JP2013122289A - ナット及びボルト・ナットの締結構造 - Google Patents

ナット及びボルト・ナットの締結構造 Download PDF

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Abstract

【課題】緩み防止の作用を果たすことは勿論、無理なく確実に緩み止め用の係止爪の作用が果たし得るナット、及び、同ナットを用いたボルト・ナットの締結構造の提供を目的とする。
【解決手段】ナット本体21上の係止部材31に係止爪34を設ける。係止爪34は、固定部32から軸方向に伸びる立ち上がり部35と、立ち上がり部35から周方向に伸びる延設部36とを備える。ボルトにナットが螺合した際、延設部36が弾性変形した状態でボルトの雄ねじに係合する。ねじが緩み方向に回転すると、ボルトの係合凹部に延設部36が位置した状態で、36が弾性変形前の状態に戻るべく軸方向に動いて、延設部36がボルトの係合凹部の係合面に係止される。延設部36は軸方向にナット本体21から遠ざかるに従って、軸心方向に近づくように、内側に傾斜している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ナット及びこのナットを用いたボルト・ナットの締結構造に関する。
従来より、特許文献1に示すように、雄ねじが設けられた軸部と前記雄ねじを含む前記軸部に形成された係合凹部とを備えたボルトと、中央にねじ穴を有するナット本体と前記ナット本体に取り付けられた係止部材とを備えたナットとの締結構造が知られている。より詳しくは、前記係止部材には、ねじ穴の径内方向に伸びる係止爪が設けられており、前記係合凹部と係合するようにしたものであり、前記係合凹部は、前記雄ねじにおけるボルト・ナットの締付方向の前方に位置する案内面と、前記雄ねじにおけるボルト・ナットの締付方向の後方に位置する係合面とを備える。前記案内面は、前記ボルト・ナットが前記締付方向に回転するときに、前記係止部材が乗り越えて進むことを許すものであり、前記係合面は、前記ボルト・ナットが緩み方向に回転するときに、前記係止部材と係合して前記係止部材が乗り越えて進むことを許さないことで、前記ナットが緩まないようにしたものである。
より詳しくは、前記ナットの前記係止部材は、前記ナット本体上に固定された固定部と、係止爪とを備え、前記係止爪は、前記固定部から前記ねじ穴の実質的に軸方向に伸びる垂直立ち上げ部と、前記垂直立ち上げ部の側部から前記ねじ穴の実質的に周方向に伸びると共に径内方向に湾曲して伸びる延設部とを備えたものである。前記ボルトに前記ナットが螺合した際、前記係止爪が弾性変形した状態で、前記延設部が前記雄ねじに係合し、前記係合凹部に前記延設部が位置した状態で、前記係止爪が前記弾性変形前の状態に戻るべく前記ねじ穴の径内方向に動いて、前記延設部が前記係合凹部内に位置するものであり、前記ボルト・ナットが緩み方向に回転するときに、前記延設部が前記係合面と係合することにより、前記係合面を乗り越えて進むことができないようにしたものである。
ところが、前記ナットをボルトに螺合していく際、うまく螺合できないことがあった。この螺合不良の原因を研究したところ、係止爪がボルトのねじ山に引っ掛かってしまう場合があることが発見された。詳しは、ボルトからナットを螺合していくと、ナットのねじ穴を螺合通過したボルト先端が、頭を出して、前記係止部材にさしかかると、前記延設部の下端(延設部のナット本体に一番近い端面)が、ボルトのねじ山に引っ掛かってしてまい、それ以上、締め付けを行なうことができなくなる場合があることが判明した。
実開平3−1297117号公報
本願発明の目的は、緩み防止の作用を果たすことは勿論、無理なく確実に緩み止め用の係止爪の作用が果たし得るナット、及び、同ナットを用いたボルト・ナットの締結構造の提供を目的とする。
ボルトに対して締め付けられるナットあって、前記ボルトは、雄ねじが設けられた軸部と、前記雄ねじを含む前記軸部に形成された係合凹部とを備え、前記ナットは、ねじ穴を有するナット本体と、前記ナット本体に取り付けられた係止部材とを備え、前記係合凹部は、前記雄ねじにおける締付方向の前方に位置する案内面と、前記雄ねじにおける締付方向の後方に位置する係合面とを備え、前記案内面は、締付方向への回転時に、前記係止部材が乗り越えて進むことを許すものであり、前記係合面は、緩み方向への回転時に、前記係止部材と係合して前記係止部材が乗り越えて進むことを許さないことで、前記ナットが緩まないようにしたボルト・ナットの締結構造に用いられるナットにおいて、前記ナットの前記係止部材は、前記ナット本体上に固定された固定部と、係止爪とを備え、前記係止爪は、前記固定部から前記ねじ穴の実質的に軸方向に伸びる立ち上げ部と、前記立ち上げ部から伸びる延設部とを備えたものであり、前記立ち上げ部は、前記ねじ穴よりも外側から立ち上がるものであり、前記延設部の少なくとも一部が、前記ねじ穴の軸方向からみて、前記ねじ穴の内側に位置しており、且つ、前記延設部は、前記ナット本体から軸方向に遠ざかるに従って前記ねじ穴の中心に近づくように径内方向に傾斜しているものであり、前記ボルトに前記ナットが螺合した際、前記係止爪が弾性変形した状態で、前記延設部が前記雄ねじに沿った状態となり、前記係合凹部に前記延設部が位置した状態で、前記係止爪が前記弾性変形前の状態に戻るべく前記ねじ穴の径内方向に動いて、前記延設部が前記係合凹部内に位置するものであり、前記緩み方向への回転時に、前記延設部が前記係合面と係合することにより、前記係合面を乗り越えて進むことができないようにしたことを特徴とするナットを提供すると共に、同ナットを用いたボルト・ナットの締結構造を提供するものである。
本願発明にあっては、前記延設部が、前記ナット本体から軸方向に遠ざかるに従って前記ねじ穴の中心に近づくように径内方向に傾斜しているため、ボルトとナットとの螺合時に、ボルトのねじ山が延設部に引っ掛かって動かなくなることを防止することができ、無理なく確実に回り止め用の係止爪の作用を果たし得るナット、及び、同ナットを用いたボルト・ナットの締結構造の提供することができたものである。
そして、立ち上げ部を、前記ナット本体から軸方向に遠ざかるに従って前記ねじ穴の中心に近づくように径内方向に傾斜させて実施することによって、立ち上げ部の側部から延設される延設部も径内方向に傾斜させることができる。これにより、立ち上げ部は軸方向に真っ直ぐ立ち上げ、延設部の全部又は一部のみを径内方向に傾斜させる場合に比して、ボルトの雄ねじに対して無理なく沿わせることができる。
また、前記固定部から、前記ねじ穴の径内方向に緩み止め部を突出形成することにより、緩み止め凹部を備えていないボルトに対して使用した場合にあっても、緩み防止の作用を果たすことができる。
(A)本願発明の実施の形態に係るボルト・ナットの締結構造の斜視図。 (A)同締結構造のナットの係止部材の斜視図。 (A)同係止部材の平面図、(B)同係止部材の正面図。 (A)同ナットの平面図、(B)同ナットの縦断面図。
以下、図面に基づき本願発明の実施の形態を説明する。
この実施の形態に係るの締結構造は、ボルト11とナット20との組合せからなる。
ボルト11は、雄ねじ13が設けられた軸部12と、雄ねじ13を含む軸部12に形成された係合凹部14とを備える。係合凹部14は、軸方向においては、軸部12の全長に渡って設けることもできるが、最低限、締付時にナット20と螺合する位置に設けられておれば足りる。また、周方向においては、1箇所に設ければ足りるが、複数箇所に設けることもできる。この例では、180度の間隔で2箇所に設けられている。
それぞれの係合凹部14は、案内面16と係合面15とを備える。より詳しくは、雄ねじ13におけるボルト・ナットの締付方向の前方に位置する案内面16と、雄ねじ13におけるボルト11・ナット20の締付方向の後方に位置する係合面15とを備える。案内面16は、ボルト11・ナット20が前記締付方向に回転するときに、後述するナット20の係止爪34が乗り越えて進むことを許すものであり、係合面15は、ボルト11・ナット20が緩み方向に回転するときに、係止爪34と係合して係止爪34が乗り越えて進むことを許さないものである。
従って、半径に対する角度は、係合面15の方が、案内面16よりも大きい。具体的には、係合面15の同角度は、45度以上であることが適当であり、案内面16は45度未満(望ましくは0〜±ナット20度)であることが適当である。なお、本発明において、ボルト11・ナット20の回転は、両者が相対的に回転することを意味するものであり、例えば、ナット20が回転せず、ボルト11が回転して締付方向、緩み方向にする場合にあっても、ナット20が締付方向、緩み方向にすると表現する。また、係合面15と案内面16は、必ずしも平面である必要はなく、曲面であってよく、その形状は、前記の趣旨に反しない限り、適宜変更できる。
ナット20は、中央にねじ穴22を有するナット本体21と、この座面の反対側の端面(図の上面)に取り付けられた係止部材31とを備える。この例では、係止部材31をカシメによって、固定するために、ナット本体21の上面にはかしめ部24が形成されおり、係止部材31をかしめ部24の内側に配置して、かしめ部24を曲げ加工して係止部材31を固定する。このかしめ部24は、環状でなくともよく、固定が可能なことを条件に部分的に形成すれば足りる。また、係止部材31に貫通穴などの位置決め部を形成しておき、係止部材31を回動不能に強固に固定するようにしてもよい。このカシメの他、溶接等の他の固定手段で係止部材31をナット本体21に固定するようにしてもよい。
係止部材31は、全体が、薄板状の金属製の環状体をなすもので、外周側の固定部32と、内周側の係止爪34とを備える。この例では、係止爪34は、環状の固定部32の内輪から、外側に向けて切り起こして形成されたもので、外側の支持部分33で、固定部32の他の部分と繋がっている。この係止部材31は、係止爪34のみが弾性を有すればよいが、加工コストを考慮すると、全体を薄板状のバネ鋼等の金属から形成する方が有利である。係止爪34は、1個以上設けられればよく、この例では、等間隔に2個設けられている。この係止爪34は、ボルト11の係合凹部14に対して、最低限、1箇所で係合するようにしておけば足りるが、ボルト11の係合凹部14の個数と同数や倍数の個数の係止爪34を設けるなどして、同時に複数箇所で係合するようにしておくことが望まし。
固定部32は、上述のとおり、ナット本体21の上面に固定されるもので、ナット本体21のねじ穴22よりも大きな径を有する。
係止爪34は、傾斜立ち上がり部35と延設部36とを備える。この係止爪32は、本例では、固定部32の一部を切り起こすことによって形成されたものである。
図3(B)に示すように、傾斜立ち上がり部35は、固定部32から雌ねじ23の実質的に軸方向に伸びるものであるが、本例の特徴として、径内方向に傾斜しているものである。詳しくは、傾斜立ち上がり部35は、前記ナット本体から軸方向に遠ざかるに従って、前記ねじ穴の中心に近づくように径内方向に傾斜している。この傾斜角度a(軸線と傾斜立ち上がり部35とのなす角度a)は、5〜35度が適当であり、より好ましくは15〜25度であるが、これに限定されるものではなく、後述の作用を果たし得ることを条件に適宜変更して実施する事かできる。
図3(A)に示すように、平面視において、この傾斜立ち上がり部35は、半径方向に対して直交する接線方向に伸びるものであってもよいが、この例では、接線方向に対して内側に傾斜している。この例では、この傾斜角度bを10度としているが、−45〜+45度を例示でき、この範囲を外れても係止爪32が係合面に係合できることを条件に、適宜変更することができる。
次に、この立ち上げ部35の側部37から延設部36が延設されている。詳しくは、ナット20の緩み方向に回転する方向(矢印y方向)の側部37から、延設部36が延設されている。この実施の形態では、立ち上げ部35の側部37の略全高から、延設部36が伸ばされているが、例えば、立ち上げ部35の側部37の2分の1の範囲から、延設部36を延設するようにしてもよく、その範囲(上下高さの範囲)は、緩み止め機能を果たし得ることを条件に適宜変更できる。
この延設部36は、先端に向かうに従って漸次径内方向に進むものである。
この実施の形態では、延設部36は、立ち上げ部35の側部37に連なる中間部分42と、中間部分42の略周方向の先端に連なる先端部分39とを備える。中間部分42は、軸方向からみて(即ち平面視)、立ち上げ部35の側部37から、ねじ穴22の実質的に周方向に伸びると共に、先端に向かうに従って漸次径内方向に進むものである。具体的には、中間部分42は、半径に対して、約25度の角度を有し、先端部分39は、半径に対して、約45緩み止め部度の角度を有するものであり、中間部分42と先端部分39との半径に対する角度の差は約20度となっている。この角度の差は適宜変更でき、0〜50度程度が望ましく、15〜23度程度がより望ましい。なお、角度の差が0度の場合には、先端部分39と中間部分42との小区分がなく、全体が一つの延設部36であると言える。反対に、3つ以上の小区分を設けることもでき、全体に曲線を描いて湾曲する形状であってもよい。
延設部36は、ねじ穴22の軸方向からみて、少なくともその一部が前記ねじ穴22内に位置している。ここで、ねじ穴22内とは、ねじ穴22の雌ねじ23の谷底23aよりも、内側(中心側)に位置することを意味するものであり、これによって、延設部36の一部が、ねじ穴22と螺合するボルト11の雄ねじ13に接触する。なお、図3(A)において、23bは雌ねじ23の山の頂きを示す。この実施の形態では、先端部分39が雄ねじ13に接触する。この先端部分39は、前記ナット本体21から軸方向に遠ざかるに従って(図3(B)の上方向に向かうに従って)、ねじ穴22の中心に近づくように径内方向に傾斜している。この傾斜は、先の立ち上げ部35が傾斜していることによってなされたものであるが、立ち上げ部35と延設部36(特に先端部分39)との傾斜の角度は、必ず一致している必要はなく、立ち上げ部35が軸方向と並行であっても、延設部36(特に先端部分39)のみを傾斜させてもよい。但し、立ち上げ部35と共に傾斜させる方が、無理なく弾性変形でき、また、加工上も容易である。
ボルト11にねじ穴22が螺合した際、係止爪34が弾性変形した状態で、延設部36(この例では先端部分39)が雄ねじ13に係合する。
詳しくは、まず、ナット20に螺合し、ねじ穴22を抜け出したボルト11の先端17の不完全ねじ部が、ねじ穴22の雌ねじの谷よりも内側(中心側)に位置している先端部分39に当接し、これを径外方向に弾性変形させながらボルト11は締め付け方向へのねじの進行を続ける。そして、係合凹部14に先端部分39が位置した状態で、係止爪34が弾性変形前の状態に戻るべく径内方向に動いて、先端部分39が係合凹部14内に位置する。この状態で、さらにボルト11が締め付け方向に回転すると、先端部分39は案内面16を乗り越えて、係合凹部14から出て、ねじ山に沿った状態に戻る。
他方、前記ボルト・ナットが緩み方向に回転して、先端部分39が係合凹部14に入ると、係合面15と係合することによって、係合面15を乗り越えて進むことができず、係合凹部14の位置で、回り止めとなり、ねじの確実な回り止めが実現する。
ここで、特許文献1の回り止めと同じ構造では、立ち上げ部35が固定部32から直角に立ち上げられ、軸方向と並行な状態となる。そのため、延設部36も軸方向と並行となる。その結果、ナット20に螺合してねじ穴22を抜け出したボルト11の先端17の不完全ねじ部が、延設部36に当接する時、延設部36の下端辺(軸方向においてナット20に近い辺)が雄ねじ13に引っ掛かってしまい、うまく径外方向に弾性変形せず、引っ掛かった箇所で止まってしまう場合がある。これに対して、本発明にあっては、延設部36(特に先端部分39)が、ナット本体21から軸方向に遠ざかるに従って、ねじ穴22の中心に近づくように径内方向に傾斜しているため、延設部36(特に先端部分39)の下端辺40(軸方向においてナット20に近い辺)が雄ねじ13に引っ掛かってしまうおそれを少なくすることができる。
最も望ましくは、延設部36(特に先端部分39)の下端辺40の半径が、ねじ穴22よりも大きく、延設部36(特に先端部分39)の上端辺41(軸方向においてナット20から遠い辺)の半径がねじ穴22よりも小さいようにする。これによって、雄ねじ13は、先端部分39と最初に接触する部分が、延設部36の下端辺40と上端辺41との間の面になるため、下端辺41が雄ねじ13に引っ掛かってしまうおそれがなくなり、円滑に径外方向に係止爪34が広がることになる。ただ、先に説明したように、先端部分39はナット本体21から軸方向に遠ざかるに従って、径内方向に傾斜しているため、延設部36(特に先端部分39)の下端辺40の半径がねじ穴22よりも小さい場合にあっても、その傾斜によって、従来のものよりも上手く、径外方向に係止爪34が広がることができる。また、下端辺40は、ねじ穴22の軸方向と直交する方向に伸びるものであってもよいが、この例では、先端に向かうに従ってナット本体21から軸方向に遠ざかるように傾斜(図では斜め上方に傾斜)している。これによって、上記の雄ねじ13との引っ掛かりの可能性をより小さくすることができるため有利である。
次に、この例では、係止爪34以外に、緩み止め部51を設けている。この緩み止め部51は、ねじ穴22の径内方向に突出しているもので、この例では、係止爪34と係止爪34との間の略半円の弧状部分である。
ここで、係止爪34は、前述のように環状の固定部32の内周辺から、外側に向けて切り起こして形成されているため、切り起こされた部分は、固定部32の内周辺から径外方向に凹んだ切り欠き部38となる。従って、この緩み止め部51は、切り欠き部38と切り欠き部38との間に挟まれた形態の弧状の突出片となっているものであり、係止爪34とは実質的に独立して動くものである。
この緩み止め部51の内端辺は、径方向位置においてねじ穴22の雌ねじの谷底よりも径内側に位置する。これにより、ボルト11・ナット本体21が螺合した状態で、雄ねじ13と係合して弾性変形し、ねじ山の進み側フランクの上面を下方に押圧するように軸方向に力を加えるようにして、前記係合凹部14が設けられていないボルトに対しても、弾性によるねじの緩み止めがなされ得る。
上記の実施の形態の他、本願発明は種々変更して実施することができるものであり、例えば、延設部36を上下にくの字状に折り曲げて形成してもよい。言い換えると、延設部36(特に先端部分39)を、軸方向に上下に2つの小区分に区画し、下方を小区分を径外方向に傾斜させ、上方の小区分とは軸方向に対して異なる角度となるようにしてもよい。本発明は、右ねじでも、左ねじでも、どちらでも実施することができる。
11 ボルト
12 軸部
13 雄ねじ
14 係合凹部
15 係合面
16 案内面
17 ボルトの先端
20 ナット
21 ナット本体
22 ねじ穴
23 雌ねじ
24 かしめ部
31 係止部材
32 固定部
33 支持部分
34 係止爪
35 立ち上げ部
36 延設部
37 側部
38 切り欠き部
39 先端部分
40 下端辺
41 上端辺
42 中間部分
51 緩み止め部

Claims (6)

  1. ボルトに対して締め付けられる、ナットにおいて、
    前記ナットは、雌ねじを備えたねじ穴を有するナット本体と、前記ナット本体に固定された係止部材とを備え、
    前記係止部材は、前記ナット本体に固定された固定部と、係止爪とを備え、
    前記係止爪は、前記固定部から前記ナットのねじ穴の実質的に軸方向に伸びる立ち上げ部と、前記立ち上げ部から伸びる延設部とを備えたものであり、
    前記立ち上げ部は、前記ねじ穴よりも外側から立ち上がるものであり、
    前記延設部の少なくとも一部が、前記ねじ穴の軸方向からみて、前記ねじ穴の内側に位置しており、且つ、前記延設部は、前記ナット本体から軸方向に遠ざかるに従って前記ねじ穴の中心に近づくように径内方向に傾斜していることを特徴とするナット。
  2. 前記ボルトは、雄ねじが設けられた軸部と、前記雄ねじを含む前記軸部に形成された係合凹部とを備え、
    前記係合凹部は、前記雄ねじにおける締付方向の前方に位置する案内面と、前記雄ねじにおける締付方向の後方に位置する係合面とを備え、
    前記案内面は、締付方向への回転時に、前記係止部材が乗り越えて進むことを許すものであり、
    前記係合面は、緩み方向への回転時に、前記係止部材と係合して前記係止部材が乗り越えて進むことを許さないことで、前記ナットが緩まないようにしたものであり、
    前記ボルトに前記ナットが螺合した際、前記係止爪が弾性変形した状態で、前記延設部が前記雄ねじに沿った状態となり、
    前記係合凹部に前記延設部が位置した状態で、前記係止爪が前記弾性変形前の状態に戻るべく前記ねじ穴の径内方向に動いて、前記延設部が前記係合凹部内に位置するものであり、
    前記緩み方向への回転時に、前記延設部が前記係合面と係合することにより、前記係合面を乗り越えて進むことができないようにしたことを特徴とする請求項1記載のナット。
  3. 立ち上げ部は、前記ナット本体から軸方向に遠ざかるに従って前記ねじ穴の中心に近づくように径内方向に傾斜して前記固定部から立ち上がっているものであることを特徴とする請求項1又は2記載のナット。
  4. 前記延設部は、先端部分と中間部分とを備え、
    前記中間部分は、前記傾斜立ち上げ部の側部から前記ねじ穴の実質的に周方向に伸びると共に、先端に向かうに従って漸次径内方向に進むものであり、
    前記先端部分は、前記中間部分から前記ねじ穴の実質的に周方向に伸びると共に、先端に向かうに従って漸次径内方向に進むものであり、
    前記先端部分が前記径内方向に進む率が、前記中間部分が前記径内方向に進む率よりも大きいことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のナット。
  5. 前記固定部から、前記ねじ穴の径内方向に緩み止め部が突出形成され、前記緩み止め部の両側には切り込みが形成されているものであり、
    前記ボルトに前記ナットが螺合した状態で、前記緩み止め部が前記ナット本体から軸方向に遠ざかるように弾性変形することとにより、ねじの緩み止めがなされることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のナット。
  6. 雄ねじが設けられた軸部と前記雄ねじを含む前記軸部に形成された係合凹部とを備えたボルトと、中央にねじ穴を有するナット本体と前記ナット本体に取り付けられた係止部材とを備えたナットとの締結構造であり、
    前記係合凹部は、前記雄ねじにおけるボルト・ナットの締付方向の前方に位置する案内面と、前記雄ねじにおけるボルト・ナットの締付方向の後方に位置する係合面とを備え、
    前記案内面は、前記ボルト・ナットが前記締付方向に回転するときに、前記係止部材が乗り越えて進むことを許すものであり、
    前記係合面は、前記ボルト・ナットが緩み方向に回転するときに、前記係止部材と係合して前記係止部材が乗り越えて進むことを許さないことで、前記ナットが緩まないようにしたボルト・ナットの締結構造において、
    前記ナットは請求項1〜5の何れかに記載のナットであり、
    前記ボルトに前記ナットが螺合した際、前記係止爪が弾性変形した状態で前記ボルトの前記雄ねじに係合し、
    前記ボルトの前記係合凹部に前記延設部が位置した状態で、前記延設部が前記弾性変形前の状態に戻るべく軸方向に動いて、前記延設部が前記係合凹部内に位置し、前記係止爪が前記係合面を乗り越えて進むことを許さないことで、前記ナットが緩まないようにしたボルト・ナットの締結構造。
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