JP2013124282A - (メタ)アクリル系樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、金属を腐食しにくく、透明性、耐衝撃性に優れた(メタ)アクリル系樹脂組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】 アクリル酸アルキルエステル単量体50〜100重量%、メタクリル酸アルキルエステル単量体50〜0重量%を含む単量体混合物100重量部に対し、1分子あたり2個以上の非共役二重結合を有する多官能性単量体0.5〜5重量部を混合、重合して得られるアクリル酸エステル系架橋弾性体粒子(B)の存在下、(メタ)アクリル酸アルキルエステル50〜100重量%を含む単量体混合物(A)を重合して得られる(メタ)アクリル系樹脂(C)を乳化重合により作製した後、凝固剤を用いて凝固し、洗浄および乾燥して得られる(メタ)アクリル系樹脂組成物であって、乳化剤および凝固剤の反応生成物からの揮発ガスpH値が3以上である(メタ)アクリル系樹脂組成物は、上記特性を有する。
【選択図】 なし
【解決手段】 アクリル酸アルキルエステル単量体50〜100重量%、メタクリル酸アルキルエステル単量体50〜0重量%を含む単量体混合物100重量部に対し、1分子あたり2個以上の非共役二重結合を有する多官能性単量体0.5〜5重量部を混合、重合して得られるアクリル酸エステル系架橋弾性体粒子(B)の存在下、(メタ)アクリル酸アルキルエステル50〜100重量%を含む単量体混合物(A)を重合して得られる(メタ)アクリル系樹脂(C)を乳化重合により作製した後、凝固剤を用いて凝固し、洗浄および乾燥して得られる(メタ)アクリル系樹脂組成物であって、乳化剤および凝固剤の反応生成物からの揮発ガスpH値が3以上である(メタ)アクリル系樹脂組成物は、上記特性を有する。
【選択図】 なし
Description
本発明は、(メタ)アクリル系樹脂組成物に関する。
(メタ)アクリル系樹脂は、高い透明性、耐候性を有する樹脂であるが、耐衝撃性は低いという欠点がある。そこで、(メタ)アクリル系樹脂に耐衝撃性を付与するために、樹脂中に架橋弾性体粒子を含有させるという方法が種々検討されている。
架橋弾性体粒子は、樹脂の透明性を維持するため粒子径を制御する必要があり、通常、乳化重合法により作製し、凝固剤を用いて凝固した後、洗浄、乾燥して得られる。(特許文献1参照)。
しかし、乳化重合法により得られる樹脂は、押出機などの機器を用いて成形加工される際に、金属を腐食させやすいという欠点を有していた。
本発明は、金属を腐食しにくく、透明性、耐衝撃性に優れた(メタ)アクリル系樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者は鋭意検討した結果、樹脂を成形する際に金属を腐食する要因が、樹脂を加熱することにより発生するガスであり、その揮発ガスの酸性度が高いほど腐食性が強くなることを見出した。さらに酸性度を左右するガス成分が乳化剤と凝固剤の反応物の熱分解物であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
[1] アクリル酸アルキルエステル単量体50〜100重量%、メタクリル酸アルキルエステル単量体50〜0重量%を含む単量体混合物100重量部に対し、1分子あたり2個以上の非共役二重結合を有する多官能性単量体0.5〜5重量部を混合、重合して得られるアクリル酸エステル系架橋弾性体粒子(B)の存在下、(メタ)アクリル酸アルキルエステル50〜100重量%を含む単量体混合物(A)を重合して得られる(メタ)アクリル系樹脂を乳化重合により作製した後、凝固剤を用いて凝固し、洗浄および乾燥して得られる(メタ)アクリル系樹脂組成物であって、
用いられる乳化剤および凝固剤の反応生成物からの揮発ガスのpH値が3以上であることを特徴とする、(メタ)アクリル系樹脂組成物、
[2] 乳化剤としてN−ラウロイルザルコシン酸ナトリウム、凝固剤として塩化カルシウムを用いることを特徴とする、[1]記載の(メタ)アクリル酸系樹脂組成物、
[3] 乳化剤としてジオクチルスルホコハク酸ナトリウムまたはN−ラウロイルザルコシン酸ナトリウムを用い、凝固剤として硫酸マグネシウムを用いることを特徴とする、[1]記載の(メタ)アクリル系樹脂組成物、
[4] 樹脂組成物中にカルボン酸単位または酸無水物単位を1〜10%含むことを特徴とする、[1]〜[3]のいずれかに記載の(メタ)アクリル樹脂組成物、
[5] アクリル酸エステル系架橋弾性体粒子(B)の平均粒子径が、500〜1200Åであることを特徴とする、[1]〜[3]のいずれかに記載の(メタ)アクリル系樹脂組成物、
[6] アクリル酸エステル系架橋弾性体粒子(B)の平均粒子径d(Å)とアクリル酸エステル系架橋弾性体粒子(B)に用いられる多官能性単量体の共重合量w(重量部)との関係が0.002d≦w≦0.005dを満たすことを特徴とする、[1]〜[4]のいずれかに記載の(メタ)アクリル系樹脂組成物、
[7] [1]〜[6]のいずれかに記載の(メタ)アクリル系樹脂組成物を構成成分として含むことを特徴とする、フィルム、
[8] [7]記載のフィルムを金属またはプラスチックにラミネ−トしてなることを特徴とする、積層品、および
[9] [7]記載のフィルムと、[8]記載の積層品を用いてなることを特徴とする、自動車内外装部材
に関する。
[1] アクリル酸アルキルエステル単量体50〜100重量%、メタクリル酸アルキルエステル単量体50〜0重量%を含む単量体混合物100重量部に対し、1分子あたり2個以上の非共役二重結合を有する多官能性単量体0.5〜5重量部を混合、重合して得られるアクリル酸エステル系架橋弾性体粒子(B)の存在下、(メタ)アクリル酸アルキルエステル50〜100重量%を含む単量体混合物(A)を重合して得られる(メタ)アクリル系樹脂を乳化重合により作製した後、凝固剤を用いて凝固し、洗浄および乾燥して得られる(メタ)アクリル系樹脂組成物であって、
用いられる乳化剤および凝固剤の反応生成物からの揮発ガスのpH値が3以上であることを特徴とする、(メタ)アクリル系樹脂組成物、
[2] 乳化剤としてN−ラウロイルザルコシン酸ナトリウム、凝固剤として塩化カルシウムを用いることを特徴とする、[1]記載の(メタ)アクリル酸系樹脂組成物、
[3] 乳化剤としてジオクチルスルホコハク酸ナトリウムまたはN−ラウロイルザルコシン酸ナトリウムを用い、凝固剤として硫酸マグネシウムを用いることを特徴とする、[1]記載の(メタ)アクリル系樹脂組成物、
[4] 樹脂組成物中にカルボン酸単位または酸無水物単位を1〜10%含むことを特徴とする、[1]〜[3]のいずれかに記載の(メタ)アクリル樹脂組成物、
[5] アクリル酸エステル系架橋弾性体粒子(B)の平均粒子径が、500〜1200Åであることを特徴とする、[1]〜[3]のいずれかに記載の(メタ)アクリル系樹脂組成物、
[6] アクリル酸エステル系架橋弾性体粒子(B)の平均粒子径d(Å)とアクリル酸エステル系架橋弾性体粒子(B)に用いられる多官能性単量体の共重合量w(重量部)との関係が0.002d≦w≦0.005dを満たすことを特徴とする、[1]〜[4]のいずれかに記載の(メタ)アクリル系樹脂組成物、
[7] [1]〜[6]のいずれかに記載の(メタ)アクリル系樹脂組成物を構成成分として含むことを特徴とする、フィルム、
[8] [7]記載のフィルムを金属またはプラスチックにラミネ−トしてなることを特徴とする、積層品、および
[9] [7]記載のフィルムと、[8]記載の積層品を用いてなることを特徴とする、自動車内外装部材
に関する。
本発明によれば、金属を腐食しにくく、耐衝撃性に優れた(メタ)アクリル系樹脂組成物を提供することが可能である。
本発明は、(メタ)アクリル系樹脂に関するものである。
本発明において「(メタ)アクリル系樹脂」とは、アクリル系樹脂および/またはメタクリル系樹脂を意味する。
本発明の(メタ)アクリル系樹脂組成物は、(メタ)アクリル酸エステル系架橋弾性体粒子(B)の存在下、(メタ)アクリル酸エステル系単量体混合物(A)を乳化重合法により重合して得た後、凝固剤を用いて凝固し、凝固、洗浄および乾燥得られるものである。
本発明におけるアクリル酸エステル系架橋弾性体粒子(B)は、アクリル酸アルキルエステル単量体50〜100重量%、メタクリル酸アルキルエステル単量体50〜0重量%を含む単量体混合物100重量部に対し、1分子あたり2個以上の非共役二重結合を有する多官能性単量体0.5〜5重量部を、1段以上で共重合させてなるものである(多段階に組成、反応条件を調整することも可能である。)。より好ましい単量体混合物組成は、アクリル酸アルキルエステル単量体60〜100重量%、メタクリル酸アルキルエステル単量体40〜0重量%を含むものである。
メタクリル酸アルキルエステル単量体が50重量%以下であれば、得られる(メタ)アクリル系樹脂組成物から形成しうる成形体、フィルムの耐折曲げ性の視点から好ましい。
メタクリル酸アルキルエステル単量体が50重量%以下であれば、得られる(メタ)アクリル系樹脂組成物から形成しうる成形体、フィルムの耐折曲げ性の視点から好ましい。
架橋弾性体粒子(B)のアクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル等の反応性単量体としては、重合反応性やコストの点から、アルキル基の炭素数が1〜12であるものが好ましい。その具体例としては、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、アクリル酸メチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t-ブチル等があげられ、これらの単量体は単独で使用してもよく、2種以上を組合せて使用してもよい。
本発明の架橋弾性体粒子(B)には、必要に応じて、アクリル酸アルキルエステル単量体、メタアクリル酸エステル単量体と共重合可能なエチレン系不飽和単量体等を共重合してもかまわない。
共重合可能なエチレン系不飽和単量体としては、例えば、塩化ビニル、臭化ビニル等のハロゲン化ビニル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル、ビニルトルエン、ビニルナフタレン、スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル、蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル、塩化ビニリデン、弗化ビニリデン等のハロゲン化ビニリデン、アクリル酸、アクリル酸ナトリウム、アクリル酸カルシウム等のアクリル酸およびその塩、アクリル酸β−ヒドロキシエチル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸グリシジル、アクリルアミド、N−メチロ−ルアクリルアミド等のアクリル酸アルキルエステル誘導体、メタクリル酸、メアクリル酸ナトリウム、メタアクリル酸カルシウム等のメタクリル酸およびその塩、メタクリルアミド、メタクリル酸β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸グリシジル等のメタクリル酸アルキルエステル誘導体等があげられる。
これらの単量体は単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
これらの単量体は単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明のアクリル酸エステル系架橋弾性体粒子(B)は、1分子あたり2個以上の非共役な反応性二重結合を有する多官能性単量体が共重合されているため、通常、得られる重合体が架橋弾性を示す。また、アクリル酸エステル系架橋弾性体粒子(B)の重合時に反応せずに残った多官能性単量体の一方の反応性官能基(二重結合)がグラフト交叉点となって、単量体混合物(A)の一部が、アクリル酸エステル系架橋弾性体粒子(B)にグラフト化されるものと考えられる。
本発明において用いられる多官能性単量体としては、例えば、アリルメタクリレ−ト、アリルアクリレ−ト、トリアリルシアヌレ−ト、トリアリルイソシアヌレ−ト、ジアリルフタレ−ト、ジアリルマレ−ト、ジビニルアジペ−ト、ジビニルベンゼンエチレングリコ−ルジメタクリレ−ト、ジビニルベンゼンエチレングリコ−ルジアクリレ−ト、ジエチレングリコ−ルジメタクリレ−ト、ジエチレングリコ−ルジアクリレ−ト、トリエチレングリコ−ルジメタクリレ−ト、トリエチレングリコ−ルジアクリレ−ト、トリメチロ−ルプロパントリメタクリレ−ト、トリメチロ−ルプロパントリアクリレ−ト、テトラメチロ−ルメタンテトラメタクリレ−ト、テトラメチロ−ルメタンテトラアクリレ−ト、ジプロピレングリコ−ルジメタクリレ−ト、ジプロピレングリコ−ルジアクリレ−ト等があげられる。
これらの多官能性単量体は、単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
これらの多官能性単量体は、単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明のアクリル酸エステル系架橋弾性体粒子(B)における共重合可能な多官能性単量体の共重合量は、アクリル酸エステル系架橋弾性体粒子(B)の平均粒子径と共に、耐折り曲げ白化性に大きく影響する。
すなわち、アクリル酸エステル系架橋弾性体粒子(B)の平均粒子径d(Å)と、アクリル酸エステル系架橋弾性体粒子(B)に用いられる多官能性単量体の該単量体混合物(b)100重量部に対する共重合量w(重量部)との関係が、0.002d≦w≦0.005dを満たすことが好ましく、0.0023d≦w≦0.0047dを満たすことがより好ましく、0.0025d≦w≦0.0045dを満たすことがさらに好ましい。
本発明のアクリル酸エステル系架橋弾性体粒子(B)の平均粒子径は、500〜1200Åが好ましく、600〜1200Åがより好ましい。
アクリル酸エステル系架橋弾性体粒子(B)の平均粒子径が500〜1200Åであれば、耐衝撃性、引張破断時の伸び、フィルム切断時の耐クラック性、耐折り曲げ白化性、及び透明性の視点から好ましい。
アクリル酸エステル系架橋弾性体粒子(B)の平均粒子径が500〜1200Åであれば、耐衝撃性、引張破断時の伸び、フィルム切断時の耐クラック性、耐折り曲げ白化性、及び透明性の視点から好ましい。
本発明のアクリル酸エステル系架橋弾性体粒子(B)での多官能性単量体の共重合量は、上記式に示される範囲が好ましい。この範囲では耐応力白化性、耐衝撃性、透明性、引張破断時の伸び、フィルム切断時の耐クラック性、フィルムの成形性、耐折り曲げ白化の視点から好ましい。
本発明の単量体混合物(A)は、1段以上で重合させてなるものである(多段階に組成、反応条件を調整することも可能である。)。上記組成において、より好ましい単量体混合物(A)の組成は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル60〜100重量%を含むものである。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル、およびこれらと共重合可能なエチレン系不飽和単量体の具体例は、前記架橋弾性体粒子(B)で用いたものが使用可能である。
本発明の(メタ)アクリル系樹脂組成物は、アクリル酸エステル系架橋弾性体粒子(B)の存在下に、単量体混合物(A)を乳化重合することにより得られる。
アクリル酸エステル系架橋弾性体粒子(B)の重合、および単量体混合物(A)の重合における開始剤としては、公知の有機系過酸化物、無機系過酸化物、アゾ化合物などの開始剤を使用することができる。具体的には、例えば、第三ブチルハイドロパ−オキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパ−オキサイド、スクシン酸パ−オキサイド、パ−オキシマレイン酸第三ブチルエステル、クメンハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド等の有機過酸化物や、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム等の無機過酸化物、さらにアゾビスイソブチロニトリル等の油溶性開始剤も使用される。
これらは、単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
これらは、単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
これらの開始剤は、亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、ナトリウムホルムアルデヒドスルフォキシレート、アスコルビン酸、ヒドロキシアセトン酸、硫酸第一鉄、硫酸第一鉄とエチレンジアミン四酢酸2ナトリウムの錯体なとの還元剤と組み合わせた通常のレドックス型開始剤として使用してもよい。
前記有機系過酸化物は、重合系にそのまま添加する方法、単量体に混合して添加する方法、乳化剤水溶液に分散させて添加する方法など、公知の添加法で添加することができるが、透明性の点から、単量体に混合して添加する方法あるいは乳化剤水溶液に分散させて添加する方法が好ましい。
前記有機系過酸化物は、重合安定性、粒子径制御の点から、2価の鉄塩等の無機系還元剤および/またはホルムアルデヒドスルホキシル酸ソ−ダ、還元糖、アスコルビン酸等の有機系還元剤と組み合わせたレドックス系開始剤として使用するのが好ましい。
単量体混合物(A)の重合における開始剤の添加量は、単量体混合物(A)100重量部に対し、0.03〜3.5重量%の範囲が好ましく、0.1〜2.5重量%がより好ましく、0.3〜1.5重量%がさらに好ましい。開始剤の添加量が上記範囲であれば、得られる(メタ)アクリル組成物の機械強度、成形加工性の視点から好ましい。
単量体混合物(A)を重合して得られるポリマーの分子量を制御するために、連鎖移動剤を使用することが可能である。
連鎖移動剤としては、例えば、メチルメルカプタン、エチルメルカプタン、イソプロピルメルカプタン、n-ブチルメルカプタン、第三ブチルメルカプタン、n-ヘキシルメルカプタン、n-オクチルメルカプタン、n-ドデシルメルカプタン、エチルチオグリコレート、メルカプトエタノール、チオ-β-ナフトール、チオフェノール、ジメチルジスルフィド等が用いられる。
連鎖移動剤の添加量は、単量体混合物(A)100重量部に対し、0.02〜2.2重量%の範囲が好ましく、0.1〜1.5重量%がより好ましく、0.2〜1.0重量%がさらに好ましい。
連鎖移動剤の添加量がこの範囲にあれば、得られる(メタ)アクリル組成物の機械強度、成形加工性の視点から好ましい。
連鎖移動剤の添加量がこの範囲にあれば、得られる(メタ)アクリル組成物の機械強度、成形加工性の視点から好ましい。
(メタ)アクリル系樹脂組成物に含まれるアクリル酸エステル系架橋弾性体粒子(B)の含有量は、5〜40重量%が好ましい。この範囲であれば、得られるメタクリル組成物の成形加工性、耐折曲性の視点から好ましい。
本発明の(メタ)アクリル系樹脂組成物は、乳化重合によりラテックスとして得られ、凝固、洗浄および乾燥の操作により、(メタ)アクリル系樹脂組成物を分離、回収して得られるものである。
本発明において、重合時に用いる乳化剤と凝固時に用いる凝固剤の組み合わせとしては、これら2つの反応生成物からの揮発ガスのpH値が3以上である組み合わせが、成形加工時の押出機などでの金属の腐食が軽減されることから、好ましい。
本発明において、乳化剤および凝固剤の反応生成物とは、以下の操作により得られたものである。
すなわち、純水100g中に乳化剤5gおよび凝固剤5gを添加して10分間攪拌する。得られた溶液を遠心分離機[アズワン製、CN−1050]を用いて、6000rpmで15分攪拌して、固形分を採取する。得られた固形分を水洗後、80℃で一晩乾燥して、反応生成物を得る。
すなわち、純水100g中に乳化剤5gおよび凝固剤5gを添加して10分間攪拌する。得られた溶液を遠心分離機[アズワン製、CN−1050]を用いて、6000rpmで15分攪拌して、固形分を採取する。得られた固形分を水洗後、80℃で一晩乾燥して、反応生成物を得る。
本発明において「揮発ガスのpHが3以上」とは、実施例に示した揮発ガスpH測定における測定値が3以上になることを言う。
本発明における好ましい乳化剤と凝固剤との組み合わせとしては、例えば、ラウロイルザルコシン酸ナトリウムと塩化カルシウム、ジオクチルコハク酸ナトリウムと硫酸マグネシウム、ラウロイルザルコシン酸ナトリウムと硫酸マグネシウムなどの組み合わせが挙げられる。
本発明で得られる(メタ)アクリル系樹脂組成物は、射出成形、押出成形、ブロー成形、圧縮成形などの各種プラスチック加工法によって様々な成形品に加工できる。
本発明で得られる(メタ)アクリル系樹脂組成物は、特にフィルムとして有用であり、例えば、通常の溶融押出法であるインフレーション法やTダイ押出法、あるいはカレンダー法、更には溶剤キャスト法等により良好に加工される。また、必要に応じて、(メタ)アクリル系樹脂組成物からフィルムを成形する際、フィルム両面をロールまたは金属ベルトに同時に接触させることにより、特に、ガラス転移温度以上の温度に加熱したロールまたは金属ベルトに同時に接触させることにより、表面性のより優れたフィルムを得ることも可能である。また、目的に応じて、フィルムの積層成形や二軸延伸によるフィルムの改質も可能である。
本発明における(メタ)アクリル系樹脂組成物のグラフト率は、100重量%以上が好ましい。100重量%以上であれば、得られる(メタ)アクリル系樹脂組成物の無色透明性の面から好ましい。
(メタ)アクリル系樹脂組成物のガラス転移温度は110℃以上であることが好ましく、120℃以上であることがより好ましい。ガラス転移温度が110℃未満であると、高温環境下での樹脂の溶融等により得られる成形体もしくはフィルムにゆがみなどが生じ易い傾向がある。
(メタ)アクリル系樹脂を成形する際には、一般に用いられる酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、ラジカル捕捉剤などの耐候性安定剤や、触媒、可塑剤、滑剤、帯電防止剤、着色剤、収縮防止剤、抗菌・脱臭剤等を、単独または2種以上組み合わせて、本発明の目的が損なわれない範囲で添加してもよい。また、これらの添加剤は、(メタ)アクリル系樹脂組成物を成形加工する際に添加することも可能である。
本発明の(メタ)アクリル系樹脂には、必要に応じて、ポリグルタルイミド、無水グルタル酸樹脂、ラクトン環化メタクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、スチレン系樹脂、メタクリル酸メチル−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂等を配合することも可能である。ブレンドの方法は特に限定されず、公知の方法を用いることが可能である。
本発明の(メタ)アクリル系樹脂組成物より得られたフィルムは、金属、プラスチックなどに積層して用いることができる。積層の方法としては、鋼板などの金属板に接着剤を塗布した後、金属板にフィルムを載せて乾燥させ貼り合わせるウエットラミネートや、ドライラミネート、エキストル−ジョンラミネート、ホットメルトラミネートなどが挙げられる。
プラスチック部品にフィルムを積層する方法としては、フィルムを金型内に配置しておき、射出成形にて樹脂を充填するフィルムインサート成形、ラミネートインジェクションプレス成形や、フィルムを予備成形した後金型内に配置し、射出成形にて樹脂を充填するフィルムインモールド成形などがあげられる。
本発明の(メタ)アクリル系樹脂組成物から得られる成形品としては、例えば、カメラやVTR、プロジェクター用の撮影レンズやファインダー、フィルター、プリズム、フレネルレンズなどの映像分野、CDプレイヤーやDVDプレイヤー、MDプレイヤーなどの光ディスク用ピックアップレンズなどのレンズ分野、CDプレイヤーやDVDプレイヤー、MDプレイヤーなどの光ディスク用の光記録分野、液晶用導光板、偏光子保護フィルムや位相差フィルムなどの液晶ディスプレイ用フィルム、表面保護フィルムなどの情報機器分野、光ファイバ、光スイッチ、光コネクターなどの光通信分野、自動車ヘッドライトやテールランプレンズ、インナーレンズ、計器カバー、サンルーフなどの車両分野、眼鏡やコンタクトレンズ、内視鏡用レンズ、滅菌処理の必要な医療用品などの医療機器分野、道路透光板、ペアガラス用レンズ、採光窓やカーポート、照明用レンズや照明カバー、建材用サイジングなどの建築・建材分野、電子レンジ調理容器(食器)、家電製品のハウジング、玩具、サングラス、文房具などに使用可能である。他方、本発明の(メタ)アクリル系樹脂組成物から得られるフィルムのラミネート積層品としては、自動車内外装材、日用雑貨品、壁紙、塗装代替用途、家具や電気機器のハウジング、ファクシミリなどのOA機器のハウジング、床材、電気または電子装置の部品、浴室設備などに使用することができる。
本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
以下、実施例および比較例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
以下の製造例、実施例および比較例中の「部」は重量部、「%」は重量%を表す。略号は、それぞれ下記の物質を表す。
BA:アクリル酸ブチル
MMA:メタクリル酸メチル
tBuA:t−ブチルアクリレート
AlMA:アリルメタクリレート
CHP:クメンハイドロパーオキサイド
tDM:ターシャリードデシルメルカプタン。
BA:アクリル酸ブチル
MMA:メタクリル酸メチル
tBuA:t−ブチルアクリレート
AlMA:アリルメタクリレート
CHP:クメンハイドロパーオキサイド
tDM:ターシャリードデシルメルカプタン。
なお、以下の実施例および比較例で測定した物性の各測定方法は、次のとおりである。
(1)揮発ガスのpH測定試験
100mlの三角フラスコに反応生成物または樹脂10gを入れ、栓をした状態でフラスコを200℃に加熱する。水で湿らせたpH試験紙[ADVANTEC製、PH1−11]をフラスコ内に入れ、pHを測定した。
なお、乳化剤と凝固剤との反応生成物の採取は、以下のように行った。
すわわち、純水100g中に乳化剤5gおよび凝固剤5gを添加して10分間攪拌した。得られた溶液を遠心分離機[アズワン製、CN−1050]を用いて、6000rpmで15分攪拌して、固形分を採取する。得られた固形分を水洗後、80℃で一晩乾燥して、反応生成物を得た。
100mlの三角フラスコに反応生成物または樹脂10gを入れ、栓をした状態でフラスコを200℃に加熱する。水で湿らせたpH試験紙[ADVANTEC製、PH1−11]をフラスコ内に入れ、pHを測定した。
なお、乳化剤と凝固剤との反応生成物の採取は、以下のように行った。
すわわち、純水100g中に乳化剤5gおよび凝固剤5gを添加して10分間攪拌した。得られた溶液を遠心分離機[アズワン製、CN−1050]を用いて、6000rpmで15分攪拌して、固形分を採取する。得られた固形分を水洗後、80℃で一晩乾燥して、反応生成物を得た。
(2)透明性評価
得られた(メタ)アクリル系樹脂組成物を、Tダイ付き40ミリφ押出機を用いてダイス温度260℃で成形し、厚み125μmのフィルムを得た。
得られたフィルムを、JIS K7105−1981の6.4記載の方法により、濁度計[日本電色工業(株)製、NDH−300A]を用いて、測定した。
得られた(メタ)アクリル系樹脂組成物を、Tダイ付き40ミリφ押出機を用いてダイス温度260℃で成形し、厚み125μmのフィルムを得た。
得られたフィルムを、JIS K7105−1981の6.4記載の方法により、濁度計[日本電色工業(株)製、NDH−300A]を用いて、測定した。
(3)耐折り曲げ性、折り曲げ白化性
(2)透明性評価用に得フィルムを、180度折り曲げて、折り曲げ部の変化を目視で評価した。
○:折り曲げ部に白化が認められない
×:折り曲げ部に白化が認められる。
−:折り曲げ部に割れが生じる。
(2)透明性評価用に得フィルムを、180度折り曲げて、折り曲げ部の変化を目視で評価した。
○:折り曲げ部に白化が認められない
×:折り曲げ部に白化が認められる。
−:折り曲げ部に割れが生じる。
(4)腐食性評価
試料樹脂10gを鋼板[東洋鋼鈑製、圧延鋼板]上に置き、オーブンで200℃、24時間加熱した後、樹脂を取り除き、目視にて鋼板の腐食の度合いを確認した。
○:鋼板に変化なし。
×:鋼板に錆が発生している。
試料樹脂10gを鋼板[東洋鋼鈑製、圧延鋼板]上に置き、オーブンで200℃、24時間加熱した後、樹脂を取り除き、目視にて鋼板の腐食の度合いを確認した。
○:鋼板に変化なし。
×:鋼板に錆が発生している。
(実施例1)
攪拌機付き8L重合装置に、以下の物質を仕込んだ。
脱イオン水 200部
N−ラウロイルザルコシン酸ナトリウム(乳化剤) 0.25部
ソジウムホルムアルデヒドスルホキシレート 0.15部
エチレンジアミン四酢酸−2−ナトリウム 0.005部
硫酸第一鉄 0.0015部
重合機内を窒素ガスで充分に置換し実質的に酸素のない状態とした後、内温を60℃にし、アクリル酸エステル系架橋弾性体粒子(B)の原料となる単量体混合物<すなわち、BA90%およびMMA10%からなる単量体混合物100部に対し、AlMA2.1部およびCHP0.2部からなる単量体混合物>20部を10部/時間の割合で連続的に添加し、添加終了後、さらに0.5時間重合を継続し、アクリル酸エステル系架橋弾性体粒子(B)を得た。重合転化率は99.5%であり、平均粒子径は800Åであった。その後、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム0.3部を仕込んだ後、内温を60℃にし、表1中(1)に示した単量体混合物(A)(すなわち、MMA100%からなる単量体混合物100部に対し、tDM0.34部およびCHP0.34部からなる単量体混合物)80部を10部/時間の割合で連続的に添加し、さらに1時間重合を継続し、(メタ)アクリル系樹脂組成物を得た。重合転化率は99.0%であった。
得られたラテックスに凝固剤として30%塩化カルシウム水溶液2部を加えて凝固し、水洗、乾燥して(メタ)アクリル系樹脂組成物の樹脂粉末を得た。
得られた(メタ)アクリル系樹脂組成物の樹脂粉末を、40mmφベント付き単軸押出機を用いてシリンダ温度を260℃に設定して溶融混練を行い、ペレット化した。
得られた(メタ)アクリル系樹脂の特性を評価し、その結果を用いた乳化剤、凝固剤と合わせて、表1に示した。
攪拌機付き8L重合装置に、以下の物質を仕込んだ。
脱イオン水 200部
N−ラウロイルザルコシン酸ナトリウム(乳化剤) 0.25部
ソジウムホルムアルデヒドスルホキシレート 0.15部
エチレンジアミン四酢酸−2−ナトリウム 0.005部
硫酸第一鉄 0.0015部
重合機内を窒素ガスで充分に置換し実質的に酸素のない状態とした後、内温を60℃にし、アクリル酸エステル系架橋弾性体粒子(B)の原料となる単量体混合物<すなわち、BA90%およびMMA10%からなる単量体混合物100部に対し、AlMA2.1部およびCHP0.2部からなる単量体混合物>20部を10部/時間の割合で連続的に添加し、添加終了後、さらに0.5時間重合を継続し、アクリル酸エステル系架橋弾性体粒子(B)を得た。重合転化率は99.5%であり、平均粒子径は800Åであった。その後、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム0.3部を仕込んだ後、内温を60℃にし、表1中(1)に示した単量体混合物(A)(すなわち、MMA100%からなる単量体混合物100部に対し、tDM0.34部およびCHP0.34部からなる単量体混合物)80部を10部/時間の割合で連続的に添加し、さらに1時間重合を継続し、(メタ)アクリル系樹脂組成物を得た。重合転化率は99.0%であった。
得られたラテックスに凝固剤として30%塩化カルシウム水溶液2部を加えて凝固し、水洗、乾燥して(メタ)アクリル系樹脂組成物の樹脂粉末を得た。
得られた(メタ)アクリル系樹脂組成物の樹脂粉末を、40mmφベント付き単軸押出機を用いてシリンダ温度を260℃に設定して溶融混練を行い、ペレット化した。
得られた(メタ)アクリル系樹脂の特性を評価し、その結果を用いた乳化剤、凝固剤と合わせて、表1に示した。
(実施例2)
攪拌機付き8L重合装置に、以下の物質を仕込んだ。
脱イオン水 200部
ジオクチルスルフホコハク酸ナトリウム(乳化剤) 0.25部
ソジウムホルムアルデヒドスルホキシレート 0.15部
エチレンジアミン四酢酸−2−ナトリウム 0.005部
硫酸第一鉄 0.0015部
重合機内を窒素ガスで充分に置換し実質的に酸素のない状態とした後、内温を60℃にし、アクリル酸エステル系架橋弾性体粒子(B)の原料となる単量体混合物<すなわち、BA90%およびMMA10%からなる単量体混合物100部に対し、AlMA2.1部およびCHP0.2部からなる単量体混合物>20部を10部/時間の割合で連続的に添加し、添加終了後、さらに0.5時間重合を継続し、アクリル酸エステル系架橋弾性体粒子(B)を得た。重合転化率は99.5%であり、平均粒子径は800Åであった。その後、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム0.3部を仕込んだ後、内温を60℃にし、表1中(1)に示した単量体混合物(A)(すなわち、MMA100%からなる単量体混合物100部に対し、tDM0.34部およびCHP0.34部からなる単量体混合物)80部を10部/時間の割合で連続的に添加し、さらに1時間重合を継続し、(メタ)アクリル系樹脂組成物を得た。重合転化率は99.0%であった。
得られたラテックスに凝固剤として、30%硫酸マグネシウム水溶液2重量部を加えて凝固し、水洗、乾燥して(メタ)アクリル系樹脂組成物の樹脂粉末を得た。
得られた(メタ)アクリル系樹脂組成物の樹脂粉末を、40ミリφベント付き単軸押出機を用いてシリンダ温度を260℃に設定して溶融混練を行い、ペレット化した。
得られた(メタ)アクリル系樹脂の特性を評価し、その結果を使用した乳化剤、凝固剤と合わせて、表1に示した。
攪拌機付き8L重合装置に、以下の物質を仕込んだ。
脱イオン水 200部
ジオクチルスルフホコハク酸ナトリウム(乳化剤) 0.25部
ソジウムホルムアルデヒドスルホキシレート 0.15部
エチレンジアミン四酢酸−2−ナトリウム 0.005部
硫酸第一鉄 0.0015部
重合機内を窒素ガスで充分に置換し実質的に酸素のない状態とした後、内温を60℃にし、アクリル酸エステル系架橋弾性体粒子(B)の原料となる単量体混合物<すなわち、BA90%およびMMA10%からなる単量体混合物100部に対し、AlMA2.1部およびCHP0.2部からなる単量体混合物>20部を10部/時間の割合で連続的に添加し、添加終了後、さらに0.5時間重合を継続し、アクリル酸エステル系架橋弾性体粒子(B)を得た。重合転化率は99.5%であり、平均粒子径は800Åであった。その後、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム0.3部を仕込んだ後、内温を60℃にし、表1中(1)に示した単量体混合物(A)(すなわち、MMA100%からなる単量体混合物100部に対し、tDM0.34部およびCHP0.34部からなる単量体混合物)80部を10部/時間の割合で連続的に添加し、さらに1時間重合を継続し、(メタ)アクリル系樹脂組成物を得た。重合転化率は99.0%であった。
得られたラテックスに凝固剤として、30%硫酸マグネシウム水溶液2重量部を加えて凝固し、水洗、乾燥して(メタ)アクリル系樹脂組成物の樹脂粉末を得た。
得られた(メタ)アクリル系樹脂組成物の樹脂粉末を、40ミリφベント付き単軸押出機を用いてシリンダ温度を260℃に設定して溶融混練を行い、ペレット化した。
得られた(メタ)アクリル系樹脂の特性を評価し、その結果を使用した乳化剤、凝固剤と合わせて、表1に示した。
(実施例3)
凝固剤として30%硫酸マグネシウム水溶液を2部加えて凝固した以外は、実施例2と同様の操作にて、(メタ)アクリル系樹脂組成物の樹脂粉末を得、さらに、ペレット化した。
得られた(メタ)アクリル系樹脂の特性を評価し、その結果を使用した乳化剤、凝固剤と合わせて、表1に示した。
凝固剤として30%硫酸マグネシウム水溶液を2部加えて凝固した以外は、実施例2と同様の操作にて、(メタ)アクリル系樹脂組成物の樹脂粉末を得、さらに、ペレット化した。
得られた(メタ)アクリル系樹脂の特性を評価し、その結果を使用した乳化剤、凝固剤と合わせて、表1に示した。
(実施例4)
凝固剤として30%硫酸マグネシウム水溶液を2部加えて凝固した以外は、実施例1と同様の操作にて、(メタ)アクリル系樹脂組成物の樹脂粉末を得、さらに、ペレット化した。
得られた(メタ)アクリル系樹脂の特性を評価し、その結果を使用した乳化剤、凝固剤と合わせて、表1に示した。
凝固剤として30%硫酸マグネシウム水溶液を2部加えて凝固した以外は、実施例1と同様の操作にて、(メタ)アクリル系樹脂組成物の樹脂粉末を得、さらに、ペレット化した。
得られた(メタ)アクリル系樹脂の特性を評価し、その結果を使用した乳化剤、凝固剤と合わせて、表1に示した。
(比較例1)
凝固剤として30%塩化カルシウム水溶液を2部加えて凝固した以外は、実施例2と同様の操作にて、(メタ)アクリル系樹脂組成物の樹脂粉末を得、さらに、ペレット化した。
得られた(メタ)アクリル系樹脂の特性を評価し、その結果を使用した乳化剤、凝固剤と合わせて、表1に示した。
凝固剤として30%塩化カルシウム水溶液を2部加えて凝固した以外は、実施例2と同様の操作にて、(メタ)アクリル系樹脂組成物の樹脂粉末を得、さらに、ペレット化した。
得られた(メタ)アクリル系樹脂の特性を評価し、その結果を使用した乳化剤、凝固剤と合わせて、表1に示した。
Claims (9)
- アクリル酸アルキルエステル単量体50〜100重量%、メタクリル酸アルキルエステル単量体50〜0重量%を含む単量体混合物100重量部に対し、1分子あたり2個以上の非共役二重結合を有する多官能性単量体0.5〜5重量部を混合、重合して得られるアクリル酸エステル系架橋弾性体粒子(B)の存在下、(メタ)アクリル酸アルキルエステル50〜100重量%を含む単量体混合物(A)を重合して得られる(メタ)アクリル系樹脂を乳化重合により作製した後、凝固剤を用いて凝固し、洗浄および乾燥して得られる(メタ)アクリル系樹脂組成物であって、
用いられる乳化剤および凝固剤の反応生成物からの揮発ガスのpH値が3以上であることを特徴とする、(メタ)アクリル系樹脂組成物。 - 乳化剤としてN−ラウロイルザルコシン酸ナトリウム、凝固剤として塩化カルシウムを用いることを特徴とする、請求項1記載の(メタ)アクリル酸系樹脂組成物。
- 乳化剤としてジオクチルスルホコハク酸ナトリウムまたはN−ラウロイルザルコシン酸ナトリウムを用い、凝固剤として硫酸マグネシウムを用いることを特徴とする、請求項1記載の(メタ)アクリル系樹脂組成物。
- 樹脂組成物中にカルボン酸単位または酸無水物単位を1〜10%含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の(メタ)アクリル樹脂組成物。
- アクリル酸エステル系架橋弾性体粒子(B)の平均粒子径が、500〜1200Åであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の(メタ)アクリル系樹脂組成物。
- アクリル酸エステル系架橋弾性体粒子(B)の平均粒子径d(Å)とアクリル酸エステル系架橋弾性体粒子(B)に用いられる多官能性単量体の共重合量w(重量部)との関係が0.002d≦w≦0.005dを満たすことを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の(メタ)アクリル系樹脂組成物。
- 請求項1〜6記載の(メタ)アクリル系樹脂組成物を構成成分として含むフィルム。
- 請求項7記載のフィルムを金属またはプラスチックにラミネ−トしてなる積層品。
- 請求項7のフィルムと、請求項8の積層品を用いてなる自動車内外装部材。
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