JP2013119812A - エンジンにおけるクランク軸の給油構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】クランクピンへの給油が必要で要求給油量が多い第1ジャーナル部に対応した第1本体給油路と、クランクピンへの給油の必要がなくて要求給油量が少ない第2ジャーナル部に対応した第2本体給油路とをエンジン本体に形成し、第2本体給油路には、第1本体給油路よりも給油量を少なくする給油量制限手段が設けられるクランク軸の給油構造において、部品点数の削減と組付作業の煩雑化の回避とを図りながら、第1,第2ジャーナル部への給油量制御を適切に行えるようにする。
【解決手段】第1本体給油路P1は、第1ジャーナル部J1を支持するための軸受面B1に凹設され且つその周方向に延びて軸受メタルMの複数の連通孔H1〜H3に連通する連通溝20を有し、第2本体給油路P2は、第2ジャーナル部J2を支持するための軸受面B2に開口して軸受メタルMの一部の連通孔H3にだけ連通する制限油路21を有していて、その制限油路21が給油量制限手段を構成する。
【選択図】図4

Description

本発明は、エンジンにおけるクランク軸の給油構造、特に複数のジャーナル部および複数のクランクピンを有するクランク軸と、そのクランク軸の各ジャーナル部を支持するための複数の軸受面を有するエンジン本体とを備え、このエンジン本体には、複数のジャーナル部に個別に給油するための複数の本体給油路が形成されると共に、それら本体給油路に共通のオイル供給源が並列に接続され、各々の軸受面には、対応するジャーナル部の外周面を回転自在に嵌合、支持する円筒状の軸受メタルが嵌装、固定されると共に、その各軸受メタルには、対応する本体給油路に連なり且つ該軸受メタルを径方向に貫通する複数の連通孔が周方向に並んで形成される給油構造に関する。
上記したクランク軸の給油構造において、複数のジャーナル部が、本体給油路からの供給オイルの一部をクランクピンに給油するための軸内油路に通じる第1ジャーナル部と、前記軸内油路に通じない第2ジャーナル部とに分けられ、前記複数の本体給油路のうち第2ジャーナル部に給油する第2本体給油路には、第1ジャーナル部に給油する第1本体給油路よりも給油量を少なくする給油量制限手段が設けられるものが知られている(下記特許文献1を参照)。
特開2008−196396号公報
上記特許文献1に示される従来の構造では、クランクピンへの給油の必要がない第2ジャーナル部への給油量を、その第2ジャーナル部に対応した第2本体給油路に特設した給油量制限手段によって、クランクピンへの給油の必要な第1ジャーナル部への給油量よりも絞り込み、これにより、それらジャーナル部の要求給油量に応じてオイルを各ジャーナル部へ無駄なく振り分けて、オイル供給源の小型・小容量化とエンジンの出力損失低減とを図るようにしている。
しかしながらこの従来構造では、上記給油量制限手段を設けるに当たり、エンジン本体の第2本体給油路の途中にオリフィス機能を発揮する専用部品を特別に装着したり、或いは、第2ジャーナル部に対応した専用の軸受メタルとして、前記連通孔を小径化する等して絞り機能を発揮可能としたものを特別に用いたりするため、部品点数が増加してコスト増となったり、或いは、複数のジャーナル部にその要求給油量に応じて異なる軸受メタルを使い分けて組付ける必要があって組付作業が煩雑になる等の不都合がある。
本発明は、上記に鑑み提案されたものであり、従来の上記問題を簡単な構造で解決できるようにしたエンジンにおけるクランク軸の給油構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、複数のジャーナル部および複数のクランクピンを有するクランク軸と、そのクランク軸の各ジャーナル部を支持するための複数の軸受面を有するエンジン本体とを備え、そのエンジン本体には、前記複数のジャーナル部に個別に給油するための複数の本体給油路が形成されると共に、それら本体給油路に共通のオイル供給源が並列に接続され、各々の軸受面には、対応するジャーナル部の外周面を回転自在に嵌合、支持する円筒状の軸受メタルが嵌装、固定されると共に、その各軸受メタルには、対応する本体給油路に連なり且つ該軸受メタルを径方向に貫通する複数の連通孔が周方向に並んで形成され、前記複数のジャーナル部が、前記クランクピンに給油すべくクランク軸に形成した軸内油路に通じる第1ジャーナル部と、前記軸内油路に通じない第2ジャーナル部とに分けられ、前記複数の本体給油路のうち前記第2ジャーナル部に給油する第2本体給油路には、前記第1ジャーナル部に給油する第1本体給油路よりも給油量を少なくする給油量制限手段が設けられる、エンジンにおけるクランク軸の給油構造において、前記第1本体給油路は、前記第1ジャーナル部を支持するための前記軸受面に凹設され且つその軸受面の周方向に延びて前記複数の連通孔に連通する連通溝を有しており、前記第2本体給油路は、前記第2ジャーナル部を支持するための前記軸受面に開口して前記複数の連通孔のうちの一部の連通孔にだけ連通する制限油路を有していて、その制限油路が前記給油量制限手段を構成することを特徴とする。
また請求項2の発明は、請求項1の発明の特徴に加えて、前記複数の連通孔のうちの少なくとも2つの連通孔の内径を互いに異ならせて設定したことを特徴とする。
また請求項3の発明は、請求項1または2の発明の特徴に加えて、前記軸受メタルには、エンジンの爆発行程で前記ジャーナル部から最大荷重を受ける部位から見てクランク軸の回転方向後側の半周部において、前記一部の連通孔が形成されることを特徴とする。
本発明によれば、クランクピンへの給油が必要で要求給油量が多い第1ジャーナル部に対応した第1本体給油路は、第1ジャーナル部を支持するための軸受面に凹設され且つその軸受面の周方向に延びて軸受メタルの複数の連通孔に連通する連通溝を有しており、一方、クランクピンへの給油の必要がなくて要求給油量が少ない第2ジャーナル部に対応した第2本体給油路は、第2ジャーナル部を支持するための軸受面に開口して前記複数の連通孔のうちの一部の連通孔にだけ連通する制限油路を有していて、その制限油路が給油量制限手段を構成するので、その給油量制限手段を設けるに当たり、従来構造のように第2本体給油路にオリフィス機能を発揮する専用部品を特別に装着したり或いは第1,第2ジャーナル部で軸受メタルを使い分けたりする必要はなくなり、従って、部品点数を少なくできてコスト節減が図られ、しかも組付作業の煩雑化を回避しながら第1,第2ジャーナル部への給油量制御を適切に行うことができる。
また特に請求項2の発明によれば、前記複数の連通孔のうちの少なくとも2つの連通孔の内径を互いに異ならせて設定したので、各ジャーナル部での要求給油量に応じて前記制限油路の形状や開口位置を変更することで、その制限油路と連通させる連通孔の組み合わせを変更可能となるから、給油量制限手段(制限油路)により制限される給油量の調整をより簡単且つ多様に行うことができる。
また特に請求項3の発明によれば、軸受メタルには、エンジンの爆発行程でジャーナル部から最大荷重を受ける部位から見てクランク軸の回転方向後側の半周部において、前記一部の連通孔が配置されるので、第2ジャーナル部において、前記最大荷重が発生する直前に、その最大荷重を受ける部位から見て第2ジャーナル部の回転方向後側の半周部に対し前記一部の連通孔を通してオイルを効率よく供給可能となる。従って、第2ジャーナル部に対し制限油路を経て前記一部の連通孔からしか給油されなくても、その第2ジャーナルに対する必要十分な潤滑油量を確保できて、軸受メタル等の摺動部の耐久性低下を防止することができる。
本発明の一実施形態に係るエンジンの要部縦断面図 第1ジャーナル部とその周辺部の拡大横断面図(図1の2−2線拡大断面図) 図2の3−3線断面図 第2ジャーナル部とその周辺部の拡大横断面図(図1の4−4線拡大断面図) 第2本体給油路から第2ジャーナル部側への給油の流れを、軸受メタルと第2ジャーナル部間の摺動間隙を誇張して描いた説明図であって、(A)は爆発行程直前の状態を、また(B)は爆発行程中の状態をそれぞれ示す
以下、本発明の実施の形態について、添付の図1〜図5を参照しながら説明する。
車両に搭載される多気筒エンジンEのエンジン本体EBは、互いに並列する複数(図示例では4個)のシリンダ1aを有するシリンダブロック1と、そのシリンダブロック1の上部に結合されるシリンダヘッド(図示せず)と、そのシリンダブロック1の下部に順次結合されるロアブロック2及びオイルパン3とを含むものであり、シリンダブロック1の下部とロアブロック2とオイルパン3とでクランク室4が画成される。
そのクランク室4には、シリンダ1aの並列方向に沿って延び且つエンジン本体EBの複数の軸受面B1,B2に回転自在に嵌合、支持されるクランク軸CSが収容されており、またそのクランク軸CSに駆動されてオイルパン3内の貯溜潤滑油を汲み上げるオイル供給源としてのオイルポンプOPが配設される。
前記クランク軸CSは、その軸方向に間隔をおいて並び且つエンジン本体EBの前記複数の軸受面B1,B2にそれぞれ回転自在に嵌合、支持される複数のジャーナル部J1,J2と、相隣なるジャーナルJ1,J2より径方向外方にそれぞれ一体に延びる各一対のクランクウエブ5と、その各一対のクランクウエブ5間を一体に結合するクランクピン6とを有している。その各クランクピン6には、対応するシリンダ1aに摺動可能に嵌合するピストン7に連なるコンロッド10の大端部が回転自在に嵌合、連結される。
シリンダブロック1の下部には、前記軸受面B1,B2の上半部を下面に形成した軸受壁1bが一体に形成され、その軸受壁1bの下面には、前記軸受面B1,B2の下半部を上面に形成した軸受キャップ8が図示しないボルトを介して着脱可能に締結される。
エンジン本体EB(即ちシリンダブロック1の各軸受壁1b)には、複数のジャーナル部J1,J2に個別に給油するための複数の本体給油路P1,P2が形成されており、それら本体給油路P1,P2の下流側は、対応する前記軸受面B1,B2の上半部にそれぞれ開口している。また、それら本体給油路P1,P2の上流側は、シリンダブロック1の壁中をクランク軸CSの軸線に沿って縦通するオイルギャラリ9を介して前記オイルポンプOPの吐出側に並列に接続される。
各々の軸受面B1,B2には、対応するジャーナル部J1,J2の外周面を回転自在に嵌合、支持する円筒状の軸受メタルMが嵌装、固定される。この軸受メタルMは、シリンダブロック1の各軸受壁1bで形成される軸受面B1,B2の上半部に嵌合される半円筒状の上部メタル半体Muと、各軸受キャップ8で形成される軸受面B1,B2の下半部に密着状態で嵌合される半円筒状の下部メタル半体Mlとより分割構成される。そして、シリンダブロック1の各軸受壁1bと各軸受キャップ8との間を、その間に各ジャーナル部J1,J2及び上,下部メタル半体Mu,Mlを挟むようにして締結した状態では、上,下部メタル半体Mu,Mlは、その両者の相対向する両端部相互がそれぞれ突き合わされた状態で軸受面B1,B2の上半部及び下半部にそれぞれ固定される。
各々の軸受メタルM、特に上部メタル半体Muには、その内周面に周方向全長に亘り延びる凹溝gと、その凹溝gに対応する位置で周方向に間隔をおいて並列配置され且つ上部メタル半体Muを径方向に貫通する複数の第1〜第3連通孔H1〜H3とが形成されており、後述するように、それら連通孔H1〜H3の全部又は一部に前記本体給油路P1,P2が連通するようになっている。
また、それら連通孔H1〜H3のうちの少なくとも2つは異径に形成されており、即ち、図示例では、第1,第2連通孔H1,H2が大径且つ同径に形成され、また第3連通孔H3が、給油の流れに対し絞り効果を発揮し得るよう第1,第2連通孔H1,H2よりも小径に形成される。
また、各々の軸受メタルM(上部メタル半体Mu)には、エンジンEの爆発行程で各ジャーナル部J1,J2から最大荷重を受ける部位X(図5の(B)参照)から見てクランク軸CSの回転方向後側の半周部において第3連通孔H3が配設され、また同回転方向前側の半周部において第1連通孔H1が配設され、また前記最大荷重を受ける部位Xに対しクランク軸軸線を挟んで反対側において第2連通孔H2が配設される。
以上説明した軸受メタルMの構造は、クランク軸CSを支持する何れの軸受面B1,B2に装着される軸受メタルについても同一であり、従って、ジャーナル部J1,J2毎に軸受メタルを使い分ける必要がなく、それだけ部品点数の削減が図られ、また誤組みの心配がない。
ところでクランク軸CSが備える全てのジャーナル部J1,J2は、ジャーナル部に給油された潤滑オイルの一部を更にクランクピン6に給油するためにクランク軸CSの内部に形成される軸内油路Aに通じる第1ジャーナル部J1と、前記軸内油路Aに通じない第2ジャーナル部J2とに分類される。即ち、図示例において、クランク軸CSの軸方向で両端と中央に位置する3つのジャーナル部が第2ジャーナル部J2に相当し、またそれ以外のジャーナル部(即ち相隣なる第2ジャーナル部J2に挟まれた2つのジャーナル部)が第1ジャーナル部J1に相当する。
前記軸内油路Aは、図示例では第1ジャーナル部J1を横切り両端が第1ジャーナル部J1の外周面にそれぞれ開口する横油路11と、その横油路11に一端が直接連通し他端が第1ジャーナル部J1の軸方向一方側及び他方側の各クランクピン6の外周面にそれぞれ開口する一対の縦油路12とで構成されており、第1ジャーナル部J1の外周面には、横油路11の両端開口に連続するガイド溝13が凹設される。
各々の縦油路12は、第1ジャーナル部J1、クランクウエブ5及びクランクピン6にそれらに跨がって一直線状にドリル等で穿設される第1油路12aと、その第1油路12aの途中から分岐してクランクピン6の外周面に開口する第2油路12bとで構成され、第1油路12aの、クランクウエブ5への開口端は、そこに後付けで固定された栓体13で閉塞される。
エンジン本体EBが備える全ての前記本体給油路P1,P2は、第1ジャーナル部J1に(従って第1ジャーナル部J1を経てクランクピン6にも)給油するための第1本体給油路P1と、第2ジャーナル部J2に給油する第2本体給油路P2とに分類される。従って、その第2本体給油路P2へは、対応する第2ジャーナル部J2を潤滑するに必要な給油だけを行えばよく、その第2ジャーナル部J2に供給された潤滑オイルの一部をクランクピン6側に給油する必要はないことから、第2本体給油路P2の要求給油量は、第1本体給油路P1のそれよりも比較的小さくて済む。従って、本実施形態では、要求給油量が異なる第1,第2本体給油路P1,P2への給油バランスをとるために、後述するように、第1本体給油路P1よりも給油量を少なくする給油量制限手段21が第2本体給油路P2に設けられる。
而して第1本体給油路P1は、第1ジャーナル部J1と対応する第1軸受面B1に凹設され且つその第1軸受面B1の周方向に延びてメタル軸受Mの第1〜第3連通孔H1〜H3全部に連通する連通溝20を下流端に有している。
一方、第2本体給油路P2は、第2ジャーナル部J2と対応する第2軸受面B2に開口してメタル軸受Mの一部の連通孔(図示例では第3連通孔H3)だけに連通する制限油路21を下流端に有しており、この制限油路21が前記給油量制限手段を構成している。その制限油路21は、図示例では第2本体給油路P2の内径よりも大径の球面に形成されていて、その第2本体給油路P2の第2軸受面B2への開口面を拡大しており、その拡大した開口面に、第1〜第3連通孔H1〜H3のうち第3連通孔H3だけが臨んでいる。
次に前記実施形態の作用を説明する。
エンジンEの運転状態では、クランク軸CSに駆動されるオイルポンプOPがオイルパン2内の潤滑オイルを汲み上げ、エンジン内の各被潤滑部に継続的に給油する。そして、そのオイルポンプOPからの吐出オイルの一部は、シリンダブロック1の壁中のオイルギャラリ9を経て第1,第2本体給油路P1,P2にも分配、給油され、そこからエンジンブロックEBの対応する第1,第2軸受面B1,B2の軸受メタルMを通して第1,第2ジャーナルJ1,J2にそれぞれ供給される。
この場合、図2に示すように、第1本体給油路P1を流れる潤滑オイルは、その下流端に在って第1軸受面B1に開口する連通溝20から軸受メタルMの第1〜第3連通孔H1〜H3並びに凹溝gを経て第1ジャーナル部J1の外周面に達し、その外周面と軸受メタルMの内周面との間の摺動間隙を潤滑し、更にその潤滑オイルの一部は、第1ジャーナル部J1の外周面に開口するガイド溝13を経て軸内油路Aの横油路11に流入し、そこから軸内油路Aの縦油路12を経てクランクピン6の外周面に達して、その外周面とコンロッド10大端部の軸受面との間の摺動部を潤滑する。
一方、図4に示すように、第2本体給油路P2を流れる潤滑オイルは、その下流端に在って第2軸受面B2に開口する制限油路21から軸受メタルMの第3連通孔H3並びに凹溝gを経て第2ジャーナル部J2の外周面に達し、その外周面と軸受メタルMの内周面との間の摺動間隙を潤滑する。而して、第2本体給油路P2の下流側は、前記制限油路21を介して軸受メタルMの比較的小径の第3連通孔H3にだけ連通していて、その連通部で第2ジャーナル部J2への給油量が絞られるため、そのような絞り作用を受けない第1本体給油路P1から第1ジャーナル部J1側への給油量に比べて十分に抑制されたものとなる。
このようにクランクピン6への給油が必要で要求給油量が多い第1ジャーナル部J1に対応した第1本体給油路P1は、第1ジャーナル部J1を支持するための第1軸受面B1に凹設され且つその軸受面B1の周方向に延びて軸受メタルMの複数の連通孔H1〜H3全部に連通する長い連通溝20を有しており、一方、クランクピン6への給油の必要がなくて要求給油量が少ない第2ジャーナル部J2に対応した第2本体給油路P2は、第2ジャーナル部J2を支持するための第2軸受面B2に開口して前記複数の連通孔H1〜H3のうちの一部(即ち第3連通孔H3)にだけ連通する制限油路21を有していて、その制限油路21が給油量制限手段を構成している。従って、それら第1,第2ジャーナル部J1,J2の要求給油量に応じて潤滑オイルを各ジャーナル部J1,J2へ無駄なく適切に振り分けることができるから、オイル供給源たるオイルポンプOPの小型・小容量化とエンジンの出力損失低減とが図られる。
その上、給油量制限手段を設けるに当たり、従来構造のように第2本体給油路P2にオリフィス機能を発揮する専用部品を特別に装着したり或いは第1,第2ジャーナル部J1,J2で専用の軸受メタルを使い分けたりする必要はなくなるため、部品点数を少なくできてコスト節減が図られ、しかも組付作業の煩雑化を回避しながら第1,第2ジャーナル部J1,J2への給油量制御を適切に行うことができる。また全てのジャーナル部J1,J2に対し同一の軸受メタルMを使用できるため、軸受メタルMを誤組みする心配はなくなる。
その上、本実施形態では、軸受メタルMに形成される複数の連通孔H1〜H3のうちの少なくとも2つの連通孔(図示例ではH1,H2とH3)の内径を互いに異ならせて設定している。そのため、各ジャーナル部J1,J2での要求給油量に応じて前記制限油路21の形状や開口位置を変更するだけで、前記制限油路21と連通させる連通孔の組み合わせを複数通りに変更可能となるから、給油量制限手段(制限油路21)により制限される給油量の調整をより簡単且つ多様に行うことができる。
更に本実施形態において、軸受メタルMには、図5の(B)にも示すようにエンジンEの爆発行程でジャーナル部J1,J2から最大荷重を受ける部位Xから見てクランク軸CSの回転方向後側の半周部に第3連通孔H3が配設されるので、特に第2ジャーナルJ2においては、前記最大荷重が発生する直前に(図5の(A)を参照)、その最大荷重を受ける部位Xから見て第2ジャーナル部J2の回転方向後側の半周部に対し第3連通孔H3を通してオイルを効率よく供給可能となる。従って、第2ジャーナル部J2に対し第3連通孔H3からしか給油されないことで給油量が比較的少量となっても、その第2ジャーナルJ2に対する必要十分な潤滑油量を確保できるため、軸受メタルM等の摺動部の耐久性低下を防止することができる。また第2ジャーナル部J2への給油量の更なる低減が可能となることで、オイルポンプOPの小型化やエンジンの出力損失低減に更に寄与することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、前記実施形態では、本発明を直列4気筒エンジンに適用したものを示したが、本発明では、4気筒以外の複数気筒を有する直列多気筒エンジンや多気筒V型エンジンにも適用可能である。またエンジン形式は、4サイクルエンジンでも2サイクルエンジンでもよく、さらにガソリンエンジンでもディーゼルエンジンでもよい。
また第1本体給油路P1の下流端に在って軸受メタルMの複数の連通孔H1〜H3に同時に連通する連通溝20の形態は、前記実施形態のものに限定されず、即ち、複数の連通孔H1〜H3に同時に連通し且つ第1軸受面B1に開口する溝形態であれば、種々のバリエーションが採用可能である。
また第2本体給油路P2の下流端に在って軸受メタルMの複数の連通孔H1〜H3のうちの一部の連通孔H3にだけ連通する制限油路21の形態は、前記実施形態のものに限定されず、即ち一部の連通孔にだけ連通し且つ第2軸受面B2に開口する通路形態であれば、種々のバリエーションが採用可能である。
また、前記実施形態では、制限油路21を単一の連通孔H3にだけ連通させたが、本発明では、第2ジャーナル部J2の要求給油量によっては制限油路を複数の(但し連通孔の総数よりは少ない数の)連通孔に連通させるようにしてもよい。
A・・・・・・軸内油路
B1,B2・・第1,第2軸受面
CS・・・・・クランク軸
E・・・・・・エンジン
EB・・・・・エンジン本体としてのエンジンブロック
H1〜H3・・第1〜第3連通孔
J1,J2・・第1,第2ジャーナル部
M・・・・・・軸受メタル
OP・・・・・オイル供給源としてのオイルポンプ
P1,P2・・第1,第2本体給油路
X・・・・・・エンジン爆発行程で第2ジャーナル部から軸受面が最大荷重を受ける部位6・・・・・・クランクピン
20・・・・・連通溝
21・・・・・給油量制限手段としての制限油路

Claims (3)

  1. 複数のジャーナル部(J1,J2)および複数のクランクピン(6)を有するクランク軸(CS)と、そのクランク軸(CS)の各ジャーナル部(J1,J2)を支持するための複数の軸受面(B1,B2)を有するエンジン本体(EB)とを備え、そのエンジン本体(EB)には、前記複数のジャーナル部(J1,J2)に個別に給油するための複数の本体給油路(P1,P2)が形成されると共に、それら本体給油路(P1,P2)に共通のオイル供給源(OP)が並列に接続され、各々の軸受面(B1,B2)には、対応するジャーナル部(J1,J2)の外周面を回転自在に嵌合、支持する円筒状の軸受メタル(M)が嵌装、固定されると共に、その各軸受メタル(M)には、対応する本体給油路(P1,P2)に連なり且つ該軸受メタル(M)を径方向に貫通する複数の連通孔(H1〜H3)が周方向に並んで形成され、前記複数のジャーナル部(J1,J2)が、前記クランクピン(6)に給油すべくクランク軸(CS)に形成した軸内油路(A)に通じる第1ジャーナル部(J1)と、前記軸内油路(A)に通じない第2ジャーナル部(J2)とに分けられ、前記複数の本体給油路(P1,P2)のうち前記第2ジャーナル部(J2)に給油する第2本体給油路(P2)には、前記第1ジャーナル部(J1)に給油する第1本体給油路(P1)よりも給油量を少なくする給油量制限手段(21)が設けられる、エンジンにおけるクランク軸の給油構造において、
    前記第1本体給油路(P1)は、前記第1ジャーナル部(J1)を支持するための前記軸受面(B1)に凹設され且つその軸受面(B1)の周方向に延びて前記複数の連通孔(H1〜H3)に連通する連通溝(20)を有しており、
    前記第2本体給油路(P2)は、前記第2ジャーナル部(J2)を支持するための前記軸受面(B2)に開口して前記複数の連通孔(H1〜H3)のうちの一部の連通孔(H3)にだけ連通する制限油路(21)を有していて、その制限油路(21)が前記給油量制限手段を構成することを特徴とする、エンジンにおけるクランク軸の給油構造。
  2. 前記複数の連通孔(H1〜H3)のうちの少なくとも2つの連通孔(H1,H2;H3)の内径を互いに異ならせて設定したことを特徴とする、請求項1記載のエンジンにおけるクランク軸の給油構造。
  3. 前記軸受メタル(M)には、エンジンの爆発行程で前記ジャーナル部(J1,J2)から最大荷重を受ける部位(X)から見てクランク軸(CS)の回転方向後側の半周部において、前記一部の連通孔(H3)が形成されることを特徴とする、請求項1または2記載のエンジンにおけるクランク軸の給油構造。
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