(遊技機の全体構成)
以下、本発明にかかる実施形態について図1〜図3を参照して詳細に説明する。まず、遊技機1の全体構成について簡単に説明する。図1に示されるように、遊技機1は、所定の奥行きを有する額縁形状の機枠10を備える。この機枠10には前面枠12が取り付けられている。前面枠12は、その左側縁が機枠10に回動自在に支持され、前側に開閉可能である。また、前面枠12には、ガラス枠14が取り付けられている。ガラス枠14は、その左側縁が前面枠12に回動自在に支持され、前側に開閉可能である。
ガラス枠14の中央の開口部にはガラス板またはプラスチック板等の透明な板が設けられており、遊技者はこの透明な板を通して前側から遊技盤26を視認できる。また、ガラス枠14の下部には、払い出された遊技球を発射装置に送るまで貯めておく上皿ユニット16が設けられている。上皿ユニット16には、貯留されている遊技球を下皿ユニット20に流下させる上皿スイッチや、貸し出し可能な貸し球を払い出す球貸しスイッチ等が設けられている。また、ガラス枠14の上部左右両側には、スピーカ18が設けられている。
前面枠12の下部には、払い出された遊技球が上皿ユニット16に入りきらない場合等に遊技球を貯めることができる下皿ユニット20や、遊技球を発射操作するためのタッチスイッチを備える発射ハンドル22等が設けられている。下皿ユニット20の左側には、遊技者が押し下げ操作を行うことができる操作ボタン24(本発明における操作手段に相当する)が設けられている。
遊技盤26は、ほぼ正方形の合板により成形されており、前面枠12に着脱可能に取り付けられている。この遊技盤26には、発射装置から発射された遊技球をガイドする金属製の薄板からなる帯状のガイドレール28が略円弧形状となるように設けられており、このガイドレール28によって遊技領域の外郭の一部が形成されている。
遊技盤26の遊技領域には、表示装置30(本発明における表示手段に相当する)、始動入賞口32、普通図柄変動開始用ゲート33、大入賞口34、アウト口36などが設けられている。表示装置30は、例えば液晶表示装置が用いられ、表示装置30の表示画面(表示部)において特別図柄や普通図柄等が表示される。かかる表示装置30の表示画面は、遊技盤26に形成された開口を通じて視認可能である。
また、遊技盤26の遊技領域には、流下する遊技球が衝突することにより遊技球の流下態様に変化を与える障害物としての図示しない遊技釘が複数設けられている。遊技領域を流下する遊技球は、遊技釘に衝突したときの条件に応じて様々な態様に変化する。
図2に示すように、遊技機1の背面側には、センターベースユニット38に主制御基板40、サブ制御基板42、演出制御基板44、サブドライブ基板46等の各種制御基板や、発射装置、球タンク、レール等が設けられている。このうち、サブ制御基板42および演出制御基板44が本発明における演出制御手段に相当する。サブ制御基板42は、どのような主制御基板40が行った大当たり抽選結果等に基づき、どのような演出を行うか決定する基板である。演出制御基板44は、サブ制御基板42が決定した演出を表示装置30やスピーカ18を用いて実行する基板である。この両基板によって構成される演出制御手段が、後述する「ボタン操作ステップアップ演出」を実行する。
このような遊技機1では、発射ハンドル22の操作により、発射装置から遊技領域に遊技球を発射し、遊技領域を流下する遊技球が、始動入賞口32や大入賞口34等の入賞口に入賞すると、所定の数の賞球が払出装置により払い出される。
(遊技機の制御処理)
次に、遊技機1の制御処理について説明する。なお、以下の説明における各種乱数は、大当たり確率や小当たり確率、リーチ成立確率といった各種確率に基づいて、総数や当たり(当選)となる数値(乱数の総数−当たりとなる数値の数=外れとなる数値の数)等が予め設定されているものである。
1)主制御基板が行う制御処理
主制御基板40が行う制御処理について説明する。主制御基板40は、ROMに記憶されている制御用プログラムに従いマイクロコンピュータのCPUにより制御処理を行う。図4は主制御基板40が行うメイン処理のフローチャートである。
メイン処理では、まずデバイスの初期設定(S10)が行われる。デバイスの初期設定(S10)では、スタックの設定、割り込み時間の設定、CPUの設定、SIO、PIO、CTCの設定等が行われる。
次に、割り込み禁止処理(S20)、主要乱数更新処理(S30)、割り込み許可処理(S40)が行われ、その後に再び割り込み禁止処理(S20)に戻るループ処理が行われ、このループ処理の間に割込処理(S100)が行われる。
割り込み禁止処理(S20)では、4msecごとに割込処理(S100)が入ってきても、割り込み許可となるまで、割り込みを禁止する。次の主要乱数更新処理(S30)では、種々の乱数が主要乱数更新処理(S30)ごとに1加算され、各乱数の設定上限値に至ると次に最小値に戻って再び加算が行われる。更新された乱数は主制御基板40のRAMに記憶される。割り込み許可処理(S40)では、4msecごとに入ってくる割込処理(S100)に対して許可をする。
割込処理(S100)では、図5に示すように、出力処理(S110)、入力処理(S120)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S130)、入賞検出処理(S140)、普通動作処理(S150)、特別動作処理(S160)、保留球数処理(S170)、その他の処理(S180)が行われる。
出力処理(S110)では、各処理で設定された出力用のコマンド(制御信号)や取得された数値データ等が各制御基板に送信される。入力処理(S120)では、遊技機1に取り付けられている各種センサ(スイッチ)が検知した場合の信号入力が行われる。普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S130)では、メイン処理におけるループ処理内で行われている普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S30)と同様の処理が行われる。
入賞検出処理(S140)では、図6に示すように、始動入賞口32への入賞が検出されたか判断され(S140−1)、入賞が検出されていない場合には普通図柄変動開始用ゲート33への遊技球通過が検出されたか判断される(S140−2)。ゲート33への遊技球通過が検出されていない場合には、この入賞検出処理(S140)が終了する。一方、ゲート33への遊技球通過が検出された場合には、普通図柄変動保留球数が4以上か判断され(S140−3)、4以上の場合にはこの入賞検出処理(S140)が終了する。一方、普通図柄変動保留球数が4未満であれば普通図柄変動保留球数に1加算されると共に(S140−4)、普通図柄乱数値が取得され、取得した普通図柄乱数値(小当たり乱数値)が主制御基板40のRAMにおける対応する領域(アドレス)に記憶され(S140−5)、この入賞検出処理(S140)が終了する。上記S140−1で始動入賞口32への入賞が検出されたと判断されると、特別図柄変動保留球数が4以上か判断され(S140−6)、4以上の場合にはこの入賞検出処理(S140)が終了する。一方、特別図柄変動保留球数が4未満であれば、特別図柄変動保留球数に1加算され(S140−7)、大当たり乱数値、リーチ乱数値、変動パターン乱数値等が取得されて主制御基板40のRAM(保留記憶手段)の対応する領域(アドレス)に記憶され(S140−8)、この入賞検出処理(S140)が終了する。
普通動作処理(S150)では、図7に示すように、まず始動入賞口32の両側に設けられた開閉部材32a,32b(図1参照)が開放中か確認される(S150−1)。開閉部材32a,32bが閉鎖中(狭小開放状態)であれば、普通図柄変動保留球数が0かどうか確認され(S150−2)、0であればこの普通動作処理(S150)が終了する。一方、普通図柄変動保留球数が0でない場合には、入賞検出処理(S140)の普通図柄乱数取得処理(S140−5)で取得されて主制御基板40のRAMに記憶されている普通図柄乱数値(小当たり乱数値)が読み出され(S150−3)、現在確変状態(高確率状態)か確認される(S150−4)。確変状態ではない低確率状態の場合、取得普通図柄乱数値が予め設定されている低確率状態時の小当たり成立数値と対比されて両者が一致するか確認され、一致する場合には低確率状態での小当たりとなり、一致しない場合には外れと判断される(S150−5)。外れの場合には、この普通動作処理(S150)が終了し、一方、小当たりの場合には、開閉部材32a,32bを開放時間1秒、開放回数1回で開放する開閉部材開放処理1が行われ(S150−6)、その後にこの普通動作処理(S150)が終了する。それに対して、S150−4で確変状態(高確率状態)と判断されると、取得普通図柄乱数値が予め設定されている確変状態時の小当たり成立数値(低確率状態よりも数が多い。すなわち当選確率が高く設定されている)と対比されて両者が一致するか確認され、一致する場合には確変状態での小当たりとなり、一致しない場合には外れと判断される(S150−7)。外れの場合には、この普通動作処理(S150)が終了し、一方、小当たりの場合には、開閉部材32a,32bを開放時間2秒、開放回数3回で開放する開閉部材開放処理2が行われ(S150−8)、その後にこの普通動作処理(S150)が終了する。
また、S150−1で開閉部材32a,32bが開放中と判断されると、開閉部材32a,32bの開放時間が経過(終了)したか確認され(S150−9)、開閉部材32a,32bの開放時間が経過していない場合には、この普通動作処理(S150)が終了し、一方、開閉部材32a,32bの開放時間が経過した場合には、開閉部材32a,32bを閉鎖する(狭小開放状態とする)処理が行われ(S150−10)、その後にこの普通動作処理(S150)が終了する。
特別動作処理(S160)では、図8に示すように、特別動作ステータスが1〜4の何れであるか判断される(S160−1〜S160−3)。特別動作ステータスが1の場合には特別図柄待機処理(S160−4)が行われ、特別動作ステータスが2の場合には変動中処理(S160−5)が行われ、特別動作ステータスが3の場合には特別図柄確定処理(S160−6)が行われ、特別動作ステータスが4の場合には特別電動役物処理(S160−7)が行われる。
特別動作ステータスが1の場合に行われる特別図柄待機処理(S160−4)では、図9に示すように、特別図柄変動保留球数が0か否か判断され(S160−4−1)、特別図柄変動保留球数が0の場合には表示部11が特別図柄の変動中ではない待機画面(待ち受け画面)中か否か判断され(S160−4−2)、待機画面(待ち受け画面)中であれば、この特別図柄待機処理(S160−4)が終了する。一方、待機画面(待ち受け画面)中ではない場合には、表示部11を待機画面(待ち受け画面)にするための待機画面設定処理(S160−4−3)が行われて表示部11が待機画面にセットされ(S160−4−4)、その後にこの特別図柄待機処理(S160−4)が終了する。
それに対してS160−4−1で特別図柄変動保留球数が0ではないと判断された場合には、特別図柄大当たり判定処理(S160−4−5)が行われる。特別図柄大当たり判定処理(S160−4−5)では、図10に示すように、まず、入賞検出処理(S140)の特別図柄関係乱数値取得処理(S140−8)で取得された、主制御基板40のRAM(保留記憶手段)に記憶されている大当たり乱数値のうち、一番目の大当たり乱数値が読み出され(S160−4−5−1)、現在確変状態(高確率状態)か確認される(S160−4−5−2)。確変状態ではない低確率状態の場合、取得された大当たり乱数値が予め設定されている低確率状態時の大当たり成立数値と対比されて両者が一致するか確認され、一致する場合には低確率状態での大当たりとなり、一致しない場合には外れと判断される(S160−4−5−3)。外れの場合には、この特別図柄大当たり判定処理(S160−4−5)が終了し、一方、大当たりの場合には、大当たりフラグがONにセットされ(S160−4−5−4)、この特別図柄大当たり判定処理(S160−4−5)が終了する。それに対して、S160−4−5−2で確変中(高確率状態)と判断されると、取得された大当たり乱数値が予め設定されている高確率状態時の大当たり成立数値(低確率状態よりも数が多い。すなわち当選確率が高く設定されている)と対比されて両者が一致するか確認され、一致する場合には高確率状態での大当たりとなり、一致しない場合には外れと判断される(S160−4−5−5)。外れの場合には、この特別図柄大当たり判定処理(S160−4−5)が終了し、一方、大当たりの場合には、大当たりフラグがONにセットされ(S160−4−5−4)、この特別図柄大当たり判定処理(S160−4−5)が終了する。
特別図柄大当たり判定処理(S160−4−5)の次に特別図柄選択処理(S160−4−6)が行われる。特別図柄選択処理(S160−4−6)では、表示部11で停止表示する特別図柄が決定される。まず、特別図柄選択処理(S160−4−6)では、図11に示すように、大当たりフラグがONか判断され(S160−4−6−1)、大当たりフラグがON、すなわち大当たりの場合には大当たり図柄乱数に対応する特別図柄が停止特別図柄としてセットされる(S160−4−6−2)。一方、大当たりフラグがONではない、すなわち外れの場合には、左・中・右図柄乱数用カウンタによって左・中・右図柄乱数値(以下、左図柄乱数値を特別図柄データ1、中図柄乱数値を特別図柄データ2・右図柄乱数値を特別図柄データ3と称する)を取得し(S160−4−6−3)、特別図柄データ1と特別図柄データ2と特別図柄データ3の乱数値が全て一致しているか判断され(S160−4−6−4)、一致している場合にはリーチ乱数値がリーチ成立数値と一致しているか判断される(S160−4−6−5)。リーチ乱数値が予め設定されているリーチ成立数値と一致している場合にはリーチ有りとなり、特別図柄データ1の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止左特別図柄、特別図柄データ2の乱数値に1加算した乱数値に割り当てられている特別図柄が停止中特別図柄、特別図柄データ3の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止右特別図柄にセットされる(S160−4−6−6)。一方、リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致していない場合にはリーチ無しとなり、特別図柄データ1の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止左特別図柄、特別図柄データ2の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止中特別図柄、特別図柄データ3の乱数値に1加算した乱数値に割り当てられている特別図柄が停止右特別図柄にセットされる(S160−4−6−7)。
上記S160−4−6−4で特別図柄データ1と2と3の乱数値が一致していないと判断された場合には、特別図柄データ1と3の乱数値が一致しているか判断される(S160−4−6−8)。特別図柄データ1と3の乱数値が一致している場合には、リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致しているか判断される(S160−4−6−9)。リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致している場合にはリーチ有りとなり、特別図柄データ1の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止左特別図柄、特別図柄データ2の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止中特別図柄、特別図柄データ3の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止右特別図柄にセットされる(S160−4−6−10)。一方、リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致していない場合にはリーチ無しとなり、特別図柄データ1の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止左特別図柄、特別図柄データ2の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止中特別図柄、特別図柄データ3の乱数値に1加算した乱数値に割り当てられている特別図柄が停止右特別図柄にセットされる(S160−4−6−7)。つまり、リーチを成立させないよう、停止左特別図柄と停止右特別図柄が異なる図柄となるように加算操作がなされる。
上記S160−4−6−8で特別図柄データ1と3の乱数値が一致していない、すなわち特別図柄データ1,2,3が全て異なると判断された場合には、リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致しているか判断される(S160−4−6−11)。リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致している場合にはリーチ有りとなり、特別図柄データ1と特別図柄データ3の値が特別図柄データ1あるいは特別図柄データ3の乱数値に割り当てられている特別図柄と同一になるように停止左特別図柄と停止右特別図柄がセットされると共に、その同一にした特別図柄データ1或いは特別図柄データ3の乱数値に1加算した乱数値に割り当てられている特別図柄が停止中特別図柄にセットされる(S160−4−6−12)。一方、リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致していない場合にはリーチ無しとなり、特別図柄データ1の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止左特別図柄、特別図柄データ2の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止中特別図柄、特別図柄データ3の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止右特別図柄にセットされる(S160−4−6−10)。
続いて、特別図柄変動パターン作成処理(S160−4−7)が行われる。特別図柄変動パターン作成処理(S160−4−7)では、図12に示すように、遊技状態が通常状態(低確率状態)中か確変状態(高確率状態)中か確認される(S160−4−7−1)。通常状態中の場合には大当たりフラグがON(当否判定結果が大当たりか)か確認され(S160−4−7−2)、大当たりフラグがONの場合には、主制御基板40のRAM(保留記憶手段)において読み出し順序が一番目に記憶されている変動パターン乱数値がロードされ、予め設定されている通常状態中の当たりテーブルにおける変動パターン乱数値と一致する変動パターンが選択される(S160−4−7−3)。一方、上記S160−4−7−2において大当たりフラグがONではない(当否判定結果が外れである)と判断された場合には、主制御基板40のRAM(保留記憶手段)における一番目のリーチ乱数値がロードされて予め設定されているリーチ成立数値と対比され、両者が一致する場合にはリーチ有りとされ、一致しない場合にはリーチ無しとされる(S160−4−7−4)。リーチ有りの場合には、主制御基板40のRAM(保留記憶手段)における一番目の変動パターン乱数値がロードされ、予め設定されている通常状態中のリーチハズレテーブルにおける変動パターン乱数値と一致する変動パターンが選択される(S160−4−7−5)。また、S160−4−7−4でリーチ無しと判断された場合、主制御基板40のRAM(保留記憶手段)における一番目の変動パターン乱数値がロードされ、予め設定されている通常状態中のハズレテーブルにおける変動パターン乱数値と一致する変動パターンが選択される(S160−4−7−6)。
一方、S160−4−7−1で確変状態(高確率状態)中と判断された場合、大当たりフラグがON(当否判定結果が大当たりか)か確認され(S160−4−7−7)、大当たりフラグがONの場合には、主制御基板40のRAM(保留記憶手段)における一番目の変動パターン乱数値がロードされ、予め設定されている確変状態中の当たりテーブルにおける変動パターン乱数値と一致する変動パターンが選択される(S160−4−7−8)。一方、上記S160−4−7−7において大当たりフラグがONではない(当否判定結果が外れである)と判断された場合には、主制御基板40のRAM(保留記憶手段)における一番目のリーチ乱数値がロードされてリーチ成立数値と対比され、両者が一致する場合にはリーチ有りとされ、一致しない場合にはリーチ無しとなる(S160−4−7−9)。リーチ有りの場合には、主制御基板40のRAM(保留記憶手段)における一番目の変動パターン乱数値がロードされ、予め設定されている確変状態中のリーチハズレテーブルにおける変動パターン乱数値と一致する変動パターンが選択される(S160−4−7−10)。また、S160−4−7−9でリーチ無しと判断された場合、主制御基板40のRAM(保留記憶手段)における一番目の変動パターン乱数値がロードされ、予め設定されている確変状態中のハズレテーブルにおける変動パターン乱数値と一致する変動パターンが選択される(S160−4−7−11)。変動パターンの選択後、選択した変動コマンドを送信バッファに格納し(S160−4−7−12)、その他必要な処理(S160−4−7−13)が行われた後、この特別図柄変動パターン作成処理(S160−4−7)が終了する。なお、ここで選択された変動コマンドはサブ制御基板42へ送信される。
特別図柄変動パターン作成処理(S160−4−7)に次いで特別図柄乱数シフト処理(S160−4−8)が行われる。特別図柄乱数シフト処理(S160−4−8)では、主制御基板40のRAMにおける特別図柄変動保留球数のデータ記憶領域において、ロード(読み出し)順位一位のアドレスの記憶領域に記憶されていた特別図柄主要乱数値(大当たり乱数値、リーチ乱数値、変動パターン乱数値)等のデータが、先の処理でロードされて空席となることに起因して、ロード順位が二位以降のアドレスに記憶されている特別図柄主要乱数値(大当たり乱数値、リーチ乱数値、変動パターン乱数値)等のデータについて、ロード順位を一つずつ繰り上げるアドレスのシフトが行われる。具体的には、図13に示すように、まず、当否判定手段の判定結果に基づく特別図柄(識別情報)の変動表示が行われることにより、主制御基板40のRAMに記憶されていた特別図柄変動保留球数から1減算(例えば保留球数2のものは1にされ、3のものは2にされる等)され(S160−4−8−1)、次に各保留に対応するデータが各保留から1減算した保留のRAMアドレスにシフトされ(S160−4−8−2)、続いて最下位(ロード順位が最後、本実施例では4個目)の保留に対応するRAMアドレスに0がセットされる(S160−4−8−3)。
特別図柄乱数シフト処理(S160−4−8)に次いで、特別図柄変動開始設定処理(S160−4−9)が行われる。特別図柄変動開始設定処理(S160−4−9)では、特別図柄の変動開始に必要なコマンドの準備などの設定が行われる。特別図柄変動開始設定処理(S160−4−9)の次に、特別動作ステータスが2に設定され(S160−4−10)、待機中が解除され(S160−4−11)、特別図柄待機処理(S160−4)が終了する。
特別動作ステータスが2の場合に行われる変動中処理(S160−5)では図14に示すように、特別動作タイマ判定処理が行われる(S160−5−1)。詳しくは、特別図柄の変動時間(変動パターンの変動時間)が終了したか否か(動作タイマ=0か否か)が判断され(S160−5−2)、変動時間が終了していなければこの変動中処理(S160−5)が終了する。一方、変動時間が終了していれば変動停止コマンドがセットされる(S160−5−3)。続いて特別動作ステータスが3にセットされ(S160−5−4)、その他必要な処理(S160−5−5)が行われた後に、この変動中処理(S160−5)が終了する。
特別動作ステータスが3の場合に行われる特別図柄確定処理(S160−6)では図15に示すように、まず大当たりフラグがON(「1」)か否か、すなわち大当たりか否か判断される(S160−6−1)。大当たりフラグがON、すなわち大当たりの場合には、15R当たりラウンドカウンタがセットされ(S160−6−2)、特別動作ステータスが4にセットされた(S160−6−3)後、この特別図柄確定処理(S160−6)が終了する。一方、S160−6−1で大当たりフラグがOFF、すなわち外れと判断された場合には、特別動作ステータスが1にセットされ(S160−6−4)、この特別図柄確定処理(S160−6)が終了する。
特別動作ステータスが4の場合に行われる特別電動役物処理(S160−7)では、図16に示すように、確変フラグがOFFされ(S160−7−1)、大当たりのオープニングが実施されたか否か(これから大当たりが始まる旨の映像が表示部11に表示されたか否か等)が確認される(S160−7−2)。大当たりのオープニングが実施されたことが確認された後、大当たり終了フラグがON(「1」)か否か判断され(S160−7−3)、大当たり終了フラグがONではない、すなわち大当たり遊技終了ではない場合には現在大入賞口34が開放中か否か判断され(S160−7−4)、開放中ではなく閉鎖中の場合には大入賞口34の開放時間か否か判断される(S160−7−5)。大入賞口34の開放時間の場合には大入賞口34の開放処理が行われ(S160−7−6)、その後にこの特別電動役物処理(S160−7)が終了する。それに対して大入賞口34の開放時間となっていないときには、この特別電動役物処理(S160−7)が終了する。
一方、S160−7−4で大入賞口34が開放中と判断されると、大入賞口34に10個遊技球が入賞(S160−7−7)、若しくはラウンド終了時間経過(S160−7−8)の何れかであるか否か判断され、何れでもない場合にはそのままこの特別電動役物処理(S160−7)が終了する。それに対して大入賞口34に10個遊技球が入賞、若しくはラウンド終了時間経過の何れかである場合には、大入賞口閉鎖処理(S160−7−9)とラウンドカウンタの値から1減算する処理(S160−7−10)が行われる(上述したように、本実施形態では大当たり遊技のラウンド数が15Rであるため、15から減算が開始される)。なお、大入賞口閉鎖処理(S160−7−9)では、大入賞口34閉鎖のコマンドが出力バッファにセットされる。続いて、ラウンドカウンタが0か否か判断され(S160−7−11)、ラウンドカウンタが0ではない場合には、そのままこの特別電動役物処理(S160−7)が終了し、それに対してラウンドカウンタが0の場合には、大当たり終了処理(S160−7−12)が行われる。その後、大当たり終了フラグがONにされ(S160−7−13)、この特別電動役物処理(S160−7)が終了する。
それに対し、上記S160−7−1で大当たり終了フラグがON(「1」)、すなわち大当たり終了と判断されると、大当たり終了フラグをOFFにセットする処理(S160−7−14)と、大当たりフラグをOFFにする処理(S160−7−15)が行われ、その後にぞろ目となって停止した特別図柄が確変図柄か否かが確認される(S160−7−16)。停止した特別図柄が確変図柄の場合には、再び確変フラグがONにされる(S160−7−17)。その後、特別動作ステータスが1にセットされ(S160−7−18)、この特別電動役物処理(S160−7)が終了する。一方、上記S160−7−16において、停止した特別図柄が確変図柄でない場合には、確変フラグをONにすることなく(OFFにした状態のまま)、この特別電動役物処理(S160−7)が終了する。
特別動作処理(S160)の次に保留球数処理(S170)が行われる。保留球数処理(S170)では、図17に示すように現在の特図、普通図柄の保留球数がロードされ(S170−1)、保留球数が特図保留コマンド、普図保留コマンドとして出力バッファにセットされる(S170−2)。この保留球数処理(S170)により、主制御基板40のRAM(保留記憶手段)の保留球数に関する記憶がサブ制御基板42へ出力されるようにセットされる。
その他の処理(S180)では、遊技に必要なその他の様々な処理が必要に応じて行われる。
2)サブ制御基板が行う制御処理
次に、上記サブ制御基板42(演出制御手段)が行う制御処理について説明する。上記サブ制御基板42が行うサブ制御メイン処理(S200)では、図18に示すように、まずCPU初期化処理が行われる(S201)。詳しくは、スタックの設定、CPUの設定、SIO、CTCの設定等が行われる。そして、電源断信号がONで、かつ、サブ制御基板42のRAMの内容が正常であるか否かの処理が行われる(S202)。電源断信号がONでない、または、RAMの内容が正常でない場合には、RAMの初期化を行う(S203)。その後、ウォッチドッグタイマカウンタ1(2ms用)ウォッチドッグタイマカウンタ2(10ms用)の初期化を行う(S204)。ウォッチドッグタイマカウンタの初期化後、割り込みを禁止した上で(S205)、各種演出や各種図柄乱数等の更新処理を行う(乱数シード更新;S206)。更新処理後、割り込みを許可して(S207)ループ処理が行われる。このループ処理では、受信割り込み処理(S300)、2msタイマ割り込み処理(S400)、および10msタイマ割り込み処理(S500)が行われる。
図19に示す受信割り込み処理(S300)は、主制御基板40からのコマンド(制御信号)を受信するための処理である。受信割り込み処理(S300)では、まず上記主制御基板40からのストローブ(STB)信号がONか確認され(S301)、ストローブ信号がON、すなわち外部INT入力部にストローブ信号が入力されると、上記主制御基板40から出力されたコマンド(制御信号)の受信およびRAMへの格納が行われる(S302)。ここで主制御基板40から受信するコマンドには、入賞コマンド、変動コマンド、大当たり判定データ、保留数データ等が含まれる。一方、ストローブ信号がONになっていなければ、その時点でこの受信割り込み処理(S300)が終了する。
図20に示す2msタイマ割り込み処理(S400)は、10msタイマ割り込み処理より優先して行われる。入力処理(S401)では、操作ボタン24の操作によるエッジデータやレベルデータ(スイッチデータ)の作成を行う。ランプデータデータ出力処理(S402)では、ランプ点灯パターンや音声パターンなどを2ms毎に作成して出力する。駆動処理(S403)では、駆動物(役物)を駆動するための制御データを作成して出力する。ウォッチドッグタイマカウンタ1初期化処理(S405)では、ウォッチドッグタイマ1を初期化する。
図21に示す10msタイマ割り込み処理(S500)では、メインコマンド解析処理(S501)として、受信割り込み処理で主制御基板40から受信した全てのコマンド(制御信号)を解析し、コマンドに対応した処理を行う。図22に示すようにメインコマンド解析処理(S501)では、まず主制御基板40からコマンド(制御信号)を受信したか否かが判断される(S501−1)。主制御基板40からコマンドを受信していないときには、このメインコマンド解析処理(S501)は終了する。一方、主制御基板40からコマンドを受信したときには、そのコマンドが変動コマンドか否かが判断され(S501−2)、変動コマンドでない場合には、入賞コマンドか否かが判断される(S501−3)。変動コマンドでもなく、入賞コマンドでもない場合には、その他のコマンド処理(客待ちコマンド等)を実施し(S501−4)、コマンド解析処理(S501)は終了する。S501−2において変動コマンドを受信したときには、そのコマンドに基づいて所定の態様で特別図柄を変動させる等の特別図柄変動処理(S501−5)を行う。S501−3において入賞コマンドを受信しているときには、その入賞によって保留数が増加したことを表示する等の入賞処理(S501−6)を行う。
メインコマンド解析処理(S501)の後、ランプ処理(S502)において出力するランプデータの作成を行う。具体的には、図23に示すように、ランプ点灯フラグがONであれば(S502−1)、出力するランプデータを作成し、かつ、点灯時間・順序の管理を行う(S502−2)。その後、ランプ点灯フラグをOFFに設定し(S502−3)、処理を終了する。S502−1においてランプ点灯フラグがONでなければ、そのまま処理を終了する。
10msタイマ割り込み処理(S500)のボタン処理(S503)では、ボタン有効時間のタイマカウント処理、タイマカウント更新処理、ボタン操作処理が行われる。ボタン有効時間のタイマカウント処理では、操作ボタン24の操作が有効となる時間(以下ボタン操作有効時間と称する)をカウントする。例えば、操作ボタン24を用いた演出を実行する際に、当該演出中におけるボタン操作有効時間をカウントする。ボタン操作有効時間は、各演出に対応させて予め設定されている。また、タイマカウント更新処理は、ボタン操作有効時間が終了した後、当該ボタン操作有効時間をカウントするタイマをリセットする処理である。
ボタン操作処理は、ボタン操作有効時間内における操作ボタン24の操作態様(操作の有無、操作回数等)に応じて、遊技者に提供する演出を制御する処理である。本実施形態にかかる遊技機1には、このようなボタン操作を伴う演出が複数設けられている。ボタン操作処理は、この複数の演出毎に処理フローが予め設定されている。以下、当該演出の一つである「ボタン操作ステップアップ演出」および当該演出におけるボタン操作処理について詳細に説明する。
「ボタン操作ステップアップ演出」は、表示装置30に複数の演出態様を段階的に変化させながら表示していく演出である。その演出形態としては種々のものが考えられ、特定の形態のものに限定されるわけではない。具体的な演出例としては、主人公のキャラクタのパワーゲージ等を、操作ボタン24の操作(連打)によって段階的に上げていくキャラクタサポート演出や、複数のスーパーリーチ(大当たり可能性の比較的高いリーチ)が設定されている場合において、その後実行されるスーパーリーチが操作ボタン24の操作(連打)によって信頼度の低いスーパーリーチからだんだんと信頼度の高いスーパーリーチに変化していくスーパーリーチ決定演出が例示できる。キャラクタサポート演出では、パワーゲージ等の各段階の集合体が上記「複数の演出態様」に相当し、スーパーリーチ決定演出では、各スーパーリーチの集合体が上記「複数の演出態様」に相当する。このように「ボタン操作ステップアップ演出」は、操作ボタン24の操作(連打)によって、その後の遊技展開が遊技者にとって有利となる可能性が高まることを示唆するような演出である。本実施形態では、複数の演出態様としてN個の態様が設定されているとする。その複数の演出態様のうちの一つ(ステップアップの途中段階)をn段階の態様と称する。また、このn段階の次の演出態様(ステップアップの途中段階)をn+1段階の態様と称する(つまり、「1≦n<n+1≦N(N、nは0を除く自然数)」の関係が成立する)。
本実施形態の「ボタン操作ステップアップ演出」において、演出制御手段が行うボタン操作処理例としては、以下の第一処理例(S503(1))および第二処理例(S503(2))が考えられる。以下、各処理例について、表示装置30にn段階の態様が表示された状態からn+1段階への態様が表示された状態に変化させるか否かの処理を例に説明する。
図24に示す第一処理例(S503(1))のフローチャートは、一回の操作ボタン24の操作によって行われる一連の処理を示したものである。図24に示すように、表示装置30にn段階の態様が表示された状態においてボタン操作が行われたとき、まず、RAMに記憶されたボタン操作回数BnおよびROMに記憶された(予め設定された)非抽選操作回数Mnが読み出される(S503(1)−1)。ここで、ボタン操作回数Bnとは、表示装置30にn段階の態様が表示されてからの操作ボタン24が操作された回数のことである。なお、「表示装置30にn段階の態様が表示されてからの操作ボタン24が操作された回数」とは、有効なボタン操作のみを含む意味である。つまり、ボタン操作有効時間内の操作のことである。本実施形態では、ボタン操作ステップアップ演出時は、常時ボタン操作が有効に設定されている。つまり、ボタン操作ステップアップ演出時はボタン操作有効時間内であるため、「表示装置30にn段階の態様が表示されてから」のボタン操作は、全て有効なボタン操作となる。仮に、段階がステップアップする度にボタン操作有効時間が一旦終了し、再度ボタン操作有効時間のカウントが再開される構成であれば、上記「表示装置30にn段階の態様が表示されてから」とは、厳密には、表示装置30にn段階の態様が表示され、かつ、ボタン操作有効時間に突入してから、という意味となる。
読み出されたボタン操作回数Bnは、表示装置30にn段階の態様が表示されてからの操作ボタン24の操作回数(トータル操作回数)である。このボタン操作回数Bnには、当該処理が実行されるきっかけとなったボタン操作は含まれない。つまり、ボタン操作回数Bnは、今回のボタン操作より前にボタン操作が何回行われていたかを示す値である。
このボタン操作回数Bnが非抽選操作回数Mn未満である、Bn<Mnのとき(S503(1)−2「No」)には、ボタン操作回数Bnに1加算される(S503(1)−3)。つまり、当該処理が実行されるきっかけとなったボタン操作が、ボタン操作回数Bnに反映される。この加算後の回数は、最新のボタン操作回数Bnとして更新される(S503(1)−4)。このように、ボタン操作回数Bnが非抽選操作回数Mn未満であるときにおける操作ボタン24の操作は、ボタン操作回数Bnとして加算されるだけであり、n段階の態様からn+1段階の態様へのステップアップに直接寄与しない。つまり、表示装置30に表示される演出態様は変化しないから、演出制御手段はn段階の態様を表示した状態を維持する旨の信号を表示装置30に送り(S503(1)−5)、処理が終了する。
一方、S503(1)−2においてボタン操作回数Bnが非抽選操作回数Mn以上である、Bn≧Mnのとき(S503(1)−2「Yes」)には、当該処理が実行されるきっかけとなったボタン操作が行われたことを契機としてn段階の態様からn+1段階の態様に演出態様を変化させるか否かの抽選を行う。この抽選方法としては、当該ボタン操作が行われたときに取得された態様変化決定乱数が、予め設定されている当選乱数の一つと一致したときを当選とし、これ以外を外れとする方法が例示できる。この当選確率はPn(=当選乱数の総数/態様変化決定乱数の総数)に設定される。
態様変化決定乱数を取得し(S503(1)−6)、この取得した乱数が当選乱数の一つと一致したとき、すなわち抽選に当選した場合(S503(1)−7「Yes」)には、演出制御手段は、演出態様をn段階の態様からn+1段階の態様に変化させる旨の信号を表示装置30に送り、n+1段階の態様を表示させる(S503(1)−8)。これをもって処理が終了する。
一方、この抽選に外れた場合(S503(1)−7「No」)には、n段階の態様を表示した状態を維持する旨の信号を表示装置30に送り(S503(1)−5)、処理が終了する。この後、再び操作ボタン24が操作された場合には、もうすでにBn≧Mnとなっているのであるから、当該操作を契機として再びn段階の態様からn+1段階の態様に変化させるか否かの抽選が当選確率Pnで行われる。これに当選すれば、n+1段階の態様が表示装置30に表示され、外れればn段階の態様が表示装置30に表示された状態が維持される。
このような処理は、複数の演出態様(N個)の各段階において行われる。つまり、1段階の態様から2段階の態様に変化させる場合にはじまり、N−1段階の態様からN段階の態様に変化させる場合まで行われる。ここで、非抽選操作回数は各段階において異ならせるとよい。つまり、複数の演出態様のうちのn段階の態様とは異なるx段階の態様が表示装置30に表示されている場合に、操作手段が操作されても抽選手段による抽選を行わない非抽選操作回数Mxは、「Mn≠Mx」を満たすものであるとよい。このように設定すれば、抽選段階に移行するまでに必要な操作ボタン24の操作回数が各段階によって異なるため、どの時点で抽選が行われているかが遊技者に分かりにくくなる。したがって、ボタン操作による演出を飽きのこないものとすることが可能となる。
特に、x段階がn段階以降に設定される段階であるとした場合、非抽選操作回数Mnを非抽選操作回数Mxよりも少なく(Mn<Mxを満たすように)すれば、抽選段間に移行するまでの操作手段の操作回数は、演出の前半の方が相対的に少なくなる。したがって、多くの場合、演出の前半の方が相対的に演出態様がテンポよく変化していく。このようなテンポのよい展開であると、演出が進むにつれて遊技者の操作ボタン24の操作意欲がだんだんと向上していくため、遊技機の演出として好ましいものとなる。
また、抽選時の当選確率も各段階において異ならせるとよい。つまり、x段階の態様が表示装置30に表示されている場合における抽選の当選確率をPxは、「Pn≠Px」を満たすものであるとよい。このように設定すれば、演出態様が変化するタイミングが段階によって種々変化するから、飽きのこない演出とすることが可能となる。
特に、x段階がn段階以降に設定される段階であるとした場合、当選確率Pnを当選確率Pxよりも高くすれば、演出の前半の方が相対的に当選確率が高まるため演出態様がテンポよく変化していく。したがって、演出が進むにつれて遊技者の操作手段の操作意欲がだんだんと向上していくため、遊技機の演出として好ましいものとなる。
なお、本処理例において、最初にn段階の態様からn+1段階の態様に変化させるか否かの抽選が行われるのは、Bn=Mnとなった後にはじめて操作ボタン24の操作が行われたときである。そして、Bn=Mnとなった後の操作ボタン24の操作は全てBn≧Mnとなった条件下でのボタン操作であるから、本実施形態ではBn=Mnとなった後の抽選が実行されるボタン操作に関してはS503(1)−3およびS503(1)−4で行うようなボタン操作回数Bnに1加算する演算およびBnの更新は実行しない。このような加算演算を行わなくともBn≧Mnであることは明白であるからである。
また、表示装置30にある所定の段階の態様が表示されているときにおける当選確率Pは0に設定されていてもよい。つまり、演出上、演出態様が最終段階であるN段階までステップアップさせないようにする(いわゆる失敗演出とする)ため、ある所定の段階以上の段階に演出態様が変化しないように設定することも可能である。すなわち、「ボタン操作ステップアップ演出」が成功するとき(最終のN段階の態様まで進むことが許容されているとき)のパターンと、失敗するとき(絶対に最終のN段階の態様まで進まないとき)のパターンが用意された構成とすることも可能である。また、成功するときのパターンが複数用意されていてもよいし、失敗するときのパターンが複数用意されていてもよい。
また、当選確率Pを1に設定して、Bn=Mnとなった後の最初のボタン操作によって必ず演出態様が変化するように設定してもよい。さらに、n段階における非抽選操作回数Mnを0に設定して、表示装置30にn段階の態様が表示された後の最初のボタン操作によって演出態様を変化させるか否かの抽選が行われるように設定してもよい。
以上説明した図24に示すフローは、n段階の態様からn+1段階の態様に変化させるに際しての処理フローであることを説明したが、ステップアップは1段階である必要はない。n段階の態様が表示されている段階から、n+1段階の態様だけでなく、n+2、n+3・・・段階の態様に変化する可能性がある演出としてもよい。つまり、n段階の態様からそれ以降の複数のn+α段階(1≦n<n+α≦N(N、n、αは0を除く自然数))の態様に変化する可能性がある演出としてもよい。
その一例(上記第一処理例の変形例)としては図25に示す処理フロー(S503(1′))が考えられる。n段階の態様が表示されてから、S503(1′)−3、S503(1′)−4においてBnが加算されるなどして、S503(1′)−1を経てS503(1′)−2においてBn≧Mnとなって抽選段階に移行しボタン操作が行われたとき、態様変化決定乱数を取得した上で(S503(1′)−6)、n段階の態様からn+1段階の態様に変化させるか否かの抽選を当選確率Pnで行う(S503(1′)−7)とともに、n+1段階を飛ばしてn段階の態様からn+2段階の態様に変化させるか否かの抽選を当選確率Pnnで行う(S503(1′)−8)。(Pn+Pnn)<1に設定され、確率「1−(Pn+Pnn)」がn段階の態様がそのまま維持される確率(外れ確率)となる。つまり、当選確率Pnの抽選に当選すると、演出態様をn段階の態様からn+1段階の態様に変化させる旨の信号を表示装置30に送り、n+1段階の態様を表示させる(S503(1′)−9)。当選確率Pnnの抽選に当選すると、演出態様をn段階の態様からn+2段階の態様に変化させる旨の信号を表示装置30に送り、n+2段階の態様を表示させる(S503(1′)−10)。確率「1−(Pn+Pnn)」分に振り分けられると、n段階の演出態様を維持させる(S503(1′)−5)。
ここで、演出態様を二つステップアップさせる確率Pnnは、一つステップアップさせる確率Pnよりも低く設定されているとよい。二つステップアップさせる確率Pnnが高いと、演出態様が過剰なスピードでステップアップしてしまう場合が多くなり、演出としての趣向性が低減してしまうおそれがあるからである。
このように、本処理例は、n段階の態様からそれ以降の複数のn+α段階の態様に変化する可能性がある演出とすることも可能である。また、ある段階では次の段階に一つステップアップする可能性しかないが、ある段階とは異なる別の段階では次の段階の態様だけでなく、次の段階を飛ばしてステップアップする可能性があるようにしてもよい。なお、二つステップアップする確率をPnnと称したのは、上記説明において一つステップアップする確率と区別するためである。本発明では、n段階から複数のn+α段階のそれぞれに変化するか否かの抽選に当選する確率を総じてPnと称し、αが異なる複数の態様のそれぞれについて当選確率Pnが設定されているものとする。つまり、上記確率Pnnは、複数設定された当選確率Pnのうちの一つである。
第二処理例(S503(2))について説明する。図26に示す第二処理例のフローチャートは、一回の操作ボタン24の操作によって行われる一連の処理を示したものである。図26に示すように、表示装置30にn段階の態様が表示された状態においてボタン操作が行われたとき、まず、RAMに記憶された非抽選操作回数Mnが読み出される(S503(2)−1)。なお、「表示装置30にn段階の態様が表示されてから操作ボタン24が操作される度」には、有効なボタン操作のみが含まれる。つまり、第一処理例において説明した概念と同様の概念である。
非抽選操作回数Mnは、表示装置30にn段階の態様が表示されてから操作ボタン24が操作される度に減算されていくものであって、ボタン操作によってn段階の態様からn+1段階の態様に変化させるか否かの抽選を行う状態(以下単に抽選状態と称することもある)に移行するまでに必要な残りのボタン操作回数を示す。この必要な残りのボタン操作回数には、当該処理が実行されるきっかけとなったボタン操作は反映されない。
したがって、ボタン操作がなされたとき、非抽選操作回数Mnが0でないとき(S503(2)−2「No」)には、抽選状態に未だ移行していないということであるから、非抽選操作回数Mnが1減算される(S503(2)−3)。つまり、当該処理が実行されるきっかけとなったボタン操作が、非抽選操作回数Mnの減少として反映される。この減算後の回数は、最新の非抽選操作回数Mnとして更新される(S503(2)−4)。このように、非抽選操作回数Mnが0でないときにおける操作ボタン24の操作は、非抽選操作回数Mnを1減算するものとして反映されるだけであり、n段階の態様からn+1段階の態様へのステップアップに直接寄与しない。つまり、表示装置30に表示される演出態様は変化しないから、演出制御手段はn段階の態様を表示した状態を維持する旨の信号を表示装置30に送り(S503(2)−5)、処理が終了する。
一方、S503(2)−2において非抽選操作回数Mnが0であるとき(S503(2)−2「Yes」)には、当該処理が実行されるきっかけとなったボタン操作が行われたことを契機としてn段階の態様からn+1段階の態様に演出態様を変化させるか否かの抽選を行う。この抽選は第一処理例と同様に当選確率Pn(=当選乱数の総数/対様変化決定乱数の総数)で行われる。
態様変化決定乱数を取得し(S503(2)−6)、この取得した乱数が当選乱数の一つと一致したとき、すなわち抽選に当選した場合(S503(2)−7「Yes」)には、演出制御手段は、演出態様をn段階の態様からn+1段階の態様に変化させる旨の信号を表示装置30に送り、n+1段階の態様を表示させる(S503(2)−8)。これをもって処理が終了する。
一方、この抽選に外れた場合(S503(2)−7「No」)には、n段階の態様を表示した状態を維持する旨の信号を表示装置30に送り(S503(2)−5)、処理が終了する。この後、再び操作ボタン24が操作された場合には、もうすでにMn=0となっているのであるから、当該操作を契機として再びn段階の態様からn+1段階の態様に変化させるか否かの抽選が当選確率Pnで行われる。これに当選すれば、n+1段階の態様が表示装置30に表示され、外れればn段階の態様が表示装置30に表示された状態が維持される。
このような処理は、第一処理例と同様に、複数の演出態様(N個)の各段階において行われる。つまり、1段階の態様から2段階の態様に変化させる場合にはじまり、N−1段階の態様からN段階の態様に変化させる場合まで行われる。ここで、非抽選操作回数は各段階において異ならせるとよい。つまり、複数の演出態様のうちのn段階の態様とは異なるx段階の態様が表示装置30に表示されている場合に、操作手段が操作されても抽選手段による抽選を行わない非抽選操作回数Mxは、「Mn≠Mx」を満たすものであるとよい。このように設定すれば、抽選段階に移行するまでに必要な操作ボタン24の操作回数が各段階によって異なるため、どの時点で抽選が行われているかが遊技者に分かりにくくなる。したがって、ボタン操作による演出を飽きのこないものとすることが可能となる。
特に、x段階がn段階以降に設定される段階であるとした場合、非抽選操作回数Mnを非抽選操作回数Mxよりも少なく(Mn<Mxを満たすように)すれば、抽選段間に移行するまでの操作手段の操作回数は、演出の前半の方が相対的に少なくなる。したがって、多くの場合、演出の前半の方が相対的に演出態様がテンポよく変化していく。このようなテンポのよい展開であると、演出が進むにつれて遊技者の操作ボタン24の操作意欲がだんだんと向上していくため、遊技機の演出として好ましいものとなる。
また、抽選時の当選確率も各段階において異ならせるとよい。つまり、x段階の態様が表示装置30に表示されている場合における抽選の当選確率をPxは、「Pn≠Px」を満たすものであるとよい。このように設定すれば、演出態様が変化するタイミングが段階によって種々変化するから、飽きのこない演出とすることが可能となる。
特に、x段階がn段階以降に設定される段階であるとした場合、当選確率Pnを当選確率Pxよりも高くすれば、演出の前半の方が相対的に当選確率が高まるため演出態様がテンポよく変化していく。したがって、演出が進むにつれて遊技者の操作手段の操作意欲がだんだんと向上していくため、遊技機の演出として好ましいものとなる。
なお、表示装置30にある所定の段階の態様が表示されているときにおける当選確率Pは0に設定されていてもよい。つまり、演出上、演出態様が最終段階であるN段階までステップアップさせないようにする(いわゆる失敗演出とする)ため、ある所定の段階以上の段階に演出態様が変化しないように設定することも可能である。つまり、成功演出が行われるとき(最終のN段階の態様まで進むことが許容されているとき)のパターンと、失敗演出が行われるとき(絶対に最終のN段階の態様まで進まないとき)のパターンが用意された構成とすることも可能である。また、成功するときのパターンが複数用意されていてもよいし、失敗するときのパターンが複数用意されていてもよい。
また、当選確率Pを1に設定して、Mn=0となった後の最初のボタン操作によって必ず演出態様が変化するように設定してもよい。さらに、n段階における非抽選操作回数Mnを0に設定して、表示装置30にn段階の態様が表示された後の最初のボタン操作によって演出態様を変化させるか否かの抽選が行われるように設定してもよい。。
以上説明した図26に示すフローは、n段階の態様からn+1段階の態様に変化させるに際しての処理フローであることを説明したが、本処理例においても第一処理例と同様にステップアップは1段階である必要はない。n段階の態様が表示されている段階から、n+1段階の態様だけでなく、n+2、n+3・・・段階の態様に変化する可能性がある演出としてもよい。つまり、n段階の態様からそれ以降の複数のn+α段階(1≦n<n+α≦N(N、n、αは0を除く自然数))の態様に変化する可能性がある演出としてもよい。この場合の具体的な抽選方法は、上記第一処理例において図25を用いて説明したものと同様の方法が適用できるから詳細な説明は省略する。
以下、上記処理例を適用した「ボタン操作ステップアップ演出」の具体例について説明する。図27(a)に示すように、本具体例では、失敗演出が行われる(絶対に最終のN段階の態様まで進まないとき)場合の一つのパターンと、成功演出が行われる(最終のN段階の態様まで進むことが許容されている)場合の二つのパターンとが用意されている。
失敗演出が行われる場合のパターンは、表示装置30にn段階の態様が表示されているときの非抽選操作回数が0であり、当該n段階の態様からn+1段階の態様に変化させるか否かの抽選の当選確率が1/2である。また、表示装置30にn+1段階の態様が表示されているときの非抽選操作回数が0であり、当該n+1段階の態様から最終段階であるN段階(n+2段階)の態様に変化させるか否かの抽選の当選確率が0である。
この場合、図27(b)の「失敗」CASE1、CASE2で示すように、表示装置30にn段階の態様が表示されてからボタン操作がされると、非抽選操作回数が0であるから当該ボタン操作を契機としてn+1段階へ変化させるか否かの抽選が当選確率1/2で行われる。したがって、平均二回のボタン操作で抽選に当選し、n+1段階にステップアップする。n+1段階の態様から最終段階であるN段階(n+2段階)の態様に変化させるか否かの抽選の当選確率は0であるから、その後どれだけボタン操作がなされても、N段階に進むことはない(図27(b)のX部参照)。このように、失敗演出が行われる場合には、絶対に最終段階に進まないように設定されている。なお、このような当選確率が0である場合、操作ボタン24の操作回数によらず次の段階に進むことはないのであるから、非抽選操作回数を設定する意味はないように思われる。しかしながら、非抽選操作回数Mnを設定しておくことでこの間は操作ボタン24が操作される度に演出態様を変化させるか否かの抽選を行う必要がないため、演出を制御する演出制御手段(処理装置)の負荷を低減させることが可能となる。
一方、成功演出が行われる場合の第一パターンは、表示装置30に表示装置30にn段階の態様が表示されているときの非抽選操作回数が0であり、当該n段階の態様からn+1段階の態様に変化させるか否かの抽選の当選確率が1/2である。また、表示装置30にn+1段階の態様が表示されているときの非抽選操作回数が0であり、当該n+1段階の態様から最終段階であるN段階(n+2段階)の態様に変化させるか否かの抽選の当選確率が1である。
この場合、図27(b)の「成功1」CASE1、CASE2で示すように、表示装置30にn段階の態様が表示されてからボタン操作がされると、非抽選操作回数が0であるから当該ボタン操作を契機としてn+1段階へ変化させるか否かの抽選が当選確率1/2で行われる。したがって、平均二回のボタン操作で抽選に当選し、n+1段階にステップアップする。そして、表示装置30にn+1段階の態様が表示されているときの非抽選操作回数が0であり、n+1段階の態様から最終段階であるN段階(n+2段階)の態様に変化させるか否かの抽選の当選確率は1であるから、表示装置30にn+1段階の態様が表示されてからの最初のボタン操作で最終のN段階にステップアップすることになる(図27(b)のY部参照)。
また、成功演出が行われる場合の第二パターンは、表示装置30にn段階の態様が表示されているときの非抽選操作回数が0であり、当該n段階の態様からn+1段階の態様に変化させるか否かの抽選の当選確率が1/2である。また、表示装置30にn+1段階の態様が表示されているときの非抽選操作回数が5であり、当該n+1段階の態様から最終段階であるN段階(n+2段階)の態様に変化させるか否かの抽選の当選確率が1/3である。
この場合、図27(b)の「成功2」CASE1〜CASE6で示すように、表示装置30にn段階の態様が表示されてからボタン操作がされると、非抽選操作回数が0であるから当該ボタン操作を契機としてn+1段階へ変化させるか否かの抽選が当選確率1/2で行われる。したがって、平均二回のボタン操作で抽選に当選し、n+1段階にステップアップする。そして、表示装置30にn+1段階の態様が表示されているときの非抽選操作回数が5であるから、n+1段階に移行してから操作ボタン24が5回操作されるまではN段階に移行することはない(図27(b)のZ部参照)。操作ボタン24が5回操作された後、n+1段階の態様から最終段階であるN段階(n+2段階)の態様に変化させるか否かの抽選が当選確率1/3で行われる。したがって、平均三回のボタン操作で抽選に当選し、最終のN段階にステップアップすることになる。
なお、図27(b)に示した表の各「CASE」は、典型的な例をいくつか示したものである。したがって、ステップアップの当選確率が1でないときには、抽選に外れ続けて次の段階に進まないこともある。そのため、最終のN段階の態様まで進むことが許容されているときであっても、最終のN段階の態様まで進まないことがある。また、最終のN段階の態様まで進むことが許容されているときであっても、操作ボタン24が全く操作されないことがある。このような場合には、例えば、一旦失敗演出であるかのように見せかけて最終的には成功演出であることを報知するようないわゆる逆転演出が実行されるようにすればよい。
また、図27(a)に示したように、上記の例では、成功演出が行われる場合の第二パターンのうち、表示装置30にn+1段階の態様が表示されているときのみに非抽選操作回数を設定したが、これに限定されるものではない。例えば、表示装置30にn段階の態様が表示されているときに非抽選操作回数を設けるように変更してもよいし(Mn≠0)、表示装置30に偶数段階(n=2、4、6、・・・)の態様が表示されているときに非抽選操作回数を設けるように変更してもよい。表示装置30に表示される各段階の態様毎に非抽選操作回数を設けてもよいし、飛び飛びの段階の態様(ランダム)に非抽選操作回数を設けてもよい。このように、本実施形態のボタン操作処理における非抽選操作回数は自由に設定することが可能である。
10msタイマ割り込み処理(S500)では、このようなボタン処理(S503)の終了後、その他の処理がある場合には実行する(S504)。そして、ウォッチドッグタイマカウンタ2を初期化し(S505)、処理を終了する。
以上説明した本実施形態にかかる遊技機1によれば、次のような作用効果が奏される。
本実施形態では、ボタン操作処理において非抽選操作回数Mnを設定した場合、少なくともこの間は操作ボタン24が操作される度に演出態様を変化させるか否かの抽選を行う必要がない。そのため、演出を制御する演出制御手段の負荷を低減させることが可能である。例えば、各段階において非抽選操作回数Mnが設定されていれば、その分演出制御手段の負荷を低減させることが可能である。
また、単純に操作ボタン24の操作回数に応じて演出態様が段階的に変化するというものではなく、抽選に当選したときに演出態様が変化するというものであるため、演出の趣向性に優れる。
さらに、抽選段階に移行するための操作ボタン24の操作回数として非抽選操作回数Mnが設定されているため、演出態様を変化させるためには少なくとも回数Mnを超える操作ボタン24の操作が必要になる。したがって、例えば仮に遊技機1の設定条件等が遊技者に知られたとしても、操作ボタン24の操作意欲が減退することがない。つまり、抽選段階に移行するまでの間は操作ボタン24を連続的に操作する面白みを遊技者に提供することが可能である。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
例えば、上記実施形態にかかる技術的思想は、パチンコ遊技機以外の遊技機であるコイン遊技機やスロットマシンなど、表示手段(表示手段)を備えたその他の遊技機にも適用可能である。すなわち、遊技者が操作可能な操作手段(操作ボタン)を備え、その操作手段の操作に基づいてある段階からそれ以降の一または複数のある段階に変化していく演出を提供可能であれば、どのような遊技機であってもよい。
上記実施形態では、「ボタン操作ステップアップ演出」において、表示装置30に表示される各段階の演出態様毎に何らかの非抽選操作回数が設定されていること(Mn=0に設定されている場合も含む)を前提として、演出制御手段によりボタン操作処理(第一処理例あるいは第二処理例)が行われるように構成されているが、本発明にかかる技術的思想はこれに限定されない。例えば、「ボタン操作ステップアップ演出」において、非抽選操作回数が設定された段階の演出態様が表示装置30に表示されているときのみ、演出制御手段によりボタン操作処理(第一処理例あるいは第二処理例)を行い、非抽選操作回数が設定されていない段落の演出態様が表示装置30に表示されているときは、従来のように演出制御手段により演出態様を変化させるか否かの抽選だけを行う(ボタン操作処理を行わない)ように構成されてもよい。