JP2013120267A - 着色樹脂組成物、カラーフィルタ、液晶表示装置及び有機el表示装置 - Google Patents

着色樹脂組成物、カラーフィルタ、液晶表示装置及び有機el表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明では、ITO耐性が良好であるカラーフィルタを得られる着色樹脂組成物を提供することを課題とする。
本発明はまた、前記着色樹脂組成物を用いて形成されるカラーフィルタ、並びに高品質の液晶表示装置及び有機EL表示装置を提供することを課題とする。
【解決手段】(A)染料、(B)溶剤及び(C)バインダー樹脂を含有し、(A)染料が、特定の構造で表される化合物を含有することを特徴とする、着色樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、着色樹脂組成物、カラーフィルタ、液晶表示装置及び有機EL表示装置に存する。
液晶表示装置及び有機EL表示装置を始めとするフラットパネルディスプレイは、幅広く使用されており、これらのディスプレイにはカラーフィルタが使用されている。
省エネルギー化という時代の流れを汲んで、カラーフィルタとしては更なる高輝度化及び高コントラスト化が求められている。
カラーフィルタには顔料を用いた着色樹脂組成物が主に使用されているが、高輝度及び高コントラストとするために、例えば、非特許文献1では顔料粒子の粒径をその呈色波長の1/2以下にまで微分散する方法が開示されている。
しかしながら、特に青色顔料は他の赤色、緑色顔料に比較して呈色波長が短いため、この場合にはさらなる微分散を必要とし、コストアップ並びに分散後の安定性が問題となる。
一方、着色剤として、染料の開発も行われている。
例えば、特許文献1では、トリアリールメタン誘導体を染料として用いることが開示されている。また、特許文献2及び3では、トリアリールメタン塩において、更にアニオンを特定構造することについて開示されている。
特開2008−304766号公報 特開2011−132492号公報 特開2011−133844号公報
橋爪清、「色材協会誌」、1967年12月、p608
しかしながら、トリアリールメタン塩を改良した特許文献1〜3では、ITO耐性が不十分であることを見出した。更に、耐光性が十分でない場合があることを見出した。
尚、本発明におけるITO耐性とは、下記のことを意味する。
ITO耐性とは、画素の上にITOを成膜した後でも、色特性を維持する性能を意味する。
ITO耐性の指標はITO成膜前とITO成膜した基板を任意の温度、時間で焼成した後のスペクトルから算出されるΔE*abで表す。ITO成膜工程により色特性が維持さ
れる場合には、ITO耐性ΔE*abは、ほぼITOによる色変化の程度に相当する。
上記を鑑み、本発明では、ITO耐性が良好であるカラーフィルタを得られる着色樹脂組成物を提供することを課題とする。
本発明はまた、前記着色樹脂組成物を用いて形成されるカラーフィルタ、並びに高品質の液晶表示装置及び有機EL表示装置を提供することを課題とする。
本発明者らが鋭意検討を行った結果、特定構造の染料を用いることで、上記課題を解決しうることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、(A)染料、(B)溶剤及び(C)バインダー樹脂を含有し、(A)染料が、下記式(I)で表される化合物(以下、「化合物(I)」と称する場合がある)を含有することを特徴とする着色樹脂組成物、カラーフィルタ、液晶表示装置及び有機EL表示装置に存する。
Figure 2013120267
(上記式(I)中、
[An−]は、n価のアニオンを表す。
nは、1〜4の整数を表す。
及びRは、各々独立に、原子数4以上の母体鎖である基を表す。
及びRは、各々独立に、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、又は置換基を有していてもよい芳香族環基を示す。
及びRは、各々独立に、水素原子、又は任意の置換基を表す。
及びRは、互いに連結して環を形成していてもよく、該環は置換基を有していてもよい。
又、上記式(I)中のベンゼン環及びインドール環は更に任意の置換基を有していてもよい。
尚、1分子中に複数の下記式(I)CAで表されるカチオン
Figure 2013120267
が含まれる場合、それらは同じ構造であっても、異なる構造であってもよい。)
本発明は、ITO耐性が良好であるカラーフィルタを得られる着色樹脂組成物を提供することが可能である。
本発明はまた、前記着色樹脂組成物を用いて形成されるカラーフィルタ、並びに高品質の液晶表示装置及び有機EL表示装置を提供することが可能である。
本発明のカラーフィルタを有する有機EL素子の一例を示す断面概略図である。 実施例で用いた偏光板の透過率を示す図である。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明するが、以下の記載は本発明の実施態様の一例であり、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。
なお、本発明において「(メタ)アクリル」、「(メタ)アクリレート」等は、「アクリル及び/又はメタクリル」、「アクリレート及び/又はメタクリレート」等を意味するものとし、例えば「(メタ)アクリル酸」は「アクリル酸及び/又はメタクリル酸」を意味するものとする。
また「全固形分」とは、後記する溶剤成分以外の本発明の着色樹脂組成物の全成分を意味するものとする。
更に、「芳香族環」とは、「芳香族炭化水素環」及び「芳香族複素環」の双方を意味するものとする。
又、「C.I.ピグメントグリーン」等の用語は、カラーインデックス(C.I.)を意味する。
本発明の着色樹脂組成物は、(A)染料、(B)溶剤及び(C)バインダー樹脂を含有し、該(A)染料が、化合物(I)を含有する。
まず、本発明における化合物(I)について詳説する。
[化合物(I)について]
Figure 2013120267
(上記式(I)中、
[An−]は、n価のアニオンを表す。
nは、1〜4の整数を表す。
及びRは、各々独立に、原子数4以上の母体鎖である基を表す。
及びRは、各々独立に、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、又は置換基を有していてもよい芳香族環基を示す。
及びRは、各々独立に、水素原子、又は任意の置換基を表す。
及びRは、互いに連結して環を形成していてもよく、該環は置換基を有していてもよい。
又、上記式(I)中のベンゼン環及びインドール環は更に任意の置換基を有していてもよい。
尚、1分子中に複数の下記式(I)CAで表されるカチオン
Figure 2013120267
が含まれる場合、それらは同じ構造であっても、異なる構造であってもよい。)
[構造上の特徴]
及び/又はRが、原子数4以上の母体鎖である基であると、窒素原子周辺の立体障害が大きくなる。これにより、着色樹脂組成物にて形成された塗布膜を焼成する際に、化合物(I)と周辺分子、例えば、バインダー樹脂や重合性モノマーなどとの反応が抑制される。その為、焼成によるスペクトル変化が抑えられる。以上から、本発明の着色樹脂
組成物を用いて形成された画素は、ITO耐性が向上する、と推測される。
(R及びRについて)
及びRは、各々独立に、原子数4以上の母体鎖である基を表す。
原子数4以上の母体鎖である基とは、少なくとも4つの原子が直鎖で繋がっていることを意味する。例えば、ブチル基を例とすると、n−ブチル基は原子数4以上の母体鎖である基であるが、sec−ブチル基やiso−ブチル基は原子数3の母体鎖である基であり、またtert−ブチル基は原子数2の母体鎖である基となる。
及びRにおける母体鎖の原子数は、通常4以上、又通常14以下、好ましくは10以下である。
尚、母体鎖をカウントする原子として、水素原子は除く。
母体鎖を構成する原子は、周辺分子との反応性が低く、且つ合成が容易である点で、炭素原子、酸素原子及び窒素原子などが好ましい。
及びRは、置換基を有していてもよい炭素数4〜12のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数3〜11アルコキシアルキル基であること好ましい。
及びRにおけるアルキル基及びアルコキシ基が有していてもよい置換基としては、例えば、下記[置換基群W]の項に記載のものが挙げられる。
[置換基群W
炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数6〜15のアリール基、炭素数2〜9のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数7〜16のアリールカルボニルオキシ基、炭素数2〜9のアルコキシカルボニル基、炭素数7〜16のアリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、炭素数2〜9のアルキルカルバモイル基、炭素数7〜16のアリールカルバモイル基、スルファモイル基、炭素数1〜8のアルキルスルファモイル基、炭素数6〜15のアリールスルファモイル基、炭素数2〜9のアルキルカルボニル基、炭素数7〜16のアリールカルボニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニル基、炭素数1〜8のアルキルスルホニルアミノ基、炭素数6〜15のアリールスルホニルアミノ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキル基が結合してなるアルキルアミノ基、炭素数1〜4のアルキル基が結合してなるジアルキルアミノ基、炭素数6〜15のアリールアミノ基、炭素数6〜15のアリール基と炭素数1〜4のアルキルが結合してなるアリールアルキルアミノ基、炭素数6〜15のアリール基が結合してなるジアリールアミノ基、フェネチル基、ヒドロキシエチル基、炭素数1〜8のアルキルカルボニルアミノ基、炭素数7〜16のアリールカルボニルアミノ基、炭素数1〜4のアルキル基が結合してなるジアルキルアミノエチル基、トリフルオロメチル基、炭素数1〜8のトリアルキルシリル基、炭素数1〜8のアルキルチオ基、炭素数6〜15のアリールチオ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシ基、スルホ基、フッ素原子及び塩素原子等のハロゲン原子。
上記置換基群Wにおけるアリール基としては、芳香族炭化水素環基及び芳香族複素環基が挙げられる。
芳香族炭化水素環基としては、単環であっても縮合環であってもよく、環を形成する炭素数が5〜18であれば特に制限はないが、例えば、1個の遊離原子価を有する、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ペリレン環、テトラセン環、ピレン環、ベンズピレン環、クリセン環、トリフェニレン環、アセナフテン環、フルオランテン環、フルオレン環などの基が挙げられる。
また、芳香族複素環基としては、単環であっても縮合環であってもよく、環を形成する炭素数が3〜10であれば特に制限はないが、例えば、1個の遊離原子価を有する、フラ
ン環、ベンゾフラン環、チオフェン環、ベンゾチオフェン環、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環、オキサジアゾール環、インドール環、カルバゾール環、ピロロイミダゾール環、ピロロピラゾール環、ピロロピロール環、チエノピロール環、チエノチオフェン環、フロピロール環、フロフラン環、チエノフラン環、ベンゾイソオキサゾール環、ベンゾイソチアゾール環、ベンゾイミダゾール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、トリアジン環、キノリン環、イソキノリン環、シノリン環、キノキサリン環、フェナントリジン環、ベンゾイミダゾール環、ペリミジン環、キナゾリン環、キナゾリノン環、アズレン環などの基が挙げられる。
該アリール基は、メチル基、エチル基等の低級アルキル基、メトキシ基、エトキシ基等の低級アルコキシ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、シアノ基、カルバモイル基、スルファモイル基、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子を、更に置換基として有していてもよい。
中でも、R及びRにおけるアルキル基及びアルコキシアルキル基が有していてもよい置換基として、好ましくは炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、フェニル基、トリル基、炭素数2〜9のアルキルカルボニルオキシ基、カルバモイル基、スルファモイル基、炭素数1〜8のアルキルスルファモイル基、トリフルオロメチル基、シアノ基及びフッ素原子である。
(R及びRについて)
及びRは、各々独立に、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、又は置換基を有していてもよい芳香族環基を示す。
及びRにおけるアルキル基としては、直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルキル基であって、その炭素数が通常1以上、また、通常8以下、好ましくは5以下のものが挙げられる。具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、2−プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
及びRにおける芳香族環基としては、芳香族炭化水素環基及び芳香族複素環基が挙げられる。
芳香族炭化水素環基としては、単環であっても縮合環であってもよく、環を形成する炭素数が5〜18であれば特に制限はないが、例えば、1個の遊離原子価を有する、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ペリレン環、テトラセン環、ピレン環、ベンズピレン環、クリセン環、トリフェニレン環、アセナフテン環、フルオランテン環、フルオレン環などの基が挙げられる。
また、芳香族複素環基としては、単環であっても縮合環であってもよく、環を形成する炭素数が3〜10であれば特に制限はないが、例えば、1個の遊離原子価を有する、フラン環、ベンゾフラン環、チオフェン環、ベンゾチオフェン環、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環、オキサジアゾール環、インドール環、カルバゾール環、ピロロイミダゾール環、ピロロピラゾール環、ピロロピロール環、チエノピロール環、チエノチオフェン環、フロピロール環、フロフラン環、チエノフラン環、ベンゾイソオキサゾール環、ベンゾイソチアゾール環、ベンゾイミダゾール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、トリアジン環、キノリン環、イソキノリン環、シノリン環、キノキサリン環、フェナントリジン環、ベンゾイミダゾール環、ペリミジン環、キナゾリン環、キナゾリノン環、アズレン環などの基が挙げられる。
尚、本発明における遊離原子価については、「有機化学・生化学命名法 上」(南江堂、1992年5月20日発行、平山健三、平山和雄訳著、11−12頁)の記載に基づくものである。
隣接するR及びR同士は連結して環を形成してもよく、更に該環は、置換基を有し
ていてもよい。
化学的安定性の点から、R及びRとして好ましくは、各々独立に、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキル基又は置換基を有していてもよいフェニル基である。
化合物(I)の耐熱性を向上し、得られるカラーフィルタの耐熱性が優れる点で、より好ましくは置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキル基又は置換基を有していてもよいフェニル基である。
及びRが、置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキル基である場合、超共役によりカチオン内の電荷が分散し、カチオンが安定化するものと推測される。
また、R及びRが、置換基を有していてもよいフェニル基である場合、共役系が延長する為、カチオン内の電荷が分散して、カチオンが安定化する。このように、カチオンが安定化した結果、得られるカラーフィルタの耐熱性がより優れるものとなると考えることができる。
及びRにおけるアルキル基、芳香族環基及び互いに連結して形成される環が有していてもよい置換基としては、例えば、下記(置換基群W)のものが挙げられる。
(置換基群W)
フッ素原子、塩素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシル基、フェニル基、メシチル基、トリル基、ナフチル基、シアノ基、アセチルオキシ基、炭素数2〜9のアルキルカルボニルオキシ基、スルホン酸アミド基、炭素数2〜9のスルホンアルキルアミド基、炭素数2〜9のアルキルカルボニル基、フェネチル基、ヒドロキシエチル基、アセチルアミド基、炭素数1〜4のアルキル基が結合してなるジアルキルアミノエチル基、トリフルオロメチル基、炭素数1〜8のトリアルキルシリル基、ニトロ基、炭素数1〜8のアルキルチオ基。
中でも、R及びRにおけるアルキル基、芳香族環基及び互いに連結して形成される環が有していてもよい置換基として、好ましくは炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルコキシル基、シアノ基、アセチルオキシ基、炭素数2〜8のアルキルカルボキシル基、スルホン酸アミド基、炭素数2〜8のスルホンアルキルアミド基及びフッ素原子である。
(R及びRについて)
及びRは、水素原子、又は任意の置換基を表す。該任意の置換基としては、例えば、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキル基、置換基を有していてもよい芳香族環基などが挙げられる。
式(I)中のベンゼン環において、トリアリールメチン構造の中央に位置する炭素原子との結合に対し、o−位に嵩高い基が結合すると、分子の平面性が阻害され、化合物(I)の色純度が低下する場合がある。従って、o−位には置換基を有さないか、又はハロゲン原子、炭素数1〜8のアルキル基で置換されていることが好ましい。
尚、該炭素数1〜8のアルキル基は、立体障害が小さく、更に化合物(I)の耐熱性が向上する点で、更に炭素数1〜4のアルキルであることが好ましい。
また、R及びRは、互いに連結して環を形成していてもよく、該環は置換基を有していてもよい。該置換基としては、例えば、前記(置換基群W)の項に記載のものが挙げられる。
及びR同士が連結して環を形成する場合、これらはヘテロ原子で架橋された環であってもよい。
及びRの連結部分の構造として、例えば以下のものが挙げられる。これらの連結部分の構造は置換基を有していてもよい。
Figure 2013120267
(上記中、R1b及びR2bは、各々独立に、水素原子又はアルキル基を表す。)
尚、R1b及びR2bは、(I)CAの分子平面性が高く、分子同士が会合しやすく耐熱性が高い点で水素原子またはメチル基であることが好ましい。
得られるカラーフィルタが紫色である場合に、高輝度である点から、R及びR同士は互いに連結して環を形成していない方が好ましい。
また、得られるカラーフィルタが赤色である場合に、高輝度である点から、互いに連結して環を形成している方が好ましい。
尚、式(I)中のベンゼン環及びインドール環は更に任意の置換基を有してもよい。式(I)中のベンゼン環及びインドール環が有してもよい置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数1〜10のアルキルアミノ基等が挙げられる。
(nについて)
nは、1〜4の整数を表す。
化合物(I)の有機溶剤に対する溶解性が良好である点で、nは1〜3であることが好ましい。
[An−について]
[An−]は、n価のアニオンを表す。
該n価のアニオンとしては、本発明の効果を損なわない限り特に制限はないが、製造が容易である点及び負電荷が非局在化していることでアニオンが安定である点で、ジスルホニルイミドアニオンであることが好ましい。
即ち、化合物(I)の中でも、下記式(II)で表される化合物(以下、「化合物(II)」と称する場合がある)であることが好ましい。
[化合物(II)について]
Figure 2013120267
(上記式(II)中、R〜Rは、各々、前記式(I)におけると同義である。
11及びR12は、各々独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜6のアルケニル基、又は置換基を有していてもよい炭素数3〜8のシクロアルキル基を表す。
尚、R11及びR12は、互いに連結して環を形成していてもよく、該環は置換基を有していてもよい。)
(R11及びR12について)
11及びR12は、置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜6のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数3〜8のシクロアルキル基を表す。
該置換基としては、前記(置換基群W)の項で記載したものが挙げられる。
これらの内、特に、R11及びR12におけるアルキル基、アルケニル基又はシクロアルキル基が有する置換基としては、アニオンの電荷がより非局在化して、色材の耐熱性が向上する点で、フッ素原子を置換基として有することが好ましい。
つまり、R11及びR12は、アニオンの電荷が分散されて、アニオンが安定化する点で、炭素数1〜8のパーフルオロアルキル基が好ましい。
より具体的には、化合物(II)のアニオンすなわち、下記式(II)で表されるアニオンは、更に下記式(I’)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2013120267
Figure 2013120267
(上記式(II−1)中、n及びn’は、各々独立に、1〜8の整数を表す。)
n及びn’は、1〜8の整数であり、好ましくは1〜4の整数である。
n及びn’は、同じでもよく、また異なっていてもよい。
nとn’とが同じである場合のスルホニルイミドアニオンの具体例としては、ビス(トリフルオロメタンスルホン)イミド、ビス(ペンタフルオロブタンスルホン)イミド等が挙げられる。
nとn’とが異なる場合のスルホニルイミドアニオンの具体例としては、ペンタフルオロエタンスルホントリフルオロメタンスルホンイミド、トリフルオロメタンスルホンヘプタフルオロプロパンスルホンイミド、フルオロブタンスルホントリフルオロメタンスルホンイミド等が挙げられる。
上記の中でも、アニオンが最も安定化するとの理由から、n=n’=2である、ビス(ペンタフルオロエタンスルホン)イミドが特に好ましい。
一方、R11及びR12は、互いに連結して環を形成していてもよい。
環を形成している場合、R21及びR22が連結して形成される基は、特に炭素数2〜
12のフルオロアルキレン基であることが好ましい。
つまり、下記式(II)で表されるアニオンは、下記式(II−2)で表されるアニオンであることが好ましい。
Figure 2013120267
(上記式(II−2)中、n’’は、2〜12の整数を表す。)
n’’は、耐熱性が良好である点で、好ましくは2〜8であり、さらに好ましくは3である。
n’’の数が小さい分子ほど、立体反発の影響が小さくなり、より強い相互作用が可能となる。即ち、n’’が小さいほど、アニオンとカチオンの相互作用が大きくなり、対イオンが安定化して染料の耐熱性が向上するものと推測される。
尚、前記式(I)で表される化合物は、例えば、R〜Rから、リンカーを伸ばして、2量体や3量体などを形成していてもよい。
[分子量]
本発明における化合物(I)の分子量は、通常800以上、好ましくは950以上、また通常5000以下である。
上記範囲内であると、溶剤に対する溶解性が良好で且つ製造が容易である点で好ましい。
[合成方法]
前記式(I)で表される化合物は、例えば国際公開第2009/107734号公報に記載の方法に準じて合成することができる。
以下に、本発明における式(I)で表される化合物の好ましい具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[化合物(I)の具体例]
Figure 2013120267
Figure 2013120267
(含有量)
本発明の着色樹脂組成物は、化合物(I)を全固形分中、好ましくは、0.01重量%以上、より好ましくは0.1重量%以上、特に好ましくは1重量%以上、また好ましくは50重量%以下、より好ましくは40重量%以下、特に好ましくは30重量%以下の割合で含有する。
上記上限以下であると、塗膜の硬化性が低下し難く、膜強度が十分であるため好ましい。また、上記下限以上であると、着色力が十分であることから、所望の濃度の色度が得られ易く、また膜厚が厚くなり難いため好ましい。
本発明の着色樹脂組成物中には、(A)染料として、化合物(I)の1種のみが含まれていてもよく、2種以上が含まれていてもよい。
更に、化合物(I)以外のその他の染料の1種又は2種以上が含まれていてもよい。また、着色樹脂組成物中の全(A)染料の含有量は、着色樹脂組成物中、好ましくは0.1重量%以上、又は好ましくは30重量%以下である。
尚、本発明の着色樹脂組成物において、化合物(I)の含有量は、全(A)染料の固形分中、30重量%以上であることが好ましい。
[(B)溶剤]
本発明の着色樹脂組成物に含有される(B)溶剤は、着色樹脂組成物に含まれる各成分を溶解または分散させ、粘度を調節する機能を有する。
該(B)溶剤としては、着色樹脂組成物を構成する各成分を溶解または分散させることができるものであればよく、沸点が100〜200℃の範囲のものを選択するのが好ましい。より好ましくは120〜170℃の沸点をもつものである。
このような溶剤としては、例えば、次のようなものが挙げられる。
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコール−モノt−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、メトキシメチルペンタノール、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、3−メチル−3−メトキシブタノール、トリプロピレングリコールモノメチルエーテルのようなグリコールモノアルキルエーテル類;
エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテルのようなグリコールジアルキルエーテル類;
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、メトキシブチルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、メトキシペンチルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテートのようなグリコールアルキルエーテルアセテート類;
ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジアミルエーテル、エチルイソブチルエーテル、ジヘキシルエーテルのようなエーテル類;
アセトン、メチルエチルケトン、メチルアミルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソアミルケトン、ジイソプロピルケトン、ジイソブチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、エチルアミルケトン、メチルブチルケトン、メチルヘキシルケトン、メチルノニルケトンのようなケトン類;
エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリンのような1価または多価アルコール類;
n−ペンタン、n−オクタン、ジイソブチレン、n−ヘキサン、ヘキセン、イソプレン、ジペンテン、ドデカンのような脂肪族炭化水素類;
シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、メチルシクロヘキセン、ビシクロヘキシルのような脂環式炭化水素類;
ベンゼン、トルエン、キシレン、クメンのような芳香族炭化水素類;
アミルホルメート、エチルホルメート、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸プロピル、酢酸アミル、メチルイソブチレート、エチレングリコールアセテート、エチルプロピオネート、プロピルプロピオネート、酪酸ブチル、酪酸イソブチル、イソ酪酸メチル、エチルカプリレート、ブチルステアレート、エチルベンゾエート、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸プロピル、3−メトキシプロピオン酸ブチル、γ−ブチロラクトンのような鎖状または環状エステル類;
3−メトキシプロピオン酸、3−エトキシプロピオン酸のようなアルコキシカルボン酸類;
ブチルクロライド、アミルクロライドのようなハロゲン化炭化水素類;
メトキシメチルペンタノンのようなエーテルケトン類;
アセトニトリル、ベンゾニトリルのようなニトリル類:
上記に該当する市販の溶剤としては、ミネラルスピリット、バルソル#2、アプコ#18ソルベント、アプコシンナー、ソーカルソルベントNo.1及びNo.2、ソルベッソ#150、シェルTS28 ソルベント、カルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート、ジグライム(いずれも商品名)などが挙げられる。
これらの溶剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記溶剤中、本発明における(A)染料の溶解性の点から、グリコールモノアルキルエーテル類が好ましい。中でも、特に着色樹脂組成物中の各種構成成分の溶解性の点からプロピレングリコールモノメチルエーテルが特に好ましい。
また、例えば任意成分として後述する(F)顔料を含む場合には、塗布性、表面張力などのバランスがよく、着色樹脂組成物中の構成成分の溶解度が比較的高い点からは、溶剤としてさらにグリコールアルキルエーテルアセテート類を混合して使用することがより好ましい。尚、顔料を含む着色樹脂組成物中では、グリコールモノアルキルエーテル類は極性が高く、顔料を凝集させる傾向があり、着色樹脂組成物の粘度を上げる等、保存安定性を低下させる場合がある。このため、グリコールモノアルキルエーテル類の使用量は過度に多くない方が好ましく、(B)溶剤中のグリコールモノアルキルエーテル類の割合は5〜50重量%が好ましく、5〜30重量%がより好ましい。
また、最近の大型基板等に対応したスリットコート方式への適性という観点からは、150℃以上の沸点をもつ溶剤を併用することも好ましい。この場合、このような高沸点溶剤の含有量は、(B)溶剤全体に対して3〜50重量%が好ましく、5〜40重量%がより好ましく、5〜30重量%が特に好ましい。高沸点溶剤の量が少なすぎると、例えばスリットノズル先端で染料成分などが析出・固化して異物欠陥を惹き起こす可能性があり、また多すぎると組成物の乾燥速度が遅くなり、後述するカラーフィルタ製造工程における、減圧乾燥プロセスのタクト不良や、プリベークのピン跡といった問題を惹き起こすことが懸念される。
なお、沸点150℃以上の溶剤は、グリコールアルキルエーテルアセテート類であっても、またグリコールアルキルエーテル類であってもよく、この場合は、沸点150℃以上の溶剤を別途含有させなくてもかまわない。
本発明の着色樹脂組成物は、インクジェット法によるカラーフィルタ製造に供してもよいが、インクジェット法によるカラーフィルタ製造においては、ノズルから発せられるインクは数〜数十pLと非常に微小であるため、ノズル口周辺あるいは画素バンク内に着弾する前に、溶剤が蒸発してインクが濃縮・乾固する傾向がある。これを回避するためには溶剤の沸点は高い方が好ましく、具体的には、(B)溶剤が沸点180℃以上の溶剤を含むことが好ましい。特に、沸点が200℃以上、とりわけ沸点が220℃以上の溶剤を含有することが好ましい。また、沸点180℃以上である高沸点溶剤は、(B)溶剤中50重量%以上であることが好ましい。このような高沸点溶剤の割合が50重量%未満である場合には、インク液滴からの溶剤の蒸発防止効果が十分に発揮されないおそれがある。
本発明の着色樹脂組成物において、(B)溶剤の含有量に特に制限はないが、その上限は通常99重量%とする。組成物中の(B)溶剤の含有量が99重量%を超える場合は、(B)溶剤を除く各成分の濃度が小さくなり過ぎて、塗布膜を形成するには不適当となるおそれがある。一方、(B)溶剤の含有量の下限値は、塗布に適した粘性等を考慮して、通常75重量%、好ましくは80重量%、更に好ましくは82重量%である。
[(C)バインダー樹脂]
(C)バインダー樹脂は、着色樹脂組成物の硬化手段により好ましいものが異なる。
本発明の着色樹脂組成物が光重合性樹脂組成物である場合、(C)バインダー樹脂としては、例えば特開平7−207211号公報、特開平8−259876号公報、特開平10−300922号公報、特開平11−140144号公報、特開平11−174224号公報、特開2000−56118号公報、特開2003−233179号公報などの各公報等に記載される高分子化合物を使用することができるが、中でも好ましくは下記(C−1)〜(C−5)の樹脂などが挙げられる。
(C−1):エポキシ基含有(メタ)アクリレートと、他のラジカル重合性単量体との共重合体に対し、該共重合体が有するエポキシ基の少なくとも一部に不飽和一塩基酸を付加させてなる樹脂、又は該付加反応により生じた水酸基の少なくとも一部に多塩基酸無水物を付加させて得られる、アルカリ可溶性樹脂(以下、「樹脂(C−1)」と称す場合がある。)
(C−2):カルボキシル基含有直鎖状アルカリ可溶性樹脂(C−2)(以下、「樹脂(C−2)」と称す場合がある。)
(C−3):前記樹脂(C−2)のカルボキシル基部分に、エポキシ基含有不飽和化合物を付加させた樹脂(以下「樹脂(C−3)」と称す場合がある。)
(C−4):(メタ)アクリル系樹脂(以下、「樹脂(C−4)」と称す場合がある。)
(C−5):カルボキシル基を有するエポキシアクリレート樹脂(以下「樹脂(C−5)と称す場合がある。)
このうち特に好ましくは樹脂(C−1)が挙げられ、以下該樹脂について説明する。
尚、樹脂(C−2)〜(C−5)は、アルカリ性の現像液によって溶解され、目的とする現像処理が遂行される程度に溶解性を有するものであれば何でもよく、各々、特開2009−025813号公報の同項目として記載のものと同様である。好ましい態様も同様である。
(C−1):エポキシ基含有(メタ)アクリレートと、他のラジカル重合性単量体との共重合体に対し、該共重合体が有するエポキシ基の少なくとも一部に不飽和一塩基酸を付加させてなる樹脂、或いは該付加反応により生じた水酸基の少なくとも一部に多塩基酸無水物を付加させて得られるアルカリ可溶性樹脂
樹脂(C−1)の特に好ましい樹脂の一つとして、エポキシ基含有(メタ)アクリレート5〜90モル%と、他のラジカル重合性単量体10〜95モル%との共重合体に対し、該共重合体が有するエポキシ基の10〜100モル%に不飽和一塩基酸を付加させてなる樹脂、或いは該付加反応により生じた水酸基の10〜100モル%に多塩基酸無水物を付加させて得られるアルカリ可溶性樹脂が挙げられる。
そのエポキシ基含有(メタ)アクリレートとしては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシブチル(メタ)アクリレート、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートグリシジルエーテル等が例示できる。中でもグリシジル(メタ)アクリレートが好ましい。これらのエポキシ基含有(メタ)アクリレートは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記エポキシ基含有(メタ)アクリレートと共重合させる他のラジカル重合性単量体としては、本発明の効果を損わない限り特に制限はなく、例えば、ビニル芳香族類、ジエン類、(メタ)アクリル酸エステル類、(メタ)アクリル酸アミド類、ビニル化合物類、不飽和ジカルボン酸ジエステル類、モノマレイミド類などが挙げられるが、特に下記式(7)で表される構造を有するモノ(メタ)アクリレートが好ましい。
下記式(7)で表される構造を有するモノ(メタ)アクリレートに由来する繰返し単位は、「他のラジカル重合性単量体」に由来する繰返し単位中、5〜90モル%含有するものが好ましく、10〜70モル%含有するものが更に好ましく、15〜50モル%含有するものが特に好ましい。
Figure 2013120267
上記式(7)中、R89は水素原子又はメチル基を示し、R90は下記式(8)で表される構造を示す。
Figure 2013120267
上記式(8)中、R91〜R98は、各々独立に、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表す。尚、R96とR98とが、互いに連結して環を形成していてもよい。
96とR98が連結して形成される環は、脂肪族環であるのが好ましく、飽和又は不飽和のいずれでもよく、更に炭素数は5〜6であることが好ましい。
中でも、式(8)で表される構造中、特に下記構造式(8a)、(8b)、又は(8c)で表されるものが好ましい。
Figure 2013120267
尚、前記式(8)で表される構造を有するモノ(メタ)アクリレートは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記式(8)で表される構造を有するモノ(メタ)アクリレート以外の、「他のラジカル重合性単量体」としては、着色樹脂組成物に優れた耐熱性及び強度を向上しうる点で、スチレン、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸−tert−ブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボロニル、(メタ)アクリル酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、が挙げられる。
上記モノマー群から選択された少なくとも1種に由来する繰返し単位の含有量が、1〜70モル%であるものが好ましく、3〜50モル%であるものが更に好ましい。
尚、前記エポキシ基含有(メタ)アクリレートと、前記他のラジカル重合性単量体との共重合反応には、公知の溶液重合法が適用される。
本発明において、前記エポキシ基含有(メタ)アクリレートと前記他のラジカル重合性単量体との共重合体としては、エポキシ基含有(メタ)アクリレートに由来する繰返し単位5〜90モル%と、他のラジカル重合性単量体に由来する繰返し単位10〜95モル%と、からなるものが好ましく、前者20〜80モル%と、後者80〜20モル%とからなるものが更に好ましく、前者30〜70モル%と、後者70〜30モル%とからなるものが特に好ましい。
上記範囲内であると、後述の重合性成分及びアルカリ可溶性成分の付加量が十分であり、また、耐熱性や膜の強度が十分であるため好ましい。
上記の様に合成された、エポキシ基含有共重合体のエポキシ基部分に、不飽和一塩基酸(重合性成分)と、更に多塩基酸無水物(アルカリ可溶性成分)とを反応させる。
ここで、エポキシ基に付加させる不飽和一塩基酸としては、公知のものを使用することができ、例えば、エチレン性不飽和二重結合を有する不飽和カルボン酸が挙げられる。
具体例としては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、o−、m−、p−ビニル安息香酸、α−位がハロアルキル基、アルコキシル基、ハロゲン原子、ニトロ基、又はシアノ基な
どで置換された(メタ)アクリル酸等のモノカルボン酸等が挙げられる。中でも好ましくは(メタ)アクリル酸である。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
このような成分を付加させることにより、本発明で用いるバインダー樹脂に重合性を付与することができる。
これらの不飽和一塩基酸は、通常、前記共重合体が有するエポキシ基の10〜100モル%に付加させるが、好ましくは30〜100モル%、より好ましくは50〜100モル%に付加させる。前記範囲内であると、着色樹脂組成物の経時安定性に優れるため好ましい。尚、共重合体のエポキシ基に不飽和一塩基酸を付加させる方法としては、公知の方法を採用することができる。
更に、共重合体のエポキシ基に不飽和一塩基酸を付加させたときに生じる水酸基に付加させる多塩基酸無水物としては、公知のものが使用できる。
例えば、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水イタコン酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水クロレンド酸等の二塩基酸無水物;無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、ビフェニルテトラカルボン酸無水物等の三塩基以上の酸の無水物が挙げられる。中でも、無水コハク酸及びテトラヒドロ無水フタル酸が好ましい。これらの多塩基酸無水物は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
このような成分を付加させることにより、本発明で用いるバインダー樹脂にアルカリ可溶性を付与することができる。
これらの多塩基酸無水物は、通常、前記共重合体が有するエポキシ基に、不飽和一塩基酸を付加させることにより生じる水酸基の10〜100モル%に付加させるが、好ましくは20〜90モル%、より好ましくは30〜80モル%に付加させる。
上記範囲内であると、現像時の残膜率及び溶解性が十分であるため好ましい。
尚、当該水酸基に多塩基酸無水物を付加させる方法としては、公知の方法を採用することができる。
更に、光感度を向上させるために、前述の多塩基酸無水物を付加させた後、生成したカルボキシル基の一部にグリシジル(メタ)アクリレートや重合性不飽和基を有するグリシジルエーテル化合物を付加させてもよい。このような樹脂の構造に関しては、例えば特開平8−297366号公報や特開2001−89533号公報に記載されている。
上述のバインダー樹脂(C−1)の、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)で測定したポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は、3000〜100000が好ましく、5000〜50000が特に好ましい。上記範囲内であると、耐熱性や膜強度、更に現像液に対する溶解性が良好である点で好ましい。
また、分子量分布の目安として、重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)の比は、2.0〜5.0が好ましい。
なお、バインダー樹脂(C−1)の酸価は、通常10〜200mg−KOH/g、好ましくは15〜150mg−KOH/g、更に好ましくは25〜100mg−KOH/gである。酸価が低くなりすぎると、現像液に対する溶解性が低下する場合がある。逆に、高すぎると、膜荒れが生じることがある。
着色樹脂組成物における(C)バインダー樹脂の含有量は、全固形分中、通常0.1〜80重量%、好ましくは1〜60重量%である。
上記範囲内であると、基板への密着性が良好であり、また露光部への現像液の浸透性が適度で、画素の表面平滑性や感度が良好である点で好ましい。
[(D)重合性モノマー]
本発明の着色樹脂組成物は、(D)重合性モノマーを含有することが好ましい。
(D)重合性モノマーは、重合可能な低分子化合物であれば特に制限はないが、エチレン性二重結合を少なくとも1つ有する付加重合可能な化合物(以下、「エチレン性化合物」と言う場合がある。)が好ましい。
エチレン性化合物は、本発明の着色樹脂組成物が活性光線の照射を受けた場合、後述する光重合開始成分の作用により付加重合し、硬化するようなエチレン性二重結合を有する化合物である。尚、本発明における(D)重合性モノマーは、いわゆる高分子物質に相対する概念を意味し、狭義の単量体以外に二量体、三量体、オリゴマーも包含する。
(D)重合性モノマーにおけるエチレン性化合物としては、例えば、(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸;モノヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステル;脂肪族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステル;芳香族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステル;不飽和カルボン酸と多価カルボン酸及び前述の脂肪族ポリヒドロキシ化合物、芳香族ポリヒドロキシ化合物等の多価ヒドロキシ化合物とのエステル化反応により得られるエステル;ポリイソシアネート化合物と(メタ)アクリロイル基含有ヒドロキシ化合物とを反応させたウレタン骨格を有するエチレン性化合物;等が挙げられる。
脂肪族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステルとしては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。また、これら(メタ)アクリル酸エステルの(メタ)アクリル酸部分を、イタコン酸部分に代えたイタコン酸エステル、クロトン酸部分に代えたクロトン酸エステル、或いは、マレイン酸部分に代えたマレイン酸エステル等が挙げられる。
芳香族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステルとしては、ハイドロキノンジ(メタ)アクリレート、レゾルシンジ(メタ)アクリレート、ピロガロールトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
不飽和カルボン酸と多価カルボン酸及び多価ヒドロキシ化合物とのエステル化反応により得られるエステルは、単一物であってもよく、混合物であってもよい。代表例としては、(メタ)アクリル酸、フタル酸、及びエチレングリコールの縮合物;(メタ)アクリル酸、マレイン酸、及びジエチレングリコールの縮合物;(メタ)アクリル酸、テレフタル酸、及びペンタエリスリトールの縮合物;(メタ)アクリル酸、アジピン酸、ブタンジオール、及びグリセリンの縮合物等が挙げられる。
ポリイソシアネート化合物と(メタ)アクリロイル基含有ヒドロキシ化合物とを反応させたウレタン骨格を有するエチレン性化合物としては、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート;シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネート;トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネートと、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシ〔1,1,1−トリ(メタ)アクリロイルオキシメチル〕プロパン等の(メタ)アクリロイル基含有ヒドロキシ化合物との反応物が挙げられる。
その他、本発明に用いられるエチレン性化合物の例としては、エチレンビス(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド類;フタル酸ジアリル等のアリルエステル類;ジビニルフタレート等のビニル基含有化合物等が挙げられる。
これらの中では脂肪族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステルが好ましく、ペンタエリスリトール又はジペンタエリスリトールの(メタ)アクリル酸エステルがより好ましく、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートが特に好ましい。
また、エチレン性化合物は酸価を有するモノマーであってもよい。酸価を有するモノマーとしては、例えば、脂肪族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステルであり、脂肪族ポリヒドロキシ化合物の未反応のヒドロキシル基に非芳香族カルボン酸無水物を反応させて酸基を持たせた多官能単量体が好ましく、特に好ましくは、このエステルにおいて、脂肪族ポリヒドロキシ化合物がペンタエリスリトール及び/又はジペンタエリスリトールであるものである。
これらの単量体は1種を単独で用いてもよいが、製造上、単一の化合物を得ることは難しいことから、2種以上の混合物を使用してもよい。
また、必要に応じて(D)重合性モノマーとして酸基を有しない多官能モノマーと酸基を有する多官能モノマーを併用してもよい。
酸基を有する多官能モノマーの好ましい酸価としては、0.1〜40mg−KOH/gであり、特に好ましくは5〜30mg−KOH/gである。
上記範囲内であると、現像溶解特性が低下しにくく、また製造や取り扱いが容易である。更に、光重合性能が落ち難く、画素の表面平滑性等の硬化性が良好であるため好ましい。
本発明において、より好ましい酸基を有する多官能モノマーは、例えば、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートのコハク酸エステルを主成分とする混合物である。この多官能モノマーと他の多官能モノマーを組み合わせて使用することもできる。
本発明の着色樹脂組成物において、これらの(D)重合性モノマーの含有量は、全固形分中、通常1重量%以上、好ましくは5重量%以上、更に好ましくは10重量%以上であり、また、通常80重量%以下、好ましくは70重量%以下、更に好ましくは50重量%以下、特に好ましくは40重量%以下である。
また、(D)重合性モノマーの前記(A)染料に対する比率は、重量比で、通常1重量%以上、好ましくは5重量%以上、更に好ましくは10重量%以上、特に好ましくは20重量%以上であり、また、通常200重量%以下、好ましくは100重量%以下、更に好ましくは80重量%以下である。
上記範囲内であると、光硬化が適度であり、現像時の密着不良が置き難く、また現像後の断面が逆テーパー形状になり難く、更に溶解性低下による剥離現象・抜け不良が置き難いため好ましい。
[(E)光重合開始成分及び/又は熱重合開始成分]
本発明の着色樹脂組成物は、塗膜を硬化させる目的で、(E)光重合開始成分及び/又は熱重合開始成分を含むことが好ましい。ただし、硬化の方法はこれらの開始剤によるもの以外でもよい。
特に、本発明の着色樹脂組成物が、(C)成分としてエチレン性二重結合を有する樹脂を含む場合や、(D)成分としてエチレン性化合物を含む場合には、光を直接吸収し、又は光増感されて分解反応又は水素引き抜き反応を起こし、重合活性ラジカルを発生する機能を有する光重合開始成分及び/又は熱によって重合活性ラジカルを発生する熱重合開始
成分を含有することが好ましい。なお、本発明において光重合開始成分としての(E)成分とは、光重合開始剤(以下、任意に「(E1)成分」とも称する)に重合加速剤(以下、任意に「(E2)成分」とも称する)、増感色素(以下、任意に「(E3)成分」とも称する)などの付加剤が併用されている混合物を意味する。
[(E)光重合開始成分]
本発明における(E)光重合開始成分は、通常、(E1)光重合開始剤、及び必要に応じて添加される(E2)重合加速剤及び(E3)増感色素等の付加剤との混合物として用いられ、光を直接吸収し、或いは光増感されて分解反応又は水素引き抜き反応を起こし、重合活性ラジカルを発生する機能を有する成分である。
光重合開始成分を構成する(E1)光重合開始剤としては、例えば、特開昭59−152396号、特開昭61−151197号各公報等に記載のチタノセン誘導体類;特開平10−300922号、特開平11−174224号、特開2000−56118号各公報等に記載されるヘキサアリールビイミダゾール誘導体類;特開平10−39503号公報等に記載のハロメチル化オキサジアゾール誘導体類、ハロメチル−s−トリアジン誘導体類、N−フェニルグリシン等のN−アリール−α−アミノ酸類、N−アリール−α−アミノ酸塩類、N−アリール−α−アミノ酸エステル類等のラジカル活性剤、α−アミノアルキルフェノン誘導体類;特開2000−80068号公報等に記載のオキシムエステル系誘導体類等が挙げられる。
具体的には、例えば国際公開第2009/107734号パンフレット等に記載の光重合開始剤等が挙げられる。
これら光重合開始剤の中では、α−アミノアルキルフェノン誘導体類、オキシムエステル系誘導体類、ビイミダゾール誘導体類、アセトフェノン誘導体類、及びチオキサントン誘導体類がより好ましい。
また、オキシムエステル系誘導体類としては、1,2−オクタンジオン,1−〔4−(フェニルチオ)フェニル〕−,2−(o−ベンゾイルオキシム)、エタノン,1−〔9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル〕,1−(o−アセチルオキシム)、及び下記式(XI)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2013120267
(式(XI)中、R101は、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜25のアルケニル基、炭素数3〜20のヘテロアリール基または炭素数4〜25のヘテロアリールアルキル基を示し、これらはいずれも置換基を有していてもよい。あるいは、R101はXまたはZと結合し、環を形成していてもよい。
102は、炭素数2〜20のアルカノイル基、炭素数3〜25のアルケノイル基、炭素数4〜8のシクロアルカノイル基、炭素数7〜20のアリーロイル基、炭素数2〜10のアルコキシカルボニル基、炭素数7〜20のアリールオキシカルボニル基、炭素数2〜20のヘテロアリール基、炭素数3〜20のヘテロアリーロイル基または炭素数2〜20のアルキルアミノカルボニル基を示し、これらはいずれも置換基を有していてもよい。
Xは、置換基を有していてもよい、2個以上の環が縮合してなる、2価の芳香族炭化水
素環基及び/または芳香族複素基を示す。
Zは、置換基を有していてもよい芳香族環基を示す。)
なお、前記式(XI)で表される化合物の中でも、Xが置換基を有していてもよいカルバゾール環である化合物が好ましく、具体的には下記式(XII)で表される化合物などが挙げられ、中でも下記式(XIII)で表される化合物が特に好ましい。
Figure 2013120267
(式中、R101、R102及びZは、前記式(XI)におけると同義である。R103
〜R109は各々独立に水素原子または任意の置換基を示す。)
Figure 2013120267
(式中、R101aは、炭素数1〜3のアルキル基、または下記式(XIIIa)で表される基を示す。
Figure 2013120267
(式中、R103及びR104は各々独立に、水素原子、フェニル基またはN−アセチル−N−アセトキシアミノ基を示す。
*は、結合部位を表す。)
102aは、炭素数2〜4のアルカノイル基を示し、Xaは、窒素原子が1〜4のア
ルキル基で置換されていてもよい3,6−カルバゾリル基を示す。Zaは、アルキル基で
置換されていてもよいフェニル基またはモルホリノ基で置換されていてもよいナフチル基を示す。)
その他に、ベンゾインアルキルエーテル類、アントラキノン誘導体類;2−メチル−(4’−メチルチオフェニル)−2−モルホリノ−1−プロパノン等のアセトフェノン誘導体類、2−エチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等のチオキサントン誘導体類、安息香酸エステル誘導体類、アクリジン誘導体類、フェナジン誘導体類、アンスロン誘導体類等も挙げられる。
これら光重合開始剤の中では、α−アミノアルキルフェノン誘導体類、チオキサントン誘導体類、オキシムエステル系誘導体類がより好ましい。特に、オキシムエステル系誘導体類が好ましい。
必要に応じて用いられる(E2)重合加速剤としては、例えば、N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル等のN,N−ジアルキルアミノ安息香酸アルキルエステル類;2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール等の複素環を有するメルカプト化合物;脂肪族多官能メルカプト化合物等のメルカプト化合物類等が挙げられる。
これらの(E1)光重合開始剤及び(E2)重合加速剤は、それぞれ1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、必要に応じて感応感度を高める目的で、(E3)増感色素が用いられる。増感色素は、画像露光光源の波長に応じて、適切なものが用いられるが、例えば特開平4−221958号、特開平4−219756号各公報等に記載のキサンテン系色素;特開平3−239703号、特開平5−289335号各公報等に記載の複素環を有するクマリン系色素;特開平3−239703号、特開平5−289335号各公報等に記載の3−ケトクマリン系色素;特開平6−19240号公報等に記載のピロメテン系色素;特開昭47−2528号、特開昭54−155292号、特公昭45−37377号、特開昭48−84183号、特開昭52−112681号、特開昭58−15503号、特開昭60−88005号、特開昭59−56403号、特開平2−69号、特開昭57−168088号、特開平5−107761号、特開平5−210240号、特開平4−288818号各公報等に記載のジアルキルアミノベンゼン骨格を有する色素等が挙げられる。
(E3)増感色素もまた1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の着色樹脂組成物において、これらの(E)光重合開始成分の含有量は、全固形分中、通常0.1重量%以上、好ましくは0.2重量%以上、更に好ましくは0.5重量%以上、また、通常40重量%以下、好ましくは30重量%以下、更に好ましくは20重量%以下の範囲である。
上記範囲内であると、露光光線に対する感度が良好で、また未露光部分の現像駅に対する溶解性も良好で、現像不良などを誘起し難い点で好ましい。
((E)熱重合開始成分)
本発明の着色樹脂組成物に含有されていてもよい(E)熱重合開始成分の具体例としては、アゾ系化合物、有機過酸化物及び過酸化水素等が挙げられる。これらのうち、アゾ系化合物が好適に用いられる。より具体的には、例えば国際公開第2009/107734号等に記載の熱重合開始成分を用いることができる。
これらの熱重合開始成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
[その他の任意成分]
本発明の着色樹脂組成物は、前記各成分の外に、界面活性剤、有機カルボン酸及び/又は有機カルボン酸無水物、熱硬化性化合物、可塑剤、熱重合防止剤、保存安定剤、表面保護剤、密着向上剤、現像改良剤等を含有していてもよい。また、後述の(F)顔料を含有する場合には、分散剤や分散助剤を含有してもよい。これら任意成分としては、例えば特開2007−113000号公報記載の各種化合物を使用することができる。
[(F)顔料]
本発明の着色樹脂組成物は、得られるカラーフィルタの耐熱性の向上等の目的で、本発明の効果を損わない範囲で、(F)顔料を含有していてもよい。
(F)顔料としては、例えばカラーフィルタの画素等を形成する場合には、青色、紫色等各種の色の顔料を使用することができる。また、その化学構造としては、例えばフタロシアニン系、キナクリドン系、ベンツイミダゾロン系、ジオキサジン系、インダンスレン系、ペリレン系等の有機顔料が挙げられる。この他に種々の無機顔料等も利用可能である。以下、使用できる顔料の具体例をピグメントナンバーで示す。
青色顔料としては、例えばC.I.ピグメントブルー1、1:2、9、14、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、17、19、25、27、28、29、33、35、36、56、56:1、60、61、61:1、62、63、66、67、68、71、72、73、74、75、76、78、79などを挙げることができる。
これらの中でも、青色の銅フタロシアニン顔料が好ましく、該銅フタロシアニン顔料としては、C.I.ピグメントブルー15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6などが好ましく挙げられ、更に好ましくはC.I.ピグメントブルー15:6である。
この為、本発明の着色樹脂組成物が、青色顔料を含む場合、青色顔料の全含有量に対して、80重量%以上、特に90重量%以上、とりわけ95〜100重量%が、C.I.Pigment Blue15:6であることが好ましい。
紫色顔料としては、例えばC.I.ピグメントバイオレット1、1:1、2、2:2、3、3:1、3:3、5、5:1、14、15、16、19、23、25、27、29、31、32、37、39、42、44、47、49、50などを挙げることができる。
これらの中でも、紫色のジオキサジン顔料が好ましく、該ジオキサジン顔料として、C.I.ピグメントバイオレット19、23などが好ましく挙げられ、更に好ましくはC.I.ピグメントバイオレット23である。
この為、本発明の着色樹脂組成物が、紫色顔料を含む場合、紫色顔料の全含有量に対して、80重量%以上、特に90重量%以上、とりわけ95〜100重量%が、C.I.Pigment Violet23であることが好ましい。
これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で混合して用いてもよい。
本発明の着色樹脂組成物に用いる(F)顔料は、高いコントラストの画素を形成しうる点から平均一次粒径の小さいものが好ましく、具体的には、平均一次粒径が40nm以下であることが好ましく、35nm以下であることがより好ましい。
特に、青色の銅フタロシアニン顔料についても同様に、好ましくは平均一次粒径が40nm以下であり、より好ましくは35nm以下、更に好ましくは20〜30nmである。
また、ジオキサジン顔料については、平均一次粒径は好ましくは40nm以下、より好ましくは25〜35nmである。着色樹脂組成物中で顔料が凝集し難い点からは、平均一次粒径が小さすぎない方が好ましい。
なお、ここで、(F)顔料の平均一次粒径は以下の方法により測定・算出された値である。
まず、(F)顔料をクロロホルム中に超音波分散し、コロジオン膜貼り付けメッシュ上
に滴下して、乾燥させ、透過電子顕微鏡(TEM)観察により、顔料の一次粒子像を得る。この像から、個々の顔料粒子の粒径を、同じ面積となる円の直径に換算した面積円相当径として、複数個(通常200〜300個程度)の顔料粒子についてそれぞれ粒径を求める。
得られた一次粒径の値を用い、下式の計算式の通り個数平均値を計算し、平均粒径を求める。
個々の顔料粒子の粒径:X、X、X、X、・・・・、X、・・・・・・X
Figure 2013120267
{配合量}
本発明において、(F)顔料を含む場合、着色樹脂組成物における顔料の含有量は、全固形分中、通常80重量%以下、好ましくは50重量%以下である。
また、前記(A)染料100重量部に対する含有量は、通常2000重量部以下、好ましくは1000重量部以下である。
上記範囲内とすることで、化合物(I)による透過率に大きな影響をすることなく、得られる画素の耐熱性がより良好になり易い点で好ましい。
[分散剤]
本発明の着色樹脂組成物が、(F)顔料を含む場合、更に分散剤を含有することが好ましい。
本発明における分散剤は、顔料が分散し、安定を保つことができれば特に種類を問わない。
例えば、カチオン系、アニオン系、ノニオン系や両性等の分散剤を使用することができるが、ポリマー分散剤が好ましい。具体的には、ブロック共重合体、ポリウレタン、ポリエステル、高分子共重合体のアルキルアンモニウム塩又はリン酸エステル塩、カチオン性櫛型グラフトポリマー等を挙げることができる。これら分散剤の中で、ブロック共重合体、ポリウレタン、カチオン性櫛型グラフトポリマーが好ましい。特にブロック共重合体が好ましく、この中でも親溶剤性を有するAブロック及び窒素原子を含む官能基を有するBブロックからなるブロック共重合体が好ましい。
具体的には、窒素原子含有官能基を有するBブロックとして、側鎖に4級アンモニウム塩基、及び/又はアミノ基を有する単位構造が挙げられ、一方、親溶剤性のAブロックとして、4級アンモニウム塩基及びアミノ基を有さない単位構造が挙げられる。
係るアクリル系ブロック共重合体を構成するBブロックは、4級アンモニウム塩基、及び/又はアミノ基を有する単位構造を有し、顔料吸着機能を持つ部位である。
又、係るBブロックとして、4級アンモニウム塩基を有する場合、当該4級アンモニウム塩基は、直接主鎖に結合していてもよいが、2価の連結基を介して主鎖に結合していてもよい。
このようなブロック共重合体としては、例えば、特開2009−025813号公報に記載のものが挙げられる。
また、本発明の着色樹脂組成物は、上記した以外の分散剤を含んでいてもよい。その他の分散剤としては、例えば、例えば特開2006−343648号公報に記載のものが挙
げられる。
本発明の着色樹脂組成物が、(F)顔料を含有する場合、分散剤の全固形分中の含有量は、(F)顔料の総含有量の2〜1000重量%、特に5〜500重量%、とりわけ10〜250重量%の範囲内となるように用いることが好ましい。
上記範囲内とすることで、化合物(I)の耐熱性に影響を及ぼすことなく、良好な顔料分散性を確保することができ、また顔料の分散安定性がより良好となる点で好ましい。
[分散助剤]
本発明の着色樹脂組成物には、分散助剤を含有していてもよい。ここでいう分散助剤は、顔料誘導体であってもよく、顔料誘導体としては、例えば特開2001−220520号公報、特開2001−271004号公報、特開2002−179976号公報、特開2007−113000号公報、及び特開2007−186681号公報等に記載の各種化合物等を使用することができる。
尚、本発明の着色樹脂組成物における分散助剤の含有量は、顔料の総固形分量に対して通常0.1重量%以上、又、通常30重量%以下、好ましくは20重量%以下、より好ましくは10重量%以下、更に好ましくは5重量%以下である。添加量を上記の範囲に制御することにより、分散助剤としての効果が発揮され、又、分散性及び分散安定性がより良好である点で好ましい。
[分散樹脂]
本発明の着色樹脂組成物には、前記(C)バインダー樹脂もしくはその他のバインダー樹脂から選ばれた樹脂の一部又は全部を下記の分散樹脂として含有していてもよい。
具体的には、後述する[着色樹脂組成物の調製方法]において、前述の分散剤等の成分とともに、(C)バインダー樹脂を含有させることにより、該(C)バインダー樹脂が、分散剤との相乗効果で(F)顔料の分散安定性に寄与する。結果として分散剤の添加量を減らせる可能性があるため好ましい。又、現像性が向上し、基板の非画素部に未溶解物が残存せず、画素の基板への密着性が向上する、といった効果も奏するため好ましい。
このように、分散処理工程に使用される(C)バインダー樹脂を、分散樹脂と称することがある。分散樹脂は、着色樹脂組成物中の顔料全量に対して0〜200重量%程度使用することが好ましく、10〜100重量%程度使用することがより好ましい。
[着色樹脂組成物の調製方法]
本発明において、着色樹脂組成物は、適宜の方法により調製することができるが、例えば、化合物(I)を含む(A)染料及び(C)バインダー樹脂を、(B)溶剤及び必要に応じて用いられる任意成分と共に混合することで調製できる。
また、(F)顔料を含む場合の調製方法としては、(F)顔料を含む溶剤中、分散剤及び必要に応じて添加する分散助剤の存在下で、場合により(C)バインダー樹脂の一部と共に、例えば、ペイントシェイカー、サンドグラインダー、ボールミル、ロールミル、ストーンミル、ジェットミル、ホモジナイザー等を用いて、粉砕しつつ混合・分散して顔料分散液を調製する。該顔料分散液に、化合物(I)を含む(A)染料、(C)バインダー樹脂、必要に応じて、(D)重合性モノマー、(E)光重合開始成分及び/又は熱重合開始成分、などを添加し、混合することにより調製する方法を挙げることができる。
[着色樹脂組成物の応用]
本発明の着色樹脂組成物は、通常、すべての構成成分が溶剤中に溶解或いは分散された状態である。このような着色樹脂組成物が基板上へ供給され、カラーフィルタや液晶表示装置、有機EL表示装置などの構成部材が形成される。
以下、本発明の着色樹脂組成物の応用例として、カラーフィルタの画素としての応用、及びそれらを用いた液晶表示装置(パネル)及び有機EL表示装置について、説明する。
<カラーフィルタ>
本発明のカラーフィルタは、本発明の着色樹脂組成物から形成された画素を有するものである。
以下に、本発明のカラーフィルタを形成する方法について説明する。
カラーフィルタの画素は、様々な方法で形成することができる。ここでは光重合性の着色樹脂組成物を使用してフォトリソグラフィー法にて形成する場合を例に説明するが、製造方法はこれに限定されるものではない。
まず、基板の表面上に、必要に応じて、画素を形成する部分を区画するようにブラックマトリックスを形成し、この基板上に、本発明の着色樹脂組成物を塗布したのち、プレベークを行って溶剤を蒸発させ、塗膜を形成する。次いで、この塗膜にフォトマスクを介して露光したのち、アルカリ現像液を用いて現像して、塗膜の未露光部を溶解除去し、その後ポストベークすることにより、赤色、緑色、青色の各画素パターンを形成して、カラーフィルタを作製することができる。
画素を形成する際に使用される基板としては、透明で適度な強度を有するものであれば特に限定されないが、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アクリル系樹脂、熱可塑性樹脂製シート、エポキシ樹脂、熱硬化性樹脂、各種ガラスなどが挙げられる。
また、これらの基板には、所望により、シランカップリング剤やウレタン系樹脂などによる薄膜形成処理、コロナ放電処理やオゾン処理などの表面処理等、適宜前処理を施してもよい。
着色樹脂組成物を基板に塗布する際には、スピナー法、ワイヤーバー法、フローコート法、スリット・アンド・スピン法、ダイコート法、ロールコート法、スプレーコート法等が挙げられる。中でも、スリット・アンド・スピン法、及びダイコート法が好ましい。
塗布膜の厚さは、乾燥後の膜厚として、通常、0.2〜20μm、好ましくは0.5〜10μm、特に好ましくは0.8〜5.0μmである。
上記範囲内であると、パターン現像や液晶セル化工程でのギャップ調整が容易であり、また所望の色発現がし易い点で好ましい。
露光の際に使用される放射線としては、例えば、可視光線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線等を使用することができるが、波長が190〜450nmの範囲にある放射線が好ましい。
画像露光に使用される、波長190〜450nmの放射線を用いるための光源は、特に限定されるものではないが、例えば、キセノンランプ、ハロゲンランプ、タングステンランプ、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、中圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、蛍光ランプ等のランプ光源;アルゴンイオンレーザー、YAGレーザー、エキシマレーザー、窒素レーザー、ヘリウムカドミニウムレーザー、半導体レーザー等のレーザー光源等が挙げられる。特定の波長の光を照射して使用する場合には、光学フィルターを利用することもできる。
放射線の露光量は、10〜10,000J/mが好ましい。
また、前記アルカリ現像液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、メタ珪酸ナトリウム、燐酸ナトリウム、燐酸カリウム、燐酸水素ナトリウム、燐酸水素カリウム、燐酸二水素ナトリウム、燐酸二水素カリウム、水酸化アンモニウム等の無機アルカリ性化合物;モノ−・ジ−・又はトリ−エタノール
アミン、モノ−・ジ−・又はトリ−メチルアミン、モノ−・ジ−・又はトリ−エチルアミン、モノ−・又はジ−イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、モノ−・ジ−・又はトリ−イソプロパノールアミン、エチレンイミン、エチレンジイミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、コリン等の有機アルカリ性化合物等の水溶液が好ましい。
前記アルカリ現像液には、例えばイソプロピルアルコール、ベンジルアルコール、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、フェニルセロソルブ、プロピレングリコール、ジアセトンアルコール等の水溶性有機溶剤や界面活性剤等を適量添加することもできる。なお、アルカリ現像後は、通常、水洗する。
現像処理法としては、浸漬現像法、スプレー現像法、ブラシ現像法、超音波現像法等の何れかの方法によることができる。現像条件は、室温(23℃)で5〜300秒が好ましい。
現像処理の条件には特に制限はないが、現像温度は通常10℃以上、中でも15℃以上、更には20℃以上、また、通常50℃以下、中でも45℃以下、更には40℃以下の範囲が好ましい。
現像方法は、浸漬現像法、スプレー現像法、ブラシ現像法、超音波現像法等の何れかの方法によることができる。
このようにして作製されたカラーフィルタを液晶表示装置に使用する場合には、このままの状態で画像上にITO等の透明電極を形成して、カラーディスプレイ、液晶表示装置等の部品の一部として使用されるが、表面平滑性や耐久性を高めるため、必要に応じ、画像上にポリアミド、ポリイミド等のトップコート層を設けることもできる。また、一部、平面配向型駆動方式(IPSモード)等の用途においては、透明電極を形成しないこともある。また、垂直配向型駆動方式(MVAモード)では、リブを形成することもある。また、ビーズ散布型スペーサに代わり、フォトリソグラフィー法による柱構造(フォトスペーサー)を形成することもある。
<液晶表示装置>
本発明の液晶表示装置は、上述の本発明のカラーフィルタを用いたものである。本発明の液晶表示装置の型式や構造については特に制限はなく、本発明のカラーフィルタを用いて常法に従って組み立てることができる。
例えば、「液晶デバイスハンドブック」(日刊工業新聞社、1989年9月29日発行、日本学術振興会第142委員会著)に記載の方法で、本発明の液晶表示装置を形成することができる。
<有機EL表示装置>
本発明のカラーフィルタを有する有機EL表示装置を作成する場合、例えば図1に示すように、透明支持基板10上に、本発明の着色樹脂組成物により画素20が形成された青色カラーフィルタ上に有機保護層30及び無機酸化膜40を介して有機発光体500を積層することによって多色の有機EL素子を作製する。
有機発光体500の積層方法としては、カラーフィルタ上面へ透明陽極50、正孔注入層51、正孔輸送層52、発光層53、電子注入層54、及び陰極55を逐次形成していく方法や、別基板上へ形成した有機発光体500を無機酸化膜40上に貼り合わせる方法などが挙げられる。このようにして作製された有機EL素子100は、パッシブ駆動方式の有機EL表示装置にもアクティブ駆動方式の有機EL表示装置にも適用可能である。
次に、合成例、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
(カチオンの合成例)
Figure 2013120267
化合物B1(和光純薬社製、10.0 g)をN,N−ジメチルホルムアミド(以下、
「DMF」と称する)(20ml)に溶解し、氷浴で冷却下で内部温度を10℃以下に保ちつつ、t−ブトキシカリウム(6.88g、61.3mmol)を添加し、さらに内部温度を10℃以下に保ちつつ、化合物A(東京化成工業社製、3.34g、15.3mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(20 ml)溶液を滴下した。75℃で6時間
攪拌した後、トルエンで希釈し、水を加え、有機層を分離し、水で洗浄した後、減圧濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=10/1〜5/1)で精製した後、得られた固体をヘキサン及びメタノール/水で順次洗浄して、化合物C1(1.94g)を得た。
Figure 2013120267
p−トルイジン(東京化成社製、448mmol、48.0g)、炭酸カリウム(476mmol、65.8g)をNMP(300mL)に溶解し、80℃に加熱した。そこへNMP(50mL)にて希釈した2−ブロモエチルエチルエーテル(東京化成社製、448mmol、68.6g)を1時間かけて滴下し、80℃にて4時間加熱攪拌した。室温にまで放冷後、トルエン(600mL)、蒸留水(600mL)にて数回に分けて抽出を行い、有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムによって乾燥後、溶媒を減圧留去することで、粗生成物(103g)を得た。精製はカラムクロマトグラフィー(中性シリカ、ヘキサン:酢酸エチル=6/1)にて行い、淡黄色液
体として目的物(41.7g)を得た。
Figure 2013120267
化合物B2(43.0mmol、7.7g)をDMF(30mL)に溶解し、氷浴にて5℃に冷却した。そこへt−ブトキシカリウム(43.0mmol、4.83g)を加えた。その後DMF(10mL)に溶解させた4,4’−ジフルオロベンゾフェノン(10
.7mmol、2.33g)を15分かけてゆっくり滴下した。滴下終了後、10℃にて5分間攪拌した後に、系を室温へと戻し、さらに50℃に昇温して、9時間加熱攪拌した。室温まで放冷後、トルエン(100mL)、蒸留水(100mL)を加え抽出を行い、有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムによって乾燥後、溶媒を減圧留去することで、粗生成物(14.5g)を得た。精製はカラムクロマトグラフィー(中性シリカ、ヘキサン:酢酸エチル=5:1〜3:1)にて行い、淡黄
色固体として目的物(2.25g)を得た。
Figure 2013120267
p−トルイジン(東京化成社製、224mmol、24.0g)、炭酸カリウム(246mmol,34.1g)をNMP(200mL)に溶解し、70℃に加熱した。そこへNMP(50mL)にて希釈した1−ブロモ−3−メチルブタン(関東化学社製、224mmol、33.8g)を1時間かけて滴下し、80℃にて4時間加熱攪拌した。室温まで放冷後、トルエン(300mL)、蒸留水(300mL)にて数回に分けて抽出を行い、有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液にて洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムによって乾燥後、溶媒を減圧留去することで、粗生成物(103g)を得た。精製はカラムクロマトグラフィー(中性シリカ、ヘキサン/酢酸エチル=6/1)にて行い、淡黄色液体と
して目的物(16.4g)を得た。
Figure 2013120267
化合物B3(15.0g)とN,N−ジメチルホルムアミド(60ml)に溶解し、氷浴で冷却下でt−ブトキシカリウム(9.49g)を添加し、さらに10℃以下で、化合物A(東京化成工業社製, 4.61g)のN,N−ジメチルホルムアミド(15ml)
溶液を滴下した。そのまま2時間攪拌した後、さらに50℃で2.5時間撹拌した。トルエンで希釈し、水を加えて有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄した後、減圧濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(1回目:ヘキサン/酢酸エチル=9/1、2回目:ヘキサン/酢酸エチル=20/1)で精製し、化合物C3(2.32g)を得た。
Figure 2013120267
化合物B0(東京化成工業社製、138g)をN,N−ジメチルホルムアミド(520
ml)に溶解し、氷浴で冷却して、t−ブトキシカリウム(115g)を少しずつ添加した。さらに化合物A(東京化成工業社製、37g)のN,N−ジメチルホルムアミド(180ml)溶液を氷浴で冷却下に30分かけて滴下した後、50℃で3時間攪拌した。水及びトルエンを加え、有機層を分離し、有機層を水で洗った。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル 15/1〜10/1)で精製し、化合物C0(63.6g)を薄黄色固体として得た。
Figure 2013120267
化合物C1(1.9g)、化合物D(東京化成工業社製、0.93g)、トルエン(15ml)の混合物に、オキシ塩化リン(和光純薬工業社製、0.52ml)を加え、100℃で7.5時間攪拌した。室温に冷却し、水を加え、クロロホルムで抽出して、有機層を水及び飽和食塩水で回洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール 50/1〜30/1)で精製し、得られた固体をヘキサンで洗浄して、化合物E1(1.13g)を得た。
Figure 2013120267
化合物C2(2.26g)、化合物D(0.87g)、トルエン(10ml)の混合物に、オキシ塩化リン(0.98ml)を加え、100℃で5時間攪拌した。室温に冷却後、クロロホルムで希釈し、水及び飽和食塩水を加え、有機層を分離し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール 1/0〜10/1)で精製し、得られた固体をヘキサンで洗浄して、化合物E2(1.5g)を得た。
Figure 2013120267
化合物C3(2.41g)、化合物D(0.94g)、トルエン(15ml)の混合物に、オキシ塩化リン(1.02ml)を加え、100℃で5時間攪拌した。室温に冷却後、クロロホルムで希釈し、水及び飽和食塩水を加え、有機層を分離し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール 1/0〜10/1)で精製して、化合物E2(1.2g)を得た。
Figure 2013120267
化合物C0(24g)、化合物D(東京化成工業社製、11.1g)、トルエン(130ml)の混合物に、オキシ塩化リン(和光純薬工業社製、7.3ml)を加え、5時間加熱還流した。室温に冷却後、水を加え、クロロホルム抽出して、有機層を飽和食塩水で3回洗った。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=12/1)で精製し、化合物E0(34.8g)を得た。
(合成例1:染料1の合成)
Figure 2013120267
化合物E1(0.51g)、化合物F(東京化成社製、0.20g)及びメタノール(20 mL)の混合物を50℃で攪拌し、溶解したことを確認した後、減圧濃縮し、得ら
れた固体を水/メタノール=2/1で洗浄して、染料1(0.54g)を褐色固体として
得た。
(合成例2:染料2の合成)
Figure 2013120267
化合物E2(0.55g)、化合物F(東京化成社製、0.21g)及びメタノール(15mL)の混合物を50℃で攪拌し、溶解したことを確認した後、減圧濃縮し、得られた固体を水/メタノール=2/1で洗浄して、染料2(0.56g)を褐色固体として得た。
(合成例3:染料3の合成)
Figure 2013120267
化合物E3(0.57g)、化合物F(東京化成社製、0.22g)及びメタノール(15 mL)の混合物を50℃で攪拌し、溶解したことを確認した後、減圧濃縮し、得ら
れた固体を水/メタノール=2/1で洗浄して、染料2(0.54g)を褐色固体として得た。
(参考合成例1:比較染料の合成)
Figure 2013120267
化合物E0(34g)、C.I.Acid Blue 80(17.1g)及びメタノール(100ml)の混合物を50℃で攪拌し、溶解したことを確認した後、減圧濃縮し、水/メタノール=3/1で洗浄して、比較染料(42.6g)を得た。
(参考合成例2:樹脂Aの合成)
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート145重量部を窒素置換しながら攪拌し、120℃に昇温した。ここにスチレン5.2重量部、グリシジルメタクリレート132重量部及びトリシクロデカン骨格を有するモノアクリレートFA−513M(日立化成社製)4.4重量部を滴下し、及び2.2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル8.47重量部を3時間かけて滴下し、更に90℃で2時間攪拌し続けた。次に反応容器内を空気置換に変え、アクリル酸67.0重量部にトリスジメチルアミノメチルフェノール1.1重量部及びハイドロキノン0.19重量部を投入し、100℃で12時間反応を続けた。その後、テトラヒドロ無水フタル酸(THPA)15.2重量部、トリエチルアミン0.2重量部を加え、100℃3.5時間反応させた。こうして得られた樹脂AのGPCにより測定した重量平均分子量Mwは約9000 酸価25mg−KOH/gであった。
(参考合成例3:樹脂Bの合成)
「NC3000H」(エポキシ当量288、軟化点69℃)(日本化薬社製)400重量部、アクリル酸102重量部、p−メトキシフェノール0.3重量部、トリフェニルホスフィン5重量部、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート264重量部を反応容器に仕込み、95℃で酸価が3mg−KOH/g以下になるまで撹拌した。酸価が目標に達するまで9時間を要した(酸価2.2mg−KOH/g)。次いで、更にテトラヒドロ無水フタル酸151重量部を添加し、95℃で4時間反応させ、酸価102mg−KOH/g、GPCで測定したポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)3900の樹脂Bを得た。
[着色樹脂組成物の調製]
前記合成例1〜3で得られた染料1〜3、参考合成例1で得られた比較染料、並びに参考合成例2及び3で得られた樹脂A及びBを下記表1に記載された組成となるように他の成分を混合して、着色樹脂組成物を調製した。
尚、表1の数値は、いずれも添加する各成分の重量部を表す。
混合に際しては、各成分が十分に混合するまで1時間以上攪拌し、最後に5μmの駒型フィルターによって濾過し、異物を取り除いた。
実施例1〜3で用いた着色樹脂組成物には、染料1〜3を用い、比較例1で用いた着色樹脂組成物には比較染料を用いた。
Figure 2013120267
尚、表1及び2中の数値は、いずれも添加する各成分の重量部を表す。
又、表1及び2中の各化合物は、各々以下の通りである。
PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
PGME:プロピレングリコールモノメチルエーテル
[着色樹脂膜の製造及び、ITO耐性・耐光性の評価]
5cm角に切断したガラス基板上に、上記[着色樹脂組成物の調製]にて調製した各着色樹脂組成物をスピンコート法により乾燥後のy値が0.120となるように塗布し、減圧乾燥させた後、ホットプレート上にて80℃で3分間プリベークした。その後、60mJ/cmの露光量にて全面露光し後に,クリーンオーブンにて230℃で30分間焼成した。分光光度計U−3310(日立製作所製)にて分光透過率を測定した(透過スペクトル1)。
続いて、ロードロックスパッタリング装置CFS−4EP−LL(芝浦メカトロニクス社製)を用いて、酸素流量0.8sccm,アルゴン流量30sccmの雰囲気中にてITOの膜厚が1300Åとなるように常温DCスパッタを実施した。スパッタが完了した基板をクリーンオーブンにて230℃で130分間焼成した。焼成を実施した基板の透過スペクトルを分光光度計U−3310(日立製作所製)にて測定した(透過スペクトル2)。透過スペクトル1及び2からITO耐性である色差ΔE*abを算出し、評価結果を
表2に纏めた。
また、230℃で30分間焼成した後の基板について、図2に示した透過率を有する偏光板を介してキセノンフェードメーターにて紫外線を16時間照射し、照射前後の色差(ΔE*ab)を耐光性として測定し、評価結果を表2に纏めた。
Figure 2013120267
表2に示すが如く、本発明の着色樹脂組成物を用いて形成した画素は、ITO耐性に優れる。更に、本発明の着色樹脂組成物を用いて形成した画素は、耐光性にも優れるものである。
これより、本発明の着色樹脂組成物を用いて形成された画素を有するカラーフィルタ、並びに該カラーフィルタを有する液晶表示装置及び有機EL表示装置は高品質である。
100 有機EL素子
20 画素
30 有機保護層
40 無機酸化膜
500 有機発光体
51 正孔注入層
54 電子注入層

Claims (10)

  1. (A)染料、(B)溶剤及び(C)バインダー樹脂を含有し、
    (A)染料が、下記式(I)で表される化合物を含有することを特徴とする、着色樹脂組成物。
    Figure 2013120267
    (上記式(I)中、
    [An−]は、n価のアニオンを表す。
    nは、1〜4の整数を表す。
    及びRは、各々独立に、原子数4以上の母体鎖である基を表す。
    及びRは、各々独立に、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、又は置換基を有していてもよい芳香族環基を示す。
    及びRは、各々独立に、水素原子、又は任意の置換基を表す。
    及びRは、互いに連結して環を形成していてもよく、該環は置換基を有していてもよい。
    又、上記式(I)中のベンゼン環及びインドール環は更に任意の置換基を有していてもよい。
    尚、1分子中に複数の下記式(I)CAで表されるカチオン
    Figure 2013120267
    が含まれる場合、それらは同じ構造であっても、異なる構造であってもよい。)
  2. 前記R及びRが、各々独立に、置換基を有していてもよい炭素数4〜12のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数3〜11アルコキシアルキル基であることを特徴とする、請求項1に記載の着色樹脂組成物。
  3. 前記n価のアニオンが、n価のジスルホニルイミドアニオンであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の着色樹脂組成物。
  4. 前記式(I)で表される化合物が、下記式(II)で表される化合物であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の着色樹脂組成物。
    Figure 2013120267
    (上記式(II)中、R〜Rは、各々、前記式(I)におけると同義である。
    11及びR12は、各々独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜6のアルケニル基、又は置換基を有していてもよい炭素数3〜8のシクロアルキル基を表す。
    尚、R11及びR12は、互いに連結して環を形成していてもよく、該環は置換基を有していてもよい。)
  5. 前記R11及びR12の少なくとも一つが、フッ素原子を含有する基である、請求項4に記載の着色樹脂組成物。
  6. 更に、(D)重合性モノマーを含有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の着色樹脂組成物。
  7. 更に、(E)光重合開始成分及び/又は熱重合開始成分を含有することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の着色樹脂組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の着色樹脂組成物を用いて形成された画素を有することを特徴とする、カラーフィルタ。
  9. 請求項8に記載のカラーフィルタを有することを特徴とする、液晶表示装置。
  10. 請求項8に記載のカラーフィルタを有することを特徴とする、有機EL表示装置。
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