JP2013119474A - エレベータのレール装置並びにレールに関する制動力獲得方法 - Google Patents

エレベータのレール装置並びにレールに関する制動力獲得方法 Download PDF

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Abstract

【課題】レールの摺動面組織に依拠したバラつきを生じることなく、本来の非常止め装置の制動能力を確実に発揮させることができる、エレベータのレール装置等の提供。
【解決手段】レール装置51は、レール摺動面5aを有するレール5と、レールに被せられるレール覆い材10と、レール覆い材をレールに押さえておく押さえ具53とを備える。レール覆い材の表面には、凹状又は凸状の模様加工が施されており、レール摺動面は、レール覆い材の裏面が密着されるようにしてレール覆い材で覆われている。
【選択図】図5

Description

この発明は、エレベータのレール装置並びにレールに関する制動力獲得方法に関するものである。
特許文献1には、エレベータ据付の際、コンクリートなどのハッリ作業や各種工具による切り屑や粉塵などからレールを保護するための保護カバーが開示されている。
実開昭63−200575号公報
ところで、エレベータのリフォーム工事においては、既存のレールを流用して新設の非常止め装置を組み合わせる場合がある。このとき、既存のレールが他社製品である場合には、レールの組織が不明のため、組み合せる新設の非常止め装置の停止能力が所望のとおり発揮できるか分からないといった問題が生じうる。また、自社製品・他社製品を問わず、磨耗したレールでは、その表面の摩擦係数が低下している問題もある。
この発明は、前記のような課題を解決するためになされたものであり、レールの摺動面組織に依拠したバラつきを生じることなく、本来の非常止め装置の制動能力を確実に発揮させることができる、エレベータのレール装置並びにレールに関する制動力獲得方法を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するため、本発明のエレベータのレール装置は、レール摺動面を有するレールと、前記レールに被せられるレール覆い材と、前記レール覆い材を前記レールに押さえておく押さえ具とを備え、前記レール覆い材の表面には、凹状又は凸状の模様加工が施されており、前記レール摺動面は、前記レール覆い材の裏面が密着されるようにして該レール覆い材で覆われている。
さらに、同目的を達成する、本発明のエレベータのレールに関する制動力獲得方法は、レール摺動面を有するレールと、前記レールに被せられ且つ表面に凹状又は凸状の模様加工が施されたレール覆い材と、前記レール覆い材を前記レールに押さえておく押さえ具とを用意し、前記レール摺動面と前記レール覆い材の裏面との間に接着剤が配置された状態となるように前記レールに前記レール覆い材を被せ、前記レール覆い材の裏面が前記レール摺動面に密着されるように、密着圧付与手段によって、前記レール覆い材を前記レール摺動面に押し付け保持し、前記密着圧付与手段による保持が継続した状態において、前記押さえ具を前記レールに取り付けて、前記レール覆い材を前記レールに押さえておき、前記密着圧付与手段による保持が継続し、且つ、前記押さえ具による前記レール覆い材の押さえが完了した状態で、前記接着剤を乾燥させ、前記接着剤の乾燥終了後に、前記密着圧付与手段を除去する。
本発明によれば、レールの摺動面組織に依拠したバラつきを生じることなく、本来の非常止め装置の制動能力を確実に発揮させることができる。
本発明を適用するエレベータの昇降路の平面図である。 図1の昇降路の正面図である。 かごの非常止め装置の斜視図である。 本発明の実施の形態1に関し、覆い材の装着態様を示す平面図である。 図4の斜視図である。 図4に関し、覆い材をレール摺動面に隙間の無いように被せ終わった状態を示す平面図である。 図6のようにレールに覆い材を被せた状態のレールに関する一スパン分の斜視図である。 レールに覆い材を隙間のないように密着させて貼り付ける作業手順を示す図である。 本発明の実施の形態2に関し、レールに被せる覆い材の押さえ金具の斜視図と装着状態の平面図である。 図9のようにレールに覆い材を被せた状態のレールに関する一スパン分の斜視図である。 本実施の形態2の改変例に関する、図9と同態様の図である。 本発明の実施の形態3に関し、レールに被せる覆い材の押さえ金具の斜視図と、装着作業を示す平面図である。 図12のようにレールに覆い材を被せた状態のレールに関する一スパン分の斜視図である。 実施の形態1〜3に用いていた覆い材に関し、表面の様子と、当該表面の一部を拡大した縦断面を示す図である。 本発明の実施の形態4の第1例に関する、図14と同態様の図である。 本発明の実施の形態4の第2例に関する、図14と同態様の図である。 本発明の実施の形態4の第3例に関する、図14と同態様の図である。 本発明の実施の形態4の第4例に関する、図14と同態様の図である。 本発明の実施の形態4の第5例に関する、図14と同態様の図である。 本発明の実施の形態4の第6例に関する、図14と同態様の図である。 本発明の実施の形態4の第7例に関する、図14と同態様の図である。
以下、本発明に係るレール装置並びにレールに関する制動力獲得方法の実施の形態について添付図面に基づいて説明する。なお、図中、同一符号は同一又は対応部分を示すものとする。
実施の形態1.
図1及び図2は、本発明を適用するエレベータの昇降路の平面図及び正面図である。これら図1及び図2を用いて、まず、本発明との関連部の概要を説明する。昇降路1内には、かご2が設けられている。かご2は、かご枠柱4a及びかご枠下枠(兼非常止め枠)4bを含むかご枠4を有している。かご枠4の内側には、かご床2aを有するかご室2bが設けられている。また、かご2の前面側(図示省略する乗場と対面する側)には、かごの戸3が開閉可能に設けられている。
また、昇降路1内には、左右一対のガイドレール5が立設されている。左右一対のガイドレール5はそれぞれ、対応する複数のレール取付金具6によって、昇降路1の構成壁またはそれと一体的な部分に固定されている。複数のレール取付金具6は、通常、上下に間隔をあけて配列されている。具体的一例を示すと、レール取付金具6は、その一端側が、アンカーボルト6bを介して昇降路壁7に固定されており、レール取付金具6の他端側には、レールクリップ6aを介して、対応するガイドレール5が支持されている。かご2は、その左右両側においてガイドレール5に案内されて、昇降路1内を昇降する。
図3は、かごの非常止め装置の斜視図である。図2及び図3に示されるように、非常止め枠でもあるかご2のかご枠下枠4には、左右一対の非常止め装置8が設けられている。各非常止め装置8は、一対のレール銜え金8aを備えている。これら一対のレール銜え金8aは、対応するガイドレール5の左右両側に振り分けられるように配置されている。そして、非常止め装置8の非常ブレーキが要求されると、普段はガイドレール5から離れているレール銜え金8aが、ガイドレール5に押し付けられ、すなわち、左右一対のレール銜え金8aがガイドレール5を挟み込むように動作し、レール銜え金8aとガイドレール5との摩擦力によって、かご2に制動作用を付与する。
続いて、本発明の実施の形態1に係るレール装置について、図4〜図7に基づいて説明する。図4は、覆い材の装着態様を示す平面図であり、図5は、その斜視図である。図6は、覆い材をレール摺動面に隙間の無いように被せ終わった状態を示す平面図である。図7は、レールに覆い材を被せた状態のレールに関する一スパン分の斜視図である。
レール装置51は、ガイドレール5と、レール覆い材10と、レール覆い材をレールに押さえておく押さえ具53とを備えている。ガイドレール5は、基部5cと、くびれ部5dと、膨らみ部5eとを含んでいる。基部5cは、大きく左右に延びており、前述したレールクリップ6aによって抑えられて固定される際の基礎となる部分である。くびれ部5dは、基部5cから延びており、且つ、膨らみ部5eよりも幅が狭くなっている部分である。膨らみ部5eは、くびれ部5dよりも先端側に位置し、左右両側にレール摺動面5aを有している。
レール覆い材10は、図6及び図7に示されるように、ガイドレール5に取り付けが完了した最終状態で、ガイドレール5の膨らみ部5e、くびれ部5dの一部とぴったり接触した状態が得られるような形状に構成されており、特に、左右一対のレール摺動面5aとは隙間なく密着する状態が得られるような形状に構成されている。またその一方で、レール覆い材10は、図4に示されるように、ガイドレール5に被せる前の自然状態(無負荷状態)では、一対のレール摺動面5aを覆う部分が、一対のレール摺動面5aそのものの間隔よりも開いており、すなわち、開口部10bが一対のレール摺動面5aそのものの間隔よりも開いている。
押さえ具53は、レール覆い材10をレール5に押さえておくものである。本実施の形態1における押さえ具53は、レール5及びレール覆い材10を貫通する締結手段であり、後述するボルト9c及びそれに螺合するナットを含む。
レール覆い材10は、ガイドレール5のくびれ部5dを覆う一対の窄み部9aにボルト通し穴9bを有しており、それらボルト通し穴9bを貫通するボルト9cによってガイドレール5に固定される。また、それに対応して、ガイドレール5のくびれ部5dにも、ボルト通し穴5bが開けられている。これらボルト通し穴5b及び9bは、上下に間隔(好適には等間隔)をあけて複数設けられている。
レール覆い材10におけるレール摺動面5aを覆う部分の表面には、凹状又は凸状の模様加工が施されており、具体的には、図14に示されるように、水平方向に凸凹模様のヘヤーライン目10aが施されている。
次に、上述したレール装置を得る手順、換言すると、レールに関する制動力の獲得のための方法について説明する。図8は、レールに覆い材を隙間のないように密着させて貼り付ける作業手順を示す図である。まず、図8の(a)に示されるように、ガイドレール5の表面を洗浄し、その後、図8の(b)に示されるように、ドリル13等の器具を用いて、ガイドレール5のくびれ部5dにボルト通し穴5bをあける。なお、レール覆い材10には後述のように被せる前に予めボルト通し穴9bが設けられているが、ボルト通し穴5bは、レール覆い材10が被せられた状態で、そのボルト通し穴9bと合致する位置に設けておく。
次に、図8の(c)に示されるように、ガイドレール5に、特にその一対のレール摺動面5aに、接着剤14を塗布しておき、さらに、レール覆い材10をガイドレール5に被せる。これにより、レール摺動面5aは、レール覆い材10の裏面との間に接着剤が配置された状態で、レール覆い材10の裏面が密着されるようにしてレール覆い材10で覆われる。
次に、図8の(d)に示されるように、レール覆い材10の両側に平鋼または帯鋼等のあて板手段15を介してシャコ型万力16を配置し、シャコ型万力16を締め込んでレール覆い材10を挟みつける。これによって、レール覆い材10には両側からガイドレール5に向けた抑え付け力が作用し、ガイドレール5(特にレール摺動面5a)とレール覆い材10との間が、隙間が生じないように密着された状態に保持される。この状態で、図8の(e)に示されるように、ボルト9c及びナット9dによるレール覆い材10の固定を行う。この後、さらに、図8の(f)に示されるように、密着圧付与手段55であるシャコ型万力16で挟み込んだままの状態で、接着剤14を乾燥させる。すなわち、レール覆い材10の裏面がレール摺動面5aに密着されるように、シャコ型万力16によって、レール覆い材10をレール摺動面5aに押し付け保持し、シャコ型万力16による保持が継続した状態において、押さえ具53をレール5に取り付けて、レール覆い材10をレール5に押さえておく。そして、乾燥は、シャコ型万力16による保持が継続し、且つ、押さえ具53によるレール覆い材10の押さえが完了した状態を十分な時間、継続することによって行われる。
接着剤14の乾燥が終了したならば、あて板手段15やシャコ型万力16を除去し、図6及び図7に示されるように、レール覆い材10が隙間を生じないようにレール摺動面5aに密着される態様で、レール覆い材10がガイドレール5に被せられたレール装置51が得られる。
以上に説明したレール装置及びそれを用いた制動力獲得方法によれば、レールの摺動面を覆った覆い材という薄板組織をその物件での非常止め装置に適合する組織とすることで、レールの摺動面組織に依拠したバラつきを生じることなく、本来の非常止め装置の制動能力を確実に発揮させることができる。よって、例えば、エレベータのリフォーム工事において、既存のレールを流用して新設の非常止め装置を組み合わせる場合でも、その既存のレールが他社製品でありレールの組織が不明であっとしても、所望の制動力を獲得することができる。また、例えば、既存のレールが磨耗しその表面の摩擦係数が低下している場合であっても、その摩耗度合に殆ど影響されることなく、所望の制動力を獲得することができ、磨り減って磨耗したレールの再生ができる。また、上記効果は、レール覆い材の表面に微細な凸凹模様を設けることでより顕著に得ることができる。しかも、その凸凹模様は、レール据付時に予めレールに設けておく態様ではなく、且つ、既存のレールに後から加工する態様でもないので、後に組み合わされる非常止め装置との関係で最適な模様を採用することができ、最も効果的な態様を簡単に実現することができる。
実施の形態2.
次に、図9〜図11に基づいて本発明の実施の形態2について説明する。図9は、実施の形態2に関し、レールに被せる覆い材の押さえ金具の斜視図と装着状態の平面図である。図10は、図9のようにレールに覆い材を被せた状態(密着圧付与手段は除去後)のレールに関する一スパン分の斜視図である。
本実施の形態2では、以下に説明する押さえ具を除いては、上記実施の形態1と同様なレール装置の構成、取り付け手順であるものとする。本実施の形態2のレール装置151の押さえ具153は、レール5及びレール覆い材10を挟み込む一対の挟み片としての押さえ部17と、一対の押さえ部17の挟み力を調整するねじ式調整手段153aとを含む。
一対の押さえ部17は、横断面において線対称であるガイドレール5に対応して、平面視、線対称に構成されている。一対の押さえ部17はそれぞれ、ガイドレール5の対応する基部5cを包み込むように湾曲した部分17aを有する。また、一対の押さえ部17は、ガイドレール5のくびれ部5dに配置されたレール覆い材10の窄み部9aを挟み込む部分17bを有する。さらに、一対の押さえ部17は、ガイドレール5の基部5cにおけるレール摺動面5aとの反対側(昇降路壁7と対面する側)に、相互に当接する突合わせ部分17cを有する。
ねじ式調整手段153aには、ボルト18が含まれており、このボルト18は、ガイドレール5の基部5cと一対の押さえ部17の突合わせ部分17cとの間の締め付け部17dにおいて、一対の押さえ部17を貫通している。ボルト18の先端には、ワッシャ18bを介してナット18aが螺合されている。押さえ部17は、レール摺動面5aを逃げて取り付けられているので、ガイドレール5に取り付けられる機器の邪魔になることもない。
かかる押さえ具153においては、一対の突合わせ部分17cが相互に当接している状態から、さらに、ねじ式調整手段153aのボルト18を締め込むことによって、上記部分17bにおけるガイドレール5及びレール覆い材10を挟み込む力を増強することができる。
このような本実施の形態2によっても、上記実施の形態1と同様、レールの摺動面組織に依拠したバラつきを生じることなく、本来の非常止め装置の制動能力を確実に発揮させることができる。さらに、本実施の形態2では、実施の形態1のようなガイドレールへの穴あけ加工や、ガイドレール及び押さえ具の双方へのボルト及びナットの取り付け工程が不要なので、作業を簡素化することができる。
本実施の形態2は、次にように改変して実施することもできる。図11は、本実施の形態2の改変例に関する、図9と同態様の図である。改変例のレール装置151の押さえ具253は、押さえ具153と同様な部分17a,17bを有する一対の押さえ部17と、ねじ式調整手段153aとを含む。改変例の一対の押さえ部17は、ガイドレール5の基部5cにおけるレール摺動面5aとの反対側(昇降路壁7と対面する側)に、締め付け部17dが設けらているものの、突合わせ部分17cは形成されていない。一対の締め付け部17dはそれぞれ、ガイドレール5の基部5cから、レール摺動面5aと離れる方向に延びている。一対の締め付け部17dには、ねじ式調整手段153aのボルト18が貫通している。
このような改変例でも、ねじ式調整手段153aのボルト18を締め込むことによって、ガイドレール5を挟む一対の押さえ部17全体の間隔が縮小しようとし、それによって、上記部分17bにおけるレール5及びレール覆い材10を挟み込む力を増強することができる。
実施の形態3.
次に、図12及び図13に基づいて本発明の実施の形態3について説明する。図12は、実施の形態3に関し、レールに被せる覆い材の押さえ金具の斜視図と装着状態の平面図である。図13は、図12のようにレールに覆い材を被せた状態(密着圧付与手段は除去後)のレールに関する一スパン分の斜視図である。
本実施の形態3も、以下に説明する押さえ具を除いては、上記実施の形態1と同様なレール装置の構成、取り付け手順であるものとする。本実施の形態3のレール装置351の押さえ具353は、弾性力によってレール覆い材10をガイドレール5に押し付ける一対のばね片20aを含む。
押さえ具353は、線対称であるガイドレール5に対応して、平面視、線対称に構成されている一対のパーツからなる。各パーツが、ばね片20aと、挟み込む部分20bと、ピン部分20とを含む。ばね片20aは、本実施の形態2では、平面視、S字状に湾曲したばね材またはS字状に湾曲した部分を含むばね材から構成されている。挟み込む部分20bは、ばね片20aの一端に設けられており、対となる挟み込む部分20bとの間で、ガイドレール5のくびれ部5dに配置されたレール覆い材10の窄み部9aを挟み込む。ピン部分20は、ばね片20aの他端に設けられた、平面視、ヘアピン状の部分であり、ガイドレール5の対応する基部5cに取り付けられる。
押さえ具353は、図示省略する密着圧付与手段55によりレール覆い材10がガイドレール5に押し付けられている状態で、例えばハンマー21によって、ピン部分20をガイドレール5に対して叩き込むことによって取り付ける。ピン部分20がガイドレール5の対応する基部5cを深くくわえ込むに従い、ばね片20aの弾性力によって、挟み込む部分20bにおけるガイドレール5及びレール覆い材10を挟み込む力を増強することができる。
このような本実施の形態3によっても、上記実施の形態1と同様、レールの摺動面組織に依拠したバラつきを生じることなく、本来の非常止め装置の制動能力を確実に発揮させることができる。さらに、本実施の形態3でも、実施の形態1のようなガイドレールへの穴あけ加工や、ガイドレール及び押さえ具の双方へのボルト及びナットの取り付け工程が不要なので、作業を簡素化することができる。さらに、本実施の形態3では、ばね片20a、挟み込む部分20b及びピン部分20が、作業時、一体のパーツであるので、ボルトやナット等を有する態様に比べ、作業性や部品管理がしやすい利点があり、また、上記実施の形態2と同様な効果をボルトやナットが無い単純な形状で安価に提供できる利点がある。
実施の形態4.
本発明の実施の形態4として、レール覆い材10におけるレール摺動面5aを覆う部分の表面に設けられている凹状又は凸状の模様に関し、ヘヤーライン目(図14)以外の例を列挙しておく。レール覆い材10の表面の模様以外の構成については、上述した実施の形態1〜3の少なくとも何れかと同様であるものとする。レール覆い材10の表面の模様は、例えば、次のようなものでもよい。
図15に示されるように、レール覆い材は、サンダー11bにより表面に水平方向に凸凹模様のサンダー目11aを加工したものを素材に採用したものでもよい。
あるいは、図16の符号12aで示されるように、表面にリンネ模様(繊維を編んだ模様)を圧接したものやエンボス加工したものを素材に採用したものでもよい。
あるいは、図17の符号12cで示されるように、表面にローレット加工したものを素材に採用したものでもよい。
あるいは、図18の符号23aで示されるように、パンチングメタル素材を採用したものでもよい。
あるいは、図19に示されるように、レール覆い材に複数の穴24aを開けたものを用いても良い。
あるいは、図20に示されるように、レール覆い材に複数の長穴25aを開けたものを用いても良い。
あるいは、図21示されるように、レール覆い材に丸穴26aや長穴26bなど形状の異なる複数種類の模様穴をそれぞれ複数開けたものを用いても良い。
図14〜図21に示したように、レール覆い材の表面に凹状又は凸状の模様を設けておくことにより、非常止め装置の制動力を向上させることができる。さらに、この模様は、非常止め装置の制動力を向上させるだけでなく、非常止め作動時の放熱作用を向上させることもできる。特に、図18〜図21に示したような貫通穴タイプのものでは、上記放熱作用が一層高くなっている。加えて、図18〜図21に示したような貫通穴タイプのものでは、レール摺動面に隙間無く密着させてレール覆い材を張る際に、穴の作用で空気の排出や余分な接着剤の排出も期待でき、接着性能を向上させることができる利点も得られる。
なお、凹状又は凸状の模様として説明した形態は、あくまでも例示であり、当該模様は、各分野で摩擦抵抗をあげるために採用されている形態を適宜用いることができる。具体例としては、ハンマー等で釘を打つ際にハンマーが横滑りしないように、釘頭部の表面にはローレット模様、節、瘤、ギザギザ等をつけることがあるが、このような釘頭部の表面の模様を、上記模様として採用してもよい。あるいは、道路等の側溝の蓋やマンホール等に用いられる縞鋼板には、規則的または不規則的に互い違いに格子状の小さな複数の突起(リブ)が形成されているが、このような複数の突起を、上記模様として採用してもよい。また、カーブした道路においては、カーブの進行方向に沿った複数の溝模様が、横滑り防止用の手段として設けられているが、かかる複数の溝模様を、上記模様として採用することもできるだろう。
以上、好ましい実施の形態を参照して本発明の内容を具体的に説明したが、本発明の基本的技術思想及び教示に基づいて、当業者であれば、種々の改変態様を採り得ることは自明である。
例えば、上述した実施の形態は何れも、かごのガイドレールを対象に説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。よって、例えば、釣り合いおもりを案内するレールを対象に実施することもできる。
5 ガイドレール、5a レール摺動面、9c ボルト(締結手段)、10 レール覆い材、14 接着剤、17 押さえ部(挟み片)、20a ばね片、51,151,351 レール装置、53,153,353 押さえ具、55 密着圧付与手段、153a ねじ式調整手段。

Claims (5)

  1. レール摺動面を有するレールと、
    前記レールに被せられるレール覆い材と、
    前記レール覆い材を前記レールに押さえておく押さえ具とを備え、
    前記レール覆い材の表面には、凹状又は凸状の模様加工が施されており、
    前記レール摺動面は、前記レール覆い材の裏面が密着されるようにして該レール覆い材で覆われている、
    エレベータのレール装置。
  2. 前記押さえ具は、前記レール及び前記レール覆い材を貫通する締結手段である、
    請求項1のエレベータのレール装置。
  3. 前記押さえ具は、前記レール及び前記レール覆い材を挟み込む一対の挟み片と、該一対の挟み片の挟み力を調整するねじ式調整手段とを含む、
    請求項1のエレベータのレール装置。
  4. 前記押さえ具は、弾性力によって前記レール覆い材を前記レールに押し付けるばね片を含む、
    請求項1のエレベータのレール装置。
  5. レール摺動面を有するレールと、前記レールに被せられ且つ表面に凹状又は凸状の模様加工が施されたレール覆い材と、前記レール覆い材を前記レールに押さえておく押さえ具とを用意し、
    前記レール摺動面と前記レール覆い材の裏面との間に接着剤が配置された状態となるように前記レールに前記レール覆い材を被せ、
    前記レール覆い材の裏面が前記レール摺動面に密着されるように、密着圧付与手段によって、前記レール覆い材を前記レール摺動面に押し付け保持し、
    前記密着圧付与手段による保持が継続した状態において、前記押さえ具を前記レールに取り付けて、前記レール覆い材を前記レールに押さえておき、
    前記密着圧付与手段による保持が継続し、且つ、前記押さえ具による前記レール覆い材の押さえが完了した状態で、前記接着剤を乾燥させ、
    前記接着剤の乾燥終了後に、前記密着圧付与手段を除去する、
    エレベータのレールに関する制動力獲得方法。
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