JP2013124971A - クラッタ抑圧装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】パルスヒット数が少ない場合、複峰性クラッタスペクトルの山が完全に分離していない場合や、一方のクラッタのスペクトル中心周波数が0でない場合でも、複峰性クラッタを抑圧することができるとともに、単峰性クラッタも抑圧することができるようにする。
【解決手段】クラッタ判定部1により判定されたクラッタ数が1であれば、受信信号に対するクラッタの抑圧処理を帯域阻止フィルタ8に実施させ、クラッタ判定部1により判定されたクラッタ数が2であれば、受信信号に対するクラッタの抑圧処理を帯域阻止フィルタ9,10に実施させる。
【選択図】図1

Description

この発明は、レーダ装置の受信信号に含まれている不要反射波であるクラッタを抑圧するクラッタ抑圧装置に関するものである。
レーダ装置では、地面、海面、雲や雨などに反射された不要反射波であるクラッタを抑圧する処理は、目標を検出する上で必須の処理である。
地面を反射源とするクラッタはグランドクラッタと呼ばれ、海面を反射源とするクラッタはシークラッタと呼ばれ、雲や雨を反射源とするクラッタはウェザクラッタと呼ばれる。
これらのクラッタは、単独で現れることもあれば、複数のクラッタが一緒に現れることもある。
例えば、比較的近距離では、グランドクラッタ又はシークラッタが単独で現れることが多く、遠距離では、ウェザクラッタが単独で現れることが多い。
ここで、クラッタのドップラースペクトル(以下、単に「スペクトル」と称する)は、振幅(あるいはパワー)スペクトルの山が1つの単峰性となる。
また、アンテナのビーム幅、ビーム方向やサイドローブの影響で、距離によっては、グランドクラッタあるいはシークラッタに、ウェザクラッタが加わって、2つのクラッタが現れることもある。2つのクラッタが現れた場合、その距離におけるクラッタのスペクトルは、振幅(あるいはパワー)スペクトルに山が2つある複峰性となる。
以下、本発明において、振幅スペクトルとパワースペクトルは本質的に相違がないので、パワースペクトルに統一する。単にスペクトルと言えば、パワースペクトルを意味するものとする。
以下の特許文献1〜6や非特許文献1には、クラッタのパワースペクトルのパラメータ(電力、帯域幅、中心周波数)を推定して、そのパラメータに基づく帯域阻止特性(ここでは、高域通過特性を含むものとする)を有するクラッタ抑圧フィルタを設定し、そのクラッタ抑圧フィルタを用いて、クラッタを抑圧する方法が開示されている。
特開平10−227851号公報 特開平5−142339号公報 特開平7−43452号公報 特開平5−223918号公報 特開平5−223919号公報 特開平5−203733号公報 特開2001−183453号公報 特開2003−279645号公報
A. Wojtkiewicz and M. Tuszynsky,"Polish radar technology Part V. Adaptive MTI filters for uniform and staggered sampling,"IEEE Transactions on Aerospace and Electronic Systems,vol. 27,No. 5,pp. 760-767,September 1991.
従来のクラッタ抑圧装置は以上のように構成されているので、特許文献1,2,3の場合、複峰性クラッタスペクトルの山が完全に分離しているクラッタ(例えば、ブラッグ散乱によるシークラッタ)を対象としている。このため、複峰性クラッタスペクトルの山が完全に分離していないクラッタ(例えば、スペクトルの一方の山の途中から、もう一方の山が現れるようなクラッタ)の場合、適用が困難であり、クラッタを十分に抑圧することができない課題があった。
特許文献4,5には、クラッタのパワースペクトルのパラメータ推定方法が明確に開示されておらず、実際にはパラメータ推定の実行が困難である。また、クラッタスペクトルの山が1つである単峰性クラッタを対象としており、複峰性クラッタは抑圧することができない課題があった。
特許文献6の場合、帯域幅の推定精度が周波数弁別回路の周波数分解能に左右され、周波数弁別回路に離散フーリエ変換を用いるとすると、パルスヒット数が少ない場合には、クラッタの中心周波数と帯域幅の推定値が非常に大まかなものになってしまって、クラッタに対する適切なクラッタ抑圧フィルタを得ることができなくなる課題があった。
特許文献7,8の場合、複峰性クラッタのスペクトルパラメータのうち、それぞれの中心周波数の推定がパルスヒット数が少なくても可能であるが、複峰性クラッタのそれぞれの帯域幅の推定方法が開示されていない。このため、クラッタの抑圧帯域阻止フィルタの阻止域幅の設定を別の手段で行う必要がある課題があった。
非特許文献1の場合、複峰性クラッタとして、グランドクラッタとウェザクラッタを対象にして、グランドクラッタを抑圧してから、ウェザクラッタのパラメータを推定している。グランドクラッタの中心周波数はほとんど0であるので、グランドクラッタのスペクトルパラメータを推定せずに、MTI(Moving Target Indicators)で抑圧が可能あり、残ったウェザクラッタのみのパラメータを推定すればよい。ウェザクラッタ単独であるので、実質的に単峰性クラッタのスペクトルパラメータの推定で足りる。しかし、グランドクラッタと異なり、シークラッタは海面の状況によって中心周波数が0でなくなることや、帯域幅が変動する場合がある。このような場合、非特許文献1に開示されている方法では、シークラッタを抑圧することが困難になるなどの課題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、パルスヒット数が少ない場合、複峰性クラッタスペクトルの山が完全に分離していない場合や、一方のクラッタのスペクトル中心周波数が0でない場合でも、複峰性クラッタを抑圧することができるとともに、単峰性クラッタも抑圧することができるクラッタ抑圧装置を得ることを目的とする。
この発明に係るクラッタ抑圧装置は、受信信号に含まれているクラッタの数と中心周波数を推定するクラッタ判定手段と、注目レンジビンに対応する受信信号のパワースペクトルを算出するパワースペクトル算出手段と、クラッタのスペクトルパラメータの初期値を設定する初期値設定手段と、クラッタ判定手段により判定されたクラッタ数が1であれば、パワースペクトル算出手段により算出されたパワースペクトルと初期値設定手段により設定された初期値を用いて、1つのクラッタのスペクトルパラメータを推定し、クラッタ判定手段により判定されたクラッタ数が複数であれば、パワースペクトル算出手段により算出されたパワースペクトルと初期値設定手段により設定された初期値を用いて、複数のクラッタのスペクトルパラメータを推定するスペクトルパラメータ推定手段と、クラッタ判定手段により判定されたクラッタ数が1であれば、スペクトルパラメータ推定手段により推定された1つのクラッタのスペクトルパラメータに基づいて、1つのクラッタの抑圧処理を行う単一フィルタのフィルタ係数を設定し、クラッタ判定手段により判定されたクラッタ数が複数であれば、スペクトルパラメータ推定手段により推定された複数のクラッタのスペクトルパラメータに基づいて、複数のクラッタの抑圧処理を行う複数フィルタのフィルタ係数を設定するフィルタ係数設定手段とを設け、クラッタ抑圧手段が、クラッタ判定手段により判定されたクラッタ数が1であれば、受信信号に対するクラッタの抑圧処理を単一フィルタに実施させ、クラッタ判定手段により判定されたクラッタ数が複数であれば、受信信号に対するクラッタの抑圧処理を複数フィルタに実施させるようにしたものである。
この発明によれば、クラッタ判定手段により判定されたクラッタ数が1であれば、スペクトルパラメータ推定手段により推定された1つのクラッタのスペクトルパラメータに基づいて、1つのクラッタの抑圧処理を行う単一フィルタのフィルタ係数を設定し、クラッタ判定手段により判定されたクラッタ数が複数であれば、スペクトルパラメータ推定手段により推定された複数のクラッタのスペクトルパラメータに基づいて、複数のクラッタの抑圧処理を行う複数フィルタのフィルタ係数を設定するフィルタ係数設定手段を設け、クラッタ抑圧手段が、クラッタ判定手段により判定されたクラッタ数が1であれば、受信信号に対するクラッタの抑圧処理を単一フィルタに実施させ、クラッタ判定手段により判定されたクラッタ数が複数であれば、受信信号に対するクラッタの抑圧処理を複数フィルタに実施させるように構成したので、パルスヒット数が少ない場合、複峰性クラッタスペクトルの山が完全に分離していない場合や、一方のクラッタのスペクトル中心周波数が0でない場合でも、複峰性クラッタを抑圧することができるとともに、単峰性クラッタも抑圧することができる効果がある。
この発明の実施の形態1によるクラッタ抑圧装置を示す構成図である。 (a)は式(3)の一例をスペクトルに関するパラメータAi,σci,fciと一緒に示し、(b)は式(4)の一例をスペクトルに関するパラメータAi,σci,fci,PNと一緒に示す説明図である。 この発明の実施の形態2によるクラッタ抑圧装置を示す構成図である。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるクラッタ抑圧装置を示す構成図である。
クラッタ抑圧装置は、通常、レーダ装置を構成する一要素であり、レーダ装置に組み込まれた形で使用される。このレーダ装置の送信ベースバンドの波形はパルス列である。
図1において、クラッタ判定部1は例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、受信信号(図示せぬ受信機により受信された高周波信号がベースバンドに周波数変換されたのち、アナログ−ディジタル変換されたディジタル同相・直交信号)を入力すると、例えば特許文献8に開示の方法を利用して、自己回帰(AR(Auto−Regressive))モデルを用いて、その受信信号に含まれているクラッタ#iの中心周波数fciを推定し、自己回帰モデルの伝達関数からクラッタ数を判定する処理を実施する。なお、クラッタ判定部1はクラッタ判定手段を構成している。
この実施の形態1では、クラッタ数が0,1,2の何れであるかを判定する例を説明するが、さらに、クラッタ数が3や4であるかを判定するようにしてもよい。
パワースペクトル算出部2は例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、クラッタ判定部1によりクラッタ数がゼロでないと判定された場合、例えば、受信信号を離散フーリエ変換あるいは高速フーリエ変換することで、注目レンジビンに対応する受信信号のパワースペクトルとして、各ドップラー周波数{f1,f2,・・・,fN}に対するパワースペクトルデータ{S1,S2,・・・,SN}を算出する処理を実施する。なお、パワースペクトル算出部2はパワースペクトル算出手段を構成している。
初期値設定部3は例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、クラッタ判定部1により推定されたクラッタ#iの中心周波数fci又はパワースペクトル算出部2により算出された各ドップラー周波数{f1,f2,・・・,fN}に対するパワースペクトルデータ{S1,S2,・・・,SN}から、クラッタ#iのスペクトルパラメータの初期値を設定する処理を実施する。なお、初期値設定部3は初期値設定手段を構成している。
クラッタスペクトルパラメータ推定部4は例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、クラッタ判定部1により判定されたクラッタ数が1であれば、パワースペクトル算出部2により算出された各ドップラー周波数{f1,f2,・・・,fN}に対するパワースペクトルデータ{S1,S2,・・・,SN}と初期値設定部3により設定された初期値を用いて、1つのクラッタ#1のスペクトルパラメータを推定し、クラッタ判定部1により判定されたクラッタ数が2であれば、パワースペクトル算出部2により算出された各ドップラー周波数{f1,f2,・・・,fN}に対するパワースペクトルデータ{S1,S2,・・・,SN}と初期値設定部3により設定された初期値を用いて、2つのクラッタ#1,#2のスペクトルパラメータを推定する処理を実施する。なお、クラッタスペクトルパラメータ推定部4はスペクトルパラメータ推定手段を構成している。
この実施の形態1では、1つのクラッタ#1のスペクトルパラメータ、あるいは、2つのクラッタ#1,#2のスペクトルパラメータを推定しているが、クラッタ判定部1によりクラッタ数がN(例えば、N=3)であると判定された場合、N個のクラッタ#1,#2,・・・,#Nのスペクトルパラメータを推定する。
フィルタ設定部5は例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、クラッタ判定部1により判定されたクラッタ数が1であれば、クラッタスペクトルパラメータ推定部4により推定された1つのクラッタ#1のスペクトルパラメータに基づいて、1つのクラッタ#1の抑圧処理を行う単一フィルタである帯域阻止フィルタ8のフィルタ係数を設定し、クラッタ判定部1により判定されたクラッタ数が2であれば、クラッタスペクトルパラメータ推定部4により推定された2つのクラッタ#1,#2のスペクトルパラメータに基づいて、2つのクラッタ#1,#2の抑圧処理を行う複数フィルタである帯域阻止フィルタ9及び帯域阻止フィルタ10のフィルタ係数を設定する処理を実施する。なお、フィルタ設定部5はフィルタ係数設定手段を構成している。
この実施の形態1では、単一フィルタである帯域阻止フィルタ8のフィルタ係数、あるいは、複数フィルタである帯域阻止フィルタ9及び帯域阻止フィルタ10のフィルタ係数を設定しているが、クラッタ判定部1によりクラッタ数がN(例えば、N=3)であると判定された場合、N個のクラッタ#1,#2,・・・,#Nの抑圧処理を行う複数フィルタ(直列に接続されているN個の帯域阻止フィルタ)のフィルタ係数を設定する。
クラッタ抑圧部6は選択スイッチ7及び帯域阻止フィルタ8,9,10から構成されており、クラッタ判定部1により判定されたクラッタ数が0であれば、受信信号に対するクラッタの抑圧処理を実施しないで出力する一方、クラッタ判定部1により判定されたクラッタ数が1であれば、受信信号に対するクラッタの抑圧処理を帯域阻止フィルタ8に実施させ、クラッタ判定部1により判定されたクラッタ数が2であれば、受信信号に対するクラッタの抑圧処理を帯域阻止フィルタ9,10に実施させる処理部である。なお、クラッタ抑圧部6はクラッタ抑圧手段を構成している。
この実施の形態1では、クラッタの抑圧処理を帯域阻止フィルタ8、あるいは、帯域阻止フィルタ9,10に実施させるようにしているが、クラッタ判定部1によりクラッタ数がN(例えば、N=3)であると判定された場合、クラッタの抑圧処理をN個の帯域阻止フィルタに実施させるようにする。
選択スイッチ7はクラッタ判定部1により判定されたクラッタ数が0であれば、受信信号を帯域阻止フィルタが挿入されていない経路Aに出力し、クラッタ判定部1により判定されたクラッタ数が1であれば、受信信号を帯域阻止フィルタ8が挿入されている経路Bに出力し、クラッタ判定部1により判定されたクラッタ数が2であれば、受信信号を帯域阻止フィルタ9,10が挿入されている経路Cに出力する処理を実施する。
帯域阻止フィルタ8はフィルタ設定部5によりフィルタ係数が設定されて、1つのクラッタ#1の抑圧処理を実施する単一のディジタルフィルタである。
帯域阻止フィルタ9,10はフィルタ設定部5によりフィルタ係数が設定されており、例えば、帯域阻止フィルタ9はクラッタ#1の抑圧処理を実施し、帯域阻止フィルタ10はクラッタ#2の抑圧処理を実施するディジタルフィルタである。
なお、帯域阻止フィルタ9と帯域阻止フィルタ10は、阻止域の中心周波数が異なっている。
図1の例では、クラッタ抑圧装置の構成要素であるクラッタ判定部1、パワースペクトル算出部2、初期値設定部3、クラッタスペクトルパラメータ推定部4、フィルタ設定部5及びクラッタ抑圧部6のそれぞれが専用のハードウェアで構成されているものを想定しているが、クラッタ抑圧装置がコンピュータで構成されていてもよい。
クラッタ抑圧装置がコンピュータで構成されている場合、クラッタ判定部1、パワースペクトル算出部2、初期値設定部3、クラッタスペクトルパラメータ推定部4、フィルタ設定部5及びクラッタ抑圧部6の処理内容を記述しているプログラムをコンピュータのメモリに格納し、当該コンピュータのCPUが当該メモリに格納されているプログラムを実行するようにすればよい。
次に動作について説明する。
クラッタ判定部1は、受信信号(図示せぬ受信機により受信された高周波信号がベースバンドに周波数変換されたのち、アナログ−ディジタル変換されたディジタル同相・直交信号)を入力すると、例えば、自己回帰(AR(Auto−Regressive))モデルを用いて、その受信信号の注目レンジビンに含まれているクラッタ#iの中心周波数fciを推定し、自己回帰モデルの伝達関数からクラッタ数を判定する。
自己回帰モデルを用いて、クラッタ#iの中心周波数fciを推定する処理や、クラッタ数の判定処理は、例えば、上記の特許文献8に開示されているため詳細な説明を省略する。
クラッタ抑圧部6の選択スイッチ7は、クラッタ判定部1により判定されたクラッタ数が0であれば、受信信号にはクラッタが含まれておらず、クラッタの抑圧処理を実施する必要がないので、その受信信号を帯域阻止フィルタが挿入されていない経路A、つまり図示せぬ目標検出部に出力する。
クラッタ抑圧部6の選択スイッチ7は、クラッタ判定部1により判定されたクラッタ数が1である場合(パワースペクトルの形状が、山が1つである単峰性である判定された場合)、受信信号に含まれている1つのクラッタ#1を抑圧するため、その受信信号を帯域阻止フィルタ8が挿入されている経路Bに出力し、クラッタ#1の抑圧処理後の受信信号を図示せぬ目標検出部に出力する。
また、クラッタ抑圧部6の選択スイッチ7は、クラッタ判定部1により判定されたクラッタ数が2である場合(パワースペクトルの形状が、山が2つである複峰性である判定された場合(山が完全に分離しておらず、一方の山の途中から、もう一方の山が現れている場合も含む))、受信信号に含まれている2つのクラッタ#1,#2を抑圧するため、その受信信号を帯域阻止フィルタ9,10が挿入されている経路Cに出力し、クラッタ#1,#2の抑圧処理後の受信信号を図示せぬ目標検出部に出力する。
以下、クラッタの抑圧処理を実施する帯域阻止フィルタ8,9,10に対するフィルタ係数の設定方法を具体的に説明する。
最初に、クラッタ判定部1により判定されたクラッタ数が2である場合(複峰性クラッタである場合)について説明する。
パワースペクトル算出部2は、クラッタ判定部1によりクラッタ数がゼロでないと判定された場合、例えば、受信信号を離散フーリエ変換あるいは高速フーリエ変換することで、注目レンジビンに対応する受信信号のパワースペクトルとして、各ドップラー周波数{f1,f2,・・・,fN}に対するパワースペクトルデータ{S1,S2,・・・,SN}を算出する。
通常、FFTは、高速フーリエ変換を称するものであるが、ここでは説明の便宜上、高速フーリエ変換だけでなく、離散フーリエ変換も含めて、FFTと称するものとする。
ここで、NはFFT点数に等しいデータ数である。
また、各ドップラー周波数{f1,f2,・・・,fN}は、パルス繰り返し周波数で正規化されており、下記の式(1)で表されるものとする。
以下、単に周波数と言えば、式(1)に限らず、パルス繰り返し周波数で正規化されているドップラー周波数を意味するものとする。
n=−0.5+((n−1)/N) (n=1,2,・・・,N) (1)
ここでは、パワースペクトル算出部2が注目レンジビンに対応する受信信号のパワースペクトルを算出しているが、算出に用いるレンジビンは、注目レンジビンそのものではなく、注目レンジビンに隣接している複数のレンジビンのパワースペクトルを算出し、複数のレンジビンのパワースペクトルの平均値を注目レンジビンのパワースペクトルとしてもよい。
単一レンジビンのパワースペクトル、あるいは複数レンジビンのパワースペクトルの平均値に対して、さらに隣接する複数ヒット間で中間値(メジアン)をとったものを注目レンジビンのパワースペクトルとしてもよい。
後述するクラッタスペクトルパラメータ推定部4は、非線形回帰分析を実施することで、クラッタ#iのスペクトルパラメータを推定するが、その非線形回帰分析には、非線形最適化が用いられるため、スペクトルパラメータの初期値が必要である。
そこで、初期値設定部3は、クラッタ判定部1により推定されたクラッタ#iの中心周波数fciから、クラッタ#iのスペクトルパラメータの初期値を設定する。ここでは後で示す式(3)〜(5)のどれかでクラッタスペクトルを数式モデル化する場合について説明する。
即ち、初期値設定部3は、クラッタ#iのスペクトルパラメータのうち、クラッタ#iの中心周波数fciの初期値については、クラッタ判定部1によるクラッタ#iの中心周波数fciの推定値を設定する。
クラッタ#iの中心周波数fciに対するパワースペクトル値Ai(以下単にパワースペクトル値Aiと呼ぶ)の初期値については、中心周波数fciの初期値におけるパワースペクトル値のN倍を設定する。ただし、中心周波数fciの初期値が、式(1)のどれかになるとは限らないので、そのときは補間等を用いて計算する。
クラッタ#iの帯域幅σciの初期値については、搬送波周波数や、シークラッタ、ウェザクラッタ等のクラッタの種類に応じて考えられる概略の典型値を設定するが、事前に大まかな帯域幅が分かっていれば、事前に分かっているその帯域幅を設定してもよい。
雑音電力PNの初期値については、予め、クラッタ抑圧装置の入力にされる雑音電力を計測し、その計測値を設定する。
ここでは、初期値設定部3が、クラッタ判定部1により推定されたクラッタ#iの中心周波数fciからクラッタ#iのスペクトルパラメータの初期値を設定するものを示したが、パワースペクトル算出部2により算出された各ドップラー周波数{f1,f2,・・・,fN}に対するパワースペクトルデータ{S1,S2,・・・,SN}を参照して、クラッタ#iのスペクトルパラメータの初期値を設定するようにしてもよい。
クラッタスペクトルパラメータ推定部4は、クラッタ判定部1によりクラッタ数が2であると判定された場合、パワースペクトル算出部2により算出された各ドップラー周波数{f1,f2,・・・,fN}に対するパワースペクトルデータ{S1,S2,・・・,SN}と初期値設定部3により設定された初期値を用いて、2つのクラッタ#1,#2のスペクトルパラメータを推定する。
即ち、クラッタスペクトルパラメータ推定部4は、パワースペクトル算出部2により算出された各ドップラー周波数{f1,f2,・・・,fN}に対するパワースペクトルデータ{S1,S2,・・・,SN}を2つのガウス関数の和で数式モデル化し(下記の式(3)を参照)、非線形回帰分析によって数式モデル化しているガウス関数のパラメータであるスペクトルパラメータを推定する。
あるいは、パワースペクトルデータ{S1,S2,・・・,SN}に対して、定数項である雑音項PNを加えて対数をとっている下記の式(4)を数式モデルとし、非線形回帰分析によって数式モデル化しているガウス関数のパラメータであるスペクトルパラメータを推定する。
つまり、クラッタスペクトルパラメータ推定部4では、N個のデータの組(f1,S1),・・・,(fN,SN)を用いて、式(3)に当て嵌めるデータフィッティング、あるいは、N個のデータの組(f1,10log101),・・・,(fN,10log10N)を用いて、式(4)に当て嵌めるデータフィッティングを実施することで、以下に示すスペクトルパラメータの推定値を求める。ここでは、対数を常用対数として更に10倍しているが、これに限られるものではない。

Figure 2013124971
式(3),(4)において、fはパルス繰り返し周波数で正規化された周波数である。
式(3),(4)で推定されるパラメータは、以下の通りである。
i:クラッタ#iの中心周波数f=fciにおけるパワースペクトル値
σci:クラッタ#iの帯域幅
ci:クラッタ#iの中心周波数
(i=1、2)
N:雑音電力
(添字のNはヒット数を表すものではなく、雑音であることを意味する)
なお、式(3)の代わりに、式(3)の右辺に雑音項PNを加えた下記の式(5)でもよい。
式(4)は、単位をデシベル(dB)とするため、常用対数の10倍をとっている。それに対応させるため、上述のようにスペクトルデータ{S1,S2,・・・,SN}については常用対数の10倍をとり、式(2)のデータと式(4)を用いて非線形回帰分析を行う。
式(3)〜(5)の意味するところは、各クラッタ#iのパワースペクトルをガウス関数と仮定し、それらの和でもって複峰性クラッタスペクトルを数式モデル化していることである。
図2(a)は式(3)の一例、図2(b)は式(4)の一例をスペクトルに関するパラメータAi,σci,fci,PNと一緒に示している。
式(3)〜(5)において、|f|>0.5に対しては、|f|≦0.5に折り返したものを考えている。

Figure 2013124971
フィルタ設定部5は、クラッタ判定部1によりクラッタ数が2であると判定された場合、クラッタスペクトルパラメータ推定部4により推定された2つのクラッタ#1,#2のスペクトルパラメータに基づいて、2つのクラッタ#1,#2の抑圧処理を行う複数フィルタである帯域阻止フィルタ9及び帯域阻止フィルタ10のフィルタ係数を設定する。
即ち、フィルタ設定部5は、クラッタスペクトルパラメータ推定部4により推定された式(3)〜(5)のパラメータによって、帯域阻止フィルタ9及び帯域阻止フィルタ10のフィルタ係数を設定する。
具体的には、帯域阻止フィルタ9における阻止域の中心周波数は、クラッタスペクトルパラメータ推定部4により推定されたクラッタ#1の中心周波数fc1を設定し、帯域阻止フィルタ10における阻止域の中心周波数は、クラッタスペクトルパラメータ推定部4により推定されたクラッタ#2の中心周波数fc2を設定する。
また、帯域阻止フィルタ9,10の阻止域幅と阻止域減衰量は、パワースペクトル値Aiの推定値や帯域幅σciの推定値に基づき、所望のクラッタ抑圧度が満たされるように設定する。
あるいは、阻止域幅や阻止域減衰量の異なる帯域阻止フィルタを予め複数種類用意しておき、パワースペクトル値Ai、帯域幅σci、中心周波数fciの推定値から、2つの帯域阻止フィルタの阻止域中心周波数をそれぞれ推定されたクラッタ中心周波数fc1とfc2に設定して縦続接続したときのクラッタ抑圧度を計算し、予め用意している複数種類の帯域阻止フィルタの中から所望のクラッタ抑圧度が満たされる帯域阻止フィルタの組み合わせを選定するようにしてもよい。
なお、パルス間隔が等間隔の場合には、帯域阻止フィルタ9と帯域阻止フィルタ10の順番が逆でも構わない。設定法の一例としては、2つのクラッタスペクトルの山が完全に分離していなくても、帯域阻止フィルタ9,10のそれぞれに対して特許文献1に開示されている帯域阻止フィルタの設定方法を適用することも可能である。
上記のようにして、帯域阻止フィルタ9と帯域阻止フィルタ10のフィルタ係数が設定されると、上述したように、クラッタ抑圧部6の選択スイッチ7が、受信信号を帯域阻止フィルタ9,10が挿入されている経路Cに出力し、クラッタ#1,#2の抑圧処理後の受信信号を図示せぬ目標検出部に出力する。
次に、クラッタ判定部1により判定されたクラッタ数が1である場合(単峰性クラッタである場合)について説明する。
この場合、例えば、特許文献1に開示されているモーメント法によってクラッタの中心周波数やクラッタ帯域幅を推定し、その推定結果から単一フィルタである帯域阻止フィルタ8のフィルタ係数を設定することができる。
ここでは、モーメント法とは別のクラッタスペクトルパラメータの推定法(複峰性クラッタの場合と同様に、非線形回帰分析を用いて、単峰性クラッタのスペクトルパラメータを推定する方法)によって、クラッタの中心周波数やクラッタ帯域幅などを推定する方法を説明する。
初期値設定部3は、クラッタ判定部1により推定されたクラッタ#1の中心周波数fc1から、クラッタ#1のスペクトルパラメータの初期値を設定する。
即ち、初期値設定部3は、クラッタ#1のスペクトルパラメータのうち、クラッタ#1の中心周波数fc1の初期値については、クラッタ判定部1によるクラッタ#1の中心周波数fc1の推定値を設定する。
パワースペクトル値A1の初期値については、中心周波数fc1の初期値におけるパワースペクトル値のN倍を設定する。ただし、中心周波数fc1の初期値が、式(1)のどれかになるとは限らないので、そのときは補間等を用いて計算する。
クラッタ#1の帯域幅σc1の初期値については、搬送波周波数や、シークラッタ、ウェザクラッタ等のクラッタの種類に応じて考えられる概略の典型値を設定するが、事前に大まかな帯域幅が分かっていれば、事前に分かっているその帯域幅を設定してもよい。
雑音電力PNの初期値については、予め、クラッタ抑圧装置の入力にされる雑音電力を計測し、その計測値を設定する。
ここでは、初期値設定部3が、クラッタ判定部1により推定されたクラッタ#1の中心周波数fc1からクラッタ#1のスペクトルパラメータの初期値を設定するものを示したが、パワースペクトル算出部2により算出された各ドップラー周波数{f1,f2,・・・,fN}に対するパワースペクトルデータ{S1,S2,・・・,SN}を参照して、クラッタ#1のスペクトルパラメータの初期値を設定するようにしてもよい。
単峰性クラッタの場合、上記の式(3)〜(5)に対応するパワースペクトルの式は、下記の式(6)〜(8)のようになる。
Figure 2013124971
クラッタスペクトルパラメータ推定部4は、式(6)〜(8)のどれかを用いて、それに当て嵌まるように、複峰性クラッタの場合と同様に、非線形回帰分析を用いて、クラッタのペクトルパラメータA1,σc1,fc1,PNの推定を行う。
フィルタ設定部5は、クラッタ判定部1によりクラッタ数が1であると判定された場合、クラッタスペクトルパラメータ推定部4により推定された1つのクラッタ#1のスペクトルパラメータに基づいて、1つのクラッタ#1の抑圧処理を行う単一フィルタである帯域阻止フィルタ8のフィルタ係数を設定する。
即ち、フィルタ設定部5は、クラッタスペクトルパラメータ推定部4により推定された式(6)〜(8)のパラメータによって、帯域阻止フィルタ8のフィルタ係数を設定する。
具体的には、帯域阻止フィルタ8における阻止域の中心周波数は、クラッタスペクトルパラメータ推定部4により推定されたクラッタ#1の中心周波数fc1を設定する。
また、帯域阻止フィルタ8の阻止域幅と阻止域減衰量は、パワースペクトル値A1の推定値や帯域幅σc1の推定値に基づき、所望のクラッタ抑圧度が満たされるように設定する。
あるいは、阻止域幅や阻止域減衰量の異なる帯域阻止フィルタを予め複数種類用意しておき、パワースペクトル値A1、帯域幅σc1の推定値から所望のクラッタ抑圧度を計算し、予め用意している複数種類の帯域阻止フィルタの中から、所望のクラッタ抑圧度が満たされる帯域阻止フィルタを選定するようにしてもよい。
予め用意している複数種類の帯域阻止フィルタの中から、所望のクラッタ抑圧度が満たされる帯域阻止フィルタを選定する場合でも、その帯域阻止フィルタの阻止域中心周波数は上記のように設定する。
上記のようにして、帯域阻止フィルタ8のフィルタ係数が設定されると、上述したように、クラッタ抑圧部6の選択スイッチ7が、受信信号を帯域阻止フィルタ8が挿入されている経路Bに出力し、クラッタ#1の抑圧処理後の受信信号を図示せぬ目標検出部に出力する。
以上まとめると、ある注目レンジビンに対して、クラッタ判定部1にて受信信号中にクラッタ数が0と判定された場合は、クラッタ抑圧部6は受信信号を図示せぬ目標検出部へ出力し、クラッタ判定部1にて受信信号中にクラッタ数が1以上と判定された場合は、受信信号に対して以上説明したクラッタスペクトルパラメータ推定と、それに基づくクラッタ抑圧処理を行って図示せぬ目標検出部へ出力する。これを1CPI(Coherent Processing Interval)内の各レンジビン又は予め定められたレンジビン数(例えば、クラッタマップの距離分解能に相当するレンジビン数)毎に繰り返し実行する。
クラッタスペクトルの数式モデルとしては、式(3)〜(8)に示しているガウス関数がよく知られているが、その他に、以下の非特許文献2で示されているように、式(9)や式(10)がある。ここでは、中心周波数が0の単峰性スペクトルとして示している。
本発明では、クラッタスペクトルの数式モデルはガウス関数に限られるものではなく、式(9)や(10)、あるいは、それ以外でも構わない。また、それらが混在していてもよい。
[非特許文献2]
J. Barrie Billingsley,“Low-Angle Radar Land Clutter,”William Andrew Publishing,2002.

Figure 2013124971
式(9)において、Cは電力に関するパラメータ、βは形状パラメータ、λは搬送波の波長である。
また、式(10)において、Kは電力に関するパラメータ、nは形状パラメータ、f0はスペクトルがピーク値の1/2となる周波数である。
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、クラッタ判定部1により判定されたクラッタ数が1であれば、クラッタスペクトルパラメータ推定部4により推定された1つのクラッタのスペクトルパラメータに基づいて、1つのクラッタの抑圧処理を行う帯域阻止フィルタ8のフィルタ係数を設定し、クラッタ判定部1により判定されたクラッタ数が2であれば、クラッタスペクトルパラメータ推定部4により推定された2つのクラッタのスペクトルパラメータに基づいて、2つのクラッタの抑圧処理を行う帯域阻止フィルタ9,10のフィルタ係数を設定するフィルタ設定部5を設け、クラッタ抑圧部6が、クラッタ判定部1により判定されたクラッタ数が1であれば、受信信号に対するクラッタの抑圧処理を帯域阻止フィルタ8に実施させ、クラッタ判定部1により判定されたクラッタ数が2であれば、受信信号に対するクラッタの抑圧処理を帯域阻止フィルタ9,10に実施させるように構成したので、パルスヒット数が少ない場合、複峰性クラッタスペクトルの山が完全に分離していない場合や、一方のクラッタのスペクトル中心周波数が0でない場合でも、複峰性クラッタを抑圧することができるとともに、単峰性クラッタも抑圧することができる効果を奏する。
実施の形態2.
図3はこの発明の実施の形態2によるクラッタ抑圧装置を示す構成図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
フィルタバンク設定部11は例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、クラッタ判定部1により判定されたクラッタ数が0であれば、フィルタバンク13がコヒーレント積分処理を行えるようにフィルタバンク13にフィルタ係数である正方行列を設定し、クラッタ判定部1により判定されたクラッタ数が1であれば、フィルタバンク13が1つのクラッタの抑圧処理とコヒーレント積分処理を行えるように、クラッタスペクトルパラメータ推定部4により推定された1つのクラッタ#1のスペクトルパラメータに基づいて、フィルタバンク13にフィルタ係数である正方行列を設定し、クラッタ判定部1により判定されたクラッタ数が2であれば、フィルタバンク13が2つのクラッタ#1,#2の抑圧処理とコヒーレント積分処理を行えるように、クラッタスペクトルパラメータ推定部4により推定された2つのクラッタ#1,#2のスペクトルパラメータに基づいて、フィルタバンク13にフィルタ係数である正方行列を設定する処理を実施する。なお、フィルタバンク設定部11はフィルタ係数設定手段を構成している。
この実施の形態1では、1つのクラッタ、あるいは、2つのクラッタがある場合のフィルタ係数をフィルタバンク13に設定するものを示しているが、クラッタ判定部1によりクラッタ数がN(例えば、N=3)であると判定された場合、N個のクラッタ#1,#2,・・・,#Nの抑圧処理とコヒーレント積分処理を行えるように、フィルタバンク13にフィルタ係数である正方行列を設定するようにしてもよい。
クラッタ抑圧部12はフィルタバンク13から構成されており、クラッタ判定部1により判定されたクラッタ数が0であれば、受信信号に対するクラッタ抑圧処理は行わずにコヒーレント積分処理のみ実施して出力する一方、クラッタ判定部1により判定されたクラッタ数が1であれば、受信信号に対する1つのクラッタ#1の抑圧処理とコヒーレント積分処理をフィルタバンク13に実施させ、クラッタ判定部1により判定されたクラッタ数が2であれば、受信信号に対する2つのクラッタ#1,#2の抑圧処理とコヒーレント積分処理をフィルタバンク13に実施させる処理部である。なお、クラッタ抑圧部12はクラッタ抑圧手段を構成している。
この実施の形態2では、1つのクラッタ#1又は2つのクラッタ#1,#2の抑圧処理とコヒーレント積分処理をフィルタバンク13に実施させるものを示したが、クラッタ判定部1によりクラッタ数がN(例えば、N=3)であると判定された場合、N個のクラッタ#1,#2,・・・,#Nの抑圧処理をフィルタバンク13に実施させるようにする。
図3の例では、クラッタ抑圧装置の構成要素であるクラッタ判定部1、パワースペクトル算出部2、初期値設定部3、クラッタスペクトルパラメータ推定部4、フィルタバンク設定部11及びクラッタ抑圧部12のそれぞれが専用のハードウェアで構成されているものを想定しているが、クラッタ抑圧装置がコンピュータで構成されていてもよい。
クラッタ抑圧装置がコンピュータで構成されている場合、クラッタ判定部1、パワースペクトル算出部2、初期値設定部3、クラッタスペクトルパラメータ推定部4、フィルタバンク設定部11及びクラッタ抑圧部12の処理内容を記述しているプログラムをコンピュータのメモリに格納し、当該コンピュータのCPUが当該メモリに格納されているプログラムを実行するようにすればよい。
次に動作について説明する。
フィルタバンク設定部11及びクラッタ抑圧部12以外は、上記実施の形態1と同様であるため、ここでは、フィルタバンク設定部11及びクラッタ抑圧部12の処理内容を説明する。
まず、注目レンジビン番号がkであり、フィルタバンク13に入力される受信信号が、注目レンジビン番号kのNヒットの信号であるN×1の列ベクトルx(k)であるとすると、N×1の列ベクトルであるフィルタバンク12の出力信号y(k)は、下記の式(11)のようになる(以下の非特許文献3を参照)。行列やベクトルの肩文字Tは転置、Hは複素共役転置を意味している。
[非特許文献3]
高橋龍平,平田和史,松田庄司,“クラッタ環境下における低速移動目標探知のためのヌル拘束付きパルス間コヒーレント積分”,2011年電子情報通信学会総合大会B-2-14.

Figure 2013124971
式(11)において、行列PnullはN×Nの正方行列であり、以下に示すように計算される。
注目レンジビン番号kにおけるクラッタによるN×Nのクラッタ相関行列RC(k)を下記の式(14)のように固有値分解する。
ここで、λn(k)はRC(k)の固有値(大きいものから順に並べたときのn番目)、en(k)は対応する固有ベクトルである。所望のクラッタ抑圧性能に基づいて、クラッタランクD(<N)を決めておくようにすると、式(11)の行列Pnullが式(15)で与えられる。式(15)において、IはN×Nの単位行列である。

Figure 2013124971
クラッタ相関行列RC(k)は、下記の式(16)で表される。
複峰性クラッタの場合、各要素である自己相関関数rC(m)は、式(3)の逆フーリエ変換によって下記の式(17)のようになる。つまり、クラッタのスペクトルパラメータを推定すれば、計算することができる。
なお、式(16)の右辺の自己相関関数rc(m)と、式(17)の左辺の自己相関関数rc(m)のmは、パルス繰返し周期で正規化されたタイムラグであり、レンジビン番号ではない。レンジビン番号kは省略している。肩文字*は複素共役である。

Figure 2013124971
まとめると、式(11)の処理はフィルタバンク13で行われ、付随する式(12)及び式(13)は、ヒット数に応じて予め計算しておける量であり、フィルタバンク13で保持しておくようにする。あるいは、図示しない外部の記憶手段から読み出すようにしてもよい。
一方、式(11)で必要となる行列Pnullの計算は、式(14)〜(17)であり、これはクラッタスペクトルパラメータ推定部4により推定されたスペクトルパラメータを用いて、フィルタバンク設定部11により計算されて、フィルタバンク13に設定される。
クラッタ判定部1によりクラッタスペクトルが単峰性と判定された場合は、式(17)の右辺が第1項のみになるだけであり、単峰性クラッタに対しても適用することができる。
クラッタ判定部1によりクラッタがないと判定された場合は、フィルタバンク13は式(11)において、行列PnullをN×Nの単位行列とする。これは従来通りのFFT処理の実施である。
以上の処理を1CPI(Coherent Processing Interval)内の各レンジビン又は予め定められたレンジビン数(例えば、クラッタマップの距離分解能に相当するレンジビン数)毎に繰り返し実行する。
以上の説明では、クラッタスペクトルの数式モデルとしてガウス関数を用いたが、必ずしも、それに限られるものではない。式(9)や(10)に示したモデルを用いることもできる。また、これらが混在していてもよい。ただし、対応する自己相関関数は数値積分などで計算する。
以上で明らかなように、この実施の形態2によれば、クラッタ判定部1により判定されたクラッタ数が0であれば、フィルタバンク13がコヒーレント積分処理を行えるようにフィルタバンク13にフィルタ係数である正方行列を設定し、クラッタ判定部1により判定されたクラッタ数が1であれば、フィルタバンク13が1つのクラッタ#1の抑圧処理とコヒーレント積分処理を行えるように、クラッタスペクトルパラメータ推定部4により推定された1つのクラッタ#1のスペクトルパラメータに基づいて、フィルタバンク13にフィルタ係数を設定し、クラッタ判定部1により判定されたクラッタ数が2であれば、フィルタバンク13が2つのクラッタ#1,#2の抑圧処理とコヒーレント積分処理を行えるように、クラッタスペクトルパラメータ推定部4により推定された2つのクラッタ#1,#2のスペクトルパラメータに基づいて、フィルタバンク13にフィルタ係数を設定するフィルタバンク設定部11を設け、クラッタ抑圧部12が、受信信号に対するクラッタの抑圧処理とコヒーレント積分処理をフィルタバンク13に実施させるように構成したので、上記実施の形態1と同様に、パルスヒット数が少ない場合、複峰性クラッタスペクトルの山が完全に分離していない場合や、一方のクラッタのスペクトル中心周波数が0でない場合でも、複峰性クラッタを抑圧することができるとともに、単峰性クラッタも抑圧することができる効果を奏する。
また、フィルタバンク13がコヒーレント積分処理を実施しているので、信号対雑音比を改善することができる効果を奏する。
実施の形態3.
上記実施の形態1,2では、クラッタスペクトルパラメータ推定部4により推定された1つのクラッタ#1のスペクトルパラメータに基づいて、帯域阻止フィルタ8,9,10又はフィルタバンク13のフィルタ係数を設定し、クラッタ抑圧部6,12が、受信信号に対するクラッタの抑圧処理を帯域阻止フィルタ8,9,10又はフィルタバンク13に実施させるものを示したが、クラッタスペクトルパラメータ推定部4によるスペクトルパラメータの推定結果をクラッタマップに反映してから、クラッタを抑圧するようにしてもよい。
具体的には、以下の通りである。
まず、クラッタマップは、レーダの覆域を所定の角度幅と所定の距離幅の複数のセルで分割し、それぞれのセルに対してクラッタ数、クラッタ数が1以上であればクラッタの電力や帯域幅、中心周波数を格納したものである。
この実施の形態3の場合、最初のビーム走査では、クラッタ判定部1がクラッタ数と、クラッタ数が1以上と判定された場合はクラッタスペクトルパラメータ推定部4がスペクトルパラメータの推定結果をクラッタマップ内で対応するセルに格納する。
クラッタ判定部1での判定処理とクラッタスペクトルパラメータ推定部4の推定処理は、クラッタマップにおける全てのセルに推定結果が格納されるまで繰り返し実施され、最初のビーム走査では、クラッタの抑圧処理は行われない。
次のビーム走査では、フィルタ設定部5又はフィルタバンク設定部11が、クラッタマップにおける全てのセルからスペクトルパラメータの推定結果を読み出し、その推定結果に基づいて、セル毎に、上記実施の形態1,2と同様にして、帯域阻止フィルタ8,9,10又はフィルタバンク13のフィルタ係数を設定し、クラッタ抑圧部6,12がクラッタの抑圧処理を帯域阻止フィルタ8,9,10又はフィルタバンク13に実施させる。クラッタが存在しない場合はクラッタ抑圧処理は行わない。
なお、次のビーム走査でも、更に次のビーム走査でのクラッタの抑圧処理に備えるため、クラッタ判定部1がクラッタ数判定結果を、またクラッタ数が1以上と判定された場合はクラッタスペクトルパラメータ推定部4がスペクトルパラメータの推定結果をクラッタマップ内で対応するセルに格納して更新する処理を実施する。
以下、上記の処理を繰り返し実施する。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
1 クラッタ判定部(クラッタ判定手段)、2 パワースペクトル算出部(パワースペクトル算出手段)、3 初期値設定部(初期値設定手段)、4 クラッタスペクトルパラメータ推定部(スペクトルパラメータ推定手段)、5 フィルタ設定部(フィルタ係数設定手段)、6 クラッタ抑圧部(クラッタ抑圧手段)、7 選択スイッチ、8 帯域阻止フィルタ(単一フィルタ)、9,10 帯域阻止フィルタ(複数フィルタ)、11 フィルタバンク設定部(フィルタ係数設定手段)、12 クラッタ抑圧部(クラッタ抑圧手段)、13 フィルタバンク。

Claims (8)

  1. 受信信号に含まれているクラッタの数と中心周波数を推定するクラッタ判定手段と、注目レンジビンに対応する受信信号のパワースペクトルを算出するパワースペクトル算出手段と、クラッタのスペクトルパラメータの初期値を設定する初期値設定手段と、上記クラッタ判定手段により判定されたクラッタ数が1であれば、上記パワースペクトル算出手段により算出されたパワースペクトルと上記初期値設定手段により設定された初期値を用いて、1つのクラッタのスペクトルパラメータを推定し、上記クラッタ判定手段により判定されたクラッタ数が複数であれば、上記パワースペクトル算出手段により算出されたパワースペクトルと上記初期値設定手段により設定された初期値を用いて、複数のクラッタのスペクトルパラメータを推定するスペクトルパラメータ推定手段と、上記クラッタ判定手段により判定されたクラッタ数が1であれば、上記スペクトルパラメータ推定手段により推定された1つのクラッタのスペクトルパラメータに基づいて、1つのクラッタの抑圧処理を行う単一フィルタのフィルタ係数を設定し、上記クラッタ判定手段により判定されたクラッタ数が複数であれば、上記スペクトルパラメータ推定手段により推定された複数のクラッタのスペクトルパラメータに基づいて、複数のクラッタの抑圧処理を行う複数フィルタのフィルタ係数を設定するフィルタ係数設定手段と、上記クラッタ判定手段により判定されたクラッタ数が1であれば、上記受信信号に対するクラッタの抑圧処理を上記単一フィルタに実施させ、上記クラッタ判定手段により判定されたクラッタ数が複数であれば、上記受信信号に対するクラッタの抑圧処理を上記複数フィルタに実施させるクラッタ抑圧手段とを備えたクラッタ抑圧装置。
  2. クラッタ判定手段により判定されたクラッタ数が2である場合、
    スペクトルパラメータ推定手段は、パワースペクトル算出手段により算出されたパワースペクトルと初期値設定手段により設定された初期値を用いて、2つのクラッタのスペクトルパラメータを推定し、
    フィルタ係数設定手段は、上記スペクトルパラメータ推定手段により推定された2つのクラッタのスペクトルパラメータに基づいて、2つのクラッタの抑圧処理を行う複数フィルタのフィルタ係数を設定し、
    クラッタ抑圧手段は、受信信号に対するクラッタの抑圧処理を上記複数フィルタに実施させる
    ことを特徴とする請求項1記載のクラッタ抑圧装置。
  3. 受信信号に含まれているクラッタの数と中心周波数を推定するクラッタ判定手段と、注目レンジビンに対応する受信信号のパワースペクトルを算出するパワースペクトル算出手段と、クラッタのスペクトルパラメータの初期値を設定する初期値設定手段と、上記クラッタ判定手段により判定されたクラッタ数が1であれば、上記パワースペクトル算出手段により算出されたパワースペクトルと上記初期値設定手段により設定された初期値を用いて、1つのクラッタのスペクトルパラメータを推定し、上記クラッタ判定手段により判定されたクラッタ数が複数であれば、上記パワースペクトル算出手段により算出されたパワースペクトルと上記初期値設定手段により設定された初期値を用いて、複数のクラッタのスペクトルパラメータを推定するスペクトルパラメータ推定手段と、上記クラッタ判定手段により判定されたクラッタ数が1であれば、フィルタバンクが1つのクラッタの抑圧処理とコヒーレント積分処理を行えるように、上記スペクトルパラメータ推定手段により推定された1つのクラッタのスペクトルパラメータに基づいて、上記フィルタバンクにフィルタ係数を設定し、上記クラッタ判定手段により判定されたクラッタ数が複数であれば、上記フィルタバンクが複数のクラッタの抑圧処理とコヒーレント積分処理を行えるように、上記スペクトルパラメータ推定手段により推定された複数のクラッタのスペクトルパラメータに基づいて、上記フィルタバンクにフィルタ係数を設定するフィルタ係数設定手段と、上記受信信号に対するクラッタの抑圧処理とコヒーレント積分処理を上記フィルタバンクに実施させるクラッタ抑圧手段とを備えたクラッタ抑圧装置。
  4. クラッタ判定手段により判定されたクラッタ数が2である場合、
    スペクトルパラメータ推定手段は、パワースペクトル算出手段により算出されたパワースペクトルと初期値設定手段により設定された初期値を用いて、2つのクラッタのスペクトルパラメータを推定し、
    フィルタ係数設定手段は、フィルタバンクが2つのクラッタの抑圧処理とコヒーレント積分処理を行えるように、上記スペクトルパラメータ推定手段により推定された2つのクラッタのスペクトルパラメータに基づいて、上記フィルタバンクにフィルタ係数を設定する
    ことを特徴とする請求項3記載のクラッタ抑圧装置。
  5. スペクトルパラメータ推定手段は、パワースペクトル算出手段により算出されたパワースペクトルを単一のガウス関数又は複数のガウス関数の和で数式モデル化し、非線形回帰分析によって数式モデル化しているガウス関数のパラメータであるスペクトルパラメータを推定することを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項記載のクラッタ抑圧装置。
  6. スペクトルパラメータ推定手段は、パラメータとして定数項が付加されている単一のガウス関数又は複数のガウス関数の和で数式モデル化していることを特徴とする請求項5記載のクラッタ抑圧装置。
  7. スペクトルパラメータ推定手段は、数式モデルを対数で表現していることを特徴とする請求項5または請求項6記載のクラッタ抑圧装置。
  8. 最初のビーム走査では、スペクトルパラメータ推定手段がスペクトルパラメータの推定結果をクラッタマップに反映し、
    次のビーム走査では、フィルタ係数設定手段が上記クラッタマップに反映されている上記スペクトルパラメータ推定手段の推定結果に基づいてフィルタ係数を設定して、クラッタ抑圧手段がクラッタの抑圧処理を実施させることを特徴とする請求項1から請求項7のうちのいずれか1項記載のクラッタ抑圧装置。
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