JP2013124437A - 蒸気延伸熱処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】原料繊維に蒸気延伸熱処理して耐炎化繊維製造用、炭素繊維製造用前駆体繊維を得る際し、蒸気が漏出することによる蒸気延伸熱処理中の蒸気消費量が増加するのを抑え、この前駆体繊維を用いて得られる耐炎化繊維、炭素繊維の品質を高く保ち、かつ低コストで前駆体繊維を製造できる蒸気延伸熱処理装置を提供する。
【解決手段】原料繊維入口側及び前駆体繊維出口側にラビリンスシール室10を有する蒸気延伸熱処理装置2であって、ラビリンスシール室10内の各仕切板36,40,46,50間に形成される膨張室42,52の一に加圧気体供給配管16が外部から挿入されてなる蒸気延伸熱処理装置2。
【選択図】図1

Description

本発明は、耐炎化繊維用、炭素繊維用の前駆体繊維を製造するに際し、特にアクリル系耐炎化繊維用、炭素繊維用の前駆体繊維を製造するに際し、原料繊維を蒸気延伸熱処理して前記前駆体繊維を得る蒸気延伸熱処理装置に関する。
耐炎化繊維用、炭素繊維用の前駆体繊維の製造において、水蒸気を利用して原料繊維を延伸し前記前駆体繊維を得る方法は従来から知られている(例えば、特許文献1参照)。
この蒸気利用の延伸処理は通常、加圧された蒸気雰囲気で行う。この加圧蒸気雰囲気を用いることにより、延伸処理に適した100℃を超える高温下での加熱が出来る。また、加圧蒸気雰囲気では、加圧蒸気の凝縮が起こり、この凝縮熱を利用して加圧蒸気から原料繊維へ熱伝達されるので、熱伝達は効率の良いものである。このように、加圧蒸気雰囲気では、熱伝達効率の良い加熱を行うことが出来る。また、加圧蒸気雰囲気の水分の存在が繊維の可塑化効果を生み、高倍率の延伸が可能になる。
即ち、加圧蒸気雰囲気で行う蒸気延伸熱処理装置では常に熱処理室内の圧力を高く維持する必要がある。一方、原料繊維が束ねられたストランドは、原料繊維供給用のスリットから連続的に蒸気延伸熱処理装置内に供給された後、熱処理室内で蒸気延伸熱処理され、処理後の前駆体繊維が前駆体繊維排出用のスリットから排出される。
蒸気延伸熱処理装置の内外は、原料繊維供給用のスリット及び前駆体繊維排出用のスリットなどの繊維出入りスリットを介して連通しているので、これら両スリットから蒸気漏出が起こり、熱処理室内の圧力が低下する。よって、蒸気延伸熱処理装置の熱処理室内には、加圧蒸気を供給し続けると共に、蒸気延伸熱処理装置の繊維出入りスリットには、熱処理室内の圧力を高く維持するための機構が必要とされる。
蒸気延伸熱処理装置の繊維出入りスリットにおける熱処理室内の圧力を高く維持するための機構としては通常、ラビリンスシール室が設けられる。
図4は従来のラビリンスシール室を有する蒸気延伸熱処理装置の一例を示す概略側面断面図である。
図4中、82は蒸気延伸熱処理装置である。原料繊維ストランド84は、熱処理室86内を水平にパスを形成して走行し、熱処理室86内で蒸気延伸熱処理されて前駆体繊維88が製造される。
蒸気延伸熱処理装置82において、熱処理室86の上流側の原料繊維入口部にはラビリンスシール室90が形成され、同様に熱処理室86の下流側の前駆体繊維出口部にもラビリンスシール室92が形成されている。
熱処理室86の頂部には、熱処理室86内に加圧蒸気を矢印94に示す方向に供給するための配管96が設置され、この配管96から加圧蒸気が供給されること、並びに、ラビリンスシール室90及び92が形成されることにより、熱処理室86内の高い圧力が維持されている。98及び100は、それぞれ原料繊維入口部ラビリンスシール室90のスリット102及び前駆体繊維出口部ラビリンスシール室92のスリット104を通って蒸気延伸熱処理装置2内から外部へ漏出する蒸気の流れ方向を示す矢印である。
図4に示されるように、原料繊維入口部ラビリンスシール室90と、前駆体繊維出口部ラビリンスシール室92とは同様の構造を有するので、以下、ラビリンスシール室を代表して原料繊維入口部ラビリンスシール室90について説明する。
ラビリンスシール室90は、
(a) 原料繊維ストランド84をスリット102を通してラビリンスシール室90に搬入すると共に同繊維84が内部を走行する走行路を有するハウジングと、
(b) 前記ハウジング内の走行路に沿って所定間隔互いに離れてハウジング上壁106から垂設した複数の仕切板108であって各仕切板108の板面方向が走行路と直交している仕切板108と、
(c) 前記ハウジング内の走行路に沿って所定間隔互いに離れてハウジング下壁110から突出した複数の仕切板112であって各仕切板112の板面方向が走行路と直交している仕切板112と、
を有する。
原料繊維ストランド84は、ラビリンスシール室90内を、複数本のストランドが水平に並んだパスを形成して走行し、熱処理室86に搬入される。
ハウジング上壁106から垂設した各仕切板108間には頂部空洞が多段形成される。同様に、ハウジング下壁110から突出した各仕切板112間には底部空洞が多段形成される。走行路を挟んで互いに向い合った頂部空洞と底部空洞とで膨張室114が多段形成される。
前記ハウジング内の走行路は、前記スリット102、互いに向い合った頂部仕切板108と底部仕切板112との間、並びに、膨張室114からなる連続した隙間として形成される。
図4に示されるように、前駆体繊維出口部ラビリンスシール室92も、原料繊維入口部ラビリンスシール室90と同様に、ハウジング上壁116から垂設した複数の仕切板118と、ハウジング下壁120から突出した複数の仕切板122とを有する。各仕切板118、122によって膨張室124が多段形成される。
原料繊維ストランド84は、ラビリンスシール室90内を、複数本のストランドが水平に並んだパスを形成して走行し、熱処理室86に搬入されて熱処理室86内を走行し、ここで蒸気延伸熱処理された後、前駆体繊維出口部ラビリンスシール室92に搬入され、ここを走行した後、スリット104から前駆体繊維88として搬出される。
ここで再度、ラビリンスシール室を代表して原料繊維入口部ラビリンスシール室90について説明する。
多段の膨張室114を有するラビリンスシール室90において、熱処理室86内の加圧蒸気はスリット102から系外に排出されるまで膨張と収縮の圧力振動が繰り返され、膨張室114の段数に応じて圧力振動は減衰する。
この圧力振動の減衰が小さい程、スリット102から漏出する蒸気量が多くなり、蒸気延伸熱処理中の蒸気消費量が増加する。蒸気消費量を減少させるためには、ラビリンスシール室90における膨張室114の段数を増やすことが考えられる。
しかし、段数を増やす場合、ストランド84と、仕切板108、112との接触回数が増加し、ストランド84を構成する単繊維が切断したり、切断した単繊維がラビリンスシール室90内に蓄積され、パスを形成して並走する他のストランドにダメージを誘発することが起こる。ストランドがダメージを受けると、そのダメージは後工程まで潜在し、炭素化工程で毛羽を発生させ、炭素繊維としての品位の低下を招く。
炭素化工程での毛羽発生は、工程の安定性にも影響を及ぼし、炭素化工程で発生した毛羽は炭素化設備のスリット部、排気部、ピンガイドでの閉塞の要因となり、連続生産の妨げとなる。
他方、ストランドへのダメージを抑制するため、ラビリンスシール室における膨張室の段数を削減すると、蒸気が大気へ放出されることを十分抑制出来ず、蒸気の消費量が大きくなり、結果的に製造コストアップの要因となる。
特開2006−283228号公報 (特許請求の範囲)
本発明者は、上記問題について鋭意検討しているうちに、ストランドを延伸する蒸気延伸熱処理装置において、ラビリンスシール室の内部に加圧気体を導入することにより、漏出する蒸気量を抑制できることを知得し、本発明を完成するに到った。
従って、本発明の目的とするところは、上述する問題点を解決し、原料繊維に蒸気延伸熱処理して耐炎化繊維製造用、炭素繊維製造用前駆体繊維を得る際に、蒸気消費量を低減でき、この前駆体繊維を用いて得られる耐炎化繊維、炭素繊維の品質を高く保ち、かつ低コストで前駆体繊維を製造できる蒸気延伸熱処理装置を提供することにある。
上記目的を達成する本発明は、以下に記載するものである。
〔1〕 水平にパスを形成して走行する原料繊維ストランドを蒸気延伸熱処理して炭素繊維製造用前駆体繊維を製造する熱処理室と、その原料繊維入口側及び前駆体繊維出口側に形成したラビリンスシール室とを有する蒸気延伸熱処理装置であって、各ラビリンスシール室が、
(a) 原料繊維又は前駆体繊維がラビリンスシール室に出入りすると共に同繊維が内部を走行する走行路を有するハウジングと、
(b) 前記ハウジング内の走行路に沿って所定間隔互いに離れてハウジング上壁から垂設した複数の頂部仕切板であって各頂部仕切板の板面方向が走行路と直交してなる頂部仕切板と、
(c) 前記ハウジング内の走行路に沿って所定間隔互いに離れてハウジング下壁から突出した複数の底部仕切板であって各底部仕切板の板面方向が走行路と直交してなる底部仕切板と、
を有し、
(b)及び/又は(c)において、各仕切板間に形成される膨張室の一に加圧気体供給配管が外部から挿入されてなる蒸気延伸熱処理装置。
〔2〕 加圧気体が加圧空気である〔1〕に記載の蒸気延伸熱処理装置。
〔3〕 原料繊維入口側のラビリンスシール室における加圧気体供給配管が挿入された膨張室の位置が、原料繊維入口からラビリンスシール室の全長に対して80%以内の位置であり、且つ、前駆体繊維出口側のラビリンスシール室における加圧気体供給配管が挿入された膨張室の位置が、前駆体繊維出口からラビリンスシール室の全長に対して80%以内の位置である〔1〕に記載の蒸気延伸熱処理装置。
〔4〕 加圧気体供給配管が挿入された膨張室は、その水平方向における断面積が、加圧気体供給配管が挿入されていない膨張室の水平方向における断面積の二倍以上である〔1〕に記載の蒸気延伸熱処理装置。
本発明の装置の原料繊維入口側及び前駆体繊維出口側にラビリンスシール室を有する蒸気延伸熱処理装置は、ラビリンスシール室内の各仕切板間に形成される膨張室の一に加圧気体供給配管がラビリンスシール室の外部から挿入されてなるため、ラビリンスシール室の原料繊維入口側及び前駆体繊維出口スリットから漏出する蒸気量を抑制できると共に、この前駆体繊維を用いて得られる耐炎化繊維、炭素繊維の品質を高く保ち、かつ低コストで前駆体繊維を製造することができる。
本発明のラビリンスシール室を有する蒸気延伸熱処理装置の一例を示す概略側面断面図である。 本発明のラビリンスシール室を有する蒸気延伸熱処理装置の他の例を示す概略側面断面図である。 本発明のラビリンスシール室を有する蒸気延伸熱処理装置の更に他の例を示す概略側面断面図である。 従来のラビリンスシール室を有する蒸気延伸熱処理装置の一例を示す概略側面断面図である。
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。
図1は本発明のラビリンスシール室を有する蒸気延伸熱処理装置の一例を示す概略側面断面図である。
図1中、2は蒸気延伸熱処理装置である。複数の原料繊維ストランド4は、熱処理室6内を水平にパスを形成して走行し、熱処理室6内で延伸率3〜6倍まで蒸気延伸熱処理されて前駆体繊維8が製造される。
蒸気延伸熱処理装置2において、熱処理室6の上流側の原料繊維入口部にはラビリンスシール室10が形成され、同様に熱処理室6の下流側の前駆体繊維出口部にもラビリンスシール室12が形成されている。
熱処理室6の頂部には、105〜125℃で飽和状態の0.02〜0.13MPaの加圧蒸気を矢印14に示す方向で熱処理室6内に供給するための配管16が接続されている。この配管16から加圧蒸気が熱処理室6内に供給されること、並びに、ラビリンスシール室10及び12が形成されていることにより、熱処理室6内は、高い圧力、好ましくは0.04〜0.1MPa、温度110〜120℃に維持される。
18a、18b及び20a、20bは、それぞれ原料繊維入口部ラビリンスシール室10及び前駆体繊維出口部ラビリンスシール室12に外部(上方、下方)から挿入されてなる加圧気体供給配管である。これら加圧気体供給配管18a、18b及び20a、20bから熱処理室6内の圧力よりも低い圧力の加圧気体を矢印22及び24に示す方向に供給し、熱処理室6内からラビリンスシール室10、12内に漏出してくる蒸気の漏出量を低減させるものである。
26及び28は、それぞれ原料繊維入口部ラビリンスシール室10のスリット30及び前駆体繊維出口部ラビリンスシール室12のスリット32を通って蒸気延伸熱処理装置2内から外部へ漏出する気体の流出方向を示す矢印である。
即ち、スリット30及び32から漏出する気体は、加圧気体供給配管18a、18b及び20a、20bからそれぞれ供給される加圧気体と、加圧蒸気供給配管16から供給される加圧蒸気との混合物である。スリット30及び32から外部に漏出する気体中の蒸気の割合が減るために、蒸気延伸熱処理中の蒸気消費量が減少する。
図1に示されるように、原料繊維入口部ラビリンスシール室10と、前駆体繊維出口部ラビリンスシール室12とは同様の構造を有するので、以下、ラビリンスシール室を代表して原料繊維入口部ラビリンスシール室10について説明する。
ラビリンスシール室10は、
(a) 原料繊維4をラビリンスシール室10に搬入するスリット30と、同繊維4が内部を走行する走行路を有するハウジングと、
(b) 前記ハウジング内の走行路に沿って所定間隔互いに離れてハウジング上壁34から垂設した複数の仕切板36であって各仕切板36の板面方向が走行路と直交している仕切板36と、
(c) 前記ハウジング内の走行路に沿って所定間隔互いに離れてハウジング下壁38から突出した複数の仕切板40であって各仕切板40の板面方向が走行路と直交している仕切板40と、
を有する。
ハウジング上壁34から垂設した各仕切板36間には頂部空洞が多段形成される。同様に、ハウジング下壁38から突出した各仕切板40間には底部空洞が多段形成される。走行路を挟んで互いに向い合った頂部空洞と底部空洞とで膨張室42が多段形成される。この膨張室42の段数は40〜120段が好ましく、60〜100段がより好ましい。
膨張室42の段数が120段を超える場合は、ストランド4と、仕切板36、40との接触回数が増加し、ストランド4を構成する単繊維が切断したり、切断した単繊維がラビリンスシール室10内に蓄積され、パスを形成して並走する他のストランドのダメージを誘発することが起こる。ストランドがダメージを受けると、そのダメージは後工程まで潜在し、炭素化工程で発現して毛羽を発生させ、炭素繊維としての品位の低下を招く。
炭素化工程での毛羽発生は、工程の安定性にも影響を及ぼし、炭素化工程で発生した毛羽は炭素化設備のスリット部、排気部、ピンガイドでの閉塞の要因となり、連続生産の妨げとなる。
膨張室42の段数が40段未満の場合は、ストランド4へのダメージは抑制されるが、蒸気が大気へ放出することを充分抑制出来ず、蒸気の消費量が大きくなり、結果的に製造コストアップの要因となる。
前記ハウジング内の走行路は、前記スリット30、互いに向い合った頂部仕切板36と底部仕切板40との間、並びに、膨張室42からなる連続した隙間として形成される。この連続した隙間をストランドが走行する。走行路は、隙間が最も狭くなっている箇所の、向い合った頂部仕切板36と、底部仕切板40との間、並びに、前記スリット30において、2〜5mmの間隙が確保されている。この隙間が最も狭くなっている箇所の形状は、ストランドを円滑に走行させるため、走行路に直交する面における仕切板間の形状で矩形若しくは台形とすることが好ましい。
多段の膨張室42の一(膨張室42a)には、加圧気体供給配管18a、18bが外部(上方、下方)から挿入されている。配管18a、18bから加圧供給する気体としては、空気、窒素、二酸化炭素などが挙げられるが、窒素、二酸化炭素は製造コストが高いので、最も安価な空気が好ましい。
配管18a、18bから加圧供給される気体の圧力は、熱処理室6内の圧力の98〜40%が好ましく、90〜50%がより好ましい。配管18a、18bから加圧供給される気体の圧力が、加圧蒸気供給配管16から加圧供給される蒸気の圧力よりも高いと、配管18a、18bからラビリンスシール室10内に供給した気体が熱処理室6内に逆流して飽和蒸気中に混入する。
熱処理室6内において飽和蒸気中に配管18a、18bからの気体が混入することは、熱処理室6内の温度斑の原因になると共に、加圧蒸気の凝縮による伝熱が不十分となり、ストランド4は十分に可塑化されていない状態で蒸気延伸熱処理され、後工程における短繊維の切断の要因となる。
加圧気体の温度は、105〜135℃が好ましく、110〜120℃がより好ましい。
加圧気体供給配管18a、18bが挿入された膨張室42aは、他の膨張室(加圧気体供給配管18a、18bが挿入されていない膨張室)42と同一形状であっても良い。しかし、その水平方向における断面積が、他の膨張室42の水平方向における断面積の二倍以上であることが好ましく、4〜15倍であることがより好ましい。
加圧気体が供給される本例の膨張室42aのように、その水平方向における断面積が大きい場合、ストランド4の蒸気延伸熱処理工程においては、不適正な圧力バランスに由来する蒸気噴出量が低く抑えられる。その結果、スリット30から噴出する蒸気は少なくなり、作業環境上も良好な状態を維持することが出来る。
ラビリンスシール室10における加圧気体供給配管18a、18bが挿入された膨張室42aの位置は、原料繊維入口部のスリット30からラビリンスシール室10の全長に対して80%以内の位置であることが好ましく、50〜20%の位置であることがより好ましい。
原料繊維ストランド4の加熱延伸は、熱処理室6内だけでなく、ラビリンスシール室10内でも起きる。そのため、ラビリンスシール室10における膨張室42aの位置が、スリット30からラビリンスシール室の全長に対して80%を超える位置にある場合は、ラビリンスシール室10内における有効加熱延伸長さが短くなる。
また、この80%を超える位置の場合は、配管18a、18bからの加圧気体が熱処理室6内に流入し、ひいては加熱不足による単繊維の切断を誘発し、この条件で得られる前駆体繊維を焼成して得られる炭素繊維は、毛羽品位が低いものとなるので好ましくない。
ラビリンスシール室10における加圧気体供給配管18a、18bが挿入された膨張室42aの位置が、スリット30からラビリンスシール室の全長に対して20%未満の位置の場合は、配管18a、18bから供給する加圧気体が、ラビリンスシール室10の抵抗を殆ど受けることなく、スリット30を通して外部に放出される。その結果、加圧蒸気の漏出を抑制する効果が損なわれる。
図1に示されるように、前駆体繊維出口部ラビリンスシール室12も、原料繊維入口部ラビリンスシール室10と同様に、ハウジング上壁44から垂設した複数の仕切板46と、ハウジング下壁48から突出した複数の仕切板50とを有する。各仕切板46、50によって膨張室52が多段形成される。多段の膨張室52の一(膨張室52a)には、加圧気体供給配管20a、20bが外部(上方、下方)から挿入されている。
複数の原料繊維ストランド4は、ラビリンスシール室10内を、複数本のストランドが水平に並んだパスを形成して走行し、熱処理室6に搬入されて熱処理室6内を走行し、ここで蒸気延伸熱処理された後、前駆体繊維出口部ラビリンスシール室12に搬入され、ここを走行した後、スリット32から前駆体繊維8として搬出される。
前駆体繊維出口部ラビリンスシール室12の構成も、原料繊維入口部ラビリンスシール室10と同様である。即ち、スリット32から漏出する気体は、配管20a、20bから供給される加圧気体と、加圧蒸気供給配管16から供給される加圧蒸気との混合物である。スリット32から外部に漏出する気体中の蒸気の割合が減るために、蒸気延伸熱処理中の蒸気消費量が増加するのが抑えられる。
図1の例は、膨張室42a及び52aの水平方向における断面積が、それぞれ他の膨張室42及び52の水平方向における断面積の5倍である。
図2は本発明の蒸気延伸熱処理装置の他の例を示す概略側面断面図であり、膨張室54a及び56aの水平方向における断面積が、それぞれ他の膨張室54及び56の水平方向における断面積の12倍であるラビリンスシール室58及び60を備えた蒸気延伸熱処理装置62の例を示す。
なお、図2において、その他の部分は図1と同様であるので、同一部分に同一符号を付けてその説明を省略する。
また、図1の例は、膨張室42aが、原料繊維入口からラビリンスシール室の全長に対して25%の位置にあり、且つ、膨張室52aが、前駆体繊維出口からラビリンスシール室の全長に対して25%(1/4)の位置にある蒸気延伸熱処理装置2の例を示す。
図3は本発明の蒸気延伸熱処理装置の更に他の例を示す概略側面断面図であり、膨張室64a(多段の膨張室64の一)が、原料繊維入口からラビリンスシール室の全長に対して67%(2/3)の位置にあり、且つ、膨張室66a(多段の膨張室66の一)が、前駆体繊維出口からラビリンスシール室の全長に対して67%(2/3)の位置にあるラビリンスシール室68及び70を備えた蒸気延伸熱処理装置72の例を示す。
なお、図3において、その他の部分は図1と同様であるので、同一部分に同一符号を付けてその説明を省略する。
以下、本発明の蒸気延伸熱処理装置を実施例及び比較例を用いて説明するが、本発明はこれら実施例及び比較例に限定されるものではない。
(実施例1)
アクリル系前駆体繊維を製造するにあたり、図1に示す構成の蒸気延伸熱処理装置2を用いた。
この蒸気延伸熱処理装置2は、原料繊維ストランド4の走行路が蒸気延伸熱処理装置2内を通過するように構成されたものであって、円筒型の熱処理室6と、その上流側及び下流側にそれぞれ設置されたラビリンスシール室10及び12とから構成されている。
原料繊維ストランド4は、以下の方法により調製した。
アクリロニトリル95質量%、メタクリル酸4質量%、イタコン酸1質量%を塩化亜鉛水溶液中で共重合して得られたアクリロニトリル系ポリマーの塩化亜鉛ドープを、12000ホールのノズル12個を用いて塩化亜鉛水溶液中に吐出して凝固させる湿式紡糸により、凝固糸を得た。この凝固糸について、浴中で脱溶剤の水洗を行いつつ、前延伸処理を行った。次いで、油剤付与、乾燥処理を行い、12本の原料繊維ストランド4を得た。
この12本の原料繊維ストランド4を、熱処理室6の上流側に設置された原料繊維入口部ラビリンスシール室10のスリット30から蒸気延伸熱処理装置2内へ導入した後、蒸気延伸熱処理装置2の全体に亘って水平にシート状のパスを形成して走行させた。この蒸気延伸熱処理装置2内でストランド4を、必要な延伸率の4倍まで延伸した後、熱処理室6の下流側に設置された前駆体繊維出口部ラビリンスシール室12のスリット32から前駆体繊維8として導出した。
ラビリンスシール室10内のストランド走行路において、走行路の隙間が最も狭くなっている箇所は、スリット30の位置、及び、互いに向い合った頂部仕切板36と底部仕切板40との間で形成される隙間の位置であり、その位置における走行路に直交する面での隙間の形状は矩形であり、スリット30の間隙、及び、前記隙間の間隙は何れも2mmであった。また、ラビリンスシール室10の膨張室42の段数は、ストランド走行方向において100段であった。
ラビリンスシール室12の構造も、ラビリンスシール室10と同様であった。
ラビリンスシール室10を走行したストランドを、熱処理室6に搬入した。熱処理室6の頂部には、原料繊維ストランド4を加熱するための加圧蒸気供給配管16を設けた。この配管16から、加圧蒸気を矢印14に示す方向で熱処理室6内に供給した。この加圧蒸気は、120℃で飽和状態の蒸気であり、その圧力はゲージ圧で0.1MPaとした。
蒸気延伸熱処理装置2においては、熱処理室6内に加圧蒸気を矢印14に示す方向に供給すると共に、ラビリンスシール室10及び12に、それぞれ矢印22及び24に示す方向に供給する加圧気体として115℃の加圧空気を供給し、ラビリンスシール室10及び12から漏出する蒸気量を抑制した。この時の矢印22及び24に示す方向に供給する加圧空気の圧力は何れもゲージ圧で0.15MPaとした。
ラビリンスシール室10及び12に供給する加圧空気の圧力を、熱処理室6に供給する加圧蒸気の圧力よりも低くした結果、供給した加圧空気が熱処理室6内に進入する可能性が低くなり、熱処理室6内における飽和蒸気中への空気の混入が抑えられ、熱処理室6内の温度斑を生ずることなく、加圧蒸気の凝縮による伝熱は充分であり、ストランド4は充分に可塑化された状態で延伸され単繊維の切断も生じなかった。
なお、ラビリンスシール室10に加圧空気が供給される膨張室42aとして、幅(ストランド走行方向の長さ)20mm、奥行(ストランド走行路の幅)400mm、高さ40mm、水平方向における断面積7.6cm2(他の膨張室42の水平方向における断面積の5倍)の空洞を設け、且つ、ラビリンスシール室12に加圧空気が供給される膨張室52aとして、幅(ストランド走行方向の長さ)20mm、奥行(ストランド走行路の幅)400mm、高さ40mm、水平方向における断面積7.6cm2(他の膨張室52の水平方向における断面積の5倍)の空洞を設けた。
また、膨張室42aは、原料繊維入口部のスリット30の位置からラビリンスシール室10の全長に対して25%(1/4)の位置に設け、且つ、膨張室52aも、前駆体繊維出口部のスリット32の位置からラビリンスシール室12の全長に対して25%(1/4)の位置に設けた。
即ち、ストランド4の加熱延伸は、熱処理室6内だけでなく、ラビリンスシール室でも起きるため、膨張室42a及び52aの設置位置は、ラビリンスシール室での加熱を有効に利用するために、それぞれ原料繊維入口部のスリット30になるべく近い位置及び前駆体繊維出口部のスリット32になるべく近い位置にした。その結果、蒸気延伸熱処理装置2での蒸気消費量は421kg/hと少量に抑えることが出来た。
この飽和蒸気での延伸熱処理を行った後、得られた前駆体繊維8を180℃のローラーに接触させ、熱セットを行い、冷却ローラーにて降温した後に、ワインダーによりボビンに巻き取った。
(実施例2)
図2に示すように、ラビリンスシール室58に加圧空気が供給される膨張室54aとして、幅(ストランド走行方向の長さ)47mm、奥行(ストランド走行路の幅)400mm、高さ40mm、水平方向における断面積18cm2(他の膨張室54の水平方向における断面積の12倍)の空洞を設け、且つ、ラビリンスシール室60に加圧空気が供給される膨張室56aとして、幅(ストランド走行方向の長さ)47mm、奥行(ストランド走行路の幅)400mm、高さ40mm、水平方向における断面積18cm2(他の膨張室56の水平方向における断面積の12倍)の空洞を設けたこと以外は、実施例1と同様にして蒸気延伸熱処理装置の評価を行った。
その結果、蒸気延伸熱処理装置62での蒸気消費量は353kg/hrと、実施例1よりも更なる改善が見られた。
即ち、矢印22及び24に示す方向に加圧空気が供給される膨張室54a及び56aとして大きな空洞を設けたことにより、この膨張室54a及び56a内では、供給された加圧空気の圧力を高く保つことが出来るようになると共に、ストランド走行路の幅方向に亘って均一に加圧空気の圧力を保つことが出来るようになり、熱処理室6に供給された加圧蒸気の圧力との圧力バランスが、ストランド走行路の幅方向に亘って適正になった。
このように、加圧空気が供給される膨張室54a及び56aとして大きな空洞を設けたことにより、ストランド4の蒸気延伸熱処理工程においては、不適正な圧力バランスに由来する蒸気噴出量が抑えられた。その結果、スリット30及び32から噴出する蒸気は少なくなり、作業環境上も良好な状態を維持することが出来た。
(比較例1)
図4に示すように、ラビリンスシール室に加圧気体の供給をしない従来法のラビリンスシール室90及び92が設置された蒸気延伸熱処理装置82を用いたこと以外は、実施例1と同様にして蒸気延伸熱処理装置の評価を行った。その結果、蒸気延伸熱処理装置82での蒸気消費量は735kg/hと、多く、また、スリット102及び104から噴き出す蒸気量も多く、周囲の作業環境雰囲気も温度が高く、作業環境は悪化した。
(実施例3)
図3に示すように、蒸気延伸熱処理装置72において、加圧空気が供給される膨張室64aを、原料繊維入口部のスリット30の位置からラビリンスシール室90の全長に対して67%(2/3)の位置に設け、且つ、加圧空気が供給される膨張室66aを、前駆体繊維出口部のスリット32の位置からラビリンスシール室92の全長に対して67%(2/3)の位置に設けたこと以外は、実施例1と同様にして蒸気延伸熱処理装置の評価を行った。
その結果、ラビリンスシール室90及び92での有効加熱延伸長さがやや短くなった。また、熱処理室内に加圧空気の一部が流入し、加熱がやや不足し、これによる単繊維の切断が誘発された。この条件で得られた前駆体繊維から焼成された炭素繊維は、毛羽品位がやや低いものとなった。
この不具合はあるものの、実施例3の蒸気消費量は323kg/hrと低減でき、実施例1よりも更に改善された。
2、62、72、82 蒸気延伸熱処理装置
4、84 原料繊維ストランド
6、86 熱処理室
8、88 前駆体繊維
10、12、58、60、68、70、90、92 ラビリンスシール室
14、94 加圧蒸気の供給方向を示す矢印
16、96 加圧蒸気供給配管
18a、18b、20a、20b 加圧気体供給配管
22、24 加圧気体の供給方向を示す矢印
26、28、98、100 漏出する気体(又は蒸気)の流れ方向を示す矢印
30、32、102、104 スリット
34、44、106、116 ハウジング上壁
36、40、46、50、108、112、118、122 仕切板
38、48、110、120 ハウジング下壁
42、52、54、56、64、66、114、124 膨張室
42a、52a、54a、56a、64a、66a 加圧気体供給配管が挿入された膨張室

Claims (4)

  1. 水平にパスを形成して走行する原料繊維ストランドを蒸気延伸熱処理して炭素繊維製造用前駆体繊維を製造する熱処理室と、その原料繊維入口側及び前駆体繊維出口側に形成したラビリンスシール室とを有する蒸気延伸熱処理装置であって、各ラビリンスシール室が、
    (a) 原料繊維又は前駆体繊維がラビリンスシール室に出入りすると共に同繊維が内部を走行する走行路を有するハウジングと、
    (b) 前記ハウジング内の走行路に沿って所定間隔互いに離れてハウジング上壁から垂設した複数の頂部仕切板であって各頂部仕切板の板面方向が走行路と直交してなる頂部仕切板と、
    (c) 前記ハウジング内の走行路に沿って所定間隔互いに離れてハウジング下壁から突出した複数の底部仕切板であって各底部仕切板の板面方向が走行路と直交してなる底部仕切板と、
    を有し、
    (b)及び/又は(c)において、各仕切板間に形成される膨張室の一に加圧気体供給配管が外部から挿入されてなる蒸気延伸熱処理装置。
  2. 加圧気体が加圧空気である請求項1に記載の蒸気延伸熱処理装置。
  3. 原料繊維入口側のラビリンスシール室における加圧気体供給配管が挿入された膨張室の位置が、原料繊維入口からラビリンスシール室の全長に対して80%以内の位置であり、且つ、前駆体繊維出口側のラビリンスシール室における加圧気体供給配管が挿入された膨張室の位置が、前駆体繊維出口からラビリンスシール室の全長に対して80%以内の位置である請求項1に記載の蒸気延伸熱処理装置。
  4. 加圧気体供給配管が挿入された膨張室は、その水平方向における断面積が、加圧気体供給配管が挿入されていない膨張室の水平方向における断面積の二倍以上である請求項1に記載の蒸気延伸熱処理装置。
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