JP2013126963A

JP2013126963A - 水中油型乳化組成物

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Publication number: JP2013126963A
Application number: JP2011277274A
Authority: JP
Inventors: Takumi Watanabe; 匠渡辺; Takayuki Omura; 孝之大村
Original assignee: Shiseido Co Ltd
Current assignee: Shiseido Co Ltd
Priority date: 2011-12-19
Filing date: 2011-12-19
Publication date: 2013-06-27
Anticipated expiration: 2031-12-19
Also published as: TW201334795A; KR20140109984A; US20150005396A1; ES2616011T3; EP2796126B1; WO2013094384A1; JP5373046B2; HK1200350A1; KR101500594B1; EP2796126A4; TWI468180B; CN103998018A; US9308159B2; CN103998018B; EP2796126A1

Abstract

【課題】みずみずしく、べたつきのない使用感触でありながら、皮膚の凹凸補正効果およびその持続性、ハリ感、なめらかさ、しっとりさ、つややかさに優れた水中油型乳化組成物を提供する。
【解決手段】（Ａ）以下の（ａ１）および（ａ２）：（ａ１）ジメチコンクロスポリマー、（ａ２）ジメチコンクロスポリマー以外の非乳化性架橋型ポリメチルシロキサン、を含む非乳化性架橋型ポリメチルシロキサン、（Ｂ）会合性増粘剤、（Ｃ）ポリエーテル変性シリコーン、（Ｄ）シリコーン油、および（Ｅ）水を特定の比率で含み、（ａ１）ジメチコンクロスポリマーに対する（ａ２）ジメチコンクロスポリマー以外の非乳化性架橋型ポリメチルシロキサンの質量比（（ａ２）／（ａ１））が０．１〜２．５の範囲内であることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、みずみずしくべたつきのない使用感触でありながら、皮膚の凹凸補正効果およびその持続性、ハリ感、なめらかさ、しっとりさ、つややかさに優れた水中油型乳化組成物に関する。

従来から、皮膚の毛穴や小じわ等による凹凸を平滑化することにより、美観を整えたり、化粧持ちを改善することが行われている。

このような皮膚化粧料として、例えば、シリカ被覆シリコーンエラストマーと会合性増粘剤とを含む水性ジェル状化粧料が提案されている（特許文献１）。この化粧料は、凹凸補正効果を有し、ファンデーションの上から重ねづけすることができ、しかもハリ感を付与することができるとされている。しかしながら、この水性ジェル状化粧料は、油分を含有しないため、しっとりさ、つややかさ等の使用感が十分ではなく、凹凸補正効果の持続性も劣る傾向がある。また、ファンデーションの上から重ねづけすることを目的としているため、配合成分や配合量が制限され、満足な凹凸補正効果及び使用感（ハリ感、なめらかさ、しっとりさ、つややかさ）を得ることが難しい。

特開２００９−２８６７２３号公報

本発明は、前記従来技術の欠点に鑑みなされたものであり、みずみずしく、べたつきのない使用感触でありながら、皮膚の凹凸補正効果およびその持続性、ハリ感、なめらかさ、しっとりさ、つややかさに優れた水中油型乳化組成物を提供することを目的とする。

本発明者らが鋭意検討を行ったところ、水中油型乳化組成物において２種類の非乳化性架橋型ポリメチルシロキサン、会合性増粘剤、ポリエーテル変性シリコーン、シリコーン油および水を特定の配合比で組み合わせることにより、高い凹凸補正効果およびその持続性を有すると同時に、ハリ感、なめらかさ、しっとりさ、つややかさ等の使用感にも優れた化粧料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。

すなわち、本発明は以下を要旨とするものである。
（１）（Ａ）以下の（ａ１）および（ａ２）：
（ａ１）ジメチコンクロスポリマー、
（ａ２）ジメチコンクロスポリマー以外の非乳化性架橋型ポリメチルシロキサン
を含む非乳化性架橋型ポリメチルシロキサン０．５〜５．０質量％、
（Ｂ）会合性増粘剤０．５〜５．０質量％、
（Ｃ）ポリエーテル変性シリコーン０．５〜５．０質量％、
（Ｄ）シリコーン油、および
（Ｅ）水
を含み、
（ａ１）ジメチコンクロスポリマーに対する（ａ２）ジメチコンクロスポリマー以外の非乳化性架橋型ポリメチルシロキサンの質量比（（ａ２）／（ａ１））が０．１〜２．５の範囲内である水中油型乳化組成物。
（２）（ａ１）ジメチコンクロスポリマーに対する（ａ２）ジメチコンクロスポリマー以外の非乳化性架橋型ポリメチルシロキサンの質量比（（ａ２）／（ａ１））が０．１〜１．５の範囲内である（１）の水中油型乳化組成物。
（３）（ａ２）ジメチコンクロスポリマー以外の非乳化性架橋型ポリメチルシロキサンが、ジメチコン／ビニルジメチコンクロスポリマー、ジメチコン／フェニルビニルジメチコンクロスポリマー、およびビニルジメチコン／ラウリルジメチコンクロスポリマーからなる群から選択される１種または２種以上である（１）または（２）の水中油型乳化組成物。
（４）シリコーン油が、組成物全体の３．０〜３０質量％を占める（１）〜（３）の水中油型乳化組成物。

本発明に係る水中油型乳化組成物によれば、みずみずしくべたつきのない使用感触でありながら、皮膚の凹凸補正効果およびその持続性、ハリ感、なめらかさ、しっとりさ、つややかさ等の使用感に優れている。

本発明の水中油型乳化組成物は、（Ａ）（ａ１）ジメチコンクロスポリマーおよび（ａ２）ジメチコンクロスポリマー以外の非乳化性架橋型ポリメチルシロキサンを含む非乳化性架橋型ポリメチルシロキサン、（Ｂ）会合性増粘剤、（Ｃ）ポリエーテル変性シリコーン、（Ｄ）シリコーン油、および（Ｅ）水を特定の比率にて配合することを特徴とする。以下、本発明について詳述する。

＜（Ａ）非乳化性架橋型ポリメチルシロキサン＞
本発明に用いられる（Ａ）非乳化性架橋型ポリメチルシロキサンは、（ａ１）ジメチコンクロスポリマーと、（ａ２）ジメチコンクロスポリマー以外の非乳化性架橋型ポリメチルシロキサンの、少なくとも２種類の成分の組合せからなる。

（ａ１）ジメチコンクロスポリマー
本発明に用いられる（ａ１）ジメチコンクロスポリマーは、オルガノハイドロジェンシロキサンとアルケンとを架橋反応させたＩＮＣＩ名ジメチコンクロスポリマーと称されるものが該当する。

（ａ１）ジメチコンクロスポリマーは、低粘度油、特に直鎖状あるいは環状のシリコーン油により膨潤している状態で配合することが好ましい。膨潤している状態で市販されている製品としては、例えば、東レ・ダウコーニング株式会社から商品名「ＤＣ９０４０」（ジメチコンクロスポリマー，デカメチルシクロペンタシロキサンの混合物でクロスポリマーの実分量は１２％）、商品名「ＤＣ９０４１」（ジメチコンクロスポリマー，ジメチコン５ｍＰａ・ｓの混合物でクロスポリマーの実分量は１６％）、商品名「ＤＣ９０４５」（ジメチコンクロスポリマー，デカメチルシクロペンタシロキサンの混合物でクロスポリマーの実分量は１２．５％）等を挙げることができる。なかでも、商品名「ＤＣ９０４１」は、塗布直後の凹凸補正効果に優れ、べたつきが少なく、なめらかでサラサラとした使用感触に優れるため、特に好ましい。

（ａ２）ジメチコンクロスポリマー以外の非乳化性架橋型ポリメチルシロキサン
本発明に用いられる（ａ２）ジメチコンクロスポリマー以外の非乳化性架橋型ポリメチルシロキサンは、オルガノハイドロジェンシロキサンとビニルジメチルシロキサンとを架橋反応させたＩＮＣＩ名ジメチコン／ビニルジメチコンクロスポリマー；オルガノハイドロジェンシロキサンとフェニルビニルジメチルシロキサンとを架橋反応させたＩＮＣＩ名ジメチコン／フェニルビニルジメチコンクロスポリマー（あるいは「ポリシリコーン−１１」とも称される）；ラウリルオルガノハイドロジェンシロキサンとビニルジメチルシロキサンとを架橋反応させたＩＮＣＩ名ビニルジメチコン／ラウリルジメチコンクロスポリマーからなる群から選択される１種または２種以上が該当する。

（ａ２）ジメチコンクロスポリマー以外の非乳化性架橋型ポリメチルシロキサンは、低粘度油、特に直鎖状あるいは環状のシリコーン油により膨潤している状態で配合することが好ましい。このような膨潤物としては、例えば、信越化学工業株式会社から商品名「ＫＳＧ−１５」（（ジメチコン／ビニルジメチコン）クロスポリマー，シクロペンタシロキサンの混合物で実分量は約５％）；商品名「ＫＳＧ−１６」（（ジメチコン／ビニルジメチコン）クロスポリマー，ジメチコン６ｍＰａ・ｓの混合物で実分量は約２５％）；商品名「ＫＳＧ−１８」（（ジメチコン／フェニルビニルジメチコン）クロスポリマー，フェニルトリメチコンの混合物で実分量は約１５％）；商品名「ＫＳＧ−４１」（（ビニルジメチコン／ラウリルジメチコン）クロスポリマー，流動パラフィンの混合物で実分量は約３０％）；商品名「ＫＳＧ−４２」（（ビニルジメチコン／ラウリルジメチコン）クロスポリマー，軽質イソパラフィンの混合物で実分量は約２５％）；商品名「ＫＳＧ−４３」（（ビニルジメチコン／ラウリルジメチコン）クロスポリマー，トリ２−エチルヘキサン酸グリセリルの混合物で実分量は約３０％）；商品名「ＫＳＧ−４４」（（ビニルジメチコン／ラウリルジメチコン）クロスポリマー，スクワランの混合物で実分量は約５％）や、ＧＲＡＮＴ社から商品名「ＧＲＡＮＳＩＬＧＣＭ」（ポリシリコーン−１１とオクタメチルシクロテトラシロキサンの混合物で実分量は約６％）；商品名「ＧＲＡＮＳＩＬＧＣＭ−５」（ポリシリコーン−１１とデカメチルシクロペンタシロキサンの混合物で実分量は約６％）；商品名「ＧＲＡＮＳＩＬＩＤＳ」（ポリシリコーン−１１とイソデカンの混合物で実分量は約７％）；商品名「ＧＲＡＮＳＩＬＤＭＧ−６」（ポリシリコーン−１１とジメチコン６ｍＰａ・ｓの混合物で実分量は約１８％）；商品名「ＧＲＡＮＳＩＬＤＭＧ−２０」（ポリシリコーン−１１とジメチコン２０ｍＰａ・ｓの混合物で実分量は約２５％）；商品名「ＧＲＡＮＳＩＬＤＭＧ−５０」（ポリシリコーン−１１とジメチコン５０ｍＰａ・ｓの混合物で実分量は約２６％）；商品名「ＧＲＡＮＳＩＬＰＭ」（ポリシリコーン−１１とフェニルトリメチコンの混合物で実分量は約２０％）、商品名「ＧＲＡＮＳＩＬＩＮＩＮ」（ポリシリコーン−１１とイソノナン酸イソノニルの混合物で実分量は約１５％）として市販されているもの等を挙げることができる。なかでも、商品名「ＫＳＧ−１８」は、凹凸補正効果の持続性に優れ、しっとりさ、つややかさに優れるため、特に好ましい。

（ａ１）および（ａ２）の質量比
（ａ１）ジメチコンクロスポリマーに対する（ａ２）ジメチコンクロスポリマー以外の非乳化性架橋型ポリメチルシロキサンの質量比（（ａ２）／（ａ１））は、０．１〜２．５、好ましくは０．１〜１．５、さらに好ましくは０．２〜１．０の範囲である。ここで言う質量比とは、架橋物の実分の質量比を指す。質量比が０．１未満では、凹凸補正効果の持続性、しっとりさ、仕上がりのつややかさが十分に得られず、２．５を超えると、塗布直後の凹凸補正効果、なめらかさを十分に感じられない。

（Ａ）非乳化性架橋型ポリメチルシロキサンの配合量
（Ａ）非乳化性架橋型ポリメチルシロキサンの配合量（（ａ１）と（ａ２）の実分の合計量）は、水中油型乳化組成物の全体量に対して、０．５〜５．０質量％、好ましくは１．０〜３．０質量％、さらに好ましくは１．５〜２．５質量％で配合される。０．５質量％未満では、凹凸補正効果が十分に感じられず、なめらかさ、しっとりさ、仕上がりのつややかさも十分に得られない。また、５．０質量％を超えて配合しても凹凸補正効果の増強は見られず、却ってべたつきを生じて使用感を損なう傾向にある。

＜（Ｂ）会合性増粘剤＞
本発明に用いられる（Ｂ）会合性増粘剤は、下記の一般式：
Ｒ^１-{(Ｏ-Ｒ^２)_ｋ-ＯＣＯＮＨ-Ｒ^３[-ＮＨＣＯＯ-(Ｒ^４-Ｏ)_ｎ-Ｒ^５]_ｈ}_ｍ
［式中、Ｒ^１、Ｒ^２及びＲ^４は、互いに同一でも異なってもよい炭化水素基を表し、Ｒ^３はウレタン結合を有してもよい炭化水素基を表し、Ｒ^５は直鎖又は分岐鎖の２価の炭化水素基を表し、ｍは２以上の整数であり、ｈは１以上の整数であり、ｋ及びｎはそれぞれ独立に０〜１０００の範囲の整数である］
で表される疎水変性ポリエーテルウレタンである。
会合性増粘剤を配合することにより、会合のネットワークが確立され、水性系の粘度が増大する。

疎水変性ポリエーテルウレタンの市販品としては、旭電化工業株式会社の商品名「アデカノールＧＴ−７００」（ＰＥＧ-２４０／デシルテトラデセス-２０／ヘキサメチルジイソシアネートコポリマー）等を挙げることができる。

（Ｂ）会合性増粘剤は、水中油型乳化組成物の全体量に対して、０．５〜５．０質量％、好ましくは１．０〜３．０質量％、さらに好ましくは１．２〜２．０質量％で配合される。０．５質量％未満では、十分に増粘せず、ハリ感も劣るようになる。また、５．０質量％を超えると、粘度が高く、べたつきが生じて使用感を損なう傾向にある。

＜（Ｃ）ポリエーテル変性シリコーン＞
本発明に用いられる（Ｃ）ポリエーテル変性シリコーンは、下記の一般式（１）：
［式中、Ａは炭素原子数１〜６のアルキル基、フェニル基または後述するＢを示し、Ｂは一般式：−Ｃ_３Ｈ_６Ｏ（Ｃ_２Ｈ_４Ｏ）_ａ（Ｃ_３Ｈ_６Ｏ）_ｂＲ’（式中、Ｒ’は水素原子、アシル基、および炭素数１〜６のアルキル基からなる群から選択される基であり、ａは０〜５０の整数であり、ｂは０〜５０の整数である。ただしａとｂが同時に０となることはない。）で示されるポリオキシアルキレン基であり、Ｒはそれぞれ独立に炭素原子数１〜６のアルキル基またはフェニル基であり、ｍは５０〜１０００の整数であり、ｎは０〜５０の整数である。ただし、分子中に少なくとも１個はポリオキシアルキレン基を有する。］
で表されるものを用いることができる。上記において、ｎは少なくとも１であることが好ましい。またＲはメチル基を示すのが好ましい。

また、本発明で用いられる（Ｃ）ポリエーテル変性シリコーンとして特に好ましいものは、例えば信越化学工業株式会社から商品名「ＫＦ−６０１７」、商品名「ＫＦ−６０２８」等として市販されているものを挙げることができる。

（Ｃ）ポリエーテル変性シリコーンは、水中油型乳化組成物の全体量に対して、０．５〜５．０質量％、好ましくは０．５〜３．０質量％、さらに好ましくは０．５〜１．５質量％で配合される。０．５質量％未満では、（Ａ）非乳化性架橋型ポリメチルシロキサンの分散性や凝集抑制が不十分になることがある。一方、５．０質量％を超えると、べたつきが生じて使用感を損なう傾向にある。

＜（Ｄ）シリコーン油＞
本発明に用いられる（Ｄ）シリコーン油は、化粧料に一般的に用いられるものを広く用いることができる。具体的には、メチルポリシロキサン、オクタメチルシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン等の直鎖状または環状シリコーンを例示することができる。ただし、これら例示に限定されるものではなく、１種または２種以上を組み合わせて用いることができる。

（Ｄ）シリコーン油は、水中油型乳化組成物の全体量に対して、３．０〜３０質量％、好ましくは５．０〜３０質量％、さらに好ましくは１０〜２５質量％で配合される。３．０質量％未満では、（Ａ）非乳化性架橋型ポリメチルシロキサンの分散が十分にできない場合があり、３０質量％を超えると、使用感および製剤安定性を損なう傾向にある。

＜（Ｅ）水＞
本発明に用いられる（Ｅ）水は、蒸留水であっても、イオン交換水であっても、精製水であってもよい。（Ｅ）水は、水中油型乳化組成物の全体量に対して、全体を１００％とするのに十分な量で配合される。

本発明にかかる水中油型乳化組成物は、本発明の効果を損なわない範囲内で、化粧料や医薬部外品の分野で通常配合されている各種成分、例えば、粉末成分、固体油脂、保湿剤、増粘剤、金属イオン封鎖剤、色素、ｐＨ調整剤、皮膚栄養剤、ビタミン、防腐剤、酸化防止剤、酸化防止助剤、香料等を必要に応じて適宜配合することができる。

特に、増粘剤として、上記（Ｂ）会合性増粘剤以外に、水溶性増粘剤を配合することができる。かかる水溶性増粘剤としては、例えば、アラビアガム、トラガガントガム、ガラクタン、グアガム、カラキーナン、ペクチン、クインスシード（マルメロ）抽出物、褐藻粉末等の植物系高分子、キサンタンガム、デキストラン、プルラン、サクシノグリカン等の微生物系高分子、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等の動物系高分子、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシデンプン等のデンプン類、メチルセルロース、ニトロセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸塩、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、結晶セルロース、セルロース末等のセルロース類、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー等のビニル系高分子、ポリアクリル酸およびその塩、ポリアクリルイミド、ジメチルアクリルアミド／アクリロイルジメチルタウリンＮａ）クロスポリマー等のアクリル系高分子、その他グリチルリチン酸やアルギン酸およびその塩等が挙げられる。またベントナイト、ラポナイト、ヘクトライト、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、無水ケイ酸などの無機系増粘剤が挙げられる。

本発明にかかる水中油型乳化組成物は、乳化物の製造に従来から使用されている方法に準じて製造することができる。例えば、油相成分および水相成分を別途調製し、水相及び油相を混合してディスパーまたはホモジナイザー等で乳化することにより製造することができる。

以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。配合量については特に断りのない限り質量％を示す。実施例に先立ち、本発明で用いた評価方法を説明する。

（１）べたつきのなさ
女性パネラー２０名の上腕部に被験試料を手で塗布し、塗布後のべたつきについてアンケートを行い、以下の基準で評価した。
◎：べたつきやぬめりがないと答えたパネラーが１６名以上。
○：べたつきやぬめりがないと答えたパネラーが１２〜１５名。
△：べたつきやぬめりがないと答えたパネラーが８〜１１名。
×：べたつきやぬめりがないと答えたパネラーが７名以下。

（２）ハリ感
女性パネラー２０名の上腕部に被験試料を手で塗布し、塗布後の肌のはり感についてアンケートを行い、以下の基準で評価した。
◎：塗布後の肌に、ハリがあると答えたパネラーが１６名以上。
○：塗布後の肌に、ハリがあると答えたパネラーが１２〜１５名。
△：塗布後の肌に、ハリがあると答えたパネラーが８〜１１名。
×：塗布後の肌に、ハリがあると答えたパネラーが７名以下。

（３）塗布直後の凹凸補正効果
女性パネラー２０名の上腕部に被験試料を手で塗布し、塗布直後の凹凸補正効果についてアンケートを行い、以下の基準で評価した。
◎：塗布後の肌に、塗布直後に凹凸補正効果があると答えたパネラーが１６名以上。
○：塗布後の肌に、塗布直後に凹凸補正効果があると答えたパネラーが１２〜１５名。
△：塗布後の肌に、塗布直後に凹凸補正効果があると答えたパネラーが８〜１１名。
×：塗布後の肌に、塗布直後に凹凸補正効果があると答えたパネラーが７名以下。

（４）凹凸補正効果の持続性
女性パネラー２０名の上腕部に被験試料を手で塗布し、凹凸補正効果の持続性についてアンケートを行い、以下の基準で評価した。
◎：塗布後の肌に、凹凸補正効果に持続性があると答えたパネラーが１６名以上。
○：塗布後の肌に、凹凸補正効果に持続性があると答えたパネラーが１２〜１５名。
△：塗布後の肌に、凹凸補正効果に持続性があると答えたパネラーが８〜１１名。
×：塗布後の肌に、凹凸補正効果に持続性があると答えたパネラーが７名以下。

（５）なめらかさ
女性パネラー２０名の上腕部に被験試料を手で塗布し、塗布後の肌のなめらかさについてアンケートを行い、以下の基準で評価した。
◎：塗布後の肌に、なめらかさがあると答えたパネラーが１６名以上。
○：塗布後の肌に、なめらかさがあると答えたパネラーが１２〜１５名。
△：塗布後の肌に、なめらかさがあると答えたパネラーが８〜１１名。
×：塗布後の肌に、なめらかさがあると答えたパネラーが７名以下。

（６）しっとりさ
女性パネラー２０名の上腕部に被験試料を手で塗布し、塗布後の肌のしっとりさについてアンケートを行い、以下の基準で評価した。
◎：塗布後の肌に、しっとりさがあると答えたパネラーが１６名以上。
○：塗布後の肌に、しっとりさがあると答えたパネラーが１２〜１５名。
△：塗布後の肌に、しっとりさがあると答えたパネラーが８〜１１名。
×：塗布後の肌に、しっとりさがあると答えたパネラーが７名以下。

（７）仕上がりのつややかさ
女性パネラー２０名の上腕部に被験試料を手で塗布し、塗布後の肌のつややかさについてアンケートを行い、以下の基準で評価した。
◎：塗布後の肌に、つややかさがあると答えたパネラーが１６名以上。
○：塗布後の肌に、つややかさがあると答えたパネラーが１２〜１５名。
△：塗布後の肌に、つややかさがあると答えたパネラーが８〜１１名。
×：塗布後の肌に、つややかさがあると答えたパネラーが７名以下。

（８）（Ａ）非乳化性架橋型ポリメチルシロキサンの製造時分散性
被験試料を製造した直後の状態を目視にて観察し、以下の基準で評価した。
○：非乳化性架橋型ポリメチルシロキサンが均一に分散している。
△：分散されていない非乳化性架橋型ポリメチルシロキサンがわずかに見られる。
×：分散されていない非乳化性架橋型ポリメチルシロキサンが見られる。

（９）（Ａ）非乳化性架橋型ポリメチルシロキサンの経時凝集
被験試料を５０℃に４週間放置後室温に戻し、状態を目視にて観察し、以下の基準で評価した。
○：異常なし。
△：非乳化性架橋型ポリメチルシロキサンの凝集がわずかに見られる。
×：非乳化性架橋型ポリメチルシロキサンの凝集が見られる。

（１０）経時安定性
被験試料を５０℃に４週間放置後室温に戻し、状態を目視にて観察し、以下の基準で評価した。
○：異常なし。
△：わずかに分離が見られる。
×：分離が見られる。

＜（Ａ）非乳化性架橋型ポリメチルシロキサンの配合量評価＞
下記の表１に示す処方にて水中油型乳化組成物（被験試料）を調製し、上記評価方法に従って各特性を評価した。結果を表１に併せて示す。

表１中、Ａ（ａ１、ａ２）、Ｂ、Ｃ成分については、以下の製品を用いた。
（５）Ｃ成分：商品名「ＫＦ−６０２８」（信越化学工業（株））
（８）ａ１成分：商品名「ＤＣ９０４１」（東レ・ダウコーニング（株））
（９）ａ２成分：商品名「ＫＳＧ−１８」（信越化学工業（株））
（１０）Ｂ成分：商品名「アデカノールＧＴ-７００」（旭電化工業（株））
また、成分ａ１およびａ２については、製品の配合量を示すとともに、製品に含まれる架橋物の実分量を（）内に示した。

表１から明らかなように、２種の（Ａ）非乳化性架橋型ポリメチルシロキサン（ａ１、ａ２）の両方または一方を含有しない場合（比較例１〜４および７）、並びに、これらの両方を含んでいても、質量比（（ａ２）／（ａ１））が０．１〜２．５の範囲外である場合（比較例５および６）には、凹凸補正効果及び／又はその持続性が不十分であった。一方、これらの両成分を質量比（（ａ２）／（ａ１））が０．１〜２．５の範囲内となるように含む場合（実施例１および２）には、凹凸補正効果及びその持続性が十分であると同時に、なめらかさ、しっとりさ、仕上がりのつややかさ、べたつきのなさといった使用感においても満足な結果が示された。

＜（Ｃ）ポリエーテル変性シリコーンの配合量評価＞
下記の表２に示す処方にて水中油型乳化組成物（被験試料）を調製し、上記評価方法に従って各特性を評価した。結果を表２に併せて示す。

表２中、Ａ（ａ１、ａ２）、Ｂ、Ｃ成分については、以下の製品を用いた。
（５）Ｃ成分：商品名「ＫＦ−６０２８」（信越化学工業（株））
（８）ａ１成分：商品名「ＤＣ９０４１」（東レ・ダウコーニング（株））
（９）ａ２成分：商品名「ＫＳＧ−１８」（信越化学工業（株））
（１０）Ｂ成分：商品名「アデカノールＧＴ-７００」（旭電化工業（株））
また、成分ａ１およびａ２については、製品の配合量を示すとともに、製品に含まれる架橋物の実分量を（）内に示した。

表２から明らかなように、（Ｃ）ポリエーテル変性シリコーンの配合量が０．５質量％未満である場合（比較例８〜９）には、（Ａ）非乳化性架橋型ポリメチルシロキサンの製造時分散性が悪く、（Ａ）非乳化性架橋型ポリメチルシロキサンの経時的な凝集が確認された。また、（Ｃ）ポリエーテル変性シリコーンを５．０質量％を超えて配合した場合（比較例１０）には、べたつきが生じた。一方、（Ｃ）ポリエーテル変性シリコーンを０．５〜５．０質量％の範囲内で配合した場合（実施例１および３）には、（Ａ）非乳化性架橋型ポリメチルシロキサンの製造時分散性が良く、経時的な凝集も抑制され、べたつきがなく、使用感が良好であった。

＜（Ｂ）会合性増粘剤の配合量評価＞
下記の表３に示す処方にて水中油型乳化組成物（被験試料）を調製し、上記評価方法に従って各特性を評価した。結果を表３に併せて示す。

表３中、Ａ（ａ１、ａ２）、Ｂ、Ｃ成分については、以下の製品を用いた。
（５）Ｃ成分：商品名「ＫＦ−６０２８」（信越化学工業（株））
（８）ａ１成分：商品名「ＤＣ９０４１」（東レ・ダウコーニング（株））
（９）ａ２成分：商品名「ＫＳＧ−１８」（信越化学工業（株））
（１０）Ｂ成分：商品名「アデカノールＧＴ-７００」（旭電化工業（株））
また、成分ａ１およびａ２については、製品の配合量を示すとともに、製品に含まれる架橋物の実分量を（）内に示した。

表３から明らかなように、（Ｂ）会合性増粘剤の配合量が０．５質量％未満である場合（比較例１１〜１２）には、粘度が低く、経時安定性が悪く、しかもハリ感が感じられなかった。また、（Ｂ）会合性増粘剤を５．０質量％を超えて配合した場合（比較例１３）には、べたつきが生じた。一方、（Ｂ）会合性増粘剤を０．５〜５．０質量％の範囲内で配合した場合（実施例４および５）には、適度な粘度があり、経時安定性に優れると共に、ハリ感が感じられ、べたつきもなく、使用感が良好であった。

＜シリカ被覆シリコーンエラストマーを含有する化粧料との対比＞
下記の表４に示す処方にて水中油型乳化組成物（被験試料）を調製し、上記評価方法に従って各特性を評価した。結果を表４に併せて示す。

表４中、Ａ（ａ１、ａ２）、Ｂ、Ｃ成分、およびサクシノグリカンについては、以下の製品を用いた。
（５）Ｃ成分：商品名「ＫＦ−６０２８」（信越化学工業（株））
（６）Ｃ成分：商品名「ＫＦ−６０１７」（信越化学工業（株））
（１０）ａ１成分：商品名「ＤＣ９０４１」（東レ・ダウコーニング（株））
（１１）ａ２成分：商品名「ＫＳＧ−１８」（信越化学工業（株））
（１２）ａ２成分：商品名「ＧＲＡＮＳＩＬＤＭＧ−６」（ＧＲＡＮＴ社製）
（１３）ａ２成分：商品名「ＫＳＧ−４１」（信越化学工業（株））
（１４）ａ２成分：商品名「９７０１ＣＯＳＭＥＴＩＣＰＯＷＤＥＲ」（東レ・ダウコーニング社製）
（１５）Ｂ成分：商品名「アデカノールＧＴ-７００」（旭電化工業（株））
（１６）サクシノグリカン（水溶性増粘剤）：商品名「レオザンＳＨ」（ＲＨＯＤＩＡ社製）
また、成分ａ１およびａ２については、製品の配合量を示すとともに、製品に含まれる架橋物の実分量を（）内に示した。

表４から明らかなように、シリカ被覆シリコーンエラストマーを含有する一方で、（ａ１）ジメチコンクロスポリマー、（Ｃ）ポリエーテル変性シリコーン、（Ｄ）シリコーン油を含まない特許文献１に記載されるタイプの組成物（比較例１４〜１７）は、凹凸補正効果およびその持続性が劣る傾向が見られた。このタイプの組成物は、油分を含まないために、化粧直し用にファンデーションの上から重ね付けすることは可能であるが、その反面、なめらかさ、つややかさ、しっとりさといった使用感に劣る傾向があった。一方、（Ａ）非乳化性架橋型ポリメチルシロキサン、（Ｂ）会合性増粘剤、（Ｃ）ポリエーテル変性シリコーン、（Ｄ）シリコーン油、および（Ｅ）水を特定の比率にて配合した組成物（実施例１〜８）は、凹凸補正効果および使用感のいずれにおいても優れた評価結果を示した。

（処方例）
以下に、本発明の水中油型乳化組成物の処方例を挙げる。本発明はこの処方例によって何ら限定されるものではなく、特許請求の範囲によって特定されるものであることはいうまでもない。尚、配合量は全て製品全量に対する質量％で表す。

処方例１．目元用ジェルクリーム
（成分名）配合量（％）
（１）水４５．９５
（２）グリセリン１０
（３）１，３−ブチレングリコール８．４
（４）ジプロピレングリコール５
（５）ＰＥＧ−９ポリジメチルシロキシエチルジメチコン１
（６）ジメチコン８
（７）ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン１
（８）ジメチコンクロスポリマー /ジメチコン５ｍＰａ・ｓの混合物(架橋物は１６％）
１０
（９）（ジメチコン／フェニルビニルジメチコン）クロスポリマー／フェニルトリメチコンの混合物 (架橋物は約１５％）５
（１０）（ＰＥＧ−２４０／デシルテトラデセス−２０／ＨＤＩ）コポリマー
１．６
（１１）カルボマー０．１２
（１２）ＥＤＴＡ−２Ｎａ０．０７
（１３）クエン酸Ｎａ０．２４
（１４）クエン酸０．０６
（１５）水酸化カリウム０．０４
（１６）タルク３
（１７）フェノキシエタノール０．５
（１８）香料０．０２

［製法］
成分（１）〜（４）、（１１）〜（１５）を均一に混合溶解・分散した水相に、成分（５）〜（９）、（１７）、（１８）を均一に分散した油相を徐添してディスパーまたはホモジナイザーにて乳化する。次いで、成分（１６）を添加し、少量の成分（３）に成分（１０）を加温溶解したものを添加し、ディスパーまたはホモイジナイザーで均一に分散する。

Claims

（Ａ）以下の（ａ１）および（ａ２）：
（ａ１）ジメチコンクロスポリマー、
（ａ２）ジメチコンクロスポリマー以外の非乳化性架橋型ポリメチルシロキサン
を含む非乳化性架橋型ポリメチルシロキサン０．５〜５．０質量％、
（Ｂ）会合性増粘剤０．５〜５．０質量％、
（Ｃ）ポリエーテル変性シリコーン０．５〜５．０質量％、
（Ｄ）シリコーン油、および
（Ｅ）水
を含み、
（ａ１）ジメチコンクロスポリマーに対する（ａ２）ジメチコンクロスポリマー以外の非乳化性架橋型ポリメチルシロキサンの質量比（（ａ２）／（ａ１））が０．１〜２．５の範囲内であることを特徴とする水中油型乳化組成物。
（ａ１）ジメチコンクロスポリマーに対する（ａ２）ジメチコンクロスポリマー以外の非乳化性架橋型ポリメチルシロキサンの質量比（（ａ２）／（ａ１））が０．１〜１．５の範囲内である請求項１記載の水中油型乳化組成物。
（ａ２）ジメチコンクロスポリマー以外の非乳化性架橋型ポリメチルシロキサンが、ジメチコン／ビニルジメチコンクロスポリマー、ジメチコン／フェニルビニルジメチコンクロスポリマー、およびビニルジメチコン／ラウリルジメチコンクロスポリマーからなる群から選択される１種または２種以上である請求項１または２に記載の水中油型乳化組成物。
シリコーン油が、組成物全体の３．０〜３０質量％を占める請求項１ないし３のいずれか一項に記載の水中油型乳化組成物。