JP2013125914A - 液体噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】印加電界による圧電素子の圧電歪みの変動を抑制することができる液体噴射装置を提供する。
【解決手段】液体を吐出するノズル開口に連通する圧力発生室と、圧電体層と該圧電体層に設けられた電極と、を備えた圧電素子と、圧力発生室に圧力変化を生じさせてノズル開口から液滴を吐出させる駆動信号を圧電素子に供給する駆動手段と、を有する液体噴射装置であって、圧電体層は、最大印加電界Emaxの異なる三角波を印加して残留分極値Prをそれぞれ求めた時に、最大印加電界Emaxと残留分極値Prとの関係を示す曲線が最大印加電界Emaxの小さいほうから第1の変曲点A1、第2の変曲点A2及び第3の変曲点A3を生じる非鉛系の圧電材料からなり、駆動手段は、最大駆動電界Emaxが第2の変曲点A2と第3の変曲点A3の間の範囲となる駆動信号を圧電素子に供給する液体噴射装置とする。
【選択図】図6

Description

本発明は、ノズル開口に連通する圧力発生室に圧力変化を生じさせる電極及び圧電体層を有する圧電素子を具備する液体噴射装置に関する。
液体噴射装置に搭載される液体噴射ヘッドの代表例としては、例えば、インク滴を吐出するノズル開口と連通する圧力発生室の一部を振動板で構成し、この振動板を圧電素子により変形させて圧力発生室のインクを加圧してノズル開口からインク滴として吐出させるインクジェット式記録ヘッドがある。
このようなインクジェット式記録ヘッドに搭載される圧電素子としては、電気的機械変換機能を呈する圧電材料、例えば、結晶化した誘電材料からなる圧電体層(圧電体膜)を、2つの電極で挟んで構成されたものがあり、例えば、振動板の表面全体に亘って成膜技術により均一な圧電材料層を形成し、この圧電材料層をリソグラフィー法により圧力発生室に対応する形状に切り分けて圧力発生室毎に独立するように複数の圧電素子を形成したものがある(特許文献1参照)。
特開2001−223404号公報
このような圧電素子に駆動信号を供給すると、同じ駆動信号を供給した場合であっても、複数の圧電素子それぞれに実際に印加される電圧、ひいては電界がばらつく場合がある。また、同じ駆動信号を同じ圧電素子に供給した場合であっても、圧電素子の圧電体層の膜厚のばらつきや圧電体層と電極層との接合状態のばらつき等により、実際に圧電体層に印加される電界がばらつく場合もある。そして、圧電素子に印加される電界がばらつくと、圧電歪み(変位量)が変動してしまうという問題がある。例えば、圧電素子毎に圧電歪みが異なると、各ノズルから噴射される液滴の大きさや、液滴が印刷物へ到達する時間にばらつきが生じて印刷品質が低下してしまう。なお、このような問題は、インク滴を噴射するインクジェット式記録ヘッドだけではなく、インク以外の液滴を噴射する他の液体噴射ヘッドにおいても同様に存在する。
本発明はこのような事情に鑑み、印加電界による圧電素子の圧電歪みの変動を抑制することができる液体噴射装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の態様は、液体を吐出するノズル開口に連通する圧力発生室と、圧電体層と該圧電体層に設けられた電極と、を備えた圧電素子と、前記圧力発生室に圧力変化を生じさせてノズル開口から液滴を吐出させる駆動信号を圧電素子に供給する駆動手段と、を有する液体噴射装置であって、前記圧電体層は、最大印加電界の異なる三角波を印加して残留分極値をそれぞれ求めた時に、前記最大印加電界と前記残留分極値との関係を示す曲線が最大印加電界の小さいほうから第1の変曲点、第2の変曲点及び第3の変曲点を生じる非鉛系の圧電材料からなり、前記駆動手段は、最大駆動電界が前記第2の変曲点と前記第3の変曲点の間の範囲となる駆動信号を前記圧電素子に供給することを特徴とする液体噴射装置にある。
かかる態様では、残留分極値−最大印加電界曲線において変曲点を3個有する非鉛系の圧電材料からなる圧電体層を具備し、圧電素子に供給する駆動信号を、最大駆動電界が小さい順に第2の変曲点と第3の変曲点の間の範囲となるものとすることにより、印加電界のばらつきによる圧電素子の圧電歪みの変動を抑制することができる。したがって、各ノズルから噴射される液滴の大きさのばらつきや、液滴が印刷物へ到達する時間のばらつきが抑制できるため、印刷品質が良好になる。また、圧電材料を、非鉛系、すなわち、鉛を含有しないまたは鉛含有の少ないものとしているため、環境への負荷が小さい。
また、前記駆動手段は、前記駆動信号を複数種前記圧電素子に供給することが好ましい。これによれば、複数種の駆動信号それぞれにおいて、圧電素子の圧電歪みの変動を抑制することができる。
本発明の一実施形態に係るインクジェット式記録装置の概略構成を示す図。 実施形態1に係る記録ヘッドの概略構成を示す分解斜視図。 実施形態1に係る記録ヘッドの平面図。 実施形態1に係る記録ヘッドの断面図。 圧電体層の分極量−電界曲線例及び印加する三角波を示す図。 圧電体層の残留分極値−最大印加電界曲線例を示す図。 実施形態1に係る記録ヘッドの製造工程を示す断面図。 実施形態1に係る記録ヘッドの製造工程を示す断面図。 実施形態1に係る記録ヘッドの製造工程を示す断面図。 実施形態1に係る記録ヘッドの製造工程を示す断面図。 実施形態1に係る記録ヘッドの製造工程を示す断面図。 実施形態1に係る記録装置の制御構成を示すブロック図。 実施形態1に係る駆動信号(駆動波形)例を示す図。 実施例1の残留分極値−最大印加電界曲線を示す図。 比較例1の残留分極値−最大印加電界曲線を示す図。
(実施形態1)
図1は、本発明にかかる液体噴射装置の一例であるインクジェット式記録装置の一例を示す概略図である。図1に示すように、インクジェット式記録装置IIにおいて、インクジェット式記録ヘッドを有する記録ヘッドユニット1A及び1Bは、インク供給手段を構成するカートリッジ2A及び2Bが着脱可能に設けられ、この記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3は、装置本体4に取り付けられたキャリッジ軸5に軸方向移動可能に設けられている。この記録ヘッドユニット1A及び1Bは、例えば、それぞれブラックインク組成物及びカラーインク組成物を吐出するものとしている。
そして、駆動モーター6の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリッジ3に伝達されることで、記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って移動される。一方、装置本体4にはキャリッジ軸5に沿ってプラテン8が設けられており、図示しない給紙ローラーなどにより給紙された紙等の記録媒体である記録シートSがプラテン8に巻き掛けられて搬送されるようになっている。
ここで、このようなインクジェット式記録装置IIに搭載されるインクジェット式記録ヘッドについて、図2〜図4を参照して説明する。なお、図2は、本発明の実施形態1に係る液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッドの概略構成を示す分解斜視図であり、図3は、図2の平面図であり、図4は図3のA−A′線断面図である。
図2〜図4に示すように、本実施形態の流路形成基板10は、シリコン単結晶基板からなり、その一方の面には二酸化シリコンからなる弾性膜50が形成されている。
流路形成基板10には、複数の圧力発生室12がその幅方向に並設されている。また、流路形成基板10の圧力発生室12の長手方向外側の領域には連通部13が形成され、連通部13と各圧力発生室12とが、各圧力発生室12毎に設けられたインク供給路14及び連通路15を介して連通されている。連通部13は、後述する保護基板のマニホールド部31と連通して各圧力発生室12の共通のインク室となるマニホールドの一部を構成する。インク供給路14は、圧力発生室12よりも狭い幅で形成されており、連通部13から圧力発生室12に流入するインクの流路抵抗を一定に保持している。なお、本実施形態では、流路の幅を片側から絞ることでインク供給路14を形成したが、流路の幅を両側から絞ることでインク供給路を形成してもよい。また、流路の幅を絞るのではなく、厚さ方向から絞ることでインク供給路を形成してもよい。本実施形態では、流路形成基板10には、圧力発生室12、連通部13、インク供給路14及び連通路15からなる液体流路が設けられていることになる。
また、流路形成基板10の開口面側には、各圧力発生室12のインク供給路14とは反対側の端部近傍に連通するノズル開口21が穿設されたノズルプレート20が、接着剤や熱溶着フィルム等によって固着されている。なお、ノズルプレート20は、例えば、ガラスセラミックス、シリコン単結晶基板、ステンレス鋼等からなる。
一方、このような流路形成基板10の開口面とは反対側には、上述したように弾性膜50が形成され、この弾性膜50上には、例えば厚さ30〜50nm程度の酸化チタン等からなり、弾性膜50等の第1電極60の下地との密着性を向上させるための密着層56が設けられている。なお、弾性膜50上に、必要に応じて酸化ジルコニウム等からなる絶縁体膜が設けられていてもよい。
さらに、この密着層56上には、第1電極60と、厚さが3μm以下、好ましくは0.3〜1.5μmの薄膜である圧電体層70と、第2電極80とが、積層形成されて、圧力発生室12に圧力変化を生じさせる圧力発生手段としての圧電素子300を構成している。ここで、圧電素子300は、第1電極60、圧電体層70及び第2電極80を含む部分をいう。一般的には、圧電素子300の何れか一方の電極を共通電極とし、他方の電極及び圧電体層70を各圧力発生室12毎にパターニングして構成する。本実施形態では、第1電極60を圧電素子300の共通電極とし、第2電極80を圧電素子300の個別電極としているが、駆動回路や配線の都合でこれを逆にしても支障はない。また、ここでは、圧電素子300と当該圧電素子300の駆動により変位が生じる振動板とを合わせてアクチュエーター装置と称する。なお、上述した例では、弾性膜50、密着層56、第1電極60及び必要に応じて設ける絶縁体膜が振動板として作用するが、勿論これに限定されるものではなく、例えば、弾性膜50や密着層56を設けなくてもよい。また、圧電素子300自体が実質的に振動板を兼ねるようにしてもよい。
そして、本実施形態においては、圧電体層70を構成する圧電材料は、ビスマス(Bi)、鉄(Fe)、バリウム(Ba)及びチタン(Ti)を含みペロブスカイト構造を有する複合酸化物である。ペロブスカイト構造、すなわち、ABO型構造のAサイトは酸素が12配位しており、また、Bサイトは酸素が6配位して8面体(オクタヘドロン)をつくっている。このAサイトにBi及びBaが、BサイトにFe及びTiが位置している。
このようなBi、Fe、Ba及びTiを含みペロブスカイト構造を有する複合酸化物は、鉄酸ビスマスとチタン酸バリウムとの混晶のペロブスカイト構造を有する複合酸化物、または、鉄酸ビスマスとチタン酸バリウムが均一に固溶した固溶体としても表される。なお、X線回折パターンにおいて、鉄酸ビスマスや、チタン酸バリウムは、単独では検出されないものである。
ここで、鉄酸ビスマスやチタン酸バリウムは、それぞれペロブスカイト構造を有する公知の圧電材料であり、それぞれ種々の組成のものが知られている。例えば、鉄酸ビスマスやチタン酸バリウムとして、BiFeOやBaTiO以外に、元素(Bi、Fe、Ba、TiやO)が一部欠損する又は過剰であったり、元素の一部が他の元素に置換されたものも知られているが、本発明で鉄酸ビスマス、チタン酸バリウムと表記した場合、欠損・過剰により化学量論の組成からずれたものや元素の一部が他の元素に置換されたものも、鉄酸ビスマス、チタン酸バリウムの範囲に含まれるものとする。また、鉄酸ビスマスとチタン酸バリウムとの比も、種々変更することができる。
このようなペロブスカイト構造を有する複合酸化物からなる圧電体層70の組成は、例えば、下記一般式(1)で表される混晶として表される。また、この式(1)は、下記一般式(1’)で表すこともできる。ここで、一般式(1)及び一般式(1’)の記述は化学量論に基づく組成表記であり、上述したように、ペロブスカイト構造を取り得る限りにおいて、格子不整合、酸素欠損等による不可避な組成のずれは勿論、元素の一部置換等も許容される。例えば、化学量論比が1とすると、0.85〜1.20の範囲内のものは許容される。また、下記のように一般式で表した場合は異なるものであっても、Aサイトの元素とBサイトの元素との比が同じものは、同一の複合酸化物とみなせる場合がある。
(1−x)[BiFeO]−x[BaTiO] (1)
(0<x<0.40)
(Bi1−xBa)(Fe1−xTi)O (1’)
(0<x<0.40)
また、本実施形態の圧電体層70を構成する複合酸化物は、Bi、Fe、Ba及びTi以外の元素をさらに含んでいてもよい。他の元素としては、例えば、Mn、Co、Crなどが挙げられる。これら他の元素を含む複合酸化物である場合も、ペロブスカイト構造を有することが好ましい。
圧電体層70が、Mn、CoやCrを含む場合、Mn、CoやCrはペロブスカイト構造のBサイトに位置した構造の複合酸化物である。例えば、Mnを含む場合、圧電体層70を構成する複合酸化物は、鉄酸ビスマスとチタン酸バリウムが均一に固溶した固溶体のFeの一部がMnで置換された構造、又は、鉄酸マンガン酸ビスマスとチタン酸バリウムとの混晶のペロブスカイト構造を有する複合酸化物として表され、基本的な特性は鉄酸ビスマスとチタン酸バリウムとの混晶のペロブスカイト構造を有する複合酸化物と同じであるが、リーク特性が向上することがわかっている。また、CoやCrを含む場合も、Mnと同様にリーク特性が向上するものである。なお、X線回折パターンにおいて、鉄酸ビスマス、チタン酸バリウム、鉄酸マンガン酸ビスマス、鉄酸コバルト酸ビスマス、及び、鉄酸クロム酸ビスマスは、単独では検出されないものである。また、Mn、CoおよびCrを例として説明したが、その他遷移金属元素の2元素を同時に含む場合にも同様にリーク特性が向上することがわかっており、これらも圧電体層70とすることができ、さらに、特性を向上させるため公知のその他の添加物を含んでもよい。
このようなBi、Fe、Ba及びTiに加えてMn、CoやCrも含みペロブスカイト構造を有する複合酸化物からなる圧電体層70は、例えば、下記一般式(2)で表される混晶である。また、この式(2)は、下記一般式(2’)で表すこともできる。なお一般式(2)及び一般式(2’)において、Mは、Mn、CoまたはCrである。ここで、一般式(2)及び一般式(2’)の記述は化学量論に基づく組成表記であり、上述したように、ペロブスカイト構造を取り得る限りにおいて、格子不整合、酸素欠損等による不可避な組成ずれは許容される。例えば、化学量論が1であれば、0.85〜1.20の範囲内のものは許容される。また、下記のように一般式で表した場合は異なるものであっても、Aサイトの元素とBサイトの元素との比が同じものは、同一の複合酸化物とみなせる場合がある。
(1−x)[Bi(Fe1−y)O]−x[BaTiO] (2)
(0<x<0.40、0.01<y<0.10)
(Bi1−xBa)((Fe1−y1−xTi)O (2’)
(0<x<0.40、0.01<y<0.10)
本実施形態においては、圧電体層70を構成する圧電材料を、Bi、Fe、Ba及びTiを含みペロブスカイト構造を有する複合酸化物としたが、これに限定されず、その他の非鉛系の圧電材料でもよい。非鉛系の圧電材料としては、チタン酸バリウム(BaTiO)、鉄酸ビスマス(BiFeO)、ニオブ酸カリウムナトリウム((K,Na)NbO)、チタン酸ビスマスナトリウム、これら材料へ添加元素を1元素もしくは複数元素添加した材料、これら材料を混合させた複合酸化物や、これらの複合酸化物を含有するもの等、更には、Bi層状化合物が挙げられる。
また、圧電体層70の最下層としてペロブスカイト構造を有する複合酸化物からなるバッファー層を設けてもよい。バッファー層を構成するペロブスカイト構造を有する複合酸化物としては、例えば、Bi、Fe、Ti及びCoを含有する複合酸化物等の圧電材料が挙げられる。バッファー層は、圧電体層70と比較して非常に薄いことが好ましく、例えば10〜100nm程度であることが好ましい。
そして、本発明においては、圧電材料である圧電体層70は、最大印加電界Emaxの異なる三角波を印加して残留分極値Pをそれぞれ求めた時に、最大印加電界Emaxと残留分極値Pとの関係を示す曲線(P−Emax曲線)が最大印加電界Emaxの小さいほうから順に第1の変曲点、第2の変曲点及び第3の変曲点を生じるものである。以下に、本発明における圧電体層70について、図5及び図6を例として説明する。図5(a)は圧電体層の分極量−電界曲線を示す模式図であり、図5(b)は図5(a)の分極量−電界曲線を求めるために圧電体層に印加する三角波を示す図であり、図6(a)は本発明における圧電体層の残留分極値−最大印加電界曲線(以下、「P−Emax曲線」とも記載する。)であり、図6(b)は一般的な圧電材料からなる圧電体層のP−Emax曲線である。
圧電体層70、ひいては圧電素子に、図5(b)に示すような最大印加電界Emaxとなる三角波を1周期分印加すると、分極量と電界との関係は、図5(a)の実線に示すようにヒステリシスとなる。このヒステリシスから、印加する電界が零の時の分極量である残留分極値Pを求める。そして、電圧を変化させることにより最大印加電界Emaxを変化させた三角波を印加して、異なる最大印加電界Emaxそれぞれにおいて残留分極値Pを求める。このようにして求めた各残留分極値Pを最大印加電界Emaxに対してプロットすることにより、P−Emax曲線を求める。本発明における圧電体層70は、このP−Emax曲線が、図6(a)に示すように、変曲点を3個有する圧電材料からなるものである。図6(a)において、電界が小さい順に、下に凸の第1の変曲点A1、上に凸の第2の変曲点A2、下に凸の第3の変曲点A3が生じ、第2の変曲点A2と第3の変曲点A3の間においては、残留分極値Pの変化は小さい。なお、分極していない状態、すなわち分極量が0である圧電体層70に、三角波を印加した場合、最初の0kV/cmから印加電界を大きくしていく時の分極量は図5(a)に示す点線のようになり、その後は、上述した実線と同じ挙動になる。
ここで、一般的な圧電材料として知られるチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)について、上記図6(a)を求める方法と同様にして、P−Emax曲線を求めると、図6(b)に示すように、変曲点は2個になる。また、Bi、Fe、Ba及びTiを含みペロブスカイト構造を有する複合酸化物からなる圧電体層では、一般的には、図6(b)に示すような変曲点を2個有するP−Emax曲線となる。本発明においては、このように変曲点を2個有するP−Emax曲線となる圧電材料ではなく、上述したように変曲点を3個有するP−Emax曲線となる圧電材料を用いるものである。
詳しくは後述するが、第1電極60上に圧電体層70の最下層として圧電材料等からなるバッファー層を設けること、圧電体層70の膜厚を調整することや、圧電体層70を製造する際の焼成温度等の焼成条件を調整すること等により、変曲点を3個有するP−Emax曲線を有する圧電体層70とすることができる。
なお、図6(b)に示すような変曲点が2個である圧電体層であっても、圧電体層が壊れる程度の非常に大きな電界を印加した場合は、第2の変曲点A2よりも電界が大きい位置で、P−Emax曲線は、さらに変曲点を有する。しかし、これは圧電体層が壊れたことにより生じる変曲点であり、本発明が対象とする圧電体層ではない。なお、このように壊れた後は圧電体層に電界を印加して分極量と電界との関係を求めても、ヒステリシスとはならない。一方、本発明における圧電体層70は、第3の変曲点A3よりも大きい電界を印加した場合も、ヒステリシスとなるものである。
このような圧電素子300の個別電極である各第2電極80には、インク供給路14側の端部近傍から引き出され、弾性膜50上や必要に応じて設ける絶縁体膜上にまで延設される、例えば、金(Au)等からなるリード電極90が接続されている。
このような圧電素子300が形成された流路形成基板10上、すなわち、第1電極60、弾性膜50や必要に応じて設ける絶縁体膜及びリード電極90上には、マニホールド100の少なくとも一部を構成するマニホールド部31を有する保護基板30が接着剤35を介して接合されている。このマニホールド部31は、本実施形態では、保護基板30を厚さ方向に貫通して圧力発生室12の幅方向に亘って形成されており、上述のように流路形成基板10の連通部13と連通されて各圧力発生室12の共通のインク室となるマニホールド100を構成している。また、流路形成基板10の連通部13を圧力発生室12毎に複数に分割して、マニホールド部31のみをマニホールドとしてもよい。さらに、例えば、流路形成基板10に圧力発生室12のみを設け、流路形成基板10と保護基板30との間に介在する部材(例えば、弾性膜50、必要に応じて設ける絶縁体膜等)にマニホールド100と各圧力発生室12とを連通するインク供給路14を設けるようにしてもよい。
また、保護基板30の圧電素子300に対向する領域には、圧電素子300の運動を阻害しない程度の空間を有する圧電素子保持部32が設けられている。圧電素子保持部32は、圧電素子300の運動を阻害しない程度の空間を有していればよく、当該空間は密封されていても、密封されていなくてもよい。
このような保護基板30としては、流路形成基板10の熱膨張率と略同一の材料、例えば、ガラス、セラミック材料等を用いることが好ましく、本実施形態では、流路形成基板10と同一材料のシリコン単結晶基板を用いて形成した。
また、保護基板30には、保護基板30を厚さ方向に貫通する貫通孔33が設けられている。そして、各圧電素子300から引き出されたリード電極90の端部近傍は、貫通孔33内に露出するように設けられている。
また、保護基板30上には、並設された圧電素子300を駆動するための駆動回路120が固定されている。この駆動回路120としては、例えば、回路基板や半導体集積回路(IC)等を用いることができる。そして、駆動回路120とリード電極90とは、ボンディングワイヤー等の導電性ワイヤーからなる接続配線121を介して電気的に接続されている。
また、このような保護基板30上には、封止膜41及び固定板42とからなるコンプライアンス基板40が接合されている。ここで、封止膜41は、剛性が低く可撓性を有する材料からなり、この封止膜41によってマニホールド部31の一方面が封止されている。また、固定板42は、比較的硬質の材料で形成されている。この固定板42のマニホールド100に対向する領域は、厚さ方向に完全に除去された開口部43となっているため、マニホールド100の一方面は可撓性を有する封止膜41のみで封止されている。
このような本実施形態のインクジェット式記録ヘッドIでは、図示しない外部のインク供給手段と接続したインク導入口からインクを取り込み、マニホールド100からノズル開口21に至るまで内部をインクで満たした後、駆動回路120からの記録信号(駆動信号)に従い、圧力発生室12に対応するそれぞれの第1電極60と第2電極80との間に電圧を印加し、弾性膜50、密着層56、第1電極60及び圧電体層70をたわみ変形させることにより、各圧力発生室12内の圧力が高まりノズル開口21からインク滴が吐出する。
次に、本実施形態のインクジェット式記録ヘッドの製造方法の一例について、図7〜図11を参照して説明する。なお、図7〜図11は、圧力発生室の長手方向の断面図である。
まず、図7(a)に示すように、シリコンウェハーである流路形成基板用ウェハー110の表面に弾性膜50を構成する二酸化シリコン(SiO)等からなる二酸化シリコン膜を熱酸化等で形成する。次いで、図7(b)に示すように、弾性膜50(二酸化シリコン膜)上に、酸化チタン等からなる密着層56を、スパッターリング法や熱酸化等で形成する。
次に、図8(a)に示すように、密着層56の上に、白金、イリジウム、酸化イリジウム又はこれらの積層構造等からなる第1電極60をスパッターリング法や蒸着法等により全面に形成する。次に、図8(b)に示すように、第1電極60上に所定形状のレジスト(図示無し)をマスクとして、密着層56及び第1電極60の側面が傾斜するように同時にパターニングする。
次いで、レジストを剥離した後、この第1電極60上に、圧電体層70を積層する。圧電体層70の製造方法は特に限定されないが、例えば、金属錯体を含む溶液を塗布乾燥し、さらに高温で焼成することで金属酸化物からなる圧電体層(圧電体膜)を得るMOD(Metal−Organic Decomposition)法やゾル−ゲル法等の化学溶液法を用いて圧電体層70を製造できる。その他、レーザーアブレーション法、スパッターリング法、パルス・レーザー・デポジション法(PLD法)、CVD法、エアロゾル・デポジション法など、気相法、液相法や固相法でも圧電体層70を製造することができる。
圧電体層70を化学溶液法で形成する場合の具体的な形成手順例としては、まず、図8(c)に示すように、第1電極60上に、金属錯体、例えば、本実施形態においては、Bi、Fe、Ba及びTiを含有する金属錯体を含むMOD溶液やゾルからなる圧電体膜形成用組成物(前駆体溶液)をスピンコート法などを用いて、塗布して圧電体前駆体膜71を形成する(塗布工程)。
塗布する前駆体溶液は、焼成により圧電体層70を構成する複合酸化物を形成しうる金属錯体、例えば本実施形態においては焼成によりBi、Fe、Ba及びTiを含む複合酸化物を形成しうる金属錯体を、混合し、該混合物を有機溶媒に溶解または分散させたものである。各金属錯体の混合割合は、各金属が所望のモル比となるように混合すればよい。金属錯体としては、例えば、アルコキシド、有機酸塩、βジケトン錯体などを用いることができる。Biを含む金属錯体としては、例えば2−エチルヘキサン酸ビスマス、酢酸ビスマスなどが挙げられる。Feを含む金属錯体としては、例えば2−エチルヘキサン酸鉄、酢酸鉄、トリス(アセチルアセトナト)鉄などが挙げられる。Baを含む金属錯体としては、例えばバリウムイソプロポキシド、2−エチルヘキサン酸バリウム、バリウムアセチルアセトナートなどが挙げられる。Tiを含有する金属錯体としては、例えばチタニウムイソプロポキシド、2−エチルヘキサン酸チタン、チタン(ジ−i−プロポキシド)ビス(アセチルアセトナート)などが挙げられる。Mnを含む金属錯体としては、例えば2−エチルヘキサン酸マンガン、酢酸マンガンなどが挙げられる。Coを含む有機金属化合物としては、例えば2−エチルヘキサン酸コバルト、コバルト(III)アセチルアセトナートなどが挙げられる。Crを含む有機金属化合物としては、2−エチルヘキサン酸クロムなどが挙げられる。勿論、金属を二種以上含む金属錯体を用いてもよい。また、前駆体溶液の溶媒としては、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、オクタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、オクタン、デカン、シクロヘキサン、キシレン、トルエン、テトラヒドロフラン、酢酸、オクチル酸などが挙げられる。
次いで、この圧電体前駆体膜71を所定温度(例えば、150〜200℃)に加熱して一定時間乾燥させる(乾燥工程)。次に、乾燥した圧電体前駆体膜71を所定温度(例えば、350〜450℃)に加熱して一定時間保持することによって脱脂する(脱脂工程)。ここで言う脱脂とは、圧電体前駆体膜71に含まれる有機成分を、例えば、NO、CO、HO等として離脱させることである。乾燥工程や脱脂工程の雰囲気は限定されず、大気中、酸素雰囲気中や、不活性ガス中でもよい。なお、塗布工程、乾燥工程及び脱脂工程を複数回行ってもよい。
次に、図9(a)に示すように、圧電体前駆体膜71を所定温度、例えば600〜850℃程度に加熱して、一定時間、例えば、1〜10分間保持することによって結晶化させ、圧電体膜72を形成する(焼成工程)。この焼成工程においても、雰囲気は限定されず、大気中、酸素雰囲気中や、不活性ガス中でもよい。乾燥工程、脱脂工程及び焼成工程で用いられる加熱装置としては、例えば、赤外線ランプの照射により加熱するRTA(Rapid Thermal Annealing)装置やホットプレート等が挙げられる。
次いで、上述した塗布工程、乾燥工程及び脱脂工程や、塗布工程、乾燥工程、脱脂工程及び焼成工程を所望の膜厚等に応じて複数回繰り返して複数の圧電体膜72からなる圧電体層70を形成することで、図9(b)に示すように複数層の圧電体膜72からなる所定厚さの圧電体層70を形成する。例えば、塗布溶液の1回あたりの膜厚が0.1μm程度の場合には、10層の圧電体膜72からなる圧電体層70全体の膜厚は約1.1μm程度となる。なお、本実施形態では、圧電体膜72を積層して設けたが、1層のみでもよい。
圧電体層70の最下層にバッファー層を設ける場合は、第1電極60上にバッファー層を設け、このバッファー層上に圧電体膜を積層すればよい。バッファー層の製造方法は特に限定されず、上記の圧電体層70と同様の方法で製造することができ、例えば、金属錯体を含む溶液を塗布乾燥し、さらに高温で焼成することで金属酸化物からなるバッファー層を得るMOD法やゾル−ゲル法等の化学溶液法、その他、レーザーアブレーション法、スパッターリング法、パルス・レーザー・デポジション法(PLD法)、CVD法、エアロゾル・デポジション法など、気相法、液相法や固相法でも製造できる。なお、バッファー層を化学溶液法で形成する場合の原料である金属錯体は、圧電体層70の製造方法において記載したものと同様の化合物が挙げられる。
このように圧電体層70を製造する際に、圧電体層70の最下層としてのバッファー層の有無、圧電体層70の膜厚や、圧電体層70の焼成工程の焼成温度等の焼成条件等を調整することにより、上記P−Emax曲線において変曲点を3個有するものとすることができる。これらバッファー層の有無、圧電体層70の膜厚や、圧電体層70の焼成条件それぞれによりP−Emax曲線が変化するため、各条件のバランスを調整する必要がある。
このように圧電体層70を形成した後は、図10(a)に示すように、圧電体層70上に白金等からなる第2電極80をスパッターリング法等で形成し、各圧力発生室12に対向する領域に圧電体層70及び第2電極80を同時にパターニングして、第1電極60と圧電体層70と第2電極80からなる圧電素子300を形成する。なお、圧電体層70と第2電極80とのパターニングでは、所定形状に形成したレジスト(図示なし)を介してドライエッチングすることにより一括して行うことができる。その後、必要に応じて、例えば、600〜850℃の温度域でアニールを行ってもよい。これにより、圧電体層70と第1電極60や第2電極80との良好な界面を形成することができ、かつ、圧電体層70の結晶性を高くすることができる。
次に、図10(b)に示すように、流路形成基板用ウェハー110の全面に亘って、例えば、金(Au)等からなるリード電極90を形成後、例えば、レジスト等からなるマスクパターン(図示なし)を介して各圧電素子300毎にパターニングする。
次に、図10(c)に示すように、流路形成基板用ウェハー110の圧電素子300側に、シリコンウェハーであり複数の保護基板30となる保護基板用ウェハー130を接着剤35を介して接合した後に、流路形成基板用ウェハー110を所定の厚さに薄くする。
次に、図11(a)に示すように、流路形成基板用ウェハー110上に、マスク膜52を新たに形成し、所定形状にパターニングする。
そして、図11(b)に示すように、流路形成基板用ウェハー110をマスク膜52を介してKOH等のアルカリ溶液を用いた異方性エッチング(ウェットエッチング)することにより、圧電素子300に対応する圧力発生室12、連通部13、インク供給路14及び連通路15等を形成する。
その後は、流路形成基板用ウェハー110及び保護基板用ウェハー130の外周縁部の不要部分を、例えば、ダイシング等により切断することによって除去する。そして、流路形成基板用ウェハー110の保護基板用ウェハー130とは反対側の面のマスク膜52を除去した後にノズル開口21が穿設されたノズルプレート20を接合すると共に、保護基板用ウェハー130にコンプライアンス基板40を接合し、流路形成基板用ウェハー110等を図2に示すような一つのチップサイズの流路形成基板10等に分割することによって、本実施形態のインクジェット式記録ヘッドIとする。
図12は、このようなインクジェット式記録装置の制御構成例を示すブロック図である。図12を参照して、本実施形態のインクジェット式記録装置の制御について説明する。本実施形態のインクジェット式記録装置は、図12に示すように、プリンターコントローラー511とプリントエンジン512とから概略構成されている。プリンターコントローラー511は、外部インターフェース513(以下、外部I/F513という)と、各種データを一時的に記憶するRAM514と、制御プログラム等を記憶したROM515と、CPU等を含んで構成した制御部516と、クロック信号を発生する発振回路517と、インクジェット式記録ヘッドIへ供給するための駆動信号を発生する駆動信号発生回路519と、駆動信号や印刷データに基づいて展開されたドットパターンデータ(ビットマップデータ)等をプリントエンジン512に送信する内部インターフェース520(以下、内部I/F520という)とを備えている。
外部I/F513は、例えば、キャラクターコード、グラフィック関数、イメージデータ等によって構成される印刷データを、図示しないホストコンピューター等から受信する。また、この外部I/F513を通じてビジー信号(BUSY)やアクノレッジ信号(ACK)が、ホストコンピューター等に対して出力される。RAM514は、受信バッファー521、中間バッファー522、出力バッファー523、及び、図示しないワークメモリーとして機能する。そして、受信バッファー521は外部I/F513によって受信された印刷データを一時的に記憶し、中間バッファー522は制御部516が変換した中間コードデータを記憶し、出力バッファー523はドットパターンデータを記憶する。なお、このドットパターンデータは、階調データをデコード(翻訳)することにより得られる印字データによって構成してある。
また、ROM515には、各種データ処理を行わせるための制御プログラム(制御ルーチン)の他に、フォントデータ、グラフィック関数等を記憶させてある。
制御部516は、受信バッファー521内の印刷データを読み出すと共に、この印刷データを変換して得た中間コードデータを中間バッファー522に記憶させる。また、中間バッファー522から読み出した中間コードデータを解析し、ROM515に記憶させているフォントデータ及びグラフィック関数等を参照して、中間コードデータをドットパターンデータに展開する。そして、制御部516は、必要な装飾処理を施した後に、この展開したドットパターンデータを出力バッファー523に記憶させる。さらに、制御部516は、波形設定手段としても機能し、駆動信号発生回路519を制御することにより、この駆動信号発生回路519から発生される駆動信号の波形形状を設定する。かかる制御部516は、後述する駆動回路(図示なし)などと共に本発明の駆動手段を構成する。また、インクジェット式記録ヘッドIを駆動する液体噴射駆動装置としては、この駆動手段を少なくとも具備するものであればよく、本実施形態では、プリンターコントローラー511を含むものとして例示してある。
そして、インクジェット式記録ヘッドIの1行分に相当するドットパターンデータが得られたならば、この1行分のドットパターンデータは、内部I/F520を通じてインクジェット式記録ヘッドIに出力される。また、出力バッファー523から1行分のドットパターンデータが出力されると、展開済みの中間コードデータは中間バッファー522から消去され、次の中間コードデータについての展開処理が行われる。
プリントエンジン512は、インクジェット式記録ヘッドIと、紙送り機構524と、キャリッジ機構525とを含んで構成してある。紙送り機構524は、紙送りモーターとプラテン8等から構成してあり、記録紙等の印刷記憶媒体をインクジェット式記録ヘッドIの記録動作に連動させて順次送り出す。即ち、この紙送り機構524は、印刷記憶媒体を副走査方向に相対移動させる。
キャリッジ機構525は、インクジェット式記録ヘッドIを搭載可能なキャリッジ3と、このキャリッジ3を主走査方向に沿って走行させるキャリッジ駆動部とから構成してあり、キャリッジ3を走行させることによりインクジェット式記録ヘッドIを主走査方向に移動させる。なお、キャリッジ駆動部は、上述したように駆動モーター6及びタイミングベルト7等で構成されている。
インクジェット式記録ヘッドIは、副走査方向に沿って多数のノズル開口21を有し、ドットパターンデータ等によって規定されるタイミングで各ノズル開口21から液滴を吐出する。そして、このようなインクジェット式記録ヘッドIの圧電素子300には、図示しない外部配線を介して電気信号、例えば、後述する駆動信号(COM)や記録データ(SI)等が供給される。このように構成されるプリンターコントローラー511及びプリントエンジン512では、プリンターコントローラー511と、駆動信号発生回路519から出力された所定の駆動波形を有する駆動信号を選択的に圧電素子300に入力するラッチ532、レベルシフター533及びスイッチ534等を有する駆動回路(図示なし)とが圧電素子300に所定の駆動信号を印加する駆動手段となる。
なお、これらのシフトレジスター(SR)531、ラッチ532、レベルシフター533、スイッチ534及び圧電素子300は、それぞれ、インクジェット式記録ヘッドIの各ノズル開口21毎に設けられており、これらのシフトレジスター531、ラッチ532、レベルシフター533及びスイッチ534は、駆動信号発生回路519が発生した吐出駆動信号や緩和駆動信号から駆動パルスを生成する。ここで、駆動パルスとは実際に圧電素子300に印加される印加パルスのことである。
このようなインクジェット式記録ヘッドIでは、最初に発振回路517からのクロック信号(CK)に同期して、ドットパターンデータを構成する記録データ(SI)が出力バッファー523からシフトレジスター531へシリアル伝送され、順次セットされる。この場合、まず、全ノズル開口21の印字データにおける最上位ビットのデータがシリアル伝送され、この最上位ビットのデータシリアル伝送が終了したならば、上位から2番目のビットのデータがシリアル伝送される。以下同様に、下位ビットのデータが順次シリアル伝送される。
そして、当該ビットの記録データの全ノズル分が各シフトレジスター531にセットされたならば、制御部516は、所定のタイミングでラッチ532へラッチ信号(LAT)を出力させる。このラッチ信号により、ラッチ532は、シフトレジスター531にセットされた印字データをラッチする。このラッチ532がラッチした記録データ(LATout)は、電圧増幅器であるレベルシフター533に印加される。このレベルシフター533は、記録データが例えば「1」の場合に、スイッチ534が駆動可能な電圧値、例えば、数十ボルトまでこの記録データを昇圧する。そして、この昇圧された記録データは各スイッチ534に印加され、各スイッチ534は、当該記録データにより接続状態になる。
そして、各スイッチ534には、駆動信号発生回路519が発生した駆動信号(COM)も印加されており、スイッチ534が選択的に接続状態になると、このスイッチ534に接続された圧電素子300に選択的に駆動信号が印加される。このように、例示したインクジェット式記録ヘッドIでは、記録データによって圧電素子300に吐出駆動信号を印加するか否かを制御することができる。例えば、記録データが「1」の期間においてはラッチ信号(LAT)によりスイッチ534が接続状態となるので、駆動信号(COMout)を圧電素子300に供給することができ、この供給された駆動信号(COMout)により圧電素子300が変位(変形)する。また、記録データが「0」の期間においてはスイッチ534が非接続状態となるので、圧電素子300への駆動信号の供給は遮断される。この記録データが「0」の期間において、各圧電素子300は直前の電位を保持するので、直前の変位状態が維持される。
なお、上記の圧電素子300は、撓み振動モードの圧電素子300である。この撓み振動モードの圧電素子300を用いると、圧電体層70が電圧印加に伴い電圧と垂直方向(31方向)に縮むことで、圧電素子300および振動板が圧力発生室12側に撓み、これにより圧力発生室12を収縮させる。一方、電圧を減少させることにより圧電体層70が31方向に伸びることで、圧電素子300および振動板が圧力発生室12の逆側に撓み、これにより圧力発生室12を膨張させる。このようなインクジェット式記録ヘッドIでは、圧電素子300に対する充放電に伴って対応する圧力発生室12の容積が変化するので、圧力発生室12の圧力変動を利用してノズル開口21から液滴を吐出させることができる。
圧電素子300に入力される本実施形態の駆動信号(COM)を表す駆動波形について説明する。本発明において、駆動手段が圧電素子300に供給する駆動信号は、最大駆動電界が、上記圧電体層70の残留分極値−最大印加電界曲線(P−Emax曲線)における変曲点であって、電界が小さい順に2番目の変曲点から3番目の変曲点までの範囲内となるものである。
ここで、圧電素子300に入力される駆動波形は、共通電極(本実施形態では第1電極60)を基準電位(「0V」とも記載する。)として、個別電極(本実施形態においては第2電極80)に印加されるものである。すなわち、駆動波形によって個別電極に印加される電圧は、基準電位を基準としての電位として示される。
具体的には、駆動手段から圧電素子300に供給する駆動波形(駆動信号)は、例えば、図13に示すように、まず、待機状態で印加される電圧である中間電位Vmからこの中間電位Vmよりも低い電圧であるVaまで電圧を下降させてVaで保持する。次いでVaよりも高く且つ中間電位Vmよりも高い電圧であるVbまで電圧を上昇させる。図13の駆動波形においては、このVbに到達した際にノズル開口21から液滴が吐出される。そして、Vbで保持した後、電圧を中間電位Vmまで下降させる。この駆動波形における電圧Vbが最大駆動電圧であり、この最大駆動電圧Vbにおける電界、すなわち、最大駆動電圧Vbを圧電体層70の膜厚で割った値が最大駆動電界である。
そして、本発明においては、この最大駆動電界が、上記圧電体層70のP−Emax曲線における第2の変曲点A2と第3の変曲点A3の間の範囲となる駆動信号とする。
このようなP−Emax曲線における第2の変曲点A2と第3の変曲点A3の間の範囲では、電圧、ひいては電界による残留分極値Pの変化が小さい、すなわち、圧電体層70の電界依存性が小さいので、圧電素子300に供給される電界(印加電界)にばらつきが生じても、圧電素子300の圧電歪み(変位量)のばらつきが抑制される。したがって、安定した圧電歪みを得ることができ、例えば各ノズルから噴射される液滴の大きさのばらつきや、液滴が印刷物へ到達する時間のばらつきが抑制され印刷品質が良好になる。なお、電界による残留分極値Pの変化が小さい、すなわち、残留分極値Pが安定しているということは、上記分極量−電界曲線であるヒステリシスが安定しているということであるので、圧電体層70の電界依存性が小さいと言える。
また、小振幅振動のための駆動信号と大振幅振動のための駆動信号のように、複数種の駆動信号を圧電素子300に供給する場合は、これら複数種の駆動信号それぞれについて、最大駆動電界が圧電体層70のP−Emax曲線における第2の変曲点A2と第3の変曲点A3の範囲内であることが好ましい。これにより、各駆動信号において、それぞれ圧電素子300の圧電歪みのばらつきを抑制することができる。
以下、実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
まず、(100)単結晶シリコン(Si)基板の表面に熱酸化により膜厚1200nmの酸化シリコン(SiO)膜を形成した。次に、SiO膜上にRFマグネトロンスパッター法により膜厚40nmのチタン膜を作製し、熱酸化することで酸化チタン膜を形成した。次に、酸化チタン膜上にRFマグネトロンスパッター法により、(111)面に配向し厚さ100nmの白金膜(第1電極60)を形成した。
次いで、第1電極60上に圧電体層70の最下層としてペロブスカイト構造を有する複合酸化物からなるバッファー層を形成した。その手法は以下のとおりである。まず、2−エチルヘキサン酸ビスマス、2−エチルヘキサン酸鉄、2−エチルヘキサン酸チタン及び2−エチルヘキサン酸コバルトとn−オクタン溶液を、モル濃度比がBi:Fe:Ti:Co=100:80:10:10となるように混合して、バッファー層の前駆体溶液を調製した。
次いで、バッファー層の前駆体溶液を、酸化チタン膜及び白金膜が形成された上記基板上に滴下し、3000rpmで基板を回転させてスピンコート法によりバッファー層前駆体膜を形成した(バッファー層塗布工程)。次に、ホットプレート上で、180℃で2分間乾燥した(バッファー層乾燥工程)。次いで、450℃で2分間脱脂を行った(バッファー層脱脂工程)。その後に、酸素雰囲気中で、RTA(Rapid Thermal Annealing)装置で750℃2分間の焼成を行った(バッファー層焼成工程)。
次いで、このバッファー層上に圧電体膜を積層し、圧電体層70とした。その手法は以下のとおりである。まず、2−エチルヘキサン酸ビスマス、2−エチルヘキサン酸鉄、2−エチルヘキサン酸マンガン、2−エチルヘキサン酸バリウム及び2−エチルヘキサン酸チタンとn−オクタン溶液を、各元素がモル比でBi:Ba:Fe:Ti:Mn=75:25:71.25:25:3.75となるように混合して、前駆体溶液を調製した。
そしてこの前駆体溶液を、バッファー層上が形成された基板上に滴下し、3000rpmで基板を回転させて圧電体前駆体膜を形成した(塗布工程)。次に、ホットプレート上で、180℃で2分間乾燥した(乾燥工程)。次いで、350℃で2分間脱脂を行った(脱脂工程)。次に、酸素雰囲気中で、RTA(Rapid Thermal Annealing)装置で、750℃で2分間焼成を行って圧電体膜を形成した(焼成工程)。次に、塗布工程、乾燥工程及び脱脂工程からなる工程を2回繰り返し行った後に一括して焼成工程を行う一連の工程を6回繰り返した。その後、塗布工程、乾燥工程、脱脂工程及び焼成工程を行った。これにより、1層のバッファー層と、合計14回の塗布により積層された圧電体膜からなる、全体で厚さ1070nmの圧電体層70を形成した。
その後、圧電体層70上に、第2電極80としてスパッター法により厚さ100nmの白金膜(第2電極80)を形成した後、酸素雰囲気中で、RTA装置を用いて750℃、5分間焼成を行うことで、Bi、Fe、Mn、Ba及びTiを含みペロブスカイト構造を有する複合酸化物を圧電体層70とする圧電素子300を形成した。
(比較例1)
焼成工程の焼成温度を800℃とした以外は、実施例1と同様の操作を行った。
(試験例1)
実施例1及び比較例1の各圧電素子について、上記残留分極値−最大印加電界曲線(P−Emax曲線)を求めた。具体的には、まず、東陽テクニカ社製「FCE−1A」で、φ=500μmの電極パターンを使用し、圧電体層70に、室温で、5V 周波数1kHzの三角波を、11周期分印加して、分極量と電界との関係であるヒステリシスを求めた。なお、三角波の最大印加電界Emaxは、印加した三角波の電圧を圧電体層70の膜厚で割ることにより求めた。この5V 周波数1kHzの三角波11周期分の印加に続けて、10Vから100Vまで5V間隔で順に、各電圧についてそれぞれ周波数1kHzで三角波を11周期分印加して、同様に分極量と電界との関係であるヒステリシスを求めた。そして、各電圧、ひいては各最大印加電界Emaxそれぞれにおいて、11周期分のうち2周期〜11周期での残留分極値の平均値(図14及び図15においては、この残留分極値の平均値を「残留分極値P」として記載する。)を求め、残留分極値の平均値を、対応する最大印加電界Emaxに対してプロットすることにより、P−Emax曲線を求めた。実施例1の結果を図14に示し、比較例1の結果を図15に示す。
この結果、図14に示すように、実施例1では、変曲点を3個有するP−Emax曲線であり、第2の変曲点A2が187kV/cm(20V)にあり、また、第3の変曲点A3が607kV/cm(65V)にあった。一方、比較例1では変曲点を2個有するP−Emax曲線であった。
このようにP−Emax曲線で変曲点を3個有する実施例1では、第2の変曲点A2と第3の変曲点A3との間の電界である187kV/cm〜607kV/cmの範囲内に、最大駆動電界が入る駆動信号を圧電素子300に供給する液体噴射装置とすれば、圧電素子300に印加される駆動電界に多少ばらつきが生じても、印加電界による残留分極値Pの変化が小さく、圧電体層70の電界依存性が小さいため、圧電素子300の変位量のばらつきを抑制することができることが分かる。
(他の実施形態)
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明の基本的構成は上述したものに限定されるものではない。例えば、上述した実施形態では、流路形成基板10として、シリコン単結晶基板を例示したが、特にこれに限定されず、例えば、SOI基板、ガラス等の材料を用いるようにしてもよい。
さらに、上述した実施形態では、基板(流路形成基板10)上に第1電極60、圧電体層70及び第2電極80を順次積層した圧電素子300を例示したが、特にこれに限定されず、例えば、圧電材料と電極形成材料とを交互に積層させて軸方向に伸縮させる縦振動型の圧電素子を具備する液体噴射装置にも本発明を適用することができる。
なお、上記各実施形態においては、液体噴射ヘッドの一例としてインクジェット式記録ヘッドを、また液体噴射装置の一例としてインクジェット式記録装置を挙げて説明したが、本発明は、広く液体噴射装置全般を対象としたものであり、インク以外の液体を噴射する液体噴射装置にも勿論適用することができる。その他の液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンター等の画像記録装置に用いられる各種の記録ヘッド、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(電界放出ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等が挙げられ、かかる液体噴射ヘッドを備えた液体噴射装置にも適用できる。
I インクジェット式記録ヘッド(液体噴射ヘッド)、 II インクジェット式記録装置(液体噴射装置)、 10 流路形成基板、 12 圧力発生室、 13 連通部、 14 インク供給路、 20 ノズルプレート、 21 ノズル開口、 30 保護基板、 31 マニホールド部、 32 圧電素子保持部、 40 コンプライアンス基板、 50 弾性膜、 60 第1電極、 70 圧電体層、 80 第2電極、 90 リード電極、 100 マニホールド、 120 駆動回路、 300 圧電素子

Claims (2)

  1. 液体を吐出するノズル開口に連通する圧力発生室と、
    圧電体層と該圧電体層に設けられた電極と、を備えた圧電素子と、
    前記圧力発生室に圧力変化を生じさせてノズル開口から液滴を吐出させる駆動信号を圧電素子に供給する駆動手段と、を有する液体噴射装置であって、
    前記圧電体層は、最大印加電界の異なる三角波を印加して残留分極値をそれぞれ求めた時に、前記最大印加電界と前記残留分極値との関係を示す曲線が最大印加電界の小さいほうから第1の変曲点、第2の変曲点及び第3の変曲点を生じる非鉛系の圧電材料からなり、
    前記駆動手段は、最大駆動電界が前記第2の変曲点と前記第3の変曲点の間の範囲となる駆動信号を前記圧電素子に供給することを特徴とする液体噴射装置。
  2. 前記駆動手段は、前記駆動信号を複数種前記圧電素子に供給することを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015154076A (ja) * 2014-02-10 2015-08-24 Tdk株式会社 圧電デバイス、圧電アクチュエータ、ハードディスクドライブ、及びインクジェットプリンタ装置
WO2024024944A1 (ja) * 2022-07-28 2024-02-01 コニカミノルタ株式会社 インクジェットヘッドの製造方法及びインクジェットヘッド

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