)ブラシ束の横方向突出が抑えられて口内で横方向に嵩張らずに歯磨き可能になる。
何故なら本願発明の図8は該公報の図1の説明図であるが、それに示す通りブラシ束の横方向突出は本願発明(図6)と比較して交差しないからその分大きくなっているからである。
(2)ブラシング時に握り本体から捩じり力の負担を受けることなく使用者が歯磨きできる。
何故なら図8(該公報の図1の説明図)と本願発明の図7を比較すればそもそもブラシ束を歯に当てて磨く際にはブラシ束は力を受けるが、図7に示す様に本願発明は握り本体の細い断面の接続部分の延長の左のブラシにも力が作用すると共に右のブラシにも力が作用するからそれらの力による回転モーメントはブラシ束の全面が歯に当たっている限り相殺されてゼロになるからである。
以上の効果を伴う本願発明の「握り本体の前記細い断面を同じ断面のまま先端方向に延長したと仮定すればその延長された断面がブラシ束の正面からの投影の端部に交わる様にブラシ束は横方向突出を抑えられて配置され」との構成は該公報には全く開示されていない。
またその技術課題は記載されている通り「この発明は、使用者のニーズに合わせて形を作り使用するため、身体障害者も怪我人も、又健康な人も皆同じように歯及び歯肉を磨ける」ことにあり、要するに身体障害者や怪我人のために握り本体を傾斜させた歯ブラシであり、本願発明のような身体障害者や怪我人と関係のない「歯磨きの左右の動きの際の動的な『くさび効果』によって歯と歯の隙間、歯と歯肉の隙間の全てのエリアにおいて食べ物の細粒及び付着した汚れを従来の歯ブラシよりも同じ時間の歯磨きでも削ぎ落とす効果を発揮する」というものではない。
特開平7−213339には先端部が握り本体から一体に傾斜した傾斜形状品でありブラシ束の左右の傾斜が固定された歯ブラシが開示されているが、その傾斜が70°〜80°であり左右方向のブラシングで歯と歯の間の残った食べ物の細粒及び付着した汚れを削ぎ落とすために必要な傾斜である40°以下(すなわち『くさび効果』を発揮するために必要な角度以下)ではない、しかもブラシ束を歯並びに沿うように使用すると図示され同時に明細書にもそのように説明されているから傾斜した状態で歯磨きすることを全く想定していないことは明らかである。
実開平5−55922にはブラシ先端部分を曲げ傾けた歯ブラシが開示されているが、「歯並びとブラシの毛並みが平行になり」との説明がある通りブラシ束を歯並びに対して傾斜させて歯磨きする本願発明の歯磨き方法とは異なる。
さらに本願発明はその図4、図5、図6に示す通り「握り本体の前記細い断面を同じ断面のまま先端方向に延長したと仮定すればその延長された断面がブラシ束の正面からの投影の端部に交わる様にブラシ束は横方向突出を抑えられて配置され」との構成である。
すなわち握り本体の細い断面とブラシ束の横方向突出の端部まで短い方は長さKであり長い方は長さHであるが、断面の延長とブラシ束の正面からの投影の端部が交わっている。
この結果次の2つの効果が発揮される:
(1)ブラシ束の横方向突出が抑えられて口内で横方向に嵩張らずに歯磨き可能になる。
何故なら本願発明の図8は該公報の図1の説明図であるが、それに示す通りブラシ束の横方向突出は本願発明(図6)と比較して交差しないからその分大きくなっているからである。
(2)ブラシング時に握り本体から捩じり力の負担を受けることなく使用者が歯磨きできる。
何故なら図8(該公報の図1の説明図)と本願発明の図7を比較すればそもそもブラシ束を歯に当てて磨く際にはブラシ束は力を受けるが、図7に示す様に本願発明は握り本体の細い断面の接続部分の延長の左のブラシにも力が作用すると共に右のブラシにも力が作用するからそれらの力による回転モーメントはブラシ束の全面が歯に当たっている限り相殺されてゼロになるからである。
以上の効果を伴う本願発明の「握り本体の前記細い断面を同じ断面のまま先端方向に延長したと仮定すればその延長された断面がブラシ束の正面からの投影の端部に交わる様にブラシ束は横方向突出を抑えられて配置され」との構成は該公報には全く開示されていない。
特開2009−39495、特開2004−113751は実開平5−55922と同様にブラシ束を歯並びに対して傾斜させて歯磨きする本願発明の歯磨き方法とは異なる。
さらに実開平5−55922と同様に本願発明の「握り本体の前記細い断面を同じ断面のまま先端方向に延長したと仮定すればその延長された断面がブラシ束の正面からの投影の端部に交わる様にブラシ束は横方向突出を抑えられて配置され」との構成は全く開示されておらず異なる。
特開2012−428は(公知ではないが)先願であるが、該公報には本願発明の「その長さが束幅の2倍以上にされたブラシ束」との構成は開示されていないから特許法29条の2の拒絶理由はない。
本願発明の構成はブラシ束の長さを束幅の2倍以上にするものであり、それにより傾斜したブラシ束を左右方向に動かすだけで歯との上下方向の接触幅を一度のブラシングで十分確保でき本願発明の歯磨き方法を実用化するために必須の構成である。
次に実開平5−95327、実開昭63−13025の歯ブラシはブラシ束が握り本体から前後方向に傾斜したものであり、そのブラシ束の前後の傾斜はブラシング時に固定されているが、前後方向に傾斜したものにおいては固定することは当然である、何故ならば歯磨きの際にブラシ束には押し付けるための前後方向の力がかかるから固定しなければ前後方向の傾斜の維持がそもそも不可能であるからである。
これに対してブラシ束が握り本体から左右方向に傾斜した歯ブラシについて「握り本体のみを持って歯磨きをする」という条件であれば従来のもの全ては前述の通り、ブラシ束を歯並びに沿うように使用することを前提にしているのであり、何故なら機能的に(特開2005−66268、特開平11−137340はブラシ束の左右の傾斜がブラシング時に固定されていないから歯並びに沿う使用方法でなければ機能的に使用不能である)、または明示的に(特開平7−213339、実開平5−55922、特開2009−39495、特開2004−113751、特開2012−428はブラシ束を歯並びに沿うように使用すると説明されているから)明らかだからである。
さらに実開平5−55922と同様に本願発明の「握り本体の前記細い断面を同じ断面のまま先端方向に延長したと仮定すればその延長された断面がブラシ束の正面からの投影の端部に交わる様にブラシ束は横方向突出を抑えられて配置され」との構成は全く開示されておらず異なる。
特開2012−428は(公知ではないが)先願であるが、該公報には本願発明の「その長さが束幅の2倍以上にされたブラシ束」との構成は開示されていないから特許法29条の2の拒絶理由はない。
本願発明の構成はブラシ束の長さを束幅の2倍以上にするものであり、それにより傾斜したブラシ束を左右方向に動かすだけで歯との上下方向の接触幅を一度のブラシングで十分確保でき本願発明の歯磨き方法を実用化するために必須の構成である。
次に実開平5−95327、実開昭63−13025の歯ブラシはブラシ束が握り本体から前後方向に傾斜したものであり、そのブラシ束の前後の傾斜はブラシング時に固定されているが、前後方向に傾斜したものにおいては固定することは当然である、何故ならば歯磨きの際にブラシ束には押し付けるための前後方向の力がかかるから固定しなければ前後方向の傾斜の維持がそもそも不可能であるからである。
これに対してブラシ束が握り本体から左右方向に傾斜した歯ブラシについて「握り本体のみを持って歯磨きをする」という条件であれば従来のもの全ては前述の通り、ブラシ束を歯並びに沿うように使用することを前提にしているのであり、何故なら機能的に(特開2005−66268、特開平11−137340はブラシ束の左右の傾斜がブラシング時に固定されていないから歯並びに沿う使用方法でなければ機能的に使用不能である)、または明示的に(特開平7−213339、実開平5−55922、特開2009−39495、特開2004−113751、特開2012−428はブラシ束を歯並びに沿うように使用すると説明されているから)明らかだからである。
本発明は以上の従来の課題を解決し、左右方向のブラシングで歯と歯の間の残った食べ物の細粒及び付着した汚れが『くさび効果』で落ち、さらにはブラシングの際に歯肉に大きな力がかからず、ブラシング時に握り本体から捩じり力の負担を受けることなく使用者が歯磨きでき、更にはブラシ束の横方向突出が抑えられて口内で横方向に嵩張らずに歯磨き可能な歯磨き方法及びそれに用いる歯ブラシの提供を目的とする。
本発明は以上の目的達成のために、その長さが束幅の2倍以上にされたブラシ束をその束幅の1/2(半分)以上で40°以下に握り本体から横方向に傾斜して該握り本体の先端部に設け、該先端部への前記握り本体の傾斜しない状態の接続部分は握り本体の基部より細い断面にされ、握り本体の前記細い断面を同じ断面のまま先端方向に延長したと仮定すればその延長された断面がブラシ束の正面からの投影の端部に交わる様にブラシ束は横方向突出を抑えられて配置され、ブラシ束の左右の傾斜がブラシング時に固定された歯ブラシによりブラシ束が横方向に傾斜した状態で左右方向に握り本体のみを持ってブラシングする歯磨き方法を提案するものである。
以下本発明の歯磨き方法及びそれに用いる歯ブラシを図面に示す実施例に従って説明する。
図1及び図2は本発明の歯磨き方法及びそれに用いる歯ブラシであり、該歯ブラシは握り本体(1)を有し、該握り本体(1)の先端から横方向に傾斜する先端部(2)にブラシ束(21)が設けられる。
該ブラシ束(21)は従来公知のナイロン樹脂、動物の毛等またはそれに類するブラシ材を図4または図5に示す様に束幅w及び長さaで先端部(2)に束状に固定したものである。
ブラシ束(21)は図4または図5に示す様に、その束幅wの1/2(半分)以上で40°以下(望ましくは35°以下)の横傾斜長さy(握り本体(1)から直角の方向のブラシ束(21)の傾斜長さ)を有して握り本体(1)の先端から横方向に傾斜する先端部(2)に設けられる。
また先端部(2)への前記握り本体(1)の傾斜しない状態の接続部分は握り本体(1)の基部より細い断面にされる。
図4に示す様に握り本体(1)の前記細い断面を同じ断面のまま先端方向に延長したと仮定すればその延長された断面がブラシ束(21)の正面からの投影の端部に交わる様にブラシ束(21)は横方向突出を抑えられて配置される。
図1及び図2は本発明の歯磨き方法及びそれに用いる歯ブラシであり、該歯ブラシは握り本体(1)を有し、該握り本体(1)の先端から横方向に傾斜する先端部(2)にブラシ束(21)が設けられる。
該ブラシ束(21)は従来公知のナイロン樹脂、動物の毛等またはそれに類するブラシ材を図4または図5に示す様に束幅w及び長さaで先端部(2)に束状に固定したものである。
ブラシ束(21)は図4または図5に示す様に、その束幅wの1/2(半分)以上で40°以下(望ましくは35°以下)の横傾斜長さy(握り本体(1)から直角の方向のブラシ束(21)の傾斜長さ)を有して握り本体(1)の先端から横方向に傾斜する先端部(2)に設けられる。
また先端部(2)への前記握り本体(1)の傾斜しない状態の接続部分は握り本体(1)の基部より細い断面にされる。
図4に示す様に握り本体(1)の前記細い断面を同じ断面のまま先端方向に延長したと仮定すればその延長された断面がブラシ束(21)の正面からの投影の端部に交わる様にブラシ束(21)は横方向突出を抑えられて配置される。
すなわち前記細い断面とブラシ束(21)の横方向突出の端部までの長さの短い方は長さKであり長い方は長さHであり、そのHとKの間が断面であってそれを延長すればブラシ束(21)の正面からの投影の端部に交わっていることがわかる(さらに説明すると図4は正面図であるから図4のブラシ束(21)自体はその投影でもありそれと前記細い断面の延長が交差する、接するのでなく明確にブラシの集合を両側に分ける、ことが示される)。
ここで「延長」の意味を明確にするため説明を付加すれば、図4では先端部(2)への握り本体(1)の傾斜しない状態の接続部分(細い断面)は直線であったが、もしもその接続部分が図8(図1乃至図4の実施例のブラシ束とは異なるが)に示す様にテーパー(本発明は実施例に示さないがその接続部分がテーパーであることを含む)であれば傾斜(先端部の傾斜)が始まるまでが接続部分であるから傾斜しない状態の接続部分の傾斜直前の断面を延長すればよい。
またブラシ束(21)は図示の様に握り本体(1)の中心線から横方向に離れた位置から設けてもよいし、中心線から離れずに設けてもよい。
ブラシ束(21)の形状は図4の様に直線的でもよいし図5の様に湾曲的でもよい。
さらにブラシ束(21)の長手方向端部は図4及び図5においては丸くされているが、真っ直ぐな端部(図示しない)でもよい。
ここで「延長」の意味を明確にするため説明を付加すれば、図4では先端部(2)への握り本体(1)の傾斜しない状態の接続部分(細い断面)は直線であったが、もしもその接続部分が図8(図1乃至図4の実施例のブラシ束とは異なるが)に示す様にテーパー(本発明は実施例に示さないがその接続部分がテーパーであることを含む)であれば傾斜(先端部の傾斜)が始まるまでが接続部分であるから傾斜しない状態の接続部分の傾斜直前の断面を延長すればよい。
またブラシ束(21)は図示の様に握り本体(1)の中心線から横方向に離れた位置から設けてもよいし、中心線から離れずに設けてもよい。
ブラシ束(21)の形状は図4の様に直線的でもよいし図5の様に湾曲的でもよい。
さらにブラシ束(21)の長手方向端部は図4及び図5においては丸くされているが、真っ直ぐな端部(図示しない)でもよい。
以上の本発明の歯磨き方法及び実施例の歯ブラシの使用方法を次に説明する。
すなわち使用者は図1に示す様に歯ブラシの握り本体(1)のみを持って歯磨きするのであるが、ブラシ束(21)が横方向に傾斜しているため使用者が左右方向にブラシングしても先端部が握り本体から一体に傾斜した傾斜形状品であるから傾斜がブラシング時に固定され、歯と歯の隙間をブラシが斜めに接触していくため残った食べ物の細粒及び付着した汚れがブラシから上下方向の力を受けることになり、左右方向のブラシングでも上下方向にブラシングしたのと同じ乃至(斜めに削ぎ落とす効果がプラスされるから単に上下方向にブラシングした)以上に残った食べ物の細粒及び付着した汚れが削ぎ落とされるという効果がある。
何故ならブラシ束(21)が少なくともその束幅wの1/2(半分)以上で40°以下の横傾斜長さyを有して傾斜すれば、左右方向のブラシングによって歯と歯の隙間はブラシ束に接触する瞬間と非接触の瞬間を交互に繰り返ししかも40°以下の斜めに接触していくことになり『くさび効果』(横方向1の力で使用者が磨けば、これに対して40°とした時は横方向対上下方向の比率は約1:1.19(上下方向の力は約19%増し)の力で歯と歯の間の汚れを落とす力が作用するという『くさび効果』、また35°とした時は横方向対上下方向の比率は約1:1.43(上下方向の力は約43%増し)の力で歯と歯の間の汚れを落とす力が作用するという『くさび効果』、また30°ならば約1:1.73(約73%増し)、比較として該公報に近い45°ならば1:1であるから力の増幅はなく『くさび効果』はない)により(言い換えれば40°以下の緩い角度にすれば上下方向の力が大きくなり増幅されるという効果により)削ぎ落としが達成されるからである。
すなわち使用者は図1に示す様に歯ブラシの握り本体(1)のみを持って歯磨きするのであるが、ブラシ束(21)が横方向に傾斜しているため使用者が左右方向にブラシングしても先端部が握り本体から一体に傾斜した傾斜形状品であるから傾斜がブラシング時に固定され、歯と歯の隙間をブラシが斜めに接触していくため残った食べ物の細粒及び付着した汚れがブラシから上下方向の力を受けることになり、左右方向のブラシングでも上下方向にブラシングしたのと同じ乃至(斜めに削ぎ落とす効果がプラスされるから単に上下方向にブラシングした)以上に残った食べ物の細粒及び付着した汚れが削ぎ落とされるという効果がある。
何故ならブラシ束(21)が少なくともその束幅wの1/2(半分)以上で40°以下の横傾斜長さyを有して傾斜すれば、左右方向のブラシングによって歯と歯の隙間はブラシ束に接触する瞬間と非接触の瞬間を交互に繰り返ししかも40°以下の斜めに接触していくことになり『くさび効果』(横方向1の力で使用者が磨けば、これに対して40°とした時は横方向対上下方向の比率は約1:1.19(上下方向の力は約19%増し)の力で歯と歯の間の汚れを落とす力が作用するという『くさび効果』、また35°とした時は横方向対上下方向の比率は約1:1.43(上下方向の力は約43%増し)の力で歯と歯の間の汚れを落とす力が作用するという『くさび効果』、また30°ならば約1:1.73(約73%増し)、比較として該公報に近い45°ならば1:1であるから力の増幅はなく『くさび効果』はない)により(言い換えれば40°以下の緩い角度にすれば上下方向の力が大きくなり増幅されるという効果により)削ぎ落としが達成されるからである。
またブラシ束(21)が、図4及び図5に示す様に、その束幅wの1/2(半分)以上で40°以下の横傾斜長さy(握り本体(1)から直角の方向のブラシ束(21)の傾斜長さ)を有して先端部(2)に設けられているから従来のものであればブラシ束(21)の束幅wの範囲の接触であるのに、本発明においては握り本体(1)をことさら上または下に位置してブラシングしなくても歯を磨くつもりで横方向往復するブラシングをすれば横傾斜したブラシ束(21)は自然に歯のつけ根(歯と歯肉の境界部分)にも接触することになる。
その結果として歯のつけ根(歯と歯肉の境界部分)が確実にブラシングされてその汚れが落ちることになる。
この歯のつけ根に接触することに関しては、横傾斜長さyを束幅w以上(1/2でなく)にすることが望ましい。
次の効果として、ブラシ束(21)が握り本体(1)から横方向に傾斜し直線的ではないため握り本体(1)からの力がそのまま伝わらず、何故ならブラシ束(21)は横方向突出しているから横方向にも同時に接触し直線的な従来のブラシ束(図示せず)における様な狭い範囲への力の集中が起こらず緩和され、その結果ブラシングの際に歯肉に大きな力がかからず歯肉に損傷を与えることが防止される。
その結果として歯のつけ根(歯と歯肉の境界部分)が確実にブラシングされてその汚れが落ちることになる。
この歯のつけ根に接触することに関しては、横傾斜長さyを束幅w以上(1/2でなく)にすることが望ましい。
次の効果として、ブラシ束(21)が握り本体(1)から横方向に傾斜し直線的ではないため握り本体(1)からの力がそのまま伝わらず、何故ならブラシ束(21)は横方向突出しているから横方向にも同時に接触し直線的な従来のブラシ束(図示せず)における様な狭い範囲への力の集中が起こらず緩和され、その結果ブラシングの際に歯肉に大きな力がかからず歯肉に損傷を与えることが防止される。
図3は本発明の他の実施例であり、該歯ブラシはブラシ束(21)が図1に示したものと傾斜方向について握り本体が上下として正面の該ブラシ束を左右逆のほぼ同じ傾斜にしたものであり、すなわち図3は背面図であるからブラシ束(21)は図の背面にあり図1とは対称になる。
図1の歯ブラシと図3の歯ブラシは1対で使用することが望ましい、何故なら図1の方向の傾斜で接触する歯列の部分(歯列の表裏と上下の部分のことである)と図3のそれとは各々逆になるためである。
さらに1対で使用すれば、ブラシ束(21)が当たる部分が多くなり当たる角度と力が図1と図3のものでは変化するし、しかも歯磨き時間も自然に長くなるという重要な効果もある。
また歯ブラシのカラーについて図1と図3を異なる2色(例えば赤と白)にしてセット販売すれば、製造販売者側にとっては販売額が増えるし、また使用者側にとっては2種類の歯ブラシを楽しく使用しながら十分な歯磨き習慣がつき、特に子供に歯磨き習慣がつく。
さらに図3の歯ブラシは図1の歯ブラシとその握り本体(1)を共通にしてもよく、すなわち先端部(2)を握り本体(1)に対して着脱可能、すなわち着脱で傾斜して装着可能、にして横方向の傾斜方向が逆の1対のブラシ束(21)を用意し、いずれかを握り本体(1)に装着して使用すればよい。
また横方向の傾斜方向が逆の1対のブラシ束(21)に追加して、種々の形状のブラシ束(21)も複数用意してそれらを着脱可能にしてもよい。
また先端部(2)を握り本体(1)に対して左右に折り曲げ固定可能な、例えば折り曲げ状態を公知文献である実開平5−95327、実開昭63−13025に開示された方法等で固定可能にすればよい、蛇腹接合、左右に折り曲げ固定可能な回動接合等で左右に折り曲げ固定可能、すなわち折り曲げ状態が固定可能、にすれば複数のブラシ束(21)を用意しなくてもよい。
着脱可能な場合も折り曲げ状態が固定可能な場合も、いずれも構造的にブラシ束(21)の左右の傾斜がブラシング時に固定されることになる。
図1の歯ブラシと図3の歯ブラシは1対で使用することが望ましい、何故なら図1の方向の傾斜で接触する歯列の部分(歯列の表裏と上下の部分のことである)と図3のそれとは各々逆になるためである。
さらに1対で使用すれば、ブラシ束(21)が当たる部分が多くなり当たる角度と力が図1と図3のものでは変化するし、しかも歯磨き時間も自然に長くなるという重要な効果もある。
また歯ブラシのカラーについて図1と図3を異なる2色(例えば赤と白)にしてセット販売すれば、製造販売者側にとっては販売額が増えるし、また使用者側にとっては2種類の歯ブラシを楽しく使用しながら十分な歯磨き習慣がつき、特に子供に歯磨き習慣がつく。
さらに図3の歯ブラシは図1の歯ブラシとその握り本体(1)を共通にしてもよく、すなわち先端部(2)を握り本体(1)に対して着脱可能、すなわち着脱で傾斜して装着可能、にして横方向の傾斜方向が逆の1対のブラシ束(21)を用意し、いずれかを握り本体(1)に装着して使用すればよい。
また横方向の傾斜方向が逆の1対のブラシ束(21)に追加して、種々の形状のブラシ束(21)も複数用意してそれらを着脱可能にしてもよい。
また先端部(2)を握り本体(1)に対して左右に折り曲げ固定可能な、例えば折り曲げ状態を公知文献である実開平5−95327、実開昭63−13025に開示された方法等で固定可能にすればよい、蛇腹接合、左右に折り曲げ固定可能な回動接合等で左右に折り曲げ固定可能、すなわち折り曲げ状態が固定可能、にすれば複数のブラシ束(21)を用意しなくてもよい。
着脱可能な場合も折り曲げ状態が固定可能な場合も、いずれも構造的にブラシ束(21)の左右の傾斜がブラシング時に固定されることになる。
次に本発明の「握り本体の前記細い断面を同じ断面のまま先端方向に延長したと仮定すればその延長された断面がブラシ束の正面からの投影の端部に交わる様にブラシ束は横方向突出を抑えられて配置され」との構成について図6及び図7に基づき説明する。
すなわちこの構成によって次の2つの効果が発揮される:
(1)ブラシ束の横方向突出が抑えられて口内で横方向に嵩張らずに歯磨き可能になる。
何故なら図6に示す通りブラシ束(21)の横方向突出は延長された断面がブラシ束(21)の正面からの投影の端部に交わるからその分だけ突出長さが少なくなっているからである。
(2)ブラシング時に握り本体から捩じり力の負担を受けることなく使用者が歯磨きできる。
何故なら図7に示す様にそもそもブラシ束(21)を歯に当てて磨く際にはブラシ束(21)は力を受けるが、握り本体(1)の細い断面の接続部分の延長の左のブラシ(ブラシ束を構成するブラシ)にも力が作用すると共に右のブラシ(ブラシ束を構成するブラシ)にも力が作用するからそれらの力による回転モーメントはブラシ束(21)の全面が歯に当たっている限り相殺されてゼロになるからである。
ここで握り本体(1)の細い断面の接続部分の回転モーメントがゼロになるここと握り本体(1)から捩じり力の負担を受けないことの関連を説明しておく。
すなわちブラシング時に使用者が握り本体(1)の基部を持つ場合には幅の長い横幅方向を指で掴むよりも幅の短い厚さ方向を指で掴むことが自然であり多いが、その場合には前記細い断面の接続部分の握り本体(1)の基部方向への延長部分(つまり中心部分または真ん中部分ということである)を指で挟んで握り本体(1)の基部を掴むことになるから握り本体(1)の細い断面の接続部分での回転モーメントがゼロになることは使用者が握り本体(1)から捩じり力の負担を受けないことに概ね相当するのである。
すなわちこの構成によって次の2つの効果が発揮される:
(1)ブラシ束の横方向突出が抑えられて口内で横方向に嵩張らずに歯磨き可能になる。
何故なら図6に示す通りブラシ束(21)の横方向突出は延長された断面がブラシ束(21)の正面からの投影の端部に交わるからその分だけ突出長さが少なくなっているからである。
(2)ブラシング時に握り本体から捩じり力の負担を受けることなく使用者が歯磨きできる。
何故なら図7に示す様にそもそもブラシ束(21)を歯に当てて磨く際にはブラシ束(21)は力を受けるが、握り本体(1)の細い断面の接続部分の延長の左のブラシ(ブラシ束を構成するブラシ)にも力が作用すると共に右のブラシ(ブラシ束を構成するブラシ)にも力が作用するからそれらの力による回転モーメントはブラシ束(21)の全面が歯に当たっている限り相殺されてゼロになるからである。
ここで握り本体(1)の細い断面の接続部分の回転モーメントがゼロになるここと握り本体(1)から捩じり力の負担を受けないことの関連を説明しておく。
すなわちブラシング時に使用者が握り本体(1)の基部を持つ場合には幅の長い横幅方向を指で掴むよりも幅の短い厚さ方向を指で掴むことが自然であり多いが、その場合には前記細い断面の接続部分の握り本体(1)の基部方向への延長部分(つまり中心部分または真ん中部分ということである)を指で挟んで握り本体(1)の基部を掴むことになるから握り本体(1)の細い断面の接続部分での回転モーメントがゼロになることは使用者が握り本体(1)から捩じり力の負担を受けないことに概ね相当するのである。
図9は本発明の他の歯ブラシを示し、該歯ブラシは図1及び図2のものと異なり2つのブラシ束(22)及びブラシ束(23)を有する。
一方のブラシ束(22)は図1及び図2のブラシ束(21)と同様に束幅及び長さで先端部(2)に束状に固定されたものであり、他方のブラシ束(23)はブラシ束(22)より先端側に細く突出して固定されたものである。
このブラシ束(23)の主たる作用は歯と歯の間に付着した細菌の塊り等の汚れを落とすことであり、すなわち使用者が歯ブラシを上下方向にブラシングすることによりブラシ束(23)は歯と歯の間に入り込んで(歯と歯の間は狭くやや深いため図2のブラシ束(21)や図9のブラシ束(22)が入り込めない場合でも入り込んで)、その汚れを落とすことになる。
図2及び図9の歯ブラシの左右上下の歯磨き方向による効果は従来の歯ブラシと比較して次の通り:
以上の効果を有する。
一方のブラシ束(22)は図1及び図2のブラシ束(21)と同様に束幅及び長さで先端部(2)に束状に固定されたものであり、他方のブラシ束(23)はブラシ束(22)より先端側に細く突出して固定されたものである。
このブラシ束(23)の主たる作用は歯と歯の間に付着した細菌の塊り等の汚れを落とすことであり、すなわち使用者が歯ブラシを上下方向にブラシングすることによりブラシ束(23)は歯と歯の間に入り込んで(歯と歯の間は狭くやや深いため図2のブラシ束(21)や図9のブラシ束(22)が入り込めない場合でも入り込んで)、その汚れを落とすことになる。
図2及び図9の歯ブラシの左右上下の歯磨き方向による効果は従来の歯ブラシと比較して次の通り:
以上の効果を有する。
本発明の歯磨き方法及びそれに用いる歯ブラシの実施例は以上の通りでありその効果を次に列挙する。
1.本発明の歯磨き方法及びそれに用いる歯ブラシは、特にブラシ束をその束幅の1/2(半分)以上で40°以下に握り本体から横方向に傾斜して該握り本体の先端部に設け、該ブラシ束が横方向に傾斜した状態でブラシ束の左右の傾斜がブラシング時に固定されて左右方向に握り本体のみを持ってブラシングするため、歯と歯の隙間はブラシ束に接触する瞬間と非接触の瞬間を交互に繰り返し、しかも40°以下の斜めに接触していくことになり歯と歯の間の残った食べ物の細粒及び付着した汚れが『くさび効果』で削ぎ落とされる。
2.本発明の歯磨き方法及びそれに用いる歯ブラシは、特にブラシ束をその束幅の1/2(半分)以上で40°以下に握り本体から横方向に傾斜して該握り本体の先端部に設け、該ブラシ束が横方向に傾斜した状態でブラシ束の左右の傾斜がブラシング時に固定されて左右方向に握り本体のみを持ってブラシングするため、ブラシ束は横方向突出しているから横方向にも同時に接触し直線的な従来のブラシ束(図示せず)における様な狭い範囲への力の集中が起こらず緩和され、その結果ブラシングの際に歯肉に大きな力がかからず歯肉に損傷を与えることが防止される。
3.本発明の歯磨き方法及びそれに用いる歯ブラシは、特に握り本体の細い断面を同じ断面のまま先端方向に延長したと仮定すればその延長された断面がブラシ束の正面からの投影の端部に交わる様にブラシ束は横方向突出を抑えられて配置されるため、ブラシ束は口内で横方向に嵩張らずに歯磨き可能になる。
4.本発明の歯磨き方法及びそれに用いる歯ブラシは、特に握り本体の細い断面を同じ断面のまま先端方向に延長したと仮定すればその延長された断面がブラシ束の正面からの投影の端部に交わる様にブラシ束は横方向突出を抑えられて配置されるため、握り本体の細い断面の接続部分の延長の左のブラシにも力が作用すると共に右のブラシにも力が作用するからそれらの力による回転モーメントはブラシ束の全面が歯に当たっている限り相殺されてゼロになるからブラシング時に握り本体から捩じり力の負担を受けることなく使用者が歯磨きできる。
5.本発明の歯磨き方法及びそれに用いる歯ブラシは、特に握り本体の傾斜しない状態の接続部分は握り本体の基部より細い断面にされると共にブラシ束の長さを束幅の2倍以上にするため、ブラシ束の横方向突出の長さ(図6の長さK)が嵩張らないが必要なだけ確保されることになり傾斜したブラシ束を左右方向に動かすだけで歯との上下方向の接触幅を一度のブラシングで十分確保でき本発明の歯磨き方法の実用化が可能になった。
1.本発明の歯磨き方法及びそれに用いる歯ブラシは、特にブラシ束をその束幅の1/2(半分)以上で40°以下に握り本体から横方向に傾斜して該握り本体の先端部に設け、該ブラシ束が横方向に傾斜した状態でブラシ束の左右の傾斜がブラシング時に固定されて左右方向に握り本体のみを持ってブラシングするため、歯と歯の隙間はブラシ束に接触する瞬間と非接触の瞬間を交互に繰り返し、しかも40°以下の斜めに接触していくことになり歯と歯の間の残った食べ物の細粒及び付着した汚れが『くさび効果』で削ぎ落とされる。
2.本発明の歯磨き方法及びそれに用いる歯ブラシは、特にブラシ束をその束幅の1/2(半分)以上で40°以下に握り本体から横方向に傾斜して該握り本体の先端部に設け、該ブラシ束が横方向に傾斜した状態でブラシ束の左右の傾斜がブラシング時に固定されて左右方向に握り本体のみを持ってブラシングするため、ブラシ束は横方向突出しているから横方向にも同時に接触し直線的な従来のブラシ束(図示せず)における様な狭い範囲への力の集中が起こらず緩和され、その結果ブラシングの際に歯肉に大きな力がかからず歯肉に損傷を与えることが防止される。
3.本発明の歯磨き方法及びそれに用いる歯ブラシは、特に握り本体の細い断面を同じ断面のまま先端方向に延長したと仮定すればその延長された断面がブラシ束の正面からの投影の端部に交わる様にブラシ束は横方向突出を抑えられて配置されるため、ブラシ束は口内で横方向に嵩張らずに歯磨き可能になる。
4.本発明の歯磨き方法及びそれに用いる歯ブラシは、特に握り本体の細い断面を同じ断面のまま先端方向に延長したと仮定すればその延長された断面がブラシ束の正面からの投影の端部に交わる様にブラシ束は横方向突出を抑えられて配置されるため、握り本体の細い断面の接続部分の延長の左のブラシにも力が作用すると共に右のブラシにも力が作用するからそれらの力による回転モーメントはブラシ束の全面が歯に当たっている限り相殺されてゼロになるからブラシング時に握り本体から捩じり力の負担を受けることなく使用者が歯磨きできる。
5.本発明の歯磨き方法及びそれに用いる歯ブラシは、特に握り本体の傾斜しない状態の接続部分は握り本体の基部より細い断面にされると共にブラシ束の長さを束幅の2倍以上にするため、ブラシ束の横方向突出の長さ(図6の長さK)が嵩張らないが必要なだけ確保されることになり傾斜したブラシ束を左右方向に動かすだけで歯との上下方向の接触幅を一度のブラシングで十分確保でき本発明の歯磨き方法の実用化が可能になった。
1 握り本体
2 先端部
21 ブラシ束
22 ブラシ束
23 ブラシ束
2 先端部
21 ブラシ束
22 ブラシ束
23 ブラシ束
従来において歯ブラシのブラシ束は歯ブラシの握り本体から直線的に設けられているため、左右方向のブラシングだけでは歯と歯の間の残った食べ物の細粒及び付着した汚れが落ちない、さらには直線的に設けられているため握り本体からの力がそのまま伝わりブラシングの際に歯肉に大きな力がかかり歯肉に損傷を与えることがあった。
従来ブラシ束が握り本体から左右方向に傾斜した歯ブラシは特開2005−66268、特開平11−137340、特開平7−213339、実開平5−55922、特開2009−39495、特開2004−113751に公知であり、また特開2012−428が先願である。
またブラシ束が握り本体から前後方向に傾斜した歯ブラシは実開平5−95327、実開昭63−13025に公知である。
以下特開2005−66268、特開平11−137340、特開平7−213339、実開平5−55922、特開2009−39495、特開2004−113751、特開2012−428、実開平5−95327、実開昭63−13025の各々について説明する。
まず特開2005−66268に開示されているのはブラシ束を横方向に傾斜させることだけであり、その傾斜させたブラシ束をブラシング時に歯並びに沿わせるのかまたは歯並びに対して傾斜させて使用するのか、いずれであるか全く開示されていない。
すなわち該公報の図4の歯ブラシについて「ブラシ束を歯並びに対して傾斜した状態で左右方向にブラシングする」という歯磨き方法は明細書には全く明示的に開示されていないのである。
まずブラシ束を歯並びに対して傾斜させて歯磨きする場合であるが、「ブラシ束に指を添えて」磨くのでなければブラシ束を歯に当てて左右方向に動かせばブラシ束は押せばより傾斜し引けば傾斜がなくなり握り本体と直線になるから、握り本体のみを持っていては歯磨き不能である。
すなわち傾斜した状態で歯磨きすればブラシ束に回転力が作用し「ブラシ束に指を添えて」磨かなければその傾斜を維持できないからである。
歯ブラシのブラシ束の傾斜状態が極めて小さな力(出願人は図4の歯ブラシを製作し実験により傾斜の保持力は「小さな力」であることを確認した)で傾斜がなくなり直線状態になるからブラシ束を傾斜したまま歯に当てて左右方向に動かせばブラシ束は押せばより傾斜し引けば傾斜がなくなり握り本体と直線になる。
従って握り本体のみを持って歯磨きするという条件ではブラシ束を歯並びに沿わせる一方握り本体は傾斜した状態の歯磨き方法になり、従って該公報の図4の歯ブラシの使用方法はこの歯磨き方法と考えるのが自然な解釈である。
この自然な解釈から百歩譲ってあえて該公報を拡大解釈しブラシ束を歯並びに対して傾斜させて歯磨きするのであれば、使用者は握り本体を持つだけでなくさらに「ブラシ束に指を添えて」歯磨きしなければ歯磨き不能である。
該公報の[0006]に図3のブラシヘッド(1)の傾斜を維持するために「人差し指または親指を添えて」との記載があり、図4の歯ブラシについては説明がないから、それを類推すれば傾斜の維持には指を添える必要がありブラシ束の傾斜を指で保持しながら左右に早くブラシングするのは非常に困難で実用に耐えないものである。
すなわち傾斜が40°以下の緩い傾斜のブラシ束を用い通常のある程度早い速度(以下「早い」とは「通常のある程度早い」という意味に使用する)でブラシングして歯と歯の間の汚れ等を削ぎ落とすという効果、以下『くさび効果』という、を達成する本願発明の機能とは異なるものである。
該公報の図4を参照すればそのブラシヘッドの傾斜は45°以上(45°に近いがそれより大きい)であり左右方向のブラシングで歯と歯の間の残った食べ物の細粒及び付着した汚れを削ぎ落とすために必要な傾斜である本願発明における40°以下(すなわち『くさび効果』を発揮するために必要な角度以下)ではない。
ブラシ束が40°以下の緩い傾斜であれば、左右方向のブラシングによって歯と歯の隙間はブラシ束に接触する瞬間と非接触の瞬間を交互に繰り返ししかも40°以下の緩い傾斜で斜めに接触していくことになり『くさび効果』(横方向1の力で使用者が磨けば、これに対して40°とした時は横方向対上下方向の比率は約1:1.19(上下方向の力は約19%増し)の力で歯と歯の間の汚れを落とす力が作用するという『くさび効果』、また35°とした時は横方向対上下方向の比率は約1:1.43(上下方向の力は約43%増し)の力で歯と歯の間の汚れを落とす力が作用するという『くさび効果』、さらに30°ならば約1:1.73(約73%増し)、比較として該公報に近い45°ならば1:1であるから力の増幅はなく『くさび効果』はない)により(言い換えれば40°以下の緩い角度にすれば上下方向の力が大きくなり増幅されるという効果により)削ぎ落としが達成されるからである。
従来ブラシ束が握り本体から左右方向に傾斜した歯ブラシは特開2005−66268、特開平11−137340、特開平7−213339、実開平5−55922、特開2009−39495、特開2004−113751に公知であり、また特開2012−428が先願である。
またブラシ束が握り本体から前後方向に傾斜した歯ブラシは実開平5−95327、実開昭63−13025に公知である。
以下特開2005−66268、特開平11−137340、特開平7−213339、実開平5−55922、特開2009−39495、特開2004−113751、特開2012−428、実開平5−95327、実開昭63−13025の各々について説明する。
まず特開2005−66268に開示されているのはブラシ束を横方向に傾斜させることだけであり、その傾斜させたブラシ束をブラシング時に歯並びに沿わせるのかまたは歯並びに対して傾斜させて使用するのか、いずれであるか全く開示されていない。
すなわち該公報の図4の歯ブラシについて「ブラシ束を歯並びに対して傾斜した状態で左右方向にブラシングする」という歯磨き方法は明細書には全く明示的に開示されていないのである。
まずブラシ束を歯並びに対して傾斜させて歯磨きする場合であるが、「ブラシ束に指を添えて」磨くのでなければブラシ束を歯に当てて左右方向に動かせばブラシ束は押せばより傾斜し引けば傾斜がなくなり握り本体と直線になるから、握り本体のみを持っていては歯磨き不能である。
すなわち傾斜した状態で歯磨きすればブラシ束に回転力が作用し「ブラシ束に指を添えて」磨かなければその傾斜を維持できないからである。
歯ブラシのブラシ束の傾斜状態が極めて小さな力(出願人は図4の歯ブラシを製作し実験により傾斜の保持力は「小さな力」であることを確認した)で傾斜がなくなり直線状態になるからブラシ束を傾斜したまま歯に当てて左右方向に動かせばブラシ束は押せばより傾斜し引けば傾斜がなくなり握り本体と直線になる。
従って握り本体のみを持って歯磨きするという条件ではブラシ束を歯並びに沿わせる一方握り本体は傾斜した状態の歯磨き方法になり、従って該公報の図4の歯ブラシの使用方法はこの歯磨き方法と考えるのが自然な解釈である。
この自然な解釈から百歩譲ってあえて該公報を拡大解釈しブラシ束を歯並びに対して傾斜させて歯磨きするのであれば、使用者は握り本体を持つだけでなくさらに「ブラシ束に指を添えて」歯磨きしなければ歯磨き不能である。
該公報の[0006]に図3のブラシヘッド(1)の傾斜を維持するために「人差し指または親指を添えて」との記載があり、図4の歯ブラシについては説明がないから、それを類推すれば傾斜の維持には指を添える必要がありブラシ束の傾斜を指で保持しながら左右に早くブラシングするのは非常に困難で実用に耐えないものである。
すなわち傾斜が40°以下の緩い傾斜のブラシ束を用い通常のある程度早い速度(以下「早い」とは「通常のある程度早い」という意味に使用する)でブラシングして歯と歯の間の汚れ等を削ぎ落とすという効果、以下『くさび効果』という、を達成する本願発明の機能とは異なるものである。
該公報の図4を参照すればそのブラシヘッドの傾斜は45°以上(45°に近いがそれより大きい)であり左右方向のブラシングで歯と歯の間の残った食べ物の細粒及び付着した汚れを削ぎ落とすために必要な傾斜である本願発明における40°以下(すなわち『くさび効果』を発揮するために必要な角度以下)ではない。
ブラシ束が40°以下の緩い傾斜であれば、左右方向のブラシングによって歯と歯の隙間はブラシ束に接触する瞬間と非接触の瞬間を交互に繰り返ししかも40°以下の緩い傾斜で斜めに接触していくことになり『くさび効果』(横方向1の力で使用者が磨けば、これに対して40°とした時は横方向対上下方向の比率は約1:1.19(上下方向の力は約19%増し)の力で歯と歯の間の汚れを落とす力が作用するという『くさび効果』、また35°とした時は横方向対上下方向の比率は約1:1.43(上下方向の力は約43%増し)の力で歯と歯の間の汚れを落とす力が作用するという『くさび効果』、さらに30°ならば約1:1.73(約73%増し)、比較として該公報に近い45°ならば1:1であるから力の増幅はなく『くさび効果』はない)により(言い換えれば40°以下の緩い角度にすれば上下方向の力が大きくなり増幅されるという効果により)削ぎ落としが達成されるからである。
特開2009−39495、特開2004−113751は実開平5−55922と同様にブラシ束を歯並びに対して傾斜させて歯磨きする本願発明の歯磨き方法とは異なる。
さらに実開平5−55922と同様に本願発明の「握り本体の前記細い断面を同じ断面のまま先端方向に延長したと仮定すればその延長された断面がブラシ束の正面からの投影の端部に交わる様にブラシ束は横方向突出を抑えられて配置され」との構成は全く開示されておらず異なる。
特開2012−428は先願であるが、該公報には本願発明の「その長さが束幅の2倍以上にされたブラシ束」との構成は開示されていないから特許法29条の2の拒絶理由はない。
本願発明の構成はブラシ束の長さを束幅の2倍以上にするものであり、それにより傾斜したブラシ束を左右方向に動かすだけで歯との上下方向の接触幅を一度のブラシングで十分確保でき本願発明の歯磨き方法を実用化するために必須の構成である。
次に実開平5−95327、実開昭63−13025の歯ブラシはブラシ束が握り本体から前後方向に傾斜したものであり、そのブラシ束の前後の傾斜はブラシング時に固定されているが、前後方向に傾斜したものにおいては固定することは当然である、何故ならば歯磨きの際にブラシ束には押し付けるための前後方向の力がかかるから固定しなければ前後方向の傾斜の維持がそもそも不可能であるからである。
これに対してブラシ束が握り本体から左右方向に傾斜した歯ブラシについて「握り本体のみを持って歯磨きをする」という条件であれば従来のもの全ては前述の通り、ブラシ束を歯並びに沿うように使用することを前提にしているのであり、何故なら機能的に(特開2005−66268、特開平11−137340はブラシ束の左右の傾斜がブラシング時に固定されていないから歯並びに沿う使用方法でなければ機能的に使用不能である)、または明示的に(特開平7−213339、実開平5−55922、特開2009−39495、特開2004−113751、特開2012−428はブラシ束を歯並びに沿うように使用すると説明されているから)明らかだからである。
さらに実開平5−55922と同様に本願発明の「握り本体の前記細い断面を同じ断面のまま先端方向に延長したと仮定すればその延長された断面がブラシ束の正面からの投影の端部に交わる様にブラシ束は横方向突出を抑えられて配置され」との構成は全く開示されておらず異なる。
特開2012−428は先願であるが、該公報には本願発明の「その長さが束幅の2倍以上にされたブラシ束」との構成は開示されていないから特許法29条の2の拒絶理由はない。
本願発明の構成はブラシ束の長さを束幅の2倍以上にするものであり、それにより傾斜したブラシ束を左右方向に動かすだけで歯との上下方向の接触幅を一度のブラシングで十分確保でき本願発明の歯磨き方法を実用化するために必須の構成である。
次に実開平5−95327、実開昭63−13025の歯ブラシはブラシ束が握り本体から前後方向に傾斜したものであり、そのブラシ束の前後の傾斜はブラシング時に固定されているが、前後方向に傾斜したものにおいては固定することは当然である、何故ならば歯磨きの際にブラシ束には押し付けるための前後方向の力がかかるから固定しなければ前後方向の傾斜の維持がそもそも不可能であるからである。
これに対してブラシ束が握り本体から左右方向に傾斜した歯ブラシについて「握り本体のみを持って歯磨きをする」という条件であれば従来のもの全ては前述の通り、ブラシ束を歯並びに沿うように使用することを前提にしているのであり、何故なら機能的に(特開2005−66268、特開平11−137340はブラシ束の左右の傾斜がブラシング時に固定されていないから歯並びに沿う使用方法でなければ機能的に使用不能である)、または明示的に(特開平7−213339、実開平5−55922、特開2009−39495、特開2004−113751、特開2012−428はブラシ束を歯並びに沿うように使用すると説明されているから)明らかだからである。
Claims (7)
- その長さが束幅の2倍以上にされたブラシ束をその束幅の1/2(半分)以上で40°以下に握り本体から横方向に傾斜して該握り本体の先端部に設け、該先端部への前記握り本体の傾斜しない状態の接続部分は握り本体の基部より細い断面にされ、握り本体の前記細い断面を同じ断面のまま先端方向に延長したと仮定すればその延長された断面がブラシ束の正面からの投影の端部に交わる様にブラシ束は横方向突出を抑えられて配置され、ブラシ束の左右の傾斜がブラシング時に固定された歯ブラシによりブラシ束が横方向に傾斜した状態で左右方向に握り本体のみを持ってブラシングする歯磨き方法
- 請求項1の歯ブラシと、該歯ブラシのブラシ束の傾斜方向について握り本体が上下として正面の該ブラシ束を左右逆のほぼ同じ傾斜にした他の歯ブラシと、からなる1対の歯ブラシによりブラシ束が横方向に傾斜した状態で左右方向に握り本体のみを持ってブラシングする歯磨き方法
- その長さが束幅の2倍以上にされたブラシ束をその束幅の1/2(半分)以上で40°以下に握り本体から横方向に傾斜して該握り本体の先端部に設け、該先端部への前記握り本体の傾斜しない状態の接続部分は握り本体の基部より細い断面にされ、握り本体の前記細い断面を同じ断面のまま先端方向に延長したと仮定すればその延長された断面がブラシ束の正面からの投影の端部に交わる様にブラシ束は横方向突出を抑えられて配置され、前記先端部が握り本体から一体に傾斜した傾斜形状品であることにより、ブラシ束の左右の傾斜がブラシング時に固定された歯ブラシによりブラシ束が横方向に傾斜した状態で左右方向に握り本体のみを持ってブラシングする歯磨き方法
- その長さが束幅の2倍以上にされたブラシ束をその束幅の1/2(半分)以上で40°以下に握り本体から横方向に傾斜して該握り本体の先端部に設け、該先端部への前記握り本体の傾斜しない状態の接続部分は握り本体の基部より細い断面にされ、握り本体の前記細い断面を同じ断面のまま先端方向に延長したと仮定すればその延長された断面がブラシ束の正面からの投影の端部に交わる様にブラシ束は横方向突出を抑えられて配置され、前記先端部が握り本体に左右に折り曲げ固定可能、すなわち折り曲げ可能且つ折り曲げ状態が固定可能、にされることにより、ブラシ束の左右の傾斜がブラシング時に固定された歯ブラシによりブラシ束が横方向に傾斜した状態で左右方向に握り本体のみを持ってブラシングする歯磨き方法
- その長さが束幅の2倍以上にされたブラシ束をその束幅の1/2(半分)以上で40°以下に握り本体から横方向に傾斜して該握り本体の先端部に設け、該先端部への前記握り本体の傾斜しない状態の接続部分は握り本体の基部より細い断面にされ、握り本体の前記細い断面を同じ断面のまま先端方向に延長したと仮定すればその延長された断面がブラシ束の正面からの投影の端部に交わる様にブラシ束は横方向突出を抑えられて配置され、前記先端部が握り本体に着脱可能、すなわち着脱で傾斜して装着可能、にされることにより、ブラシ束の左右の傾斜がブラシング時に固定された歯ブラシによりブラシ束が横方向に傾斜した状態で左右方向に握り本体のみを持ってブラシングする歯磨き方法
- その長さが束幅の2倍以上にされたブラシ束をその束幅の1/2(半分)以上で40°以下に握り本体から横方向に傾斜して該握り本体の先端部に設け、該先端部への前記握り本体の傾斜しない状態の接続部分は握り本体の基部より細い断面にされ、握り本体の前記細い断面を同じ断面のまま先端方向に延長したと仮定すればその延長された断面がブラシ束の正面からの投影の端部に交わる様にブラシ束は横方向突出を抑えられて配置され、前記ブラシ束の先端側に細く突出する他のブラシ束が付加され、ブラシ束の左右の傾斜がブラシング時に固定された歯ブラシによりブラシ束が横方向に傾斜した状態で左右方向に握り本体のみを持ってブラシングする歯磨き方法
- 請求項1、2、3、4、5、6の歯磨き方法に用いる、その長さが束幅の2倍以上にされたブラシ束をその束幅の1/2(半分)以上で40°以下に握り本体から横方向に傾斜して該握り本体の先端部に設け、該先端部への前記握り本体の傾斜しない状態の接続部分は握り本体の基部より細い断面にされ、握り本体の前記細い断面を同じ断面のまま先端方向に延長したと仮定すればその延長された断面がブラシ束の正面からの投影の端部に交わる様にブラシ束は横方向突出を抑えられて配置され、前記ブラシ束の左右の傾斜がブラシング時に固定された歯ブラシ
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