JP2013119326A - 電装部品の保護構造 - Google Patents

電装部品の保護構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2013119326A
JP2013119326A JP2011268422A JP2011268422A JP2013119326A JP 2013119326 A JP2013119326 A JP 2013119326A JP 2011268422 A JP2011268422 A JP 2011268422A JP 2011268422 A JP2011268422 A JP 2011268422A JP 2013119326 A JP2013119326 A JP 2013119326A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seat
electrical component
vehicle
pipe
support member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2011268422A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsushi Mizutani
淳 水谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2011268422A priority Critical patent/JP2013119326A/ja
Publication of JP2013119326A publication Critical patent/JP2013119326A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Seats For Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】座席シート間に搭載した電装部品ユニットに対する車両衝突時の影響を最小限に抑える。
【解決手段】車両(1)の車幅方向に並設された複数の座席シート(11,15)と、座席シート(11,15)に内蔵されたフレーム部材(13a,13b)と、フロアパネル(9)上で複数の座席シート(11,15)の間に搭載した電装部品(50a,50b)を含む電装部品ユニット(50)と、該電装部品ユニット(50)内で電装部品(50a,50b)を支持してなる支持部材(51)とを備え、車両(1)の衝突に伴う衝撃で互いに接触することが想定される座席シート(11,15)のフレーム部材(13a,13b)と電装部品ユニット(50)の支持部材(51)とにおいて、支持部材(51,51a)の強度がフレーム部材(13a,13b)の強度よりも高い強度に設定されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、フロアパネル上で左右の座席シートの間に搭載した電装部品を備える車両において、車両衝突時の衝撃から電装部品を保護するための保護構造に関する。
エンジンとモータを併用して走行する自動車(以下、「ハイブリッド自動車」と称す。)、又はモータのみを用いて走行する自動車(以下、「電気自動車」と称す。)には、電力を蓄えると共に電動装置に電力を供給するためのバッテリ(バッテリモジュール)に加えて、該バッテリの電力授受を制御するためのインバータ装置などを含む高電圧の電装部品ユニットが搭載されている。その他にも、バッテリの起動装置(メインスイッチ)や配電部品(ジャンクションボックス)など各種の電子部品が搭載されている。
上記のバッテリ及び電装部品ユニットは、車両のエンジンルーム内や荷室内に設置するほか、最近では乗員の居住空間である車室内に設置することが行われている。この場合、車室内の乗員用の空間を十分に確保するため、バッテリ及び電装部品ユニットは、車室内のデッドスペ−スである座席シートの下側や車幅方向に並設された左右の前方座席シート間(センターコンソール部)に配置することがある。特許文献1,2には、車室内における左右の前方座席シート間にバッテリボックスを配置した構造が開示されている。
この場合、車両衝突に対する保護の観点から、電装部品ユニットなど各種の高電圧デバイスは、衝突時の衝撃をできるだけ受け難くなるように搭載する必要がある。特に、左右の座席シートの間に電装部品ユニットを配置する構造では、車両の側面衝突によって座席シートを介して過大な衝撃が加わるおそれがある。そのため、車両の側面衝突の際に電装部品ユニットを保護できるように、その点を考慮した適切な保護構造及び配置構成を採用することが望ましい。また、万一、車両衝突の際に電装部品ユニットが衝撃を受けた場合でも、地絡や短絡などによる漏電が起こらないように構成することで、乗員が高電圧の電気から安全に守られるよう配慮することも必要である。
特開2006−278201号公報 特開2009−35094号公報
本発明は上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、フロアパネル上の座席シート間に搭載した電装部品ユニットを備えた車両において、電装部品に対する車両衝突時の衝撃を最小限に抑えることができる電装部品の保護構造を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明にかかる電装部品の保護構造は、 車両(1)のフロアパネル(9)上で該車両(1)の車幅方向に並設された複数の座席シート(11,15)と、前記座席シート(11,15)に内蔵されたフレーム部材(13a,13b)と、前記フロアパネル(9)上で車幅方向における前記複数の座席シート(11,15)の間に搭載した一又は複数の電装部品(50a,50b)を含む電装部品ユニット(50)と、該電装部品ユニット(50)内で前記電装部品(50a,50b)を支持してなる支持部材(51)と、を備えた車両における前記電装部品の保護構造であって、前記車両の衝突に伴う衝撃で互いに接触することが想定される前記座席シート(11,15)の前記フレーム部材(13a,13b)と前記電装部品ユニット(50)の前記支持部材(51)とにおいて、前記支持部材(51,51a)の強度が前記フレーム部材(13a,13b)の強度よりも高い強度に設定されていることを特徴とする。
本発明にかかる電装部品の保護構造によれば、電装部品を支持する支持部材の強度を座席シートのフレーム部材の強度以上に設定したことで、左右の座席シート間に搭載した電装部品を車両の衝突時の衝撃から効果的に保護できるようにした。すなわち、座席シートの間に搭載した電装部品ユニットは、適切な保護構造を備えていないと、車両の衝突(特に側面衝突)時に座席シートに内蔵された強度の高いフレーム部材の接触により圧潰のおそれがあるところ、本発明にかかる保護構造では、電装部品ユニットの支持部材の強度を座席シートのフレーム部材の強度よりも高い強度に設定したことで、車両衝突時に支持部材の強度によって電装部品の圧潰を防止できる。したがって、衝突の衝撃から電装部品を効果的に保護することができる。また、座席シート間に搭載された電装部品ユニットの各電装部品に高電圧がかかっている場合でも、車両の衝突時に電装部品の地絡や短絡を防止できるので、当該高電圧による危険が乗員に及ぶことを回避できる。
また、上記の保護構造では、フレーム部材は、座席シート(11,15)の内部で車幅方向に延伸するパイプ材(13a,13b)からなり、支持部材(51)におけるパイプ材(13a,13b)の端部(13c,13d)に対向する位置には、該端部(13c,13d)に向けて突出する突出部(51a,51a)が設けられているとよい。
この構成によれば、車両衝突時に座席シートのパイプ材を支持部材の突出部に当接させて受け止めることができる。したがって、車両衝突時に電装部品の圧潰をより効果的に防止できる。また、支持部材に上記の突出部を設けることで、支持部材全体の材料の削減、軽量化及び小型化を図ることができる。したがって、車両の軽量化及び低コスト化に寄与することが可能となる。
またこの場合、上記のパイプ材は、座席シート(11,15)における座部(11−1,15−1)の前側に内蔵したフロントパイプ(12a,12b)と、該座部(11−1,15−1)の後側に内蔵したリアパイプ(13a,13b)と、座部(11−1,15−1)と背凭れ部(11−2,15−2)との連結部に内蔵したリクライニングパイプ(14a,14b)のうちの少なくとも1つであり、支持部材(51)の突出部(51a,51a)は、フロントパイプ(12a,12b)、リアパイプ(13a,13b)、リクライニングパイプ(14a,14b)の少なくともいずれかに対向して設置されていてよい。
上記のパイプ材は、座席シートの構成部品のうち最も強度が高い部品であるが、該パイプ部材の端部に対向する位置に支持部材の突出部を設けることで、車両の衝突(特に側面衝突)時にパイプ材を支持部材の突出部で受け止めることができる。これにより、車両の衝突時の衝撃に対する電装部品ユニットの保護性能をより効果的に高めることができる。
また、座席シート(11,15)の車両の前後方向へのスライド移動が可能であるとき、上記の保護構造では、前記支持部材(51)の前記突出部(51a)を前記座席シート(11,15)の移動による前記パイプ材(13a,13b)の位置に対応して設けるとよい。この構成によれば、座席シートの移動範囲を想定して支持部材の突出部を設けることで、座席シートの位置に関わらず、衝突時の衝撃から電装部品を保護することが可能となる。
また、上記の保護構造では、前記電装部品ユニット(50)内で前記フロアパネル(9)側に固定されて車幅方向の両側それぞれに立設された一対の板状部材(52a,52b)を備え、前記支持部材(51)は、その車幅方向の両側が前記一対の板状部材(52a,52b)それぞれに取り付けられており、前記支持部材(51)が前記フレーム部材(13a,13b)の接触で前記車幅方向の一方に所定以上の荷重(F1)を受けたとき、前記板状部材(52a,52b)の一部(53a,53b)が変形することで、該板状部材(52a,52b)が前記支持部材(51)と共に前記荷重(F1)の作用方向へ傾くように構成するとよい。
これによれば、車両の側面衝突の際に、電装部品ユニットに対して一方の座席シートのフレーム材から強度の衝撃的な荷重が作用する場合でも、板状部材がその変形によって支持部材と共に荷重の作用方向へ傾くことで、当該荷重を車幅方向の反対側へ逃がすことができる。したがって、電装部品ユニットに含まれる電装部品に衝撃的な荷重が加わることを防止できるので、電装部品の損傷を回避できる。
また、本発明は、車両(1)のフロアパネル(9)上で該車両(1)の車幅方向に並設された複数の座席シート(11,15)と、前記座席シート(11,15)に内蔵された前記車幅方向に延びるパイプ材(13a,13b)と、前記フロアパネル(9)上で車幅方向における前記複数の座席シート(11,15)の間に搭載した一又は複数の電装部品(50a,50b)を含む電装部品ユニット(50)と、該電装部品ユニット(50)内で前記電装部品(50a,50b)を支持してなる支持部材(51)と、を備えた車両における前記電装部品の保護構造であって、前記電装部品(50a,50b)は、車両駆動用のバッテリ(40)の電力授受を制御するための高電圧電装部品であり、前記パイプ材(13a,13b)は、前記座席シート(11,15)における座部(11−1,15−1)の前側に内蔵したフロントパイプ(12a,12b)と、該座部(11−1,15−1)の後側に内蔵したリアパイプ(13a,13b)と、前記座部(11−1,15−1)と背凭れ部(11−2,15−2)との連結部に内蔵したリクライニングパイプ(14a,14b)のうちの少なくとも1つであり、前記電装部品ユニット(50)は、前記フロントパイプ(12)、リアパイプ(13)、リクライニングパイプ(14)の少なくともいずれかに対峙して配置されており、前記支持部材(51)は、前記車両の衝突に伴う衝撃で前記フロントパイプ(12)、リアパイプ(13)、リクライニングパイプ(14)の少なくともいずれかの接触が想定される位置に設置されていることを特徴とする。
上記の電装部品の保護構造では、電装部品ユニットを座席シートの構成部品のうち最も強度が高い部品であるパイプ材に対峙して配置して、車両の衝突時にパイプ材からの衝撃を電装部品ユニットの支持部材で受けるように構成している。これにより、車両の衝突時に電装部品ユニット内の電装部品が損傷することを防止できる。そのうえ更に、電装部品の中では衝撃に対する耐性が比較的に高いバッテリ用の高電圧電装部品を含む電装部品ユニットによって、その周辺に設置した他の機器に衝突時の衝撃が及ぶことを防止して、それらの機器を保護することもできる。また、電装部品ユニットの支持部材をパイプ材の接触が想定される位置に設置することで、電装部品ユニット内では衝撃に対する耐性が比較的に低い電装部品をより確実に保護することが可能となる。
また、上記の保護構造では、車両駆動用のバッテリ(40)と、前記バッテリ(40)の起動装置(58)と、前記バッテリ(40)に接続されたコンタクタ(59)とを更に備え、前記バッテリ(40)、前記起動装置(58)、前記コンタクタ(59)のうちいずれか2つ以上を前記フロアパネル(9)上で前記座席シート(11,15)の下方に配置するとよい。
車幅方向における座席シートの間に電装部品ユニットを搭載した構造では、車両駆動用のバッテリやそれに付帯する他の装置を電装部品ユニットの近傍に配置することがある。その場合、車両衝突時の衝撃からバッテリや各装置を保護する観点に立てば、上記の電装部品ユニットを含むすべての装置を座席シートの下側に配置することが望ましい。しかしながら、特に小型の車両では、座席シートの下側のスペースが限られているため、当該スペースにすべての装置を配置することは困難である。そのためここでは、上記の保護構造を有する電装部品ユニットを車幅方向における座席シート間に配置し、かつ、その他の装置のうち衝撃に対する保護の優先度が高いバッテリ、起動装置、コンタクタのいずれか2つ以上を座席シートの下方に配置した。これにより、各装置を車両衝突時の衝撃から可能な限り効果的に保護することができる。
また、上記の保護構造では、バッテリ(40)の配電経路を構成してなる配電部品(57)を更に備える場合、当該配電部品(57)を車両の前後方向におけるフロントパイプ(12)の可動範囲(A1)の最後端(L1)とリアパイプ(13)の可動範囲(A2)の最前端(L2)との間に配置するとよい。
この構成によれば、座席シートの位置に関わらず、車両の衝突時にフロントパイプ及びリアパイプが配電部品に侵入することを回避できる。これにより、車両の衝突時の衝撃から配電部品を効果的に保護することが可能となる。また、車両の衝突時に配電部品の地絡や短絡を防止できるので、高電圧による危険が乗員に及ぶことを回避できる。
また、上記の保護構造では、バッテリ(40)の配電経路を構成してなる配電部品(57)を更に備える場合、該配電部品(57)を車幅方向における複数の座席シート(11,15)の間に配置し、かつ、該配電部品(57)の幅寸法(D1)が前記電装部品ユニット(50)の幅寸法(D2)の範囲内に収まるようにするとよい。
この構成によれば、車両の側面衝突時に両側の座席シートのフレーム部材が電装部品ユニットの支持部材で受け止められることで、パイプ材が電装部品ユニットの幅寸法を超えて配電部品に侵入することを回避できる。これにより、車両の衝突時の衝撃から配電部品を効果的に保護することが可能となる。また、車両の衝突時に配電部品の地絡や短絡を防止できるので、高電圧による危険が乗員に及ぶことを回避できる。
なお、上記の括弧内の符号は、後述する実施形態における構成要素の符号を本発明の一例として示したものである。
本発明にかかる電装部品の保護構造によれば、フロアパネル上で複数の座席シートの間に設置した電装部品ユニットを備えた車両において、電装部品に対する車両衝突時の影響を最小限に抑えることができる。
本発明の一実施形態にかかる電装部品の保護構造を備えたハイブリッド自動車の車両を示す概略図である。 電装部品ユニットを収容したバッテリボックスと座席シートの配置構成を示す概略の平面図である。 バッテリボックスと座席シートの一部を車両の側方から見た概略の側面図(一部断面図)である。 バッテリボックスと座席シートの一部を車両の後方から見た概略の側面図(一部断面図)である。 座席シートのパイプ材の可動範囲とバッテリボックス内の構成部品の配置構成とを説明するための図である。 パワーコントロールユニットに対する座席シートの配置を説明するための図で、(a)は、運転席シートと助手席シートがいずれも後側に位置している場合、(b)は、運転席シートが前側に位置し助手席シートが後側に位置している場合を示す図である。 パワーコントロールユニットに座席シートから荷重が作用する場合を説明するための図で、(a)は、左右の両方から荷重が作用する場合、(b)は、左右の一方からのみ荷重が作用する場合を示す図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、以下の説明において、前後左右などの向きを示す場合はいずれも、後述する車両1において前進方向を前側とした場合の向きを示すものとする。また、図中の矢印FRは、車両1の前側(前進方向)を示す。また、下記で横方向、左右方向、車幅方向というときは、いずれも車両の進行方向(前後方向)に対する幅方向を指すものとする。
図1は、本発明の一実施形態にかかる電装部品ユニットの保護構造を備えたハイブリッド自動車の車両を示す概略図である。同図に示す車両1は、板金製の車体1aを備え、該車体1aの前部に配置されたエンジンルーム2には、エンジン3a及びモータジェネレータ3bが直列に設置されたパワーユニット3が搭載されている。モータジェネレータ3bは、例えば三相交流モータである。車両1は、内燃機関であるエンジン3aをモータジェネレータ3bにより駆動補助すると共に、車両減速時などにはモータジェネレータ3bからの電力を回収可能なハイブリッド自動車の車両である。
すなわち、車両1では、エンジン3a及びモータジェネレータ3bの駆動力が駆動輪である前輪26に伝達される。また、車両1の減速時などに前輪26からモータジェネレータ3bに駆動力が伝達されると、モータジェネレータ3bが発電機として機能していわゆる回生制動力を発生し、車両1の運動エネルギ−が電気エネルギ−として回収される。回収された電気エネルギ−は、後述するパワーコントロールユニット50に含まれるインバータ装置50bなどの電力変換器を介してバッテリモジュール40のバッテリ(蓄電池)に充電される。
エンジンルーム2の後方には、フロントシート(座席シート)10とリアシート(座席シート)6とが配置された車室7が設けられている。また、車室7の後方(後輪27の上方)には、車室7とリアシート6のシートバック6aなどを介して仕切られた荷室(トランク)8が設けられている。
そして、車室7内には、電力ケーブル25を介してパワーユニット3と接続されたバッテリボックス20が配置されている。バッテリボックス20には、本発明の保護構造を適用した配電部品ユニットであるパワーコントロールユニット50(後述する図2など参照)が収容されている。図2は、車室7内のバッテリボックス20と座席シート10の配置構成を示す概略の平面図である。また、図3は、図2のX矢視を図示したもので、バッテリボックス20及び座席シート10の一部を車両1の側方から見た概略の側面図(一部断面図)である。ただし同図では、座席シート10を点線で図示している。また、図4は、図2のY矢視を図示したもので、バッテリボックス20及び座席シート10の一部を車両1の後方から見た概略の側面図(一部断面図)である。また、図5は、後述する座席シート10のパイプ材11,12,13の可動範囲とバッテリボックス20内の構成部品の配置構成とを説明するための図である。なお、上記の各図では、バッテリボックス20の内部の構成部品(バッテリモジュール40、パワーコントロールユニット50、配電部品57、メインスイッチ58、コンタクタボックス59など)は、いずれも図示を簡略化している。
図2に示すように、車室7内のフロントシート(座席シート)10は、フロアパネル9上で車幅方向に並べて設置した運転席シート11と助手席シート15とからなる。運転席シート11及び助手席シート15は、それぞれ座部11−1,15−1及び背もたれ部11−2,15−2を備えており、フロアパネル9の上方で前後方向に延びるシートレール28,29に取り付けられて同方向にスライド移動可能に支持されている。なお、以下の説明では、運転席シート11と助手席シート15を区別しないで示す場合、及びそれらを総称する場合には、「座席シート10」と記載することがある。
運転席シート11及び助手席シート15には、骨格としての機能を有するフレーム部材が内蔵されている。このフレーム部材は、運転席シート11及び助手席シート15の内部で車幅方向に延びる金属製のパイプ材からなる。このパイプ材には、運転席シート11及び助手席シート15における座部11−1,15−1の前側に内蔵したフロントパイプ12a,12bと、座部11−1,15−1の後側に内蔵したリアパイプ13a,13bと、座部11−1,15−1と背凭れ部11−2,15−2と間の連結部分に内蔵したリクライニングパイプ14a,14b(図3参照)とがある。なお、図3以外の各図では、リクライニングパイプ14a,14bは図示を省略している。これらフロントパイプ12a,12b、リアパイプ13a,13b、リクライニングパイプ14a,14bは、いずれも金属製の筒状部材で、それらの両端間が座部11−1,15−1又は背凭れ部11−2,15−2の幅方向の全体に渡って延伸しており、かつ、図2などに示すように、それらの一方の端部(幅方向の中央側の端部)が後述するバッテリボックス20の突出部41a(センターコンソール部21)の側面に対峙して配置されている。
バッテリボックス20は、運転席シート11と助手席シート15の間のセンターコンソール部21から運転席シート11と助手席シート15の下側(フロアパネル9と座部11−1,15−1との間)に渡って配置されている。バッテリボックス20は、その主要な構成部品として、多数の電池セルを内蔵したバッテリモジュール40と、バッテリモジュール40の電力授受を制御するためのパワーコントロールユニット(PCU:電装部品ユニット)50と、バッテリモジュール40用の配電経路を構成してなるジャンクションボックス(配電部品)57と、バッテリモジュール40用のメインスイッチ(起動装置)58と、バッテリモジュール40とメインスイッチ58の間に接続されたコンタクタボックス59とを含むユニットである。このバッテリボックス20は、横方向の全体が運転席シート11及び助手席シート15の下側に設置されている。そして、車幅方向の中央部には、上方へ突出する突起状のセンターコンソール部21が設けられている。センターコンソール部21は、車幅方向における運転席シート11と助手席シート15の間に配置されており、座部11−1,15−1よりも高い位置まで突出して、車両1の前後方向に延びている。
バッテリボックス20は、上記のバッテリモジュール40をはじめとする各構成部品を収容したバッテリケース30を備えている。バッテリケース30は、例えば鋼板製の容器であって、下ケース31と上カバー41とで構成されている。下ケース31は、車両1の上側を向く開口部を有する有底容器型である。一方、上カバー41は、下ケース31の開口部を塞ぐ略板状の部材であって、横方向の両側は、平板状になっており、横方向の中央には、前後方向に延びて上方に突出する突出部41aが設けられている。突出部41aは、上記のセンターコンソール部21を構成している。突出部41aは、断面が台形状に形成されて上方に突出しており、その内部の後側には、パワーコントロールユニット50が収容されている。また、パワーコントロールユニット50の前側に隣接する位置には、ジャンクションボックス57が配置されている。
パワーコントロールユニット50は、インバータを有するインバータ装置50b及びDC/DCコンバータを有するコンバータ装置50aとを備えてなる電装部品ユニットである。パワーコントロールユニット50の機能によって、バッテリモジュール40から直流電流を得ると共に該直流電流を三相交流電流に変換し、この電流をモータジェネレータ3bに供給してこれを駆動させると共に、モータジェネレータ3bからの回生電流を直流電流に変換することで、バッテリモジュール40への充電を可能としている。
パワーコントロールユニット50は、図2乃至図4に示すように、全体が略直方体状の箱型に形成されており、内部には上記のインバータ装置50b及びコンバータ装置50aと、該インバータ装置50b及びコンバータ装置50aを支持するための支持部材51とが収容されている。支持部材51は、アルミニウムやマグネシウムなどの金属からなるダイカスト部材である。この支持部材51は、パワーコントロールユニット50内で車幅方向の中央に立設されて前後方向に延びる柱状の脚部51bと、脚部51bの上端から車幅方向の両側に突出する突出部51aとを有しており、車両1の後方から見た断面形状が略T字型に形成されている。突出部51aは、図2に示すように、前後方向における略等間隔の複数箇所(図では4箇所)が車幅方向へ略水平に突出している。また、脚部51bの左側(助手席シート15側)と右側(運転席シート11側)に隣接する位置にはそれぞれ、インバータ装置50bとコンバータ装置50aが配置されている。インバータ装置50bとコンバータ装置50aはそれぞれ、両側の突出部51a,51aの下側に配置されており、いずれもその幅方向の寸法が突出部51aと同じか、あるいは突出部51aの先端よりも内側に収まる寸法になっている。
また、車幅方向における支持部材51の両側には、一対の板状部材52a,52bが取り付けられている。一対の板状部材52a,52bはいずれも板金製の薄板からなり、互いが略対称の形状及び配置を有している。この板状部材52a,52bは、上端辺が支持部材51の突出部51aの先端にボルトの締結で固定されており、下端辺の近傍には、外側(車幅方向の外側)へ屈曲する屈曲部53a、53bを有しており、下端辺の位置には、下ケース31を介してフロアパネル9側にボルトの締結で固定された固定部54a,54bを有している。なお、コンバータ装置50aは、車幅方向における一方の板状部材52aと支持部材51の脚部51bとの間に配置されており、インバータ装置50bは、車幅方向における他方の板状部材52bと支持部材51の脚部51bとの間に配置されている。
図2及び図4に示すように、支持部材51の突出部51a,51aは、運転席シート11及び助手席シート15のリアパイプ13a,13bの端部13c,13dに対向する位置に配置されている。すなわち、突出部51a,51aは、リアパイプ13a,13bの端部13c,13dに向けて突出して形成されている。そして、突出部51a,51aは、その強度(圧潰強度)がリアパイプ13a,13bの強度(圧潰強度)よりも高い強度に設定されている。つまり、車両1の側面衝突によってリアパイプ13a,13bがパワーコントロールユニット50側に侵入した場合、リアパイプ13a,13bの端部13c,13dが支持部材51の突出部51a,51aに接触することが想定されるが、突出部51a,51aは、このときに変形や破損などが生じることが無いような強度に設定されている。
また、ジャンクションボックス57は、バッテリモジュール40やパワーコントロールユニット50に繋がれた多数の配線及び該配線を接続する多数のコネクタを一体的に設けた部品である。このジャンクションボックス57は、コネクタを介して多数の配線が分岐する複雑な構造である。また、メインスイッチ58は、バッテリモジュール40の通電のオンオフを切り替えるスイッチであって、各バッテリ40−1,40−2が備える電池セルに接続されている。コンタクタボックス59は、図示は省略するが、バッテリモジュール40用のコンタクタ(A/Cコンタクタ)を内蔵している。コンタクタは、バッテリモジュール40の電圧のオンオフを切り替えるリレーとしての機能を有する。
また、本実施形態では、図2及び図4に示すように、パワーコントロールユニット50及びジャンクションボックス57は、車幅方向における運転席シート11と助手席シート15との間に搭載されている。また、コンタクタボックス59とメインスイッチ58は、運転席シート11と助手席シート15の下方(上下方向における運転席シート11及び助手席シート15とフロアパネル9との間)で、車幅方向における2個のバッテリ40−1,40−2の間に搭載されている。
また、既述のように、座席シート10(11,15)は、シートレール28,29に沿って前後に移動可能であり、かつ、その座面高さも若干変更することが可能である。図5には、このような座席シート10の移動に伴うフロントパイプ12の可動範囲A1、リアパイプ13の可動範囲A2、リクライニングパイプ14の可動範囲A3をそれぞれ図示している。同図に示すように、フロントパイプ12の可動範囲A1は、ジャンクションボックス57よりも前側の位置にある。また、リアパイプ13の可動範囲A2は、ジャンクションボックス57よりも後側でパワーコントロールユニット50の側面に対向する位置にある。また、リクライニングパイプ14の可動範囲A3は、ジャンクションボックス57よりも後側でパワーコントロールユニット50の上方に対向する位置にある。
そして、パワーコントロールユニット50では、座席シート10のリアパイプ13の可動範囲A2に対応する位置に支持部材51の突出部51aを設けている。これにより、車両1の衝突時にパワーコントロールユニット50側に侵入するリアパイプ13を突出部51aで受け止めるように構成している。また、ジャンクションボックス57は、車両1の前後方向におけるフロントパイプ12の可動範囲の最後端L1とリアパイプ13の可動範囲の最前端L2との間に配置されている。これにより、運転席シート11及び助手席シート15の位置に関わらず、車両1の衝突時にフロントパイプ12(12a,12b)及びリアパイプ13(13a,13b)がジャンクションボックス57に侵入することを回避できるようにしている。
また、図2に示すように、車幅方向におけるジャンクションボックス57の幅寸法D1は、パワーコントロールユニット50の幅寸法D2の範囲内に収まるように配置されている(D2>D1)。これにより、車両1の側面衝突時に運転席シート11及び助手席シート15のリアパイプ13a,13bがパワーコントロールユニット50の支持部材51(突出部51a)で受け止められることで、フロントパイプ12a,12b及びリアパイプ13a,13bがパワーコントロールユニット50の幅寸法D2を超えてその内側、すなわちジャンクションボックス57側に侵入することを回避できるように構成している。
ジャンクションボックス57は、多数の配線が分岐する複雑な構造であり、かつ、高電圧がかかる部品である。そのため、安全性の確保及び車両1の機能維持のために、車両1の側面衝突時の衝撃から保護する必要がある。この点、本実施形態では、上記のような配置構成を採用したことで、車両1の衝突時にジャンクションボックス57を効果的に保護することが可能となる。また、車両1の衝突時にジャンクションボックス57の地絡や短絡を防止できるので、高電圧による危険が乗員に及ぶことを回避できる。
図6は、運転席シート11及び助手席シート15のフロントパイプ12a,12b及びリアパイプ13a,13bと、バッテリボックス20内の構成部品との配置関係を説明するための図である。また、図7は、バッテリボックス20内のパワーコントロールユニット50に運転席シート11又は助手席シート15から荷重が作用する場合を説明するための図である。既述のように、運転席シート11及び助手席シート15は、シートレール28,29に沿って前後へ移動可能である。そして、図6(a)に示すように、運転席シート11と助手席シート15がいずれも後側にあって、運転席シート11のリアパイプ13aと助手席シート15のリアパイプ13bとが前後方向の略同一位置にあり、それらの間にパワーコントロールユニット50が位置している場合には、パワーコントロールユニット50は、運転席シート11のリアパイプ13aの端部13cと助手席シート15のリアパイプ13bの端部13dとで幅方向の両側が挟まれた状態になっている。その一方で、図6(b)に示すように、運転席シート11が前側に位置し、助手席シート15が後側に位置している場合には、運転席シート11のリアパイプ13aと助手席シート15のリアパイプ13bとが前後方向で互いに異なる位置にあり、助手席シート15のリアパイプ13bのみがパワーコントロールユニット50の側部に位置している。
ここで、図6(a),(b)それぞれの状態で車両1の側面衝突が起こった場合について説明する。なおここでは、車両1の助手席シート15側(左側)に側面衝突があった場合を例に説明する。まず、図6(a)に示す運転席シート11及び助手席シート15の配置状態で側面衝突が起こった場合、当該衝突の衝撃で助手席シート15及びそのリアパイプ13bが内側へ移動して、該リアパイプ13bの端部13dが支持部材51の突出部51aに接触する。これにより、図7(a)に示すように、支持部材51の突出部51aに対して車幅方向の右側へ荷重F1が作用する。当該荷重F1によって、パワーコントロールユニット50及び支持部材51が車幅方向の反対側(運転席シート11側)へ押し出されて移動しようとするが、その際、運転席シート11のリアパイプ13aの端部13cで支持部材51の突出部51aが受け止められることで、パワーコントロールユニット50及び支持部材51の移動が規制される。これにより、支持部材51には、図7(a)に示すように、助手席シート15のリアパイプ13bからの荷重F1と運転席シート11のリアパイプ13aからの荷重F2との両方が作用する。そして、荷重F1,F2の釣り合いで、パワーコントロールユニット50及び支持部材51が倒れずに済む。また、既述のように、支持部材51の突出部51aがリアパイプ13a,13bよりも高い強度に設定されていることで、リアパイプ13a,13bからの荷重F1,F2で支持部材51の突出部51aに変形や破損などが生じることが無い。したがって、パワーコントロールユニット50のインバータ装置50b及びコンバータ装置50aが圧潰せずに済む。
その一方で、図6(b)に示す運転席シート11及び助手席シート15の配置状態で側面衝突が起こった場合には、図7(b)に示すように、助手席シート15のリアパイプ13bから支持部材51の突出部51aに対して車幅方向の右側へ荷重F1が作用する。この場合も、当該荷重F1によって、パワーコントロールユニット50及び支持部材51が車幅方向の反対側(運転席シート11側)へ移動しようとするが、このときは、運転席シート11が前側に位置しているため、パワーコントロールユニット50及び支持部材51の移動を受け止めるものが無い。そのため、支持部材51は、図7(b)に示すように、両側の板状部材52a,52bの屈曲部53a,53bが折れ曲がる(変形する)ことで、運転席シート11側へ傾いて倒れ込む。これにより、荷重F1が反対側へ逃がされるので、リアパイプ13bからの荷重F1で支持部材51の突出部51aに変形や破損などが生じるおそれがない。したがってこの場合も、パワーコントロールユニット50のインバータ装置50b及びコンバータ装置50aが圧潰せずに済む。
すなわち、本実施形態の保護構造では、運転席シート11のリアパイプ13aと助手席シート15のリアパイプ13bとの両方の接触でパワーコントロールユニット50が車幅方向の両側から荷重を受けたときには、当該荷重が強度の高い支持部材51の突出部51aで受け止められることで、インバータ装置50b及びコンバータ装置50aが保護される。また、運転席シート11のリアパイプ13aと助手席シート15のリアパイプ13bとのいずれか一方の接触でパワーコントロールユニット50が車幅方向の一方からのみ荷重を受けたときには、板状部材52の屈曲部53が折れ曲がる(変形する)ことで、板状部材52が支持部材51と共に荷重の作用方向へ傾くようになっている。これにより、当該荷重を車幅方向の反対側へ逃がすことができる。したがって、パワーコントロールユニット50のインバータ装置50bやコンバータ装置50aに過大な荷重が加わることを防止でき、それらが損傷を受けることを回避できる。以上により、運転席シート11と助手席シート15の位置に関わらず、常に側面衝突の衝撃からパワーコントロールユニット50のインバータ装置50b及びコンバータ装置50aを保護することができる。
以上説明したように、本実施形態の車両1では、パワーコントロールユニット50の保護構造として、車両1の衝突に伴う衝撃で座席シート10のリアパイプ(フレーム部材)13の接触が想定されるパワーコントロールユニット50の支持部材51に突出部51aを設け、該突出部51aの圧潰強度をリアパイプ13の圧潰強度よりも高い強度に設定している。
このように、インバータ装置50b及びコンバータ装置50aを支持するダイカスト部品からなる支持部材51の圧潰強度を座席シート10のリアパイプ13の圧潰強度以上に設定したことで、座席シート10間に搭載したパワーコントロールユニット50内のインバータ装置50bやコンバータ装置50aなどを車両1の衝突時の衝撃から効果的に保護できる。すなわち、座席シート10間に搭載したパワーコントロールユニット50では、仮に適切な保護構造を備えていないとすれば、車両1の衝突(特に側面衝突)の際に座席シート10に内蔵された強度の高いリアパイプ13の接触でインバータ装置50bやコンバータ装置50aが圧潰するおそれがあるところ、本実施形態の保護構造では、支持部材51の突出部51aをリアパイプ13よりも高い強度に設定したことで、突出部51aによってインバータ装置50bやコンバータ装置50aの圧潰を効果的に防止できる。したがって、衝突の衝撃からパワーコントロールユニット50を効果的に保護できる。また、座席シート10間に搭載したインバータ装置50bやコンバータ装置50aに高電圧がかかっている場合でも、車両1の衝突時にそれらの地絡や短絡を防止できるので、当該高電圧による危険が乗員に及ぶことを回避できる。
また、本実施形態では、支持部材51に上記の突出部51aを設けたことで、支持部材51の材料の削減、軽量化及び小型化を図ることができる。したがって、車両1の軽量化及び低コスト化に寄与することが可能となる。
また、本実施形態の保護構造では、座席シート10の移動に伴うリアパイプ13の可動範囲A2に対応して支持部材51の突出部51aが配置されている。すなわち、座席シート10の移動範囲を想定して支持部材51の突出部51aを配置している。これにより、座席シート10の位置に関わらず衝突時の衝撃からパワーコントロールユニット50を効果的に保護することが可能となる。
また、本実施形態の保護構造では、上記のパワーコントロールユニット50を座席シート10の構成部品のうち最も強度が高い部品であるリアパイプ13などのパイプ材に対峙して配置し、かつ、車両1の衝突時にリアパイプ13などのパイプ材をパワーコントロールユニット50の支持部材51で受け止めるように構成している。これにより、車両1の衝突時にパワーコントロールユニット50内のインバータ装置50bやコンバータ装置50aの損傷を防止できるだけでなく、電装部品の中では衝撃に対する耐性が比較的に高いバッテリ用の高電圧電装部品であるインバータ装置50bやコンバータ装置50a含むパワーコントロールユニット50によって、その周辺に設置した他の機器(ジャンクションボックス57やメインスイッチ58など)に衝突時の衝撃が及ぶことを防止して、それらを保護することもできる。また、パワーコントロールユニット50の支持部材51をリアパイプ13の接触が想定される位置に設置したことで、パワーコントロールユニット50内では衝撃に対する耐性が比較的に低いインバータ装置50bやコンバータ装置50aをより確実に保護することを可能としている。
また、本実施形態のように、車幅方向における運転席シート11と助手席シート15の間にパワーコントロールユニット50を搭載した構造では、車両駆動用のバッテリ40(40−1,40−2)やそれに付帯する他の装置(ジャンクションボックス57,メインスイッチ58,コンタクタボックス59など)をパワーコントロールユニット50の近傍に配置する必要がある。その場合、車両衝突時の衝撃から各装置を保護するためには、パワーコントロールユニット50を含むすべての装置を座席シート10の下方に配置することが望ましい。しかしながら、特に小型の車両では、座席シート10の下方のスペースが限られるため、そこにすべての装置を配置することが困難である。そのため本実施形態では、本発明にかかる上記の保護構造を備えたパワーコントロールユニット50と、ジャンクションボックス57とを車幅方向の座席シート10間に配置し、かつ、バッテリモジュール40、メインスイッチ58、コンタクタボックス59を座席シート10の下方に配置している。これにより、各装置を車両衝突時の衝撃から可能な限り保護できるように構成している。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、本発明にかかる電装部品の保護構造を備えた車両として、ハイブリッド自動車の車両1を例に挙げて説明したが、本発明にかかる車両は、車室内のフロアパネル上で左右の座席シートの間に搭載した電装部品を備えた車両であれば、上記のようなハイブリッド自動車の車両1には限定されず、電機自動車など他の種類の自動車の車両にも適用が可能である。
また、本発明にかかる電装部品ユニットが備える支持部材の具体的な形状等は、上記実施形態に示すものには限定されない。したがって、支持部材の突出部の形状、配置、個数などは、上記実施形態に示す以外であってもよい。また、座席シートに内蔵したフレーム材は、上記のパイプ材(リアパイプなど)には限定されず、他の形状等を有するフレーム材であってもよい。さらに、上記実施形態では、支持部材の突出部を対向させたフレーム材として、座席シートのリアパイプを例に挙げたが、支持部材の突出部は、他のパイプ材(フロントパイプ又はリクライニングパイプ)などに対向するように設けてもよい。
1 車両
10 フロントシート(座席シート)
7 車室
9 フロアパネル
11 運転席シート
11−1 座部
11−2 背凭れ部
12(12a,12b) フロントパイプ(パイプ材、フレーム部材)
13(13a,13b) リアパイプ(パイプ材、フレーム部材)
13c,13d 端部
14(14a,14b) リクライニングパイプ(パイプ材、フレーム部材)
15 助手席シート
15−1 座部
15−2 背凭れ部
20 バッテリボックス
21 センターコンソール部
28,29 シートレール
30 バッテリケース
40(40−1,40−2) バッテリモジュール
41 上カバー
41a 突出部
50 パワーコントロールユニット(電装部品ユニット)
50a コンバータ装置(電装部品)
50b インバータ装置(電装部品)
51 支持部材
51a 突出部
51b 脚部
52(52a,52b) 板状部材
53(53a,53b) 屈曲部(板状部材の一部)
54(54a,54b) 固定部
57 ジャンクションボックス(配電部品)
58 メインスイッチ(起動装置)
59 コンタクタボックス(コンタクタ)

Claims (9)

  1. 車両のフロアパネル上で該車両の車幅方向に並設された複数の座席シートと、
    前記座席シートに内蔵されたフレーム部材と、
    一又は複数の電装部品を含み、前記フロアパネル上で車幅方向における前記複数の座席シートの間に搭載された電装部品ユニットと、
    該電装部品ユニット内で前記電装部品を支持してなる支持部材と、を備えた車両における前記電装部品の保護構造であって、
    前記車両の衝突に伴う衝撃で互いに接触することが想定される前記座席シートの前記フレーム部材と前記電装部品ユニットの前記支持部材とにおいて、前記支持部材の強度が前記フレーム部材の強度よりも高い強度に設定されている
    ことを特徴とする電装部品の保護構造。
  2. 前記フレーム部材は、前記座席シートの内部で前記車幅方向に延伸するパイプ材からなり、
    前記支持部材における前記パイプ材の端部に対向する位置には、該端部に向けて突出する突出部が設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の電装部品の保護構造。
  3. 前記パイプ材は、前記座席シートにおける座部の前側に内蔵したフロントパイプと、該座部の後側に内蔵したリアパイプと、前記座部と背凭れ部との連結部に内蔵したリクライニングパイプのうちの少なくとも1つであり、
    前記支持部材の前記突出部は、前記フロントパイプ、リアパイプ、リクライニングパイプの少なくともいずれかに対向して設置されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の電装部品の保護構造。
  4. 前記座席シートは、前記車両の前後方向のスライド移動が可能であり、
    前記支持部材の前記突出部は、前記座席シートの移動による前記パイプ材の位置に対応して設けられている
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載の電装部品の保護構造。
  5. 前記電装部品ユニット内で前記フロアパネル側に固定されて車幅方向の両側それぞれに立設された一対の板状部材を備え、
    前記支持部材は、その車幅方向の両側が前記一対の板状部材それぞれに取り付けられており、
    前記支持部材が前記フレーム部材の接触で前記車幅方向の一方に所定以上の荷重を受けたとき、前記板状部材の一部が変形することで、該板状部材が前記支持部材と共に前記荷重の作用方向へ傾くように構成した
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電装部品の保護構造。
  6. 車両のフロアパネル上で該車両の車幅方向に並設された複数の座席シートと、
    前記座席シートに内蔵された車幅方向に延びるパイプ材と、
    一又は複数の電装部品を含み、前記フロアパネル上で車幅方向における前記複数の座席シートの間に搭載された電装部品ユニットと、
    該電装部品ユニット内で前記電装部品を支持してなる支持部材と、を備えた車両における前記電装部品の保護構造であって、
    前記電装部品は、車両駆動用のバッテリの電力授受を制御するための高電圧電装部品であり、
    前記パイプ材は、前記座席シートにおける座部の前側に内蔵したフロントパイプと、該座部の後側に内蔵したリアパイプと、前記座部と背凭れ部との連結部に内蔵したリクライニングパイプのうちの少なくとも1つであり、
    前記電装部品ユニットは、前記フロントパイプ、リアパイプ、リクライニングパイプの少なくともいずれかに対峙して配置されており、
    前記支持部材は、前記車両の衝突に伴う衝撃で前記フロントパイプ、リアパイプ、リクライニングパイプの少なくともいずれかの接触が想定される位置に設置されている
    ことを特徴とする電装部品の保護構造。
  7. 車両駆動用のバッテリと、前記バッテリの起動装置と、前記バッテリに接続されたコンタクタとを更に備え、
    前記バッテリ、前記起動装置、前記コンタクタのうちいずれか2つ以上を前記フロアパネル上で前記座席シートの下方に配置した
    ことを特徴とする請求項1又は6に記載の電装部品の保護構造。
  8. 前記バッテリの配電経路を構成してなる配電部品を更に備え、
    前記配電部品は、前記車両の前後方向における前記フロントパイプの可動範囲の最後端と前記リアパイプの可動範囲の最前端との間に配置されている
    ことを特徴とする請求項3又は6に記載の電装部品の保護構造。
  9. 前記バッテリの配電経路を構成してなる配電部品を更に備え、
    前記配電部品は、車幅方向における前記複数の座席シートの間に配置されており、かつ、その幅寸法が前記電装部品ユニットの幅寸法の範囲内に収まっている
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の電装部品の保護構造。
JP2011268422A 2011-12-07 2011-12-07 電装部品の保護構造 Pending JP2013119326A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011268422A JP2013119326A (ja) 2011-12-07 2011-12-07 電装部品の保護構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011268422A JP2013119326A (ja) 2011-12-07 2011-12-07 電装部品の保護構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013119326A true JP2013119326A (ja) 2013-06-17

Family

ID=48772193

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011268422A Pending JP2013119326A (ja) 2011-12-07 2011-12-07 電装部品の保護構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013119326A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015074435A (ja) * 2013-10-11 2015-04-20 本田技研工業株式会社 電動車両
JP2015131586A (ja) * 2014-01-14 2015-07-23 トヨタ自動車株式会社 車両用乗員保護装置
CN105599698A (zh) * 2014-11-14 2016-05-25 丰田自动车株式会社 车辆
JP2017193296A (ja) * 2016-04-22 2017-10-26 マツダ株式会社 緊急通報装置の配設構造
JP2018134973A (ja) * 2017-02-22 2018-08-30 マツダ株式会社 車両用補機の配設構造
JP2018134974A (ja) * 2017-02-22 2018-08-30 マツダ株式会社 車両用補機の配設構造
JP2019209718A (ja) * 2018-05-31 2019-12-12 本田技研工業株式会社 バッテリの固定構造
EP4321414A4 (en) * 2021-04-05 2024-06-05 Nissan Motor Co., Ltd. INSTALLATION STRUCTURE OF A HIGH VOLTAGE ELECTRONICS UNIT ON A VEHICLE

Cited By (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015074435A (ja) * 2013-10-11 2015-04-20 本田技研工業株式会社 電動車両
JP2015131586A (ja) * 2014-01-14 2015-07-23 トヨタ自動車株式会社 車両用乗員保護装置
US9290151B2 (en) 2014-01-14 2016-03-22 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Occupant protection system for vehicle
CN105599698A (zh) * 2014-11-14 2016-05-25 丰田自动车株式会社 车辆
JP2016094114A (ja) * 2014-11-14 2016-05-26 トヨタ自動車株式会社 車両
KR101774660B1 (ko) 2014-11-14 2017-09-04 도요타지도샤가부시키가이샤 차량
CN105599698B (zh) * 2014-11-14 2018-05-22 丰田自动车株式会社 车辆
US10507736B2 (en) 2014-11-14 2019-12-17 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle
JP2017193296A (ja) * 2016-04-22 2017-10-26 マツダ株式会社 緊急通報装置の配設構造
WO2018155152A1 (ja) * 2017-02-22 2018-08-30 マツダ株式会社 車両用補機の配設構造
JP2018134974A (ja) * 2017-02-22 2018-08-30 マツダ株式会社 車両用補機の配設構造
CN110325404A (zh) * 2017-02-22 2019-10-11 马自达汽车株式会社 车用附属装置的设置结构
EP3572289A4 (en) * 2017-02-22 2019-12-04 Mazda Motor Corporation ACCESSORY ARRANGEMENT STRUCTURE FOR VEHICLE
JP2018134973A (ja) * 2017-02-22 2018-08-30 マツダ株式会社 車両用補機の配設構造
CN110325404B (zh) * 2017-02-22 2021-12-21 马自达汽车株式会社 车用附属装置的设置结构
US11491922B2 (en) 2017-02-22 2022-11-08 Mazda Motor Corporation Arrangement structure of auxiliary machine for vehicle
JP2019209718A (ja) * 2018-05-31 2019-12-12 本田技研工業株式会社 バッテリの固定構造
US10857869B2 (en) 2018-05-31 2020-12-08 Honda Motor Co., Ltd. Fixing structure of battery
EP4321414A4 (en) * 2021-04-05 2024-06-05 Nissan Motor Co., Ltd. INSTALLATION STRUCTURE OF A HIGH VOLTAGE ELECTRONICS UNIT ON A VEHICLE
US12096586B2 (en) 2021-04-05 2024-09-17 Nissan Motor Co., Ltd. Installation structure of high voltage electrical unit on vehicle

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2013119326A (ja) 電装部品の保護構造
US10232883B2 (en) Vehicle equipped with traveling motor
JP6181723B2 (ja) 車体構造及び車載用バッテリー
JP5740284B2 (ja) 高電圧制御機器ユニットの搭載構造
WO2017109870A1 (ja) 高電圧制御機器ユニットの搭載構造
JP6118381B2 (ja) 車載用バッテリー
JP6363656B2 (ja) 車載用バッテリー
JP5831550B2 (ja) 蓄電装置の搭載構造
WO2013080736A1 (ja) 電動車両
US8708079B2 (en) Vehicle body structure
JP2011020625A (ja) 電気自動車の搭載構造
JP2011020622A (ja) 電気自動車の搭載構造
JP2019026084A (ja) 車両前部構造
CN111746656B (zh) 车身前部构造
JP7323872B2 (ja) 電動車両における電源ユニット及び後部シートの配置構造
JP6200762B2 (ja) 電動車両
JP2020138693A (ja) 電気部品の車載構造
JP5786818B2 (ja) 蓄電装置の搭載構造
JP2024007745A (ja) 燃料電池車
JP7432136B2 (ja) 電動車両のパワーユニット搭載部構造
JP3754053B2 (ja) 高圧電装ボックスの車載構造
JP7563405B2 (ja) 電動車
Uwai et al. Development of Crash Safety of the Newly Developed Electric Vehicle
JP2021017123A (ja) 電動車両のスペアタイヤ取付け構造
JP2023017572A (ja) ハイブリッド自動車の下部構造