JP2013121671A - 画像記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】中間転写ベルトの継ぎ目部上に形成された被硬化層を効率的に記録媒体に転写し得る画像記録装置の提供。
【解決手段】透光性を有するベルト本体、およびベルト本体の周方向両端をつなぎ合わせた継ぎ目部を有し、該継ぎ目部の透光率が継ぎ目部以外の部分に比べ50%以上95%以下である中間転写ベルト10と、画像記録用組成物を中間転写ベルト10上へ供給し被硬化層12Bを形成する供給装置12と、被硬化層12Bに液滴14Aを吐出する吐出装置14と、被硬化層12Bに対し中間転写ベルト10の内周面側から露光を施し、該露光が施される領域の中間転写ベルト周方向の長さ[A]が5mm以上300mm以下の範囲であって、且つ該露光が施される領域の中間転写ベルト周方向の長さ[A]と前記継ぎ目部の周方向長さ[B]との比率([A]/[B]×100)が500%以上である露光装置18と、を備える画像記録装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像記録装置に関する。
インクジェット法による画像記録方法として、インクジェット方式で中間転写ベルト上に画像を形成し、該画像を記録媒体上に転写して最終画像を得る画像記録方法が試されている。
例えば、記録媒体にインク液滴を噴射して画像を記録する記録ヘッドと、記録媒体を収容し、収容した記録媒体を1枚ずつ分離して送り出す記録媒体供給装置及び送り出された記録媒体を搬送する記録媒体搬送装置を有するインクジェット記録装置において、記録媒体搬送装置は、駆動ローラと従動ローラに巻き回され、記録媒体供給装置から供給された記録媒体を画像記録部に搬送する搬送ベルトとベルト帯電手段を有し、搬送ベルトは少なくとも記録媒体と接触する側は絶縁層で形成され、ベルト帯電手段は搬送ベルトと接触して設けられ、搬送ベルトにACバイアスを加え、搬送ベルトに正と負の電荷を搬送ベルトの移動方向に対して交互に印加するインクジェット記録装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、無端状の搬送ベルト表面を帯電させて用紙を吸着して搬送し、記録ヘッドから液滴を吐出して前記用紙に画像を記録して排紙する画像形成装置において、前記搬送ベルトは表層となる絶縁層と裏層となる中抵抗層を含む複層構造である画像形成装置が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−103857号公報 特開2004−231382号公報
本発明の課題は、中間転写ベルトの継ぎ目部上に形成された被硬化層を効率的に記録媒体に転写し得る画像記録装置を提供することにある。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
請求項1に係る発明は、
透光性を有するベルト本体、および該ベルト本体の周方向両端をつなぎ合わせた継ぎ目部を有し、該継ぎ目部の透光率が継ぎ目部以外の部分に比べ50%以上95%以下である中間転写ベルトと、
光硬化性の材料を含む画像記録用組成物を前記中間転写ベルト上へ供給し被硬化層を形成する供給装置と、
前記中間転写ベルト上に形成された前記被硬化層に液滴を吐出する吐出装置と、
前記中間転写ベルト上に形成された前記被硬化層に対し前記中間転写ベルトの内周面側から露光を施し、該露光が施される領域の中間転写ベルト周方向の長さ[A]が5mm以上300mm以下の範囲であって、且つ該露光が施される領域の中間転写ベルト周方向の長さ[A]と前記継ぎ目部の周方向長さ[B]との比率([A]/[B]×100)が500%以上である露光装置と、
を備える画像記録装置である。
請求項2に係る発明は、
前記中間転写ベルトの回転駆動により前記露光が施される領域を前記継ぎ目部が通過するのにかかる時間を「時間t」と規定した場合において、前記露光が施される領域を前記継ぎ目部が通過する際の時間tにおける前記中間転写ベルトの外周面側での総露光量[X]と、前記露光が施される領域を前記継ぎ目部が通過しない際の時間tにおける前記中間転写ベルトの外周面側での総露光量[Y]との比率([X]/[Y]×100)が80%以上である請求項1に記載の画像記録装置である。
請求項3に係る発明は、
前記中間転写ベルトにおける前記継ぎ目部は、前記ベルト本体の周方向両端面が間隙を持って向かい合い、該間隙が接着剤または粘着剤でつなぎ合わされて構成されている請求項1または請求項2に記載の画像記録装置である。
請求項4に係る発明は、
前記中間転写ベルトにおける前記継ぎ目部は、前記ベルト本体の周方向両端面が間隙を持って向かい合い、該間隙に前記ベルト本体と同じ材料からなる短冊状の部材を介在させ且つ該短冊状の部材と前記ベルト本体の周方向両端面とが接着剤または粘着剤でつなぎ合わされて構成されている請求項1または請求項2に記載の画像記録装置である。
請求項5に係る発明は、
前記中間転写ベルトにおける前記継ぎ目部は、前記ベルト本体の周方向両端面が間隙を持って向かい合い、該間隙が接着剤または粘着剤でつなぎ合わされ、且つつなぎ合わされた前記ベルト本体の一端から前記接着剤または粘着剤を介したベルト本体の他端までの領域における内周面側に透光性を有する膜状の補強部材が貼り付けられて構成されている請求項1または請求項2に記載の画像記録装置である。
請求項6に係る発明は、
前記中間転写ベルトにおける前記継ぎ目部は、前記ベルト本体の周方向両端面が間隙を持って向かい合い、該間隙に前記ベルト本体と同じ材料からなる短冊状の部材を介在させ、該短冊状の部材と前記ベルト本体の周方向両端面とが接着剤または粘着剤でつなぎ合わされ、且つつなぎ合わされた前記ベルト本体の一端から前記短冊状の部材と前記接着剤または粘着剤とを介したベルト本体の他端までの領域における内周面側に透光性を有する膜状の補強部材が貼り付けられて構成されている請求項1または請求項2に記載の画像記録装置である。
請求項7に係る発明は、
前記中間転写ベルトにおける前記継ぎ目部は、前記ベルト本体の両端部分が重ね合わされ、該重合せの部分が溶着されてつなぎ合わされている請求項1または請求項2に記載の画像記録装置である。
請求項8に係る発明は、
前記中間転写ベルトにおける前記継ぎ目部は、前記ベルト本体の周方向両端面が接触して向かい合い、該向かい合った部分が溶着されてつなぎ合わされている請求項1または請求項2に記載の画像記録装置である。
請求項9に係る発明は、
前記中間転写ベルトは、オレフィン系材料またはフッ素系材料を含有し且つ前記ベルト本体の外周面側を覆う表面層を有する請求項3〜6および請求項8の何れか1項に記載の画像記録装置である。
請求項10に係る発明は、
前記ベルト本体は、前記重合せの部分の外周面側に凸部を有し、
且つ前記ベルト本体の外周面側全面を覆い、前記凸部に対応する部分の膜厚が前記凸部に対応しない部分の膜厚よりも薄い表面層を有し、
前記中間転写ベルトの前記凸部を有する部分の総膜厚(N)と、前記凸部を有しない部分の平均総膜厚(M)と、の差異((N−M)/M×100)が50%以下である請求項7に記載の画像記録装置である。
請求項11に係る発明は、
前記表面層がオレフィン系材料またはフッ素系材料を含有する請求項10に記載の画像記録装置である。
請求項12に係る発明は、
前記中間転写ベルトにおける前記継ぎ目部は、中間転写ベルト軸方向に対して1°以上傾いた方向に延在している請求項1〜請求項11の何れか1項に記載の画像記録装置である。
請求項13に係る発明は、
前記中間転写ベルトは、前記継ぎ目部の周方向への引っ張り破断強度(O)と、前記継ぎ目部以外の部分の周方向への引っ張り破断強度(P)との比率([O]/[P]×100)が50%以上である請求項1〜請求項12の何れか1項に記載の画像記録装置である。
請求項14に係る発明は、
前記中間転写ベルトは、外周側の表面にエンボスパターンまたはマットパターンを有する請求項1〜請求項13の何れか1項に記載の画像記録装置である。
請求項15に係る発明は、
前記中間転写ベルトの前記継ぎ目部は加熱プレス加工が施され、該継ぎ目部の膜厚が130μm以下である請求項1〜請求項14の何れか1項に記載の画像記録装置である。
請求項16に係る発明は、
前記中間転写ベルトの前記ベルト本体は、ポリエステル、ポリブチレンテレフタレート、9ナイロン、ポリエーテルスルホン、およびポリアリレートから選択される少なくとも1種を含む請求項1〜請求項15の何れか1項に記載の画像記録装置である。
請求項1に係る発明によれば、中間転写ベルトが継ぎ目部を有し、該継ぎ目部の透光率が継ぎ目部以外の部分に比べ50%以上95%以下であり、中間転写ベルト上に形成された被硬化層に対し中間転写ベルトの内周面側から露光を施し、該露光が施される領域の中間転写ベルト周方向の長さが5mm以上300mm以下の範囲であり、且つ該露光が施される領域の中間転写ベルト周方向の長さ[A]と前記継ぎ目部の周方向長さ[B]との比率([A]/[B]×100)が500%以上であるとの要件を満たさない場合に比べて、中間転写ベルトの継ぎ目部上に形成された被硬化層を効率的に記録媒体に転写し得る画像記録装置が提供される。
請求項2に係る発明によれば、露光が施される領域を継ぎ目部が通過する際の時間tにおける中間転写ベルトの外周面側での総露光量[X]と、露光が施される領域を継ぎ目部が通過しない際の時間tにおける中間転写ベルトの外周面側での総露光量[Y]との比率([X]/[Y]×100)が80%未満である場合に比べて、中間転写ベルトの継ぎ目部上に形成された被硬化層を効率的に記録媒体に転写し得る画像記録装置が提供される。
請求項3に係る発明によれば、継ぎ目部が、ベルト本体の周方向両端面が間隙を持って向かい合い、該間隙が接着剤または粘着剤でつなぎ合わされて構成されていない場合に比べて、継ぎ目部の強度に優れた中間転写ベルトを備える画像記録装置が提供される。
請求項4に係る発明によれば、継ぎ目部が、ベルト本体の周方向両端面が間隙を持って向かい合い、該間隙にベルト本体と同じ材料からなる短冊状の部材を介在させ且つ該短冊状の部材とベルト本体の周方向両端面とが接着剤または粘着剤でつなぎ合わされて構成されていない場合に比べて、継ぎ目部の強度に優れた中間転写ベルトを備える画像記録装置が提供される。
請求項5に係る発明によれば、継ぎ目部が、ベルト本体の周方向両端面が間隙を持って向かい合い、該間隙が接着剤または粘着剤でつなぎ合わされ、且つつなぎ合わされた前記ベルト本体の一端から前記接着剤または粘着剤を介したベルト本体の他端までの領域における内周面側に透光性を有する膜状の補強部材が貼り付けられて構成されていない場合に比べて、継ぎ目部の強度に優れた中間転写ベルトを備える画像記録装置が提供される。
請求項6に係る発明によれば、継ぎ目部が、ベルト本体の周方向両端面が間隙を持って向かい合い、該間隙にベルト本体と同じ材料からなる短冊状の部材を介在させ、該短冊状の部材とベルト本体の周方向両端面とが接着剤または粘着剤でつなぎ合わされ、且つつなぎ合わされた前記ベルト本体の一端から前記短冊状の部材と前記接着剤または粘着剤とを介したベルト本体の他端までの領域における内周面側に透光性を有する膜状の補強部材が貼り付けられて構成されていない場合に比べて、継ぎ目部の強度に優れた中間転写ベルトを備える画像記録装置が提供される。
請求項7に係る発明によれば、継ぎ目部は、ベルト本体の両端部分が重ね合わされ該重合せの部分が溶着されてつなぎ合わされていない場合に比べて、継ぎ目部の強度に優れた中間転写ベルトを備える画像記録装置が提供される。
請求項8に係る発明によれば、継ぎ目部は、ベルト本体の周方向両端面が接触して向かい合い、該向かい合った部分が溶着されてつなぎ合わされていない場合に比べて、継ぎ目部の強度に優れた中間転写ベルトを備える画像記録装置が提供される。
請求項9に係る発明によれば、中間転写ベルトが、オレフィン系材料またはフッ素系材料を含有し且つベルト本体の外周面側を覆う表面層を有するとの要件を満たさない場合に比べて、離型性に優れた中間転写ベルトを備える画像記録装置が提供される。
請求項10に係る発明によれば、ベルト本体が重合せの部分の外周面側に凸部を有し、且つベルト本体の外周面側全面を覆い凸部に対応する部分の膜厚が凸部に対応しない部分の膜厚よりも薄い表面層を有し、中間転写ベルトの凸部を有する部分の総膜厚(N)と、凸部を有しない部分の平均総膜厚(M)と、の差異((N−M)/M×100)が50%以下であるとの要件を満たさない場合に比べて、継ぎ目部と継ぎ目部以外の部分との膜厚のムラが抑制された中間転写ベルトを備える画像記録装置が提供される。
請求項11に係る発明によれば、表面層がオレフィン系材料またはフッ素系材料を含有しない場合に比べて、離型性に優れた中間転写ベルトを備える画像記録装置が提供される。
請求項12に係る発明によれば、継ぎ目部が、中間転写ベルト軸方向に対して1°以上傾いた方向に延在していない場合に比べて、中間転写ベルトの継ぎ目部上に形成された被硬化層を効率的に記録媒体に転写し得る画像記録装置が提供される。
請求項13に係る発明によれば、継ぎ目部の周方向への引っ張り破断強度(O)と、継ぎ目部以外の部分の周方向への引っ張り破断強度(P)との比率([O]/[P]×100)が50%未満である場合に比べて、継ぎ目部の強度に優れた中間転写ベルトを備える画像記録装置が提供される。
請求項14に係る発明によれば、中間転写ベルトが外周側の表面にエンボスパターンを有しない場合に比べて、離型性に優れた中間転写ベルトを備える画像記録装置が提供される。
請求項15に係る発明によれば、継ぎ目部に加熱プレス加工が施され、該継ぎ目部の膜厚が130μm以下であるとの要件を満たさない場合に比べて、継ぎ目部と継ぎ目部以外の部分との膜厚のムラが抑制された中間転写ベルトを備える画像記録装置が提供される。
請求項16に係る発明によれば、ベルト本体が前述の材料を含まない場合に比べて、継ぎ目部の強度に優れた中間転写ベルトを備える画像記録装置が提供される。
本実施の形態に係る記録装置の一例を示す概略図である。 本実施の形態に用いる第一の態様の中間転写ベルトを示す斜視図である。 図2に示す第一の態様の中間転写ベルトの作製工程を説明するための斜視図である。 本実施の形態に用いる第二の態様の中間転写ベルトを示す斜視図である。 図4に示す第二の態様の中間転写ベルトの作製工程を説明するための斜視図である。 本実施の形態に用いる第三の態様の中間転写ベルトを示す斜視図である。 図6に示す第三の態様の中間転写ベルトの作製工程を説明するための斜視図である。 本実施の形態に用いる第四の態様の中間転写ベルトを示す斜視図である。 図8に示す第四の態様の中間転写ベルトの作製工程を説明するための斜視図である。 本実施の形態に用いる第五の態様の中間転写ベルトを示す斜視図である。 図10に示す第五の態様の中間転写ベルトの作製工程を説明するための斜視図である。 図10に示す第五の態様の中間転写ベルトの作製工程を説明するための斜視図である。 図10に示す第五の態様の中間転写ベルトの作製工程を説明するための斜視図である。 本実施の形態に用いる第六の態様の中間転写ベルトを示す斜視図である。 図14に示す第六の態様の中間転写ベルトの作製工程を説明するための斜視図である。 図14に示す第六の態様の中間転写ベルトの作製工程を説明するための斜視図である。
以下、本発明の画像記録装置の実施形態について詳細に説明する。
<画像記録装置>
本実施形態に係る画像記録装置は、透光性を有するベルト本体、および該ベルト本体の周方向両端をつなぎ合わせた継ぎ目部を有し、該継ぎ目部の透光率が継ぎ目部以外の部分に比べ50%以上95%以下である中間転写ベルトと、光硬化性の材料を含む画像記録用組成物を前記中間転写ベルト上へ供給し被硬化層を形成する供給装置と、前記中間転写ベルト上に形成された前記被硬化層に液滴を吐出する吐出装置と、前記中間転写ベルト上に形成された前記被硬化層に対し前記中間転写ベルトの内周面側から露光を施し、該露光が施される領域の中間転写ベルト周方向の長さ[A]が5mm以上300mm以下の範囲であって、且つ該露光が施される領域の中間転写ベルト周方向の長さ[A]と前記継ぎ目部の周方向長さ(周方向幅)[B]との比率([A]/[B]×100)が500%以上である露光装置と、を備える。
ここで、中間転写ベルト上に光硬化性の被硬化層を形成し且つ該被硬化層にインク等の液滴を吐出した後、前記被硬化層に対し中間転写ベルトの内周面側から露光を施して被硬化層を硬化すると共に該被硬化層を記録媒体に転写して記録媒体上に画像を形成する形態のインクジェット画像記録装置が従来から提案されている。この画像記録装置では、光硬化性の材料を含む画像記録用組成物が中間転写ベルト上に供給された後、記録媒体に転写されるまでの間ずっと中間転写ベルトの同じ位置に載っているため、継ぎ目部分に供給された画像記録用組成物(被硬化層)は記録媒体に転写されるまで常に継ぎ目部上に載っており、露光が施される領域(以下単に「露光領域」とも称す)を通過する際も継ぎ目部の直下に存在する。そのため、継ぎ目部上に形成された被硬化層では中間転写ベルトの内側からの露光光がその通過速度の時間(100mm/sec以上の通過時間)遮られる。
例えば、露光装置がLED露光を行う場合は、その中心照度に対する有効幅は30mm幅以下(LEDランプ一か所当たり)でコンパクト(10mm前後)な光源をアレイ状に並べて使用される。LED露光によれば、厚紙・パッケージ類ではインラインではUV乾燥、IR乾燥などの熱乾燥ではコスト面、ランプ冷却、廃熱、オゾン排気、消費電力の軽減化が実現でき、発熱が少なく原反の変形も防げ、かつ中間体ベルト表面の蓄熱を抑えることにより高品質の画像記録を提供し得る。
しかし、本実施形態に係る画像形成装置は、露光が施される領域の中間転写ベルト周方向の長さ[A]が5mm以上300mm以下の範囲であって、且つ該露光が施される領域の中間転写ベルト周方向の長さ[A]と前記継ぎ目部の周方向長さ[B]との比率([A]/[B]×100)が500%以上である。この構成を満たすことにより、中間転写ベルトが継ぎ目部を有していても、該継ぎ目部上に形成された被硬化層が効率的に記録媒体に転写され、優れた画像が形成される。
このメカニズムは必ずしも明確ではないものの、以下のごとく推察される。即ち、継ぎ目部の周方向長さ(周方向幅)[B]に対し露光領域が500%以上(5倍以上)と広いため、その継ぎ目部が露光領域を通過する時間も連続して1/100秒以下で連続光で周方向前後の露光がなされており、硬化反応も連続したラジカル連鎖反応で進行し、継ぎ目部もその通過前後に照射される領域を有しており、未反応部分を必ずしも含まない。また、継ぎ目部上に載った画像記録用組成物が露光領域を通過する際に、該画像記録用組成物(被硬化層)に対し斜め方向からも露光光が進入するため、硬化が良好に進むものと推察される。その結果、継ぎ目部上に載った画像記録用組成物においても優れた画像が得られると推察される。また更に、継ぎ目部の周方向長さ(周方向幅)[B]に対し露光領域が500%以上(5倍以上)と広いため、継ぎ目部上に形成された被硬化層の周方向前後の被硬化層では硬化が良好に行われ、記録媒体に転写される際には継ぎ目部上に形成された被硬化層が、前記周方向前後の被硬化層に追随して良好に記録媒体に転写されるものと推察され、その結果継ぎ目部上に形成された被硬化層においても優れた画像が得られると推察される。
−透光性,透光率−
ここで、本実施形態のベルト本体における「透光性」とは、露光装置によって露光される光を透過する性質を指し、具体的には、例えば露光装置によって露光される光の波長の透過率が70%以上であることが望ましい。
尚、LED−UVランプ光源を用いる場合には、その光露光幅も10nm以上40nm以下の広がりがあり、光ラジカル開始剤も有効分解吸収波長を選択し、使用開始剤量も多め(1.5倍以上2倍以下配合)にすることにより開始分解濃度を上げ、または増感剤添加により効率的に反応速度をあげてもよい。
尚、ベルト本体の透光率や、継ぎ目部の透光率は以下の方法により測定され、本明細書に記載の数値は該方法によって測定されたものである。即ち、露光装置によって露光される光の波長を照射しうる測定装置(例えば、紫外線の場合であれば、紫外可視分光光度計(商品名:U−570、日本分光社製)、波長350nm以上420nm以下)を用いて分光スペクトルを測定し、ベルト本体の透光率を測定する。
−継ぎ目部−
本実施形態の中間転写ベルトにおいて、継ぎ目部とは、ベルト本体の周方向両端をつなぎ合わせた部分であって、且つ透光率が該継ぎ目部以外の部分に比べ50%以上95%以下である部分を指す。
尚、継ぎ目部の具体的な態様については、後に詳述する。
本実施形態では、露光装置によって中間転写ベルトの内周面側から露光が施される領域(露光領域)の中間転写ベルト周方向の長さ[A]と、前記継ぎ目部の周方向長さ(周方向幅)[B](以下単に「継ぎ目部幅」とも称す)との比率([A]/[B]×100)が500%以上(5倍以上)である。言い替えれば、継ぎ目部幅は露光領域の長さに対し20%以下に調整されている。尚、上記長さの比率(つまり面積比率)は更に1000%以上(10倍以上)であることが好ましく、5000%以上(50倍以上)であることがより好ましい。
上記比率が上述の範囲であることにより、中間転写ベルトが継ぎ目部を有していても、該継ぎ目部上に形成された被硬化層が効率的に記録媒体に転写され、優れた画像が形成される。また、背面露光による反応の開始方向がベルト面側から始まり、残留成分が残らず、転写性も高く保持される。
尚、継ぎ目部の周方向長さ(継ぎ目部幅)が継ぎ目部の軸方向において箇所によって異なる場合や、継ぎ目部が軸方向に対して傾斜して形成され露光領域を逐次通過する場合などにおいては、継ぎ目部の周方向長さとはその最長部分の長さをさす。
また、本実施形態の画像形成装置では、中間転写ベルトの回転駆動により露光領域を継ぎ目部が通過するのにかかる時間を「時間t」と規定した場合に、該露光領域を継ぎ目部が通過する際の時間tにおける中間転写ベルトの外周面側での総露光量(被露光量)[X]と、前記露光領域を継ぎ目部が通過しない際の時間tにおける中間転写ベルトの外周面側での総露光量(被露光量)[Y]との比率([X]/[Y]×100)が80%以上であることが好ましい。尚、該総露光量(被露光量)の比率は更に90%以上であることがより好ましい。
上記総露光量(被露光量)の比率が上述の範囲であることにより、中間転写ベルトが継ぎ目部を有していても、該継ぎ目部上に形成された被硬化層が効率的に継ぎ目部分でも反応進行し記録媒体に転写され、優れた画像が形成される。
次いで、本実施形態に係る画像記録装置の構成について、図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置101の構成を示す概略図である。
本実施形態に係る画像形成装置101は、図1に示すように、後述する画像記録用組成物の層(被硬化層)12Bが形成される中間転写ベルト10と、中間転写ベルト10に形成された被硬化層12Bが転写される記録媒体Pを搬送する搬送手段(図示省略)と、を備えている。
搬送手段としては、記録媒体Pを静電力等により外周面に付着させて搬送する搬送ベルト・搬送ドラムや、記録媒体Pを挟んで搬送する搬送ロール対で構成される。なお、記録媒体Pは、図1において矢印A方向に搬送される。
被硬化層12Bが転写される記録媒体Pとしては、例えば、用紙(具体的には普通紙、インクジェットコート紙、アート紙、合成紙等)などが用いられる。なお、記録媒体Pとしては、用紙に限られず、例えば、樹脂等で形成されたフィルム(具体的にはポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル、ポリウレタン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアリレート、ポリエーテルスルフォン、TAC:酢酸セルロース)などであってもよく、被硬化層12Bが転写し得るものであればよい。
中間転写ベルト10の内周側には、中間転写ベルト10が巻き掛けられる被巻掛部材の一例としての複数の巻掛ロール16B、10C、10A、10Bが設けられている。巻掛ロール16Bは、後述の露光装置18に対して、記録媒体Pの搬送方向における上流側(図1において左側)に配置され、巻掛ロール10Cは、巻掛ロール16Bおよび露光装置18に対して、記録媒体Pの搬送方向における下流側(図1において右側)に配置されている。
巻掛ロール10Aは、巻掛ロール10Cに対して、記録媒体Pの搬送方向における下流側(図1において右側)であって、後述の平板22の配置側とは反対側(図1において上側)に配置されている。巻掛ロール10Bは、巻掛ロール16Bに対して、記録媒体Pの搬送方向における上流側(図1において左側)であって、後述の平板22の配置側とは反対側(図1において上側)に配置されている。
また、中間転写ベルト10は、記録媒体Pの幅と同等またはそれ以上の幅(軸方向長さ)を有している。端部にはベルト蛇行防止のためリブを付与して、左右のベルトの蛇行を防止抑制してもよい。
中間転写ベルト10の外周側(図1において側方)には、中間転写ベルト10の表面に離型剤24Aを供給して、離型剤層24Bを中間転写ベルト10の表面に形成する離型剤層形成装置24が設けられている。具体的には、離型剤層形成装置24は、中間転写ベルト10において巻掛ロール10Aが巻き掛けられている部分に対して対向しており、中間転写ベルト10における上記部分に対し、離型剤24Aを供給して離型剤層24Bを形成するようになっている。
また、離型剤層形成装置24は、中間転写ベルト10の幅方向(中間転写ベルト10の回転方向と直交する方向)に沿って長さを有しており、その幅方向に沿った長さが、中間転写ベルト10における被吐出領域以上(被画像形成領域以上)とされている。
離型剤層形成装置24は、例えば、離型剤24Aを収容する筐体24Cと、筐体24C内に設けられ離型剤24Aを中間転写ベルト10へ供給する供給ローラ24Dと、供給ローラ24Dから中間転写ベルト10へ供給された離型剤24A(例えばシリコーン系、Fッソ系、ワックス系オイルなど)により形成された離型剤層24Bの層厚を規定するブレード24Eと、を含んで構成されている。離型剤層形成装置24は、離型剤24Aを加熱溶融させる加熱手段(図示せず)を含んでいてもよい。
離型剤層形成装置24は、供給ローラ24Dが中間転写ベルト10に連続的に接触するようにしてもよいし、中間転写ベルト10から離間する構成としてもよい。また離型剤層形成装置24としては、上記構成に限られず、公知の塗布法(例えば、バーコーター塗布、スプレー方式の塗布、インクジェット方式の塗布、エアーナイフ方式の塗布、スリットダイコーター塗布、ブレード方式の塗布、ロール方式の塗布、コンマコーターによる塗布、アニロックスロールによる塗布等)などを利用した装置を適用してもよい。
離型剤24Aとしては、具体的には、シリコーン系オイル、フッ素系オイル、炭化水素系・ポリアルキレングリコール、脂肪酸エステル、フェニルエーテル、リン酸エステルおよび疎水性界面活性剤等が挙げられ、これらの中でもシリコーン系オイル、フッ素系オイル、ポリアルキレングリコールおよび疎水性界面活性剤などが望ましい。
なお、本実施形態では、中間転写ベルト10の表面に離型剤層24Bを形成する構成について説明したが、表面離型性を有する場合には、離型剤層24Bを形成しなくてもよい。
離型剤層形成装置24に対する中間転写ベルト10の回転方向下流側には、光に反応して硬化すると共に吸液材料を含む画像記録用組成物を中間転写ベルト10の表面に供給して被硬化層12Bを形成する被硬化層形成装置(スリットダイコーターを用いた供給装置)12が設けられている。
具体的には、被硬化層形成装置12は、中間転写ベルト10において巻掛ロール10Aと巻掛ロール10Bとの間の部分に対向しており、中間転写ベルト10における上記部分に対し、画像記録用組成物を供給して被硬化層12Bを形成するようになっている。
また、被硬化層形成装置12は、中間転写ベルト10の幅方向(中間転写ベルト10の回転方向と直交する方向)に沿って長さを有しており、その幅方向に沿った長さが、中間転写ベルト10における被吐出領域以上(被画像形成領域以上)とされている。
なお、被硬化層形成装置12は、中間転写ベルト10の外周側(図1において上側)において巻掛ロール10Aの上方に配置され、中間転写ベルト10における巻掛ロール10Aに巻き掛けられている部分に対して被硬化層12Bを形成する構成であってもよい。
被硬化層形成装置12は、例えば、画像記録用組成物を収容する筐体12Cと、筐体12C内に設けられ画像記録用組成物を中間転写ベルト10へ供給する供給ローラ12Dと、供給ローラ12Dから中間転写ベルト10へ供給された画像記録用組成物により形成された被硬化層12Bの層厚を規定するブレード12Eと、を含んで構成されている。
被硬化層形成装置12は、その供給ローラ12Dが中間転写ベルト10に連続的に接触するようにしてもよいし、中間転写ベルト10から離間する構成としてもよい。また、被硬化層形成装置12は、独立した溶液供給システム(図示せず)より画像記録用組成物を筐体12Cへ供給させ、画像記録用組成物の供給がとぎれないようにしてもよい。なお、画像記録用組成物の詳細については後述する。
被硬化層形成装置12としては、上記構成に限られず、公知の供給法(塗布法:例えば、ダイコータ、バーコーター塗布、スプレー方式の塗布、インクジェット方式の塗布、エアーナイフ方式の塗布、ブレード方式の塗布、ロール方式の塗布等)などを利用した装置を適用してもよい。
被硬化層形成装置12に対する中間転写ベルト10の回転方向下流側には、被硬化層形成装置12によって形成された被硬化層12Bの表面にインク(インク滴)14A等の液滴を吐出して、画像を形成するインクジェット記録ヘッド(吐出装置)14が、中間転写ベルト10の外周側(図1において上側)に設けられている。具体的には、インクジェット記録ヘッド14は、中間転写ベルト10において巻掛ロール10Aと巻掛ロール10Bとの間の平坦部分(非屈曲部分)に対向しており、中間転写ベルト10における上記部分に対してインクを吐出して画像を形成するようになっている。
インクジェット記録ヘッド14は、例えば、中間転写ベルト10の回転方向上流側から順に、黒色のインク滴を吐出するインクジェット記録ヘッド14Kと、シアン色のインク滴を吐出するインクジェット記録ヘッド14Cと、マゼンタ色のインク滴を吐出するインクジェット記録ヘッド14Mと、イエロー色のインク滴を吐出するインクジェット記録ヘッド14Yと、を備えて構成されている。
具体的には、インクジェット記録ヘッド14は、インクジェット方式によってインク滴を複数のノズルから吐出する記録ヘッドであり、圧電式(ピエゾ)、サーマル式、ストリーム方式などにより駆動され、相対移動する被硬化層12Bの表面にインク滴を吐出するように構成されている。
また、インクジェット記録ヘッド14は、中間転写ベルト10の幅方向(中間転写ベルト10の回転方向と直交する方向)に沿って長さを有しており、その幅方向に沿った吐出幅が、中間転写ベルト10における被吐出領域以上(被画像形成領域以上)とされている。すなわち、インクジェット記録ヘッド14は、中間転写ベルト10に対してその幅方向に相対移動することなく、被吐出領域(被画像形成領域)の幅方向(主走査方向)の1ラインを形成し得るよう構成されている。
インクジェット記録ヘッド14では、制御手段の一例としてのメインコントローラ30によって、使用するノズルおよび吐出タイミングが画像情報に基づき決定され、インク滴を吐出することにより、画像情報に応じた画像を形成するようになっている。インクジェット記録ヘッド14における具体的な制御およびインクジェット記録ヘッド14が吐出するインクについては、後述する。
なお、インクジェット記録ヘッド14としては、上記の構成に限られず、中間転写ベルト10の幅方向に移動しながらインクを吐出して、被吐出領域(被画像形成領域)の幅方向(主走査方向)の1ラインを形成し得るスキャン型のインクジェット記録ヘッドであってもよく、被硬化層12Bに対して画像が形成し得るものであればよい。
インクジェット記録ヘッド14に対する中間転写ベルト10の回転方向下流側には、インク滴14Aが吐出された被硬化層12Bを記録媒体Pへ加圧する加圧部材16と、記録媒体Pを平らに保つための平板(プラテン)22と、が設けられている。
平板22は、具体的には、中間転写ベルト10の下部(巻掛ロール16Bから離れて巻掛ロール10Cに接触する部分)に対して対向して配置されている。
加圧部材16は、具体的には、中間転写ベルト10が巻き掛けられた巻掛ロール16Bと、中間転写ベルト10を挟んで巻掛ロール16Bと対向して配置された加圧ロール16Aと、を備えて構成されている。加圧部材16では、加圧ロール16Aが巻掛ロール16B側へ圧力を加えた状態で、記録媒体Pが中間転写ベルト10と加圧ロール16Aとで挟まれて搬送される。さらに、記録媒体Pは、中間転写ベルト10の下部(巻掛ロール16Bから離れて巻掛ロール10Cに接触する部分)と、平板22とで挟まれて搬送される。
これにより、中間転写ベルト10および記録媒体Pが加圧ロール16Aおよび巻掛ロール16Bにより挟み込まれた位置(以下、「接触開始位置」と称する場合がある)から、巻掛ロール10Cおよび平板22により挟み込まれた位置(以下、「剥離位置」と称する場合がある)までの転写領域において、中間転写ベルト10の表面の被硬化層12Bが記録媒体Pに接触した状態となる。
加圧部材16に対する中間転写ベルト10の回転方向下流側には、インクジェット記録ヘッド14によって画像が形成された被硬化層12Bを記録媒体Pに転写し、且つ中間転写ベルト10上に形成された被硬化層12Bに対し中間転写ベルト10の内周面側から露光を施す露光装置18が、中間転写ベルト10の内周側に設けられている。この露光装置18では、転写領域において、記録媒体Pに接触した状態の被硬化層12Bに光を照射することにより被硬化層12Bを硬化させて、その被硬化層12Bを中間転写ベルト10から記録媒体Pへ転写するように構成されている。
尚、露光装置18は、被硬化層12Bにおいて露光が施される領域(露光領域)Rの中間転写ベルト周方向の長さが5mm以上300mm以下の範囲に調整され、更には100mm以上250mm以下(塗布印字幅に依存)であることが好ましい。
また、該露光領域Rの中間転写ベルト周方向の長さの、中間転写ベルト10の継ぎ目部の周方向長さに対する比率が5倍以上に調整される。これにより、中間体ベルト自体の耐光性、透光性の経時的変化に対応する寿命の延長がなされ、且つ継ぎ目部の露光領域通過遮光時間の短縮による効果的転写性の維持による影響を軽減し得る。
露光装置18の種類は、適用する画像記録用組成物に含まれる硬化性材料の種類に応じて選択される。具体的には、例えば、紫外線の照射により硬化する紫外線硬化性材料を適用する場合、露光装置18としては画像記録用組成物(被硬化層12B)に紫外線を照射する紫外線照射装置を適用する。
また、電子線の照射により硬化する電子線硬化性材料を適用する場合、露光装置18として画像記録用組成物(被硬化層12B)に電子線を照射する電子線照射装置を適用する。
ここで、紫外線照射装置としては、例えば、メタルハライドランプ、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、デイープ紫外線ランプ、マイクロ波を用い外部から無電極で水銀灯を励起するランプ、紫外線レーザー、キセノンランプ、UV−LEDなどが適用される。
また、電子線照射装置としては、例えば、走査型/カーテン型等があり、カーテン型はフィラメントで生じた熱電子を、真空チャンバー内のグリッドによって引き出し、さらに高電圧(例えば70乃至300kV)によって、一気に加速させ、電子流となり、窓箔を通過して、大気側に放出する装置である。光源としては、オゾンレスUVランプが、出力を抑えて消費電力の少ないLED−UVで紫外線(100nm以上250nm以下)、赤外線も含まないため温度上昇も少なく、ベルト材料の劣化も抑えられ本装置にも有効である。
露光装置18に対する中間転写ベルト10の回転方向下流側には、中間転写ベルト10の表面に残留している画像記録用組成物や離型剤24Aを除去する除去装置20が、中間転写ベルト10の外周側に設けられている。具体的には、除去装置20は、中間転写ベルト10の側部(巻掛ロール10Cから離れて巻掛ロール10Aに接触するまでの部分)に対向している。
除去装置20は、中間転写ベルト10に接触して、中間転写ベルト10に残留した画像記録用組成物を掻き取る除去部材20Aを備えている。除去部材20Aは、例えば、ゴム材料で形成された板状のブレードで構成されている。また、除去装置20は、除去部材20Aが掻き取った画像記録用組成物や離型剤24Aを収容する収容部20Bを備えている。収容部20Bは、中間転写ベルト10への対向側が開放された箱体で構成され、除去部材20Aが掻き取って落下した画像記録用組成物や離型剤24Aを受ける受け部となっている。
次に、本実施形態に係る画像形成動作を説明する。
本実施形態に係る画像形成装置101では、中間転写ベルト10が回転駆動され、まず、離型剤層形成装置24により中間転写ベルト10の表面に離型剤層24Bが形成され、この離型剤層24Bの表面に、被硬化層形成装置12により画像記録用組成物が供給されて、被硬化層12Bが形成される。
次に、インクジェット記録ヘッド14により、後述するメインコントローラ30の制御によって該被硬化層12Bの表面へ、形成対象の画像データの画像の各画素に応じたドットを記録するためのインク滴14Aが吐出される。これによって、この被硬化層12Bには、吐出されたインク滴により記録されたドットにより画像領域が形成される。
なお、本実施形態では、この被硬化層12Bの表面にインク滴14Aが吐出されることで記録されたドットの形成された領域を、「画像領域」と称して説明する。
なお、このインクジェット記録ヘッド14によるインク滴14Aの吐出は、張力の掛けられた状態で回転支持された中間転写ベルト10における非屈曲領域の表面で行われる。つまり、ベルト表面がたわみのない状態で被硬化層12Bにインク滴14Aが吐出される。
次に、加圧ロール16Aおよび巻掛ロール16Bにより記録媒体Pと中間転写ベルト10とを挟み込んで圧力をかける。このとき、中間転写ベルト10の表面の被硬化層12Bが記録媒体Pに接触する(接触開始位置)。その後、巻掛ロール10Cおよび平板22によって挟まれた位置(剥離位置)までは、被硬化層12Bが中間転写ベルト10および記録媒体Pの両方に接触した状態が維持される。
次に、露光装置18によって、中間転写ベルト10および記録媒体Pの両方に接触した状態の(接触中の)被硬化層12Bに、中間転写ベルト10を介して光が供給されることで、被硬化層12Bが硬化し、中間転写ベルト10の表面の被硬化層12Bが記録媒体Pに転写される。
光付与量としては、被硬化層12Bが、完全に硬化する量であることが望ましい。具体的には、例えば光が紫外線である場合、積算光量(継ぎ目部が通過しない際の積算光量)で10mJ/cm以上1000mJ/cm以下範囲が望ましい。但し、実際の印刷硬化速度に依存して最適光量は調整される。
なお、本実施形態では、露光装置18によって、中間転写ベルト10および記録媒体Pの両方に接触した状態の被硬化層12Bに中間転写ベルト10を介して光を付与することで、被硬化層12Bを硬化させる場合を説明するが、さらに、記録媒体Pに転写された後の被硬化層12Bを完全に硬化させるための硬化装置(図示省略)を更に備えた構成としてもよい。
次に、剥離位置において被硬化層12Bが中間転写ベルト10から剥離されることにより、インク滴14Aによる画像領域Tの形成された硬化性樹脂層(画像層)が記録媒体Pに形成される。
そして、被硬化層12Bが記録媒体Pへ転写された後の中間転写ベルト10表面に残った画像記録用組成物や離型剤24Aの残留物や異物を除去装置20により除去する。以上のように、本実施形態に係る画像形成装置101における一連の画像形成動作が行われる。
〔中間転写ベルト〕
次いで、中間転写ベルトの構成について詳述する。
中間転写ベルト10は環状に形成され、且つ透光性を有するベルト本体と、該ベルト本体の周方向両端をつなぎ合わせた継ぎ目部を有する。該継ぎ目部の透光率は継ぎ目部以外の部分に比べ50%以上95%以下である。
尚、継ぎ目部は、中間転写ベルトの軸方向に対して傾けて形成させることが好ましい。継ぎ目部が軸方向に対して傾けて形成されていることにより、被硬化層のうち継ぎ目部上に形成された領域(即ち露光光の照射率が低下する領域)が中間転写ベルト軸方向に対して斜めに形成されるため、中間転写ベルト上から記録媒体に転写される際、露光光の照射が低下した領域の転写が一時期に集中することが抑制され、該継ぎ目部上に形成された被硬化層がより効率的に記録媒体に転写される。
継ぎ目部の中間転写ベルトの軸方向に対する傾きは、1°以上であることが好ましく、更には3°以上であることがより好ましい。また、その上限値としては60°以下であることが好ましい。継ぎ目部を中間転写ベルトの軸方向に対して傾けて形成させることにより、ベルト回転時の駆動、従動、搬送、テンションロールなどの一か所に集中したベルト面内振動およびコーター先端部分での突き上げが防止され、安定したベルト駆動状態がえられ、また安定した塗布膜厚が得られる。
ここで、上記の要件を満たす継ぎ目部を有する中間転写ベルト10の具体的な態様を挙げる。
(1)第一の態様
図2に示すごとく、ベルト本体31aの周方向両端面が間隙を持って向かい合い、該間隙が接着部37aでつなぎ合わされて構成された態様であり、ベルト本体31aの周方向両端面同士を接着する接着部37aが、継ぎ目部Taに相当する。
尚、ベルト本体31aの外周面側は表面層33aによって覆われた態様であってもよい。表面層33aを有する場合には、該表面層33aの周方向両端面もベルト本体31aと同じ位置で間隙を持って向かい合い、該間隙が接着部37aでつなぎ合わされて構成された態様としてもよい。
・ベルト本体
ベルト本体31aには透光性を有する材料が用いられる。該材料としては、ポリエステル、ポリブチレンテレフタレート、9ナイロン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、環状ポリオレフィン、ポリエーテルサルフォン、ポリカーボネート、ポリイミド、およびポリアミドイミドから選択される少なくとも1種が好適に挙げられ、中でもポリエステル、ポリブチレンテレフタレート、9ナイロン、ポリエーテルスルホン、およびポリアリレートが好ましい。上記材料は、例えば後述のごとくエンボスパターンやマットパターンを設けた場合であっても良好な透明性を有する。
ベルト本体31aの厚さとしては、20μm以上130μm以下が好ましく、更には40μm以上100μm以下がより好ましい。
ベルト本体31aは、例えば遠心成形(2軸遠心等)、押し出し成形、インフレーション成形、ブロー成形による溶融成形加工、デイップコート、リングフローコートなど液膜作製による型成形方法により作製される。
・接着部
第一の態様における接着部37aは中間転写ベルトの「継ぎ目部Ta」に相当し、少なくとも該継ぎ目部Taの透光率が継ぎ目部以外の部分に比べ50%以上95%以下となる材料が用いられる。接着部37aに用いられる粘着剤としては、例えばシリコーン系粘着剤、オレフィン系粘着剤、ウレタン系粘着剤、または光硬化接着剤等が挙げられ、また接着剤としては、例えばホットメルト接着剤、加熱硬化型接着剤、紫外線硬化型接着剤等が挙げられ、特に透明なものであることが好ましい。
接着部37aの周方向幅は継ぎ目部Taの周方向長さ(周方向幅)に相当し、即ち前述の範囲に制御される。
・表面層
ベルト本体31aの外周面側は表面層33aによって覆われた態様であってもよい。表面層33aを有する場合には、該表面層33aの周方向両端面もベルト本体31aと同じ位置で間隙を持って向かい合い、該間隙が接着部37aでつなぎ合わされて構成された態様としてもよい。
尚、表面層33aの材質としては、被硬化層を剥離しやすくする観点から離型性に優れたものが好適なものとして用いられ、例えばオレフィン系材料、環状オレフィン系材料、フッ素系材料、シリコーンゴム等が挙げられ、オレフィン系材料、環状オレフィン系材料、フッ素系材料が特に好ましい。
表面層33aの厚さとしては、1μm以上100μm以下が好ましく、更には3μm以上80μm以下がより好ましい。
表面層33aは、例えば周方向両端をつなぎ合わせていない状態のベルト本体上に、表面層形成用の塗布液を塗布し硬化させる方法や、シート形状の表面層を形成した後、周方向両端をつなぎ合わせていない状態のベルト本体に貼り合せる方法等により形成される。
・第一の態様の中間転写ベルトの作製
第一の態様の中間転写ベルトの作製は、例えば表面層33aを有する場合であれば前述の方法等により表面層33aを形成したシート形状のベルト本体31aを準備し、図3に示すごとく、該シート形状のベルト本体31aの周方向両端面を間隙を持って向かい合わせる。次いで図2に示すごとく該間隙を接着剤または粘着剤によって埋めることでつなぎ合わせて形成される。
尚、上記継ぎ目部Taにおいては、接着剤または粘着剤によってつなぎ合わせた後に、加熱プレス加工を施すことが好ましい。加熱プレス加工が施されることで、継ぎ目部Taの強度がより高められ、また継ぎ目部Taと継ぎ目部Ta以外の部分との膜厚のムラが抑制される。
加熱プレス加工を施す際の条件は、用いる材料等によって異なるものの、例えば以下の条件によって行われる。表面層として熱可塑性オレフィン系、フッソ系樹脂材料を用いた場合には、そのガラス転位温度(Tg)以上で加熱・加圧プレスによる融着処理を施し、具体的には80℃から200℃の範囲内で継ぎ目部分を融着することが好ましい。
こうして形成された継ぎ目部Taの膜厚(段差)は130μm以下であることが好ましく、更には100μm以下が好ましい。またその下限値としては10μm以上が好ましい。
(2)第二の態様
図4に示すごとく、ベルト本体31bの周方向両端面が間隙を持って向かい合い、該間隙にベルト本体31bと同じ材料からなる短冊状の部材35bを介在させ且つ該短冊状の部材35bと前記ベルト本体31bの周方向両端面とが接着部37bでつなぎ合わされて構成された態様であり、短冊状の部材35bおよび該短冊状の部材35bとベルト本体31bの周方向両端面とを接着する接着部37bが、継ぎ目部Tbに相当する。この第二の態様では、継ぎ目部の段差に応じた隙間部分の開口部に透明接着剤や硬化剤を埋め、平滑性と補強性を両立し、且つ透明性が得られる。
尚、ベルト本体31bの外周面側は表面層33bによって覆われた態様であってもよい。表面層33bを有する場合には、該表面層33bの周方向両端面もベルト本体31bと同じ位置で間隙を持って向かい合い、該間隙が短冊状の部材35bおよび接着部37bでつなぎ合わされて構成された態様としてもよい。また、ベルト本体31bの外周面側に表面層33bが形成される場合には、更に短冊状の部材35bの外周面側にも表面層33bを形成してもよい。
尚、ベルト本体、接着部、表面層の好適な態様は、前述の第一の態様に記載した態様が挙げられる。
・短冊状の部材
短冊状の部材35bとしては、ベルト本体31bに用いた材料と同じ材料が用いられる。尚、短冊状の部材35bの形状はベルト本体31bの周方向両端面同士を間隙を持って向かい合わせた際の該間隙におさまり且つ該短冊状の部材35bとベルト本体31bの周方向両端面との間に接着剤や粘着剤等が入る空間が残る大きさおよび形状である。
・第二の態様の中間転写ベルトの作製
第二の態様の中間転写ベルトの作製は、例えば表面層33bを有する場合であれば前述の方法等により表面層33bを形成したシート形状のベルト本体31bを準備し、図5に示すごとく、該シート形状のベルト本体31bの周方向両端面を間隙を持って向かい合わせる。次いで図4に示すごとく該間隙に短冊状の部材35bを配置した上で、該短冊状の部材35bとベルト本体31bの両端面との間に接着剤または粘着剤を埋めることでつなぎ合わせて形成される。
尚、上記継ぎ目部Tbにおいては、接着剤または粘着剤によってつなぎ合わせた後に、加熱プレス加工を施すことが好ましい。加熱プレス加工が施されることで、継ぎ目部Tbの強度がより高められ、また継ぎ目部Tbと継ぎ目部Tb以外の部分との膜厚のムラが抑制される。
加熱プレス加工を施す際の条件は、前述の第一の態様に記載した条件が挙げられる。
こうして形成された継ぎ目部Tbの膜厚は130μm以下であることが好ましく、更には80μm以下が好ましい。またその下限値としては10μm以上が好ましい。
(3)第三の態様
図6に示すごとく、ベルト本体31cの周方向両端面が間隙を持って向かい合い、該間隙が接着部37cでつなぎ合わされ、且つつなぎ合わされたベルト本体31cの一端から接着部37cを介したベルト本体31cの他端までの領域における内周面側に透光性を有する膜状の補強部材39cが貼り付けられて構成された態様である。ベルト本体31cの周方向両端面同士を接着する接着部37c、ベルト本体31cの内周面側に貼り付けられた補強部材39c、およびその補強部材39cを貼り付ける接着部37cが、継ぎ目部Tcに相当する。
尚、ベルト本体31cの外周面側は表面層33cによって覆われた態様であってもよい。表面層33cを有する場合には、該表面層33cの周方向両端面もベルト本体31cと同じ位置で間隙を持って向かい合い、該間隙が接着部37cでつなぎ合わされて構成された態様としてもよい。
尚、ベルト本体、接着部、表面層の好適な態様は、前述の第一の態様に記載した態様が挙げられる。
・補強部材
第三の態様の中間転写ベルトでは、ベルト本体31cの一端から接着部37cを介してベルト本体31cの他端までの領域において、ベルト本体31cの内周面側に透光性を有する膜状の補強部材39cを有する。補強部材39cによってベルト本体31cの両端をつなぎ合わせる接着部37cが補強されていることにより、継ぎ目部Tcとしての強度がより高められる。
尚、補強部材39cの材質としては、例えば前述のベルト本体に用いられる材料がそのまま適用される。但し、ベルト本体31cと補強部材39cとの材質は、同じであってもよいし異なっていてもよい。
補強部材39cは、例えばベルト本体31cの内周面に接着剤または粘着剤により貼り付けられる。補強部材39cを貼り付ける接着剤や粘着剤としては、例えば前述の接着部37cに用いられる接着剤や粘着剤がそのまま適用される。但し、接着部37cと補強部材39cの貼り付けに用いられる接着剤や粘着剤とは、同じであってもよいし異なっていてもよい。
・第三の態様の中間転写ベルトの作製
第三の態様の中間転写ベルトの作製は、例えば表面層33cを有する場合であれば前述の方法等により表面層33cを形成したシート形状のベルト本体31cを準備し、図7に示すごとく、該シート形状のベルト本体31cの周方向両端面を間隙を持って向かい合わせる。その後間隙を持って向かい合っているベルト本体31cの両端面の内周面側に、接着剤や粘着剤等によって補強部材39cを貼り付ける。尚、補強部材39cとベルト本体31cとの接着強度を高める観点から、この段階で加熱プレス加工を施すことが好ましい。
次いで図6に示すごとく、前記間隙を接着剤または粘着剤によって埋めることでつなぎ合わせて、中間転写ベルトが形成される。尚、間隙を接着剤または粘着剤によって埋めつなぎ合わせた後に、加熱プレス加工を施すことが好ましい。加熱プレス加工が施されることで、継ぎ目部Tcの強度がより高められ、また継ぎ目部Tcと継ぎ目部Tc以外の部分との膜厚のムラが抑制される。
加熱プレス加工を施す際の条件は、前述の第一の態様に記載した条件が挙げられる。
こうして形成された継ぎ目部Tcの膜厚(段差)は130μm以下であることが好ましく、更には100μm以下が好ましい。またその下限値としては10μm以上が好ましい。
(4)第四の態様
図8に示すごとく、ベルト本体31dの周方向両端面が間隙を持って向かい合い、該間隙にベルト本体31dと同じ材料からなる短冊状の部材35dを介在させ、該短冊状の部材35dと前記ベルト本体31dの周方向両端面とが接着部37dでつなぎ合わされ、且つつなぎ合わされたベルト本体31dの一端から短冊状の部材35dと接着部37dとを介したベルト本体31dの他端までの領域における内周面側に透光性を有する膜状の補強部材39dが貼り付けられて構成された態様である。短冊状の部材35d、該短冊状の部材35dとベルト本体31dの周方向両端面とを接着する接着部37d、ベルト本体31dの内周面側に貼り付けられた補強部材39d、およびその補強部材39dを貼り付ける接着部37dが、継ぎ目部Tdに相当する。
尚、ベルト本体31dの外周面側は表面層33dによって覆われた態様であってもよい。表面層33dを有する場合には、該表面層33dの周方向両端面もベルト本体31dと同じ位置で間隙を持って向かい合い、該間隙が短冊状の部材35dおよび接着部37dでつなぎ合わされて構成された態様としてもよい。また、ベルト本体31dの外周面側に表面層33dが形成される場合には、更に短冊状の部材35dの外周面側にも表面層33dを形成してもよい。
尚、ベルト本体、接着部、表面層、短冊状の部材の好適な態様は、前述の第二の態様に記載した態様が挙げられ、また補強部材の好適な態様は、前述の第三の態様に記載した態様が挙げられる。
・第四の態様の中間転写ベルトの作製
第四の態様の中間転写ベルトの作製は、例えば表面層33dを有する場合であれば前述の方法等により表面層33dを形成したシート形状のベルト本体31dを準備し、図9に示すごとく、該シート形状のベルト本体31dの周方向両端面を間隙を持って向かい合わせる。その後間隙を持って向かい合っているベルト本体31dの両端面の内周面側に、接着剤や粘着剤等によって補強部材39dを貼り付ける。尚、補強部材39dとベルト本体31dとの接着強度を高める観点から、この段階で加熱プレス加工を施すことが好ましい。
次いで図8に示すごとく、該間隙に短冊状の部材35dを配置した上で、該短冊状の部材35dとベルト本体31dの両端面との間に接着剤または粘着剤を埋めることでつなぎ合わせて形成される。尚、間隙を短冊状の部材35dおよび接着剤または粘着剤によって埋めつなぎ合わせた後に、加熱プレス加工を施すことが好ましい。加熱プレス加工が施されることで、継ぎ目部Tdの強度がより高められ、また継ぎ目部Tdと継ぎ目部Td以外の部分との膜厚のムラが抑制される。
加熱プレス加工を施す際の条件は、前述の第一の態様に記載した条件が挙げられる。
こうして形成された継ぎ目部Tdの膜厚は130μm以下であることが好ましく、更には80μm以下が好ましい。またその下限値としては10μm以上が好ましい。
(5)第五の態様
図10に示すごとく、ベルト本体31eの両端部分が重ね合わされ、該重合せの部分が溶着されてつなぎ合わされた態様であり、重ねあわされて溶着された部分が継ぎ目部Teに相当する。
尚、ベルト本体の好適な態様は、前述の第一の態様に記載した態様が挙げられる。
・表面層
ベルト本体31eの外周面側は表面層33eによって覆われた態様であってもよい。
尚、第五の態様の中間転写ベルトでは、ベルト本体31eの周方向両端部分が重ねあわされ溶着されてつなぎ合わされているため、重合せの部分が該重合せ以外の部分よりも外周面側に突出した凸部形状となる。そのため、表面層33eを有する場合には、該重合せの部分(つまり凸部)における表面層33eの膜厚を薄く形成して、中間転写ベルトの前記凸部を有する部分の総膜厚(N)と、前記凸部を有しない部分の平均総膜厚(M)と、の差異((N−M)/M×100)が50%以下となるよう、表面層33eの膜厚を調整することが好ましい。表面層33eの材質として後述の材料を適用することで表面離型性が保持され、且つ加熱接着性を有する表面層で一括加熱プレス成形することにより段差軽減と表面層の広がりによる薄膜化で段差軽減に寄与する。
上記構成とすることで、継ぎ目部Teと継ぎ目部Te以外の部分との膜厚のムラが抑制される。
尚、表面層33eの材質としては、被硬化層を剥離しやすくする観点から離型性に優れたものが好適なものとして用いられ、例えばオレフィン系材料、フッ素系材料、シリコーンゴム等が挙げられ、オレフィン系材料、フッ素系材料が特に好ましい。
表面層33eの厚さ(前記凸部に相当する部分以外の箇所における厚さ)としては、1μm以上100μm以下が好ましく、更には5μm以上50μm以下がより好ましい。
・第五の態様の中間転写ベルトの作製
第五の態様の中間転写ベルトの作製は、例えば表面層33eを有する場合であれば前述の方法等により表面層33eを形成したシート形状のベルト本体31eを準備し、図11に示すごとく、該シート形状のベルト本体31eの周方向両端部分を一部が重ね合わさるよう接触させる。次いで、重ね合わせた部分に超音波加工を施すことで、図12に示すごとくベルト本体31eの重合せ部が溶着され、該重合せ部が圧縮された状態で接着する。尚、表面層33eに用いる材料によっては、図12に示されるごとく超音波加工が施された部分の表面層33eは溶融して流れる。この表面層33eが溶融して流れた部分(開口部)に前述の接着剤や粘着剤(例えばウレタン等)を塗布して開口部を埋め硬化させることで、図10に示す中間転写ベルトが形成される。
また、第五の態様の中間転写ベルトの他の作製方法について説明する。例えば表面層33eを有する場合であれば、ベルト本体31eの周方向両端部分を一部が重ね合わさるよう接触させ、次いで重ね合わせた部分に超音波加工を施すことで、図13に示すごとくベルト本体31eの重合せ部が溶着され、該重合せ部が圧縮された状態で接着する。このベルト本体31eの外周面に、チューブ形状に形成し且つ内周面側に接着剤や粘着剤の層を形成した表面層33e(例えばウレタン製のチューブの内周面側にポリエチレンフィルムをラミネートしたもの)を被せ、加熱処理等によってベルト本体31eと表面層33eとを接着させることで、図10に示す中間転写ベルトが形成される。尚、更に重合せ部分に加熱プレス加工を施すことで、重合せ部と該重合せ部以外の部分との膜厚のムラを抑制してもよく、これにより前述の((N−M)/M×100)の比率が達成される。
加熱プレス加工を施す際の条件は、用いる材料等によって異なるものの、例えば以下の条件によって行われる。10kg/cm以上50kg/cm以下の圧力で60℃以上200℃以下の温度範囲で調整される。継ぎ目部の前後にカバーされた加工面積(長さは周方向に継ぎ目部分がすべて囲われる面積)で、定められた温度まで上昇、また定められた温度まで調整された時間で安定した昇温度・降温度条件でプレス加工処理を行う。これにより、ベルト形状・寸法・うねりなどの影響を抑制させて2次加工を行う。
また、上記重合せ部の溶着は、加熱プレスに替えて超音波接合によって行なってもよい。
こうして形成された継ぎ目部Teの膜厚は130μm以下であることが好ましく、更には100μm以下が好ましい。またその下限値としては10μm以上が好ましい。
(6)第六の態様
図14に示すごとく、ベルト本体31fの周方向両端面が接触して向かい合い、該向かい合った部分が溶着されてつなぎ合わされた態様であり、溶着された部分が継ぎ目部Tfに相当する。
尚、ベルト本体、表面層の好適な態様は、前述の第一の態様に記載した態様が挙げられる。
・第六の態様の中間転写ベルトの作製
第六の態様の中間転写ベルトの作製は、例えば表面層33fを有する場合であれば前述の方法等により表面層33fを形成したシート形状のベルト本体31fを準備し、図15に示すごとく、該シート形状のベルト本体31fの周方向両端面を接触させて向かい合わせる。次いで、向かい合わせた部分に超音波加工を施すことで、図16に示すごとくベルト本体31fの向かい合った部分が溶着され接着する。尚、ベルト本体31fの向かい合った部分が溶着されると、その向かい合った部分が隆起し、突起形状として残ることがある。また、表面層33fに用いる材料によっては、図16に示されるごとく超音波加工が施された部分の表面層33fは溶融して流れる。この表面層33fが溶融して流れた部分(開口部)に、表面層33fと同じ材料のシートを介在させ加熱プレス加工を施すことで、図14に示す中間転写ベルトが形成される。ベルト本体31fが溶着されて突起形状として残った部分も、前記表面層33fと同じ材料のシートへの加熱プレス加工により、中間転写ベルト全体として平坦化され、突起部分と該突起部分以外の部分との膜厚のムラも抑制される。
加熱プレス加工を施す際の条件は、用いる材料等によって異なるものの、例えば以下の条件によって行われる。10kg/cm以上50kg/cm以下の圧力で60℃以上200℃以下の温度範囲で調整される。継ぎ目部の前後にカバーされた加工面積(長さは周方向に継ぎ目部分がすべて囲われる面積)で、定められた温度まで上昇、また定められた温度まで調整された時間で安定した昇温度・降温度条件でプレス加工処理を行う。これにより、ベルト形状・寸法・うねりなどの影響を抑制させて2次加工を行う。
また、上記重合せ部の溶着は、加熱プレスに替えて超音波接合によって行なってもよい。
こうして形成された継ぎ目部Tfの膜厚は130μm以下であることが好ましく、更には100μm以下が好ましい。またその下限値としては10μm以上が好ましい。
−中間転写ベルトの特性−
上記第一乃至第六の態様等に示される本実施形態に係る中間転写ベルトでは、前記継ぎ目部(Ta〜Tf)の周方向への引っ張り破断強度は、前記継ぎ目部以外の部分の周方向への引っ張り破断強度に対し50%以上であることが好ましく、更には60%以上であることがより好ましく、80%以上であることが特に好ましい。
上記引っ張り破断強度は以下の方法により測定され、本明細書に記載の数値は該方法によって測定したものである。引っ張り試験機を用い3号ダンベルにて50mm/secの引っ張り速度で測定し、継ぎ目部分前後と平滑部の破断強度の値が求められる。
また、本実施形態に係る中間転写ベルトは外周側の表面にエンボスパターンやマットパターンを有していてもよい。例えば、予め必要な部分に金属エンボス型摸様や金属マット型摸様を付与したロールによってベルト上で加熱・加圧処理を行い定められた形状を付与した状態で、1次加工処理を施した表面層をもつ中間転写ベルトを用いてもよい。また、上記の方法等によって作製された後に外周側の表面にエンボスパターンやマットパターンを形成してもよい。
〔画像記録用組成物〕
次いで、画像記録用組成物を構成する各成分について詳細に説明する。
(吸液粒子)
画像記録用組成物は、インク中の着色剤を固定化する材料として、インクを吸液する吸液粒子を含む。この吸液粒子は、吸液性材料を主成分として含む。なお「主成分」とは、全体に対し50質量%以上含む成分をいう。また吸液性材料とは、吸液性材料とインクを重量比30:100で24時間混合した後、混合液中からフィルターにより吸液性材料を取り出した時、吸液性材料の重量がインク混合前に対して5%以上増加するものである。
吸液性材料としては、例えば樹脂(以下、吸液樹脂と称する場合がある)や、表面親インク性を持たせた無機粒子(例えば、シリカ、アルミナ、ゼオライトなど)等があげられ、用いるインクに応じて選択される。
具体的には、インクとして水性インクを用いる場合は、吸液性材料として吸水材料を用いることが望ましい。また、インクとして油性インクを用いる場合は、吸液性材料として吸油材料を用いることが望ましい。
吸水材料としては、具体的には、例えば、ポリアクリル酸およびその塩、ポリメタクリル酸およびその塩、(メタ)アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸およびその塩から構成される共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸およびその塩から構成される共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸およびその塩から構成される共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル−カルボン酸およびその塩構造を有する脂肪族または芳香族置換基を有するアルコールと(メタ)アクリル酸とから生成するエステルから構成される共重合体、(メタ)アクリル酸エステル−カルボン酸およびその塩構造を有する脂肪族または芳香族置換基を有するアルコールと(メタ)アクリル酸とから生成するエステルから構成される共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、ブタジエン−(メタ)アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸およびその塩から構成される共重合体、ブタジエン−(メタ)アクリル酸エステル−カルボン酸およびその塩構造を有する脂肪族または芳香族置換基を有するアルコールと(メタ)アクリル酸とから生成するエステルから構成される共重合体、ポリマレイン酸およびその塩、スチレン−マレイン酸およびその塩から構成される共重合体等、前記それぞれの樹脂のスルホン酸変性体、それぞれの樹脂のリン酸変性体等、等が挙げられ、望ましくは、ポリアクリル酸およびその塩、スチレン−(メタ)アクリル酸およびその塩から構成される共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸およびその塩から構成される共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル−カルボン酸およびその塩構造を有する脂肪族または芳香族置換基を有するアルコールと(メタ)アクリル酸とから生成するエステルから構成される共重合体、(メタ)アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸およびその塩から構成される共重合体、が挙げられる。これら樹脂は、未架橋でも架橋されていてもよい。
また吸油材料としては、具体的には、例えば、ヒドロキシステアリン酸、コレステロール誘導体、ベンジリデンソルビトールといった低分子ゲル化剤や、ポリノルボルネン、ポリスチレン、ポリプロピレン、スチレン−ブタジエン共重合体、各種ロジン類等が挙げられ、望ましくは、ポリノルボルネン、ポリプロピレン、ロジン類が挙げられる。
また、吸液粒子としては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリルアミド、ポリビニルアルコールにイオン結合してなるアルキルアミン化合物、ヒドロキシ化合物、スルホン酸、リン酸化合物などの酸性を有する化合物を用いることも好ましい。
吸液粒子は、固体の粒子状のものでもよく、エマルジョン等のように液体が被硬化層に分散した状態のものでもよく、半溶解した状態(例えばポリマーの架橋が切れて分子鎖が伸びた状態)のものでもよい。
吸液粒子の径(体積平均粒径)は、体積平均粒径が0.05μm以上25μmの範囲であることが望ましく、0.05μm以上5μm以下がより望ましい。
吸液粒子の比重は、画像記録用組成物に含まれる硬化性材料の比重よりも、相対的に小さいほうが好ましい。吸液粒子の画像記録用組成物全体に対する比率は、質量比で、1%以上60%以下が望ましく、より望ましくは10%以上50%以下であり、さらに望ましくは20%以上40%以下である。
吸液粒子が吸液性材料を含む樹脂粒子である場合、樹脂粒子の調製方法としては、例えば、吸液性材料を含む樹脂をボールミルにより粉砕分級する方法、乳化重合によるエマルション樹脂をスプレードライ法、フリーズドライ法等により造粒した粒子等が挙げられる。
(硬化性材料)
硬化性材料としては、例えば、紫外線硬化性材料、電子線硬化性材料、熱硬化性材料等が挙げられる。なお、硬化性材料は、これらに限られず、例えば湿気、酸素等により硬化する硬化性材料を適用してもよい。なお、ここで言う硬化性材料は、硬化後は不可逆である。
紫外線硬化性材料を硬化することにより得られる「紫外線硬化性樹脂」としては、例えば、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、マレイミド樹脂、エポキシ樹脂、オキセタン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリビニルエーテル樹脂などが挙げられる。紫外線硬化性材料は、紫外線硬化性のモノマー、紫外線硬化性のマクロマー、紫外線硬化性のオリゴマー、および紫外線硬化性のプレポリマーの少なくとも1種を含んでいる。また、紫外線硬化反応を進行させるための紫外線重合開始剤を含んでいることが望ましい。さらに、必要に応じて、重合反応をより進行させるための、反応助剤、重合促進剤、増粘剤等を含んでいてもよい。
ここで、紫外線硬化性のモノマーとしては、例えば、アルコール/多価アルコール/アミノアルコール類のアクリル酸エステル、アルコール/多価アルコール類のメタクリル酸エステル、アクリル脂肪族アミド、アクリル脂環アミド、アクリル環状アミド(モルフィリン)類等のラジカル硬化性材料;エポキシモノマー、オキセタンモノマー、ビニルエーテルモノマー等のカチオン硬化性材料;などが挙げられる。上記紫外線硬化性のマクロマー、紫外線硬化性のオリゴマー、紫外線硬化性のプレポリマーとしては、これらモノマーを重合させたものの他、エポキシ、ウレタン、ポリエステル、ポリエーテル骨格に、アクリロイル基やメタクリロイル基の付加した、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ウレタンメタクリレート、ポリエステルメタクリレート等のラジカル硬化性材料が挙げられる。
電子線硬化性材料を硬化することにより得られる「電子線硬化性樹脂」としては、例えば、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、シリコーン樹脂などが挙げられる。そして、子線硬化性材料として、電子線硬化性のモノマー、電子線硬化性のマクロマー、電子線硬化性のオリゴマー、及び電子線硬化性のプレポリマーの少なくとも1種を含んでいる。
ここで、電子線硬化性のモノマー、電子線硬化性のマクロマー、電子線硬化性のオリゴマー、電子線硬化性のプレポリマーとしては、紫外線硬化性の材料と同じものが挙げられる。
熱硬化性材料を硬化することにより得られる「熱硬化性樹脂」としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アルキド樹脂などが挙げられる。そして、熱硬化性材料として、熱硬化性のモノマー、熱硬化性のマクロマー、熱硬化性のオリゴマー、及び熱硬化性のプレポリマーの少なくとも1種を含んでいる。また重合の際に硬化剤を添加してもよい。また、熱硬化反応を進行させるための熱重合開始剤を含んでもよい。
ここで、熱硬化性のモノマーとしては、例えば、フェノール、ホルムアルデヒド、ビスフェノールA、エピクロルヒドリン、シアヌリル酸アミド、尿素、グリセリン等のポリアルコール、無水フタル酸、無水マレイン酸、アジピン酸等の酸などが挙げられる。熱硬化性のマクロマー、熱硬化性のオリゴマー、熱硬化性のプレポリマーとしては、これらのモノマーを重合させたものや、エポキシプレポリマー、ポリエステルプレポリマーなどが挙げられる。
以上のように、硬化性材料は、紫外線、電子線、熱等の外部エネルギーにより硬化(例えば、重合反応が進行することによる硬化)するものであれば何でもよい。
尚、前記硬化性材料として、分子量1000以上50000以下の硬化性プレポリマーを含有することが好ましい。
(界面活性剤)
次に、本実施の形態の画像記録用組成物には、界面活性剤を含有してもよい。
本実施の形態の画像記録用組成物に含まれる界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。これらの中でも、アニオン性界面活性剤、またはノニオン性界面活性剤を用いることが望ましく、ノニオン性界面活性剤が特に望ましい。
アニオン性界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルフェニルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、高級脂肪酸塩、高級脂肪酸エステルの硫酸エステル塩、高級脂肪酸エステルのスルホン酸塩、高級アルコールエーテルの硫酸エステル塩およびスルホン酸塩、高級アルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩等が使用され、望ましくは、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、イソプロピルナフタレンスルホン酸塩、モノブチルフェニルフェノールモノスルホン酸塩、モノブチルビフェニルスルホン酸塩、モノブチルビフェニルスルホン酸塩、ジブチルフェニルフェノールジスルホン酸塩等が用いられる。
ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、アルキルアルカノールアミド、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールブロックコポリマー、アセチレングリコール、アセチレングリコールのポリオキシエチレン付加物等が挙げられ、望ましくは、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸アルキロールアミド、ポリエチレングリコール-ポリプロピレングリコールブロックコポリマー、アセチレングリコール、アセチレングリコールのポリオキシエチレン付加物が挙げられる。
その他、ポリシロキサンオキシエチレン付加物等のシリコーン系界面活性剤や、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、オキシエチレンパーフルオロアルキルエーテル等のフッ素系界面活性剤、スピクリスポール酸やラムノリピド、リゾレシチン等のバイオサーファクタント等も界面活性剤として使用される。
これらの界面活性剤は単独で使用してもよいし、混合して使用してもよい。また界面活性剤の親水性/疎水性バランス(Hydrophile− Lipophile Barance、以下「HLB」と称する)は、溶解性等を考慮すると、8以上18以下が望ましい。
上記親水基/疎水基バランス(HLB)は、以下の式(グリフィン法)により定義される。
・HLB=20×(親水部の式量の総和/分子量)
なお、界面活性剤は、ノニオン系でHLB制御による吸液粒子、モノマー相溶性の理由から、シリコーン成分により変性されていることが望ましい。このシリコーン成分としては、具体的には、ジメチルシロキサン誘導体で側鎖変性されPPG,PEO成分とアクリル残基をもつ光反応性ももち、ある程度の粘性も必要である等が挙げられる。これらの界面活性剤をシリコーン成分により変性する方法としては、公知の方法を用いればよい。
ジメチルシロキサンポリマーのシリコーン側鎖成分により多官能アクリル変性された界面活性剤としては、ポリエチレングリコール成分およびポリプロピレングリコール成分の少なくとも一方を側鎖として有する、ジメチルシリコーンポリマーが挙げられる。
なお、界面活性剤としては、紫外線硬化性基を有する界面活性剤を用いてもよい。この紫外線硬化性基としては、上記に「紫外線硬化性を有する官能基」として挙げた官能基が挙げられる。
本実施の形態の画像記録用組成物中における、界面活性剤の含有量は、0.1質量%以上30質量%以下が望ましく、または0.5質量%以上10質量%以下が更に望ましい。
(画像記録用組成物に含まれる、その他の材料)
本実施の形態の画像記録用組成物には、更に下記の材料を加えた構成であってもよい。
本実施の形態の画像記録用組成物は、官能基を有し、溶解度パラメータ(sp値)が7以上9.6以下の疎水性モノマーを更に含むことが望ましく、8以上9.6以下の疎水性モノマーを1種類以上含むことがさらに望ましい。
sp値が9.6以下のモノマー類としてはネオペンチルグリコールジアクリレートおよびその誘導体、ヘキサンジオールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ジペンタエリスリトールの多官能体、各種エチレンオキサイド変性フェノキシアクリレート類、アルコキシアルキルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、じシクロペンタジエンアクリレートなどが挙げられる。
画像記録用組成物中における、上記sp値を示す疎水性モノマーの総含有量は、1質量%以上30質量%以下の範囲内であることが望ましく、5質量%以上30質量%以下の範囲内であることが特に望ましい。
本実施の形態の画像記録用組成物に、上記疎水性モノマーが併用されることによって、画像記録用組成物の高粘度化が抑制される。また、本実施の形態の画像記録用組成物に、上記疎水性モノマーが併用されることによって、被硬化層に吐出されたインクによる画像領域の吸液阻害や、画質ムラ、濃度ムラなども抑制されると考えられる。
溶解度パラメータが上記範囲の疎水性のモノマーは、1種以上を混合して用いてもよいが、この疎水性モノマーは、単官能、2官能、または3官能であることが望ましく、単官能または2官能であることが更に望ましい。
この疎水性モノマーが有する官能基としては長鎖アルコキシ類をもつ、アルキル基や環状アルキル基、分岐アルコキシ基、シクロヘキシル、ジメチルシロキサン誘導体、という特性を示す官能基が挙げられ、具体的には、ラウリル基、ドデシル基、ヘキサメチレン基、ペンタエリスリトール誘導体、トリメチロールプロパン誘導体、シクロヘキシル誘導体,ブタンジオール、低分子ポリエチレングリコール(分子量200)誘導体等が挙げられる。
これらの中でも、疎水性モノマーが有する官能基としては、ラウリル基、およびドデシル基が望ましい。
また、この疎水性モノマーは、アルキレンオキサイド構造を含んだ構成であることが望ましく、プロピレンオキサイド構造、およびエチレンオキサイド構造の少なくとも一方を含むことが更に望ましく、プロピレンオキサイド構造、およびエチレンオキサイド構造の双方を含むことが特に望ましい。
以下、官能基を有し、sp値が9.6以下の疎水性モノマーの一例を以下に示す。尚、( )内の数字はsp値である。なお、sp値は、fedorsの方式により化合物の構造式より求められる。
テトラヒドロフルフリルアクリレート(THFA)(9.6)、シクロヘキシルアクリレート(CHA)(9.6)、イソボニルメタクリレート(IBXMA)(9.6)、エチルヘキシルアクリレート(HA)(8.9)、ドデシルメタクリレート(DMA)(8.8)、およびラウリルアクリレート(LA)(8.7)フェノキシ(エチレングリコール)n=4以上アクリレート(9.4)等の単官能疎水性モノマーやエトキシエチレンオキサイドアクリレート(8.3)、ジプロピレングリコール1000以上のジアクリレート(8.6)、1,6−ヘキサジオールアクリレート(9.6)、ポリオール主鎖を有するジアクリレート類(PEG200)(8.8),PEG400(8.5),PEG600(8.4)等、何れもダイセルサイテック社製)、ネオペンチルグリコールジアクリレート(9.4)グリシドールジメタクリレート(9.1)等の2官能の疎水性モノマーや、
メトキシポリエチレングリコール(n=8):(9.3)、ペンタメチルピペリジルメタクリレート(8.7)、テトラヒドロフルアクリレート(9.2)、ジシクロペンタニルアクリレート(9.3)、ジまたはトリプロピレンクリコールアクリレート(9以上9.5以下)、アクリル酸ビニロキシエトキシ)エチル(8.7)、およびそのメタクリル酸誘導体(8.7)、エチレンオキサンド変性ポリプロピレングリコールジメタクリレート(8.2)、ネオペンチルグリコールジアクリレート(9.4)、ポリプピレングリコール(8.2)、グリセンプロポキシトトリアクリレート(9.2)、トリメチロールエトキシトリアクリレート(9.1)など、各種ポリエーテル変性、脂環式アクリレート類からなるものが挙げられる。
また、画像記録用組成物には重合開始剤を含んでいることが望ましい。さらに、画像記録用組成物は、必要に応じて、重合反応をより進行させるための、反応助剤、重合促進剤等を含んでいてもよい。
画像記録用組成物における紫外線硬化反応がラジカル反応により進行する場合には、紫外線重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、チオキサントン系、ベンジルジメチルケタール、α−ヒドロキシケトン、α−ヒドロキシアルキルフェノン、α−アミノケトン、α−アミノアルキルフェノン、モノアシルフォスフィンオキサイド、ビスアシルフォスフィンオキサイド、ヒドロキシベンゾフェノン、アミノベンゾフェノン、チタノセン型、オキシムエステル型、オキシフェニル酢酸エステル型などが挙げられる。
また画像記録用組成物における紫外線硬化反応がカチオン反応により進行する場合には、紫外線重合開始剤としては、例えば、アリールスルホニウム塩、アリールジアゾニウム塩、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩、アレン−イオン錯体誘導体、トリアジン系開始剤等が挙げられる。
また、本実施形態に係る画像記録用組成物には、ワックスやゴム状物質類を混合しても良い。
また、本実施形態に係る画像記録用組成物には、インクの成分を被硬化層上や内部で固定化する成分(以下、「固定化成分」と称する場合がある)をさらに含んでいてもよい。
固定化成分としては、例えば、インクの成分(例えば色材)を吸着する成分、インクの成分(例えば色材)を凝集または増粘させる成分等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、画像記録用組成物には、上記硬化反応に寄与する成分を溶解または分散するための水や有機溶媒を含んでいてもよい。
また、画像記録用組成物は、硬化層を着色制御する目的で、各種色材を含んでいてもよい。
また、画像記録用組成物は、粘度を調製する等の目的から、熱可塑性樹脂を含有してもよい。該熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボーネート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリスチレン、ポリエーテル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレンとそのアクリルモノマー共重合体およびそのブレンド物等が挙げられる。
本実施の形態の画像記録用組成物の表面張力は、例えば、20mN/m以上50mN/m以下の範囲が挙げられる。
また、画像記録用組成物は、常温(25℃)において低揮発性または不揮発性であることがよい。ここで、低揮発性とは大気圧下において沸点が200℃以上であることを意味する。また、不揮発性とは大気圧下において沸点が300℃以上であることを意味する。
(インク)
次いで、本実施形態において用いられるインクについて詳細に説明する。なお、このインクは、本発明の記録装置において被硬化層に吐出される液滴に相当する。
インクは水性インク、油性インク共に使用し得るが、環境性の点で水性インクが使用される。水性インク(以下、単にインクと称する)は、記録材に加え、インク溶媒(例えば、水、水溶性有機溶媒)を含んでいる。また、必要に応じて、その他、添加剤を含んでいてもよい。
まず、記録材について説明する。記録材としては、主に色材が挙げられる。色材としては、染料、顔料のいずれも用いられるが、顔料であることがよい。これらの色材としては、公知の材料を用いればよい。
記録材としては、その他、親水性のアニオン染料、直接染料、カチオン染料、反応性染料、高分子染料等や油溶性染料等の染料類、染料で着色したワックス粉・樹脂粉類やエマルション類、蛍光染料や蛍光顔料、赤外線吸収剤、紫外線吸収剤、フェライトやマグネタイトに代表される強磁性体等の磁性体類、酸化チタン、酸化亜鉛に代表される半導体や光触媒類、その他有機、無機の電子材料粒子類などが挙げられる。
記録材の含有量(濃度)は、例えばインクに対して5質量%以上30質量%以下の範囲が挙げられる。
記録材の体積平均粒径は、例えば10nm以上1000nm以下の範囲が挙げられる。
記録材の体積平均粒径とは、記録材そのものの粒径、または記録材に分散剤等の添加物が付着している場合には、添加物が付着した粒径をいう。体積平均粒径の測定装置には、マイクロトラックUPA粒度分析計9340(Leeds&Northrup社製)を用いた。その測定は、インク4mlを測定セルに入れ、定められた測定法に従って行った。なお、測定時の入力値として、粘度にはインクの粘度を、分散粒子の密度は記録材の密度とした。
次に、水溶性有機溶媒について説明する。水溶性有機溶媒としては、多価アルコール類、多価アルコール類誘導体、含窒素溶媒、アルコール類、含硫黄溶媒等が使用される。
水溶性有機溶媒は、少なくとも1種類以上使用してもよい。水溶性有機溶媒は、含有量としては例えば1質量%以上70質量%以下の範囲で用いられる。
次に、水について説明する。水としては、特に不純物が混入することを防止するという観点から、イオン交換水、超純水、蒸留水、限外濾過水を使用することが望ましい。
次に、その他の添加剤について説明する。インクには、界面活性剤を添加してもよい。
これら界面活性剤の種類としては、各種のアニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられ、望ましくは、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤が用いられる。
また、インクには、その他、浸透性を調製する目的で浸透剤、インク吐出性改善等の特性制御を目的でポリエチレンイミン、ポリアミン類、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等や、導電率、pHを調製するために水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムなどのアルカリ金属類の化合物等、その他必要に応じ、pH緩衝剤、酸化防止剤、防カビ剤、粘度調製剤、導電剤、紫外線吸収剤、およびキレート化剤等も添加される。
次に、インクの好適な特性について説明する。まず、インクの表面張力は、例えば20mN/m以上45mN/m以下の範囲が挙げられる。
ここで、表面張力としては、ウイルヘルミー型表面張力計(協和界面科学株式会社製)を用い、23℃、55%RHの環境において測定した値を採用した。
インクの粘度は、例えば1.5mPa・s以上30mPa・s以下の範囲が挙げられる。ここで、粘度としては、レオマット115(Contraves製)を測定装置として用いて、測定温度は23℃、せん断速度は1400s−1の条件で測定した値を採用した。
なお、インクは、上記構成に限定されるものではない。記録材以外に、例えば、液晶材料、電子材料など機能性材料を含むものであってもよい。
以下、実施例を挙げてさらに具体的に説明する。ただし、これら各実施例により特に制限されるものではない。
<実施例1>
・中間転写ベルトの作製
クラレ製PA9T(ポリアミド樹脂、厚さ50μm、ヒートシール品)に2軸遠心を施したフィルムを作製し、その後両端を4°傾けた形状(平行四辺形形状)に裁断し、直径366mm、幅365mm(中間転写ベルトにおける印字領域となる部分の幅)になるようシート形状に裁寸した。次いで図5に示すごとく、周方向の両端面を間隙を持った状態で向かい合わせ、その間隙にクラボウ製25μmPET/M5(オレフィン系粘着層付の1cm短冊形状(粘着剤層が形成された短冊状の部材35b))を介在させて130℃で加熱・加圧(8kg/cm)して貼り合わせ、図4に示す中間転写ベルトを得た。
・継ぎ目部
短冊状の部材35bと接着部37bとで形成される継ぎ目部は、軸方向に対して4°傾いて延在している。
継ぎ目部の周方向長さ(周方向幅)は1mm、延在している方向(4°傾いた方向)への長さは400mmであった。
・透光率
また、該継ぎ目部の透光率は78%、継ぎ目部以外(即ちベルト本体)の透光率は85%であり、この両者の透光率の比率は91.8%であった。
・引っ張り破断強度
また、継ぎ目部の周方向への引っ張り破断強度は8.8N/mm、継ぎ目部以外の部分の周方向への引っ張り破断強度は22N/mmであり、この両者の引っ張り破断強度の比率は40%であった。
・画像記録装置
この中間転写ベルト(周長1148mm、幅370mm)を図1に示す態様の画像記録装置(富士ゼロックス社製)に組み込んだ。尚、該画像記録装置にて適用される露光装置は、中間転写ベルトの内周面側からLED(395nm)により紫外線を照射するものである。
該露光装置によって露光が施される領域は(軸方向の長さ×周方向の長さ)=(300mm×30mm)であった。
該露光領域の周方向の長さ[A]は前記の通り30mmであり、継ぎ目部の周方向長さ(周方向幅)[B]は前記の通り1mmであり、この両者の比率([A]/[B]×100)は、3000%(30倍)である。
この画像記録装置において、中間転写ベルトの回転駆動により前記露光領域を継ぎ目部が通過するのにかかる時間を「時間t」とした場合において、露光領域を継ぎ目部が通過する際の時間tにおける中間転写ベルトの外周面側での総露光量[X]を測定したところ、188mJ/cmであった。
また、露光領域を継ぎ目部が通過しない際の時間tにおける中間転写ベルトの外周面側での総露光量[Y]を測定したところ、200mJ/cmであり、この両者の比率([X]/[Y]×100)は94%であった。
上記総露光量については、光量計を用い、中間転写ベルトの外周面側の露光領域(LED直下)での露光量を実際のベルト走行速度(300mm/sec)で測定し、前記継ぎ目部が露光領域を通過する際の時間tにおける平均露光量を計測した。またベルト停止状態で継ぎ目部以外の部分での中間転写ベルトの外周面側の露光量を測定し、走行・転写時間(つまり時間t)当たりの総露光量を計測した。尚、照射エネルギーは光量計としてウシオ電機製UIT−250を用いて積算露光量をもとめ計測した。
<実施例2>
・中間転写ベルトの作製
上記実施例1と同様に、クラレ製PA9T(ポリアミド樹脂、厚さ50μm、ヒートシール品)に2軸遠心を施したフィルムを作製し、その後両端を4°傾けた形状(平行四辺形形状)に裁断し、直径366mm、幅365mm(中間転写ベルトにおける印字領域となる部分の幅)になるようシート形状に裁寸した。このシートの上面にコロナ放電処理を施し、更に補強部材としてHC−PP(東セロ製ヒートシール性ポリポロピレン、25μm)を準備した。
次いで図7に示すごとく、前記シートを周方向の両端面を間隙を持った状態で向かい合わせ、向かい合った状態で前記シート(ベルト本体31c)の間隙を持った部分の内周面側にウレタン系接着剤(武田薬品製、タケラック、タケネート硬化剤混合物)を5μm塗布し、前記補強部材39cを貼り付け130℃でプレス接合した。その後図6に示すごとく、クラボウ製のM5ホットメルト接着剤を使用して前記間隙を埋め(接着部37c)130℃加熱して間隙部を接合し、更に接合した部分を高圧プレス機を用いて加熱加圧(160℃、40kg/cm)接合し、膜厚130μmで径400mm、幅370mm(中間転写ベルトにおける印字領域となる部分の幅)の中間転写ベルトを得た。
・継ぎ目部
補強部材39cと接着部37cとで形成される継ぎ目部は、軸方向に対して4°傾いて延在している。
継ぎ目部の周方向長さ(周方向幅)は7mmであった。
・透光率
また、該継ぎ目部の透光率は77%、継ぎ目部以外(即ちベルト本体)の透光率は84%であり、この両者の透光率の比率は91.7%であった。
・引っ張り破断強度
また、継ぎ目部の周方向への引っ張り破断強度は11N/mm、継ぎ目部以外の部分の周方向への引っ張り破断強度は18N/mmであり、この両者の引っ張り破断強度の比率は61%であった。
・画像記録装置
この中間転写ベルトを図1に示す態様の画像記録装置(富士ゼロックス社製)に組み込んだ。尚、該画像記録装置にて適用される露光装置は、中間転写ベルトの内周面側からLED(395nm)により紫外線を照射するものである。
該露光装置によって露光が施される領域は(軸方向の長さ×周方向の長さ)=(300mm×30mm)であった。
該露光領域の周方向の長さ[A]は前記の通り30mmであり、継ぎ目部の周方向長さ(周方向幅)[B]は前記の通り7mmであり、この両者の比率([A]/[B]×100)は、430%(4.3倍)である。
この画像記録装置において、中間転写ベルトの回転駆動により前記露光領域を継ぎ目部が通過するのにかかる時間を「時間t」とした場合において、露光領域を継ぎ目部が通過する際の時間tにおける中間転写ベルトの外周面側での総露光量[X]を測定したところ、190mJ/cmであった。
また、露光領域を継ぎ目部が通過しない際の時間tにおける中間転写ベルトの外周面側での総露光量[Y]を測定したところ、220mJ/cmであり、この両者の比率([X]/[Y]×100)は86.4%であった。
<実施例3>
・中間転写ベルトの作製
クラボウ製PET積層フィルム(膜厚104μm、T60/TPXフィルム=75/25μm、表面層33e〔TPXフィルム〕を形成したシート形状のベルト本体31e〔T60フィルム〕)を、図11に示すごとく、幅370mm、周長1148mmとなるよう、オーバーラップ幅1mmでベルト本体31eの周方向両端部分を一部が重ね合わさるよう接触させ、次いで重ね合わせた部分に超音波シーム加工を施した。図12に示すごとくベルト本体31eの重合せ部が溶着され、該重合せ部が圧縮された状態で接着した。その際の加工高さは54μmの膜厚になった。
尚、図12に示されるごとく超音波シーム加工が施された部分の表面層33e〔TPXフィルム〕は溶融して流れて開口部(1cm)が形成された。この開口部に透明ウレタン(Inoac製Visela)をバーコートし、同PET積層フィルムで平坦化し、次いで紫外線硬化処理を施して前記ウレタンを硬化させることで、図10に示す中間転写ベルトを得た。その際に開口部には水晶板で加圧(5kg)を行い硬化処理により平滑性を上げ製膜した。
・継ぎ目部
継ぎ目部(重ね合わされて溶着された部分)は、軸方向に対して4°傾いて延在している。
継ぎ目部の周方向長さ(周方向幅)は8mm、延在している方向(4°傾いた方向)への長さは395mmであった。
・透光率
また、該継ぎ目部の透光率は73%、継ぎ目部以外(即ちベルト本体)の透光率は82%であり、この両者の透光率の比率は89.0%であった。
・引っ張り破断強度
また、継ぎ目部の周方向への引っ張り破断強度は6.8N/mm、継ぎ目部以外の部分の周方向への引っ張り破断強度は13N/mmであり、この両者の引っ張り破断強度の比率は52%であった。
・画像記録装置
この中間転写ベルトを図1に示す態様の画像記録装置(富士ゼロックス社製)に組み込んだ。尚、該画像記録装置にて適用される露光装置は、中間転写ベルトの内周面側からLED(395nm)により紫外線を照射するものである。
該露光装置によって露光が施される領域は(軸方向の長さ×周方向の長さ)=(300mm×30mm)であった。
該露光領域の周方向の長さ[A]は前記の通り30mmであり、継ぎ目部の周方向長さ(周方向幅)[B]は前記の通り8mmであり、この両者の比率([A]/[B]×100)は、375%(3.75倍)である。
この画像記録装置において、中間転写ベルトの回転駆動により前記露光領域を継ぎ目部が通過するのにかかる時間を「時間t」とした場合において、露光領域を継ぎ目部が通過する際の時間tにおける中間転写ベルトの外周面側での総露光量[X]を測定したところ、170mJ/cmであった。
また、露光領域を継ぎ目部が通過しない際の時間tにおける中間転写ベルトの外周面側での総露光量[Y]を測定したところ、210mJ/cmであり、この両者の比率([X]/[Y]×100)は81%であった。
・評価試験
上記の画像記録装置を用いて評価試験を行なった。その結果、中間転写ベルトから記録媒体への被硬化層の転写効率は95%以上であった。また、得られた画像は表面光沢も高く(95)、画像傷・ラインなどの発生はなく良好であった。
<実施例4>
・中間転写ベルトの作製
PETフィルム(T60)を、オーバーラップ幅1mmでベルト本体31eの周方向両端部分を一部が重ね合わさるよう接触させ、次いで重ね合わせた部分に超音波シーム加工を施した。図13に示すごとくベルト本体31eの重合せ部が溶着され、該重合せ部が圧縮された状態で接着した。このベルト本体31eの外周面に、ウレタンチューブ(40μm、クラボウ製粘着PEフィルムラミネート品、表面層33eに相当)を被せ、80℃で熱ロール接着を施し、図10に示す中間転写ベルトを得た。
・継ぎ目部
継ぎ目部(重ね合わされて溶着された部分)は、軸方向に対して4°傾いて延在している。
継ぎ目部の周方向長さ(周方向幅)は2mm、延在している方向(4°傾いた方向)への長さは405mmであった。
・透光率
また、該継ぎ目部の透光率は78%、継ぎ目部以外(即ちベルト本体)の透光率は83%であり、この両者の透光率の比率は94.0%であった。
・引っ張り破断強度
また、継ぎ目部の周方向への引っ張り破断強度は8.5N/mm、継ぎ目部以外の部分の周方向への引っ張り破断強度は14N/mmであり、この両者の引っ張り破断強度の比率は61%であった。
・画像記録装置
この中間転写ベルトを図1に示す態様の画像記録装置(富士ゼロックス社製)に組み込んだ。尚、該画像記録装置にて適用される露光装置は、中間転写ベルトの内周面側からLED(395nm)により紫外線を照射するものである。
該露光装置によって露光が施される領域は(軸方向の長さ×周方向の長さ)=(300mm×30mm)であった。
該露光領域の周方向の長さ[A]は前記の通り30mmであり、継ぎ目部の周方向長さ(周方向幅)[B]は前記の通り2mmであり、この両者の比率([A]/[B]×100)は、1500%(15倍)である。
この画像記録装置において、中間転写ベルトの回転駆動により前記露光領域を継ぎ目部が通過するのにかかる時間を「時間t」とした場合において、露光領域を継ぎ目部が通過する際の時間tにおける中間転写ベルトの外周面側での総露光量[X]を測定したところ、290mJ/cmであった。
また、露光領域を継ぎ目部が通過しない際の時間tにおける中間転写ベルトの外周面側での総露光量[Y]を測定したところ、320mJ/cmであり、この両者の比率([X]/[Y]×100)は90%であった。
・評価試験
上記の画像記録装置を用いて評価試験を行なった。その結果、転写画像面でのディフェクトや、傷はなく、良好な平滑性をもつ画像であった。
<実施例5>
・中間転写ベルトの作製
パナック製TP01(膜厚75μm、オレフィン処理PETフィルム、表面層33f〔オレフィンフィルム〕を形成したシート形状のベルト本体31f〔PETフィルム〕)を、図15に示すごとくベルト本体31fの周方向両端面を接触させて向かい合わせ、次いで向かい合わせた部分に超音波シーム加工を施した。図16に示すごとくベルト本体31fの向かい合った部分が溶着され接着し、またベルト本体31fの向かい合った部分が溶着により隆起し突起形状として残った。
尚、図16に示されるごとく超音波シーム加工が施された部分の表面層33f〔オレフィンフィルム〕は溶融して流れて開口部が形成された。この開口部に、TPXフィルム短冊(幅10mm)を介在させ150℃加熱プレス(40kg/cm)10分処理して表面の段差を35μmまで低減させ、図14に示す中間転写ベルトを得た。
・継ぎ目部
継ぎ目部(溶着された部分)は、軸方向に対して4°傾いて延在している。
継ぎ目部の周方向長さ(周方向幅)は1mm、延在している方向(4°傾いた方向)への長さは410mmであった。
・透光率
また、該継ぎ目部の透光率は82%、継ぎ目部以外(即ちベルト本体)の透光率は88%であり、この両者の透光率の比率は93.2%であった。
・引っ張り破断強度
また、継ぎ目部の周方向への引っ張り破断強度は9.1N/mm、継ぎ目部以外の部分の周方向への引っ張り破断強度は15.5N/mmであり、この両者の引っ張り破断強度の比率は59%であった。
・画像記録装置
この中間転写ベルトを図1に示す態様の画像記録装置(富士ゼロックス社製)に組み込んだ。尚、該画像記録装置にて適用される露光装置は、中間転写ベルトの内周面側からLED(395nm)により紫外線を照射するものである。
該露光装置によって露光が施される領域は(軸方向の長さ×周方向の長さ)=(300mm×30mm)であった。
該露光領域の周方向の長さ[A]は前記の通り30mmであり、継ぎ目部の周方向長さ(周方向幅)[B]は前記の通り1mmであり、この両者の比率([A]/[B]×100)は、3000%(30倍)である。
この画像記録装置において、中間転写ベルトの回転駆動により前記露光領域を継ぎ目部が通過するのにかかる時間を「時間t」とした場合において、露光領域を継ぎ目部が通過する際の時間tにおける中間転写ベルトの外周面側での総露光量[X]を測定したところ、195mJ/cmであった。
また、露光領域を継ぎ目部が通過しない際の時間tにおける中間転写ベルトの外周面側での総露光量[Y]を測定したところ、210mJ/cmであり、この両者の比率([X]/[Y]×100)は93%であった。
・評価試験
上記の画像記録装置を用いて評価試験を行なった。その結果、潜像形成時はライン(継ぎ目部分)はもりあがったが、転写時の加圧・ラップによるレベリング現象で転写画質面では大きな段差はできず、液状塗膜の加工段差は吸収され転写画質面での光沢は良好であった。
10 中間転写ベルト
10A,10B,10C 巻掛ロール
12 被硬化層形成装置(供給装置)
12A 画像記録用組成物
12B 被硬化層
12C 筐体
12D 供給ローラ
12E ブレード
14,14K,14C,14M,14Y インクジェット記録ヘッド(吐出装置)
14A インク滴
16 加圧部材
16A 加圧ロール
16B 巻掛ロール
18 露光装置
20 除去装置
20A 除去部材
20B 収容部
22 平板
24 離型剤層形成装置
24A 離型剤
24B 離型剤層
24C 筐体
24D 供給ローラ
24E ブレード
31a,31b,31c,31d,31e,31f ベルト本体
33a,33b,33c,33d,33e,33f 表面層
35b,35d 短冊状の部材
37a,37b,37c,37d 接着部
39c,39d 補強部材
101 画像形成装置
Ta,Tb,Tc,Td,Te,Tf 継ぎ目部

Claims (16)

  1. 透光性を有するベルト本体、および該ベルト本体の周方向両端をつなぎ合わせた継ぎ目部を有し、該継ぎ目部の透光率が継ぎ目部以外の部分に比べ50%以上95%以下である中間転写ベルトと、
    光硬化性の材料を含む画像記録用組成物を前記中間転写ベルト上へ供給し被硬化層を形成する供給装置と、
    前記中間転写ベルト上に形成された前記被硬化層に液滴を吐出する吐出装置と、
    前記中間転写ベルト上に形成された前記被硬化層に対し前記中間転写ベルトの内周面側から露光を施し、該露光が施される領域の中間転写ベルト周方向の長さ[A]が5mm以上300mm以下の範囲であって、且つ該露光が施される領域の中間転写ベルト周方向の長さ[A]と前記継ぎ目部の周方向長さ[B]との比率([A]/[B]×100)が500%以上である露光装置と、
    を備える画像記録装置。
  2. 前記中間転写ベルトの回転駆動により前記露光が施される領域を前記継ぎ目部が通過するのにかかる時間を「時間t」と規定した場合において、前記露光が施される領域を前記継ぎ目部が通過する際の時間tにおける前記中間転写ベルトの外周面側での総露光量[X]と、前記露光が施される領域を前記継ぎ目部が通過しない際の時間tにおける前記中間転写ベルトの外周面側での総露光量[Y]との比率([X]/[Y]×100)が80%以上である請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 前記中間転写ベルトにおける前記継ぎ目部は、前記ベルト本体の周方向両端面が間隙を持って向かい合い、該間隙が接着剤または粘着剤でつなぎ合わされて構成されている請求項1または請求項2に記載の画像記録装置。
  4. 前記中間転写ベルトにおける前記継ぎ目部は、前記ベルト本体の周方向両端面が間隙を持って向かい合い、該間隙に前記ベルト本体と同じ材料からなる短冊状の部材を介在させ且つ該短冊状の部材と前記ベルト本体の周方向両端面とが接着剤または粘着剤でつなぎ合わされて構成されている請求項1または請求項2に記載の画像記録装置。
  5. 前記中間転写ベルトにおける前記継ぎ目部は、前記ベルト本体の周方向両端面が間隙を持って向かい合い、該間隙が接着剤または粘着剤でつなぎ合わされ、且つつなぎ合わされた前記ベルト本体の一端から前記接着剤または粘着剤を介したベルト本体の他端までの領域における内周面側に透光性を有する膜状の補強部材が貼り付けられて構成されている請求項1または請求項2に記載の画像記録装置。
  6. 前記中間転写ベルトにおける前記継ぎ目部は、前記ベルト本体の周方向両端面が間隙を持って向かい合い、該間隙に前記ベルト本体と同じ材料からなる短冊状の部材を介在させ、該短冊状の部材と前記ベルト本体の周方向両端面とが接着剤または粘着剤でつなぎ合わされ、且つつなぎ合わされた前記ベルト本体の一端から前記短冊状の部材と前記接着剤または粘着剤とを介したベルト本体の他端までの領域における内周面側に透光性を有する膜状の補強部材が貼り付けられて構成されている請求項1または請求項2に記載の画像記録装置。
  7. 前記中間転写ベルトにおける前記継ぎ目部は、前記ベルト本体の両端部分が重ね合わされ、該重合せの部分が溶着されてつなぎ合わされている請求項1または請求項2に記載の画像記録装置。
  8. 前記中間転写ベルトにおける前記継ぎ目部は、前記ベルト本体の周方向両端面が接触して向かい合い、該向かい合った部分が溶着されてつなぎ合わされている請求項1または請求項2に記載の画像記録装置。
  9. 前記中間転写ベルトは、オレフィン系材料またはフッ素系材料を含有し且つ前記ベルト本体の外周面側を覆う表面層を有する請求項3〜6および請求項8の何れか1項に記載の画像記録装置。
  10. 前記ベルト本体は、前記重合せの部分の外周面側に凸部を有し、
    且つ前記ベルト本体の外周面側全面を覆い、前記凸部に対応する部分の膜厚が前記凸部に対応しない部分の膜厚よりも薄い表面層を有し、
    前記中間転写ベルトの前記凸部を有する部分の総膜厚(N)と、前記凸部を有しない部分の平均総膜厚(M)と、の差異((N−M)/M×100)が50%以下である請求項7に記載の画像記録装置。
  11. 前記表面層がオレフィン系材料またはフッ素系材料を含有する請求項10に記載の画像記録装置。
  12. 前記中間転写ベルトにおける前記継ぎ目部は、中間転写ベルト軸方向に対して1°以上傾いた方向に延在している請求項1〜請求項11の何れか1項に記載の画像記録装置。
  13. 前記中間転写ベルトは、前記継ぎ目部の周方向への引っ張り破断強度(O)と、前記継ぎ目部以外の部分の周方向への引っ張り破断強度(P)との比率([O]/[P]×100)が50%以上である請求項1〜請求項12の何れか1項に記載の画像記録装置。
  14. 前記中間転写ベルトは、外周側の表面にエンボスパターンまたはマットパターンを有する請求項1〜請求項13の何れか1項に記載の画像記録装置。
  15. 前記中間転写ベルトの前記継ぎ目部は加熱プレス加工が施され、該継ぎ目部の膜厚が130μm以下である請求項1〜請求項14の何れか1項に記載の画像記録装置。
  16. 前記中間転写ベルトの前記ベルト本体は、ポリエステル、ポリブチレンテレフタレート、9ナイロン、ポリエーテルスルホン、およびポリアリレートから選択される少なくとも1種を含む請求項1〜請求項15の何れか1項に記載の画像記録装置。
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